説明

昇降装置及び遮光体昇降装置

【課題】コードの導出及び巻取りにより被昇降体を昇降させる昇降装置の構造を簡略化する。
【解決手段】遮光幕昇降装置1は、遮光幕2に固定されたコード4と、コード4の巻回される巻取ドラム5と、支持枠体8に固定されて巻取ドラム5に設けられた軸受部53と、軸受部53の雌螺子孔53aと雄螺子部材61で螺合して巻取ドラム5の右端を支持する支持軸6と、巻取ドラム5の左端に形成された被支持部51を巻取ドラム5の軸方向に摺動自在に支持する支持部74と、支持部74を回転軸71aに取り付けられたモータ71と、巻取ドラム5に対する支持部74の回転を規制する回転規制部52と、モータ71の回転軸71aを回転させる駆動装置7とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、昇降装置に係り、特に、コードの導出及び巻取りにより被昇降体を昇降させる昇降装置、及び、その昇降装置で遮光体を昇降させる遮光体昇降装置に関する。
【背景技術】
【0002】
巻回体を回動させて巻回体に巻回したコードを導出し又は巻取り、遮光体等の被昇降体を昇降させる昇降装置がある。この種の昇降装置を備えた遮光体昇降装置として、例えば、下記の特許文献1及び特許文献2に記載の電動ブラインドが開示されている。
【0003】
特許文献1に記載のブラインド装置は、日射遮蔽体を昇降させる昇降コードの巻取用ドラムを、回転軸に取り付けて構成されている。ドラムは、回転軸と一体回転するが軸方向には摺動自在とされている。また、ドラムは、その外周面に形成された雄ねじを、ヘッドボックスに支持されたスリーブの雌ねじにネジ係合させている。回転軸が一方に回転すると、ドラムが同方向に回転しながら雄ねじの螺子動作で軸方向の一方側に摺動し、昇降コードが巻き解かれて日射遮蔽体が下降する。また、回転軸が他方に回転すると、ドラムが同方向に回転しながら軸方向の他方側に摺動し、昇降コードがドラムに巻き取られて日射遮蔽体が上昇する。
【0004】
特許文献2に記載のブラインド装置は、引出コード巻取ドラム及び複数の巻取ドラムが回転軸と同軸に外嵌されている。巻取ドラムは、ヘッドボックスに固着された巻取ドラム軸受に夫々回転自在に軸支されている。巻取ドラムに巻き付けられた昇降コードは、スラットを貫通して垂下し、ボトムレールに係止されている。引出コードが引き下げられると、引出コード巻取ドラムが回転軸と一体となって回転し、巻取ドラムを夫々回転させる。巻取ドラムは、昇降コードの巻きピッチと同幅だけ回転軸上を移動しながら、昇降コードを夫々巻き上げてボトムレールを水平に上昇させ、ブラインドを上昇させる。また、巻取ドラムは、昇降コードの巻きピッチと同幅だけ回転軸上を移動しながら昇降コードを夫々巻き下げ、ボトムレールを下降させてブラインドを下降させる。
【特許文献1】特開2006−112166号公報
【特許文献2】特開平8−232559号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1及び2に開示すような昇降装置にあっては、回転軸からドラムに回転力を働かせ、これらとは別体に構成されたスリーブや軸受との螺子動作により、ドラムを軸方向に移動させていた。つまり、上記各特許文献に記載の昇降装置では、ドラムを支持して回転力を付与する回転軸の他に、ドラムを軸方向に移動させるスリーブや巻取ドラム軸受を備える等、多くの構成部品を必要とし、構造が複雑であった。このため、組立作業にも手間がかかった。
【0006】
本発明の目的は、上記課題に鑑み、コードの導出及び巻取りにより被昇降体を昇降させる昇降装置の構造の簡略化を実現する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る装置は、スクリーンの昇降装置に関する。この装置は、被昇降体に固定されたコードと、前記コードの巻回される巻回体と、前記巻回体及び前記巻回体を支持する支持体の何れか一方に固定され、他方の前記巻回体又は前記支持体に設けられた雌螺子部と雄螺子部で螺合して前記巻回体の一端を前記支持体に支持する一支持軸と、前記巻回体の他端を前記巻回体の軸方向に摺動自在に支持して前記巻回体と回転方向に一体化する他支持軸と、前記他支持軸を回転させる駆動手段とを備える。
また、前記他支持軸に固着されて前記巻回体の他端に形成された被支持部を前記巻回体の軸方向に摺動自在に支持する支持部と、前記巻回体に対する前記支持部の回転を規制する回転規制部とを備えてもよい。
また、前記雄螺子部及び前記雌螺子部に形成された螺子山のピッチを、前記コードの外径と等しい値に設定してもよい。
また、本発明に係る別の装置は、遮光体昇降装置に関する。この装置は、上記の昇降装置で遮光体を昇降させる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、被昇降体を昇降させるコードの導出及び巻取を行う巻回体の動作を、巻回体を支持した支持軸によって制御できる。このため、簡易的な構造の昇降装置及び遮光体昇降装置を実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
次に、本発明を実施するための最良の形態(以下、単に「実施形態」という)を、図面を参照して具体的に説明する。
【0010】
図1は、本実施形態に係る遮光幕昇降装置1の構成の概略を壁に取り付けられた状態で正面から示す図である。図2は、遮光幕昇降装置1の支持枠体2が備えるブラケット83を示す正面図である。
【0011】
図1に示すように、遮光幕昇降装置1は、被昇降体である遮光幕2と、遮光幕2を昇降させる昇降装置3と、遮光幕2及び昇降装置3を壁や天井に支持する支持枠体8とを備えている。
【0012】
支持枠体8は、後述する昇降装置3の巻取ドラム5を前方に臨ませて収容する断面略コの字状の収容部81と、収容部81の前端部の下縁から下方に延びる遮光幕取付部82とを備えている。
【0013】
遮光幕取付部82の左端から右端にかけての前面には、面ファスナー(不図示)が取り付けられている。この面ファスナーには、遮光幕2の上縁部に取り付けられた対となる面ファスナー(不図示)が貼着される。面ファスナーで遮光幕取付部82に固定された遮光幕2の下縁部には、遮光幕2を張設するためのウェイトバー21が取り付けられている。また、遮光幕2の一面には、後述する昇降装置3の備えるコード4の挿通される挿通片22が、互いにほぼ等しい間隔を左右において、上端側から下端側にかけて4列に配列されて取り付けられている。
【0014】
収容部81は、左右の両端に取り付けられた一対のブラケット83間に、後述する昇降装置3の巻取ドラム5を収納する。収容部81の左端に取り付けられるブラケット83には、後述する駆動装置7のモータ71が取り付けられる。また、収容部81の右端に取り付けられるブラケット83には、支持軸6が溶着されている。
【0015】
図2に示すように、支持軸6は、棒状の雄螺子部材61をナット62に螺合させると共に、両者を溶着させて構成されている。支持軸6の雄螺子部材61には、後述する巻取ドラム5の備える軸受部53が螺着される。また、収容部81には、後述する軸受部53に取り付けられた検知用磁石54(図6参照)を検知するための磁気センサ84が取り付けられている。
【0016】
図1に示すように、昇降装置3は、遮光幕2を吊り下げるコード4と、コード4の巻回される巻取ドラム5と、巻取ドラム5の右端を支持する上述した支持軸6と、巻取ドラム5の左端を支持して巻取ドラム5を回転させる駆動装置7とから構成されている。
【0017】
図3は、遮光幕昇降装置1が備える巻取ドラム5を示す縦断面図である。図4は、巻取ドラム5の左側面である。図5は、巻取ドラム5の右側面である。図6は、巻取ドラム5の備える軸受部53を示す斜視図である。
【0018】
図3に示すように、巻取ドラム5は、円弧状に湾曲した断面形状を有する一対の円弧板5aを、互いで略円環状を呈するように所定間隔をおいて向かい合わせ、両円弧板5aの向かい合った内周面間に、一対の横架板5bを互いを平行にして掛け渡した断面形状を有した、アルミニウム合金製のパイプである。一対の横架板5b及び両横架板5b間に位置する円弧板5aは、略四角筒状を呈して巻取ドラム5の左端から右端にかけて延びる筒体5cを構成している。
【0019】
巻取ドラム5には、コード4を取り付ける4つの取付金具55が、両円弧板5a間に位置して設けられている。各取付金具55は、外側から挿通された螺子が横架板5bに螺着されることにより、巻取ドラム5に螺子止めされている。取付金具55に上端を固定されたコード4は、図1に示すように、上述した遮光幕2の上端側の挿通片22から順に挿通されて、最下端に位置する挿通片22に下端部を固定されている。
【0020】
図4に示すように、巻取ドラム5の左端の筒体5cの端部は、後述するモータ71の回転軸71aに取り付けられた支持部74を、その軸方向に沿って摺動自在に支持する被支持部51を構成している。被支持部51の両横架板5bは、巻取ドラム5に対する支持部74の回転を規制する回転規制部52を構成している。
【0021】
図5に示すように、巻取ドラム5の右端の筒体5cの端部には、上述した支持軸6を受ける軸受部53が設けられている。図6に示すように、軸受部53は、筒体5cの内径とほぼ等しい断面形状の樹脂製のブロック体から構成されており、その左面から右面にかけては雌螺子孔53aが貫通している。雌螺子孔53aには、図5に示すように、上述した支持軸6の雄螺子部材61が螺合される。雄螺子部材61及び雌螺子孔53aの螺子山のピッチは、後述するコード4の外径とほぼ等しい値に設定されている。軸受部53の前面には、上述した支持枠体8の磁気センサ84に検知される検知用磁石54の嵌め込まれた嵌込凹部53bが形成されている。また、軸受部53の後面には、巻取ドラム5の筒体5cに固定するための固定孔53cが形成されている。軸受部53の取り付けられる筒体5cの右端部の円弧板5aには螺子孔が形成されており、固定孔53cには、この螺子孔に螺着された螺子が挿入される。
【0022】
検知用磁石54は、遮光幕2が上限位置にまで引き上げられる左側移動限から下限位置まで下ろされる右側移動限にかけて、磁気センサ84により検知される。検知用磁石54は、左側及び右側の各移動限まで巻取ドラム5が移動してきたときに、支持枠体8の磁気センサ84の取付面と反対側を向く位置に取り付けられている。このような構成を有する軸受部53は、筒体5cの右端部に嵌入されると共に螺子止めされて、巻取ドラム5に固定されている。
【0023】
図7は、巻取ドラム5の左端に取り付けられた駆動装置7を示す正面図である。図8は、駆動装置7の備える支持部74を示す斜視図である。駆動装置7は、モータ71と、駆動制御部72と、モータ71及び駆動制御部72に電力を供給する電源ケーブル73(図1参照)とを備える。図7に示すように、モータ71は、回転軸71aの突出面側とその反対面側とから互いでモータ71を挟んで配置された取付板23a及びブラケット23を、両者の間に介装された介装部材23bに螺着することにより、ブラケット23に固定されている。モータ71の回転軸71aには、支持部74が取り付けられている。
【0024】
図8に示すように、支持部74は、筒体5cの内径とほぼ等しい断面形状の樹脂製のブロック体から構成されており、その前面には嵌入穴74aが開口している。嵌入穴74aは、モータ71の回転軸71aに支持部74を固着させて、回転軸71aと支持部74とを一体化するためのものである。また、支持部74の上面及び下面には、貫通孔74bが形成されている。各貫通孔74bは、支持部74の上面又は下面から、嵌入穴74aにかけてを貫通している。嵌入穴74aに回転軸71aを嵌入された支持部74は、図示しないスプリングピンを貫通孔74bを通して回転軸71aに貫通されて、回転軸71aと一体化される。このような構成を有する支持部74は、図7に示すように、嵌入穴74aにモータ71の回転軸71aを嵌入され、筒体5cの左端の被支持部51に挿入されて巻取ドラム5を支持しており、巻取ドラム5に対する回転を回転規制部52で規制されている。
【0025】
駆動制御部72は、リモコン(不図示)を介してユーザの指示を取得し、コード4を巻取ドラム5から導出する導出方向、又は、巻取ドラム5に巻き取る巻取方向にモータ71を回転させる。また、駆動制御部72は、磁気センサ84による検知用磁石54の検知信号を検出し、検知信号の検出がなくなると、モータ71の回転を停止する。
【0026】
以上の構成による遮光幕昇降装置1の動作について、主に図9及び図10を用いて説明する。
【0027】
図9は、遮光幕2を下限位置まで下ろして左側移動限にある巻取ドラム5を示す図であり、(a)は左端部,(b)は右端部を示している。また、図10は、遮光幕2を上限位置まで引き上げて右側移動限にある巻取ドラム5を示す正面図であり、(a)は左端部,(b)は右端部を示している。
【0028】
遮光幕2を下限位置に下ろすまでコード4を導出させた巻取ドラム5は、図9(a)に示すようにモータ71の回転軸71aに取り付けられた支持部74で被支持部51を支持され、また、図9(b)に示すように支持軸6の雄螺子部材61に軸受部53の雌螺子孔53aを螺合させて、左側移動限に位置している。
【0029】
これにより、巻取ドラム5は、上下及び前後方向の位置決めをされた状態で、雌螺子孔53aと雄螺子部材61との螺子動作により、左右及び回転方向に移動可能となっている。また、軸受部53に取り付けられた検知用磁石54は、磁気センサ84による検知範囲の右側に外れて位置している。
【0030】
この状態で、ユーザがリモコン(不図示)を操作して遮光幕2を引き上げる指示をすると、その旨の信号を受信した駆動制御部72が、モータ71を巻取方向に回動させる。すると、モータ71の回転軸71aに取り付けられた支持部74は、回転軸71aと一体となって回転し、支持部74と回転方向に一体化した巻取ドラム5を巻取方向に回転させる。これに伴い、軸受部53は、雌螺子孔53aを雄螺子部材61と螺子動作させる。これにより、巻取ドラム5は、その軸方向に摺動自在に被支持部51を支持した支持部74に対して右側に、巻取方向に回転しながら移動する。つまり、巻取ドラム5は、支持部74から加えられる回転力により支持部74と一体となって巻取方向に回転し、この回転に伴う雄螺子部材61と雌螺子孔53aとの螺子動作に応じて、左側から右側にかけて移動する。
【0031】
巻取ドラム5の取付金具55に上端を固定されたコード4は、巻取ドラム5の回転に伴い、巻取ドラム5にその上端側から巻き取られていく。コード4による遮光幕2の吊下位置が、支持枠体8からの吊下位置に保たれるのに対し、コード4を巻き取って回転する巻取ドラム5が雄螺子部材61と雌螺子孔53aとの螺子動作に伴い右側に移動することから、巻取ドラム5の外周面でのコード4の巻取位置は、雄螺子部材61に対する雌螺子孔53aの移動距離と等しい距離を保って移動する。つまり、巻取ドラム5の外周面でのコード4の巻取位置は、雄螺子部材61及び雌螺子孔53aに形成された螺子山のピッチと同じ間隔で移動する。
【0032】
巻取ドラム5にコード4が巻き取られるのに伴い、コード4に吊り下げられた遮光幕2は、コード4の巻取速度と同じ速度で引き上げられていく。遮光幕2が上限位置まで引き上げられると、検知用磁石54が磁気センサ84の検知範囲から外れて、駆動制御部72による電流供給が停止され、モータ71の回転が停止する。
【0033】
遮光幕2を上限位置に引き上げるまでコード4を巻き取った巻取ドラム5は、4本のコード4をその外周面に右側から左側にかけて螺旋状に巻き付けて、図10(a)に示すように支持部74で被支持部51を支持されて、図10(a)に示すように右側移動限まで移動している。
【0034】
この状態で、ユーザがリモコン(不図示)を操作して遮光幕2を下ろす指示をし、その旨の信号を受信した駆動制御部72が、モータ71を導出方向に回動させると、巻取ドラム5は、支持部74と一体となって導出方向に回転し、軸受部53の雌螺子孔53aと雄螺子部材61との螺子動作で左側に移動する。
【0035】
巻取ドラム5に固定されたコード4は、巻取ドラム5の回転に伴い下端側から導出されていく。コード4による遮光幕2の吊下位置が、支持枠体8からの吊下位置に保たれるのに対して巻取ドラム5が雄螺子部材61と雌螺子孔53aとの螺子動作により左側に移動することから、巻取ドラム5の外周面でのコード4の導出位置は、雄螺子部材61及び雌螺子孔53aに形成された螺子山のピッチと同じ間隔で移動する。
【0036】
遮光幕2が下限位置まで下ろされて図9(a),(b)に示すように巻取ドラム5が左側移動限まで移動すると、検知用磁石54が磁気センサ84の検知範囲から外れて、駆動制御部72による電流供給が停止され、モータ71の回転が停止する。
【0037】
本実施形態の遮光幕昇降装置1によれば、遮光幕2の昇降用コード4の巻取ドラム5に設けられた被支持部51と、モータ71の回転軸71aに設けられた支持部74とを、回転規制部52により巻取ドラム5の回転方向に一体化させ、巻取ドラム5の軸受部53に設けられた雌螺子孔53aと支持軸6の雄螺子部材61との螺子動作により巻取ドラム5を軸方向に移動させることから、巻取ドラム5の動作を巻取ドラム5を支持した支持軸6及び回転軸71aによって制御できる。このため、簡易的な構造の遮光幕昇降装置1を実現できる。
【0038】
また、本実施形態の遮光幕昇降装置1によれば、雄螺子部材61及び雌螺子孔53aに形成された螺子山のピッチが、コード4の外径と等しい値に設定されていることから、巻取ドラム5の外周面に巻き付けられるコード4の間隔を、コード4の太さと一致させて、コード4同士が重なり合うのを防止することができる。このため、4本のコード4の巻取速度を一致させて、遮光幕2を昇降させることができる。
【0039】
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記実施形態では、巻取ドラム5を支持する支持軸6を支持枠体8に固定し、支持軸6の雄螺子部材61を巻取ドラム5の軸受部53に設けられた雌螺子孔53aに螺合させた場合について説明した。しかしながら、支持軸6を巻取ドラム5に固定し、支持枠体8に設けられた雌螺子孔53aに支持軸6の雄螺子部材61を螺合させて、巻取ドラム5を支持枠体8に支持する構成としてもよい。
【0040】
また、上記実施形態では、雄螺子部材61をナット62に螺合させると共に両者を溶着させて一体化し、支持軸6を構成した場合について説明した。しかしながら、支持軸6をボルトから構成してもよい。また、巻取ドラム5の構成も、左端又は右端に形成された被支持部51で、その軸方向に摺動自在に支持部74に支持されるのであれば任意である。また、巻取ドラム5に対する支持部74の回転を規制する回転規制部52の構成も任意である。例えば、円筒状を呈した巻取ドラム5に設けた一対の突起又は突条により、また、巻取ドラム5に設けた一又は複数の突起又は突条を収容する凹溝により、巻取ドラム5の軸方向に沿った支持部74の移動を許容しつつ、巻取ドラム5に対する回転を規制してもよい。また、巻取ドラム5の左端を巻取ドラム5の軸方向に摺動自在に支持して、巻取ドラム5と回転方向に一体化する構成も任意であり、例えば、モータ71の回転軸71aを各軸にして、巻取ドラム5の左端部に設けられた軸受部に角軸を挿通する挿通孔を設ける構成としてもよい。
【0041】
また、支持部74に回転力を働かせるための動力はモータ71には限定されず、他の手段を用いる構成としてもよく、支持部74を備える支持軸を手動で回転させる構成としてもよい。また、遮光幕2を吊り下げるコード4の本数も任意である。また、上記実施形態では、昇降装置3により昇降される被昇降体としてスクリーンを用いた場合について説明したが、被昇降体の種類は任意であり、ブラインドとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の一実施形態に係る、遮光幕昇降装置の構成の概略を壁に取り付けられた状態で正面から示す図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る、支持枠体が備えるブラケットを示す正面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る、巻取ドラムの縦断面図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る、巻取ドラムの左側面図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る、巻取ドラムの右側面図である。
【図6】図6は、巻取ドラムの備える軸受部を示す斜視図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る、巻取ドラムの左端に取り付けられた駆動装置を示す正面図である。
【図8】本発明の一実施形態に係る、駆動装置の備える支持部を示す斜視図である。
【図9】本発明の一実施形態に係る、遮光幕を下ろして右側移動限に位置する巻取ドラムを示す正面図である。
【図10】本発明の一実施形態に係る、遮光幕を引き上げて左側移動限に位置する巻取ドラムを示す正面図である。
【符号の説明】
【0043】
1 遮光幕昇降装置
2 遮光幕
3 昇降装置
4 コード
5 巻取ドラム
5c 筒体
51 被支持部
52 回転規制部
53 軸受部
53a 雌螺子孔
54 検知用磁石
6 支持軸
61 雄螺子部材
62 ナット
7 駆動装置
71 モータ
71a 回転軸
74 支持部
8 支持枠体
84 磁気センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被昇降体に固定されたコードと、
前記コードの巻回される巻回体と、
前記巻回体及び前記巻回体を支持する支持体の何れか一方に固定され、他方の前記巻回体又は前記支持体に設けられた雌螺子部と雄螺子部で螺合して前記巻回体の一端を前記支持体に支持する一支持軸と、
前記巻回体の他端を前記巻回体の軸方向に摺動自在に支持して前記巻回体と回転方向に一体化する他支持軸と、
前記他支持軸を回転させる駆動手段とを備えることを特徴とする昇降装置。
【請求項2】
前記他支持軸に固着されて前記巻回体の他端に形成された被支持部を前記巻回体の軸方向に摺動自在に支持する支持部と、
前記巻回体に対する前記支持部の回転を規制する回転規制部とを備えることを特徴とする請求項1に記載の昇降装置。
【請求項3】
前記雄螺子部及び前記雌螺子部に形成された螺子山のピッチを、前記コードの外径と等しい値に設定したことを特徴とする請求項1または2に記載の昇降装置。
【請求項4】
請求項1から3までの何れかに記載の昇降装置で遮光体を昇降させることを特徴とする遮光体昇降装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−213610(P2009−213610A)
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−59214(P2008−59214)
【出願日】平成20年3月10日(2008.3.10)
【出願人】(596168867)ナビオ株式会社 (9)
【Fターム(参考)】