説明

映像記録装置

【課題】記録部を接続しているか否かに拘わらず同一のサブ制御部を利用する。
【解決手段】DVDレコーダ1のメインマイコン11は、VCR記録部193が接続されている場合に、サブマイコン12に対してVCR記録部193の設定情報を送信する第1送信部111を備え、サブマイコン12は、第1送信部111からVCR記録部193の設定情報が受信されたか否かを判定する判定部122と、判定部122によってVCR記録部193の設定情報が受信されたと判定された場合に、VCRマイコン193aに対してVCR記録部193の設定情報を送信する第2送信部123と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テレビジョン放送を受信し、受信した映像情報を格納する第1記録媒体を備える第1記録部を接続可能に構成された映像記録装置に関する。特に、テレビジョン放送を受信し、受信した映像情報を格納するHDD(Hard Disk Drive)及びDVD(Digital Versatile Disk)記録部を備え、受信した映像情報を格納するVCR(Video Casette Recorder)記録部を接続可能に構成されたDVDレコーダに関する。
【背景技術】
【0002】
テレビジョン放送を受信し、受信したテレビジョン放送の映像情報を記録媒体に記録し、必要に応じて接続されたテレビジョン装置で再生するDVDレコーダ等の映像記録装置が普及している。また、DVDレコーダ等の映像記録装置では、該映像記録装置全体の動作を制御するメイン制御部(例えば、メインマイコン)と、該映像記録装置の電源を制御するサブ制御部(例えば、サブマイコン)と、を備えるものが知られている。
【0003】
例えば、電力供給の制御方法を示す電源制御データを通信によりサブマイコンに伝達するメインマイコンと、メインマイコンから伝達された電源制御データに示される方法で電力供給を制御するサブマイコンと、を備えるDVDレコーダが開示されている(特許文献1参照)。このDVDレコーダによれば、サブマイコンによる電源制御方法を変更することができる。
【特許文献1】特開2007−41850号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記DVDレコーダ等の従来の映像記録装置においては、サブマイコンによって制御されるVCR等の記録部を接続する(=搭載する)場合には、接続しない(=搭載しない)場合と比較してサブマイコンに要求される機能が相違するため、VCR等の記録部を接続するか否か(=搭載するか否か)に応じて異なるサブマイコンを配設する必要があった。例えば、HDDを搭載するDVDレコーダに用いられるサブマイコンを、HDD及びVCR記録部を搭載するDVDレコーダのサブマイコンとして用いることはできなかった。そのために、多数の種類のサブマイコンを製造する必要があり、製造コストが増大する場合があった。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、記録部を接続しているか否かに拘わらず同一のサブ制御部を利用することの可能な映像記録装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために請求項1に記載の映像記録装置は、テレビジョン放送を受信し、受信した映像情報を格納する第1記録媒体を備える第1記録部を接続可能に構成された映像記録装置であって、該映像記録装置全体の動作を制御するメイン制御部と、該映像記録装置の電源を制御すると共に、前記第1記録部に配設され、前記第1記録媒体への読み書きを制御する制御部である媒体制御部との通信を制御するサブ制御部と、を備え、前記メイン制御部が、前記第1記録部が接続されている場合に、前記サブ制御部に対して前記第1記録部の設定情報を送信する第1送信手段を備え、前記サブ制御部が、前記第1送信手段から前記第1記録部の設定情報が受信されたか否かを判定する判定手段と、前記判定手段によって前記第1記録部の設定情報が受信されたと判定された場合に、前記媒体制御部に対して前記第1記録部の設定情報を送信する第2送信手段と、を備えることを特徴としている。
【0007】
請求項2に記載の映像記録装置は、請求項1に記載の映像記録装置であって、前記サブ制御部が、前記判定手段によって前記第1記録部の設定情報が受信されたと判定された場合に、受信された設定情報に基づいて、前記媒体制御部との通信を制御する通信制御手段を生成する生成手段を備えることを特徴としている。
【0008】
請求項3に記載の映像記録装置は、請求項1又は請求項2に記載の映像記録装置であって、前記第1送信手段が、1回目の電源投入時に前記第1記録部の設定情報を送信することを特徴としている。
【0009】
請求項4に記載の映像記録装置は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の映像記録装置であって、受信した映像情報を格納する第2記録媒体を有する第2記録部と、受信した映像情報を格納する第3記録媒体を有する第3記録部と、を備え、前記メイン制御部が、前記第2記録部及び第3記録部の動作を制御することを特徴としている。
【0010】
請求項5に記載の映像記録装置は、請求項4に記載の映像記録装置であって、前記第1記録部が、前記第1記録媒体としてVCR(Video Casette Recorder)を有するVCR記録部であり、前記第2記録部が、前記第2記録媒体としてハードディスクを有するHDD(Hard Disk Drive)であり、前記第3記録部が、前記第3記録媒体としてDVD(Digital Versatile Disk)を有するDVD記録部であることを特徴としている。
【0011】
請求項6に記載の映像記録装置は、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の映像記録装置であって、前記メイン制御部、サブ制御部及び媒体制御部が、それぞれ、マイクロコンピュータからなることを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載の映像記録装置によれば、映像記録装置全体の動作を制御するメイン制御部において、第1記録部が接続されている場合に、サブ制御部に対して第1記録部の設定情報が送信される。そして、映像記録装置の電源を制御すると共に、第1記録部に配設され、第1記録媒体への読み書きを制御する制御部である媒体制御部との通信を制御するサブ制御部において、第1記録部の設定情報が受信されたか否かが判定され、第1記録部の設定情報が受信されたと判定された場合に、媒体制御部に対して第1記録部の設定情報が送信されるため、記録部(ここでは、第1記録部)を接続しているか否かに拘わらず同一のサブ制御部を利用することができる。
【0013】
すなわち、第1記録部が接続されている場合に、メイン制御部からサブ制御部に対して第1記録部の設定情報が送信され、サブ制御部において、第1記録部の設定情報が受信されたと判定された場合に、媒体制御部に対して第1記録部の設定情報が送信されるため、第1記録部が接続されている場合には、媒体制御部に対して第1記録部の設定情報が送信されて、第1記録部の設定が行われ、一方、第1記録部が接続されていない場合には、媒体制御部に対して第1記録部の設定情報が送信されず、第1記録部の設定が行われないので、記録部(ここでは、第1記録部)を接続しているか否かに拘わらず同一のサブ制御部を利用することができるのである。
【0014】
つまり、第1記録部が接続されている場合には、第1記録媒体への読み書きを制御する制御部である媒体制御部において、サブ制御部を介してメイン制御部から受信された第1記録部の設定情報に基づいて、第1記録部の設定が行われるため、第1記録部が利用可能に設定されるのである。
【0015】
請求項2に記載の映像記録装置によれば、サブ制御部において、第1記録部の設定情報が受信されたと判定された場合に、受信された設定情報に基づいて、媒体制御部との通信を制御する通信制御手段が生成されるため、記録部(ここでは、第1記録部)を接続しているか否かに拘わらず同一のサブ制御部を利用することができる。
【0016】
すなわち、サブ制御部において、第1記録部の設定情報が受信されたと判定された場合に、受信された設定情報に基づいて、第1記録媒体への読み書きを制御する制御部である媒体制御部との通信を制御する通信制御手段が生成されるため、サブ制御部と第1記録部との通信を制御することが可能となるので、記録部(ここでは、第1記録部)を接続しているか否かに拘わらず同一のサブ制御部を利用することができるのである。
【0017】
また、第1記録部の設定情報が受信されたと判定された場合には、第1記録媒体への読み書きを制御する制御部である媒体制御部との通信を制御する通信制御手段が生成され、第1記録部の設定情報が受信されていないと判定された場合には、第1記録媒体への読み書きを制御する制御部である媒体制御部との通信を制御する通信制御手段が生成されないため、記録部(ここでは、第1記録部)を配設していない場合に不要な(=無駄な)機能(ここでは、媒体制御部との通信を制御する機能)をサブ制御部に備える必要がないのである。
【0018】
請求項3に記載の映像記録装置によれば、1回目の電源投入時に第1記録部の設定情報が送信されるため、記録部(ここでは、第1記録部)を配設している場合に、利便性良好に記録部(ここでは、第1記録部)を利用することができる。
【0019】
すなわち、1回目の電源投入時に第1記録部の設定情報が送信されるため、映像記録装置を購入後(又は、製造完了後)の1回目の電源投入時に第1記録部が利用可能となるので、ユーザは、購入直後から第1記録部を利用することができるのである。
【0020】
請求項4に記載の映像記録装置によれば、メイン制御部において、受信した映像情報を格納する第2記録媒体を有する第2記録部、及び、受信した映像情報を格納する第3記録媒体を有する第3記録部の動作が制御されるため、第1記録媒体に加え、第2記録媒体及び第3記録媒体に受信した映像情報を格納することができる。
【0021】
請求項5に記載の映像記録装置によれば、第1記録部が、第1記録媒体としてVCRを有するVCR記録部であり、第2記録部が、第2記録媒体としてハードディスクを有するHDDであり、第3記録部が、第3記録媒体としてDVDを有するDVD記録部であるため、VCR、ハードディスク及びDVDに受信した映像情報を格納することができる。
【0022】
請求項6に記載の映像記録装置によれば、メイン制御部、サブ制御部及び媒体制御部が、それぞれ、マイクロコンピュータからなるため、簡素な構成で装置を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下に本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係るDVDレコーダの構成の一例を示すブロック図である。DVDレコーダ1(=HDD搭載DVDレコーダ:映像記録装置に相当する)は、出力装置2と通信可能に接続されると共に、リモートコントローラ(=Remotecontroller:以下、「リモコン」という)3と赤外線通信を介して通信可能に接続されている。また、DVDレコーダ1は、VCR記録部193を搭載可能に構成されている。なお、以下の説明においては、便宜上、マイクロコンピュータ(Microcomputer)を「マイコン」という。
【0024】
DVDレコーダ1は、リモコン3を介してユーザからの操作入力を受け付けて、受け付けた操作入力に基づいて、テレビジョン放送を受信し、受信した番組情報をHDD191のハードディスク、DVD記録部192のDVD等に格納するものである。また、DVDレコーダ1は、HDD191のハードディスク、DVD記録部192のDVD等に格納された番組情報を読み出して、出力装置2に対して映像及び音声を出力するものである。
【0025】
出力装置2は、ディスプレイ21及びスピーカ22を備え、DVDレコーダ1から入力された音声情報及び映像情報を出力するものである。ディスプレイ21は、LCD(Liquid Crystal Display)、PDP(Plasma Display Panel)等を備え、DVDレコーダ1から入力された映像情報を外部から視認可能に表示するものである。スピーカ22は、DVDレコーダ1から入力された音声情報を出力するものである。
【0026】
リモコン3は、ユーザからの操作入力を受け付けて、受け付けられた操作入力に対応する赤外線信号を生成して、DVDレコーダ1に対して出力するものである。
【0027】
また、DVDレコーダ1は、メインマイコン11、サブマイコン12、RAM131、ROM132、操作部14、受信部15、音声出力部16、MPEG2デコード部17、画像出力部18、及び、記録部19を備えている。更に、記録部19は、HDD191、及び、DVD記録部192を備え、VCR記録部193を搭載可能に構成されている。
【0028】
メインマイコン11(メイン制御部に相当する)は、DVDレコーダ1全体の動作を制御するものである。サブマイコン12(サブ制御部に相当する)は、DVDレコーダ1の電源を制御すると共に、VCR記録部193に配設され、VCR記録部193への読み書きを制御するVCRマイコン193a(図2参照)との通信を制御するものである。RAM(Random Access Memory)131は、音声情報、映像情報等の情報を読み書き自在に格納するものである。ROM(Read Only Memory)132は、メインマイコン11を動作させる制御プログラム等を格納するものである。
【0029】
操作部14は、電源のON、OFF操作、選局等の各種操作を受け付けるものである。また、操作部14は、赤外線通信を介して、リモコン3からの操作信号を受け付けて、各種操作を受け付けるものである。受信部15は、テレビジョン放送を受信して復調するものであって、アンテナ部151、チューナ部152、A/D変換部153、復調部154、及び、TSデマルチプレクサ155を備えている。
【0030】
アンテナ部151は、テレビジョン放送波を受信するものである。チューナ部152は、アンテナ部151で受信されたテレビジョン放送波から、予め設定されたチャンネルの放送を選局するものである。A/D変換部153は、チューナ部152からの出力信号(=アナログ信号)をデジタル情報に変換するものである。復調部154は、A/D変換部153からの出力情報を復調するものである。TS(Transport Stream)デマルチプレクサ155は、復調部154によって復調された出力情報を種別毎に分離して出力するものである。
【0031】
音声出力部16は、受信部15によって受信されたテレビジョン放送に対応する音声信号をスピーカ22に対して出力するものであって、D/A変換部161、及び、音声信号出力部162を備えている。D/A変換部161は、TSデマルチプレクサ155から出力された音声情報(=デジタル情報)をアナログ信号に変換するものである。音声信号出力部162は、D/A変換部161によってアナログ信号に変換された音声信号をスピーカ22に対して出力するものである。
【0032】
MPEG(Motion Picture Experts Group)2デコード部17は、TSデマルチプレクサ155から出力された映像情報を圧縮前の映像情報に復号化するものである。
【0033】
画像出力部18は、MPEG2デコード部17によって復号化された映像信号をディスプレイ21に対して出力するものであって、NTSCエンコード部181、及び、映像信号出力部182を備えている。NTSC(National Television Standards Committee)エンコード部181は、MPEG2デコード部17によって復号化された映像情報をNTSC方式のテレビジョン信号に変換するものである。映像信号出力部182は、NTSCエンコード部181から出力されたNTSC方式のテレビジョン信号をディスプレイ21に対して出力するものである。
【0034】
HDD191(第2記録部に相当する)は、ハードディスク(第2記録媒体に相当する)を備え、メインマイコン11からの指示に従って映像情報、音声情報等の種々の情報をハードディスクに格納すると共に、ハードディスクに格納された映像情報、音声情報等の種々の情報を読み出すものである。DVD記録部192(第3記録部に相当する)は、DVD(第3記録媒体に相当する)を載置可能に構成され、載置されたDVDに、メインマイコン11からの指示に従って映像情報、音声情報等の種々の情報を記録する(=書き込む)と共に、DVDに格納された映像情報、音声情報等の種々の情報を読み出すものである。
【0035】
VCR記録部193(第1記録部に相当する)は、VCRマイコン193a(図2参照)を備え、VC(Video Casette:第1記録媒体に相当する)を挿入可能に構成され、挿入されたVCに、サブマイコン12からの指示に従って映像情報、音声情報等の種々の情報を記録する(=書き込む)と共に、VCに格納された映像情報、音声情報等の種々の情報を読み出すものである。また、VCR記録部193は、サブマイコン12に接続可能に構成されている。VCRマイコン193a(媒体制御部に相当する)は、VCR記録部193全体の動作を制御するものである。
【0036】
次に、DVDレコーダ1が放送を受信する場合の動作について説明する。まず、送信されてきたデジタル放送波がアンテナ部151で受信される。操作部14を介して選局操作が受け付けられた場合には、チューナ部152によって受信するトランスポンダ(Transponder)の切換が行われる。受信されたデジタル放送波は、A/D変換部153によりデジタル情報に変換され、復調部154によって復調される。
【0037】
なお、デジタル放送波は、送信側(送信局)からTS(Transport Stream)パケットとして送信される。このTSパケットは、映像情報、音声情報、制御情報等を含み、これらの情報がTSデマルチプレクサ155によって、分離して出力され、RAM131に格納される。そして、RAM131から読み出された音声情報がD/A変換部161によってアナログ信号に変換され、音声信号出力部162を介してスピーカ22から音声が出力される。
【0038】
また、RAM131から読み出された映像情報がMPEG2デコード部17によって圧縮前の映像情報に復号化され、NTSCエンコード部181によってNTSC方式のテレビジョン信号に変換されて、映像信号出力部182を介してディスプレイ21に映像が表示される。
【0039】
図2は、本発明に係るDVDレコーダ1における主要部の機能構成の一例を示す構成図である。メインマイコン11は、機能的に、第1送信部111を備え、RAM131は、機能的に、設定値記憶部131aを備えている。また、サブマイコン12は、機能的に、電源制御部121、判定部122、第2送信部123、及び、生成部124を備えている。
【0040】
ここでは、メインマイコン11が、図1に示すROM132等に予め格納された制御プログラムを読み出して実行することにより、第1送信部111等の機能部として機能すると共に、RAM131を、設定値記憶部131a等の機能部として機能させ、サブマイコン12を、電源制御部121、判定部122、第2送信部123、生成部124等の機能部として機能させるものである。
【0041】
また、図1に示すRAM131、ROM132に格納された各種データのうち装着脱可能な記録媒体に格納され得るデータは、例えばHDD、光ディスクドライブ、フレキシブルディスクドライブ、シリコンディスクドライブ、カセット媒体読み取り機等のドライバで読み取り可能にしてもよく、この場合、記録媒体は、例えばハードディスク、光ディスク、フレキシブルディスク、CD(Compact Disk)、DVD、半導体メモリ等である。
【0042】
設定値記憶部131aは、VCR記録部193が接続(=搭載)されている場合に、VCR記録部193の設定情報を予め格納するものである。また、設定値記憶部131aに格納されたVCR記録部193の設定情報は、第1送信部111によって読み出されるものである。
【0043】
第1送信部111(第1送信手段に相当する)は、電源制御部121から1回目の電源投入時である旨の情報が受け付けられた場合に、VCR記録部193が接続されているか否かを判定すると共に、VCR記録部193が接続されていると判定された場合に、設定値記憶部131aに格納されたVCR記録部193の設定情報を読み出して、サブマイコン12に対してVCR記録部193の設定情報を送信するものである。ここでは、例えば、第1送信部111は、設定値記憶部131aにVCR記録部193の設定情報が格納されているか否かに基づき、VCR記録部193が接続されているか否かを判定するものである。
【0044】
電源制御部121は、DVDレコーダ1全体の電源を制御するものであって、1回目の電源投入時であるか否かを判定して、1回目の電源投入時であると判定された場合に、第1送信部111に対して、1回目の電源投入時である旨の情報を送信するものである。
【0045】
判定部122(判定手段に相当する)は、第1送信部111からVCR記録部193の設定情報が受信されたか否かを判定するものである。
【0046】
第2送信部123(第2送信手段に相当する)は、判定部122によってVCR記録部193の設定情報が受信されたと判定された場合に、VCR記録部193に配設されたVCRマイコン193aに対してVCR記録部193の設定情報を送信するものである。
【0047】
生成部124(生成手段に相当する)は、判定部122によってVCR記録部193の設定情報が受信されたと判定された場合に、受信された設定情報に基づいて、VCR記録部193に配設されたVCRマイコン193aとの通信を制御する通信制御部125を生成するものである。
【0048】
通信制御部125(通信制御手段に相当する)は、VCR記録部193に配設されたVCRマイコン193aとの通信を制御するものである。ただし、通信制御部125は、判定部122によってVCR記録部193の設定情報が受信されたと判定された場合に、生成部124によって生成されるものであるため、判定部122によってVCR記録部193の設定情報が受信されていないと判定された場合には、生成されないものである。
【0049】
VCRマイコン193aは、第2送信部123からVCR記録部193の設定情報を受信して、受信された設定情報に基づき、VCR記録部193全体の初期設定を行うものである。
【0050】
図3は、本発明に係るDVDレコーダ1(主にサブマイコン12)の動作の一例を示すフローチャートである。まず、電源制御部121によって、1回目の電源投入時であるか否かの判定が行われる(S101)。1回目の電源投入時ではないと判定された場合(S101でNO)には、処理が待機状態とされる。1回目の電源投入時であると判定された場合(S101でYES)には、電源制御部121によってメインマイコン11の電源が投入される(S103)。そして、判定部122によって、メインマイコン11(第1送信部111)からVCR記録部193の設定情報が受信される(S105)。
【0051】
そして、判定部122によって、VCR記録部193の設定情報が受信されたか否かの判定が行われる(S107)。VCR記録部193の設定情報が受信されていないと判定された場合(S107でNO)には、処理が終了される。VCR記録部193の設定情報が受信されたと判定された場合(S107でYES)には、第2送信部123によって、VCR記録部193に配設されたVCRマイコン193aに対してVCR記録部193の設定情報が送信される(S109)。そして、生成部124によって、VCRマイコン193aとの通信を制御する通信制御部125が生成され(S111)、処理が終了される。
【0052】
図4は、VCR記録部193が搭載されている場合のメインマイコン11、サブマイコン12及びVCRマイコン193a間の通信の状態を示すブロック図である。メインマイコン11とサブマイコン12との間は、ここでは、全2重非同期シリアル通信で各種情報の通信が行われる。そして、メインマイコン11からサブマイコン12に対して種々の指令情報(=SUB−RXD)が送信され、サブマイコン12からメインマイコン11に対して種々の状態情報(=SUB−TXD)が送信される。すなわち、メインマイコン11は、指令情報(=SUB−RXD)及び状態情報(=SUB−TXD)を介してサブマイコン12の動作を制御する。
【0053】
また、サブマイコン12とVCRマイコン193aとの間は、ここでは、同期式シリアル通信で各種情報の通信が行われる。そして、サブマイコン12からVCRマイコン193aに対して、種々の指令情報(=TCR−RXD)が送信され、VCRマイコン193aからサブマイコン12に対して種々の状態情報(=TCR−TXD)が送信される。すなわち、サブマイコン12は、指令情報(=TCR−RXD)及び状態情報(=TCR−TXD)を介してVCRマイコン193aを制御する。
【0054】
このようにして、DVDレコーダ1全体の動作を制御するメインマイコン11において、VCR記録部193が接続されている場合に、サブマイコン12に対してVCR記録部193の設定情報が送信される。そして、DVDレコーダ1の電源を制御すると共に、VCR記録部193に配設され、VCへの読み書きを制御する制御部であるVCRマイコン193aとの通信を制御するサブマイコン12において、VCR記録部193の設定情報が受信されたか否かが判定され、VCR記録部193の設定情報が受信されたと判定された場合に、VCRマイコン193aに対してVCR記録部193の設定情報が送信されるため、記録部(ここでは、VCR記録部193)を接続しているか否かに拘わらず同一のサブマイコン12を利用することができる。
【0055】
すなわち、VCR記録部193が接続されている場合に、メインマイコン11からサブマイコン12に対してVCR記録部193の設定情報が送信され、サブマイコン12において、VCR記録部193の設定情報が受信されたと判定された場合に、VCRマイコン193aに対してVCR記録部193の設定情報が送信されるため、VCR記録部193が接続されている場合には、VCRマイコン193aに対してVCR記録部193の設定情報が送信されて、VCR記録部193の設定が行われ、一方、VCR記録部193が接続されていない場合には、VCRマイコン193aに対してVCR記録部193の設定情報が送信されず、VCR記録部193の設定が行われないので、記録部(ここでは、VCR記録部193)を接続しているか否かに拘わらず同一のサブマイコン12を利用することができるのである。
【0056】
つまり、VCR記録部193が接続されている場合には、VCへの読み書きを制御する制御部であるVCRマイコン193aにおいて、サブマイコン12を介してメインマイコン11から受信されたVCR記録部193の設定情報に基づいて、VCR記録部193の設定が行われるため、VCR記録部193が利用可能に設定されるのである。
【0057】
また、サブマイコン12において、VCR記録部193の設定情報が受信されたと判定された場合に、受信された設定情報に基づいて、VCRマイコン193aとの通信を制御する通信制御部125が生成されるため、記録部(ここでは、VCR記録部193)を接続しているか否かに拘わらず同一のサブマイコン12を利用することができる。
【0058】
すなわち、サブマイコン12において、VCR記録部193の設定情報が受信されたと判定された場合に、受信された設定情報に基づいて、VCへの読み書きを制御する制御部であるVCRマイコン193aとの通信を制御する通信制御部125が生成されるため、サブマイコン12とVCR記録部193との通信を制御することが可能となるので、記録部(ここでは、VCR記録部193)を接続しているか否かに拘わらず同一のサブマイコン12を利用することができるのである。
【0059】
また、VCR記録部193の設定情報が受信されたと判定された場合には、VCへの読み書きを制御する制御部であるVCRマイコン193aとの通信を制御する通信制御部125が生成され、VCR記録部193の設定情報が受信されていないと判定された場合には、VCへの読み書きを制御する制御部であるVCRマイコン193aとの通信を制御する通信制御部125が生成されないため、記録部(ここでは、VCR記録部193)を配設していない場合に不要な(=無駄な)機能(ここでは、VCR記録部193との通信を制御する機能)をサブマイコン12に備える必要がないのである。
【0060】
更に、1回目の電源投入時にVCR記録部193の設定情報が送信されるため、記録部(ここでは、VCR記録部193)を配設している場合に、利便性良好に記録部(ここでは、VCR記録部193)を利用することができる。
【0061】
すなわち、1回目の電源投入時にVCR記録部193の設定情報が送信されるため、DVDレコーダ1を購入後(又は、製造完了後)の1回目の電源投入時にVCR記録部193が利用可能となるので、ユーザは、購入直後からVCR記録部193を利用することができるのである。
【0062】
加えて、メインマイコン11において、受信した映像情報を格納するハードディスクを有するHDD191、及び、受信した映像情報を格納するDVDを有するDVD記録部192の動作が制御されるため、VCに加え、ハードディスク及びDVDに受信した映像情報を格納することができる。
【0063】
なお、本発明は、以下の形態にも適用可能である。
(A)本実施形態では、映像記録装置が、DVDレコーダ1である場合について説明したが、映像記録装置が、テレビジョン放送を受信し、受信した映像情報を格納する第1記録媒体を備える第1記録部を接続可能に構成された装置であればよい。例えば、映像記録装置が、HDDを搭載したVCR(Video Casette Recorder)である形態でもよい。
【0064】
(B)本実施形態では、DVDレコーダ1のサブマイコン12にVCR記録部193が接続可能に構成されている場合について説明したが、サブマイコン12に他の種類の記録部(例えば、DVD記録部、HDD等)が接続可能に構成されている形態でもよい。また、サブマイコン12に複数の記録部(例えば、DVD記録部、HDD等)が接続可能に構成されている形態でもよい。
【0065】
(C)本実施形態では、DVDレコーダ1がHDD191及びDVD記録部192を備える場合について説明したが、少なくとも1の記録部を備える形態であればよい。例えば、DVDレコーダ1が1個の記録部(例えば、DVD記録部)を備える形態でもよいし、3個以上の記録部(例えば、DVD記録部、HDD、VCR記録部等)を備える形態でもよい。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】は、本発明に係るDVDレコーダの構成の一例を示すブロック図である。
【図2】は、本発明に係るDVDレコーダにおける主要部の機能構成の一例を示す構成図である。
【図3】は、本発明に係るDVDレコーダ(主にサブマイコン)の動作の一例を示すフローチャートである。
【図4】は、VCR記録部が搭載されている場合のメインマイコン、サブマイコン及びVCRマイコン間の通信の状態を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0067】
1 DVDレコーダ(映像記録装置)
11 メインマイコン(メイン制御部)
111 第1送信部(第1送信手段)
12 サブマイコン(サブ制御部)
121 電源制御部
122 判定部(判定手段)
123 第2送信部(第2送信手段)
124 生成部(生成手段)
125 通信制御部(通信制御手段)
131 RAM
131a 設定値記憶部
132 ROM
15 受信部
191 HDD(第2記録部)
192 DVD記録部(第3記録部)
193 VCR記録部(第1記録部)
193a VCRマイコン(媒体制御部)
2 出力装置
21 ディスプレイ
3 リモコン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
テレビジョン放送を受信し、受信した映像情報を格納する第1記録媒体を備える第1記録部を接続可能に構成された映像記録装置であって、
該映像記録装置全体の動作を制御するメイン制御部と、
該映像記録装置の電源を制御すると共に、前記第1記録部に配設され、前記第1記録媒体への読み書きを制御する制御部である媒体制御部との通信を制御するサブ制御部と、
を備え、
前記メイン制御部は、
前記第1記録部が接続されている場合に、前記サブ制御部に対して前記第1記録部の設定情報を送信する第1送信手段を備え、
前記サブ制御部は、
前記第1送信手段から前記第1記録部の設定情報が受信されたか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段によって前記第1記録部の設定情報が受信されたと判定された場合に、前記媒体制御部に対して前記第1記録部の設定情報を送信する第2送信手段と、
を備えることを特徴とする映像記録装置。
【請求項2】
前記サブ制御部は、
前記判定手段によって前記第1記録部の設定情報が受信されたと判定された場合に、受信された設定情報に基づいて、前記媒体制御部との通信を制御する通信制御手段を生成する生成手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の映像記録装置。
【請求項3】
前記第1送信手段は、1回目の電源投入時に前記第1記録部の設定情報を送信することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の映像記録装置。
【請求項4】
受信した映像情報を格納する第2記録媒体を有する第2記録部と、
受信した映像情報を格納する第3記録媒体を有する第3記録部と、
を備え、
前記メイン制御部は、前記第2記録部及び第3記録部の動作を制御することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の映像記録装置。
【請求項5】
前記第1記録部は、前記第1記録媒体としてVCR(Video Casette Recorder)を有するVCR記録部であり、
前記第2記録部は、前記第2記録媒体としてハードディスクを有するHDD(Hard Disk Drive)であり、
前記第3記録部は、前記第3記録媒体としてDVD(Digital Versatile Disk)を有するDVD記録部であることを特徴とする請求項4に記載の映像記録装置。
【請求項6】
前記メイン制御部、サブ制御部及び媒体制御部は、それぞれ、マイクロコンピュータからなることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の映像記録装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−270991(P2008−270991A)
【公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−108812(P2007−108812)
【出願日】平成19年4月18日(2007.4.18)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】