旅行情報案内システム及び旅行情報案内方法
【課題】移動手段の運行状況に応じた旅行案内情報をユーザの携帯端末に配信する旅行情報案内システム、及び旅行情報案内方法を提供する。
【解決手段】携帯端末2aの位置情報及び電源状態から、携帯端末2bの電源OFFを検知した後に該電源がONになった際に、該電源がOFFになる直前の位置情報と該電源がONになった際の位置情報とを比較し、該電源がOFF状態からON状態に変化するまでの経過時間を算出し、距離と経過時間が夫々閾値を越える場合は、旅行案内情報の電子メールを配信する。
【解決手段】携帯端末2aの位置情報及び電源状態から、携帯端末2bの電源OFFを検知した後に該電源がONになった際に、該電源がOFFになる直前の位置情報と該電源がONになった際の位置情報とを比較し、該電源がOFF状態からON状態に変化するまでの経過時間を算出し、距離と経過時間が夫々閾値を越える場合は、旅行案内情報の電子メールを配信する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザの旅行計画に基づいて、ユーザの携帯端末に対して通信回線を介して旅行案内情報を配信する旅行情報案内システム及び旅行情報案内方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯電話のような携帯端末による電子メールの送受信及びウェブページの閲覧が一般的に行われており、旅行先であっても様々な観光情報を携帯端末からアクセスしている。近年、ユーザが旅行日程等を含む個人データを旅行サーバに保存しておき、この旅行支援用のサーバを管理する情報伝達システムが知られている(特許文献1)。これは、携帯端末の位置情報とあらかじめプログラムされた時間情報に応じて旅行サーバから旅行データを携帯端末に送信することにより、ユーザは旅行先で時間と場所に対応する観光施設や飲食店の旅行データを取得でき、ユーザの旅行先での行動を支援し、同時に旅行先の観光施設や飲食店等の宣伝効果を向上させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−50846号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の旅行支援用のサーバを管理するシステムでは、ユーザが旅行日程等を含む個人データを旅行サーバに保存するため、移動手段の運行状況に支障が生じた場合、あらかじめプログラムされた時間情報と移動手段の到着時間が一致しない。また、携帯端末の電源がOFF状態では的確な旅行データをユーザが取得できず、移動手段の到着予定が遅れてユーザが到着地に到着する時に電子メールを配信しても、移動手段が飛行機の場合は携帯端末の電源をOFF状態にするため電子メールを受け取れないという課題が存在する。
【0005】
そこで、本発明は、ユーザが使用している携帯端末の位置情報の状態遷移を検出し、ユーザの携帯端末の現在地を特定又は確認することにより、ユーザが利用する移動手段の運行状況に応じた旅行案内情報をユーザの携帯端末に配信する旅行情報案内システム、及び旅行情報案内方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は、ユーザの旅行計画に基づいて、ユーザの携帯端末に対して通信回線を介して旅行案内情報を配信する旅行情報案内システムであって、
ユーザのアカウント情報及びユーザの携帯端末の電子メールアドレス情報を記憶するユーザ情報データベースと、前記アカウント情報により設定された旅客移動手段の出発時刻情報、到着時刻情報、及び到着地情報を記憶する予約情報データベースと、前記到着地域情報の指定地域の旅行案内情報を記憶する観光資源データベースと、前記携帯端末を定期的に調査するポーリングサーバから通信回線を介して前記携帯端末の位置情報を取得する端末情報取得手段と、前記端末情報取得手段が取得した前記携帯端末の位置情報及び電源状態を取得した時刻情報と共に記憶する位置情報データベースと、前記予約情報データベースに記憶している到着時刻情報の指定時刻に前記端末情報取得手段が取得する到着位置情報と前記位置情報データベースに記憶する位置情報及び電源状態を比較する位置情報比較手段と、前記位置情報比較手段が前記携帯端末の位置情報及び電源状態から、前記携帯端末の電源OFFを検知した後に該電源がONになった際に、該電源がOFFになる直前の位置情報と該電源がONになった際の位置情報とを比較すると共に、該電源がOFF状態からON状態に変化するまでの経過時間を算出し、前記比較した位置情報によって算出した距離と前記経過時間が夫々閾値を越える場合は、前記観光資源データベースに記憶する旅行案内情報を前記電子メールアドレス情報が指定する電子メールにより通信回線を介して前記携帯端末へ配信する電子メール配信手段と備えることを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、前記位置情報比較手段が前記携帯端末の位置情報及び電源状態から、前記携帯端末の電源OFFを検知した後に該電源がONになった際に、該電源がOFFになる直前の位置情報と該電源がONになった際の位置情報とを比較すると共に、該電源がOFF状態からON状態に変化するまでの経過時間を算出し、前記比較した位置情報によって算出した距離と前記経過時間が夫々閾値を越える場合は、前記観光資源データベースに記憶する旅行案内情報を前記電子メールアドレス情報が指定する電子メールにより通信回線を介して前記携帯端末へ配信する電子メール配信手段と備えることにより、前記携帯端末の電源がOFFになる直前の位置情報と該電源がONになった際の位置情報とを比較することで、電源がOFFになる直前の位置と電源がON状態に遷移した際の位置との間の距離を識別することができ、該電源がOFF状態からON状態に変化するまでの経過時間を算出し、移動した距離と前記経過時間が夫々閾値を越える場合は、旅行案内情報の電子メールを配信するため、ユーザが到着時間に目的地に到着し、携帯端末の電源をON状態にした直後に旅行案内情報の電子メールが配信されるため、旅行案内情報の電子メールを到着時間直後に確認することができる。
【0008】
本発明の実施形態では、前記端末情報取得手段が、前記携帯端末の電源のOFF状態により、前記ポーリングサーバから通信回線を介して未確認の位置情報を取得した時点から、前記携帯端末の電源のON状態に応動して前記ポーリングサーバから通信回線を介して位置情報を取得するまでの経過時間が閾値を超えたか否かを比較する経過時間比較手段を備え、前記経過時間比較手段の比較結果が閾値を超えた場合、前記電子メール配信手段が旅行情報の電子メールを前記携帯端末へ配信することが好ましい。
【0009】
この実施形態によれば、携帯端末の電源のOFF状態により、前記ポーリングサーバから通信回線を介して未確認の位置情報を取得した時点から、前記携帯端末の電源のON状態に応動して前記ポーリングサーバから通信回線を介して位置情報を取得するまでの経過時間が閾値を超えたか否かを比較する経過時間比較手段を備えているので、携帯端末の電源がOFF状態からON状態に状態遷移するまでの経過時間を取得し、経過時間が閾値を超えたか否かを比較することができる。そして、経過時間比較手段の比較結果が閾値を超えた場合、前記電子メール配信手段が旅行情報の電子メールを前記携帯端末へ配信するため、ユーザが到着時間に目的地に到着し、携帯端末の電源をON状態にした直後に旅行案内情報が着信するため、旅行案内情報の電子メールを到着時間直後に確認することができる。
【0010】
本発明の実施形態では、前記ユーザ情報データベースは、ユーザの行動エリア情報を記憶し、前記端末情報取得手段が取得する前記到着時刻の前記携帯端末の位置が前記行動エリア情報の指定する区域外である場合は、前記電子メール配信手段が旅行情報の電子メールを前記携帯端末へ配信することが好ましい。
【0011】
この実施形態によれば、前記端末情報取得手段が取得する前記到着時刻の前記携帯端末の位置が前記行動エリア情報の指定する区域外である場合は、前記電子メール配信手段が旅行情報の電子メールを前記携帯端末へ配信するので、ユーザが到着時間に目的地に到着し、携帯端末の電源をON状態にした直後に旅行案内情報が着信するため、旅行案内情報の電子メールを到着時間直後に確認することができる。
【0012】
本発明の実施形態では、前記端末情報取得手段が、前記携帯端末の電源のOFF状態により、前記ポーリングサーバから通信回線を介して未確認の位置情報を取得した時点から、前記携帯端末の電源のON状態に応動して前記ポーリングサーバから通信回線を介して取得された位置情報の指定地域の観光情報を、電子メール配信手段が観光資源データベースから検索し、該観光情報の電子メールを前記携帯端末へ配信することが好ましい。
【0013】
この実施形態によれば、前記携帯端末の電源のOFF状態の後に、前記携帯端末の電源のON状態に応動して前記ポーリングサーバから取得された位置情報の指定地域の観光情報を、電子メール配信手段が観光資源データベースから検索し、該観光情報の電子メールを前記携帯端末へ配信するため、ユーザが到着時間に目的地に到着し、携帯端末の電源をON状態にした直後に観光情報の電子メールを到着時間直後に確認することができる。
【0014】
本発明は、ユーザの旅行計画に基づいて、ユーザの携帯端末に対して通信回線を介して旅行案内情報を配信する旅行情報案内システムであって、
ユーザのアカウント情報及びユーザの携帯端末の電子メールアドレス情報を記憶するユーザ情報データベースと、前記アカウント情報により設定された旅客移動手段の到着地情報を記憶する予約情報データベースと、前記到着地域情報の指定地域の旅行案内情報を記憶する観光資源データベースと、前記携帯端末を定期的に調査するポーリングサーバから通信回線を介して、前記携帯端末の電源がOFF状態からON状態に遷移した後の位置情報を取得する端末情報取得手段と、前記予約情報データベースに記憶している到着地情報と前記端末情報取得手段が取得する位置情報を比較する位置情報比較手段と、前記位置情報比較手段の比較結果が同一地域の場合は、前記電子メールアドレス情報が指定する電子メールにより通信回線を介して前記観光資源データベースに記憶する旅行案内情報を前記携帯端末へ配信する電子メール配信手段とを備えることを特徴とする。
【0015】
本発明によれば、ポーリングサーバから通信回線を介して、前記携帯端末の電源がOFF状態からON状態に遷移した後の位置情報を取得する端末情報取得手段と、前記予約情報データベースに記憶している到着地情報と前記端末情報取得手段が取得する位置情報を比較する位置情報比較手段と、前記位置情報比較手段の比較結果が同一地域の場合は、前記電子メールアドレス情報が指定する電子メールにより通信回線を介して前記観光資源データベースに記憶する旅行案内情報を前記携帯端末へ配信する電子メール配信手段と備えるため、端末情報取得手段は、携帯端末の位置情報を取得できない時点から携帯端末の電源がOFF状態と推定する。このOFF状態の後に携帯端末の位置情報を取得した時点で携帯端末の電源がON状態に遷移したと推定することができる。そして、到着地情報と前記端末情報取得手段が取得する位置情報を比較する位置情報比較手段により、携帯端末が目的地に到着したか否かを判定することができる。前記位置情報比較手段の比較結果が同一地域の場合は、前記電子メールアドレス情報が指定する電子メールにより通信回線を介して前記観光資源データベースに記憶する旅行案内情報を前記携帯端末へ配信するので、携帯端末の電源をON状態にした直後に携帯端末に電子メールを配信するため、ユーザは直ちに到着地に旅行案内情報を確認することができる。
【0016】
本発明は、ユーザの旅行計画に基づいて、ユーザの携帯端末に対して通信回線を介して旅行案内情報を配信する旅行情報案内方法であって、
端末情報取得手段が取得した前記携帯端末の位置情報及び電源状態を取得した時刻情報と共に位置情報データベースに記憶するステップと、前記予約情報データベースに記憶している到着時刻情報の指定時刻に前記端末情報取得手段が取得する到着位置情報と前記位置情報データベースに記憶する位置情報及び電源状態を位置情報比較手段が比較するステップと、前記位置情報比較手段が前記携帯端末の位置情報及び電源状態から、前記携帯端末の電源OFFを検知した後に該電源がONになった際に、該電源がOFFになる直前の位置情報と該電源がONになった際の位置情報とを比較すると共に、該電源がOFF状態からON状態に変化するまでの経過時間を算出し、前記比較した位置情報によって算出した距離と前記経過時間が夫々閾値を越える場合は、電子メール配信手段が前記観光資源データベースに記憶する旅行案内情報を前記電子メールアドレス情報が指定する電子メールにより通信回線を介して前記携帯端末へ配信するステップとを含むことを特徴とする。
【0017】
本発明によれば、電源がOFFになる直前の位置情報と該電源がONになった際の位置情報とを比較すると共に、該電源がOFF状態からON状態に変化するまでの経過時間を算出し、前記比較した位置情報により距離と前記経過時間が夫々閾値を越える場合は、電子メール配信手段が前記観光資源データベースに記憶する旅行案内情報を前記電子メールアドレス情報が指定する電子メールにより通信回線を介して前記携帯端末へ配信するため、電源がOFFになる直前の位置情報と該電源がONになった際の位置情報との比較により移動距離を確定することができ、電源がOFF状態からON状態に変化するまでの経過時間からユーザが到着時間に目的地に到着したことを特定することができ、携帯端末の電源をON状態にした直後に観光情報の電子メールを到着時間直後に確認することができる。
【0018】
本発明は、ユーザの旅行計画に基づいて、ユーザの携帯端末に対して通信回線を介して旅行案内情報を配信する旅行情報案内方法であって、
前記携帯端末を定期的に調査するポーリングサーバから通信回線を介して、前記携帯端末の電源がOFF状態からON状態に遷移した後の位置情報を端末情報取得手段が取得するステップと、予約情報データベースに記憶している到着地情報と前記端末情報取得手段が取得する位置情報を位置情報比較手段が比較するステップと、前記位置情報比較手段の比較結果が同一地域の場合は、電子メール配信手段が前記携帯端末のメールアドレスを指定する電子メールにより通信回線を介して観光資源データベースに記憶する旅行案内情報を前記携帯端末へ配信するステップを含むことを特徴とする。
【0019】
本発明によれば、ポーリングサーバから通信回線を介して、前記携帯端末の電源がOFF状態からON状態に遷移した後の位置情報を端末情報取得手段が取得し、到着地情報と前記端末情報取得手段が取得する位置情報を位置情報比較手段が比較し、位置情報比較手段の比較結果が同一地域の場合は、電子メール配信手段が前記携帯端末のメールアドレスを指定する電子メールにより通信回線を介して観光資源データベースに記憶する旅行案内情報を前記携帯端末へ配信するので、ユーザが目的地に到着し携帯端末の電源をOFF状態からON状態に遷移させた直後に観光資源データベースに記憶する旅行案内情報を前記携帯端末へ配信するため、ユーザが目的地に到着直後に旅行案内情報の電子メールを確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施形態に係る旅行情報案内システムの概要を示す図。
【図2】図1に示した旅行情報案内システムのブロック図。
【図3】図2に示した旅行情報案内システムのブロック図。
【図4】旅行情報案内システムの動作シーケンスを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0022】
図1は本実施形態に係る旅行情報案内システムの概要を示している。旅行情報案内システム1は、出発時刻に出発地に存在するユーザ端末装置2a(本発明の携帯端末)、到着時刻に到着地に移動したユーザ端末装置2b(本発明の携帯端末)、及びポーリングサーバ3とインターネット網NW(本発明の通信回線)を介して接続されている。
【0023】
但し、本発明は、通信回線としてインターネット網NWに限定されず、電子メール、ショートメッセージサービスSMS及び各ユーザ端末装置の位置情報の伝送ができる手段であれば通信事業者が構築している通信網を使用することもできる。
【0024】
ポーリングサーバ3は、通信事業者の無線通信網においてユーザ端末装置2a、ユーザ端末装置2bを定期的(例えば、3分毎)に調査し、調査日時情報、ユーザ端末装置2a及びユーザ端末装置2bの通話可否状態及び位置情報の履歴を登録する。
【0025】
各ユーザ端末装置は、定期的(例えば、3分毎)に通信事業に割り当てられた周波数の電波を発信し、図外の電波塔や交換局を経由して、ポーリングサーバ3に対して、通信電波の届く圏内、通信電波が届かない圏外、電源がON、電源がOFFのような端末の状態を送信する。
【0026】
各ユーザ端末装置には、グローバルポジショニングシステムGPS機能(以下、「GPS機能」と略記する。)が実装され、地球を周回する人工衛星26の電波を受信することにより、受信日時と受信した電波の周波数から各ユーザ端末装置が現在の位置情報を演算出力し、各ユーザ端末装置から位置情報をポーリングサーバ3に送信する。
【0027】
ここで、GPS機能は、ユーザ端末装置2a又はユーザ端末装置2bの電源がON状態の時にのみ機能するので、電源がOFF状態の時では人工衛星26の電波を受信していないため、ポーリングサーバ3は位置情報を取得することができないという特徴を有する。
【0028】
ユーザ端末装置2aは、ユーザが図中のジェット旅客機(本発明の旅客移動手段)に搭乗する際には、ジェット旅客機の運行を妨害しないように電源をON状態からOFF状態に変更する。このON状態からOFF状態に遷移するタイミングは、出発時刻が予め登録されているジェット旅客機へユーザが搭乗する搭乗時を想定している。つまり、ユーザ端末装置2aの電源がOFFになる直前の位置情報がジェット旅客機の搭乗時の位置と推定することができる。
【0029】
本発明の出発時刻情報とは、旅客に案内されているジェット旅客機の出発時刻に相当する。但し、ユーザがユーザ端末装置2aの電源をON状態からOFF状態に変更するタイミングは、ジェット旅客機の搭乗時を想定しているため、少なくともジェット旅客機の出発時刻の前後数分間の幅を持たせた時刻情報として適用することができる。
【0030】
また、本発明の到着時刻情報とは、旅客に案内されているジェット旅客機の到着時刻に相当する。但し、ユーザが目的地で携帯しているユーザ端末装置2bの電源をOFF状態からON状態に変更するタイミングは、ジェット旅客機が到着空港に着陸した後を想定しているため、少なくともジェット旅客機の到着時刻の前後数分間の幅を持たせた時刻情報として適用することができる。
【0031】
旅行情報案内システム1は、出発時刻情報から搭乗時を推定し、ユーザ端末装置2aを携帯するユーザのジェット旅客機の搭乗時において、ユーザ端末装置2aの電源がON状態からOFF状態に変更された状態遷移を、ポーリングサーバ2からインターネット網NWを経由して未確認の位置情報を受信することにより検知する。
【0032】
そして、旅行情報案内システム1は、到着時刻情報から到着時刻を推定し、ユーザ端末装置2bを携帯するユーザが搭乗するジェット旅客機の到着時において、ユーザ端末装置2bの電源がOFF状態からON状態に変更された状態遷移を、ポーリングサーバ2からインターネット網NWを経由して到着地の位置情報を受信することにより検知する。
【0033】
さらに、旅行情報案内システム1は、到着時刻において、ユーザ端末装置2bの位置情報の受信に応動して、ユーザ端末装置2bに対して旅行情報の電子メールを配信する。
【0034】
すなわち、旅行情報案内システム1は、ユーザ端末装置2bの位置情報が到着地と同一又は近似していると判定する場合は、ユーザが搭乗するジェット旅客機が目的地に到着したことを推定し、旅行情報の電子メールを配信する。
【0035】
このため、ユーザ端末装置2bの電源スイッチを操作したユーザがユーザ端末装置2bを直ちに操作できる環境にある。よって、ユーザはタイムリーな旅行情報の電子メールを確認することができる。
【0036】
図2は、旅行情報案内システムのブロック図である。旅行情報案内システム1は、ユーザ端末装置2−K(本発明の携帯端末、Kは1、2・・・N)と、ポーリングサーバ3とインターネット網NWを介して接続する。
【0037】
旅行情報案内システム1は、旅行予約サーバ4と、旅行支援サーバ5と、位置情報取得サーバ6と、宿泊施設データベース11と、ユーザ情報データベース12と、予約情報データベース13と、観光資源データベース14と、位置情報データベース15とを備える。
【0038】
ユーザ端末装置2−Kは、例えば、通信事業者が提供するメールサーバを通じてインターネット網NWに接続し、ポーリングサーバ3は、インターネットサービスプロバイダのサーバを通じてネットワークNWに接続する。
【0039】
これにより、旅行情報案内システム1と、ユーザ端末装置2−K及びポーリングサーバ3は、例えば、TCP/IPプロトコル(TRANSMISSION CONTROL PROTOCOL/INTERNET PROTOCOL)により、インターネット網NWを介して相互にデータの送受信を実行する。
【0040】
図中に例示する旅行情報案内システム1において、内部的に3つのサーバ4、5、6を設けてサーバ機能を実行させているが、本発明は、これに限定されるものではなく、旅行予約サーバ4、旅行支援サーバ5、位置情報取得サーバ6を各別にインターネット網NWに接続するように構成してもよい。
【0041】
携帯端末2−Kは、GPS機能及びインターネット接続機能が実装され、電子メールのソフトウエアがインストールされた携帯電話、ショートメッセージサービスSMS機能を実装する携帯電話を用いることができる。
【0042】
旅行情報案内システム1は、ネットワークNWを介して旅行予約サーバ4及び旅行支援サーバ5にアクセスするユーザの携帯端末2−K又は図外のパーソナルコンピュータに対して、ウェブページ情報を送信すると共に、電子メール又はショートメールサービスSMSの送受信を遂行する。
【0043】
本実施形態においては携帯端末2−KとしてGPS機能が実装された携帯電話機を採用した場合について説明している。この場合、インターネット網NWと移動体通信網との間における通信を中継するゲートウェイサーバにより、通信プロトコルの変換が行われる。
【0044】
旅行情報案内システム1は、旅行予約サーバ4、旅行支援サーバ5、及び位置情報取得サーバ6を備えて旅行商品の提供者により運営されるサーバ装置である。
【0045】
図3は、旅行情報案内システムのブロック図である。旅行情報案内システム1は、インターネット網NWに接続してユーザ端末装置2−K又はポーリングサーバ3との通信プロトコルを制御する通信部7と、オペレーティングシステム、各種プログラム、及びデータを記憶する記憶部8(例えば、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ)と、各種演算処理を行うシステム制御部9(CPU、ROM、RAMを有する演算処理回路)と、記憶部8とシステム制御部9との間でインタフェース処理を行う入出力インタフェース部10とを備える。
【0046】
旅行情報案内システム1は、例えば、フレキシブルディスク、CD(COMPACT DISC)、DVD(DIGITAL VERSATILE DISC)のような記録媒体からデータ又はプログラムを読み出す一方、当該記録媒体に対してデータ又はプログラムを記録するドライブ部を備えていてもよい。
【0047】
ここで、記憶部8には、旅行予約サーバ4、旅行支援サーバ5、位置情報取得サーバ6が夫々用いるデータを格納するために、宿泊施設データベース11、ユーザ情報データベース12、予約情報データベース13、観光資源データベース14、及び、位置情報データベース15が設けられている。
【0048】
宿泊施設データベース11は、宿泊施設に関する情報が記憶されており、例えば、宿泊施設ID、位置情報(経度・緯度)、チェックイン時間、チェックアウト時間、基本情報(名称・住所・電話番号)、部屋情報、及び宿泊予約状況(空室状況)のデータが対応付けられ、コード番号やジャンルや施設名称により宿泊施設毎に判別可能に記憶されている。
【0049】
ユーザ情報データベース12は、ユーザの個人情報が記憶されており、例えば、ユーザID、旅行予約サーバ4及び旅行支援サーバ5にログインするためのアカウント情報(パスワード)、ユーザの氏名、住所、電話番号、携帯電話機の機体番号(又はサブスクライバーナンバー)、携帯電話機のメールアドレス情報が記憶されている。
【0050】
予約情報データベース13は、例えば、ユーザがユーザ端末装置2−K又はパーソナルコンピュータを使用して予約した旅行日程がユーザID及び宿泊施設IDに対応付けられて記憶されている。
【0051】
予約情報データベース13には、例えば、予約ID、ユーザID、宿泊施設ID、宿泊予約日、交通機関(本発明の旅客移動手段)、出発時刻情報、到着時刻情報、出発地情報、到着地情報が記憶されている。
【0052】
そして、予約情報データベース13には、ユーザが希望する情報ジャンル(属性)、観光資源、飲食店を登録しておくことが好ましい。すなわち、予約情報データベース13に登録されるデータは、ユーザの属性に対応する観光資源情報を旅行予約サーバ4により生成することができる。
【0053】
旅行予約サーバ4は、携帯端末2−Kにおいて入力される各種予約情報から、例えば、ユーザID(ユーザ情報データベース12に記憶されたユーザ情報に紐付けられる)、フラグ(ユーザ特定時に使用する)、大人人数、子供人数、宿泊予約日、宿泊施設ID(宿泊施設データベース11に記憶された宿泊施設情報に紐付けられる)、宿泊施設位置、チェックイン予定日時、チェックアウト予定日時、往路出発地、往路出発時刻、往き便名(航空機の場合)、往路到着地、往路到着時刻、復路出発地、復路出発時刻、帰り便名(航空機の場合)、復路到着地、復路到着時刻等を記録した予約レコードを生成し、これを予約情報データベース13に登録する。
【0054】
上述した宿泊施設位置については、旅行予約サーバ4が宿泊施設IDに基づいて宿泊施設データベース11を参照し、当該宿泊施設データベース11から取得してもよい。また、チェックイン予定時刻及びチェックアウト予定時刻については、ユーザの入力がない場合には、旅行予約サーバ4が宿泊施設データベース11を参照し、当該宿泊施設データベース11から取得してもよい。さらに、出発時刻情報及び到着時刻情報については、旅行予約サーバ4が旅客機の便名に対応させて自動入力してもよい。
【0055】
観光資源データベース14は、例えば、ジャンルとして動物園、遊園地、博物館、美術館、史跡、歓楽街等について、夫々、名称、各施設が運営するウェブページURL(以下、施設URLという)、位置(経度・緯度)、コンテンツ(テキストデータ、画像データ、音声データ)が記憶されている。
【0056】
観光資源データベース14には、ジャンルとして飲食店リスト、土産物店リスト、観光施設リストを設け、夫々、各リストが掲載されたウェブページURL、位置(経度・緯度)、リスト内容(店名)を登録しておくことが好ましい。
【0057】
位置情報データベース15は、ユーザ端末装置2―KがGPS機能により演算出力した位置情報(経度情報、緯度情報、取得日時情報)をポーリングサーバ3(図1)から位置情報取得サーバ6を経由して記憶する。
【0058】
システム制御部9は、記憶部8に記憶された各種プログラムを読み出し実行することにより、旅行情報案内システム1における各部を制御すると共に旅行予約サーバ4、旅行支援サーバ5、及び位置情報取得サーバ6として機能する。
【0059】
そして、旅行支援サーバ5の機能として、観光資源情報抽出手段17、埋め込みURL生成手段18、及び電子メール生成手段19、及び電子メール配信手段20を備える。
【0060】
位置情報取得サーバ6おける機能として、端末情報取得手段21、位置情報比較手段22、経過時間比較手段23、移動距離比較手段24を備える。
【0061】
以下、旅行情報案内システム1の動作を説明する。なお、この動作の前提として、宿泊施設データベース11、ユーザ情報データベース12、予約情報データベース13、観光資源データベース14へのデータの登録が予め行われる。
【0062】
すなわち、位置情報取得サーバ6は、インターネット網NWを介して接続されたポーリングサーバ3から供給されるユーザ端末装置2−Kの位置情報を位置情報データベース15に登録する。また、旅行予約サーバ4は、宿泊施設データベース11から予約可能な複数の宿泊施設(宿泊施設情報)を抽出してインターネット網NWを介して携帯端末2−Kに提供する。ユーザは、ユーザ端末装置2−Kを操作して宿泊施設データベース11から提供された宿泊施設を選び、予約を行う。
【0063】
引き続き、旅行予約サーバ4は、ユーザ端末装置2−K又は図外のパーソナルコンピュータからユーザ情報の抽出及び当該ユーザに対応付けた予約情報の生成を行う。本実施形態では、ユーザが利用する旅客移動手段に対応する時刻表情報を旅行予約サーバ4が航空機や鉄道のような旅客移動手段の予約を取り扱うシステムのサーバからリアルタイムに取得する。この場合、旅行予約サーバ4は、旅客移動手段としての旅客機の便名情報、出発時刻情報、到着時刻情報、出発地情報(出発空港の緯度と経度)、到着地情報(到着空港の緯度と経度の情報、同一地域を判定する地域コード)を予約情報サーバ13へ記憶する。
【0064】
ここで、同一地域とは、都道府県市町村のレベルに区分するコード番号により識別する。例えば、郵便番号のように上位3桁により市区町村レベルを特定することができ、下位4桁を追加することにより特定のビルや施設まで特定することができる。
【0065】
同様に、電話番号に使用される市外局番と市内局番との組み合わせにより同一地域のコードを付与することもできる。
【0066】
さらに、出発地情報の経度及び緯度を基準点として半径1kmの範囲を同一地域としてもよく、到着地情報の経度及び緯度を基準点として半径1kmの範囲を同一地域としてもよい。要は、位置情報比較手段22が比較する2つの位置のコードの同一性から同一地域を判定してもよく、位置情報比較手段22が比較する2つの経度と緯度の情報により特定する基準点から両者の距離が所定範囲内であれば同一地域として判定すればよい。
【0067】
図4は、旅行情報案内システムの動作シーケンスを示している。旅行情報案内システム1は、予約情報データベース13へのデータの登録が行われたことにより、予約情報データベース13からユーザの旅行日程を参照できる。
【0068】
旅行支援サーバ5は、日時を指定して予約情報データベース13から旅行中のユーザが携帯しているユーザ端末装置2a(図1)の位置情報の取得処理を実行する。この場合、位置情報は、予約情報に含まれる旅行日程により特定した旅客移動手段の出発時刻情報及び到着時刻情報が指定する時刻におけるユーザの位置である。
【0069】
ここで、位置情報の取得タイミングは、出発時刻情報及び到着時刻情報が指定する時刻の前後数分間の幅を有する時間をトリガーとすることが好ましい。具体的には、旅客機の出発時刻情報が指定する時刻の前後3分間、旅客機の到着時刻情報が指定する時刻の前後3分間に、ユーザIDごとにユーザ端末装置2a(図1)の経度緯度情報をポーリングサーバ3から取得するとよい。
【0070】
旅行情報案内システム1は、ユーザ端末装置2a(図1)を定期的に調査するポーリングサーバ3から、予約情報データベース13に記憶された出発時刻情報の指定時刻に端末情報取得手段21がユーザ端末装置2a(図1)の出発位置情報(経度、緯度の情報)を取得できるか否か判定する(STEP30)。
【0071】
端末情報取得手段21がユーザ端末装置2a(図1)の出発位置情報(経度、緯度の情報)を取得できる場合は、処理をSTEP32に分岐させユーザ端末装置2a(図1)の出発位置情報(経度、緯度の情報)を位置情報データベース15に記憶し、処理をSTEP34へ移行させる。
【0072】
STEP34では、ユーザの旅行計画が終了しているか、イベントの終了を判定する。旅行計画が終了又はキャンセルされている場合は、処理を終了するが、旅行計画が実行中であると判定した場合は、処理をSTEP36へ分岐させタイムアップ処理を実行する。このタイムアップ処理では、端末情報取得手段21のポーリングサーバ3へのアクセスが連続しないように、情報のトラフィックを低減させるため、所定の時間(例えば、3分間)が経過するまで待機し、所定の時間が経過した時点で、処理をSTEP30へ移行させる。
【0073】
端末情報取得手段21は、STEP30の位置情報が受信可能か否かの判定処理を実行し、ポーリングサーバ3から位置情報が受信不能と判定した場合は、処理をSTEP38へ分岐させる。この場合、位置情報が受信不能とは、ポーリングサーバ3から未確認の位置情報を受信した状態であり、ユーザ端末装置2a(図1)が出発時刻情報の指定時刻に電源をON状態からOFF状態に変更した後の位置情報に相当する。
【0074】
STEP38において、旅行情報案内システム1は、ユーザ端末装置2b(図1)を定期的に調査するポーリングサーバ3から、予約情報データベース13に記憶された到着時刻情報の指定時刻に端末情報取得手段21がユーザ端末装置2b(図1)の到着位置情報(経度、緯度の情報)を取得し、処理をSTEP40へ移行させる。
【0075】
STEP40において、位置情報比較手段22は、端末情報取得手段21が取得する到着位置情報(経度、緯度の情報)と位置情報データベース15に記憶する出発位置情報(経度、緯度の情報)を比較し、到着位置情報(経度、緯度の情報)が直前に取得した出発位置情報(経度、緯度の情報)と異なるか否かを判定する。
【0076】
位置情報比較手段22が比較した出発時刻のユーザ端末装置2a(図1)の位置から到着時刻のユーザ端末装置2b(図1)の位置までの距離が閾値(例えば、出発空港から到着空港までの距離以内)を越えない場合は、処理をSTEP44へ分岐させタイムアップ処理を実行し、所定の待機時間(例えば、3分)が経過した後に、処理をSTEP38へ復帰させユーザ端末装置2b(図1)の位置情報の取得処理を実行する。
【0077】
一方、位置情報比較手段22が比較した出発時刻のユーザ端末装置2a(図1)の位置から到着時刻のユーザ端末装置2b(図1)の位置までの距離が閾値(例えば、出発空港から到着空港までの距離以内)を越える場合は、処理をSTEP42へ分岐させ、観光資源データベース14に記憶する旅行案内情報を、電子メール配信手段20によってインターネット網NWを介してユーザ端末装置2b(図1)の電子メールアドレス情報が指定するユーザ端末装置2bへ配信し、処理をSTEP34へ移行させる。
【0078】
STEP34では、上述したようにイベントが終了しているか否かを判定し、旅客機による旅行イベントの終了を判定し処理を完了させることができる。
【0079】
本実施形態では、位置情報比較手段22が出発時刻のユーザ端末装置2a(図1)の位置から到着時刻のユーザ端末装置2b(図1)の位置までの距離が閾値を超えるか否かにより、ユーザの位置を推定したが、本発明はこの構成に限定されず、例えば、端末情報取得手段21が、出発時刻情報の指定時刻において、ユーザ端末装置2a(図1)の電源のOFF状態により、ポーリングサーバ3からインターネット網NWを介して未確認の位置情報を取得した時点から、ユーザ端末装置2b(図1)の電源のON状態に応動してポーリングサーバ3からインターネット網NWを介して位置情報(経度及び緯度の情報)を取得するまでの経過時間が閾値(例えば、1時間)を超えたか否かを比較する経過時間比較手段23を備え、経過時間比較手段23の比較結果が閾値を超えた場合、電子メール配信手段20が旅行情報の電子メールをユーザ端末装置2b(図1)へ配信するステップを遂行することもできる。
【0080】
ユーザ情報データベース12は、ユーザの行動エリア情報(日常移動する行動距離又は行動範囲、例えば、半径20km未満)を記憶し、端末情報取得手段21が取得する到着時刻のユーザ端末装置2b(図1)の位置が行動エリア情報の指定する区域外(例えば、半径20km以上)である場合は、電子メール配信手段20が旅行情報の電子メールをユーザ端末装置2b(図1)へ配信することもできる。
【0081】
端末情報取得手段21が、ユーザ端末装置2a(図1)の電源のOFF状態により、ポーリングサーバ3からインターネット網NWを介して未確認の位置情報を取得した時点から、ユーザ端末装置2b(図1)の電源のON状態に応動してポーリングサーバ3からインターネット網NWを介して取得された位置情報の指定地域の観光情報を、電子メール配信手段20が観光資源データベース14から検索し、観光情報の電子メールをユーザ端末装置2b(図1)へ配信することもできる。
【0082】
さらに、旅行情報案内システム1は、ユーザの旅行計画に基づいて、ユーザのユーザ端末装置2b(図1)に対して通信回線を介して旅行案内情報を配信する旅行情報案内システムであって、
ユーザ端末装置2a及び2b(図1)を定期的に調査するポーリングサーバ3からインターネット網NWを介して、ユーザ端末装置2b(図1)の電源がOFF状態からON状態に遷移した後の位置情報を取得する端末情報取得手段21と、予約情報データベース13に記憶している到着地情報と端末情報取得手段21が取得する位置情報を比較する位置情報比較手段22と、位置情報比較手段22の比較結果が同一地域の場合は、電子メールアドレス情報が指定する電子メールによりインターネット網NWを介して観光資源データベース14に記憶する旅行案内情報をユーザ端末装置2b(図1)へ配信する電子メール配信手段20とを備えることもできる。
【0083】
同一地域とは、上述したように位置情報に含まれるコードの同一性、緯度と経度の情報から基準点を設定し、この基準点から所定距離範囲内に存在するか否かを位置情報比較手段22が比較することにより、ユーザ端末装置2b(図1)の電源がOFF状態からON状態に遷移した後の位置が到着地情報の位置と同一か否かを判定する判定条件に相当する。
【0084】
観光資源情報抽出手段17は、ユーザの位置に基づき、ユーザ端末装置2b(図1)の位置に対応する観光資源情報を観光資源データベース14から抽出し、観光資源の施設URLを取得し、埋め込みURL生成手段18が埋め込みURLを生成する。埋め込みURLは、観光資源情報抽出手段17により取得した施設URLにリダイレクト機能(転送機能)を付与し、予約情報データベース13から取得した対象ユーザのユーザID(ユーザ識別情報)を組み込んで生成される。なお、埋め込みURLに搭載するユーザIDは暗号化することが好ましい。
【0085】
また、ユーザID以外に、ユーザ情報データベース12を参照して携帯電話機の機体番号やサブスクライバーナンバー等を取得し、これを暗号化して埋め込みURLのユーザ識別情報としてもよい。
【0086】
埋め込みURLの生成は、専用のアプリケーションソフトにより行うことが挙げられるが、旅行支援サーバ5に搭載したCGIを利用して行うこともできる。
【0087】
次いで、電子メール生成手段19により電子メールを生成する。このとき電子メール生成手段19は、電子メール本文にテキスト(観光資源の施設名称や案内文等)、或いは画像に埋め込みURLへのリンク機能を付与して電子メールを生成する。そして、電子メール配信手段20がユーザ情報データベース12からユーザ端末装置2b(図1)の電子メールアドレスを取得し、ユーザ端末装置2b(図1)に対して電子メールの配信を行う
ここで、ユーザは到着地(到着空港)で、ユーザ端末装置2b(図1)により電子メールを受信する。旅程のキャンセルや変更・代理参加により、ユーザが旅程と異なる行動をする場合は、到着地に到着した時間に対応する交通手段の時刻表情報を観光資源データベース14から検索し電子メールを配信する。
【0088】
これにより、旅行行程にずれが生じても、旅行情報案内システム1により、ユーザ端末装置2bの位置を特定し、経過時間によりユーザが目的地に到着したことを推定することで、電源をOFF状態からON状態に変更した直後にユーザ端末装置2bに対して的確な旅行情報を提供することができる。
【符号の説明】
【0089】
1…旅行情報案内システム、NW…ネットワーク、2a…ユーザ端末装置、2b…ユーザ端末装置、3…ポーリングサーバ、4…旅行予約サーバ、5…旅行支援サーバ、6…位置情報取得サーバ、11…宿泊施設データベース、12…ユーザ情報データベース、13…予約情報データベース、14…観光資源データベース、15…位置情報データベース、17…観光資源情報抽出手段、18…埋め込みURL生成手段、19…電子メール生成手段、20…電子メール配信手段、21…端末情報取得手段、22…位置情報比較手段、23…経過時間比較手段、24…移動距離比較手段。
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザの旅行計画に基づいて、ユーザの携帯端末に対して通信回線を介して旅行案内情報を配信する旅行情報案内システム及び旅行情報案内方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯電話のような携帯端末による電子メールの送受信及びウェブページの閲覧が一般的に行われており、旅行先であっても様々な観光情報を携帯端末からアクセスしている。近年、ユーザが旅行日程等を含む個人データを旅行サーバに保存しておき、この旅行支援用のサーバを管理する情報伝達システムが知られている(特許文献1)。これは、携帯端末の位置情報とあらかじめプログラムされた時間情報に応じて旅行サーバから旅行データを携帯端末に送信することにより、ユーザは旅行先で時間と場所に対応する観光施設や飲食店の旅行データを取得でき、ユーザの旅行先での行動を支援し、同時に旅行先の観光施設や飲食店等の宣伝効果を向上させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−50846号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の旅行支援用のサーバを管理するシステムでは、ユーザが旅行日程等を含む個人データを旅行サーバに保存するため、移動手段の運行状況に支障が生じた場合、あらかじめプログラムされた時間情報と移動手段の到着時間が一致しない。また、携帯端末の電源がOFF状態では的確な旅行データをユーザが取得できず、移動手段の到着予定が遅れてユーザが到着地に到着する時に電子メールを配信しても、移動手段が飛行機の場合は携帯端末の電源をOFF状態にするため電子メールを受け取れないという課題が存在する。
【0005】
そこで、本発明は、ユーザが使用している携帯端末の位置情報の状態遷移を検出し、ユーザの携帯端末の現在地を特定又は確認することにより、ユーザが利用する移動手段の運行状況に応じた旅行案内情報をユーザの携帯端末に配信する旅行情報案内システム、及び旅行情報案内方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は、ユーザの旅行計画に基づいて、ユーザの携帯端末に対して通信回線を介して旅行案内情報を配信する旅行情報案内システムであって、
ユーザのアカウント情報及びユーザの携帯端末の電子メールアドレス情報を記憶するユーザ情報データベースと、前記アカウント情報により設定された旅客移動手段の出発時刻情報、到着時刻情報、及び到着地情報を記憶する予約情報データベースと、前記到着地域情報の指定地域の旅行案内情報を記憶する観光資源データベースと、前記携帯端末を定期的に調査するポーリングサーバから通信回線を介して前記携帯端末の位置情報を取得する端末情報取得手段と、前記端末情報取得手段が取得した前記携帯端末の位置情報及び電源状態を取得した時刻情報と共に記憶する位置情報データベースと、前記予約情報データベースに記憶している到着時刻情報の指定時刻に前記端末情報取得手段が取得する到着位置情報と前記位置情報データベースに記憶する位置情報及び電源状態を比較する位置情報比較手段と、前記位置情報比較手段が前記携帯端末の位置情報及び電源状態から、前記携帯端末の電源OFFを検知した後に該電源がONになった際に、該電源がOFFになる直前の位置情報と該電源がONになった際の位置情報とを比較すると共に、該電源がOFF状態からON状態に変化するまでの経過時間を算出し、前記比較した位置情報によって算出した距離と前記経過時間が夫々閾値を越える場合は、前記観光資源データベースに記憶する旅行案内情報を前記電子メールアドレス情報が指定する電子メールにより通信回線を介して前記携帯端末へ配信する電子メール配信手段と備えることを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、前記位置情報比較手段が前記携帯端末の位置情報及び電源状態から、前記携帯端末の電源OFFを検知した後に該電源がONになった際に、該電源がOFFになる直前の位置情報と該電源がONになった際の位置情報とを比較すると共に、該電源がOFF状態からON状態に変化するまでの経過時間を算出し、前記比較した位置情報によって算出した距離と前記経過時間が夫々閾値を越える場合は、前記観光資源データベースに記憶する旅行案内情報を前記電子メールアドレス情報が指定する電子メールにより通信回線を介して前記携帯端末へ配信する電子メール配信手段と備えることにより、前記携帯端末の電源がOFFになる直前の位置情報と該電源がONになった際の位置情報とを比較することで、電源がOFFになる直前の位置と電源がON状態に遷移した際の位置との間の距離を識別することができ、該電源がOFF状態からON状態に変化するまでの経過時間を算出し、移動した距離と前記経過時間が夫々閾値を越える場合は、旅行案内情報の電子メールを配信するため、ユーザが到着時間に目的地に到着し、携帯端末の電源をON状態にした直後に旅行案内情報の電子メールが配信されるため、旅行案内情報の電子メールを到着時間直後に確認することができる。
【0008】
本発明の実施形態では、前記端末情報取得手段が、前記携帯端末の電源のOFF状態により、前記ポーリングサーバから通信回線を介して未確認の位置情報を取得した時点から、前記携帯端末の電源のON状態に応動して前記ポーリングサーバから通信回線を介して位置情報を取得するまでの経過時間が閾値を超えたか否かを比較する経過時間比較手段を備え、前記経過時間比較手段の比較結果が閾値を超えた場合、前記電子メール配信手段が旅行情報の電子メールを前記携帯端末へ配信することが好ましい。
【0009】
この実施形態によれば、携帯端末の電源のOFF状態により、前記ポーリングサーバから通信回線を介して未確認の位置情報を取得した時点から、前記携帯端末の電源のON状態に応動して前記ポーリングサーバから通信回線を介して位置情報を取得するまでの経過時間が閾値を超えたか否かを比較する経過時間比較手段を備えているので、携帯端末の電源がOFF状態からON状態に状態遷移するまでの経過時間を取得し、経過時間が閾値を超えたか否かを比較することができる。そして、経過時間比較手段の比較結果が閾値を超えた場合、前記電子メール配信手段が旅行情報の電子メールを前記携帯端末へ配信するため、ユーザが到着時間に目的地に到着し、携帯端末の電源をON状態にした直後に旅行案内情報が着信するため、旅行案内情報の電子メールを到着時間直後に確認することができる。
【0010】
本発明の実施形態では、前記ユーザ情報データベースは、ユーザの行動エリア情報を記憶し、前記端末情報取得手段が取得する前記到着時刻の前記携帯端末の位置が前記行動エリア情報の指定する区域外である場合は、前記電子メール配信手段が旅行情報の電子メールを前記携帯端末へ配信することが好ましい。
【0011】
この実施形態によれば、前記端末情報取得手段が取得する前記到着時刻の前記携帯端末の位置が前記行動エリア情報の指定する区域外である場合は、前記電子メール配信手段が旅行情報の電子メールを前記携帯端末へ配信するので、ユーザが到着時間に目的地に到着し、携帯端末の電源をON状態にした直後に旅行案内情報が着信するため、旅行案内情報の電子メールを到着時間直後に確認することができる。
【0012】
本発明の実施形態では、前記端末情報取得手段が、前記携帯端末の電源のOFF状態により、前記ポーリングサーバから通信回線を介して未確認の位置情報を取得した時点から、前記携帯端末の電源のON状態に応動して前記ポーリングサーバから通信回線を介して取得された位置情報の指定地域の観光情報を、電子メール配信手段が観光資源データベースから検索し、該観光情報の電子メールを前記携帯端末へ配信することが好ましい。
【0013】
この実施形態によれば、前記携帯端末の電源のOFF状態の後に、前記携帯端末の電源のON状態に応動して前記ポーリングサーバから取得された位置情報の指定地域の観光情報を、電子メール配信手段が観光資源データベースから検索し、該観光情報の電子メールを前記携帯端末へ配信するため、ユーザが到着時間に目的地に到着し、携帯端末の電源をON状態にした直後に観光情報の電子メールを到着時間直後に確認することができる。
【0014】
本発明は、ユーザの旅行計画に基づいて、ユーザの携帯端末に対して通信回線を介して旅行案内情報を配信する旅行情報案内システムであって、
ユーザのアカウント情報及びユーザの携帯端末の電子メールアドレス情報を記憶するユーザ情報データベースと、前記アカウント情報により設定された旅客移動手段の到着地情報を記憶する予約情報データベースと、前記到着地域情報の指定地域の旅行案内情報を記憶する観光資源データベースと、前記携帯端末を定期的に調査するポーリングサーバから通信回線を介して、前記携帯端末の電源がOFF状態からON状態に遷移した後の位置情報を取得する端末情報取得手段と、前記予約情報データベースに記憶している到着地情報と前記端末情報取得手段が取得する位置情報を比較する位置情報比較手段と、前記位置情報比較手段の比較結果が同一地域の場合は、前記電子メールアドレス情報が指定する電子メールにより通信回線を介して前記観光資源データベースに記憶する旅行案内情報を前記携帯端末へ配信する電子メール配信手段とを備えることを特徴とする。
【0015】
本発明によれば、ポーリングサーバから通信回線を介して、前記携帯端末の電源がOFF状態からON状態に遷移した後の位置情報を取得する端末情報取得手段と、前記予約情報データベースに記憶している到着地情報と前記端末情報取得手段が取得する位置情報を比較する位置情報比較手段と、前記位置情報比較手段の比較結果が同一地域の場合は、前記電子メールアドレス情報が指定する電子メールにより通信回線を介して前記観光資源データベースに記憶する旅行案内情報を前記携帯端末へ配信する電子メール配信手段と備えるため、端末情報取得手段は、携帯端末の位置情報を取得できない時点から携帯端末の電源がOFF状態と推定する。このOFF状態の後に携帯端末の位置情報を取得した時点で携帯端末の電源がON状態に遷移したと推定することができる。そして、到着地情報と前記端末情報取得手段が取得する位置情報を比較する位置情報比較手段により、携帯端末が目的地に到着したか否かを判定することができる。前記位置情報比較手段の比較結果が同一地域の場合は、前記電子メールアドレス情報が指定する電子メールにより通信回線を介して前記観光資源データベースに記憶する旅行案内情報を前記携帯端末へ配信するので、携帯端末の電源をON状態にした直後に携帯端末に電子メールを配信するため、ユーザは直ちに到着地に旅行案内情報を確認することができる。
【0016】
本発明は、ユーザの旅行計画に基づいて、ユーザの携帯端末に対して通信回線を介して旅行案内情報を配信する旅行情報案内方法であって、
端末情報取得手段が取得した前記携帯端末の位置情報及び電源状態を取得した時刻情報と共に位置情報データベースに記憶するステップと、前記予約情報データベースに記憶している到着時刻情報の指定時刻に前記端末情報取得手段が取得する到着位置情報と前記位置情報データベースに記憶する位置情報及び電源状態を位置情報比較手段が比較するステップと、前記位置情報比較手段が前記携帯端末の位置情報及び電源状態から、前記携帯端末の電源OFFを検知した後に該電源がONになった際に、該電源がOFFになる直前の位置情報と該電源がONになった際の位置情報とを比較すると共に、該電源がOFF状態からON状態に変化するまでの経過時間を算出し、前記比較した位置情報によって算出した距離と前記経過時間が夫々閾値を越える場合は、電子メール配信手段が前記観光資源データベースに記憶する旅行案内情報を前記電子メールアドレス情報が指定する電子メールにより通信回線を介して前記携帯端末へ配信するステップとを含むことを特徴とする。
【0017】
本発明によれば、電源がOFFになる直前の位置情報と該電源がONになった際の位置情報とを比較すると共に、該電源がOFF状態からON状態に変化するまでの経過時間を算出し、前記比較した位置情報により距離と前記経過時間が夫々閾値を越える場合は、電子メール配信手段が前記観光資源データベースに記憶する旅行案内情報を前記電子メールアドレス情報が指定する電子メールにより通信回線を介して前記携帯端末へ配信するため、電源がOFFになる直前の位置情報と該電源がONになった際の位置情報との比較により移動距離を確定することができ、電源がOFF状態からON状態に変化するまでの経過時間からユーザが到着時間に目的地に到着したことを特定することができ、携帯端末の電源をON状態にした直後に観光情報の電子メールを到着時間直後に確認することができる。
【0018】
本発明は、ユーザの旅行計画に基づいて、ユーザの携帯端末に対して通信回線を介して旅行案内情報を配信する旅行情報案内方法であって、
前記携帯端末を定期的に調査するポーリングサーバから通信回線を介して、前記携帯端末の電源がOFF状態からON状態に遷移した後の位置情報を端末情報取得手段が取得するステップと、予約情報データベースに記憶している到着地情報と前記端末情報取得手段が取得する位置情報を位置情報比較手段が比較するステップと、前記位置情報比較手段の比較結果が同一地域の場合は、電子メール配信手段が前記携帯端末のメールアドレスを指定する電子メールにより通信回線を介して観光資源データベースに記憶する旅行案内情報を前記携帯端末へ配信するステップを含むことを特徴とする。
【0019】
本発明によれば、ポーリングサーバから通信回線を介して、前記携帯端末の電源がOFF状態からON状態に遷移した後の位置情報を端末情報取得手段が取得し、到着地情報と前記端末情報取得手段が取得する位置情報を位置情報比較手段が比較し、位置情報比較手段の比較結果が同一地域の場合は、電子メール配信手段が前記携帯端末のメールアドレスを指定する電子メールにより通信回線を介して観光資源データベースに記憶する旅行案内情報を前記携帯端末へ配信するので、ユーザが目的地に到着し携帯端末の電源をOFF状態からON状態に遷移させた直後に観光資源データベースに記憶する旅行案内情報を前記携帯端末へ配信するため、ユーザが目的地に到着直後に旅行案内情報の電子メールを確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施形態に係る旅行情報案内システムの概要を示す図。
【図2】図1に示した旅行情報案内システムのブロック図。
【図3】図2に示した旅行情報案内システムのブロック図。
【図4】旅行情報案内システムの動作シーケンスを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0022】
図1は本実施形態に係る旅行情報案内システムの概要を示している。旅行情報案内システム1は、出発時刻に出発地に存在するユーザ端末装置2a(本発明の携帯端末)、到着時刻に到着地に移動したユーザ端末装置2b(本発明の携帯端末)、及びポーリングサーバ3とインターネット網NW(本発明の通信回線)を介して接続されている。
【0023】
但し、本発明は、通信回線としてインターネット網NWに限定されず、電子メール、ショートメッセージサービスSMS及び各ユーザ端末装置の位置情報の伝送ができる手段であれば通信事業者が構築している通信網を使用することもできる。
【0024】
ポーリングサーバ3は、通信事業者の無線通信網においてユーザ端末装置2a、ユーザ端末装置2bを定期的(例えば、3分毎)に調査し、調査日時情報、ユーザ端末装置2a及びユーザ端末装置2bの通話可否状態及び位置情報の履歴を登録する。
【0025】
各ユーザ端末装置は、定期的(例えば、3分毎)に通信事業に割り当てられた周波数の電波を発信し、図外の電波塔や交換局を経由して、ポーリングサーバ3に対して、通信電波の届く圏内、通信電波が届かない圏外、電源がON、電源がOFFのような端末の状態を送信する。
【0026】
各ユーザ端末装置には、グローバルポジショニングシステムGPS機能(以下、「GPS機能」と略記する。)が実装され、地球を周回する人工衛星26の電波を受信することにより、受信日時と受信した電波の周波数から各ユーザ端末装置が現在の位置情報を演算出力し、各ユーザ端末装置から位置情報をポーリングサーバ3に送信する。
【0027】
ここで、GPS機能は、ユーザ端末装置2a又はユーザ端末装置2bの電源がON状態の時にのみ機能するので、電源がOFF状態の時では人工衛星26の電波を受信していないため、ポーリングサーバ3は位置情報を取得することができないという特徴を有する。
【0028】
ユーザ端末装置2aは、ユーザが図中のジェット旅客機(本発明の旅客移動手段)に搭乗する際には、ジェット旅客機の運行を妨害しないように電源をON状態からOFF状態に変更する。このON状態からOFF状態に遷移するタイミングは、出発時刻が予め登録されているジェット旅客機へユーザが搭乗する搭乗時を想定している。つまり、ユーザ端末装置2aの電源がOFFになる直前の位置情報がジェット旅客機の搭乗時の位置と推定することができる。
【0029】
本発明の出発時刻情報とは、旅客に案内されているジェット旅客機の出発時刻に相当する。但し、ユーザがユーザ端末装置2aの電源をON状態からOFF状態に変更するタイミングは、ジェット旅客機の搭乗時を想定しているため、少なくともジェット旅客機の出発時刻の前後数分間の幅を持たせた時刻情報として適用することができる。
【0030】
また、本発明の到着時刻情報とは、旅客に案内されているジェット旅客機の到着時刻に相当する。但し、ユーザが目的地で携帯しているユーザ端末装置2bの電源をOFF状態からON状態に変更するタイミングは、ジェット旅客機が到着空港に着陸した後を想定しているため、少なくともジェット旅客機の到着時刻の前後数分間の幅を持たせた時刻情報として適用することができる。
【0031】
旅行情報案内システム1は、出発時刻情報から搭乗時を推定し、ユーザ端末装置2aを携帯するユーザのジェット旅客機の搭乗時において、ユーザ端末装置2aの電源がON状態からOFF状態に変更された状態遷移を、ポーリングサーバ2からインターネット網NWを経由して未確認の位置情報を受信することにより検知する。
【0032】
そして、旅行情報案内システム1は、到着時刻情報から到着時刻を推定し、ユーザ端末装置2bを携帯するユーザが搭乗するジェット旅客機の到着時において、ユーザ端末装置2bの電源がOFF状態からON状態に変更された状態遷移を、ポーリングサーバ2からインターネット網NWを経由して到着地の位置情報を受信することにより検知する。
【0033】
さらに、旅行情報案内システム1は、到着時刻において、ユーザ端末装置2bの位置情報の受信に応動して、ユーザ端末装置2bに対して旅行情報の電子メールを配信する。
【0034】
すなわち、旅行情報案内システム1は、ユーザ端末装置2bの位置情報が到着地と同一又は近似していると判定する場合は、ユーザが搭乗するジェット旅客機が目的地に到着したことを推定し、旅行情報の電子メールを配信する。
【0035】
このため、ユーザ端末装置2bの電源スイッチを操作したユーザがユーザ端末装置2bを直ちに操作できる環境にある。よって、ユーザはタイムリーな旅行情報の電子メールを確認することができる。
【0036】
図2は、旅行情報案内システムのブロック図である。旅行情報案内システム1は、ユーザ端末装置2−K(本発明の携帯端末、Kは1、2・・・N)と、ポーリングサーバ3とインターネット網NWを介して接続する。
【0037】
旅行情報案内システム1は、旅行予約サーバ4と、旅行支援サーバ5と、位置情報取得サーバ6と、宿泊施設データベース11と、ユーザ情報データベース12と、予約情報データベース13と、観光資源データベース14と、位置情報データベース15とを備える。
【0038】
ユーザ端末装置2−Kは、例えば、通信事業者が提供するメールサーバを通じてインターネット網NWに接続し、ポーリングサーバ3は、インターネットサービスプロバイダのサーバを通じてネットワークNWに接続する。
【0039】
これにより、旅行情報案内システム1と、ユーザ端末装置2−K及びポーリングサーバ3は、例えば、TCP/IPプロトコル(TRANSMISSION CONTROL PROTOCOL/INTERNET PROTOCOL)により、インターネット網NWを介して相互にデータの送受信を実行する。
【0040】
図中に例示する旅行情報案内システム1において、内部的に3つのサーバ4、5、6を設けてサーバ機能を実行させているが、本発明は、これに限定されるものではなく、旅行予約サーバ4、旅行支援サーバ5、位置情報取得サーバ6を各別にインターネット網NWに接続するように構成してもよい。
【0041】
携帯端末2−Kは、GPS機能及びインターネット接続機能が実装され、電子メールのソフトウエアがインストールされた携帯電話、ショートメッセージサービスSMS機能を実装する携帯電話を用いることができる。
【0042】
旅行情報案内システム1は、ネットワークNWを介して旅行予約サーバ4及び旅行支援サーバ5にアクセスするユーザの携帯端末2−K又は図外のパーソナルコンピュータに対して、ウェブページ情報を送信すると共に、電子メール又はショートメールサービスSMSの送受信を遂行する。
【0043】
本実施形態においては携帯端末2−KとしてGPS機能が実装された携帯電話機を採用した場合について説明している。この場合、インターネット網NWと移動体通信網との間における通信を中継するゲートウェイサーバにより、通信プロトコルの変換が行われる。
【0044】
旅行情報案内システム1は、旅行予約サーバ4、旅行支援サーバ5、及び位置情報取得サーバ6を備えて旅行商品の提供者により運営されるサーバ装置である。
【0045】
図3は、旅行情報案内システムのブロック図である。旅行情報案内システム1は、インターネット網NWに接続してユーザ端末装置2−K又はポーリングサーバ3との通信プロトコルを制御する通信部7と、オペレーティングシステム、各種プログラム、及びデータを記憶する記憶部8(例えば、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ)と、各種演算処理を行うシステム制御部9(CPU、ROM、RAMを有する演算処理回路)と、記憶部8とシステム制御部9との間でインタフェース処理を行う入出力インタフェース部10とを備える。
【0046】
旅行情報案内システム1は、例えば、フレキシブルディスク、CD(COMPACT DISC)、DVD(DIGITAL VERSATILE DISC)のような記録媒体からデータ又はプログラムを読み出す一方、当該記録媒体に対してデータ又はプログラムを記録するドライブ部を備えていてもよい。
【0047】
ここで、記憶部8には、旅行予約サーバ4、旅行支援サーバ5、位置情報取得サーバ6が夫々用いるデータを格納するために、宿泊施設データベース11、ユーザ情報データベース12、予約情報データベース13、観光資源データベース14、及び、位置情報データベース15が設けられている。
【0048】
宿泊施設データベース11は、宿泊施設に関する情報が記憶されており、例えば、宿泊施設ID、位置情報(経度・緯度)、チェックイン時間、チェックアウト時間、基本情報(名称・住所・電話番号)、部屋情報、及び宿泊予約状況(空室状況)のデータが対応付けられ、コード番号やジャンルや施設名称により宿泊施設毎に判別可能に記憶されている。
【0049】
ユーザ情報データベース12は、ユーザの個人情報が記憶されており、例えば、ユーザID、旅行予約サーバ4及び旅行支援サーバ5にログインするためのアカウント情報(パスワード)、ユーザの氏名、住所、電話番号、携帯電話機の機体番号(又はサブスクライバーナンバー)、携帯電話機のメールアドレス情報が記憶されている。
【0050】
予約情報データベース13は、例えば、ユーザがユーザ端末装置2−K又はパーソナルコンピュータを使用して予約した旅行日程がユーザID及び宿泊施設IDに対応付けられて記憶されている。
【0051】
予約情報データベース13には、例えば、予約ID、ユーザID、宿泊施設ID、宿泊予約日、交通機関(本発明の旅客移動手段)、出発時刻情報、到着時刻情報、出発地情報、到着地情報が記憶されている。
【0052】
そして、予約情報データベース13には、ユーザが希望する情報ジャンル(属性)、観光資源、飲食店を登録しておくことが好ましい。すなわち、予約情報データベース13に登録されるデータは、ユーザの属性に対応する観光資源情報を旅行予約サーバ4により生成することができる。
【0053】
旅行予約サーバ4は、携帯端末2−Kにおいて入力される各種予約情報から、例えば、ユーザID(ユーザ情報データベース12に記憶されたユーザ情報に紐付けられる)、フラグ(ユーザ特定時に使用する)、大人人数、子供人数、宿泊予約日、宿泊施設ID(宿泊施設データベース11に記憶された宿泊施設情報に紐付けられる)、宿泊施設位置、チェックイン予定日時、チェックアウト予定日時、往路出発地、往路出発時刻、往き便名(航空機の場合)、往路到着地、往路到着時刻、復路出発地、復路出発時刻、帰り便名(航空機の場合)、復路到着地、復路到着時刻等を記録した予約レコードを生成し、これを予約情報データベース13に登録する。
【0054】
上述した宿泊施設位置については、旅行予約サーバ4が宿泊施設IDに基づいて宿泊施設データベース11を参照し、当該宿泊施設データベース11から取得してもよい。また、チェックイン予定時刻及びチェックアウト予定時刻については、ユーザの入力がない場合には、旅行予約サーバ4が宿泊施設データベース11を参照し、当該宿泊施設データベース11から取得してもよい。さらに、出発時刻情報及び到着時刻情報については、旅行予約サーバ4が旅客機の便名に対応させて自動入力してもよい。
【0055】
観光資源データベース14は、例えば、ジャンルとして動物園、遊園地、博物館、美術館、史跡、歓楽街等について、夫々、名称、各施設が運営するウェブページURL(以下、施設URLという)、位置(経度・緯度)、コンテンツ(テキストデータ、画像データ、音声データ)が記憶されている。
【0056】
観光資源データベース14には、ジャンルとして飲食店リスト、土産物店リスト、観光施設リストを設け、夫々、各リストが掲載されたウェブページURL、位置(経度・緯度)、リスト内容(店名)を登録しておくことが好ましい。
【0057】
位置情報データベース15は、ユーザ端末装置2―KがGPS機能により演算出力した位置情報(経度情報、緯度情報、取得日時情報)をポーリングサーバ3(図1)から位置情報取得サーバ6を経由して記憶する。
【0058】
システム制御部9は、記憶部8に記憶された各種プログラムを読み出し実行することにより、旅行情報案内システム1における各部を制御すると共に旅行予約サーバ4、旅行支援サーバ5、及び位置情報取得サーバ6として機能する。
【0059】
そして、旅行支援サーバ5の機能として、観光資源情報抽出手段17、埋め込みURL生成手段18、及び電子メール生成手段19、及び電子メール配信手段20を備える。
【0060】
位置情報取得サーバ6おける機能として、端末情報取得手段21、位置情報比較手段22、経過時間比較手段23、移動距離比較手段24を備える。
【0061】
以下、旅行情報案内システム1の動作を説明する。なお、この動作の前提として、宿泊施設データベース11、ユーザ情報データベース12、予約情報データベース13、観光資源データベース14へのデータの登録が予め行われる。
【0062】
すなわち、位置情報取得サーバ6は、インターネット網NWを介して接続されたポーリングサーバ3から供給されるユーザ端末装置2−Kの位置情報を位置情報データベース15に登録する。また、旅行予約サーバ4は、宿泊施設データベース11から予約可能な複数の宿泊施設(宿泊施設情報)を抽出してインターネット網NWを介して携帯端末2−Kに提供する。ユーザは、ユーザ端末装置2−Kを操作して宿泊施設データベース11から提供された宿泊施設を選び、予約を行う。
【0063】
引き続き、旅行予約サーバ4は、ユーザ端末装置2−K又は図外のパーソナルコンピュータからユーザ情報の抽出及び当該ユーザに対応付けた予約情報の生成を行う。本実施形態では、ユーザが利用する旅客移動手段に対応する時刻表情報を旅行予約サーバ4が航空機や鉄道のような旅客移動手段の予約を取り扱うシステムのサーバからリアルタイムに取得する。この場合、旅行予約サーバ4は、旅客移動手段としての旅客機の便名情報、出発時刻情報、到着時刻情報、出発地情報(出発空港の緯度と経度)、到着地情報(到着空港の緯度と経度の情報、同一地域を判定する地域コード)を予約情報サーバ13へ記憶する。
【0064】
ここで、同一地域とは、都道府県市町村のレベルに区分するコード番号により識別する。例えば、郵便番号のように上位3桁により市区町村レベルを特定することができ、下位4桁を追加することにより特定のビルや施設まで特定することができる。
【0065】
同様に、電話番号に使用される市外局番と市内局番との組み合わせにより同一地域のコードを付与することもできる。
【0066】
さらに、出発地情報の経度及び緯度を基準点として半径1kmの範囲を同一地域としてもよく、到着地情報の経度及び緯度を基準点として半径1kmの範囲を同一地域としてもよい。要は、位置情報比較手段22が比較する2つの位置のコードの同一性から同一地域を判定してもよく、位置情報比較手段22が比較する2つの経度と緯度の情報により特定する基準点から両者の距離が所定範囲内であれば同一地域として判定すればよい。
【0067】
図4は、旅行情報案内システムの動作シーケンスを示している。旅行情報案内システム1は、予約情報データベース13へのデータの登録が行われたことにより、予約情報データベース13からユーザの旅行日程を参照できる。
【0068】
旅行支援サーバ5は、日時を指定して予約情報データベース13から旅行中のユーザが携帯しているユーザ端末装置2a(図1)の位置情報の取得処理を実行する。この場合、位置情報は、予約情報に含まれる旅行日程により特定した旅客移動手段の出発時刻情報及び到着時刻情報が指定する時刻におけるユーザの位置である。
【0069】
ここで、位置情報の取得タイミングは、出発時刻情報及び到着時刻情報が指定する時刻の前後数分間の幅を有する時間をトリガーとすることが好ましい。具体的には、旅客機の出発時刻情報が指定する時刻の前後3分間、旅客機の到着時刻情報が指定する時刻の前後3分間に、ユーザIDごとにユーザ端末装置2a(図1)の経度緯度情報をポーリングサーバ3から取得するとよい。
【0070】
旅行情報案内システム1は、ユーザ端末装置2a(図1)を定期的に調査するポーリングサーバ3から、予約情報データベース13に記憶された出発時刻情報の指定時刻に端末情報取得手段21がユーザ端末装置2a(図1)の出発位置情報(経度、緯度の情報)を取得できるか否か判定する(STEP30)。
【0071】
端末情報取得手段21がユーザ端末装置2a(図1)の出発位置情報(経度、緯度の情報)を取得できる場合は、処理をSTEP32に分岐させユーザ端末装置2a(図1)の出発位置情報(経度、緯度の情報)を位置情報データベース15に記憶し、処理をSTEP34へ移行させる。
【0072】
STEP34では、ユーザの旅行計画が終了しているか、イベントの終了を判定する。旅行計画が終了又はキャンセルされている場合は、処理を終了するが、旅行計画が実行中であると判定した場合は、処理をSTEP36へ分岐させタイムアップ処理を実行する。このタイムアップ処理では、端末情報取得手段21のポーリングサーバ3へのアクセスが連続しないように、情報のトラフィックを低減させるため、所定の時間(例えば、3分間)が経過するまで待機し、所定の時間が経過した時点で、処理をSTEP30へ移行させる。
【0073】
端末情報取得手段21は、STEP30の位置情報が受信可能か否かの判定処理を実行し、ポーリングサーバ3から位置情報が受信不能と判定した場合は、処理をSTEP38へ分岐させる。この場合、位置情報が受信不能とは、ポーリングサーバ3から未確認の位置情報を受信した状態であり、ユーザ端末装置2a(図1)が出発時刻情報の指定時刻に電源をON状態からOFF状態に変更した後の位置情報に相当する。
【0074】
STEP38において、旅行情報案内システム1は、ユーザ端末装置2b(図1)を定期的に調査するポーリングサーバ3から、予約情報データベース13に記憶された到着時刻情報の指定時刻に端末情報取得手段21がユーザ端末装置2b(図1)の到着位置情報(経度、緯度の情報)を取得し、処理をSTEP40へ移行させる。
【0075】
STEP40において、位置情報比較手段22は、端末情報取得手段21が取得する到着位置情報(経度、緯度の情報)と位置情報データベース15に記憶する出発位置情報(経度、緯度の情報)を比較し、到着位置情報(経度、緯度の情報)が直前に取得した出発位置情報(経度、緯度の情報)と異なるか否かを判定する。
【0076】
位置情報比較手段22が比較した出発時刻のユーザ端末装置2a(図1)の位置から到着時刻のユーザ端末装置2b(図1)の位置までの距離が閾値(例えば、出発空港から到着空港までの距離以内)を越えない場合は、処理をSTEP44へ分岐させタイムアップ処理を実行し、所定の待機時間(例えば、3分)が経過した後に、処理をSTEP38へ復帰させユーザ端末装置2b(図1)の位置情報の取得処理を実行する。
【0077】
一方、位置情報比較手段22が比較した出発時刻のユーザ端末装置2a(図1)の位置から到着時刻のユーザ端末装置2b(図1)の位置までの距離が閾値(例えば、出発空港から到着空港までの距離以内)を越える場合は、処理をSTEP42へ分岐させ、観光資源データベース14に記憶する旅行案内情報を、電子メール配信手段20によってインターネット網NWを介してユーザ端末装置2b(図1)の電子メールアドレス情報が指定するユーザ端末装置2bへ配信し、処理をSTEP34へ移行させる。
【0078】
STEP34では、上述したようにイベントが終了しているか否かを判定し、旅客機による旅行イベントの終了を判定し処理を完了させることができる。
【0079】
本実施形態では、位置情報比較手段22が出発時刻のユーザ端末装置2a(図1)の位置から到着時刻のユーザ端末装置2b(図1)の位置までの距離が閾値を超えるか否かにより、ユーザの位置を推定したが、本発明はこの構成に限定されず、例えば、端末情報取得手段21が、出発時刻情報の指定時刻において、ユーザ端末装置2a(図1)の電源のOFF状態により、ポーリングサーバ3からインターネット網NWを介して未確認の位置情報を取得した時点から、ユーザ端末装置2b(図1)の電源のON状態に応動してポーリングサーバ3からインターネット網NWを介して位置情報(経度及び緯度の情報)を取得するまでの経過時間が閾値(例えば、1時間)を超えたか否かを比較する経過時間比較手段23を備え、経過時間比較手段23の比較結果が閾値を超えた場合、電子メール配信手段20が旅行情報の電子メールをユーザ端末装置2b(図1)へ配信するステップを遂行することもできる。
【0080】
ユーザ情報データベース12は、ユーザの行動エリア情報(日常移動する行動距離又は行動範囲、例えば、半径20km未満)を記憶し、端末情報取得手段21が取得する到着時刻のユーザ端末装置2b(図1)の位置が行動エリア情報の指定する区域外(例えば、半径20km以上)である場合は、電子メール配信手段20が旅行情報の電子メールをユーザ端末装置2b(図1)へ配信することもできる。
【0081】
端末情報取得手段21が、ユーザ端末装置2a(図1)の電源のOFF状態により、ポーリングサーバ3からインターネット網NWを介して未確認の位置情報を取得した時点から、ユーザ端末装置2b(図1)の電源のON状態に応動してポーリングサーバ3からインターネット網NWを介して取得された位置情報の指定地域の観光情報を、電子メール配信手段20が観光資源データベース14から検索し、観光情報の電子メールをユーザ端末装置2b(図1)へ配信することもできる。
【0082】
さらに、旅行情報案内システム1は、ユーザの旅行計画に基づいて、ユーザのユーザ端末装置2b(図1)に対して通信回線を介して旅行案内情報を配信する旅行情報案内システムであって、
ユーザ端末装置2a及び2b(図1)を定期的に調査するポーリングサーバ3からインターネット網NWを介して、ユーザ端末装置2b(図1)の電源がOFF状態からON状態に遷移した後の位置情報を取得する端末情報取得手段21と、予約情報データベース13に記憶している到着地情報と端末情報取得手段21が取得する位置情報を比較する位置情報比較手段22と、位置情報比較手段22の比較結果が同一地域の場合は、電子メールアドレス情報が指定する電子メールによりインターネット網NWを介して観光資源データベース14に記憶する旅行案内情報をユーザ端末装置2b(図1)へ配信する電子メール配信手段20とを備えることもできる。
【0083】
同一地域とは、上述したように位置情報に含まれるコードの同一性、緯度と経度の情報から基準点を設定し、この基準点から所定距離範囲内に存在するか否かを位置情報比較手段22が比較することにより、ユーザ端末装置2b(図1)の電源がOFF状態からON状態に遷移した後の位置が到着地情報の位置と同一か否かを判定する判定条件に相当する。
【0084】
観光資源情報抽出手段17は、ユーザの位置に基づき、ユーザ端末装置2b(図1)の位置に対応する観光資源情報を観光資源データベース14から抽出し、観光資源の施設URLを取得し、埋め込みURL生成手段18が埋め込みURLを生成する。埋め込みURLは、観光資源情報抽出手段17により取得した施設URLにリダイレクト機能(転送機能)を付与し、予約情報データベース13から取得した対象ユーザのユーザID(ユーザ識別情報)を組み込んで生成される。なお、埋め込みURLに搭載するユーザIDは暗号化することが好ましい。
【0085】
また、ユーザID以外に、ユーザ情報データベース12を参照して携帯電話機の機体番号やサブスクライバーナンバー等を取得し、これを暗号化して埋め込みURLのユーザ識別情報としてもよい。
【0086】
埋め込みURLの生成は、専用のアプリケーションソフトにより行うことが挙げられるが、旅行支援サーバ5に搭載したCGIを利用して行うこともできる。
【0087】
次いで、電子メール生成手段19により電子メールを生成する。このとき電子メール生成手段19は、電子メール本文にテキスト(観光資源の施設名称や案内文等)、或いは画像に埋め込みURLへのリンク機能を付与して電子メールを生成する。そして、電子メール配信手段20がユーザ情報データベース12からユーザ端末装置2b(図1)の電子メールアドレスを取得し、ユーザ端末装置2b(図1)に対して電子メールの配信を行う
ここで、ユーザは到着地(到着空港)で、ユーザ端末装置2b(図1)により電子メールを受信する。旅程のキャンセルや変更・代理参加により、ユーザが旅程と異なる行動をする場合は、到着地に到着した時間に対応する交通手段の時刻表情報を観光資源データベース14から検索し電子メールを配信する。
【0088】
これにより、旅行行程にずれが生じても、旅行情報案内システム1により、ユーザ端末装置2bの位置を特定し、経過時間によりユーザが目的地に到着したことを推定することで、電源をOFF状態からON状態に変更した直後にユーザ端末装置2bに対して的確な旅行情報を提供することができる。
【符号の説明】
【0089】
1…旅行情報案内システム、NW…ネットワーク、2a…ユーザ端末装置、2b…ユーザ端末装置、3…ポーリングサーバ、4…旅行予約サーバ、5…旅行支援サーバ、6…位置情報取得サーバ、11…宿泊施設データベース、12…ユーザ情報データベース、13…予約情報データベース、14…観光資源データベース、15…位置情報データベース、17…観光資源情報抽出手段、18…埋め込みURL生成手段、19…電子メール生成手段、20…電子メール配信手段、21…端末情報取得手段、22…位置情報比較手段、23…経過時間比較手段、24…移動距離比較手段。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの旅行計画に基づいて、ユーザの携帯端末に対して通信回線を介して旅行案内情報を配信する旅行情報案内システムであって、
ユーザのアカウント情報及びユーザの携帯端末の電子メールアドレス情報を記憶するユーザ情報データベースと、
前記アカウント情報により設定された旅客移動手段の出発時刻情報、到着時刻情報、及び到着地情報を記憶する予約情報データベースと、
前記到着地域情報の指定地域の旅行案内情報を記憶する観光資源データベースと、
前記携帯端末を定期的に調査するポーリングサーバから通信回線を介して前記携帯端末の位置情報を取得する端末情報取得手段と、
前記端末情報取得手段が取得した前記携帯端末の位置情報及び電源状態を取得した時刻情報と共に記憶する位置情報データベースと、
前記予約情報データベースに記憶している到着時刻情報の指定時刻に前記端末情報取得手段が取得する到着位置情報と前記位置情報データベースに記憶する位置情報及び電源状態を比較する位置情報比較手段と、
前記位置情報比較手段が前記携帯端末の位置情報及び電源状態から、前記携帯端末の電源OFFを検知した後に該電源がONになった際に、該電源がOFFになる直前の位置情報と該電源がONになった際の位置情報とを比較すると共に、該電源がOFF状態からON状態に変化するまでの経過時間を算出し、前記比較した位置情報によって算出した距離と前記経過時間が夫々閾値を越える場合は、前記観光資源データベースに記憶する旅行案内情報を前記電子メールアドレス情報が指定する電子メールにより通信回線を介して前記携帯端末へ配信する電子メール配信手段とを備えることを特徴とする旅行情報案内システム。
【請求項2】
前記端末情報取得手段が、前記携帯端末の電源のOFF状態により、前記ポーリングサーバから通信回線を介して未確認の位置情報を取得した時点から、前記携帯端末の電源のON状態に応動して前記ポーリングサーバから通信回線を介して位置情報を取得するまでの経過時間が閾値を超えたか否かを比較する経過時間比較手段を備え、前記経過時間比較手段の比較結果が閾値を超えた場合、前記電子メール配信手段が旅行情報の電子メールを前記携帯端末へ配信することを特徴とする請求項1に記載の旅行情報案内システム。
【請求項3】
前記ユーザ情報データベースは、ユーザの行動エリア情報を記憶し、前記端末情報取得手段が取得する前記到着時刻の前記携帯端末の位置が前記行動エリア情報の指定する区域外である場合は、前記電子メール配信手段が旅行情報の電子メールを前記携帯端末へ配信することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の旅行情報案内システム。
【請求項4】
前記端末情報取得手段が、前記携帯端末の電源のOFF状態により、前記ポーリングサーバから通信回線を介して未確認の位置情報を取得した時点から、前記携帯端末の電源のON状態に応動して前記ポーリングサーバから通信回線を介して取得された位置情報の指定地域の観光情報を、電子メール配信手段が観光資源データベースから検索し、該観光情報の電子メールを前記携帯端末へ配信することを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1に記載の旅行情報案内システム。
【請求項5】
ユーザの旅行計画に基づいて、ユーザの携帯端末に対して通信回線を介して旅行案内情報を配信する旅行情報案内システムであって、
ユーザのアカウント情報及びユーザの携帯端末の電子メールアドレス情報を記憶するユーザ情報データベースと、
前記アカウント情報により設定された旅客移動手段の到着地情報を記憶する予約情報データベースと、
前記到着地域情報の指定地域の旅行案内情報を記憶する観光資源データベースと、
前記携帯端末を定期的に調査するポーリングサーバから通信回線を介して、前記携帯端末の電源がOFF状態からON状態に遷移した後の位置情報を取得する端末情報取得手段と、
前記予約情報データベースに記憶している到着地情報と前記端末情報取得手段が取得する位置情報を比較する位置情報比較手段と、
前記位置情報比較手段の比較結果が同一地域の場合は、前記電子メールアドレス情報が指定する電子メールにより通信回線を介して前記観光資源データベースに記憶する旅行案内情報を前記携帯端末へ配信する電子メール配信手段とを備えることを特徴とする旅行情報案内システム。
【請求項6】
ユーザの旅行計画に基づいて、ユーザの携帯端末に対して通信回線を介して旅行案内情報を配信する旅行情報案内方法であって、
端末情報取得手段が取得した前記携帯端末の位置情報及び電源状態を取得した時刻情報と共に位置情報データベースに記憶するステップと、
前記予約情報データベースに記憶している到着時刻情報の指定時刻に前記端末情報取得手段が取得する到着位置情報と前記位置情報データベースに記憶する位置情報及び電源状態を位置情報比較手段が比較するステップと、
前記位置情報比較手段が前記携帯端末の位置情報及び電源状態から、前記携帯端末の電源OFFを検知した後に該電源がONになった際に、該電源がOFFになる直前の位置情報と該電源がONになった際の位置情報とを比較すると共に、該電源がOFF状態からON状態に変化するまでの経過時間を算出し、前記比較した位置情報によって算出した距離と前記経過時間が夫々閾値を越える場合は、電子メール配信手段が前記観光資源データベースに記憶する旅行案内情報を前記電子メールアドレス情報が指定する電子メールにより通信回線を介して前記携帯端末へ配信するステップとを含むことを特徴とする旅行情報案内方法。
【請求項7】
ユーザの旅行計画に基づいて、ユーザの携帯端末に対して通信回線を介して旅行案内情報を配信する旅行情報案内方法であって、
前記携帯端末を定期的に調査するポーリングサーバから通信回線を介して、前記携帯端末の電源がOFF状態からON状態に遷移した後の位置情報を端末情報取得手段が取得するステップと、
予約情報データベースに記憶している到着地情報と前記端末情報取得手段が取得する位置情報を位置情報比較手段が比較するステップと、
前記位置情報比較手段の比較結果が同一地域の場合は、電子メール配信手段が前記携帯端末のメールアドレスを指定する電子メールにより通信回線を介して観光資源データベースに記憶する旅行案内情報を前記携帯端末へ配信するステップとを含むことを特徴とする旅行情報案内方法。
【請求項1】
ユーザの旅行計画に基づいて、ユーザの携帯端末に対して通信回線を介して旅行案内情報を配信する旅行情報案内システムであって、
ユーザのアカウント情報及びユーザの携帯端末の電子メールアドレス情報を記憶するユーザ情報データベースと、
前記アカウント情報により設定された旅客移動手段の出発時刻情報、到着時刻情報、及び到着地情報を記憶する予約情報データベースと、
前記到着地域情報の指定地域の旅行案内情報を記憶する観光資源データベースと、
前記携帯端末を定期的に調査するポーリングサーバから通信回線を介して前記携帯端末の位置情報を取得する端末情報取得手段と、
前記端末情報取得手段が取得した前記携帯端末の位置情報及び電源状態を取得した時刻情報と共に記憶する位置情報データベースと、
前記予約情報データベースに記憶している到着時刻情報の指定時刻に前記端末情報取得手段が取得する到着位置情報と前記位置情報データベースに記憶する位置情報及び電源状態を比較する位置情報比較手段と、
前記位置情報比較手段が前記携帯端末の位置情報及び電源状態から、前記携帯端末の電源OFFを検知した後に該電源がONになった際に、該電源がOFFになる直前の位置情報と該電源がONになった際の位置情報とを比較すると共に、該電源がOFF状態からON状態に変化するまでの経過時間を算出し、前記比較した位置情報によって算出した距離と前記経過時間が夫々閾値を越える場合は、前記観光資源データベースに記憶する旅行案内情報を前記電子メールアドレス情報が指定する電子メールにより通信回線を介して前記携帯端末へ配信する電子メール配信手段とを備えることを特徴とする旅行情報案内システム。
【請求項2】
前記端末情報取得手段が、前記携帯端末の電源のOFF状態により、前記ポーリングサーバから通信回線を介して未確認の位置情報を取得した時点から、前記携帯端末の電源のON状態に応動して前記ポーリングサーバから通信回線を介して位置情報を取得するまでの経過時間が閾値を超えたか否かを比較する経過時間比較手段を備え、前記経過時間比較手段の比較結果が閾値を超えた場合、前記電子メール配信手段が旅行情報の電子メールを前記携帯端末へ配信することを特徴とする請求項1に記載の旅行情報案内システム。
【請求項3】
前記ユーザ情報データベースは、ユーザの行動エリア情報を記憶し、前記端末情報取得手段が取得する前記到着時刻の前記携帯端末の位置が前記行動エリア情報の指定する区域外である場合は、前記電子メール配信手段が旅行情報の電子メールを前記携帯端末へ配信することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の旅行情報案内システム。
【請求項4】
前記端末情報取得手段が、前記携帯端末の電源のOFF状態により、前記ポーリングサーバから通信回線を介して未確認の位置情報を取得した時点から、前記携帯端末の電源のON状態に応動して前記ポーリングサーバから通信回線を介して取得された位置情報の指定地域の観光情報を、電子メール配信手段が観光資源データベースから検索し、該観光情報の電子メールを前記携帯端末へ配信することを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1に記載の旅行情報案内システム。
【請求項5】
ユーザの旅行計画に基づいて、ユーザの携帯端末に対して通信回線を介して旅行案内情報を配信する旅行情報案内システムであって、
ユーザのアカウント情報及びユーザの携帯端末の電子メールアドレス情報を記憶するユーザ情報データベースと、
前記アカウント情報により設定された旅客移動手段の到着地情報を記憶する予約情報データベースと、
前記到着地域情報の指定地域の旅行案内情報を記憶する観光資源データベースと、
前記携帯端末を定期的に調査するポーリングサーバから通信回線を介して、前記携帯端末の電源がOFF状態からON状態に遷移した後の位置情報を取得する端末情報取得手段と、
前記予約情報データベースに記憶している到着地情報と前記端末情報取得手段が取得する位置情報を比較する位置情報比較手段と、
前記位置情報比較手段の比較結果が同一地域の場合は、前記電子メールアドレス情報が指定する電子メールにより通信回線を介して前記観光資源データベースに記憶する旅行案内情報を前記携帯端末へ配信する電子メール配信手段とを備えることを特徴とする旅行情報案内システム。
【請求項6】
ユーザの旅行計画に基づいて、ユーザの携帯端末に対して通信回線を介して旅行案内情報を配信する旅行情報案内方法であって、
端末情報取得手段が取得した前記携帯端末の位置情報及び電源状態を取得した時刻情報と共に位置情報データベースに記憶するステップと、
前記予約情報データベースに記憶している到着時刻情報の指定時刻に前記端末情報取得手段が取得する到着位置情報と前記位置情報データベースに記憶する位置情報及び電源状態を位置情報比較手段が比較するステップと、
前記位置情報比較手段が前記携帯端末の位置情報及び電源状態から、前記携帯端末の電源OFFを検知した後に該電源がONになった際に、該電源がOFFになる直前の位置情報と該電源がONになった際の位置情報とを比較すると共に、該電源がOFF状態からON状態に変化するまでの経過時間を算出し、前記比較した位置情報によって算出した距離と前記経過時間が夫々閾値を越える場合は、電子メール配信手段が前記観光資源データベースに記憶する旅行案内情報を前記電子メールアドレス情報が指定する電子メールにより通信回線を介して前記携帯端末へ配信するステップとを含むことを特徴とする旅行情報案内方法。
【請求項7】
ユーザの旅行計画に基づいて、ユーザの携帯端末に対して通信回線を介して旅行案内情報を配信する旅行情報案内方法であって、
前記携帯端末を定期的に調査するポーリングサーバから通信回線を介して、前記携帯端末の電源がOFF状態からON状態に遷移した後の位置情報を端末情報取得手段が取得するステップと、
予約情報データベースに記憶している到着地情報と前記端末情報取得手段が取得する位置情報を位置情報比較手段が比較するステップと、
前記位置情報比較手段の比較結果が同一地域の場合は、電子メール配信手段が前記携帯端末のメールアドレスを指定する電子メールにより通信回線を介して観光資源データベースに記憶する旅行案内情報を前記携帯端末へ配信するステップとを含むことを特徴とする旅行情報案内方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図2】
【図3】
【図4】
【公開番号】特開2011−180726(P2011−180726A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−42714(P2010−42714)
【出願日】平成22年2月26日(2010.2.26)
【出願人】(399037405)楽天株式会社 (416)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年2月26日(2010.2.26)
【出願人】(399037405)楽天株式会社 (416)
【Fターム(参考)】
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