説明

時事コンテンツを販売する電子商取引方法、サーバ及びプログラム

【課題】投稿者が、スクープ映像等のメディアコンテンツを迅速に公開することができると共に、購入者が、投稿者との間で、そのメディアコンテンツの売買を迅速に成立させることができる電子商取引方法、サーバ及びプログラムを提供する。
【解決手段】メディアコンテンツは、地域的時事性が強いコンテンツである。サーバが、投稿者用端末から送信されたメディアコンテンツに対して、画像品質値を分析し、その画像品質値に応じて、メディアコンテンツに対する価格値を決定する。サーバは、そのメディアコンテンツ及び売買価格値を、販売用サイトに公開する。その後、サーバは、公開時間の経過に基づいて売買価格値を変動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツを販売する電子商取引方法、サーバ及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子商取引システムは、販売用サイトを公開するWWW(World Wide Web)サーバを有する。販売用サイトとは、販売事業者によって運営管理されるWebサイトであり、クライアント端末を操作する利用者に対する電子決済機能を有する。販売用サイトにおける販売対象は、商品やサービスに限られず、音声、静止画像及び動画像のようなメディアコンテンツもある。購入者は、端末を用いて、Webサイトに紹介されるメディアコンテンツを閲覧し、購入したいコンテンツを選択する。その端末に対する購入者の購入操作によって、そのWebサイトにおける電子決済処理が実行される。そして、そのコンテンツは、Webサイトから購入者の端末へダウンロードされる。
【0003】
ここで、事件又は事故のようなスクープ映像や写真のコンテンツを売買するシステムがある(例えば特許文献1参照)。このシステムによれば、事件等の現場に遭遇した多くの人(投稿者)が、そのコンテンツの販売者(売り手)となる。投稿者は、カメラを搭載した携帯端末(例えば携帯電話機)を用いて、事件等の現場の状況を撮影する。投稿者によって操作されるその携帯端末は、そのコンテンツを、インターネットを介して投稿市場サーバへ送信する。投稿市場サーバは、投稿者から投稿されたコンテンツを公開すると共に、マスメディア関係の購入者(買い手)へそのコンテンツを販売する。この技術によれば、現場の状況を撮影するために、マスメディア関係者自らが撮影へ出向く必要がない。
【0004】
購入者に対して予め、販売対象となるデジタルコンテンツの品質を明示することは重要である。当該コンテンツの品質を評価するために、閲覧者の投稿によって品質を分析する技術がある(例えば特許文献2参照)。また、コンテンツの動画像に対する利用者の視線の軌跡に基づく注目度を判定し、そのコンテンツの重要度を評価する技術もある(例えば特許文献3参照)。更に、コンテンツに対して利用者の判断で、そのコンテンツの重要度を評価する技術もある(例えば特許文献4参照)。更に、動画像分類装置を用いて、プロカメラマンによって撮影された動画像か、又は、アマチュアによって撮影された動画像かを自動的に推定する技術もある(例えば特許文献5参照)。
【0005】
また、販売対象となる大量のデジタルコンテンツの中から、購入者が所望するコンテンツを容易に検索することができるようにすることも重要である。サーバに蓄積されるコンテンツ毎に属性情報を付与することによって、閲覧者にキーワードで検索をさせる技術がある(例えば特許文献6参照)。
【0006】
尚、コンテンツの売買に直接的に利用できる技術以外に、以下のような従来技術もある。
【0007】
販売用サイトの販売促進活動として、コンテンツを販売したサイトから、そのコンテンツを紹介したサイトへ、そのコンテンツの紹介に応じた報酬を支払うことができるシステムの技術がある(例えば特許文献7参照)。一般に、コンテンツの購入者が実際に「そのコンテンツを購入したサイト」と、その購入者に対して「そのコンテンツの購入を決定付けたサイト」とは、一致しないことも多い。この技術によれば、コンテンツの購入者が、端末を用いてサーチしたサイトの行動履歴を管理する。これによって、「そのコンテンツの購入を決定付けたサイト」を検索することができる。
【0008】
また、コンテンツ送信元端末が、一般的な携帯端末ではなく、小型で機動性のある専用端末であり、その専用端末から配信先端末へコンテンツを配信する技術もある(例えば特許文献8参照)。この技術によれば、コンテンツ作成者は、専用端末を用いて、コンテンツの流通状況も管理することができる。
【0009】
更に、識別対象となるコンテンツの特徴量と、識別対象外となるコンテンツの特徴量とに基づいて構築した学習モデルを用いる技術もある(例えば特許文献9参照)。この技術によれば、大量のデジタルコンテンツの中から、識別対象とする任意のコンテンツを、高速且つ高精度に識別することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2002−150006号公報
【特許文献2】特開平9−171504号公報
【特許文献3】特開2004―062883号公報
【特許文献4】特開平8−255171号公報
【特許文献5】特開2008−245040号公報
【特許文献6】特開2005−209020号公報
【特許文献7】特開2003−256671号公報
【特許文献8】特開2004−013357号公報
【特許文献9】特開2006−099565号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、特許文献1に記載された技術によれば、投稿者とマスメディア関係者との間で、スクープ映像等のコンテンツの売買における価格合意が必要であって、マスメディア関係者が迅速にコンテンツを購入することができない。また、投稿者によって投稿された大量のデジタルコンテンツの中から、販売対象とするに適切でないコンテンツ(例えば公序良俗に反するコンテンツ)を容易に検索するのも難しい。
【0012】
また、特許文献2〜4に記載された技術によれば、販売対象となるデジタルコンテンツの品質を、人間が判定・評価するために、購入者が、そのコンテンツの品質を迅速に知ることができない。販売用サイトでは、コンテンツの一部分のみ、又は、画像全体を粗く変換した画像を、購入者の閲覧用に公開している。しかしながら、コンテンツ全体の品質を迅速に知ることができないために、投稿者と購入者との間における当該コンテンツの価格合意も進まない。特許文献5に記載された技術もあるが、プロカメラマンによって撮影されたような高画質のコンテンツが、スクープ映像等として必ずしも良いコンテンツであるとはいえない。
【0013】
更に、特許文献6に記載された技術によれば、コンテンツに属性情報が付与されていても、投稿されたコンテンツが必ずしもスクープ映像等である保証がない。
【0014】
そこで、本発明は、投稿者が、スクープ映像等のメディアコンテンツを迅速に公開することができると共に、購入者が、投稿者との間で、そのメディアコンテンツの売買を迅速に成立させることができる電子商取引方法、サーバ及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明によれば、メディアコンテンツを販売対象とした販売用サイトを公開する電子商取引サーバと、該サーバにネットワークを介してアクセスする端末とを有するシステムにおける電子商取引方法において、
メディアコンテンツは、時事性が強いコンテンツであり、
投稿者用端末が、ネットワークを介して電子商取引サーバへ、メディアコンテンツを送信する第1のステップと、
サーバが、メディアコンテンツに対して画像品質値を分析する第2のステップと、
サーバが、画像品質値に応じて、メディアコンテンツに対する価格値を決定する第3のステップと、
サーバが、メディアコンテンツ及び売買価格値を、販売用サイトに公開する第4のステップと、
サーバが、公開時間の経過に基づいて売買価格値を変動させる第5のステップと
を有することを特徴とする。
【0016】
本発明のコンテンツの電子商取引方法における他の実施形態によれば、第5のステップについて、サーバは、公開時間の経過に基づいて売買価格値を下落させることも好ましい。
【0017】
本発明のコンテンツの電子商取引方法における他の実施形態によれば、
第4のステップについて、サーバは、当該メディアコンテンツに対する閲覧回数を計数し、
第5のステップについて、サーバは、公開時間の経過と、メディアコンテンツに対する閲覧回数とに基づいて、売買価格値を変動させることも好ましい。
【0018】
本発明のコンテンツの電子商取引方法における他の実施形態によれば、第5のステップについて、サーバは、更に、公開時間の経過に対する過去の売買実績の統計情報に基づいて、売買価格値を変動させることも好ましい。
【0019】
本発明のコンテンツの電子商取引方法における他の実施形態によれば、
メディアコンテンツは、地域的時事性が強いコンテンツであり、
投稿者用端末は、測位電波によって特定された現在位置情報を特定する測位手段を有し、
投稿者用端末は、メディアコンテンツに、現在位置情報と、メディアコンテンツが撮影された撮影日時情報とを含め、
第4のステップについて、メディアコンテンツに含まれる現在位置情報に基づく撮影場所情報と、撮影日時情報とを、メディアコンテンツ及び売買価格値と共に公開する
ことも好ましい。
【0020】
本発明のコンテンツの電子商取引方法における他の実施形態によれば、第1のステップについて、メディアコンテンツに対して特徴量抽出及びパターン識別を実行することによって、当該メディアコンテンツが公開拒否パターンか否かを分析し、当該メディアコンテンツが公開拒否パターンである場合、投稿者用端末へ当該メディアコンテンツの拒否メッセージを送信することも好ましい。
【0021】
本発明によれば、メディアコンテンツを販売対象とした販売用サイトを公開する電子商取引サーバにおいて、
メディアコンテンツは、時事性が強いコンテンツであり、
投稿者用端末からネットワークを介して、メディアコンテンツを受信するメディアコンテンツ受信手段と、
メディアコンテンツに対して画像品質値を分析する画像品質値分析手段と、
画像品質値に応じて、メディアコンテンツに対する価格値を決定する価格値決定手段と、
メディアコンテンツ及び売買価格値を、販売用サイトに公開する公開制御手段と、
公開時間の経過に基づいて売買価格値を変動させる価格値制御手段と
を有することを特徴とする。
【0022】
本発明の電子商取引サーバにおける他の実施形態によれば、価格値変動手段は、公開時間の経過に基づいて売買価格値を下落させることも好ましい。
【0023】
本発明の電子商取引サーバにおける他の実施形態によれば、
公開制御手段は、当該メディアコンテンツに対する閲覧回数を計数し、
価格値制御手段は、公開時間の経過と、メディアコンテンツに対する閲覧回数とに基づいて売買価格値を変動させることも好ましい。
【0024】
本発明の電子商取引サーバにおける他の実施形態によれば、価格値制御手段は、公開時間の経過に対する過去の売買実績の統計情報に基づいて、売買価格値を変動させることも好ましい。
【0025】
本発明の電子商取引サーバにおける他の実施形態によれば、
メディアコンテンツは、地域的時事性が強いコンテンツであり、
投稿者用端末から受信したメディアコンテンツには、現在位置情報と、メディアコンテンツが撮影された撮影日時情報とが含まれており、
公開制御手段は、メディアコンテンツに含まれる現在位置情報に基づく撮影場所情報と、撮影日時情報とを、メディアコンテンツ及び売買価格値と共に公開することも好ましい。
【0026】
本発明の電子商取引サーバにおける他の実施形態によれば、メディアコンテンツに対して特徴量抽出及びパターン識別を実行することによって、当該メディアコンテンツが公開拒否パターンか否かを分析し、当該メディアコンテンツが公開拒否パターンである場合、投稿者用端末へ当該メディアコンテンツの拒否メッセージを送信する公開拒否判定手段を更に有することも好ましい。
【0027】
本発明によれば、メディアコンテンツを販売対象とした販売用サイトを公開するサーバに搭載されたコンピュータを機能させる電子商取引用プログラムにおいて、
メディアコンテンツは、時事性が強いコンテンツであり、
投稿者用端末からネットワークを介して、メディアコンテンツを受信するメディアコンテンツ受信手段と、
メディアコンテンツに対して画像品質値を分析する画像品質値分析手段と、
画像品質値に応じて、メディアコンテンツに対する価格値を決定する価格値決定手段と、
メディアコンテンツ及び売買価格値を、販売用サイトに公開する公開制御手段と、
公開時間の経過に基づいて売買価格値を変動させる価格値制御手段と
してコンピュータを機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0028】
本発明の電子商取引方法、サーバ及びプログラムによれば、一般的な携帯端末のカメラを用いて撮影されたメディアコンテンツが販売対象となると共に、メディアコンテンツの品質と経過時間とに基づいてその売買価格値が自動的に決定される。そのために、投稿者が、スクープ映像等のメディアコンテンツを迅速に公開することができると共に、購入者が、投稿者との間で、そのメディアコンテンツの売買を迅速に成立させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明におけるシステム構成図である。
【図2】本発明における電子商取引のシーケンス図である。
【図3】本発明における販売用サイトのコンテンツを時間順に表示した画面表示図である。
【図4】本発明における販売用サイトのコンテンツをタイトル順に表示した画面表示図である。
【図5】本発明における販売用サイトのコンテンツを高価順に表示した画面表示図である。
【図6】本発明における販売用サイトのコンテンツのプレビュー時の画面表示図である。
【図7】本発明における経過時間に対する価格を表すグラフである。
【図8】本発明における電子商取引サーバの機能構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
【0031】
本発明の電子商取引システムは、時事コンテンツを販売対象とする。ここで、「時事コンテンツ」とは、例えばニュースのようなその時々の社会的出来事(時事)を内容とするコンテンツをいう。一般的なニュースは、時事性が強いコンテンツであり、例えばその時々に発生した事件又は事故(例えば住宅火災や交通事故)に関する映像及び音声からなる。本発明によれば、このような時事性の強いメディアコンテンツを売買するシステムを対象とする。
【0032】
時事性が強いコンテンツは、人々に与える社会的影響に基づいて、以下の2つに分類される。
(1)地域的な人々にしか影響を与えない時事コンテンツ(地域的時事性が強い)
地域(例えば県、市、町のレベル)のニュースであって、その地域内の人々には関心が高いが、その地域外の人々には関心が低い。このような事件等は、住宅火災や交通事故のように頻発的に発生するものであり、社会的影響が小さい。
(2)全国的に人々に影響を与える時事コンテンツ
事件等自体が地域で発生したものであっても全国的に影響を与えるニュースであって、その地域外の人々にも関心が高い。このような事件等は、大震災や連続通り魔事件のように頻発的に発生するものではなく、社会的影響が大きい。
【0033】
事件等が発生した直後ほど、その事件等の状況が撮影された「時事コンテンツ」の情報的価値は極めて高い。報道機関は、事件等が発生した直後に、事件等の現場へカメラマンを派遣し、その状況を撮影する必要がある。しかしながら、カメラマンが現場に到着した際に撮影された映像等は、既にその情報的価値が低下したものとなる。
【0034】
報道機関は、事件等の発生後できる限り短時間の間に、公衆へ正確な情報を報道するという義務を有する。しかしながら、事件等の発生から数日経過後におけるその情報的価値は、急激に低下する。このようなコンテンツの性質は、「地域的時事性が強い」事件等ほど顕著といえる。例えば、住宅火事は、地域的時事性が強い事故である。本発明によれば、このような事件等に関しては、報道機関自らが、事件等の現場にカメラマンを派遣することなく、その現場付近にいた一般人である投稿者が、携帯端末のカメラを用いてその現場の状況を撮影することを期待する。
【0035】
一方で、「全国的に人々に影響を与える時事コンテンツ」(例えば大震災や連続通り魔事件)に関するニュースは、本発明によって販売対象となるメディアコンテンツには適しない(本発明に適用できないとするものではない)。このようなニュースは、事件等自体が地域で発生したものであっても、全国的に人々の関心が高い。そのため、このような事件等の状況を撮影したメディアコンテンツの情報的価値は、事件等の発生から日数が経過しても、低下しない。また、このような事件等のニュースは、報道機関によって繰り返し報道され、アーカイブデータとして蓄積利用されるという性質を有する。このような事件等に関しては、報道機関自らが、事件等の現場にカメラマンを派遣することが好ましい。事件発生後、到着までに多少時間が経過したとしても、撮影したメディアコンテンツの情報的価値は低下しないからである。
【0036】
図1は、本発明におけるシステム構成図である。
【0037】
図1のシステムは、メディアコンテンツを投稿する投稿者用端末2と、メディアコンテンツを購入する購入者用端末3と、これらの端末を仲介する電子商取引サーバ1とを有する。
【0038】
電子商取引サーバ1は、投稿者用端末2及び購入者用端末3から、アクセスネットワーク及びインターネットを介して接続される。電子商取引サーバ1は、WWWサーバ機能を有し、投稿されたメディアコンテンツを販売するための販売用サイトを公開する。この販売用サイトは、購入者用端末3に搭載されたWebブラウザによって閲覧される。電子商取引サーバ1は、例えば一般企業がASP(Application Service Provider)サービスとして運用されるものであってもよい。
【0039】
投稿者用端末2は、現場状況を撮影するカメラ機能と、撮影されたメディアコンテンツを電子商取引サーバ1へ送信する送信機能と、GPS衛星4から測位電波を受信する測位機能とを有する。投稿者用端末2は、撮影されたメディアコンテンツに、測位電波に基づく位置情報を付加することも好ましい。投稿者用端末2は、ユーザの携帯性から、携帯電話機のような携帯端末であることが好ましい。投稿者用端末3を操作する投稿者は、例えば一般人である。
【0040】
購入者用端末3は、Webブラウザ機能を有し、電子商取引サーバ1の販売用サイトを閲覧することができる。購入者用端末3は、ユーザの操作性から、パーソナルコンピュータのような端末であることが好ましい。購入者用端末3を操作する購入者は、例えば報道機関である。
【0041】
尚、具体的なサービスを想定した場合、投稿者用端末2及び購入者用端末3は、事前に、電子商取引サーバ1に対してユーザ登録処理を実行する。投稿者用端末2及び購入者用端末3と電子商取引サーバ1とは、ユーザ登録におけるユーザID及びアクセス用パスワードを共有する。例えば、電子商取引サーバ1にユーザ登録する対価として、例えば投稿者及び購入者に対して、年間使用料金1,000円を課金することもできる。
【0042】
図2は、本発明における電子商取引のシーケンス図である。
【0043】
(S201)投稿者によって操作される投稿者用端末2は、カメラ機能によって、事件現場を撮影する。撮影されたメディアコンテンツは、投稿者用端末2に蓄積される。
【0044】
(S202)投稿者用端末2は、GPS衛星4から受信する測位電波によって測位し、現在位置を特定する。撮影されたメディアコンテンツには、現在位置情報と、撮影日時情報とが含められる。これら情報によって、そのメディアコンテンツにおける現実的な信頼性を確保することができる。
【0045】
(S203)投稿者用端末2は、ネットワークを介して電子商取引サーバ1へ、メディアコンテンツを送信する。メディアコンテンツは、電子メールによって電子商取引サーバ1へ送信されてもよいし、Webサイトのアクセスに基づくリクエストメッセージで送信されてもよい。
【0046】
(S204)電子商取引サーバ1は、メディアコンテンツに対して特徴量抽出及びパターン識別を実行する。当該メディアコンテンツが、予め蓄積されている公開拒否パターンか否かを分析する。具体的には、背景技術として前述した特許文献9に記載された技術を用いることができる。メディアコンテンツが公開拒否パターンに該当する場合、投稿者用端末2へメディアコンテンツの拒否メッセージを送信する。
【0047】
公開拒否パターンに該当する画像とは、公の秩序、善良の風俗又は公衆の衛生を害するおそれのあるものをいう。例えば、人の道徳観を不当に刺激し、しゅう恥、嫌悪の念を起こさせるものがある。具体的には、人の血液の色である「赤色」や、肌の色である「肌色」の比率が、基準値よりも高い画像は、公開拒否パターンと判断される。
【0048】
特徴量抽出及びパターン識別は、補正処理及び特徴抽出処理に分類される。補正処理では、投稿された画像コンテンツに対して、例えばノイズ除去処理、平滑化処理、鮮鋭化処理、2次元フィルタリング処理、2値化処理(多値画像から2値画像へ変換する)を実行する。特徴抽出処理は、画像の特徴を表す特徴パラメータの特徴パターンを抽出する。特徴パターンによって、輪郭形状、即ちエッジ(輪郭)を抽出する。エッジとは、画像の不連続部分、即ち、濃度の変化点を抽出することに基づく。特徴抽出処理によれば、例えば(1)色情報及び(2)図形情報を用いる。
【0049】
(1)色情報は、色相、彩度及び明度からなるHSV(Hue, Saturation, Value)と、赤、緑、青からなるRGB(Red, Green, Blue)との両空間で表現された、全画素の平均値及び分散値の12次元で表される。
【0050】
(2)図形情報は、図形の個数、合計面積、又は、重心座標の分散を計算したものである。例えば、画像全体をグレースケールにし、輪郭操作処理(エッジ検出)をかけ、そのエッジをHough変換によって図形を検出する。ここで、パラメータを変更しつつ、輪郭操作処理とHough変換とを繰り返して図形を検出する。パラメータとは、エッジ検出の強さや、図形と見なすに必要なピクセル数である。輪郭操作処理では、小さいものや複雑過ぎる図形を検出しないようにする。
【0051】
(S205)電子商取引サーバ1は、公開拒否パターンに該当しないメディアコンテンツに対して、画像品質値を分析する。具体的には、背景技術として前述した特許文献5に記載された技術を用いることもできる。電子商取引サーバ1は、メディアコンテンツに対して、例えば100点満点の数値判定をする。手ぶれの少ない画像や、コントラストのバランスが良い画像には、高得点が付与される。
【0052】
(S206)電子商取引サーバ1は、画像品質値に応じて、メディアコンテンツに対する価格値を決定する。ここで、電子商取引サーバ1は、例えば、画像品質値を3段階に分類する。
画像品質値〜71点 「最高ランクS(Super)」 :価格値30,000円
画像品質値70点〜31点「中間ランクH(High)」 :価格値10,000円
画像品質値30点〜 「最低ランクN(Normal)」:価格値 5,000円
【0053】
ここで、電子商取引サーバ1は、投稿者用端末2に対して、決定した価格値を通知する。電子商取引サーバ1は、例えば以下のようなメッセージを、投稿者用端末2へ通知する。
「申請いただいた画像は10,000円(ランク「H」)と判定されました。」
「これで投稿しますか?」
【0054】
これに対し、投稿者用端末2は、通知されたメッセージの内容を、投稿者に対してディスプイレイに表示する。投稿者の操作によって「了承」された場合、投稿用端末2は、電子商取引サーバ1へ、投稿了承である旨と、そのメディアコンテンツのタイトルとを送信する。
【0055】
(S207)電子商取引サーバ1は、メディアコンテンツ及び価格値を、販売用サイトに公開する。ここで、電子商取引サーバ1は、メディアコンテンツに含まれる現在位置情報に基づく撮影場所情報(住所)と、撮影日時情報とを、メディアコンテンツ及び売買価格値と共に公開する。電子商取引サーバ1は、メディアコンテンツに含まれる現在位置情報を、住所表示に変換する。測位情報との住所情報との間で相互変換可能なソフトウェアは、一般に市販されている。
【0056】
ここで、公開されるメディアコンテンツは、サンプルである。サンプル用のメディアコンテンツは、例えば、画面中央にロゴデータ又は「これはサンプルです」の文字が挿入される。これにより、購入決済前の購入者用端末3が、サンプル用のメディアコンテンツを無断使用することを防止する。
【0057】
電子商取引サーバ1は、販売用サイトに、例えば以下のようなメッセージを表示する。
「新規投稿メディアコンテンツが登録されました。」
「タイトル「ABC町火災現場」:価格5,000円(最低ランクN)です。」
【0058】
(S208)購入者によって操作される購入者用端末3は、ブラウザ機能によって、電子商取引サーバ1の販売用サイトを閲覧する。このとき、所望のメディアコンテンツの「プレビュー」を選択し、サンプル用のメディアコンテンツを要求する。電子商取引サーバ1は、購入者用端末3へ、サンプル用のメディアコンテンツを送信する。購入者用端末3は、そのサンプル用のメディアコンテンツを、購入者に対して視聴させる。
【0059】
(S209)電子商取引サーバ1は、公開時間の経過と、メディアコンテンツに対するプレビュー回数とに基づいて売買価格値を変動させる。また、電子商取引サーバ1は、公開時間の経過に対する過去の売買実績の統計情報に基づいて、売買価格値を変動させる。
【0060】
売買価格値を変動させる第1の実施形態として、売買価格値を、公開時間の経過に基づいて下落させる。例えば、メディアコンテンツの公開後、30分経過する毎に、価格値を1,000円ずつ下落させる。
【0061】
また、売買価格値を変動させる第2の実施形態として、メディアコンテンツに対するプレビュー回数を計数し、例えば、プレビュー回数が多い場合は、売買価格値を上げ、逆に少ない場合は、売買価格値を下落させるものであってもよい。
【0062】
更に、売買価格値を変動させる第3の実施形態として、例えば、公開時間の経過に対する過去の売買実績に応じて、売買価格値を変動させる。例えば「公開後2日経過したメディアコンテンツは、ほぼ購入されることがない」という過去の統計情報があるとする。この場合、公開後2日経過したメディアコンテンツの価格値は、最低価格値へ下落させる。
【0063】
(S210)購入者用端末3は、購入者の操作によって、電子商取引サーバ1に対して、メディアコンテンツの購入要求を送信する。購入要求を受信した電子商取引サーバ1は、その購入要求における購入項目の正当性を確認する。電子商取引サーバ1は、例えば、購入者用端末3に対して、購入者が選択したメディアコンテンツと、購入価格を最終的な購入確認要求として送信する。これに対し、購入者用端末3は、購入者の操作によって、電子商取引サーバ1へ、購入確認応答を送信する。これによって、電子商取引サーバ1は、購入者用端末3の購入者に対する当該メディアコンテンツの売却を電子決済する。
【0064】
(S211)電子商取引サーバ1は、投稿者用端末2に対して、売却通知を送信する。電子商取引サーバ1は、例えば以下のようなメッセージを、投稿者用端末2へ送信する。
「投稿いただきましたタイトル『ABC町火災現場』がご購入いただけました。」
「ご購入価格は10,000円です。」
【0065】
勿論、電子商取引サーバ1自体が、必ずしも電子決済をする必要はない。売買成立後、所定の企業が、投稿者及び購入者の各々に対して清算するものであってもよい。例えば、購入者からは売買成立価格を徴収し、投稿者には売買成立価格から手数料30%を引いた価格を支払うものであってもよい。
【0066】
(S211)最終的に、電子商取引サーバ1は、購入者用端末3へ、購入されたメディアコンテンツを送信する。
【0067】
図3は、本発明における販売用サイトのコンテンツを時間順に表示した画面表示図である。
【0068】
図3によれば、撮影時間が最も新しいメディアコンテンツが、一番上に表示されている。例えば、画面中の「時間順」のボタンがクリックされると、最新の画像である13:02に撮影されたA町火災のメディアコンテンツが一番上に表示される。続いて、13:03に撮影されたB市地震のメディアコンテンツが表示され、13:04に撮影されたC区事故のメディアコンテンツが表示され、そして、13:06に撮影されたA町風雨のメディアコンテンツが表示される。
【0069】
図4は、本発明における販売用サイトのコンテンツをタイトル順に表示した画面表示図である。
【0070】
図4によれば、同じタイトルのメディアコンテンツが連続して表示されている。例えば、画面中の「タイトル順」のボタンがクリックされると、タイトルが「A町火災」であるコンテンツが連続して表示される。
【0071】
図5は、本発明における販売用サイトのコンテンツを高価順に表示した画面表示図である。
【0072】
図5によれば、価格が最も高いメディアコンテンツが、一番上に表示されている。例えば、画面中の「高価順」のボタンがクリックされると、一番価格の高い30,000円の画像が一番上に表示される。続いて、10,000円、5,000円、そして、1,000円のメディアコンテンツが表示される。
【0073】
購入者用端末は、公開されているメディアコンテンツを検索し、購入の前にプレビューすることができる。購入者用端末を操作する購入者は、例えば、販売用サイトの検索の画面上で、「プレビュー」の欄のボタンをクリックする。このとき、電子商取引サーバは、購入者用端末へ、サンプル用のメディアコンテンツを送信する。
【0074】
図6は、本発明における販売用サイトのコンテンツのプレビュー時の画面表示図である。
【0075】
図6によれば、サンプル用のメディアコンテンツと共に、タイトル、撮影時間、撮影場所及び価格変動が表示されている。購入者は、サンプル用のメディアコンテンツを閲覧した後、そのメディアコンテンツの購入を決めた場合、画面中の「購入」のボタンをクリックする。これによって、購入者用端末は、電子商取引サーバへ、そのメディアコンテンツの購入要求を送信する。
【0076】
図7は、本発明における経過時間に対する価格を表すグラフである。
【0077】
図7(a)によれば、初期売買価格値30,000円が、時間経過と共に、3,000円まで下落している。また、図7(b)によれば、初期売買価格値10,000円が、時間経過と共に、1,000円まで下落している。図7(a)及び(b)は両方とも、投稿直後ほど下落率が高く、時間経過と共に、その下落率が低くなっている。これは、メディアコンテンツの情報的価値の下落率を表している。
【0078】
図7(c)によれば、初期売買価格値10,000円が、時間経過と共に、上昇している。これは、プレビュー回数が所定回数を上回っている場合を表す。プレビュー回数が多いということは、多くの購入者が、そのメディアコンテンツに興味を持っていることを意味する。そのような場合、売買価格値が上昇する。その後、プレビュー回数が所定回数を下回った場合、売買価格値は、時間経過と共に下落する。
【0079】
尚、本発明における他の実施形態として、投稿者用端末が、電子商取引サーバにアクセスすることで、自ら投稿したメディアコンテンツの価値変動及びアクセスした時点での売買成立数や売買合計金額を知ることができることも好ましい。また、購入者用端末が、電子商取引サーバにアクセスすることで、購入しようとするメディアコンテンツの売買価格値の変動を見ることで、情報の鮮度を知ることができることも好ましい。
【0080】
図8は、本発明における電子商取引サーバの機能構成図である。
【0081】
電子商取引サーバ1は、インターネットに接続する通信インタフェース部10を介して、投稿者用端末2及び購入者用端末3に接続している。電子商取引サーバ1は、通信インタフェース部10と、販売用サイト公開部11と、メディアコンテンツ受信部12と、公開拒否判定部13と、公開拒否パターン蓄積部14と、画像品質値分析部15と、価格値決定部16と、公開制御部17と、価格値制御部18とを有する。これら機能部は、サーバに搭載されたコンピュータを機能させるプログラムを実行することによって実現できる。
【0082】
販売サイト公開部11は、メディアコンテンツに含まれる現在位置情報に基づく撮影場所情報と、撮影日時情報とを、メディアコンテンツ及び売買価格値と共に公開する。また、販売用サイト公開部11は、通信インタフェース部10を介して、購入者用端末3から購入要求を受信し、電子決済処理を実行し、購入者用端末3へメディアコンテンツを送信する。
【0083】
メディアコンテンツ受信部12は、通信インタフェース部10を介して、投稿者用端末2からメディアコンテンツを受信する。受信されたメディアコンテンツは、公開拒否判定部13へ出力される。
【0084】
公開拒否パターン蓄積部14は、公開拒否パターンの画像を蓄積する。例えば、公序良俗に反する画像を蓄積する。
【0085】
公開拒否判定部13は、受信したメディアコンテンツ毎に、公開拒否パターン蓄積部14に蓄積された、最も類似する公開拒否パターンを識別する。公開拒否判定部13は、特徴量が所定閾値以内となる公開拒否パターンを識別できた場合、投稿者用端末2へメディアコンテンツの拒否メッセージを送信する。一方、特徴量が所定閾値よりも大きい場合、公開拒否の対象外と判断され、公開拒否判定部13は、そのメディアコンテンツを、画像品質値分析部15及び公開制御部17へ出力する。尚、公開拒否判定部13は、前述したS204と同様の処理を実行する。
【0086】
画像品質値分析部15は、受信したメディアコンテンツ毎に、画像品質値を分析する。画像品質値は、価格値決定部16へ出力される。尚、画像品質値分析部15は、前述したS205と同様の処理を実行する。
【0087】
価格値決定部16は、受信した画像品質値に応じて、メディアコンテンツに対する価格値を決定する。価格値は、公開制御部17及び価格値制御部18へ出力される。尚、価格値決定部16は、前述したS206と同様の処理を実行する。
【0088】
価格値制御部18は、受信した価格値から、公開時間の経過に基づいて変動させる。また、価格値を、メディアコンテンツに対するプレビュー回数及び/又は公開時間の経過に対する過去の売買実績の統計情報に基づいて変動させる。価格値制御部18は、変動させた売買価格値を公開制御部17へ出力する。
【0089】
公開制御部17は、メディアコンテンツに対する初期の売買価格値を、価格値決定部16から受信し、メディアコンテンツに対する変動後の売買価格値を、公開制御部17から受信する。そして、公開制御部17は、メディアコンテンツ及び売買価格値を、販売用サイトに公開する。また、公開制御部17は、公開時間の経過と、メディアコンテンツに対するプレビュー回数及び公開時間の経過に対する過去の売買実績の統計情報を計数する。
【0090】
以上、詳細に説明したように、本発明の電子商取引方法、サーバ及びプログラムによれば、一般的な携帯端末のカメラを用いて撮影されたメディアコンテンツが販売対象となると共に、メディアコンテンツの品質と経過時間とに基づいてその売買価格値が自動的に決定される。そのために、投稿者が、スクープ映像等のメディアコンテンツを迅速に公開することができると共に、購入者が、投稿者との間で、そのメディアコンテンツの売買を迅速に成立させることができる。
【0091】
前述した本発明の種々の実施形態について、本発明の技術思想及び見地の範囲の種々の変更、修正及び省略は、当業者によれば容易に行うことができる。前述の説明はあくまで例であって、何ら制約しようとするものではない。本発明は、特許請求の範囲及びその均等物として限定するものにのみ制約される。
【符号の説明】
【0092】
1 電子商取引サーバ
10 通信インタフェース部
11 販売用サイト公開部
12 メディアコンテンツ受信部
13 公開拒否判定部
14 公開拒否パターン蓄積部
15 画像品質値分析部
16 価格値決定部
17 公開制御部
18 価格値制御部
2 投稿者用端末
3 購入者用端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メディアコンテンツを販売対象とした販売用サイトを公開する電子商取引サーバと、該サーバにネットワークを介してアクセスする端末とを有するシステムにおける電子商取引方法において、
前記メディアコンテンツは、時事性が強いコンテンツであり、
投稿者用端末が、ネットワークを介して前記電子商取引サーバへ、前記メディアコンテンツを送信する第1のステップと、
前記サーバが、前記メディアコンテンツに対して画像品質値を分析する第2のステップと、
前記サーバが、前記画像品質値に応じて、前記メディアコンテンツに対する価格値を決定する第3のステップと、
前記サーバが、前記メディアコンテンツ及び前記売買価格値を、前記販売用サイトに公開する第4のステップと、
前記サーバが、公開時間の経過に基づいて前記売買価格値を変動させる第5のステップと
を有することを特徴とするコンテンツの電子商取引方法。
【請求項2】
第5のステップについて、前記サーバは、前記公開時間の経過に基づいて前記売買価格値を下落させることを特徴とする請求項1に記載のコンテンツの電子商取引方法。
【請求項3】
第4のステップについて、前記サーバは、当該メディアコンテンツに対する閲覧回数を計数し、
第5のステップについて、前記サーバは、前記公開時間の経過と、前記メディアコンテンツに対する閲覧回数とに基づいて、前記売買価格値を変動させる
ことを特徴とする請求項1に記載のコンテンツの電子商取引方法。
【請求項4】
第5のステップについて、前記サーバは、更に、公開時間の経過に対する過去の売買実績の統計情報に基づいて、前記売買価格値を変動させる
ことを特徴とする請求項1に記載のコンテンツの電子商取引方法。
【請求項5】
前記メディアコンテンツは、地域的時事性が強いコンテンツであり、
前記投稿者用端末は、測位電波によって特定された現在位置情報を特定する測位手段を有し、
前記投稿者用端末は、前記メディアコンテンツに、前記現在位置情報と、前記メディアコンテンツが撮影された撮影日時情報とを含め、
第4のステップについて、前記メディアコンテンツに含まれる前記現在位置情報に基づく撮影場所情報と、前記撮影日時情報とを、前記メディアコンテンツ及び前記売買価格値と共に公開する
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のコンテンツの電子商取引方法。
【請求項6】
第1のステップについて、前記メディアコンテンツに対して特徴量抽出及びパターン識別を実行することによって、当該メディアコンテンツが公開拒否パターンか否かを分析し、当該メディアコンテンツが公開拒否パターンである場合、前記投稿者用端末へ当該メディアコンテンツの拒否メッセージを送信することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のコンテンツの電子商取引方法。
【請求項7】
メディアコンテンツを販売対象とした販売用サイトを公開する電子商取引サーバにおいて、
前記メディアコンテンツは、時事性が強いコンテンツであり、
投稿者用端末からネットワークを介して、前記メディアコンテンツを受信するメディアコンテンツ受信手段と、
前記メディアコンテンツに対して画像品質値を分析する画像品質値分析手段と、
前記画像品質値に応じて、前記メディアコンテンツに対する価格値を決定する価格値決定手段と、
前記メディアコンテンツ及び前記売買価格値を、前記販売用サイトに公開する公開制御手段と、
公開時間の経過に基づいて前記売買価格値を変動させる価格値制御手段と
を有することを特徴とするコンテンツの電子商取引サーバ。
【請求項8】
前記価格値変動手段は、前記公開時間の経過に基づいて前記売買価格値を下落させることを特徴とする請求項7に記載のコンテンツの電子商取引サーバ。
【請求項9】
前記公開制御手段は、当該メディアコンテンツに対する閲覧回数を計数し、
前記価格値制御手段は、前記公開時間の経過と、前記メディアコンテンツに対する閲覧回数とに基づいて前記売買価格値を変動させる
ことを特徴とする請求項7に記載のコンテンツの電子商取引サーバ。
【請求項10】
前記価格値制御手段は、公開時間の経過に対する過去の売買実績の統計情報に基づいて、前記売買価格値を変動させる
ことを特徴とする請求項7に記載のコンテンツの電子商取引サーバ。
【請求項11】
前記メディアコンテンツは、地域的時事性が強いコンテンツであり、
前記投稿者用端末から受信した前記メディアコンテンツには、現在位置情報と、メディアコンテンツが撮影された撮影日時情報とが含まれており、
前記公開制御手段は、前記メディアコンテンツに含まれる前記現在位置情報に基づく撮影場所情報と、前記撮影日時情報とを、前記メディアコンテンツ及び前記売買価格値と共に公開する
ことを特徴とする請求項7から10のいずれか1項に記載のコンテンツの電子商取引サーバ。
【請求項12】
前記メディアコンテンツに対して特徴量抽出及びパターン識別を実行することによって、当該メディアコンテンツが公開拒否パターンか否かを分析し、当該メディアコンテンツが公開拒否パターンである場合、前記投稿者用端末へ当該メディアコンテンツの拒否メッセージを送信する公開拒否判定手段を更に有することを特徴とする請求項7から11のいずれか1項に記載のコンテンツの電子商取引サーバ。
【請求項13】
メディアコンテンツを販売対象とした販売用サイトを公開するサーバに搭載されたコンピュータを機能させる電子商取引用プログラムにおいて、
前記メディアコンテンツは、時事性が強いコンテンツであり、
投稿者用端末からネットワークを介して、前記メディアコンテンツを受信するメディアコンテンツ受信手段と、
前記メディアコンテンツに対して画像品質値を分析する画像品質値分析手段と、
前記画像品質値に応じて、前記メディアコンテンツに対する価格値を決定する価格値決定手段と、
前記メディアコンテンツ及び前記売買価格値を、前記販売用サイトに公開する公開制御手段と、
公開時間の経過に基づいて前記売買価格値を変動させる価格値制御手段と
してコンピュータを機能させることを特徴とする電子商取引用プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−257024(P2010−257024A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−103675(P2009−103675)
【出願日】平成21年4月22日(2009.4.22)
【出願人】(000208891)KDDI株式会社 (2,700)