説明

日焼け止め組成物

本発明は、光保護効果が向上した局所用日焼け止め組成物に関する。日焼け止め組成物のSPF値が、ジメチコーンコポリオールワックスと、少なくとも1つの有機UV吸収剤とを組み合わせたときに向上させることができることが予想外に発見された。日焼け止め組成物に配合され、皮膚に塗布されるUV吸収剤のSPF値を向上させるための組成物及び方法が開示されている。少なくとも1つのUV吸収剤及び有効量のジメチコーンコポリオールワックス組成物を含む混合物が形成される。本組成物は、ジメチコーンコポリオールを含まないUV吸収剤含有組成物を上回る相乗効果を示す。本混合物を皮膚に塗布することで、UV照射への過剰な露出から保護される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は、ジメチコーンコポリオールと、蜜蝋、カンデリラ蝋及びカルナバワックスから選択される高分子量天然ワックス組成物との反応によって調製されるジメチコーンコポリオールワックス組成物を含有する日焼け止め配合物に関する。ジメチコーンコポリオールワックス組成物は、選択された有機UV吸収剤の日光阻止因子(SPF)を向上させるように機能する。本発明は又、紫外線への過度の露出から皮膚を保護する、皮膚に局所塗布される選択された日焼け止め活性化合物のSPF値を引き上げるための方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
(背景)
日光からの紫外線照射(UV−A及びUV−B;以下UV又は紫外線照射と称する)への露出は、より多くの人々が屋外で仕事やレジャーを行うようになるにつれて大きな関心事となっている。更には、人工日焼けベッドや人工日焼けブースの人気が高まるにつれて、紫外線の有害な影響に曝される人の数も増えてきている。長時間紫外線に皮膚を露出することによる短期的及び長期的危険性については、既に詳細に報告されている。主な短期的影響は、日焼け、及び/又は医学的に「紅斑」と呼ばれる皮膚にできる水泡である。長期的な影響には、皺、黄化、ひび割れ、及び弾力性の損失(弛み)を特徴とする、皮膚の早期老化が含まれる。紫外線への長時間の露出に伴う、可能性のある致命的な長期的影響には、皮膚表面の悪性変質がある。長時間の太陽光への露出と皮膚癌とは、既に種々の疫学研究によって関連付けられている。
【0003】
日焼け止め製品市場が大幅に成長していることからも示される通り、これらの影響は世間の間で極めて重く受けとめられている。日焼け止め剤は、紫外線照射の影響から保護するために皮膚に局所塗布される美容組成物である。本組成物は、主に日焼けローション及び日焼け止めローションとして配合される。従来の日焼け止め剤は、美容的に許容されるローション、オイル、クリーム、ジェル及び乳濁液(「水中油型」及び「油中水型」)を使用して調製される。一般的に日焼け止め組成物は、紫外線が皮膚表面に到達して皮膚に浸透する前に紫外線の有害な波長を吸収することによって皮膚を保護する有機UV吸収剤を含む。
【0004】
日焼け止め組成物により可能となるUV保護の有効性は、SPF値として表される。SPF値は、特定レベルの紅斑となる前に受けた太陽からの、保護の量を表す。SPF値は、最小紅斑量(MED)から導かれる。MEDは、遅発性紅斑反応を引き起こす特定の波長における最小露出量と定義される。MEDは、皮膚に達したエネルギーの量及び照射に対する皮膚の反応性を示す。絶対的な量は、人によって異なり、主に各自の遺伝的性質及び民族的起源に大きく依存する。特定のUV吸収剤のSPFは、保護されていない皮膚のMEDで、保護された皮膚のMEDを除算することによって得られる。SPF値は、日焼け止めを使用した人が(同じ人が皮膚を保護していない場合に比べて)1MEDの量を受けるまでに何倍長く日光下に居られるかを指す値である。例えば、SPF値が6の日焼け止め剤を利用すると、1MEDの量を受けるまでに6倍長く日光下に居られることになる。特定のUV吸収剤のSPF値が高くなるほど、そのUV吸収剤は、日焼けの防止により効果的となる。日光への露出の問題が世間で認識されるにつれて、(SPF値8を超える)高いSPF値の日焼け止め製品に対する需要が生じてきている。
【0005】
より高いSPF値を達成するために、一般的に、より多くの量のUV吸収剤又はUV吸収剤の組み合わせが、日焼け止め組成物に配合される。しかし、UV吸収剤の量を増やすこと、及び/又は日焼け止め組成物に種々のUV吸収剤の組み合わせを使用することにより、配合上の特定の問題を生じる。最終製品の耐水性及び耐汗性、塗布性、粘着性の低減、安定性、相溶性、感触及び有効性を向上する努力が払われるにつれて、日焼けローション及び日焼け止めローションのようなパーソナルケア用品の配合は、益々複雑になってきている。更に、有機UV吸収剤がユーザーの皮膚に浸透することにより生じる可能性がある刺激についても関心が持たれ始めている。従って、多くの有機UV吸収剤の使用濃度及び使用頻度には、一般的に規制による制限が設けられている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
高いSPF値の局所用日焼け止め組成物を提供することを、より多量の有機UV吸収剤を使用することに伴うネガティブの特徴なしに達成することは難しい。従って、組成物中の有機UV吸収剤の量を増やさずに、紫外線照射への長時間の露出の影響から皮膚を保護することができる、高いSPF値を有する美容的に許容される日焼け止め組成物が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(例示的な実施形態の説明)
本発明は、光保護効果が向上した局所用日焼け止め組成物に関する。日焼け止め組成物のSPF値が、ジメチコーンコポリオールワックスと、以下から選択される少なくとも1つの有機UV吸収剤とを組み合わせたときに向上させることができることが予想外に発見された:2−エチルヘキシル4−メトキシ桂皮酸塩(オクチルメトキシ桂皮酸塩)、2−フェニルベンズイミダゾール−5−スルホン酸(フェニルベンズイミダゾールスルホン酸)、(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)フェニルメタノン(ベンゾフェノン−3)、2−エチルヘキシルサリチル酸塩(サリチル酸オクチル)、2−プロピオン酸、2−シアノ−3−ジフェニル、2−エチルヘキシルエステル(2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート)、及び2−エチルヘキシル4−(ジメチルアミノ)ベンゾエート(Padimate O)。上記UV吸収剤は周知であり、市販されている。
【0008】
上記の有機UV吸収剤の他に、本発明の組成物は、必要に応じて少なくとも1つの無機UV吸収剤を含んでもよい。無機UV吸収剤の例には、酸化亜鉛、二酸化チタン、カラミン及びそれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。
【0009】
本発明の日焼け止め組成物では、安全且つ有効な量のUV吸収剤が使用される。「安全且つ有効」とは、付随する副作用や有害な皮膚反応を伴わずに紫外線から皮膚を保護するのに十分な量を意味する。日焼け止め組成物中で使用される有機UV吸収剤の量は、(日焼け止め組成物の総重量に基づき)本発明の一態様においては約0.5重量%〜約30重量%、別の態様においては約1重量%〜約25重量%、更なる態様においては約2重量%〜約15重量%の範囲となってもよい。正確な量は、選択するUV吸収剤及び所望のSPF値により異なる。
【0010】
必要に応じて無機UV吸収剤が補助UV吸収剤として利用される場合、この量は、(日焼け止め組成物の総重量に基づき)本発明の一態様においては約0.5重量%〜約15重量、別の態様においては約1重量%〜約8重量%、更に別の態様においては約3重量%〜約5重量%の範囲となってもよい。
【0011】
本発明のジメチコーンコポリオールワックス成分は、(日焼け止め組成物の総重量に基づき)本発明の一態様においては約0.1重量%〜約20重量%、別の態様においては約0.5重量%〜約10重量%、更に別の態様においては約0.5重量%〜約5重量%の範囲の量で利用される。
【0012】
本発明は又、皮膚に局所塗布される選択された日焼け止め活性化合物のSPF値を向上させる方法にも関する。本方法は、上に列挙した有機UV吸収剤の少なくとも1つと有効量のジメチコーンコポリオールワックスとを含む組成物を形成する手順、及び紫外線照射への露出から保護する皮膚表面に本組成物を塗布する手順を含む。ジメチコーンコポリオールワックスと有機UV吸収剤の少なくとも1つとを混合すると、本組成物は、ジメチコーンコポリオールワックスを含まないUV吸収剤が示すであろうSPF値より増加した値を示す。本発明によれば、SPF値において、50%の、または50%を超える向上を達成することが可能である。これは、皮膚組織にしばしば刺激を与える可能性があり、且つ多成分パーソナルケア配合物に有害であるUV吸収剤を基本的には多量に加えることなく、皮膚の保護を増進できることから、大きな利点である。従って、多量の有機及び無機の日焼け止め剤を使用した場合に生じる安定性及び美容上の問題を回避することができる。本発明の組成物及び方法は、皮膚において快適であり、見た目もきれいで、耐水性を備え、且つ高いSPF値を達成する。
【0013】
本発明の一実施形態において、ジメチコーンコポリオールワックス組成物は、以下の化学式(I)を満たすポリマーから選択されるジメチコーンコポリオールワックス成分であって:
A)
【0014】
【化6】

式中:
aは0又は1〜2000の整数であり;
bは1〜20の整数であり;且つ
cは0〜20整数であるが、但し、a、b及びcが全て同時に0ではないことを条件とし;
R1は同一であっても、異なっていてもよく、且つ−CH、又は−(CH−O−(CHCHO)−(CHCH(CH)O)−(CHCHO)−C(O)Rであり;
R2は、−CH、又は−(CH−O−(CHCHO)−(CHCH(CH)O)−(CHCHO)−C(O)Rであり;
上記R1及びR2におけるx、y及びzのそれぞれは、本発明の一態様において0〜20の整数であり、別の態様においてxは1〜5、yは0、zは0であり、更なる態様においてxは1、yは0、zは0であるが、但し、R1及びR2は同時に−CHであることはできず、且つx、y及びzは同時に0であることはできないことを条件とし;
R3は−(CHCHであって、式中nは1〜17の整数であり;且つ
Rは、本発明の一態様において約19個〜約52個の炭素原子を、別の態様において約20個〜約38個の炭素原子を、更なる態様において約21個〜約35個の炭素原子を含む炭化水素基であり;別の実施形態において、Rは、一態様において約19個〜約52個の炭素原子を、別の態様において約20個〜約38個の炭素原子を、更なる態様において約21個〜約35個の炭素原子からなるアルキル基である、組成物と;
B)以下の化学式を満たす任意のアルコールであって:
R6−OH
式中、R6は、約20個〜約38個の炭素原子を有するアルキル基である、アルコールと
を含む。
【0015】
本発明の別の実施形態において、ジメチコーンコポリオールワックス成分(A)は、以下の化学式(II)を満たし:
【0016】
【化7】

式中:
a’は1〜2000の整数であり;
’は−(CH−O−(CHCHO)X’−(CHCH(CH)O)y’−(CHCHO)Z’−C(O)Rであって、式中x、y及びzのそれぞれが0〜5までの整数であるが、但し、x、y及びzは同時に0であることはできず、x、y及びzの合計は5より大きくなることはできず;且つ
Rは、本発明の一態様において約19個〜約52個の炭素原子を、別の態様において約20個〜約38個の炭素原子を、更なる態様において約21個〜約35個の炭素原子を含む炭化水素基であり;別の実施形態において、Rは、本発明の一態様において約19個〜約52個の炭素原子を、別の態様において約20個〜約38個の炭素原子を、更なる態様において約21個〜約35個の炭素原子からなるアルキル基である。
【0017】
本発明のジメチコーンコポリオールワックス組成物は、当該分野で既知であり、且つジメチコーンコポリオールと、蜜蝋、カンデリラ蝋及びカルナバワックスから選択される高分子量天然ワックス組成物とのエステル化反応及び/又はエステル交換反応によって調製される。出発物質及び本発明のコポリオールワックスの調製方法については、参考として本明細書で援用される米国特許第5,733,533号に記載されている。ジメチコーンコポリオールの出発物質については、開示内容が参考として本明細書で援用される米国特許第5,136,063号及び第5,180,843号に開示されている。エステル化反応で使用される高分子量天然ワックスは、J.W. Hanson Company Inc.(米国ニューヨーク州ウッドベリー)及びWell, Naturally Product Ltd.(12706−114A Avenue, Surrey, British Columbia, Canada)から市販されている。
【0018】
本発明の化合物は、上記ワックスとジメチコーンコポリオールとのエステル化反応及びエステル交換反応によって調製される。例示的実施形態において、本反応は、コポリオール中のヒドロキシ基に対するワックス中のカルボキシ基及び/又はエステル基の比率が0.5:1〜1:0.5のモル比で行われる。別の態様において、コポリオールに対するワックスのモル比は1:1である。ワックス及びコポリオールは、攪拌しながら好適な反応容器に加える。これらの反応物は、一態様において160〜250℃で、別の態様において180〜200℃で加熱される。必要に応じて、p−トルエンスルホン酸、スズオキシレート、硫酸、及びその他のエステル化触媒から選択されるエステル化触媒を反応に使用することができる。反応は3〜8時間にわたり行われる。アルキルアルコールR6−OHは、エステル交換反応の副産物として生成される。アルキルアルコールR6−OHは、ジメチコーンコポリオールワックスが日焼け止め組成物を含めたパーソナルケア組成物中に配合される場合に、配合助剤として有益である。
【0019】
一実施形態において、天然ワックス反応物は、蜜蝋(CAS No. 8012−89−3)から選択される。蜜蝋の化学組成は複雑であり、且つワックスを産生するミツバチの種により若干異なる可能性がある。蜜蝋は、ジメチコーンコポリオールとのエステル化反応及びエステル交換反応に対して穏やかな(idyllic)、長鎖アルキル酸及びエステルを含む種々の化合物を含有する。この組成物は、脂肪よりむしろワックスとして識別される。何故なら、この組成物は、21〜33個の炭素原子を含有するアルカン、22〜30個の炭素原子を含有する遊離アルキル酸(例えば、セロチン酸)、及び40〜52個の炭素原子を含有するエステルを含めた長鎖炭素成分で構成されているためである(Kameda T. 2004, Molecular Structure of Crude Beeswax Studied by Solid−State 13C NMR, Journal of Insect Science, 4:29)。脂肪に特有の低級炭素鎖(<C19)脂肪酸部分を含有するトリグリセリド及びジグリセリドは含まれていない。
【0020】
一実施形態において、ジメチコーンコポリオールワックスは、以下の化学式(III)を満たし:
【0021】
【化8】

式中:
aは1〜2000の整数であり;
xは、1、2、3、4及び5から選択される整数を独立して表し;且つ
末端アシル部分RC(O)−は、同一であっても、異なっていてもよく、19個〜52個の炭素原子を含有する蜜蝋脂肪酸及びエステルの残基を表す。化学式(III)の化合物は、以下の化学式(IV)で表されるジメチコーンコポリオールのエステル化反応及び/又はエステル交換反応によって得ることができ:
【0022】
【化9】

式中、a及びxは、蜜蝋に含まれる脂肪酸及びエステルに関して直前に定義した通りである。
【0023】
別の実施形態において、化学式(III)に記載したR基は、化学式(IV)で表されるジメチコーンコポリオールと、蜜蝋脂肪酸及びエステル中に含まれるアルキル基であって、本発明の一態様において19〜52個の炭素原子を、別の態様において20〜40個の炭素原子を、更なる態様において22〜30個の炭素原子を含むアルキル基、とのエステル化反応及び/又はエステル交換反応によって得られるアルキル基を表す。
【0024】
ジメチコーンコポリオール蜜蝋組成物は、Noveon,Inc.(米国オハイオ州クリーブランド)によってUltrabee(登録商標) 25という商標で市販されており、Noveon Technical Data Sheet TD−351, July 18, 2005に記載されている。
【0025】
本発明の日焼け止め組成物は、特定の組成物に望ましい形状及び特徴に適切として選択される薬学的に許容される日焼け止め担体物質中及び任意の成分中でジメチコーンコポリオールワックスと組み合わせた、特定のUV吸収剤を含む。日焼け止め組成物は、クリーム、ジェル、ローション及びオイルの形状である場合がある。本明細書で使用される「薬学的に許容される日焼け止め担体」という用語は、皮膚への局所塗布に好適である、1つ以上の実質的に非刺激性の相溶性希釈剤を意味する。本明細書で使用される「相溶性」という用語は、有害なUVの影響から皮膚を保護するために使用する際に本組成物の有効性を実質的に減らしてしまう相互作用が生じないような様式で、UV吸収剤と、ジメチコーンコポリオールワックスと、並びに一般的に日焼け止め及びパーソナルケア配合物中に含まれるその他の成分と、担体の成分とが配合できなければならないことを意味する。
【0026】
日焼け止め組成物に有用である好適な担体物質は、当該分野で周知であり、当業者であればその選択を容易に行うことができる。好適な担体物質として選択される場合がある多くの成分の幾つかの例には、水、天然及び合成オイル、低級アルコール及びそれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。例示的な低級アルコールは、エタノール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、グリセロール及びソルビトールから選択される。例示的な天然及び合成オイルは、以下の開示内容に記載されるオイルの何れから選択してもよい。
【0027】
本発明の日焼け止め組成物は、油中水型又は水中油型分散液、オイル又はオイル/アルコールローション、イオン性又は非イオン性の両親媒性脂質の発泡分散液、ゲル、固形スティック、又はエアゾール配合物として配合され得る。
【0028】
油中水型又は水中油型分散液として配合される場合、一態様において、薬学的に許容される担体は、担体の総重量にそれぞれ基づき、5〜50%の油相、0.5〜20%の乳化剤、及び30〜90%の水を含んでもよい。油相は、化粧品配合物で従来から使用される任意のオイルである軟化剤、例えば、脂肪アルコール;炭化水素オイル;天然又は合成のトリグリセリド;長鎖酸とアルコールとのエステル及びワックスのような特性を有する化合物を含めたワックス;シリコン油;脂肪酸エステル又は脂肪アルコール;及びラノリン含有生成物の1つ以上を含んでもよい。
【0029】
脂肪アルコールの例には、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オクチルドデカノール、セテアリルアルコール及びオレイルアルコールが含まれるが、これらに限定されない。
【0030】
炭化水素オイルの例には、鉱油(軽鉱油又は重鉱油)、ワセリン(黄色又は白色)、ポリエチレン、パラフィン、スクアラン、微結晶蝋、セレシン、ポリブテン及び硬化ポリイソブテンが含まれるが、これらに限定されない。
【0031】
天然又は合成のトリグリセリドの例には、ヒマシ油、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、硬化植物油、甘扁桃油、小麦麦芽油、ゴマ油、硬化綿実油、ココナッツオイル、小麦麦芽グリセリド、アボカド油、コーン油、トリラウリン、硬化ヒマシ油、シアバター、ココアバター、大豆油、ミンクオイル、ヒマワリ油、サフラワー油、マカダミアナッツオイル、オリーブ油、硬化牛脂、杏仁油、ヘーゼルナッツ油及びルリヂサ油が含まれるが、これらに限定されない。
【0032】
長鎖酸とアルコールとのエステルを含むワックス及びワックスのような特性を有する化合物には、カルナバワックス、蜜蝋(白色又は黄色)、ラノリン、カンデリラ蝋、オゾケライト、ラノリンオイル、パラフィン、木蝋、微結晶蝋、セレシン、ホホバ油、セテアリルエステルワックス、合成ホホバ油、合成蜜蝋及びラノリンワックスが含まれるが、これらに限定されない。
【0033】
シリコン油の例には、ジメチコーンオイル及びシクロメチコーンオイルが含まれるが、これらに限定されない。
【0034】
脂肪酸エステル又は脂肪アルコールの例には、ミリスチン酸イソプロピル、パルチミン酸イソプロピル、パルチミン酸オクチル、ラノリン脂肪酸イソプロピル、酢酸ラノリンアルコール、C12〜C15アルコールのベンゾエート、オクタン酸セテアリル、パルチミン酸セチル、ミリスチン酸ミリスチル、乳酸ミリスチル、酢酸セチル、ジカプリル酸/カプリル酸プロピレングリコール、オレイン酸デシル、酢酸ラノリン、ヘプタン酸ステアリル、リンゴ酸ジイソステアリル、ステアリン酸オクチルヒドロキシ、及びイソステアリン酸イソプロピルが含まれるが、これらに限定されない。
【0035】
ラノリン含有生成物の例には、ラノリン、ラノリンオイル、ラノリン脂肪酸イソプロピル、酢酸ラノリンアルコール、酢酸ラノリン、ヒドロキシル化ラノリン、硬化ラノリン及びラノリンワックスが含まれるが、これらに限定されない。
【0036】
乳化剤は、化粧品配合物で従来から使用されている任意の乳化剤を含み得る。好適な乳化剤には、種々のHLB値、分子量、極性及び溶解度を有する、陰イオン性、陽イオン性、両性、両性イオン性及び非イオン性の界面活性剤が含まれる。審美性及び安全性により、且つ人間の皮膚への非刺激性により、非イオン性乳化剤が好ましい。これらの乳化剤の幾つかは、当業界で周知であり、”McCutcheon’s Emulsifiers and Detergents”,2004 Editionに列挙されている。
【0037】
例示的な乳化剤の種類には、アシルラクチレート、有機リン酸化合物、カルボン酸コポリマー、グルコースのエステル及びエーテル、グリセリンのエステル、プロピレングリコールのエステル、無水ソルビタンのエステル、ソルビトールのエステル、エトキシ化エーテル、エトキシ化アルコール、脂肪酸アミド、ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル、ポリプロピレングリコールの脂肪エステル、ポリオキシエチレン脂肪エーテルホスフェート、石鹸、及びそれらの混合物が含まれる。乳化剤には、セテアレス−20、セテス−10、リン酸セチル、ジエタノールアミンリン酸セチル、ステアリン酸グリセリル、PEG−100ステアレート、ポリエチレングリコール20ソルビタンモノラウレート、ポリエチレングリコール5大豆ステロール、ポリソルベート60、ポリソルベート80、カリウムリン酸セチル、PPG−2メチルグルコースエーテルジステアレート、PPG−2イソセテス−20、ステアレス−20、及びそれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。
【0038】
皮膚上でのUV吸収剤の分散を助ける担体物質に加えて、幾つかの実施形態は、日焼け止め組成物の美容的特性を改善するために、必要に応じて添加物を含む場合がある。これらの必要に応じた添加物は、当業者に周知の多様な成分の1つ以上を含んでもよい。例としては、キレート剤、香料、湿潤剤/湿潤剤スキンコンディション、潤滑剤、皮膚軟化剤、中和剤、保存料、補助溶媒、塗張助剤、被膜形成ポリマー、粘度改質剤/乳化剤等、及びそれらの組み合わせ、並びに化粧品で通常使用されるその他何れかの相溶性を有する成分が含まれる。このような成分を利用する例示的なスキンケア組成物には、全てが参考として本明細書で援用される米国特許第5,073,372号、第5,380,528号、第5,599,549号、第5,874,095号、第5,883,085号、第6,013,271号、及び第5,948,416号に記載のものが含まれる。このような成分については又、Mitchell C. Schlossman, The Chemistry and Manufacture of Cosmetics, Volumes I and II, Allured Publishing Corporation, 2000のような周知の参考文献においても詳述されている。パーソナルケア組成物の成分の多くは、二目的又は多目的の役割を行うことができ、且つ配合プロセスの任意の段階において組成物に一般的に加えることができることが当業者には理解されるであろう。
【0039】
好適なキレート剤には、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)及びジナトリウムEDTAのようなその塩、クエン酸及びその塩、シクロデキストリン等、並びにそれらの混合物が含まれる。一般的にこのような好適なキレート剤は、(日焼け止め組成物の総重量に基づき)本発明の一態様において約0.001重量%〜約3重量%を、別の態様において約0.01重量%〜約2重量%を、更なる態様において約0.01重量%〜約1重量%を含む。
【0040】
好適な湿潤皮膚調整剤には、アラントイン;ピロリドンカルボン酸及びその塩;ヒアルロン酸及びその塩;ソルビン酸及びその塩;尿素;リシン、アルギニン、シスチン、グアニジン及び他のアミノ酸;グリセリン、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、ヘキサントリオール、エトキシジグリコール、ジメチコーンコポリオール、ソルビトールのようなポリヒドロキシアルコール及びそれらのエステル;ポリエチレングリコール;グリコール酸及びグリコール酸塩(例えば、アンモニウム及び4級アルキルアンモニウム);乳酸及び乳酸塩(例えば、アンモニウム及び4級アルキルアンモニウム);糖類及びデンプン;糖類誘導体及びデンプン誘導体(例えば、アルコキシル化グルコース);D−パンテノール;ラクトアミドモノエタノールアミン;アセトアミドモノエタノールアミン等、並びにそれらの混合物が含まれる。好ましい湿潤剤には、グリセリン、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、ヘキサントリオール等のようなC〜Cのジオール又はトリオール、並びにそれらの混合物が含まれる。一般的にこのような好適な湿潤剤は、(日焼け止め組成物の総重量に基づき)本発明の一態様において約1重量%〜約10重量%を、別の態様において約2重量%〜約8重量%を、更に別の態様において約3重量%〜約5重量%を含む。
【0041】
好適な潤滑剤には、環状又は線状のポリジメチルシロキサン等のような揮発性シリコンが含まれる。環状シリコン中のケイ素原子の数は、好ましくは約3〜約7、より好ましくは4又は5である。例示的な揮発性シリコンは、環状及び線状共に、Dow Corning 344、345及び200流体としてDow Corning Corporationから、Silicon 7202及びSilicon 7158としてUnion Carbideから、SWS−03314としてStauffer Chemicalから入手可能である。
【0042】
線状揮発性シリコンは、25℃にて約5cP未満の粘度を一般的に有する一方で、環状揮発性シリコンは、25℃にて約10cP未満の粘度を一般的に有する。「揮発性」は、シリコンが測定可能な蒸気圧を有することを意味する。揮発性シリコンについての説明は、参考として本明細書で援用されるTodd and Byers, ”Volatile Silicone Fluids for Cosmetics”, Cosmetics and Toiletries, Vol. 91, January 1976, pp.27 to 32に記載されている。その他の好適な潤滑剤には、ポリジメチルシロキサンゴム、アミノシリコン、フェニルシリコン、ポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン、ポリジメチルシロキサンゴム、ポリフェニルメチルシロキサンゴム、アモジメチコーン、トリメチルシロキシアモジメチコーン、ジフェニル−ジメチルポリシロキサンゴム等が含まれる。潤滑剤の混合物も使用することができる。一般的にこのような好適な潤滑剤は、本発明の種々の態様に従って、日焼け止め組成物の総重量の約0.10重量%〜約15重量%を、約0.1重量%〜約10重量%を、約0.5重量%〜約5重量%を含む。
【0043】
好適な皮膚軟化剤には、鉱油;ステアリン酸;プロピレングリコールイソセテス−3アセテート、セチルアルコール、セテアリルアルコール、ミリスチルアルコール、ベヘニルアルコール及びラウリルアルコールのような脂肪アルコール;酢酸ラノリンアルコール中の酢酸セチル、イソステアリルベンゾエート、マイレン酸ジカプリリル、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド;ワセリン、ラノリン、ココヤシバター、シアバター、蜜蝋及びそれらのエステル;セテアリス−20、オレス−5及びセテス−5のようなエトキシ化脂肪アルコールエステル;アボカド油又はグリセリド;ゴマ油又はグリセリド;サフラワー油又はグリセリド;ヒマワリ油又はグリセリド;植物種子油;揮発性シリコン油;不揮発性軟化剤等、並びにそれらの混合物が含まれる。好適な不揮発性軟化剤には、脂肪酸及びと脂肪アルコールエステル、高度分岐炭化水素等、及びそれらの混合物が含まれる。このような脂肪酸及び脂肪アルコールエステルには、オレイン酸デシル、ステアリン酸ブチル、ミリスチン酸ミリスチル、ステアリン酸オクチルドデシルステアロリル、ステアリン酸オクチルヒドロキシ、ジ−イソプロピルアジペート、ミリスチン酸イソプロピル、パルチミン酸イソプロピル、パルチミン酸エチルヘキシル、ネオペンタン酸イソデシル、ペンタン酸オクチルドデシル、C12〜C15安息香酸アルキル、マイレン酸ジエチルヘキシル、PPG−14ブチルエーテル及びPPG−2プロピオン酸ミリスチルエーテル、オクタン酸セテアリル、ヘキサノン酸セチルエチル等、並びにそれらの混合物が含まれる。好適な高度分岐炭化水素には、イソヘキサデカン等、及びそれらの混合物が含まれる。一般的に防湿剤(moisture barriers)及び/又は軟化剤は、日焼け止め組成物の重量に基づき、本発明の一態様において約1重量%〜約20重量%、別の態様において約2重量%〜約15重量%、更に別の態様において約3重量%〜約10重量%が、単独又は組み合わせて含まれる。
【0044】
好適な中和剤には、トリエタノールアミン、アミノメチルプロパノール、水酸化アンモニウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、他のアルカリ水酸化物、ホウ酸塩、リン酸塩、ピロリン酸塩、コカミン、オレアミン、ジイソプロパノールアミン、ジイソプロピルアミン、ドデシルアミン、PEG−15コカミン、モルホリン、テトラキス(ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、トリアミルアミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、トロメタミン(2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール)等、及びそれらの混合物が含まれる。一般的にこのような好適な中和剤は、(日焼け止め組成物の総重量に基づき)本発明の一態様において約0.01重量%〜約3重量%を、別の態様において約0.1重量%〜約1重量%を含む。
【0045】
好適な保存料には、ポリメトオキシ二環式オキサゾリジン、メチルパラベン、プロピルパラベン、エチルパラベン、ブチルパラベン、安息香酸及び安息香酸塩、ベンジルトリアゾール、DMDMヒダントイン(1,3−ジメチル−5,5−ジメチルヒダントインとしても知られている)、イミダゾリジニル尿素、ジアゾリジニル尿素、フェノキシエタノール、フェノキシエチルパラベン、メチルイソチアゾリノン、メチルクロロイソチアゾリノン、ベンゾイソチアゾリノン、トリクロサン、ソルビン酸、サリチル酸塩等、及びそれらの混合物が含まれる。一般的にこのような好適な保存料は、本発明の種々の態様に応じて、(日焼け止め組成物の総重量に基づき)約0.01重量%〜約1.5重量%を、約0.1重量%〜約1重量%を、約0.3重量%〜約1重量%を含む。
【0046】
好適な補助溶媒には、例えば、C〜Cモノアルコールのような低級モノアルコールが含まれる。代表的な低級モノアルコールには、メタノール、エタノール、プロパノール及びイソプロピルアルコールが含まれるが、これらに限定されない。
【0047】
好適な塗張助剤には、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、疎水性修飾セルロシックス、キサンタンガム、カッシアガム、グアーガム、ロカストビーンゴム、種々の程度でアルコキシル化されたジメチコーンコポリオール、窒化ホウ素、タルク等、及びそれらの混合物が含まれる。一般的に塗張助剤は、本発明の一態様において(日焼け止め組成物の総重量に基づき)約0.01重量%〜約5重量%を、別の態様において約0.1重量%〜約3重量%を、更なる態様において約0.1重量%〜約2.0重量%を含む。
【0048】
好適な被膜形成剤には、エイコセンとビニルピロリドンとのコポリマー(GAF Chemical CorporationからGanex(登録商標)という商標で市販)が含まれる。一般的に被膜形成剤は、本発明の一態様において(日焼け止め組成物の総重量に基づき)約0.1重量%〜約20重量%を、別の態様において約0.3重量%〜約5重量%を、更なる態様において約0.5重量%〜約3重量%を含む。
【0049】
好適な粘度改質剤/乳化剤には、天然、半合成及び合成のポリマーが含まれる。天然及び修飾された天然ポリマーの例には、カッシア、修飾カッシア(例えば、2−ヒドロキシ−3(トリメチルアンモニウム)プロピルカッシアガラクトマンナンクロライド、ヒドロキシプロピルカッシアガラクトマンナン)、グアー、カチオン修飾グアー(例えば、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロライド)、キサンタンガム、セルロシックス、修飾セルロシックス(例えば、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース)、デンプン、多糖類等が含まれる。合成ポリマーの例には、(メタ)アクリル酸の架橋ホモポリマー及び(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸のC〜C30アルキルエステルとの架橋コポリマー(Noveon,Inc.からCarbopol(登録商標)という商標で市販;例えば、等級番号934、954、980、1342、1353及びアクアSF−1)、疎水性修飾ビニルコポリマー又は疎水性修飾アクリレートコポリマー、及び疎水性修飾非イオン性ポリウレタンポリマー等が含まれる。市販の疎水性修飾アクリレートコポリマーは、商標Pemulen(登録商標)(例えば、等級番号TR−1及びTR−2)の下でNoveon,Inc.から市販されている。これらの混合物も使用することができる。一般的に粘度改質剤/乳化剤は、日焼け止め組成物の総重量に基づき、本発明の一態様において約0.1重量%〜約5重量%を、別の態様において約0.3重量%〜約3重量を、更なる態様において約0.5重量%〜約2重量%を、単独又は組み合わせて含む。
【0050】
本発明の日焼け止め組成物は、組成物中の全成分の重量に基づき約50重量%〜約99重量%の(一般的に上記の担体成分の1つ以上である)薬学的に許容される担体物質を含む。
【0051】
成分の重量%の幾つかの重複範囲が開示されている。本発明の組成物を配合する場合、特定の成分又は要素の量は、組成物に望まれる特性によって開示された範囲から選択されること、そして特定の組成物に存在している個別の成分又は要素の量の合計が100パーセントを超えることができないことが、当業者に認識及び理解されるであろう。
【0052】
以下の実施例は、本発明の適用範囲内において、実施形態を更に記述及び実証するものである。本発明の多くの改変が、本発明の趣旨及び適用範囲から逸脱することなく可能であることから、これらの実施例は、単に例示の目的で示されており、本発明を限定するものとして解釈されるものではない。
【実施例】
【0053】
日焼け止め配合物
選択されるUV吸収剤及び本発明のジメチコーンコポリオールワックスを含む種々の実験的な日焼け止め配合物を、以下の表1及び表2に記載の成分で配合した。
【0054】
全ての日焼け止め組成物を、単一のUV吸収剤又は他のUV吸収剤との組み合わせとしての2−フェニルベンズイミダゾール−5−スルホン酸(PBSA)を除いて、以下の方法に従って表1に記載の成分で配合した。
【0055】
(A部成分)
1.ジナトリウムEDTAを脱イオン水に溶かし、約50℃に加熱した。
2.次いで、Carbopol(登録商標) 980ポリマーをジナトリウムEDTA水溶液に分散させ、約15分間混合した。
3.Pemulen(登録商標) TR−2ポリマーを上記溶液に加え、約15分間混合することによって、分散させた。
4.プロピレングリコールを上記溶液に加え、混合しながら約75℃に加熱した。
【0056】
(B部成分)
5.表1に列挙されたB部成分を別の容器の中に入れた。成分を混合しながら約75℃に加熱した。次いで、B部成分をA部成分に加えた。
【0057】
(C部成分)
6.組み合わされたA+B組成物のpHを、トリエタノールアミン(TEA99%)を使用して5.65に調節した。
【0058】
(D部成分)
7.温度が約45℃に達するまで、C部成分混合物を混合しながら冷却した。次いで、そのC部混合物にD部成分を加えた。
8.日焼け止め配合物を室温に冷却した。
【0059】
2−フェニルベンズイミダゾール−5−スルホン酸(PBSA)、又はPBSAと二次的なUV吸収剤との組み合わせを含む日焼け止め組成物を、以下の方法に従って、表2に記載の成分で配合した。
【0060】
(A部成分)
1.Carbopol(登録商標) 980ポリマーを脱イオン水に分散させ、約15分間混合した。
2.次いで、Pemulen(登録商標) TR−2ポリマーを水溶液に分散させ、約15分間混合した。
3.プロピレングリコールをその水溶液に加え、次いで、混合しながら約75℃に加熱した。
4.組成物のpHを、トリエタノールアミン(TEA99%)を使用して6.5に調節した。
【0061】
(B部成分)
5.別の容器中において、ジナトリウムEDTAを約50℃に加熱した温水に溶かした。
6.別の容器に表2で列挙されたB部成分を混合しながら入れた。組成物のpHを、トリエタノールアミン(TEA99%)を使用して7.5に調節した。
7.B部組成物を混合しながらA部組成物に加え、組み合わせたA+B部組成物を約75℃に加熱した。
【0062】
(C部成分)
8.別の容器に表2に記載したC部成分を加えた。その成分を混合しながら混合し、次いで混合しながら約75℃に加熱した。次いで、C部組成物を組み合わせたA+B部組成物とブレンドした。
【0063】
(D部成分)
9.A+C+D部組成物のpHを、トリエタノールアミン(TEA99%)を使用して7.5に調節した。
【0064】
(E部成分)
10.温度が約45℃に達するまで、D部で得られた組成物を混合しながら冷却した。次いで、そのD部混合物にE部成分を加えた。
11.得られた日焼け止め配合物を室温に冷却した。
【0065】
【表1】

注:
*成分8は、成分6と成分7との合計量の4.5重量%のレベルで使用した。
*成分9は、成分6と成分7との合計量の6.8重量%のレベルで使用した。
*成分10は、2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)フェニルメタノン (BENZO−3)がUV吸収剤の中の1つである場合にのみ使用した。
【0066】
【表2−1】

【0067】
【表2−2】

注:
*成分12は、成分10と成分11との合計量の4.5重量%のレベルで使用した。
*成分13は、成分10と成分11との合計量の6.8重量%のレベルで使用した。
【0068】
(SPF評価)
実施例1〜77の日焼け止め配合物のin vitro SPF値を以下の通り測定した。
【0069】
1枚のVitro−Skin(登録商標)人工皮膚基質(IMS Inc.[米国コネチカット州ミルフォード])を(室温にて30〜70%の加湿器に8〜16時間入れて)水和させた。次いで、水和させた人工皮膚基質を6.2cm×9.0cmの大きさの長方形に切り取った。人工皮膚基質の長方形片を6cm×6cmのGEPE非ガラススライドマウント上に乗せた。30滴の日焼け止め配合物(重量0.0360〜0.0404g)を、均等に5列6行の配置にある人工基質の上に1mlのシリンジ(26本のゲージ/3/8”インチ針)から分注した。処理した基質をプラスチック被覆発泡ブロックの上に置き、指サックを付けた指で日焼け止め剤を30秒間ゆっくりと擦ることによって、日焼け止め剤を被膜中に均等に塗り広げた。被膜を15分間乾燥させた。SPF値測定用の試料の分析を、Labsphere,Inc.(米国ニューハンプシャー州ノースサットン))製のLabsphere UV−1000S紫外透光度分析器で行った。その分析器は、試験試料のin vitro SPF値を自動的に計算するWindows(登録商標)対応アプリケーションソフトウェアを備える製品である。その装置は、280nm〜400nmのUV波長で紫外線スペクトル中の波長の関数として試料の散乱透光度を測定する。スペクトルデータを、ソフトウェア中にプログラムされたアルゴリズムを通して処理し、試験試料に対するin vitro SPF値に変換する。Labsphere UV−1000S透光度分析器によるin vitroSPF測定の詳細な説明は、”SPF Analysis of Sunscreens Using the Labsphere UV−1000S Ultraviolet Transmittance Analyzer”という題の技術広報に記載されており、Labsphere, Inc.(www.labsphere.com)からダウンロードすることによって入手可能であり、これは、参考として本明細書で援用される。
【0070】
【表3】

EHMC=2−エチルヘキシル4−メトキシ桂皮酸塩
PBSA=2−フェニルベンズイミダゾール−5−スルホン酸
BENZO−3=2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)フェニルメタノン
EHS=2−エチルヘキシルサリチル酸塩
OCTO=2−プロピオン酸、2−シアノ−3−ジフェニル、2−エチルヘキシルエステル
PADO=2−エチルヘキシル4−(ジメチルアミノ)ベンゾエート
【0071】
【表4】

EHMC=2−エチルヘキシル4−メトキシケイ皮酸
PBSA=2−フェニルベンズイミダゾール−5−スルホン酸
BENZO−3=2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)フェニルメタノン
EHS=2−エチルヘキシルサリチル酸塩
OCTO=2−プロピオン酸、2−シアノ−3−ジフェニル、2−エチルヘキシルエステル
PADO=2−エチルヘキシル4−(ジメチルアミノ)ベンゾエート
(実施例78〜84)
本発明のジメチコーンコポリオールワックスを、小売市場で購入した選択された市販の日焼け止め製品に後で加えた。上記の実施例に記載され、そして記録されたように、商業用の混合物のない製品の最初のin vitro SPF値をLabsphere UV−1000S透光度分析器で測定した。それぞれの市販の日焼け止め製品に対する最初(購入時)のin vitro SPF値の測定後に、2.0重量%のUltrabee(登録商標) 25ジメチコーンコポリオール蜜蝋(Noveon, Inc.)を各製品に(混合しながら15分間)加えた。最終SPF値を測定し、記録した。結果を表5に示す。
【0072】
【表5−1】

【0073】
【表5−2】

SPF=SPF測定値(購入時)
SPF=SPF測定値(2重量%のUltrabee(登録商標) 25シリコンを後で加えた。)
EHMC=2−エチルヘキシル4−メトキシ桂皮酸塩
BENZO−3=2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)フェニルメタノン
EHS=2−エチルヘキシルサリチル酸塩
OCTO=2−プロピオン酸、2−シアノ−3−ジフェニル、2−エチルヘキシルエステル
PADO=2−エチルヘキシル4−(ジメチルアミノ)ベンゾエート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)以下の化学式で表される少なくとも1つの化合物から選択されるジメチコーンコポリオールであって:
【化1】

ここで、
aは0〜約2000の整数であり;bが1〜約20の整数であり;cが0〜20の整数であるが、但し、a、b及びcが全て同時に0であることはできないことを条件とし;
R1は同一であっても、異なっていてもよく、且つ−CH、又は−(CH−O−(CHCHO)−(CHCH(CH)O)−(CHCHO)−C(O)Rであり;R2は、−CH、又は−(CH−O−(CHCHO)−(CHCH(CH)O)−(CHCHO)−C(O)Rであり;
該R1及びR2におけるx、y及びzのそれぞれが0〜20の整数であるが、但し、R1及びR2が同時に−CHになることはできず、且つx、y及びzは同時に0になることはできないことを条件とし;
R3は−(CHCHであって、nは1〜17の整数であり;
Rは、約19〜約52個の炭素原子から独立して選択される炭化水素基である、
ジメチコーンコポリオールと;
b)2−エチルヘキシル4−メトキシ桂皮酸塩、2−フェニルベンズイミダゾール−5−スルホン酸、(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)フェニルメタノン、2−エチルヘキシルサリチル酸塩、2−プロピオン酸,2−シアノ−3−ジフェニル,2−エチルヘキシルエステル、及び2−エチルヘキシル4−(ジメチルアミノ)ベンゾエートから選択される少なくとも1つの有機UV吸収剤と;
c)薬学的に許容される日焼け止め担体と
を含む、日焼け止め組成物。
【請求項2】
xが1〜5の整数であり、y及びzが0である、請求項1に記載の日焼け止め組成物。
【請求項3】
前記ジメチコーンコポリオールワックスが、以下の化学式の化合物から選択され:
【化2】

式中、
aが1〜2000の整数であり;xが1、2、3、4及び5から選択される整数であり;Rが、約19〜約52個の炭素原子から独立して選択される炭化水素基である、請求項1に記載の日焼け止め組成物。
【請求項4】
酸化亜鉛、二酸化チタン、カラミン、及びそれらの混合物から選択される少なくとも1つの無機UV吸収剤を更に含む、請求項1に記載の日焼け止め組成物。
【請求項5】
前記薬学的に許容される日焼け止め担体が、水、天然及び合成オイル、低級アルコール、並びにそれらの混合物から選択される、請求項1に記載の日焼け止め組成物。
【請求項6】
キレート剤、香料、湿潤剤、潤滑剤、皮膚軟化剤、中和剤、保存料、補助溶媒、塗張助剤、被膜形成ポリマー、粘度改質剤/乳化剤、及びそれらの組み合わせから選択される添加剤を更に含む、請求項1に記載の日焼け止め組成物。
【請求項7】
a)以下の化学式で表される少なくとも1つの化合物から選択される、約0.1重量%〜約15重量%のジメチコーンコポリオールワックスであって:
【化3】

式中、
aが1〜2000の整数であり;xが1、2、3、4及び5から選択される整数であり;Rが、約19〜約52個の炭素原子から独立して選択される炭化水素基である、ジメチコーンコポリオールワックスと;
b)2−エチルヘキシル4−メトキシ桂皮酸塩、2−フェニルベンズイミダゾール−5−スルホン酸、(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)フェニルメタノン、2−エチルヘキシルサリチル酸塩、2−プロピオン酸、2−シアノ−3−ジフェニル、2−エチルヘキシルエステル、及び2−エチルヘキシル4−(ジメチルアミノ)ベンゾエートから選択される約0.5重量%〜約30重量%の少なくとも1つの有機UV吸収剤と;
c)約50重量%〜約99重量%の薬学的に許容される担体と;
d)キレート剤、香料、湿潤剤、潤滑剤、皮膚軟化剤、中和剤、保存料、補助溶媒、塗張助剤、被膜形成ポリマー、粘度改質剤/乳化剤、及びそれらの組み合わせから選択される任意の添加剤と
を含む、日焼け止め組成物。
【請求項8】
前記炭化水素基がアルキルである、請求項7に記載の日焼け止め組成物。
【請求項9】
酸化亜鉛、二酸化チタン、カラミン、及びそれらの混合物から選択される少なくとも1つの無機UV吸収剤を更に含む、請求項7に記載の日焼け止め組成物。
【請求項10】
前記薬学的に許容される日焼け止め担体が、水、天然及び合成オイル、低級アルコール、及びそれらの混合物から選択される、請求項7に記載の日焼け止め組成物。
【請求項11】
以下の化学式で表される少なくとも1つのジメチコーンコポリオールワックス化合物の有効量を添加することにより、2−エチルヘキシル4−メトキシ桂皮酸塩、2−フェニルベンズイミダゾール−5−スルホン酸、(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)フェニルメタノン、2−エチルヘキシルサリチル酸塩、2−プロピオン酸、2−シアノ−3−ジフェニル、2−エチルヘキシルエステル、及び2−エチルヘキシル4−(ジメチルアミノ)ベンゾエートから選択される有機UV吸収剤を含有する日焼け止め組成物のSPF値を向上させる方法であって:
【化4】

式中、
aが0〜約2000の整数であり;bが1〜約20の整数であり;cが0〜20整数であるが、但し、a、b及びcが全て同時に0になることはできないことを条件とし;
R1が同一であっても、異なっていてもよく、且つ−CH、又は−(CH−O−(CHCHO)−(CHCH(CH)O)−(CHCHO)−C(O)Rであり;
R2が、−CH、又は−(CH−O−(CHCHO)−(CHCH(CH)O)−(CHCHO)−C(O)Rであり;
該R1及びR2におけるx、y及びzのそれぞれが、0〜20の整数であるが、但し、R1及びR2が同時に−CHであることはできず、且つx、y及びzが同時に0になることはできないことを条件とし;
R3が−(CHCHであって、式中nが1〜17の整数であり;
Rが、約19〜約52個の炭素原子から独立して選択される炭化水素基である、
方法。
【請求項12】
前記コポリオールワックスの化学式中のxが1〜5の整数であり、y及びzが0である、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記ジメチコーンコポリオールワックスが、以下の化学式の化合物から選択され:
【化5】

式中、
aが1〜2000の整数であり;xが1、2、3、4及び5から選択される整数であり;Rが、約19〜約52個の炭素原子から独立して選択される炭化水素基である、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記炭化水素基がアルキルである、請求項13に記載の方法。

【公表番号】特表2009−508858(P2009−508858A)
【公表日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−531232(P2008−531232)
【出願日】平成18年9月12日(2006.9.12)
【国際出願番号】PCT/US2006/035391
【国際公開番号】WO2007/035315
【国際公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【出願人】(506347528)ルブリゾル アドバンスド マテリアルズ, インコーポレイテッド (74)
【Fターム(参考)】