説明

景品払出ゲーム機

【課題】景品の払出方法を工夫して面白さを向上させた景品払出ゲーム機を提供する。
【解決手段】ゲーム機1は、景品30をストックする景品ストッカ11と、景品ストッカ11がストックした景品30に設けられ景品30を識別するコードパターンを読み取るリーダ12と、リーダ12が読み取った景品30を景品ストッカ11から払い出す景品払出部13と、モニタ3と、操作部5と、制御部20とを備え、制御部20は、モニタ3に複数の箱41を表示する選択物表示制御部22と、操作部5からのプレイヤの操作に応じて、1つの箱41の選択を受け付ける選択受付制御部23と、選択を受け付けたことに応じて、選択物にかかわらずにリーダ12が読み取ったコードパターンを用いたプレイを進行するプレイ進行部25と、プレイ進行部25のプレイに応じて、景品払出部13を制御してリーダ12が読み取った景品30を払い出す払出制御部26とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレイ画面を有する景品払出ゲーム機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、心理テスト等のテストを行って、その結果に基づき複数のグループから1つのグループを選択して、選択したグループ内から商品を払い出す商品払出し機が提案されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3800262号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載の商品払出し機は、単にユーザがテストに回答した結果に基づいて、商品が分類されたグループを選択して商品を払い出すものでしかなかった。よって、払い出す商品は、ユーザの操作に基づいてゲーム機によって決定されたものであった。
【0005】
本発明の課題は、景品の払出方法を工夫して面白さを向上させた景品払出ゲーム機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。また、符号を付して説明した構成は、適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。
【0007】
請求項1の発明は、景品(30,50,60)をストックするストック部(11)と、前記ストック部がストックした前記景品に設けられ前記景品を識別する景品識別情報を読み取る読み取り部(12)と、前記読み取り部が読み取った前記景品を前記ストック部から払い出す払出部(13)と、表示部(3)と、プレイヤが操作可能な操作部(5)と、制御部(20)と、を備え、前記制御部は、前記表示部に複数の選択物(41)を表示する選択物表示制御部(22)と、前記操作部の操作に応じて、1つの前記選択物の選択を受け付ける選択受付制御部(23)と、前記選択受付制御部が前記1つの選択物の選択を受け付けたことに応じて、選択した前記選択物にかかわらずに前記読み取り部が読み取った前記景品識別情報を用いたプレイを進行するプレイ進行部(25)と、前記プレイ進行部のプレイに応じて、前記払出部を制御して前記読み取り部が読み取った前記景品を払い出す払出制御部(26)と、を有すること、を特徴とする景品払出ゲーム機(1)である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の景品払出ゲーム機(1)において、前記ストック部(11)は、複数種類の前記景品(30,50,60)をストックしており、前記読み取り部(12)は、前記ストック部から前記払出部(13)が次に払い出す前記景品の前記景品識別情報を読み取ること、を特徴とする景品払出ゲーム機である。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の景品払出ゲーム機(1)において、前記景品識別情報に対応した表示に関する情報である表示関連情報を記憶する記憶部(15,16)を備え、前記プレイ進行部(25)は、前記選択受付制御部(23)が前記1つの選択物(41)の選択を受け付けたことに応じて、選択した前記選択物にかかわらずに前記読み取り部(12)が読み取った前記景品識別情報に基づいて前記記憶部に記憶された前記表示関連情報を読み出して、その表示を使用したプレイを進行させること、を特徴とする景品払出ゲーム機である。
請求項4の発明は、請求項3に記載の景品払出ゲーム機において、前記記憶部は、前記プレイヤに操作されるキャラクタを前記表示関連情報として記憶すること、を特徴とする景品取得ゲーム機である。
請求項5の発明は、請求項3に記載の景品払出ゲーム機(1)において、前記プレイ進行部(25)は、前記表示関連情報及び前記景品(60)に関連したアイテムを生成するプレイを進行させること、を特徴とする景品取得ゲーム機である。
請求項6の発明は、請求項3から請求項5までのいずれか1項に記載の景品払出ゲーム機(1)において、前記制御部(20)は、前記選択受付制御部(23)が前記1つの選択物(41)の選択を受け付けたことに応じて、選択した前記選択物にかかわらずに前記読み取り部(12)が読み取った前記景品識別情報に基づいて前記記憶部(15,16)に記憶された前記表示関連情報を読み出して、その表示を前記1つの選択物に対応させて選択結果として前記表示部(3)に表示する選択結果表示制御部(24)を有すること、を特徴とする景品払出ゲーム機である。
請求項7の発明は、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の景品払出ゲーム機(1)において、前記払出制御部(26)は、前記プレイ進行部(25)によるプレイが終了したことに応じて、前記払出部(13)を制御して前記読み取り部(12)が読み取った前記景品(30,50,60)を払い出すこと、を特徴とする景品払出ゲーム機である。
請求項8の発明は、請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の景品払出ゲーム機(1)において、前記読み取り部(12)は、前記景品(30,50,60)に対応した識別部材(31,51,62)から前記景品識別情報を読み取ること、を特徴とする景品払出ゲーム機である。
請求項9の発明は、請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の景品払出ゲーム機(1)において、前記ストック部(11)がストックする前記景品(30)には、前記プレイ進行部(25)が進行するプレイで使用するキャラクタ(42)が表示されていること、を特徴とする景品払出ゲーム機である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)本発明は、払い出す景品を識別する景品識別情報を読み取って、その景品識別情報を用いたプレイを進行する。また、プレイヤに複数の選択物のうち1つを選択させてから、景品識別情報を用いたプレイを進行する。よって、プレイヤ自身が選んだものでプレイをしているとプレイヤに錯覚させた上で、さらに選んだものに関連する景品が出てくるので、プレイヤに意外性を与えるプレイを提供できる。また、プレイヤ自身が選択したと錯覚させたものに関連する景品が出てくるので、プレイヤに、喜びを与えることができる。さらに、プレイヤ自身で選んだものでプレイができるようにプレイヤが錯覚するので、プレイの面白さを向上させることができる。加えて、従来、上記のような効果を奏するためには、プレイヤの選択に応じて景品を選定する構造が必要であったが、本発明では、予め払い出す景品をプレイヤ自身が選択していると思わせることによって、簡易な構成にすることができる。
【0009】
(2)本発明は、ストック部に複数種類の景品をストックすることができるので、複数回プレイした場合等に、異なる景品を提供でき、プレイヤに期待感を与えることができる。そして、ストックした複数の景品のうち、次に払い出す景品を読み取るので、読み取り部の構造を簡単にできる。また、複数種類の景品をストックできるので、景品の種類ごとにストック部を用意する必要がなく、ストック部の構造を簡単に構築できる。
【0010】
(3)本発明は、景品識別情報に対応した表示関連情報を記憶して、プレイヤの選択によって決まったものであると錯覚させて、景品識別情報に対応する表示を使用したプレイを進行するので、プレイヤの操作によってプレイヤ自身が選択したと錯覚させて、既に決定された表示を用いてプレイをするという面白い態様のプレイを実行できる。
【0011】
(4)本発明は、表示関連情報に対応する表示をプレイヤに操作されるキャラクタにしてプレイを進行したり、表示関連情報及び景品に関連したアイテムを生成するプレイを進行したりして、様々な態様のプレイを提供できる。例えば、ぬいぐるみやお菓子等、何かを作るプレイをした後に完成物を景品として出すという、面白く驚きのあるプレイを提供できる。
【0012】
(5)本発明は、プレイヤの選択により、選択物に対応して景品に関連する表示をするので、プレイヤが選択することで決定した景品に対応する表示が表示部にされ、プレイヤが選択することで決定した景品が払い出される一連の流れを、プレイヤに感じさせることができる。よって、プレイヤの選択と、景品に関連する表示との対応付けをより明確にすることができる。
【0013】
(6)本発明は、プレイヤが選択したと錯覚させた選択物を利用してプレイをして、そのプレイが終了した後にその選択物に関連した景品を払い出すので、プレイを楽しめてさらに景品を獲得できるという二重の楽しみをプレイヤに提供することができる。
(7)本発明は、例えば、コードやICチップ等の識別部材を用いることで、簡易に景品識別情報を読み取ることができる。
(8)本発明は、景品にプレイで使用するキャラクタが表示されているので、プレイヤがプレイで使用したキャラクタが表示された景品を見ることで、プレイヤに新鮮な驚きを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本実施形態に係るゲーム機の全体構成を示す図である。
【図2】本実施形態に係るゲーム機の機能ブロックを示す図である。
【図3】本実施形態に係るゲーム処理のフローチャートである。
【図4】本実施形態に係る景品及び景品ストッカの例を示す図である。
【図5】本実施形態に係る表示関連情報記憶部の例を示す図である。
【図6】本実施形態に係るモニタの表示例を示す図である。
【図7】本実施形態に係る景品の他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明は、景品の払出方法を工夫して面白さを向上させた景品払出ゲーム機を提供するという課題を、景品払出ゲーム機が、景品をストックするストック部と、ストック部がストックした景品に設けられ景品を識別する景品識別情報を読み取る読み取り部と、読み取り部が読み取った景品をストック部から払い出す払出部と、表示部と、プレイヤが操作可能な操作部と、制御部と、を備え、制御部は、表示部に複数の選択物を表示する選択物表示制御部と、操作部の操作に応じて、1つの選択物の選択を受け付ける選択受付制御部と、選択受付制御部が1つの選択物の選択を受け付けたことに応じて、選択した前記選択物にかかわらずに読み取り部が読み取った景品識別情報を用いたプレイを進行するプレイ進行部と、プレイ進行部のプレイに応じて、払出部を制御して読み取り部が読み取った景品を払い出す払出制御部と、を有することによって実現した。
【0016】
(第1実施形態)
図1は、本実施形態に係るゲーム機1の全体構成を示す図である。ゲーム機1は、例えば、ゲームセンタ等に設置される大型の業務用ゲーム機である。ゲーム機1は、プレイヤの操作によってプレイを行うビデオゲーム機であり、キャラクタが表示された景品30(図4参照)を払い出す景品払出ゲーム機である。
【0017】
ゲーム機1は、ケース2と、モニタ3(表示部)と、スピーカ4と、操作部5と、コイン投入口6と、景品取出口7とを備える。
ケース2は、ゲーム機1のケースである。
モニタ3は、後述する選択画像やプレイ画像を表示する液晶表示装置等の表示装置である。モニタ3は、プレイヤが見ながらプレイができるように、プレイヤによる視認可能な位置に配置されている。モニタ3には、プレイ開始前は、例えば、ゲーム機1のゲーム内容等を示すデモンストレーション画面が表示されてよい。
スピーカ4は、効果音等を出力する装置である。スピーカ4は、モニタ3の上方であって、キャンディの形状をした装飾部材の中に左右に計2つ配置されている。スピーカ4は、プレイ中にプレイに応じた効果音や音楽を出力し、臨場感溢れるプレイを演出する。
【0018】
操作部5は、スピーカ4の下方かつプレイヤが操作しやすいように、プレイヤの腰の位置付近の高さに配置され、プレイヤの左右の手による操作入力を受け付ける。操作部5は、プレイヤから見て左から右に向かって順番に配置されたボタン5L,5C,5Rの3つのボタンを備えている。
【0019】
コイン投入口6は、コインを投入するための投入口である。コイン投入口6の内部には、投入されたコインを検出する光学センサ(図示せず)等が設けられており、この光学センサ等がコインを検出すると、制御部20(後述する)に検出信号を出力し、制御部20がプレイ料金の受け付け処理を行う。所定のコインを投入することで、ゲーム機1は、後述する一連のプレイを開始する。
景品取出口7は、景品30を外部に払い出す取出口である。景品取出口7は、プレイヤがしゃがんで景品30を取り出すことができるケース2の下方右方に配置されている。
【0020】
次に、ゲーム機1の機能ブロックについて説明する。
図2は、本実施形態に係るゲーム機1の機能ブロックを示す図である。
ゲーム機1は、図1で説明したモニタ3、スピーカ4、操作部5の3つのボタン5L,5C,5R、コイン投入口6、景品取出口7の他、景品ストッカ11(ストック部)、リーダ12(読み取り部)、景品払出部13(払出部)、記憶部15、制御部20を備えており、その各々が図示しないバスラインを介して接続されている。バスラインは、ゲーム機1内でアドレス信号やデータを伝送するラインである。
【0021】
景品ストッカ11は、複数種類の景品30(図4参照)を貯留する装置である。
リーダ12は、例えば、コードを読み込んで、コードに関連する情報を得る装置である。コードは、例えば、カラーコードや2次元コードであってよい。また、コードに関連する情報とは、コードパターンであってよい。また、リーダ12は、ICチップ等の記憶媒体から、記憶媒体に記憶された情報を得る装置であってもよい。なお、コードやICチップ等に代表される識別部材は、そのコードが付されたり、そのICチップが格納されたりした景品30に対応する情報(景品識別情報)を判別するために用いる部材である。
景品払出部13は、景品ストッカ11に貯留された景品30を払い出すための装置である。
【0022】
記憶部15は、表示関連情報記憶部16と、ゲームプログラム19とを備える。
記憶部15を実現するものとして、電気的、磁気的、光学的、電磁的に実現するものを含んでよい。より具体的には、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、リードオンリー・メモリ(ROM)等を含む半導体記憶装置、磁気ディスク等が含まれる。
【0023】
表示関連情報記憶部16は、景品30に対応した表示に関する情報(表示関連情報)を、リーダ12により得た景品識別情報に関連付けて記憶するテーブルである。
ゲームプログラム19は、制御部20がこのゲームのプレイを実行するためのプログラムであり、例えば、プレイ画面に関する情報、音声に関する情報等が含まれる。
記憶部15は、その他デモンストレーション画面を表示等するプログラムを含む。また、記憶部15は、ゲームプログラム19等の各種プログラムの実行時に、テーブル等を展開するためのローカルメモリ、及びキャッシュメモリを含んでよい。
【0024】
制御部20は、読み取り制御部21、選択物表示制御部22、選択受付制御部23、選択結果表示制御部24、プレイ進行部25及び払出制御部26を備える。
制御部20は、情報の演算、及び処理を行う情報演算処理装置(CPU)であり、当該ゲーム機1の全体を制御するものである。制御部20は、記憶部15に記憶されたゲームプログラム19等を適宜読み出して実行することにより、ゲーム機1のハードウェアと協働し、本発明に係る各種機能を実現している。
【0025】
読み取り制御部21は、景品ストッカ11に貯留された景品30に付されたコードや、景品30の中に格納されたICチップ等の記憶媒体に代表される識別部材から、景品識別情報を読み取るようにリーダ12を制御する制御部である。
選択物表示制御部22は、モニタ3に複数の選択物を表示させる制御部である。
選択受付制御部23は、モニタ3に表示された複数の選択物から操作部5の操作による1つの選択物の選択を受け付ける制御部である。
選択結果表示制御部24は、景品識別情報から読み出し可能な表示関連情報を用いた表示を、選択された1つの選択物に対応して表示させる制御部である。
【0026】
プレイ進行部25は、景品識別情報を用いたプレイを進行させる制御部である。
払出制御部26は、景品30を景品取出口7に払い出すために景品払出部13を制御する制御部である。
これらの各制御部の処理の詳細は、後述する。
なお、本発明でいうコンピュータとは、記憶装置、制御部等を備えた情報処理装置をいい、ゲーム機1は、記憶部15、制御部20等を備えた情報処理装置であり、本発明のコンピュータの概念に含まれる。
【0027】
次に、ゲーム機1での処理の流れについて説明する。
図3は、本実施形態に係るゲーム処理のフローチャートである。
図4は、本実施形態に係る景品30及び景品ストッカ11の例を示す図である。
図5は、本実施形態に係る表示関連情報記憶部16の例を示す図である。
図6は、本実施形態に係るモニタ3の表示例を示す図である。
【0028】
まず、図3において、プレイヤによりコイン投入口6にコインが投入されると、制御部20は、本処理を開始する。
ステップS1では、制御部20(読み取り制御部21)は、景品30からコードパターン(景品識別情報)を読み取る。景品30は、図4(a)に示すように、例えば、箱型の形状をしている。景品30は、カラーコード31と、スタンプ部32とを配置する。
【0029】
カラーコード31は、箱型の形状をした景品30の全面に印刷されている。景品30に付されたカラーコード31は、いずれも同一のコードである。
スタンプ部32は、景品30の1つの面に設けられ、スタンプが押されたかのようなスタンプの模様が印刷されている。図4(a)においては、景品30の上面にスタンプ部32が設けられている。このスタンプ部32のスタンプの模様は、予め景品30に印刷されている。なお、図4(a)で説明した景品30の種類は、複数あってよい。その場合、景品30に配置されたカラーコード31と、スタンプ部32とは、種類に応じて各々異なるものになる。
【0030】
図5に示す表示関連情報記憶部16には、景品30のカラーコード31から読み取ったコードパターンが、キャラクタに対応付けて記憶されている。プレイでは、表示関連情報記憶部16のキャラクタが用いられる。ゲーム機1で実行するプレイは、3つのキャラクタのうち1つが登場するものであり、登場するキャラクタは、景品ストッカ11に貯留された景品30の払い出しの順序で予め決められている。
【0031】
景品30は、図4(b)に示すように、1つの景品ストッカ11に貯留されている。図4(b)には、景品ストッカ11と、リーダ12と、景品払出部13とが示されている。
景品ストッカ11は、ケース2の内部に配置され、プレイヤからは視認できない状態で景品30をストックする。景品ストッカ11は、その上方が開口しており、管理者により景品30を補充できるようになっている。
リーダ12は、景品ストッカ11の下部に設けられている。リーダ12は、最下部に配置され、次に払い出す景品30に付されたカラーコード31を読み取る。景品30には、いずれの面にもカラーコード31を付しているので、リーダ12は、景品30の向きにかかわらずにカラーコード31を読み取ることができる。よって、管理者は、景品30を景品ストッカ11に貯留する際に、景品30の向きを考慮することを要しない。また、リーダ12は、景品30に付されたカラーコード31により、その構造を容易にできる。
景品払出部13は、景品ストッカ11の下部の、図中右側に配置された押し出し部材である。景品払出部13は、駆動部(図示せず)によって、景品ストッカ11に設けられた景品30のおおよそ1つ分の隙間を図中右から左方向に移動されて、景品ストッカ11の最下部に位置する景品30押し出し、景品30を左下に移動させる。なお、移動した景品30は、景品取出口7を経由して、プレイヤが景品30を取り出すことができる。
【0032】
なお、景品ストッカ11は、複数種類の景品30をストックすることができる。よって、ゲーム機1は、プレイヤが複数回プレイした場合等に、異なる景品30を提供できるので、プレイごとにプレイでの景品30に関する期待を、プレイヤに与えることができる。また、景品ストッカ11は、複数種類の景品30をストックできるので、景品30の種類ごとに用意する必要がなく、景品ストッカ11の構造を簡単に構築できる。
【0033】
図3に戻って、ステップS2では、制御部20(選択物表示制御部22)は、複数の箱41の画像をモニタ3に表示させる。
モニタ3は、図6(1)に示すような選択表示画面40を表示する。選択表示画面40上の3つの箱41L,41C,41Rは、それらの位置関係を考慮して左から右に向かって順番に、ボタン5L,5C,5Rに対応付けられている。例えば、プレイヤがボタン5Lを押下することで、制御部20(選択受付制御部23)は、選択表示画面40上の箱41Lの選択を受け付けたと判断する。
【0034】
図3に戻って、ステップS3では、制御部20(選択受付制御部23)は、選択表示画面40上の箱41のうちから1つの箱41の選択を受け付けたか否かを判断する。1つの箱41の選択を受け付けた場合(ステップS3:YES)には、制御部20は、処理をステップS4に移す。他方、1つの箱41の選択を受け付けていない場合(ステップS3:NO)には、制御部20は、引き続きステップS3の処理を行う。
【0035】
ステップS4では、制御部20(選択結果表示制御部24)は、キャラクタ42をモニタ3に表示させる。
制御部20がプレイヤによる操作部5の操作を受け付けたことで、図6(2)に示すように、モニタ3は、選択表示画面40を表示して、選択した箱41からキャラクタ42が登場するかのような演出をする。そして、図6(3)に示すように、選択表示画面40に、キャラクタ42を配置する。このキャラクタ42は、表示関連情報記憶部16(図5参照)の、前述のステップS1で読み取ったコードパターンに対応するものである。制御部20は、景品ストッカ11にストックされた次に払い出される景品30に関連するキャラクタ42を決定して、制御部20が、プレイヤが選択した箱41からキャラクタ42が登場する一連の画像をモニタ3に表示させる。この一連の処理により、プレイヤに、あたかもプレイヤ自身が選択操作により決定したでキャラクタ42が登場したかのように錯覚をさせることができる。
【0036】
図3に戻って、ステップS5では、制御部20(プレイ進行部25)は、キャラクタ42を使用したプレイを開始する。
図6(4)は、キャラクタ42を使用したプレイ例である。モニタ3には、プレイ画面43が表示されている。プレイ画面43は、押下ポイント部44、投入キャラクタ45、レーン46、箱47、ハンマー48から構成される。図6(4)に示すプレイは、投入キャラクタ45が投入することでレーン46上を移動する箱47が押下ポイント部44に到着した時点で、プレイヤが操作部5を操作することで、キャラクタ42が彫られたハンマー48が振り下ろされ、箱47にうまくスタンプを押すことで得点を付与するゲームである。
【0037】
図3に戻って、ステップS6では、制御部20(プレイ進行部25)は、プレイが終了したか否かを判断する。プレイが終了した場合(ステップS6:YES)には、制御部20は、処理をステップS7に移す。他方、プレイが終了していない場合(ステップS6:NO)には、制御部20は、引き続きステップS6の処理を行う。
ステップS7では、制御部20(払出制御部26)は、前述で説明した図4(b)の景品払出部13を制御して、景品30を景品取出口7に払い出す。なお、払い出された景品30は、1つの面に設けられたスタンプ部32に、プレイで使用したキャラクタ42が付されている。
【0038】
このように、ゲーム機1は、プレイヤの選択により、箱41に対応して景品30に関連するキャラクタ42をモニタ3に表示するので、プレイヤが選択することでキャラクタ42が決定され、そのキャラクタ42が付された景品30が払い出されるという一連の流れを、プレイヤに感じさせ、プレイヤに意外性を与えることができる。また、ゲーム機1は、プレイが終了したことで景品30を払い出すので、プレイを楽しめてさらに景品30を獲得できるという二重の楽しみをプレイヤに提供できる。
【0039】
なお、プレイ終了後に払い出される景品30は、箱にキャラクタ42が付されたものに限定されない。図7は、本実施形態に係る景品の他の例を示す図である。
図7(a)は、他の景品の例である景品50を示す。景品50は、箱型をしており、全面には、QRコード51が付されている。また、景品50は、その中にキャラクタ53が印刷されたカード52と、お菓子54とを格納している。
このように、プレイヤが景品50を開けた際に、プレイで使用したキャラクタと同じキャラクタが印刷されたカードを見つけることで、プレイヤに驚きを与えることができる。
【0040】
図7(b)は、他の景品の例である景品60を示す。景品60は、球状をしており、その中にキャラクタのぬいぐるみ61を格納している。ぬいぐるみ61は、その中にICチップ62が埋め込まれている。
このように、プレイヤが景品60を開けた際に、プレイで使用したキャラクタと同じキャラクタのぬいぐるみ61を見つけることで、プレイヤに驚きを与えることができる。また、ぬいぐるみ61の中に埋め込んだICチップ62を用いることで、プレイヤに、ゲーム機1の仕掛けを感じさせることがない。
なお、この景品60をぬいぐるみ61にするプレイとして、例えば、与えられたパーツからぬいぐるみを完成させるようなゲームにすることで、ゲーム内で作成したものが景品として出てくるという驚きと、面白味とをプレイヤに与えることができる。
【0041】
このように、ゲーム機1は、何かを作るプレイをした後に完成物を景品60として出すという、面白く驚きのあるプレイを提供できる。また、ゲーム機1は、コードやICチップ等の識別部材を用いることができる。
【0042】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。また、実施形態に記載した効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、実施形態に記載したものに限定されない。なお、上述した実施形態及び後述する変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。
【0043】
(変形形態)
本実施形態において、選択したキャラクタが、スタンプになっているプレイの例を示したが、これに限定されない。例えば、選択したキャラクタが主人公であるプレイのゲーム機を提供してもよい。
【符号の説明】
【0044】
1 ゲーム機
3 モニタ
5 操作部
7 景品取出口
11 景品ストッカ
12 リーダ
13 景品払出部
15 記憶部
16 表示関連情報記憶部
19 ゲームプログラム
20 制御部
21 読み取り制御部
22 選択物表示制御部
23 選択受付制御部
24 選択結果表示制御部
25 プレイ進行部
26 払出制御部
30,50,60 景品
31 カラーコード
32 スタンプ部
40 選択表示画面
42,53 キャラクタ
51 QRコード
52 カード
61 ぬいぐるみ
62 ICチップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
景品をストックするストック部と、
前記ストック部がストックした前記景品に設けられ前記景品を識別する景品識別情報を読み取る読み取り部と、
前記読み取り部が読み取った前記景品を前記ストック部から払い出す払出部と、
表示部と、
プレイヤが操作可能な操作部と、
制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記表示部に複数の選択物を表示する選択物表示制御部と、
前記操作部の操作に応じて、1つの前記選択物の選択を受け付ける選択受付制御部と、
前記選択受付制御部が前記1つの選択物の選択を受け付けたことに応じて、選択した前記選択物にかかわらずに前記読み取り部が読み取った前記景品識別情報を用いたプレイを進行するプレイ進行部と、
前記プレイ進行部のプレイに応じて、前記払出部を制御して前記読み取り部が読み取った前記景品を払い出す払出制御部と、
を有すること、
を特徴とする景品払出ゲーム機。
【請求項2】
請求項1に記載の景品払出ゲーム機において、
前記ストック部は、複数種類の前記景品をストックしており、
前記読み取り部は、前記ストック部から前記払出部が次に払い出す前記景品の前記景品識別情報を読み取ること、
を特徴とする景品払出ゲーム機。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の景品払出ゲーム機において、
前記景品識別情報に対応した表示に関する情報である表示関連情報を記憶する記憶部を備え、
前記プレイ進行部は、前記選択受付制御部が前記1つの選択物の選択を受け付けたことに応じて、選択した前記選択物にかかわらずに前記読み取り部が読み取った前記景品識別情報に基づいて前記記憶部に記憶された前記表示関連情報を読み出して、その表示を使用したプレイを進行させること、
を特徴とする景品払出ゲーム機。
【請求項4】
請求項3に記載の景品払出ゲーム機において、
前記記憶部は、前記プレイヤに操作されるキャラクタを前記表示関連情報として記憶すること、
を特徴とする景品取得ゲーム機。
【請求項5】
請求項3に記載の景品払出ゲーム機において、
前記プレイ進行部は、前記表示関連情報及び前記景品に関連したアイテムを生成するプレイを進行させること、
を特徴とする景品取得ゲーム機。
【請求項6】
請求項3から請求項5までのいずれか1項に記載の景品払出ゲーム機において、
前記制御部は、前記選択受付制御部が前記1つの選択物の選択を受け付けたことに応じて、選択した前記選択物にかかわらずに前記読み取り部が読み取った前記景品識別情報に基づいて前記記憶部に記憶された前記表示関連情報を読み出して、その表示を前記1つの選択物に対応させて選択結果として前記表示部に表示する選択結果表示制御部を有すること、
を特徴とする景品払出ゲーム機。
【請求項7】
請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の景品払出ゲーム機において、
前記払出制御部は、前記プレイ進行部によるプレイが終了したことに応じて、前記払出部を制御して前記読み取り部が読み取った前記景品を払い出すこと、
を特徴とする景品払出ゲーム機。
【請求項8】
請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の景品払出ゲーム機において、
前記読み取り部は、前記景品に対応した識別部材から前記景品識別情報を読み取ること、
を特徴とする景品払出ゲーム機。
【請求項9】
請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の景品払出ゲーム機において、
前記ストック部がストックする前記景品には、前記プレイ進行部が進行するプレイで使用するキャラクタが表示されていること、
を特徴とする景品払出ゲーム機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−155029(P2010−155029A)
【公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−312(P2009−312)
【出願日】平成21年1月5日(2009.1.5)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(310009993)株式会社タイトー (207)
【Fターム(参考)】