説明

時価総額加重でない指数運用システム、方法、およびコンピュータプログラム製品

様々なメトリクスから生成される指数に基づいたパッシブ投資システムは、開示されている。指数は、時価総額ウエイト、株価ウエイト、またはイコールウエイトでないメトリクスで構築されてもよい。これらのメトリクスは、帳簿価額、販売、収入、所得、株当り利益、収入、収入成長率、配当、1株当たりの配当、利払い前・税引き前・減価償却前・その他償却前利益などを含んでもよいがこれらに限定されない。非金融メトリックも、パッシブ投資システムを生成するための指数を構築するのに用いられてもよい。加えて、金融の時価総額でないメトリクスの組み合わせは、パッシブ投資システムを生成するための非金融メトリックと共に使用されてもよい。一旦指数が構築されれば、指数は、ポートフォリオのための有価証券を購入するための基準として用いられてもよい。指数を構成するデータが経済活動のために変化する場合、指数は、更新され、ポートフォリオをリバランスするための基準として用いられてもよい。あるいは、予め決められた閾値に達した場合、指数は、リバランスされるようになる。特に、指数またはポートフォリオにおける有価証券の重みを計算することを重点に置く方法で、有価証券の価格が貢献するときの幅広く用いられる時価総額で加重された指数および株価で加重された指数は除外される。従来の時価総額で加重されたものおよび株価で加重されたものと比較して、本発明の、評価とは無関係な指数は、高く評価された有価証券を高く格付けし、低く評価された有価証券を低く格付けすることを避ける。特に、イコールで加重された指数もまた除外される。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に有価証券投資に関し、特に、パッシブポートフォリオ並びに指数の構築および使用に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から種々の幅広いカテゴリーの有価証券ポートフォリオ管理がある。従来の有価証券ポートフォリオ管理カテゴリーの1つには、アクティブ運用があり、その有価証券は、経済、金融、クレジット、および(または)経営分析;技術的な動向;循環パターンなどの個々に基づいてポートフォリオに選ばれる。従来の有価証券ポートフォリオカテゴリーの他には、パッシブ運用(またインデキシングともいわれる)があり、そのポートフォリオにある有価証券は、指数(index)を構築するものを複製する。受動的に運用されたポートフォリオの有価証券は、従来、相対的な、時価総額ウエイト(market capitalization weighting)またはイコールウエイト(equal weighting)によって重み付けされていた。その他、有価証券ポートフォリオ運用の従来の中間にあるカテゴリーは、強化されたインデキシングといわれており、指数からの適度なアクティブ運用の逸脱とはいえ、ポートフォリオの特性、パフォーマンス、および持ち株は、指数の特性、実行、および持ち株によって実質的に占められている。
【0003】
本発明は、一般に受動的でかつ強化された指数付けカテゴリーのポートフォリオ管理に関する。証券市場の指数は、意図的に市場全体または市場区分を反映する。指数に基づいたパッシブポートフォリオも市場全体または市場区分を反映することもある。しばしば、指数中のあらゆる有価証券は、パッシブポートフォリオで扱われる。ときどき、統計的なモデリングは、指数に含まれているあらゆる有価証券を実際に所有せずに、プロフィール、リスク特性、パフォーマンス特性、および指数の有価証券ウエイト(securities weightings)を複製するポートフォリオを作成するために使用される。(例としては、「Wilshire 5000Equity Index」または「Lehman Aggregate Bond Index」に基づいたポートフォリオがある。)ときどき、統計的なモデリングは、プロフィール、リスク特性、パフォーマンス特性、および有価証券全体の有価証券ウエイトを複製するように指数自体を作成するために使用される。(「Lehman Aggregate Bond Index」はこの実例の1つである。)
【0004】
指数は、一般に、定義された市場または市場区分にある包括的な有価証券である。ほとんどの場合、指数は、指数に含まれている有価証券全てのうち時価総額の合計に対するその時価総額の割合で各有価証券を含んでいてもよい。時価総額ウエイト(market capitalization weighting)に対する唯一の共通の例外は、指数に含まれている有価証券のイコールウエイト(equal weighting)(例えば、Value Line index、または、Standard & Poors 500 Equal Weighted Stock Indexで、これは、リストベーシスでS & P 500に株の全て;毎年、指定日の時点でイコールウエイトを与えられたそれぞれの株を含んている)、および、株価が単にともに加えられ、ある単純な除数(例えば、Dow Jones Industrial Average)で割られた株価ウエイト(share price weighting)である。従来から、パッシブポートフォリオは、時価総額ウエイト、イコールウエイト、および株価ウエイトのうち1つを用いて重み付けた指数に基づいて構築されている。
【0005】
パッシブ投資の利点は、指数が再構成される場合(典型的に1年に1度)に限り出来高を持っているポートフォリオを維持するための低い取引コスト; 個々の有価証券の分析を必要としないポートフォリオの低い運用コスト; 個々の有価証券を選択するときの誤った判断のために、ポートフォリオに対する損害−指数が反映する市場または市場区分に関係するもの−を被る機会がない、などである。
【0006】
パッシブポートフォリオを基準とした時価総額ウエイトを利用する利点は、指数(かつ、指数に基づいて構築されたポートフォリオ)が、指数に含まれている有価証券の変更のための市場価格として「バランスを保ったまま」継続的に残ること、かつ、ポートフォリオパフォーマンスが、指数に含まれる証券市場または市場区分のそれに参加(すなわち反映)すること、などである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
時価総額ウエイトのパッシブ指数を利用する欠点は、任意の割安の有価証券が指数および関連のポートフォリオで低く格付けされ(underweighted)、一方で任意の割高の有価証券が高く格付けされ(over weighted)という事実を重点としている点である。さらに、時価総額ウエイトに基づいたポートフォリオは、あらゆる市場(または市場区分)のバブル景気そしてあらゆる相場の下落に追従する。最後に、ポートフォリオ有価証券の選択は、一般に、市場または市場区分全体のものより、相場高騰時の良い機会に反映する基準に基づくものではない。
【0008】
本発明の典型的な実施例は、時価総額ウエイト、株価ウエイト、またはイコールウエイトでないメトリクスで構築される指数に基づいたパッシブ投資のための、新しい、方式、システム、およびコンピュータ・プログラム製品を対象とする。これらのメトリクスの中には、帳簿価額、販売、収入、所得、株当り利益、収入、収入成長率、配当、1株当たりの配当、利払い前・税引き前・減価償却前・その他償却前利益などを含むがこれらに限定されず、有価証券を発行する企業の様々な財務データがある。別の典型的な実施例では、財務でない、時価総額でないメトリクスが、例えば、特定の大学を卒業している最高経営責任者(CEO)をもつ企業の指数、のような指数を作り上げるための基礎として用いられる。
【0009】
本発明の典型的な実施例に含まれる共通の要素(従来における指数構築の利用可能な形成から全体的になくなっているもの)は、本発明の指数が「評価とは無関係(valuation-indifferent)」ということである。つまり、従来の指数は、古典的な評価比率を考慮しておらず、従来の指数は、従来の指数および従来の指数に基づいたポートフォリオにおいて、高く評価された有価証券を高く格付けし、低く評価された有価証券を低く格付けするという起こるべくして起こる傾向を生じさせた原因となっている。この原因は、さらに、イコールウエイトに対しも当てはまることであるが、既に残存する(かつ取るに足らない)例外としてそれを除外する。
【0010】
本発明の典型的な実施例によるこれらの時価総額でないメトリクスの利用は、従来の時価総額ウエイト、株価ウエイト、またはイコールウエイトを反映するよりも、経済的な規模、および(または)、市場全体または市場区分の中にある個々の有価証券の長期的な成長の可能性を上手く反映する指数の構築およびその結果生じるパッシブポートフォリオを可能にする。本発明の典型的な実施例による時価総額メトリクスでないものは、市場全体または市場区分に参加することを望む投資家に、様々なリスク特性との代替となるパッシブポートフォリオの選択を提供する指数の構築およびその結果生じるパッシブポートフォリオを可能にする。本発明の典型的な実施例による時価総額メトリクスでないものに基づいた指数およびポートフォリオは、さらに、パッシブ投資の従来の利点を維持するのに加えて、上述した効果を提供する。これまでの実験では、時価総額メトリクスでないものの利用は、同様かより低いポートフォリオリスクと共に、拡張期間を超えた従来の時価総額加重指数よりも効率が勝ることが判っている。
【0011】
全体的に、時価総額指数でないもの、かつ、時価総額メトリクスでないものに基づいた受動的でかつ強化された指数ポートフォリオの有用性は、廉価で受動的かつ強化された指数投資のより広範囲にわたる利用を通じて、投資コストを削減する可能性をもつ。本発明は、高く評価された有価証券を重くみて、かつ低く評価された有価証券を軽くみるという起こるべくして起こる傾向に従わずに、フレームワークに重みを加えた有価証券の使用を通じて、有価証券市場に対して投資収益を改善する可能性をもつ。本発明は、さらに、「非合理的な活況」についてあまり考えない基準に重み付ける有価証券の利用を通じて、ポートフォリオの変動性を削減する可能性をもつ。本発明の典型的な実施例、さらに、自身特有のパフォーマンスやリスク特性を持つようなそれぞれのメトリックとして、「カスタマイズ」されるパッシブポートフォリオを提供するための可能性をもつ。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の典型的な実施例は、資産における時価総額でない加重ポートフォリオ(weighted portfolio)を構築するためのシステム、方法、コンピュータプログラム製品について説明している。典型的な実施例では、その方法は、(a)複数の資産に関するデータを収集し、(b)資産の指数を生成するための複数の資産を選択し、(c)複数の資産それぞれの客観的な尺度に基づいた指数で選択された複数の資産のそれぞれに重み付けるもの、を含んでもよく、この重み付けは、(i)複数の資産のうち少なくとも1つに重み付けること、かつ、(ii)時価総額、イコールウエイト、および(または)株価ウエイトに基づいて重み付ける以外の重み付けること、を含んでもよい。
【0013】
1つの典型的な実施例では、(c)は、複数の資産のそれぞれに重み付けること含み、資産のそれぞれが、株、商品、先物契約、債権、ミューチュアルファンド、ヘッジファンド、ファンド・オブ・ファンズ、株価指数連動型投資信託受益証券 (ETF)、金融派生商品、または、どの資産に対してもネガティブウエイト(negative weighting)を含んでもよい。
【0014】
1つの典型的な実施例では、(c)は、複数の資産のそれぞれに重み付けること含み、資産のそれぞれが、株を含んでもよい。
【0015】
1つの典型的な実施例では、(c)は、複数の資産のそれぞれに重み付けること含み、資産のそれぞれが、商品を含んでもよい。
【0016】
1つの典型的な実施例では、(c)は、複数の資産のそれぞれに重み付けること含み、資産のそれぞれが、先物契約を含んでもよい。
【0017】
1つの典型的な実施例では、(c)は、複数の資産のそれぞれに重み付けること含み、資産のそれぞれが、債権を含んでもよい。
【0018】
1つの典型的な実施例では、(c)は、複数の資産のそれぞれに重み付けること含み、資産のそれぞれが、ミューチュアルファンドを含んでもよい。
【0019】
1つの典型的な実施例では、(c)は、複数の資産のそれぞれに重み付けること含み、資産のそれぞれが、ヘッジファンドを含んでもよい。
【0020】
1つの典型的な実施例では、(c)は、複数の資産のそれぞれに重み付けること含み、資産のそれぞれが、ファンド・オブ・ファンズを含んでもよい。
【0021】
1つの典型的な実施例では、(c)は、複数の資産のそれぞれに重み付けること含み、資産のそれぞれが、株価指数連動型投資信託受益証券 (ETF)を含んでもよい。
【0022】
1つの典型的な実施例では、(c)は、複数の資産のそれぞれに重み付けること含み、資産のそれぞれが、金融派生商品を含んでもよい。
【0023】
1つの典型的な実施例では、(c)は、どの資産に対してもネガティブウエイトを含んでもよい。
【0024】
1つの典型的な実施例では、ネガティブウエイトは、任意の有価証券、資産ポートフォリオ、ヘッジファンド、および(または)、買い持ち/空売りに対するパフォーマンスを確立する、または、測定する目的のために実行されてもよい。
【0025】
1つの典型的な実施例では、(c)は、客観的な尺度に基づいて重み付けること含んでもよく、客観的な尺度は、複数の資産のそれぞれに関連する企業規模の尺度を含んでもよい。
【0026】
1つの典型的な実施例では、企業規模の尺度は、総収益、販売、収入、利払い前の税引前当期利益(EBIT)、利払い前・税引き前・減価償却前・その他償却前利益(EBITDA)、従業員の数、帳簿価額、資産、負債、および(または)、純資産のうち1つ以上を含んでもよい。
【0027】
1つの典型的な実施例では、(c)は、客観的な尺度に基づいて重み付けること含んでもよく、客観的な尺度は、原資産自体に関係のある尺度を含む。
【0028】
1つの典型的な実施例では、資産は、地方自治体、地方自治体の発行する債券、または商品を含んでもよい。
【0029】
1つの典型的な実施例では、資産に関係する客観的な尺度は、収入、収益性、販売、総売上高、海外売上高、国内売り上げ、正味売上高、総売上高、利ざや、営業利益率、内部留保、株当り利益、帳簿価額、インフレのために調整された帳簿価額、再取得原価のために調整された帳簿価額、清算価値のために調整された帳簿価額、配当、資産、有形資産、無形資産、固定資産、財産、プラント、設備、営業権、資産の清算価値、負債、長期負債、短期負債、純資産、研究開発費用、売掛金、利払い前・税引き前・減価償却前・その他償却前利益(EBITDA)、買掛金、売上原価(CGS)、負債比率、予算、資本予算、現金収支予算、直接労務費予算、工場間接費予算、営業予算、販売予算、棚卸法、提示されたストックのタイプ、流動性、帳簿所得、税金収益、所得の資本化、営業権の資本化、利息の資本化、収入の資本化、資本投資、現金、補償、労働移動率、間接費、信用格付け、成長率、税率、会社の清算価値、現金の資本化、所得の資本化、収入の資本化、キャッシュ・フロー、および(または)、予期されたキャッシュ・フローの将来価値、のうち1つ以上を含んでもよい。
【0030】
1つの典型的な実施例では、(c)は、客観的な尺度に基づいた指数で資産のそれぞれに重み付けること含んでもよく、客観的な尺度は、時価総額、イコールウエイト、または、株価ウエイトに基づいた資産の重み付けに基づいた比率でない資産の客観的な尺度の任意の組み合わせの比率を含んでもよい。
【0031】
1つの典型的な実施例では、客観的な尺度の任意の組み合わせの比率は、流動比率、負債比率、販売の1パーセントとしての経営費、および(または)債務返済比率のうち1つ以上を含んでもよい。
【0032】
1つの典型的な実施例では、客観的な尺度は、人口統計学上の資産の尺度を含んでもよい。
【0033】
1つの典型的な実施例では、人口統計学上の尺度は、従業員、床面積、事務所スペース、位置、および(または)、その他の人口統計学上の資産のうち1つ以上を含んでもよい。
【0034】
1つの典型的な実施例では、企業規模の尺度は、1つ以上の人口統計学上の資産の尺度を含んでもよい。
【0035】
1つの典型的な実施例では、人口統計学上の資産の尺度は、非金融メトリック、市場でないものに関連するメトリック、従業員の数、床面積、事務所スペース、および(または)、その他の人口統計学上の資産のうち1つ以上を含んでもよい。
【0036】
1つの典型的な実施例では、(c)は、地域的なメトリックを含む客観的な尺度に基づいた重み付けを含んでもよい。
【0037】
1つの典型的な実施例では、地域的なメトリックは、国内総生産(GDP)でない地域的なメトリックを含んでもよい。
【0038】
1つの典型的な実施例では、その方法は、指数に従った資産ポートフォリオを構築することを含むようなパッシブ投資方法を含んでもよい。
【0039】
1つの典型的な実施例では、資産のポートフォリオは、資金; 投資信託; ファンド・オブ・ファンズ; 資産会計; 株価指数連動型投資信託受益証券 (ETF); 分離会計、共同出資された信託; および(または)合資会社、の1つ以上を含んでもよい。
【0040】
1つの典型的な実施例では、その方法は、さらに、指数に従って取り引きするために多くの資産を選択すること; かつ、指数の前述のウエイトに基づいた1つ以上の前述の複数の資産を取引することを含んでもよい。
【0041】
1つの典型的な実施例では、その取引は、指数に基づいたポートフォリオをリバランスすることを含んでもよい。
【0042】
1つの典型的な実施例では、リバランスは、周期的な基準に基づいてリバランスすることを含んでもよい。
【0043】
1つの典型的な実施例では、リバランスは、閾値に到達した資産に基づいてリバランスすることを含んでもよい。
【0044】
1つの典型的な実施例では、その方法は、さらに指数に関連した規則で適用することを含んでもよい。
【0045】
1つの典型的な実施例では、時価総額でない加重ポートフォリオを構築する方法は、投資運用および(または) 投資ポートフォリオベンチマークのうち1つ以上に利用されてもよい。
【0046】
1つの典型的な実施例では、その方法は、強化された指数投資方法を含んでもよい。その方法は、持ち株、パフォーマンス、または特性のうち少なくとも1つが本質的に指数と似た方法で資産ポートフォリオを構築することを含んでもよい。
【0047】
1つの典型的な実施例では、その方法は、コンピューターに実装された方法でもよいし、(a)は、コンピューター化されたデータベースを使用してデータを集めることを含んでもよい。
【0048】
1つの典型的な実施例では、(c)は、複数の資産のそれぞれに関連した時価総額でない金融メトリック、および、前述の複数の資産のそれぞれに関連した非金融メトリック、に基づいて重み付けすることを含んでもよい。
【0049】
別の典型的な実施例では、資産における時価総額でない加重ポートフォリオを構築するためのシステムは、複数の資産に関するデータを収集する手段、資産の指数を生成するための複数の資産を選択する手段、前述の複数の資産それぞれの客観的な尺度に基づいた指数で選択された複数の資産のそれぞれに重み付ける重み付け手段、を含み、前述の重み付け手段は、複数の資産のうち少なくとも1つに重み付ける手段、かつ、時価総額、イコールウエイト、または株価ウエイトに基づいて重み付ける以外の重み付ける手段を含んでもよい。
【0050】
また、別の典型的な実施例では、資産における時価総額でない加重ポートフォリオ構築システムは、複数の資産に関するデータを収集するように構成され、資産の指数をする生成ための複数の資産を選択するように構成され、前述の複数の資産それぞれの客観的な尺度に基づいた指数で選択された複数の資産のそれぞれに重み付けるように構成され、複数の資産のうち少なくとも1つに重み付けるように構成され、時価総額、イコールウエイト、または株価ウエイトに基づいた以外に重み付けるように構成された、プロセッサを含んでもよい。
【0051】
別の典型的な実施例では、コンピューティングプラットフォームによって実行された場合、コンピューティングプラットフォームにオペレーションを実行させる命令を提供する機械可読媒体は、資産における時価総額でない加重ポートフォリオを構築するための方法を含み、その方法は、(a)複数の資産に関するデータを収集し、(b)資産の指数を生成するための複数の資産を選択し、(c)複数の資産それぞれの客観的な尺度に基づいた指数で選択された複数の資産のそれぞれに重み付けるもの、を含んでもよく、この重み付けは、(i)複数の資産のうち少なくとも1つに重み付けること、かつ、(ii)時価総額、イコールウエイト、および(または)株価ウエイトに基づいて重み付ける以外の重み付けること、を含んでもよい。
【0052】
さらに、本発明の様々な実施例の構成および作用と同様に、本発明の特徴および利点は、添付する図面を参照して以下に詳細に記述される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0053】
本発明の様々な典型的な実施例について、好ましい実施例を含めて以下に詳細に説明する。ここでは、特定の実装について説明するが、例示の目的のためだけであることに注意すべきである。関連技術に熟練している者は、他のコンポーネントおよび構成が本発明の思想や範囲から離れずに利用されうることを理解するだろう。
【0054】
図1は、本発明の典型的な実施例に従った指数生成および使用プロセスの典型的な配備を表している。典型的な実施例によれば、分析者は、指数を生成するためのコンピュータシステムを使用してもよい。分析者は、投資家によって取引されうる異なる種類の有価証券を提供するためのエンティティに関するデータを調査するために分析ソフトウェアを使用してもよい。有価証券を提供するエンティティの一例としては、株式上場企業でもよく、その株が為替で取引される。しかしながら、本発明は、さらに、エンティティおよび(または)有価証券に関わる情報の分析が利用可能(または利用可能になりえる)である場合に、取引されうる如何なるタイプの有価証券をもつどのようなエンティティにも適用可能である。
【0055】
典型的な実施例では、指数が、一旦、エンティティデータを利用して、アナリストによって生成されたならば、生成された指数は、有価証券ポートフォリオを構築するために使用されてもよい。投資家、アドバイザー、マネージャー、またはブローカーは、その後、多くの個人および機関投資家のための投資信託として購入された有価証券を管理してもよい。あるいは、購入された有価証券は、1人以上の投資家のために管理してもよい。後者の場合では、有価証券は、個人あるいは機関投資家のポートフォリオに含まれた指数に基づいて購入してもよい。
【0056】
図2は、本発明の典型的な実施例に従った指数生成プロセスの典型的なプロセス・フローチャートを表している。典型的な実施例では、指数を生成するため、分析ソフトウェアを使用するアナリストは、取引される有価証券をもつ様々なエンティティに関するエンティティデータにアクセスしてもよい。例えば、株式上場企業は、経営上の特定の財政面に関する情報を開示しなければならない。この情報は、多くのエンティティに集約されていてもよい。市場セクターおよび対応する指数は、その後、集約されたデータを使用して識別され生成されてもよい。
【0057】
さらに詳細には、指数は、特定の時価総額でないメトリクスに対してエンティティデータを正規化することにより、生成されてもよい。正規化されたエンティティデータは、典型的な実施例において、メトリックによって定義されるように、ビジネスセクターに対する各エンティティの貢献を記述したウエイティングファンクションを生成するために使用されてもよい。指数は、ウエイティングファンクションを使用して生成されてもよい。典型的な実施例によれば、一旦指数が生成されれば、指数は、メトリックによって定義されたビジネスセクターを追跡するために、または、指数を生成する情報を用いたときのエンティティによって提供された有価証券のポートフォリオを生成するために使用されてもよい。
【0058】
例えば、本発明の典型的な実施例においては、資産の時価総額でない加重ポートフォリオを構築する方法には、例えば、様々な資産に関するデータを収集すること、資産の指数を生成するために1つの資産グループを選択すること、資産グループの各メンバーの客観的な尺度に基づいた指数で選択された資産グループのそれぞれに重み付けすること、が含まれていてもよい。なお、重み付けには、全てまたは資産グループの一部に重み付けすること、および、時価総額、イコールウエイト、または株価ウエイトでないものに基づいて重み付けすることが含まれていてもよい。
【0059】
1つの典型的な実施例において、資産グループの各メンバーの重み付けは、様々なタイプの資産に重み付けすることが含まれていてもよい。様々なタイプの資産の例としては、株タイプ、商品タイプ、先物契約タイプ、債権タイプ、ミューチュアルファンドタイプ、ヘッジファンドタイプ、ファンド・オブ・ファンズタイプ、株価指数連動型投資信託受益証券 (ETF) タイプ、および、金融派生商品タイプの資産が含まれてもよいが、これらに限定されない。その重み付けにもまた、様々なタイプの資産の如何なるものにもネガティブウエイト(negative weighting)が含まれてもよい。
【0060】
本発明の典型的な実施例によれば、指数は、客観的な尺度に基づいて重み付けされてもよい。ここで、客観的な尺度には、原資産自体に関係のある尺度が含まれてもよい。その資産には、地方自治体、地方自治体の発行する債券、または商品が含まれてもよい。資産に関係する客観的な尺度には、収入、収益性、販売、総売上高、海外売上高、国内売り上げ、正味売上高、総売上高、利ざや、営業利益率、内部留保、株当り利益、帳簿価額、インフレのために調整された帳簿価額、再取得原価のために調整された帳簿価額、清算価値のために調整された帳簿価額、配当、資産、有形資産、無形資産、固定資産、財産、プラント、設備、営業権、資産の清算価値、負債、長期負債、短期負債、純資産、研究開発費用、売掛金、利払い前・税引き前・減価償却前・その他償却前利益(EBITDA)、買掛金、売上原価(CGS)、負債比率、予算、資本予算、現金収支予算、直接労務費予算、工場間接費予算、営業予算、販売予算、棚卸法、提示されたストックのタイプ、流動性、帳簿所得、税金収益、所得の資本化、営業権の資本化、利息の資本化、収入の資本化、資本投資、現金、補償、労働移動率、間接費、信用格付け、成長率、税率、会社の清算価値、現金の資本化、所得の資本化、収入の資本化、キャッシュ・フロー、および(または)、予期されたキャッシュ・フローの将来価値、の如何なる組み合わせが含まれてもよい。
【0061】
比率も使用されてもよい。典型的な実施例において、客観的な尺度に基づいた指数にある資産の重みには、時価総額、イコールウエイト、または株価ウエイトに基づいた資産を重み付けすることに基づいた比率でない資産の客観的な尺度の如何なる組み合わせが含まれてもよい。例えば、客観的な尺度の如何なる組み合わせの比率には、流動比率、負債比率、販売の1パーセントとしての経営費、または、債務返済比率が含まれてもよいが、これらに限定されない。
【0062】
典型的な実施例において、資産のポートフォリオには、例えば、1つ以上の、資金; 投資信託; ファンド・オブ・ファンズ;資産会計; 株価指数連動型投資信託受益証券 (ETF); 分離会計、共同出資された信託; および(または)合資会社が含まれてもよいが、これらに限定されない。
【0063】
典型的な実施例において、企業規模の尺度には、総収益、販売、収入、利払い前の税引前当期利益(EBIT)、利払い前・税引き前・減価償却前・その他償却前利益(EBITDA)、従業員の数、帳簿価額、資産、負債、または、純資産のうち、1つまたは1つ以上の組み合わせが含まれてもよい。
【0064】
1つの典型的な実施例において、企業規模の尺度には、人口統計学上の資産の尺度が含まれてもよい。人口統計学上の資産の尺度には、例えば、1つ以上の、非金融メトリック、市場以外に関連するメトリック、従業員の数、床面積、事務所スペース、または、資産の他の人口統計学上のもののうち、1つまたは如何なる組み合わせが含まれてもよい。
【0065】
典型的な実施例において、重み付けは、客観的な尺度に基づいていてもよく、その尺度には、地域的なメトリックが含まれてもよい。典型的な実施例における地域なメトリックには、国内総生産(GDP)の重み以外の地域なメトリックが含まれてもよい。
【0066】
図3は、本発明の典型的な実施例に従った指数使用プロセスの典型的なプロセス・フローチャートを表している。指数は、典型的な実施例によれば、指数生成プロセスから受け取られてもよく、ポートフォリオのために購入すべき有価証券の銘柄および量を決定するために使用されてもよい。その有価証券は、為替または他の市場から購入されてもよく、投資家または投資家グループの利益のために保持されされてもよい。その指数は、典型的な実施例によれば、例えば、周期的に更新されてもよいが、周期的には限定されず、ポートフォリオをリバランスするための基礎として使用されてもよい。
【0067】
別の典型的な実施例によれば、ポートフォリオは、例えば、予め決められた閾値に到達した場合、リバランスされる。このように、ポートフォリオは、時価総額でない指数に基づいて作成され維持されてもよい。
【0068】
リバランシングは、しきい値条件またはしきい値に到達する資産に基づくようになっている。例えば、リバランシングは、「資産のポートフォリオが市場価格で20%増加したとき」、または、「ポートフォリオ内のあるカテゴリの資産がそのポートフォリオの規模の32%を超過したとき」、または、「アメリカ大統領が、現職大統領と異なる政党から選出されたとき」のようなしきい値に到達したとき、リバランシングが起動してもよい。
【0069】
典型的な実施例における本発明では、時価総額でない加重ポートフォリオが資産運用または投資ポートフォリオベンチマーキングのために用いられてもよい。
【0070】
本発明の典型的な実施例は、コンピュータデバイス、プロセッサ、コンピュータ、および(または)通信デバイスに実装される。
【0071】
典型的な実施例におけるコンピュータは、バスに接続された1以上の中央処理ユニット(CPU)からなっていてもよい。プロセッサは、例えば、バスを介してメインメモリとアクセスしてもよい。そのコンピュータは、ネットワーク接続カード(NIC)、または、ネットワークへのアクセスするためのモデムのような入出力(I/O)サブシステムと接続されてもよい。なお、接続されるものはこれらに限定しない。そのコンピュータは、例えば、バスを介して直に補助メモリ、または、メインメモリと接続されてもよい。補助メモリには、ディスク記憶ユニットまたは他の記憶媒体が含まれてもよいが、これらに限定しない。典型的なディスク記憶ユニットには、例えば、ハードディスクのような磁気記憶デバイス、追記型(WORM)ドライブ、コンパクト・ディスク(CD)または光磁気ディスクのような光記憶デバイスが含まれてもよいが、これらに限定しない。他の補助メモリには、CD- ROMのようなリムーバブル記憶媒体と連動したリムーバブル・ディスク記憶デバイス、または、フロッピーディスクが含まれてもよい。主に、ディスク記憶ユニットは、一般にオペレーティング・システムと呼ばれるコンピューター・システムを操作するためのアプリケーション・プログラムを記憶してもよい。ディスク記憶ユニットは、さらに、(図示しない)データベースのドキュメントを格納してもよい。コンピューターは、バスによってI/Oサブシステムおよびディスク記憶ユニットと連動してもよい。バスもまた、出力のためのディスプレイ、および、キーボードとマウス、または他のポインティング/選択デバイスのような入力デバイスに接続されてもよい。なお、入力デバイスはこれらに限定しない。
【0072】
本明細書で、「コンピュータプログラム媒体」および「コンピュータ可読媒体」という用語は、例えば、リムーバブル記憶ドライブ、ハードディスクドライブに組み込まれたハードディスクなどのように一般に媒体と呼ばれるものを利用してもよい。なお、媒体はこれらに限定しない。これらのコンピュータ・プログラム製品は、コンピューター・システムにソフトウェアを提供する。本発明は、そのようなコンピュータ・プログラム製品を対象としてもよい。
【0073】
「1つの実施例」、「実施例」、「典型的な実施例」、「種々の実施例」などの参照で、記載された発明の実施例に、特定の形態、構造、または、性質が含まれてもよいが、全ての実施例における特定の形態、構造、または、性質を含むわけではない。さらに、「実施例」または「典型的な実施例」という語句の使用を繰り返しているが、同じ実施例を参照しているわけではない。
【0074】
以下の記述およびクレームにおいて、"接続:coupled"および"接続:connected"という用語がそれらの派生語と共に使用されることもある。ここでは、これらの用語は互いに同意語とするつもりではない。むしろ、特定の実施例において、"接続:connected"は、2つ以上の物が物理的にまたは電気的に互いに直接接触していること表現するために使用されることもある。"接続:coupled"は、2つ以上の物が物理的にまたは電気的に直接接触していることを意味することもある。しかし、"接続:coupled"はさらに、2つ以上の物が物理的にまたは電気的に直接接触しないが、互いに協力または相互作用することを意味することもある。
【0075】
ここでは、アルゴリズムは、一般に、所望の結果に導く動作または作用の矛盾の無いシーケンスとしてみなす。動作または作用は、物理的な量の物理的な操作を含む。通常では、これらの量は、必ずではないが、記憶、転送、結合、比較、および他の操作の可能な電気的または磁気的な信号の形式をとる。それは、これらの信号を、ビット、値、要素、シンボル、文字、用語、数などとし、主に共用のために、時として、利便性をもつ。しかしながら、これらの全ておよび同類のものは、適切な物理的な量に関係しており、これらの量に適用された単なる便利なラベルである。
【0076】
特別に述べた場合を除き、次の議論から明白になるよう、「処理」、「コンピューティング」、「計算する」、「決定する」などのような用語を詳細な議論を通じて使用する際には、コンピュータシステムのメモリ、レジスタ、他の情報記憶装置、転送装置、または表示デバイス内の物理的な量として類似して表される他のデータの中で、コンピュータシステムのレジスタおよび(または)メモリ内の物理的(電気的のような)な量として表されるデータを操作および(または)変換する、コンピュータ、コンピュータシステム、または、類似の電子コンピュータデバイスの動作および(または)処理のことについて述べている。
【0077】
同様に、「プロセッサ」という用語は、電子データを、レジスタおよび(または)メモリに格納される他の電子データに変換するためのレジスタおよび(または)メモリからの電子データを処理する任意のデバイス、または、デバイスの一部について述べている。「コンピューティングプラットフォーム」という用語は、1つ以上のプロセッサからなる。
【0078】
本発明の実施例には、ここで、オペレーションを実行するための装置が含まれてもよい。装置は、所望の目的ために特別に構成されてもよいし、また、デバイスに格納されているプログラムによって選択的に起動され、または、再構成される汎用のデバイスでもよい。
【0079】
本発明の種々の実施例について上述したが、それらは一例として表現されているに過ぎず、限定するものではない。
【0080】
このように、本発明の幅および範囲は、上述の典型的な実施例に限定されるべきではないが、次のクレームおよびその均等物に従ってのみ定義されるべきである。本発明における好適な実施例について特定の記述および図示を行ったが、関連技術において通常の技能をもつ者が、上述の記述または図示で、本発明の思想や範囲から離れずに細部について変更することができるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0081】
本発明の前述、他の特徴および利点は、下記(添付の図面で例示されるように、本発明の典型的な実施例のより多くの特定の記述)から明確になる。図面の中で、符号は、同一、機能的に類似、および(または)、構造上類似した構成要素を一般に示している。図面の番号は、構成要素の最初に現われ、図面の符号中の左端の数字よって示される。好ましい典型的な実施例は、次の図面の詳細な記述で以下に説明される。
【図1】本発明の典型的な実施例に従った指数生成と使用のプロセスの配備図
【図2】本発明の典型的な実施例に従った指数生成プロセスのプロセス・フローチャート
【図3】本発明の典型的な実施例に従った指数使用プロセスのプロセス・フローチャート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
資産における時価総額でない加重ポートフォリオを構築する方法であって、
(a)複数の資産に関するデータを収集する工程と、
(b)資産の指数を生成するための複数の資産を選択する工程と、
(c)前記複数の資産それぞれの客観的な尺度に基づいた指数で選択された前記複数の資産のそれぞれに重み付ける工程とを備え、
前記重み付けは、
(i )前記複数の資産のうち少なくとも1つに重み付ける工程と、
(ii)時価総額、イコールウエイト、または株価ウエイトのうち少なくとも1つに基づいた重み付けでない重みを付ける工程とを備えた方法。
【請求項2】
前記工程(c)は、前記複数の資産のそれぞれに重み付ける工程を備え、
前記資産のそれぞれが、株、商品、先物契約、債権、ミューチュアルファンド、ヘッジファンド、ファンド・オブ・ファンズ、株価指数連動型投資信託受益証券 (ETF)、金融派生商品、または、任意の資産に対するネガティブウエイトのうち少なくとも1つを備えた請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記工程(c)は、前記複数の資産のそれぞれに重み付ける工程を備え、前記資産のそれぞれが株を備えた請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記工程(c)は、前記複数の資産のそれぞれに重み付ける工程を備え、前記資産のそれぞれが商品を備えた請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記工程(c)は、前記複数の資産のそれぞれに重み付ける工程を備え、前記資産のそれぞれが先物契約を備えた請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記工程(c)は、前記複数の資産のそれぞれに重み付ける工程を備え、前記資産のそれぞれが債権を備えた請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記工程(c)は、前記複数の資産のそれぞれに重み付ける工程を備え、前記資産のそれぞれがミューチュアルファンドを備えた請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記工程(c)は、前記複数の資産のそれぞれに重み付ける工程を備え、前記資産のそれぞれがヘッジファンドを備えた請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記工程(c)は、前記複数の資産のそれぞれに重み付ける工程を備え、前記資産のそれぞれがファンド・オブ・ファンズを備えた請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記工程(c)は、前記複数の資産のそれぞれに重み付ける工程を備え、前記資産のそれぞれが株価指数連動型投資信託受益証券(ETF)を備えた請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記工程(c)は、前記複数の資産のそれぞれに重み付ける工程を備え、前記資産のそれぞれが金融派生商品を備えた請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記工程(c)は、前記複数の資産のそれぞれに重み付ける工程を備え、前記資産のそれぞれが任意の資産に対するネガティブウエイトを備えた請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記ネガティブウエイトは、任意の有価証券、資産ポートフォリオ、ヘッジファンド、または買い持ち/空売りのうち少なくとも1つに対するパフォーマンスを確立するまたは測定するうち少なくとも1つの目的のために実行される請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記工程(c)は、前記客観的な尺度に基づいて重み付け、前記客観的な尺度は、前記複数の資産のそれぞれに関連する企業規模の尺度からなる請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記企業規模の尺度は、総収益、販売、収入、利払い前の税引前当期利益(EBIT)、利払い前・税引き前・減価償却前・その他償却前利益(EBITDA)、従業員の数、帳簿価額、資産、負債、または純資産のうち少なくとも1つからなる請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記工程(c)は、前記客観的な尺度に基づいて重み付け、前記客観的な尺度は、原資産自体に関係のある尺度からなる請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記資産は、地方自治体、地方自治体の発行する債券、または商品からなる請求項16に記載の方法。
【請求項18】
資産に関係する前記客観的な尺度は、収入、収益性、販売、総売上高、海外売上高、国内売り上げ、正味売上高、総売上高、利ざや、営業利益率、内部留保、株当り利益、帳簿価額、インフレのために調整された帳簿価額、再取得原価のために調整された帳簿価額、清算価値のために調整された帳簿価額、配当、資産、有形資産、無形資産、固定資産、財産、プラント、設備、営業権、資産の清算価値、負債、長期負債、短期負債、純資産、研究開発費用、売掛金、利払い前・税引き前・減価償却前・その他償却前利益(EBITDA)、買掛金、売上原価(CGS)、負債比率、予算、資本予算、現金収支予算、直接労務費予算、工場間接費予算、営業予算、販売予算、棚卸法、提示されたストックのタイプ、流動性、帳簿所得、税金収益、所得の資本化、営業権の資本化、利息の資本化、収入の資本化、資本投資、現金、補償、労働移動率、間接費、信用格付け、成長率、税率、会社の清算価値、現金の資本化、所得の資本化、収入の資本化、キャッシュ・フロー、または、予期されたキャッシュ・フローの将来価値、のうち少なくとも1つからなる請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記工程(c)は、前記客観的な尺度に基づいた指数で前記資産のそれぞれに重み付け、前記客観的な尺度は、時価総額、イコールウエイト、または、株価ウエイトに基づいた資産の重み付けたものに基づいた比率でない資産の前記客観的な尺度の任意の組み合わせの比率からなる請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記客観的な尺度の任意の組み合わせの比率は、流動比率、負債比率、販売の1パーセントとしての経営費、または、債務返済比率のうち少なくとも1つからなる請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記客観的な尺度は、人口統計学上の資産の尺度からなる請求項16に記載の方法。
【請求項22】
前記人口統計学上の尺度は、従業員、床面積、事務所スペース、位置、または、その他の人口統計学上の資産のうち少なくとも1つからなる請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記企業規模の尺度は、前記人口統計学上の資産の尺度のうち少なくとも1つからなる請求項14に記載の方法。
【請求項24】
前記人口統計学上の尺度は、非金融メトリック、市場でないものに関連するメトリック、従業員の数、床面積、事務所スペース、または、その他の人口統計学上の資産のうち少なくとも1つからなる請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記工程(c)は、前記客観的な尺度に基づいて重み付け、前記客観的な尺度は、地域的なメトリックからなる請求項1に記載の方法。
【請求項26】
前記地域的なメトリックは、国内総生産(GDP)でない地域的なメトリックからなる請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記方法は、前記指数に従った資産ポートフォリオを構築する、パッシブ投資方法からなる請求項1に記載の方法。
【請求項28】
前記資産ポートフォリオは、資金; 投資信託; ファンド・オブ・ファンズ; 資産会計; 株価指数連動型投資信託受益証券 (ETF); 分離会計、共同出資された信託;または合資会社、のうち少なくとも1つからなる請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記方法は、さらに、前記指数に従って取り引きするために多くの資産を選択する工程; かつ、前記指数の前記ウエイトに基づいた1つ以上の前記複数の資産を取引する工程、からなる請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記取り引きは、前記指数に基づいたポートフォリオをリバランスする工程からなる請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記リバランスは、周期的な基準に基づいてリバランスする工程からなる請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記リバランスは、閾値に到達した資産に基づいてリバランスする工程からなる請求項30に記載の方法。
【請求項33】
前記方法は、さらに前記指数に関連した規則で適用する工程、からなる請求項29に記載の方法。
【請求項34】
前記時価総額でない加重ポートフォリオを構築する方法は、投資運用または投資ポートフォリオベンチマークのうち少なくとも1つ以上のために利用される請求項1に記載の方法。
【請求項35】
強化された指数投資方法からなる前記方法は、持ち株、パフォーマンス、または特性のうち少なくとも1つが本質的に前記指数と似た方法で資産ポートフォリオを構築する工程からなる請求項1に記載の方法。
【請求項36】
前記方法は、コンピューターに実装された方法であって、前記工程(a)は、コンピューター化されたデータベースを使用して前記データを収集する工程からなる請求項1に記載の方法。
【請求項37】
前記工程(c)は、前記複数の資産のそれぞれに関連した時価総額でない金融メトリック、および、前記複数の資産のそれぞれに関連した非金融メトリック、に基づいて重み付けする工程からなる請求項1に記載の方法。
【請求項38】
資産における時価総額でない加重ポートフォリオを構築するシステムであって、
複数の資産に関するデータを収集する手段と、
資産の指数を生成するための複数の資産を選択する手段と、
前記複数の資産それぞれの客観的な尺度に基づいた指数で選択された前記複数の資産のそれぞれに重み付ける重み付け手段とを備え、前記重み付け手段は、
前記複数の資産のうち少なくとも1つに重み付ける手段と、
時価総額、イコールウエイト、または株価ウエイトのうち少なくとも1つに基づいた重み付けでない重みを付ける手段とを備えたシステム。
【請求項39】
コンピュータに実装されたシステムであって、
複数の資産に関するデータを収集するように構成され、
資産の指数をする生成ための複数の資産を選択するように構成され、
前記複数の資産それぞれの客観的な尺度に基づいた指数で選択された前記複数の資産のそれぞれに重み付けるように構成され、
前記複数の資産のうち少なくとも1つに重み付けるように構成され、
時価総額、イコールウエイト、または株価ウエイトのうち少なくとも1つに基づいた重み付けでない重みを付けるように構成されたプロセッサを備えた、資産における時価総額でない加重ポートフォリオ構築システム
【請求項40】
コンピューティングプラットフォームによって実行された場合、コンピューティングプラットフォームにオペレーションを実行させる命令を提供する機械可読媒体であって、
(a)複数の資産に関するデータを収集する工程と、
(b)資産の指数を生成するための複数の資産を選択する工程と、
(c)前記複数の資産それぞれの客観的な尺度に基づいた指数で選択された前記複数の資産のそれぞれに重み付ける工程とを備え、
前記重み付けは、
(i)前記複数の資産のうち少なくとも1つに重み付ける工程と、
(ii)時価総額、イコールウエイト、または株価ウエイトのうち少なくとも1つに基づいた重み付けでない重みを付ける工程とを備えた、資産における時価総額でない加重ポートフォリオを構築する方法からなるオペレーションを前記コンピューティングプラットフォームに実行させる機械可読媒体。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2007−522562(P2007−522562A)
【公表日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−552146(P2006−552146)
【出願日】平成17年1月27日(2005.1.27)
【国際出願番号】PCT/US2005/002345
【国際公開番号】WO2005/076812
【国際公開日】平成17年8月25日(2005.8.25)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フロッピー
【出願人】(506265967)リサーチ アフィリエイツ エルエルシー. (5)