説明

曲げてから剥がす錠剤パッケージ

ブリスターパッケージ(10)、および剤形(1)をブリスターパッケージ(10)から取り出す方法が開示されている。一実施形態では、ブリスターパッケージ(10)は、単一ブリスターシート(12)と蓋材料の単一シート(14)とを備えている。蓋材料のシート(14)は、ブリスターシート(12)に剥離可能に密着されている。この蓋材料のシート(14)は、蓋材料をブリスターシート(12)から引き剥がすのを容易にする未密着領域(28)を備えている。未密着領域(28)は、好ましくは、ブリスターパッケージ(10)を曲げたときにのみ、アクセスすることが可能になっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2005年1月14日に出願された米国仮特許出願第60/644,393号の出願日の利得を主張するものであり、その開示内容は、参照することによって、ここに含まれるものとする。
【背景技術】
【0002】
多くの人は、日課の一部として、様々な種類の薬剤を服用している。所定期間内に異なる数種類の医薬剤形を服用する人もいる。これらの医薬剤形として、ピル、カプセル、錠剤、液体などが挙げられる。有形製品を販売する多くの業界と同じように、ここでも包装が課題である。製品の形態が、購買するかどうかを決定する因子となることが多い。この事情は、薬剤分野でも同じである。しかし、薬剤業界では、他の懸念事項によって、包装の様式が影響されることがある。
【0003】
包装に関する1つの懸念事項は、剤形の性質である。例えば、一部の錠剤は、壊れやすく、また、(同意語を用いて、さらに述べると)、砕けやすく、または破損しやすい。このような剤形は、パッケージの輸送中およびユーザの開封時のいずれにおいても、容易に損傷する可能性がある。本出願の譲受人に共通に譲渡された米国特許第5,178,878号および第5,223,264号(これらの特許は、参照することによって、ここに含まれるものとする)は、この種の損傷を受けやすい比較的軟質の錠剤を開示している。この範疇に属する錠剤は、低い硬度と高い砕け易さを有する傾向にある。このような錠剤の例として、約15ニュートン未満の硬度を有する極めて軟質の錠剤が挙げられる。
【0004】
標準的な剤形は、典型的には、剤形を収容するポケット、ブリスター、または井戸を有する多層の材料シートからなるブリスターパッケージ内に包装されている。従来のブリスターパッケージの一種として、箔層を有するパッケージが挙げられるが、このパッケージのユーザは、錠剤を箔層内に押込み、これによって、箔を破らねばならない。このような従来のブリスターパッケージの例が、ホール(Hall)らに付与された米国特許第4,158,411号に示されている。この開示内容は、参照することによって、ここに含まれるものとする。この種のパッケージは、標準的な剤形を包装するのには充分であるが、このようなパッケージに壊れやすい剤形を包装した場合、この壊れやすい剤形を箔層内に押し込むときに、剤形に損傷をもたらすことになる。これらの種類のパッケージも、一般的に、小児にとって安全ではない。
【0005】
医薬剤形の包装に関する他の懸念事項は、その剤形が壊れやすい剤形かまたは壊れにくい剤形かに関わらず、安全に関するものである。小児には扱えないパッケージ、すなわち、小児安全パッケージは、多くの場合、剤形のパッケージとして極めて望ましい。明らかなことではあるが、家庭に薬剤を置く場合の大きな関心事は、小児がその薬剤を手にする可能性である。一方、小児安全パッケージは、高齢者、障害者、または大きな痛みを有する人にとっても、開封するのが極めて困難である場合がある。従って、安全と使い勝手との間には、バランスが取られる必要がある。例えば、高齢者よりも小児にとって開封が困難であるパッケージの方が、極めて望ましい。加えて、小児安全包装の全てが、必ずしも同じであるとは限らない。多くの場合、パッケージは、5分以内に薬物を手にすることができる小児の数に基づいて、格付けされている。このような格付けを行なう試験手順の規格の一例が、米国連邦規則:16CFR、特に、16CFR §1700.00〜1700.20に記載されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、高レベルの小児安全設計から容易に取扱えるレベルの設計に至る種々の設計をもたらすように容易に変更され得る、壊れやすい剤形および/または壊れにくい剤形の両方を収容することができる剤形パッケージが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のパッケージは、好ましくは、蓋材料シートの未密着領域にアクセスするためには、曲げを必要とするブリスターパッケージである。未密着領域にアクセスすると、ユーザは、蓋材料をブリスターシートから引き剥がし、これによって、収容された剤形を露出させることができる。いくつかの実施形態において、本発明は、壊れやすいまたは砕けやすい医薬剤形を収容するパッケージに関連するものである。他の実施形態では、砕けやすい剤形用のブリスターパッケージは、小児安全パッケージである。また、これらのブリスターパッケージは、壊れにくい錠剤を包装するのにも有用である。
【0008】
本発明の第1態様は、壊れやすい剤形および壊れにくい剤形の両方を収容するブリスターパッケージである。このパッケージは、少なくとも1つのユニットパッケージ領域を画定する単一ブリスターシートまたは「底」シートを備えている。少なくとも1つのユニットパッケージ領域は、開口上側を有する(気泡、ブリスター、および井戸と同義的に用いられる)凹部とこの凹部を取り囲むフランジとを備えている。(1つよりも多い凹部の場合)、各凹部は、1つまたは複数の剤形を収容することが可能である。また、このパッケージは、フランジに剥離可能に密着された蓋材料の単一シートまたは「上」シートを備えている。ブリスターシートと蓋材料のシートは、凹部にアクセスするために、蓋材料をブリスターシートから引き剥がすのを容易にする少なくとも1つの未密着領域をさらに画定している。これらの未密着領域には、好ましくは、未密着領域の近傍でブリスターシートおよび/または蓋材料のシートの少なくとも一部を曲げたときにのみ、ユーザがアクセスすることが可能となっている。もしブリスターシートおよび/または蓋材料のシートに切込み線またはミシン目が形成されたなら、これらのシートは、厳密に言えば、曲げられないことに留意すべきである。しかし、本発明の目的では、「曲げる」という用語は、このような領域を折畳むことを含んでいる。好ましい実施形態では、ブリスターシートおよび/または蓋材料のシートの少なくとも一部を曲げることによって、密着されていない蓋材料の少なくとも一部が、切込み線、脆弱ライン、またはミシン目に沿って分断され、すなわち、分離され、これによって、未密着領域へのアクセスが可能になっている。
【0009】
本発明の他の態様は、壊れやすい剤形および壊れにくい剤形の両方を収容する他のブリスターパッケージである。この態様によるブリスターパッケージは、開口上側を有する少なくとも1つの凹部とこの凹部を取り囲むフランジとを備えるブリスターシートと、ミシン目を備える蓋材料のシートと、を備えている。蓋材料のシートは、フランジの少なくとも一部に剥離可能に密着され、ブリスターシートと蓋材料のシートとの間に少なくとも1つの未密着領域を画定している。この実施形態では、ミシン目が、少なくとも1つの未密着領域の少なくとも一部に沿って配置されている。このミシン目の近傍でブリスターパッケージを曲げることによって、ミシン目が裂け、または分離し、少なくとも1つの未密着領域へのアクセスが可能になる。
【0010】
本発明のさらに他の態様は、剤形をブリスターパッケージから取り出す方法である。この態様による方法は、ブリスターシートと蓋材料のシートとを有するブリスターパッケージを設けるステップであって、ブリスターシートと蓋材料のシートが、少なくとも1つの凹部と少なくとも1つのアクセスが困難な未密着領域とを備える少なくとも1つのユニットパッケージ領域を画定する、ステップを含んでいる。また、この方法は、他の方法ではアクセスするのが困難な未密着領域へのアクセスを可能にするために、ブリスターパッケージの少なくとも一部を曲げるステップと、未密着領域に隣接する蓋材料の少なくとも一部を掴むステップと、凹部内に配置された少なくとも1つの剤形を露出させるために、蓋材料の少なくとも一部を引き剥がすステップと、少なくとも1つの剤形を取り出すステップと、を含んでいる。
【0011】
いくつかの好ましい実施形態では、ブリスターパッケージは、特に分別のない年齢の小児によるこじ開け、引き裂き、噛み砕き、破裂などによるアクセスを阻止するような材料からなり、かつ、そのようなアクセスを阻止するように構成されている。実際、本発明のパッケージの極めて融通が利く設計によって、小児安全の種々の格付けを含むパッケージを作製することが可能である。
【0012】
本発明による他の好ましい実施形態では、ブリスターパッケージは、収容された壊れやすい錠剤の破損を低減させるように、設計されている。好ましいブリスターの各凹部内に配置された壊れやすい剤形は、その凹部の壁と係合し、これらの壁が、剤形を凹部の底から離間して蓋材料に隣接する状態で保持している。この態様によれば、剤形は、運搬中の移動が阻止され、損傷しないように保護される。各剤形とその剤形が配置された凹部の底との間の隙間によって、パッケージが落下したとき、剤形が受ける衝撃が緩和されることになる。パッケージの凹部とその凹部に配置される剤形は、本質的にどのような形状を有してもよい。例えば、剤形は、円板状錠剤、楕円形カプセル、または正方形ピルであってもよい。同様に、凹部の(ブリスターシートの面における)形状として、円形状、楕円形状、多角形状、または星形状が挙げられる。
【0013】
さらに、凹部の壁と底は、凹部の各々を取り囲むフランジと直交する垂直軸を中心とする回転面の形態にある形状を画定しているとよい。例えば、凹部は、湾曲したカップ状形状を有することが可能である。剤形が円板形状を有する場合、これらの剤形は、各々、その剤形が配置される凹部の壁と接触する縁を有している。この縁と壁は、凹部の垂直軸と同軸の環状の接触領域を画定しているとよい。このような円板状剤形の縁は、凹部の壁と接触する斜面を備えていてもよい。この環状の接触領域は、ブリスター内での剤形の動きを妨げ、このような動きに付随する剤形の損傷を防いでいる。
【0014】
本発明によるブリスターパッケージの種々の要素のいくつかの特性を変更することによって、多くの異なる使用に適するパッケージが得られる。蓋材料シートをブリスターシートに付着させる異なる手法を用いることによって、特に、異なる量の異なる接着剤を用いることによって、2つの要素を引き剥がすのに必要とされる困難さを変更することが可能となる。本質的に、用いられる接着剤が強力であるほど、および/または用いられる接着剤の量が多いほど、蓋材料シートを引き剥がすのが困難になる。同様に、ブリスターパッケージのいくつかの寸法を変更することによって、把握の困難さおよび曲げの困難さのレベルを調整することが可能となる。例えば、別の寸法を変更することによって、凹部を露出させるために引き剥がされる必要のある蓋材料の大きさを調整することが可能となる。ブリスターシートと蓋材料シートの両方を構成するのに用いられる材料の厚みまたは種類を変更することによって、曲げ動作の困難さと共に、蓋材料シートを引き剥がす困難さを変更してもよい。これらの材料の種類と厚みは、確実に、パッケージのこじ開けまたは噛み砕きに対して著しい効果を発揮することができる。本発明のブリスターパッケージは、種々の要素の多くの異なる組合せを含むことが可能であるが、ここでは、3つの異なる実施形態、すなわち、小児安全設計、高レベルの小児安全設計、およびアクセスが容易な設計について、検討する。これらが全て同一の設計から得られるという事実から、本発明による新規の設計が融通性を有することが分かる。
【0015】
小児安全設計では、小児によるパッケージの開封が充分に困難となるように、ここに述べたおよび他の要素の特性のバランスを取ることが、必要とされている。このようなパッケージは、好ましくは、摂取されると小児にとって危険である壊れやすい剤形および壊れにくい剤形の両方に有用である。高レベルの小児安全設計では、小児による開封が極めて困難となるように、要素の特性のバランスを取ることが、必要とされている。この高レベルの小児安全設計は、摂取すると小児を死に至らせる壊れやすい剤形および壊れにくい剤形の両方を収容することが可能である。このようなパッケージは、成人にとっても開封が困難であることが判明しているが、収容される剤形が危険であることから、このような高度の保護が必要とされている。最後に、アクセスが容易な設計では、パッケージが比較的容易に開封されるように、要素の特性のバランスを取ることが、必要とされている。この種のパッケージは、危険の少ない、典型的には、処方箋を必要としない薬剤またはビタミンを収容するのに有用である。
【0016】
当業者であれば理解されるように、本発明によるパッケージは、極めて用途が広く、小児安全パッケージ、高レベルの小児安全パッケージ、またはアクセスが容易なパッケージが得られるように、構成されている。これらのパッケージを構成するのに用いられる材料と寸法は、全体的に対象となるパッケージの種類に依存して、著しく異なっている。しかし、本発明によるパッケージ設計に関して、いくつかの一般的な記述が可能である。例えば、本発明によるパッケージは、全て、カードごとに1つまたは複数のブリスターを有するブリスターパッケージであるべきである。各ブリスターパッケージは、少なくとも好ましい実施形態では、包装、運搬、および貯蔵中の破損を低減させるのを促進すべきである。各パッケージは、好ましくは、パッケージの一部を曲げることによって得られる蓋材料の掴み得る縁の露出に基づいて、蓋材料を引き剥がすことによって、開封可能とされている。
【0017】
さらに、一般的に言えば、望まれる小児安全のレベルが高くなるほど、カードの任意の縁に対する凹部の距離が、大きくされている。また、凹部の縁と曲げ動作中に露出される未密着領域の縁の最近接部分との間の距離Xが、最大にされている。小児安全のレベルが高くなるほど、一般的に、1つまたは複数の層に用いられる材料の厚みおよび/または耐久性が、大きくされている。また、一般的に、望まれる小児安全のレベルが高くなるほど、用いられる接着剤の接着性が強められている。勿論、極めて少量の比較的強力な接着剤を用いることによって、本発明による容易に開封可能なパッケージをもたらすこともできる。同じように、極端に堅く、曲げおよびこじ開けに対して高い耐性を有し、小児の噛み砕きによって比較的傷が付かない極めて薄いポリマー材料を用いることによって、その厚みが比較的薄いにもかかわらず、あらゆる点で充分な層を得ることが可能である。また、特に強力な接着剤が用いられる場合、または容易に開封可能なブリスターパッケージが望まれる場合、距離Xが比較的短くされていてもよい。実際、ここに述べた変数を調整することによって、比較的弱い接着剤を用いて、小児安全ブリスターパッケージをもたらすことも可能である。従って、本発明によるパッケージ設計は、極めて用途が広い。
【0018】
本発明の種々の実施形態によるパッケージは、小児安全パッケージ、例えば、業界において「F4」、「F3」、「F2]、または「F1」と一般的に呼ばれるパッケージとして格付けされている。これらの呼称は、いかに多くの小児がある時間内にパッケージ内に収容された剤形にアクセスすることができるかに関する特定の試験を合格したパッケージに対して与えられるものである。通常、「F」に続く数は、25ポンドの小児が摂取した場合にその小児に深刻な損傷または深刻な病気をもたらす錠剤の数である。例えば、このような試験の1つは、パッケージ内に収容された剤形にアクセスすることを意図付けられた50人の小児によって開始される。小児らには、最初、剤形にアクセスするための説明をせずにパッケージが与えられる。アクセスを試みる時間として、小児らに5分が与えられる。5分が経過した後、小児らの行動を停止させ、この時点において、剤形にアクセスするために取るべき適切な措置が示される。この後、小児らに、パッケージを扱う時間として、さらに5分が与えられる。この1つの試験によれば、F1パッケージは、5人未満の小児らが10分間に1つのピルにアクセスすることができるパッケージである。もし5人未満の小児らが2つのピルにアクセスすることができた場合、そのパッケージにF2ラベルが付されることになる。F3パッケージは、5人未満の小児らが10分間に3つのピルにアクセスすることができるパッケージである。F4パッケージは、5人未満の小児らが10分間に4つのピルにアクセスすることができるパッケージである。前述の試験は、包装業界によって利用される1つの周知の試験であるが、適切にパッケージを格付けするためになされ得る多くの異なる試験が存在することは、明らかである。これらの試験は、一般的に、米国連邦規則:16CFR §1700.00〜1700.20に準じてなされている。
【0019】
本発明によるいくつかの実施形態は、「F1」パッケージとして知られる周知の工業規格を満たすような高いレベルで格付けされている。例えば、前述の高レベルの小児安全用実施形態は、このようなF1格付けを得ることになる。本発明による他の実施形態は、周知の「F4」の格付けがなされている。最後に、本発明のいくつかの実施形態は、「F8プラス」または「容易なアクセス」の格付けがなされ得る。さらに具体的には、前述したような小児安全設計は、F4パッケージとして格付けされ、前述のアクセスが容易な設計は、F8プラスパッケージとして格付けされることになる。
【0020】
勿論、本発明の頑丈で、融通性の利く設計によれば、小児の開封を極めて容易にするパッケージのみならず、高レベルの小児安全性を呈する、従って、小児の開封を困難にする錠剤パッケージを作製することが可能である。どちらのパッケージが適切であるかは、剤形の種類および錠剤に含まれる有効成分に大きく依存している。例えば、シメシコーン(ガス抑制剤)を含む錠剤は、比較的不活性なので、過剰摂取の懸念が比較的小さい。一方、フェンタニルのようなオピエートは、医者の管理下で適切に取扱われない場合、特に小児にとっては、極めて危険な場合がある。従って、より高いレベルの小児安全パッケージが適切である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明の実施形態によるブリスターパッケージ10が、図1〜図5に示されている。ブリスターパッケージ10は、収容されている剤形にアクセスするために、パッケージ10の要素の一部の曲げを必要とする錠剤用容器をなすように、構成されている。ブリスターパッケージ10は、好ましくは、ブリスターシート12と蓋材料のシート14とを備えている。本発明の種々の実施形態では、ブリスターパッケージ10は、種々の要素の特性を変更することによって、収容されている剤形へのアクセスのレベルを異ならせることが可能となるように、構成および寸法決めされるとよい。この点については、以下、さらに詳細に説明する。
【0022】
本発明の好ましい実施形態では、図1に示されるように、ブリスターシート12は、複数のユニットパッケージ領域16、例えば、図示される4つの領域16を備えている。しかし、本発明の他の実施形態では、ブリスターパッケージ10は、任意の数のユニットパッケージ領域16、例えば、単一のユニットパッケージ領域16を備えることが可能であることも意図されている。各ユニットパッケージ領域16は、凹部18とこの凹部を取り囲むフランジ20とをさらに備えている。図3に最もよく示されるように、各凹部18は、錠剤または剤形1を収容するように寸法決めおよび構成され、開口上側22と閉鎖底24とを備えている。凹部18は、種々の寸法および/または形状を有する剤形1を収容するように、寸法決めまたは構成されている。いくつかの実施形態では、凹部18は、(図に示されるように)円形状で、1インチ(2.54センチ)以下の直径を有している。しかし、この直径は、さらに好ましくは、3/4インチ以下、最も好ましくは、1/2インチ以下であるとよい。同じように、凹部18の形状を、種々の形状を有する剤形を収容するために、それに応じて変更することが可能である。例えば、凹部18は、楕円形のピルを収容するために、楕円形状とされてもよい。ただし、他の形状、例えば、多角形または星形の形状も考えられる。加えて、凹部18は、2つ以上の剤形を収容するように、構成されていてもよい。
【0023】
ブリスターパッケージ10は、運搬中に壊れやすい剤形の動きを阻止し、および/またはパッケージの落下によって受けた衝撃を緩和するように、このような剤形と協働で作用する凹部18を備えることによって、壊れやすい剤形に対して特定の保護をもたらすように設計されてもよいことが意図されている。本出願の譲受人に共通に譲渡されたカッツナー(Katzner)らに付与された米国特許第6,155,423号(’423特許)は、この問題に対する1つの解決策を示唆している。この特許の開示内容は、参照することによって、ここに含まれるものとする。’423特許は、引き剥がされると、剤形へのアクセスが可能になる剥離可能な層を有するブリスターパッケージを開示している。従って、’423特許は、ユーザが壊れやすい剤形へ損傷をもたらすことなくアクセスすることを可能にする。また、’423特許のブリスターパッケージは、貯蔵、出荷、および使用中に、錠剤の保護を促進するように、設計されている。本発明は、同様の設計を利用することができる。例えば、いくつかの実施形態では、壊れやすいまたは砕けやすい剤形は、ブリスターシート12の各凹部18内に、剤形1が各凹部18の壁と係合し、その結果、壁が剤形1を閉鎖底24から離間して蓋材料14と隣接する状態で保持するように、配置されているとよい。このような構成は、図3に最もよく示されている。この設計によっても、収容された剤形を、運搬中の剤形の動きまたはユーザによって典型的に与えられる他の運動を阻止することによって、損傷から保護することが可能である。例えば、各錠剤と閉鎖底24との間の隙間によって、パッケージ10が落下またはそれ以外の理由で振動を受けたときに剤形に加えられる衝撃が緩和されるようになっている。
【0024】
さらに、凹部18の壁と閉鎖底24は、凹部18の各々を取り囲むフランジ20と直交する垂直軸を中心とする回転面の形態にある形状を画定している。例えば、凹部18は、湾曲したカップ状の形状を有する。剤形が円板状の場合、それらの剤形は、各々、剤形が配置される凹部18の壁と接触する縁を有しているとよい。この縁と壁は、好ましくは、凹部18の垂直軸と同軸の環状の接触領域を画定している。このような円板状剤形の縁は、凹部18の壁と接触する斜面をなしていてもよい。環状の接触領域によって、ブリスター内の剤形の動きが阻止され、このような動きと付随する剤形への損傷が防止されることになる。
【0025】
(図2に最もよく示される)蓋材料シート14は、好ましくは、凹部18を覆ってフランジ20に剥離可能に付着され、これによって、凹部18内に収容された剤形1を被覆する単一シートである。図2に最もよく示されるように、蓋材料シート14は、脆弱ライン26を備えている。本質的に、脆弱ライン26は、蓋材料14がより容易に引裂かれることを可能とする、蓋材料14を貫通する孔の列、切込み線、ミシン目である。脆弱ライン26は、図示されるように、蓋材料シート14とブリスターシート12を貫通してもよいことに留意するべきである。このような構成を備える実施形態では、ユニットパッケージ領域16を他のユニットパッケージ領域から切離すことが可能である。実際、これらの実施形態では、ユニットパッケージ領域16の大きさと形状が、脆弱ライン26によって画定されている。脆弱ライン26を蓋材料シート14に設ける場合、いくつかの製造プロセスでは、脆弱ライン26がブリスターシート12を貫通することにも留意すべきである。
【0026】
本発明によれば、蓋材料シート14は、好ましくは、ブリスターシート12に接着されている。しかし、蓋材料シート14をブリスターシート12に付着する他の方式、例えば、ヒートシール、RFシールなども考えられる。蓋材料シート14は、実質的にブリスターシート12に接合されるが、未接合、未密着、または未接着の領域28が存在している。(仮想線で図示される)これらの領域は、本質的に、ブリスターシート12が蓋材料シート14に接着またはそれ以外の方法によって付着されていない領域である。勿論、この未密着領域は、凹部によって画定される挿入領域に加えて、設けられている。図1、図2および図4に示されるように、未密着領域28は、ユーザによる容易なアクセスとブリスターシート12からの蓋材料シート14の容易な引裂きの両方を可能にするように、特に形状化されている。例えば、図1〜図5に示されるような未密着領域28の形状は、ユーザの親指と人差し指が蓋材料14を容易に掴むことができるような形状である。しかし、未密着領域28は、どのような形状、例えば、制限はされないが、円形、半円形、三角形、正方形、または他の多角形であってもよいことが意図されている。ミシン目30が、好ましくは、未密着領域28の少なくとも一部に沿って延在している。ミシン目30は、本質的に、脆弱ライン26を短くしたものであり、ユニットパッケージ領域16の縁まで延在していない。これは、重要である。何故なら、このような構成によって、所定のユニットパッケージ領域16の任意の部分の引裂き性が低減され、曲げることなくアクセスすることが阻止されるからである。従って、未密着領域28にアクセスすることができる唯一の方法は、以下に述べる曲げる方法である。ここでも、脆弱ライン26の説明において述べたように、ミシン目30は、蓋材料シート14とブリスターシート12の両方を貫通していてもよい。しかし、ここでも、ミシン目30の具体的な構成は、製造プロセスに依存して決められる。また、種々の実施形態において、ミシン目30は、より深く構成されてもよいし、またはより浅く構成されてもよいことが意図されている。これによって、以下にさらに詳細に述べるように、種々のアクセス条件が、可能になる。加えて、ミシン目30は、好ましくは、蓋材料シート14が平らな面を保つように、打ち抜かれている。換言すると、ユーザは、好ましくは、蓋材料シート14におけるミシン目30によって生じた境界線の部分または他のどのような部分をも掴むことができない。これによって、以下に述べる他のステップの動作がない場合、蓋材料シート14をブリスターシート12から引き剥がすことが、阻止されることになる。
【0027】
図4および図5に最もよく示されるように、ブリスターパッケージ10は、未接着領域28にユーザがアクセスするためには、軸Bに沿って曲げられねばならない。軸Bは、好ましくは、ミシン目30の線に沿って延在する軸である。曲げると、ブリスターパッケージ10は、軸Bの両側の2つの別の部分Y,Zに分離される。取扱いにおいて、ユーザは、部分Y,Zを両手で掴み、それらの部分を、蓋材料シート14をミシン目30に沿って分断するように、互いに向かって曲げる。ブリスターパッケージ10は、蓋材料シート14が曲げの外側に位置するように、曲げられるべきであることに留意されたい。蓋材料シート14が分断したこの曲げられた状態は、図5に最もよく示されている。ミシン目30が少なくとも部分的に未密着である部分に沿って蓋材料シート14を貫通して形成されているという事実から、蓋材料シート14をミシン目30に沿って分断することによって、ユーザは、未密着領域28にアクセスする、すなわち、未密着領域28を掴むことができる。図5に示されるように、ユーザは、ミシン目30が裂かれたとき、未密着領域28の少なくとも一部を極めて容易に掴むことができる。本質的に、ブリスターパッケージ10を曲げることによって、蓋材料シート14を、その面が平らでない状態、すなわち、ユーザが軸Bの近傍で未密着領域28に隣接する蓋材料の一部を掴むことができる状態に、移行させることが可能となる。その後、ユーザは、部分Zに位置する蓋材料シート14の一部を引き剥がし、凹部18を露出させることが可能となる。その結果、剤形1を容易に取り出すことができる。蓋材料シート14を引き剥がすのに必要とされる労力は、とりわけ、蓋材料シート14のブリスターシート12への付着の方式、ブリスターシート12および/または蓋シート14の厚みと剛性、未密着領域28の大きさ、パッケージを掴むのに必要な箇所(部分Y)の大きさ、および凹部にアクセスするために引っ張られる蓋材料14の距離に依存している。
【0028】
図6〜図8は、本発明による付加的な実施形態を示している。この実施形態では、ブリスターパッケージ110は、異なった形状を有する未密着または未接着領域128を有している。図6〜図8に示される未密着領域128の形状は、ユーザの親指と人差し指が蓋材料114をより容易に掴むことができ、それに続く凹部118の全体を露出させるためのブリスターシート112からの蓋材料114の引裂きが案内されるような形状である。これらの引裂きを案内する未密着量領域128によって、凹部118の上方および周囲に沿ったより均一な引裂きが可能になる。ブリスターパッケージ110の構成と取扱いは、好ましくは、引裂きを案内する未密着領域128を除けば、前述のパッケージ10と同様である。
【0029】
ブリスターパッケージ10の種々の要素のいくつかの特性を変更することによって、異なる種類および異なるレベルの機能性が得られることが見出されている。例えば、蓋材料シート14をブリスターパッケージ12に付着させる異なる方式を用いることによって、特に、異なる量の異なる接着剤を用いることによって、2つの要素を引き剥がすのに必要な困難さを変更することが可能である。一例として、用いられる接着剤が強力であるほど、蓋材料シート14をブリスターシート12から引き剥がすのが困難になる。逆に、強力な接着剤であっても、その使用量を比較的少なくすると、容易なアクセスを必要とする用途に有用であることが分かっている。部分Y,Zの長さを変更することによっても、剤形1にアクセスする困難さのレベルを決定することが可能である。例えば、部分Y,Zの長さを変更することによって、ユーザが扱う部分を短くするかまたは長くし、これによって、曲げ動作をより困難にするかまたはより容易にすることができる。剛性材料の層を厚くすることによっても、未密着領域28を露出させるためにブリスターパッケージ10を曲げるのを困難にすることができる。部分Yが比較的短いと、掴む余地が小さいので、部分Yを曲げてアクセスするのが困難になる。同様に、凹部18は、未密着領域28から(図4,5に示される)可変距離Xの位置に配置されているとよい。この距離Xが大きくなるほど、勿論、用いられる接着剤の種類と量に依存するが、蓋材料シート14を引き剥がすのが比較的困難になる。最後に、ブリスターシート12と蓋材料シート14の両方を構成するのに用いられる材料の厚みまたは種類を変更することによっても、蓋材料シート14を引き剥がす困難さと共に、曲げ動作の困難さを変更することができる。理解され得るように、本発明のパッケージを構成する有力な方法の多くは、意図される使用法およびここに述べた多くの要素の相互関係に依存している。
【0030】
ブリスターパッケージ10は、種々の要素の多くの異なる組合せを含むことができるが、以下、3つの異なる実施形態について、さらに説明する。これらの実施形態の各々は、壊れやすい剤形または壊れにくい剤形を収容するように、構成されているとよい。前述の特性のいずれかまたは全てを変更することによって、これらの実施形態のいずれかによるブリスターパッケージをもたらすことができることが意図されている。換言すれば、要素の特性を異なって組み合わせることによって、特定の実施形態によるブリスターパッケージを得ることができる。
【0031】
ここに述べる第1実施形態は、任意の種類の剤形と共に用いられ得る小児安全設計として、最もよく説明されている。このような設計は、例えば、前述したように、F4パッケージとして当技術分野において知られている。この実施形態では、部分Yの長さが短くされ、同時に部分Zの長さが延ばされるとよい。部分Zに対して部分Yの長さを短くすることによって、ブリスターパッケージ10を前述の曲げステップを行なうように操作するのがより困難となり、これによって、蓋材料をミシン目30に沿って分断し、最終的に剤形1にアクセスするのがより困難になる。部分Zを長くすることによって、距離Xを延ばすことが可能になる。これによっても、必然的に、蓋材料14を剥がして剤形1にアクセスする困難さが大きくなる。本質的に、未接着領域28が凹部18から遠くに離れるほど、蓋材料シート14を引き剥がすのがより困難になる。部分Zを長くすることによっても、凹部18をブリスターパッケージ10の種々の縁からより離れた距離の位置に配置させることが可能である。従って、パッケージを、不適切な剤形1へのアクセス、例えば、噛み付き、引裂き、またはこじ開けを受けないようにすることが可能となる。
【0032】
この実施形態によれば、部分Y,Zの長さを変更することに加えて、蓋材料シート14をブリスターシート12に付着させる方式、およびブリスターパッケージ10に用いられる材料の種類と厚みが変更されてもよいことが意図されている。例えば、蓋材料シート14を引き剥がすのに必要とされる労力を大きくするには、より強力な接着剤が用いられるとよい。このような1つの接着剤は、ケンタッキー州、シェルビーブルのアルキャン・ファーマ・センター(Alcan Pharma Center)(「アルキャン」)からNo.4563の名称で市販されている接着剤である。この接着剤は、この実施形態によるF4パッケージを作製するのに用いられるとよい。同様に、より厚いまたはより強力な材料を用いることによって、ブリスターパッケージ10の曲げの困難さを大きくすることができる。また、より厚いまたはより強力な材料は、噛み付き、噛み切り、引き裂きなどに対してより大きい耐性を有している。
【0033】
この第1実施形態によるブリスターパッケージをもたらす極めて多くの異なる組合せが存在するが、いくつかの好ましい実施形態について、検討する。ここでも、この実施形態によれば、剤形1へのアクセスをより困難にするために、特性のいずれかを変更すれば、剤形1へのアクセスを容易にするように、他の特性を変更してもよいことが意図されている。換言すると、この第1実施形態によるブリスターパッケージは、異なる特性のバランスによって達成される。例えば、もし距離Xが延ばされる場合、より弱い接着剤が用いられても、この実施形態によるブリスターパッケージを得ることが可能である。
【0034】
ここに述べる第2実施形態は、極めて危険な剤形を収容するのに特に適した高レベルの小児安全設計(例えば、F1)として、最もよく説明されている。この実施形態による設計は、他の高レベルの小児安全パッケージ用に規定された規格に準拠するべきである。例えば、この実施形態によるパッケージは、前述のF1格付け試験で規定されているようなある一定の人数の小児が一定時間内に収容されている剤形にアクセスすることを阻止するように、構成されるべきである。この第2実施形態では、第1実施形態と同じように、部分Yの長さが短くされ、同時に部分Zの長さが延ばされているとよい。ここでも、部分Zに対して部分Yの長さを短くすることによって、ブリスターパッケージ10をその曲げステップを行なうように操作するのをより困難にし、部分Zの長さを延ばすことによって、距離Xおよびユニットパッケージ領域16の縁からの凹部18の位置を延ばすことが可能となる。この実施形態では、部分Yの長さは、ブリスターパッケージ10の操作を著しく困難にするレベルまで短くされるべきであり、部分Zの長さは、蓋材料シート14の引き剥がしを著しく困難にするレベルまで延ばされるべきである。第1実施形態と同じように、ブリスターシート12への蓋材料シート14の付着の方式と共に、ブリスターパッケージ10に用いられる材料の種類と厚みが変更されてもよい。蓋材料シート14を引き剥がすのに必要とされる労力を大きくするには、より強力な接着剤が用いられるべきであり、ブリスターパッケージ10の曲げの困難さを大きくするには、より厚いまたはより強力な材料が用いられるべきである。
【0035】
高レベルの小児安全用のブリスターパッケージをもたらす極めて多くの異なる組合せが存在するが、好ましい実施形態について、検討する。例えば、ブリスターパッケージ10の高レベルの小児安全用の実施形態は、略4インチ、最も好ましくは、4.095インチの全長と、略2.5インチ、最も好ましくは、2.577インチの全幅と、約10mmの長さを有する部分Yと、約42mmの長さを有する部分Zと、約10.3mmの長さを有する距離Xと、を備えることが可能である。この好ましい実施形態では、ブリスターシート12は、アルキャンから略205μmの厚みを有するPCS技術・材料仕様No.92011(「92011材料」)として、市販されている材料から構成されているとよい。92011材料は、いくつかの異なる層、例えば、略60μmのPVCフィルム、略25μmのポリアミドフィルム、略60μmのアルミ箔、および略60μmの追加PVCフィルムを備え、これらのフィルムは、好ましくは、適切な接着剤によって、少なくとも互いに接合されている。一方、蓋材料シート14は、略37μmの厚みを有するPCS技術・材料仕様No.15144または略37μmの厚みを有するPCS技術・材料仕様No.15127から構成されているとよい。これらの材料は、いずれも、アルキャンから市販され、好ましくは、紙層、略12μm厚みのポリエステルフィルム、略25μm厚みのアルミ箔層、およびヒートシール皮膜を備えている。加えて、この実施形態は、蓋材料シート14をブリスターシート12に付着させるのに、アルキャンからNo.4516の名称で市販されている接着剤を用いることが可能である。ここでも、この高レベルの小児安全用の実施形態によるブリスターパッケージは、異なる特性のバランスによって達成される。これらの詳細は、単一の好ましい実施形態として提示したが、他の材料または寸法が用いられてもよいことに留意されたい。例えば、この第2実施形態と共に用いられる接着剤として、ASTM F88試験法によって454g/インチ未満に低下しない接合強度をもたらす接着剤が選択されてもよい。一例として、同一の材料と構成を用いて、接着剤4516を用いた場合は「F1]パッケージが得られるが、この接着剤4516を(同じように、アルキャンから市販されている)接着剤4563に取り替えることによって、「F4」パッケージが得られる。
【0036】
逆に、第3実施形態は、容易なアクセスまたは容易な剥離が得られるように、(例えば、危険性の少ない剤形を収容するパッケージとして)、設計されている。例えば、このようなパッケージは、前述したようなF8プラスパッケージと見なされる。この第3実施形態によるブリスターパッケージは、処方箋を必要としない薬剤および/またはビタミンを収容するのに有用である。この第3実施形態では、部分Yの長さが延ばされ、同時に、部分Zの長さが短くされているとよい。前述した実施形態と違って、部分Zに対して部分Yの長さを延ばすことによって、ブリスターパッケージ10の操作を容易にし、部分Zを短くことによって、距離Xを短縮し、これによって、蓋材料14を剥がして剤形1にアクセスする困難さを低減させることができる。また、この実施形態では、どのような人でも比較的容易にブリスターパッケージ10を曲げて蓋材料シート14を引き剥がせるレベルまで、部分Yの長さが短くされ、部分Zの長さが短くされるべきである。第1実施形態および第2実施形態と同じように、蓋材料シート14をブリスターシート12に付着させる方式と共に、ブリスターパッケージ10に用いられる材料の種類と厚みが変更されてもよい。加えて、この実施形態では、蓋材料シート14を引き剥がすのに必要とされる労力を小さくするには、より弱い接着剤が用いられるとよく、ブリスターパッケージ10の曲げの困難さを小さくするには、より弱いまたはより薄い材料が用いられるとよい。
【0037】
容易なアクセス用に設計されるブリスターパッケージをもたらす極めて多くの異なる組合せが存在するが、好ましい実施形態について、検討する。この実施形態では、より弱い特性を与えることが重要である。このパッケージは、容易に使用され得る全体的にユーザにとって使い勝手のよい設計を有すべきである。例えば、このようなユーザにとって使い勝手のよいパッケージは、図6〜図8の実施形態において要素128と呼ばれているものと同様の未密着カバーを用いることができる。ここでも、特性は、以下のように変更されてもよい。すなわち、一部の特性によって困難さが小さくなれば、他の特性によって困難さが大きくなることがあってもよい。例えば、この実施形態によるブリスターパッケージは、極めて弱い接着剤を用いることができる。この種のパッケージの場合、材料の種類または厚みを全て弱くまたは減少させる必要はない。
【0038】
前述の特性に加えて、ブリスターパッケージ10,110の他の要素の他の特性を変更することによって、種々のパッケージが得られることも意図されている。例えば、未密着領域28,128が、ユーザによる把握をより困難またはより容易にするように、構成および/または寸法決めされてもよい。同様に、ミシン目30,130が、蓋材料の分断がより困難またはより容易になるように、設計されてもよい。このように変更しても、ブリスターパッケージ10は、あらゆる種類の剤形またはピルを収容する極めて機能的なパッケージ設計をもたらすことが可能である。
【0039】
最後に、前述のブリスターパッケージ10,110を形成する好ましい1つの方法および剤形1をこれらのパッケージ10,110内に包装する好ましいプロセスについて、説明する。多くの異なる適切なプロセスが、本発明によって利用されてもよく、以下に説明する方法は、1つの好ましい方法にすぎないことが理解されるべきである。このような方法/プロセスでは、ブリスターシート12と蓋材料14を形成する材料シートは、好ましくは、ロール状で準備され、ブリスター機械に送給または装填される。このような機械は、当技術分野においてよく知られていることに留意されたい。次いで、ブリスターシート12を形成する材料が、好ましくは、成形ステーションに移動され、この成形ステーションにおいて、凹部18が、成形プラグのような工具によって、材料内に成形される。次いで、錠剤1が、好ましくは、ブリスターシート12の各開口凹部18内に配置される。
【0040】
凹部18の各々が1つまたは複数の錠剤1を収容した状態で、ブリスターシート12は、好ましくは、シーリング・ステーションに移動され、このシーリング・ステーションにおいて、上下シーリング板を用いて、蓋材料14をブリスターシート12に密着させる。前述のシーリング板は、好ましくは、特定の滞留時間(サイクル/速度)の経過の全体にわたって、熱と圧力を用いて、(前述したような)適切な接着剤を加熱し、蓋材料14をブリスターシート12に密着させる。このシーリング段階に続いて、所望のミシン目がパッケージに形成され、(多数の凹部18を有する)個々のブリスターカード10が打抜き加工される。形成されたミシン目は、この打ち抜き手順に有益であるが、前述したように最終的なブリスターパッケージ10にも残されることに留意されたい。最終的に、個々のパッケージ10は、好ましくは、コンベヤ等を介して、最終包装ステーションに送給される。
【0041】
本発明を用いて包装され得る通常は錠剤の形態にある剤形は、ここで用いられる錠剤の種類または医薬品有効成分(API)の種類によって、制限されるものではない。これらのAPIの例として、制限はされないが、鎮痛薬、抗炎症薬、解熱剤、抗生物質、抗菌剤、抗不安薬、下剤、食欲抑制薬、抗ヒスタミン剤、抗うつ剤、抗ぜんそく薬、抗利尿薬、整腸薬、抗片頭痛薬、抗痙攣剤、鎮痛剤、抗過活動薬、抗高血圧薬、精神安定剤、充血除去剤、β阻害薬、ペプチド、タンパク質、オリゴヌクレオチド、および生体起源の他の物質、ならびにこれらの組合せが挙げられる。また、マンテレ(Mantelle)に付与された米国特許第5,234,957号明細書のカラム18〜21に記載されている薬物および薬品有効成分も考えられる。このマントル特許の本文は、参照することによって、ここに含まれるものとする。前述のAPIのいずれも、どのような塩、水和物、溶媒和物、多形体、または個々の光学異性体、およびそれらの混合物の形態で用いられてもよい。
【0042】
具体的には、オピエート(opiate)、疼痛を治療するのに用いられる薬物、クロザピンのような精神医学に用いられるかまたは統合失調症の治療に用いられる薬物、および細胞毒性物質が、特に好ましい。また、高齢者の治療を目的とするどのようなAPI、または小児安全パッケージ、さらに具体的には、「F1]パッケージの使用を必要とするどのようなAPIも好ましい。
【0043】
本発明によって包装され得る合法的オピエートの例として、制限はされないが、アルフェンタニル、αプロジン、アニレリジン、ベンジルモルヒネ、ベジトラミド、ブプレノルフィン、ブトルファノール、クロニタゼン、コデイン、リン酸コデイン、デソモルヒネ、デキストロモラミド、デゾシン、ジアンプロミド、ジヒドロコデイン、ジヒドロコデイノンエノールアセテート、ジヒドロモルヒネ、ジメノキサドール、ジメフェプタノール、ジメチルチアムブテン、ジオキサフェチルブチラート、ジピパノン、エプタゾシン、エトヘプタジン、エチルメチルチアムブテン、エチルモルヒネ、エトニタゼン、フェンタニル、ヒドロコドン、ヒドロモルヒネ、ヒドロキシぺチジン、イソメタドン、ケトベミドン、レボルファノール、ロフェンタニル、メペリジン、メプタジノール、メタゾシン、メタドン、メトポン、モルヒネ、塩酸モルヒネ、硫酸モルヒネ、ミロフィン、ナルブフィン、ナルセイン、ニコモルヒネ、ノルレボルファノール、ノルメタドン、ノルモルヒネ、ノルピパノン、オピウム、オキシコドン、オキシモルフォン、パプベレタム、ペンタゾシン、フェナドキソン、フェナゾシン、フェノペリジン、ピミノジン、ピリトラミド、プロヘプタジン、プロメドール、プロピルム、プロポキシフェン、レミフェンタニル、スフェンタニル、およびチリジンのような処方薬物が挙げられる。一般的にオピエートとして知られる化合物の分類には、ヘロインおよびコカインのような違法薬物も含まれる。本発明によるオピエートには、前述したものおよび米国連邦規則:21CFR §1308.12に準じる規制物質として列挙されているものが挙げられる。オピエートは、種々の理由、最も頻繁には、様々な種類の苦痛を緩和するために、患者に投与される。
【0044】
細胞毒性物質は、細胞を死滅させるどのような作用物質も含む。これらの物質は、一般的に、悪性疾患および他の疾患の治療に用いられる。これらの物質は、急速に成長する癌細胞を壊滅することを意図している。これらの物質は、治療投薬または動物実験および細菌分析のいずれかにおいて、変異誘発性、発癌性、および/または催奇形性を呈することが分かっている。DNA、RNA、およびタンパク質の合成などの重要な細胞プロセスを妨げる細胞毒性薬は、抗体と共役されてから、生体内治療に用いられている。このような薬物の例として、制限はされないが、以下の薬物が挙げられる。
【0045】
i)挿入剤、特に、ドキソルビシン(アドリアマイシン)、ダウノルビシン、エピルビシン、イダルビシン、ゾルビシン、アクラルビシン、ピラルビシン、アクリジン、ミトキサントロン、アクチノマイシンD、エプトイリニウムアセテート;
【0046】
ii)プラチナ誘導体から選択されるアルキル化剤(シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン);
【0047】
iii)シクロホスファミド、イホスファミド、クロルメトリン、メルファラン、クロラムブシル、エストラムスチン、ブスルファン、マイトマイシンC、ニトロソ尿素:BCNU(カルムスチン)、CCNU(ロムスチン)、フォテムスチン、ストレプトゾトシン、トリアジンまたは誘導体:プロカルバジン、ダカルバジン、ピポブロマン、エチレンイミン:アルトレタミン、トリエチレン−チオ−ホスホルアミドからなるアルキル化剤の他の群から選択される化合物;
【0048】
iv)葉酸代謝拮抗薬:メトトレキサート、ラルチトレックス(Raltitrex)、ピリミジン代謝拮抗薬:5−フルオロウラシル(5−FU)、シタラビン(Ara-C)、ヒドロキシウレア・プリン代謝拮抗薬:プリネトール、チオグアニン、ペントスタチン、クラドリビン、細胞毒性ヌクレオシド合成誘導因子:ゲムシタビンからなる代謝拮抗薬の他の群から選択される化合物;
【0049】
v)チューブリン親和性剤、紡錘体を分裂させるビンカ・アルカロイド:ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシン、ナベルビン、紡錘体の脱重合を阻止する作用剤:パクリタキセル、ドセタキセル、トポイソメラーゼIIの阻止によるDNA開裂を誘発する作用剤:エトポシド、テニポシド、DNA開裂を誘発するトポイソメラーゼI抑制剤:トポテカン、イリノテカンからなる他の群から選択される化合物;
【0050】
vi)ブレオマイシンのようなDNA分離または分裂剤;
【0051】
vii)化合物:プリカマイシン、L−アスパラギナーゼ、ミトグアゾン、ダカルバジンの1つ;
【0052】
viii)抗癌プロゲステロンステロイド:メドロキシプロゲステロン、メゲストロール
【0053】
ix)抗癌エストロゲンステロイド:ジエチルスチルベストロール;ホスフェストロール4ナトリウム;
【0054】
x)抗エストロゲン剤:タモキシフェン、ドロロキシフェン、ラロキシフェン、アミノグルテチミド;および
【0055】
xi)ステロイド抗アンドロゲン剤(例えば、シプロテロン)または非ステロイド抗アンドロゲン剤(フルタミド、ニルタミド)。
【0056】
ここで述べたAPIに加えて、本発明の剤形は、追加的または代替的に、ビタミン、ミネラル、および栄養補助食品を含むことが可能である。この開示で用いられる「ビタミン」という用語は、食事療法に必要とされる微量の有機物質を指している。本発明では、「ビタミン」という用語は、制限はされないが、チアミン、リボフラビン、ニコチン酸、パントテン酸、ピリドキシン、ビオチン、葉酸、ビタミンB12、リポ酸、アスコルビン酸、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、およびビタミンKを含んでいる。「ビタミン」という用語には、ビタミンの補酵素も含まれる。補酵素は、ビタミンの特定の化学形態である。補酵素の例として、チアミンピロリン酸(TPP)、フラビンモノヌクレオチド(FMM)、フラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADP)、補酵素A(CoA)、リン酸ピリドキサール、ビオシチン、テトラヒドロ葉酸、補酵素B12、リポイルリシン、11−シス−レチナール、および1,25−ジヒドロキシコレカルシフェロームが挙げられる。また、「ビタミン」という用語には、コリン、カルニチン、およびα、β、およびγカロチンが含まれる。
【0057】
「ミネラル」という用語は、ヒトの食生活に必要な無機物質、金属などを指している。従って、ここで用いられる「ミネラル」という用語には、制限はされないが、カルシウム(炭酸カルシウム)、鉄、亜鉛、セリウム、銅、ヨウ素、マグネシウム、リン、クロムなど、およびそれらの混合物が含まれる。ここで用いられる「栄養補助食品」という用語は、少量投与されたときに、適切な栄養効果を呈する物質を意味している。栄養補助食品の例として、制限はされないが、花粉、ぬか、小麦麦芽、昆布、冷肝油、朝鮮人参、および魚油のような材料、アミノ酸、タンパク質、およびそれらの混合物が挙げられる。充分に理解されるように、栄養補助食品は、ビタミンおよびミネラルを含んでいてもよい。
【0058】
一般的に、各錠剤または剤形(API、ビタミン、ミネラル、栄養補助食品など)に含まれる有効成分の量は、薬学の周知の原則に準じて選択されるとよい。APIの有効量は、具体的に検討されている。「有効量」という用語は、例えば、「薬学的に有効な量」に基づいて検討されると理解されたい。「薬学的に有効な量」は、必要とされるまたは望ましい治療効果を得るのに充分な薬物またはAPIの量、換言すれば、患者に摂取されたときに適切な生物学的な効果を得るのに充分な量である。ビタミンまたはミネラルに関して用いられる「有効量」という用語は、患者が必要とする特定成分の米国の1日当りの推奨摂取量(RDA)の少なくとも約10%の量を意味している。例えば、もし所望の成分がビタミンCの場合、ビタミンCの有効量は、RDAの10%以上をもたらすのに充分なビタミンCの量となるだろう。典型的には、錠剤がミネラルまたはビタミンを含む場合、多量、好ましくは、適用されるRDAの約100%以上を含むだろう。
【0059】
用いられる有効成分の量は、大幅に変更することができる。勿論、剤形の大きさ、他の成分の要件、および一回に投与される、例えば、錠剤の数は、全て、用いられる薬理学的に有効な成分の量の上限に影響を及ぼすものである。しかし、一般的には、0よりも大きい量から最終的な錠剤の約80重量%、より好ましくは、0よりも大きい量から最終的な錠剤の約60重量%の範囲内の有効成分が含まれる。換言すれば、剤形当り、すなわち、錠剤当り、約1μgから約2g、さらに好ましくは、約0.01gから約1000gの範囲内の有効成分が含まれる。
【0060】
本発明をここで特定の実施形態に関して説明したが、これらの実施形態は、本発明の原理および用途の単なる例示にすぎないことが理解されるべきである。従って、多くの修正が、例示的な実施形態に対してなされてもよいし、他の構成が、特許請求の範囲に定義されるような本発明の精神と範囲から逸脱することなく考案されてもよいことが理解されるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明は、制限はされないが、特に錠剤の形態、さらには壊れやすい錠剤の形態にある薬剤のパッケージを含む広い産業上の利用可能性を有している。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明によるブリスターパッケージの底面図である。
【図2】図1のブリスターパッケージの平面図である。
【図3】図1の線A−Aに沿ったブリスターパッケージのユニットパッケージ領域の側断面図である。
【図4】図1のブリスターパッケージのユニットパッケージ領域の平面図である。
【図5】蓋材料をブリスターシートから引き剥がすために、軸Bを中心として曲げられた区域を有するユニットパッケージ領域の側断面図である。
【図6】本発明の他の実施形態によるブリスターパッケージの底面図である。
【図7】図6のブリスターパッケージの平面図である。
【図8】図6のブリスターパッケージのユニットパッケージ領域の平面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのユニットパッケージ領域を画定する単一ブリスターシートであって、前記少なくとも1つのユニットパッケージ領域は、開口上側を有する凹部と前記凹部を取り囲むフランジとを備える単一ブリスターシートと、
前記フランジに剥離可能に密着された蓋材料の単一シートと、
を備え、
前記ブリスターシートと前記蓋材料のシートは、前記蓋材料を前記ブリスターシートから引き剥がすのを容易にする未密着領域をさらに画定し、前記ブリスターシートおよび前記蓋材料のシートの少なくとも一部を曲げると、ユーザが前記未密着領域にアクセスすることが可能になることを特徴とするブリスターパッケージ。
【請求項2】
前記ブリスターシートは、4つのユニットパッケージ領域を備えていることを特徴とする、請求項1に記載のブリスターパッケージ。
【請求項3】
前記ユニットパッケージ領域の各々は、前記ブリスターパッケージから取り外し可能であることを特徴とする、請求項2に記載のブリスターパッケージ。
【請求項4】
脆弱ラインをさらに備え、前記ユニットパッケージ領域の各々は、前記脆弱ラインによって画定されていることを特徴とする、請求項3に記載のブリスターパッケージ。
【請求項5】
前記蓋材料のシートは、前記未密着領域にアクセスするためのミシン目をさらに備えていることを特徴とする、請求項1に記載のブリスターパッケージ。
【請求項6】
前記凹部は、壁と閉鎖底とを備えていることを特徴とする、請求項1に記載のブリスターパッケージ。
【請求項7】
剤形が、前記凹部内に配置され、前記壁が、前記剤形を前記閉鎖底から離間して前記蓋材料に隣接する状態で保持し、これによって、前記剤形の各々と前記凹部の前記閉鎖底との間に隙間が生じるようになっていることを特徴とする、請求項6に記載のブリスターパッケージ。
【請求項8】
請求項1に記載のパッケージと、前記凹部内に配置された複数の医薬剤形とを備えている包装された剤形。
【請求項9】
前記医薬剤形は、フェンタニルであることを特徴とする、請求項8に記載の包装された剤形。
【請求項10】
ブリスターパッケージから剤形を取り出す方法において、
ブリスターシートと蓋材料のシートとを有する前記ブリスターパッケージを設けるステップであって、前記ブリスターシートと前記蓋材料のシートは、すくなくとも1つの凹部と少なくとも1つのアクセスが困難な未密着領域とを備える少なくとも1つのユニットパッケージ領域を画定するステップと、
前記未密着領域へのアクセスを可能にするために、前記ブリスターパッケージの少なくとも一部を曲げるステップと、
前記未密着領域の少なくとも一部を掴むステップと、
前記凹部内に配置された少なくとも1つの剤形を露出させるために、前記蓋材料の少なくとも一部を引き剥がすステップと、
前記少なくとも1つの剤形を取り出すステップと、
を含む方法。
【請求項11】
少なくとも1つのユニットパッケージ領域を他のユニットパッケージ領域から分離するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記曲げステップは、ミシン目の線に沿って前記蓋材料の一部を分断することを含むことを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
開口上側を有する少なくとも1つの凹部と前記凹部を取り囲むフランジとを備えるブリスターシートと、
ミシン目を備える蓋材料のシートであって、前記フランジの少なくとも一部に剥離可能に密着され、前記ブリスターシートと前記蓋材料のシートとの間に少なくとも1つの未密着領域を画定する蓋材料のシートと、
を備え、
前記ミシン目は、前記少なくとも1つの未密着領域の少なくとも一部に沿って配置され、前記ブリスターパッケージの曲げによって、前記ミシン目が裂かれ、前記少なくとも1つの未密着領域へのアクセスが可能になることを特徴とするブリスターパッケージ。
【請求項14】
前記ブリスターシートは、複数のユニットパッケージ領域を備え、前記ユニットパッケージ領域の各々は、少なくとも1つの凹部と前記少なくとも1つの凹部を取り囲む少なくとも1つのフランジとを備えていることを特徴とする、請求項13に記載のブリスターパッケージ。
【請求項15】
前記少なくとも1つの凹部は、壁と閉鎖底とを備えていることを特徴とする、請求項13に記載のブリスターパッケージ。
【請求項16】
剤形が、前記凹部内に配置され、前記壁が、前記剤形を前記閉鎖底から離間して前記蓋材料に隣接する状態で保持し、これによって、前記剤形の各々と前記凹部の前記閉鎖底との間に隙間が生じるようになっていることを特徴とする、請求項15に記載のブリスターパッケージ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公表番号】特表2008−526445(P2008−526445A)
【公表日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−551390(P2007−551390)
【出願日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際出願番号】PCT/US2006/001189
【国際公開番号】WO2006/076553
【国際公開日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【出願人】(500117347)シーマ・ラブス、インコーポレイテッド (12)
【Fターム(参考)】