説明

既設管路の更新方法

【課題】 一次覆工セグメントの内周面に二次覆工コンクリートを設けている老朽化した下水管等の既設管路を能率よく解体、排除することができると共にその解体跡に新設管路を能率よく正確に施工することができる既設管路の更新方法を提供する。
【解決手段】 既設管路Pにおける二次覆工コンクリートP2を、筒状胴体1の前端にカッタヘッド2を設けている破砕機Aを前進させることにより、回転するカッタヘッド2でその後端面から長さ方向に破砕、除去し、次いで、前側に一次覆工セグメントP1の後端部を被覆した筒体30を設けたトンネル掘削機Aを前進させるながら筒体30を回転させることにより、筒体30の前端に突設しているたカッタビット31によって一次覆工セグメントP1の外周地盤を掘削すると共に筒体30によって被覆された一次覆工セグメントP1を解体撤去し、且つ、トンネル掘削機Aの後方部内で新設管路P'を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、老朽化した下水管等の既設管路、特に、一次覆工セグメントの内周面に二次覆工セグメントを設けてなる既設管路を新設管路に更新する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
長年の使用によって老朽化した下水管等の既設管路を解体しながら新設管路に更新するには、例えば、特許文献1に記載されているように、既設管路よりも大径の円筒状スキンプレートの前端開口部に既設管路の後方外周地盤を掘削するビットを備えた円環状のカッタヘッドを配設してなるトンネル掘削機と、このトンネル掘削機の前方に配設されて既設管路を被覆すると共に後端が端面板により密閉され、該端面板を上記トンネル掘削機におけるカッタッドの後方の隔壁中心部にジャッキを介して上下左右方向に首振り自在に連結している円筒状フード体とからなる装置を使用し、まず、上記円筒円筒状フード体によって被覆されている既設管路の後端部内に切断機を搬入してこの切断機により既設管路の後端部を複数個のブロック状小片に分断すると共に分断したブロック状小片を既設管路内を通じて搬出する一方、既設管路が一定長、除去される毎に上記トンネル掘削機を一定長、掘進させてその後方側に既設管路を形成していく方法が知られている。
【0003】
一方、一次覆工セグメントの内周面に二次覆工コンクリートを設けてなる既設管路における二次覆工コンクリートを破砕、除去する方法としては、例えば、特許文献2に記載されているように、既設管路の長さ方向に長いビームからなる装置基台の長さ方向の中央部に、先端にロッラカッタを回転自在に軸支した複数のローラカッタ支持台を既設管路の半径方向に伸縮自在に設けてなる回転ヘッドを配設していると共に、ローラカッタによって破砕したガラの掻き上げ板を回転へっドの回転方向に向けて固設してなる装置を使用し、上記装置基台を既設管路内における二次覆工コンクリート破砕位置に固定して、上記回転ヘッドを回転させると共に複数のローラカッタ支持台を既設管路の径方向に伸長させることにより、その先端に取付けているローラカッタを二次覆工コンクリートの内面に押し付けて二次覆工コンクリートを厚み方向に一次覆工セグメントに達するまで破砕し、破砕したガラを回転ヘッドの回転に伴って掻き上げ板で掻き上げてガラ受けホット内に投入し、コンベアによって後方に搬送するコンベアを設置してなる装置が開発されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4094182号公報
【特許文献2】特開2001−115788号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のような既設管路の更新方法によれば、既設管路の外周面に沿って円筒状フード体を前方に向かって移動させながらこの円筒状フード体に後続してトンネル掘削機によって既設管路の後方の外周地盤を掘削することにより新設管路を築造するためのトンネルを形成しているため、円筒状フード体の掘進抵抗が大きくなるばかりでなく、地盤中に礫などが存在している場合にはこの礫を破砕しながら掘進していくことが困難となる事態が発生する虞れがあり、また、円筒状フード体によって掘削された土砂の排出通路がなくて、円筒フード体の外周面を伝って後方のトンネル掘削機側に送り込むものであるから、掘削土砂を円滑に排除することができなくて掘削効率が低下するといって問題点がある。
【0006】
その上、既設管路の更新中に該既設管路に傾斜部や、蛇行部或いは曲線部等の湾曲部が存在していても、トンネル掘削機は既設管路を被覆している円筒フード体の後方に配設されていて既設管路の後方地盤を掘削するものであるから、既設管路の管軸に対してその機軸が上下左右方向に偏位して既設管路の埋設位置に新設管路を正確に築造することができなくなる虞れがあるばかりでなく、円筒状スキンプレート及びカッタヘッドの外径を円筒状フード体の外径よりも大径に形成しているため、掘削されるトンネルが大径となってこのトンネル内に施工される新設管路は必然的に既設管路よりも大径となり、工費が高くつくと共に工期も長期化するといった問題点がある。
【0007】
また、既設管路が一次覆工セグメントの内周面に二次覆工コンクリートを設けてなる管路である場合には、一次覆工セグメントを構成しているセグメント同士を連結した金具類等が存在しているため、上記方法ではこのような既設管路を解体、撤去することができない。
【0008】
一方、上記特許文献2には、一次覆工セグメントの内周面に二次覆工コンクリートを設けてなる既設管路から二次覆工コンクリートを破砕、撤去する方法が開示されているが、この方法によれば、ローラカッタを二次覆工コンクリートの内面に押し付けた状態から外径方向に伸長させて二次覆工コンクリートの端部をローラカッタの厚みに相当する長さだけ破砕したのち、ローラカッタ支持台を収縮させてローラカッタを後退させ、次いで、装置基台を次の破砕位置まで移動させてその位置で再び上記同様にして二次覆工コンクリートの端部を厚み方向に破砕するものであるから、二次覆工コンクリートの破砕能率が低下して解体に長期間を要すると共に、この二次覆工コンクリートの破砕、除去後に一部覆工セグメントの解体を行おうとしても、一次覆工セグメントの外周は地盤によって包囲されているため、地下水の浸入や地盤の崩壊が生じてセグメント同士の解体を行うことができないといった問題点がある。
【0009】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、老朽化した下水管等の既設管路における二次覆工コンクリートの破砕、撤去作業が能率よく行えると共にこの二次覆工コンクリートの破砕、撤去後に、一次覆工セグメントの解体撤去と共に新設管路の施工作業が確実且つ能率よく行うことができる既設管路の更新方法を提供するにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明の既設管路の更新方法は、請求項1に記載したように、一次覆工セグメントの内周面に二次覆工コンクリートを設けてなる既設管路の更新方法であって、筒状胴体の前端にカッタヘッドを配設している二次覆工コンクリート破砕機と、前端に一次覆工セグメントの外周地盤を掘削するカッタビットを突設した筒体を設けているトンネル掘削機とを使用し、上記二次覆工コンクリート破砕機の筒状胴体を既にカッタヘッドによって破砕、除去された跡の一次覆工セグメントの内周面に推進反力を支持させて筒状胴体を前進させることによりカッタヘッドを回転させながら二次覆工コンクリートを前方に向かって破砕し、破砕したガラを既設管路内を通じて前方に搬出することにより二次覆工コンクリートを除去したのち、上記トンネル掘削機の前端に設けている筒体を二次覆工コンクリートを除去している一次覆工セグメントの後端部に被せた状態にして回転させながらトンネル掘削機を前進させることにより、筒体の前端に突設しているカッタビットによって一次覆工セグメントの外周地盤を掘削すると共に筒体内において一次覆工セグメントを解体し、解体したセグメントを一次覆工セグメント内を通じて前方に搬出する一方、トンネル掘削機の掘進に従ってこのトンネル掘削機の後端部内に新設管路を形成していくことを特徴とする。
【0011】
このように構成した既設管路の更新方法において、請求項2に係る発明は、二次覆工コンクリート破砕機のカッタビットによって二次覆工コンクリート破砕する際に、二次覆工コンクリートの外周部が薄く残存するように破砕し、この残存したコンクリート薄層によって一次覆工セグメントからの地下水の浸入を防止することを特徴とする。
【0012】
さらに、請求項3に係る発明は、二次覆工コンクリート破砕機による二次覆工コンクリートの破砕時に、この二次覆工コンクリート破砕機内を通じて既設管路内にバイパス管を配設することを特徴とし、請求項4に係る発明は、一次覆工セグメントの解体時に、トンネル掘削機内を通じて既設管路と新設管路間にバイパス管を配設することを特徴とする。
【0013】
また、請求項5に係る発明は、トンネル掘削機の前端に設けている筒体内に、前端に一次覆工セグメントの外周面に固着した裏込剤の斫り刃を突設していると共に前端部内周面に一次覆工セグメントの外周面に摺接したシール材を装着している内筒を配設してあり、さらに、この内筒の外周面と上記筒体の内周面と間の隙間を土砂取込み通路に形成していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に係る発明によれば、一次覆工セグメントの内周面に二次覆工コンクリートを設けてなる既設管路の更新方法であって、まず、筒状胴体の前端にカッタヘッドを配設している二次覆工コンクリート破砕機を使用して、この二次覆工コンクリート破砕機の筒状胴体を既にカッタヘッドによって破砕、除去された跡の一次覆工セグメントの内周面に推進反力を支持させて筒状胴体を前進させ、カッタヘッドを回転させながら二次覆工コンクリートを前方に向かって破砕するものであるから、二次覆工コンクリートの後端面にカッタヘッドを押し付けながら、筒状胴体に前進に従って二次覆工コンクリートを一次覆工セグメントの内周面に沿って長さ方向に連続的に能率よく且つ正確に破砕していくことができ、破砕したガラを既設管路内を通じて前方に搬出することによって、二次覆工コンクリートの除去作業をカッタヘッドによる破砕作業に同調しながら円滑に排除することができる。
【0015】
さらに、この二次覆工コンクリート破砕機による二次覆工コンクリートの破砕、除去後に、トンネル掘削機の前端に設けている筒体を二次覆工コンクリートを除去している一次覆工セグメントの後端部に被せた状態にして回転させながらトンネル掘削機を前進させることによって、筒体を一次覆工セグメントの外周面に沿ってトンネル掘削機と一体的に前進させながら、この筒体の前端に設けているカッタビットによって一次覆工セグメントの外周地盤を正確に且つ連続的に能率よく掘削することができると共に掘削した土砂を筒体の内部に取り込んでトンネル掘削機内に取り込むことができ、その上、この掘削に同調して筒体内に取り込まれる一次覆工セグメントの後端部を筒体内で解体し、解体したセグメントを順次、既設管路内を通じて前方に円滑に搬出することができると共に、トンネル掘削機の後方部内においては、トンネル掘削機の掘進に応じて新設管路を施工していくことができる。
【0016】
この際、上記筒体によって既設管路の後端部を被覆しながらこの既設管路の外周地盤を掘削していくので、既設管路の更新中に該既設管路に傾斜部や、蛇行部或いは曲線部等の湾曲部が存在していても、上記筒体がその向きを既設管路の管軸方向に変えながら既設管路の外周面に沿って円滑に掘進することができる共に、シールド本体の後方部側でこの既設管路の傾斜部や湾曲部と同じ傾斜部や湾曲部を有し、且つ、既設管路と略同径の新設管路を正確に施工することができる。
【0017】
また、請求項2に係る発明によれば、上記二次覆工コンクリート破砕機のカッタビットによって二次覆工コンクリート破砕する際に、二次覆工コンクリートの外周部が薄く残存するように破砕するものであるから、この残存したコンクリート薄層によって地下水が一次覆工セグメントのセグメント同士間の隙間等を通じて二次覆工コンクリート破砕機内や既設管路内に浸入するのを防止しながら二次覆工コンクリートの破砕作業や既設管路内を通じての破砕したガラの搬出作業が円滑に行うことができる。
【0018】
さらに、請求項3に係る発明によれば、二次覆工コンクリート破砕機による二次覆工コンクリートの破砕時には、この二次覆工コンクリート破砕機内を通じて既設管路内にバイパス管を配設するので、既設管路が使用中の下水管の場合には、下水の流れを停止させることなくこのバイパス管内を通じて下水を流通させながら下水管の二次覆工コンクリートの破砕、除去作業を行うことができる。同様に、請求項4に係る発明においても、一次覆工セグメントの解体時に、トンネル掘削機内を通じて既設管路と新設管路間にバイパス管を配設するので、下水等の流れを停止させることなく、既設管路の更新作業を行うことができる。
【0019】
請求項5に係る発明によれば、上記トンネル掘削機の前端に設けている筒体内に、前端に一次覆工セグメントの外周面に固着した裏込剤の斫り刃を突設していると共に前端部内周面に一次覆工セグメントの外周面に摺接したシール材を装着している内筒を配設しているので、このシール材によって地下水や土砂等が内筒内を通じて既設管路内に浸入するのを防止しながら既設管路の外周地盤の掘削が行え、さらに、この内筒の前端に突設した斫り刃により既設管路の外周面に固着している裏込剤等の硬化層を削除して爾後における既設管路の解体作業の円滑化を図ることができると共に、斫られた硬化層の斫り片を上記筒体の前端カッタビットによって掘削された土砂と共に筒体と内筒との間に形成している土砂排出通路を通じてトンネル掘削機内に送り込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】既設管路の二次覆工コンクリートの破砕、除去を行っている状態の簡略縦断側面図。
【図2】既設管路の一次覆工セグメントを解体、撤去しながら新設管路を施工している状態の簡略縦断側面図。
【図3】二次覆工コンクリート破砕機の簡略縦断側面図。
【図4】その正面図。
【図5】トンネル掘削機の簡略縦断側面図。
【図6】その正面図。
【図7】図5におけるI−I線断面図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
次に本発明の具体的な実施の形態を図面について説明すると、図1は一次覆工セグメントP1の内周面に二次覆工コンクリートP2を一体に設けてなる既設管路Pを新設管路P'に更新するに際して、既設管路Pの二次覆工コンクリートP2を破砕、除去している状態を示すもので、二次覆工コンクリート破砕機Aは図3、図4に示すように、外径を二次覆工コンクリートP2よりも僅かに小径に形成している一定長さの鋼製の筒状胴体1を本体とし、この筒状胴体1の前端開口部にカッタヘッド2を回転自在に配設、支持してあり、このカッタヘッド2の外周端部の複数箇所に周方向に一定間隔毎にローラカッタ3を回転自在に軸支して、これらのローラカッタ3により上記二次覆工コンクリートP2を破砕するように構成している。
【0022】
さらに、上記カッタヘッド2の中央部に前後方向に貫通した開口部4を設けていると共に隣接する上記ローラカッタ3、3間にガラ取込み口5を設けてあり、このガラ取込み口5の両側端縁に、ローラカッタ3によって破砕された二次覆工コンクリートP2のガラをガラ取込み口5内に取り込むためのスクレーパ6、6を前方に向かって突設している。
【0023】
上記開口部4に、上端が上方に向かって開口しているガラ受け入れホッパ7を、その前部をカッタヘッド2から前方に、後部を機内にそれぞれ突出させた状態にして配設していると共にカッタヘッド2の外周部における後面に上記ガラ取込み口5を通じて機内に取込まれたガラを掻き上げて上記ガラ受け入れホッパ7の後部内に投入するガラ掻き上げ板8を周方向に所定間隔毎に突設してあり、カッタヘッド2の外周部前面にローラカッタ3によって破砕されてカッタヘッド2の前面側の二次覆工コンクリートP2の内底面上に落下したガラを掻き上げて上記ガラ受け入れホッパ7の前部内に投入するガラ掬い取り板9を周方向に所定間隔毎に突設している。また、上記開口部4に可撓性のホースからなるバイパス管Hを挿通、配管させるように構成している。
【0024】
上記ガラ受け入れホッパ7の下端が開口していて、この開口下端にベルトコンベア10の搬送始端部を臨ませてあり、このベルトコンベア10によってガラを既設管路P内に通じて前方に搬出させるように構成している。
【0025】
また、上記筒状本体1は、前胴1aと、この前胴1aの後端部内にその前端部を前後摺動自在に重ね合わせている後胴1bとに2分割されてあり、前胴1aの後端部内周面と後胴1bの前端部内周面との複数箇所をスライドジャッキ11によって連結していると共に、前胴1aと後胴1bとに複数個の前側グリッパ12と後側グリッパ13をそれぞれ配設している。
【0026】
上記カッタヘッド2は、筒状胴体1の前胴1aの前端部内周面に外周端面を固着している隔壁1cに回転自在に支持されていると共に、隔壁1cの後面にはこのカッタヘッド2を回転駆動するための駆動モータ14を装着している。
【0027】
このように構成した二次覆工コンクリート破砕機Aによって、老朽化した下水管からなる既設管路Pにおける二次覆工コンクリートP2を破砕、除去するには、この破砕機Aを発進側(図示せず)に設置したのち、カッタヘッド2を回転させながら筒状胴体1を前進させることにより二次覆工コンクリートP2の後端面をローラカッタ3で前方(到達側)に向かって破砕、除去していく。
【0028】
具体的には、図1、図3に示すように、この破砕機Aによって既に破砕、除去された二次覆工コンクリートP2の除去跡の一次覆工セグメントP1内に破砕機Aが配置している状態においては、作業中に下水等を流通させるためのバイパス管Hを破砕機Aのカッタヘッド2の中央開口部4から隔壁1cに設けている開口部(図示せず)に挿通して機内を貫通させて既設管路P内に配設してあり、さらに、カッタヘッド2のローラカッタ3を既に切削した二次覆工コンクリートP2の後端面に当接させている。そして、筒状胴体1の後胴1bをスライドジャッキ11によって前胴1a側に引き寄せて後側グリッパ13を二次覆工コンクリートP2の破砕、除去跡の二次覆工コンクリートP2の薄い内層部分が残存している一次覆工セグメントP1の内周面上に圧着させ、且つ、前側グリッパ12をこの一次覆工セグメントP1の内周面から離間させた状態にして駆動モータ14によってカッタヘッド2を回転させると共にスライドジャッキ11を伸長させる。
【0029】
このスライドジャッキ11の伸長によって前胴1aが前進し、ローラカッタ3によって二次覆工コンクリートP2がその後端面から前方に向かってスライドジャッキ11の伸長量に応じて徐々に破砕、切削される。ローラカッタ3の円形破砕刃の刃先は、既設管路Pの一次覆工セグメントP1の内周面に接することなくこの内周面から僅かに内径方向に位置しており、従って、二次覆工コンクリートP2の外周部が破砕されることなく薄いコンクリート層として残存し、このコンクリートの薄層によって地下水が既設管路P内に浸入するのを防止しながらローラカッタ3によって二次覆工コンクリートP2を破砕していく。
【0030】
破砕された二次覆工コンクリートP2のガラは、スクレーパ6によって掻き寄せられてガラ取込み口5内を通じてカッタヘッド2の背面側に取込まれ、掻き上げ板8によって上方に掻き上げられ、上方位置で掻き上げ板8上からガラ受け入れホッパ7内に投入される。さらに、スクレーパ6によって掻き寄せられることなく、カッタヘッド3の前面を伝うようにして落下してローラカッタ3手前の二次覆工コンクリートP2の内底面上に堆積するガラは、ガラ掬い取り板9によって掬い取られて上方に移送され、上方位置からガラをガラ受け入れホッパ7内に投入される。こうしてガラ受け入れホッパ7内に投入されたガラはベルトコンベア10上に移載されて前方に搬出され、図1に示すように既設管路Pの内底面上に敷設しているレール15上を走行するズリ運搬トロ16に投載して到達側に搬出する。なお、上記ベルトコンベア10は破砕機Aと一定的に前方に移動すると共にこの移動に従って上記レール15の後端部を撤去する。
【0031】
こうして、カッタヘッド2によって二次覆工コンクリートP2の後端部が破砕機Aの前進量だけ破砕、除去されると、前側グリッパ12を二次覆工コンクリートP2の薄層が残存している一次覆工セグメントP1の内周面に圧着させることにより前胴1aを固定する一方、後側グリッパ13を後退させたのちスライドジャッキ11を収縮させることにより後胴1bを前胴1a側に引き寄せ、その位置で後側グリッパ13を伸長させて一次覆工セグメントP1の内周面上に圧着させたのち、前側グリッパ12を収縮させた状態にして再び上記同様にしてスライドジャッキ11を伸長させることにより二次覆工コンクリートP2を一定長、破砕、除去する。そして、この二次覆工コンクリートP2の一定長の破砕、除去を繰り返し行うことによって既設管路Pの二次覆工コンクリートP2を到達側に至るまで排除する。
【0032】
この破砕機Aによる既設管路Pの二次覆工コンクリートP2の破砕、除去作業が完了すると、次いで、図2に示すように、トンネル掘削機Bの前端に設けている筒体30を一次覆工セグメントP1の後端部外周面に被せた状態にして回転させながら前進させることにより、筒体30の前端に突設しているカッタビット31により一次覆工セグメントP1の外周地盤を掘削すると共に筒体21内で一次覆工セグメントP1を解体し、解体したセグメントPaを前方に搬出、撤去すると共にトンネル掘削機Bの後部内で新設管路P'を形成していく。
【0033】
このトンネル掘削機Bは、図5〜図7に示すように、前端開口部に隔壁21を設けている短筒形状の前胴20a とこの前胴20a の後端部に前端部を屈折自在に接合している後胴20b
とを有してこの屈折部分を中折れ部20c に形成していると共に、これらの前後胴20a 、20b の内周面間を複数本の中折れジャッキ22によって連結してあり、上記隔壁21の前面中央部に上記筒体30の円環状の背面板30a を回転自在に支持させて隔壁21の後面に装着している駆動モータ24によって噛合歯車機構を介し筒体30を回転させるように構成している。なお、この筒体30の外径よりも前後胴20a 、20b の外径を僅かに小径に形成されている。
【0034】
さらに、隔離21の前面中央部に前後方向に貫通する孔(図示せず)を設けてこの孔の周縁部に、前方の一次覆工セグメントP1の後端部内の中心部に突入している管体からなるセンタシャフト23の基端面を固着していると共にこのセンタシャフト23の基端を上記孔を通じて機内に開口させていて、センタシャフト23内を通じて一次覆工セグメントP1側と新設管路P'側とに亘って可撓性ホースからなるバイパス管H'を挿通、配管させるように構成している。
【0035】
一方、上記筒体30の前端には周方向に小間隔毎に複数個の上記カッタビット31を突設していると共に隣接するカッタビット31、31間に土砂取込口32を設けている。また、この筒体30内には該筒体30よりも長さが短い内筒33を配設してこの内筒33の外周面と筒体30の内周面との間の環状空間部をその前端が上記土砂取込口32に連通して土砂排出排出通路34に形成していると共に内筒33の前端に一次覆工セグメントP1の外周面に摺接しながら該外周面に固着している裏込剤等の硬化層(図示せず)を斫る斫り刃35を周方向に一定間隔毎に突設してあり、さらに、内筒33の前端部内周面に一次覆工セグメントP1の外周面に摺接した地下水等の浸入を防止するシール材36を配設していると共に先端噴射口をこのシール材36を水密的に貫通して隣接する斫り刃35、35間に臨ませているジェット水噴射ノズル37をこの内筒33の内周面に装着している。
【0036】
内筒33の後端には、上記筒体30と同様に円環状の背面板33a が一体に固着してあり、この背面板33a の内周面に固着したリング部材33b を、上記隔壁21の前面中央部に前方に向かって突設している短筒体からなる固定部材25の前端に固着した環状支持フレーム25a の外周面に前後左右に傾動自在に支持させて、内筒33をこの環状支持フレーム25a を支点として上下左右方向にその向きを変更可能に構成している。なお、上記センタシャフト23の基部(後部)は上記固定部材25内を通じて上記隔壁21に固着されている。さらに、この固定部材24の周囲の上記筒体30の背面板30a と内筒33の背面板33a との対向面間の空間部を上記土砂排出通路34の後端に連通した泥水室26に形成していると共に、この泥水室26に前後胴20a 、20b 内を通じて発進側から配管されている送排泥管27a 、27b を連通させていて、この送排泥管27a 、27b を通じて掘削土砂を発進側に泥水と共に排出するように構成している。さらに、新設管路P'がセグメントを組み立てることによって施工される場合には、後胴20b 内にエレクタ28を配設していると共に複数本のシールドジャッキ29を該後胴20b の前端部内周面に装着している。
【0037】
また、内筒33の後端部内周面には、図5、図7に示すように、その四方にローラ40が取り付けられていると共に、これらのローラ40により旋回リング41を周方向に回動自在に支持させてあり、この旋回リング41の前面両側部に支持ジャッキ42、42をそのロッドを径方向に向けた状態にして互いに平行に装着すると共に該ロッドの先端間を連結している連結部材45の前面両側部に一定長さの水平ガイドロッド43、43の基端をそれぞれ支持させてこれらの水平ガイドロッド43、43を前方に向かって互いに平行に突設してあり、さらに、これらの水平ガイドロッド43、43に一次覆工セグメントP1を解体した際の老朽化したセグメントPaを着脱自在に吊支する吊支機構44の両側部を前後方向に移動自在に挿通、支持させている。
【0038】
このように構成した一次覆工セグメントP1の更新用トンネル掘削機Bを発進側に設置して一次覆工セグメントP1を解体しながら新設管路P'に更新するに際して、既設管路Pの後部内に図2、図5に示すようにセンタシャフト23の前端部と中間部とを前後方向に摺動自在に支持する矩形枠状の支持脚台50を設置し、この支持脚台50から3方に放射状に突設している脚杆50a を一次覆工セグメントP1の内周面に着脱自在に圧着することにより支持脚台50を固定すると共に、支持脚台50の両側脚杆50a 、50a 間の空間部を利用してセンタシャフト5から前方近傍部に至るまでローラコンベア51を配設し、このローラコンベア51の前端から到達側に至るまでレール上を走行する解体セグメント運搬台車52を設ける。
【0039】
さらに、センタシャフト23の前端部を支持している支持脚台50の上端から前方に向かって水平ガイド杆53を突設し、この水平ガイド杆53に上記ローラコンベア51の搬送終端部上から運搬台車52に解体セグメントPaを移載させる電動ホィスト54を前後移動自在に吊支する。また、一次覆工セグメントP1内からセンタシャフト23内と機内を通じてバイパス管H'を新設管路P'内の後方まで配管してこのバイパス管H'内に下水を流通させながら工事を行う。なお、センタシャフト23は必ずしも設ける必要はなく、上記隔壁21から突設している上記短筒体からなる固定部材25を隔壁21の前後方向に貫通させた状態で隔壁21に固着してこの固定部材25を通じてバイパス管H'を配管させるように構成しておいてもよい。
【0040】
そして、上記のように構成したトンネル掘削機Bの後胴1b内でエレクタ28により既に新しいセグメントPbを1リング分、組み立てられた新設管路P'の前端面に反力をとってシールドジャッキ29のロッドを伸長させると共に回転駆動モータ24を作動させることにより、一次覆工セグメントP1の後端部外周面に内筒33を介して被せている筒体30を回転させると、この筒体30がトンネル掘削機Bと一体的に前進しながらその前端に装着しているカッタビット31により、二次覆工コンクリートP2が排除された既設管路Pにおける一次覆工セグメントP1の周囲の地盤を掘削する。
【0041】
さらに、上記内筒33も筒体30と一体に前進してその前端に突設している斫り刃35により一次覆工セグメントP1の外周面に固着している裏込剤等の硬化層を捲り上げるようにして削ぎ取ると共に、削がれた硬化層に向かって隣接する斫り刃35、35間に臨ませている噴射ノズル37からジェット水を噴射させてこのジェット水により一次覆工セグメントP1の外周面から硬化層を斫りながら剥離させ、剥離した斫り片を隣接するカッタビット31、31の内端部間の隙間を通じて前方に送り出し、カッタビット31によって掘削された土砂と共に土砂取込口32を通じて土砂排出通路34内に取り込む。
【0042】
この土砂排出通路34内には、送泥管27a を通じて泥水室26に供給された泥水が充満してあり、この泥水内に上記掘削土砂が混入して土砂排出通路34から泥水室26内に取込まれ、泥水室13内でスクレーパによって攪拌されながら排泥管27b からトンネル掘削機Bの後方に既に施工された新設管路P'内を通じて排出される。
【0043】
また、トンネル掘削機Bが曲線施工されている一次覆工セグメントP1の管路部に達してこの管路部の湾曲外周面に沿ってその外周地盤を掘進する場合には、中折れジャッキ22を作動させて後胴20b に対し、前胴20a を中折れ部20c を介して湾曲した一次覆工セグメントP1の管軸方向に屈折させることにより、前胴20a と一体的に傾動させてその掘進方向を一次覆工セグメントP1の管軸方向に向ける。一方、内筒33はその背面板33a の中央部に固着しているリング部材33b を隔壁21から突設している固定部材25の前端環状支持フレーム25a 上で前後左右に摺動させることによって一次覆工セグメントP1の管軸方向にその中心を向けながら筒体30と一体的に一次覆工セグメントP1上を推進する。なお、一次覆工セグメントP1(既設管路P)が上記のように曲線施工されている場合に限らず、傾斜状に施工されている管路部や蛇行状態に施工されている管路部であっても、上記同様に筒体30と内筒33の向きをこれらの管路部の管軸方向に自動的に向けながら掘進させることができる。
【0044】
こうしてトンネル掘削機Bの前進に従って、筒体30の前端カッタビット31により一次覆工セグメントP1の外周地盤が掘削される従って、次に解体すべき一次覆工セグメントP1の後端部が内筒33内に相対的に進入し、この一次覆工セグメントP1における1リング分以上の長さの覆工セグメントが内筒33内に取込まれると、シールドジャッキ29を収縮させてトンネル掘削機Bの後胴20b の後部内に、既にこの後胴20b まで施工している新設管路P'の前端面とシールドジャッキ29のロット端間に新設セグメントPbが1リング分、組立可能な空間部を設け、この空間部内でエレクタ28により複数個のセグメントPbを周方向に順次連結しながら新設管路P'の前端面に連らなる1リングの覆工セグメントを形成して新設管路P'を延長する。なお、後胴20b の後端部内周面に新設管路P'の前端部外周面に圧接するシール材32を周設している。
【0045】
一方、一次覆工セグメントP1の後端部を被覆している内筒33内において、一次覆工セグメントP1の後端部における1リング分の覆工セグメントを形成している複数個の老朽化したセグメントPaを、隣接するセグメントPa、Pa同士を連結しているボルト等を取り外すことにより順次、切り離し、切り離されたセグメントPa上に吊支機構44を移動させて支持ジャッキ42のロッドを伸長させることより、この吊支機構44をセグメントPa上に降下させてその先端チャック部でセグメントPaの内面中央部央部に取付けた突片(図示せず)を把持させ、しかるのち、支持ジャッキ42のロッドを収縮させることによりセグメントPaを吊り上げ、この状態にして吊支機構44を水平ガイドロッド43、43に沿って前方に移動させ、ローラコンベア51の搬送始端部上に移載する。
【0046】
ローラコンベア51上に移載されたセグメントPaは、ローラコンベア51の搬送終端部上から電動ホィスト54によって吊り上げられて運搬台車52上に移載される一方、吊支機構44は元の位置まで後退したのち、この吊支機構44を備えている旋回リング41を電動モータ等によって周方向に旋回させて吊支機構44を次のセグメントPa上に移動させ、上記同様にしてセグメントPaをこの吊支機構44からローラコンベア51及び電動ホイスト54を介して運搬台車52に搬送する。
【0047】
こうして、一次覆工セグメントP1の後端部における1リング分の覆工セグメントを形成している複数個のセグメントPaが解体、撤去されると、再びシールドジャッキ29を伸長させることによってトンネル掘削機Bと一体的に筒体30と内筒33とを前進させることにより、筒体30の先端に装着しているカッタビット31によって一次覆工セグメントP1の外周地盤を掘削すると共に内筒33の先端に装着している斫り刃35と噴射ノズル37からのジェット水によって一次覆工セグメントP1の外周面に固着している裏込剤の硬化層を削り取りながら上記掘削土砂と共に土砂搬出通路34を通じて泥水室26に送り込み、送排泥管27a 、27b を通じて後方に排除することによって一次覆工セグメントP1の外周に1リング分に相当する長さのトンネルを掘削する工程と、シールドジャッキ29を収縮させて後胴1b内でエレクタ28により新設セグメントPbをリング状に組立ながら新設管路P'の前端に連結して新設管路P'を延長していく工程と、内筒33によって被覆されている一次覆工セグメントP1内で該一次覆工セグメントP1の後端部における老朽化したセグメントPbを1リング分、解体撤去する工程とを繰り返し行うことにより、一次覆工セグメントP1を新設管路P'に更新していくものである。
【0048】
さらに、次の一次覆工セグメントP1の後端部が一定長、解体されるに先立って、上記支持脚台50やローラコンベア51等を次の解体セグメントの搬出位置まで移動させる。なお、トンネル掘削機Bの後胴20b 内においては、一次覆工セグメントP1の撤去長に応じて新設管路P'が延長されるが、この延長は上記のように後胴20b 内でエレクタ28によって新しいセグメントPbを組み立てることにより行うことなく、トンネル掘削機Bの推進に従って一次覆工セグメントP1を一定長、解体、撤去しながら所定長のトンネルが掘削される毎に、トンネル掘削機Bの発進側立坑(図示せず)内に新たなヒューム管を継ぎ足しながら押し進めることによって新設管路P'を形成してもよい。従って、この工法によればエレクタ28やシールドジャッキ29が不要となる。
【符号の説明】
【0049】
P 既設管路
P1 一次覆工セグメント
P2 二次覆工コンクリート
P' 新設管路
A 二次覆工コンクリート破砕機
B トンネル掘削機
1 筒状胴体
2 カッタヘッド
3 ローラカッタ
4 開口部
7 ガラ受け入れホッパ
11 スライドジャッキ
12 前側グリッパ
13 後側グリッパ
20a 前胴
20b 後胴
21 隔壁
26 泥水室
30 筒体
31 カッタビット
33 内筒
34 土砂排出通路
35 斫り刃

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一次覆工セグメントの内周面に二次覆工コンクリートを設けてなる既設管路の更新方法であって、筒状胴体の前端にカッタヘッドを配設している二次覆工コンクリート破砕機と、前端に一次覆工セグメントの外周地盤を掘削するカッタビットを突設した筒体を設けているトンネル掘削機とを使用し、上記二次覆工コンクリート破砕機の筒状胴体を既にカッタヘッドによって破砕、除去された跡の一次覆工セグメントの内周面に推進反力を支持させて筒状胴体を前進させることによりカッタヘッドを回転させながら二次覆工コンクリートを前方に向かって破砕し、破砕したガラを既設管路内を通じて前方に搬出することにより二次覆工コンクリートを撤去したのち、上記トンネル掘削機の前端に設けている筒体を一次覆工セグメントの後端部に被せた状態にして回転させながらトンネル掘削機を前進ささせることにより、筒体の前端に突設しているカッタビットによって一次覆工セグメントの外周地盤を掘削すると共に筒体内において一次覆工セグメントを解体し、解体したセグメントを一次覆工セグメント内を通じて前方に搬出する一方、トンネル掘削機の掘進に従ってこのトンネル掘削機の後端部内に新設管路を形成していくことを特徴とする既設管路の更新方法。
【請求項2】
二次覆工コンクリート破砕機のカッタビットによって二次覆工コンクリート破砕する際に、二次覆工コンクリートの外周部が薄く残存するように破砕し、この残存したコンクリート薄層によって一次覆工セグメントからの地下水の浸入を防止することを特徴とする請求項1に記載の既設管路の更新方法。
【請求項3】
二次覆工コンクリート破砕機による二次覆工コンクリートの破砕時に、この二次覆工コンクリート破砕機内を通じて既設管路内にバイパス管を配設することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の既設管路の更新方法。
【請求項4】
一次覆工セグメントの解体時に、トンネル掘削機内を通じて既設管路と新設管路間にバイパス管を配設することを特徴とする請求項1に記載の既設管路の更新方法。
【請求項5】
トンネル掘削機の前端に設けている筒体内に、前端に一次覆工セグメントの外周面に固着した裏込剤の斫り刃を突設していると共に前端部内周面に一次覆工セグメントの外周面に摺接したシール材を装着している内筒を配設してあり、さらに、この内筒の外周面と上記筒体の内周面と間の隙間を土砂取込み通路に形成していることを特徴とする請求項1に記載の既設管路の更新方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2012−188804(P2012−188804A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−50592(P2011−50592)
【出願日】平成23年3月8日(2011.3.8)
【出願人】(000140292)株式会社奥村組 (469)
【Fターム(参考)】