説明

旅程提示装置および旅程提示方法

【課題】移動体が複数の移動先にまたがって移動する場合に、移動先をどういう順番で巡るのが最も早いか、および、その場合の到着予測時刻を表示することにより、ユーザにとって利便性の高い表示様態での旅程の提示を行う。
【解決手段】車両の過去の走行経路のリンクID等が日時と対応付けられて移動履歴情報として蓄積する移動履歴蓄積部109と、移動履歴情報の中から少なくとも1つの移動系列を抽出し、抽出した移動系列に含まれる拠点場所以外の複数の到着地の順序を入れ替えた移動系列を生成する移動系列抽出部112と、移動系列抽出部112により抽出および生成された移動系列の到着地それぞれの到着予測時刻を算出する旅程算出部113と、到着予測時刻を移動系列ごとに表示するための表示情報を生成する表示処理部114とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に搭載、または、ユーザに携行される移動体端末において、移動体の移動先を予測し、予測した情報をユーザに利便性の高い表示様態で表示する旅程提示装置および旅程提示方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、車両に搭載、または、ユーザに携行される移動体端末において、車両またはユーザである移動体の移動先を予測し、予測した複数の移動先を表示する方法として、目的地の地名、施設の名称などの情報を表示する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。図1は、特許文献1に記載された従来の移動先の表示例を示す図である。従来の移動先の表示方法では、図1に示すように表示装置26において、地図上に自車位置51、走行道路52、予測目的地54を表示するとともに、情報表示ウィンドウ55を用いて複数の予測された移動先に係る情報をリストとして表示している。これにより、ユーザは、例えば、移動先への到着予測時間を知ることができる。
【特許文献1】特開2003−57049号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ユーザが現在地から、複数の移動先に行こうとする場合に、移動先を巡る順番が決まっている場合がある。例えば、勤務先に向かう途中にコンビニに寄って朝食を買うような場合がある。このような場合は、コンビニと勤務先に向かう順番を入れ替えるわけにはいかない。一方で、移動先をどういう順番で巡るかが重要でない場合も多い。例えば、スーパー(スーパーマーケット)Aに行ってからスーパーBに行っても、スーパーBに行ってからスーパーAに行っても、どちらでも構わないような場合がある。このように順番を入れ替え可能な場合には、ユーザは渋滞などの道路状況を考慮して最も早く巡ることができる順番を知りたかったり、また、複数の移動先への移動にどれぐらいの時間を要するかを知りたかったりするという要求がある。
【0004】
さらに、移動先を巡る順序の重要性は、ユーザ毎に異なると考えられる。例えば自宅からスーパーAとスーパーBを巡って自宅に戻ってくるという経路を考える。このとき、あるユーザにとってはスーパーAとスーパーBの順序は入れ替え可能であるが、別のユーザにとってはスーパーAと、スーパーBと、自宅と、道路との位置関係(例えば、ユーザが自動車を運転している場合に、それぞれの施設に右折で入るか、左折で入るか)などにより、最初にスーパーBに行ってからスーパーAに行くほうが好ましいという事例も存在し得る。
【0005】
しかしながら、前記従来の構成では、予測された移動先に係る情報を個々にリスト表示するのみである。このため、移動体が複数の移動先にまたがって移動する場合に、その巡る順番に関するユーザ毎の重要性を考慮した上でどういう順番で巡るのが最も早いか、また、それぞれの移動先への移動の所要時間はどのくらい要するのかをユーザは知ることはできないという課題を有している。
【0006】
そこで、本発明は、上述した従来の課題を解決するものであり、移動体が複数の移動先にまたがって移動する場合に、移動先をどういう順番で巡るのが最も早いか、および、その場合の到着予測時刻を表示することにより、ユーザにとって利便性の高い表示様態での旅程の提示を行うことができる旅程提示装置および旅程提示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明に係る旅程提示装置は、移動履歴蓄積部に蓄積されている移動体の出発地から到着地までの移動履歴情報の中から、ユーザが長時間滞在する可能性の高い場所を拠点場所として抽出する滞在時間算出部と、前記移動履歴情報の中から、現在地を含み、前記拠点場所を最終の到着地とする移動履歴情報を移動系列として検索し、検索した前記移動系列の中から少なくとも1つの移動系列を抽出し、抽出した前記移動系列に含まれる前記拠点場所以外の複数の途中での到着地の順序を入れ替えた移動系列が前記移動履歴情報に存在する場合に、前記到着地の順序を入れ替えた移動系列をさらに抽出する移動系列抽出部と、前記移動系列抽出部により抽出された前記移動系列に含まれる前記拠点場所および途中の前記到着地それぞれへの到着予測時刻を前記移動系列ごとに算出する旅程算出部と、前記旅程算出部により算出された前記拠点場所および前記到着地それぞれへの到着予測時刻を、同一画面上に前記移動系列ごとに表示するための表示情報を生成し、当該表示情報を画面上に表示する表示処理部とを備える。
【0008】
なお、本発明は、旅程提示装置として実現することができるだけでなく、同様の機能を実現する行程からなる旅程提示方法として実現したり、その方法をコンピュータに実行させるプログラムとして実現したり、そのプログラムをCD−ROMなどの記録媒体に記録させたり、インターネットなどの伝送媒体を通じて伝送したりすることができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る旅程提示装置および旅程提示方法によれば、複数の移動先にまたがって移動しようとするユーザに対して、移動先を巡る順番を複数提示することで、所要時間の観点で効率的な経路をユーザに比較させることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の実施の形態に係る旅程提示装置は、移動履歴蓄積部に蓄積されている移動体の出発地から到着地までの移動履歴情報の中から、ユーザが長時間滞在する可能性の高い場所を拠点場所として抽出する滞在時間算出部と、前記移動履歴情報の中から、現在地を含み、前記拠点場所を最終の到着地とする移動履歴情報を移動系列として検索し、検索した前記移動系列の中から少なくとも1つの移動系列を抽出し、抽出した前記移動系列に含まれる前記拠点場所以外の複数の途中での到着地の順序を入れ替えた移動系列が前記移動履歴情報に存在する場合に、前記到着地の順序を入れ替えた移動系列をさらに抽出する移動系列抽出部と、前記移動系列抽出部により抽出された前記移動系列に含まれる前記拠点場所および途中の前記到着地それぞれへの到着予測時刻を前記移動系列ごとに算出する旅程算出部と、前記旅程算出部により算出された前記拠点場所および前記到着地それぞれへの到着予測時刻を、同一画面上に前記移動系列ごとに表示するための表示情報を生成し、当該表示情報を画面上に表示する表示処理部とを備える。
【0011】
これによって、ユーザが行きそうな移動系列を予測し、複数の到着地にまたがった移動であっても、それぞれの到着予測時刻とともに複数の到着地の順序を入れ替えた移動系列を提案することができる。
【0012】
ここで、前記移動系列抽出部は、前記移動履歴蓄積部に蓄積されている前記移動履歴情報の中から、現在地を含み、前記拠点場所を最終の到着地とする移動履歴情報を移動系列として検索し、検索した前記移動系列の中から出現回数の多い順に所定数の移動系列を抽出し、抽出した前記移動系列に含まれる前記拠点場所以外の複数の途中での到着地の順序を入れ替えた移動系列が前記移動履歴情報に存在する場合に、前記到着地の順序を入れ替えた移動系列をさらに抽出するようにしてもよい。
【0013】
また、前記移動系列抽出部は、前記移動履歴蓄積部に蓄積されている前記移動履歴情報の中から、現在地を含み、前記拠点場所を最終の到着地とする移動履歴情報を移動系列として検索し、検索した前記移動系列を当該移動系列に含まれる到着地の組として分類し、分類した前記到着地の組の中からユーザにより選択された前記到着地の組を含む前記移動系列を抽出し、抽出した前記移動系列に含まれる前記拠点場所以外の複数の途中での到着地の順序を入れ替えた移動系列が前記移動履歴情報に存在する場合に、前記到着地の順序を入れ替えた移動系列をさらに抽出し、前記表示処理部は、さらに、前記移動系列抽出部により分類された到着地の組を表示するための表示情報を生成し、当該表示情報を画面上に表示し、前記旅程提示装置は、さらに、前記表示処理部により生成された表示情報に含まれる、到着地の組に対する選択をユーザより受け付ける入力部を備えるものとしてもよい。
【0014】
また、前記移動系列抽出部は、前記移動履歴蓄積部に蓄積されている前記移動履歴情報の中から、現在地を含み、前記拠点場所を最終の到着地とする移動履歴情報を移動系列として検索し、検索した前記移動系列を当該移動系列に含まれる到着地の組として分類し、分類した各到着地の組の出現回数の総和に占める前記到着地の組の最多出現回数の割合を算出し、前記割合が所定値以上の場合には、検索した前記移動系列の中から出現回数の多い順に所定数の移動系列を抽出し、抽出した前記移動系列に含まれる前記拠点場所以外の複数の途中での到着地の順序を入れ替えた移動系列が前記移動履歴情報に存在する場合に、前記到着地の順序を入れ替えた移動系列をさらに抽出し、前記割合が所定値未満の場合には、分類した前記到着地の組の中からユーザにより選択された前記到着地の組を含む前記移動系列を抽出し、抽出した前記移動系列に含まれる前記拠点場所以外の複数の途中での到着地の順序を入れ替えた移動系列が前記移動履歴情報に存在する場合に、前記到着地の順序を入れ替えた移動系列をさらに抽出し、前記表示処理部は、さらに、前記割合が所定値未満の場合に、前記移動系列抽出部により分類された到着地の組を表示するための表示情報を生成し、当該表示情報を画面上に表示し、前記旅程提示装置は、さらに、前記割合が所定値未満の場合に、前記表示処理部により生成された表示情報に含まれる、到着地の組に対する選択をユーザより受け付ける入力部を備えるものとしてもよい。
【0015】
これによって、移動履歴から複数の到着地への順序を重視しているか否か判定することができ、複数の到着地への順序を重視しているか否かに応じて、移動系列の抽出方法を使い分けることができる。
【0016】
また、前記表示処理部は、前記移動系列抽出部により抽出された前記到着地の順序を入れ替えた移動系列の前記拠点場所への到着予測時刻が、前記順序を入れ替える前の移動系列の前記拠点場所への到着予測時刻より早い場合にのみ、前記順序を入れ替える前の移動系列と前記順序を入れ替えた移動系列とに含まれる前記拠点場所および途中の前記到着地それぞれへの到着予測時刻を表示情報として生成し、当該表示情報を画面上に表示するものとしてもよい。
【0017】
これによって、1度も行ったことのない順序での移動系列を除いて、移動系列を提案することができる。
【0018】
また、前記表示処理部は、さらに、前記移動系列抽出部において順序を入れ替える対象となった途中の到着地の組と、それ以外の到着地とで、表示態様が変化するように前記表示情報を生成し、当該表示情報を画面上に表示するものとしてもよい。
【0019】
また、前記表示処理部は、前記順序を入れ替える前の移動系列と前記順序を入れ替えた後の移動系列とにおける、前記順序を入れ替える対象となった途中の到着地の組以外の各到着地を、共有のアイコンで表示するための情報と、前記順序を入れ替える対象となった途中の到着地の組の直前の到着地から、前記順序を入れ替える対象となった途中の到着地の組の中で最初の到着地への分岐を示す情報と、前記順序を入れ替える対象となる途中の到着地の組の最後の到着地から、前記順序を入れ替える対象となった途中の到着地の組の中で直後の到着地への合流を示す情報と、前記各到着地への到着予測時刻を表示するための情報とを、前記表示情報として生成し、当該表示情報を画面上に表示するものとしてもよい。
【0020】
これによって、ユーザは、順序を入れ替える対象となった到着地を移動経路の中から即座に発見することが可能となる。
【0021】
また、旅程提示装置は、さらに、行き先の指定をユーザより受け付ける行き先指定部を備え、前記移動系列抽出部は、前記移動履歴蓄積部に蓄積されている前記移動履歴の中から、前記行き先指定部で受け付けられた前記行き先から所定時間内に到着可能な場所である寄り先を抽出し、現在地と前記行き先と前記寄り先とを含む移動履歴および当該移動履歴から最終の到着地まで地理的に連続する移動履歴を移動系列として検索し、検索した前記移動系列の中から少なくとも1つの移動系列を抽出してもよい。
【0022】
以下、本発明の実施の形態について、それぞれ図面を参照しながら説明する。
【0023】
(実施の形態1)
実施の形態1では、本発明に係る旅程提示装置を自動車に搭載されるカーナビゲーション装置に適用した例について説明する。図2は、本実施の形態における旅程提示装置が適用されたカーナビゲーション装置の構成を示す機能ブロック図である。
【0024】
カーナビゲーション装置101は、移動先となる複数の到着地を予測し、複数の到着地それぞれへの到着予測時刻を、到着地を巡る順序を入れ替えた場合それぞれについて表示するための装置であり、図2に示すように位置取得部102と、日時取得部103と、記憶部104と、制御部105と、表示部106とを備えている。
【0025】
位置取得部102は、カーナビゲーション装置101が搭載される車両に装着され、例えば1秒間隔など所定の時間間隔で現在位置の緯度・経度等の位置情報を取得する処理部であり、例えば、GPS(Global Positioning System)受信機、または、車速センサ、角速度センサおよび加速度センサなどにより構成される。
【0026】
日時取得部103は、現在の日時を検出する装置であり、例えば、カレンダー付きの時計、またはGPS受信機などである。
【0027】
記憶部104は、地図データベース107、ランドマークデータベース108、および移動履歴蓄積部109を備えており、具体的にはHDD(Hard Disk Drive)、DVD−ROM(Read Only Memory)などの光記録メディア、その他SDメモリーカードなどのフラッシュメモリなどの記憶媒体である。
【0028】
図3A〜図3Cは、地図データベース107に記憶されている地図データの一例を示す図であり、図4は、図3A〜図3Cに示す地図データを模式的に示す図である。地図データベース107には、ノードデータ、補間ノードデータ、およびリンクデータが含まれている。ノードデータは、図3Aに示すように交差点または合流地点など、道路が何方向かに分岐する地点(例えば、図4に示すノードN1、ノードN5)を示し、ノードごとに緯度・経度などの位置情報、該ノードに接続する、後述するリンクの数およびリンクのIDからなる。補間ノードデータは、図3Bに示すように後述するリンク上に存在し、リンクが直線状でなく屈曲している場合に、その形状を表現するための曲折点(例えば、図4に示す曲折点CN1)を示し、緯度・経度などの位置情報、自身が属するリンクIDからなる。リンクデータは、図3Cに示すようにノードとノードを結ぶ道路(例えば、図4に示す道路L1)を示し、リンクの端点である始点ノード・終点ノード、リンクの長さ(道路長)、リンクの幅(道路幅)、一般道路や高速道路などの道路種別、前述した補間ノードの数、および補間ノードのIDからなる。
【0029】
図5Aおよび図5Bは、ランドマークデータベース108に記憶されているランドマーク情報のデータの例を示す図である。ランドマークデータベース108には、施設データ、およびユーザ設定データが含まれている。施設データは、図5Aに示すようにカーナビゲーション装置101のメーカや、その他情報サービスを行う事業者などにより登録されているランドマークを示し、ジャンル、名称、ID、緯度・経度などの位置情報などからなる。ユーザ設定データは、図5Bに示すようにユーザ自身が登録したランドマークを示し、名称、ID、緯度・経度などの位置情報などからなる。ユーザ設定データのランドマーク名称は、ユーザ自身が自分にわかりやすい名称、例えば「自宅」や「勤務先」などを登録することが可能である。
【0030】
図6は、移動履歴蓄積部109に蓄積されている移動履歴の例を示す図である。移動履歴蓄積部109には車両の移動履歴が走行ごとに蓄積され、図6に示すように車両の走行の出発地、到着地、その途中経路のリンクIDが、1走行を1単位として時系列的に蓄積されている。出発地、到着地、その途中経路のリンクIDは、各々その地点を出発した、または、到達した日時と対応付けられて蓄積されている。例えば、図6の1番目の移動履歴は、2007年3月28日の8時43分にIDがLM201のランドマークを出発し、リンクIDがL3の道路に8時45分に到達し、同様に、リンクIDがL9の道路に8時50分、リンクIDがL12の道路に8時56分に到達し、最終的にIDがLM202の到着地に9時25分に到着したことを表している。車両の出発・到着は、エンジンの始動・停止により判定することができる。なお、走行の途中経路は、道路のリンクIDを記憶する例で説明したが、通過したノードのIDを記憶する構成でも良い。
【0031】
制御部105は、図2に示すようにデータ管理部110、マッチング部111、移動系列抽出部112、旅程算出部113、表示処理部114、および滞在時間算出部115を備えている。制御部105は、具体的にはカーナビゲーション装置101全体の動作を制御するCPU(Central Processing Unit)またはMPU(Micro Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)またはRAM(Random Access Memory)等からなる。
【0032】
データ管理部110は、制御部105の他の構成要素と記憶部104に記憶されているデータの受け渡しを管理する。
【0033】
マッチング部111は、データ管理部110を介して取得される地図データまたはランドマークデータを参照して、位置取得部102により取得された位置情報を、ノードID、リンクIDまたはランドマークIDに変換するマップマッチング処理を行う。マップマッチング処理は、既存のカーナビゲーション装置において実用化されている技術である。このため、ここでは説明を省略する。
【0034】
移動系列抽出部112は、データ管理部110を介して、移動履歴蓄積部109に蓄積されている移動履歴の中から、マッチング部111により変換された現在位置と日時取得部103により取得された現在の日時とに適合する移動履歴およびこの移動履歴から最終の到着地まで連続する移動履歴を移動系列として検索し、検索した移動系列の中から少なくとも1つの移動系列を抽出する。また、移動系列抽出部112は、抽出した移動系列に含まれる最終の到着地以外の複数の到着地の順序を入れ替えた移動系列を生成する。
【0035】
旅程算出部113は、移動系列抽出部112により抽出および生成された移動系列について、日時取得部103が取得した現在の日時と、地図データベース107に記憶されている地図データおよびランドマークデータベース108に記憶されているランドマークデータとを参照して、移動系列の中の各々の到着地について、その到着予測時刻を移動系列ごとに算出する。
【0036】
表示処理部114は、移動系列抽出部112により抽出および生成された移動系列と、旅程算出部113により算出された移動系列に対応した到着予測時刻とを表示部106に対して表示させる表示処理を行う。
【0037】
滞在時間算出部115は、移動履歴蓄積部109の移動履歴を参照し、各ランドマークの滞在特性と平均滞在時間とを算出する。
【0038】
次に、以上のように構成された本実施の形態の旅程提示装置が適用されたカーナビゲーション装置101の動作を図7のフローチャートを用いて説明する。図7はカーナビゲーション装置の動作の流れを示すフローチャートである。
【0039】
本装置は、装着された車両のエンジンの始動により起動される。
【0040】
位置取得部102は現在位置の緯度・経度等の位置情報を取得し、日時取得部103は現在の日時を取得する(S101)。
【0041】
マッチング部111は、マップマッチング処理を行い、位置取得部102により取得された位置情報を、ノードID、リンクIDまたはランドマークIDに変換する(S102)。
【0042】
データ管理部110は、マッチング部111により変換された現在位置のIDと、日時取得部103が取得した現在の日時とを対応付けて、移動履歴蓄積部109に移動履歴として記憶させる(S103)。この結果、前述した図6に示すような移動履歴が蓄積される。図6に示すように、移動履歴は車両が走行を開始してから停止するまでを一まとまりとして蓄積される。
【0043】
制御部105は、車両の走行状態を判断する(S104)。車両のエンジンの停止により走行が終了したと判断した場合には(S104で終了)、旅程提示装置は処理を終了する。車両のエンジンの動作により走行していると判断された場合で、かつ走行状態判断処理(S104)の実行が2回目以降の場合には(S104で継続)、位置・日時取得処理(S101)に戻る。
【0044】
車両が走行していると判断された場合で、かつ走行状態判断処理(S104)の実行が1回目の場合には(S104で初回)、移動系列抽出部112は、マッチング部111により変換された現在位置のIDと、日時取得部103により取得された現在の日時とに適合する移動履歴を取り出し、取り出した移動履歴と、この移動履歴に最終の到着地まで連続する移動履歴とを移動系列として、出現回数の多い順に所定の数の移動系列を移動履歴蓄積部109から抽出する(S105)。本ステップの動作の詳細は後述する。
【0045】
ここで、到着地とは車両を停車したランドマークであり、移動系列とは、順序関係を考慮してその到着地だけを取り出したものである。
【0046】
旅程算出部113は、移動系列抽出部112により抽出された移動系列について、日時取得部103が取得した現在の日時と、地図データベース107とランドマークデータベース108とを参照して、移動系列の中の各々の到着地について、その到着予測時刻を算出する(S106)。本ステップの動作の詳細は後述する。
【0047】
表示処理部114は、移動系列抽出部112により抽出された移動系列と、旅程算出部113により算出された移動系列に対応した到着予測時刻とを表示部106に対して表示させる表示処理を行う(S107)。
【0048】
表示部106は、表示処理部114の生成した表示情報をユーザに対して表示する(S108)。表示部106は、移動系列と到着予測時刻とを一定時間表示した後に、通常のカーナビゲーション装置の画面を表示するようにしてもよいし、画面を消去させるためのユーザ操作が行なわれるまで移動系列と到着予測時刻とを表示させたままであっても良い。
【0049】
上述の移動系列抽出処理(S105)を、図8のフローチャートを用いて詳細に説明する。図8は移動系列の抽出処理の流れを示すフローチャートである。
【0050】
滞在時間算出部115は、移動履歴蓄積部109の移動履歴を参照し、ユーザが長時間滞在する可能性の高い場所を抽出する(S151)。この場所をここでは拠点場所と呼び、例えば、自宅、勤務先、学校などが該当する。拠点場所の抽出方法としては、例えば、所定の時間(例えば6時間)以上そこに滞在したことのある日数が、全履歴日数のうち所定の割合(例えば5割)以上となる場所を拠点場所として抽出してもよい。また、所定の時間(例えば6時間)以上そこに滞在する時間が滞在時間全体のうち所定の割合(例えば5割)以上となる場所を拠点場所として抽出してもよい。
【0051】
移動系列抽出部112は、日時取得部103により取得された現在の日時を、曜日および時間帯に分類する(S152)。曜日および時間帯の分類は、図9Aに示すような曜日を分類するための表および図9Bに示すような時間帯を分類するための表を参照して行う。例えば、現在の日時が「2007年3月30日(金)8時30分」であるとすると、図9Aおよび図9Bから現在の日時は「平日の朝」と分類される。
【0052】
移動系列抽出部112は、分類処理(S152)で分類した曜日および時間帯と同一の曜日および時間帯に、マッチング部111により変換された現在位置と同一のIDの地点を出発した移動履歴を、移動履歴蓄積部109に蓄積された移動履歴の中から探し出す(S153)。移動履歴が十分に蓄積されていれば、該当する移動履歴が1つ以上見つかることが自然である。移動履歴が十分に蓄積されておらず、該当する移動履歴が見つからない場合は、以降のステップの処理を実行せず、位置・日時取得処理(図7のS101)に戻る。
【0053】
移動系列抽出部112は、履歴探索処理(S153)で見つけた移動履歴に連続する移動履歴を移動系列として、移動履歴蓄積部109から抽出する(S154)。連続する移動履歴とは、基準となる移動履歴(ここでは、履歴探索処理(S153)で見つけた移動履歴)の到着地を出発地とする移動履歴のことである。移動履歴は必ず連続しているが、拠点場所抽出処理(S151)で抽出した拠点場所に到着するまで連続する移動履歴を、移動系列とする。これは、拠点場所までの移動を大きな区切りとして一まとまりの移動と考えて処理するためである。
【0054】
例えば、図6の移動履歴の例で、IDがLM201とLM202のランドマークが拠点場所であるとすると、1番目の移動履歴は到着地が拠点場所であるので、2番目の移動履歴は1番目の移動履歴と連続していない。また、同様に2番目の移動履歴も到着地が拠点場所であるので、3番目の移動履歴は2番目の移動履歴と連続していない。一方、3番目の移動履歴は拠点場所ではないLM101が到着地であるため、LM101を出発地とする4番目の移動履歴は3番目の移動履歴と連続していることになる。
【0055】
また、移動系列抽出部112が履歴探索処理(S153)で見つけた移動履歴が図6に示す移動履歴における3番目の移動履歴であるとすると、図6に示す3〜6番目の移動履歴は、例えば図10に示すように拠点場所LM201から到着地LM101、到着地LM101から到着地LM151、到着地LM151から到着地LM171、到着地LM171から拠点場所LM201と、拠点場所LM201に到着するまでの地理的に連続する移動履歴である。この場合、移動系列抽出部112は、図6に示す3〜6番目の移動履歴を移動系列として抽出することになる。
【0056】
次に、移動系列抽出部112は、見つけ出した連続した移動履歴を1つの移動系列としてまとめる。この場合、出発地と到着地だけが移動系列の対象となり、その経路は利用しない。
【0057】
なお、移動系列は、現在地から拠点場所までの連続した移動履歴をまとめたものであるが、拠点場所を到着地とする移動履歴において、その滞在時間が所定の時間(例えば30分)以内の場合は、単に荷物を置いてくるとか、荷物を取って来るとかのために拠点場所に立ち寄っただけと考え、その拠点場所を省略して、その前後の到着地をつなげたものを移動系列と考える。この過程の例を図11に示す。図11において、移動系列の途中のLM201は拠点場所ではあるが、滞在時間が短いため、これを省略した到着地をつなげて移動系列とする。
【0058】
移動系列抽出部112は、移動系列探索処理(S154)でまとめた移動系列が、既に移動履歴蓄積部109に蓄積された移動履歴の中に見つかっていれば、そのカウントを1加算し、見つかっていなければ、カウントを1とする(S155)。このようにして、移動系列抽出部112は、移動系列各々の出現回数をカウントする。
【0059】
移動系列抽出部112は、移動履歴蓄積部109に蓄積されているすべての移動履歴を探索して移動系列を抽出し、各々の移動系列の出現回数のカウントが終了したか否かを判断する(S156)。上述の処理が終了していない場合には(S156でNo)、履歴探索処理(S153)に戻る。
【0060】
上述の処理が終了した場合には(S156でYes)、移動系列抽出部112は、カウント処理(S155)でカウントした出現回数の最も多い移動系列を1つ抽出する(S157)。出現回数をカウントした移動系列を模式的に図12に示す。図12において、1番目の移動系列が最も出現回数が多いので、これが抽出される。
【0061】
移動系列抽出部112は、移動系列抽出処理(S157)で1つ抽出した移動系列の入れ替え可能性を判定し、入れ替えが可能であれば到着地の順番を入れ替えた移動系列を抽出する(S158)。具体的には、移動系列中の到着地の順番を入れ替えた移動系列が、移動履歴蓄積部109に蓄積されていれば、入れ替え可能であると判定し、移動系列抽出部112は、順番を入れ替えた移動系列を移動履歴蓄積部109から取り出す。例えば、移動系列中の出発地と最終到着地を除いた到着地が2つであれば、順番を入れ替えた移動系列の組み合わせは残り1(=2!−1)つであり、移動系列中の出発地と最終到着地を除いた到着地が3つであれば、順番を入れ替えた移動系列の組み合わせは残り5(=3!−1)つである。移動系列抽出部112は、これらの順番を入れ替えた移動系列が移動履歴蓄積部109に蓄積されていれば取り出す。取り出した移動系列の数が所定の数より多ければ、移動系列抽出部112は、出現回数の多い順に所定の数だけ移動系列を取り出す。所定の数として、カーナビゲーション装置の画面に表示することを考慮してここでは3つとするが、3つに限られるものではない。本ステップを模式的に図13に示す。図13において、2番目の移動系列は、1番目の移動系列中の到着地の順番を入れ替えた移動系列であり、かつ移動履歴から抽出された移動系列である。
【0062】
次に、上述の旅程の算出処理(図7のS106)を図14のフローチャートを用いて詳細に説明する。図14は旅程の算出処理の流れを示すフローチャートである。
【0063】
旅程算出部113は、移動系列抽出部112が抽出した移動系列から1番目の移動系列を取り出す(S161)。
【0064】
旅程算出部113は、1番目の移動系列取り出し処理(S161)または後述する次の移動系列取り出し処理(S168)で取り出された移動系列から1番目の到着地を取り出す(S162)。
【0065】
旅程算出部113は、日時取得部103により取得された現在の日時と、地図データベース107およびランドマークデータベース108とを参照して、現在位置、あるいは、前の到着地から1番目の到着地取り出し処理(S162)または後述する次の到着地取り出し処理(S165)で取り出した到着地までの到着予測時刻を算出する(S163)。到着予測時刻はVICS(登録商標)(Vehicle Information and Communication System)などで得た渋滞情報を考慮することにより算出される。到着予測時刻を算出するための技術は、既存のカーナビゲーション装置において実用化されている技術であるため、ここでは説明を省略する。
【0066】
滞在時間算出部115は、移動履歴蓄積部109に蓄積されている移動履歴を参照し、到着地のランドマークの平均滞在時間を算出する(S164)。旅程算出部113は、次の到着地の到着予測時刻を算出するときに、その前の到着地の平均滞在時間を加算する。
【0067】
旅程算出部113は、1番目の到着地取り出し処理(S162)または(S166)で取り出した移動系列中の到着地のすべてについて到着予測時刻を算出し終えたか否かを判断する(S165)。到着予測時刻を算出し終えていない場合には(S165でNo)、旅程算出部113は、移動系列中の次の到着地を取り出し(S166)、到着予測時刻算出処理(S163)以降の処理を繰り返す。
【0068】
1番目の到着地取り出し処理(S162)または(S166)で取り出した移動系列中の到着地のすべてについて到着予測時刻を算出し終えた場合には(S165でYes)、旅程算出部113は、1番目の移動系列取り出し処理(S161)または後述する次の移動系列取り出し処理(S168)で取り出した移動系列のすべてについて到着予測時刻を算出し終えたか否かを判断する(S167)。すべての移動系列について到着予測時刻を算出し終えた場合には(S167でYes)、旅程算出部113は、処理を終了する。
【0069】
到着予測時刻を算出し終えていない移動系列が存在する場合には(S167でNo)、旅程算出部113は、移動系列抽出部112が抽出した移動系列の中から次に到着予測時刻の算出対象となる移動系列を取り出し(S168)、1番目の到着地取り出し処理(S162)以降の処理を繰り返す。
【0070】
図15は、上述した本実施の形態の旅程提示装置の動作による、カーナビゲーション装置101の表示部106の図13に対応した表示例を示す図である。図13と図15において、LM151が「スーパーE」、LM152が「スーパーF」である。図15において、現在から拠点場所までの最も出現回数の多い移動系列について、移動系列中の到着地を入れ替えた移動系列をも含めて、到着地の名称と到着予測時刻を表示している。例えば、2つの移動系列では、行く到着地は同じであるが、到着地を巡る順番が異なることにより、道路状況の違いなどにより所要時間が異なる。このため、最終の到着地への到着予測時刻が異なっているということが読み取れる。ここでは、ユーザは、2番目の移動系列の方が早く自宅に帰って来られることがわかる。
【0071】
以上説明したように、本実施の形態によれば、過去の移動履歴を蓄積し、現在地と現在の時間帯に合致する移動系列のうち最も出現回数の多いものを取り出すことにより、ユーザが行きそうな移動系列を予測する。また、その到着地を巡る順番の入れ替えが可能な場合には、その移動系列中の到着地の順番を入れ替えた移動系列の到着予測時刻を表示する。このことにより、ユーザの操作なく、複数の到着地にまたがった移動について、最も早く巡ることのできる旅程を提案できる。したがって、ユーザは、到着地を巡る順番や、複数の到着地のそれぞれの到着予測時刻を比較して知ることができる。
【0072】
なお、本実施の形態では、旅程提示装置は、エンジンの始動により起動されるとしていたが、走行中の任意のタイミングでユーザ操作により起動されても構わない。そうすると、エンジン始動時におけるカーナビゲーション装置に対するユーザの他の操作を妨げることがない。その場合、本装置は、その時点から最も近い過去の出発地を最初の出発地として動作する。
【0073】
また、図7に示した走行状態判断処理(S104)では、制御部105は、本装置が起動されて1回目に走行状態判断処理(S104)が実行される場合に、移動系列抽出処理(S105)に進むこととしているが、これに限られるものではない。例えば、移動系列抽出処理(S105)に進むとの判定を行ってから所定時間が経過していれば、再度移動系列抽出処理(S105)に進むと判定しても構わない。また、ユーザの指示があった場合には、再度移動系列抽出処理(S105)に進むと判定しても構わない。
【0074】
また、表示処理部114は、表示部106に対して表示処理を行う際に、移動系列抽出部112により抽出された移動系列の中に順番の入れ替え可能な到着地と順番の入れ替えが可能でない到着地とが含まれる場合には、例えば図16に示すように順番の入れ替えが可能でない到着地をまとめ、入れ替え可能な到着地を分岐させて表示しても構わない。さらに、ユーザの走行により移動履歴が更新されて、抽出された移動系列の中に新たに到着地が加わった場合には、表示処理部114は、例えば図17に示す「レストランB」のように、新たに加わった到着地の色を変えて表示しても構わない。
【0075】
また、到着地の順番を入れ替えた移動系列を比較して表示するようにしていたが、最も出現回数の多い移動系列に比べて、順番を入れ替えた方が最終到着地への到着予測時刻がより早い場合のみ、移動系列をユーザに表示するようにしても良い。その場合、ユーザが最も巡る可能性の高い移動系列が、最終到着地への到着予測時刻が一番早い時には、ユーザは情報表示に煩わされることがない。
【0076】
また、本実施の形態のカーナビゲーション装置101に、さらに到着時刻指定部を設け、ユーザが拠点場所に到着するタイムリミットの入力を受け付け、旅程算出部113が、そのタイムリミットまでに拠点場所に到着する移動系列以外のものを除外しても良い。その場合、ユーザがタイムリミットまでにどの到着地をどういう順番で巡ることができるかを知り得て、有用性が高い。
【0077】
(実施の形態2)
実施の形態1では、最も出現回数の多い移動系列中の到着地の巡る順番を入れ替えて、旅程を比較できる例を説明したが、本実施の形態では、ユーザが複数の移動系列の候補の中から、巡りたい移動系列を選択する例を説明する。
【0078】
本実施の形態も、実施の形態1と同様に、旅程提示装置を自動車に搭載されるカーナビゲーション装置に適用した例である。図18は、本実施の形態における旅程提示装置が適用されたカーナビゲーション装置の構成を示す機能ブロック図である。図18に示すように、本実施の形態のカーナビゲーション装置201は、実施の形態1のカーナビゲーション装置101に、入力部207を付け加えたものであり、制御部105の代わりに制御部205を設けている点が異なるが、他の構成部分は実施の形態1と同じである。制御部205は、制御部105と同様の構成を有するが、移動系列抽出部112および表示処理部114の代わりに、移動系列抽出部212および表示処理部214をそれぞれ設けた点が異なる。移動系列抽出部212および表示処理部214は、移動系列抽出部112および表示処理部114と一部異なる動作を行なう。以下、実施の形態1と異なる点を中心に実施の形態2に係るカーナビゲーション装置201について説明する。
【0079】
入力部207は、移動系列抽出部212により抽出された移動系列候補からユーザの1つの選択入力を受け付ける。
【0080】
ここでは、移動系列抽出部212の動作の中で、実施の形態1と差異のある移動系列抽出処理(図7のS105)について、図19のフローチャートを用いて詳細に説明し、それ以外の部分は、実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
【0081】
拠点場所抽出処理(S251)から判断処理(S256)までは実施の形態1の拠点場所抽出処理(S151)から判断処理(S156)までと同様なので説明を省略する。
【0082】
すべての移動系列の出現回数のカウントが終了した後に(S256でYes)、移動系列抽出部212は、カウント処理(S255)でカウントした出現回数が多いものから順に所定の数の移動系列を抽出する。表示処理部214は、抽出された所定の数の移動系列を、表示部106に表示させる(S257)。これにより、抽出された所定の数の移動系列がユーザに提示される。所定の数として、カーナビゲーション装置201の表示部106に表示することを考慮してここでは3つとするが、3つに限られるものではない。出現回数の多い移動系列を抽出する過程の模式図を図20に示す。図20は、拠点場所であるLM201を出発してから再び拠点場所であるLM201に戻ってくるまでの移動系列の中から、出現回数の多い順に移動系列を並べたものを示しており、その中の上位3つの移動系列が抽出されてユーザに提示されている。入力部207は、提示した移動系列からユーザの1つの選択入力を受け付ける(S257)。表示処理部214により生成される情報である選択入力受付の画面の例を図21に示す。図21は図20の移動系列に対応している。図20と図21において、LM151が「スーパーE」、LM152が「スーパーF」、LM132が「コンビニ(コンビニエンスストア)D」、LM171が「書店G」、LM172が「書店H」である。ここでは、2番目の移動系列がユーザにより選択されている。
【0083】
移動系列抽出部212は、実施の形態1の移動系列抽出処理(図8のS158)と同様に、選択入力受付処理(S257)で1つ選択された移動系列中の到着地の順番を入れ替えた移動系列が、移動履歴蓄積部109に蓄積されていれば取り出す(S258)。本ステップを模式的に図22に示す。図22において、2番目の移動系列は1番目の移動系列中の到着地の順番を入れ替えた移動系列であり、かつ移動履歴から抽出された移動系列である。
【0084】
上述した本実施の形態の旅程提示装置の動作による、カーナビゲーション装置201の表示部106の図22に対応した表示例を図23に示す。図23において、現在から拠点場所までのユーザが選択した移動系列について、移動系列中の到着地を入れ替えた移動系列をも含めて、到着地の名称と到着予測時刻を表示している。例えば、2つの移動系列では、行く到着地は同じであるが、到着地を巡る順番が異なることにより、道路状況の違いなどにより所要時間が異なる。このため、最終の到着地への到着予測時刻が異なっているということが読み取れる。ここでは、ユーザは、2番目の移動系列の方が早く自宅に帰って来られることがわかる。
【0085】
以上説明したように、本実施の形態によれば、過去の移動履歴を蓄積し、現在地と現在の時間帯に合致する移動系列のうち所定の出現回数以上のものを取り出すことにより、ユーザが行きそうな移動系列を予測し、予測された移動系列をユーザに対して提示する。そして、ユーザから1つの移動系列の選択入力を受け付け、その到着地を巡る順番の入れ替え可能な場合には、その移動系列中の到着地の順番を入れ替えた移動系列の到着予測時刻を表示する。これにより、ユーザは簡単な操作で、自分の行きたい複数の到着地にまたがった移動について、到着地を巡る順番や、複数の到着地のそれぞれの到着予測時刻を比較して知ることができる。予測だけでは必ずしも的確にユーザの行きたい到着地を確定できないような場合であっても、予測により可能性の高いものを絞り込んだ後、最終的にユーザ自身に決定してもらうことにより、より利便性と確実性を向上させることが可能となる。
【0086】
(実施の形態3)
実施の形態2では、出現回数の多い移動系列の中からユーザが1つのものを選択する例を説明したが、本実施の形態では、移動系列ではなく、出現回数の多い到着地の組の中からユーザが1つの組を選択する例を説明する。移動系列で到着地の順番を入れ替えた場合の移動系列間の出現回数の差が大きい場合、すなわち、ユーザがある程度移動の順番を重視している場合には実施の形態2が有効である。これに対して、移動系列で到着地の順番を入れ替えた場合の移動系列間の出現回数の差が小さい場合、すなわち、ユーザが移動の順番をあまり重視していない場合には、本実施の形態が有効である。例えば、移動系列の出現回数として、到着地A→到着地Bが30回あり、到着地B→到着地Aが5回あるような場合、移動系列間の出現回数の差が大きく、ユーザは順番を重視していることがわかる。このような場合は、実施の形態2が有効である。一方、移動系列の出現回数として、到着地A→到着地Bが20回あり、到着地B→到着地Aが15回あるような場合、移動系列間の出現回数の差は小さく、到着地間を巡る順番に関してユーザはあまり重視していないと判断することができる。本実施の形態は、このような場合に有効に作用する。
【0087】
本実施の形態も、実施の形態2と同様に、旅程提示装置を自動車に搭載されるカーナビゲーション装置に適用した例である。図24は、本実施の形態における旅程提示装置が適用されたカーナビゲーション装置の構成を示す機能ブロック図である。図24に示すように、本実施の形態のカーナビゲーション装置301は、実施の形態2のカーナビゲーション装置201の構成要素と同様の構成を有するが、制御部205の代わりに制御部305を用いたものである。なお、制御部305は、移動系列抽出部212および表示処理部214の代わりに、移動系列抽出部312および表示処理部314をそれぞれ設けたものである。移動系列抽出部312および表示処理部314は、移動系列抽出部212および表示処理部214と一部異なる動作を行なう。以下、実施の形態2と異なる点を中心に実施の形態3に係るカーナビゲーション装置301について説明する。
【0088】
移動系列抽出部312は、マッチング部111により変換された現在位置のIDと日時取得部103により取得された現在の日時とに適合する移動履歴から、ある拠点場所から同一又は異なる拠点場所までまたがって移動する際の複数の到着地の組を、データ管理部110を介して移動履歴蓄積部109から抽出する。例えば、拠点場所である自宅から、到着地A、到着地Bを巡って自宅に戻ってきた移動系列があった場合、到着地の組は、順序関係を考慮しない(A,B)と表すこととする。
【0089】
ここでは、移動系列抽出部312の動作の中で、実施の形態2と差異のある移動系列抽出処理(図7のS105)について、図25のフローチャートを用いて詳細に説明し、それ以外の部分は、実施の形態2と同様であるので説明を省略する。
【0090】
拠点場所抽出処理(S351)から履歴探索処理(S353)までと、判断処理(S356)、移動系列抽出処理(S358)は、それぞれ実施の形態2の拠点場所抽出処理(S251)から拠点場所抽出処理(S253)までと、判断処理(S256)、移動系列抽出処理(S258)とそれぞれ同様なので説明を省略する。
【0091】
履歴探索処理(S353)の後、移動系列抽出部312は、実施の形態1と同様に、履歴探索処理(S353)で見つけた移動履歴に連続する移動履歴を、移動履歴蓄積部109に蓄積されている移動履歴の中から探し出す。次に、移動系列抽出部312は、見つけ出した連続した移動履歴を1つの到着地の組としてまとめる(S354)。移動系列が、順番付きの到着地のまとまりであったのに対し、到着地の組とは、順番を考慮しない到着地のまとまりである。
【0092】
移動系列抽出部312は、到着地組探索処理(S354)でまとめられた到着地の組が、既に移動履歴蓄積部109に蓄積された移動履歴の中に見つかっていれば、そのカウントを1加算し、見つかっていなければ、カウントを1とする(S355)。このようにして、到着地の組各々の出現回数をカウントする。例えば、図26に示すような移動系列が移動履歴蓄積部109の中から抽出され得るとした場合に、実施の形態2では移動系列のカウント値は、それぞれの移動系列の出現回数であるのに対して、到着地の組のカウント値は、到着地の順番を入れ替えた移動系列の出現回数の和である。図26の移動系列からは、図27に示す到着地の組とその組のカウント値が得られる。例えば、図26の移動系列LM151→LM152の出現回数30回と移動系列LM152→LM151の出現回数5回を加算して、図27のように(LM151,LM152)の組の出現回数が35回となる。
【0093】
実施の形態2では移動系列のカウントを行っているのに対し、本実施の形態では到着地の組のカウントを行っている。このように、両実施の形態では、カウントの仕方が異なるため、到着地の組の出現回数の多い順の順位と、実施の形態2の移動系列の出現回数の多い順の順位とが異なる場合がある。
【0094】
すべての到着地の組のカウントが終了した後に(S356でYes)、移動系列抽出部312は、カウント処理(S355)でカウントした出現回数の多いものから順に所定の数の到着地の組を抽出する。表示処理部314は、抽出された所定の数の到着地の組を、表示部106に表示させる(S357)。これにより、抽出された所定の数の到着地の組がユーザに提示される。所定の数として、カーナビゲーション装置301の表示部106に表示することを考慮してここでは3つとするが、3つに限られるものではない。入力部207は、提示した到着地の組からユーザの1つの選択入力を受け付ける(S357)。選択入力受付の画面の例を図28に示す。図28は図27の到着地の組に対応している。図27と図28において、LM151が「スーパーE」、LM152が「スーパーF」、LM181が「ホームセンターI」、LM182が「ホームセンターJ」、LM132が「コンビニD」である。ここでは、2番目の到着地の組がユーザにより選択されている。
【0095】
上述した本実施の形態の旅程提示装置の動作による、カーナビゲーション装置301の表示部106の表示例を図29に示す。図29において、現在から拠点場所までのユーザが選択した到着地の組について、到着地の組の中の到着地を入れ替えた移動系列をも含めて、到着地の名称と到着予測時刻を表示している。例えば、2つの移動系列では、行く到着地は同じであるが、到着地を巡る順番が異なることにより、道路状況の違いなどにより所要時間が異なる。このため、最終の到着地への到着予測時刻が異なっているということが読み取れる。ここでは、ユーザは、2番目の移動系列の方が早く自宅に帰って来られることがわかる。
【0096】
以上説明したように、本実施の形態によれば、過去の移動履歴を蓄積し、現在地と現在の時間帯に合致する到着地の組のうち所定の出現回数以上のものを取り出すことにより、ユーザが行きそうな到着地の組を予測し、予測された到着地の組をユーザに対して提示する。そして、ユーザから1つの到着地の組の選択入力を受け付け、その到着地を巡る順番の入れ替え可能な場合には、その到着地の組の中の到着地の順番を入れ替えた移動系列の到着予測時刻を表示する。これにより、ユーザは簡単な操作で、自分の行きたい複数の到着地にまたがった移動について、到着地を巡る順番や、複数の到着地のそれぞれの到着予測時刻を比較して知ることができる。
【0097】
(実施の形態4)
実施の形態1では、現在地と現在の時間帯に合致する、出現回数の最も多い移動系列を表示する例を説明したが、本実施の形態では、まず移動履歴から現在地と現在の時間帯に合致する行き先を1つ決定して、行き先を元にその前後に寄り先を探索して移動系列とする例を説明する。これは、到着地として行きたい場所が1つある場合に、その前後に寄り道として一定の時間内に他の到着地にも行く時間があるかどうかをユーザが知りたい場合に有効である。
【0098】
本実施の形態も、実施の形態1と同様に、旅程提示装置を自動車に搭載されるカーナビゲーション装置に適用した例である。図30は、本実施の形態における旅程提示装置が適用されたカーナビゲーション装置の構成を示す機能ブロック図である。
【0099】
本実施の形態のカーナビゲーション装置401は、実施の形態1のカーナビゲーション装置101の構成において、制御部105の代わりに制御部405を用いたものである。制御部405は、制御部105の構成において、滞在時間算出部115を削除し、移動系列抽出部112の代わりに、行き先指定部416と寄り先抽出部417とを設けたものである。その他の部分の構成は実施の形態1と同じである。
【0100】
行き先指定部416は、ユーザが最も行きたい行き先の指定を受け付ける。
【0101】
寄り先抽出部417は、行き先指定部416により指定された行き先の前後に寄り先として行く到着地を抽出する。
【0102】
以上のように構成された本実施の形態のカーナビゲーション装置401の動作を図31のフローチャートを用いて説明する。
【0103】
位置・日時取得処理(S401)から走行状態判断処理(S404)までと、旅程の算出処理(S407)から表示処理(S409)までは、それぞれ実施の形態1の位置・日時取得処理(図7のS101)から走行状態判断処理(S104)までと、旅程の算出処理(S106)から表示処理(S108)までと同様なので説明を省略する。
【0104】
走行状態判断処理(S404)において、車両が走行していると判断され、かつ走行状態判断処理(S404)の実行が1回目の場合には(S404で初回)、行き先指定部416は、現在の時間帯に現在位置と同一のIDの地点を出発した移動履歴を、移動履歴蓄積部109から探し出す。移動履歴が十分に蓄積されていれば、該当する移動履歴は複数見つかることが自然である。行き先指定部416は、それらの移動履歴の到着地の出現回数の多い順に所定の数の到着地を取り出す。取り出された複数の到着地は、ユーザがこれから行きそうな可能性の高い順の複数の到着地である。次に、行き先指定部416は、表示部106を介して、取り出した複数の到着地をユーザに提示し、ユーザがこれから最も行きたい行き先の指定を1つ受け付ける(S405)。行き先を受け付ける画面の例を図32に示す。ユーザが最も行きたい行き先が提示された到着地の中にない場合、ユーザはランドマークデータベース108を検索するなどの他の手段で行き先の指定が可能である。
【0105】
寄り先抽出部417は、行き先指定処理(S405)で指定された行き先を含む移動履歴を探索し、この行き先の前と後ろの所定の時間(例えばそれぞれ2時間)内に行った到着地を寄り先候補として、寄り先候補の出現回数をカウントする。寄り先抽出部417は、出現回数の多い順に所定の数の寄り先候補を寄り先として抽出し、抽出された寄り先と指定された行き先とを合わせて移動系列とする(S406)。本ステップの模式図を図33に示す。寄り先抽出部417は、図33に示すように、指定された行き先「LM151」が必ず含まれ、前後に寄り先が付いた移動系列が抽出されることになる。
【0106】
上述した本実施の形態の旅程提示装置の動作による、カーナビゲーション装置401の表示部106の図33に対応した表示例を図34に示す。図34において、行き先として「スーパーE」をユーザが指定したので「スーパーE」は必ず表示される。「スーパーF」、「自宅」、「コンビニD」および「レストランA」が寄り先として提示されている。ユーザはこれを見て、「スーパーE」に行く場合に寄り道をするかどうか判断できる。
【0107】
以上説明したように、本実施の形態によれば、過去の移動履歴を蓄積し、現在地と現在の時間帯に合致するユーザが行きそうな予測到着地からユーザの指定する行き先を受け付け、拠点場所に帰るまでにその行き先と合わせて行く寄り先を取り出す。行き先と寄り先の順番の入れ替え可能な場合には、該行き先を含む移動系列を移動履歴から抽出し、その到着予測時刻を表示する。このことにより、ユーザは自ら指定した行き先を含む複数の到着地にまたがった移動について、到着地を巡る順番や、複数の到着地のそれぞれの到着予測時刻を比較して知ることができる。
【0108】
なお、本実施の形態では、予測された到着地の中からユーザが行き先を指定する例について説明したが、例えば、行き先指定部416が、現在の時間帯に現在位置と同一のIDの地点を出発した移動履歴の中で出現回数の最も多い到着地を行き先として決定しても良い。その場合、ユーザの行き先指定操作が不要になる。
【0109】
(実施の形態5)
実施の形態1では、出現回数が最も多い移動系列において到着地を巡る順番を入れ替えて、旅程を比較できる例を説明した。また、実施の形態3では、出現回数の多い到着地の組をユーザに提示し、その後ユーザにより選択された組に対して、到着地を巡る順序を入れ替えた複数の移動系列を到着予測時刻と共にユーザに提示する例を説明した。
【0110】
本実施の形態では、到着地の組の全出現頻度に対する、ある到着地の組の出現頻度の割合を算出し、その割合に応じてユーザに対して移動系列と到着予測時刻とを表示する態様を変化させる例について述べる。
【0111】
本実施の形態も、旅程提示装置を自動車に搭載されるカーナビゲーション装置に適用した例である。図35は、本実施の形態における旅程提示装置が適用されたカーナビゲーション装置の構成を示す機能ブロック図である。図35に示すように、本実施の形態のカーナビゲーション装置501は、図24に示した実施の形態3のカーナビゲーション装置301の構成と同様の構成を有するが、制御部305の代わりに制御部505を用いたものである。制御部505は、移動系列抽出部312および表示処理部314の代わりに、移動系列抽出部512および表示処理部514をそれぞれ設けたものである。移動系列抽出部512および表示処理部514は、移動系列抽出部312および表示処理部314と一部異なる動作を行なう。以下、上述の実施の形態と異なる点を中心に実施の形態5に係るカーナビゲーション装置501について説明する。
【0112】
ここでは、実施の形態3と差異のある移動系列抽出処理(図7のS105)について、図36のフローチャートを用いて説明し、それ以外の部分は、実施の形態3と同様であるので説明を省略する。
【0113】
拠点場所抽出処理(S551)からカウント処理(S555)、および判断処理(S557)は、実施の形態1における拠点場所抽出処理(S151)からカウント処理(S155)、および判断処理(S156)と同様であるので説明を省略する。
【0114】
移動系列の出現回数がカウントされた後(S555)、移動系列抽出部512は、移動系列探索処理(S554)で探索された移動系列を実施の形態3と同様、到着地の組として捉え、その到着地の組が、既に移動履歴蓄積部109に蓄積された移動系列の中に見つかっていれば、そのカウントを1加算し、見つかっていなければ、カウントを1とする(S556)。このようにして、到着地の組各々の出現回数をカウントする。
【0115】
すべての到着地の組のカウントが終了した後に(S557でYes)、移動系列抽出部512は、全到着地の組の出現回数に占める、最多出現回数の到着地の組の出現回数の割合を算出する(S558)。算出例について図37、図38を用いて説明する。カウント処理(S555)によりカウントされた移動系列の出現回数が図37に示すものであった場合、カウント処理(S556)によりカウントされる到着地の組の出現回数は、実施の形態3と同様の処理により図38に示すものとなる。図38より全到着地の組の出現回数の合計は82(=62+8+7+5)回であり、最多出現回数の組である(LM151、LM152)の組の出現回数は62回であるため、算出される出現割合は75.6(=62/82×100)%となる。
【0116】
移動系列抽出部512は、出現割合算出処理(S558)で算出された出現割合が、所定値(例えば70%)を超えているか否かの判定を行う(S559)。ここで、所定値を超えているということは、ユーザが今後、最多出現回数の到着地の組を巡る確率が、他の組を巡る確率に比べて圧倒的に高いということができる。図38の事例の場合、所定値を超えていると判定される。
【0117】
出現割合が所定値を超えている場合(S559でYes)、移動系列抽出部512は、移動系列抽出処理(S560およびS561)を実行する。移動系列抽出処理(S560およびS561)は、実施の形態1の移動系列抽出処理(S157およびS158)と同様である。最終的に、旅程算出部113、表示処理部514の処理を経て、表示部106を介してユーザに図39のように移動系列と到着予測時刻とが提示される。図39において、LM151が「スーパーE」、LM152が「スーパーF」であり、最多出現回数の「自宅」→「スーパーE」→「スーパーF」→「自宅」という名称の系列と到着予測時刻、および移動履歴蓄積部109に蓄積されている「スーパーE」、「スーパーF」の巡る順序が反対となった「自宅」→「スーパーF」→「スーパーE」→「自宅」という名称の系列と到着予測時刻が提示される。
【0118】
一方、カウント処理(S555)によりカウントされた移動系列の出現回数が図40に示すものであった場合、カウント処理(S556)によりカウントされる到着地の組の出現回数は、実施の形態3と同様の処理により図41に示すものとなる。図41より全到着地の組の出現回数の合計は109回であり、最多出現回数の組である(LM151、LM152)の組の出現回数は35回であるため、出現割合算出処理(S558)により算出される出現割合は32.1(=35/109×100)%となる。このとき、判断処理(S559)では、出現割合が所定値(例えば70%)を超えていないと判定される。すなわち、今後ユーザが巡る到着地の組は不確実性が高く、いずれか一つの組に絞ることができないということを表している。このときの処理である選択入力受付処理(S562)および移動系列抽出処理(S563)は実施の形態3の選択入力受付処理(S357)および移動系列抽出処理(S358)と同様となる。移動系列抽出部512により抽出された到着地の組は、表示処理部514の処理を経て、表示部106からユーザに図42のように表示される。図42においてLM151は「スーパーE」、LM152は「スーパーF」、LM181は「ホームセンターI」、LM182は「ホームセンターJ」、LM132は「コンビニD」である。表示部106により図42のようにユーザに提示された後、入力部207からユーザによる選択を受け付けると、選択された到着地の組に対して、移動系列抽出部512は移動履歴蓄積部109に存在する、到着地の順序を入れ替えた移動系列が抽出される。最終的に、旅程算出部113、表示処理部514による処理を経た後、表示部106により図43のように移動系列と到着予測時刻とがユーザに提示される。
【0119】
以上説明したように、本実施の形態によれば、ユーザが最多出現回数の到着地の組を巡る確からしさに応じて表示態様を変えることを特徴とする。ユーザが巡る到着地の組の確からしさが高いときには、それらの到着地の順序を入れ替えた系列、および到着予測時刻を表示することで、ユーザが到着地の組を選択する手間を要することなく最適な到着地の巡回順序を決定することが可能となる。また、到着地の組の確からしさが低い場合には、到着地の組を提示してユーザが選択可能にすることにより、すべての到着地の組に対して、到着地の順序を入れ替えた系列と到着予測時刻を表示して画面の情報量(図41のケースでは、3つの組に対して合計6通りの経路および到着予測時刻情報)を多くしてしまうことがなくなる。また、組の候補だけを表示して1回の操作で最適な順序を決定するという、表示情報量および操作の手間という観点で、ユーザのわずらわしさを排除した機能を提供することが可能となる。
【0120】
以上述べたことから明らかなように、本発明の旅程提示装置によれば、過去の移動履歴データに基づいて、現在地と現在日時とからこれから行くと予測される複数の移動系列の到着地に関して、ユーザにとってそれらが入れ替え可能かどうかを判定した上で到着予測時刻を比較し、表示することにより、ユーザは複数の到着地にまたがった移動について、複数の到着地を巡る順番や、複数の到着地を移動するのに必要なそれぞれの到着時刻を比較して知ることができ、非常に有効である。
【0121】
以上、本発明に係る旅程提示装置について、実施の形態1〜5に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、上記実施の形態を変形したものや、上記実施の形態1〜5の各構成要素を任意に組み合わせて実現される別の形態も、本発明に含まれる。
【0122】
また、上記の各装置は、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、ハードディスクドライブ、ディスプレイユニット、キーボード、マウスなどから構成されるコンピュータシステムとして構成されてもよい。RAMまたはハードディスクドライブには、コンピュータプログラムが記憶されている。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムに従って動作することにより、各装置は、その機能を達成する。ここでコンピュータプログラムは、所定の機能を達成するために、コンピュータに対する指令を示す命令コードが複数個組み合わされて構成されたものである。
【0123】
さらに、上記の各装置を構成する構成要素の一部または全部は、1個のシステムLSI(Large Scale Integration:大規模集積回路)から構成されているとしてもよい。システムLSIは、複数の構成部を1個のチップ上に集積して製造された超多機能LSIであり、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどを含んで構成されるコンピュータシステムである。RAMには、コンピュータプログラムが記憶されている。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムに従って動作することにより、システムLSIは、その機能を達成する。
【0124】
さらにまた、上記の各装置を構成する構成要素の一部または全部は、各装置に脱着可能なICカードまたは単体のモジュールから構成されているとしてもよい。ICカードまたはモジュールは、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどから構成されるコンピュータシステムである。ICカードまたはモジュールは、上記の超多機能LSIを含むとしてもよい。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムに従って動作することにより、ICカードまたはモジュールは、その機能を達成する。このICカードまたはこのモジュールは、耐タンパ性を有するとしてもよい。
【0125】
また、本発明は、上記に示す方法であるとしてもよい。また、これらの方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムであるとしてもよいし、前記コンピュータプログラムからなるデジタル信号であるとしてもよい。
【0126】
さらに、本発明は、上記コンピュータプログラムまたは上記デジタル信号をコンピュータ読み取り可能な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD−ROM、MO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、BD(Blu−ray Disc)、半導体メモリなどに記録したものとしてもよい。また、これらの記録媒体に記録されている上記デジタル信号であるとしてもよい。
【0127】
また、本発明は、上記コンピュータプログラムまたは上記デジタル信号を、電気通信回線、無線または有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク、データ放送等を経由して伝送するものとしてもよい。
【0128】
また、本発明は、マイクロプロセッサとメモリを備えたコンピュータシステムであって、上記メモリは、上記コンピュータプログラムを記憶しており、上記マイクロプロセッサは、上記コンピュータプログラムに従って動作するとしてもよい。
【0129】
また、上記プログラムまたは上記デジタル信号を上記記録媒体に記録して移送することにより、または上記プログラムまたは上記デジタル信号を上記ネットワーク等を経由して移送することにより、独立した他のコンピュータシステムにより実施するとしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0130】
本発明に係る旅程提示装置は、ユーザの到着地を予測し、予測された移動系列を比較できる形でユーザに提示する機能を有し、車両に搭載されるカーナビゲーション装置や、ユーザに携行される携帯電話などの情報端末として有用である。また、本発明に係る旅程提示方法は、カーナビゲーション装置や情報端末上で稼動するプログラムや、カーナビゲーション装置や情報端末上に情報を提供するサーバシステム上のプログラムとしても有用である。
【図面の簡単な説明】
【0131】
【図1】図1は、従来例の表示例を示す図である。
【図2】図2は、実施の形態1における旅程提示装置の機能ブロック図である。
【図3A】図3Aは、実施の形態1における記憶部に記憶されている地図データのうちノードデータの一例を示す図である。
【図3B】図3Bは、実施の形態1における記憶部に記憶されている地図データのうち補間ノードデータの一例を示す図である。
【図3C】図3Cは、実施の形態1における記憶部に記憶されている地図データのうちリンクデータの一例を示す図である。
【図4】図4は、実施の形態1における地図データの例を示す模式図である。
【図5A】図5Aは、実施の形態1における記憶部に記憶されているランドマークデータのうち施設データの一例を示す図である。
【図5B】図5Bは、実施の形態1における記憶部に記憶されているランドマークデータのうちユーザ設定データの一例を示す図である。
【図6】図6は、実施の形態1における記憶部に記憶されている移動履歴の例を示す図である。
【図7】図7は、実施の形態1における処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】図8は、実施の形態1の移動系列の抽出処理の詳細な処理の流れを示すフローチャートである。
【図9A】図9Aは、実施の形態1における現在の日時を曜日に分類するためのテーブルを示す図である。
【図9B】図9Bは、実施の形態1における現在の日時を時間帯に分類するためのテーブルを示す図である。
【図10】図10は、実施の形態1における移動系列の例を地図上で示す図である。
【図11】図11は、実施の形態1における拠点場所を省略した移動系列の作成を示す模式図である。
【図12】図12は、実施の形態1における移動系列の例を示す模式図である。
【図13】図13は、実施の形態1における移動系列の到着地の順番の入れ替えを示す模式図である。
【図14】図14は、実施の形態1の旅程の算出処理の詳細な処理の流れを示すフローチャートである。
【図15】図15は、実施の形態1の表示例を示す図である。
【図16】図16は、実施の形態1の表示例を示す図である。
【図17】図17は、実施の形態1の表示例を示す図である。
【図18】図18は、実施の形態2における旅程提示装置の機能ブロック図である。
【図19】図19は、実施の形態2の移動系列の抽出処理の詳細な処理の流れを示すフローチャートである。
【図20】図20は、実施の形態2における移動系列の例を示す模式図である。
【図21】図21は、実施の形態2におけるユーザ選択のための移動系列の提示例を示す図である。
【図22】図22は、実施の形態1における移動系列の到着地の順番の入れ替えを示す模式図である。
【図23】図23は、実施の形態2の表示例を示す図である。
【図24】図24は、実施の形態3における旅程提示装置の機能ブロック図である。
【図25】図25は、実施の形態3の移動系列の抽出処理の詳細な処理の流れを示すフローチャートである。
【図26】図26は、実施の形態3における移動系列の例を示す模式図である。
【図27】図27は、実施の形態3における到着地の組の例を示す模式図である。
【図28】図28は、実施の形態3におけるユーザ選択のための到着地の組の提示例を示す図である。
【図29】図29は、実施の形態3の表示例を示す図である。
【図30】図30は、実施の形態4における旅程提示装置の機能ブロック図である。
【図31】図31は、実施の形態4における処理の流れを示すフローチャートである。
【図32】図32は、実施の形態4におけるユーザ選択のための行き先の提示例を示す図である。
【図33】図33は、実施の形態4における移動系列の例を示す模式図である。
【図34】図34は、実施の形態4の表示例を示す図である。
【図35】図35は、実施の形態5における旅程提示装置の機能ブロック図である。
【図36】図36は、実施の形態5における処理の流れを示すフローチャートである。
【図37】図37は、実施の形態5における移動系列の例を示す模式図である。
【図38】図38は、実施の形態5における到着地の組の例を示す模式図である。
【図39】図39は、実施の形態5の表示例を示す図である。
【図40】図40は、実施の形態5における移動系列の例を示す模式図である。
【図41】図41は、実施の形態5における到着地の組の例を示す模式図である。
【図42】図42は、実施の形態5におけるユーザ選択のための到着地の組の提示例を示す図である。
【図43】図43は、実施の形態3の表示例を示す図である。
【符号の説明】
【0132】
101、201、301、401、501 カーナビゲーション装置
102 位置取得部
103 日時取得部
104 記憶部
105 制御部
106 表示部
107 地図データベース
108 ランドマークデータベース
109 移動履歴蓄積部
110 データ管理部
111 マッチング部
112 移動系列抽出部
113 旅程算出部
114 表示処理部
115 滞在時間算出部
207 入力部
212 移動系列抽出部
214 表示処理部
312 移動系列抽出部
314 表示処理部
416 行き先指定部
417 寄り先抽出部
512 移動系列抽出部
514 表示処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動履歴蓄積部に蓄積されている移動体の出発地から到着地までの移動履歴情報の中から、ユーザが長時間滞在する可能性の高い場所を拠点場所として抽出する滞在時間算出部と、
前記移動履歴情報の中から、現在地を含み、前記拠点場所を最終の到着地とする移動履歴情報を移動系列として検索し、検索した前記移動系列の中から少なくとも1つの移動系列を抽出し、抽出した前記移動系列に含まれる前記拠点場所以外の複数の途中での到着地の順序を入れ替えた移動系列が前記移動履歴情報に存在する場合に、前記到着地の順序を入れ替えた移動系列をさらに抽出する移動系列抽出部と、
前記移動系列抽出部により抽出された前記移動系列に含まれる前記拠点場所および途中の前記到着地それぞれへの到着予測時刻を前記移動系列ごとに算出する旅程算出部と、
前記旅程算出部により算出された前記拠点場所および前記到着地それぞれへの到着予測時刻を、同一画面上に前記移動系列ごとに表示するための表示情報を生成し、当該表示情報を画面上に表示する表示処理部と
を備える旅程提示装置。
【請求項2】
前記移動系列抽出部は、前記移動履歴蓄積部に蓄積されている前記移動履歴情報の中から、現在地を含み、前記拠点場所を最終の到着地とする移動履歴情報を移動系列として検索し、検索した前記移動系列の中から出現回数の多い順に所定数の移動系列を抽出し、抽出した前記移動系列に含まれる前記拠点場所以外の複数の途中での到着地の順序を入れ替えた移動系列が前記移動履歴情報に存在する場合に、前記到着地の順序を入れ替えた移動系列をさらに抽出する
請求項1記載の旅程提示装置。
【請求項3】
前記移動系列抽出部は、前記移動履歴蓄積部に蓄積されている前記移動履歴情報の中から、現在地を含み、前記拠点場所を最終の到着地とする移動履歴情報を移動系列として検索し、検索した前記移動系列を当該移動系列に含まれる到着地の組として分類し、分類した前記到着地の組の中からユーザにより選択された前記到着地の組を含む前記移動系列を抽出し、抽出した前記移動系列に含まれる前記拠点場所以外の複数の途中での到着地の順序を入れ替えた移動系列が前記移動履歴情報に存在する場合に、前記到着地の順序を入れ替えた移動系列をさらに抽出し、
前記表示処理部は、さらに、前記移動系列抽出部により分類された到着地の組を表示するための表示情報を生成し、当該表示情報を画面上に表示し、
前記旅程提示装置は、さらに、前記表示処理部により生成された表示情報に含まれる、到着地の組に対する選択をユーザより受け付ける入力部を備える
請求項1記載の旅程提示装置。
【請求項4】
前記移動系列抽出部は、前記移動履歴蓄積部に蓄積されている前記移動履歴情報の中から、現在地を含み、前記拠点場所を最終の到着地とする移動履歴情報を移動系列として検索し、検索した前記移動系列を当該移動系列に含まれる到着地の組として分類し、分類した各到着地の組の出現回数の総和に占める前記到着地の組の最多出現回数の割合を算出し、前記割合が所定値以上の場合には、検索した前記移動系列の中から出現回数の多い順に所定数の移動系列を抽出し、抽出した前記移動系列に含まれる前記拠点場所以外の複数の途中での到着地の順序を入れ替えた移動系列が前記移動履歴情報に存在する場合に、前記到着地の順序を入れ替えた移動系列をさらに抽出し、前記割合が所定値未満の場合には、分類した前記到着地の組の中からユーザにより選択された前記到着地の組を含む前記移動系列を抽出し、抽出した前記移動系列に含まれる前記拠点場所以外の複数の途中での到着地の順序を入れ替えた移動系列が前記移動履歴情報に存在する場合に、前記到着地の順序を入れ替えた移動系列をさらに抽出し、
前記表示処理部は、さらに、前記割合が所定値未満の場合に、前記移動系列抽出部により分類された到着地の組を表示するための表示情報を生成し、当該表示情報を画面上に表示し、
前記旅程提示装置は、さらに、前記割合が所定値未満の場合に、前記表示処理部により生成された表示情報に含まれる、到着地の組に対する選択をユーザより受け付ける入力部を備える
請求項1記載の旅程提示装置。
【請求項5】
前記表示処理部は、前記移動系列抽出部により抽出された前記到着地の順序を入れ替えた移動系列の前記拠点場所への到着予測時刻が、前記順序を入れ替える前の移動系列の前記拠点場所への到着予測時刻より早い場合にのみ、前記順序を入れ替える前の移動系列と前記順序を入れ替えた移動系列とに含まれる前記拠点場所および途中の前記到着地それぞれへの到着予測時刻を表示情報として生成し、当該表示情報を画面上に表示する
請求項1記載の旅程提示装置。
【請求項6】
前記表示処理部は、さらに、前記移動系列抽出部において順序を入れ替える対象となった途中の到着地の組と、それ以外の到着地とで、表示態様が変化するように前記表示情報を生成し、当該表示情報を画面上に表示する
請求項1記載の旅程提示装置。
【請求項7】
前記表示処理部は、前記順序を入れ替える前の移動系列と前記順序を入れ替えた後の移動系列とにおける、前記順序を入れ替える対象となった途中の到着地の組以外の各到着地を、共有のアイコンで表示するための情報と、前記順序を入れ替える対象となった途中の到着地の組の直前の到着地から、前記順序を入れ替える対象となった途中の到着地の組の中で最初の到着地への分岐を示す情報と、前記順序を入れ替える対象となる途中の到着地の組の最後の到着地から、前記順序を入れ替える対象となった途中の到着地の組の中で直後の到着地への合流を示す情報と、前記各到着地への到着予測時刻を表示するための情報とを、前記表示情報として生成し、当該表示情報を画面上に表示する
請求項6記載の旅程提示装置。
【請求項8】
コンピュータにより、移動履歴蓄積部に蓄積されている移動体の出発地から到着地までの移動履歴情報の中から、ユーザが長時間滞在する可能性の高い場所を拠点場所として抽出するステップと、
コンピュータにより、前記移動履歴情報の中から、現在地を含み、前記拠点場所を最終の到着地とする移動履歴情報を移動系列として検索し、検索した前記移動系列の中から少なくとも1つの移動系列を抽出し、抽出した前記移動系列に含まれる前記拠点場所以外の複数の途中での到着地の順序を入れ替えた移動系列が前記移動履歴情報に存在する場合に、前記到着地の順序を入れ替えた移動系列をさらに抽出するステップと、
コンピュータにより、抽出された前記移動系列に含まれる前記拠点場所および途中の前記到着地それぞれへの到着予測時刻を前記移動系列ごとに算出するステップと、
コンピュータにより、算出された前記拠点場所および前記到着地それぞれへの到着予測時刻を、同一画面上に前記移動系列ごとに表示するための表示情報を生成し、当該表示情報を画面上に表示するステップと
を含む旅程提示方法。
【請求項9】
移動履歴蓄積部に蓄積されている移動体の出発地から到着地までの移動履歴情報の中から、ユーザが長時間滞在する可能性の高い場所を拠点場所として抽出するステップと、
前記移動履歴情報の中から、現在地を含み、前記拠点場所を最終の到着地とする移動履歴情報を移動系列として検索し、検索した前記移動系列の中から少なくとも1つの移動系列を抽出し、抽出した前記移動系列に含まれる前記拠点場所以外の複数の途中での到着地の順序を入れ替えた移動系列が前記移動履歴情報に存在する場合に、前記到着地の順序を入れ替えた移動系列をさらに抽出するステップと、
抽出された前記移動系列に含まれる前記拠点場所および途中の前記到着地それぞれへの到着予測時刻を前記移動系列ごとに算出するステップと、
算出された前記拠点場所および前記到着地それぞれへの到着予測時刻を、同一画面上に前記移動系列ごとに表示するための表示情報を生成し、当該表示情報を画面上に表示するステップと
をコンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【公開番号】特開2010−210236(P2010−210236A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−261076(P2008−261076)
【出願日】平成20年10月7日(2008.10.7)
【分割の表示】特願2008−543605(P2008−543605)の分割
【原出願日】平成20年7月11日(2008.7.11)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】