説明

映像信号制御装置

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、互いに独立し、関連する音声信号と映像信号とを関連付けてカラオケ等の出力信号を得る映像信号制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年音声及び映像信号のメディアの発展は目覚しく、特にパッケージメディアは光ディスクあるいは磁気テープと多岐に渡っている。そしてこれらのパッケージメディアを利用して種々の効果的利用が考えられている。互いに独立している音声信号と映像信号から何等かの関連性を見いだし、同時に再生し相乗効果を得ようとする映像信号制御装置が考えられる。従来のカラオケビデオソフトは、音声信号と映像信号が同時に記録されていて、両者は何らかの関連付けがされている。しかし、例えばある音楽が記録されているメディアを再生する時、全然別の映像信号が記録されているメディアを同時に再生し、何らかの効果を得ようとする事がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような時、再生する音声信号と映像信号は、関連付けて作成されたものではないので同時に再生を開始してもいずれかが早く終ってしまい、両者が同時に終る事は希であり、音声信号に比べ映像信号出力が先に終了した場合に、映像画面はノイズ画面となり、見苦しく、音声信号に対して邪魔になってしまう。
【0004】本発明は、独立して入力される音声信号及び映像信号音声信号はそのまま出力し、映像信号はそのまま出力するか、一旦静止画の形で記憶しておいて出力するかを切り換える映像信号制御装置において、前記映像信号を静止画情報として一時記憶する記憶手段と、前記音声信号及び映像信号の有無をそれぞれ検出する音声信号検出手段及び映像信号検出手段と、前記音声信号検出手段で前記音声信号が検出され前記映像信号検出手段で映像信号が検出されないとき前記記憶手段に記憶された前記静止画情報を読みだし映像信号として出力する制御手段を具備する映像信号制御装置である。
【0005】
【作用】映像信号の入力が切れてもなお音声信号が継続している場合、メモリに書き込まれた映像信号から静止画像信号として受像画面に出力表示され、音声信号との関連が維持され、音声信号が終了したときには音声信号と共に映像信号も終了させることができる。
【0006】
【実施例】図1は、本発明の一実施例を示すブロック図である。映像信号制御装置1は音声信号入力端2及び映像信号入力端3からそれぞれ再生装置から音声信号及び映像信号が入力される。入力される音声信号は音声信号検出器4で入力信号の有無を検出し制御装置6に入力し、入力される映像信号は映像信号検出器5で映像信号の有無を検出し制御装置6へ入力される。制御装置6は、音声信号検出器4及び映像信号検出器5からの検出信号を受け、フレームメモリ7の映像信号の書き込み及び読み出しの制御と上記入力映像信号とフレームメモリ7から読み出された映像信号の切り替えを行い、表示装置8への出力制御を行う。入力される音声信号としては、音声信号を記録した媒体の再生装置、例えばCDプレーヤからの再生信号であり、又入力される映像信号としては映像信号を記録した媒体の再生装置、例えばビデオディスクプレーヤからの再生信号である。
【0007】音声信号検出器4及び映像信号検出器5は、それぞれ信号の有無を検出して制御装置6に加える。各信号検出器の動作については一般に良く知られているので説明は省略する。音声信号入力端2及び映像信号入力端3にそれぞれ信号が加えられると制御装置6は、音声信号検出器4及び映像信号検出器5より信号が有りの検出信号が加えられ、フレームメモリ7に入力された映像信号の書き込みを指示すると同時に映像信号を表示装置8に出力し表示する。フレームメモリ7は第1及び第2の2つのフレームメモリで構成されていて、先ず第1のフレームメモリに1フレーム分の映像信号を書き込み記憶し、次に例えば30秒後に第2のフレームメモリに第1フレームメモリと同様に映像信号を書き込み、記憶される。更に次の30秒後第1フレームが新しい映像信号に書き替えられ記憶される。
【0008】この様に2枚のフレームメモリは30秒毎に交互に書き替えられ記憶される。音声信号より映像信号が先に終了すると映像信号検出器5から映像信号無しの検出信号が制御装置6に加えられ、制御装置6からフレームメモリ7に読み出しを指示し、表示装置8にフレームメモリ7から読み出された信号即ち静止画が出力される。フレームメモリ7の第1のフレームメモリと第2のフレームメモリの関係は、映像信号の終了時点で、最後に書き替えられたフレームメモリの映像は、終了直前のため表示に適さない場合があるので、もう一方のフレームメモリの信号が読み出される。上記説明では、上記映像信号終了時より約30秒から1分前の間の映像信号を利用する。フレームメモリの書き込みの時間間隔は30秒で説明したが任意に設定することができる。
【0009】またフレームメモリを3個以上用い、最後に書き込まれた1個のフレームメモリを除いた残りのフレームメモリを読み出しその出力を交互に切り替えて表示装置8に表示することもできる。音声信号検出器4が信号無しの検出信号を制御装置6に出力すると、制御装置6はフレームメモリ7からの映像信号の読み出しを停止し、表示装置8への映像信号出力を停止する。この時他の映像信号に切り替えて表示装置8へ出力しても良い。音声信号が映像信号より早く終了した場合には制御装置6は、表示装置8への映像信号出力を停止する。
【0011】
【発明の効果】かかる装置を用いる事により、音声信号と映像信号を関連付けて再生する時、映像信号が先に終了しても、フレームメモリに書き込まれてる映像信号を用いるため、映像信号が無くなってしまう不自然さは軽減され、上記両信号の終了時間の不一致に注意を払う必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すブロック図。
【符号の説明】
1 映像信号制御装置
2 声信号入力端
3 映像信号入力端
4 音声信号検出器
5 映像信号検出器
6 制御装置
7 フレームメモリ
8 表示装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】 独立して入力される音声信号及び映像信号音声信号はそのまま出力し、映像信号はそのまま出力するか、一旦静止画の形で記憶しておいて出力するかを切り換える映像信号制御装置において、前記映像信号を静止画情報として一時記憶する記憶手段と、前記音声信号及び映像信号の有無をそれぞれ検出する音声信号検出手段及び映像信号検出手段と、前記音声信号検出手段で前記音声信号が検出され前記映像信号検出手段で映像信号が検出されないとき前記記憶手段に記憶された前記静止画情報を読みだし映像信号として出力する制御手段を具備することを特徴とする映像信号制御装置。

【図1】
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【特許番号】第2696800号
【登録日】平成9年(1997)9月19日
【発行日】平成10年(1998)1月14日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平4−105363
【出願日】平成4年(1992)3月31日
【公開番号】特開平6−46363
【公開日】平成6年(1994)2月18日
【出願人】(000004167)日本コロムビア株式会社 (5)
【参考文献】
【文献】特開 昭64−61185(JP,A)
【文献】特開 昭63−59284(JP,A)
【文献】特開 昭60−214178(JP,A)
【文献】実開 昭60−146988(JP,U)