説明

映像処理装置

【課題】製造コストの増大を抑制しつつ、他の映像が表示不可能となった場合であっても安全性に関わるような特定の映像の表示を継続させることができる映像処理装置を提供すること。
【解決手段】所定のソフトウェアを実行することで外部および/または前段から入力される映像データに基づき生成した映像データを後段へ出力するデータ処理手段よりも後段に、外部から入力される特定の映像データおよび前段から入力される映像データに基づき、少なくとも特定の映像データを含む最終映像データを生成して所定の映像表示部へ出力する回路を接続して映像処理装置を構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像処理装置に関するものであり、特に、製造コストの増大を抑制しつつ、他の映像が表示不可能となった場合であっても安全性に関わるような特定の映像の表示を継続させることができる映像処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、複数種類の映像を合成することによって、一つの表示装置の表示領域内で複数種類の異なる映像を同時に表示させることを可能にした映像処理装置が知られている。
【0003】
たとえば、特許文献1には、車両に設けられたナビゲーション装置から入力される映像データと車載カメラにより撮像された車両周辺の映像の映像データとを合成してディスプレイへ出力することにより、ナビゲーション用の映像と車両周辺の映像とを同時に一つの表示装置で表示させる映像処理装置が開示されている。
【0004】
そして、近年、車両に搭載される映像処理装置によって表示させる映像は、たとえば、DVD映像やデジタルテレビ映像などの娯楽用の映像に加え、車両の後方、前方、側方などを撮影した走行時の安全性に関わる重要な映像など多岐にわたっている。
【0005】
また、近年では、単純に複数の映像を同一画面上で表示させるだけではなく、たとえば、映像処理装置内部で操作ボタンなどの補助映像を生成し、ユーザによる操作に応じて表示する補助映像の形状や表示位置を変更する映像処理を実行することで、表示画面の見栄えやユーザの利便性を向上させた映像処理装置もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−67292号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来の一般的な映像処理装置では、上記のような多岐にわたる映像の合成処理や補助映像を生成する映像処理などという映像の表示に関する全ての処理をCPU(Central Processing Unit)が一括して行っていた。
【0008】
このため、従来の映像処理装置では、合成する映像データの種類が増加した場合、CPUの処理負荷が増大して動作状態が不安定となり正常な映像処理ができなくなる恐れがある。したがって、合成する映像データの種類が増加した場合、正常な映像処理を保障するため、映像処理装置へ現状よりも処理能力の高いCPUを搭載する必要がある。
【0009】
しかし、映像処理装置へ現状よりも処理能力の高いCPUを搭載する場合、映像処理装置の製造コストが増大するという問題が生じる。
【0010】
また、上記のように従来の映像処理装置では、CPUが映像の表示に関する全ての処理を一括して行っていたため、CPUが動作不良を起こした場合には、たとえば、安全に関わるような重要なものも重要ではないものも含めて、映像処理装置に入力される複数の映像の全てが表示できなくなるという問題が生じる。
【0011】
特に、車両に搭載される映像表示装置では、たとえば、CPUが外気温の上昇により熱暴走を起こした場合、娯楽用の映像だけでなく、走行時の安全性に関わる重要な映像まで表示することができなくなるという問題が生じる。
【0012】
本発明は、上述した従来技術による問題点を解消するためになされたものであって、製造コストの増大を抑制しつつ、他の映像が表示不可能となった場合であっても安全性に関わるような特定の映像の表示を継続させることができる映像処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る映像処理装置は、所定のソフトウェアを実行することで外部および/または前段から入力される映像データに基づき生成した映像データを後段へ出力するデータ処理手段と、前記データ処理手段よりも後段に接続され、外部から入力される特定の映像データおよび前段から入力される映像データに基づき、少なくとも前記特定の映像データを含む最終映像データを生成して所定の映像表示部へ出力する回路からなる最終データ出力手段とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、映像の表示に関する処理をデータ処理手段および最終データ出力手段により分担して行うため、データ処理手段および最終データ出力手段として比較的処理能力の低い安価なデバイスを用いることができる。したがって、映像処理装置の製造コストの増大を抑制することができるという効果を奏する。
【0015】
また、本発明によれば、データ処理手段が動作不良を起こした場合であっても、少なくとも外部から入力される特定の映像データを含む最終映像データを最終データ出力手段が所定の映像表示部へ出力するので、他の映像が表示不可能となった場合であっても安全性に関わるような特に走行時に必須な特定の映像の表示を継続させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は、従来における映像処理装置の構成および同装置による表示態様の一例を示す図である。
【図2】図2は、実施例1に係る映像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、実施例1に係る映像処理装置による表示対応の一例を示す図である。
【図4】図4は、実施例2に係る映像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図5】図5は、実施例3に係る映像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図6】図6は、実施例3に係る映像処理装置が備える処理負荷レベル対応テーブルを示す図である。
【図7】図7は、実施例3に係る映像処理装置の動作を示すフローチャートである。
【図8】図8は、実施例3に係る映像処理装置の動作を示すフローチャートである。
【図9】図9は、実施例4に係る映像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図10】図10は、実施例4に係る映像処理装置の動作を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に添付図面を参照して、本発明に係る映像処理装置の実施例を詳細に説明する。ここでは、まず、本発明の特徴を明確化するため、従来における映像処理装置の構成および動作を説明した後に、本発明に係る映像処理装置の実施例1〜4について説明する。
【0018】
以下では、映像処理装置の一例として、ナビゲーション機能や車載カメラによる撮像映像の表示機能あるいはDVD(Digital Versatile Disc)再生機能などの複数の機能が一体化した車載装置に搭載される映像処理装置を例に挙げて説明する。ただし、本発明にかかる映像処理装置は、映像を表示する様々な装置に対して適用することができる。
【0019】
図1は、従来における映像処理装置の構成および同装置による表示態様の一例を示す図である。図1(A)に示すように、従来の映像処理装置100は、外部から入力される複数の映像データD1、D2から合成映像データDを生成して出力するCPU(Central Processing Unit)101を備えている。
【0020】
また、CPU101は、所定のソフトウェアを実行することで機能する内部描画部102と映像合成部103とを備えている。内部描画部102は、外部から入力される映像データD1、D2へ付加する補助映像の映像データを生成して映像合成部103へ出力する処理部である。
【0021】
ここで、補助映像とは、たとえば、ユーザが映像処理装置100に対して所定の処理を実行させるために操作する操作ボタン映像などである。また、内部描画部102は、ユーザによって操作ボタン映像が操作された場合、ユーザの操作に追従させて補助映像の種類、形状、配置などをフレキシブルに変更する映像処理を実行する。
【0022】
また、映像合成部103は、外部から入力される映像データD1、D2および内部描画部102から入力される補助映像の映像データを合成処理することで合成映像データDを生成し、映像表示部104へ出力する処理部である。なお、映像表示部104は、タッチパネル機能を備えた液晶表示装置などの映像表示デバイスである。
【0023】
つまり、映像合成部103は、合成映像データDを映像表示部104へ出力することにより、映像表示部104の表示画面で映像データD1、D2に対応する映像と補助映像とを同一画面上に表示させる。
【0024】
たとえば、映像合成部103は、外部からナビゲーション映像の映像データD1と、リアカメラにより車両の後方が撮像されたリアカメラ映像の映像データD2と、内部描画部102から操作ボタンの映像データとが入力されたとする。
【0025】
すると、映像合成部103は、図1(B)に示すように、映像表示部104の表示画面105内で、ナビゲーション映像107の一部にリアカメラ映像106および操作ボタン映像108を組み込んだ合成映像を表示させる。
【0026】
さらに、図1(B)に示す合成映像が表示されているときに、ユーザによって、たとえば、車両の走行経路を再検索するための再検索ボタンが操作されると、映像合成部103は、内部描画部102により生成された再検索用の詳細メニュー映像108aを表示画面105中に表示させる。
【0027】
このように、従来の映像処理装置100では、外部入力される全ての映像データD1、D2および補助映像の映像データの合成処理、ユーザの操作に応じたフレキシブルな補助映像の生成処理および表示処理などといった映像表示に関する全ての処理をCPU101が一括して行っていた。
【0028】
このため、従来の映像処理装置100では、たとえば、合成する映像データの種類が増加した場合、CPU101の処理負荷が増大して動作状態が不安定となり正常な映像処理ができなくなる恐れがある。したがって、合成する映像データの種類が増加した場合、正常な映像処理を保障するため、映像処理装置100へ現状よりも処理能力の高いCPUを搭載する必要がある。
【0029】
しかし、映像処理装置100へ現状よりも処理能力の高いCPUを搭載する場合、映像処理装置100の製造コストが増大するという問題が生じる。
【0030】
また、従来の映像処理装置100は、上記のように映像表示に関する全ての処理をCPU101が一括して行っていたため、たとえば、CPU101が熱暴走して正常に動作しなくなった場合、図1(C)に示すように、リアカメラ映像106、ナビゲーション映像107、操作ボタン映像108などの全ての映像が表示できなくなる。
【0031】
つまり、CPU101が正常に動作しなくなると、ナビゲーション映像107、操作ボタン映像108、DVD映像などの利便性や娯楽性を高めるための映像だけでなく、リアカメラ映像106のように車両の安全走行に対して直接影響するような重要な映像までが表示できなくなるという問題が生じる。
【0032】
そこで、本発明では、製造コストの増大を抑制しつつ、他の映像が表示不可能となった場合であっても安全性に関わるような特定の重要な映像の表示を継続させることができる映像処理装置を提供している。以下、図2〜図10を用いて本発明の実施例1〜4について、詳細に説明する。
【実施例1】
【0033】
図2は、実施例1に係る映像処理装置1の構成を示すブロック図であり、図3は、実施例1に係る映像処理装置1による表示態様の一例を示す図である。図2に示すように、本実施例1に係る映像処理装置1は、CPU11と映像処理回路12とを備えている。
【0034】
なお、本実施例1におけるCPU11は、所定のソフトウェアを実行することで映像処理装置1の外部から入力される映像データD1に基づき生成した映像データを後段へ出力するデータ処理手段の一例である。
【0035】
そして、CPU11は、図示しない情報記憶デバイスに記憶している所定のソフトウェアを実行することによって機能する内部描画部11aと映像合成部11bとを備えている。
【0036】
内部描画部11aは、外部から入力される映像データD1へ付加する各種補助映像の映像データを生成して映像合成部11bへ出力する処理部である。また、内部描画部11aは、状況に応じて補助映像の種類、形状、配置などをフレキシブルに変更する映像処理も実行する。
【0037】
また、映像合成部11bは、外部から入力される映像データD1および内部描画図11aから入力される補助映像の映像データを合成処理して合成映像データD3を生成し、生成した合成映像データD3を後段の映像処理回路12へ出力する処理部である。
【0038】
また、映像処理回路12は、外部から入力される映像データD2および前段のCPU11から入力される合成映像データD3を合成処理して合成映像データD4を生成し、生成した合成映像データD4を最終映像データとして映像処理部104へ出力する映像合成回路12aを備えている。なお、映像表示部104は、図1に記載のものと同様の映像表示デバイスである。
【0039】
本実施例1における映像処理回路12は、データ処理手段よりも後段に接続され、外部から入力される特定の映像データおよび前段から入力される映像データに基づき、少なくとも特定の映像データを含む最終映像データを生成して所定の映像表示部へ出力する回路からなる最終データ出力手段の一例である。
【0040】
特に、本実施例1に係る映像処理回路12は、外部から入力される2つの映像データ(ここでは、映像データD2、合成映像データD3)の合成に特化した特定用途向けの集積回路(ハードウェア)によって構成している。
【0041】
このように、映像処理回路12は、映像データD2および合成映像データD3を合成するという予め設計された処理だけを行うハードウェアであるため、CPU11のように状況に応じて処理負荷が増大することがなく熱暴走を起こすこともない。したがって、映像処理回路12は、常時安定して映像データD2および合成映像データD3の合成処理を行うことができる。
【0042】
また、映像合成回路12aは、CPU11から入力されている合成映像データD3に含まれる所定の同期信号に乱れが生じている場合などのように、異常な合成映像データD3が入力されている場合や、合成映像データD3が入力されない場合には、外部から入力されている映像データD2をそのまま合成映像データD4として映像表示部104へ出力する。
【0043】
このため、本実施例1に係る映像処理装置1によれば、たとえば、CPU11が突然熱暴走などを起こして正常に動作しなくなった場合であっても、少なくとも映像処理回路12へ外部から入力されている映像データD2だけは映像表示部104へ出力させることができる。
【0044】
このため、本実施例1に係る映像処理装置1によれば、重要な映像に対応する映像データを映像処理回路12へ入力させておけば、たとえCPU11が正常に動作しなくなったとしても、重要な映像データに対応する映像だけは映像表示部104で表示させることができる。
【0045】
たとえば、ナビゲーション映像の映像データD1をCPU11へ入力させ、車両の安全走行に直接影響を及ぼす重要なリアカメラ映像の映像データD2を映像処理回路12へ入力させた場合について図3を用いて説明する。
【0046】
図3の(A)に示すように、CPU11が正常に動作している状態では、映像処理装置1は、映像表示部104の表示画面105内で、ナビゲーション映像107の一部にリアカメラ映像106、操作ボタン映像108、再検索用の詳細メニュー映像108aを組み込んだ合成映像を表示させる。ここで、ナビゲーション映像107、操作ボタン映像108、再検索用の詳細メニュー映像108aは、CPU11によって合成処理された合成映像データD3に基づく映像である。
【0047】
そして、本実施例1の映像処理装置1は、図3(A)に示す合成映像の表示中に、CPU11が突然熱暴走を起こした場合、図3(B)に示すように、ナビゲーション映像107、操作ボタン映像108、再検索用の詳細メニュー映像108aについては表示できなくなるが、車両の安全走行に関して重要なリアカメラ映像106だけは表示を継続することができる。
【0048】
上記のように、本実施例1の映像処理装置1では、CPU11の動作状態がいかなる状態であっても、少なくとも外部から入力される映像データD2だけは安定して出力することができる映像処理回路12を映像表示部104の直前段に設けている。
【0049】
このため、本実施例1の映像処理装置1は、車両の安全走行に直接影響するような重要なリアカメラ映像106の映像データD2を映像処理回路12へ入力させておくことで、CPU11が正常に動作しなくなった場合であっても、リアカメラ映像106だけは継続して表示させることができる。
【0050】
また、本実施例1の映像処理装置1は、従来のCPU101が一括して行っていた映像の表示に関する全ての処理のうち、映像データD1および補助映像の映像データに対して映像データD2を合成する合成処理を映像処理回路12で行うように構成しているため、従来のCPU101に比べCPU11の処理負荷を低減することができる。
【0051】
このように、本実施例1に係る映像処理装置1では、従来に比べてCPU11の処理負荷が低減されているため、映像処理装置1によって合成処理する映像データの種類が増大した場合であっても、現状より処理能力の高いCPUを搭載する必要がない。したがって、映像処理装置1の製造コストの増大を抑制することができる。次に、図4を用いて、本発明の実施例2について説明する。
【実施例2】
【0052】
上記実施例1では、CPU11が正常に動作できなくなった場合に、少なくとも重要度の高い映像データD2の映像だけは映像表示部104の表示画面105で表示させることができる映像処理装置1について説明した。これに対し、実施例2に係る映像処理装置は、CPU11が正常に動作できなくなった場合に、CPU11へ外部から入力されている映像データD1についても表示させることができるように構成している。
【0053】
図4は、実施例2に係る映像処理装置2の構成を示すブロック図である。図4(A)に示すように、本実施例2の映像処理装置2は、CPU21と映像処理回路22とを備えている。
【0054】
CPU21は、内部描画部21aと映像合成部21bとを備えており、映像処理回路22は、映像合成回路22aとセレクタ22bとを備えている。つまり、本実施例2に係る映像処理装置2は、映像処理回路22がセレクタ22bを備えている点を除けば、図2に示した実施例1の映像処理装置1と同一の構成である。
【0055】
このため、ここでは、セレクタ22bの構成および動作について説明することとする。同図に示すように、セレクタ22bには、CPU21から出力される合成映像データD3とCPU21へ外部から入力されている映像データD1とが入力される。
【0056】
そして、セレクタ22bは、CPU21から映像処理回路22へ入力される合成映像データD3の状態が正常である場合に、合成映像データD3を選択して映像合成回路22aへ出力する。
【0057】
また、セレクタ22bは、CPU21から映像処理回路22へ入力される合成映像データD3の状態が異常である場合に、CPU21へ外部から入力されている映像データD1を選択して映像合成回路22aへ出力する。
【0058】
具体的には、セレクタ22bは、図4(B)に示すように、出力切替回路22cとCPU状態監視回路22dとを備えている。同図に示すように、出力切替回路22cへは、映像データD1と合成映像データD3とが入力される。また、CPU状態監視回路22dへは、合成映像データD3が入力される。
【0059】
CPU状態監視回路22dは、CPU21から入力される合成映像データD3に含まれる所定の同期信号に乱れが生じている場合のように、異常な合成映像データD3が入力されている場合、CPUの動作状態が正常でないと判定する。
【0060】
たとえば、CPU状態監視回路22dは、CPU21から入力される合成映像データD3に含まれる同期信号を予め定められた周期で受信できなかった場合や、各同期信号(パルス)のレベルにバラツキがある場合などに、合成映像データD3を異常と判定する。
【0061】
また、CPU状態監視回路22dは、CPU21から合成映像データD3自体が入力されない場合もCPUの動作状態が正常でないと判定する。
【0062】
そして、CPU状態監視回路22dは、CPUの動作状態が正常でないと判定した場合に、出力切替回路22cへ映像データD1を選択させるための選択命令を出力することによって、出力切替回路22cから映像合成回路22aへ映像データD1を出力させる。
【0063】
また、CPU状態監視回路22dは、CPU21から合成映像データD3が入力されない場合にも、出力切替回路22cへ映像データD1を選択させるための選択命令を出力することによって、出力切替回路22cから映像合成回路22aへ映像データD1を出力させる。
【0064】
また、CPU状態監視回路22dは、CPU21から正常な合成映像データD3が入力されている場合に、出力切替回路22cへ合成映像データD3を選択させるための選択命令を出力することによって、出力切替回路22cから映像合成回路22aへ合成映像データD3を出力させる。
【0065】
このように、本実施例2に係る映像処理装置2は、CPU21から映像処理回路22へ異常な合成映像データD3が出力されている場合や、CPU21が映像処理回路22へ合成映像データD3を出力できない場合には、CPU21へ外部から入力されている映像データD1を直接映像合成回路22aへ入力する。
【0066】
前述のように、映像合成回路22aは、入力される2つの映像データ(ここでは、映像データD1、D2)を合成処理して合成映像データD4を生成し、生成した合成映像データD4を最終映像データとして映像表示部104へ出力する。
【0067】
このため、本実施例2に係る映像処理装置2は、CPU21が正常に動作しなくなった場合であっても、少なくとも映像データD1および映像データD2に対応する映像を映像表示部104の表示画面105上で表示させることができる。次に、図5〜図8を用いて、本発明の実施例3について説明する。
【実施例3】
【0068】
図5は、実施例3に係る映像処理装置3の構成を示すブロック図であり、図6は、実施例3に係る映像処理装置3が備える処理負荷レベル対応テーブルを示す図であり、図7および図8は、実施例3に係る映像処理装置3の動作を示すフローチャートである。
【0069】
図5に示すように、本実施例3の映像処理装置3は、CPU31と映像処理回路32とを備えている。また、CPU31は、内部描画部31aと映像合成部31bと動作状態監視部31cとを備えており、映像処理回路32は、映像合成回路32aとセレクタ32bとを備えている。
【0070】
つまり、本実施例3に係る映像処理装置3は、CPU31が動作状態監視部31cを備えている点と、セレクタ32bが動作状態監視部31cから入力される命令に従って出力する映像データを選択する点を除けば、図4に示した実施例2の映像処理装置2と同一の構成である。
【0071】
このため、ここでは、動作状態監視部31cについて説明することとする。同図に示すように、動作状態監視部31cは、内部描画部31a、映像合成部31b、およびセレクタ32bと接続されている。
【0072】
同図に示す動作状態監視部31cは、内部描画部31aおよび映像合成部31bの動作状態を監視することで、CPU31の動作状態が正常状態であるか特定の異常状態であるかを判定する。
【0073】
そして、動作状態監視部31cは、CPU31の動作状態が正常状態であると判定している場合は、セレクタ32bへ合成映像データD3を選択して出力させるための命令を出力する。
【0074】
また、動作状態監視部31cは、CPU31の動作状態が特定の異常状態であると判定している場合は、セレクタ32bへ映像データD1を選択して出力させるための命令を出力する。
【0075】
具体的には、動作状態監視部31cは、CPU31が熱暴走を起こした場合およびCPU31の処理負荷レベルが所定の処理負荷レベル以上となった場合に、CPU31の動作状態が異常状態であると判定する。
【0076】
たとえば、動作状態監視部31cは、図示しない温度センサによりCPU31近傍の温度を検出し、検出した温度が予め定められたCPU31の定格温度に達した場合に、CPU31が熱暴走を起こしたと判定する。
【0077】
さらに、動作状態監視部31cは、CPU31の現状の処理負荷レベルが仮に所定の処理負荷レベル未満であったとしても、近い将来CPU31の処理負荷レベルが所定の処理負荷レベル以上となることが予測されると判定した場合には、セレクタ32bへ映像データD1を選択して出力させるための命令を出力する。
【0078】
具体的には、動作状態監視部31cは、図6に示すように、CPU31が実行する複数種類の処理と、各処理を実行した場合にCPUにかかる処理負荷レベルとをそれぞれ対応付けた処理負荷レベル対応テーブルを記憶している。
【0079】
ここでは、同図に示すように、一例として処理N1の処理負荷レベルを「3」、処理N2の処理負荷レベルを「2」、処理N3の処理負荷レベルを「1」としている。そして、処理負荷レベルに対応する数値が大きな処理ほど、実行時にCPU31にかかる処理負荷レベルが高いものとする。
【0080】
そして、動作状態監視部31cは、CPU31の現状の処理負荷レベルの合計値が所定レベル未満である期間に、CPU31へ新たな処理の実行が要求されたことを検出した場合、図6に示す処理負荷レベル対応テーブルを参照する。
【0081】
続いて、動作状態監視部31cは、処理負荷レベル対応テーブルに基づき、CPU31が現状で実行している処理の処理負荷レベルの合計値と、新たに要求された処理の処理負荷レベルとの合計レベル(以下、「予測処理負荷レベル」という。)が所定レベル以上となる場合、近い将来CPU31の処理負荷レベルが所定の処理負荷レベル以上となることが予測されると判定する。
【0082】
こうして動作状態監視部31cは、近い将来CPU31の処理負荷レベルが所定の処理負荷レベル以上となることが予測されると判定した場合に、セレクタ32bへ映像データD1を選択して出力させるための命令を出力する。
【0083】
そして、セレクタ32bは、動作状態監視部31cから映像データD1を選択して出力させるための命令が入力された場合に、映像合成回路32aへ映像データD1を出力する。また、セレクタ32bは、動作状態監視部31cから合成映像データD3を選択して出力させるための命令が入力された場合に、映像合成回路32aへ合成映像データD3を出力する。
【0084】
このため、本実施例3に係る映像処理装置3は、CPU31の動作状態が正常でなくなることが予測される場合にも、少なくとも映像データD1および映像データD2に対応する映像を映像表示部104の表示画面105上で表示させることができる。なお、本実施例3では、CPU31の内部に動作状態監視部31cを設けた場合を例に挙げて説明したが、動作状態監視部31cはCPU31の外部に設けてもよい。
【0085】
ここで、本実施例3に係る映像処理装置3の動作について、図7および図8を用いて説明する。なお、ここでは、動作状態監視部31cが実行する処理についてのみ説明する。動作状態監視部31cは、CPU31へ電源が投入されている期間、図7および図8に示す処理を並行して順次繰り返して実行する。
【0086】
動作状態監視部31cは、CPU31へ電源が投入されると、図7に示すように、CPU31で熱暴走が発生しているか否かを判定し(ステップS101)、熱暴走が発生していると判定している場合(ステップS101,Yes)、セレクタ32bへ映像データD1を選択させるための命令を出力して(ステップS104)処理を終了する。
【0087】
また、動作状態監視部31cは、CPU31で熱暴走が発生していないと判定した場合(ステップS101,No)、CPU31の処理負荷レベルが所定レベル以上であるか否かを判定する(ステップS102)。
【0088】
そして、動作状態監視部31cは、CPU31の処理負荷レベルが所定レベル以上であると判定した場合(ステップS102,Yes)、セレクタ32bへ映像データD1を選択させるための命令を出力して(ステップS104)処理を終了する。
【0089】
また、動作状態監視部31cは、CPU31の処理負荷レベルが所定レベル未満であると判定した場合(ステップS102,No)、CPU31の予測処理負荷レベルが所定レベル以上であるか否かを判定する(ステップS103)。
【0090】
そして、動作状態監視部31cは、CPU31の予測処理負荷レベルが所定レベル以上であると判定した場合(ステップS103,Yes)、セレクタ32bへ映像データD1を選択させるための命令を出力して(ステップS104)処理を終了する。
【0091】
また、動作状態監視部31cは、CPU31の予測処理負荷レベルが所定レベル未満であると判定した場合(ステップS103,No)、処理を終了する。
【0092】
このように、本実施例3に係る映像処理装置3は、動作状態監視部31cによりCPU31の処理負荷レベルまたは予測処理負荷レベルが所定レベル以上となった場合に、映像合成回路32aへ映像データD1を入力させる。
【0093】
このため、本実施例3に係る映像処理装置3は、CPU31が正常に動作しなくなった場合だけでなく、CPU31が正常に動作しなくなることが予測される場合にも、少なくとも映像データD1および映像データD2に対応する映像を映像表示部104の表示画面105上で表示させることができる。
【0094】
また、映像処理装置3は、図7に示す処理と並行して図8に示す処理を実行する。すなわち、映像処理装置3は、CPU31へ電源が投入されると、図8に示すように、CPU31の処理負荷レベルが所定レベル未満であるか否かの判定を行う(ステップS201)。
【0095】
そして、映像処理装置3は、CPU31の処理負荷レベルが所定レベル未満であると判定した場合(ステップS201,Yes)、セレクタ32bへ合成映像データD3を選択させるための命令を出力して(ステップS203)処理を終了する。
【0096】
また、映像処理装置3は、CPU31の処理負荷レベルが所定レベル以上であると判定した場合(ステップS201,No)、CPU31の予測処理負荷レベルが所定レベル未満であるか否かの判定を行う(ステップS202)。
【0097】
そして、映像処理装置3は、CPU31の予測処理負荷レベルが所定レベル未満であると判定した場合(ステップS202,Yes)、セレクタ32bへ合成映像データD3を選択させるための命令を出力して(ステップS203)処理を終了する。
【0098】
また、映像処理装置3は、CPU31の予測処理負荷レベルが所定レベル以上であると判定した場合(ステップS202,No)処理を終了する。
【0099】
なお、図7および図8に示す所定レベルは、同一のレベルとしてもよいが、異なるレベルとしてもよい。たとえば、図8の所定レベルを、図7の所定レベルよりも小さい値にすれば、映像処理回路32へ入力する映像データを合成映像データD3から映像データD1へ切り替える場合よりも、映像データD1から合成映像データD3へ切り替える場合の方を慎重に行うことができる。
【0100】
このため、映像処理回路32は、比較的信頼性の高い合成映像データD3と、外部から入力される映像データD2とを合成処理した合成映像データD4を最終映像データとして映像表示部104へ出力することができる。
【0101】
このように、本実施例3に係る映像処理装置3は、動作状態監視部31cによりCPU31の処理負荷レベルまたは予測処理負荷レベルが所定レベル未満となった場合に、映像合成回路32aへ合成映像データD3を入力させる。
【0102】
このため、本実施例3に係る映像処理装置3は、CPU31の動作状態が正常な状態に復帰した場合に、映像データD1、D2および補助映像の映像データを合成処理した合成映像データD4の映像を再び映像表示部104の表示画面105上で表示させることができる。次に、図9および図10を用いて、本発明の実施例4について説明する。
【実施例4】
【0103】
上記実施例2および実施例3では、セレクタ22b、32bを映像処理回路22、32の内部に設けた場合を例に挙げて説明したが、セレクタは映像処理回路の外部に設けてもよい。ここでは、セレクタを映像処理回路の外部に設けた映像処理装置を例に挙げて説明する。
【0104】
図9は、実施例4に係る映像処理装置4の構成を示すブロック図であり、図10は、実施例4に係る映像処理装置4の動作を示す図である。図9に示すように、本実施例4に係る映像処理装置4は、多段に接続された3つのCPU41a、41b、41cと、映像処理回路42と、セレクタ43とを備えている。
【0105】
CPU41aは、図2に示したCPU11と同一の機能を備えたものである。また、CPU41b、41cは、前段のCPUから入力される合成映像データと外部から入力される映像データと内部で生成した補助映像の映像データとを合成処理して合成映像データを生成する処理部である。
【0106】
そして、CPU41b、41cは、生成した合成映像データを後段のCPUへ出力する。また、映像処理回路42は、図2に示した映像処理回路12と同一の機能を備えたものである。
【0107】
同図に示すように、本実施例4においても、映像処理回路42は、実施例1〜3のものと同様に処理負荷の変化や熱暴走が発生しない回路(ハードウェア)によって構成している。また、本実施例4においても、映像処理回路42は、映像表示部104の直前段に接続している。
【0108】
また、映像処理回路42は、実施例1〜3のものと同様に、外部から入力される特定の映像データ、たとえば、車両の走行に直接影響する重要なリアカメラ映像の映像データDdと、前段のCPU41cから入力される合成映像データとを合成した合成映像を生成し、生成した合成映像データを最終映像データとして映像表示部104へ出力する。
【0109】
このため、本実施例4に係る映像処理装置4は、前段のCPU41a、41b、41cが正常に動作できなくなった場合であっても、少なくとも重要な映像データDdの映像だけは、映像表示部104で表示させることができる。
【0110】
また、本実施例4に係るセレクタ43は、映像流路切替部43aと、CPU監視部43bと、優先順位判別部43cとを備えている。映像流路切替部43aは、CPU監視部43bによる制御に従って、外部から入力される映像データDa、Db、Dcの流路を切り替える処理部である。なお、映像データDdは、映像流路切替部43aを介さずに映像処理回路42へ直接入力される。
【0111】
CPU監視部43bは、CPU41a、41b、41cの動作状態を監視する処理部である。そして、CPU監視部43bは、CPU41a、41b、41cのうち動作状態が異常なものを検知した場合に、映像流路切替部43aへ映像データDa、Db、Dcの流路を切り替えさせるための切替命令を出力する。
【0112】
また、優先順位判別部43cは、映像流路切替部43aによる映像データDa、Db、Dcの流路切替に伴い、複数の映像データDa、Db、Dcの入力を受付けた場合に、各複数の映像データDa、Db、Dcの優先順位を判別し、いずれか一つの映像データを映像処理回路42へ出力する処理部である。
【0113】
ここで、図10を用いて、本実施例4に係る映像処理装置4の動作について説明する。本実施例4に係る映像処理装置4は、たとえば、図10(A)に示すように、CPU監視部43bによりCPU41bの動作状態が異常であると判定した場合、映像流路切替部43aへ映像データDa、Dbの流路切替を行わせる。
【0114】
具体的には、同図に示すように、CPU監視部43bは、CPU41bの動作状態が異常であると判定した場合、映像流路切替部43aへ流路の切替命令を出力することで、異常と判定したCPU41bとCPU41bよりも前段に接続されているCPU41aへ入力されている映像データDa、Dbを、異常と判定したCPU41bの後段に接続されているCPU41cへ入力させる。
【0115】
これにより、最終段に接続されているCPU41cは、映像データDa、Db、Dcの全てを合成処理した合成映像データを映像処理回路42へ出力する。そして、映像処理回路42は、CPU41cから入力される合成映像データと外部から入力される映像データDdとを合成処理した最終映像データを生成して映像表示部104へ出力する。
【0116】
このため、本実施例4に係る映像処理装置4は、少なくともCPU41a、41b、41cの中で最終段に接続されているCPU41cさえ正常に動作していれば、特定の重要な映像データDdを含め、映像処理装置4へ外部から入力される全ての映像データDa、Db、Dc、Ddを映像表示部104で表示させることができる。
【0117】
なお、CPU監視部43bは、CPUが4以上多段に接続されている場合、最終段のCPUを除くCPU群の中で動作状態が異常なCPUを複数検知した場合、次のように映像データの流路切替制御を行う。
【0118】
すなわち、CPU監視部43bは、動作状態が異常と判定したCPUの中で、最も後段に位置するCPU(以下、単に「異常CPU」という。)と、異常CPUよりも前段に接続されている全てのCPUへ外部から入力される映像データを、異常CPUの後段に接続されているCPUへ入力させる。
【0119】
これにより、本実施例4に係る映像処理装置4は、多段に接続された複数のCPUの中で少なくとも最終段のCPUさえ正常に動作していれば、特定の重要な映像データDdを含め、映像処理装置4へ外部から入力される全ての映像データDa、Db、Dc、Ddを映像表示部104で表示させることができる。
【0120】
また、CPU監視部43bは、図10(B)に示すように、CPU41a、41b、41cの中で最後段に接続されているCPU41cの動作状態が異常であると判定した場合、各CPU41a、41b、41cへ外部から入力される全ての映像データDa、Db、Dcを優先順位判別部43cへ入力する。
【0121】
そして、優先順位判別部43cは、入力された各映像データDa、Db、Dcの優先順位を判別し、最も優先順位の高い一つの映像データを映像処理回路42へ出力する。このため、映像処理回路42は、優先順位判別部43cから入力される映像データと外部から入力される映像データDdとを合成処理した最終映像データを映像表示部104へ出力する。
【0122】
これにより、本実施例に係る映像処理装置4は、CPU41a、41b、41cの中で最後段に接続されているCPU41cの動作状態が異常となった場合、少なくとも特定の重要な映像データDdと、他の映像データDa、Db、Dcの中で最も優先順位の高い映像データの映像および映像データDdの映像だけは、映像表示部104で表示させることができる。
【0123】
なお、映像データDa、Db、Dcの優先順位の決定方法としては、たとえば、最も前段に接続されているCPU41aへ元々入力される予定の映像データDaの優先順位を最高とし、最も後段に接続されているCPU41cへ元々入力される予定の映像データDcの優先順位を最低と定めるなど、任意の決定方法を用いることができる。
【0124】
上述したように、実施例1〜4に係る映像処理装置では、前段から入力される映像データがいかなる状態であっても、少なくとも外部から入力される映像データだけは安定して出力する映像処理回路を映像表示部の直前段に設けている。
【0125】
このため、実施例1〜4に係る映像処理装置は、車両の安全走行に直接影響するような映像データを映像処理回路へ入力させておくことで、CPUが正常に動作しなくなった場合であっても、車両の安全走行に直接影響するような映像データの映像だけは継続して表示させることができる。
【0126】
また、実施例1〜4に係る映像処理装置は、従来のCPU101が一括して行っていた映像の表示に関する全ての処理のうち、単純な映像データ同士の合成処理をCPUではなく、映像処理回路で行うように構成しているため、従来のCPU101に比べCPUの処理負荷を低減することができる。
【0127】
このように、実施例1〜4に係る映像処理装置は、従来に比べてCPUの処理負荷が低減されているため、映像処理装置によって合成処理する映像データの種類が増大した場合であっても、現状より処理能力の高いCPUを搭載する必要がない。したがって、映像処理装置の製造コストの増大を抑制することができる。
【0128】
また、実施例1〜3では、CPUおよび映像処理回路をそれぞれ一つずつ備えた映像処理装置を例に挙げて説明したが、CPUおよび映像処理回路の数は一つに限定するものではない。
【0129】
映像処理装置へCPUおよび映像処理回路それぞれを複数設ける場合には、少なくとも映像表示部の直前段にハードウェアにより構成された映像処理回路を設け、映像処理回路の前段に各CPUあるいは映像処理回路をそれぞれ多段に接続して映像処理装置を構成する。
【0130】
かかる構成とすることで、上記実施例1〜3と同様の効果、すなわち、製造コストの増大を抑制しつつ、他の映像が表示不可能となった場合であっても安全性に関わるような特定の映像の表示を継続させることができる映像処理装置を提供することができる。
【符号の説明】
【0131】
1〜4 映像処理装置
11、21、31、41a〜41c CPU
12、22、32、42 映像処理回路
11a、21a、31a 内部描画部
11b、21b、31b 映像合成部
12a、22a、32a 映像合成回路
22b、32b、43 セレクタ
22c 出力切替回路
22d CPU状態監視回路
31c 動作状態監視部
43a 映像流路切替部
43b CPU監視部
43c 優先順位判別部
104 映像表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のソフトウェアを実行することで外部および/または前段から入力される映像データに基づき生成した映像データを後段へ出力するデータ処理手段と、
前記データ処理手段よりも後段に接続され、外部から入力される特定の映像データおよび前段から入力される映像データに基づき、少なくとも前記特定の映像データを含む最終映像データを生成して所定の映像表示部へ出力する回路からなる最終データ出力手段と
を備えたことを特徴とする映像処理装置。
【請求項2】
前記最終データ出力手段へ前段から入力される映像データおよび前記データ処理手段へ外部から入力される映像データのうち、いずれか一方の映像データを選択して前記回路へ入力するセレクタをさらに備え、
前記回路は、前記データ処理手段へ外部から入力される映像データが前記セレクタによって選択された場合、少なくとも該選択された映像データを含む前記最終映像データを生成することを特徴とする請求項1に記載の映像処理装置。
【請求項3】
前記データ処理手段の動作状態を監視する監視手段をさらに備え、
前記セレクタは、前記監視手段により前記データ処理手段の動作状態が特定動作状態であると判定されている場合に、前記データ処理手段へ外部から入力される映像データを選択することを特徴とする請求項2に記載の映像処理装置。
【請求項4】
前記監視手段は、前記データ処理手段の処理負荷レベルが所定レベル以上となっている場合に、前記データ処理手段の動作状態が特定動作状態であると判定することを特徴とする請求項3に記載の映像処理装置。
【請求項5】
前記セレクタは、前記監視手段により前記データ処理手段の動作状態が前記特定状態以外の通常状態であると判定されている場合に、前記最終データ出力手段へ前段から入力される映像データを選択することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の映像処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−116157(P2011−116157A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−272864(P2009−272864)
【出願日】平成21年11月30日(2009.11.30)
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【Fターム(参考)】