説明

映像処理装置

【課題】入力される映像信号を異なるフレームレートの映像信号にする際に発生する重複フレームについて、回路規模を増大することなくフレームデータ前後の動きのある部分について不自然さを軽減するように画像処理をした映像を提供する映像処理装置を得る。
【解決手段】 映像信号について分割した画像領域ごとに映像データから動きの有無を検出する画像解析部を備え、入力と出力とで異なるフレームレートに応じて映像データを前記フレームメモリへの書き込み及び読み出しを行ない、前記フレームメモリから読み出された映像データが、連続して同じフレームを読み出している場合は、該当のフレームの映像データの全体画像領域のうち前記画像解析部で前記映像データのフレームについて映像の動きがあると判定された部分領域のみ映像データから映像をぼかす平滑化処理をした出力に切り替えて出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、インターレース方式またはプログレッシブ方式で入力された映像信号を異なる出力クロックまたは異なるフレームレートの映像信号に変換する映像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年テレビやカーナビゲーションシステムの表示デバイスとして、液晶ディスプレイなどが普及しており、CRTディスプレイのようにインターレース走査方式ではなく、プログレッシブ走査方式を用いてより高精細に表示することが一般的である。一方、入力される映像としては従来の標準放送(NTSC、PAL、SECAMなど)やHDTV放送、あるいは記録された映像コンテンツなどがあり、表示走査方式や垂直同期周波数は様々である。さらに1フレームを構成する画面解像度についても様々である。したがって、液晶ディスプレイなどの表示装置に高精細に表示するための映像処理装置では、様々な表示走査方式、垂直同期周波数、及び画面解像度で入力された映像信号を、接続する表示装置の仕様に基づいた所定の垂直同期周波数のプログレッシブ走査方式の映像信号に変換する必要が生じる。
【0003】
例えば、画面解像度が800×480画素、垂直同期周波数が60Hzのプログレッシブ走査方式という仕様の液晶ディスプレイに接続する場合、入力された映像が1フレームあたり625本の走査線で垂直同期周波数が50Hzのインターレース走査方式であるPAL方式であれば、インターレース信号をプログレッシブ信号に変換し、画像サイズを拡大縮小して画面解像度を変換し、垂直同期周波数を60Hzに変更する必要がある。ここで、インターレース信号をプログレッシブ信号に変換することをIP変換といい、画面解像度を変換することを解像度変換といい、垂直同期周波数を変更することをフレームレート変換という。
【0004】
このような状況でのフレームレート変換の方法としては、映像のフレームデータを記憶するためのフレームメモリを用いて、入力映像のフレームデータについてフレームメモリへの書き込みとフレームメモリからの読み出しとの間で、追い越し発生の有無を予測して、追い越し発生を判定した場合にはフレームメモリから同じフレームデータを連続して読み出して表示装置へ出力する方法がある。
【0005】
この方法によれば、同じフレームの映像を連続して表示する場合があるので、入力された映像が動きのある映像であれば、そのときに動きが止まって見えるようになり表示された映像に不自然さが生じるという問題がある。
【0006】
この改善策として、追い越し発生時に同じフレームデータをそのまま出力するのではなく、フレームデータをフレーム毎に領域分割を行い、動きを各領域の動きの方向を求めたものとあらかじめ設定する複数の映像の動きの条件式との比較を行なうことで映像の動きの種類を判定し、動きがあると判定された場合には前後2フレームを用いて同じ画素位置の画素データを合成したフレームデータを出力するフレームデータ補間方法がある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009−115910号公報(第5−12頁、第10図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来の特許文献1のようなフレームデータ補間方法を用いた映像処理装置では、あらかじめ設定している条件式に該当する動きに対しての出力映像での不自然さは軽減されるが、様々な映像の動きを動きとして判定するためには、それぞれの動きに対しての条件式を用意して設定する必要があり、条件式が増えれば判定に必要となる処理量または回路規模が増大するという問題があった。
【0009】
この発明は、上述のような課題を解消するためになされたもので、同じフレームデータが連続する場合に、処理量または回路規模を増大することなく、フレームデータ前後の動きのある部分について不自然さを軽減するよう映像に画像処理をして出力する映像処理装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明に係る映像処理装置においては、第1のフレームレートの入力映像信号から第2のフレームレートの出力映像信号を生成する映像処理装置であって、所定の複数フレーム分の映像データを記憶する容量を有するフレームメモリと、前記入力映像信号に含まれる映像データを第1のフレームレートで前記フレームメモリへ書き込みをし、書き込まれた映像データを第2のフレームレートで前記フレームメモリから読み出しをするフレームメモリ制御部と、前記第1のフレームレート及び前記第2のフレームレートに応じて、前記フレームメモリ制御部が前記フレームメモリにアクセスするメモリ領域を制御し、前記フレームメモリから読み出された映像データのフレームが、前回読み出した映像データのフレームと同じである場合に追い越し発生を示す追越発生フラグを出力する追越制御部と、前記映像データに対して、フレーム単位の全体画像領域を分割した部分領域ごとに映像の動きの有無を検出する画像解析部と、前記フレームメモリから読み出された映像データを入力として映像をぼかす平滑化処理を行なう平滑化処理手段を有し、前記追越発生フラグが追い越し発生を示していない場合は、前記フレームメモリから読み出された映像データを前記出力映像信号として出力し、前記追越発生フラグが追い越し発生を示している場合は、該当するフレームの映像データの全体画像領域のうち前記画像解析部で映像の動きがあると判定された部分領域は前記平滑化処理手段によって平滑化された該当する部分領域の出力を選択し、前記画像解析部で映像の動きがあると判定されなかった部分領域は前記フレームメモリから読み出された該当するフレームの映像データを選択して合成した映像データを前記出力映像信号として出力する画像処理部とを備えるものである。
【発明の効果】
【0011】
この発明は、映像データから映像信号の動きの有無を部分的に検出する画像解析部を備え、連続して同じフレームを読み出している場合は、画像解析部で映像信号に動きが有ると判定された部分について画像処理部によって平滑化処理を行なった映像データを用いて出力することにより、フレームの部分ごとの映像の動きの有無のみを検出するため、回路規模を増大することなく判定することが可能となる。また、動きのない部分についてぼやけのない映像を提供し、動きのある部分について部分的な平滑化処理を行なうことでフレームデータ前後の動きのある部分について不自然さを軽減するように画像処理をした映像を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】この発明の実施の形態1を示すブロック図である。
【図2】この発明の実施の形態1でのフレームレート変換動作の説明図である(入力と出力の垂直同期周波数が同じ場合)。
【図3】この発明の実施の形態1でのフレームレート変換動作の説明図である(入力の方が出力よりも垂直同期周波数が高い場合)。
【図4】この発明の実施の形態1でのフレームレート変換動作の説明図である(出力の方が入力よりも垂直同期周波数が高い場合)。
【図5】この発明の実施の形態1の画像解析部106のブロック図である。
【図6】この発明の実施の形態1の画像解析部106での動作の説明図である。
【図7】この発明の実施の形態1のエッジ数比較ブロック1067での動作の説明図である。
【図8】この発明の実施の形態1の画像処理部107のブロック図である。
【図9】この発明の実施の形態2を示すブロック図である。
【図10】この発明の実施の形態2におけるエッジ数比較ブロック2067でのインターレース走査方式の映像データとエッジ数の比較対象のフィールドを示す図である。
【図11】この発明の実施の形態3の画像解析部306のブロック図である。
【図12】この発明の実施の形態3での画像解析部306での動作の説明図である。
【図13】この発明の実施の形態4の画像解析部406のブロック図である。
【図14】この発明の実施の形態4でのエッジ分布取得ブロック4062での動作の説明図である。
【図15】この発明の実施の形態5の画像解析部506のブロック図である。
【図16】この発明の実施の形態5でのエッジ分布取得ブロック5062での動作の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
実施の形態1.
図1は、この発明を実施するための実施の形態1における映像処理装置の構成を示すブロック図である。図1において、映像処理装置100は、入力される映像信号の映像データを記録保持するフレームメモリ101、フレームメモリ101への書き込み及び読み出しを制御するフレームメモリ制御部102、入力映像信号のフレームレートと出力する映像信号のフレームレートに応じてフレームメモリ制御部102が書き込みまたは読み出しするフレームメモリ101のアクセス領域を制御する追越制御部105、入力された映像データからフレーム前後での映像の動きの有無を部分的に検出する画像解析部106、フレームメモリ制御部102の読み出された映像データと追越制御部105の情報と画像解析部106の出力に応じてフレームメモリ制御部102の読み出された映像データの画像処理を行なう画像処理部107からなる。ここで、映像信号は、垂直・水平同期信号、垂直データイネーブル信号、水平データイネーブル信号、映像データ信号などを含むものとする。なお、画像解析部106の内部構成は図5に、画像処理部107の内部構成は図8にて示す。
【0014】
次に各構成要素について説明する。フレームメモリ101は、映像データを記録保持するものである。フレームメモリ101の容量は、入力される映像信号と出力する映像信号とのフレームレートやデータ方式が異なる場合を考慮して、記録の容量は入力される映像信号の仕様に基づいて必要な1フレームの最大容量を複数確保できる容量を持つものである。図1ではF1,F2,およびF3と3フレーム分を記録する容量を確保するものとする。図1では1つのメモリをF1〜F3の3つの領域に分けて用意するものとするが、複数のメモリでフレームメモリ101を構成することで書き込みと読み出しのアクセスが重複する状況を抑えることが可能となりアクセス管理が容易になる。
【0015】
フレームメモリ制御部102は、フレームメモリ101への映像データの書き込みを制御するフレームメモリ書き込み制御部103と、フレームメモリ101からの映像データの読み出しを制御するフレームメモリ読み出し制御部104とからなる。フレームメモリ書き込み制御部103は、入力された映像データの入力垂直同期信号に基づいて書き込みの開始および書き込みアドレス決定を行なう。フレームメモリ読み出し制御部104は、出力するフレームレートに応じた出力垂直同期信号に基づいて読み出しの開始および読み出しアドレス決定を行なう。ここで、出力垂直同期信号のような表示出力映像の同期信号は、出力先のモニターなどの仕様に応じて決められるものであって、映像処理装置100の外部から入力されるものであっても良いし、映像処理装置100に出力先のモニターなどの仕様情報を入力して、映像処理装置100内で生成するとしても良い。本実施の形態では、追越制御部105が出力先モニターなどの仕様情報に基づいて生成するものとする。また、書き込みのアドレス決定又は読み出しのアドレス決定については、後段の追越制御部105から供給される書き込みフレーム番号FWおよび読み出しフレーム番号FRに対応付けたメモリ領域から決まるものとしても良い。
【0016】
追越制御部105は、入力垂直同期信号および出力垂直同期信号から、フレームメモリ101での書き込みおよび読み出し領域を推測・算出して書き込みフレーム番号FWおよび読み出しフレーム番号FRとしてフレームメモリ制御部102に出力するものである。また、追越制御部105は、フレームメモリ制御部102が同じフレームを連続して読み出すことになる場合に、同じフレームを連続して読み出していること、つまり、追い越しが発生していることを示す追越発生フラグを生成して出力する。たとえば、追越発生フラグが”0”の場合は追越発生フラグが追い越し発生状態を示していない時であって、追越発生フラグが”1”の場合は追越発生フラグが追い越し発生状態を示している時とする。
【0017】
上述した追い越し発生時の動作は一例であり、この方式に限るものではない。
【0018】
ここで入力側と出力側のフレームレートの相違と入力映像データの損失あるいは出力映像データの重複との関係について図2〜図4を用いて説明する。図2〜図4は、本実施の形態でのフレームレート変換動作の説明図である。ここで入力映像データは、i1、i2、i3、と入力垂直同期信号のパルス(図2〜図4では負極性で表されている)ごとに順次入力されていることを表し、フレームメモリ書き込みアドレスに割り当てられたF1〜F3は、フレームメモリ書き込み制御部103が書き込みを行なうアドレスがどのフレーム領域であるかを示している。同様に、フレームメモリ読み出しアドレスに割り当てられたF1〜F3は、フレームメモリ読み出し制御部104が読み出しを行なうアドレスがどのフレーム領域であるかを示している。
【0019】
図2は、入力される映像信号と出力する映像信号との垂直同期周波数が同じ場合である。この場合、出力垂直同期信号のパルスが入力垂直同期信号のパルスを追い越すことはないため、入力映像データi1をフレームメモリ領域F1に書き込みを行なっている途中であっても、フレームメモリ領域F1に書き込み始めた後に発生した出力垂直同期信号のパルスに基づいてフレームメモリ領域F1を読み出し始めたときに読み出しが書き込みを追い越すことはない。また読み出しのフレーム領域も、書き込みのフレーム領域の順番を追って重複せずに読み出すことで書き込みが読み出しを追い越すこともない。従って、読み出し側の映像データが異なるフレームの映像データを出力してしまうことはない。また、読み出し側の映像データのフレームが連続して同じフレームを読み出すことなく、入力側の映像データのフレームが欠落することなく出力することができる。
【0020】
ここで、図2については、入力映像データを供給する装置のクロックと映像処理装置100側のクロックが同期している状況で説明をしているが、クロックジッタによっては出力垂直同期信号のパルスが入力垂直同期信号のパルスを追い越す場合もその逆もありうる。これは複数のフレームを記録できるだけのフレームメモリ領域を持ち、クロックジッタによるパルスの時間変動を許容できるだけの期間をずらして読み出すことで解消できる。
【0021】
図3は、入力される映像信号が出力する映像信号の垂直同期周波数よりも高い場合である。この場合、フレームメモリ101からの読み出しが完了する前に、入力映像データの書き込みが追い越してしまうことがある。例えば図3の点線部分付近では同じフレームメモリ領域を読み出し、書き込みをしてしまうと、読み出し側でi1番目フレームの映像データを読み出している途中にそのフレーム領域のデータがi4番目フレームの映像データに書き換わることになるため、読み出し側の映像データが異なるフレームの映像データを出力してしまうことになる。そのため、追越制御部105は、図3の点線部分付近の書き込みのフレームメモリ領域をF2に変更させる制御を行うことで、読み出し側の映像データが異なるフレームの映像データを出力してしまう問題は回避できる。ただし、この場合、読み出し側がi3番目フレームを読み出す前にF2フレーム領域を上書きすることになるため、i3番目フレームが欠落することになる。
【0022】
図4は、図3とは逆に入力される映像信号が出力する映像信号の垂直同期周波数よりも低い場合である。この場合、フレームメモリ101への書き込みが完了する前に、読み出しが追い越してしまうことがある。例えば図4の点線部分付近では同じフレームメモリ領域を読み出し、書き込みをしてしまうと、書き込み側でi5番目フレームの映像データを書き込んでいる途中にそのフレーム領域のデータを読み出そうとするとi5番目フレームに書き込まれていない領域を読み出してしまうことになるため、読み出し側の映像データが異なるフレームの映像データを出力してしまうことになる。そのため、追越制御部105は、図4の点線部分付近の読み出しのフレームメモリ領域をF1に変更させる制御を行うことで、読み出し側の映像データが異なるフレームの映像データを出力してしまう問題は回避できる。ただし、この場合、読み出し側がi4番目フレームを連続して読み出すことになる。本実施の形態における追越制御部105は、図4のように同じフレームを連続して読み出す際に、追い越しが発生していることを示す追越発生フラグを生成して出力する。
【0023】
画像解析部106は、入力された映像データからフレーム前後での映像の動きの有無を部分的に検出するものである。図5は、本実施の形態に係る画像解析部106のブロック図の一例を示す。画像解析部106はエッジ抽出ブロック1061、エッジ分布取得ブロック1062、エッジ値2値化ブロック1063、ローカルエッジ数カウントブロック1064、ローカルメモリ制御ブロック1065、ローカルメモリ1066、エッジ数比較ブロック1067からなる。
【0024】
エッジ抽出ブロック1061は、入力データの輝度信号が急激に変化する輪郭情報を抽出する。具体的には、ソーベルフィルタやプリューウィットフィルタ等の一般的なフィルタ処理を行い、勾配の大きさ(エッジ強度)を求める。エッジ強度を8ビットで0〜255の正の整数値を取り、0が最も弱く255が最も強いものとして表現するものとする。
【0025】
エッジ分布取得ブロック1062は、1フレームの画像を所定の画素数毎に領域分割し、各領域単位のエッジの分布数を取得する。このような1フレームの画像を分割した領域を部分領域ともいう。エッジ値2値化ブロック1063は、エッジ抽出ブロック1061で出力する各画素でのエッジ強度値が所定の範囲内にあるか否かで2値化する。ここで所定の範囲について下限閾値をTHL、上限閾値をTHHとした場合で説明する。ある画素のエッジ強度値がTHL以上かつTHH以下であるとき、その画素のエッジ強度2値化値を"1"とし、THL未満またはTHHより大きい場合は"0"とする。例えば、図6(1a)のような現フレームがあった場合、所定の範囲についてTHL=70、THH=255といった値に設定したとき、エッジ値2値化ブロック1063で2値化された結果では図6(1b)のような車の輪郭や家のようなエッジ強度の高い輪郭が残り、家の屋根の細かい段差や背景の山の形などエッジ強度の低い画素についてはエッジとして残らないような結果が得られる。ここで図6(1a)は、黒色をエッジ強度が最大(255)とし、白色をエッジ強度が最小(0)として表している。同様に図6(1b)は黒色をエッジ強度2値化値が"1"とし、白色をエッジ強度2値化値が"0"として表している。
【0026】
従って、フレームについてのエッジ強度を用いる場合に、エッジ値2値化ブロック1063を適用することで、1画素に対して8ビット必要であったエッジ強度が1ビットで表現することが可能となるため、情報の保持する容量が小さくなり、後段の演算回路の規模も小さくすることが可能になる。
【0027】
ローカルエッジ数カウントブロック1064は、図6(1c)の点線で示すように、画像を所定画素数毎に領域分割し、領域毎にエッジ強度が"1"である画素数をカウントする。その結果、領域毎に1つの値が算出され、図6(1d)に示すようなエッジ分布情報がエッジ分布取得ブロック1062の出力として得られる。
【0028】
このようにしてエッジ分布取得ブロック1062で得られたエッジ分布情報は、映像データが入力される毎にローカルメモリ制御ブロック1065によってローカルメモリ1066に書き込まれる。ローカルメモリ1066では複数フレーム分のエッジ分布情報を記憶しておく。ローカルメモリ1066は、フレーム単位で独立したメモリで構成されてもよいが、図5のようにフレーム単位でB1、B2、B3とメモリ領域を分けて保持してもよい。
【0029】
エッジ数比較ブロック1067は、フレームレート変換による追越発生ステータス信号と、追い越しが発生する際にフレームメモリ101から繰り返して読み出されるフレームデータのフレーム番号(出力フレーム番号)情報とを受け取り、当該フレームとその1つ前のフレームとの2フレーム分のエッジ分布情報をローカルメモリ1066から読み出し、領域毎にエッジ分布情報の差分(現フレームの値から前フレームの値を引いたもの)を算出する。
【0030】
図6は、図6(1a)および図6(2a)の2フレームについて、それぞれエッジ分布情報を求めた結果である図6(1d)および図6(2d)を示している。この場合、エッジ数比較ブロック1067によって領域毎にエッジ分布情報の差分を算出した結果を図7(a)に示す。このように図6(1a)および図6(2a)の2フレーム間で動きのない画像の領域は差分値が0であるが、動きのある画像の領域では差分値に値が生じる。
【0031】
エッジ分布情報の差分値について絶対値を取り、所定の閾値THDと比較する。エッジ分布情報の差分の絶対値がTHDより大きいが、エッジ分布情報の差分値が負になる場合は、物体が移動して対象領域から外れたものと想定し、対象領域は動きなしと判定する。逆に、エッジ分布情報の差分の絶対値がTHDより大きく、エッジ分布情報の差分値が正になる場合は、物体が移動して対象領域に入ってきたものと想定し、対象領域は動きありと判定する。
【0032】
このようにして領域毎に動きの有無を判定して動きありに"1"を、動きなしに"0"を割り当て、フレームメモリ制御部102から出力されるフレームデータの画素位置に対応する値を、動き判定フラグとして画像解析部106から出力する。
【0033】
従って、入力される映像データの仕様がYUV各8ビットの4:2:2サンプリングであるとすれば、フレームメモリ101は入力1フレーム当たり画素数×16ビットの記憶容量が必要となるのに対し、本実施の形態に係る画像解析部106を用いることで、ローカルメモリ1066は1フレーム当たり領域数×8ビットの容量で済む。つまり、本実施の形態のエッジ強度のビット解像度や所定の領域サイズの例であれば、メモリのアドレス当たりのデータサイズが2分の1になり、1領域が256画素からなるので、フレーム当たりの記憶容量はフレームメモリ101の512分の1で済む。ここで、YUVとは、輝度信号Y、輝度信号と青色成分との差U、および輝度信号と赤色成分との差Vの3つの情報で色を表す形式を表す。
【0034】
次に画像処理部107での処理内容を説明する。図8は本実施の形態の画像処理部107を示すものである。画像処理部107は平滑化ブロック1071、信号切換ブロック1072からなる。画像処理部107には、フレームメモリ101から読み出された映像データと、追越制御部105からの追越発生フラグ、画像解析部106からの動き判定フラグが入力される。
【0035】
追越発生フラグが追い越し発生状態を示していない時は、信号切換ブロック1072は常に入力されるフレームメモリ101から読み出された映像データをそのまま出力する。
【0036】
追越発生フラグが追い越し発生状態を示している時は、信号切換ブロック1072は、動き判定フラグの状態によって出力する信号を切り換える。出力するブロックについて動き判定フラグが"0"(動きなし)の場合は入力されるフレームメモリ101から読み出された映像データをそのまま出力するように、動き判定フラグが"1"(動きあり)の場合は平滑化ブロック1071で処理を施された映像データを出力するように切り替えられる。つまりフレーム追い越し発生状態を示している時のフレームについて、フレームメモリ101から読み出された映像データそのものと、平滑化ブロック1071で処理を施された映像データとを動き判定フラグに応じて選択して合成したものを出力するフレームの映像データとする。
【0037】
ここで平滑化ブロック1071では、入力された映像データを平滑化し、映像をぼかす。具体的には、周囲画素との単純平均を取る、あるいは重み付けした加重平均を取るなどの処理を行う。
【0038】
このようにして、画像処理部107からは、フレーム単位で重複して表示される映像に対して画像解析部106で動きありと判定された領域のみ平滑化した映像が、出力垂直同期周波数に同期して出力される。
【0039】
上述した動作により、フレーム単位で重複して出力映像を出力する際、繰返し出力するフレームの映像データを平滑化することで、動きのある映像で動きが止まって見える視感上の不自然さを緩和することができる。
【0040】
また、動きの有無を検出して動きのある部分にのみ平滑化処理を施す構成としたので、動きのない部分に対してぼやけが発生しない。さらに、検出するのは動きの有無だけに限定しているので回路規模を削減できる。
【0041】
また、追越発生フラグが追い越し発生状態を示している時にのみ、平滑化ブロック1071の出力を用いることになるので、追越発生フラグが追い越し発生状態を示している時にのみ、平滑化ブロック1071を作動する制御を行うこととしても所期の目的を達成し得ることはいうまでもない。この場合、結果として用いることのない部分についての平滑化処理にかかる処理負荷や消費電力負荷をさらに軽減するという効果も奏する。
【0042】
実施の形態2.
実施の形態1に係る映像処理装置は、入力される映像信号がプログレッシブ走査方式の場合の映像処理装置を構成していたが、実施の形態2では図9のように、さらにインターレース走査方式からプログレッシブ走査方式に変換するIP変換部208を画像処理部107の出力に追加する構成の映像処理装置200を示す。ここで、実施の形態1と同じ符号のものに関しては構成及び作用が実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
【0043】
映像処理装置200における動作を説明する。本実施の形態に係る映像処理装置200では、入力される映像信号の仕様がインターレース走査方式で垂直同期信号が50Hzの信号をYUVフォーマット(輝度信号と2つの色差信号)で入力し、プログレッシブ方式で垂直同期信号が60Hzの信号に変換して、液晶ディスプレイなどのような表示装置(図示しない)に表示するものとして説明する。ここで、本実施の形態では入力される映像信号がインターレース走査方式である場合は、入力される映像信号にフィールドがトップフィールドかボトムフィールドかを表すフィールドインデックス信号も含むものとする。
【0044】
フレームメモリ制御部202は、実施の形態1に係るフレームメモリ制御部102と違って、入力される映像データがインターレース走査方式であるため、フレームメモリ101への書き込みおよびフレームメモリ101からの読み出しはフィールド単位で行なう。また、入力されるフィールドインデックス信号と紐付けてフレームメモリ101へ入力された該当フィールドの映像データを書き込む。
【0045】
画像解析部206は、実施の形態1に係る画像解析部106と構成は同じであるが、入力される映像信号はインターレース走査方式であるため、時間的に前後に連続する2つのフィールドは、フィールド内での垂直座標が同じ画素位置のデータでも、2つのフィールドで構成される画面内では異なる垂直座標の画素データを表し、映像の内容が静止画であっても全く同じデータとはならない。画像解析部206に構成されたエッジ数比較ブロック2067(図示せず)は、連続する2つのフレームデータに対して領域毎にエッジ数の比較を行うのではなく、現フィールドと2つ前のフィールドとを用い、トップフィールドまたはボトムフィールド同士で領域毎にエッジ数の比較を行う。図10にエッジ数比較ブロック2067でのインターレース走査方式の映像データとエッジ数の比較対象のフィールドを示す。
【0046】
IP変換部208は、フレームメモリ101から読み出された映像データを画像処理部107で画像処理したものに対して垂直方向に画素数を2倍にする補間を実施する。垂直補間では、対応するフィールドインデックス信号に応じて、フィールドによって補間する画素の垂直位置を変える。
【0047】
上述の通り、本実施の形態においては、インターレース方式の映像入力に対してはトップフィールドまたはボトムフィールド同士でエッジ数を比較するような構成としたので、フィールドインデックスが異なることによる動き有無の誤判定を抑制することができる。
実施の形態3.
【0048】
図11は、本発明の実施の形態3に係る映像処理装置が備える画像解析部306を示す図である。画像解析部306は、上記の各実施の形態に係る映像処理装置が備える画像解析部に含まれるエッジ分布取得ブロックと比較して、分布状態取得ブロック3068を追加している点が異なる。その他の上述と同じ符号のものに関しては構成及び作用が同様であるため、説明を省略する。
【0049】
図12を用いて、この画像解析部306における動作を説明する。ローカルエッジ数カウントブロック1064では、映像フレームを領域分割した領域毎にエッジカウント数を算出して、ローカルメモリ制御ブロック1065と分布状態取得ブロック3068へと出力する。
【0050】
例えば図12(1a)および(2a)のようなテロップの表示された映像が順に入力される場合、文字は自然画像と比較して輪郭がはっきりしているためエッジ2値化ブロック1063で図12(1b)および(2b)のようにエッジ強度"1"と判定されやすい。しかしながらテロップで表示される内容は数秒程度で変わるため、表示内容によってはエッジ数カウントブロック1064の出力値が変動することになり、エッジ数比較ブロック1067で設定する閾値THDの値によってはテロップの変化タイミングで動きありと判定される可能性がある。
【0051】
さらに、テロップの変化タイミングとフレームレート変換での追い越しによるフレームデータの重複出力が同時に発生すると、テロップ部分に対して平滑化処理を行うことになり、文字をぼかしてしまうという弊害が生じうる。
【0052】
そこで、テロップはエッジ強度"1"と判定されやすい文字が密集しているため、図12(1c)や(2c)のようにローカルエッジ数カウントブロック1064の出力でエッジ数カウント値が大きな領域が密集することから、分布状態取得ブロック3068で各領域でのエッジ数カウント値が所定の閾値よりも大きいか否かを判定し、所定の閾値よりも大きい領域については"1"を、そうでない領域については"0"を割り当て、"1"が割り当てられた領域の密集度や位置等の情報からテロップ表示領域を推定する。
【0053】
テロップ表示領域の推定結果はマスク情報としてエッジ数比較ブロック3067へ入力し、テロップ表示領域に対しては必ず動きなしと判定させる。テロップ表示領域以外に関しては、エッジ数比較ブロック3067は実施の形態1又は実施の形態2のエッジ数比較ブロックと同じ動作を行なう。
【0054】
上述の通り、本実施の形態のエッジ分布取得ブロック3062においては、テロップ表示領域に対する動きの有無の誤判定を抑制できるので、フレームレート変換でのテロップ表示部分に対する平滑化処理を行わないことで画質劣化を回避できる。
【0055】
本実施の形態ではエッジ分布状態によりテロップ表示領域を検出しているが、他の映像内のテロップ表示領域を検出する方法を使用しても構わない。
実施の形態4.
【0056】
上記の各実施の形態では画像解析部において、各画素でのエッジ強度値が所定の範囲内にあるか否かで2値化するとしていたが、実施の形態4に係る映像処理装置の画像解析部は、この所定の範囲を設定する下限閾値THLおよび上限閾値THHを入力される映像データに応じて変更させるブロックをさらに設けるものである。
【0057】
図13は、本実施の形態での映像処理装置が備える画像解析部406の構成を示すブロック図である。画像解析部406は、上記の各実施の形態に係る映像処理装置が備える画像解析部が有するエッジ分布取得ブロックに対して、さらに2値化閾値決定ブロック4069を追加している点が異なる。その他の上述と同じ符号のものに関しては構成及び作用が同様であるため、説明を省略する。
【0058】
エッジ分布取得ブロック4062は、領域毎のエッジ数カウント値を毎フレーム算出し、その値をローカルメモリ1066に記憶しておきエッジ数比較ブロック1067での動きの有無判定に用いる。2値化閾値決定ブロック2049は、エッジ数比較ブロック1067での動きの有無判定とは別に、エッジ数カウント値のフレーム全体での合計値を所定のフレーム分保持しておき、その状態からエッジ2値化ブロック1063で使用する2値化閾値THHおよびTHLを変更する。
【0059】
例えば、図14(a)に示すようにエッジ数カウント値の合計値が変移する時に、エッジ数カウント値の合計値が上限閾値ETHおよび下限閾値ETLの間に入っているかどうかを監視する。上限閾値ETHを数フレームにわたって超える状態が続いた場合にはエッジ数が多くなり画像解析部406での動きの有無判定が正確にできなくなる可能性があるため、図14(b)に示すようにエッジ2値化閾値THHを小さく、かつTHLを大きくすることでエッジ数カウント値が極端に大きな値になることを抑制する。
【0060】
2値化閾値THHおよびTHLを変更した前後でのフレームでは動きの有無の判定が正確にできない恐れがあるため、2値化閾値の変更タイミングを、フレームレート変換での追い越しによるフレームデータの重複出力の直後とする、あるいは変化時は、動きの有無判定結果をマスクする等の処理を行う。
【0061】
上述の通り、本実施の形態のエッジ分布取得ブロック4062においては、エッジ数カウント値の合計値が適正な値となるよう2値化閾値を自動算出して追従するような構成としたので、2値化閾値の外部からの手動設定を省略することができる。
【0062】
図14では、THHを小さくTHLを大きくする2値化閾値の変更例を挙げたが、いずれか一方の閾値だけを変更したり、ETHおよびETLの超過具合によって閾値の変更量を変えたりしても構わない。
実施の形態5.
【0063】
上記各実施の形態では画像解析部のローカルエッジ数カウントブロックにおいて、所定画素数毎に領域分割し、領域毎にエッジ強度が"1"である画素数をカウントしていたが、実施の形態5に係る映像処理装置の画像解析部は、画素数をカウントする領域を制御するブロックをさらに設けるものである。
【0064】
図15は、本実施の形態での映像処理装置の画像解析部506の構成を示すブロック図である。画像解析部506は、上記の各実施の形態に係る映像処理装置が備える画像解析部が有するエッジ分布取得ブロックに対して、さらに無効映像領域分布状態取得ブロック5160、領域形状決定ブロック5161を追加している点が異なる。その他の上述と同じ符号のものに関しては構成及び作用が同様であるため、説明を省略する。
【0065】
図16は、入力映像と出力側モニタの仕様とで異なるアスペクト比があった場合のエッジ分布取得ブロック5062での動作を説明する図である。無効映像領域分布状態取得ブロック5160は、一定期間動きのない領域群を検出する。例えば、図16のようなアスペクト比が16:9の映像を4:3の画面に出力するためには、有効映像の上下に図16(a)のような黒い無効映像(黒帯)を付加する。この黒帯部分に対して動きの有無を検出する必要がないため、画面内の検出範囲を狭めることで検出に係る処理付加を下げることができる。
【0066】
図16(b)のように領域分割した場合、黒帯領域については動きの有無はほとんど検出されず、黒帯領域内では各画素の輝度値も低いことから、所定の期間を通して映像の上下部分に動きが検出されずかつ該当領域の輝度値の合計値が小さい場合には、映像に黒帯部分があると判定し、その領域群を動きの有無判定対象から除外する。
【0067】
さらに領域形状決定ブロック5161において、画面内の黒帯部分以外の部分について図16(c)のように1つの領域を構成する画素数を少なくなるような領域分割条件を決定して、ローカルエッジ数カウントブロック1064に出力する。以降の処理は、実施の形態1と同様である。
【0068】
上述の通り、本実施の形態のエッジ分布取得ブロック5062においては、黒帯のある映像について領域分割の単位面積(画素数)を小さくすることで同じ回路規模で動きの有無の検出を細かく行え、検出精度を向上することができる。または、領域分割の単位面積は変えずに動き検出の有無に必要な処理の量を減らすことで、省電力化が図れる。
【0069】
なお、入力映像がインターレース方式である場合に図7(1c)での例のように水平垂直を同じ画素数単位で領域分割すると、プログレッシブ方式と比較して垂直解像度は2分の1であることから、垂直方向については大きな動きでないと動きの有無を検出できないことになる。そこで、入力データがインターレース方式の場合は、領域決定ブロック5161で垂直が水平の2分の1の画素数になるよう横長の領域分割条件を選択させることで、水平垂直いずれの方向にも同等の動きの有無検出の精度を得られる。
【符号の説明】
【0070】
100 映像処理装置
101 フレームメモリ
102 フレームメモリ制御部
105 追越制御部
106 画像解析部
107 画像処理部
1061 エッジ抽出ブロック
1062 エッジ分布取得ブロック
1063 エッジ値2値化ブロック
1064 ローカルエッジ数カウントブロック
1065 ローカルメモリ制御ブロック
1066 ローカルメモリ
1067 エッジ数比較ブロック
1071 平滑化ブロック
1072 信号切換ブロック

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のフレームレートの入力映像信号から第2のフレームレートの出力映像信号を生成する映像処理装置であって、
所定の複数フレーム分の映像データを記憶する容量を有するフレームメモリと、
前記入力映像信号に含まれる映像データを第1のフレームレートで前記フレームメモリへ書き込みをし、書き込まれた映像データを第2のフレームレートで前記フレームメモリから読み出しをするフレームメモリ制御部と、
前記第1のフレームレート及び前記第2のフレームレートに応じて、前記フレームメモリ制御部が前記フレームメモリにアクセスするメモリ領域を制御し、前記フレームメモリから読み出された映像データのフレームが、前回読み出した映像データのフレームと同じである場合に追い越し発生を示す追越発生フラグを出力する追越制御部と、
前記映像データに対して、フレーム単位の全体画像領域を分割した部分領域ごとに映像の動きの有無を検出する画像解析部と、
前記フレームメモリから読み出された映像データを入力として映像をぼかす平滑化処理を行なう平滑化処理手段を有し、前記追越発生フラグが追い越し発生を示していない場合は、前記フレームメモリから読み出された映像データを前記出力映像信号として出力し、前記追越発生フラグが追い越し発生を示している場合は、該当するフレームの映像データの全体画像領域のうち前記画像解析部で映像の動きがあると判定された部分領域は前記平滑化処理手段によって平滑化された該当する部分領域の出力を選択し、前記画像解析部で映像の動きがあると判定されなかった部分領域は前記フレームメモリから読み出された該当するフレームの映像データを選択して合成した映像データを前記出力映像信号として出力する画像処理部と、
を備えることを特徴とする映像処理装置。
【請求項2】
前記画像解析部は、
映像データの画素ごとのエッジ強度を抽出するエッジ抽出手段と、
前記エッジ強度を所定の閾値に基づいてエッジであるか否かを判定した値を生成するエッジ値2値化手段と、
前記輪郭2値化手段の出力からそれぞれの部分領域内にエッジであるとされた画素の数をエッジ分布情報として取得するエッジ分布情報取得手段と、
前記部分領域毎の前記エッジ分布情報を記憶するエッジ分布情報記憶手段と、
前記エッジ分布情報取得手段と前記エッジ分布情報記憶手段に保持する内容を比較して前記部分領域毎に動きの有無を判定するエッジ数比較手段と
を有する
ことを特徴とする、請求項1に記載の映像処理装置。
【請求項3】
前記画像解析部は、
それぞれの前記部分領域のうち、エッジ分布が所定の分布閾値よりも多い領域の配置状態を取得する分布状態取得手段をさらに有する
ことを特徴とする、請求項2に記載の映像処理装置。
【請求項4】
前記画像解析部は、
前記エッジ分布情報の全体画像領域の合計値に応じて、前記所定の閾値を変更する2値化閾値決定手段をさらに有する
ことを特徴とする、請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の映像処理装置。
【請求項5】
前記画像解析部は、
所定の期間、映像に動きがないと判断された領域を無効映像領域と判定する無効映像領域分布状態取得手段を有し、
前記無効映像領域と判定された領域について、動きの有無を検出する画像領域の対象から外す
ことを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の映像処理装置。
【請求項6】
前記画像処理部は、前記映像入力データがインターレース方式である場合は、さらに垂直方向に画素補間してプログレッシブ方式の映像出力を出力する
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の映像処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2013−115565(P2013−115565A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−259194(P2011−259194)
【出願日】平成23年11月28日(2011.11.28)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】