時刻管理サーバ、情報端末、時刻管理システム及び時刻管理方法
【課題】提供元情報端末における提供元データと提供元設定時刻情報の関係を提供先情報端末において容易に維持する。
【解決手段】時刻管理システム100は、複数の情報端末10a〜10cと、基準時刻管理装置20と、ネットワーク30と、複数の時刻管理サーバ40a,40bとを備える。時刻管理サーバ40a,40bは、提供元データと、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻を用いて算出された提供時刻情報とを対応付けて、提供先情報端末となった情報端末10a〜10cに提供する。
【解決手段】時刻管理システム100は、複数の情報端末10a〜10cと、基準時刻管理装置20と、ネットワーク30と、複数の時刻管理サーバ40a,40bとを備える。時刻管理サーバ40a,40bは、提供元データと、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻を用いて算出された提供時刻情報とを対応付けて、提供先情報端末となった情報端末10a〜10cに提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、時刻管理サーバ、情報端末、時刻管理システム及び時刻管理方法に関する。本発明は、特に、情報端末間の時刻の一致を図るために好適な時刻管理サーバ、情報端末、時刻管理システム及び時刻管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、携帯電話が記憶するデータを携帯電話以外のパーソナルコンピュータに保存するデータのバックアップや、他の携帯電話にデータを移行することが行われている。又、標準時刻を管理する標準時刻サーバと同期をとる情報端末が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−86494号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来のバックアップやデータの移行では、データを提供する提供元情報端末に設定されている提供元設定時刻情報と提供元データを関連付けて、送信先情報端末に提供することができなかった。そのため、提供元データと提供元設定時刻情報との関係を維持したまま、提供先情報端末がデータを記憶することが困難であった。関係を維持したい場合には、提供先情報端末に提供元設定時刻情報を別途格納する処理が必要となり、煩雑であった。このような問題は、提供先情報端末数が多い場合には顕著であった。又、標準時刻サーバとの同期をとる方法では、提供元情報端末と提供先情報端末との間で時刻を一致させることができなかった。
【0004】
そこで、本発明は、提供元情報端末における提供元データと提供元設定時刻情報の関係を提供先情報端末において容易に維持することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
時刻管理サーバは、提供元情報端末から提供元データと提供元設定時刻情報を取得する取得手段と、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻を用いて提供先情報端末に提供する提供時刻情報を算出する算出手段と、提供元データと提供時刻情報を提供先情報端末に提供する提供手段とを備えることを特徴とする。
【0006】
「提供元情報端末」は、データを提供する提供元の情報端末である。「提供元データ」は、提供元情報端末が提供するデータである。「提供先情報端末」は、提供元情報端末が提供元データを提供する提供先の情報端末である。「提供元設定時刻情報」は、提供元情報端末において設定されている時刻に関する情報である。「端末間基準時刻」は、提供元情報端末と提供先情報端末に共通の時刻であって、提供元情報端末と提供先情報端末との間の時刻を一致させる際に基準となる時刻である。「提供時刻情報」は、時刻管理サーバが提供元設定時刻情報と端末間基準時刻を用いて算出し、提供先情報端末に提供する時刻に関する情報である。
【0007】
このような時刻管理サーバによれば、提供元データと、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻を用いて算出された提供時刻情報とを対応付けて、提供先情報端末に提供できる。よって、提供先情報端末は取得した提供元データと提供時刻情報に基づいて、提供元情報端末における提供元データと提供元設定時刻情報の関係を容易に維持できる。
【0008】
提供時刻情報には、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分及び端末間基準時刻、又は、差分と端末間基準時刻に基づいて算出される算出設定時刻情報の少なくとも1つが含まれることが好ましい。「算出設定時刻情報」は、差分と端末間基準時刻に基づいて算出した提供元設定時刻情報である。時刻管理サーバが提供時刻情報として提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を算出し、その差分と端末間基準時刻を提供する場合には、提供先情報端末は差分と端末間基準時刻を用いて算出設定時刻情報を算出できる。又、時刻管理サーバが提供時刻情報として算出設定時刻情報を算出し、提供する場合には、提供先情報端末はその算出設定時刻情報をそのまま用いることができる。
【0009】
情報端末は、提供元情報端末の提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶する記憶手段と、提供元データと、提供元情報端末の提供元設定時刻情報と端末間基準時刻を用いて算出した提供時刻情報を対応付けて提供する時刻管理サーバから、提供元データと提供時刻情報を取得する取得手段と、提供時刻情報に基づいて提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶手段に格納する格納手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
このような情報端末によれば、時刻管理サーバから提供元データと、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻を用いて算出された提供時刻情報とを取得できる。そして、情報端末は、提供時刻情報に基づいて提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶手段に格納できる。よって、情報端末は、提供先情報端末となった場合に、提供元情報端末における提供元データと提供元設定時刻情報の関係を容易に維持できる。
【0011】
取得手段は、提供時刻情報として、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分及び端末間基準時刻を取得し、格納手段は、差分と端末間基準時刻に基づいて算出設定時刻情報を算出し、記憶手段に格納することが好ましい。これによれば、情報端末は、提供時刻情報として提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分及び端末間基準時刻を時刻管理サーバから取得し、差分と端末間基準時刻を用いて算出設定時刻情報を算出することができる。
【0012】
更に、提供元設定時刻情報及び算出設定時刻情報は、提供元情報端末における端末基準時刻又は提供元情報端末における提供元データのデータ時刻情報の少なくとも1つであることが好ましい。「端末基準時刻」は、情報端末自身において基準となる時刻である。そのため、端末基準時刻は、情報端末自身のデータの処理時刻や表示時刻として使用される。データ時刻情報は、データに関連する時刻に関する情報である。これによれば、提供元情報端末における提供元データと、端末基準時刻やデータ時刻情報との関係を、提供先情報端末において維持することができる。以下、提供元設定時刻情報、端末間基準時刻、提供時刻情報、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分、算出設定時刻情報、端末基準時刻、データ時刻情報等の時刻や時刻に関する情報を総称して「時刻情報」という。
【0013】
他の情報端末は、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を算出する算出手段と、提供元データと差分を提供先情報端末に提供する提供手段とを備えることを特徴とする。このような情報端末は、提供元情報端末となり、提供元データと、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を、提供先情報端末に提供できる。よって、提供先情報端末は取得した提供元データと提供時刻情報に基づいて、提供元情報端末における提供元データと提供元設定時刻情報の関係を容易に維持できる。
【0014】
更に他の情報端末は、提供元情報端末の提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶する記憶手段と、提供元データと、提供元情報端末の提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を、提供元情報端末から取得する取得手段と、差分と端末間基準時刻に基づいて算出設定時刻情報を算出する算出し、提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶手段に格納する格納手段とを備えることを特徴とする。
【0015】
このような情報端末は、提供先情報端末となり、提供元情報端末から提供元データと、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分とを取得できる。そして、情報端末は、差分と端末間基準時刻に基づいて算出設定時刻情報を算出し、提供元データと算出設定時刻情報とを対応付けて記憶手段に格納できる。よって、提供先情報端末は、提供元情報端末における提供元データと提供元設定時刻情報の関係を容易に維持できる。
【0016】
時刻管理システムは、提供元情報端末から提供元データと提供元設定時刻情報を取得し、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻を用いて提供先情報端末に提供する提供時刻情報を算出し、提供元データと提供時刻情報を提供先情報端末に提供する時刻管理サーバと、提供元データと提供時刻情報を時刻管理サーバから取得し、提供時刻情報に基づいて提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶手段に格納する提供先情報端末とを備えることを特徴とする。
【0017】
このような時刻管理システムによれば、時刻管理サーバが、提供元データと、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻を用いて算出された提供時刻情報とを対応付けて、提供先情報端末に提供できる。そして、提供先情報端末が、時刻管理サーバから取得した提供元データと提供時刻情報に基づいて、提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶手段に格納できる。よって、提供先情報端末において、提供元情報端末における提供元データと提供元設定時刻情報の関係を容易に維持できる。
【0018】
他の時刻管理システムは、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を算出し、提供元データと差分を提供先情報端末に提供する提供元情報端末と、提供元データと差分を提供元情報端末から取得し、差分と端末間基準時刻に基づいて算出設定時刻情報を算出し、提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶手段に格納する提供先情報端末とを備えることを特徴とする。
【0019】
このような時刻管理システムによれば、提供元情報端末が、提供元データと、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を提供先情報端末に提供できる。そして、提供先情報端末が、差分と端末間基準時刻に基づいて算出設定時刻情報を算出し、提供元データと算出設定時刻情報とを対応付けて記憶手段に格納できる。よって、提供先情報端末において、提供元情報端末における提供元データと提供元設定時刻情報の関係を容易に維持できる。
【0020】
時刻管理方法は、時刻管理サーバが、提供元情報端末から提供元設定時刻情報と提供元データを取得し、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻を用いて提供先情報端末に提供する提供時刻情報を算出し、提供元データと提供時刻情報を提供先情報端末に提供し、提供先情報端末が、提供元データと提供時刻情報を時刻管理サーバから取得し、提供時刻情報に基づいて提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶手段に格納することを特徴とする。
【0021】
他の時刻管理方法は、提供元情報端末が、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を算出し、提供元データと差分を提供先情報端末に提供し、提供先情報端末が、提供元データと差分を提供元情報端末から取得し、差分と端末間基準時刻に基づいて算出設定時刻情報を算出し、提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶手段に格納することを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
以上説明したように、本発明によれば、提供元情報端末における提供元データと提供元設定時刻情報の関係を提供先情報端末において容易に維持することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
〔第1の実施の形態〕
(時刻管理システム)
図1に示すように、時刻管理システム100は、複数の情報端末10a,10b,10cと、基準時刻管理装置20と、ネットワーク30と、複数の時刻管理サーバ40a,40bとを備える。
【0024】
基準時刻管理装置20は端末間基準時刻を記憶する。基準時刻管理装置20は、ネットワーク30を介して時刻管理サーバ40a,40bや情報端末10a〜10cに、端末間基準時刻を提供する。
【0025】
時刻管理サーバ40a,40bは、提供元情報端末から提供元データと提供元設定時刻情報を取得する。時刻管理サーバ40a,40bは、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻を用いて提供先情報端末に提供する提供時刻情報を算出する。そして、時刻管理サーバ40a,40bは、提供元データと提供時刻情報を提供先情報端末に提供する。
【0026】
時刻管理サーバ40a,40bは、提供元情報端末と提供先情報端と同時に接続してもよく、提供元情報端末と接続して提供元データを取得し、接続を切断した後、提供先情報端末と接続し、取得した提供元データを提供するようにしてもよい。又、時刻管理サーバ40a,40bは、提供元データと提供時刻情報を同時に提供する必要はなく、提供元データと提供時刻情報とを関連付けられれば、提供元データと提供時刻情報を別々に提供してもよい。時刻管理サーバ40a,40bの数も限定されず、1台でも更に多くてもよい。
【0027】
情報端末10a〜10cは、提供元情報端末又は提供先情報端末のいずれかとなる。情報端末10a〜10cは、提供元情報端末となった場合、時刻管理サーバ40a,40bに、提供元データと提供元設定時刻情報を提供する。情報端末10a〜10cは、提供先情報端末となった場合、提供元データと提供時刻情報を時刻管理サーバ40a,40bから取得し、提供時刻情報に基づいて提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶手段に格納する。
【0028】
例えば、情報端末10a〜10cは、記憶するデータを他の情報端末にも保存してデータのバックアップを確保したい場合、記憶するデータを他の情報端末に移行したい場合、処理の実行により提供先情報端末にデータを提供する場合等に、提供元情報端末となることができる。一方、情報端末10a〜10cは、他の情報端末からデータのバックアップを受ける場合、データの移行を受ける場合、処理の実行により提供元情報端末からデータの提供を受ける場合等に、提供先情報端末となることができる。情報端末10a〜10cには、携帯電話、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistants)、パーソナルコンピュータ、サーバ等がある。
【0029】
時刻管理サーバと情報端末は、時刻管理サーバ40a,40bと情報端末10cのようにネットワーク30を介して接続してもよく、時刻管理サーバ40a,40bと情報端末10a,10bのように、ネットワーク30を介さずに接続してもよい。ネットワーク30には、例えば、移動通信網、無線LAN、インターネット等がある。
【0030】
次に、図2を用いて情報端末10a〜10cについてより詳細に説明する。情報端末10aは、インタフェース(以下「I/F」と表す)11aと、通信部11bと、時刻管理部12と、制御部13と、表示部14と、記憶部15とを備える。情報端末10b,10cも情報端末10aと同様の構成を備える。
【0031】
I/F11aは、時刻管理サーバ40a,40bや他の情報端末10a〜10cとネットワーク30を介さずに接続し、提供元データや時刻情報を送受信する。I/F11aは、有線により時刻管理サーバ40a,40bや他の情報端末10b,10cと接続するものでもよく、赤外線や電波により時刻管理サーバ40a,40bや他の情報端末10b,10cと接続するものでもよい。例えば、I/F11aは、赤外線により送受信するIrDAや、電波により送受信するブルートゥース(Bluetooth(登録商標))等を用いることができる。
【0032】
通信部11bは、ネットワーク30を介して、時刻管理サーバ40a,40bや他の情報端末10b,10cと提供元データや時刻情報を送受信する。I/F11a、通信部11bは、受信した提供元データや時刻情報を時刻管理部12に入力する。I/F11a、通信部11bは、情報端末10aが送信する提供元データや時刻情報を時刻管理部12から取得する。
【0033】
記憶部15は、提供元情報端末の提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶する記憶手段である。記憶部15は、算出設定時刻情報以外の時刻情報やその他の情報も記憶できる。記憶部15は、他の情報端末10b,10cのデータ及び時刻情報と、情報端末10a自身のデータ及び時刻情報とを記憶する。即ち、記憶部15は、情報端末10aが提供先情報端末となったときに、提供元情報端末となった他の情報端末10b,10cから提供される提供元データ及び時刻情報と、情報端末10aが提供元情報端末になったときに、他の情報端末10b,10cに提供する情報端末10a自身のデータである提供元データ及び時刻情報を記憶する。しかも、記憶部15は、複数の情報端末10b,10cの提供元データと時刻情報を記憶する。
【0034】
そのため、記憶部15は、情報端末10a〜10c毎に提供元データと時刻情報を記憶する。例えば、記憶部15は、情報端末10a〜10cを識別する端末識別データに対応付けて提供元データや時刻情報を記憶する。端末識別データには、情報端末のユーザID、端末番号、電話番号、アドレス等がある。具体的には、図3に示すように、記憶部15は、各情報端末10a〜10cに関する情報を記憶する記憶領域15a〜10cを備えることができる。各記憶領域15a〜15cがいずれの情報端末10a〜10cに関する情報を記憶する記憶領域であるかは、端末識別データによって区別できる。
【0035】
記憶領域15aは情報端末10aの情報を記憶し、情報端末10aの端末識別データ「A」が付与されている。記憶領域15bは情報端末10bの情報を記憶し、情報端末10bの端末識別データ「B」が付与されている。記憶領域15cは情報端末10cの情報を記憶し、情報端末10cの端末識別データ「C」が付与されている。
図3に示すように、記憶部15が記憶する提供元データには、ユーザデータ、制御データ、内部管理用情報がある。ユーザデータは、情報端末のユーザが使用するデータである。制御データは、情報端末の制御に使用されるデータである。ユーザデータ及び制御データは、提供先情報端末に提供元データとして提供される。内部管理用情報は、提供先情報端末に提供せず、情報端末内において管理するデータである。
【0036】
情報端末10a〜10cに設定されている設定時刻情報には、端末基準時刻やデータに関連するデータ時刻情報等がある。記憶部15は、情報端末10a自身に設定されている設定時刻情報(以下「自設定時刻情報」という)と、提供元情報端末となった他の情報端末10b,10cに設定されている提供元設定時刻情報を記憶する。自設定時刻情報は、記憶領域15aに格納され、情報端末10b,10cの提供元設定時刻情報は、記憶領域15b,15cにそれぞれ格納される。
【0037】
各ユーザデータや制御データには、ユーザデータや制御データに関連するデータ時刻情報が関連付けられている。データ時刻情報には、例えば、他の情報端末の提供元データと時刻情報を取得した際の情報端末10a自身の端末基準時刻と取得した時刻情報との差分や、データの受信時刻や更新時刻等がある。全てのユーザデータや制御データに、データ時刻情報が関連付けられる必要はない。又、複数のユーザデータや制御データに共通のデータ時刻情報が関連付けられてもよい。例えば、他の情報端末から同時に取得した複数のユーザデータには、共通するデータ時刻情報を関連付けることができる。記憶部15が記憶するユーザデータや制御データの数は限定されない。
【0038】
時刻管理部12は、提供元データと、提供元情報端末の提供元設定時刻情報と端末間基準時刻を用いて算出した提供時刻情報を対応付けて提供する時刻管理サーバ40a,40bから、提供元データと提供時刻情報を取得する取得手段である。更に、時刻管理部12は、提供時刻情報に基づいて提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶手段(記憶部15)に格納する格納手段としても機能する。
【0039】
情報端末10aが提供先情報端末となった場合、時刻管理部12は、I/F11a又は通信部11bを介して、時刻管理サーバ40a,40bから、提供元情報端末の提供元データと提供時刻情報を取得する。提供元データと提供時刻情報には、提供元情報端末の端末識別データが対応づけられている。
【0040】
提供時刻情報には、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分及び端末間基準時刻、又は、差分と端末間基準時刻に基づいて算出される算出設定時刻情報の少なくとも1つが含まれる。更に、提供時刻情報には、提供元設定時刻情報そのものを含めてもよい。時刻管理部12は、提供時刻情報として、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分及び端末間基準時刻を取得した場合には、まず、差分と端末間基準時刻に基づいて算出設定時刻情報を算出する。
【0041】
例えば、時刻管理部12は、提供元情報端末の端末基準時刻と端末間基準時刻との差分及び端末間基準時刻を取得した場合、端末間基準時刻にその差分を加算することにより、算出設定時刻情報として提供元情報端末における端末基準時刻を算出できる。又、時刻管理部12は、提供元情報端末のデータ時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分及び端末間基準時刻を取得した場合、端末間基準時刻と差分を用いてデータ時刻情報を補正することにより、算出設定時刻情報として提供元情報端末におけるデータ時刻情報を算出できる。
【0042】
時刻管理部12は、提供元データと算出した算出設定時刻情報とを対応付けて、記憶部15の該当する提供元情報端末の記憶領域に格納する。例えば、提供元情報端末が情報端末10bであり、取得した提供元データ、提供時刻情報に端末識別データ「B」が対応付けられている場合、時刻管理部12は、記憶領域15bに、提供元データのユーザデータや制御データと、算出設定時刻情報であるデータ時刻情報や端末基準時刻を格納する。時刻管理部12は、ユーザデータや制御データとデータ時刻情報は関連付けて格納する。時刻管理部12は、提供時刻情報として算出設定時刻情報そのものを取得した場合には、提供元データと取得した算出設定時刻情報とを対応付けて、記憶部15の該当する提供元情報端末の記憶領域に格納する。時刻管理部12は、提供時刻情報として提供元設定時刻情報も取得した場合には、あわせて記憶部15の該当する提供元情報端末の記憶領域に格納する。
【0043】
時刻管理部12は、提供元データと提供時刻情報とを同時に取得してもよく、いずれかを先に取得してもよい。又、時刻管理部12は、差分及び端末間基準時刻又は算出設定時刻情報と、提供元設定時刻情報を同時に取得してもよく、いずれかを先に取得してもよい。時刻管理部12は、提供元データと提供時刻情報とを同時に取得しない場合や、複数の種類の提供時刻情報を別々に取得する場合には、端末識別データを用いて提供元データと提供時刻情報や、各種の提供時刻情報を関連付け、記憶部15への格納を行うことができる。
【0044】
時刻管理部12は、算出設定時刻情報として端末基準時刻を格納し、提供元設定時刻情報として取得したデータ時刻情報を格納する場合、算出設定時刻情報(端末基準時刻)に基づいて取得したデータ時刻情報を変更して格納することが好ましい。これによれば、情報端末10a〜10cは、端末基準時刻の変更に応じて動的にデータ時刻情報を補正することができる。そして、提供先情報端末と提供元情報端末の端末基準時刻及びデータ時刻情報を一致させることができる。しかも、提供元情報端末における端末基準時刻とデータ時刻情報との関係を、提供先情報端末においても維持できる。
【0045】
情報端末10aが提供元情報端末となった場合、時刻管理部12は、記憶部15の記憶領域15aから、ユーザデータや制御データを提供元データとして、データ時刻情報や端末基準時刻等の自設定時刻情報を提供元設定時刻情報として取得する。時刻管理部12は、取得した提供元データ及び提供元設定時刻情報を、情報端末10aの端末識別データ「A」と、提供先情報端末の端末識別データを対応付けて、I/F11a又は通信部11bを介して時刻管理サーバ40a,40bに提供する。時刻管理部12は、自ら提供元設定時刻情報等を時刻管理サーバ40a,40bに提供してもよく、情報端末10aが時刻管理サーバ40a,40bに接続した際に、時刻管理サーバ40a,40bから提供元設定時刻情報の要求を受け、その要求に応じて提供元設定時刻情報等を時刻管理サーバ40a,40bに提供してもよい。
【0046】
又、時刻管理部12は、提供元データと提供元設定時刻情報を同時に提供してもよく、いずれかを先に提供してもよい。例えば、時刻管理部12は、提供元データを、時刻管理サーバ40a,40bにおける提供時刻情報の算出前に提供してもよく、提供時刻情報算出後に提供してもよい。更に、時刻管理部12は、提供元設定時刻情報として、データ時刻情報と端末基準時刻を同時に提供してもよく、いずれかを先に提供してもよい。例えば、時刻管理部12は、まず、端末基準時刻と提供データを提供する。このとき、時刻管理部12は、提供データにデータ時刻情報が関連付けられているか否かを通知する。そして、時刻管理部12は、時刻管理サーバ40a,40bから、データ時刻情報の要求を受けた場合にだけ、データ時刻情報を提供するようにしてもよい。
【0047】
制御部13は、記憶部15からユーザデータや制御データ、端末基準時刻やデータ時刻情報を取得し、表示部14に出力する。表示部14は、制御部13から入力されるデータや時刻を表示する。制御部13は、情報端末10aのデータを出力する場合には、記憶領域15aから情報端末10aのデータと、対応付けられているデータ時刻情報や端末基準時刻を取得して出力する。制御部13は、情報端末10bのデータを出力する場合には、記憶領域15bから情報端末10bのデータと、対応付けられているデータ時刻情報や端末基準時刻を取得して出力する。情報端末10cの場合も同様である。
【0048】
このような情報端末10a〜10cは、コンピュータを、提供元情報端末の提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶する記憶手段と、提供元データと、提供元情報端末の提供元設定時刻情報と端末間基準時刻を用いて算出した提供時刻情報を対応付けて提供する時刻管理サーバから、提供元データと提供時刻情報を取得する取得手段と、提供時刻情報に基づいて提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶手段に格納する格納手段として機能させるためのプログラムを、コンピュータに実行させることにより実現できる。
【0049】
次に、図4を用いて時刻管理サーバ40a,40bについてより詳細に説明する。時刻管理サーバ40aは、I/F41aと、通信部41bと、時刻管理部42と、記憶部43とを備える。時刻管理サーバ40bも時刻管理サーバ40aと同様の構成を備える。
【0050】
I/F41aは、情報端末10a〜10cとネットワーク30を介さずに接続し、提供元データや時刻情報を送受信する。I/F41aは、有線により情報端末10a〜10cと接続するものでもよく、赤外線や電波により情報端末10a〜10cと接続するものでもよい。例えば、I/F41aはIrDAやブルートゥース(Bluetooth(登録商標))等を用いることができる。
【0051】
通信部41bは、ネットワーク30を介して情報端末10a〜10cと提供元データや時刻情報を送受信する。I/F41a、通信部41bは、受信した提供元データや時刻情報を時刻管理部42に入力する。I/F41a、通信部41bは、時刻管理サーバ40aが送信する提供元データや提供時刻情報を時刻管理部42から取得する。
【0052】
記憶部43は、提供元情報端末から取得した提供元データや提供元設定時刻情報、提供元情報端末及び提供先情報端末の端末識別データ、提供先情報端末に提供する提供時刻情報を一時的に記憶する。
【0053】
時刻管理部42は、提供元情報端末から提供元設定時刻情報と提供元データを取得する取得手段である。時刻管理部42は、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻を用いて提供先情報端末に提供する提供時刻情報を算出する算出手段としても機能する。更に、時刻管理部42は、提供元データと提供時刻情報を提供先情報端末に提供する提供手段としても機能する。
【0054】
時刻管理部42は、I/F41a又は通信部41bを介して、提供元情報端末から提供元情報端末の端末識別データに対応付けられた提供元データ、提供時刻情報、提供先情報端末の端末識別データを取得する。時刻管理部42は、情報端末10a〜10c自らが提供する提供元設定時刻情報等を取得してもよく、時刻管理サーバ40aに接続してきた情報端末10a〜10cに、提供元設定時刻情報を要求し、その要求に応じて提供される提供元設定時刻情報等を取得してもよい。
【0055】
又、時刻管理部42は、提供元設定時刻情報として、データ時刻情報と端末基準時刻を同時に取得してもよく、いずれかを先に取得してもよい。例えば、時刻管理部42は、まず、端末基準時刻と提供データを取得する。このとき、時刻管理部42は、提供データにデータ時刻情報が関連付けられているか否かについて通知を受ける。そして、時刻管理部42は、データ時刻情報が関連付けられている場合に、データ時刻情報を情報端末10a〜10cに要求し、取得するようにしてもよい。
【0056】
時刻管理部42は、I/F41a又は通信部41bを介して、基準時刻管理装置20から端末間基準時刻を取得する。このように時刻管理部42は、提供元情報端末と提供先情報端末との間の時刻を一致させる処理を開始した後に、端末間基準時刻を取得し、処理毎に端末間基準時刻を取得することが好ましい。
【0057】
時刻管理部42は、まず、取得した提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を算出する。例えば、時刻管理部42は、提供元設定時刻情報として端末基準時刻を取得した場合、端末基準時刻と端末間基準時刻に基づく差分を算出できる。時刻管理部42は、提供元設定時刻情報としてデータ時刻情報を取得した場合、端末基準時刻とデータ時刻情報との差分を算出できる。時刻管理部42は、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分及び端末間基準時刻を含む提供時刻情報を提供する場合には、提供元情報端末の端末識別データと対応付けて、取得した提供元データ、提供先情報端末の端末識別データ、提供時刻情報となる算出した差分及び端末間基準時刻を記憶部43に格納する。
【0058】
時刻管理部42は、算出設定時刻情報を含む提供時刻情報を提供する場合には、更に、差分と端末間基準時刻に基づいて算出設定時刻情報を算出する。時刻管理部42は、例えば、提供元情報端末の端末基準時刻と端末間基準時刻との差分を算出した場合、端末間基準時刻にその差分を加算することにより、算出設定時刻情報として端末基準時刻を算出できる。又、時刻管理部42は、提供元情報端末のデータ時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を算出した場合、端末間基準時刻と差分を用いてデータ時刻情報を補正することにより、算出設定時刻情報としてデータ時刻情報を算出できる。この場合、時刻管理部42は、提供元情報端末の端末識別データと対応付けて、取得した提供元データ、提供先情報端末の端末識別データ、提供時刻情報となる算出設定時刻情報を記憶部43に格納する。
【0059】
時刻管理部42は、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分及び端末間基準時刻を含む提供時刻情報、又は、算出設定時刻情報を含む提供時刻情報のいずれを提供する場合であっても、取得した提供元設定時刻情報を提供時刻情報として提供する場合にはあわせて記憶部43に格納し、提供しない場合には格納してもよく、格納せずに破棄してもよい。
【0060】
時刻管理部42は、記憶部43から、提供元データ、提供元情報端末及び提供先情報端末の端末識別データ、提供時刻情報を取得する。時刻管理部42は、提供元情報端末の端末識別データに対応付けて、提供元データ及び提供時刻情報を、I/F41a又は通信部41bを介して提供先情報端末に提供する。時刻管理部42は、提供元データと提供時刻情報を同時に提供してもよく、いずれかを先に提供してもよい。又、時刻管理部42は、提供時刻情報である差分及び端末間基準時刻又は算出設定時刻情報と、提供元設定時刻情報を同時に提供してもよく、いずれかを先に提供してもよい。
【0061】
このような時刻管理サーバ40a,40bは、コンピュータを、提供元情報端末から提供元データと提供元設定時刻情報を取得する取得手段と、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻を用いて提供先情報端末に提供する提供時刻情報を算出する算出手段と、提供元データと提供時刻情報を提供先情報端末に提供する提供手段として機能させるためのプログラムを、コンピュータに実行させることにより実現できる。
【0062】
(時刻管理方法)
次に、時刻管理システム100を用いた時刻管理方法の手順を説明する。以下、情報端末10aが提供元情報端末、情報端末10bが提供先情報端末として、時刻管理サーバ40aに接続する場合について説明する。図5に、情報端末10bが算出設定時刻情報として端末基準時刻を算出する場合の手順を示す。
【0063】
時刻管理サーバ40aは、提供元情報端末として接続してきた情報端末10aに端末基準時刻を要求する(S101)。情報端末10aは要求に応じて、提供元データと、自設定時刻情報の端末基準時刻を提供元設定時刻情報として提供する(S102)。このとき、情報端末10aは、提供元データにデータ時刻情報が関連付けられていることを通知する。
【0064】
時刻管理サーバ40aは、取得した提供元データに関連付けられているデータ時刻情報があるか否かを判断する(S103)。時刻管理サーバ40aは、データ時刻情報がある場合、データ時刻情報を情報端末10aに要求する(S104)。そして、情報端末10aが、データ時刻情報を時刻管理サーバ40aに提供する(S105)。次に、時刻管理サーバ40aは端末間基準時刻を基準時刻管理装置20から取得する(S106)。時刻管理サーバ40aは、ステップ(S103)において提供元データに関連付けられているデータ時刻情報がないと判断した場合も、ステップ(S106)に進む。尚、時刻管理サーバ40aは、端末基準時刻、データ時刻情報を同時に取得してもよく、まず、データ時刻情報を取得し、次に端末基準時刻を取得するようにしてもよい。
【0065】
時刻管理サーバ40aは、端末間基準時刻と情報端末10aから取得した端末基準時刻との差分を算出し、提供元データ等と共に記憶部43に格納する(S107)。時刻管理サーバ40aは、提供元データと、提供時刻情報として、ステップ(S107)において算出した端末間基準時刻と情報端末10aから取得した端末基準時刻との差分、及び、ステップ(S106)において取得した端末間基準時刻を情報端末10bに提供する(S108)。情報端末10bは、取得した差分と端末間基準時刻に基づいて、算出設定時刻情報として情報端末10aにおける端末基準時刻を算出する。情報端末10bは、取得した提供元データと算出した端末基準時刻(算出設定時刻情報)を記憶部15の情報端末10aの情報を記憶する記憶領域に格納する(S109)。
【0066】
時刻管理サーバ40aは、情報端末10aの提供元設定時刻情報としてデータ時刻情報があるか否かを判断する(S110)。時刻管理サーバ40aはデータ時刻情報がある場合、データ時刻情報を情報端末10bに提供する(S111)。情報端末10bは、記憶部15に格納した情報端末10aの端末基準時刻(算出設定時刻情報)に基づいて取得したデータ時刻情報を変更して、記憶部15の情報端末10aの情報を記憶する記憶領域に格納する(S112)。ステップ(S110)においてデータ時刻情報がない場合には、時刻管理サーバ40aは処理を終了する。
【0067】
図6に、時刻管理サーバ40aが算出設定時刻情報として端末基準時刻を算出する場合の手順を示す。まず、図5に示したステップ(S101)〜(S107)と同様のステップ(S201)〜(S207)が行われる。ステップ(S207)に続き、時刻管理サーバ40aが、ステップ(S207)において算出した端末間基準時刻と情報端末10aから取得した端末基準時刻との差分と、端末間基準時刻に基づいて、算出設定時刻情報として情報端末10aにおける端末基準時刻を算出する(S208)。
【0068】
時刻管理サーバ40aは、提供元データと、提供時刻情報として算出設定時刻情報、即ち、算出した情報端末10aにおける端末基準時刻を情報端末10bに提供する(S209)。情報端末10bは、取得した情報端末10aにおける端末基準時刻(算出設定時刻情報)を記憶部15の情報端末10aの情報を記憶する記憶領域に格納する(S210)。そして、図5に示したステップ(S110)〜(S112)と同様のステップ(S211)〜(S213)が行われる。
【0069】
図7に、情報端末10bが算出設定時刻情報としてデータ時刻情報を算出する場合の手順を示す。まず、図5に示したステップ(S101)〜(S106)と同様のステップ(S301)〜(S306)が行われる。時刻管理サーバ40aは、端末間基準時刻と情報端末10aから取得したデータ時刻情報に基づく差分を算出し、提供元データ等と共に記憶部43に格納する(S307)。時刻管理サーバ40aは、まず、提供元データと、提供時刻情報として提供元設定時刻情報である情報端末10aの端末基準時刻を、情報端末10bに提供する(S308)。情報端末10bは、取得した提供元データと情報端末10aの端末基準時刻を記憶部15の情報端末10aの情報を記憶する記憶領域に格納する(S309)。
【0070】
時刻管理サーバ40aは、情報端末10aの提供元設定時刻情報としてデータ時刻情報があるか否かを判断する(S310)。時刻管理サーバ40aはデータ時刻情報がある場合、提供時刻情報として、ステップ(S307)において算出した端末間基準時刻と情報端末10aから取得したデータ時刻情報に基づく差分、及び、ステップ(S306)において取得した端末間基準時刻を情報端末10bに提供する(S311)。情報端末10bは、取得した差分と端末間基準時刻に基づいて、算出設定時刻情報として情報端末10aにおけるデータ時刻情報を算出する。情報端末10bは、算出したデータ時刻情報(算出設定時刻情報)を記憶部15の情報端末10aの情報を記憶する記憶領域に格納する(S312)。ステップ(S310)においてデータ時刻情報がない場合には、時刻管理サーバ40aは処理を終了する。
【0071】
図8に、時刻管理サーバ40aが算出設定時刻情報としてデータ時刻情報を算出する場合の手順を示す。まず、図7に示したステップ(S301)〜(S310)と同様のステップ(S401)〜(S410)が行われる。ステップ(S410)において、時刻管理サーバ40aはデータ時刻情報がある場合、ステップ(S307)において算出した端末間基準時刻と情報端末10aから取得したデータ時刻情報に基づく差分と、端末間基準時刻に基づいて、算出設定時刻情報として情報端末10aにおけるデータ時刻情報を算出する(S411)。
【0072】
時刻管理サーバ40aは、提供時刻情報として算出設定時刻情報、即ち、ステップ(S411)において算出した情報端末10aにおけるデータ時刻情報を情報端末10bに提供する(S412)。情報端末10bは、取得した情報端末10aにおけるデータ時刻情報(算出設定時刻情報)を、記憶部15の情報端末10aの情報を記憶する記憶領域に格納する(S413)。ステップ(S410)においてデータ時刻情報がない場合には、時刻管理サーバ40aは処理を終了する。
【0073】
(効果)
このような時刻管理システム100、時刻管理サーバ40a,40b、情報端末10a〜10c、時刻管理方法によれば、時刻管理サーバ40a,40bは、提供元データと、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻を用いて算出された提供時刻情報とを対応付けて、提供先情報端末に提供できる。よって、提供先情報端末は取得した提供元データと提供時刻情報に基づいて、提供元情報端末における提供元データと提供元設定時刻情報の関係を容易に維持できる。特に、提供元情報端末が複数の提供先情報端末に提供元データを提供する場合であっても、複数の提供先情報端末において、提供元情報端末における提供元データと提供元設定時刻情報の関係を容易に維持できる。具体的には、提供元情報端末における提供元データと、端末基準時刻やデータ時刻情報との関係を、提供先情報端末において維持することができる。
【0074】
又、時刻管理サーバ40a,40bが提供時刻情報として提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を算出し、その差分と端末間基準時刻を提供する場合には、提供先情報端末は差分と端末間基準時刻を用いて算出設定時刻情報を算出できる。よって、例えば、時刻管理サーバ40a,40bの制御負荷を抑えることができる。又、時刻管理サーバ40a,40bが提供時刻情報として算出設定時刻情報を算出し、提供する場合には、提供先情報端末はその算出設定時刻情報をそのまま用いることができる。よって、例えば、提供先情報端末の制御負荷を抑えることができる。
【0075】
又、情報端末10a〜10cは、時刻管理サーバ40,40bから提供元データと、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻を用いて算出された提供時刻情報とを取得できる。そして、情報端末10a〜10cは、提供時刻情報に基づいて提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶部15に格納できる。よって、情報端末10a〜10cは、提供先情報端末となった場合に、提供元情報端末における提供元データと提供元設定時刻情報の関係を容易に維持できる。
【0076】
更に、時刻管理部12が、提供時刻情報として、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分及び端末間基準時刻を取得し、差分と端末間基準時刻に基づいて算出設定時刻情報を算出し、記憶部15に格納することもできる。これによれば、情報端末10a〜10cは、提供時刻情報として提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分及び端末間基準時刻を時刻管理サーバ40a〜40cから取得し、差分と端末間基準時刻を用いて算出設定時刻情報を算出することができる。
【0077】
〔第2の実施の形態〕
図9に示すように、時刻管理システム200は、複数の情報端末10a,10bと、基準時刻管理装置20と、ネットワーク30とを備える。このように時刻管理システム200は、時刻管理サーバ40a,40bを用いずに構成することもできる。図9では、図1と実質的に同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。情報端末10a,10bは、図9に示すようにネットワーク30を介さずに接続してもよく、ネットワーク30を介して接続してもよい。
【0078】
情報端末10a,10bは、提供元情報端末となる場合、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を算出し、提供元データと差分を提供先情報端末に提供する。情報端末10a,10bは、提供先情報端末となる場合、提供元データと差分を提供元情報端末から取得し、差分と端末間基準時刻に基づいて算出設定時刻情報を算出し、提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶手段に格納する。
【0079】
時刻管理サーバ40a,40bを用いない場合、図2に示した時刻管理部12は、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を算出する算出手段として機能する。又、時刻管理部12は、提供元データと差分を提供先情報端末に提供する提供手段としても機能する。更に、時刻管理部12は、提供元データと、提供元情報端末の提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を、提供元情報端末から取得する取得手段として機能する。又、時刻管理部12は、差分と端末間基準時刻に基づいて算出設定時刻情報を算出し、提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶手段(記憶部15)に格納する格納手段としても機能する。
【0080】
情報端末10aが提供元情報端末となった場合、時刻管理部12は、記憶部15の記憶領域15aから、ユーザデータや制御データを提供元データとして、データ時刻情報や端末基準時刻等の自設定時刻情報を提供元設定時刻情報として取得する。時刻管理部12は、通信部11bを介して基準時刻管理装置20から端末間基準時刻を取得する。
【0081】
時刻管理部12は、例えば、記憶部15から提供元設定時刻情報として、自設定時刻情報である情報端末10aの端末基準時刻を取得した場合、情報端末10aの端末基準時刻と端末間基準時刻に基づく差分を算出できる。時刻管理部12は、記憶部15から提供元設定時刻情報として、自設定時刻情報である情報端末10aのデータ時刻情報を取得した場合、情報端末10aのデータ時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を算出できる。時刻管理部12は、端末基準時刻と端末間基準時刻に基づく差分、データ時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分のいずれかを算出してもよく、いずれか一方を算出してもよい。
【0082】
時刻管理部12は、取得した提供元データと、算出した差分と、情報端末10aの端末識別データ「A」とを対応付けて、I/F11a又は通信部11bを介して提供先情報端末に提供する。時刻管理部12は、差分に加え、提供元設定時刻情報を提供してもよい。例えば、時刻管理部12は、情報端末10aの端末基準時刻と端末間基準時刻に基づく差分を提供する場合に、提供元設定時刻情報として情報端末10aのデータ時刻情報を提供できる。又、時刻管理部12は、情報端末10aのデータ時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を提供する場合に、提供元設定時刻情報として情報端末10aの端末基準時刻を提供できる。
【0083】
時刻管理部12は、提供元データと算出した差分を同時に提供してもよく、いずれかを先に提供してもよい。例えば、時刻管理部12は、提供元データを差分の算出前に提供してもよく、算出後に提供してもよい。又、時刻管理部12は、差分に加え、提供元設定時刻情報を提供する場合も、差分と提供元設定時刻情報を同時に提供してもよく、いずれかを先に提供してもよい。
【0084】
情報端末10aが提供先情報端末となった場合、時刻管理部12は、提供元データと、提供元情報端末の提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を、I/F11a又は通信部11bを介して取得する。時刻管理部12は、通信部11bを介して基準時刻管理装置20から端末間基準時刻を取得する。
【0085】
時刻管理部12は、取得した差分と端末間基準時刻に基づいて算出設定時刻情報を算出する。時刻管理部12は、提供元情報端末の端末基準時刻と端末間基準時刻に基づく差分を取得した場合、端末間基準時刻にその差分を加算することにより、算出設定時刻情報として提供元情報端末における端末基準時刻を算出できる。又、時刻管理部12は、提供元情報端末のデータ時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を取得した場合、端末間基準時刻にその差分を加算することにより、算出設定時刻情報として提供元情報端末におけるデータ時刻情報を算出できる。
【0086】
時刻管理部12は、図1に示した時刻管理システム100の場合と同様にして、
提供元データと算出した算出設定時刻情報とを対応付けて、記憶部15の該当する提供元情報端末の記憶領域に格納する。尚、情報端末10a,10bは、これらの点以外は、図1に示した時刻管理システム100の場合と同様に動作する。
【0087】
このような情報端末10a,10bの提供元情報端末としての機能は、コンピュータを、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を算出する算出手段と、提供元データと差分を対応付けて提供先情報端末に提供する提供手段として機能させるためのプログラムを、コンピュータに実行させることにより実現できる。
【0088】
又、情報端末10a,10bの提供先情報端末としての機能は、コンピュータを、提供元情報端末の提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶する記憶手段と、提供元データと、提供元情報端末の提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を、提供元情報端末から取得する取得手段と、差分と端末間基準時刻に基づいて算出設定時刻情報を算出し、提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶手段に格納する格納手段として機能させるためのプログラムを、コンピュータに実行させることにより実現できる。
【0089】
(時刻管理方法)
次に、時刻管理システム200を用いた時刻管理方法の手順を説明する。以下、情報端末10aが提供元情報端末、情報端末10bが提供先情報端末となる場合について説明する。図10に、情報端末10bが算出設定時刻情報として端末基準時刻を算出する場合の手順を示す。
【0090】
情報端末10aは、端末間基準時刻を基準時刻管理装置20から取得する(S501)。情報端末10aは、記憶部15が記憶領域15aに記憶するユーザデータや制御データにデータ時刻情報が関連付けられているか否かを判断する(S502)。情報端末10aは、データ時刻情報が関連付けられている場合には、提供元設定時刻情報として情報端末10aのデータ時刻情報を情報端末10bに提供する(S503)。
【0091】
次に、情報端末10aは、提供元設定時刻情報である情報端末10aの端末基準時刻と端末間基準時刻に基づく差分を算出する(S504)。尚、ステップ(S502)においてデータ時刻情報が関連付けられていない場合にも、情報端末10aはステップ(S504)に進み、差分を算出する。情報端末10aは、ステップ(S504)において算出した差分と、提供元データを情報端末10bに提供する(S505)。
【0092】
情報端末10bは、端末間基準時刻を基準時刻管理装置20から取得する(S506)。情報端末10bは、取得した差分と端末間基準時刻に基づいて、算出設定時刻情報として情報端末10aにおける端末基準時刻を算出する。情報端末10bは、取得した提供元データと算出した端末基準時刻(算出設定時刻情報)を記憶部15の情報端末10aの情報を記憶する記憶領域に格納する(S507)。
【0093】
情報端末10bは、情報端末10aの提供元設定時刻情報としてデータ時刻情報を取得したか否かを判断する(S508)。情報端末10bは、データ時刻情報を取得している場合、記憶部15に格納した情報端末10aの端末基準時刻(算出設定時刻情報)に基づいて取得したデータ時刻情報を変更して、記憶部15の情報端末10aの情報を記憶する記憶領域に格納する(S509)。ステップ(S508)においてデータ時刻情報を取得していないと判断した場合には、情報端末10bは処理を終了する。
【0094】
図11に、情報端末10bが算出設定時刻情報としてデータ時刻情報を算出する場合の手順を示す。情報端末10aは、端末間基準時刻を基準時刻管理装置20から取得する(S601)。情報端末10aは、記憶部15が記憶領域15aに記憶するユーザデータや制御データにデータ時刻情報が関連付けられているか否かを判断する(S602)。情報端末10aは、データ時刻情報が関連付けられている場合には、提供元設定時刻情報である情報端末10aのデータ時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を算出する(S603)。
【0095】
情報端末10aは、ステップ(S603)において算出した差分と、提供元設定時刻情報として情報端末10aのデータ時刻情報を情報端末10bに提供する(S604)。次に、情報端末10aは、提供元データと、提供元設定時刻情報として情報端末10aの端末基準時刻を情報端末10bに提供する(S605)。尚、ステップ(S602)においてデータ時刻情報が関連付けられていない場合にも、情報端末10aはステップ(S605)に進み、情報端末10aの端末基準時刻を情報端末10bに提供する。
【0096】
情報端末10bは、取得した提供元データと、情報端末10aの端末基準時刻を記憶部15の情報端末10aの情報を記憶する記憶領域に格納する(S606)。情報端末10bは、情報端末10aの提供元設定時刻情報としてデータ時刻情報を取得したか否かを判断する(S607)。情報端末10bは、データ時刻情報を取得している場合、端末間基準時刻を基準時刻管理装置20から取得する(S608)。
【0097】
そして、情報端末10bは、ステップ(S604)において取得した差分と端末間基準時刻に基づいて、算出設定時刻情報として情報端末10aにおけるデータ時刻情報を算出する。情報端末10bは、算出したデータ時刻情報(算出設定時刻情報)を記憶部15の情報端末10aの情報を記憶する記憶領域に格納する(S609)。尚、ステップ(S607)においてデータ時刻情報を取得していないと判断した場合には、情報端末10bは処理を終了する。
【0098】
(効果)
このような時刻管理システム200、情報端末10a,10b、時刻管理方法によれば、情報端末10a,10bは、提供元情報端末となり、提供元データと、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を、提供先情報端末に提供できる。よって、提供先情報端末は取得した提供元データと提供時刻情報に基づいて、提供元情報端末における提供元データと提供元設定時刻情報の関係を容易に維持できる。
【0099】
又、情報端末10a,10bは、提供先情報端末となり、提供元情報端末から提供元データと、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分とを取得できる。そして、情報端末10a,10bは、差分と端末間基準時刻に基づいて算出設定時刻情報を算出し、提供元データと算出設定時刻情報とを対応付けて記憶手段に格納できる。よって、提供先情報端末は、提供元情報端末における提供元データと提供元設定時刻情報の関係を容易に維持できる。
【0100】
特に、提供元情報端末が複数の提供先情報端末に提供元データを提供する場合であっても、複数の提供先情報端末において、提供元情報端末における提供元データと提供元設定時刻情報の関係を容易に維持できる。具体的には、提供元情報端末における提供元データと、端末基準時刻やデータ時刻情報との関係を、提供先情報端末において維持することができる。
【0101】
尚、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。例えば、時刻管理サーバ40a,40bのいずれかが端末間基準時刻を記憶、提供し、基準時刻管理装置20として機能してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0102】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る時刻管理システムの構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る情報端末の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る情報端末の記憶部を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る時刻管理サーバの構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る情報端末が算出設定時刻情報として端末基準時刻を算出する場合の手順を示すフロー図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係る時刻管理サーバが算出設定時刻情報として端末基準時刻を算出する場合の手順を示すフロー図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係る情報端末が算出設定時刻情報としてデータ時刻情報を算出する場合の手順を示すフロー図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態に係る時刻管理サーバが算出設定時刻情報としてデータ時刻情報を算出する場合の手順を示すフロー図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係る時刻管理システムの構成を示す図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態に係る情報端末が算出設定時刻情報として端末基準時刻を算出する場合の手順を示すフロー図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態に係る情報端末が算出設定時刻情報としてデータ時刻情報を算出する場合の手順を示すフロー図である。
【符号の説明】
【0103】
100,200 時刻管理システム
10a,10b,10c 情報端末
11a,41a I/F
11b,41b 通信部
12,42 時刻管理部
13 制御部
14 表示部
15,43 記憶部
20 基準時刻管理装置
30 ネットワーク
40a,40b 時刻管理サーバ
【技術分野】
【0001】
本発明は、時刻管理サーバ、情報端末、時刻管理システム及び時刻管理方法に関する。本発明は、特に、情報端末間の時刻の一致を図るために好適な時刻管理サーバ、情報端末、時刻管理システム及び時刻管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、携帯電話が記憶するデータを携帯電話以外のパーソナルコンピュータに保存するデータのバックアップや、他の携帯電話にデータを移行することが行われている。又、標準時刻を管理する標準時刻サーバと同期をとる情報端末が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−86494号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来のバックアップやデータの移行では、データを提供する提供元情報端末に設定されている提供元設定時刻情報と提供元データを関連付けて、送信先情報端末に提供することができなかった。そのため、提供元データと提供元設定時刻情報との関係を維持したまま、提供先情報端末がデータを記憶することが困難であった。関係を維持したい場合には、提供先情報端末に提供元設定時刻情報を別途格納する処理が必要となり、煩雑であった。このような問題は、提供先情報端末数が多い場合には顕著であった。又、標準時刻サーバとの同期をとる方法では、提供元情報端末と提供先情報端末との間で時刻を一致させることができなかった。
【0004】
そこで、本発明は、提供元情報端末における提供元データと提供元設定時刻情報の関係を提供先情報端末において容易に維持することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
時刻管理サーバは、提供元情報端末から提供元データと提供元設定時刻情報を取得する取得手段と、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻を用いて提供先情報端末に提供する提供時刻情報を算出する算出手段と、提供元データと提供時刻情報を提供先情報端末に提供する提供手段とを備えることを特徴とする。
【0006】
「提供元情報端末」は、データを提供する提供元の情報端末である。「提供元データ」は、提供元情報端末が提供するデータである。「提供先情報端末」は、提供元情報端末が提供元データを提供する提供先の情報端末である。「提供元設定時刻情報」は、提供元情報端末において設定されている時刻に関する情報である。「端末間基準時刻」は、提供元情報端末と提供先情報端末に共通の時刻であって、提供元情報端末と提供先情報端末との間の時刻を一致させる際に基準となる時刻である。「提供時刻情報」は、時刻管理サーバが提供元設定時刻情報と端末間基準時刻を用いて算出し、提供先情報端末に提供する時刻に関する情報である。
【0007】
このような時刻管理サーバによれば、提供元データと、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻を用いて算出された提供時刻情報とを対応付けて、提供先情報端末に提供できる。よって、提供先情報端末は取得した提供元データと提供時刻情報に基づいて、提供元情報端末における提供元データと提供元設定時刻情報の関係を容易に維持できる。
【0008】
提供時刻情報には、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分及び端末間基準時刻、又は、差分と端末間基準時刻に基づいて算出される算出設定時刻情報の少なくとも1つが含まれることが好ましい。「算出設定時刻情報」は、差分と端末間基準時刻に基づいて算出した提供元設定時刻情報である。時刻管理サーバが提供時刻情報として提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を算出し、その差分と端末間基準時刻を提供する場合には、提供先情報端末は差分と端末間基準時刻を用いて算出設定時刻情報を算出できる。又、時刻管理サーバが提供時刻情報として算出設定時刻情報を算出し、提供する場合には、提供先情報端末はその算出設定時刻情報をそのまま用いることができる。
【0009】
情報端末は、提供元情報端末の提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶する記憶手段と、提供元データと、提供元情報端末の提供元設定時刻情報と端末間基準時刻を用いて算出した提供時刻情報を対応付けて提供する時刻管理サーバから、提供元データと提供時刻情報を取得する取得手段と、提供時刻情報に基づいて提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶手段に格納する格納手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
このような情報端末によれば、時刻管理サーバから提供元データと、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻を用いて算出された提供時刻情報とを取得できる。そして、情報端末は、提供時刻情報に基づいて提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶手段に格納できる。よって、情報端末は、提供先情報端末となった場合に、提供元情報端末における提供元データと提供元設定時刻情報の関係を容易に維持できる。
【0011】
取得手段は、提供時刻情報として、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分及び端末間基準時刻を取得し、格納手段は、差分と端末間基準時刻に基づいて算出設定時刻情報を算出し、記憶手段に格納することが好ましい。これによれば、情報端末は、提供時刻情報として提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分及び端末間基準時刻を時刻管理サーバから取得し、差分と端末間基準時刻を用いて算出設定時刻情報を算出することができる。
【0012】
更に、提供元設定時刻情報及び算出設定時刻情報は、提供元情報端末における端末基準時刻又は提供元情報端末における提供元データのデータ時刻情報の少なくとも1つであることが好ましい。「端末基準時刻」は、情報端末自身において基準となる時刻である。そのため、端末基準時刻は、情報端末自身のデータの処理時刻や表示時刻として使用される。データ時刻情報は、データに関連する時刻に関する情報である。これによれば、提供元情報端末における提供元データと、端末基準時刻やデータ時刻情報との関係を、提供先情報端末において維持することができる。以下、提供元設定時刻情報、端末間基準時刻、提供時刻情報、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分、算出設定時刻情報、端末基準時刻、データ時刻情報等の時刻や時刻に関する情報を総称して「時刻情報」という。
【0013】
他の情報端末は、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を算出する算出手段と、提供元データと差分を提供先情報端末に提供する提供手段とを備えることを特徴とする。このような情報端末は、提供元情報端末となり、提供元データと、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を、提供先情報端末に提供できる。よって、提供先情報端末は取得した提供元データと提供時刻情報に基づいて、提供元情報端末における提供元データと提供元設定時刻情報の関係を容易に維持できる。
【0014】
更に他の情報端末は、提供元情報端末の提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶する記憶手段と、提供元データと、提供元情報端末の提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を、提供元情報端末から取得する取得手段と、差分と端末間基準時刻に基づいて算出設定時刻情報を算出する算出し、提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶手段に格納する格納手段とを備えることを特徴とする。
【0015】
このような情報端末は、提供先情報端末となり、提供元情報端末から提供元データと、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分とを取得できる。そして、情報端末は、差分と端末間基準時刻に基づいて算出設定時刻情報を算出し、提供元データと算出設定時刻情報とを対応付けて記憶手段に格納できる。よって、提供先情報端末は、提供元情報端末における提供元データと提供元設定時刻情報の関係を容易に維持できる。
【0016】
時刻管理システムは、提供元情報端末から提供元データと提供元設定時刻情報を取得し、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻を用いて提供先情報端末に提供する提供時刻情報を算出し、提供元データと提供時刻情報を提供先情報端末に提供する時刻管理サーバと、提供元データと提供時刻情報を時刻管理サーバから取得し、提供時刻情報に基づいて提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶手段に格納する提供先情報端末とを備えることを特徴とする。
【0017】
このような時刻管理システムによれば、時刻管理サーバが、提供元データと、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻を用いて算出された提供時刻情報とを対応付けて、提供先情報端末に提供できる。そして、提供先情報端末が、時刻管理サーバから取得した提供元データと提供時刻情報に基づいて、提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶手段に格納できる。よって、提供先情報端末において、提供元情報端末における提供元データと提供元設定時刻情報の関係を容易に維持できる。
【0018】
他の時刻管理システムは、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を算出し、提供元データと差分を提供先情報端末に提供する提供元情報端末と、提供元データと差分を提供元情報端末から取得し、差分と端末間基準時刻に基づいて算出設定時刻情報を算出し、提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶手段に格納する提供先情報端末とを備えることを特徴とする。
【0019】
このような時刻管理システムによれば、提供元情報端末が、提供元データと、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を提供先情報端末に提供できる。そして、提供先情報端末が、差分と端末間基準時刻に基づいて算出設定時刻情報を算出し、提供元データと算出設定時刻情報とを対応付けて記憶手段に格納できる。よって、提供先情報端末において、提供元情報端末における提供元データと提供元設定時刻情報の関係を容易に維持できる。
【0020】
時刻管理方法は、時刻管理サーバが、提供元情報端末から提供元設定時刻情報と提供元データを取得し、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻を用いて提供先情報端末に提供する提供時刻情報を算出し、提供元データと提供時刻情報を提供先情報端末に提供し、提供先情報端末が、提供元データと提供時刻情報を時刻管理サーバから取得し、提供時刻情報に基づいて提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶手段に格納することを特徴とする。
【0021】
他の時刻管理方法は、提供元情報端末が、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を算出し、提供元データと差分を提供先情報端末に提供し、提供先情報端末が、提供元データと差分を提供元情報端末から取得し、差分と端末間基準時刻に基づいて算出設定時刻情報を算出し、提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶手段に格納することを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
以上説明したように、本発明によれば、提供元情報端末における提供元データと提供元設定時刻情報の関係を提供先情報端末において容易に維持することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
〔第1の実施の形態〕
(時刻管理システム)
図1に示すように、時刻管理システム100は、複数の情報端末10a,10b,10cと、基準時刻管理装置20と、ネットワーク30と、複数の時刻管理サーバ40a,40bとを備える。
【0024】
基準時刻管理装置20は端末間基準時刻を記憶する。基準時刻管理装置20は、ネットワーク30を介して時刻管理サーバ40a,40bや情報端末10a〜10cに、端末間基準時刻を提供する。
【0025】
時刻管理サーバ40a,40bは、提供元情報端末から提供元データと提供元設定時刻情報を取得する。時刻管理サーバ40a,40bは、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻を用いて提供先情報端末に提供する提供時刻情報を算出する。そして、時刻管理サーバ40a,40bは、提供元データと提供時刻情報を提供先情報端末に提供する。
【0026】
時刻管理サーバ40a,40bは、提供元情報端末と提供先情報端と同時に接続してもよく、提供元情報端末と接続して提供元データを取得し、接続を切断した後、提供先情報端末と接続し、取得した提供元データを提供するようにしてもよい。又、時刻管理サーバ40a,40bは、提供元データと提供時刻情報を同時に提供する必要はなく、提供元データと提供時刻情報とを関連付けられれば、提供元データと提供時刻情報を別々に提供してもよい。時刻管理サーバ40a,40bの数も限定されず、1台でも更に多くてもよい。
【0027】
情報端末10a〜10cは、提供元情報端末又は提供先情報端末のいずれかとなる。情報端末10a〜10cは、提供元情報端末となった場合、時刻管理サーバ40a,40bに、提供元データと提供元設定時刻情報を提供する。情報端末10a〜10cは、提供先情報端末となった場合、提供元データと提供時刻情報を時刻管理サーバ40a,40bから取得し、提供時刻情報に基づいて提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶手段に格納する。
【0028】
例えば、情報端末10a〜10cは、記憶するデータを他の情報端末にも保存してデータのバックアップを確保したい場合、記憶するデータを他の情報端末に移行したい場合、処理の実行により提供先情報端末にデータを提供する場合等に、提供元情報端末となることができる。一方、情報端末10a〜10cは、他の情報端末からデータのバックアップを受ける場合、データの移行を受ける場合、処理の実行により提供元情報端末からデータの提供を受ける場合等に、提供先情報端末となることができる。情報端末10a〜10cには、携帯電話、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistants)、パーソナルコンピュータ、サーバ等がある。
【0029】
時刻管理サーバと情報端末は、時刻管理サーバ40a,40bと情報端末10cのようにネットワーク30を介して接続してもよく、時刻管理サーバ40a,40bと情報端末10a,10bのように、ネットワーク30を介さずに接続してもよい。ネットワーク30には、例えば、移動通信網、無線LAN、インターネット等がある。
【0030】
次に、図2を用いて情報端末10a〜10cについてより詳細に説明する。情報端末10aは、インタフェース(以下「I/F」と表す)11aと、通信部11bと、時刻管理部12と、制御部13と、表示部14と、記憶部15とを備える。情報端末10b,10cも情報端末10aと同様の構成を備える。
【0031】
I/F11aは、時刻管理サーバ40a,40bや他の情報端末10a〜10cとネットワーク30を介さずに接続し、提供元データや時刻情報を送受信する。I/F11aは、有線により時刻管理サーバ40a,40bや他の情報端末10b,10cと接続するものでもよく、赤外線や電波により時刻管理サーバ40a,40bや他の情報端末10b,10cと接続するものでもよい。例えば、I/F11aは、赤外線により送受信するIrDAや、電波により送受信するブルートゥース(Bluetooth(登録商標))等を用いることができる。
【0032】
通信部11bは、ネットワーク30を介して、時刻管理サーバ40a,40bや他の情報端末10b,10cと提供元データや時刻情報を送受信する。I/F11a、通信部11bは、受信した提供元データや時刻情報を時刻管理部12に入力する。I/F11a、通信部11bは、情報端末10aが送信する提供元データや時刻情報を時刻管理部12から取得する。
【0033】
記憶部15は、提供元情報端末の提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶する記憶手段である。記憶部15は、算出設定時刻情報以外の時刻情報やその他の情報も記憶できる。記憶部15は、他の情報端末10b,10cのデータ及び時刻情報と、情報端末10a自身のデータ及び時刻情報とを記憶する。即ち、記憶部15は、情報端末10aが提供先情報端末となったときに、提供元情報端末となった他の情報端末10b,10cから提供される提供元データ及び時刻情報と、情報端末10aが提供元情報端末になったときに、他の情報端末10b,10cに提供する情報端末10a自身のデータである提供元データ及び時刻情報を記憶する。しかも、記憶部15は、複数の情報端末10b,10cの提供元データと時刻情報を記憶する。
【0034】
そのため、記憶部15は、情報端末10a〜10c毎に提供元データと時刻情報を記憶する。例えば、記憶部15は、情報端末10a〜10cを識別する端末識別データに対応付けて提供元データや時刻情報を記憶する。端末識別データには、情報端末のユーザID、端末番号、電話番号、アドレス等がある。具体的には、図3に示すように、記憶部15は、各情報端末10a〜10cに関する情報を記憶する記憶領域15a〜10cを備えることができる。各記憶領域15a〜15cがいずれの情報端末10a〜10cに関する情報を記憶する記憶領域であるかは、端末識別データによって区別できる。
【0035】
記憶領域15aは情報端末10aの情報を記憶し、情報端末10aの端末識別データ「A」が付与されている。記憶領域15bは情報端末10bの情報を記憶し、情報端末10bの端末識別データ「B」が付与されている。記憶領域15cは情報端末10cの情報を記憶し、情報端末10cの端末識別データ「C」が付与されている。
図3に示すように、記憶部15が記憶する提供元データには、ユーザデータ、制御データ、内部管理用情報がある。ユーザデータは、情報端末のユーザが使用するデータである。制御データは、情報端末の制御に使用されるデータである。ユーザデータ及び制御データは、提供先情報端末に提供元データとして提供される。内部管理用情報は、提供先情報端末に提供せず、情報端末内において管理するデータである。
【0036】
情報端末10a〜10cに設定されている設定時刻情報には、端末基準時刻やデータに関連するデータ時刻情報等がある。記憶部15は、情報端末10a自身に設定されている設定時刻情報(以下「自設定時刻情報」という)と、提供元情報端末となった他の情報端末10b,10cに設定されている提供元設定時刻情報を記憶する。自設定時刻情報は、記憶領域15aに格納され、情報端末10b,10cの提供元設定時刻情報は、記憶領域15b,15cにそれぞれ格納される。
【0037】
各ユーザデータや制御データには、ユーザデータや制御データに関連するデータ時刻情報が関連付けられている。データ時刻情報には、例えば、他の情報端末の提供元データと時刻情報を取得した際の情報端末10a自身の端末基準時刻と取得した時刻情報との差分や、データの受信時刻や更新時刻等がある。全てのユーザデータや制御データに、データ時刻情報が関連付けられる必要はない。又、複数のユーザデータや制御データに共通のデータ時刻情報が関連付けられてもよい。例えば、他の情報端末から同時に取得した複数のユーザデータには、共通するデータ時刻情報を関連付けることができる。記憶部15が記憶するユーザデータや制御データの数は限定されない。
【0038】
時刻管理部12は、提供元データと、提供元情報端末の提供元設定時刻情報と端末間基準時刻を用いて算出した提供時刻情報を対応付けて提供する時刻管理サーバ40a,40bから、提供元データと提供時刻情報を取得する取得手段である。更に、時刻管理部12は、提供時刻情報に基づいて提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶手段(記憶部15)に格納する格納手段としても機能する。
【0039】
情報端末10aが提供先情報端末となった場合、時刻管理部12は、I/F11a又は通信部11bを介して、時刻管理サーバ40a,40bから、提供元情報端末の提供元データと提供時刻情報を取得する。提供元データと提供時刻情報には、提供元情報端末の端末識別データが対応づけられている。
【0040】
提供時刻情報には、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分及び端末間基準時刻、又は、差分と端末間基準時刻に基づいて算出される算出設定時刻情報の少なくとも1つが含まれる。更に、提供時刻情報には、提供元設定時刻情報そのものを含めてもよい。時刻管理部12は、提供時刻情報として、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分及び端末間基準時刻を取得した場合には、まず、差分と端末間基準時刻に基づいて算出設定時刻情報を算出する。
【0041】
例えば、時刻管理部12は、提供元情報端末の端末基準時刻と端末間基準時刻との差分及び端末間基準時刻を取得した場合、端末間基準時刻にその差分を加算することにより、算出設定時刻情報として提供元情報端末における端末基準時刻を算出できる。又、時刻管理部12は、提供元情報端末のデータ時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分及び端末間基準時刻を取得した場合、端末間基準時刻と差分を用いてデータ時刻情報を補正することにより、算出設定時刻情報として提供元情報端末におけるデータ時刻情報を算出できる。
【0042】
時刻管理部12は、提供元データと算出した算出設定時刻情報とを対応付けて、記憶部15の該当する提供元情報端末の記憶領域に格納する。例えば、提供元情報端末が情報端末10bであり、取得した提供元データ、提供時刻情報に端末識別データ「B」が対応付けられている場合、時刻管理部12は、記憶領域15bに、提供元データのユーザデータや制御データと、算出設定時刻情報であるデータ時刻情報や端末基準時刻を格納する。時刻管理部12は、ユーザデータや制御データとデータ時刻情報は関連付けて格納する。時刻管理部12は、提供時刻情報として算出設定時刻情報そのものを取得した場合には、提供元データと取得した算出設定時刻情報とを対応付けて、記憶部15の該当する提供元情報端末の記憶領域に格納する。時刻管理部12は、提供時刻情報として提供元設定時刻情報も取得した場合には、あわせて記憶部15の該当する提供元情報端末の記憶領域に格納する。
【0043】
時刻管理部12は、提供元データと提供時刻情報とを同時に取得してもよく、いずれかを先に取得してもよい。又、時刻管理部12は、差分及び端末間基準時刻又は算出設定時刻情報と、提供元設定時刻情報を同時に取得してもよく、いずれかを先に取得してもよい。時刻管理部12は、提供元データと提供時刻情報とを同時に取得しない場合や、複数の種類の提供時刻情報を別々に取得する場合には、端末識別データを用いて提供元データと提供時刻情報や、各種の提供時刻情報を関連付け、記憶部15への格納を行うことができる。
【0044】
時刻管理部12は、算出設定時刻情報として端末基準時刻を格納し、提供元設定時刻情報として取得したデータ時刻情報を格納する場合、算出設定時刻情報(端末基準時刻)に基づいて取得したデータ時刻情報を変更して格納することが好ましい。これによれば、情報端末10a〜10cは、端末基準時刻の変更に応じて動的にデータ時刻情報を補正することができる。そして、提供先情報端末と提供元情報端末の端末基準時刻及びデータ時刻情報を一致させることができる。しかも、提供元情報端末における端末基準時刻とデータ時刻情報との関係を、提供先情報端末においても維持できる。
【0045】
情報端末10aが提供元情報端末となった場合、時刻管理部12は、記憶部15の記憶領域15aから、ユーザデータや制御データを提供元データとして、データ時刻情報や端末基準時刻等の自設定時刻情報を提供元設定時刻情報として取得する。時刻管理部12は、取得した提供元データ及び提供元設定時刻情報を、情報端末10aの端末識別データ「A」と、提供先情報端末の端末識別データを対応付けて、I/F11a又は通信部11bを介して時刻管理サーバ40a,40bに提供する。時刻管理部12は、自ら提供元設定時刻情報等を時刻管理サーバ40a,40bに提供してもよく、情報端末10aが時刻管理サーバ40a,40bに接続した際に、時刻管理サーバ40a,40bから提供元設定時刻情報の要求を受け、その要求に応じて提供元設定時刻情報等を時刻管理サーバ40a,40bに提供してもよい。
【0046】
又、時刻管理部12は、提供元データと提供元設定時刻情報を同時に提供してもよく、いずれかを先に提供してもよい。例えば、時刻管理部12は、提供元データを、時刻管理サーバ40a,40bにおける提供時刻情報の算出前に提供してもよく、提供時刻情報算出後に提供してもよい。更に、時刻管理部12は、提供元設定時刻情報として、データ時刻情報と端末基準時刻を同時に提供してもよく、いずれかを先に提供してもよい。例えば、時刻管理部12は、まず、端末基準時刻と提供データを提供する。このとき、時刻管理部12は、提供データにデータ時刻情報が関連付けられているか否かを通知する。そして、時刻管理部12は、時刻管理サーバ40a,40bから、データ時刻情報の要求を受けた場合にだけ、データ時刻情報を提供するようにしてもよい。
【0047】
制御部13は、記憶部15からユーザデータや制御データ、端末基準時刻やデータ時刻情報を取得し、表示部14に出力する。表示部14は、制御部13から入力されるデータや時刻を表示する。制御部13は、情報端末10aのデータを出力する場合には、記憶領域15aから情報端末10aのデータと、対応付けられているデータ時刻情報や端末基準時刻を取得して出力する。制御部13は、情報端末10bのデータを出力する場合には、記憶領域15bから情報端末10bのデータと、対応付けられているデータ時刻情報や端末基準時刻を取得して出力する。情報端末10cの場合も同様である。
【0048】
このような情報端末10a〜10cは、コンピュータを、提供元情報端末の提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶する記憶手段と、提供元データと、提供元情報端末の提供元設定時刻情報と端末間基準時刻を用いて算出した提供時刻情報を対応付けて提供する時刻管理サーバから、提供元データと提供時刻情報を取得する取得手段と、提供時刻情報に基づいて提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶手段に格納する格納手段として機能させるためのプログラムを、コンピュータに実行させることにより実現できる。
【0049】
次に、図4を用いて時刻管理サーバ40a,40bについてより詳細に説明する。時刻管理サーバ40aは、I/F41aと、通信部41bと、時刻管理部42と、記憶部43とを備える。時刻管理サーバ40bも時刻管理サーバ40aと同様の構成を備える。
【0050】
I/F41aは、情報端末10a〜10cとネットワーク30を介さずに接続し、提供元データや時刻情報を送受信する。I/F41aは、有線により情報端末10a〜10cと接続するものでもよく、赤外線や電波により情報端末10a〜10cと接続するものでもよい。例えば、I/F41aはIrDAやブルートゥース(Bluetooth(登録商標))等を用いることができる。
【0051】
通信部41bは、ネットワーク30を介して情報端末10a〜10cと提供元データや時刻情報を送受信する。I/F41a、通信部41bは、受信した提供元データや時刻情報を時刻管理部42に入力する。I/F41a、通信部41bは、時刻管理サーバ40aが送信する提供元データや提供時刻情報を時刻管理部42から取得する。
【0052】
記憶部43は、提供元情報端末から取得した提供元データや提供元設定時刻情報、提供元情報端末及び提供先情報端末の端末識別データ、提供先情報端末に提供する提供時刻情報を一時的に記憶する。
【0053】
時刻管理部42は、提供元情報端末から提供元設定時刻情報と提供元データを取得する取得手段である。時刻管理部42は、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻を用いて提供先情報端末に提供する提供時刻情報を算出する算出手段としても機能する。更に、時刻管理部42は、提供元データと提供時刻情報を提供先情報端末に提供する提供手段としても機能する。
【0054】
時刻管理部42は、I/F41a又は通信部41bを介して、提供元情報端末から提供元情報端末の端末識別データに対応付けられた提供元データ、提供時刻情報、提供先情報端末の端末識別データを取得する。時刻管理部42は、情報端末10a〜10c自らが提供する提供元設定時刻情報等を取得してもよく、時刻管理サーバ40aに接続してきた情報端末10a〜10cに、提供元設定時刻情報を要求し、その要求に応じて提供される提供元設定時刻情報等を取得してもよい。
【0055】
又、時刻管理部42は、提供元設定時刻情報として、データ時刻情報と端末基準時刻を同時に取得してもよく、いずれかを先に取得してもよい。例えば、時刻管理部42は、まず、端末基準時刻と提供データを取得する。このとき、時刻管理部42は、提供データにデータ時刻情報が関連付けられているか否かについて通知を受ける。そして、時刻管理部42は、データ時刻情報が関連付けられている場合に、データ時刻情報を情報端末10a〜10cに要求し、取得するようにしてもよい。
【0056】
時刻管理部42は、I/F41a又は通信部41bを介して、基準時刻管理装置20から端末間基準時刻を取得する。このように時刻管理部42は、提供元情報端末と提供先情報端末との間の時刻を一致させる処理を開始した後に、端末間基準時刻を取得し、処理毎に端末間基準時刻を取得することが好ましい。
【0057】
時刻管理部42は、まず、取得した提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を算出する。例えば、時刻管理部42は、提供元設定時刻情報として端末基準時刻を取得した場合、端末基準時刻と端末間基準時刻に基づく差分を算出できる。時刻管理部42は、提供元設定時刻情報としてデータ時刻情報を取得した場合、端末基準時刻とデータ時刻情報との差分を算出できる。時刻管理部42は、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分及び端末間基準時刻を含む提供時刻情報を提供する場合には、提供元情報端末の端末識別データと対応付けて、取得した提供元データ、提供先情報端末の端末識別データ、提供時刻情報となる算出した差分及び端末間基準時刻を記憶部43に格納する。
【0058】
時刻管理部42は、算出設定時刻情報を含む提供時刻情報を提供する場合には、更に、差分と端末間基準時刻に基づいて算出設定時刻情報を算出する。時刻管理部42は、例えば、提供元情報端末の端末基準時刻と端末間基準時刻との差分を算出した場合、端末間基準時刻にその差分を加算することにより、算出設定時刻情報として端末基準時刻を算出できる。又、時刻管理部42は、提供元情報端末のデータ時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を算出した場合、端末間基準時刻と差分を用いてデータ時刻情報を補正することにより、算出設定時刻情報としてデータ時刻情報を算出できる。この場合、時刻管理部42は、提供元情報端末の端末識別データと対応付けて、取得した提供元データ、提供先情報端末の端末識別データ、提供時刻情報となる算出設定時刻情報を記憶部43に格納する。
【0059】
時刻管理部42は、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分及び端末間基準時刻を含む提供時刻情報、又は、算出設定時刻情報を含む提供時刻情報のいずれを提供する場合であっても、取得した提供元設定時刻情報を提供時刻情報として提供する場合にはあわせて記憶部43に格納し、提供しない場合には格納してもよく、格納せずに破棄してもよい。
【0060】
時刻管理部42は、記憶部43から、提供元データ、提供元情報端末及び提供先情報端末の端末識別データ、提供時刻情報を取得する。時刻管理部42は、提供元情報端末の端末識別データに対応付けて、提供元データ及び提供時刻情報を、I/F41a又は通信部41bを介して提供先情報端末に提供する。時刻管理部42は、提供元データと提供時刻情報を同時に提供してもよく、いずれかを先に提供してもよい。又、時刻管理部42は、提供時刻情報である差分及び端末間基準時刻又は算出設定時刻情報と、提供元設定時刻情報を同時に提供してもよく、いずれかを先に提供してもよい。
【0061】
このような時刻管理サーバ40a,40bは、コンピュータを、提供元情報端末から提供元データと提供元設定時刻情報を取得する取得手段と、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻を用いて提供先情報端末に提供する提供時刻情報を算出する算出手段と、提供元データと提供時刻情報を提供先情報端末に提供する提供手段として機能させるためのプログラムを、コンピュータに実行させることにより実現できる。
【0062】
(時刻管理方法)
次に、時刻管理システム100を用いた時刻管理方法の手順を説明する。以下、情報端末10aが提供元情報端末、情報端末10bが提供先情報端末として、時刻管理サーバ40aに接続する場合について説明する。図5に、情報端末10bが算出設定時刻情報として端末基準時刻を算出する場合の手順を示す。
【0063】
時刻管理サーバ40aは、提供元情報端末として接続してきた情報端末10aに端末基準時刻を要求する(S101)。情報端末10aは要求に応じて、提供元データと、自設定時刻情報の端末基準時刻を提供元設定時刻情報として提供する(S102)。このとき、情報端末10aは、提供元データにデータ時刻情報が関連付けられていることを通知する。
【0064】
時刻管理サーバ40aは、取得した提供元データに関連付けられているデータ時刻情報があるか否かを判断する(S103)。時刻管理サーバ40aは、データ時刻情報がある場合、データ時刻情報を情報端末10aに要求する(S104)。そして、情報端末10aが、データ時刻情報を時刻管理サーバ40aに提供する(S105)。次に、時刻管理サーバ40aは端末間基準時刻を基準時刻管理装置20から取得する(S106)。時刻管理サーバ40aは、ステップ(S103)において提供元データに関連付けられているデータ時刻情報がないと判断した場合も、ステップ(S106)に進む。尚、時刻管理サーバ40aは、端末基準時刻、データ時刻情報を同時に取得してもよく、まず、データ時刻情報を取得し、次に端末基準時刻を取得するようにしてもよい。
【0065】
時刻管理サーバ40aは、端末間基準時刻と情報端末10aから取得した端末基準時刻との差分を算出し、提供元データ等と共に記憶部43に格納する(S107)。時刻管理サーバ40aは、提供元データと、提供時刻情報として、ステップ(S107)において算出した端末間基準時刻と情報端末10aから取得した端末基準時刻との差分、及び、ステップ(S106)において取得した端末間基準時刻を情報端末10bに提供する(S108)。情報端末10bは、取得した差分と端末間基準時刻に基づいて、算出設定時刻情報として情報端末10aにおける端末基準時刻を算出する。情報端末10bは、取得した提供元データと算出した端末基準時刻(算出設定時刻情報)を記憶部15の情報端末10aの情報を記憶する記憶領域に格納する(S109)。
【0066】
時刻管理サーバ40aは、情報端末10aの提供元設定時刻情報としてデータ時刻情報があるか否かを判断する(S110)。時刻管理サーバ40aはデータ時刻情報がある場合、データ時刻情報を情報端末10bに提供する(S111)。情報端末10bは、記憶部15に格納した情報端末10aの端末基準時刻(算出設定時刻情報)に基づいて取得したデータ時刻情報を変更して、記憶部15の情報端末10aの情報を記憶する記憶領域に格納する(S112)。ステップ(S110)においてデータ時刻情報がない場合には、時刻管理サーバ40aは処理を終了する。
【0067】
図6に、時刻管理サーバ40aが算出設定時刻情報として端末基準時刻を算出する場合の手順を示す。まず、図5に示したステップ(S101)〜(S107)と同様のステップ(S201)〜(S207)が行われる。ステップ(S207)に続き、時刻管理サーバ40aが、ステップ(S207)において算出した端末間基準時刻と情報端末10aから取得した端末基準時刻との差分と、端末間基準時刻に基づいて、算出設定時刻情報として情報端末10aにおける端末基準時刻を算出する(S208)。
【0068】
時刻管理サーバ40aは、提供元データと、提供時刻情報として算出設定時刻情報、即ち、算出した情報端末10aにおける端末基準時刻を情報端末10bに提供する(S209)。情報端末10bは、取得した情報端末10aにおける端末基準時刻(算出設定時刻情報)を記憶部15の情報端末10aの情報を記憶する記憶領域に格納する(S210)。そして、図5に示したステップ(S110)〜(S112)と同様のステップ(S211)〜(S213)が行われる。
【0069】
図7に、情報端末10bが算出設定時刻情報としてデータ時刻情報を算出する場合の手順を示す。まず、図5に示したステップ(S101)〜(S106)と同様のステップ(S301)〜(S306)が行われる。時刻管理サーバ40aは、端末間基準時刻と情報端末10aから取得したデータ時刻情報に基づく差分を算出し、提供元データ等と共に記憶部43に格納する(S307)。時刻管理サーバ40aは、まず、提供元データと、提供時刻情報として提供元設定時刻情報である情報端末10aの端末基準時刻を、情報端末10bに提供する(S308)。情報端末10bは、取得した提供元データと情報端末10aの端末基準時刻を記憶部15の情報端末10aの情報を記憶する記憶領域に格納する(S309)。
【0070】
時刻管理サーバ40aは、情報端末10aの提供元設定時刻情報としてデータ時刻情報があるか否かを判断する(S310)。時刻管理サーバ40aはデータ時刻情報がある場合、提供時刻情報として、ステップ(S307)において算出した端末間基準時刻と情報端末10aから取得したデータ時刻情報に基づく差分、及び、ステップ(S306)において取得した端末間基準時刻を情報端末10bに提供する(S311)。情報端末10bは、取得した差分と端末間基準時刻に基づいて、算出設定時刻情報として情報端末10aにおけるデータ時刻情報を算出する。情報端末10bは、算出したデータ時刻情報(算出設定時刻情報)を記憶部15の情報端末10aの情報を記憶する記憶領域に格納する(S312)。ステップ(S310)においてデータ時刻情報がない場合には、時刻管理サーバ40aは処理を終了する。
【0071】
図8に、時刻管理サーバ40aが算出設定時刻情報としてデータ時刻情報を算出する場合の手順を示す。まず、図7に示したステップ(S301)〜(S310)と同様のステップ(S401)〜(S410)が行われる。ステップ(S410)において、時刻管理サーバ40aはデータ時刻情報がある場合、ステップ(S307)において算出した端末間基準時刻と情報端末10aから取得したデータ時刻情報に基づく差分と、端末間基準時刻に基づいて、算出設定時刻情報として情報端末10aにおけるデータ時刻情報を算出する(S411)。
【0072】
時刻管理サーバ40aは、提供時刻情報として算出設定時刻情報、即ち、ステップ(S411)において算出した情報端末10aにおけるデータ時刻情報を情報端末10bに提供する(S412)。情報端末10bは、取得した情報端末10aにおけるデータ時刻情報(算出設定時刻情報)を、記憶部15の情報端末10aの情報を記憶する記憶領域に格納する(S413)。ステップ(S410)においてデータ時刻情報がない場合には、時刻管理サーバ40aは処理を終了する。
【0073】
(効果)
このような時刻管理システム100、時刻管理サーバ40a,40b、情報端末10a〜10c、時刻管理方法によれば、時刻管理サーバ40a,40bは、提供元データと、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻を用いて算出された提供時刻情報とを対応付けて、提供先情報端末に提供できる。よって、提供先情報端末は取得した提供元データと提供時刻情報に基づいて、提供元情報端末における提供元データと提供元設定時刻情報の関係を容易に維持できる。特に、提供元情報端末が複数の提供先情報端末に提供元データを提供する場合であっても、複数の提供先情報端末において、提供元情報端末における提供元データと提供元設定時刻情報の関係を容易に維持できる。具体的には、提供元情報端末における提供元データと、端末基準時刻やデータ時刻情報との関係を、提供先情報端末において維持することができる。
【0074】
又、時刻管理サーバ40a,40bが提供時刻情報として提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を算出し、その差分と端末間基準時刻を提供する場合には、提供先情報端末は差分と端末間基準時刻を用いて算出設定時刻情報を算出できる。よって、例えば、時刻管理サーバ40a,40bの制御負荷を抑えることができる。又、時刻管理サーバ40a,40bが提供時刻情報として算出設定時刻情報を算出し、提供する場合には、提供先情報端末はその算出設定時刻情報をそのまま用いることができる。よって、例えば、提供先情報端末の制御負荷を抑えることができる。
【0075】
又、情報端末10a〜10cは、時刻管理サーバ40,40bから提供元データと、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻を用いて算出された提供時刻情報とを取得できる。そして、情報端末10a〜10cは、提供時刻情報に基づいて提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶部15に格納できる。よって、情報端末10a〜10cは、提供先情報端末となった場合に、提供元情報端末における提供元データと提供元設定時刻情報の関係を容易に維持できる。
【0076】
更に、時刻管理部12が、提供時刻情報として、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分及び端末間基準時刻を取得し、差分と端末間基準時刻に基づいて算出設定時刻情報を算出し、記憶部15に格納することもできる。これによれば、情報端末10a〜10cは、提供時刻情報として提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分及び端末間基準時刻を時刻管理サーバ40a〜40cから取得し、差分と端末間基準時刻を用いて算出設定時刻情報を算出することができる。
【0077】
〔第2の実施の形態〕
図9に示すように、時刻管理システム200は、複数の情報端末10a,10bと、基準時刻管理装置20と、ネットワーク30とを備える。このように時刻管理システム200は、時刻管理サーバ40a,40bを用いずに構成することもできる。図9では、図1と実質的に同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。情報端末10a,10bは、図9に示すようにネットワーク30を介さずに接続してもよく、ネットワーク30を介して接続してもよい。
【0078】
情報端末10a,10bは、提供元情報端末となる場合、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を算出し、提供元データと差分を提供先情報端末に提供する。情報端末10a,10bは、提供先情報端末となる場合、提供元データと差分を提供元情報端末から取得し、差分と端末間基準時刻に基づいて算出設定時刻情報を算出し、提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶手段に格納する。
【0079】
時刻管理サーバ40a,40bを用いない場合、図2に示した時刻管理部12は、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を算出する算出手段として機能する。又、時刻管理部12は、提供元データと差分を提供先情報端末に提供する提供手段としても機能する。更に、時刻管理部12は、提供元データと、提供元情報端末の提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を、提供元情報端末から取得する取得手段として機能する。又、時刻管理部12は、差分と端末間基準時刻に基づいて算出設定時刻情報を算出し、提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶手段(記憶部15)に格納する格納手段としても機能する。
【0080】
情報端末10aが提供元情報端末となった場合、時刻管理部12は、記憶部15の記憶領域15aから、ユーザデータや制御データを提供元データとして、データ時刻情報や端末基準時刻等の自設定時刻情報を提供元設定時刻情報として取得する。時刻管理部12は、通信部11bを介して基準時刻管理装置20から端末間基準時刻を取得する。
【0081】
時刻管理部12は、例えば、記憶部15から提供元設定時刻情報として、自設定時刻情報である情報端末10aの端末基準時刻を取得した場合、情報端末10aの端末基準時刻と端末間基準時刻に基づく差分を算出できる。時刻管理部12は、記憶部15から提供元設定時刻情報として、自設定時刻情報である情報端末10aのデータ時刻情報を取得した場合、情報端末10aのデータ時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を算出できる。時刻管理部12は、端末基準時刻と端末間基準時刻に基づく差分、データ時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分のいずれかを算出してもよく、いずれか一方を算出してもよい。
【0082】
時刻管理部12は、取得した提供元データと、算出した差分と、情報端末10aの端末識別データ「A」とを対応付けて、I/F11a又は通信部11bを介して提供先情報端末に提供する。時刻管理部12は、差分に加え、提供元設定時刻情報を提供してもよい。例えば、時刻管理部12は、情報端末10aの端末基準時刻と端末間基準時刻に基づく差分を提供する場合に、提供元設定時刻情報として情報端末10aのデータ時刻情報を提供できる。又、時刻管理部12は、情報端末10aのデータ時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を提供する場合に、提供元設定時刻情報として情報端末10aの端末基準時刻を提供できる。
【0083】
時刻管理部12は、提供元データと算出した差分を同時に提供してもよく、いずれかを先に提供してもよい。例えば、時刻管理部12は、提供元データを差分の算出前に提供してもよく、算出後に提供してもよい。又、時刻管理部12は、差分に加え、提供元設定時刻情報を提供する場合も、差分と提供元設定時刻情報を同時に提供してもよく、いずれかを先に提供してもよい。
【0084】
情報端末10aが提供先情報端末となった場合、時刻管理部12は、提供元データと、提供元情報端末の提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を、I/F11a又は通信部11bを介して取得する。時刻管理部12は、通信部11bを介して基準時刻管理装置20から端末間基準時刻を取得する。
【0085】
時刻管理部12は、取得した差分と端末間基準時刻に基づいて算出設定時刻情報を算出する。時刻管理部12は、提供元情報端末の端末基準時刻と端末間基準時刻に基づく差分を取得した場合、端末間基準時刻にその差分を加算することにより、算出設定時刻情報として提供元情報端末における端末基準時刻を算出できる。又、時刻管理部12は、提供元情報端末のデータ時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を取得した場合、端末間基準時刻にその差分を加算することにより、算出設定時刻情報として提供元情報端末におけるデータ時刻情報を算出できる。
【0086】
時刻管理部12は、図1に示した時刻管理システム100の場合と同様にして、
提供元データと算出した算出設定時刻情報とを対応付けて、記憶部15の該当する提供元情報端末の記憶領域に格納する。尚、情報端末10a,10bは、これらの点以外は、図1に示した時刻管理システム100の場合と同様に動作する。
【0087】
このような情報端末10a,10bの提供元情報端末としての機能は、コンピュータを、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を算出する算出手段と、提供元データと差分を対応付けて提供先情報端末に提供する提供手段として機能させるためのプログラムを、コンピュータに実行させることにより実現できる。
【0088】
又、情報端末10a,10bの提供先情報端末としての機能は、コンピュータを、提供元情報端末の提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶する記憶手段と、提供元データと、提供元情報端末の提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を、提供元情報端末から取得する取得手段と、差分と端末間基準時刻に基づいて算出設定時刻情報を算出し、提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶手段に格納する格納手段として機能させるためのプログラムを、コンピュータに実行させることにより実現できる。
【0089】
(時刻管理方法)
次に、時刻管理システム200を用いた時刻管理方法の手順を説明する。以下、情報端末10aが提供元情報端末、情報端末10bが提供先情報端末となる場合について説明する。図10に、情報端末10bが算出設定時刻情報として端末基準時刻を算出する場合の手順を示す。
【0090】
情報端末10aは、端末間基準時刻を基準時刻管理装置20から取得する(S501)。情報端末10aは、記憶部15が記憶領域15aに記憶するユーザデータや制御データにデータ時刻情報が関連付けられているか否かを判断する(S502)。情報端末10aは、データ時刻情報が関連付けられている場合には、提供元設定時刻情報として情報端末10aのデータ時刻情報を情報端末10bに提供する(S503)。
【0091】
次に、情報端末10aは、提供元設定時刻情報である情報端末10aの端末基準時刻と端末間基準時刻に基づく差分を算出する(S504)。尚、ステップ(S502)においてデータ時刻情報が関連付けられていない場合にも、情報端末10aはステップ(S504)に進み、差分を算出する。情報端末10aは、ステップ(S504)において算出した差分と、提供元データを情報端末10bに提供する(S505)。
【0092】
情報端末10bは、端末間基準時刻を基準時刻管理装置20から取得する(S506)。情報端末10bは、取得した差分と端末間基準時刻に基づいて、算出設定時刻情報として情報端末10aにおける端末基準時刻を算出する。情報端末10bは、取得した提供元データと算出した端末基準時刻(算出設定時刻情報)を記憶部15の情報端末10aの情報を記憶する記憶領域に格納する(S507)。
【0093】
情報端末10bは、情報端末10aの提供元設定時刻情報としてデータ時刻情報を取得したか否かを判断する(S508)。情報端末10bは、データ時刻情報を取得している場合、記憶部15に格納した情報端末10aの端末基準時刻(算出設定時刻情報)に基づいて取得したデータ時刻情報を変更して、記憶部15の情報端末10aの情報を記憶する記憶領域に格納する(S509)。ステップ(S508)においてデータ時刻情報を取得していないと判断した場合には、情報端末10bは処理を終了する。
【0094】
図11に、情報端末10bが算出設定時刻情報としてデータ時刻情報を算出する場合の手順を示す。情報端末10aは、端末間基準時刻を基準時刻管理装置20から取得する(S601)。情報端末10aは、記憶部15が記憶領域15aに記憶するユーザデータや制御データにデータ時刻情報が関連付けられているか否かを判断する(S602)。情報端末10aは、データ時刻情報が関連付けられている場合には、提供元設定時刻情報である情報端末10aのデータ時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を算出する(S603)。
【0095】
情報端末10aは、ステップ(S603)において算出した差分と、提供元設定時刻情報として情報端末10aのデータ時刻情報を情報端末10bに提供する(S604)。次に、情報端末10aは、提供元データと、提供元設定時刻情報として情報端末10aの端末基準時刻を情報端末10bに提供する(S605)。尚、ステップ(S602)においてデータ時刻情報が関連付けられていない場合にも、情報端末10aはステップ(S605)に進み、情報端末10aの端末基準時刻を情報端末10bに提供する。
【0096】
情報端末10bは、取得した提供元データと、情報端末10aの端末基準時刻を記憶部15の情報端末10aの情報を記憶する記憶領域に格納する(S606)。情報端末10bは、情報端末10aの提供元設定時刻情報としてデータ時刻情報を取得したか否かを判断する(S607)。情報端末10bは、データ時刻情報を取得している場合、端末間基準時刻を基準時刻管理装置20から取得する(S608)。
【0097】
そして、情報端末10bは、ステップ(S604)において取得した差分と端末間基準時刻に基づいて、算出設定時刻情報として情報端末10aにおけるデータ時刻情報を算出する。情報端末10bは、算出したデータ時刻情報(算出設定時刻情報)を記憶部15の情報端末10aの情報を記憶する記憶領域に格納する(S609)。尚、ステップ(S607)においてデータ時刻情報を取得していないと判断した場合には、情報端末10bは処理を終了する。
【0098】
(効果)
このような時刻管理システム200、情報端末10a,10b、時刻管理方法によれば、情報端末10a,10bは、提供元情報端末となり、提供元データと、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を、提供先情報端末に提供できる。よって、提供先情報端末は取得した提供元データと提供時刻情報に基づいて、提供元情報端末における提供元データと提供元設定時刻情報の関係を容易に維持できる。
【0099】
又、情報端末10a,10bは、提供先情報端末となり、提供元情報端末から提供元データと、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分とを取得できる。そして、情報端末10a,10bは、差分と端末間基準時刻に基づいて算出設定時刻情報を算出し、提供元データと算出設定時刻情報とを対応付けて記憶手段に格納できる。よって、提供先情報端末は、提供元情報端末における提供元データと提供元設定時刻情報の関係を容易に維持できる。
【0100】
特に、提供元情報端末が複数の提供先情報端末に提供元データを提供する場合であっても、複数の提供先情報端末において、提供元情報端末における提供元データと提供元設定時刻情報の関係を容易に維持できる。具体的には、提供元情報端末における提供元データと、端末基準時刻やデータ時刻情報との関係を、提供先情報端末において維持することができる。
【0101】
尚、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。例えば、時刻管理サーバ40a,40bのいずれかが端末間基準時刻を記憶、提供し、基準時刻管理装置20として機能してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0102】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る時刻管理システムの構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る情報端末の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る情報端末の記憶部を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る時刻管理サーバの構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る情報端末が算出設定時刻情報として端末基準時刻を算出する場合の手順を示すフロー図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係る時刻管理サーバが算出設定時刻情報として端末基準時刻を算出する場合の手順を示すフロー図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係る情報端末が算出設定時刻情報としてデータ時刻情報を算出する場合の手順を示すフロー図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態に係る時刻管理サーバが算出設定時刻情報としてデータ時刻情報を算出する場合の手順を示すフロー図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係る時刻管理システムの構成を示す図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態に係る情報端末が算出設定時刻情報として端末基準時刻を算出する場合の手順を示すフロー図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態に係る情報端末が算出設定時刻情報としてデータ時刻情報を算出する場合の手順を示すフロー図である。
【符号の説明】
【0103】
100,200 時刻管理システム
10a,10b,10c 情報端末
11a,41a I/F
11b,41b 通信部
12,42 時刻管理部
13 制御部
14 表示部
15,43 記憶部
20 基準時刻管理装置
30 ネットワーク
40a,40b 時刻管理サーバ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
提供元情報端末から提供元データと提供元設定時刻情報を取得する取得手段と、
前記提供元設定時刻情報と端末間基準時刻を用いて提供先情報端末に提供する提供時刻情報を算出する算出手段と、
前記提供元データと前記提供時刻情報を前記提供先情報端末に提供する提供手段と
を備えることを特徴とする時刻管理サーバ。
【請求項2】
前記提供時刻情報には、前記提供元設定時刻情報と前記端末間基準時刻に基づく差分及び前記端末間基準時刻、又は、前記差分と前記端末間基準時刻に基づいて算出される算出設定時刻情報の少なくとも1つが含まれることを特徴とする請求項1に記載の時刻管理サーバ。
【請求項3】
提供元情報端末の提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶する記憶手段と、
前記提供元データと、前記提供元情報端末の提供元設定時刻情報と端末間基準時刻を用いて算出した提供時刻情報を対応付けて提供する時刻管理サーバから、前記提供元データと前記提供時刻情報を取得する取得手段と、
前記提供時刻情報に基づいて前記提供元データと前記算出設定時刻情報を対応付けて前記記憶手段に格納する格納手段と
を備えることを特徴とする情報端末。
【請求項4】
前記取得手段は、前記提供時刻情報として、前記提供元設定時刻情報と前記端末間基準時刻に基づく差分及び前記端末間基準時刻を取得し、
前記格納手段は、前記差分と前記端末間基準時刻に基づいて前記算出設定時刻情報を算出し、前記記憶手段に格納することを特徴とする請求項3に記載の情報端末。
【請求項5】
提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を算出する算出手段と、
提供元データと前記差分を提供先情報端末に提供する提供手段と
を備えることを特徴とする情報端末。
【請求項6】
提供元情報端末の提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶する記憶手段と、
前記提供元データと、前記提供元情報端末の提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を、前記提供元情報端末から取得する取得手段と、
前記差分と前記端末間基準時刻に基づいて前記算出設定時刻情報を算出し、前記提供元データと前記算出設定時刻情報を対応付けて前記記憶手段に格納する格納手段と
を備えることを特徴とする情報端末。
【請求項7】
提供元情報端末から提供元データと提供元設定時刻情報を取得し、前記提供元設定時刻情報と端末間基準時刻を用いて提供先情報端末に提供する提供時刻情報を算出し、前記提供元データと前記提供時刻情報を前記提供先情報端末に提供する時刻管理サーバと、
前記提供元データと前記提供時刻情報を前記時刻管理サーバから取得し、前記提供時刻情報に基づいて前記提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶手段に格納する提供先情報端末と
を備えることを特徴とする時刻管理システム。
【請求項8】
提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を算出し、提供元データと前記差分を提供先情報端末に提供する提供元情報端末と、
前記提供元データと前記差分を前記提供元情報端末から取得し、前記差分と前記端末間基準時刻に基づいて算出設定時刻情報を算出し、前記提供元データと前記算出設定時刻情報を対応付けて記憶手段に格納する提供先情報端末と
を備えることを特徴とする時刻管理システム。
【請求項9】
時刻管理サーバが、提供元情報端末から提供元データと提供元設定時刻情報を取得し、
前記提供元設定時刻情報と端末間基準時刻を用いて提供先情報端末に提供する提供時刻情報を算出し、
前記提供元データと前記提供時刻情報を前記提供先情報端末に提供し、
前記提供先情報端末が、前記提供元データと前記提供時刻情報を前記時刻管理サーバから取得し、
前記提供時刻情報に基づいて前記提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶手段に格納することを特徴とする時刻管理方法。
【請求項10】
提供元情報端末が、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を算出し、
提供元データと前記差分を提供先情報端末に提供し、
前記提供先情報端末が、前記提供元データと前記差分を前記提供元情報端末から取得し、
前記差分と前記端末間基準時刻に基づいて算出設定時刻情報を算出し、
前記提供元データと前記算出設定時刻情報を対応付けて記憶手段に格納することを特徴とする時刻管理方法。
【請求項1】
提供元情報端末から提供元データと提供元設定時刻情報を取得する取得手段と、
前記提供元設定時刻情報と端末間基準時刻を用いて提供先情報端末に提供する提供時刻情報を算出する算出手段と、
前記提供元データと前記提供時刻情報を前記提供先情報端末に提供する提供手段と
を備えることを特徴とする時刻管理サーバ。
【請求項2】
前記提供時刻情報には、前記提供元設定時刻情報と前記端末間基準時刻に基づく差分及び前記端末間基準時刻、又は、前記差分と前記端末間基準時刻に基づいて算出される算出設定時刻情報の少なくとも1つが含まれることを特徴とする請求項1に記載の時刻管理サーバ。
【請求項3】
提供元情報端末の提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶する記憶手段と、
前記提供元データと、前記提供元情報端末の提供元設定時刻情報と端末間基準時刻を用いて算出した提供時刻情報を対応付けて提供する時刻管理サーバから、前記提供元データと前記提供時刻情報を取得する取得手段と、
前記提供時刻情報に基づいて前記提供元データと前記算出設定時刻情報を対応付けて前記記憶手段に格納する格納手段と
を備えることを特徴とする情報端末。
【請求項4】
前記取得手段は、前記提供時刻情報として、前記提供元設定時刻情報と前記端末間基準時刻に基づく差分及び前記端末間基準時刻を取得し、
前記格納手段は、前記差分と前記端末間基準時刻に基づいて前記算出設定時刻情報を算出し、前記記憶手段に格納することを特徴とする請求項3に記載の情報端末。
【請求項5】
提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を算出する算出手段と、
提供元データと前記差分を提供先情報端末に提供する提供手段と
を備えることを特徴とする情報端末。
【請求項6】
提供元情報端末の提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶する記憶手段と、
前記提供元データと、前記提供元情報端末の提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を、前記提供元情報端末から取得する取得手段と、
前記差分と前記端末間基準時刻に基づいて前記算出設定時刻情報を算出し、前記提供元データと前記算出設定時刻情報を対応付けて前記記憶手段に格納する格納手段と
を備えることを特徴とする情報端末。
【請求項7】
提供元情報端末から提供元データと提供元設定時刻情報を取得し、前記提供元設定時刻情報と端末間基準時刻を用いて提供先情報端末に提供する提供時刻情報を算出し、前記提供元データと前記提供時刻情報を前記提供先情報端末に提供する時刻管理サーバと、
前記提供元データと前記提供時刻情報を前記時刻管理サーバから取得し、前記提供時刻情報に基づいて前記提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶手段に格納する提供先情報端末と
を備えることを特徴とする時刻管理システム。
【請求項8】
提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を算出し、提供元データと前記差分を提供先情報端末に提供する提供元情報端末と、
前記提供元データと前記差分を前記提供元情報端末から取得し、前記差分と前記端末間基準時刻に基づいて算出設定時刻情報を算出し、前記提供元データと前記算出設定時刻情報を対応付けて記憶手段に格納する提供先情報端末と
を備えることを特徴とする時刻管理システム。
【請求項9】
時刻管理サーバが、提供元情報端末から提供元データと提供元設定時刻情報を取得し、
前記提供元設定時刻情報と端末間基準時刻を用いて提供先情報端末に提供する提供時刻情報を算出し、
前記提供元データと前記提供時刻情報を前記提供先情報端末に提供し、
前記提供先情報端末が、前記提供元データと前記提供時刻情報を前記時刻管理サーバから取得し、
前記提供時刻情報に基づいて前記提供元データと算出設定時刻情報を対応付けて記憶手段に格納することを特徴とする時刻管理方法。
【請求項10】
提供元情報端末が、提供元設定時刻情報と端末間基準時刻に基づく差分を算出し、
提供元データと前記差分を提供先情報端末に提供し、
前記提供先情報端末が、前記提供元データと前記差分を前記提供元情報端末から取得し、
前記差分と前記端末間基準時刻に基づいて算出設定時刻情報を算出し、
前記提供元データと前記算出設定時刻情報を対応付けて記憶手段に格納することを特徴とする時刻管理方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2006−4018(P2006−4018A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−177558(P2004−177558)
【出願日】平成16年6月15日(2004.6.15)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年6月15日(2004.6.15)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】
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