説明

映像復号装置、映像送受信装置、映像復号方法、及び映像送受信方法

【課題】ユーザが指定した出力画像の位置に対して表示する画素数が最も多くなるように、映像ストリームを復号することができる映像復号装置を提供する。
【解決手段】読み出し決定部102は、2次元面上の出力画像座標位置と領域映像位置情報とに従って、各領域映像について出力画像の画素数が最も多くなる領域映像を、読み出すべき領域映像として判定する。読み出し部101は、決定された、例えば領域映像ストリームBを読み出し、復号部103は、領域映像ストリームBを復号して復号画像を取得する。切り出し位置決定部105は、出力画像座標位置と領域映像位置情報とに従って、復号画像の中から出力画像を切り出す位置を決定する。画像切り出し部104は、決定された切り出し位置に従って、復号画像から出力画像を切り出して出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像復号装置、映像送受信装置、映像復号方法、及び映像送受信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ハイビジョンを超える非常に高い解像度の映像に対して、ハイビジョン解像度のディスプレイで、その一部の領域のみを表示する映像システムが研究されている。このようなシステムによれば、ユーザが視聴したい領域を指定し、その指定された領域の映像を十分な解像度で視聴することができる。
【0003】
システムを実現するには、映像の圧縮伝送方式が重要であり、圧縮伝送方式としては、一般的には、高い解像度の映像を複数のタイル状に分割して、個々のタイル映像を圧縮符号化しておき、映像再生時には、一部のタイル映像のストリームを復号して表示する方式が研究されている。
【0004】
例えば、非特許文献1によれば、パノラマ映像を同じ大きさのタイルに分割し、1つのタイルを1つのカメラ映像とみなして圧縮し、それらのストリームを多重化しておき、再生する際には、いくつか複数のタイルを選択して復号し、復号したタイルから構成される映像の一部を切り出して表示する手法が提案されている。
【0005】
例えば、非特許文献1では、図18に示すように、9個のタイルを復号して、それらから1つの映像を構成し、その一部を切り出して出力・表示する例が示されている。この場合に、映像再生装置では、9個のタイル映像を得るために多重化された9個の映像ストリームを復号する必要がある。
【0006】
このタイル数は、表示する領域の大きさに依存して変わる特徴がある。最大でデコードするタイル数を予め決めておけば、1個からその最大数までの範囲でダイナミックに変わり得る。このようなダイナミックにデコードするタイル数が変わることにも対応するため、同文献では、国際標準方式H.264 Annex H(MVC)を用いて多重化された映像ストリームを、部分的に復号する仕組みを利用している。一般的にも、複数のタイルを復号する必要があるため、複数のストリームを復号するためのデコード方式が必須であった。
【0007】
このようなストリームを復号して表示する際には、同文献に記載の通り、複数タイルの一部を切り出して表示をするため、視聴する領域が上下左右に移動しても、復号したタイルの中であれば、表示する映像の端が切れてしまうことはない。また、タイルを超える位置になると、別のタイルの復号を開始するため、やはり表示する映像は無くなることはない。
【0008】
以上のような処理により、高い解像度の映像の一部領域を、ユーザが自由に指定して表示する映像システムを構成することができる。
【0009】
また、画像の透明度情報や、奥行き情報は、画像の各画素位置で定義できるため、グレースケールの情報として扱うフォーマットが提案されている。すなわち、このフォーマットでは、画像情報として、色信号だけではなく、透明度情報や、奥行き情報も一緒に扱うことになる。
【0010】
これにより、例えば、透明度情報を色信号の加工に利用したり、あるいは色信号と奥行き情報とから立体映像を生成することができる(例えば非特許文献2参照)。奥行き情報と色信号とから立体映像を生成する方法としては、3D warpingという手法がある。
【0011】
図19に示すように、奥行き情報を使うことで別の視点からの色信号を生成する。このような、透明度情報や、奥行き情報を色信号とともに持つフォーマットで画像情報を定義したものを、仮に、非特許文献1に示すようなパノラマ映像の画像情報として利用することもできる。透明度情報も持つ場合には、パノラマ映像の一部を切り出して前景とし、別に用意した背景画像と合成することができる。また、奥行き情報を持つ場合には、パノラマ映像の一部について立体映像として表示をすることができる。あるいは、そこから3次元的に少し視点を変えた映像を表示することができる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0012】
【非特許文献1】Hideaki Kimata, Shinya Shimizu, Yutaka Kunita, Megumi Isogai, and Yoshimitsu Ohtani :「Panorama video coding for user-driven interactive video application」,IEEE International Symposium on Consumer Electronics (ISCE) 2009, 2009
【非特許文献2】木全英明:「3次元映像に関する標準化の動向−立体映像と多視点映像のMPEG 標準化−」,高臨場感ディスプレイフォーラム2007, 2007
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
上述した複数のタイルに分割して多重化された映像ストリームに対して、復号するタイル数がダイナミックに変化して復号する方式は、非特許文献1にも記載されている通り、汎用計算機上でソフトウェアを使って実装することができる。
【0014】
しかしながら、演算処理能力が低い計算機では、必要なタイル数のストリームを復号できない問題や、専用ハードウェアでは、タイル数がダイナミックに変化するような場合には、対象となる全てのタイルを復号することができないという問題が生じる。
【0015】
例えば、9個のタイルで1つの映像を構成するストリームに対して、1つの映像ストリームを復号する専用ハードウェアを備えた装置の場合には、9個のうちの1個の映像ストリームのみを復号するため、その他のタイルに属する視聴領域の映像を得ることができないという問題が生じる。
【0016】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、映像の一部の領域のみを視聴する際に、演算処理能力が低く映像ストリームを1つしか復号できない計算機で視聴する場合であっても、ユーザが指定した出力画像の位置に対して表示する画素数が最も多くなるように、映像ストリームを復号することができる映像復号装置、映像送受信装置、映像復号方法、及び映像送受信方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上述した課題を解決するために、本発明は、2次元で表現される面上の基準位置に対してN個のそれぞれ異なる座標位置を示す領域映像位置情報と、各領域映像位置情報に対応したN個の映像ストリームで構成される符号化データとから、該符号化データの一部を復号して出力画像を得る映像復号装置であって、前記基準位置に対する出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、出力画像の画素数が最も多く得られるようにi番目(1≦i≦N)の映像ストリームを読み出すことを決定する読み出し決定部と、前記i番目の映像ストリームを読み出す読み出し部と、前記読み出し部で読み出した前記i番目の映像ストリームを復号する復号部と、前記復号部で得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出し部と、前記i番目の映像ストリームの領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出し部での切り出し位置を決定する切り出し位置決定部とを備えることを特徴とする映像復号装置である。
【0018】
上述した課題を解決するために、本発明は、2次元で表現される面上の基準位置に対してN個のそれぞれ異なる座標位置を示す領域映像位置情報と、各領域映像位置情報に対応したN個の映像ストリームと各映像ストリームを区別するストリームIDとを多重化した1つのストリームで構成される符号化データとから、符号化データの一部を復号して出力画像を得る映像復号装置であって、前記基準位置に対する出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、出力画像の画素数が最も多く得られるようにi番目(1≦i≦N)の映像ストリームを読み出すことを決定する読み出し決定部と、前記符号化データ中のストリームIDに基づいて、前記読み出し決定部により決定された前記i番目の映像ストリームを探索し、該i番目の映像ストリームを読み出す探索読み出し部と、前記探索読み出し部で得られる前記i番目の映像ストリームを復号する復号部と、前記復号部で得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出し部と、前記i番目の映像ストリームの領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出し部での切り出し位置を決定する切り出し位置決定部とを備えることを特徴とする映像復号装置である。
【0019】
上述した課題を解決するために、本発明は、2次元で表現される面上で定義される元映像の基準位置に対するN個の部分的な領域映像の座標位置である領域映像位置情報を送信する領域映像位置情報送信部と、N個の領域映像の映像ストリームのうちのi番目(1≦i≦N)の映像ストリームを送信するストリーム送信部とを備える映像送信装置と、前記N個の部分的な領域映像の座標位置である領域映像位置情報を受信する領域映像位置情報受信部と、前記i番目の映像ストリームを受信するストリーム受信部と、前記ストリーム受信部で受信された前記i番目の映像ストリームを読み出す読み出し部と、前記読み出し部で読み出した前記i番目の映像ストリームを復号する復号部と、前記復号部で得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出し部と、前記i番目の映像ストリームの領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出し部での切り出し位置を決定する切り出し位置決定部と、前記基準位置に対する次の出力画像の座標位置を指定する出力画像座標指定部と、前記出力画像座標指定部で指定された次の出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、次の出力画像の画素数が最も多く得られるように、j番目(1≦j≦N)の映像ストリームの送信を要求することを決定する送信要求決定部と、前記j番目の映像ストリームの送信を、前記映像送信装置に要求する送信要求部とを備える映像受信装置とを具備することを特徴とする映像送受信装置である。
【0020】
上述した課題を解決するために、本発明は、2次元で表現される面上で定義される元映像の基準位置に対するN個の部分的な領域映像の座標位置である領域映像位置情報を送信する領域映像位置情報送信部と、前記N個の部分的な領域映像の映像ストリームと各映像ストリームを区別するストリームIDとを多重化した1つのストリームから、M個(M≦N)のaからa番目の映像ストリームと対応するストリームIDとを多重化した1つのストリームを抽出して送信するストリーム送信部とを備える映像送信装置と、前記N個の部分的な領域映像の領域映像位置情報を受信する領域映像位置情報受信部と、前記M個のaからa番目の映像ストリームを受信するストリーム受信部と、前記基準位置に対する出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、出力画像の画素数が最も多く得られるようにi番目(iはaからaのいずれか)の映像ストリームを読み出すことを決定する読み出し決定部と、前記ストリーム受信部で受信された前記M個のaからa番目の映像ストリーム中のストリームIDに基づいて、前記読み出し決定部により決定された前記i番目の映像ストリームを探索して読み出す探索読み出し部と、前記探索読み出し部で読み出した前記i番目の映像ストリームを復号する復号部と、前記復号部で得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出し部と、前記i番目の映像ストリームの領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出し部での切り出し位置を決定する切り出し位置決定部と、次の出力画像の座標位置を指定する出力画像座標指定部と、前記基準位置に対する次の出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、次の出力画像の画素数が多く得られるように、M個(M≦N)のbからb番目の映像ストリームの送信を要求することを決定する送信要求決定部と、前記bからb番目の映像ストリームの送信を、前記映像送信装置に要求する送信要求部とを備える映像受信装置とを具備することを特徴とする映像送受信装置である。
【0021】
上述した課題を解決するために、本発明は、2次元で表現される面上で定義される元映像の基準位置に対するN個の部分的な領域映像の座標位置である領域映像位置情報を送信する領域映像位置情報送信部と、元映像の一部の画像情報からi番目(1≦i≦N)の領域映像を符号化して映像ストリームを送信するストリーム送信部と、を備える映像送信装置と、N個の領域映像位置情報を受信する領域映像位置情報受信部と、前記i番目の映像ストリームを受信するストリーム受信部と、前記ストリーム受信部により受信された前記i番目の映像ストリームを読み出す読み出し部と、前記読み出し部で読み出された前記i番目の映像ストリームを復号する復号部と、前記復号部で得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出し部と、前記i番目の映像ストリームの領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出し部での切り出し位置を決定する切り出し位置決定部と、次の出力画像の座標位置を指定する出力画像座標指定部と、前記基準位置に対する次の出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、次の出力画像が最も多く得られるようにj番目(1≦j≦N)の映像ストリームの送信を要求することを決定する送信要求決定部と、前記送信要求決定部で決定された前記j番目の映像ストリームの送信を、前記映像送信装置に要求する送信要求部とを備える映像受信装置とを具備することを特徴とする映像送受信装置である。
【0022】
上述した課題を解決するために、本発明は、2次元で表現される面上で定義される元映像の基準位置に対するN個の部分的な領域映像の座標位置である領域映像位置情報を送信する領域映像位置情報送信部と、前記元映像の一部の画像情報から、M個(M≦N)のaからa番目の領域映像を符号化して得られる映像ストリームと対応するストリームIDとを多重化して送信するストリーム送信部と、を備える映像送信装置と、前記N個の領域映像位置情報を受信する領域映像位置情報受信部と、前記M個(M≦N)のaからa番目のストリームを受信するストリーム受信部と、前記基準位置に対する出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、出力画像の画素数が最も多く得られるようにi番目(iはaからaのいずれか)の映像ストリームを読み出すことを決定する読み出し決定部と、符号化データ中のストリームIDに基づいて、前記読み出し決定部により決定された前記i番目の映像ストリームを探索して読み出す探索読み出し部と、前記探索読み出し部で読み出された前記i番目の映像ストリームを復号する復号部と、前記復号部で得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出し部と、前記i番目の映像ストリームの領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出し部での切り出し位置を決定する切り出し位置決定部と、次の出力画像の座標位置を指定する出力画像座標指定部と、前記基準位置に対する次の出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、次の出力画像の画素数が多く得られるように、M個(M<=N)のbからb番目の映像ストリームの送信を要求することを決定する送信要求決定部と、前記送信要求決定部により決定された前記bからb番目の映像ストリームの送信を、前記映像送信装置に要求する送信要求部とを備える映像受信装置とを具備することを特徴とする映像送受信装置である。
【0023】
上述した課題を解決するために、本発明は、2次元で表現されるL(L≧2)個の面について、それぞれの面上の基準位置に対してN(1≦k≦L)個のそれぞれ異なる座標位置を示す領域映像位置情報と、各領域映像位置情報に対応した複数個の映像ストリームとで構成される符号化データとに基づいて、該符号化データの一部を復号して出力画像を得る映像復号装置であって、出力画像を切り出す面c(1≦c≦L)における、前記基準位置に対する出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、出力画像の画素数が最も多く得られるようにi番目(1≦i≦N)の映像ストリームを読み出すことを決定する読み出し決定部と、前記読み出し決定部により決定された前記i番目の映像ストリームを読み出す読み出し部と、前記読み出し部で得られる前記i番目の映像ストリームを復号する復号部と、前記復号部で得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出し部と、前記i番目の映像ストリームの領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出し部での切り出し位置を決定する切り出し位置決定部とを備えることを特徴とする映像復号装置である。
【0024】
上述した課題を解決するために、本発明は、2次元で表現されるL(L≧2)個の面について、それぞれの面上の基準位置に対してN(1≦k≦L)個のそれぞれ異なる座標位置を示す領域映像位置情報と、各領域映像位置情報に対応した複数個の映像ストリームと各映像ストリームを区別するストリームIDとを多重化した1つのストリームで構成される符号化データとに基づいて、該符号化データの一部を復号して出力画像を得る映像復号装置であって、出力画像を切り出す面c(1≦c≦L)における、前記基準位置に対する出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、出力画像の画素数が最も多く得られるようにi番目(1≦i≦N)の映像ストリームを読み出すことを決定する読み出し決定部と、前記符号化データ中のストリームIDに基づいて、前記読み出し決定部により決定された前記i番目の映像ストリームを探索して読み出す探索読み出し部と、前記探索読み出し部で読み出した前記i番目の映像ストリームを復号する復号部と、前記復号部で得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出し部と、前記i番目の映像ストリームの領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出し部での切り出し位置を決定する切り出し位置決定部と、を備えることを特徴とする映像復号装置である。
【0025】
上述した課題を解決するために、本発明は、2次元で表現されるL(L≧2)個の面について、それぞれの面上で定義される基準位置に対するN(1≦k≦L)個の部分的な領域映像の座標位置である全ての領域映像位置情報を送信する領域映像位置情報送信部と、面c(1≦c≦L)におけるNc個の領域映像の映像ストリームのうちのi番目(1≦i≦N)のストリームを送信するストリーム送信部と、を備える映像送信装置と、全ての領域映像位置情報を受信する領域映像位置情報受信部と、前記i番目の映像ストリームを受信するストリーム受信部と、前記ストリーム受信部で受信された前記i番目の映像ストリームを読み出す読み出し部と、前記読み出し部で読み出した前記i番目の映像ストリームを復号する復号部と、前記復号部で得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出し部と、前記i番目の領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出し部での切り出し位置を決定する切り出し位置決定部と、次の出力画像を切り出す面d(1≦d≦L)を指定する出力画像面指定部と、前記次の出力画像の座標位置を指定する出力画像座標指定部と、前記出力画像面指定部で指定した面dにおける、前記基準位置に対する次の出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、前記次の出力画像の画素数が最も多く得られるようにj番目(1≦j≦N)の映像ストリームの送信を要求することを決定する送信要求決定部と、前記送信要求決定部によって決定された、面d(1≦d≦L)におけるj番目(1≦j≦N)の映像ストリームの送信を、前記映像送信装置に要求する送信要求部とを備える映像受信装置とを具備することを特徴とする映像送受信装置である。
【0026】
上述した課題を解決するために、本発明は、2次元で表現されるL(L≧2)個の面について、それぞれの面上で定義される基準位置に対するN(1≦k≦L)個の部分的な領域映像の座標位置である全ての領域映像位置情報を送信する領域映像位置情報送信部と、全ての領域映像の映像ストリームと各映像ストリームを区別するストリームIDとを多重化した1つのストリームから、M個のaからa番目の映像ストリームと対応するストリームIDとを多重化した1つのストリームを抽出して送信するストリーム送信部と、を備える映像送信装置と、全ての領域映像位置情報を受信する領域映像位置情報受信部と、前記M個のaからa番目のストリームを受信するストリーム受信部と、出力画像を切り出す面c(1≦c≦L)における、前記基準位置に対する出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、前記出力画像の画素数が最も多く得られるようにi番目(iはaからaのいずれか)の映像ストリームを読み出すことを決定する読み出し決定部と、符号化データ中のストリームIDに基づいて、前記読み出し決定部で決定された前記i番目の映像ストリームを探索して読み出す探索読み出し部と、前記探索読み出し部で読み出された前記i番目の映像ストリームを復号する復号部と、前記復号部で得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出し部と、前記i番目の映像ストリームの領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出し部での切り出し位置を決定する切り出し位置決定部と、次の出力画像を切り出す1つ以上の面d(1≦d≦L)を指定する出力画像面指定部と、次の出力画像の座標位置を指定する出力画像座標指定部と、前記出力画像面指定部で指定した面dにおける、前記基準位置に対する次の出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、次の出力画像の画素数が多く得られるように、M個のbからb番目の映像ストリームの送信を要求することを決定する送信要求決定部と、前記送信要求決定部により決定された前記bからb番目の映像ストリームの送信を、前記映像送信装置に要求する送信要求部とを備える映像受信装置とを具備することを特徴とする映像送受信装置である。
【0027】
上述した課題を解決するために、本発明は、2次元で表現されるL(L≧2)個の面について、それぞれの面上で定義される基準位置に対するN(1≦k≦L)個の部分的な領域映像の座標位置である全ての領域映像位置情報を送信する領域映像位置情報送信部と、1つ以上の面c(1≦c≦L)における元映像の一部の画像情報からi番目(1≦i≦N)の領域映像を符号化して映像ストリームを送信するストリーム送信部とを備える映像送信装置と、全ての領域映像位置情報を受信する領域映像位置情報受信部と、前記i番目の映像ストリームを受信するストリーム受信部と、前記ストリーム受信部で受信された前記i番目の映像ストリームを読み出す読み出し部と、前記読み出し部で読み出した前記i番目の映像ストリームを復号する復号部と、前記復号部で得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出し部と、前記i番目の映像ストリームの領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出し部での切り出し位置を決定する切り出し位置決定部と、次の出力画像を切り出す面d(1≦d≦L)を指定する出力画像面指定部と、次の出力画像の座標位置を指定する出力画像座標指定部と、前記出力画像面指定部で指定した面dにおける、前記基準位置に対する次の出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、次の出力画像の画素数が最も多く得られるようにj番目(1≦j≦N)の映像ストリームの送信を要求することを決定する送信要求決定部と、前記送信要求決定部によって決定された前記j番目の映像ストリームの送信を、前記映像送信装置に要求する送信要求部とを備える映像受信装置とを具備することを特徴とする映像送受信装置である。
【0028】
上述した課題を解決するために、本発明は、2次元で表現されるL(L≧2)個の面について、それぞれの面上で定義される基準位置に対するN(1≦k≦L)個の部分的な領域映像の座標位置である全ての領域映像位置情報を送信する領域映像位置情報送信部と、1つ以上の面c(1≦c≦L)における元映像の一部の画像情報からM個のaからa番目の領域映像を符号化して得られる映像ストリームと対応するストリームIDとを多重化して送信するストリーム送信部と、を備える映像送信装置と、全ての領域映像位置情報を受信する領域映像位置情報受信部と、前記M個のaからa番目のストリームを受信するストリーム受信部と、出力画像を切り出す面c(1≦c≦L)における、前記基準位置に対する出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、出力画像の画素数が最も多く得られるようにi番目(iはaからaのいずれか)の映像ストリームを読み出すことを決定する読み出し決定部と、符号化データ中のストリームIDに基づいて、前記読み出し決定部により決定された前記i番目の映像ストリームを探索して読み出す探索読み出し部と、前記探索読み出し部で読み出された前記i番目の映像ストリームを復号する復号部と、前記復号部で得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出し部と、前記i番目の映像ストリームの領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出し部での切り出し位置を決定する切り出し位置決定部と、次の出力画像を切り出す1つ以上の面d(1≦d≦L)を指定する出力画像面指定部と、次の出力画像の座標位置を指定する出力画像座標指定部と、前記出力画像面指定部で指定した面dにおける、前記基準位置に対する次の出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、次の出力画像の画素数が多く得られるように、M個のbからb番目の映像ストリームの送信を要求することを決定する送信要求決定部と、前記送信要求決定部により決定された前記b1からbm番目の映像ストリームの送信を、前記映像送信装置に要求する送信要求部と、を備える映像受信装置とを具備することを特徴とする映像送受信装置である。
【0029】
上述した課題を解決するために、本発明は、2次元で表現される面上の基準位置に対してN個のそれぞれ異なる座標位置を示す領域映像位置情報と、各領域映像位置情報に対応したN個の映像ストリームで構成される符号化データとから、該符号化データの一部を復号して出力画像を得る映像復号方法であって、前記基準位置に対する出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、出力画像の画素数が最も多く得られるようにi番目(1≦i≦N)の映像ストリームを読み出すことを決定する読み出し決定ステップと、前記i番目の映像ストリームを読み出す読み出しステップと、前記読み出しステップで読み出した前記i番目の映像ストリームを復号する復号ステップと、前記復号ステップで得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出しステップと、前記i番目の映像ストリームの領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出しステップでの切り出し位置を決定する切り出し位置決定ステップとを含むことを特徴とする映像復号方法である。
【0030】
上述した課題を解決するために、本発明は、2次元で表現される面上の基準位置に対してN個のそれぞれ異なる座標位置を示す領域映像位置情報と、各領域映像位置情報に対応したN個の映像ストリームと各映像ストリームを区別するストリームIDとを多重化した1つのストリームで構成される符号化データとから、符号化データの一部を復号して出力画像を得る映像復号方法であって、前記基準位置に対する出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、出力画像の画素数が最も多く得られるようにi番目(1≦i≦N)の映像ストリームを読み出すことを決定する読み出し決定ステップと、前記符号化データ中のストリームIDに基づいて、前記読み出し決定ステップで決定された前記i番目の映像ストリームを探索し、該i番目の映像ストリームを読み出す探索読み出しステップと、前記探索読み出しステップで得られる前記i番目の映像ストリームを復号する復号ステップと、前記復号ステップで得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出しステップと、前記i番目の映像ストリームの領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出しステップでの切り出し位置を決定する切り出し位置決定ステップとを含むことを特徴とする映像復号方法である。
【0031】
上述した課題を解決するために、本発明は、映像送信装置が、2次元で表現される面上で定義される元映像の基準位置に対するN個の部分的な領域映像の座標位置である領域映像位置情報を送信する領域映像位置情報送信ステップと、前記映像送信装置が、N個の領域映像の映像ストリームのうちのi番目(1≦i≦N)の映像ストリームを送信するストリーム送信ステップと、映像受信装置が、前記N個の部分的な領域映像の座標位置である領域映像位置情報を受信する領域映像位置情報受信ステップと、前記映像受信装置が、前記i番目の映像ストリームを受信するストリーム受信ステップと、前記映像受信装置が、前記ストリーム受信ステップで受信された前記i番目の映像ストリームを読み出す読み出しステップと、前記映像受信装置が、前記読み出しステップで読み出した前記i番目の映像ストリームを復号する復号ステップと、前記映像受信装置が、前記復号ステップで得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出しステップと、前記映像受信装置が、前記i番目の映像ストリームの領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出しステップでの切り出し位置を決定する切り出し位置決定ステップと、前記映像受信装置が、前記基準位置に対する次の出力画像の座標位置を指定する出力画像座標指定ステップと、前記映像受信装置が、前記出力画像座標指定ステップで指定された次の出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、次の出力画像の画素数が最も多く得られるように、j番目(1≦j≦N)の映像ストリームの送信を要求することを決定する送信要求決定ステップと、前記映像受信装置が、前記j番目の映像ストリームの送信を、前記映像送信装置に要求する送信要求ステップとを含むことを特徴とする映像送受信方法である。
【0032】
上述した課題を解決するために、本発明は、映像送信装置が、2次元で表現される面上で定義される元映像の基準位置に対するN個の部分的な領域映像の座標位置である領域映像位置情報を送信する領域映像位置情報送信ステップと、前記映像送信装置が、前記N個の部分的な領域映像の映像ストリームと各映像ストリームを区別するストリームIDとを多重化した1つのストリームから、M個(M≦N)のaからa番目の映像ストリームと対応するストリームIDとを多重化した1つのストリームを抽出して送信するストリーム送信ステップと、前記映像受信装置が、前記N個の部分的な領域映像の領域映像位置情報を受信する領域映像位置情報受信ステップと、前記映像受信装置が、前記M個のaからa番目の映像ストリームを受信するストリーム受信ステップと、前記基準位置に対する出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、出力画像の画素数が最も多く得られるようにi番目(iはaからaのいずれか)の映像ストリームを読み出すことを決定する読み出し決定ステップと、前記映像受信装置が、前記ストリーム受信ステップで受信された前記M個のaからa番目の映像ストリーム中のストリームIDに基づいて、前記読み出し決定ステップで決定された前記i番目の映像ストリームを探索して読み出す探索読み出しステップと、前記映像受信装置が、前記探索読み出しステップで読み出した前記i番目の映像ストリームを復号する復号ステップと、前記映像受信装置が、前記復号ステップで得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出しステップと、前記映像受信装置が、前記i番目の映像ストリームの領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出しステップでの切り出し位置を決定する切り出し位置決定ステップと、前記映像受信装置が、次の出力画像の座標位置を指定する出力画像座標指定ステップと、前記映像受信装置が、前記基準位置に対する次の出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、次の出力画像の画素数が多く得られるように、M個(M≦N)のbからb番目の映像ストリームの送信を要求することを決定する送信要求決定ステップと、前記映像受信装置が、前記bからb番目の映像ストリームの送信を、前記映像送信装置に要求する送信要求ステップとを含むことを特徴とする映像送受信方法である。
【0033】
上述した課題を解決するために、本発明は、映像送信装置が、2次元で表現される面上で定義される元映像の基準位置に対するN個の部分的な領域映像の座標位置である領域映像位置情報を送信する領域映像位置情報送信ステップと、前記映像送信装置が、元映像の一部の画像情報からi番目(1≦i≦N)の領域映像を符号化して映像ストリームを送信するストリーム送信ステップと、映像受信装置が、N個の領域映像位置情報を受信する領域映像位置情報受信ステップと、前記映像受信装置が、前記i番目の映像ストリームを受信するストリーム受信ステップと、前記映像受信装置が、前記ストリーム受信ステップで受信された前記i番目の映像ストリームを読み出す読み出しステップと、前記映像受信装置が、前記読み出しステップで読み出された前記i番目の映像ストリームを復号する復号ステップと、前記映像受信装置が、前記復号ステップで得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出しステップと、前記映像受信装置が、前記i番目の映像ストリームの領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出しステップでの切り出し位置を決定する切り出し位置決定ステップと、前記映像受信装置が、次の出力画像の座標位置を指定する出力画像座標指定ステップと、前記映像受信装置が、前記基準位置に対する次の出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、次の出力画像が最も多く得られるようにj番目(1≦j≦N)の映像ストリームの送信を要求することを決定する送信要求決定ステップと、前記映像受信装置が、前記送信要求決定ステップで決定された前記j番目の映像ストリームの送信を、前記映像送信装置に要求する送信要求ステップとを含むことを特徴とする映像送受信方法である。
【0034】
上述した課題を解決するために、本発明は、映像送信装置が、2次元で表現される面上で定義される元映像の基準位置に対するN個の部分的な領域映像の座標位置である領域映像位置情報を送信する領域映像位置情報送信ステップと、前記映像送信装置が、前記元映像の一部の画像情報から、M個(M≦N)のaからa番目の領域映像を符号化して得られる映像ストリームと対応するストリームIDとを多重化して送信するストリーム送信ステップと、前記映像受信装置が、前記N個の領域映像位置情報を受信する領域映像位置情報受信ステップと、前記映像受信装置が、前記M個(M≦N)のaからa番目のストリームを受信するストリーム受信ステップと、前記映像受信装置が、前記基準位置に対する出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、出力画像の画素数が最も多く得られるようにi番目(iはaからaのいずれか)の映像ストリームを読み出すことを決定する読み出し決定ステップと、前記映像受信装置が、符号化データ中のストリームIDに基づいて、前記読み出し決定ステップで決定された前記i番目の映像ストリームを探索して読み出す探索読み出しステップと、前記映像受信装置が、前記探索読み出しステップで読み出された前記i番目の映像ストリームを復号する復号ステップと、前記映像受信装置が、前記復号ステップで得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出しステップと、前記映像受信装置が、前記i番目の映像ストリームの領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出しステップでの切り出し位置を決定する切り出し位置決定ステップと、前記映像受信装置が、次の出力画像の座標位置を指定する出力画像座標指定ステップと、前記映像受信装置が、前記基準位置に対する次の出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、次の出力画像の画素数が多く得られるように、M個(M<=N)のbからb番目の映像ストリームの送信を要求することを決定する送信要求決定ステップと、前記映像受信装置が、前記送信要求決定ステップで決定された前記bからb番目の映像ストリームの送信を、前記映像送信装置に要求する送信要求ステップとを含むことを特徴とする映像送受信方法である。
【0035】
上述した課題を解決するために、本発明は、2次元で表現されるL(L≧2)個の面について、それぞれの面上の基準位置に対してN(1≦k≦L)個のそれぞれ異なる座標位置を示す領域映像位置情報と、各領域映像位置情報に対応した複数個の映像ストリームとで構成される符号化データとに基づいて、該符号化データの一部を復号して出力画像を得る映像復号方法であって、出力画像を切り出す面c(1≦c≦L)における、前記基準位置に対する出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、出力画像の画素数が最も多く得られるようにi番目(1≦i≦N)の映像ストリームを読み出すことを決定する読み出し決定ステップと、前記読み出し決定ステップで決定された前記i番目の映像ストリームを読み出す読み出しステップと、前記読み出しステップで得られる前記i番目の映像ストリームを復号する復号ステップと、前記復号ステップで得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出しステップと、前記i番目の映像ストリームの領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出しステップでの切り出し位置を決定する切り出し位置決定ステップとを含むことを特徴とする映像復号方法である。
【0036】
上述した課題を解決するために、本発明は、2次元で表現されるL(L≧2)個の面について、それぞれの面上の基準位置に対してN(1≦k≦L)個のそれぞれ異なる座標位置を示す領域映像位置情報と、各領域映像位置情報に対応した複数個の映像ストリームと各映像ストリームを区別するストリームIDとを多重化した1つのストリームで構成される符号化データとに基づいて、該符号化データの一部を復号して出力画像を得る映像復号方法あって、出力画像を切り出す面c(1≦c≦L)における、前記基準位置に対する出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、出力画像の画素数が最も多く得られるようにi番目(1≦i≦N)の映像ストリームを読み出すことを決定する読み出し決定ステップと、前記符号化データ中のストリームIDに基づいて、前記読み出し決定ステップで決定された前記i番目の映像ストリームを探索して読み出す探索読み出しステップと、前記探索読み出しステップで読み出した前記i番目の映像ストリームを復号する復号ステップと、前記復号ステップで得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出しステップと、前記i番目の映像ストリームの領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出しステップでの切り出し位置を決定する切り出し位置決定ステップとを含むことを特徴とする映像復号方法である。
【0037】
上述した課題を解決するために、本発明は、映像送信装置が、2次元で表現されるL(L≧2)個の面について、それぞれの面上で定義される基準位置に対するN(1≦k≦L)個の部分的な領域映像の座標位置である全ての領域映像位置情報を送信する領域映像位置情報送信ステップと、前記映像送信装置が、面c(1≦c≦L)におけるNc個の領域映像の映像ストリームのうちのi番目(1≦i≦N)のストリームを送信するストリーム送信ステップと、映像受信装置が、全ての領域映像位置情報を受信する領域映像位置情報受信ステップと、前記映像受信装置が、前記i番目の映像ストリームを受信するストリーム受信ステップと、前記映像受信装置が、前記ストリーム受信ステップで受信された前記i番目の映像ストリームを読み出す読み出しステップと、前記映像受信装置が、前記読み出しステップで読み出した前記i番目の映像ストリームを復号する復号ステップと、前記映像受信装置が、前記復号ステップで得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出しステップと、前記映像受信装置が、前記i番目の領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出しステップでの切り出し位置を決定する切り出し位置決定ステップと、前記映像受信装置が、次の出力画像を切り出す面d(1≦d≦L)を指定する出力画像面指定ステップと、前記映像受信装置が、前記次の出力画像の座標位置を指定する出力画像座標指定ステップと、前記映像受信装置が、前記出力画像面指定ステップで指定した面dにおける、前記基準位置に対する次の出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、前記次の出力画像の画素数が最も多く得られるようにj番目(1≦j≦N)の映像ストリームの送信を要求することを決定する送信要求決定ステップと、前記映像受信装置が、前記送信要求決定ステップで決定された、面d(1≦d≦L)におけるj番目(1≦j≦N)の映像ストリームの送信を、前記映像送信装置に要求する送信要求ステップとを含むことを特徴とする映像送受信方法である。
【0038】
上述した課題を解決するために、本発明は、映像送信装置が、2次元で表現されるL(L≧2)個の面について、それぞれの面上で定義される基準位置に対するN(1≦k≦L)個の部分的な領域映像の座標位置である全ての領域映像位置情報を送信する領域映像位置情報送信ステップと、前記映像送信装置が、全ての領域映像の映像ストリームと各映像ストリームを区別するストリームIDとを多重化した1つのストリームから、M個のaからa番目の映像ストリームと対応するストリームIDとを多重化した1つのストリームを抽出して送信するストリーム送信ステップと、映像受信装置が、全ての領域映像位置情報を受信する領域映像位置情報受信ステップと、前記映像受信装置が、前記M個のaからa番目のストリームを受信するストリーム受信ステップと、前記映像受信装置が、出力画像を切り出す面c(1≦c≦L)における、前記基準位置に対する出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、前記出力画像の画素数が最も多く得られるようにi番目(iはaからaのいずれか)の映像ストリームを読み出すことを決定する読み出し決定ステップと、前記映像受信装置が、符号化データ中のストリームIDに基づいて、前記読み出し決定ステップで決定された前記i番目の映像ストリームを探索して読み出す探索読み出しステップと、前記映像受信装置が、前記探索読み出しステップで読み出された前記i番目の映像ストリームを復号する復号ステップと、前記映像受信装置が、前記復号ステップで得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出しステップと、前記映像受信装置が、前記i番目の映像ストリームの領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出しステップでの切り出し位置を決定する切り出し位置決定ステップと、前記映像受信装置が、次の出力画像を切り出す1つ以上の面d(1≦d≦L)を指定する出力画像面指定ステップと、前記映像受信装置が、次の出力画像の座標位置を指定する出力画像座標指定ステップと、前記映像受信装置が、前記出力画像面指定ステップで指定した面dにおける、前記基準位置に対する次の出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、次の出力画像の画素数が多く得られるように、M個のbからb番目の映像ストリームの送信を要求することを決定する送信要求決定ステップと、前記映像受信装置が、前記送信要求決定ステップで決定された前記bからb番目の映像ストリームの送信を、前記映像送信装置に要求する送信要求部とを含むことを特徴とする映像送受信方法である。
【0039】
上述した課題を解決するために、本発明は、映像送信装置が、2次元で表現されるL(L≧2)個の面について、それぞれの面上で定義される基準位置に対するN(1≦k≦L)個の部分的な領域映像の座標位置である全ての領域映像位置情報を送信する領域映像位置情報送信ステップと、前記映像送信装置が、1つ以上の面c(1≦c≦L)における元映像の一部の画像情報からi番目(1≦i≦N)の領域映像を符号化して映像ストリームを送信するストリーム送信ステップと、映像受信装置が、全ての領域映像位置情報を受信する領域映像位置情報受信ステップと、前記映像受信装置が、前記i番目の映像ストリームを受信するストリーム受信ステップと、前記映像受信装置が、前記ストリーム受信ステップで受信された前記i番目の映像ストリームを読み出す読み出しステップと、前記映像受信装置が、前記読み出しステップで読み出した前記i番目の映像ストリームを復号する復号ステップと、前記映像受信装置が、前記復号ステップで得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出しステップと、前記映像受信装置が、前記i番目の映像ストリームの領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出しステップでの切り出し位置を決定する切り出し位置決定ステップと、前記映像受信装置が、次の出力画像を切り出す面d(1≦d≦L)を指定する出力画像面指定ステップと、前記映像受信装置が、次の出力画像の座標位置を指定する出力画像座標指定ステップと、前記映像受信装置が、前記出力画像面指定ステップで指定した面dにおける、前記基準位置に対する次の出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、次の出力画像の画素数が最も多く得られるようにj番目(1≦j≦N)の映像ストリームの送信を要求することを決定する送信要求決定ステップと、前記映像受信装置が、前記送信要求決定ステップで決定された前記j番目の映像ストリームの送信を、前記映像送信装置に要求する送信要求ステップとを含むことを特徴とする映像送受信方法である。
【0040】
上述した課題を解決するために、本発明は、映像送信装置が、2次元で表現されるL(L≧2)個の面について、それぞれの面上で定義される基準位置に対するN(1≦k≦L)個の部分的な領域映像の座標位置である全ての領域映像位置情報を送信する領域映像位置情報送信ステップと、前記映像送信装置が、1つ以上の面c(1≦c≦L)における元映像の一部の画像情報からM個のaからa番目の領域映像を符号化して得られる映像ストリームと対応するストリームIDとを多重化して送信するストリーム送信ステップと、映像受信装置が、全ての領域映像位置情報を受信する領域映像位置情報受信ステップと、前記映像受信装置が、前記M個のaからa番目のストリームを受信するストリーム受信ステップと、前記映像受信装置が、出力画像を切り出す面c(1≦c≦L)における、前記基準位置に対する出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、出力画像の画素数が最も多く得られるようにi番目(iはaからaのいずれか)の映像ストリームを読み出すことを決定する読み出し決定ステップと、前記映像受信装置が、符号化データ中のストリームIDに基づいて、前記読み出し決定ステップで決定された前記i番目の映像ストリームを探索して読み出す探索読み出しステップと、前記映像受信装置が、前記探索読み出しステップで読み出された前記i番目の映像ストリームを復号する復号ステップと、前記映像受信装置が、前記復号ステップで得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出しステップと、前記映像受信装置が、前記i番目の映像ストリームの領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出しステップでの切り出し位置を決定する切り出し位置決定ステップと、前記映像受信装置が、次の出力画像を切り出す1つ以上の面d(1≦d≦L)を指定する出力画像面指定ステップと、前記映像受信装置が、次の出力画像の座標位置を指定する出力画像座標指定ステップと、前記映像受信装置が、前記出力画像面指定ステップで指定した面dにおける、前記基準位置に対する次の出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、次の出力画像の画素数が多く得られるように、M個のbからb番目の映像ストリームの送信を要求することを決定する送信要求決定ステップと、前記映像受信装置が、前記送信要求決定ステップで決定された前記b1からbm番目の映像ストリームの送信を、前記映像送信装置に要求する送信要求ステップとを含むことを特徴とする映像送受信方法である。
【発明の効果】
【0041】
この発明によれば、映像の一部の領域のみを視聴する際に、演算処理能力が低く映像ストリームを1つしか復号できない計算機で視聴する場合であっても、ユーザが指定した出力画像の位置に対して表示する画素数が最も多くなるように、映像ストリームを復号することができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本第1実施形態による映像復号装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本第1実施形態で用いる、領域映像と出力画像との位置関係の一例を示す概念図である。
【図3】本第2実施形態で用いる、多重化された符号化データの形式を示す概念図である。
【図4】本第2実施形態による映像復号装置の構成を示すブロック図である。
【図5】本第3実施形態による映像送信装置の構成を示すブロック図である。
【図6】本第3実施形態による映像受信装置の構成を示すブロック図である。
【図7】本第3実施形態の変形例による映像送信装置の構成示すブロック図である。
【図8】本第4実施形態による映像送信装置の構成を示すブロック図である。
【図9】本第4実施形態による映像受信装置の構成を示すブロック図である。
【図10】本第5実施形態による映像復号装置の構成を示すブロック図である。
【図11】本第5実施形態における、領域映像と出力画像との位置関係の一例を示す概念図である。
【図12】本第6実施形態で用いる、多重化された符号化データの形式を示す概念図である。
【図13】本第6実施形態による映像復号装置の構成を示すブロック図である。
【図14】本第7実施形態による映像送信装置の構成を示すブロック図である。
【図15】本第7実施形態による映像受信装置の構成を示すブロック図である。
【図16】本第8実施形態による映像受信装置の構成を示すブロック図である。
【図17】本第8実施形態で用いる、領域映像と出力画像との位置関係の一例を示す概念図である。
【図18】従来のタイル構成と出力画像との位置関係の例を示す概念図である。
【図19】色信号と奥行き情報とから別の視点の映像を生成する手法の例を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
本発明は、複数の領域映像から出力画像の映像ストリームを取りだして復号する技術に関する。本発明の特徴は、入力となる複数の領域映像を従来のタイル分割形式としないことにより、映像ストリームを1つしか復号できないような処理能力の低い計算機でも、ユーザの指定する出力画像位置に対して表示する画素数が最も多くなる形で視聴することを可能にするものである。
【0044】
A.第1実施形態
第1実施形態では、2次元面に対して3個(A,B,C)の領域映像のストリームで構成される映像情報の符号化データのうち、1個のストリームを復号して画像情報を得る映像復号装置の例について説明する。
【0045】
図1は、本第1実施形態による映像復号装置の構成を示すブロック図である。図3において、映像復号装置10は、領域映像ストリーム切換部100と、読み出し部101と、読み出し決定部102と、復号部103と、画像切り出し部104と、切り出し位置決定部105とからなる。領域映像ストリーム切換部100は、3つの領域映像ストリームA、B、Cのうち、1つの領域映像ストリームを選択する。読み出し部101は、読み出し決定部102により決定された1つの領域映像ストリームを、領域映像ストリーム切換部100を介して読み出す。
【0046】
読み出し決定部102は、出力画像座標位置、及び領域映像位置情報に基づいて、3つの領域映像ストリームA、B、Cのうち、読み出すべき、1つの領域映像ストリームを決定する。復号部103は、読み出し部101によって読み出された領域映像ストリームを復号する。画像切り出し部104は、切り出し位置決定部105で決定された切り出し位置に従って、復号された領域映像の一部を切り出して出力する。切り出し位置決定部105は、出力画像座標位置、及び領域映像位置情報に基づいて、符合された領域映像の切り出し位置を決定する。
【0047】
図2は、本第1実施形態で用いる、領域映像と出力画像との位置関係の一例を示す概念図である。ここで、映像に対する領域映像の位置は、図2に示すように、領域映像A、B、C間で重なりがあるように設定してもよい。このように重なりがあるようにしておくと、指定された出力画像の位置に対して、より多くの画素が含まれるような領域映像のストリームを選ぶことができる。また、3つの映像ストリーム、及び領域映像位置情報は、予め映像復号装置に与えられているものとする。
【0048】
次に、本第1実施形態において、領域映像を復号して出力画像を取得する動作について説明する。まず、ユーザが出力画像の位置を設定したとする。読み出し決定部102は、2次元面上の出力画像座標位置と領域映像位置情報とに従って、各領域映像について出力画像の画素数が最も多くなる領域映像を、読み出すべき領域映像として判定する。図2に示す例の場合には、領域映像Bが最も多くなることから、読み出し決定部102は、領域映像Bを、読み出すべき領域映像ストリームとして決定する。
【0049】
そして、読み出し部101は、読み出し決定部102で決定された、領域映像ストリームBを読み出し、復号部103は、領域映像ストリームBを復号して復号画像を取得する。切り出し位置決定部105は、出力画像座標位置と領域映像位置情報とに従って、復号画像の中から出力画像を切り出す位置を決定する。画像切り出し部104は、決定された切り出し位置に従って、復号画像から出力画像を切り出して出力する。
【0050】
上述した第1実施形態によれば、映像に対してN個の領域映像を設定し、それらの映像ストリームを用意しておき、復号する際には、表示画素数が最も多くなるように映像ストリームを選んでから復号することができる。そして、領域映像の位置に合わせて画像を切り出して出力することができる。
【0051】
B.第2実施形態
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
本第2実施形態では、2次元面に対して、3つ(A,B,C)の領域映像のストリームがストリームIDと多重化された符号化データから、特定の領域映像ストリームを読み出して画像情報を得ることを特徴とする。
【0052】
図3は、本第2実施形態において用いられる、多重化された符号化データの形式を示す概念図である。各領域映像ストリームは、適当なところで複数に分割されており、その各分割されたストリームに対して、先頭にステータスコード(スタートコード情報)、及びストリームIDを付与して多重化されているものとする。ステータスコードは、固有の符号化列を持つ符号語であり、ストリームに対して符号語を探索することで、各分割されたストリームの位置を判定することができる。
【0053】
図4は、本第2実施形態による映像復号装置の構成を示すブロック図である。なお、図1に対応する部分には同一の符号を付けて説明を省略する。探索読み出し部106は、読み出し決定部102によって決定された、読み出すべき領域映像に従って、多重化された符号化データから特定の領域映像のストリームを探索して読み出す。なお、面上における3つの領域映像の位置、及び出力画像の位置は、図2と同様な位置であるとする。また、符号化データ、及び領域映像位置情報は、予め映像復号装置に与えられているものとする。
【0054】
次に、本第2実施形態において、領域映像を復号して出力画像を取得する動作について説明する。まず、ユーザが出力画像の位置を設定したとする。読み出し決定部102は、2次元面上の出力画像座標位置と領域映像位置情報とに従って、各領域映像について出力画像の画素数が最も多くなる領域映像を判定する。図2に示す例の場合には、領域映像Bが最も多くなることから、読み出し決定部102は、領域映像Bを、読み出すべき領域映像ストリームとして決定する。
【0055】
そして、探索読み出し部106は、符号化データの中からステータスコードを探索し、続くストリームIDを読み込むことで、読み出し決定部102で決定された、領域映像ストリームBの位置を判定し、領域映像ストリームBを読み出す。復号部103は、領域映像ストリームBを復号して復号画像を取得する。切り出し位置決定部105は、出力画像座標位置と領域映像位置情報とに従って、復号画像の中から出力画像を切り出す位置を決定する。画像切り出し部104は、決定された切り出し位置に従って、復号画像から出力画像を切り出して出力する。
【0056】
上述した第2実施形態によれば、さらに、領域映像のストリームが多重化された形になっている場合に、領域映像のストリームを区別するIDを用いて、多重化された符号化データから所望の領域映像ストリームを指定して取り出すことができる。これにより、多重化されたストリームに対しても、出力画像の画素数が最も多くなるように領域映像を選んで復号することができる。
【0057】
C.第3実施形態
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
本第3実施形態では、映像送信装置で、2次元面に対して3つ(A,B,C)の領域映像のストリームで構成される映像情報の符号化データのうち、映像受信装置から要求された1つのストリームを送信し、映像受信装置でストリームを復号して画像情報を得ることを特徴とする。
【0058】
図5は、本第3実施形態による映像送信装置の構成を示すブロック図である。図5において、映像送信装置20は、領域映像ストリーム切換部200と、ストリーム送信部201と、領域映像位置情報送信部202とからなる。領域映像ストリーム切換部200は、3つの領域映像ストリームA、B、Cのうち、1つの領域映像ストリームを選択する。ストリーム送信部201は、選択された1つの領域映像ストリームを送信する。領域映像位置情報送信部202は、領域映像位置情報を送信する。
【0059】
図6は、本第3実施形態による映像受信装置の構成を示すブロック図である。図6において、映像受信装置30は、領域映像位置情報受信部301、切り出し位置決定部302、ストリーム受信部303、読み出し部304、復号部305、画像切り出し部306、出力画像座標指定部307、送信要求決定部308、及び送信要求部309からなる。
【0060】
領域映像位置情報受信部301は、領域映像位置情報を受信する。切り出し位置決定部302は、映像送信装置20から送信されてくる出力画像座標位置に従って、切り出し位置を決定する。ストリーム受信部303は、映像送信装置20から送信されてくるストリームを受信する。読み出し部304は、受信したストリームを読み出す。復号部305は、読み出したストリームを復号する。画像切り出し部306は、切り出し位置決定部302で決定された切り出し位置に従って、復号画像から一部を切り出して出力する。
【0061】
出力画像座標指定部307は、映像送信装置20から送信されてくる出力画像座標位置に従って、次の出力画像の座標位置を指定する。送信要求決定部308は、領域映像位置情報と次の出力画像の座標位置とに従って、要求する領域映像を決定する。送信要求部309は、決定された領域映像を要求する。
【0062】
なお、面上における3つの領域映像の位置、及び出力画像の位置は、図2と同様な位置であるとする。また、映像送信装置20において、3つの映像ストリーム、及び領域映像位置情報は、予め与えられているものとする。
【0063】
また、領域映像を区別する情報として、領域映像ID(A,B,Cのいずれか)があり、映像受信装置30の送信要求部309では、領域映像IDを送信し、映像送信装置20のストリーム送信部201は、領域映像IDを受信するものとする。また、映像送信装置20のストリーム送信部201は、映像受信装置30からの要求がきていない場合には、領域映像ストリームAを送信するものとする。
【0064】
次に、本第3実施形態において、領域映像のストリームを送受信して領域映像を復号して出力画像を取得する動作について説明する。まず、映像送信装置20において、領域映像位置情報送信部202は、領域映像位置情報を送信する。映像受信装置30において、領域映像位置情報受信部301は、映像送信装置20から送信される領域映像位置情報を受信する。
【0065】
次に、映像送信装置20において、ストリーム送信部201は、映像受信装置30からの要求がきていないので、領域映像ストリームAを送信する。映像受信装置30において、ストリーム受信部303は、映像送信装置20からの領域映像ストリームAを受信し、読み出し部304が受信した領域映像ストリームAを読み出し、復号部305は、領域映像ストリームAを復号して復号画像を取得する。
【0066】
切り出し位置決定部302は、領域映像ストリームAの座標位置、及び出力画像の座標位置に従って、復号画像の中から出力画像を切り出すための切り出し位置を決定する。画像切り出し部306は、決定された切り出し位置に従って、復号画像から出力画像を切り出して出力する。
【0067】
出力画像座標位置指定部307は、次の出力画像の座標位置を指定する。送信要求決定部308は、次の出力画像の座標位置から領域映像ストリームC(図2の例の場合)を決定する。送信要求部309は、領域映像ストリームCの領域映像IDを送信する。
【0068】
続いて、映像送信装置20において、ストリーム送信部201は、領域映像IDとして領域映像ストリームCの領域映像IDを受信するので、領域映像ストリームCを送信する。映像受信装置30において、ストリーム受信部303は、映像送信装置20からのストリーム(この場合、領域映像ストリームC)を受信し、読み出し部304が受信したストリームを読み出し、復号部305は、ストリームを復号して復号画像を取得する。
【0069】
切り出し位置決定部302は、領域映像ストリームCの座標位置、及び出力画像の座標位置に従って、復号画像の中から出力画像を切り出す位置を決定する。画像切り出し部306は、決定された切り出し位置に従って、復号画像から出力画像を切り出して出力する。
【0070】
以上の処理を出力画像の位置が指定される度に繰り返し実行する。
なお、映像送信装置20は、予め映像ストリームを用意するのではなく、送信する際に領域映像を切り出して符号化し、得られたストリームを送信する方法でも良い。この場合の映像送信装置の構成を図7に示す。図7において、ストリーム増進部201aは、送信する際に元映像203を読み出し、領域映像を切りだして符号化し、得られたストリームを送信する。この場合、映像送信装置側で領域映像ストリームを符号化した後に送信することができる。これにより、予め映像送信装置側で領域映像ストリームの符号化データを用意する必要はなく、映像受信側で必要な領域映像に対してのみ符号化して送信することができる。
【0071】
上述した第3実施形態によれば、さらに、映像ストリームを送信する映像送信装置と、受信する映像受信装置とがあり、映像受信装置側で次に出力したい画像の画素数が最も多くなるように、映像送信装置にストリームの要求をすることができる。これにより、全ての領域映像を受信することなく、必要な領域映像のストリームのみを映像送信装置に要求することで、映像送信装置と映像受信装置との間の伝送量を減らすことができる。
【0072】
D.第4実施形態
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
本第4実施形態では、映像送信装置で、2次元面に対して3つ(A,B,C)の領域映像のストリームがストリームIDと多重化された符号化データから、映像受信装置から要求された複数の領域映像のストリームを送信し、映像受信装置でストリームを復号して画像情報を得ることを特徴とする。
【0073】
図8は、本第4実施形態による映像送信装置の構成を示すブロック図である。図8において、多重化された符号化データの形式は、図3に示す構成と同様である。映像送信装置20bは、多重化された符号化データから特定の領域映像のストリームを探索して送信するストリーム送信部201bと、領域映像位置情報を送信する領域映像位置情報送信部202とを備えている。
【0074】
図9は、本第4実施形態による映像受信装置の構成を示すブロック図である。なお、図6に対応する部分には同一の符号を付けて説明を省略する。図9において、読み出し決定部310は、出力画像座標位置と領域映像位置情報とに従って、読み出すストリームを決定する。探索読み出し部311は、受信したストリームから読み出し決定部310で決定したストリームを探索して読み出す。
【0075】
なお、面上における3つの領域映像の位置、出力画像の位置、及び次の出力画像の位置は、図2と同様な位置であるとする。また、映像送信装置20において、符号化データ、及び領域映像位置情報は、予め与えられているものとする。また、映像送信装置20bのストリーム送信部201bは、映像受信装置30aからの要求がきていない場合には、領域映像ストリームAとBを送信するものとする。また、映像受信装置30aにおいて、送信要求決定部308は、出力画像の画素数が多い2つの領域映像を要求するように決定するものとする。
【0076】
次に、本第4実施形態において、領域映像のストリームを送受信して領域映像を復号して出力画像を取得する動作について説明する。まず、映像送信装置20bにおいて、領域映像位置情報送信部202は、領域映像位置情報を送信する。映像受信装置30aにおいて、領域映像位置情報受信部301は、映像送信装置20bから送信される領域映像位置情報を受信する。
【0077】
次に、映像送信装置20bにおいて、ストリーム送信部201bは、映像受信装置30aからの要求がきていないので、領域映像ストリームA、Bを送信する。映像受信装置30aにおいて、ストリーム受信部303は、映像送信装置20bからの領域映像ストリームA、Bを受信する。読み出し決定部310は、2次元面上の出力画像の座標位置と、領域映像位置情報とに従って、各領域映像について出力画像の画素数が最も多くなる領域映像を、読み出すべき領域映像ストリームとして決定する。図2に示す場合には、領域映像Bが最も多くなることから、領域映像Bを、読み出すべき領域映像ストリームとして決定する。
【0078】
そして、探索読み出し部311は、符号化データの中からステータスコードを探索し、続くストリームID情報を読み込むことで、領域映像ストリームBの位置を判定し、領域映像ストリームBを読み出す。復号部305は、ストリーム(この場合、領域映像ストリームB)を復号して復号画像を取得する。切り出し位置決定部302は、領域映像ストリームBの領域映像位置情報、及び出力画像の座標位置に従って、復号画像の中から出力画像を切り出すための切り出し位置を決定する。画像切り出し部306は、決定された切り出し位置に従って、復号画像から出力画像を切り出して出力する。
【0079】
出力画像座標位置指定部307は、次の出力画像の座標位置を指定する。送信要求決定部308は、次の出力画像の座標位置から領域映像ストリームB、Cを決定する。送信要求部309は、領域映像ストリームB、Cの領域映像IDを送信する。
【0080】
続いて、映像送信装置20bにおいて、ストリーム送信部201bは、ストリームIDとして領域映像ストリームB、Cの領域映像IDを受信するので、領域映像ストリームB、Cを送信する。映像受信装置30aにおいて、ストリーム受信部303は、映像送信装置20bからのストリーム(この場合、領域映像ストリームB、C)を受信し、読み出し決定部310は、出力画像の画素数が領域映像Cで最も多くなることから、領域映像Cを、読み出すべき領域映像ストリームとして決定する。
【0081】
そして、探索読み出し部311は、符号化データの中からステータスコードを探索し、続くストリームIDを読み込むことで、領域映像ストリームCの位置を判定し、領域映像ストリームCを読み出す。復号部305は、ストリーム(この場合、領域映像ストリームC)を復号して復号画像を取得する。切り出し位置決定部302は,領域映像ストリームCの領域映像位置情報、及び出力画像の座標位置に従って、復号画像の中から出力画像を切り出すための切り出し位置を決定する。画像切り出し部306は、決定された切り出し位置に従って、復号画像から出力画像を切り出して出力する。
【0082】
以上の処理を出力画像の位置が指定される度に繰り返し実行する。
なお、映像受信装置30aが領域映像ストリームB、CのストリームIDを送信して、映像送信装置20bから対応するストリームを受信するまでの間に、次の出力画像の位置が以前の出力画像と変わらない位置になる場合(従って、出力画像の位置が変化しない場合)には、映像受信装置30aは、ストリーム受信部303が受信したストリームについて、読み出し決定部310は、出力画像の画素数が領域映像Bで最も多くなることから、領域映像Bを、読み出すべきストリームと決定し、探索読み出し部311は、領域映像Bストリームを読み出し、復号部305は、該ストリームを復号して復号画像を取得する。切り出し位置決定部302は、領域映像ストリームBの座標位置、及び出力画像の座標位置に従って、復号画像の中から出力画像を切り出すための切り出し位置を決定する。画像切り出し部306は、決定された切り出し位置に従って、復号画像から出力画像を切り出して出力する。
【0083】
なお、映像送信装置20bは、予め映像ストリームを用意するのではなく、送信する際に領域映像を切り出して符号化し、得られたストリームを送信する方法でも良い。この場合、映像送信装置側で領域映像ストリームを符号化した後に送信することができる。これにより、予め映像送信装置側で領域映像ストリームの符号化データを用意する必要はなく、映像受信側で必要な領域映像に対してのみ符号化して送信することができる。
【0084】
上述した第4実施形態によれば、映像送信装置から複数の領域映像ストリームを受信しておき、映像受信装置で出力画像の画素数が最も多くなるように領域映像を選んで復号できる。さらに、映像受信装置側で、次に出力したい画像の画素数が最も多くなるように、映像送信装置に複数のストリームを要求することができる。これにより、映像受信装置で、次の出力画像の位置を設定したときと、それに対する領域映像のストリームを受信したときの間に、通信遅延などの影響で時間の差があり、その間に出力画像の位置が変化した場合に、指定された出力画像の画素数が最も多くなるように複数の領域映像から選んで復号することができる。
【0085】
E.第5実施形態
次に、本発明の第5実施形態について説明する。
本第5実施形態では、解像度Pの2次元面に対して3つ(A,B,C)の領域映像のストリームと、解像度Qの2次元面に対して2つ(D,E)の領域映像のストリームとで構成される映像情報の符号化データのうち、1つのストリームを復号して画像情報を取得することを特徴とする。
【0086】
図10は、本第5実施形態による映像復号装置の構成を示すブロック図である。なお、図1に対応する部分には同一の符号を付けて説明を省略する。図10において、領域映像ストリーム切換部100aは、3つの領域映像ストリームA、B、C(面P)と、2つの領域映像ストリームD、E(面Q)との合計5つの領域映像ストリームA〜Eから、1つの領域映像ストリームを選択する。読み出し決定部102aは、出力画像座標位置、及び領域映像位置情報、並びに、指定された出力画像解像度に従って、5つの領域映像ストリームA〜Eの中から、読み出すべき1つの領域映像ストリームを決定する。
【0087】
なお、解像度P、Qの面上における各領域映像の位置、及び出力画像の位置は、図11に示すような位置とする。また、出力画像の位置は、解像度Pの面上で設定されるものとする。また、全ての映像ストリーム、及び領域映像位置情報は、予め映像復号装置10bに与えられているものとする。
【0088】
次に、本第5実施形態において、領域映像を復号して出力画像を取得する動作について説明する。まず、ユーザが出力画像の解像度P、及び位置を設定したとする。読み出し決定部102aは、解像度Pの面上の出力画像座標位置と、領域映像位置情報とに従って、各領域映像について出力画像の画素数が最も多くなる領域映像を、読み出すべき領域映像として判定する。図11に示す場合には、解像度Pの面上では、領域映像Bが最も多くなることから、領域映像Bを、読み出すべき領域映像ストリームとして決定する。
【0089】
そして、読み出し部101は、読み出し決定部102aで決定された、領域映像ストリームBを読み出し、復号部103は、ストリームを復号して復号画像を取得する。切り出し位置決定部105は、領域映像ストリームBの出力画像座標位置、及び領域映像位置情報に従って、復号画像の中から出力画像を切り出す位置を決定する。画像切り出し部104は、決定された切り出し位置に従って、復号画像から出力画像を切り出して出力する。
【0090】
なお、本第5実施形態は、解像度の異なる2つの面で領域映像を定義したが、空間的な位置が離れた2つの面で領域映像を定義しても良い。この場合の動作も本第5実施形態と同様な手順でよい。
【0091】
上述した第5実施形態によれば、例えば、大きく離れた空間位置について、複数の元映像を設定し、それに領域映像を設定することで、出力画像の空間的な位置に対応した元映像を選んだ上で領域映像を選んで復号することができる。あるいは、元映像として複数の解像度の映像を用意しておき、それらに対して領域映像を設定することで、出力画像の解像度に対応した領域映像を選んで復号することができる。これにより、出力画像の解像度も選択することが可能となる。
【0092】
F.第6実施形態
次に、本発明の第6実施形態について説明する。
本第6実施形態では、解像度Pの2次元面に対して3つ(A,B,C)の領域映像のストリームと、解像度Qの2次元面に対して2つ(D,E)の領域映像のストリームとが、ストリームIDと多重化された符号化データから、特定の領域映像のストリームを読み出して画像情報を得ることを特徴とする。
【0093】
図12は、本第6実施形態において用いられる、多重化された符号化データの形式を示す概念図である。各領域映像のストリームは、適当なところで複数に分割されており、その各分割されたストリームに対して、先頭にスタートコード、及びストリームIDを付与して多重化されているものとする。スタートコードは、固有の符号化列を持つ符号語であり、ストリームに対して符号語を探索することで、各分割されたストリームの位置を判定することができる。
【0094】
図13は、本第6実施形態による映像復号装置の構成を示すブロック図である。なお、図1、図4、図10に対応する部分には同一の符号を付けている。読み出し決定部102aは、出力画像座標位置、及び領域映像位置情報、並びに、出力画像解像度に従って、読み出す領域映像を決定する。探索読み出し部106は、決定された領域映像に従って、多重化された符号化データから特定の領域映像のストリームを探索して読み出す。
【0095】
なお、解像度P、Qの面上における各領域映像の位置、及び出力画像の位置は、図11と同様な位置とする。また、出力画像の位置は、解像度Pの面上で設定されるものとする。また、全ての映像ストリーム、及び領域映像位置情報は、予め映像復号装置10cに与えられているものとする。
【0096】
次に、本第6実施形態において、領域映像を復号して出力画像を取得する動作について説明する。まず、ユーザが出力画像の解像度P、及び位置を設定したとする。読み出し決定部102aは、解像度Pの面上の出力画像座標位置と、領域映像位置情報とに従って、各領域映像について出力画像の画素数が最も多くなる領域映像を、読み出すべき領域映像として判定する。図11に示す場合には、解像度Pの面上では、領域映像Bが最も多くなることから、領域映像Bを、読み出すべき領域映像ストリームとして決定する。
【0097】
そして、探索読み出し部106は、符号化データの中からステータスコードを探索し、続くストリームIDを読み込むことで、読み出し決定部102aで決定された、領域映像ストリームBの位置を判定し、領域映像ストリームBを読み出す。復号部103は、領域映像ストリームBを復号して復号画像を取得する。
【0098】
切り出し位置決定部105は、領域映像ストリームBの出力画像座標位置と領域映像位置情報とに従って、復号画像の中から出力画像を切り出す位置を決定する。画像切り出し部104は、決定された切り出し位置に従って、復号画像から出力画像を切り出して出力する。
【0099】
なお、本第6実施形態は、解像度の異なる2つの面で領域映像を定義したが、空間的な位置が離れた2つの面で領域映像を定義しても良い。この場合の動作も本第6実施形態と同様な手順でよい。
【0100】
上述した第6実施形態によれば、例えば、大きく離れた空間位置について、複数の元映像を設定し、それに領域映像を設定することで、出力画像の空間的な位置に対応した元映像を選んだ上で領域映像を選んで復号することができる。あるいは、元映像として複数の解像度の映像を用意しておき、それらに対して領域映像を設定することで、出力画像の解像度に対応した領域映像を選んで復号することができる。これにより、出力画像の解像度も選択することが可能となる。
【0101】
G.第7実施形態
次に、本発明の第7実施形態について説明する。
本第7実施形態では、映像送信装置で、解像度Pの2次元面に対して3つ(A,B,C)の領域映像のストリームと、解像度Qの2次元面に対して2つ(D,E)の領域映像のストリームとで構成される映像情報の符号化データのうち、映像受信装置から要求された1つのストリームを送信し、映像受信装置でストリームを復号して画像情報を取得することを特徴とする。
【0102】
図14は、本第7実施形態による映像送信装置の構成を示すブロック図である。なお、図5、図7、図8に対応する部分には同一の符号を付けて説明を省略する。領域映像ストリーム切換部200aは、3つの領域映像ストリームA、B、C(面P)と、2つの領域映像ストリームD、E(面Q)との合計5つの領域映像ストリームA〜Eから、1つの領域映像ストリームを選択する。
【0103】
図15は、本第7実施形態による映像受信装置の構成を示すブロック図である。なお、図6、図9に対応する部分には同一の符号を付けて説明を省略する。出力画像面指定部312は、次の出力画像の解像度を指定する。出力画像座標指定部307aは、出力画像座標位置と、指定される次の出力画像の解像度とに従って、次の出力画像の座標位置を指定する。送信要求決定部308aは、領域映像位置情報と次の出力画像の解像度と座標位置とから要求する領域映像を決定する。
【0104】
なお、解像度P、Qの面上における各領域映像の位置、及び出力画像の位置は、図11と同様な位置とする。また、出力画像の位置は、解像度Pの面上で、次の出力画像の位置は、解像度Qの面上で設定されるものとする。また、全ての映像ストリーム、及び領域映像位置情報は、予め映像送信装置20cに与えられているものとする。
【0105】
また、領域映像位置情報は、解像度毎に異なる基準位置に対しての位置情報であり、解像度の情報と位置情報とからなる。また、領域映像を区別する情報として、領域映像ID(A,B,C,D,Eのいずれか)がある。映像受信装置30bの送信要求部309では、領域映像IDを送信し、映像送信装置20cのストリーム送信部201は、送信される領域映像IDを受信する。また、映像送信装置20cのストリーム送信部201は、映像受信装置30bからの要求がきていない場合には、解像度Pの領域映像ストリームAを送信するものとする。
【0106】
次に、本第7実施形態において、領域映像のストリームを送受信して領域映像を復号して出力画像を取得する動作について説明する。まず、映像送信装置20cにおいて、領域映像位置情報送信部202は、領域映像位置情報を送信する。映像受信装置30bにおいて、領域映像位置情報受信部301は、映像送信装置20cから送信される領域映像位置情報を受信する。
【0107】
次に、映像送信装置20cにおいて、ストリーム送信部201は、映像受信装置30bからの要求がきていないので、解像度Pの領域映像ストリームAを送信する。映像受信装置30bにおいて、ストリーム受信部303は、映像送信装置20cからの領域映像ストリームAを受信し、読み出し部304が受信した領域映像ストリームAを読み出し、復号部305は、領域映像ストリームAを復号して復号画像を取得する。
【0108】
切り出し位置決定部302は、解像度Pの領域映像ストリームAの座標位置、及び出力画像の座標位置に従って、復号画像の中から出力画像を切り出すための切り出し位置を決定する。画像切り出し部306は、決定された切り出し位置に従って、復号画像から出力画像を切り出して出力する。
【0109】
出力画像面指定部312は、次の出力画像の解像度Qを指定する。出力画像座標位置指定部307aは、次の出力画像の座標位置を指定する。送信要求決定部308は、次の出力画像の座標位置から領域映像Eを決定する(図11の面Qを参照)。送信要求部309は、領域映像Eの領域映像IDを送信する。
【0110】
続いて、映像送信装置20cにおいて、ストリーム送信部201は、領域映像IDとして領域映像Eの領域映像IDを受信するので、解像度Qの領域映像ストリームEを送信する。映像受信装置30bにおいて、ストリーム受信部303は、映像送信装置20cからのストリームを受信し、読み出し部304が受信したストリームを読み出し、復号部305は、ストリームを復号して復号画像を得る。
【0111】
切り出し位置決定部302は、解像度Qの領域映像ストリームEの座標位置、及び出力画像の座標位置に従って、復号画像の中から出力画像を切り出すための切り出し位置を決定する。画像切り出し部306は、決定された切り出し位置に従って、復号画像から出力画像を切り出して出力する。
【0112】
以上の処理を出力画像の位置が指定される度に繰り返し実行する。
なお、映像送信装置20cは、予め映像ストリームを用意するのではなく、送信する際に領域映像を切り出して符号化し、得られたストリームを送信する方法でも良い。また、本第7実施形態は、解像度の異なる2つの面で領域映像を定義したが、空間的な位置が離れた二つの面で領域映像を定義しても良い。この場合の動作も本第7実施形態と同様な手順でよい。
【0113】
上述した第7実施形態によれば、映像送信装置側で、例えば、大きく離れた空間位置について、複数の元映像を設定し、それに領域映像を設定することで、映像受信装置において、出力画像の空間的な位置に対応した元映像を選んだ上で領域映像を選んで復号することができる。あるいは、映像送信装置側で、元映像として複数の解像度の映像を用意しておき、それらに対して領域映像を設定することで、映像受信装置において、出力画像の解像度に対応した領域映像を選んで復号することができる。これにより、出力画像の解像度も選択することが可能となる。
【0114】
H.第8実施形態
次に、本発明の第8実施形態について説明する。
本第8実施形態では、映像送信装置で、解像度Pの2次元面に対して3つ(A,B,C)の領域映像のストリームと、解像度Qの2次元面に対して2つ(D,E)の領域映像のストリームとが、ストリームIDと多重化された符号化データから、映像受信装置から要求された複数の領域映像のストリームを送信し、映像受信装置でストリームを復号して画像情報を得ることを特徴とする。
【0115】
本第8実施形態において、映像送信装置の構成は、図8と同様な構成である。すなわち、映像送信装置20bは、多重化された符号化データから特定の領域映像のストリームを探索して送信するストリーム送信部201bと、領域映像位置情報を送信する領域映像位置情報送信部202とを備えている。なお、本第8実施形態で用いられる、多重化された符号化データの形式は、図12と同様である.
【0116】
図16は、本第8実施形態による映像受信装置の構成を示すブロック図である。なお、図9、図15に対応する部分には同一の符号を付けている。図16において、映像受信装置30cは、領域映像位置情報を受信する領域映像位置情報受信部301と、切り出し位置を決定する切り出し位置決定部302と、ストリームを受信するストリーム受信部303と、読み出すストリームを決定する読み出し決定部310と、受信したストリームから読み出し決定部310で決定したストリームを探索して読み出す探索読み出し部311と、ストリームを復号する復号部305と、復号画像から一部を切り出して出力する画像切り出し部306と、次の出力画像の解像度を指定する出力画像面指定部312と、次の出力画像の座標位置を指定する出力画像座標指定部307aと、領域映像位置情報と次の出力画像の解像度と座標位置とから要求する領域映像を決定する送信要求決定部308と、領域映像を要求する送信要求部309とからなる。
【0117】
なお、解像度P、Qの面上における各領域映像の位置、及び出力画像の位置は、図11に示すような位置とする。また、出力画像の位置は、解像度Pの面上で、次の出力画像の位置は解像度Qの面上で設定されるものとする。また、映像送信装置20bには、符号化データ、及び領域映像位置情報が予め与えられているものとする。
【0118】
また、領域映像位置情報は、解像度毎に異なる基準位置に対しての位置情報であり、解像度の情報と位置情報とからなる。また、映像送信装置20bのストリーム送信部201bは、映像受信装置30cからの要求がきていない場合には、解像度Pの領域映像ストリームA、Bを送信するものとする。また、映像受信装置30cにおいて、送信要求決定部308は、出力画像の画素数が多い2つの領域映像を次の領域映像として要求するように決定するものとする。
【0119】
次に、本第8実施形態において、領域映像のストリームを送受信して領域映像を復号して出力画像を取得する動作について説明する。まず、映像送信装置20bにおいて、領域映像位置情報送信部202は、領域映像位置情報を送信する。映像受信装置30cにおいて、領域映像位置情報受信部301は、映像送信装置20bから送信される領域映像位置情報を受信する。
【0120】
次に、映像送信装置20bにおいて、ストリーム送信部201bは、映像受信装置30cからの要求がきていないので、解像度Pの領域映像ストリームA、Bを送信する。映像受信装置30cにおいて、ストリーム受信部303は、映像送信装置20bからの領域映像ストリームA、Bを受信する。読み出し決定部310は、解像度Pの出力画像の座標位置と、領域映像位置情報とに従って、各領域映像について出力画像の画素数が最も多くなる領域映像を、読み出すべき領域映像ストリームとして決定する。図11に示す場合には、領域映像Bが最も多くなることから、領域映像Bを、読み出すべき領域映像ストリームとして決定する。
【0121】
そして、探索読み出し部311は、符号化データの中からステータスコードを探索し、続くストリームID情報を読み込むことで、領域映像ストリームBの位置を判定し、領域映像ストリームBを読み出す。復号部305は、ストリーム(この場合、領域映像ストリームB)を復号して復号画像を取得する。切り出し位置決定部302は、領域映像ストリームBの領域映像位置情報、及び出力画像の座標位置に従って、復号画像の中から出力画像を切り出すための切り出し位置を決定する。画像切り出し部306は、決定された切り出し位置に従って、復号画像から出力画像を切り出して出力する。
【0122】
出力画像面指定部312は、次の出力画像の解像度Qを指定する。出力画像座標位置指定部307aは、次の出力画像の座標位置を指定する。送信要求決定部308は、次の出力画像の座標位置から領域映像D、Eを決定する。送信要求部309は、領域映像D、EのストリームIDを送信する。
【0123】
続いて、映像送信装置20bにおいて、ストリーム送信部201bは、ストリームIDとして領域映像D、EのストリームIDを受信するので、領域映像ストリームD、Eを送信する。映像受信装置30cにおいて、ストリーム受信部303は、映像送信装置20bからのストリーム(この場合、領域映像ストリームD、E)を受信し、読み出し決定部310は、解像度Qにおいて出力画像の画素数が領域映像Eで最も多くなることから、領域映像Eを、読み出すべき領域映像ストリームとして決定する。
【0124】
そして、探索読み出し部311は、符号化データの中からステータスコードを探索し、続くストリームIDを読み込むことで、領域映像ストリームEの位置を判定し、領域映像ストリームEを読み出す。復号部305は、ストリーム(この場合、領域映像ストリームE)を復号して復号画像を取得する。切り出し位置決定部302は,領域映像ストリームEの領域映像位置情報、及び出力画像の座標位置に従って、復号画像の中から出力画像を切り出すための切り出し位置を決定する。画像切り出し部306は、決定された切り出し位置に従って、復号画像から出力画像を切り出して出力する。以上の処理を出力画像の位置が指定される度に繰り返し実行する。
【0125】
上述した第8実施形態によれば、映像送信装置から複数の領域映像ストリームを受信しておき、映像受信装置で出力画像の画素数が最も多くなるように領域映像を選んで復号することができる。このとき、異なる面の映像の領域映像のストリームを受信することもできる。この場合には、出力画像を切り出す位置に近い面の領域映像を選んで復号することができる。例えば、このとき、異なる解像度の映像の領域映像のストリームを受信することもできる。この場合には、出力画像の解像度を選びつつ、領域映像を選んで復号することができる。
【0126】
なお、本第8実施形態では、解像度の異なる2つの面で領域映像を定義したが、空間的な位置が離れた2つの面で領域映像を定義しても良い。この場合の動作も本第8実施形態と同様な手順でよい。
【0127】
また、映像受信装置30cにおいて、送信要求決定部308は、複数の解像度の領域映像を要求するように決定しても良い。例えば、2つの解像度について、それぞれ出力画像の画素数が最も多い領域映像を要求するように決定してもよい。この方法によれば、領域映像を要求してからストリームを受信するまでの間に、次の出力画像の解像度が変わらなかった場合であっても、出力画像を得ることができる。
【0128】
図17は、本第8実施形態で用いる、領域映像と出力画像との位置関係の一例を示す概念図である。次の出力画像については、解像度PとQのそれぞれに設定する。この場合の、次の出力画像の解像度を指定する処理以後の手順について説明する。映像受信装置30cにおいて、出力画像面指定部312は、次の出力画像の解像度PとQを指定する。出力画像座標位置指定部307aは、それぞれの解像度について次の出力画像の座標位置を指定する。送信要求決定部308は、次の出力画像の座標位置から領域映像C、Eを決定する。送信要求部309は、領域映像CとEのストリームIDを送信する。
【0129】
続いて映像送信装置20bにおいて、ストリーム送信部201bは、領域映像CとEのストリームIDを受信するので、領域映像ストリームCとEのを送信する。映像受信装置30cにおいて、ストリーム受信部303は、映像送信装置20bからのストリーム(この場合、領域映像ストリームCとE)を受信する。
【0130】
このとき、出力画像の解像度がPの場合には、読み出し決定部310は、出力画像の画素数が領域映像Cで最も多くなることから、領域映像Cを、読み出すべきストリームとして決定する。そして、探索読み出し部311は、符号化データの中からステータスコードを探索し、続くストリームIDを読み込むことで、領域映像ストリームCの位置を判定し、領域映像ストリームCを読み出す。
【0131】
復号部305は、ストリームを復号して復号画像を取得する。切り出し位置決定部302は、領域映像Cの座標位置、及び出力画像の座標位置に従って、復号画像の中から出力画像を切り出すための切り出し位置を決定する。画像切り出し部306は、決定された切り出し位置に従って、復号画像から出力画像を切り出して出力する。
【0132】
また、出力画像の解像度がQの場合には、読み出し決定部310は、出力画像の画素数が領域映像Eで最も多くなることから、領域映像Eを、読み出すべきストリームとして決定する。そして、同様にして領域映像ストリームEを復号して画像を切り出して出力する。以上の処理を出力画像の位置が指定される度に繰り返し実行する。
【0133】
なお、映像送信装置20bは、予め映像ストリームを用意するのではなく、送信する際に領域映像を切り出して符号化し、得られたストリームを送信する方法でも良い。この場合、映像送信装置側で領域映像ストリームを符号化した後に送信することができる。これにより、予め映像送信装置側で領域映像ストリームの符号化データを用意する必要はなく、映像受信装置側で必要な領域映像に対してのみ符号化して送信することができる。
【0134】
なお、本発明によれば、画像情報として、色信号だけではなく、透明度情報や、奥行き情報などのグレースケール画像として扱える情報も一緒に扱ってもよい。この場合には、映像ストリームには、色信号だけではなく、透明度情報や、奥行き情報も含まれており、復号部305は色信号だけではなく、透明度情報や、奥行き情報も復号して得る。そして、画像切り出し部306から切り出して得られる画像情報にも透明度情報や、奥行き情報が含まれる。本発明の映像復号装置あるいは映像受信装置で得られる画像情報の色信号と、透明度情報や、奥行き情報から色信号を加工してから表示をしても良い。例えば、奥行き情報を持つ場合には、立体映像として表示する、あるいは別の視点からの映像として表示するようにしても良い。
【符号の説明】
【0135】
10、10a、10b、10c 映像復号装置
100、100a 領域映像ストリーム切換部
101 読み出し部
102、102a 読み出し決定部
103 復号部
104 画像切り出し部
105 切り出し位置決定部
106 探索読み出し部
20、20a、20b、20c 映像送信装置
200、200a 領域映像ストリーム切換部
201、201a、201b ストリーム送信部
202 領域映像位置情報送信部
203 元映像
30、30a、30b、30c 映像受信装置
301 領域映像位置情報受信部
302 切り出し位置決定部
303 ストリーム受信部
304 読み出し部
305 復号部
306 画像切り出し部
307、307a 出力画像座標指定部
308 送信要求決定部
309 送信要求部
310 読み出し決定部
311 探索読み出し部
312 出力画像面指定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2次元で表現される面上の基準位置に対してN個のそれぞれ異なる座標位置を示す領域映像位置情報と、各領域映像位置情報に対応したN個の映像ストリームで構成される符号化データとから、該符号化データの一部を復号して出力画像を得る映像復号装置であって、
前記基準位置に対する出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、出力画像の画素数が最も多く得られるようにi番目(1≦i≦N)の映像ストリームを読み出すことを決定する読み出し決定部と、
前記i番目の映像ストリームを読み出す読み出し部と、
前記読み出し部で読み出した前記i番目の映像ストリームを復号する復号部と、
前記復号部で得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出し部と、
前記i番目の映像ストリームの領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出し部での切り出し位置を決定する切り出し位置決定部と
を備えることを特徴とする映像復号装置。
【請求項2】
2次元で表現される面上の基準位置に対してN個のそれぞれ異なる座標位置を示す領域映像位置情報と、各領域映像位置情報に対応したN個の映像ストリームと各映像ストリームを区別するストリームIDとを多重化した1つのストリームで構成される符号化データとから、符号化データの一部を復号して出力画像を得る映像復号装置であって、
前記基準位置に対する出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、出力画像の画素数が最も多く得られるようにi番目(1≦i≦N)の映像ストリームを読み出すことを決定する読み出し決定部と、
前記符号化データ中のストリームIDに基づいて、前記読み出し決定部により決定された前記i番目の映像ストリームを探索し、該i番目の映像ストリームを読み出す探索読み出し部と、
前記探索読み出し部で得られる前記i番目の映像ストリームを復号する復号部と、
前記復号部で得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出し部と、
前記i番目の映像ストリームの領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出し部での切り出し位置を決定する切り出し位置決定部と
を備えることを特徴とする映像復号装置。
【請求項3】
2次元で表現される面上で定義される元映像の基準位置に対するN個の部分的な領域映像の座標位置である領域映像位置情報を送信する領域映像位置情報送信部と、
N個の領域映像の映像ストリームのうちのi番目(1≦i≦N)の映像ストリームを送信するストリーム送信部と
を備える映像送信装置と、
前記N個の部分的な領域映像の座標位置である領域映像位置情報を受信する領域映像位置情報受信部と、
前記i番目の映像ストリームを受信するストリーム受信部と、
前記ストリーム受信部で受信された前記i番目の映像ストリームを読み出す読み出し部と、
前記読み出し部で読み出した前記i番目の映像ストリームを復号する復号部と、
前記復号部で得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出し部と、
前記i番目の映像ストリームの領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出し部での切り出し位置を決定する切り出し位置決定部と、
前記基準位置に対する次の出力画像の座標位置を指定する出力画像座標指定部と、
前記出力画像座標指定部で指定された次の出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、次の出力画像の画素数が最も多く得られるように、j番目(1≦j≦N)の映像ストリームの送信を要求することを決定する送信要求決定部と、
前記j番目の映像ストリームの送信を、前記映像送信装置に要求する送信要求部と
を備える映像受信装置と
を具備することを特徴とする映像送受信装置。
【請求項4】
2次元で表現される面上で定義される元映像の基準位置に対するN個の部分的な領域映像の座標位置である領域映像位置情報を送信する領域映像位置情報送信部と、
前記N個の部分的な領域映像の映像ストリームと各映像ストリームを区別するストリームIDとを多重化した1つのストリームから、M個(M≦N)のaからa番目の映像ストリームと対応するストリームIDとを多重化した1つのストリームを抽出して送信するストリーム送信部と
を備える映像送信装置と、
前記N個の部分的な領域映像の領域映像位置情報を受信する領域映像位置情報受信部と、
前記M個のaからa番目の映像ストリームを受信するストリーム受信部と、
前記基準位置に対する出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、出力画像の画素数が最も多く得られるようにi番目(iはaからaのいずれか)の映像ストリームを読み出すことを決定する読み出し決定部と、
前記ストリーム受信部で受信された前記M個のaからa番目の映像ストリーム中のストリームIDに基づいて、前記読み出し決定部により決定された前記i番目の映像ストリームを探索して読み出す探索読み出し部と、
前記探索読み出し部で読み出した前記i番目の映像ストリームを復号する復号部と、
前記復号部で得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出し部と、
前記i番目の映像ストリームの領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出し部での切り出し位置を決定する切り出し位置決定部と、
次の出力画像の座標位置を指定する出力画像座標指定部と、
前記基準位置に対する次の出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、次の出力画像の画素数が多く得られるように、M個(M≦N)のbからb番目の映像ストリームの送信を要求することを決定する送信要求決定部と、
前記bからb番目の映像ストリームの送信を、前記映像送信装置に要求する送信要求部と
を備える映像受信装置と
を具備することを特徴とする映像送受信装置。
【請求項5】
2次元で表現される面上で定義される元映像の基準位置に対するN個の部分的な領域映像の座標位置である領域映像位置情報を送信する領域映像位置情報送信部と、
元映像の一部の画像情報からi番目(1≦i≦N)の領域映像を符号化して映像ストリームを送信するストリーム送信部と、
を備える映像送信装置と、
N個の領域映像位置情報を受信する領域映像位置情報受信部と、
前記i番目の映像ストリームを受信するストリーム受信部と、
前記ストリーム受信部により受信された前記i番目の映像ストリームを読み出す読み出し部と、
前記読み出し部で読み出された前記i番目の映像ストリームを復号する復号部と、
前記復号部で得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出し部と、
前記i番目の映像ストリームの領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出し部での切り出し位置を決定する切り出し位置決定部と、
次の出力画像の座標位置を指定する出力画像座標指定部と、
前記基準位置に対する次の出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、次の出力画像が最も多く得られるようにj番目(1≦j≦N)の映像ストリームの送信を要求することを決定する送信要求決定部と、
前記送信要求決定部で決定された前記j番目の映像ストリームの送信を、前記映像送信装置に要求する送信要求部と
を備える映像受信装置と
を具備することを特徴とする映像送受信装置。
【請求項6】
2次元で表現される面上で定義される元映像の基準位置に対するN個の部分的な領域映像の座標位置である領域映像位置情報を送信する領域映像位置情報送信部と、
前記元映像の一部の画像情報から、M個(M≦N)のaからa番目の領域映像を符号化して得られる映像ストリームと対応するストリームIDとを多重化して送信するストリーム送信部と、
を備える映像送信装置と、
前記N個の領域映像位置情報を受信する領域映像位置情報受信部と、
前記M個(M≦N)のaからa番目のストリームを受信するストリーム受信部と、
前記基準位置に対する出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、出力画像の画素数が最も多く得られるようにi番目(iはaからaのいずれか)の映像ストリームを読み出すことを決定する読み出し決定部と、
符号化データ中のストリームIDに基づいて、前記読み出し決定部により決定された前記i番目の映像ストリームを探索して読み出す探索読み出し部と、
前記探索読み出し部で読み出された前記i番目の映像ストリームを復号する復号部と、
前記復号部で得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出し部と、
前記i番目の映像ストリームの領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出し部での切り出し位置を決定する切り出し位置決定部と、
次の出力画像の座標位置を指定する出力画像座標指定部と、
前記基準位置に対する次の出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、次の出力画像の画素数が多く得られるように、M個(M<=N)のbからb番目の映像ストリームの送信を要求することを決定する送信要求決定部と、
前記送信要求決定部により決定された前記bからb番目の映像ストリームの送信を、前記映像送信装置に要求する送信要求部と
を備える映像受信装置と
を具備することを特徴とする映像送受信装置。
【請求項7】
2次元で表現されるL(L≧2)個の面について、それぞれの面上の基準位置に対してN(1≦k≦L)個のそれぞれ異なる座標位置を示す領域映像位置情報と、各領域映像位置情報に対応した複数個の映像ストリームとで構成される符号化データとに基づいて、該符号化データの一部を復号して出力画像を得る映像復号装置であって、
出力画像を切り出す面c(1≦c≦L)における、前記基準位置に対する出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、出力画像の画素数が最も多く得られるようにi番目(1≦i≦N)の映像ストリームを読み出すことを決定する読み出し決定部と、
前記読み出し決定部により決定された前記i番目の映像ストリームを読み出す読み出し部と、
前記読み出し部で得られる前記i番目の映像ストリームを復号する復号部と、
前記復号部で得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出し部と、
前記i番目の映像ストリームの領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出し部での切り出し位置を決定する切り出し位置決定部と
を備えることを特徴とする映像復号装置。
【請求項8】
2次元で表現されるL(L≧2)個の面について、それぞれの面上の基準位置に対してN(1≦k≦L)個のそれぞれ異なる座標位置を示す領域映像位置情報と、各領域映像位置情報に対応した複数個の映像ストリームと各映像ストリームを区別するストリームIDとを多重化した1つのストリームで構成される符号化データとに基づいて、該符号化データの一部を復号して出力画像を得る映像復号装置であって、
出力画像を切り出す面c(1≦c≦L)における、前記基準位置に対する出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、出力画像の画素数が最も多く得られるようにi番目(1≦i≦N)の映像ストリームを読み出すことを決定する読み出し決定部と、
前記符号化データ中のストリームIDに基づいて、前記読み出し決定部により決定された前記i番目の映像ストリームを探索して読み出す探索読み出し部と、
前記探索読み出し部で読み出した前記i番目の映像ストリームを復号する復号部と、
前記復号部で得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出し部と、
前記i番目の映像ストリームの領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出し部での切り出し位置を決定する切り出し位置決定部と、
を備えることを特徴とする映像復号装置。
【請求項9】
2次元で表現されるL(L≧2)個の面について、それぞれの面上で定義される基準位置に対するN(1≦k≦L)個の部分的な領域映像の座標位置である全ての領域映像位置情報を送信する領域映像位置情報送信部と、
面c(1≦c≦L)におけるNc個の領域映像の映像ストリームのうちのi番目(1≦i≦N)のストリームを送信するストリーム送信部と、
を備える映像送信装置と、
全ての領域映像位置情報を受信する領域映像位置情報受信部と、
前記i番目の映像ストリームを受信するストリーム受信部と、
前記ストリーム受信部で受信された前記i番目の映像ストリームを読み出す読み出し部と、
前記読み出し部で読み出した前記i番目の映像ストリームを復号する復号部と、
前記復号部で得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出し部と、
前記i番目の領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出し部での切り出し位置を決定する切り出し位置決定部と、
次の出力画像を切り出す面d(1≦d≦L)を指定する出力画像面指定部と、
前記次の出力画像の座標位置を指定する出力画像座標指定部と、
前記出力画像面指定部で指定した面dにおける、前記基準位置に対する次の出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、前記次の出力画像の画素数が最も多く得られるようにj番目(1≦j≦N)の映像ストリームの送信を要求することを決定する送信要求決定部と、
前記送信要求決定部によって決定された、面d(1≦d≦L)におけるj番目(1≦j≦N)の映像ストリームの送信を、前記映像送信装置に要求する送信要求部と
を備える映像受信装置と
を具備することを特徴とする映像送受信装置。
【請求項10】
2次元で表現されるL(L≧2)個の面について、それぞれの面上で定義される基準位置に対するN(1≦k≦L)個の部分的な領域映像の座標位置である全ての領域映像位置情報を送信する領域映像位置情報送信部と、
全ての領域映像の映像ストリームと各映像ストリームを区別するストリームIDとを多重化した1つのストリームから、M個のaからa番目の映像ストリームと対応するストリームIDとを多重化した1つのストリームを抽出して送信するストリーム送信部と、
を備える映像送信装置と、
全ての領域映像位置情報を受信する領域映像位置情報受信部と、
前記M個のaからa番目のストリームを受信するストリーム受信部と、
出力画像を切り出す面c(1≦c≦L)における、前記基準位置に対する出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、前記出力画像の画素数が最も多く得られるようにi番目(iはaからaのいずれか)の映像ストリームを読み出すことを決定する読み出し決定部と、
符号化データ中のストリームIDに基づいて、前記読み出し決定部で決定された前記i番目の映像ストリームを探索して読み出す探索読み出し部と、
前記探索読み出し部で読み出された前記i番目の映像ストリームを復号する復号部と、
前記復号部で得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出し部と、
前記i番目の映像ストリームの領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出し部での切り出し位置を決定する切り出し位置決定部と、
次の出力画像を切り出す1つ以上の面d(1≦d≦L)を指定する出力画像面指定部と、
次の出力画像の座標位置を指定する出力画像座標指定部と、
前記出力画像面指定部で指定した面dにおける、前記基準位置に対する次の出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、次の出力画像の画素数が多く得られるように、M個のbからb番目の映像ストリームの送信を要求することを決定する送信要求決定部と、
前記送信要求決定部により決定された前記bからb番目の映像ストリームの送信を、前記映像送信装置に要求する送信要求部と
を備える映像受信装置と
を具備することを特徴とする映像送受信装置。
【請求項11】
2次元で表現されるL(L≧2)個の面について、それぞれの面上で定義される基準位置に対するN(1≦k≦L)個の部分的な領域映像の座標位置である全ての領域映像位置情報を送信する領域映像位置情報送信部と、
1つ以上の面c(1≦c≦L)における元映像の一部の画像情報からi番目(1≦i≦N)の領域映像を符号化して映像ストリームを送信するストリーム送信部と
を備える映像送信装置と、
全ての領域映像位置情報を受信する領域映像位置情報受信部と、
前記i番目の映像ストリームを受信するストリーム受信部と、
前記ストリーム受信部で受信された前記i番目の映像ストリームを読み出す読み出し部と、
前記読み出し部で読み出した前記i番目の映像ストリームを復号する復号部と、
前記復号部で得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出し部と、
前記i番目の映像ストリームの領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出し部での切り出し位置を決定する切り出し位置決定部と、
次の出力画像を切り出す面d(1≦d≦L)を指定する出力画像面指定部と、
次の出力画像の座標位置を指定する出力画像座標指定部と、
前記出力画像面指定部で指定した面dにおける、前記基準位置に対する次の出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、次の出力画像の画素数が最も多く得られるようにj番目(1≦j≦N)の映像ストリームの送信を要求することを決定する送信要求決定部と、
前記送信要求決定部によって決定された前記j番目の映像ストリームの送信を、前記映像送信装置に要求する送信要求部と
を備える映像受信装置と
を具備することを特徴とする映像送受信装置。
【請求項12】
2次元で表現されるL(L≧2)個の面について、それぞれの面上で定義される基準位置に対するN(1≦k≦L)個の部分的な領域映像の座標位置である全ての領域映像位置情報を送信する領域映像位置情報送信部と、
1つ以上の面c(1≦c≦L)における元映像の一部の画像情報からM個のaからa番目の領域映像を符号化して得られる映像ストリームと対応するストリームIDとを多重化して送信するストリーム送信部と、
を備える映像送信装置と、
全ての領域映像位置情報を受信する領域映像位置情報受信部と、
前記M個のaからa番目のストリームを受信するストリーム受信部と、
出力画像を切り出す面c(1≦c≦L)における、前記基準位置に対する出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、出力画像の画素数が最も多く得られるようにi番目(iはaからaのいずれか)の映像ストリームを読み出すことを決定する読み出し決定部と、
符号化データ中のストリームIDに基づいて、前記読み出し決定部により決定された前記i番目の映像ストリームを探索して読み出す探索読み出し部と、
前記探索読み出し部で読み出された前記i番目の映像ストリームを復号する復号部と、
前記復号部で得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出し部と、
前記i番目の映像ストリームの領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出し部での切り出し位置を決定する切り出し位置決定部と、
次の出力画像を切り出す1つ以上の面d(1≦d≦L)を指定する出力画像面指定部と、
次の出力画像の座標位置を指定する出力画像座標指定部と、
前記出力画像面指定部で指定した面dにおける、前記基準位置に対する次の出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、次の出力画像の画素数が多く得られるように、M個のbからb番目の映像ストリームの送信を要求することを決定する送信要求決定部と、
前記送信要求決定部により決定された前記b1からbm番目の映像ストリームの送信を、前記映像送信装置に要求する送信要求部と、
を備える映像受信装置と
を具備することを特徴とする映像送受信装置。
【請求項13】
2次元で表現される面上の基準位置に対してN個のそれぞれ異なる座標位置を示す領域映像位置情報と、各領域映像位置情報に対応したN個の映像ストリームで構成される符号化データとから、該符号化データの一部を復号して出力画像を得る映像復号方法であって、
前記基準位置に対する出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、出力画像の画素数が最も多く得られるようにi番目(1≦i≦N)の映像ストリームを読み出すことを決定する読み出し決定ステップと、
前記i番目の映像ストリームを読み出す読み出しステップと、
前記読み出しステップで読み出した前記i番目の映像ストリームを復号する復号ステップと、
前記復号ステップで得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出しステップと、
前記i番目の映像ストリームの領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出しステップでの切り出し位置を決定する切り出し位置決定ステップと
を含むことを特徴とする映像復号方法。
【請求項14】
2次元で表現される面上の基準位置に対してN個のそれぞれ異なる座標位置を示す領域映像位置情報と、各領域映像位置情報に対応したN個の映像ストリームと各映像ストリームを区別するストリームIDとを多重化した1つのストリームで構成される符号化データとから、符号化データの一部を復号して出力画像を得る映像復号方法であって、
前記基準位置に対する出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、出力画像の画素数が最も多く得られるようにi番目(1≦i≦N)の映像ストリームを読み出すことを決定する読み出し決定ステップと、
前記符号化データ中のストリームIDに基づいて、前記読み出し決定ステップで決定された前記i番目の映像ストリームを探索し、該i番目の映像ストリームを読み出す探索読み出しステップと、
前記探索読み出しステップで得られる前記i番目の映像ストリームを復号する復号ステップと、
前記復号ステップで得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出しステップと、
前記i番目の映像ストリームの領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出しステップでの切り出し位置を決定する切り出し位置決定ステップと
を含むことを特徴とする映像復号方法。
【請求項15】
映像送信装置が、2次元で表現される面上で定義される元映像の基準位置に対するN個の部分的な領域映像の座標位置である領域映像位置情報を送信する領域映像位置情報送信ステップと、
前記映像送信装置が、N個の領域映像の映像ストリームのうちのi番目(1≦i≦N)の映像ストリームを送信するストリーム送信ステップと、
映像受信装置が、前記N個の部分的な領域映像の座標位置である領域映像位置情報を受信する領域映像位置情報受信ステップと、
前記映像受信装置が、前記i番目の映像ストリームを受信するストリーム受信ステップと、
前記映像受信装置が、前記ストリーム受信ステップで受信された前記i番目の映像ストリームを読み出す読み出しステップと、
前記映像受信装置が、前記読み出しステップで読み出した前記i番目の映像ストリームを復号する復号ステップと、
前記映像受信装置が、前記復号ステップで得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出しステップと、
前記映像受信装置が、前記i番目の映像ストリームの領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出しステップでの切り出し位置を決定する切り出し位置決定ステップと、
前記映像受信装置が、前記基準位置に対する次の出力画像の座標位置を指定する出力画像座標指定ステップと、
前記映像受信装置が、前記出力画像座標指定ステップで指定された次の出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、次の出力画像の画素数が最も多く得られるように、j番目(1≦j≦N)の映像ストリームの送信を要求することを決定する送信要求決定ステップと、
前記映像受信装置が、前記j番目の映像ストリームの送信を、前記映像送信装置に要求する送信要求ステップと
を含むことを特徴とする映像送受信方法。
【請求項16】
映像送信装置が、2次元で表現される面上で定義される元映像の基準位置に対するN個の部分的な領域映像の座標位置である領域映像位置情報を送信する領域映像位置情報送信ステップと、
前記映像送信装置が、前記N個の部分的な領域映像の映像ストリームと各映像ストリームを区別するストリームIDとを多重化した1つのストリームから、M個(M≦N)のaからa番目の映像ストリームと対応するストリームIDとを多重化した1つのストリームを抽出して送信するストリーム送信ステップと、
前記映像受信装置が、前記N個の部分的な領域映像の領域映像位置情報を受信する領域映像位置情報受信ステップと、
前記映像受信装置が、前記M個のaからa番目の映像ストリームを受信するストリーム受信ステップと、
前記基準位置に対する出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、出力画像の画素数が最も多く得られるようにi番目(iはaからaのいずれか)の映像ストリームを読み出すことを決定する読み出し決定ステップと、
前記映像受信装置が、前記ストリーム受信ステップで受信された前記M個のaからa番目の映像ストリーム中のストリームIDに基づいて、前記読み出し決定ステップで決定された前記i番目の映像ストリームを探索して読み出す探索読み出しステップと、
前記映像受信装置が、前記探索読み出しステップで読み出した前記i番目の映像ストリームを復号する復号ステップと、
前記映像受信装置が、前記復号ステップで得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出しステップと、
前記映像受信装置が、前記i番目の映像ストリームの領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出しステップでの切り出し位置を決定する切り出し位置決定ステップと、
前記映像受信装置が、次の出力画像の座標位置を指定する出力画像座標指定ステップと、
前記映像受信装置が、前記基準位置に対する次の出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、次の出力画像の画素数が多く得られるように、M個(M≦N)のbからb番目の映像ストリームの送信を要求することを決定する送信要求決定ステップと、
前記映像受信装置が、前記bからb番目の映像ストリームの送信を、前記映像送信装置に要求する送信要求ステップと
を含むことを特徴とする映像送受信方法。
【請求項17】
映像送信装置が、2次元で表現される面上で定義される元映像の基準位置に対するN個の部分的な領域映像の座標位置である領域映像位置情報を送信する領域映像位置情報送信ステップと、
前記映像送信装置が、元映像の一部の画像情報からi番目(1≦i≦N)の領域映像を符号化して映像ストリームを送信するストリーム送信ステップと、
映像受信装置が、N個の領域映像位置情報を受信する領域映像位置情報受信ステップと、
前記映像受信装置が、前記i番目の映像ストリームを受信するストリーム受信ステップと、
前記映像受信装置が、前記ストリーム受信ステップで受信された前記i番目の映像ストリームを読み出す読み出しステップと、
前記映像受信装置が、前記読み出しステップで読み出された前記i番目の映像ストリームを復号する復号ステップと、
前記映像受信装置が、前記復号ステップで得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出しステップと、
前記映像受信装置が、前記i番目の映像ストリームの領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出しステップでの切り出し位置を決定する切り出し位置決定ステップと、
前記映像受信装置が、次の出力画像の座標位置を指定する出力画像座標指定ステップと、
前記映像受信装置が、前記基準位置に対する次の出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、次の出力画像が最も多く得られるようにj番目(1≦j≦N)の映像ストリームの送信を要求することを決定する送信要求決定ステップと、
前記映像受信装置が、前記送信要求決定ステップで決定された前記j番目の映像ストリームの送信を、前記映像送信装置に要求する送信要求ステップと
を含むことを特徴とする映像送受信方法。
【請求項18】
映像送信装置が、2次元で表現される面上で定義される元映像の基準位置に対するN個の部分的な領域映像の座標位置である領域映像位置情報を送信する領域映像位置情報送信ステップと、
前記映像送信装置が、前記元映像の一部の画像情報から、M個(M≦N)のaからa番目の領域映像を符号化して得られる映像ストリームと対応するストリームIDとを多重化して送信するストリーム送信ステップと、
前記映像受信装置が、前記N個の領域映像位置情報を受信する領域映像位置情報受信ステップと、
前記映像受信装置が、前記M個(M≦N)のaからa番目のストリームを受信するストリーム受信ステップと、
前記映像受信装置が、前記基準位置に対する出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、出力画像の画素数が最も多く得られるようにi番目(iはaからaのいずれか)の映像ストリームを読み出すことを決定する読み出し決定ステップと、
前記映像受信装置が、符号化データ中のストリームIDに基づいて、前記読み出し決定ステップで決定された前記i番目の映像ストリームを探索して読み出す探索読み出しステップと、
前記映像受信装置が、前記探索読み出しステップで読み出された前記i番目の映像ストリームを復号する復号ステップと、
前記映像受信装置が、前記復号ステップで得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出しステップと、
前記映像受信装置が、前記i番目の映像ストリームの領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出しステップでの切り出し位置を決定する切り出し位置決定ステップと、
前記映像受信装置が、次の出力画像の座標位置を指定する出力画像座標指定ステップと、
前記映像受信装置が、前記基準位置に対する次の出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、次の出力画像の画素数が多く得られるように、M個(M<=N)のbからb番目の映像ストリームの送信を要求することを決定する送信要求決定ステップと、
前記映像受信装置が、前記送信要求決定ステップで決定された前記bからb番目の映像ストリームの送信を、前記映像送信装置に要求する送信要求ステップと
を含むことを特徴とする映像送受信方法。
【請求項19】
2次元で表現されるL(L≧2)個の面について、それぞれの面上の基準位置に対してN(1≦k≦L)個のそれぞれ異なる座標位置を示す領域映像位置情報と、各領域映像位置情報に対応した複数個の映像ストリームとで構成される符号化データとに基づいて、該符号化データの一部を復号して出力画像を得る映像復号方法であって、
出力画像を切り出す面c(1≦c≦L)における、前記基準位置に対する出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、出力画像の画素数が最も多く得られるようにi番目(1≦i≦N)の映像ストリームを読み出すことを決定する読み出し決定ステップと、
前記読み出し決定ステップで決定された前記i番目の映像ストリームを読み出す読み出しステップと、
前記読み出しステップで得られる前記i番目の映像ストリームを復号する復号ステップと、
前記復号ステップで得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出しステップと、
前記i番目の映像ストリームの領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出しステップでの切り出し位置を決定する切り出し位置決定ステップと
を含むことを特徴とする映像復号方法。
【請求項20】
2次元で表現されるL(L≧2)個の面について、それぞれの面上の基準位置に対してN(1≦k≦L)個のそれぞれ異なる座標位置を示す領域映像位置情報と、各領域映像位置情報に対応した複数個の映像ストリームと各映像ストリームを区別するストリームIDとを多重化した1つのストリームで構成される符号化データとに基づいて、該符号化データの一部を復号して出力画像を得る映像復号方法あって、
出力画像を切り出す面c(1≦c≦L)における、前記基準位置に対する出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、出力画像の画素数が最も多く得られるようにi番目(1≦i≦N)の映像ストリームを読み出すことを決定する読み出し決定ステップと、
前記符号化データ中のストリームIDに基づいて、前記読み出し決定ステップで決定された前記i番目の映像ストリームを探索して読み出す探索読み出しステップと、
前記探索読み出しステップで読み出した前記i番目の映像ストリームを復号する復号ステップと、
前記復号ステップで得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出しステップと、
前記i番目の映像ストリームの領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出しステップでの切り出し位置を決定する切り出し位置決定ステップと
を含むことを特徴とする映像復号方法。
【請求項21】
映像送信装置が、2次元で表現されるL(L≧2)個の面について、それぞれの面上で定義される基準位置に対するN(1≦k≦L)個の部分的な領域映像の座標位置である全ての領域映像位置情報を送信する領域映像位置情報送信ステップと、
前記映像送信装置が、面c(1≦c≦L)におけるNc個の領域映像の映像ストリームのうちのi番目(1≦i≦N)のストリームを送信するストリーム送信ステップと、
映像受信装置が、全ての領域映像位置情報を受信する領域映像位置情報受信ステップと、
前記映像受信装置が、前記i番目の映像ストリームを受信するストリーム受信ステップと、
前記映像受信装置が、前記ストリーム受信ステップで受信された前記i番目の映像ストリームを読み出す読み出しステップと、
前記映像受信装置が、前記読み出しステップで読み出した前記i番目の映像ストリームを復号する復号ステップと、
前記映像受信装置が、前記復号ステップで得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出しステップと、
前記映像受信装置が、前記i番目の領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出しステップでの切り出し位置を決定する切り出し位置決定ステップと、
前記映像受信装置が、次の出力画像を切り出す面d(1≦d≦L)を指定する出力画像面指定ステップと、
前記映像受信装置が、前記次の出力画像の座標位置を指定する出力画像座標指定ステップと、
前記映像受信装置が、前記出力画像面指定ステップで指定した面dにおける、前記基準位置に対する次の出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、前記次の出力画像の画素数が最も多く得られるようにj番目(1≦j≦N)の映像ストリームの送信を要求することを決定する送信要求決定ステップと、
前記映像受信装置が、前記送信要求決定ステップで決定された、面d(1≦d≦L)におけるj番目(1≦j≦N)の映像ストリームの送信を、前記映像送信装置に要求する送信要求ステップと
を含むことを特徴とする映像送受信方法。
【請求項22】
映像送信装置が、2次元で表現されるL(L≧2)個の面について、それぞれの面上で定義される基準位置に対するN(1≦k≦L)個の部分的な領域映像の座標位置である全ての領域映像位置情報を送信する領域映像位置情報送信ステップと、
前記映像送信装置が、全ての領域映像の映像ストリームと各映像ストリームを区別するストリームIDとを多重化した1つのストリームから、M個のaからa番目の映像ストリームと対応するストリームIDとを多重化した1つのストリームを抽出して送信するストリーム送信ステップと、
映像受信装置が、全ての領域映像位置情報を受信する領域映像位置情報受信ステップと、
前記映像受信装置が、前記M個のaからa番目のストリームを受信するストリーム受信ステップと、
前記映像受信装置が、出力画像を切り出す面c(1≦c≦L)における、前記基準位置に対する出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、前記出力画像の画素数が最も多く得られるようにi番目(iはaからaのいずれか)の映像ストリームを読み出すことを決定する読み出し決定ステップと、
前記映像受信装置が、符号化データ中のストリームIDに基づいて、前記読み出し決定ステップで決定された前記i番目の映像ストリームを探索して読み出す探索読み出しステップと、
前記映像受信装置が、前記探索読み出しステップで読み出された前記i番目の映像ストリームを復号する復号ステップと、
前記映像受信装置が、前記復号ステップで得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出しステップと、
前記映像受信装置が、前記i番目の映像ストリームの領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出しステップでの切り出し位置を決定する切り出し位置決定ステップと、
前記映像受信装置が、次の出力画像を切り出す1つ以上の面d(1≦d≦L)を指定する出力画像面指定ステップと、
前記映像受信装置が、次の出力画像の座標位置を指定する出力画像座標指定ステップと、
前記映像受信装置が、前記出力画像面指定ステップで指定した面dにおける、前記基準位置に対する次の出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、次の出力画像の画素数が多く得られるように、M個のbからb番目の映像ストリームの送信を要求することを決定する送信要求決定ステップと、
前記映像受信装置が、前記送信要求決定ステップで決定された前記bからb番目の映像ストリームの送信を、前記映像送信装置に要求する送信要求部と
を含むことを特徴とする映像送受信方法。
【請求項23】
映像送信装置が、2次元で表現されるL(L≧2)個の面について、それぞれの面上で定義される基準位置に対するN(1≦k≦L)個の部分的な領域映像の座標位置である全ての領域映像位置情報を送信する領域映像位置情報送信ステップと、
前記映像送信装置が、1つ以上の面c(1≦c≦L)における元映像の一部の画像情報からi番目(1≦i≦N)の領域映像を符号化して映像ストリームを送信するストリーム送信ステップと、
映像受信装置が、全ての領域映像位置情報を受信する領域映像位置情報受信ステップと、
前記映像受信装置が、前記i番目の映像ストリームを受信するストリーム受信ステップと、
前記映像受信装置が、前記ストリーム受信ステップで受信された前記i番目の映像ストリームを読み出す読み出しステップと、
前記映像受信装置が、前記読み出しステップで読み出した前記i番目の映像ストリームを復号する復号ステップと、
前記映像受信装置が、前記復号ステップで得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出しステップと、
前記映像受信装置が、前記i番目の映像ストリームの領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出しステップでの切り出し位置を決定する切り出し位置決定ステップと、
前記映像受信装置が、次の出力画像を切り出す面d(1≦d≦L)を指定する出力画像面指定ステップと、
前記映像受信装置が、次の出力画像の座標位置を指定する出力画像座標指定ステップと、
前記映像受信装置が、前記出力画像面指定ステップで指定した面dにおける、前記基準位置に対する次の出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、次の出力画像の画素数が最も多く得られるようにj番目(1≦j≦N)の映像ストリームの送信を要求することを決定する送信要求決定ステップと、
前記映像受信装置が、前記送信要求決定ステップで決定された前記j番目の映像ストリームの送信を、前記映像送信装置に要求する送信要求ステップと
を含むことを特徴とする映像送受信方法。
【請求項24】
映像送信装置が、2次元で表現されるL(L≧2)個の面について、それぞれの面上で定義される基準位置に対するN(1≦k≦L)個の部分的な領域映像の座標位置である全ての領域映像位置情報を送信する領域映像位置情報送信ステップと、
前記映像送信装置が、1つ以上の面c(1≦c≦L)における元映像の一部の画像情報からM個のaからa番目の領域映像を符号化して得られる映像ストリームと対応するストリームIDとを多重化して送信するストリーム送信ステップと、
映像受信装置が、全ての領域映像位置情報を受信する領域映像位置情報受信ステップと、
前記映像受信装置が、前記M個のaからa番目のストリームを受信するストリーム受信ステップと、
前記映像受信装置が、出力画像を切り出す面c(1≦c≦L)における、前記基準位置に対する出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、出力画像の画素数が最も多く得られるようにi番目(iはaからaのいずれか)の映像ストリームを読み出すことを決定する読み出し決定ステップと、
前記映像受信装置が、符号化データ中のストリームIDに基づいて、前記読み出し決定ステップで決定された前記i番目の映像ストリームを探索して読み出す探索読み出しステップと、
前記映像受信装置が、前記探索読み出しステップで読み出された前記i番目の映像ストリームを復号する復号ステップと、
前記映像受信装置が、前記復号ステップで得られる復号画像の一部を切り出して出力する画像切り出しステップと、
前記映像受信装置が、前記i番目の映像ストリームの領域映像位置情報を用いて、前記基準位置に対する出力画像の座標位置が同一になるように、前記画像切り出しステップでの切り出し位置を決定する切り出し位置決定ステップと、
前記映像受信装置が、次の出力画像を切り出す1つ以上の面d(1≦d≦L)を指定する出力画像面指定ステップと、
前記映像受信装置が、次の出力画像の座標位置を指定する出力画像座標指定ステップと、
前記映像受信装置が、前記出力画像面指定ステップで指定した面dにおける、前記基準位置に対する次の出力画像の座標位置と前記領域映像位置情報とに基づいて、次の出力画像の画素数が多く得られるように、M個のbからb番目の映像ストリームの送信を要求することを決定する送信要求決定ステップと、
前記映像受信装置が、前記送信要求決定ステップで決定された前記b1からbm番目の映像ストリームの送信を、前記映像送信装置に要求する送信要求ステップと
を含むことを特徴とする映像送受信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2012−209634(P2012−209634A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−71723(P2011−71723)
【出願日】平成23年3月29日(2011.3.29)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】