説明

曲率変化図案を備えるガラス面及びその製造方法

【課題】光線の反射により、対応する明晰な光の図案を出現させる曲率変化図案を備えるガラス面及びその製造方法を提供する。
【解決手段】曲率変化図案を備えるガラス面及びその製造方法は、ガラス1本体外表の滑らかな面12上に、複数の圧力区域13を配列して組成する予定図案Pを設置し、各圧力区域13の圧力値は50Mpa以上で、こうして滑らかな面12上には予定図案Pに対応する曲率変化図案P’を形成し、ガラス1面の製造方法は、表面ラフ度(Ra)が約0.12μm以下のガラス1滑らかな面12上にカバー2を設置し、カバー2上には複数の中空部21を配列して組成する予定図案Pを設置し、ガラス1滑らかな面12に対して化学イオン強化プロセスを行い、滑らかな面12上にはカバー2の中空部21に対応する複数の圧力区域13を形成し、カバー2を除去し、滑らかな面12を洗浄し、こうしてガラス1滑らかな面12上にカバー2の予定図案Pに対応する曲率変化図案P’を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は曲率変化図案を備えるガラス面及びその製造方法に関し、特にガラス表面に隠し図形である曲率変化図案を形成し、光線の反射により、対応する明晰な光の図案を出現させ、特に曲率変化図案は予定図案を設置するカバーを利用し、化学イオン強化手段によりガラス面上に形成する曲率変化図案を備えるガラス面に関する。
【背景技術】
【0002】
投射レンズは、レンズ面上に隠し図案を設置する。特に、細微な曲率変化図案は、光線がレンズ面上に照射すると、反射後の光線は、レンズ面上の曲率変化図案の作用を受ける。これにより、光線は微妙な収束、或いは分散現象を生じる。こうして、レンズ面上の隠し図案を投射し、対応する明晰な光の図案を形成し、人に新奇な感覚を与えることができる。よって、上記した技術は、商標、或いは装飾図案の設置への応用に適しており、アート的な図形工芸品の創作に応用することができる。
【0003】
史料によれば、最も古い投射レンズは中国西漢時代に見られる。それは銅鏡を利用し、光線を反射させるものであった。光線を反射させた後は、銅鏡背面の模様に対応する明晰な光の図案を出現させることができる。上記した銅鏡の反射鏡効果は、精密な研磨の手段を利用し、鏡面上に、銅鏡背面の模様に対応する細微な曲率変化図案を形成するものである。上記した銅鏡の精密研磨手段は非常に時間と手間がかかり、しかも正確で高度な操作技術がなければ加工を完成させることはできないため、投射レンズが広く使用されるには至らなかった。
【0004】
特許文献1は、上記と同様効果の投射レンズ製造方法を開示する。それは、反射体成型の後、反射体鏡面側のもう一つの面に、レーザーにより、模様を備える図案をカッティングし、この図案を利用して、反射体鏡面側は、対応する曲率変化を形成することができる。こうして、上記のような鏡面側を研磨して生じる効果に類似の効果を達成する。しかし、この方法は同様に、やはり、二段階加工が必要で、しかもレーザーを使用しえ図案のカッティングを行うためコストが高騰してしまい、コストパフォーマンスが低い。
【0005】
特許文献2は、射出成型により製造する投射レンズを開示する。それは、厚みが3mm以下のプラスチック本体の片側に、模様図案を備える凹凸構造を形成する。これにより、もう一つの側は、この凹凸構造に対応し、わずかに凹凸構造を有する曲率変化面を形成し、この曲率変化面の片側には、光反射層を設置する。よって、プラスチック本体に対していかなる研磨、カッティング加工を行う必要もなく、対応する図案を備えた投射鏡面を背面に直接形成する。該技術は主に、薄板型の射出成型、或いは鋳物上に応用され、比較的厚い板体、或いは非平板型物件に対しては適用されない。また、該技術は、ガラスなどの、上、下表面が共に平坦であることを要求される板体上には応用することはできない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第5080940号明細書
【特許文献2】台湾特許公告第M292695号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の主要な目的は、化学イオン強化手段を利用し、ガラス物体上の任意の滑らかな面上に、隠し曲率変化図案を形成し、該図案は光線の反射により投射され、対応する明晰な光の図案を出現させることができる曲率変化図案を備えるガラス面及びその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の目的を達成するため、本発明は下記の曲率変化図案を備えるガラス面及びその製造方法を提供する。
曲率変化図案を備えるガラス面の製造方法は、以下のステップを含み、
a.ガラスを提供し、該ガラス本体外表面には、少なくとも表面ラフ度(Ra)が約0.12μm以下である滑らかな面を備え、該滑らかな面は、平坦面或いは非平坦面で、例えば、凹状或いは凸状の弧状面或いは球面で、該ガラスは厚みが0.5mm以上の平板ガラスで、その上、下表面の少なくとも一方は平坦面で、該平坦面のもう一方の対応する表面は平坦面或いは非平坦面である。
b.該滑らかな面上には、カバーを設置し、該カバーは、該滑らかな面上に緊密に付着し、該カバー上には、多数の中空部を配列して予定図案を組成し、該各中空部の断面形状は、円形、矩形などの幾何学面、或いは各種不規則な形状で、その断面積は少なくとも0.2mm2以上である。
c.該ガラスに対して、化学イオン強化プロセスを行い、該カバーを設置する滑らかな面を、溶融強化液を満たしたソルトバス中に浸し、イオン交換処理を行い、これにより該ガラス表面層のイオンは、同価、或いは酸化状態を備える大型イオンに置換、或いは交換され、該滑らかな面上には、該中空部に対応する複数の圧力区域を形成する。
d.該滑らかな面上のカバーを除去し、該滑らかな面を洗浄し、こうして該滑らかな面上に、該予定図案に対応する曲率変化図案を形成する。
【0009】
特に、該カバーは、耐酸腐食特性を備え、しかも耐熱温度が380℃以上である合成ゴム材料を使用して製造し、該合成ゴム材料とは、シリコン(Silicone)、ポリ硫化物(polysulfide)などから選択するが、実施の材料範囲は、上記材料に限定するものではなく、該カバーの設置方式は、溶融した合成ゴム材料を使用し、ステンシル印刷法、スリットコート式塗布法、毛細管塗布法などの技術手段を利用し、該ガラスの滑らかな面に設置し、また合成ゴム材料により製造する薄膜を接着するなどの技術手段を使用することもでき、該ガラスの滑らかな面に、カバー図案を形成するが、カバーの設置方式は、上記した設置手段に限定するものではなく、該ガラス表面に設置したカバー図案は、加熱焼成の方式により、カバーの定型を促進し、表面における付着力を向上させる。
【0010】
特に、該ガラス材料は、ナトリウムカルシウムケイ酸塩ガラスを採用するが、実施の材料範囲は、これに限定するものではなく、例えば、他の各種アルカリ金属、アルミケイ酸塩ガラスを適用することもでき、該強化液は、硝酸塩、硫酸塩、或いは大型アルカリ金属イオンの塩化物の溶液の一種、或いはその混合物から選択するが、実施の材料範囲は、上記した溶液に限定するものではなく、例えば、該ナトリウムカルシウムケイ酸塩ガラスに化学イオン強化プロセスを行う際には、該強化液は、硝酸カリウム(KNO3)溶液を採用する。
【0011】
別種の実施例中では、本発明はさらに、該曲率変化図案を備えるガラス面上に、さらに光反射層を増設することができ、該光反射層は、金属薄膜層で、しかもその表面ラフ度(Ra)は約0.12μm以下で、層の厚みは100μm以下で、こうして該光反射層表面上には、該予定図案に対応する曲率変化図案を形成し、特に、前記金属薄膜層の設置手段は、塗布、噴霧、電気メッキ、スパッタリング、化学気相成長法(CVD)、物理気相成長法(PVD)、薄膜表面実装技術(SMT)などであるが、実施の材料範囲は、上記した手段に限定するものではない。
【0012】
本製造方法によれば、曲率変化図案を備えるガラス面を得ることができ、該ガラス本体外表の滑らかな面上には、複数の圧力区域が配列して組成される予定図案を設置し、該各圧力区域の圧力値は50Mpa以上で、該各圧力区域内においては、圧力作用が生じる応変により、表面にわずかな凸状が生じるため、滑らかな面上には、予定図案に対応する曲率変化図案を形成し、該図案は、光線反射により、投射され、対応する明晰な光の図案を現すことができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明の曲率変化図案を備えるガラス面及びその製造方法は、化学イオン強化手段を利用し、ガラス物体上の任意の滑らかな面上に、隠し曲率変化図案を形成し、該図案は光線の反射により投射され、対応する明晰な光の図案を出現させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明のガラスとカバーの分離状態を示す立体模式図である。
【図2】本発明のガラスとカバーの組合せ状態を示す立体模式図である。
【図3】本発明ガラス完成品の立体図である。
【図4】本発明ガラス完成品の側視断面模式図である。
【図5】本発明ガラス完成品の使用状態模式図である。
【図6】本発明別種の実施例のガラス完成品の側視断面模式図である。
【図7】本発明において、光が投射され結像する光の図案である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の技術内容、構造特徴、達成する目的を詳細に説明するため、以下に実施例を挙げ並びに図面を組み合わせて説明する。
【0016】
図に示すように、本発明実施例が提供する曲率変化図案を備えるガラス面の製造方法は、以下のステップを含む。先ず、ガラス1を提供する。ガラス1は、本実施例中では、上、下表面が共に平坦面であるナトリウムカルシウムケイ酸塩ガラス板で、その上表面は、表面ラフ度(Ra)が約0.08μmである滑らかな面12である。次に、滑らかな面12上に、カバー2を設置する。カバー2は、滑らかな面12上に緊密に付着する。図1、2に示すように、カバー2には、多数の中空部21を設置し配列して予定図案Pを組成する。各中空部21の断面形状は、不規則な幾何学面であるが、その断面積は少なくとも0.2mm2以上で、これにより後述する化学イオン強化液がスムーズにその中を流通できるようにする。カバー2は、耐酸腐食特性を備え、しかも耐熱温度が380℃以上であるシリコン材料を採用する。本実施例中では、カバー2は、ステンシル印刷の技術手段を利用し、溶融したシリコンを、滑らかな面12上に印刷して、カバー図案を形成する。シリコン材料をガラス表面に設置後、好ましくは、ガラス1をさらに熱風オーブン中に入れて低温で焼く。続いて、徐々に常温(約25℃)まで温度を下げ、カバー2の定型を促進し、カバー2の滑らかな面12に対する付着力を向上させる。
【0017】
続いて、ガラス滑らかな面12に対して、化学イオン強化プロセスを行い、カバー2で覆われたガラス滑らかな面12を、ソルトバス(図示なし)中に浸す。ソルトバス内には、温度範囲が380℃から450℃までの溶融強化液が入っている。本実施例中では、強化液は、硝酸カリウム(KNO3)溶液を採用し、これにより、上記したナトリウムカルシウムケイ酸塩ガラス板に対して化学イオン強化を行う。強化プロセス中では、滑らかな面12は、カバー2中空部21区域の広く露出した表面区域に位置し、強化液との間で、イオン交換処理を行う。これにより、ガラス表面層のナトリウムイオン(Na+)は、強化液中の同価のカリウムイオン(K+)に置換される。強化液中の大型イオン(カリウムイオン、K+)により、ガラス上の小型イオン(ナトリウムイオン、Na+)に置換されるため、上記した中空部21区域のガラス表面には、圧力層を形成する。滑らかな面12のカバー2により遮蔽される他の区域は、イオン交換処理が行われないため、表面に圧力層が形成されない。よって、上記した強化プロセスを経て、滑らかな面12上には、中空部21に対応する多数の圧力区域13が形成される(図3、4参照)。
【0018】
通常、ガラスを強化液中に浸す時間は、約0.5時間から約7時間である。イオン交換処理により生まれた強化ガラスの圧力範囲は、約50から約800Mpaである。本項技術の習熟者が知るように、イオン交換処理のパラメーターは、上記したソルトバスの成分と温度、浸す時間、ソルトバス中に浸されるガラスの個数、アニーリングなどの別のステップなど多数でソルトバスを使用する、洗浄などを含むが、これに限定するものではない。これらは通常は、ガラスの成分と必要な圧力層の深さ、表面の圧力数値などの素因に基づき、強化作業パラメーターの設定に用いる。
【0019】
最後に、剥離プロセスを行い、ガラス1滑らかな面12上のカバー2を剥離して除去する。これにより、ガラス1表面上の圧力図案が現れる。その実施方式は、以下の通りである。先ず、ガラス1表面上のカバー2を設置する部位に対して、剥離剤或いは軽量ポリッシュを噴霧する。これにより、カバー2は、スムーズに、ガラス1表面から剥離され除去される。次に、洗浄液(清水など)でガラス1を洗浄する。
【0020】
上記した加工ステップを完成すれば、曲率変化図案を備えるガラス面を得ることができる。ガラス1滑らかな面12上には、多数の圧力区域13が配列して組成する図案を備える。通常、該圧力区域13の圧力値は、少なくとも50Mpaである。圧力作用により、該圧力区域13内表面には、わずかに突出状の応変現象が生じる。よって、ガラス1滑らかな面12上に、上記した予定図案Pの隠し図形に対応する曲率変化図案P’を形成することができる。光線が該図案上に照射されると、反射後の光線は、滑らかな面12上の曲率変化図案P’の作用を受ける。これにより、光線は収束、或いは分散現象を生じる。こうして、該予定図案Pに対応する明晰な光の図案Fが投射され現れる(図5、及び図7参照)。
【0021】
本発明の別種の実施例中では、上記した曲率変化図案P’を備えるガラス1滑らかな面12上に、さらに光反射層3を増設することができる。好ましくは、光反射層3は、金属薄膜層で、その表面ラフ度(Ra)は約0.8μmで、層の厚みは約80μmである。該薄膜を設置後、光反射層3表面上には、対応する曲率変化図案P’を形成する(図6参照)。通常、前記した金属薄膜の光反射層3は、塗布、噴霧、電気メッキ、スパッタリング、化学気相成長法(CVD)、物理気相成長法(PVD)、薄膜表面実装技術(SMT)などの手段を使用して設置される。
【0022】
上記の本発明名称と内容は、本発明技術内容の説明に用いたのみで、本発明を限定するものではない。本発明の精神に基づく等価応用或いは部品(構造)の転換、置換、数量の増減はすべて、本発明の保護範囲に含むものとする。
【符号の説明】
【0023】
1 ガラス
12 滑らかな面
13 圧力区域
2 カバー
21 中空部
3 光反射層
P 予定図案
P’ 曲率変化図案
F 明晰な光の図案

【特許請求の範囲】
【請求項1】
曲率変化図案を備えるガラス面は、ガラスの本体外表の滑らかな面上に、複数の圧力区域が配列して組成される予定図案を設置し、前記各圧力区域の圧力値は50Mpa以上で、前記各圧力区域内においては、圧力作用が生じる応変により、表面にわずかな凸状が生じるため、前記滑らかな面上には、前記予定図案に対応する曲率変化図案を形成することを特徴とする曲率変化図案を備えるガラス面。
【請求項2】
請求項1記載の曲率変化図案を備えるガラス面において、前記ガラスの材料は、ナトリウムカルシウムケイ酸塩ガラス、アルミケイ酸塩ガラスの内の何れかから選択することを特徴とする、曲率変化図案を備えるガラス面。
【請求項3】
請求項1記載の曲率変化図案を備えるガラス面において、前記滑らかな面の表面ラフ度(Ra)は、約0.12μm以下であることを特徴とする、曲率変化図案を備えるガラス面。
【請求項4】
請求項1記載の曲率変化図案を備えるガラス面において、前記滑らかな面は、平坦面、弧状面、或いは球面の内の何れかであることを特徴とする、曲率変化図案を備えるガラス面。
【請求項5】
請求項1記載の曲率変化図案を備えるガラス面において、前記ガラスの本体は、平板ガラスで、その上、下表面の少なくとも一方は平坦面であることを特徴とする、曲率変化図案を備えるガラス面。
【請求項6】
請求項5記載の曲率変化図案を備えるガラス面において、記平板ガラスの厚みは、0.5mm以上であることを特徴とする、曲率変化図案を備えるガラス面。
【請求項7】
請求項1記載の曲率変化図案を備えるガラス面において、前記曲率変化図案を備えるガラス面はさらに、前記滑らかな面上に、光反射層を設置することを特徴とする、曲率変化図案を備えるガラス面。
【請求項8】
請求項7記載の曲率変化図案を備えるガラス面において、前記光反射層の表面ラフ度(Ra)は、約0.12μm以下であることを特徴とする、曲率変化図案を備えるガラス面。
【請求項9】
請求項7記載の曲率変化図案を備えるガラス面において、前記光反射層は、厚みが100μm以下である金属薄膜層であることを特徴とする、曲率変化図案を備えるガラス面。
【請求項10】
ガラス面上に曲率変化図案を形成する方法は、以下のステップを含み、
a.ガラスを提供し、前記ガラス本体外表面には、少なくとも滑らかな面を備え、
b.前記滑らかな面上には、カバーを設置し、前記カバー上には、複数の中空部を配列して予定図案を組成し、前記カバーは、前記滑らかな面上に密着し、
c.前記ガラスに対して、化学イオン強化プロセスを行い、前記カバーを設置する滑らかな面を、溶融強化液を満たしたソルトバス中に浸し、イオン交換処理を行い、これにより前記滑らかな面上には、前記中空部に対応する複数の圧力区域を形成し、
d.前記滑らかな面上のカバーを除去し、前記滑らかな面を洗浄し、こうして前記滑らかな面上に、前記予定図案に対応する曲率変化図案を形成することを特徴とするガラス面上に曲率変化図案を形成する方法。
【請求項11】
請求項10記載のガラス面上に曲率変化図案を形成する方法おいて、前記ガラスの材料は、ナトリウムカルシウムケイ酸塩ガラス、アルミケイ酸塩ガラスの内の何れかから選択することを特徴とする、ガラス面上に曲率変化図案を形成する方法。
【請求項12】
請求項10記載のガラス面上に曲率変化図案を形成する方法において、前記滑らかな面の表面ラフ度(Ra)は、約0.12μm以下であることを特徴とする、ガラス面上に曲率変化図案を形成する方法。
【請求項13】
請求項10記載のガラス面上に曲率変化図案を形成する方法において、前記ガラスは、厚みが0.5mm以上の平板ガラスであることを特徴とする、ガラス面上に曲率変化図案を形成する方法。
【請求項14】
請求項10記載のガラス面上に曲率変化図案を形成する方法において、前記カバーは、耐酸腐食特性を備え、しかも耐熱温度が380℃以上である合成ゴム材料であることを特徴とする、ガラス面上に曲率変化図案を形成する方法。
【請求項15】
請求項14記載のガラス面上に曲率変化図案を形成する方法において、前記合成ゴム材料は、シリコンであることを特徴とする、ガラス面上に曲率変化図案を形成する方法。
【請求項16】
請求項10記載のガラス面上に曲率変化図案を形成する方法において、前記各中空部の断面形状は、円形、矩形の内の何れかであることを特徴とする、ガラス面上に曲率変化図案を形成する方法。
【請求項17】
請求項10記載のガラス面上に曲率変化図案を形成する方法において、前記中空部の断面積は、少なくとも0.2mm2以上であることを特徴とする、ガラス面上に曲率変化図案を形成する方法。
【請求項18】
請求項10記載のガラス面上に曲率変化図案を形成する方法において、前記強化液は、硝酸塩、硫酸塩、或いは大型アルカリ金属イオンの塩化物の溶液の一種、或いはその混合物から選択することを特徴とする、ガラス面上に曲率変化図案を形成する方法。
【請求項19】
請求項18記載のガラス面上に曲率変化図案を形成する方法において、前記強化液は、硝酸カリウム(KNO3)溶液を採用することを特徴とする、ガラス面上に曲率変化図案を形成する方法。
【請求項20】
ガラス面上に曲率変化図案を形成する方法は、以下のステップを含み、
a.ガラスを提供し、前記ガラス本体外表面には、少なくとも滑らかな面を備え、
b.前記滑らかな面上には、カバーを設置し、前記カバー上には、複数の中空部を配列して予定図案を組成し、前記カバーは、前記滑らかな面上に密着し、
c.前記ガラスに対して、化学イオン強化プロセスを行い、前記カバーを設置する滑らかな面を、溶融強化液を満たしたソルトバス中に浸し、イオン交換処理を行い、これにより前記滑らかな面上には、前記中空部に対応する複数の圧力区域を形成し、
d.前記滑らかな面上のカバーを除去し、前記滑らかな面を洗浄し、こうして前記滑らかな面上に、前記予定図案に対応する曲率変化図案を形成し、
e.前記滑らかな面には、光反射層を設置し、これにより前記光反射層表面には、前記予定図案に対応する曲率変化図案を形成することを特徴とするガラス面上に曲率変化図案を形成する方法。
【請求項21】
請求項20記載のガラス面上に曲率変化図案を形成する方法において、前記光反射層の表面ラフ度(Ra)は、約0.12μm以下であることを特徴とする、ガラス面上に曲率変化図案を形成する方法。
【請求項22】
請求項20記載のガラス面上に曲率変化図案を形成する方法において、前記光反射層は、厚みが100μm以下の金属薄膜層であることを特徴とする、ガラス面上に曲率変化図案を形成する方法。
【請求項23】
請求項22記載のガラス面上に曲率変化図案を形成する方法において、前記金属薄膜層の設置手段は、塗布、噴霧、電気メッキ、スパッタリング、化学気相成長法、物理気相成長法、薄膜表面実装技術の内から選択することを特徴とする、ガラス面上に曲率変化図案を形成する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−103845(P2013−103845A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−246843(P2011−246843)
【出願日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【出願人】(511018169)雅士晶業股▲ふん▼有限公司 (3)
【Fターム(参考)】