説明

時間差が生じる布団たたき

【課題】 撓み率の異なるアームを利用して、布団たたきの面に時間差を生じさせる、布団たたきを提供する。
【解決手段】 布団たたきの握り部から、撓み率の異なる主アームと補助アームのそれぞれに、布団を叩く主布団たたき面と、補助布団たたき面を設け、スライドストッパー機構を加える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撓み率の異なるアームそれぞれに布団たたき面を設け、叩く瞬間に時間差を生じさせることにより、叩いたときの音を小さくする。また、スライドストッパーを移動すことにより、叩く瞬間の時間を調整させる機能を持つ布団たたきに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来は、1本のアームに布団たたきの面が設けられていた。
【特許文献1】 特開平9−322877
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1にあっては、次のような欠点があった。
(イ)布団を瞬時に叩くため、叩く音が大きく響き渡った。
(ロ)布団に叩く力が瞬時に伝わるため、布団地を傷め易かった。
本発明は、これらの欠点を解決するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
布団たたきの握り部から、撓み率の異なる主アームと補助アームの他端側に主布団たたき面と補助布団たたき面とスライドストッパーを設ける。
本発明は以上の構成よりなる。
【発明の効果】
【0005】
本発明を利用することで、叩く音を小さくし、布団地に合わせた叩きを可能にした。
(イ)布団たたきを振り下ろし時、撓み率の異なる布団たたきの面に、時間差が生じることにより、布団を叩く瞬間が分散される。
(ロ)布団を叩く瞬間が分散されることにより、消音効果が生じる。
(ハ)スライドストッパーの位置を変えることにより、布団たたき時の時間差を調整して、布団地に合った叩きができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明の第一実施の形態を図1から図5を利用して説明する。
本発明は、一端部に有する握り部(1)から主アーム(2)と、主アームの他端側に形成されたフレーム状の主布団たたき(3)部と、前記握り部(1)あるいは主アーム(2)に一端部が接続された補助アーム(4)と、補助アームの他端側に形成された補助布団たたき(5)部とにより構成される。
主アーム(2)及び補助アーム(4)は、プラスチックやカーボンフレーム等の可撓性素材が利用されている。主アーム(2)の一端部には、ゴムや合成樹脂による通常用いられる握り部(1)が装着されている。主アーム(2)は、握り部よりやや上部で左右のフレーム構造に分かれ、他端側で図1及び図2に示すように左右フレームから一体で、輪状の主布団たたき(3)部となっている。
補助アーム(4)は、主アームの握り部側左右フレームの付け根位置で分岐する構造となっており、先端で輪状フレーム構造の補助布団たたき(5)部となっている。
また、図3に示すように主布団たたき(3)部および補助布団たたき(5)部は、同一面に位置するようになっている。
また、主アーム(2)及び補助アーム(4)はそれぞれ可撓性を有するが、アームの太さや形状を変えることにより撓み率が異なるようになっている。あわせて、主アーム(2)及び補助アーム(4)のいずれには、図4に示すように一定間隔で突起(6)が設けられている。
また、撓み位置調整機構として、主アーム(2)及び補助アーム(4)を挟み込んで締め付けるようなスライドストッパー(7)が設けられている。スライドストッパー(7)には、前記突起と嵌合する凹(8)部が設けられている。本発明は以上の構成よりなる。
これを利用するときは、スライドストッパー(7)をアームの突起(6)との嵌合で固定される位置にあわせる。
通常、布団たたきとして使用する際は、握り手側にスライドストッパー(7)を調整して、布団や座布団などの対象物に布団たたき部があたるように叩く。この際、叩きつける動作により主アーム(2)と補助アーム(4)がそれぞれ撓み、その反動で反対側にしなって戻るが、主アーム(2)と補助アーム(4)は撓み率が異なるため、対象物にあたるタイミングがずれる。
この状態を示したのが図5である。
図5aにおける実施例は、主アーム(2)の方が補助アーム(4)よりも撓み率が低いため先に対象物を叩く。これに対して、補助アーム(4)は撓み率が高いため主アーム(2)より撓み、その分遅れて対象物を叩く。
これにより、今までの布団たたきよりも叩き音が小さい。
また、図5bにおける実施例は、スライドストッパー(7)を布団たたき側にもっとも近い突起(6)に嵌合させて固定することで、主アーム(2)と補助アーム(4)のタイミングをずらすことなく、強く叩きたいものに対して瞬時に叩くことができることを示したものである。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の斜視図である。
【図2】本発明の全体図である。
【図3】本発明の平面図である。
【図4】本発明の部分構造図である。
【図5】本発明の使用説明図である。
【図5a】本発明の使用説明図である。
【図5b】本発明の使用説明図である。
【符号の説明】
【0008】
1.握り部
2.主アーム
3.主布団たたき
4.補助アーム
5.補助布団たたき
6.突起
7.スライドストッパー
8.凹み

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端部に握り部を有する主アームと、主アームの他端側に形成されたフレーム状の主布団たたき部と、前記握り部あるいは主アームに一端部が接続された補助アームと、補助アームの他端側に形成された補助布団たたき部とより構成され、主アーム及び補助アームはそれぞれ可撓性を有し撓み率の異なるものであることを特徴とする布団たたき具。
【請求項2】
補助アームの撓み位置を調整する撓み位置調整機構を具備することを特徴とする請求項1記載の布団たたき具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−275526(P2007−275526A)
【公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−130745(P2006−130745)
【出願日】平成18年4月8日(2006.4.8)
【出願人】(593021828)