説明

時刻同期装置およびその時刻同期補正方法

【課題】GPS衛星電波が受信出来ない時も正確に同期タイミング信号を出力する時刻同期装置およびその時刻同期補正方法を提供する。
【解決手段】内蔵発振器1は、GPS受信器Rからの1pps信号と出力するクロックと間の位相差信号を発振制御部3へ出力し、この位相差を無くす発振周波数制御信号が発振制御部3内蔵発振器1へ出力される。1pps信号が断となった場合、発振制御部3は、ログ部LGのドリフト記録部5と信号断時間記録部6から、予め測定記録していた単位時間あたりの内蔵発振器1の周波数のドリフト量と、断時間とからドリフトを補正する発振周波数制御信号を生成して内蔵発振器1へ出力し、タイミング信号発生部2は、内蔵発振器1からのクロックにより生成した同期タイミング信号を外部へ出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、GPS衛星が送信する時刻情報を利用した時刻同期装置およびその時刻同期補正方法に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話システムでの移動通信基地局装置間のタイミング同期システム、広い地域に亘り電力供給を行う電力系統で系統切替を行う電力保護制御システム等では、遠隔地点間に設置された装置同士での動作タイミングの同期をとるためにGPS衛星からの時刻情報を用いて時刻同期を取る方法(以下、GPS法と呼ぶ。)がある。
【0003】
このGPS法では、衛星から送信される1秒間隔の時刻情報を受信し、装置間を±1マイクロ秒以下の精度で時刻同期させることができる。
【0004】
しかしながら、GPS法による時刻同期には、地球を周回する複数、4個以上のGPS衛星からの電波受信が必要であり、衛星からの微弱電波を受信するためのアンテナを屋外に設置する必要がある。また、GPS衛星からの電波を受信するGPS受信器が受信する周回しているGPS衛星数や、それぞれの衛星に対する受信感度は時間により変化する。
【0005】
特に、屋内や、ビル間、谷合等、GPS衛星からの微弱電波を受信しにくい場所にGPS受信器が設置される場合、受信衛星数が時刻情報を得るのに必要となる同時補足衛星数の4個より少なくなり、GPS受信器からの時刻情報(同期信号)が停止する場合がある(例えば、特許文献1。)。この場合、時刻同期している装置は、所定のサービスが実現できなくなることもある。
【0006】
図5は、従来の時刻同期装置の一例の動作処理を説明する機能ブロック図である。
図5において従来の時刻同期装置TXは、GPSアンテナaと、GPS受信器Rxと、内蔵発振器10、内部時計として機能するタイミング信号生成部20、および内蔵発振器の制御を行う発振制御部30からなる同期処理装置SXとを備えている。
【0007】
GPSアンテナaは、通常GPS衛星4個からの電波が受信可能な周囲の空が広く見える場所に設置され、GPS受信器Rxは、衛星からの電波を受信し受信同期信号Sを1秒間隔(1pps)で内蔵発振器10へ出力すると同時に、NMEAフォーマットでカレンダ情報等の側位情報をタイミング信号生成部2へ出力する。
【0008】
内蔵発振器10は、NCO(数値制御発振器)または、VCO(電圧制御発振器)であり、本来マイクロ秒以下の安定度を持つクロックを出力する。そして、1秒毎にGPS受信器Rから入力する受信同期信号Sとクロック出力との間の入出力タイミングの位相差を測定しその位相差信号を発振制御部30へ出力する。
【0009】
発振制御部30は、予め設定された位相差信号に応じて即ち、位相差を無くすように内蔵発振器10の自走発振周波数を制御するデータ(もしくは電圧)を内蔵発振器10へ出力する。ことにより所定の高周波のクロックを出力することにより装置内部の同期タイミング信号をタイミング信号生成部20へ出力する。
【0010】
少なくとも4個のGPS衛星からの電波が受信出来なくなるとGPS受信器Rでは1ppsで出力する同期クロックの生成、出力が出来なくなる。この場合、サービスを継続するために、高価な時刻情報を内蔵する原子時計(時計)を用いるか、又は、受信停止時に、例えば、発振制御部30に温度補償を施した(10−8乗)の様な高精度な発振器を用いる。そして、同期クロックが無い場合はそのまま自走周波数を保持して対応する方法もある(例えば、特許文献2。)が、後者を採用するにしても安定度を高めなければならないため、装置コスト、サイズがアップしてしまうという課題がある。
【0011】
また、移動通信基地局や、電力保護システム装置に接続されたGPS受信器の設置環境が周辺にビルが増えたり、アンテナ周辺に樹木が繁ることにより変化して受信信号の品質、つまり受信環境が劣化してもシステム管理者に判りにくく、GPS受信器、およびシステムの受信環境変化への対応、管理が難しい問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2004−304341号公報
【特許文献2】特開平8−105984号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
従来のGPS受信器からの時刻情報を利用した複数の装置を同期させるGPS法では、必要な数のGPS衛星からの電波が受信できない場合の同期処理の停止を防ぐために、時刻情報を内蔵の高精度発振器に切り替えて取得する方法もあるが、装置コスト、サイズがアップし、受信環境の変化により受信信号の品質が劣化してもシステム管理者に判りにくく、GPS受信器、およびシステムの受信環境変化への対応、管理が難しい問題があった。
【0014】
本発明は上記問題を解決するためになされたもので、衛星電波を受信できない場合にも正確な同期タイミング信号を提供することが可能なGPS受信を利用した時刻同期装置およびその時刻同期補正方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的を達成するために、本発明の時刻同期装置は、複数の装置の間で前記各装置を時刻同期して運用するために、前記各装置に備えられ、GPS衛星からの時刻情報を受信して前記各装置に同期タイミング情報を生成して出力する時刻同期装置において、GPS衛星から受信する時刻情報と、前記時刻情報から生成した周期的な受信同期信号とを出力するGPS受信器と、発振周波数制御信号と前記受信同期信号とが入力され、前記発振周波数制御信号により制御されるクロックと、前記出力するクロックと入力される前記受信同期信号との間の位相差を表す位相差信号とを出力する内蔵発振器と、前記GPS受信器から入力される前記時刻情報と前記内蔵発振器から入力される前記クロックとから当該装置の内部時計として前記同期タイミング情報を生成して出力するタイミング信号生成手段と、前記出力される前記受信同期信号を監視し、前記受信同期信号を受信できないタイミングを示す受信断の情報を出力する時刻情報監視手段と、前記位相差信号と、前記同期タイミング情報と、前記受信断の情報とが入力され、前記同期タイミング情報を参照しつつ、前記受信断の情報が入力されていないタイミングには、前記内蔵発振器へ前記位相差を無くすように前記発振周波数制御信号を出力し、前記受信の情報断が入力されているタイミングには、受信断の開始と受信断が回復したタイミング、および両タイミングでの発振周波数を制御する周波数制御情報を記録手段に書込み記憶蓄積すると共に、受信断の回復時には、書き込まれる前記両タイミングでの前記周波数制御情報から当該受信断の間の単位時間あたりの前記発振周波数制御信号の変化の割合を算出してドリフト量として前記記録手段に新たに書き込み、前記受信断が開始したタイミングには、前回書き込まれた前記ドリフト量を読み出し、読み出したドリフト量を補正するように発振周波数制御信号を生成して前記内蔵発振器へ出力する制御を行う発振制御手段とを備えることを特徴とする。
【0016】
また本発明の時刻同期装置の時刻同期補正方法は、GPS受信器と、時刻情報監視手段と、内蔵発振器と、発振制御手段と、タイミング信号生成手段とを有して複数の装置を時刻同期して運用するために前記各装置に備えられ、GPS衛星からの時刻情報を受信して前記装置毎に同期タイミング情報を生成して出力する時刻同期装置の時刻同期補正方法において、GPS受信器は、GPS衛星から受信する時刻情報と、前記時刻情報から生成した周期的な受信同期信号とを出力し、前記内蔵発振器は、前記発振制御手段から入力される発振周波数制御信号により制御されるクロックを出力するとともに、前記受信同期信号が入力され、前記出力するクロックと前記受信同期信号との間の位相差を表す位相差信号を出力し、タイミング信号生成手段は、前記GPS受信器から入力される前記時刻情報と前記内蔵発振器から入力される前記クロックとから当該装置の内部時計として前記同期タイミング情報を生成して出力し、前記時刻情報監視手段は、前記出力される前記受信同期信号を監視し、前記受信同期信号を受信できないタイミングを示す受信断の情報を出力し、前記位相差信号と、前記同期タイミング情報と、前記受信断の情報とが入力される前記発振制御手段は、前記同期タイミング情報を参照しつつ、前記受信断の情報が入力されていないタイミングには、前記内蔵発振器へ前記位相差を無くすように前記発振周波数制御信号を出力し、前記受信の情報断が入力されているタイミングには、受信断の開始と受信断が回復したタイミング、および両タイミングでの発振周波数を制御する周波数制御情報を記録手段に書込み記憶蓄積すると共に、受信断の回復時には、前記書き込まれる前記両タイミングでの前記周波数制御情報から当該受信断の間の単位時間あたりの前記発振周波数制御信号の変化の割合を算出してドリフト量として前記記録手段に新たに書き込み、前記受信断が開始したタイミングには、前回書き込まれた前記ドリフト量を読み出し、読み出したドリフト量を補正するように発振周波数制御信号を生成して前記内蔵発振器へ出力する制御を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、衛星電波を受信できない場合にも正確な時刻情報を取得することが可能なGPS受信を利用した時刻同期装置およびその時刻同期補正方法を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施例に係わり、GPS衛星からの時刻同期信号を用いて時刻同期動作をする携帯電話システムにおける基地局間接続の系統図。
【図2】本発明の実施例に係わり、GPS衛星からの電波を受信して時刻同期動作をする時刻同期装置を備える基地局の動作説明をする機能ブロック図。
【図3】本発明の実施例に関わる時刻同期装置の動作処理を説明する機能ブロック図
【図4】受信同期信号が受信できない場合の同期処理部の各部の動作波形図の1例。
【図5】従来の時刻同期装置の一例の動作処理を説明する機能ブロック図
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
【実施例】
【0020】
図1は、本発明の実施例に係わり、GPS衛星からの時刻同期信号を用いて時刻同期動作をする携帯電話システムにおける基地局間接続の系統図、図2は、本発明の実施例に係わり、GPS衛星からの電波を受信するGPS受信器を用いて時刻同期動作をする時刻同期装置を備える基地局の動作説明をする機能ブロック図である。
図1において、携帯電話システムは、基地局Bs1〜Bsn、各基地局と無線通信する複数の端末P、およびそれらの各端末Pとの接続処理を行う交換局X、各交換局を接続する幹線等からなる携帯電話網N、各基地局の動作を監視、制御し、各基地局Bsとの間を制御網CNで接続され各基地局Bsの運用を管理する監視制御センターCとを備え、各基地局Bs1〜Bsnは、それぞれが受信可能ないずれからの複数のGPS衛星g1〜gmの電波を受信して時刻同期を取っている。
【0021】
図2において基地局Bs1〜Bsnは、それぞれ、監視制御センターCや基地局Bs間での動作の時間同期を取るための時刻同期装置Tと、端末Pと無線通信する無線装置や、無線信号を変復調した電話信号を交換局との間で伝送する伝送装置等の基地局設備Qと、時刻同期装置Tおよび基地局設備Qの動作状態のモニタ・制御データを監視制御センターCとの間で制御通信網CNを介して送受信するメンテナンス部Mを備えている。
【0022】
時刻同期装置Tは、GPS衛星g1〜gmのうちいずれか複数からの衛星電波を受信し、時刻情報を出力するGPS受信器Rと、GPS受信器Rから出力される時刻情報を処理して、基地局1でタイミング情報を必要とする例えば、無線通信処理部等へ同期タイミング信号を出力する同期処理部Sと、図示されない自装置の動作状態を監視する監視制御手段と、および監視制御手段が取得した監視データを記憶するログ部LGとを備えている。
【0023】
このログ部LGは、データを監視制御センターCに向け所定のモニタリング手順により時刻同期装置Tのメモリ(記憶手段)からデータが読み出し、モニタデータやアラームを送信し、また所要のインタフェースを介して保守ツールによって上記メモリからデータを読み出す事が可能である。
【0024】
また、このログ部LGは、各基地局1のメンテナンス部Mに含まれ、そのモニタ機能構成の一部として設けられるものであるが、ここでは説明の利便上、同期処理部Sの一構成として動作説明を行う。
【0025】
GPS受信器Rから1ppsで出力される受信同期信号(同期クロック)の生成、出力がなくなった場合、従来の方法では、精確なクロックを基地局に出力するために自走周波数が安定な高価な時刻同期装置を用いる問題があった。そして更に、装置故障なのか、受信環境からの受信不良なのかが特定できず、衛星電波の周囲環境からの受信不良原因に対応することが困難であった。
【0026】
本実施例による時刻同期装置Tでは、内蔵発振器1と発振制御器3とが受信同期信号である1pps信号が受信出来なかった期間での発振周波数制御の動作経過を記録し、その記録を参照することにより周囲状況を考慮に入れて受信不良に対応し、高価な内蔵発振器を用いることなく高精度なクロック(同期タイミング信号)を生成して出力することが可能である。
【0027】
図3は、本発明の時刻同期装置の実施例に関わる動作処理を説明する機能ブロック図である。
図3において時刻同期装置Tは、GPSアンテナa、GPS受信器R、内蔵発振器1、内部時計として機能するタイミング信号生成部2、内蔵発振器の制御を行う発振制御部3、GPS受信器Rが出力する受信同期信号の有無を監視する信号断検出部4、ドリフト記録部5、信号断時間記録部6を備えている。図5に示された従来の時刻同期装置Txと重複する点は、符号を読み替える等により容易に類推できるので詳細説明は省略する。
【0028】
本実施例では、従来例と異なり、発振制御部3は、信号断検出部4からの信号断検出信号に基づきドリフト記録部5、信号断時間記録部6と共に後述の各種データを記録蓄積するログ部LGの一部となっている。
【0029】
GPSアンテナaは、通常GPS衛星からの電波が受信可能な周囲の空が広く見える場所に設置される。GPS受信器Rは、4個の衛星からの電波を受信し、マイクロ秒以下の制度を持つ高精度な受信同期信号Srを1秒間隔(1pps)で内蔵発振器1へ出力すると同時に、NMEAフォーマットでカレンダ情報等の時刻情報をタイミング信号生成部2へ出力する。
【0030】
また、GPS受信器によっては、1ppsの受信同期信号に加えて、例えば、10MHzのクロックを出力するものもあるが、以下では、1ppsの受信同期信号Srを出力する場合について説明する。
【0031】
内蔵発振器1は、NCO(数値制御発振器)または、VCO(電圧制御発振器)であり、例えば、1ppsの同期信号と30MHzのマイクロ秒以下のジッタ安定度を持つクロックとを生成して出力する。そして、1秒毎にGPS受信器Rから入力する受信同期信号Sを基準として、クロックを分周した信号とを比較することにより入出力タイミングの位相差を測定しその位相差信号を発振制御部3へ出力する。
【0032】
発振制御部3は、入力される位相差信号の位相差が無くなるよう内蔵発振器1の発振周波数を制御するデータ(もしくは電圧)、である発振周波数制御信号を内蔵発振器1へ出力することにより例えば、30MHzの様な所定の高周波のクロックCkを装置内部の同期用の信号として内蔵発振器1からタイミング信号生成部2へ出力する制御を行う。
【0033】
この内蔵発振器1と発振制御部3とのPLL(フィードバック)制御により、GPS受信器Rからの全システムでの基準となる1ppsの受信同期信号とクロックCkとは、位相がロックするので、全基地局Bsの間で同期した動作が可能となる。
【0034】
タイミング信号生成部2は、このクロックCkを分周、てい倍等の処理を行うと共に、GPS受信器から入力されるNMEAフォーマットの時刻情報、データを参照し内部時計情報を生成することにより、時刻同期装置T、および同期処理部装置S内部で利用する、例えば発振制御部3に出力するのを始め、自分の属する基地局Bs内で必要とする同期タイミング信号を生成して同期処理装置Sの内外部へ出力する。
【0035】
ところで、GPS受信器Rは、GPS衛星電波を正常受信時には受信復調した受信同期信号srを1ppsで出力している。信号断検出部4はこの受信同期信号srを監視し、出力されない(受信できない)場合、信号断検出信号(状態フラグ)をログ部LGの発振制御部3、ドリフト記録部5、信号断時間記録部6へ出力する。
【0036】
図4は、受信同期信号srが受信できなくなる場合の(a)信号断検出信号、(b)位相差信号、(c)発振周波数制御信号の状態を説明する波形図の1例である。
図4において、タイミングt1になり信号断となると、「H」のフラグが信号断検出部4から出力される。発振制御部3は、ドリフト記録部5に発振制御部3が内蔵発振器3から入力される位相差信号(dp1)、内蔵発振器1に出力する発振周波数制御信号のレベル(c1)を書き込み記憶させる。また同時に、タイミング信号生成部2から受信している同期タイミング信号(時刻)により「H」になった時刻(タイミングt1)を信号断時間記録部6へ書き込み記憶させる。なお、このタイミング記録は、信号断時間記録部6が常に同期タイミング信号を受信して、フラグが「H」になったタイミングt1を直接記録しても良い。
【0037】
発振制御部3は、電源投入後始めて受信同期信号srが受信できなくなった場合は、従来の時刻同期装置Txで行われたのと同様に、内蔵発振器1が自走発振する周波数のクロックckを出力する。この場合、発振周波数制御信号は、デフォルト値、もしくは、無入力の何れかに設定される。そして再び4個以上の衛星電波を受信し、受信同期信号srの出力が開始(再開)される(タイミングt2)と、信号断検出部4はフラグを「L」に戻す。
【0038】
発振制御部3は、内蔵発振器1から入力される位相差信号dp2を監視して所定の位相差範囲に入ったか否かのLock/Unlock信号、即ち位相ロック判定信号を生成している。
【0039】
発振制御部3は、フラグを「L」受信後、ドリフト記録部5に発振制御部3が内蔵発振器1から入力される位相差信号dp2、および「L」になったのち位相ロックした時刻タイミングtLに内蔵発振器1に出力する発振周波数制御信号のレベルc2、信号断時間記録部6へ「L」になったタイミングt2、および「L」になったのち位相ロックした時刻タイミングtLを書き込み記憶させる。
【0040】
そして発振制御部3は、ドリフト記録部5から発振周波数制御信号のレベルc1を読み出し、発振周波数制御信号のレベルc2との差(例えば、dc1)を求める。この発振周波数制御信号は、内蔵発振器1がVCOで有ればその発振周波数を設定する電圧であるので、その電圧差は、周波数差、即ち周波数のドリフト値と対応する。
【0041】
また、信号断時間記録部6から、タイミングt1を読み出し、タイミングtLとの時間dtを求める。ここで、タイミングt1での発振周波数制御データは、それまでの受信同期信号srが正常な状態で受信している時の値と仮定する。そして、dc1をdtで除すれば、単位時間あたりのドリフト量DFが求められる。発振制御部3はこのドリフト量DFを、ドリフト記録部5に書き込み記録する。
【0042】
なお、上記説明では、ドリフト量算出のタイミングを位相ロックをしたタイミングtLを用いているが、近似値としてフラグがLになったタイミングt2を採用しても良い。
【0043】
以上の初期記録後、もし、受信中の受信同期信号srがタイミングTXに受信できなくなった場合、発振制御部3は、タイミング信号生成部2から入力する同期タイミング信号(時刻情報)を元にタイミングTXからの経過時間に値対応してドリフト量DFから換算する発振制御信号を内蔵発振器1へ出力する。
【0044】
また、この受信同期信号srの受信中断時の新たなドリフト量DFを求め、所定の期間か回数、受信中断記録としてドリフト量DFをドリフト記録部5に書き込み記録するか、又は、読み出した後、記憶していたドリフト量を上書き更新する。
【0045】
この方法により、内蔵発振器1は、高精度の発振器を用いなくとも、受信同期信号srが受信できなくなる前の発振周波数のドリフトから高精度のクロック、および同期タイミング情報を出力する補正が可能になる。
【0046】
従来では受信できなくなった場合、発振周波数制御信号をそのまま維持するので、ドリフト補正が行われていなかったが本実施例では、そのドリフトの振る舞いを反映した補正が可能である。
【0047】
以下続いて、周囲環境の変化に対応可能な本実施例のクロック、および同期タイミング信号の補正方法を説明する。図3に戻り、前述の如く発振制御部3は、信号断検出部4からの信号断検出信号に基づきドリフト記録部5、信号断時間記録部6へ、後述の各種データを記録保存する制御を行いログ部LGを構成している。
【0048】
発振制御部3にデジタル処理を行うCPU(図示せず。)を用いる場合、ログ部LG、即ちドリフト記録部5、信号断時間記録部6へ記録保存されたデータは、内部バス等により更に基地局Bsのメンテナンス部Mへ出力される。また、ドリフト記録部5、信号断時間記録部6は、実際には大容量の半導体メモリ等の記憶手段である。そして、発振制御部3のCPUによって前述のデータの他、例えば、図示されない同期処理部装置Sの温度データ等のセンサデータも記憶手段へ書き込み記録、読み出し等の所定のデータ入出力処理が行われ、メンテナンス部Mへ転送される。
【0049】
さて、ここで、GPS衛星電波の受信、即ち、受信同期信号srの受信状態を考えると、都市の建造物密集地や、反対に地方の谷合部等に設置されている基地局BSでは、天空の視野角が狭く4個の衛星が受信出来ない場合が有る。
【0050】
加えてGPS衛星電波が、建築物や近傍斜面から反射されマルチパス反射により、受信タイミングに誤作動が生じ、受信同期信号srに遅れやジッタが発生する場合も生じる。また遮蔽や、マルチパス反射は、大型車両等の移動体によって不定期に発生する場合もある。
【0051】
これらは、何れもGPS衛星が周回衛星であることから受信不良原因が様々になるため、一律に補正を行うことが困難であるが、ログ部LGに記録蓄積されたデータを統計的に解析、処理して受信パターンを分類する。そして、そのパターンと現在受信している状況を比較参照することによりどの様な原因で受信不良になったかを推定し、補正方法を調整するか、また同期処理装置Sの不具合と判定することが可能、又は、推定、および判定を支援することが出来る。
【0052】
これらは、発振制御部3が、ログ部LGのCPUとして動作する間に所定の判定プログラムにより判定する。又は、基地局BSのメンテナンス部MのCPU、もしくは監視制御センターCの監視制御装置の制御手段が、同様に判定プログラムに従って、例えば、定期的なモニタやセルフテストを実施することによって判定される。
【0053】
(1)1ppsでの受信同期信号srの受信不能時間(回数)が長い(多い)か、又はシフトして増加する傾向にある。
【0054】
この、状態は、GPSアンテナaが定常的に衛星電波を受信できなくなる環境に在る場合に発生する。例えば、基地局Bsの子局のアンテナaの西側の近傍に大きなビル等が有る場合、1日の間数回から数十回程度の回数で数秒間に数秒から数十秒間の受信断が生じる。
【0055】
これは、子局設置当初からそのような状態がログ部LGに記憶されるので、その子局固有の環境に従った動作としてメンテナンス部M、又は、監視制御センターC側でのモニタデータの信号処理、判定処理等を行えば良い。ところが、設置当初は、受信断が無いか、又は日に数回程度であったにも関わらず、十数回から数十回に増加してその状態が定常化しているとすれば、アンテナ設置後の新たな構造物による遮蔽の可能性が高い。また、樹木等でアンテナが次第に遮蔽される場合もモニタデータに同様の傾向がある。この受信断の回数や時刻(時間)情報は、信号断時間記録部6に記憶されると共に、所定の条件を越える場合には、受信同期信号異常のアラームがメンテナンス部Mへ出力される。
【0056】
また、この場合、前述の如く信号断になるタイミングに対応して発振周波数制御電圧がドリフト記録部5に記憶されているので、そのデータと参照することにより同期処理部Sに関わる故障、不具合があるか否かを推定することも可能になる。即ち、不具合時には、単位時間に対する発振周波数制御データ即ち、ドリフト量が以上に大きくなるか、反対に、ドリフトが無い様なデータが記録される。
【0057】
また、ログ手段、または、発振制御部3が入力される位相差信号と、発振周波数制御信号、即ちドリフト量の照合を取れば、その有無、レベルに応じて機器に関わる異常なのかが推定可能になる。位相差信号が設計範囲内であり、受信断状態でドリフト量(補正出力される発振周波数制御信号)がそれに対応した値を出力していれば、正常である。また、位相差信号が無いか、異常に大きく、ドリフトが大きいか小さいかなど照合関係に異常が有れば不具合であることが判断できる。
【0058】
この(1)始め、後述の(2)、(3)で述べられる異常状況については、数日から数ヶ月の中、長期に亘る記録データを統計的に解析することによりその子局、基地局に備えられる時刻同期装置毎の異常判定プログラム(判定条件)を作成する。そして、そのプログラムがログ部LG、監視制御センターCのCPUに予めインストールされて装置異常か否かの判定処理が行われる。
【0059】
なお、このプログラムは、在る初期設定状態から記録データを学習することにより判定条件や処理手順が自動的に変更されて行くものもよく、その場合プログラムがインストールされる部位がログ部LGか、メンテナンス部Mか、監視制御センターCなのかで適宜調整される。
【0060】
(2)1ppsでの受信同期信号srの受信断回数(時間)が離散的に発生する。
【0061】
この状態は、アンテナa近傍を大型車両等が通過、一時的に存在することにより、アンテナが遮蔽されるか、又は、車両から衛星電波が反射されることにより発生するマルチパス反射により誤動作する場合に発生する。この状態の解析は、次の(3)と共通に位相差信号(図4におけるdpx)を監視することにより検討するとよい。
【0062】
この場合も機器不具合か、周囲環境の影響によるものかは、前記(1)の状態と同様に統計的に基準を予め作成しておき、その基準内か装置異常かの解析を行うことにより判定する。
【0063】
(3)受信断にはならないが位相差が所定の値よりも大きい回数が多い。(発振周波数制御信号が異常に大きく変動する。)。
【0064】
マルチパス反射波受信は、衛星からの直接波に代わり、もしくは直接波と合わせてアンテナa近傍の建造物、又は山の斜面等から反射波を受信することにより発生する。GPS受信器では、位置測定に置いてしばしば誤動作として影響を受ける。例えば、山岳での位置測定では、正しい存在位置から隣の尾根等に居るように誤測定される例もある。
【0065】
時刻同期においては、反射経路により実距離よりも長い伝搬経路を経て受信するのでタイミングがずれてしまう結果になる。特にある方向が建造物等で遮蔽され、同時に遮蔽されない衛星からその構造物による高い強度の反射信号を受信する様になった場合、GPS受信器Rは、正常波と反射波とを受信する。正常波と反射波とは伝搬経路長に差が生じるためGPS受信器からの1pps信号出力にジッタが生じ、結果として同期処理部Sから出力される同期タイミング信号も影響を受ける。
【0066】
即ち、内蔵発振器1へ入力される受信同期信号Srは、GPS受信器R自体では復調出力しているが、マルチパス反射の影響により本来のタイミングからは誤差を持って出力される場合がある。内蔵発振器1と発振制御部3とは、PLLループを構築しており、PLLのロックが外れるまでには至らないが正常に動作している内蔵発振器1の発振するクロック信号とマルチパス反射を受信している時の受信同期信号Srとの位相がずれてしまい大きく発振周波数制御信号が正常時の例えば電圧レベルと異なる出力になる場合もある。
【0067】
内蔵発振器1は、位相差(図4におけるdpx)について、所定の異常レベルを設けておき、この値を超えた場合、位相異常アラームをメンテナンス部Mへ出力する。
【0068】
また、1ppsでの受信同期信号Srを受信しているにも関わらず内蔵発振器1との同期が外れた場合は、発振制御部3から位相のUnlock信号がドリフト記録部6へ出力され、位相ロックアラームがメンテナンス部Mへ出力される。
【0069】
この位相異常、又は位相ロックアラームについては、受信同期信号Srの異常の前段階となるが、その発生パターンは、周囲の電波受信環境に左右される。
【0070】
例えば、(2)と同様アラーム回数が多いが、大きな建造物等によるアラームは発生すると数秒〜数十秒はそのアラームが継続する場合が多い。これに対し、移動体等からの反射による異常は、1−2回のアラームが離散的に発生する等の発生パターンに差が見られる。従ってメンテナンス部M、又は監視制御センターCは、予め統計的処理によりパターンに応じた同期タイミングの補正処理をすればよい。
【0071】
例えば、位相差信号が所定のレベルを越えている場合、発振制御部3のCPUはその位相差信号はマルチパス反射の影響と判断して、受信同期信号Srが受信受信断と同じ様に、その時点で記憶されているドリフト量DFをドリフト記録部から読み出して発振周波数制御信号として内蔵発振器3へ出力する。
【0072】
もしくは、数時間に1回か2回かの様に低い頻度で離散的に位相外れ、もしくは受信同期信号Srの受信断が発生する場合には、発振周波数制御信号をそのまま維持する等の補正処理のバリエーションを持たせる等が挙げられる。
【0073】
また、上記の受信断時の同期補正については、GPS受信器R、および同期処理装置Sの信号処理に関わる受信断のデータを利用しているが、この他、例えば、図示されない時刻同期装置T、又は同期処理装置Sの内蔵発振器1等に温度センサを設け、その温度と発振周波数制御信号(ドリフト)との関係を記録する。そして、発振周波数制御信号の温度依存性を調べて、受信断時間に加えて温度条件により発振周波数制御信号を補正する方法をとれば、高価なTCXO(温度制御型発振器)を用いずとも温度補正された安定な同期タイミング信号を生成するためのクロックckを提供することが可能である。
【0074】
なお、上記説明では、時刻同期を取る対象の設備が携帯電話の基地局装置であったが、このほか、広域で運用される地震監視システム、電力系統切替の電力保護制御システムなど、監視制御センターで監視制御され、時刻同期を取って複数の設備、装置が運用されるシステムに同期タイミング情報を出力する時刻同期装置であれば、本発明は適用可能である。例えば、地震計の場合、基地局Bsの代わりに地震計を、交換局等携帯電話設備の代わりに地震監視センターが充当される。
【0075】
更に上記説明は1ppsの受信同期信号Srの受信断を監視する方法で説明したが、GPS受信器Rから30MHzの様なクロック信号が内蔵発振器1へ入力される場合、そのクロック信号の受信断(所定のパルスカウントや、クロック信号の包絡線で監視する。)事により、上記説明同様の同期補正を行う場合も本発明が適用出来ることも言うまでもない。
【符号の説明】
【0076】
a アンテナ
Bs1〜Bsn、Bs 基地局
C 監視制御センター
CN 制御網
LG ログ部
M メンテナンス部
N 携帯電話網
P 端末P
R GPS受信器
X 交換局
g1〜gm GPS衛星
1 内蔵発振器
2 タイミング信号生成部
3 発振制御部
4 信号断検出部
5 ドリフト記録部
6 信号断時間記録部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の装置の間で前記各装置を時刻同期して運用するために、前記各装置に備えられ、GPS衛星からの時刻情報を受信して前記各装置に同期タイミング情報を生成して出力する時刻同期装置において、
GPS衛星から受信する時刻情報と、前記時刻情報から生成した周期的な受信同期信号とを出力するGPS受信器と、
発振周波数制御信号と前記受信同期信号とが入力され、前記発振周波数制御信号により制御されるクロックと、前記出力するクロックと入力される前記受信同期信号との間の位相差を表す位相差信号とを出力する内蔵発振器と、
前記GPS受信器から入力される前記時刻情報と前記内蔵発振器から入力される前記クロックとから当該装置の内部時計として前記同期タイミング情報を生成して出力するタイミング信号生成手段と、
前記出力される前記受信同期信号を監視し、前記受信同期信号を受信できないタイミングであることを示す受信断の情報を出力する時刻情報監視手段と、
前記位相差信号と、前記同期タイミング情報と、前記受信断の情報とが入力され、前記同期タイミング情報を参照しつつ、
前記受信断の情報が入力されていないタイミングには、
前記内蔵発振器へ前記位相差を無くすように前記発振周波数制御信号を出力し、
前記受信断の情報が入力されているタイミングには、
受信断の開始と受信断が回復したタイミング、および両タイミングでの発振周波数を制御する周波数制御情報を記録手段に書込み記憶蓄積すると共に、
受信断の回復時には、書き込まれる前記両タイミングでの前記周波数制御情報から当該受信断の間の単位時間あたりの前記発振周波数制御信号の変化の割合を算出してドリフト量として前記記録手段に新たに書き込み、
前記受信断が開始したタイミングには、前回書き込まれた前記ドリフト量を読み出し、読み出したドリフト量を補正する発振周波数制御信号を生成して前記内蔵発振器へ出力する制御を行う発振制御手段
とを備えることを特徴とする時刻同期装置。
【請求項2】
前記発振制御手段は、当該時刻同期装置、またはそれが備えられる前記装置のメンテナンスに係わる動作データを記録蓄積するログ手段の一部で有ることを特徴とする請求項1記載の時刻同期装置。
【請求項3】
前記GPS受信器から出力される前記受信同期信号は、1ppsで出力されることを特徴とする請求項1又は2に記載の時刻同期装置。
【請求項4】
前記GPS受信器から出力される前記受信同期信号は、高周波のクロック信号として出力されることを特徴とする請求項1又は2に記載の時刻同期装置。
【請求項5】
前記発振制御手段は、
前記記録手段が前記記録蓄積するデータを監視し、前記記録蓄積されたデータから統計処理されて予め生成された判定基準により、時刻同期装置の故障判定か、またはGPS衛星からの電波の受信環境を推定して前記受信断のタイミングの間に出力される前記自己発振周波数の補正をするかの判定処理を行う事を特徴とする請求項2に記載の時刻同期装置。
【請求項6】
GPS受信器と、時刻情報監視手段と、内蔵発振器と、発振制御手段と、タイミング信号生成手段とを有して複数の装置を時刻同期して運用するために前記各装置に備えられ、GPS衛星からの時刻情報を受信して前記装置毎に同期タイミング情報を生成して出力する時刻同期装置の時刻同期補正方法において、
GPS受信器は、GPS衛星から受信する時刻情報と、前記時刻情報から生成した周期的な受信同期信号とを出力し、
前記内蔵発振器は、前記発振制御手段から入力される発振周波数制御信号により制御されるクロックを出力するとともに、前記受信同期信号が入力され、前記出力するクロックと前記受信同期信号との間の位相差を表す位相差信号を出力し、
タイミング信号生成手段は、前記GPS受信器から入力される前記時刻情報と前記内蔵発振器から入力される前記クロックとから当該装置の内部時計として前記同期タイミング情報を生成して出力し、
前記時刻情報監視手段は、前記出力される前記受信同期信号を監視し、前記受信同期信号を受信できないタイミングを示す受信断の情報を出力し、
前記位相差信号と、前記同期タイミング情報と、前記受信断の情報とが入力される前記発振制御手段は、
前記同期タイミング情報を参照しつつ、
前記受信断の情報が入力されていないタイミングには、
前記内蔵発振器へ前記位相差を無くすように前記発振周波数制御信号を出力し、
前記受信の情報断が入力されているタイミングには、
受信断の開始と受信断が回復したタイミング、および両タイミングでの発振周波数を制御する周波数制御情報を記録手段に書込み記憶蓄積すると共に、
受信断の回復時には、前記書き込まれる前記両タイミングでの前記周波数制御情報から当該受信断の間の単位時間あたりの前記発振周波数制御信号の変化の割合を算出してドリフト量として前記記録手段に新たに書き込み、
前記受信断が開始したタイミングには、前回書き込まれた前記ドリフト量を読み出し、読み出したドリフト量を補正するように発振周波数制御信号を生成して前記内蔵発振器へ出力する制御を行う
ことを特徴とする時刻同期装置の時刻同期補正方法。
【請求項7】
前記発振制御手段は、当該時刻同期装置のメンテナンスに係わる動作データを記録蓄積するログ手段の一部として機能し、
前記発振制御手段は、
前記記録手段が前記記録蓄積するデータを監視し、前記記録蓄積されたデータから統計処理されて予め設定された判定基準により、時刻同期装置の故障判定か、またはGPS衛星からの電波の受信環境を推定して前記受信断のタイミングの間に出力される前記発振周波数制御信号の補正をするかの判定処理を行う事を特徴とする請求項6に記載の時刻同期装置の時刻同期補正方法。
【請求項8】
前記発振制御手段は、更に前記入力される位相差信号を参照することにより前記故障判定か、前記発振周波数制御信号の補正をするかの判定処理を行う請求項7記載の時刻同期装置の時刻同期補正方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−185731(P2011−185731A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−51117(P2010−51117)
【出願日】平成22年3月8日(2010.3.8)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】