説明

時間開始対話式サービスまたは位置開始対話式サービスなどの対話式サービスをモバイルデバイス上で実行する方法

【課題】モバイルデバイスのユーザに対話式サービスを提供する。
【解決手段】モバイルデバイスにおいて対話式サービスを実行するシステムは、イベントの指示を受信し、該イベントに基づき、モバイルデバイスのユーザに対話式のサービスを提供する。一部の場合において、イベントの指示は、モバイルデバイスのユーザに提示するための1つ以上の動作を決定するスクリプトベースの処理を呼び出す。モバイルデバイスのシステムは、スクリプトデータベースと、イベントサブシステムと、スクリプトサブシステムと、開始サブシステムと、実行サブシステムとを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の引用)
本出願は、2005年12月13日出願の名称「METHOD FOR PERFORMING INTERACTIVE SERVICES ON A MOBILE DEVICE,SUCH AS TIME OR LOCATION INITIATED INTERACTIVE SERVICES」の米国仮特許出願第60/749,854号、および2006年10月3日出願の名称「SIM BASED METHODS,SUCH AS REMOTE LOGISTICS MANAGEMENT AND CONFIGURATION USING SIM BASED APPLICATIONS」の米国仮特許出願第60/849,390号の利益を主張し、それらの各々は、本明細書にその全体が参考として援用される。
【背景技術】
【0002】
モバイルデバイスのユーザにサービスを提供する現在の方法は、しばしば、それらのサービスがユーザのニーズおよび要求を満たさないような、誤った方へ導かれる。例えば、一部のサービスプロバイダはブロードキャストのテキストメッセージによって彼らのユーザに広告を送るが、該広告は、任意の特定のユーザを対象とするのではなく、ユーザの関心に関わりなく、すべてのユーザに送られる。
【0003】
さらに、問題は、タイムリーなかつ/またはトピック的な方法でこのようなサービスをユーザに提供することに関係する。ユーザは、コンテンツをソースから受け取り得るが、該コンテンツをほとんどまたは全く利用することなく、該コンテンツを無視する。
【0004】
モバイルデバイスのユーザに対話式サービスを提供することに関して、これらおよび他の問題が存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
コンピュータなどを例示する。実際に、用語「コンピュータ」、「ホスト」、および「ホストコンピュータ」、および「モバイルデバイス」および「ハンドセット」は、本明細書において、概して交換可能に用いられ、上記のデバイスおよびシステムの任意のもの、および任意のデータプロセッサをいう。
例えば、本願発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
モバイルデバイスにおけるシステムであって、
該モバイルデバイス内に格納され、該モバイルデバイスのユーザに対して実行されるべき1つ以上の動作に関係する1つ以上のスクリプトを格納する、スクリプトデータベースと、
該モバイルデバイス内に格納され、前もって設定されたイベントの発生の指示を受信するイベントサブシステムであって、該前もって設定されたイベントは、該モバイルデバイスの電気通信機能に関係するステータスに無関係に、該モバイルデバイスのステータスに関係する、イベントサブシステムと、
該モバイルデバイス内に格納され、該受信された指示に応答して、該モバイルデバイスの該スクリプトデータベースに格納された1つ以上のスクリプトのうちから1つのスクリプトを選択する、スクリプトサブシステムと、
該モバイルデバイス内に格納され、該選択されたスクリプトを開始する、開始サブシステムと、
該モバイルデバイス内に格納され、該開始されたスクリプトに応答して1つ以上の動作のうちの1つの動作を実行する実行サブシステムであって、該実行された動作は、該モバイルデバイスの該ユーザに対話式サービスを提供する、実行サブシステムと
を備えている、システム。
(項目2)
前記実行サブシステムは前記ユーザへのコールをシミュレートする、項目1に記載のシステム。
(項目3)
前記実行サブシステムは前記モバイルデバイスにおいてブラウザを開く、項目1に記載のシステム。
(項目4)
前記実行サブシステムは前記ユーザに音声を演奏する、項目1に記載のシステム。
(項目5)
前記イベントサブシステムは、進行中のイベントにおける進行を監視し、前記前もって設定されたイベントが該進行中のイベント中に起きたときに前記指示を受信する、項目1に記載のシステム。
(項目6)
前記モバイルデバイスの前記ステータスは、該モバイルデバイスにおける日付および時間に関係し、前記イベントサブシステムは、該モバイルデバイスの該ステータスが前もって設定された日付および時間であるとき、該前もって設定されたイベントの発生の指示を受信する、項目1に記載のシステム。
(項目7)
前記モバイルデバイスの前記ステータスは、該モバイルデバイスに格納されたカレンダにおける位置に関係し、前記イベントサブシステムは、前記ユーザによって入力されたカレンダ項目を監視し、該モバイルデバイスが入力されたカレンダ項目に達したとき、前記前もって設定されたイベントの発生の指示を受信する、項目1に記載のシステム。
(項目8)
前記モバイルデバイスの前記ステータスは、該モバイルデバイスの地理的位置に関係し、前記イベントサブシステムは、該モバイルデバイスの該地理的位置を監視し、前記ユーザが前もって設定された位置に達したとき、発生の指示を受信する、項目1に記載のシステム。
(項目9)
モバイルデバイスのユーザに対話式サービスを提供する装置であって、
該モバイルデバイスにおけるイベントの発生を検出する手段であって、該イベントは、該モバイルデバイスによってまたは該モバイルデバイスに対して行なわれるコールに関係しない、該モバイルデバイスの中の手段と、
該イベントが該モバイルデバイスに格納された1つ以上のスクリプトに関係することを決定する手段であって、該モバイルデバイスの中にあり検出する該手段と結合される、手段と、
該モバイルデバイスにおいて実行するために、該1つ以上の決定されたスクリプトを開始する手段であって、該モバイルデバイスの中にあり決定する該手段と結合される、手段と、
該1つ以上の開始されたスクリプトに基づいて該モバイルデバイスとの通信を少なくとも部分的にローカルにシミュレートするためにアプリケーションを始めさせる手段であって、該モバイルデバイスの中にあり開始する該手段と結合される、手段と
を備えている、装置。
(項目10)
イベントの発生を検出することは、前記モバイルデバイスにおいて特定の日付および時間を検出することを包含する、項目9に記載の装置。
(項目11)
イベントの発生を検出することは、前記モバイルデバイスと通信するネットワークにおいて特定の日付および時間を検出することを包含する、項目9に記載の装置。
(項目12)
イベントの発生を検出することは、カレンダ項目を検出することを包含する、項目9に記載の装置。
(項目13)
イベントの発生を検出することは、前記モバイルデバイスの位置を検出することを包含する、項目9に記載の装置。
(項目14)
モバイルデバイスにおいて動作を実行する方法であって、該方法は、
事前に選択された日付および時間に基づいて該モバイルデバイスがイベントに達したことを決定次第、
該モバイルデバイスにおいて、該モバイルデバイスにローカルに格納されたスクリプトのグループから1つのスクリプトを選択することと、
該モバイルデバイスにおいて、該選択されたスクリプトを開始することと、
該モバイルデバイスにおいて、該開始されたスクリプトに関係する動作を実行することであって、該実行された動作は、ネットワークへの音声コールを行なうことなく、かつネットワークから音声コールを受信することなく、該モバイルデバイスへの着信コールをシミュレートすることを含む、実行することと、
該モバイルデバイスにおいて、該シミュレートされた着信コールについて該モバイルデバイスのユーザに通知を提供することと
を包含する、方法。
(項目15)
通知を提供することは、該モバイルデバイスが着信コールを受信したとき、通常演奏される着信音を演奏することを包含する、項目14に記載の方法。
(項目16)
通知を提供することは、該モバイルデバイスがテキストメッセージを受信したとき、通常演奏される音色を演奏することを包含する、項目14に記載の方法。
(項目17)
通知を提供することは、該モバイルデバイスがeメールメッセージを受信したとき、通常演奏される音色を演奏することを包含する、項目14に記載の方法。
(項目18)
モバイルデバイスにおいて動作を実行する方法であって、該方法は、
該モバイルデバイスの位置が1つ以上の所定の位置にあることを決定次第、
該モバイルデバイスにおいて、該モバイルデバイスにローカルに格納されたスクリプトのグループから1つのスクリプトを選択することと、
該モバイルデバイスにおいて、該選択されたスクリプトを開始することと、
該モバイルデバイスにおいて、該開始されたスクリプトに関係する動作を実行することであって、該動作は、該モバイルデバイスにおいてローカルに実行され、該モバイルデバイス
の機能性を該モバイルデバイスの該位置に関係する機能性に変更することに関係する、実行することと
を包含する、方法。
(項目19)
モバイルデバイスのユーザに提供されるべき1つ以上のユーザインタフェースモードに関係する1つ以上のスクリプトであって、該1つ以上のスクリプトは、該モバイルデバイスにおけるデータベースにローカルに格納される、スクリプトと、
該モバイルデバイスにローカルに格納され、該モバイルデバイスの動作モードに関係する1つ以上のユーザインタフェースモードを提供することに関係する、1つ以上の動作構成要素と、
を備えているモバイルデバイスであって、
所定のイベントの発生時に、該1つ以上のスクリプトは、該1つ以上の動作構成要素をして、該モバイルデバイスの1つ以上のユーザインタフェースモードをユーザに提供させる、モバイルデバイス。
(項目20)
前記1つ以上のスクリプトは、前記モバイルデバイスの加入者識別モジュール内に格納される、項目19に記載のモバイルデバイス。
(項目21)
所定のイベントの前記発生は、前記モバイルデバイス内のクロックが所定の日付および時間に達したことを決定することを包含する、項目19に記載のモバイルデバイス。
(項目22)
所定のイベントの前記発生は、前記モバイルデバイスに接続されたネットワークのクロックが所定の日付および時間に達したことを決定することを包含する、項目19に記載のモバイルデバイス。
(項目23)
所定のイベントの前記発生は、前記モバイルデバイスが所定の位置にあることを決定することを包含する、項目19に記載のモバイルデバイス。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】記載無し
【図2】記載無し
【図3】記載無し
【図4】記載無し
【図5】記載無し
【図6】記載無し
【図7】記載無し
【図8】記載無し
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の局面は、本明細書において詳細に説明される1つ以上のコンピュータ実行可能な命令を実行するように、特別にプログラムされ、構成され、または組み立てられた専用の計算デバイスまたはデータプロセッサにおいて実施され得る。本発明の局面はまた、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、またはインターネットなどの通信ネットワークを介してリンクされるリモート処理デバイスによってタスクまたはモジュールが、実行される、分散コンピューティング環境において実施され得る。分散コンピューティング環境において、プログラムモジュールは、ローカルメモリストレージデバイスおよびリモートメモリストレージデバイスの両方に設置され得る。
【0008】
本発明の局面は、磁気的または光学的に読取り可能なコンピュータディスク、ハードワイヤードまたはプログラム済のチップ(例えば、EEPROM半導体チップ)、ナノテクノロジーメモリ、バイオロジカルメモリ、または他のデータストレージ媒体を含むコンピュータ読取り可能な媒体に格納または分配され得る。実際に、コンピュータインプリメントされた命令、データ構造、画面表示、および本発明の局面の下におけるその他のデータは、インターネットまたは他のネットワーク(無線ネットワークを含む)を介して、一定期間、伝達媒体(例えば、電磁波、音波など)上の伝達信号によって分配され得るか、または、それらは、任意のアナログまたはディジタルのネットワーク(パケット交換、回線交換、または他の方式)上で提供され得る。当業者は、本発明の部分がサーバコンピュータにあり、一方、対応する部分は、モバイルデバイスまたは携帯デバイスなどのクライアントコンピュータにあり、従って、特定のハードウェアプラットフォームが本明細書において記述されるが、本発明の局面が、ネットワーク上のノードにおいても同様に適用可能であることを認識する。代替の実施形態において、モバイルデバイスまたは携帯デバイスはサーバ部分を表し得、一方、サーバはクライアント部分を表し得る。
【0009】
ハンドセットベースのサービス200は、実行可能なソフトウェア、ソフトウェア構成、ハードウェア構成および制御、ならびにハンドセットオペレーティングシステムインタフェースを含み得る。本明細書に開示されるように、実行可能なソフトウェアは、これに限定するものではないが、モバイルデバイス、関連するメモリデバイス、ハードウェアまたは無線接続によって永続的および一時的の両方において接続される、関連するSIMまたはUICCなどに格納された任意のソフトウェアプログラムを含み得る。モバイルデバイス100は、認証システム208(例えば、SIMを介して)、ハードウェアインタフェース210、レポートシステム212、スクリプトインタフェース214、スクリプトプラットフォーム216、データ218、およびスクリプト220を含み得る。ネットワークベースのサービス204は、1つまたは複数のネットワーク206、モバイルネットワークサービス222、モバイルネットワークオペレータ顧客サービスシステム224、ホスト情報管理システム226、更新されたスクリプト228、およびレポートデータ230を含み得る。モバイルデバイス100の構成要素およびネットワークベースのサービス204は、以下に記述される。
【0010】
モバイルデバイス100内の構成要素は、デバイスがハンドセットベースのサービス200およびネットワークベースのサービス204の両方を統合することを可能にする。認証システム208は、所望のレベルのセキュリティに対するネットワーク要件を満たすために、SIM(加入者識別モジュール)カードベースまたはスタンドアロンの認証をインプリメントし得る。ネットワーク要件を満たすためにシステムを認証することは、要求され得ないが、しばしば推奨される。
【0011】
ハードウェアインタフェース210は、ネットワークまたは電話ベースの顧客サポートサービスとインタフェースするために必要とされるハードウェアインタフェース要素を検索し得る。ハードウェアインタフェース要素の例は、音量を変更すること、周波数を変更すること、SIM(加入者識別モジュール)ID、SIMまたは無線ハードウェアからの接続状態を検索することなどを含む。レポートシステム212は、モバイルデバイスによって報告されたデータを収集し、ネットワーク206に転送し得る。レポートシステム212はまた、セキュリティを増強するために、ハンドセット識別情報を暗号化し得る。情報は、ホスト情報管理システム226のみがハンドセット識別情報を解読し得るように、コード化され得る。
【0012】
スクリプトインタフェース214は、対話式サービスのための標準のアプリケーションプログラミングインタフェースとして働く。より詳細には、スクリプトインタフェース214は、スクリプト220と様々なハードウェア特定の実行可能なプログラム特定の機能(モバイルデバイスにおいて動作を実行する能力のある動作構成要素など)との間のインタフェースを提供する。スクリプト214は、単一の顧客サービススクリプトが複数のオペレーティングシステムおよびハードウェア構成にわたって配備されることを可能にする。さらに、スクリプトインタフェース214は、ハードウェア/OS側およびスクリプトインタフェースの両方のための標準のAPI(アプリケーションプログラムインタフェース)を含む。
【0013】
スクリプトプラットフォーム216は、スクリプトインタフェースを介して、コールを混合かつマッチングし得、情報を取得し、電話における設定を変更または修正し、下記のように追加の機能を実行し得る。スクリプトプラットフォーム216は、すべてのスクリプト220を認証、実行、および更新し、更新および変更の報告を管理し、ホスト情報管理システム226と通信し、GUI(グラフィカルユーザインタフェース)と通信し、顧客調査および面談を管理する。ホスト情報管理システム226は、USSD(非構造化補足サービスデータ)、SMS(ショートメッセージサービス)、IP(インターネットプロトコル)、またはモバイルデバイスがサポートする他の任意のネットワーク接続を介して、スクリプトプラットフォーム216に通知をプッシュし得る。スクリプトプラットフォーム216は、認証後にスクリプト220を実行し得、スクリプト220は、ネットワーク206または電話に対して認証され得る。
【0014】
ネットワークベースのサービス204内の構成要素は、モバイルデバイス100がネットワーク206と通信し、ネットワーク206からデータを検索することを可能にする。ネットワークベースのサービス204は、有線システムおよび無線システムを含み得る。モバイルネットワークサービス222は、請求書作成、CRM(顧客関係管理)、プロビジョニングなどを含む1つ以上のシステムから構成され得る。さらに、モバイルネットワークサービス222は、標準のネットワークプロトコル(例えば、IP、DTMF(デュアルトーンマルチ周波数)、SMS、USSDなど)を介してモバイルデバイスによって作成されたデータコールを返送することが可能である。
【0015】
モバイルネットワークオペレータ顧客サービスおよび対話式システム224はまた、請求書作成、CRM、プロビジョニングなどを含む顧客サービスに関する1つ以上のシステムから構成され得る。ホスト情報管理システム226は、モバイルデバイスとホスト顧客サポートシステムとの間の対話を制御する。ホスト情報管理システム226は、モバイルデバイスに更新を送信し得る。モバイルデバイスは、一般的には、固有のハンドセットIDまたは通し番号、およびモバイル電話番号を用いる。レポートデータ230は、モバイルデバイスから収集されたレポート情報のための記憶装置を提供する。更新されたスクリプト228は、ホスト顧客サポートシステムがモバイルデバイスに提供するスクリプトから構成される。更新されたスクリプト228は、ホスト管理システム226によって管理されかつ所望のバージョンにされ得、特定の加入者および加入者のグループの目標とされ得、レポートおよび顧客面談調査に対するリクエストを含み得る。
【0016】
図3は、ネットワークベースのサービス204およびモバイルデバイス100のシステムアーキテクチャを例示する。ネットワークベースのサービス204は、コールセンタシステム304、デバイスデータ306、加入者経験データ308、およびプロビジョニングエージェント310を含む。コールセンタシステム304は、顧客ケアシステム326の一部であり得、デバイスデータ306は、実行管理システム328の一部であり得、加入者経験データ308は、ビジネスインテリジェンスシステム330の一部であり得る。コールセンタシステム304は、設定を遠隔で管理し得、加入者に許可を求めることなく、モバイルデバイス100からOTA(オーバジエア(over the air))でデータを収集し得る。コールセンタシステム304はまた、モバイルデバイス100からデバイスデータ(例えば、ハンドセットIDおよびモバイル電話番号)306および加入者経験データ(例えば、顧客サービス問題の性質または対話式サービスの種類)308を自動的に収集する。デバイスデータ306および加入者経験データ308は、ネットワークベースのサービスの中に統合され得るか、または単独で用いられ得る。
【0017】
プロビジョニングエージェント310は、更新されたスクリプト228およびレポートデータ230と対話する。プロビジョニングエージェントは、モバイルデバイス100からデバイスデータ306および加入者経験データ308と関連するレポートデータ230を収集する。プロビジョニングエージェントはまた、モバイルデバイス100に適切なスクリプトを送信することによってリアルタイムに加入者問題を補正する。モバイルデバイス100へのスクリプトの送信およびモバイルデバイス100からのデータの収集は、ネットワーク内または外部にてホスティングされ得る。さらに、更新されたスクリプト228およびレポートデータ306は、SQL(構造化照会言語)データベース324に格納され得る。
【0018】
モバイルデバイス100は、レンダリングプラットフォーム312(例えば、C++でインプリメントされる)、オプションのUI(ユーザインタフェース)サーバ314、クライアント316、およびスクリプトインタフェース214を含み得る。クライアント316は、加入者データを含むレポートを生成し、該レポートをネットワークベースのサービス204に送信する。クライアント316は、加入者問題を補正し得るネットワークベースのサービス204からスクリプト320を受信する。スクリプトインタフェース214は、単一のスクリプトが複数のオペレーティングシステムおよびハードウェア構成によって実行されることを可能にする。さらに、モバイルデバイス100はまた、OS(オペレーティングシステム)318、特定のOEM(相手先商標製造会社)322およびデバイスハードウェア320を含み得る。一般に、モバイルデバイススクリプトまたはアプリケーションは、ジャバスクリプトなどの欧州電子計算機工業会(ECMA)準拠のスクリプト言語によってカストマイズされ得る。そのようなソフトウェアは、製造業者によって、またはオーバジエアなど、特に公開のOSベースのデバイスによって、製造後にインストールされ得る。所有権を主張できるOSベースのデバイスに関して、小さな核(kernel)が製造時点でインストールされ得るか、または後にデバイスの中にフラッシュされ得、次いで全クライアントアプリケーションが、オーバジエアでモバイルデバイスにインストールされ得る。
【0019】
本明細書において説明されるように、モバイルデバイスにおけるスクリプトまたはソフトウェアアプリケーションは、少なくとも4つの処理、すなわち、コールを傍受することによってモバイルデバイス上で加入者に顧客ケアを提供すること、モバイルデバイスにおける加入者に関する問題を補正する事前対策のツールを有し、顧客サービス代理人がモバイルデバイス上で診断およびコマンドを遠隔で実行することを可能にする診断ツール、モバイルデバイスに関するデータおよび他のメトリクスを収集および要約すること、および加入者が初めてアプリケーションの使用を試みる時など加入者が最も必要とするとき、加入者を訓練するためのガイド、を提供する。
【0020】
図4は、モバイルデバイス100のアーキテクチャを例示する。レンダリングプラットフォーム312、UIサーバ314およびスクリプトプロセッサ406は、オペレータ特定スクリプト400を処理するか、またはオペレータ特定のスクリプト400を処理することに係る。オペレータ特定スクリプト400は、請求書作成情報、請求書支払い、転送コール、オンラインの写真アルバムの設定、および無線サービスプロバイダに特定のもの(好ましいユーザインタフェースを提供するものなど)を含むその他のものに関するスクリプトを含み得る。スクリプトデータベース410およびレポートデータベース412を含むOSネイティブエンジン408は、OS特定コード402を用いる。スクリプトインタフェース214は、ハンドセット特定コード404を用いる。ハンドセット特定コード404はまた、SIM414、OS318、特定OEM322、およびハンドセットハードウェア320に適用され得る。
【0021】
図5を参照すると、代替の実施形態の実施例が示され、この例においてモバイルデバイス100は、複数のリモートデバイス502、504、および506と通信する。リモートデバイス502および504の各々は、ブルートゥースリンク、IEEE802.11、またはその他の短距離無線リンクなどを介して、モバイル100と通信する無線トランシーバ508を含む。モバイルデバイスは、モバイルデバイスが加入者のオプションによって物理的に結合され得る有線の通信ポート510を介して、リモートデバイス506と通信し得る。(また示されるように、リモートデバイス502は、ネットワーク206との有線の接続を含む。)従って、モバイルデバイスは、加入者の家の中または他の場所における中央通信機であり得、モバイルデバイスは、リモートデバイスから警報を受信すること、加入者に命令または手順を提供し、加入者がリモートデバイスの状態を問い合わせることを可能にすること、加入者がリモートデバイスにリモートコマンドを送り、またはリモートデバイスを動作させることを可能にすること、などを行なう。ローカル無線リンクが上に記述されるが、モバイルデバイスは、リモートデバイス502を制御するためのネットワーク206を介するなどの他の接続を介するか、またはWAN、サテライトリンクなどのより長い距離の無線リンクを介して、リモートデバイスを遠隔で問合せかつ制御する能力を有し得る。
【0022】
システムはまた、ネットワークサーバからのサポートをモバイルデバイスに提供し得る。モバイルデバイスは、モバイルデバイスとネットワークサーバとの間のインタフェースおよびデータ交換を駆動するためのSTK(SIMアプリケーションツールキット)を含み得る。STKは、モバイルデバイスアプリケーションからのデータリクエストに応答して関連のサポートページを探索し得る。関連のサポートページは、ネットワークサーバのサポートページデータベースに格納され得る。関連サポートページは、SMS、USSD、または他の方法によってモバイルデバイスにプッシュされ得る。モバイルデバイスのSTKアプリケーションハンドラが、ブラウザを用いてサポートページを開く。さらに、追加のサポートページがネットワークサーバから遠隔で検索され得、STKアプリケーションハンドラを用いて開かれ得る。ネットワークサーバからのサポートページはまた、モバイルデバイスにローカルに格納され得る。これらのサポートページは、本明細書に記述されるように、対話式サービスの表示中などにデータまたは命令を提供する。
【0023】
代替の実施形態において、モバイルデバイスにおけるSIM/USIM(汎用加入者識別モジュール)が、スクリプトを提供するために用いられ得、モバイルデバイスにおけるイベントまたは出現を決定するとき、スクリプトの処理を提供するために用いられ得る。一部のケースにおいて、スクリプトを処理および/または呼び出すための3GPP TS
11.14準拠(または類似)のSIMまたはUSIMが、生成された表示、ページおよび他の対話のために用いられる。
(対話式サービスの提供)
システムは、タイムベースまたはイベントベースの対話サービスなどの対話サービスを加入者に提供し得る。例えば、加入者のモバイルデバイスは、所定の日および/または時間などに定期的または散発的に、特定の対話式コンテンツをオプションで表示するように設定され得る。所定の日および/または時間に達すると、システムは対話式コンテンツを提供し得る処理を開始する。システムは、情報にアクセスするためにモバイルデバイスを関連するネットワークに接続させるスクリプトを呼び出し得る。この情報は次いで、特定の条件が満たされる場合には、モバイルデバイスの加入者に対して情報をローカルに表示するなどのモバイルデバイスにおけるローカルの決定をスクリプトに処理させ得る。
【0024】
例えば、システムは加入者にコンタクトをとることが適切であるかどうかを調べるために加入者の現在の位置をチェックし得、システムはコンタクトのための時間またはその他の顧客条件が適切であるかどうかを調べるために、ユーザコンタクト選択データベースをチェックし得、システムはタイプ分類または特定のデバイス識別子によって(顧客またはベンダの)特定のRFIDデバイスのローカルの存在を検証するためにチェックし得、システムは、データ(予定されたスポーツ試合の映像など)を流すために広帯域ネットワークが必要とされるなどの場合には、どんな種類のネットワークおよび帯域幅がローカルに使用可能かを調べるためにチェックし得る。
【0025】
さらに、システムは、ユーザ(または加入者)が、ベンダからある特別なオファーを通知されることを望む(ネットワークを介する)ベンダの顧客であるかどうかを調べるために、チェックし得、次いで事業の店頭に関連し得る無線識別(RFID技術、ブルートゥース技術、WIFIなどを介して使用可能であるような)の特定のグループに対して監視を開始するためにスクリプトモードを変更し得、それで加入者は、加入者がベンダの店頭近くにいるときに特別な情報を通知され得(このことは、プライバシー情報が共有される必要があり得ないという点でユーザにとって利益である)、ベンダは、ユーザの存在についてのいかなる知識も必要とし得なく、すべての位置情報はモバイルデバイス内でローカルに消費され得る。
【0026】
また、特定の時間(および/または日)はデバイスを特別なモードにさせ得、システムは、ユーザに対してデバイスのための1つ以上の特別モードを用いることを求め(または促し)得る。例えば、デバイスが特定の時間(週1度など)および特定の継続時間(3時間など)に特定の短いメッセージを監視し始め得るとき、デバイスは、「スポーツモード」の特別モードに切り替えるように設定され得る。さらに、特別モード(この場合、スポーツモード)は、WIFI(ネットワークのパラメータがユーザおよびデバイスの機能に基づきスクリプトにある場合)などの特定のデバイスネットワーク機能を起動し得(例えば、バッテリ寿命を伸ばすために電源をオフにされている場合がある)、この場合、第1の目的は、ユーザにコンテンツを直ちに上演するような状態にデバイスを準備させることであり得る。
【0027】
システムはまた、モバイルデバイスにおける特定の無線、またはその他の機能またはアプリケーションをオンまたはオフにする能力を提供し得る。例えば、特別のモードは、午後8時と午前6時との間の時間(デバイスの時間)中、および/または、デバイスが特定のグループのセルタワー(例えば、GSMセルIDによって)に無線で接続されている(または最近接続された)間、特定のWIFI無線状態がOFFであると想定する。この実施例において、デバイスにおけるWIFI無線は、ユーザが家にいてデバイスを使用することが予期されない、夜間に電源をオフにされ得る。
【0028】
さらに、システムは、デバイスの時間(および/または日)とネットワークの時間(および/または日)との間に不一致がある場合、ネットワーク時間(および/または日)をチェックし得る。ネットワーク時間とデバイス時間との間の不一致は、イベント時間を調整する変数として用いられ得る。例えば、デバイスにおける目的のイベント時間が、午前9時であり得、デバイス時間が午前9時を示すが、ネットワーク時間が午前6時であることがわかる。この場合、モバイルデバイスにおいて開始することが意図される目的のイベントは、デバイスのクロックを変更することなく、午後12時(補正された時間)にイベントを開始するように一時的に修正され得る。モバイルネットワークからのローカルの地域識別子がまた、モバイルデバイスにおけるイベントの開始を修正するために用いられる。例えば、別の時間帯を旅行するユーザは、彼らのユーティリティ請求書への支払いのリクエストを有するコールを受信しない(従って、彼らのモバイルデバイス時間である午前5時に起こされない)。代わりに、スクリプトされたシステムは、ユーザの家における最初に意図された時間であり得る、後のローカル時間(午前9時など)までユーザがコンタクトされないように、時間を補正し得る。
【0029】
さらに、システムは、テキストメッセージ(もしくはIM、もしくはeメール、もしくはカレンダイベント)に暗に示されるかまたは含まれるコマンドに基づき、WIFIまたはブルートゥース無線の電源をオンもしくはオフにし、または特定のアクセスポイントに接続し得る。さらにシステムは、追加のイベントを設定するためにテキストメッセージを用い得、監視されるべき追加のトリガを提供し得る様々な通信チャネル(IMおよびSMSチャネルなど)を監視し得るローカルのスクリプトを開始する。
【0030】
図6は、加入者に提供される対話式時間ベースのサービスを例示する処理フロー600の実施例である。モバイルデバイス内または遠隔の位置に置かれ、ネットワークを介してアクセスされる対話式コンテンツ定義パッケージ610は、ブロック620に示される、システムの(例えば、モバイルデバイスの)日時にアクセスする。所定の日時に達すると630、システムは、パッケージ610と対話するコンテンツレンダリングシステム640を呼び出し得、レンダリングシステムは、システムにモバイルデバイスのディスプレイ650を介して加入者に対話式コンテンツを表示させ得る。例えば、所定の日時において、コンテンツレンダリングシステムは、バックグラウンドでパッケージ610に接続し、加入者に向けられた「インバウンドコール」をシミュレートするようにモバイルデバイスをトリガする。例えば、モバイルデバイスは、加入者に向けられた音声コール、加入者へのテキストメッセージ、加入者へのeメールメッセージなど(これらのすべては本明細書において「cal」と定義される)をシミュレートし得る。あるいは、コールをシミュレートする前にモバイルデバイスは、リモートサーバにコンタクトし、次に進行すべきかどうかを判定、例えば、パブリックユーティリティへの支払いなどの加入者の支払いが遅れているかどうかを判定する。加入者がコールを受諾したときには、コンテンツレンダリングシステム640は、次いで、パッケージ610からの対話式コンテンツにアクセスし、加入者にそれを表示する。表示されたコンテンツは、加入者の口座の状態などの、リモートサーバから引き出された情報を含み得る。
【0031】
さらに、コンテンツレンダリングシステム640は、イベント関係アナウンスを送ること(例えば、スポーツイベントにおいて「得点!」として、動作をアナウンスする)、視覚のアニメーション(音声は加入者に聴こえない)を表示すること、会社の宣伝歌またはアニメーションを送ること、バイブレーションまたは他の静かな通知を用いることなどの他の方法でコンテンツの加入者に警報を出し得る。また、システム640は、RFID、ブルートゥース、WIFIまたは他のローカルの無線ネットワークを介して、他のデバイス(テレビ、器具、コンピュータなど)にネットワークし得、特定の機能(ネットワークされたコーヒーメーカーにおいて特定の時間に1杯のコーヒーを作るなど)を実行し得る。
【0032】
図7および図8は、加入者のモバイルデバイスディスプレイ710上に対話式サービスを提供するために加入者に向けられた「インバウンドコール」を描くモバイルデバイスディスプレイ画面700である。画面700(および他の画面ディスプレイ)、代表的な電話もしくはコンピュータディスプレイ、または、ウェブページは、本明細書に記述される特定のタスクを実行するために示される。画面は、埋められるべきフィールドを有するフォームなどの入力データを受信するための機能、メニュー選択、1つ以上のいくつかのオプションが選択されることを可能にするプルダウンメニューもしくはエントリ、ボタン、スライダ、ハイパーテキストリンク、またはユーザ入力を受信するための他の公知のユーザインタフェースを提供する。情報をユーザに表示する特定の方法が示され、特定の図に関して記述されるが、当業者は、様々な代替案が用いられ得ることを認識する。用語「画面」、「ウェブページ」、および「ページ」は、本明細書において、概して交換可能に用いられる。
【0033】
画面は、ディスプレイ説明、グラフィカルユーザインタフェース、またはコンピュータ画面上に情報を描く他の方法(例えば、コマンド、リンク、フォント、色、レイアウト、サイズおよび相対的位置、など)として格納され得、ページ上に表示されるべきレイアウトおよび情報またはコンテンツはデータベースに格納される。一般に、「リンク」は、ネットワーク上にサイトまたはノードを有する組織によって提供されるディスプレイ説明など、ネットワーク上のリソースを識別するための任意のリソースロケータをいう。本明細書において一般的に用いられるように、「ディスプレイ説明」は、任意の上記のフォーマット、および、eメールもしくはキャラクタ/コードベースのフォーマット、アルゴリズムベースのフォーマット(例えば、生成されたベクトル)、フラッシュフォーマットまたはマトリクスもしくはビットマップされたフォーマットなどの他のフォーマットで、コンピュータ画面上に情報を自動的に表示する任意の方法をいう。
【0034】
コンテンツの開始と共に(所定の日時に達することによるなど)、システムは、着信音720を演奏し得るか、またはコンテンツが表示されることを加入者に知らせるための他の信号(バイブレーション、視覚信号など)を提供し得る。一部の場合において、システムは、インバウンドコールを装うかまたは真似て、同様に加入者に知らせる。このようにして、システムは、デバイスが音声コール、SMS、eメールなどを受信したとき、慣れた着信音または警報などのモバイルデバイスの公知の機能によって、ユーザまたは加入者を刺激し得る。ユーザは、公知の刺激に対してより受容的であり、コンテンツを受信し得る。
【0035】
加入者が「送信」ボタン730またはコールを受諾することが可能な任意の他のボタンのいずれかを押すことによって、「インバウンドコール」を受諾する場合、システムは対話式コンテンツが表示されることを加入者に知らせるメッセージを用い(play)得る。例えば、通常の着信音を聞き次第、加入者は、「市ガス」が呼んでいることがわかり(画面720)、加入者の携帯電話上の「送信」ボタン730を押し、「市ガスサービスにようこそ。どうぞ今ディスプレイをご覧ください。」などのメッセージを聞き得る。システムは、次いで、モバイルデバイスの表示を介して、対話式のコンテンツ画面820を加入者に提供し得る。例えば、システムは、月に1度加入者に「コール」し得、加入者がその請求書830を支払うことを可能にする対話式コンテンツを提供し得る。対話式コンテンツは、図8に示されるように、加入者の口座情報840、請求計算書情報、顧客が請求書に対して支払うことまたは他の口座管理機能を実行することを可能にする対話式ボタン850などであり得る。
【0036】
加入者が、コールを拒否するかまたは応答しないことのいずれかによって、「インバウンドコール」を受諾しない場合には、システムは、モバイルデバイスに位置するかまたはリモートネットワークベースのリソースから検索される事前設定の定義に基づき別の日時にイベントを再スケジュールし得る。
【0037】
代替的にまたはさらに、加入者は、この技法を用いて特定のイベントの開始されるコンテンツを断るようにリクエストし得る。システムは、次いで、好ましい方法についてユーザに問い合せ得、加入者の選択に従って、フォローアップ構成またはリモートサービスのスケジュールを実行し得る。例えば、ユーザは、「インバウンドコール」を断り得、さらに同じ方法で再びコンタクトしないように求め得る。システムは、次いで、加入者が特定の位置においてのみ通知されることを好むか、eメールもしくは音声などの他の方法を好むか、または特定の時間(執務時間のような)中に特定の装置の部品の範囲内(RFIDを介してなど)においてのみコンタクトされることを好むかどうかを加入者に聞く。後者の例として、システムは、オフィスのコピー機のトナーが少なくなっている午後7時に加入者にコンタクトし、加入者と対話を開始し得る警報テキストメッセージを開始し得る。加入者は、対話を断り得、選択に関してシステムにより求められ次第、執務時間中およびコピー機のRFIDから特定の距離に位置しているときにコンタクトされることをリクエストし得る。
【0038】
特定の日時が上記機能を実行するようにシステムをトリガし得るが、当業者は、他のイベントが技術の同様な局面を実行させるようにシステムをトリガし得ることを理解する。例えば、加入者の請求書が支払い期日を過ぎているとき、加入者の記録が低調であるとき、加入者の口座が終了する前に(また加入者に口座を新らしくするよう加入者に促し得)加入者が一定の金額を借金しているときなどのときに、システムは、処理を呼び出し得る。また一部の例において、加入者は、そのような「インバウンドコール」を受信する時期を決定し得る。例えば、加入者は、事前選択のスポーツイベントが完了後、株式市場が閉鎖後、請求書の支払い期限前1週間などのときに、対話式コンテンツ受信することを望み得る。
【0039】
システムはまた、加入者のカレンダ項目をイベントとして用い得、これらのイベントをベンダのカタログまたは他のコンテンツと組み合わせ得る。例えば、「誕生日」などのキーワードを含むカレンダ項目の1週間前はイベントとして考えられ得、特定のギフトベンダ(加入者のデバイスにスクリプトをロードさせ、そのキーワードにリンクさせるように手配する人)のカタログをトリガし得、加入者に表示し得る。この実施例において、加入者は、次いで、スクリプトと対話し得、システムが外部の接続を介してアクセスし得る特定のサービスまたは製品を選択し得る。イベントが即時またはより速い対話を保証する場合は、システムは、そのような対話(ビデオストリームへの接続など)を実行し得る。
【0040】
アウトバウンド接続がなされているとき(加入者がサービスを購入することを決定したときなど)にのみ、ベンダはコンタクトされるので、システムは、加入者のプライバシーを保持する。デバイスが外部の接続をするまでに、システムは、デバイス内においてローカルにすべての動作(スクリプト、対話など)を実行し、加入者がベンダから知られることなく、多くの種々のベンダからのサービスおよび製品を見る機会を与える。
【0041】
本明細書において論議されるように、イベント(時間ベースまたは位置ベースなどの)は、モバイルデバイスのモード、有用性、ユーザインタフェース、または機能性を変更するようにシステムをトリガし得る。例えば、システムは、ユーザのそのサービスプロバイダとの加入契約が1ヶ月以内に終了するという指示を受信し得る。そのようなイベントは、デバイスユーザインタフェースをサービスプロバイダによって提供される最新のユーザインタフェースに変更させるか、または新しい機能をデバイスに提供し得る。新しい機能およびユーザインタフェースは、ユーザの電話の外観または機能性を向上させ得、このことは、ユーザが新しい電話を購入することを遅らせ得る。同様に、記念日、誕生日またはユーザのカレンダに指示された他の個人的なイベントは、システムがユーザのGUIを更新しユーザの最愛の人の写真を示すようにトリガし得る。またタスクは、追加の催促状またはモード変更をトリガし得る。ユーザは、彼らの子供を毎日午後4時に迎えに行き得、システムは、ユーザの迎えを思い出させるために、午後4時の少し前に子供のモバイルデバイスからのコールをシミュレートし得る。
【0042】
分かり得るように、本発明の局面は、無線サービスプロバイダがコールセンタからモバイルデバイス自体にコールサポート機能を移動させることを可能にする。無線サービスプロバイダは、コールセンタ活動を監視し、コールセンタ時間の最大量を現在費やしているそれら加入者の問合せを識別し、そのようなコールをデバイス自体において処理されるように移動させ得る(適切である場合)。上記のように、技術サポートの質問、加入者が販売促進の製品に適格であるかどうかに関する質問、請求書問合せ、などの多くのそのような顧客サポートコールは、デバイスにおいて処理され得る。従って、モバイルデバイスにローカルに格納された顧客セルフサポート画面および機能、デバイスの初期画面に表示されるリンクまたはデータ(例えば、請求書情報)などは、動的に変化し得、その結果として、無線サービスプロバイダは、モバイルデバイス上の顧客セルフサポート特徴を更新し、コールセンタ時間の最大量を現在費やしているそれらのコールに適応させる。
【0043】
上記のように、対話式特徴はモバイルデバイスに限定されない。そのような特徴は、冷蔵庫、皿洗い機、洗濯機/乾燥機、オーブンなどの消費者向け電気器具を含む任意のリモートデバイスに適用し得る。計算機能(および/またはインターネットへの接続)を有する任意のそのような電気器具に関して、そのようなデバイスは、情報をローカルに格納し、上記の機能性を提供し、消費者のコンピュータなどの別のデバイスを介して消費者によってアクセスされるコールセンタまたはウェブサイトによって以前に処理されていた顧客問合せを処理する。
【0044】
従って、代替の実施形態において、モバイルデバイスは、家庭用電気器具と通信するためにブルートゥースまたは他の無線プロトコルリンクを用い得る。例えば、冷蔵庫とモバイルデバイスとの間のブルートゥースリンクは、モバイルデバイスが冷蔵庫の温度の降下を自動的に検出することを可能にし得る。自動的に検出すると、モバイルデバイスは、温度の降下に関してユーザに警報を発し得る。モバイルデバイスをインタフェースとして用いて、ユーザは、モバイルデバイス自体において温度の降下に対処するための情報を見つけ得るか、ネットワークから情報をダウンロードし得るか、または特定の電気器具のための顧客サポートセンタにコールし得る。
(結論)
上記のように、各リモートデバイスは、本明細書において記述される顧客セルフサポートの機能性を含み得る。さらに、一部のリモートデバイスは、十分なディスプレイ画面または他のユーザインタフェースを欠いているので、リモートデバイスは、モバイルデバイスが該リモートデバイスのためのより頑強なユーザインタフェースとして動作するように、モバイルデバイスと通信し得る。従って、消費者は、モバイルデバイスを介して電気器具から命令画面を受信し得、該電気器具にコマンドを提供し得る。
【0045】
説明および特許請求の範囲の全体において文脈が明らかに別のやり方を要求しない限り、語「備える、包含する(comprise)」、「備えている(comprising)」などは、排他的または網羅的の意味とは反対に、含む意味で解釈されるべきである。すなわち、「含むが、それに限定されない」という意味に解釈されるべきである。本明細書において用いられるように、用語「接続された(connected)」「結合された(coupled)」またはそれらの任意の変形は、2つ以上の要素間の直接または間接のいずれかによる任意の接続または結合を意味する。要素間の接続の結合は、物理的、論理的、またはそれらの組み合わせであり得る。さらに、本出願において用いられるとき、語「本明細書において(herein)」「上記の(above)」「以下の(below)」および類似の意味をもつ語は、本出願の全体をいい、この出願の任意の特定な部分をいうのではない。文脈が許容する場合、上記の詳細な説明において単数または複数を用いる語は、それぞれ複数または単数をも含み得る。2つ以上の項目のリストに関して、語「または(or)」は、語の次の解釈のすべて、すなわち、リストにおける任意の項目、リストにおけるすべての項目、リストにおける項目の任意の組み合わせ、を含む。
【0046】
本発明の実施形態の上記の詳細な説明は、網羅的であることを意図せず、または上記に開示された正確な形態に本発明を限定する意図はない。本発明の特定の実施形態および実施例は、例示的な目的のために上記され、当業者が認識するように、本発明の範囲内において様々な均等な修正が可能である。例えば、処理すなわちブロックが所定の順序で提示されているが、代替の実施形態は、異なる順序でのステップを有するルーチンを実行し、または異なる順序でのブロックを有するシステム用い得、一部の処理すなわちブロックは、削除され、移動され、追加され、再分割され、組み合わされ、および/または修正され得る。これらの処理すなわちブロックの各々は、種々様々な方法でインプリメントされ得る。また、処理すなわちブロックは時々、直列に実行されることとして示されるが、これらの処理すなわちブロックは、代わりに、並列に実行され得、または異なる回数で実行され得る。
【0047】
さらにモバイルデバイスは、上記のアプリケーションを越えて、多くの他のローカルに格納されたアプリケーションを用い得る。例えば、モバイルデバイスは、コールセンタのIVRシステムを用いるよりはむしろ、モバイルデバイス自身のIVRシステムを含み得る。従って、加入者は、一連のIVRメニューを介してナビゲートし、所望の情報にアクセスし、該情報の一部は電話に格納され得る。しかしながら、ローカルIVRにおける1つのオプションは、デバイスに顧客サポートコールセンタにコールさせることであり得る。
【0048】
別の代替的な実施形態において、システムは無線サービスプロバイダによって供給されるウェブページにリンクを提供し得、これらのリンクはユーザのモバイルデバイスの現在の状態に関連するニーズまたは質問に直接に対処する特定のウェブページに対する。そのような代替案は、モバイルデバイスがウェブブラウザおよびサービスプロバイダのウェブサーバへの十分なデータ接続を有するとき、有用である、従って、モバイルデバイスにおけるコール傍受機能は、関連するウェブページへのリンクを提供し、または、該ページがユーザに表示されるように(例えば、ローカルに格納されたコンテンツを表示するよりはむしろ)該ページに自動的にアクセスさえし得る。
【0049】
上記の多くの実施形態は、モバイルデバイスに格納された(加入者に与えられる前か、または加入者コール中に)ソフトウェアを用いるが、上記のスクリプトおよび他のソフトウェアは、モバイルの中にハードにコード化され得る(例えば、EEPROM,PROMなどに格納される)。さらに、上記の機能性は、スクリプトまたは他の特別なモジュールなしにインプリメントされ得る。
【0050】
本明細に提供される本発明の教示は、必ずしも上記のシステムではない他のシステムに適用され得る。上記の様々な実施形態の要素および行為は、さらなる実施形態を提供するために組み合わせられ得る。
【0051】
添付の出願書類において記載され得るすべてを含む、上記の特許および出願ならびに他の参考文献のすべては、参考として引用される。本発明の局面は、本発明のさらなる実施形態を提供するために、上記の様々な参考文献のシステム、機能、および概念を用いるように、必要に応じ修正され得る。
【0052】
上記の詳細な説明を考慮して、これらのおよび他の変更がなされ得る。上記の説明は、本発明の特定の実施形態を詳述し、考えられる最善の方式を記述しているが、上記が本文においていかに詳細に見えるとしても、本発明は、多くの方法で実施され得る。ローカルベースのサポートシステムの詳細は、そのインプリメンテーションの詳細において大幅に変動し得るが、本明細書に開示された本発明によってなおも包含される。上記のように、本発明の特定の特徴または局面を記述するときに用いられる特定の用語は、該用語が関連する本発明の任意の特定の特性、特徴、または局面に制限されるように再定義されることを含意するように取られるべきでない。一般に、次の特許請求の範囲において用いられる用語は、上記の詳細な説明の章がそのような用語を明白に定義しない限り、本明細書において開示される特定の実施形態に本発明を限定するように解釈されるべきではない。従って、本発明の実際の範囲は、開示される実施形態のみならず、特許請求の範囲の下で本発明を実施またはインプリメントするすべての均等な方法をも包含する。
【0053】
本発明の特定の局面が特定の請求項形式において以下に提示されるが、発明者は任意の数の請求項形式の中に本発明の様々な局面を考慮する。例えば、本発明のただ1つの局面がコンピュータ読取り可能な媒体において実施されるように説明されるが、他の局面はコンピュータ読取り可能な媒体において同様に実施され得る。従って、発明者は、本発明の他の局面のためのさらなる請求項形式を求めるために、出願を提出後にさらなる請求項を追加する権利を留保する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本願明細書に記載された発明。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−120224(P2012−120224A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−13250(P2012−13250)
【出願日】平成24年1月25日(2012.1.25)
【分割の表示】特願2008−545964(P2008−545964)の分割
【原出願日】平成18年12月13日(2006.12.13)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(506282643)スナップイン ソフトウェア インコーポレイテッド (4)
【Fターム(参考)】