説明

曲面状ワークピースのための超音波検査装置

ワークピース(114)を走査すべく、走査平面(106)に対して垂直に向けられた複数の超音波振動子(104)を有する超音波走査器(100)であって、ワークピース(114)の表面に対して形成され且つ接触媒質が満たされたラテックスゴム製シース(106)を具備する超音波走査器(100)が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は走査器に関する。更に具体的には、本発明は、金属及び複合材構造等の非破壊試験のための、超音波試験(UT)の走査器に関する。
【背景技術】
【0002】
超音波試験を使用することによって、部品、溶接部、及び複合材料の内部のような、材料の目に見えない領域が解析される。この種類の非破壊試験(NDT)は、音波の反射を利用し、他の方法では処理中に部品を破壊せずに検出することが非常に困難であろう欠陥及び特徴を検出する。超音波試験は、航空宇宙産業において、製造時及び点検中に材料の品位を試験するための一般的な技術である。
【0003】
走査器は携帯型(すなわち、点検における走査に適する)または非携帯型(具体的には生産用)であることが多い。
【0004】
空気と固体(すなわち、例えば被試験体)との間の音響インピーダンスのずれ量が大きいので、被検査体に超音波エネルギーを透過させるのを補助するために接触媒質(couplant)が必要とされることが超音波試験の特徴である。このため、接触媒質が使用されない場合、音波が反射し、走査の質が低下する。一般的に、接触媒質は、水若しくはジェルの形態、または変形可能な固体である。
【0005】
従来から、超音波試験は、その操作が各ポイント毎に(point-by-point basis)実行されなければならないので、検査速度に関して制限されてきた。改良によって、試験部品の所望の範囲の2次元画像を作り出すための、表面上の連続走査を可能とする、アレイ(array)走査または「ペイントブラシ」型(paintbrush)走査の開発がもたらされた。しかしながら、斯かる装置は、巨大であり、(点検とは対称的に)生産環境における使用に制限され、且つ携帯できないと考えられる。
【0006】
半径領域及びきつく湾曲した領域の走査が問題である。例えば積層複合材料内の欠陥はワークピースの表面と平行に発生することが多い。その結果、超音波振動子は、効率的に走査すべく、ワークピースの表面と垂直に向けられた走査ベクトルを有する必要がある。
【0007】
このことは、きつく湾曲した領域、特にきついフィレット半径部(fillet radii)、例えばストリンガーのウェブの根元に見られるフィレット半径部において、問題を発生させる。斯かる半径部は5mm程度の半径を有し、この領域において従来の巨大な走査器を使用することは有効ではない。特に、直線状の走査アレイでは、湾曲した部品の表面と直角に超音波エネルギーを放出することができない。
【0008】
約1mmの最小解像度で斯かる半径部を走査することが望ましい。
【0009】
改良された検査装置を提供することが本発明の目的である。
【発明の概要】
【0010】
本発明の第1態様によれば、曲面状ワークピースを走査するための超音波走査器であって、本体と、第1走査方向を有する第1超音波振動子と、第2走査方向を有する第2超音波振動子と、カップリング部品であって、カップリング面でワークピースに振動子を超音波カップリングさせるべく構成されているカップリング部品とを具備し、第1走査方向及び第2走査方向がカップリング面に対してほぼ垂直であり且つ互いに対する角度が零度ではないように、振動子が本体に設置される、超音波走査器が提供される。
【0011】
好ましくは、カップリング面は概してプリズム状(prismatic)である。
【0012】
カップリング面は、ほぼ平らな二つの面の間にフィレット半径部を含むことができる。平らな二つの面はほぼ直角でもよい。
【0013】
好ましくは、カップリング部品は、接触媒質液を受容するための空洞部を画成する変形可能な膜を具備する。好ましくは、膜はラテックスゴムから成る。好ましくは、超音波走査器は、接触媒質液の選択的導入及び選択的除去のために、前記空洞部と流体連通した接触媒質用バルブを具備する。
【0014】
代替的に、カップリング部品は固体の接触媒質材料から成る。
【0015】
複数の超音波振動子が単一の超音波走査アレイとして形成されてもよい。
【0016】
好ましくは、振動子は、本体に個別に設置される別個の超音波振動子である。
【0017】
好ましくは、振動子はそれらの走査方向がそれぞれほぼ単一の焦点軸線を通るように本体に設置され、各走査方向は焦点軸線に対して垂直である。振動子は、それらの走査ベクトルがそれぞれほぼ単一の焦点を通るように本体に設置されてもよい。カップリング面はフィレット半径部を含むことができ、焦点軸線はフィレット半径部のほぼ原点に定置される。フィレット半径部は凸状であってもよい。
【0018】
好ましくは、走査中にカップリング面に接触媒質液を導入すべく構成された接触媒質液供給システムが提供される。
【0019】
好ましくは、走査中にワークピースの表面と接触するように定置されたローラー要素が提供される。
【0020】
好ましくは、超音波走査器は、本体の第1側部に設置された第1回転式エンコーダであって、走査中、ワークピースと接触し且つワークピースに対する走査器の移動を測定すべく定置された第1回転式エンコーダを具備する。
【0021】
好ましくは、超音波走査器は、第1側部とほぼ反対側の、本体の第2側部に設置された第2回転式エンコーダであって、走査中、ワークピースと接触し且つワークピースに対する走査器の移動を測定すべく定置された第2回転式エンコーダを具備する。
【0022】
好ましくは、カップリング部品は交換可能である。
【0023】
好ましくは、カップリング部品は第1本体部品と第2本体部品との間に保持され、第1本体部品及び第2本体部品はスナップ連結によって連結される。
【0024】
本発明の第2態様によれば、ワークピースを走査するための走査組立体であって、本体と、それぞれが走査ベクトルを有する複数の超音波振動子とを具備し、走査ベクトルがほぼ単一の焦点軸線を通り且つ走査ベクトルのそれぞれが焦点軸線に対してほぼ垂直であるように、振動子が本体に設置される走査組立体が提供される。
【0025】
好ましくは、振動子は、走査ベクトルがそれぞれほぼ単一の焦点を通るように本体に設置される。
【0026】
本発明の第3態様によれば、ワークピースの表面を超音波で走査する方法であって、走査されるべきワークピースを提供するステップと、第1平面に整列された第1走査ベクトルを有する第1超音波振動子と、第1平面と平行であるが走査方向において第1平面からオフセットした第2平面に整列された第2走査ベクトルを有する第2超音波振動子とを具備する走査装置を提供するステップと、走査線上でワークピースと交差する走査平面に第1平面を整列させるべく走査器を動かすステップと、第1超音波振動子で走査線上の第1位置を走査するステップと、走査平面に第2平面を整列させるべく走査器を動かすステップと、第1超音波振動子で走査線上の第2位置を走査するステップと、走査線の一部の画像を作り出すべく、第1走査ステップの結果と第2走査ステップの結果とを結合させるステップとを含む、方法が提供される。
【0027】
好ましくは、走査装置を提供するステップは、第1平面に整列された複数の第1走査ベクトルを有する複数の第1超音波振動子と、第2平面に整列された複数の第2走査ベクトルを有する複数の第2超音波振動子とを具備する走査装置を提供するステップを含み、第1位置を走査するステップは、複数の第1位置を走査するステップを含み、第2位置を走査するステップは、複数の第2位置を走査するステップを含む。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1a】図1aは、本発明に係る第1走査装置の、図1bの線A−Aに沿った側面断面図である。
【図1b】図1bは、図1aの走査装置の背面図である。
【図2a】図2aは、本発明に係る第2走査装置の斜視図を示す。
【図2b】図2bは、図2aの走査装置の一部の斜視図を示す。
【図2c】図2cは、図2aの走査装置の概略的な側面断面図を示す。
【図2d】図2dは、図2aの走査装置の一部の概略的な斜視図を示す。
【図3a】図3aは、本発明に係る第3走査装置の斜視図を示す。
【図3b】図3bは、図3aの走査装置の一部の斜視図を示す。
【図3c】図3cは、図3aの走査装置の別部分の斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1a及び図1bを参照すると、超音波走査アレイ104を収納している本体102を具備する走査装置100が提供される。装置100は、本体102に接続され且つアレイ104を包囲しているラテックスゴム製ブーツ部材(boot)106を更に具備する。ブーツ部材106は、接触媒質液108で満たされる。
【0030】
アレイ104は弓状の形態であり且つデータ接続部112を介してコンピューター110に接続される。アレイ104は、複合材ワークピース114の非破壊試験のために、超音波エネルギーを発信し且つ受信することができる。
【0031】
ベクトル116によって例示されるように、アレイ104はその内面に対して垂直に超音波エネルギーを放射する。複数のベクトル116は焦点Fで交差する。ブーツ部材106の外面は、焦点Fに幾何学的な中心を有する円弧118の形態で形成される。
【0032】
図1bを参照すると、装置100は、フレーム122及びエンコーダホイール124を具備する回転式エンコーダ120を更に具備する。エンコーダホイール124は、ブーツ部材106の外面まで突出するように設置される。エンコーダホイール124はバネによって設置される。また、エンコーダ120はコンピューター110にも接続される。エンコーダは、装置100によってワークピース114に沿って動かされる直線距離を報告することができる。
【0033】
使用中、ブーツ部材106がフィレット領域内に適合するように、装置100はワークピース114のフィレット領域に近接して定置される。ブーツ部材106は、ワークピース114と類似形状または同一形状であるように選択される。
【0034】
焦点Fは、ブーツ部材の円弧118の中心に定置されると、ワークピース114の円弧の中心にも定置される。その結果、ベクトル116はワークピース114の表面と垂直である。ワークピースの表面と平行なワークピース内の欠陥、例えば複合材料の層間剥離を検出するために、この方向は最適な方向である。
【0035】
図2a及び図2bを参照すると、走査装置200が示される。装置200は、ハウジング202、カップリング組立体204、第1エンコーダ206、第2エンコーダ208、ランナー(runner)210、及び複数の超音波振動子212を具備する。
【0036】
ハウジング202の内部は図2bにおいて更に詳細に示される。ハウジングは弓状部分214を具備し、弓状部分は、それを通して形成された一連の貫通孔216を有する。貫通孔216は弓状部分に二つのオフセット列として構成される。
【0037】
ハウジング202は一対のウイング(wing)218を具備し、各ウイングは、互いに対して直角に定置された一対の面220、222を具備する。面220、222は、これら面内に画成される一対の凹部224をそれぞれ有する。
【0038】
ハウジング202は、弓状部分214を取り囲んでいる4つのタブ受容部分226を画成する。
【0039】
また、カップリング組立体204も図2bにおいてより詳細に示される。カップリング組立体204は、長方形の貫通孔230を画成するフレーム部分228を具備する。4つのタブ232が孔230の側部に定置される。
【0040】
ラテックスゴム製シース234がフレーム部分228の周囲に取り付けられ且つシールされる。シース234は、長方形状の前面236、前面236と直角な長方形状ベース面238、及びそれらの間に定置されたフィレット半径部240を具備する。シース234は、三角形状の側面242を具備し、且つフレーム部分228の孔230の単一開口面を有する空間を包囲すべくフレーム部分に対してシールされる。
【0041】
第1エンコーダ206及び第2エンコーダ208はエンコーダホイール244、246をそれぞれ有する回転式エンコーダである。
【0042】
超音波振動子212はそれぞれの孔216に挿入される。その結果、超音波振動子は弓状に定置される。図2cを参照すると、振動子212の弓状の構成が示される。図2c及び図2dに示されるように、各振動子212の走査方向213は焦点軸線248と交差する。図2dを参照すると、振動子212の各列は、異なる位置で焦点軸線248と交差する。
【0043】
振動子を列状に配置することは、多くの振動子を装置に組み込むことができるので有利である。単一振動子はアレイよりも安価であり、その結果、いくつかの単一振動子を使用することは、湾曲したアレイを使用することよりも経済的である。
【0044】
二つの振動子は平行な走査方向を有しない。その結果、各列からの結果は固有であり且つ高解像度の画像を作り出すべく互いと結合されうる。
【0045】
更に、各振動子212の走査方向213はシース234の外面に対して垂直にシース234の外面と交差する。すなわち、フィレット半径部240の中心軸線は焦点軸線248と一致する。
【0046】
ランナー210は単純な玉軸受ランナーであり且つハウジング202の凹部224内に設置される。
【0047】
カップリング組立体204は、タブ232をタブ受容部分226に挿入することによってハウジング202に取り付けられる。タブ232とタブ受容部分226とはスナップ連結を形成するように係合する。その後、シースは、振動子を取り外すことによって孔216の一つを通して、またはカスタマイズされた充填バルブ(図示せず)を介して、接触媒質液(この場合、水)で満たされることができる。
【0048】
使用中、装置200は、走査されるべき湾曲部分250と係合される。振動子が湾曲部分250を走査するのに使用される間、装置200は焦点軸線248の方向に沿って摺動される。湾曲部分250の画像が形成されるように、エンコーダ206、208は、動かされた距離を記録する。
【0049】
装置200の両端部に配置された一対のエンコーダを使用することによって、エンコーダの一方が走査されている表面との接触を失う場合でさえ、走査は部品の端部まで完了できることに留意すべきである。動かされた距離は、この場合もなお表面と接触している他方のエンコーダによって簡単に記録される。
【0050】
また、フレーム228のクリップ性(clip in nature)のおかげで、シース234は容易に交換可能であることにも留意すべきである。
【0051】
図3a〜図3cは走査装置300を示し、走査装置300は、ハウジング302、カップリング組立体304、8つの超音波振動子(図示せず)、及び4つの回転式エンコーダ306を具備する。
【0052】
装置300の基本構造は装置200の基本構造と似ている。装置300において、ハウジング302は、弓状部分310上に画成される8つの孔308を具備する。
【0053】
カップリング組立体304は、エンコーダ306が設置される4つのエンコーダマウント312を具備する。また、エンコーダ306は、検査されるべき部分のフランジ及び根元(root)の両方と接触できるように、向きが決められることに留意すべきである。装置200のように、エンコーダはハウジング302の両側に定置される。その結果、エンコード処理の信頼性及び正確性が改善される。
【0054】
ハウジング302が、成形プラスチック材料から成り、且つそこから突出している一対のリブ314を具備するので、使用者は、ハウジング302を把持し、且つ検査されるべき部分に沿って装置300を摺動させることができる。
【0055】
更に、接触媒質の供給菅316がカップリング組立体304の表面に接触媒質を供給すべく設けられる。このことは使用中の超音波カップリングを改善する。
【0056】
装置200及び300に示されるような二列の振動子を提供することによって、全ての振動子が、動かされる所定の距離(例えば1mm間隔)で走査する場合に、振動子によって作り出される画像スライスが、振動子が整列されていないので、歪められるという問題がもたらされる。このことは、
ワークピースに沿った、走査器の所望の移動距離を検出することと、
振動子のリーディングの(すなわち前方の)組を使用して走査することと、
振動子のリーディングの組と振動子のトレーリングの(すなわち後方の)組との間の距離に等しい、走査器の更なる移動を検出することと、
振動子のトレーリングの(すなわち後方の)組を使用して走査することと
によって、修正されることができる。
【0057】
情報を示すとき、トレーリングの組によって作り出された結果は、あたかもリーディングの組と同時に作り出されたかのように見なされる。
【0058】
この問題を解決する別の方法は、リーディングの組とトレーリングの組との間の距離に等しい距離だけ振動子の一方の組からの結果をオフセットさせることである。このステップは後処理ソフトウェアによって完了されうる。
【0059】
上記実施形態の変更は本発明の範囲に属する。
【0060】
例えば、任意の数の振動子を使用することができる。
【0061】
加えて、振動子の更なる列が受信範囲を改善するのに使用されてもよい。
【0062】
カップリング表面は、凸状のフィレット半径部によって接続される一対の平面である必要はなく、ワークピースの外形に適合された任意の非平面状外形、例えば、湾曲した外形、弓状外形、起伏した(undulating)外形(波状外形)、または角のある外形(V字形断面の外形)であってもよい。
【図1a−1b】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
曲面状ワークピースを走査するための超音波走査器であって、
本体と、
第1走査方向を有する第1超音波振動子と、
第2走査方向を有する第2超音波振動子と、
カップリング部品であって、カップリング面で前記ワークピースに前記振動子を超音波カップリングさせるべく構成されているカップリング部品と
を具備し、
前記第1走査方向及び第2走査方向が前記カップリング面に対してほぼ垂直であり且つ互いに対する角度が零度ではないように、前記振動子が前記本体に設置される、超音波走査器。
【請求項2】
前記カップリング面が概してプリズム状である、請求項1に記載の超音波走査器。
【請求項3】
前記カップリング面が、ほぼ平らな二つの面の間にフィレット半径部を含む、請求項2に記載の超音波走査器。
【請求項4】
前記平らな二つの面がほぼ直角である、請求項3に記載の超音波走査器。
【請求項5】
前記カップリング部品が、接触媒質液を受容するための空洞部を画成する変形可能な膜を具備する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の超音波走査器。
【請求項6】
前記膜がラテックスゴムから成る、請求項5に記載の超音波走査器。
【請求項7】
前記接触媒質液の選択的導入及び選択的除去のために、前記空洞部と流体連通した接触媒質用バルブを具備する、請求項5または6に記載の超音波走査器。
【請求項8】
前記カップリング部品が固体の接触媒質材料から成る、請求項1〜5のいずれか1項に記載の超音波走査器。
【請求項9】
前記複数の超音波振動子が単一の超音波走査アレイとして形成される、請求項1〜8のいずれか1項に記載の超音波走査器。
【請求項10】
前記振動子が、前記本体に個別に設置される別個の超音波振動子である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の超音波走査器。
【請求項11】
前記振動子が、それらの走査方向がそれぞれほぼ単一の焦点軸線を通るように前記本体に設置され、各走査方向が前記焦点軸線に対して垂直である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の超音波走査器。
【請求項12】
前記振動子が、それらの走査ベクトルがそれぞれほぼ単一の焦点を通るように前記本体に設置される、請求項11に記載の超音波走査器。
【請求項13】
前記カップリング面がフィレット半径部を含み、前記焦点軸線が前記フィレット半径部のほぼ原点に定置される、請求項11または12に記載の超音波走査器。
【請求項14】
前記フィレット半径部が凸状である、請求項13に記載の超音波走査器。
【請求項15】
走査中に前記カップリング面に接触媒質液を導入すべく構成された接触媒質液供給システムを具備する、請求項1〜14のいずれか1項に記載の超音波走査器。
【請求項16】
走査中にワークピースの表面と接触するように定置されたローラー要素を具備する、請求項1〜15のいずれか1項に記載の超音波走査器。
【請求項17】
前記本体の第1側部に設置された第1回転式エンコーダであって、走査中、ワークピースと接触し且つ該ワークピースに対する前記走査器の移動を測定すべく定置された第1回転式エンコーダを具備する、請求項1〜16のいずれか1項に記載の超音波走査器。
【請求項18】
前記第1側部とほぼ反対側の、前記本体の第2側部に設置された第2回転式エンコーダであって、走査中、ワークピースと接触し且つ該ワークピースに対する前記走査器の移動を測定すべく定置された第2回転式エンコーダを具備する、請求項17に記載の超音波走査器。
【請求項19】
前記カップリング部品が交換可能である、請求項1〜18のいずれか1項に記載の超音波走査器。
【請求項20】
前記カップリング部品が第1本体部品と第2本体部品との間に保持され、該第1本体部品及び第2本体部品がスナップ連結によって連結される、請求項20に記載の超音波走査器。
【請求項21】
ワークピースを走査するための走査組立体であって、
本体と、
それぞれが走査ベクトルを有する複数の超音波振動子とを具備し、
前記走査ベクトルがほぼ単一の焦点軸線を通り且つ該走査ベクトルのそれぞれが該焦点軸線に対してほぼ垂直であるように、前記振動子が前記本体に設置される、走査組立体。
【請求項22】
前記振動子が、それらの走査ベクトルがそれぞれほぼ単一の焦点を通るように前記本体に設置される、請求項21に記載の超音波走査器。
【請求項23】
ワークピースの表面を超音波で走査する方法であって、
走査されるべきワークピースを提供するステップと、
第1平面に整列された第1走査ベクトルを有する第1超音波振動子と、前記第1平面と平行であるが走査方向において該第1平面からオフセットした第2平面に整列された第2走査ベクトルを有する第2超音波振動子とを具備する走査装置を提供するステップと、
走査線上で前記ワークピースと交差する走査平面に前記第1平面を整列させるべく前記走査器を動かすステップと、
前記第1超音波振動子で前記走査線上の第1位置を走査するステップと、
前記走査平面に前記第2平面を整列させるべく前記走査器を動かすステップと、
前記第1超音波振動子で前記走査線上の第2位置を走査するステップと、
前記走査線の一部の画像を作り出すべく、前記第1走査ステップの結果と前記第2走査ステップの結果とを結合させるステップと
を含む、方法。
【請求項24】
ワークピースの表面を超音波で走査する方法であって、
前記走査装置を提供するステップが、前記第1平面に整列された複数の第1走査ベクトルを有する複数の第1超音波振動子と、前記第2平面に整列された複数の第2走査ベクトルを有する複数の第2超音波振動子とを具備する走査装置を提供するステップを含み、
前記第1位置を走査するステップが、複数の第1位置を走査するステップを含み、
前記第2位置を走査するステップが、複数の第2位置を走査するステップを含む、
請求項23に記載の方法。

【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【図2d】
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【図3a】
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【図3b】
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【図3c】
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【公表番号】特表2011−529177(P2011−529177A)
【公表日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−519226(P2011−519226)
【出願日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際出願番号】PCT/GB2008/050622
【国際公開番号】WO2010/010316
【国際公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【出願人】(508305926)エアバス オペレーションズ リミティド (38)
【Fターム(参考)】