説明

映像出力装置、映像表示装置、映像出力方法

【課題】録画された映像コンテンツを早送り再生する際に、映像コンテンツを一定の時間間隔でスキップ再生すると表示がぶれ、見にくくなることが課題となっていた。また、早送り再生を行うと映像コンテンツの内容が充分に伝わらないことが課題となっていた。
【解決手段】実施形態の映像出力装置は、映像コンテンツの映像表示部への再生出力に係るフレーム毎に、早送り再生を行う際に再生を行うか否かの情報が関連付けられた映像データを受信する映像データ受信手段を備える。また、前記映像コンテンツの早送り再生指示を受信する早送り再生指示受信手段を備える。また、前記早送り再生指示を受信した場合に、前記早送り再生を行う際に再生を行う情報が関連付けられたフレームを抽出し、出力する早送り再生映像出力手段を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、記録装置に記録された映像コンテンツを早送り再生出力することが可能な映像出力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、ユーザが放送受信装置等を用いて受信した所望の放送番組をDVD装置やHDD装置等の記録装置に録画(記録)し、この録画された放送番組(すなわち映像コンテンツ)を再生して、視聴することが行われている。
【0003】
また、記録装置に記録された映像コンテンツを再生する際に、この映像コンテンツを早送りで再生(早送り再生)することが行われている。
そして、ユーザはこの映像コンテンツの番組本編やコマーシャルの一部または全部を早送り再生して視聴することがある。
通常、ユーザは、番組本編やコマーシャルを早送りするときに、TV等の映像表示装置に表示される映像を見ながら早送り再生を行う。
そして、特にDVD装置やHDD装置等の記録装置においては、早送り再生は、映像コンテンツを一定の時間間隔でスキップして再生するスキップ再生が行われ、いわゆる「コマ送り」で早送り再生が行われる。
【0004】
しかし、映像コンテンツを一定の時間間隔でスキップ再生する早送り再生は、表示がぶれたりして、見にくいといった問題があった。
特に、コマーシャルは番組本編ではないため早送り再生が実行されやすい。このため、特に映像コンテンツの送信側から、早送り再生においてもその内容を充分に伝えたいという要求があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−300371号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
録画された映像コンテンツを早送り再生する際に、映像コンテンツを一定の時間間隔でスキップ再生すると表示がぶれ、見にくくなることが課題となっていた。また、早送り再生を行うと映像コンテンツの内容が充分に伝わらないことが課題となっていた。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態の映像出力装置は、映像コンテンツの映像表示部への再生出力に係るフレーム毎に、早送り再生を行う際に再生を行うか否かの情報が関連付けられた映像データを受信する映像データ受信手段を備える。
【0008】
また、前記映像コンテンツの早送り再生指示を受信する早送り再生指示受信手段を備える。
また、前記早送り再生指示を受信した場合に、前記早送り再生を行う際に再生を行う情報が関連付けられたフレームを抽出し、出力する早送り再生映像出力手段を備える。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施形態に係わる映像出力装置の使用形態の一例を示す図。
【図2】実施形態に係わる映像出力装置の構成を示すブロック図。
【図3】実施形態に係わる映像出力装置の要部を示すブロック図。
【図4】実施形態に係わる映像出力装置が受信する映像データの構成の一例を示す図。
【図5】実施形態に係わる映像出力装置の動作を説明するフローチャート。
【図6】実施形態に係わる映像出力装置が受信する映像データの構成の他の例を示す図。
【図7】実施形態に係わる映像出力装置において、早送り再生を行う際に再生を行うか否かの情報をユーザが変更する変更画面の一例を示す図。
【図8】映像コンテンツを一定の時間間隔でスキップして早送り再生を行う場合の表示例を説明する図。
【図9】実施形態に係わる映像出力装置を用いた表示の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照し、実施の形態を説明する。
図1は、実施形態に係わる映像出力装置の使用形態の一例を示す図である。
符号1は映像出力装置(デジタル放送受信装置)、符号21は操作機器(リモコン)である。
この実施の形態においては、映像出力装置(デジタル放送受信装置)1において録画された映像コンテンツの再生中に、ユーザがリモコン(リモートコントローラ)21を操作し、映像出力装置(デジタル放送受信装置)1に対して早送り再生を指示する。
【0011】
図8は、映像コンテンツを一定の時間間隔でスキップして早送り再生を行う場合の表示例を説明する図である。
上記のように、録画された映像コンテンツを早送り再生する際に、映像コンテンツを一定の時間間隔でスキップして早送りを行うと、表示がぶれて見にくくなり、また、映像コンテンツの内容も理解しにくくなる傾向がある。以下、その課題を説明する。
【0012】
ここでは、映像コンテンツの一例としてコマーシャルを用い、早送り再生が行われるようすを説明する。
この例では、コマーシャルに係る映像コンテンツを0.5秒間隔でスキップして早送り再生が行われる。ここでは、ノートPCのコマーシャルに続いてドリンクのコマーシャルの早送り再生が行われる。
【0013】
そして、映像コンテンツが一定(0.5秒)の時間間隔で、図8(a)、図8(b)、図8(c)、図8(d)、図8(e)というように順にスキップされ、コマーシャルが早送りで再生される。
【0014】
図に示すように、例えば、図8(a)は、「新発売」、「ノート」、「PC」という文字の表示がぶれて表示される。
また、図8(b)と図8(c)は、図8(b)から図8(c)にかけてスクロール表示を行う画像である。これらは「○○搭載!!」、「××付属!!」という文字とノートPCの画像が1つの画面に収まった状態の表示が望ましい。
【0015】
しかし、図8(b)においては「○○搭載!!」、「××付属!!」という文字が切れてしまっている。また、図8(c)はノートPC本体の画像が切れてしまっている。
【0016】
また、図8(d)は、ノートPCのコマーシャルからドリンクのコマーシャルに切り替わるタイミングの表示画像である。これらは、ノートPCのコマーシャルの表示画面にはこのノートPCに関係する表示だけが表示されることが望ましい。また、ドリンクのコマーシャルの表示画面にはこのドリンクに関係する表示だけが表示されることが望ましい。
【0017】
しかし、図8(d)においてはノートPCに関係する文字表示である「T会社」、「Innovation」とドリンクに関係する文字表示である「新発売」、「ドリンク」が重なって表示されてしまっている。
【0018】
図8(e)は、上記図8(a)と同様に、「新発売」、「ドリンク」という文字の表示がぶれて表示される。
図9は、実施形態に係わる映像出力装置を用いた表示の一例を示す図である。
この実施の形態においては、早送り再生によって表示される映像コンテンツの映像フレームは、図4または図6に示すように、再生出力に係るフレーム毎に、早送り再生を行う際に再生を行うか否かの情報が関連付けられることによって、予め指定されている。
【0019】
そして、予め指定された、これらの映像フレームが、早送り再生によって表示される。
すなわち、図9(a)の映像フレーム、図9(b)の映像フレーム、図9(c)の映像フレームは、早送り再生によって表示されることが予め指定されている。
図に示すように、例えば、図9(a)は、「新発売」、「ノート」、「PC」という文字の表示がはっきり表示される。
また、図9(b)は、「○○搭載!!」、「××付属!!」という文字とノートPCの画像が1つの画面に収まった画面が表示され、「○○搭載!!」、「××付属!!」という文字や、ノートPC本体の画像が切れて表示されることを防止している。
【0020】
また、図9(d)は、ノートPCのコマーシャルからドリンクのコマーシャルに切り替わるタイミングの表示画像である。
ここでは、ノートPCのコマーシャルの表示画面にはこのノートPCに関係する表示である「T会社」、「Innovation」だけが表示される。上記のような、ノートPCに関係する表示と次のコマーシャルであるドリンクに関係する表示が重なって表示されることを防止している。
【0021】
このように構成することによって、早送り再生においてもコマーシャルで伝えたい内容をきちんと表示することが可能である。
図2は、実施形態に係わる映像出力装置の構成を示すブロック図である。
符号1は映像出力装置(デジタル放送受信装置)である。符号2はアンテナ、符号3はチューナ、符号4は信号処理部、符号5は映像処理部、符号6は音声処理部、符号7は表示装置、符号8は画面、符号9はスピーカである。
【0022】
符号10はバス、符号11は制御部、符号12はMPU、符号13はRAM、符号14はROM、符号15はフラッシュメモリ、符号17はである。例えば、内蔵HDD(ハードディスク装置)や内蔵SSD(Solid State Disk: 半導体記憶素子であるフラッシュメモリを使用した記憶装置)等で構成される。
【0023】
符号18は外部インターフェース、符号19は外部インターフェース18を介して外部に接続される外部記憶装置である。この外部記憶装置18も上記HDDやSSD等で構成される。
【0024】
符号20は操作受信部、符号21は操作機器(リモコン)、符号22は送受信部、符号25は放送局、符号26はネットワーク、符号27はサーバである。
図3は、実施形態に係わる映像出力装置の要部を示すブロック図である。
符号1aは録画コンテンツ保存部である。映像コンテンツの映像表示部への再生出力に係るフレーム毎に、早送り再生を行う際に再生を行うか否かの情報が関連付けられた映像データである録画コンテンツが保存される。例えば、内部記録装置17に構成される。
【0025】
符号2aは録画データサーチ部である。録画コンテンツ保存部1aに保存された録画データをサーチし、出力する。符号3aはデコーダである。デコーダ3aは録画データサーチ部2aから出力された録画データを受信し、デコード処理し、デコード処理された映像データ12aを出力する。映像データ12aはフレーム形式で出力される。
【0026】
このデコーダ3aから出力された映像データ12aには、図4または図6に示すように、再生出力に係るフレーム毎に、早送り再生を行う際に再生を行うか否かの情報が関連付けられている。
【0027】
符号4aは早送り情報抽出部である。また、符号5aはユーザ操作検知部である。上記のようにユーザに操作されたリモコン21から早送り再生指示信号が送信され、この早送り再生指示信号がユーザ操作検知部5aで受信される。
【0028】
ユーザ操作検知部5aは、ユーザに指示された早送り再生指示信号を受信し、これに基づく早送り再生情報14aを早送り情報抽出部4aに出力する。
符号6aは早送り情報解析部、符号7aは映像・音声処理部である。早送り情報解析部6aは、早送り情報抽出部4aから出力されたフレーム早送り情報16aを受信し、どのフレームを表示するかを制御する情報である映像表示制御情報17aを生成し、映像・音声処理部7aに出力する。
【0029】
上記のように、映像データ12aには、図4または図6に示すように、再生出力に係るフレーム毎に、早送り再生を行う際に再生を行うか否かの情報が関連付けられている。
【0030】
そして、映像・音声処理部7aは映像表示制御情報17aを受信し、映像表示制御情報17aに基づいて、映像データ12aの早送り再生を行う際に再生を行う情報が関連付けられているフレーム、すなわち、再生を行うフレームを受信し、映像・音声処理を行い、映像表示・音声再生部8aに向けて出力する。
【0031】
符号8aは映像表示・音声再生部である。映像・音声処理部7aから出力された再生を行うフレームを受信し、映像表示・音声再生を行う。
この実施の形態においては、上記録画データサーチ部2a、デコーダ3a、早送り情報抽出部4a、ユーザ操作検知部5a、早送り情報解析部6aは、制御部11aに構成される。また、上記映像処理部5、音声処理部6は映像・音声処理部7aに構成される。また、上記表示装置8、スピーカ9は映像表示・音声再生部8aに構成される。
【0032】
図4は、実施形態に係わる映像出力装置が受信する映像データの構成の一例を示す図である。
この実施の形態においては、映像出力装置が受信する映像データは、録画コンテンツ保存部1aに保存される。録画コンテンツ保存部1aは、上記のように例えば、内部記録装置17に構成される。
【0033】
この映像データは、映像コンテンツの映像表示部への再生出力に係るフレーム毎に、早送り再生を行う際に再生を行うか否かの情報が関連付けられている。
符号40はフレーム映像データ、符号41はフレーム早送り情報、符号41aは次のフレームへのポインタである。
ここでは、上記映像データをTSデータと呼ぶ。TSデータは、例えば、放送波をデコードして得られる。そして、この放送波をデコードして得られるTSデータのバイナリテーブルデータには、フレーム早送り情報41が含まれている。
【0034】
このフレーム早送り情報41と映像フレームデータ40は関連付けられており、例えば、セットになってTSデータに格納されている。
ここでは、フレーム早送り情報41は、例えば「2倍速」や「4倍速」等の早送り速度に応じた、次のフレームへのポインタ41aを持つリスト構造となっている。
そして、ここでは一例として、フレーム0から順に2倍速早送り再生を行う場合のポインタ情報を図では点線で示す。また、4倍速早送り再生を行う場合のポインタ情報を実線で示す。
【0035】
ここでは、上記のように、リモコン21を操作し、ユーザが指示した早送り再生動作に応じて、ポインタが指し示す順にフレームを表示する。
例えば、ユーザが2倍早送り再生を指示した場合、2倍早送り再生に対応したポインタ情報を参照する。そして、フレーム0から順に2倍速早送り再生を行う。すなわち、フレーム0を再生すると、点線で示すように、フレーム2を再生し、続いてフレーム3を再生し、続いてフレーム5を再生し、続いてフレーム6を再生し、続いてフレーム8を再生する。
【0036】
また、ユーザが4倍早送り再生を指示した場合、4倍早送り再生に対応したポインタ情報を参照する。そして、フレーム0から順に4倍速早送り再生を行う。すなわち、フレーム0を再生すると、実線で示すように、フレーム2を再生し、続いてフレーム5を再生し、例えば、ポインタ情報が2倍速早送り再生となっていた場合は、フレーム0から順に2倍速早送り再生を行う。
【0037】
すなわち、フレーム0を再生すると、点線で示すように、フレーム2を再生し、続いてフレーム5を再生する。フレーム5を再生したとき、4倍早送り再生に対応したポインタ情報が見つからないため、後述するポインタがないフレームに対するポインタ情報のサーチを行う。
【0038】
そして、フレーム6でポインタ情報を発見し、このフレームから4倍早送り再生を再開する。また、ポインタが見つからない場合、代替のポインタ情報(2倍速早送り再生に対応したポインタ情報等)を使用して早送り再生を行ってもよい。
【0039】
また、ポインタが無いフレーム(例えばフレーム1)で早送り開始が指示された場合、フレーム早送り情報41を持つフレームまで録画データ1aをサーチし、実質的に上記ポインタ情報を持つフレームから表示を開始する。
【0040】
そして、一定時間分データをサーチしても実質的にフレーム早送り情報41が存在しない場合は、その映像コンテンツは、フレーム早送り情報41を持たないと判断し、一定の時間間隔毎の映像フレームを表示する早送り再生を行う。
【0041】
図5は、実施形態に係わる映像出力装置の動作を説明するフローチャートである。
符号100はここでの開始ステップである。続いて符合101を付したステップへ進む。
符号101は、録画データサーチ部(2a)は、制御部11の指示で録画コンテンツ(1a)のデータをサーチし、録画データ(11a)を読み込み、デコーダ(3a)に出力するステップである。続いて符合102を付したステップへ進む。
【0042】
符号102は、ユーザ操作検知部(5a)は、ユーザ操作情報(13a)を検知し、早送り再生指示を受信した場合は、早送り情報抽出部(4a)に検知情報を出力するステップである。続いて符合103を付したステップへ進む。
【0043】
符号103は、早送り情報抽出部(4a)は、フレーム早送り情報(41)を抽出するステップである。続いて符合104を付したステップへ進む。
符号104は、フレーム早送り情報(41)はあるかを判別するステップである。フレーム早送り情報(41)はあると判別される場合は符合105を付したステップへ進む(Yes)。フレーム早送り情報(41)はないと判別される場合は符合109を付したステップへ進む(No)。
【0044】
符号105は、抽出したフレーム早送り情報(16a)を早送り情報解析部(6a)に出力するステップである。続いて符合106を付したステップへ進む。
符号106は、早送り情報解析部(6a)は、フレーム早送り情報(16a)を受信し、どのフレームを表示するかを制御する情報である映像表示制御情報17aを生成し、映像、音声出力部(7a)に出力するステップである。続いて符合107を付したステップへ進む。
【0045】
符号107は、映像、音声出力部(7a)は、映像データ(12a)の映像、音声出力処理を行う。また、映像表示制御情報17aに基づいて出力するフレーム、音声を決定し、映像、音声データ18aを映像表示、音声再生部(8a)に出力するステップである。続いて符合108を付したステップへ進む。
【0046】
符号108は、映像表示、音声再生部(8a)は映像、音声データ18aを受信し、映像表示、音声再生を行うステップである。続いて符合113を付したステップへ進む。
【0047】
符号109は、録画データサーチ部(2a)にサーチ制御情報15aを出力し、録画コンテンツから次のフレームを読むように指示するステップである。続いて符合110を付したステップへ進む。
【0048】
符号110は、録画コンテンツ保存部1aに保存されている映像データのサーチ範囲は終了したかを判断するステップである。録画コンテンツ保存部1aに保存されている映像データのサーチ範囲は終了したと判断される場合は符号111を付したステップへ進む(Yes)。録画コンテンツ保存部1aに保存されている映像データのサーチ範囲は終了しないと判断される場合は符号112を付したステップへ進む(No)。
【0049】
符号111は、フレーム早送り情報が無いという情報を付加したフレーム早送り情報14aに出力するステップである。続いて符合105を付したステップへ進む。
符号112は、録画データサーチ部(2a)にサーチ制御情報15aを出力し、録画コンテンツから次のフレームを読むように指示するステップである。続いて符合101を付したステップへ進む。
【0050】
符号113は、終了ステップであり、ここで処理は終了する。
図6は、実施形態に係わる映像出力装置が受信する映像データの構成の他の例を示す図である。
符号51は早送り再生フラッグである。上記と同様に、この早送り再生フラッグ51と映像フレームデータ40は関連付けられており、例えば、セットになってTSデータに格納されている。
【0051】
そして、この実施の形態においては、この早送り再生フラッグ51が関連付けられた映像フレームデータ40を再生することによって、早送り再生を実行する。
図6(a)は、早送り再生フラッグ51と映像フレームデータ40が、予め関連付けられている例である。
図6(b)は、映像フレームデータ40に関連付けられた早送り再生フラッグ51が修正され、追加された例である。
図7は、実施形態に係わる映像出力装置において、早送り再生を行う際に再生を行うか否かの情報をユーザが変更する変更画面の一例を示す図である。
ここでは、例えば、映像出力装置(デジタル放送受信装置)1の映像表示部に映像コンテンツの早送り再生が実施され、ユーザが、図に示す「キーワード ○○」のフレームの周囲で表示される情報を知りたいと考えた場合に、まず、ユーザは「キーワード ○○」と表示されるフレームを選択する。
【0052】
続いて、フレームを追加するための、リモコン21に設けられたフレーム追加ボタンを操作する(図示せず)。
すると、図に示す「このフレームを中心に前後2フレーム(計4フレーム)を追加再生します」という表示が、表示される。
ユーザは、画面を見ながら、「Yes」または「No」を選択する。ここで、「Yes」が選択されると、制御部11の指示で、図6(b)に示すように、映像フレームデータ40に関連付けられた早送り再生フラッグ51が修正され、追加される。
【0053】
すなわち、この実施の形態においては、映像コンテンツの映像表示部への再生出力に係るフレーム毎に、早送り再生を行う際に再生を行うか否かの情報が関連付けられた映像データを受信するように構成している。
【0054】
また、映像コンテンツの早送り再生指示を受信するように構成している。
また、早送り再生指示を受信した場合に、早送り再生を行う際に再生を行う情報が関連付けられたフレームを抽出し、出力するように構成している。
なお、上記説明は映像コンテンツの例としてコマーシャル(CM)を用いたが、この実施の形態はコマーシャルに限られることはなく、番組本編やその他一般的な映像コンテンツの早送り再生に適用することも可能である。
【0055】
また、フレーム早送り情報は、ツリー、リスト等、任意のデータ構造で構成することも可能である。
また、フレーム早送り情報を利用して、音声データを任意の単位で再生することも可能である。
また、フレーム早送り情報はTSデータだけではなく、インターネットを介したサーバ等から取得することも可能である。
上記のように構成することによって、この発明の実施の形態においては、録画された映像コンテンツを早送り再生する際に、映像コンテンツを一定の時間間隔でスキップ再生すると表示がぶれ、見にくくなることを防止することが可能になる。また、早送り再生によって映像コンテンツの内容が充分に伝わらないことを防止することが可能になる。
【0056】
なお、上記実施形態は、記述そのものに限定されるものではなく、実施段階では、その趣旨を逸脱しない範囲で、構成要素を種々変形して具体化することが可能である。
【符号の説明】
【0057】
1…映像出力装置(デジタル放送受信装置)、1a…録画コンテンツ保存部、2…アンテナ、2a…録画データサーチ部、3…チューナ、3a…デコーダ、4…信号処理部、4a…早送り情報抽出部、5…映像処理部、5a…ユーザ操作検知部、6…音声処理部、6a…早送り情報解析部、7…表示装置、7a…映像・音声処理部、8…画面、8a…映像表示・音声再生部、9…スピーカ、10…バス、10a…録画データ、11…制御部、11a…録画データ、12…MPU、12a…映像データ、13…RAM、13a…ユーザ操作情報、14…ROM、14a…早送り再生情報、15…フラッシュメモリ、15a…サーチ制御情報、16a…フレーム早送り情報、17…内部記録装置、17a…映像表示制御情報、18…外部インターフェース、18a…映像・音声データ、19…外部記憶装置、20…操作受信部、21…操作機器(リモコン)、22…送受信部、25…放送局、26…ネットワーク、27…サーバ、40…フレーム映像データ、41…フレーム早送り情報、41a…次のフレームへのポインタ、51…早送り再生フラッグ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像コンテンツの映像表示部への再生出力に係るフレーム毎に、早送り再生を行う際に再生を行うか否かの情報が関連付けられた映像データを受信する映像データ受信手段と、
前記映像コンテンツの早送り再生指示を受信する早送り再生指示受信手段と、
前記早送り再生指示を受信した場合に、前記早送り再生を行う際に再生を行う情報が関連付けられたフレームを抽出し、出力する早送り再生映像出力手段を備える映像出力装置。
【請求項2】
前記早送り再生を行う際に再生を行う情報が関連付けられたフレームを抽出し、前記映像表示装置に出力することにより、前記映像コンテンツの早送り再生が実行される請求項1に記載の映像出力装置。
【請求項3】
前記映像コンテンツの早送り再生を行うフレームの抽出は、前記フレーム毎に関連付けられた早送り再生を行う際に再生を行うか否かの情報に基づいて行われる請求項1に記載の映像出力装置。
【請求項4】
前記映像データの一部のフレームは、前記早送り再生を行う際に再生を行う情報に、そのフレームの次に再生を行うフレームに係る情報を含む請求項1に記載の映像出力装置。
【請求項5】
前記フレーム毎に関連付けられた早送り再生を行う際に再生を行うか否かの情報が変更可能に構成されるフレーム再生情報変更手段をさらに備え、前記フレーム毎に関連付けられた早送り再生を行う際に再生を行うか否かの情報は変更可能に構成される請求項1に記載の映像出力装置。
【請求項6】
前記早送り再生を行う際に再生を行うか否かの情報は、前記映像コンテンツに係る全てのフレームに関連付けられる請求項1に記載の映像出力装置。
【請求項7】
前記早送り再生を行う際に再生を行うか否かの情報が関連付けられた映像データをサーチするサーチ手段をさらに備え、一定時間分サーチしても見つからなかった場合は、一定の時間間隔毎に映像フレームを表示する早送り再生を行う請求項1に記載の映像出力装置。
【請求項8】
映像コンテンツを表示可能な映像表示部と、
映像コンテンツの前記映像表示部への再生出力に係るフレーム毎に、早送り再生を行う際に再生を行うか否かの情報が関連付けられた映像データを受信する映像データ受信手段と、
前記映像コンテンツの早送り再生指示を受信する早送り再生指示受信手段と、
前記早送り再生指示を受信した場合に、前記早送り再生を行う際に再生を行う情報が関連付けられたフレームを抽出し、出力する早送り再生映像出力手段を備える映像表示装置。
【請求項9】
前記早送り再生を行う際に再生を行う情報が関連付けられたフレームを抽出し、前記映像表示装置に出力することにより、前記映像コンテンツの早送り再生が実行される請求項8に記載の映像表示装置。
【請求項10】
前記映像コンテンツの早送り再生を行うフレームの抽出は、前記フレーム毎に関連付けられた早送り再生を行う際に再生を行うか否かの情報に基づいて行われる請求項8に記載の映像表示装置。
【請求項11】
前記映像データの一部のフレームは、前記早送り再生を行う際に再生を行う情報に、そのフレームの次に再生を行うフレームに係る情報を含む請求項8に記載の映像表示装置。
【請求項12】
映像コンテンツの映像表示部への再生出力に係るフレーム毎に、早送り再生を行う際に再生を行うか否かの情報が関連付けられた映像データを受信するステップと、
前記映像コンテンツの早送り再生指示を受信するステップと、
前記早送り再生指示を受信した場合に、前記早送り再生を行う際に再生を行う情報が関連付けられたフレームを抽出し、出力するステップを備える映像表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−49736(P2012−49736A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−188840(P2010−188840)
【出願日】平成22年8月25日(2010.8.25)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】