説明

映像変換装置、映像再生装置、映像変換再生システム及びプログラム

【課題】高画質な映像データのメリットを極力損なわずに、低画質化した映像データを再生するための映像変換装置を提供する。
【解決手段】本発明の映像変換装置は、録画映像データ111の先頭から1又は複数のフレームからなる映像フレーム群を順次取得し、該映像フレーム群の画質を低下させる方向で変換することで、携帯用映像データ112を生成する映像変換部115と、所定の条件に基づいて、前記映像フレーム群を高画質で保持する必要があるか否かを判定するシーン判定部116と、を備える。そして、シーン判定部116により高画質で保持する必要があると判定された場合、映像変換部115は、当該映像フレーム群を携帯用映像データ112中に高画質で格納する。これにより、携帯用映像データ112の容量を削減しつつ、必要な部分を高画質化しているため、拡大表示等でも高精細な画像をユーザに提供することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像変換装置、映像再生装置、映像変換再生システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、TV等の映像表示装置の進歩は著しく、高解像度、高画素数で表示できる機能を備えたものが数多く開発され、一般家庭に普及している。また、携帯電話等の携帯端末に搭載される表示装置の高機能化も進んでいる。
【0003】
しかしながら、携帯電話等では、小型化、軽量化等の要請もあり、通常、搭載されるCPUや記憶装置は、TV等と比較すると低機能である。したがって、TVやDVDレコーダ等で再生する目的で作成された高画質な映像データを、携帯電話等に転送して再生するためには、当該映像データの画質を携帯電話等の機能に応じた画質、即ち、低画質に変換(低画質化)する必要がある。ここで、低画質化とは、例えば、解像度やビットレートなどを低下させることをいう。このようにすると、映像データの総容量を小さくしたり、デコード負荷を下げたりすることができる。
【0004】
例えば、特許文献1には、受信した映像データを、接続する外部機器に適した映像データに変換するデジタル放送受信機が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−45436号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来のデータ変換技術では、高画質な映像データ(例えば、MPEGデータ)を構成する各フレームを一様に低画質化しているため、携帯電話等では、一様に低画質化された映像データが再生されることになる。そうすると、せっかく高画質で記録された映像データであっても、ユーザは、携帯電話等での再生において、そのメリットを享受することができない。
【0007】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、高画質な映像データのメリットを極力損なわずに、低画質化した映像データを再生するための映像変換装置、映像再生装置、映像変換再生システム及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係る映像変換装置は、
原映像データの先頭から1又は複数のフレームからなる映像フレーム群を順次取得し、該映像フレーム群の画質を低下させる方向で変換することで、他機器用映像データを生成する映像変換手段と、
前記映像フレーム群の画像内容に基づいて、当該映像フレーム群を高画質で保持する必要があるか否かを判定するシーン判定手段と、を備え、
該シーン判定手段により高画質で保持する必要があると判定された場合、前記映像変換手段は、当該映像フレーム群を前記他機器用映像データ中に高画質で格納する、ことを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る映像再生装置は、
上記の映像変換装置によって生成された映像データ内のユーザによって指示された位置から1又は複数のフレームからなる映像フレーム群を順次取得し、再生する映像再生装置であって、
前記取得した前記映像フレーム群が高画質である場合、その旨を所定態様でユーザに報知すると共に、当該映像フレーム群の少なくとも一部のフレームを一時記憶する手段と、
ユーザの指示に応答して、前記映像データの再生を一時中断し、前記一時記憶された1又は複数のフレームに対応する画像を拡大又は縮小可能に表示する手段と、を備える、ことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る映像変換再生システムは、
映像変換装置と、映像再生装置とを備える映像変換再生システムであって、
前記映像変換装置は、
原映像データの先頭から1又は複数のフレームからなる映像フレーム群を順次取得し、該映像フレーム群の画質を低下させる方向で変換することで、前記映像再生装置用の映像データを生成する映像変換手段と、
前記映像フレーム群の画像内容に基づいて、前記映像フレーム群を高画質で保持する必要があるか否かを判定するシーン判定手段と、を備え、
該シーン判定手段により高画質で保持する必要があると判定された場合、前記映像変換手段は、当該映像フレーム群を前記映像データ中に高画質で格納し、
前記映像再生装置は、
前記映像データ内のユーザによって指示された位置から1又は複数のフレームからなる映像フレーム群を順次取得し、再生する手段と、
前記取得した前記映像フレーム群が高画質である場合、その旨を所定態様でユーザに報知すると共に、当該映像フレーム群の少なくとも一部のフレームを一時記憶する手段と、
ユーザの指示に応答して、前記映像データの再生を一時中断し、前記一時記憶された1又は複数のフレームに対応する画像を拡大又は縮小可能に表示する手段と、を備える、ことを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係るプログラムは、
コンピュータを、
原映像データの先頭から1又は複数のフレームからなる映像フレーム群を順次取得し、該映像フレーム群の画質を低下させる方向で変換することで、他機器用映像データを生成する映像変換手段、
前記映像フレーム群の画像内容に基づいて、前記映像フレーム群を高画質で保持する必要があるか否かを判定するシーン判定手段、として機能させるプログラムであって、
前記シーン判定手段により高画質で保持する必要があると判定された場合、前記映像変換手段は、当該映像フレーム群を前記他機器用映像データ中に高画質で格納する、ことを特徴とする。
【0012】
また、本発明の他の観点に係るプログラムは、
映像再生装置を制御するコンピュータを、
上記の映像変換装置によって生成された映像データ内のユーザによって指示された位置から1又は複数のフレームからなる映像フレーム群を順次取得し、再生する手段、
前記取得した前記映像フレーム群が高画質である場合、その旨を所定態様でユーザに報知すると共に、当該映像フレーム群の少なくとも一部のフレームを記憶装置に一時記憶する手段、
ユーザの指示に応答して、前記映像データの再生を一時中断し、前記記憶装置に一時記憶された1又は複数のフレームに対応する画像を拡大又は縮小可能に表示させる手段、として機能させる、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、高画質な映像データのメリットを極力損なわずに、低画質化した映像データを再生することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態に係る映像変換再生システムの構成を示す図である。
【図2】図1のHDDレコーダの構成を示すブロック図である。
【図3】図1の携帯電話の構成を示すブロック図である。
【図4】図1の映像変換再生システムの動作を概念的に示す図である。
【図5】映像データ変換処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】(a)は録画映像データの構成を示し、(b)は携帯用映像データの構成を示す図である。
【図7】高解像シーン管理テーブルの一例を示す図である。
【図8】シーン判定処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】一覧表示処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】映像再生処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】再生制御処理時における出力画面の一例を示す図であり、(a)は通常再生時の画面、(b)は拡大表示モード時の画面、(c)は拡大表示処理時の画面を示す。
【図12】拡大表示処理の手順を示すフローチャートである。
【図13】携帯用映像データの構成の変形例(その1)を示す図である。
【図14】携帯用映像データの構成の変形例(その2)を示す図である。
【図15】高解像シーン管理テーブルの変形例を示す図であり、(a)は図13の携帯用映像データに対応する場合、(b)は図14の携帯用映像データに対応する場合を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の一実施形態に係る映像変換再生システムについて図面を参照して説明する。図1に示すように、本実施形態の映像変換再生システム1は、映像変換装置の一具現例であるHDDレコーダ10と、映像再生装置の一具現例である携帯電話20と、から構成される。HDDレコーダ10と携帯電話20は、家庭内ネットワーク30を介して相互にデータ送受が可能となっている。家庭内ネットワーク30は、例えば、無線LAN等で構成される。
【0016】
HDDレコーダ10は、図2に示すように、ネットワークカード等を備える通信部101と、メインメモリ102と、CPU103と、出力部104と、二次記憶装置105と、番組受信部106と、から構成される。そして、これらは、内部バス107に繋がれている。
【0017】
二次記憶装置105には、映像変換プログラム109、シーン判定プログラム110が記憶されており、これらは、必要に応じてメインメモリ102にロードされ、CPU103がこれらのプログラムに従って動作することで、後述する映像データ変換処理、シーン判定処理が実行される。また、二次記憶装置105には、番組受信部106が受信した映像データ(例えば、地上デジタルテレビ方法による番組データ)が録画映像データ111として保存され、この録画映像データ111を携帯電話20用に変換した映像データも携帯用映像データ112として保存される。本実施形態では、録画映像データ111及び携帯用映像データ112は、共にMPEG2形式の動画データである。
【0018】
この録画映像データ111は、出力部104を介して、図示しないTVモニタ等に出力され、再生される。本実施形態では、このTVモニタ等の画面解像度は、1920×1080ドットであり、これに対応するように録画映像データ111は、1920×1080ドットの解像度を有する。
【0019】
携帯電話20は、図3に示すように、ネットワークカード等を備える通信部201と、メインメモリ202と、CPU203と、入力部204と、表示部205と、二次記憶装置206と、から構成される。そして、これらは、内部バス207に繋がれている。
【0020】
入力部204は、キーパッド211等から構成され、ユーザからの入力を受け付ける処理を行う。表示部205は、液晶ディスプレイ(LCD)212等から構成され、CPU203からの指令に基づき、携帯用映像データ112に係る映像の表示等を行う。ここで、LCD212の画面解像度は、600×480ドットである。
【0021】
二次記憶装置206には、再生制御プログラム215として、一覧表示プログラム216、映像再生プログラム217、静止画再生プログラム218が記憶されており、これらは、必要に応じてメインメモリ202にロードされ、CPU203がこれらのプログラムに従って動作することで、後述する再生制御処理が実行される。また、二次記憶装置206には、家庭内ネットワーク30を介してHDDレコーダ10から受信した携帯用映像データ112が記憶される。
【0022】
図4は、本実施形態の映像変換再生システム1の動作を概念的に示す図である。先ず、HDDレコーダ10において、映像データ変換処理が実行され、録画映像データ111を基に、携帯用映像データ112が生成される。映像データ変換処理は、具体的には、CPU103の機能部である映像変換部115及びシーン判定部116により実行される。
【0023】
携帯電話20は、ユーザの操作に応答して、携帯用映像データ112を要求するコマンド(映像データ要求コマンド)を家庭内ネットワーク30を介してHDDレコーダ10に送信する。かかる映像データ要求コマンドを受信したHDDレコーダ10は、二次記憶装置105に保存している携帯用映像データ112を読み出し、家庭内ネットワーク30を介して携帯電話20に送信する。携帯電話20は、受信した携帯用映像データ112を二次記憶装置206に保存する。
【0024】
携帯電話20は、ユーザの操作に応答して、後述する再生制御処理を実行する。再生制御処理には、一覧表示処理、映像再生処理及び拡大表示処理が含まれる。具体的には、これらの各処理は、CPU203の機能部である一覧表示部221、映像再生部222及び静止画再生部223により実行される。
【0025】
以下、HDDレコーダ10及び携帯電話20で実行される上記各処理の詳細について説明する。先ず、HDDレコーダ10で実行される映像データ変換処理について説明する。
【0026】
図5は、映像データ変換処理の手順を示すフローチャートである。本実施形態では、CPU103の映像変換部115は、ユーザの操作(携帯電話20からのコマンドも含む)に応答して起動し、以下の映像変換処理を実行する。なお、映像変換部115の起動タイミングは任意であり、例えば、定期的(一定時間毎)に起動する仕様にしてもよい。
【0027】
先ず、映像変換部115は、二次記憶装置105に録画映像データ111が保存されているか否かを判別する(ステップS101)。録画映像データ111が保存されていない場合(ステップS101でNO)、本処理は終了する。一方、録画映像データ111が保存されていると(ステップS101でYES)、映像変換部115は、録画映像データ111に含まれる映像フレーム群(図6(a)のフレームブロック601)を順次所得する(ステップS102)。
【0028】
図6(a)に示すフレームブロック601は、映像を構成する各フレームを意味のある単位でまとめたものであり、例えば、MPEG2のGOP(Group Of Pictures)等が該当する。このフレームブロック601間には、圧縮コーディングにおける圧縮処理の依存関係がない。即ち、フレームブロック601単位で、映像を再生するためのフレームのデコードを行うことができる。また、フレームブロック601毎に解像度が統一されていればよく、フレームブロック601間で解像度が異なっていても問題ない。
【0029】
なお、録画映像データ111に再生時間が非常に長いフレームブロック601が存在する場合も考えられる。そのような場合に対応するため、映像変換部115は、先頭のフレームブロック601を取得する前に、録画映像データ111の各フレームブロック601の再生時間をチェックし、予め設定した所定時間以上となるフレームブロック601が存在するか否かを判定するようにしてもよい。そして、所定時間以上となるフレームブロック601が存在する場合には、これを2以上の新たなフレームブロック601に分割した新たな録画映像データ111を生成し、これを基にして、携帯用映像データ112を生成してもよい。
【0030】
図5のフローチャートに戻り、シーン判定部116は、映像変換部115により取得されたフレームブロックに基づいて、シーン判定処理を実行する(ステップS103)、シーン判定処理では、取得したフレームブロック601について、高解像度(本実施形態では、1920×1080ドットの解像度)での保存が必要であるか否かの判定が行われる。シーン判定処理の詳細は、後述する。
【0031】
シーン判定部116によるシーン判定処理の結果、高解像度で保存する必要があると判定された場合(ステップS104でYES)、映像変換部115は、当該フレームブロック601を高解像度で変換する(ステップS106)。但し、録画映像データ111は、既に、本実施形態でいう高解像度(1920×1080ドットの解像度)で保存されているため、本実施形態においては、当該変換によっても、フレームブロック601の解像度は変化しないことになる。
【0032】
映像変換部115は、高解像度変換したフレームブロック601からiフレームを抽出し、二次記憶装置105に一時的に保存する(ステップS107)。この保存したiフレームは、シーン判定処理で使用される。ここで、iフレームとは、圧縮が単独で完結しているフレームをいう(例えば、MPEG2のi(イントラ)フレーム等)。本実施形態では、各フレームブロック601の先頭フレームは、iフレームであるものとする。
【0033】
映像変換部115は、高解像度変換したフレームブロック601の付加情報(フレーム番号及び再生開始時間)を図6(b)に示す高解像シーン管理テーブル602に登録する(ステップS108)。高解像シーン管理テーブル602は、携帯用映像データ112の所定領域に格納される。図7に示すように、高解像シーン管理テーブル602は、フレーム番号項目と、再生開始時間項目とを有する。映像変換部115は、当該フレームブロック601の先頭フレーム(即ち、iフレーム)の番号(当該録画映像データ111の先頭フレームからの順番を示す数値)をフレーム番号項目に設定し、その再生開始時間を再生開始時間項目に設定する。この高解像シーン管理テーブル602は、詳細は後述するが、携帯電話20における携帯用映像データ112の再生で、高解像度変換したフレームブロック601の頭出し再生ができるようにするために使用される。
【0034】
図5のフローチャートに戻り、シーン判定部116によるシーン判定処理の結果、高解像度で保存する必要がないと判定された場合(ステップS104でNO)、映像変換部115は、当該フレームブロックを低解像度(本実施形態では、600×480ドットの解像度)にするための変換を行う(ステップS105)。
【0035】
そして、映像変換部115は、高解像度又は低解像度変換したフレームブロック601を携帯用映像データ112を構成するフレームブロック601として二次記憶装置105に保存する(ステップS109)。映像変換部115は、録画映像データ111から抽出したフレームブロック601が最終のフレームブロックであるか否かを判定し(ステップS110)、最終のフレームブロックでない場合(ステップS110でNO)、ステップS102に戻り、上述した処理を繰り返し実行する。一方、最終のフレームブロックである場合には(ステップS110でYES)、本処理を終了する。以上の映像データ変換処理により、携帯用映像データ112が得られる。
【0036】
続いて、シーン判定処理の詳細について、図8のフローチャートを用いて説明する。先ず、シーン判定部116は、前回高解像度変換したフレームブロック601の再生開始時間と、今回の変換対象であるフレームブロック601の再生開始時間を取得し、その時間間隔を算出する(ステップS201)。この間隔が予め設定した所定時間より短い場合(ステップS202でNO)、シーン判定部116は、高解像度での保存は不必要であると判定する(ステップS203)。これにより、携帯用映像データ112の容量増大化を抑えることがきる。
【0037】
一方、両者の間隔が予め設定した所定時間以上の場合(ステップS202でYES)、シーン判定部116は、二次記憶装置105に保持している前回高解像度変換したフレームブロック601のiフレームを読み出し、今回のフレームブロック601のiフレームとの画像についての類似度を算出する(ステップS204)。この類似度の算出方法に限定はなく、周知の技術が採用できる。
【0038】
そして、シーン判定部116は、算出した類似度と、予め設定した閾値とを比較することで、双方の画像が類似しているか否かを判定する。その結果、両者が類似している場合(ステップS205でYES)、シーン判定部116は、高解像度での保存は不必要であると判定する(ステップS203)。一般的に、類似の情報が継続して表示されている状況、即ち、映像の変化が乏しいシーンが続く状況では、高画質での画像表示の必要性は低いものと考えられる。したがって、このような場合での高解像度保存を避けることで、携帯用映像データ112の容量の無用な増大を防止できる。
【0039】
一方、両画像が類似していない場合(ステップS205でNO)、シーン判定部116は、前回高解像度変換したiフレームの画像に写り込んでいる文字の数を周知の技術を用いて取得する(ステップS206)。取得した文字数が予め設定した所定数より少ない場合(ステップS207でNO)、シーン判定部116は、高解像度での保存は不必要であると判定する(ステップS203)。一方、取得した文字数が所定数以上の場合(ステップS207でYES)、シーン判定部116は、高解像度での保存が必要であると判定する(ステップS208)。これにより、細かい文字が密集して写り込んでいるような画像等であっても、携帯電話20での再生の際、ユーザは、視認しやすいように拡大表示させることが可能となり、便利である。
【0040】
なお、以上のシーン判定処理では、再生時間の間隔と、画像の類似度と、画像に写り込んでいる文字数との3つの条件を全てクリアした場合に、高解像度での保存が必要であると判定しているが、あくまで一例であり、これらの内、何れか1つ以上の条件をクリアすれば、高解像度での保存が必要であると判定してもよい。また、複数の条件を組み合わせる場合、その順序に制限はない。例えば、最初に類似性をチェックし、類似していない場合は文字数をチェックし、文字数が所定数以上ならば間隔をチェックし、間隔が所定時間以上ならば高解像度での保存が必要であると判定してもよい。
【0041】
続いて、携帯電話20による携帯用映像データ112の再生動作について説明する。最初に、一覧表示部221による一覧表示処理について、図9のフローチャートに沿って説明する。一覧表示部221は、キーパッド211を介したユーザ操作に応答して起動し、以下の一覧表示処理を実行する。
【0042】
一覧表示部221は、先ず、HDDレコーダ10から受信し、二次記憶装置206に記憶されている携帯用映像データ112から高解像シーン管理テーブル602を読み出す(ステップS301)。そして、携帯用映像データ112から、高解像シーン管理テーブル602のフレーム番号項目に設定されている各フレーム番号に相当するフレーム(即ち、iフレーム)を取得する(ステップS302)。一覧表示部221は、各iフレームの画像にその再生開始時間を付加した画像(シーン)をサムネイル表示する(ステップS303)。サムネイル表示後、一覧表示部221は、ユーザによる選択操作を受け付け可能な状態(選択操作の待機状態)となる(ステップS304)。ユーザは、キーパッド211を介した操作、例えば、カーソル移動キーを操作することで、カーソルをシーン間で移動させ、所望のシーンを選択することができる。
【0043】
ユーザによりシーンが選択され、キーパッド211の決定キー等が押下されると、一覧表示部221は、ユーザによる選択結果を映像再生部222に通知する。そして、映像再生部222により、当該シーンに対応するフレームブロック601から再生が開始される(ステップS305)。
【0044】
続いて、映像再生部222による映像再生処理について、図10のフローチャートに沿って説明する。映像再生部222は、携帯用映像データ112からフレームブロック601を順次所得する(ステップS401)。この際、上記の如く、ユーザが選択したシーンから再生する場合では、当該シーンに対応するフレームブロック601から順次取得する。
【0045】
次に、映像再生部222は、取得したフレームブロック601が高解像度のシーンであるか否かを判定する(ステップS402)。高解像度のシーンであるか否かは、所定の解像度(本実施形態では、640×480ドットの解像度)より高いか否かで判定する。また、当然ながら、ユーザが選択したシーンから再生する場合、初回に取得したフレームブロック601は、高解像度のシーンである。
【0046】
上記判定の結果、当該フレームブロック601が高解像度のシーンでない場合(ステップS403でNO)、映像再生部222は、ステップS404に移行して、当該フレームブロック601の再生を行う(図11(a)参照)。一方、当該フレームブロック601が高解像度のシーンである場合(ステップS403でYES)には、ステップS405〜S407の処理を行った後で、ステップS404に移行する。
【0047】
ステップS405では、映像再生部222は、当該フレームブロック601の先頭フレーム(即ち、iフレーム)を抽出し、拡大表示用の画像データとして、二次記憶装置206に一時的に保存する。そして、ステップS406では、映像再生部222は、携帯電話20の制御モードを拡大表示モードに設定する。制御モードが拡大表示モードに設定されると、後述する静止画再生部223が起動する。また、ステップS407では、映像再生部222は、ユーザに、キーパッド211の所定キーを押下することで拡大表示が可能である旨を報知するメッセージ(例えば“XXボタンで拡大表示”)をLCD212に表示する(図11(b)参照)。
【0048】
ここで、設定された拡大表示モードは、所定時間経過すると自動的に解除されるものとする。拡大表示モードの設定が解除されると、静止画再生部223による処理(拡大表示処理)は終了すると共に、上記メッセージは消去される(非表示となる)。
【0049】
なお、拡大表示モードは、類似のシーンが再生されている間は解除されない仕様にしてもよい。あるいは、一旦設定されると映像再生処理が終了するまで解除されない仕様でもよい。
【0050】
映像再生部222は、最終のフレームブロック601を再生するまで(ステップS408でYES)、あるいは、ユーザにより再生停止の操作が行われるまで、以上の処理を繰り返し実行する。
【0051】
続いて、静止画再生部223による拡大表示処理について、図12のフローチャートに沿って説明する。上記の拡大表示モードにおいて、ユーザによりキーパッド211の所定キーが押下され、拡大表示の指示が入力されると(ステップS501でYES)、静止画再生部223は、映像再生部222に映像再生処理を一時停止させる(ステップS502)。そして、二次記憶装置206に保存しているiフレーム(図10のステップS405参照)を取り出し、かかるiフレームについての画像(iフレーム画像)を表示する(ステップS503)。また、静止画再生部223は、キーパッド211の所定キーを押下することで再生処理が再開される旨をユーザに報知するメッセージ(例えば“XXボタンで再生再開”)をLCD212に表示する(図11(c)参照)。
【0052】
静止画再生部223は、ユーザによるキーパッド211等を介した操作指示に従って、iフレーム画像の拡大・縮小・スクロール等の各処理を行う(ステップS504)。これらの処理は、ユーザにより再生再開の指示が入力されるまで(ステップS505でYES)続けられる。
【0053】
以上説明したように、本実施形態のHDDレコーダ10(映像変換装置)は、高解像度で記録された録画映像データ111から携帯電話20用の携帯用映像データ112を生成する際、シーン判定処理を行って、各フレームブロック601を高解像度で保存する必要があるか否かの判定を様々な状況を勘案して行う。そして、高解像度で保存する必要があると判定したフレームブロック601については、低解像度化せずに携帯用映像データ112に格納する。したがって、データ容量を増大させずに、高解像度のシーンが含まれた携帯用映像データ112を生成することができる。
【0054】
また、本実施形態の携帯電話20(映像再生装置)は、高解像度で保存されたフレームブロックのiフレーム画像をユーザの指示に応じて適宜拡大等して表示させることができる。したがって、携帯電話20での再生においても、ユーザは、高画質映像のメリットを享受することが可能となる。
【0055】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲での種々の変更は勿論可能である。
【0056】
例えば、上記実施形態では、HDDレコーダ10(映像変換装置)の映像変換部115は、録画映像データ111を低解像化することで携帯用映像データ112を生成しているが、画質変換のパラメータは解像度に限定されない。例えば、コーデックやビットレート等であってもよい。
【0057】
また、上記実施形態では、高解像シーン管理テーブル602は、携帯用映像データ112に埋め込まれているが、HDDレコーダ10(映像変換装置)にて、携帯用映像データ112とは別のデータとして生成され、二次記憶装置105に保存されるようにしても構わない。この場合、携帯電話20(映像再生装置)は、HDDレコーダ10から携帯用映像データ112を取得する際、高解像シーン管理テーブル602も併せて取得する。
【0058】
また、HDDレコーダ10(映像変換装置)の映像変換部115は、フレームブロック601の変換が、低解像度から高解像度、及び高解像度から低解像度に変化する度に、図13に示すように、変換後のフレームブロック601を格納する映像トラックの場所を替えるようにしてもよい。この場合の高解像シーン管理テーブル602の例を図15(a)に示す。
【0059】
あるいは、映像変換部115は、図14に示すように、全てのフレームブロック601を低解像度変換し、シーン判定部116により高解像度で保存する必要があると判定されたフレームブロック601のiフレームのみを動画データとは別の映像トラックに格納するようにしてもよい。この場合の高解像シーン管理テーブル602の例を図15(b)に示す。
【0060】
また、シーン判定処理において、他の画像内容、例えば、画像に写り込んでいる文字の大きさ、物体の大きさや種類等に基づいて、高解像度で保存するか否かの判定を行ってもよい。また、画像内容の他、映像に合わせて記録されている音声情報(例えば、音声の大きさ)等に基づいて判定することも可能である。
【0061】
また、上記実施形態では、サムネイル表示されたシーンをユーザが選択することで、携帯用映像データ112の再生が開始されたが、サムネイル表示をすることなく、ユーザの指示により、先頭のフレームブロック601から再生することも勿論可能である。
【0062】
また、一覧表示処理において、取得したiフレーム画像群を別途、静止画一覧として二次記憶装置206に保存してもかまわない。これによって、携帯用映像データ112が削除された場合でも、高解像度の静止画の閲覧は可能となる。
【0063】
また、上記実施形態では、HDDレコーダ10から携帯電話20に転送され、予め二次記憶装置206に保存されている携帯用映像データ112を再生する例を示したが、HDDレコーダ10から携帯電話20に携帯用映像データ112を転送しながら再生を行うストリーミング再生を行っても構わない。
【0064】
また、携帯電話20が、映像データ変換処理の実行機能を有し、他の機器から取得した番組データ等の映像データを携帯用映像データ112に変換できるようにしてもよい。
【0065】
さらには、カメラ付きの携帯電話等の端末装置が、自ら撮影した映像を携帯用映像データ112に変換し、上記実施形態の携帯電話20と同様にして、再生できるようにしてもよい。
【0066】
また、プログラムの適用により、既存のビデオ信号記録装置等を本発明に係る映像変換装置として機能させることも可能である。即ち、上述したCPU103が実行したようなプログラムを、既存のビデオ信号記録装置等に適用し、当該ビデオ信号記録装置等を制御するコンピュータ(CPUなど)がそのプログラムを実行することで、上述した各機能構成や処理が実現され得る。同様に、プログラムの適用により、既存の携帯電話等を本発明に係る映像再生装置として機能させることも可能である。
【0067】
このようなプログラムの配布方法は任意であり、例えば、メモリカードなどの記録媒体に格納して配布可能である他、例えば、インターネットなどの通信ネットワークを介して配布することもできる。そして、このようにして配布されたプログラムをビデオ信号記録装置等や携帯電話等にインストールして適用することで、上述したHDDレコーダ10や携帯電話20と同様な機能を実現することができる。
【0068】
本発明によれば、高画質の映像から低画質の映像を生成することで、映像データの容量を削減しつつ、必要な部分を高画質化できるため、拡大表示等でも高精細な画像をユーザに提供できる。したがって、携帯電話や録画機、ビデオカメラ等への適用が期待できる。
【0069】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
【0070】
(付記1)原映像データの先頭から1又は複数のフレームからなる映像フレーム群を順次取得し、該映像フレーム群の画質を低下させる方向で変換することで、他機器用映像データを生成する映像変換手段と、
前記映像フレーム群の画像内容に基づいて、当該映像フレーム群を高画質で保持する必要があるか否かを判定するシーン判定手段と、を備え、
該シーン判定手段により高画質で保持する必要があると判定された場合、前記映像変換手段は、当該映像フレーム群を前記他機器用映像データ中に高画質で格納する、
ことを特徴とする映像変換装置。
【0071】
(付記2)前記シーン判定手段は、前回の判定により高画質で格納された映像フレーム群と、今回判定対象となる映像フレーム群との画像類似度を算出し、該画像類似度が予め設定した所定値以上の場合、当該映像フレーム群を高画質で保持する必要はないと判定する、
ことを特徴とする付記1に記載の映像変換装置。
【0072】
(付記3)前記シーン判定手段は、今回判定対象となる映像フレーム群に写り込んでいる文字の数を取得し、該文字の数が予め設定した所定数に達していない場合、当該映像フレーム群を高画質で保持する必要はないと判定する、
ことを特徴とする付記1に記載の映像変換装置。
【0073】
(付記4)前記映像変換手段は、前記シーン判定手段により高画質で保持する必要があると判定された場合、当該映像フレーム群についての付加情報を取得し、取得した付加情報を所定のデータテーブルに登録する、
ことを特徴とする付記1乃至3の何れか1つに記載の映像変換装置。
【0074】
(付記5)前記データテーブルに登録される前記付加情報には、当該映像フレーム群の位置情報と、再生時間とが含まれる、
ことを特徴とする付記4に記載の映像変換装置。
【0075】
(付記6)前記データテーブルは、前記他機器用映像データ内の所定領域に配置される、
ことを特徴とする付記4又は5に記載の映像変換装置。
【0076】
(付記7)撮像によって原映像データを生成する撮像手段をさらに備える、
ことを特徴とする付記1乃至6の何れか1つに記載の映像変換装置。
【0077】
(付記8)付記1乃至7の何れか1つに記載の映像変換装置によって生成された映像データ内のユーザによって指示された位置から1又は複数のフレームからなる映像フレーム群を順次取得し、再生する映像再生装置であって、
前記取得した前記映像フレーム群が高画質である場合、その旨を所定態様でユーザに報知すると共に、当該映像フレーム群の少なくとも一部のフレームを一時記憶する手段と、
ユーザの指示に応答して、前記映像データの再生を一時中断し、前記一時記憶された1又は複数のフレームに対応する画像を拡大又は縮小可能に表示する手段と、を備える、
ことを特徴とする映像再生装置。
【0078】
(付記9)映像変換装置と、映像再生装置とを備える映像変換再生システムであって、
前記映像変換装置は、
原映像データの先頭から1又は複数のフレームからなる映像フレーム群を順次取得し、該映像フレーム群の画質を低下させる方向で変換することで、前記映像再生装置用の映像データを生成する映像変換手段と、
前記映像フレーム群の画像内容に基づいて、前記映像フレーム群を高画質で保持する必要があるか否かを判定するシーン判定手段と、を備え、
該シーン判定手段により高画質で保持する必要があると判定された場合、前記映像変換手段は、当該映像フレーム群を前記映像データ中に高画質で格納し、
前記映像再生装置は、
前記映像データ内のユーザによって指示された位置から1又は複数のフレームからなる映像フレーム群を順次取得し、再生する手段と、
前記取得した前記映像フレーム群が高画質である場合、その旨を所定態様でユーザに報知すると共に、当該映像フレーム群の少なくとも一部のフレームを一時記憶する手段と、
ユーザの指示に応答して、前記映像データの再生を一時中断し、前記一時記憶された1又は複数のフレームに対応する画像を拡大又は縮小可能に表示する手段と、を備える、
ことを特徴とする映像変換再生システム。
【0079】
(付記10)コンピュータを、
原映像データの先頭から1又は複数のフレームからなる映像フレーム群を順次取得し、該映像フレーム群の画質を低下させる方向で変換することで、他機器用映像データを生成する映像変換手段、
前記映像フレーム群の画像内容に基づいて、前記映像フレーム群を高画質で保持する必要があるか否かを判定するシーン判定手段、として機能させるプログラムであって、
前記シーン判定手段により高画質で保持する必要があると判定された場合、前記映像変換手段は、当該映像フレーム群を前記他機器用映像データ中に高画質で格納する、
ことを特徴とするプログラム。
【0080】
(付記11)映像再生装置を制御するコンピュータを、
付記1乃至7の何れか1つに記載の映像変換装置によって生成された映像データ内のユーザによって指示された位置から1又は複数のフレームからなる映像フレーム群を順次取得し、再生する手段、
前記取得した前記映像フレーム群が高画質である場合、その旨を所定態様でユーザに報知すると共に、当該映像フレーム群の少なくとも一部のフレームを記憶装置に一時記憶する手段、
ユーザの指示に応答して、前記映像データの再生を一時中断し、前記記憶装置に一時記憶された1又は複数のフレームに対応する画像を拡大又は縮小可能に表示させる手段、として機能させる、
ことを特徴とするプログラム。
【符号の説明】
【0081】
1…映像変換再生システム、10…HDDレコーダ、20…携帯電話、30…家庭内ネットワーク、101,201…通信部、102,202…メインメモリ、103,203…CPU、104…出力部、105,206…二次記憶装置、106…番組受信部、107,207…内部バス、109…映像変換プログラム、110…シーン判定プログラム、111…録画映像データ、112…携帯用映像データ、115…映像変換部、116…シーン判定部、204…入力部、205…表示部、211…キーパッド、212…LCD、215…再生制御プログラム、216…一覧表示プログラム、217…映像再生プログラム、218…静止画再生プログラム、221…一覧表示部、222…映像再生部、223…静止画再生部、601…フレームブロック、602…高解像シーン管理テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原映像データの先頭から1又は複数のフレームからなる映像フレーム群を順次取得し、該映像フレーム群の画質を低下させる方向で変換することで、他機器用映像データを生成する映像変換手段と、
前記映像フレーム群の画像内容に基づいて、当該映像フレーム群を高画質で保持する必要があるか否かを判定するシーン判定手段と、を備え、
該シーン判定手段により高画質で保持する必要があると判定された場合、前記映像変換手段は、当該映像フレーム群を前記他機器用映像データ中に高画質で格納する、
ことを特徴とする映像変換装置。
【請求項2】
前記シーン判定手段は、前回の判定により高画質で格納された映像フレーム群と、今回判定対象となる映像フレーム群との画像類似度を算出し、該画像類似度が予め設定した所定値以上の場合、当該映像フレーム群を高画質で保持する必要はないと判定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の映像変換装置。
【請求項3】
前記シーン判定手段は、今回判定対象となる映像フレーム群に写り込んでいる文字の数を取得し、該文字の数が予め設定した所定数に達していない場合、当該映像フレーム群を高画質で保持する必要はないと判定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の映像変換装置。
【請求項4】
前記映像変換手段は、前記シーン判定手段により高画質で保持する必要があると判定された場合、当該映像フレーム群についての付加情報を取得し、取得した付加情報を所定のデータテーブルに登録する、
ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の映像変換装置。
【請求項5】
前記データテーブルに登録される前記付加情報には、当該映像フレーム群の位置情報と、再生時間とが含まれる、
ことを特徴とする請求項4に記載の映像変換装置。
【請求項6】
撮像によって原映像データを生成する撮像手段をさらに備える、
ことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の映像変換装置。
【請求項7】
請求項1乃至6の何れか1項に記載の映像変換装置によって生成された映像データ内のユーザによって指示された位置から1又は複数のフレームからなる映像フレーム群を順次取得し、再生する映像再生装置であって、
前記取得した前記映像フレーム群が高画質である場合、その旨を所定態様でユーザに報知すると共に、当該映像フレーム群の少なくとも一部のフレームを一時記憶する手段と、
ユーザの指示に応答して、前記映像データの再生を一時中断し、前記一時記憶された1又は複数のフレームに対応する画像を拡大又は縮小可能に表示する手段と、を備える、
ことを特徴とする映像再生装置。
【請求項8】
映像変換装置と、映像再生装置とを備える映像変換再生システムであって、
前記映像変換装置は、
原映像データの先頭から1又は複数のフレームからなる映像フレーム群を順次取得し、該映像フレーム群の画質を低下させる方向で変換することで、前記映像再生装置用の映像データを生成する映像変換手段と、
前記映像フレーム群の画像内容に基づいて、前記映像フレーム群を高画質で保持する必要があるか否かを判定するシーン判定手段と、を備え、
該シーン判定手段により高画質で保持する必要があると判定された場合、前記映像変換手段は、当該映像フレーム群を前記映像データ中に高画質で格納し、
前記映像再生装置は、
前記映像データ内のユーザによって指示された位置から1又は複数のフレームからなる映像フレーム群を順次取得し、再生する手段と、
前記取得した前記映像フレーム群が高画質である場合、その旨を所定態様でユーザに報知すると共に、当該映像フレーム群の少なくとも一部のフレームを一時記憶する手段と、
ユーザの指示に応答して、前記映像データの再生を一時中断し、前記一時記憶された1又は複数のフレームに対応する画像を拡大又は縮小可能に表示する手段と、を備える、
ことを特徴とする映像変換再生システム。
【請求項9】
コンピュータを、
原映像データの先頭から1又は複数のフレームからなる映像フレーム群を順次取得し、該映像フレーム群の画質を低下させる方向で変換することで、他機器用映像データを生成する映像変換手段、
前記映像フレーム群の画像内容に基づいて、前記映像フレーム群を高画質で保持する必要があるか否かを判定するシーン判定手段、として機能させるプログラムであって、
前記シーン判定手段により高画質で保持する必要があると判定された場合、前記映像変換手段は、当該映像フレーム群を前記他機器用映像データ中に高画質で格納する、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項10】
映像再生装置を制御するコンピュータを、
請求項1乃至6の何れか1項に記載の映像変換装置によって生成された映像データ内のユーザによって指示された位置から1又は複数のフレームからなる映像フレーム群を順次取得し、再生する手段、
前記取得した前記映像フレーム群が高画質である場合、その旨を所定態様でユーザに報知すると共に、当該映像フレーム群の少なくとも一部のフレームを記憶装置に一時記憶する手段、
ユーザの指示に応答して、前記映像データの再生を一時中断し、前記記憶装置に一時記憶された1又は複数のフレームに対応する画像を拡大又は縮小可能に表示させる手段、として機能させる、
ことを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2011−50068(P2011−50068A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−216232(P2010−216232)
【出願日】平成22年9月27日(2010.9.27)
【分割の表示】特願2008−293249(P2008−293249)の分割
【原出願日】平成20年11月17日(2008.11.17)
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】