書類作成装置、書類作成方法、およびプログラム
【課題】書類間でデータの転記を行なう場合において、データ形式が異なる項目間が存在しても自動的にデータの転記を行い得る、書類作成装置、書類作成方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】転記元の書類の項目毎のデータを転記先の書類の各項目に転記するための書類作成装置100を用いる。書類作成装置100は、転記元の書類の全部又は一部の項目に、当該項目の意味内容を示す意味データを付加する、データファイル作成部203と、転記元の書類の項目と、転記先の書類の項目とを対比して、一致する項目を特定し、転記元の書類に付加されている意味データを用いて、転記元の書類の一致した項目のデータを、転記先の書類の項目に転記する、データ転記部204とを備えている。
【解決手段】転記元の書類の項目毎のデータを転記先の書類の各項目に転記するための書類作成装置100を用いる。書類作成装置100は、転記元の書類の全部又は一部の項目に、当該項目の意味内容を示す意味データを付加する、データファイル作成部203と、転記元の書類の項目と、転記先の書類の項目とを対比して、一致する項目を特定し、転記元の書類に付加されている意味データを用いて、転記元の書類の一致した項目のデータを、転記先の書類の項目に転記する、データ転記部204とを備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、書類間のデータの転記、例えば、帳票間のデータの転記を実行する、書類作成装置、書類作成方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
企業や部署において用いられる帳票の種類は、報告書、申請書、納品書など多種多様である。その中には、帳票の殆どの項目は重複するが、帳票名が違うといったもの、発注書と納品書のように一部重複する項目があるもの、などが存在する。
【0003】
このような帳票の場合、重複項目についても帳票毎に個別に入力する必要があり、作業負担が大きいという問題がある。この問題を解決するため、転記処理を自動的に実行する装置が種々提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
【0004】
具体的には、特許文献1は、転記元情報及びそれに対応する項目情報と、転記先情報及びそれに対応する項目情報とを画面に表示するデータ処理装置を開示している。特許文献1に開示されたデータ処理装置では、操作者が、画面上で、転記元情報と転記先情報との対応を指示すると、自動的に転記が行なわれる。また、特許文献2は、転記先書類の項目名と転記先書類の項目とが対応付けられた状態で登録されている管理テーブルを用いて、自動転記を実行する書類作成装置を開示している。
【0005】
ここで、特許文献1または特許文献2に開示された装置を用いた自動転機について、一例を挙げて説明する。まず、帳票Aには項目ア、イ、ウが設けられており、帳票Bには項目ア、イ’、エが設けられているとする。そして、帳票Aのアと帳票Bのアが関連し、帳票Aのイと帳票Bのイ’も関連し、関連していることが、管理テーブルなどに記憶されているとする。
【0006】
この場合において、転記先を帳票A、転記元を帳票Bとし、帳票Aのア、イと帳票Bのア、イ’とに文字列が入力されるとすると、特許文献1または特許文献2に開示された装置を動作させることにより、帳票Aのア、イの情報は、帳票Bのア、イ’に自動的に転記される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第3766854号公報
【特許文献2】特開2002−207724号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、例えば、帳票Aのイが文字列で「平成」と入力されているが、帳票Bのイ’が、大正、昭和、平成のいずれかを丸囲みする項目である場合、またはT、S、Hで入力する項目である場合など、項目のデータ形式が異なる場合がある。
【0009】
このような場合において、特許文献1および特許文献2に開示された装置では、データ形式の違いは考慮されていないため、帳票Aのイの情報を、帳票Bのイ’に自動転記することは極めて困難である。また、特許文献1および特許文献2に開示された装置には、複数の転記元帳票を集約して、転記先帳票に転記することができないという問題もある。
【0010】
本発明の目的の一例は、上記問題を解消し、書類間でデータの転記を行なう場合において、データ形式が異なる項目間が存在しても自動的にデータの転記を行い得る、書類作成装置、書類作成方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本発明における書類作成装置は、転記元の書類の項目毎のデータを転記先の書類の各項目に転記するための書類作成装置であって、
前記転記元の書類の全部又は一部の項目に、当該項目の意味内容を示す意味データを付加する、データファイル作成部と、
前記転記元の書類の項目と、前記転記先の書類の項目とを対比して、一致する項目を特定し、前記転記元の書類に付加されている前記意味データを用いて、前記転記元の書類の一致した項目のデータを、前記転記先の書類の項目に転記する、データ転記部と、
を備えていることを特徴とする。
【0012】
また、上記目的を達成するため、本発明における書類作成方法は、転記元の書類の項目毎のデータを転記先の書類の各項目に転記するための書類作成方法であって、
(a)前記転記元の書類の全部又は一部の項目に、当該項目の意味内容を示す意味データを付加する、ステップと、
(b)前記転記元の書類の項目と、前記転記先の書類の項目とを対比して、一致する項目を特定し、前記転記元の書類に付加されている前記意味データを用いて、前記転記元の書類の一致した項目のデータを、前記転記先の書類の項目に転記する、ステップと、
を有することを特徴とする。
【0013】
更に、上記目的を達成するため、本発明におけるプログラムは、コンピュータによって、転記元の書類の項目毎のデータを転記先の書類の各項目に転記するためのプログラムであって、
前記コンピュータに、
(a)前記転記元の書類の全部又は一部の項目に、当該項目の意味内容を示す意味データを付加する、ステップと、
(b)前記転記元の書類の項目と、前記転記先の書類の項目とを対比して、一致する項目を特定し、前記転記元の書類に付加されている前記意味データを用いて、前記転記元の書類の一致した項目のデータを、前記転記先の書類の項目に転記する、ステップと、
を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
以上のように、本発明における、書類作成装置、書類作成方法、及びプログラムによれば、書類間でデータの転記を行なう場合において、データ形式が異なる項目間が存在しても自動的にデータの転記を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、本発明の実施の形態における書類作成装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、本実施の形態において用いられる書類の一例を示す図である。
【図3】図3は、本実施の形態で用いられる書式情報ファイルの一例を示す図である。
【図4】図4は、本実施の形態で用いられるコンボボックスの一例を示す図である。
【図5】図5は、本実施の形態で用いられるチェックボックスの一例を示す図である。
【図6】図6は、本実施の形態で用いられる選択丸印付加の一例を示す図である。
【図7】図7は、本実施の形態で用いられる書類データファイルの一例を示す図である。
【図8】図8は、本発明の実施の形態における書類作成装置が転記元の書類を作成する際の動作を示すフロー図である。
【図9】図9は、本実施の形態において生成される転記元の帳票の書類入力フォームの一例を示す図である。
【図10】図10は、図9に示された書類入力フォームにデータが入力された状態を示している。
【図11】図11は、本発明の実施の形態における書類作成装置が転記処理を実行する際の動作を示すフロー図である。
【図12】図12は、本実施の形態において生成される転記先の帳票の書類入力フォームの一例を示す図である。
【図13】図13は、本実施の形態において生成される転記先の帳票の書類データファイルの一例を示す図である。
【図14】図14は、本発明の実施の形態における書類作成装置を用いて複数の帳票を集約する処理を説明する図である。
【図15】図15は、本発明の実施の形態における書類作成装置を実現するコンピュータの一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(実施の形態)
以下、本発明の実施の形態における、書類作成装置、書類作成方法、およびプログラムについて、図1〜図14を参照しながら説明する。
【0017】
[装置構成]
最初に、図1を用いて、本実施の形態における書類作成装置100の構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態における書類作成装置の構成を示すブロック図である。
【0018】
図1に示すように、本実施の形態における書類作成装置100は、転記元の書類に含まれる項目毎のデータを転記先の書類の各項目に転記するための装置であり、主に、データファイル作成部203と、データ転記部204と、記憶部300とを備えている。
【0019】
データファイル作成部203は、転記元の書類の全部又は一部の項目に、当該項目の意味内容を示す意味データを付加することができる。データ転記部204は、転記元の書類の項目と、転記先の書類の項目とを対比して、一致する項目を特定し、データ転記部204は、転記元の書類に付加されている意味データを用いて、転記元の書類の一致した項目のデータを、転記先の書類の項目に転記する。
【0020】
このように、本実施の形態では、転送元の書類の項目に意味データを付加することができる。よって、転送元の項目がコンボボックスで、転送先の項目がテキストデータであり、両者の表現形式が異なるため、そのままデータを転記できない場合であっても、書類作成装置100は、意味データを手がかりにして、データを転記できる。即ち、本実施の形態によれば、書類間でデータの転記を行なう場合において、データ形式が異なる項目間が存在しても自動的にデータを転記することができる。
【0021】
ここで、図2〜図7を用いて、本実施の形態における書類装置の構成について更に具体的に説明する。まず、本実施の形態において、転記元及び転記先となる書類としては、帳票が挙げられる。よって、以降の説明では、帳票間の転記について説明する。図2は、本実施の形態において用いられる書類の一例を示す図である。図2においては、書類として帳票の例が示されている。
【0022】
また、図1に示すように、本実施の形態では、書類作成装置100は、データファイル作成部203およびデータ転記部204に加えて、書式選択部201と、書式情報表示部202と、記憶部300とを備えている。
【0023】
このうち、書誌情報表示部202は、書式選択部201の指示に応じて、転記元の候補となる書類の書式一覧または転記先の候補となる書類の書式一覧を、後述する表示装置101の画面に表示させる。
【0024】
書式選択部201は、まず、書誌情報表示部202に、転記元の候補となる書類の書式一覧を画面に表示させる。次いで、書式選択部201は、一覧表示された書式の中からのユーザの選択を受け付け、選択された書式を転記元の書類の書式とする。
【0025】
加えて、書式選択部201は、書誌情報表示部202に、転記先の候補となる書類の書式一覧も画面に表示させることができる。そして、書式選択部201は、一覧表示された書式の中からのユーザの選択を受け付け、選択された書式を転記先の書類の書式とすることもできる。
【0026】
また、図1に示すように、書類作成装置100には、表示装置101、操作機器102、印刷装置103といった周辺機器が接続されている。具体的には、表示装置101としては、CRT、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどの映像表示装置が挙げられる。操作機器102としては、カーソルキー、数字入力キー及び各種機能キーを備えたキーボード、ポインティングデバイスであるマウス、などが挙げられる。印刷装置103としては、帳票を印刷可能なプリンタなどが挙げられる。
【0027】
記憶部300は、書式情報ファイル301と、書類データファイル302とを記憶している。このうち、書式情報ファイル301は、帳票ごとに存在するファイルである。この書式情報ファイル301には、帳票名、帳票ID、帳票内の項目ごとの情報、レイアウト情報といった書式に関する情報が定義されている。また、実際の書式情報ファイル301の例としては、XMLファイル、またはINIファイルなどが想定されるが、本実施の形態はこれに限定されず、書式情報ファイル301は、データベースによって構築されていても良い。
【0028】
ここで、書式情報ファイル301の具体例について図3を用いて説明する。図3は、本実施の形態で用いられる書式情報ファイルの一例を示す図である。また、図3の書式情報に基づいて、上述した図2に示す帳票が作成されている。
【0029】
図3に示すように、書式情報ファイル301には、書式に関する情報、例えば、帳票情報、テキストボックス、コンボボックス、チェックボックス、選択丸印付加、固形文字、線、制御コントロールなどが登録されている。
【0030】
このうち、「帳票情報」は、帳票を識別するための情報である。テキストボックスの欄には、帳票上へのテキストボックスの表示に必要な情報、例えば、サイズ、項目名、位置、フォントなどが登録されている。
【0031】
また、「コンボボックス」の欄には、帳票上へのコンボボックスの表示に必要な情報、例えば、項目名、サイズ、フォント、位置などが登録されている。なお、コンボボックスとは、図4に示すように操作画面上に選択肢を表示させるボックスである。図4は、本実施の形態で用いられるコンボボックスの一例を示す図である。
【0032】
また、「チェックボックス」の欄には、帳票上へのチェックボックスの表示に必要な情報、例えば、項目名、サイズ、フォント、位置などが登録されている。なお、チェックボックスとは、図5に示すように、チェック記号の入力により意思表示を行なうボックスである。図5は、本実施の形態で用いられるチェックボックスの一例を示す図である。
【0033】
また、選択丸印付加の欄には、帳票上への選択丸印付加の表示に必要な情報、例えば、サイズ、フォント、位置などが登録されている。なお、選択丸印付加とは、図6に示すように、選択肢うち、選択される項目を丸で囲って表示する態様をいう。図6は、本実施の形態で用いられる選択丸印付加の一例を示す図である。
【0034】
書類データファイル302は、ユーザが、操作機器102を介して入力した情報であり、転送元となる書類そのものである。図7は、本実施の形態で用いられる書類データファイルの一例を示す図である。図7に示すように、書類データファイルは、項目毎にデータを有している。また、書類データファイル302は、対応する書式情報ファイル301を特定する情報(図7の例では「書式情報ファイル名」)を保持している。よって、書類データファイル302を用いることで、図2に示す帳票を、表示装置101に表示することができる。
【0035】
[装置の動作]
次に、本実施の形態における書類作成装置100の動作について図8を用いて説明する。また、本実施の形態では、書類作成装置100を動作させることによって、書類作成方法が実施される。よって、本実施の形態における書類作成方法の説明は、以下の書類作成装置100の動作説明に代える。
【0036】
[装置の動作:転記元の帳票の作成処理]
最初に、転記元の帳票(書類データファイル)の作成処理について図8を用いて説明する。図8は、本発明の実施の形態における書類作成装置が転記元の書類を作成する際の動作を示すフロー図である。
【0037】
図8に示すように、まず、書式選択部201が、帳票毎に、全ての書式情報ファイル301を解読し、転記元の書式の一覧データを作成する(ステップA1)。具体的には、書式選択部201は、書式情報ファイル30を解読して、書式名、書式名のよみがな、といった一覧表示する上で必要な情報を取得し、これらを用いて転記元の書式の一覧データを作成する。
【0038】
次に、書式選択部201は、書式情報表示部202に一覧データを送る。これにより、書式情報表示部202が、表示データとして一覧データを表示装置101に送り、これを表示させる(ステップA2)。
【0039】
ステップA2が実行されると、ユーザは表示装置101に表示された一覧から、操作機器102を介して、転記元となる帳票の書式を選択する。これにより、書誌選択部201は、ユーザの選択を受け付け、選択された書式を転記元の帳票の書式とする(ステップA3)。
【0040】
次に、書式情報表示部202は、ステップA3で選択された書式の書式情報ファイル301に登録されている情報に基づいて、動的に書類入力フォームを生成し、表示装置101に表示する(ステップA4)。図9は、本実施の形態において生成される転記元の帳票の書類入力フォームの一例を示す図である。なお、図9に示す書類入力フォームは、図3に示した書式情報ファイルに基づいて作成されている。
【0041】
ステップA4が実行されると、ユーザは、操作機器102を介して、書類入力フォームにデータを入力する。これにより、書類データファイル302が作成される。図10は、図9に示された書類入力フォームにデータが入力された状態を示している。
【0042】
ユーザによるデータ入力が行なわれると、データファイル作成部203は、書類入力フォーム上で入力された各項目について、入力値、項目ID、項目入力種別といった情報を取得し、書類データファイル302(図7参照)を作成する(ステップA5)。また、この時、データファイル作成部203は、ステップA3で特定された書式情報ファイル301のファイル名(書式情報ファイル名)も取得し、これを書類データファイル302に付加する。このようにして作成された書類データファイルが転記元の帳票となる。
【0043】
また、ステップA5では、図7に示すように、データファイル作成部203は、書類データフィル302の作成の際、意味データを作成し、書類入力フォームで入力対象となった項目に、当該項目の意味内容を示す意味データを付加する。
【0044】
具体的には、データファイル作成部203は、図7に示すように、転記元の書類の項目のうち、複数の選択肢の中からの選択によってデータが入力される項目(コンボボックス、チェックボックス、選択丸印付加)に、意味データを付加する。また、本実施の形態において、「意味データ」は、帳票上の表示形式及び入力形式にとらわれない、当該項目の意味内容そのものを特定するデータをいう。また、「意味データ」は、全ての帳票において統一して扱われる、データ形式及びデータそのものである。
【0045】
また、本実施の形態では、ステップ5においては、データファイル作成部203は、書類に含まれる2以上の項目を用いて、新たな項目(図7に示す制御コントロール)を作成することができる。
【0046】
具体的には、図7において、項目ID117−3は、書式情報ファイル301に定義してある制御コントロールであり、項目ID117と項目ID117−2(図3参照)との内容を結合することによって作成されている。同様に、項目ID105−2は、項目ID103と、項目ID104と、項目ID105との内容を結合することによって作成されている。
【0047】
更に、項目ID112−2は、現在の日付を基準として、項目ID109と、項目ID110と、項目ID111と、項目ID112とで構成される日付から年齢を計算することによって作成されている。
【0048】
このような項目は、元々の帳票には存在しない新たな項目であり、このような項目を活用することにより、転記効率の向上が期待できる。また、図7には図示していないが、本実施の形態では、データファイル作成部203は、これらの新たな項目に意味データを付加することもできる。
【0049】
その後、データファイル作成部203は、作成した書類データファイル302を記憶部300に記憶させる(ステップA6)。以上により、転記元の帳票(書類データファイル)の作成処理が終了する。
【0050】
[装置の動作:転記処理]
次に、転記元の帳票の各項目のデータを転記先の帳票の項目に転記する際の処理(転記処理)について図11を用いて説明する。図11は、本発明の実施の形態における書類作成装置が転記処理を実行する際の動作を示すフロー図である。
【0051】
図11に示すように、まず、書式選択部201が、帳票毎に、全ての書式情報ファイル301から書式名、書式名よみがなといった、転記先の書式を一覧表示する上で必要な情報を取得し、転記先の書式の一覧データを作成する(ステップB1)。
【0052】
次に、書式選択部201は、書式情報表示部202に転記先の書式の一覧データを送る。これにより、書式情報表示部202が、表示データとして、転記先の書式の一覧データを表示装置101に送り、これを表示させる(ステップB2)。
【0053】
ステップB2が実行されると、ユーザは表示装置101に表示された一覧から、操作機器102を介して、転記先となる帳票の書式を選択する。これにより、書誌選択部201は、ユーザの選択を受け付け、選択された書式を転記先の帳票の書式とする(ステップB3)。
【0054】
次に、書式情報表示部202は、上記で選択された転記先となる帳票の書式情報ファイル301に登録されている情報に基づいて、動的に書類入力フォームを生成し、表示装置101に表示する(ステップB4)。図12は、本実施の形態において生成される転記先の帳票の書類入力フォームの一例を示す図である。
【0055】
次に、ステップB4が実行されると、データ転記部204は、ユーザからの転記元となる帳票(書類データファイル302)の選択を受け付ける(ステップB5)。ステップB5では、データ転記部は、複数の書類データファイル302の選択を受け付けることもでき、更に、複数の書類データファイル302の選択を受け付ける場合は、転記の優先順位の指定を受け付けることもできる。
【0056】
次に、データ転記部204は、選択を受け付けた転記元の帳票のデータを、転記先の帳票に転記する(ステップB6)。具体的には、データ転記部204は、まず、転記先の帳票の全ての項目を取り出し、転記元の帳票の項目と転記先の帳票の項目とを対比して、項目IDが一致する項目を特定する。
【0057】
続いて、データ転記部204は、特定した一致する項目を、転記元の帳票の項目に意味データが付加されていない第1のグループと、転記元の帳票の項目に意味データ付加されている第2のグループとに分ける。なお、上述したように、本実施の形態では、意味データが付加されている項目は、コンボボックス、チェックボックス、選択丸印付加などである。
【0058】
そして、データ転記部204は、第1のグループについては、転記元の帳票の一致した項目のデータを、そのまま転記先の帳票の項目のデータとして転記する。一方、データ転記部204は、第2のグループについては、転記元の帳票の一致した項目のデータの表示形式を転記先の帳票における表示形式に変換し、表示形式が変換されたデータを転記する。また、この場合の変換には、例えば、転記先の帳票の書式情報ファイル301の入力種別、SQLなどの情報が用いられる。
【0059】
ここで、意味データを用いた転記について具体例を挙げて説明する。例えば、意味データのコード「10」が男、男性、MEN、Mといった意味を表し、コード「11」が女、女性、WOMEN、Wといった意味を表すとする。そして、転記元の書類データファイルの意味データにコード「10」が登録されているとする。
【0060】
この場合において、転記先の項目の入力種別がコンボボックスであって、そのまま転記でなくても、データ転記部204は、転記元の意味データを手がかりとして、転記先の書式情報ファイル301に記憶されている情報の中から、この意味データのコード「10」に合致する情報を特定できる。そして、データ転記部204は、転記元のデータの形式を、特定した情報の形式に変換し、転記先に登録する。
【0061】
以上により、転記処理が終了する。この結果、転記先の帳票として、図13に示す書類データファイルが作成される。図13は、本実施の形態において生成される転記先の帳票の書類データファイルの一例を示す図である。
【0062】
[装置の動作:集約処理]
次に、図14を用いて、複数の帳票を転記元として用いて、一つの転記先の帳票に集約する場合について説明する。図14は、本発明の実施の形態における書類作成装置を用いて複数の帳票を集約する処理を説明する図である。
【0063】
図14の例では、転記先の表形式以外の項目については、転記の優先順位が高い転記元帳票から順に、図11のステップB6で示した処理と同様に、転記先と転記元の項目IDが一致した場合に転記を行う。なお、転記先の帳票から既に転記が終了している項目、またはユーザが自分で既に入力している項目については、転記は実行されない。
【0064】
具体的には、データ転記部204は、転記先の表形式の項目として、「NO」、「項目カ」、「項目キ」、「項目ク」、「項目ケ」、「項目コ」の項目IDを特定し、転記元の書類データファイル302に対して検索を行う。このとき、「NO」、「項目カ」、「項目キ」、「項目ク」、「項目ケ」、「項目コ」の項目ID全てが、転記元の帳票に存在している必要はなく、一つでも存在した場合、データ転記部204は、転記先の帳票における転記場所の項目を特定し、転記処理を実行する。
【0065】
また、図14に示すように、本実施の形態では、転記先の表形式の項目である「NO」、「項目カ」、「項目キ」、「項目ク」、「項目ケ」、「項目コ」の各行を1セットとし、データ転記部204は、先頭行から順に当該1セットが全て未入力か確認し、未入力の場合に転記を行うことができる。また、この場合、データ転記部204は、未入力の1セットが確認できるまで1行ずつセットをずらして確認する。
【0066】
更に、最終行まで入力されており、且つ、転記先の帳票が継続帳票を必要とする場合、書式情報表示部202は、継続帳票の書式情報ファイル301に記憶された情報に基づいて、動的に書類入力フォームを生成して、これを表示装置101に表示させることもできる。この場合、データ転記部204は、継続帳票の表形式の項目について、先頭行から順に1セットが未入力かどうかを判定し、その上で転記を実行する。なお、転記先の帳票が、継続帳票を必要とせず、最終行の1セットが未入力でなかった場合には、データ転送部204は、転記を行わず、処理を終了する。
【0067】
[実施の形態の効果]
以上のように、本実施の形態では、書類データファイルに、統一された意味データが付与されるため、帳票間の項目種別に影響を受けることなく、帳票間で項目転記を容易に行うことができる。また、複数帳票を1つの帳票に集約して転記を行うことができる。この結果、ユーザにおける労力が軽減される。
【0068】
また、本実施の形態では、書式情報ファイルに、帳票上には存在していなかった、新たな項目を作り出すことができ、更に、新たな項目に、新たな意味をもつ意味データを付与することができる。このため、転記効率の向上が図られる。
【0069】
更に、本実施の形態では、書式情報ファイルと書類データファイルとに分けられているため、書式情報ファイルを修正することにより、入力した帳票内容に影響を与えることなく、帳票のレイアウトなどを変更することができる。
【0070】
また、本実施の形態では、上述したように、書式情報ファイルは、データベースによって構築されていても良く、同様に、書類データファイルも、ファイルに限られず、データベースによって構築されていても良い。
【0071】
[プログラム]
本発明の実施の形態におけるプログラムは、コンピュータに、図8に示すステップA1〜A6、及び図11に示すステップB1〜B6を実行させるプログラムであれば良い。このプログラムをコンピュータにインストールし、実行することによって、本実施の形態における書類作成装置と書類作成方法とを実現することができる。この場合、コンピュータのCPU(Central Processing Unit)は、書式選択部201、書式情報表示部202、データファイル作成部203、データ転記部204として機能し、処理を行なう。
【0072】
また、本実施の形態では、コンピュータに備えられたハードディスク等の記憶装置が記憶部300として機能する。但し、本実施の形態では、記憶部300は、当該プログラムがインストールされるコンピュータとは別のコンピュータ(データベース)によって構築されていても良い。
【0073】
ここで、本実施の形態実施の形態におけるプログラムを実行することによって、書類作成装置100を実現するコンピュータについて図15を用いて説明する。図15は、本発明の実施の形態における書類作成装置を実現するコンピュータの一例を示すブロック図である。
【0074】
図15に示すように、コンピュータ110は、CPU111と、メインメモリ112と、記憶装置113と、入力インターフェイス114と、表示コントローラ115と、データリーダ/ライタ116と、通信インターフェイス117とを備える。これらの各部は、バス121を介して、互いにデータ通信可能に接続される。
【0075】
CPU111は、記憶装置113に格納された、本実施の形態におけるプログラム(コード)をメインメモリ112に展開し、これらを所定順序で実行することにより、各種の演算を実施する。メインメモリ112は、典型的には、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性の記憶装置である。また、本実施の形態におけるプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体120に格納された状態で提供される。なお、本実施の形態におけるプログラムは、通信インターフェイス117を介して接続されたインターネット上で流通するものであっても良い。
【0076】
また、記憶装置113の具体例としては、ハードディスクの他、フラッシュメモリ等の半導体記憶装置が挙げられる。入力インターフェイス114は、CPU111と、キーボード及びマウスといった入力機器118との間のデータ伝送を仲介する。表示コントローラ115は、ディスプレイ装置119と接続され、ディスプレイ装置119での表示を制御する。データリーダ/ライタ116は、CPU111と記録媒体120との間のデータ伝送を仲介し、記録媒体120からのプログラムの読み出し、及びコンピュータ110における処理結果の記録媒体120への書き込みを実行する。通信インターフェイス117は、CPU111と、他のコンピュータとの間のデータ伝送を仲介する。
【0077】
また、記録媒体120の具体例としては、CF(Compact Flash)及びSD(Secure Digital)等の汎用的な半導体記憶デバイス、フレキシブルディスク(Flexible Disk)等の磁気記憶媒体、又はCD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)などの光学記憶媒体が挙げられる。
【0078】
上述した実施の形態の一部又は全部は、以下に記載する(付記1)〜(付記21)によって表現することができるが、以下の記載に限定されるものではない。
【0079】
(付記1)
転記元の書類の項目毎のデータを転記先の書類の各項目に転記するための書類作成装置であって、
前記転記元の書類の全部又は一部の項目に、当該項目の意味内容を示す意味データを付加する、データファイル作成部と、
前記転記元の書類の項目と、前記転記先の書類の項目とを対比して、一致する項目を特定し、前記転記元の書類に付加されている前記意味データを用いて、前記転記元の書類の一致した項目のデータを、前記転記先の書類の項目に転記する、データ転記部と、
を備えていることを特徴とする書類作成装置。
【0080】
(付記2)
前記データファイル作成部が、前記転記元の書類の項目のうち、複数の選択肢の中からの選択によってデータが入力される項目に、前記意味データを付加する、付記1に記載の書類作成装置。
【0081】
(付記3)
前記転記元の書類の各項目と、前記転記先の書類の各項目とに、同一の基準に沿ってIDが付与されており、
前記データ転記部が、前記転記元の書類の項目と、前記転記先の書類の項目とを、対比して、前記IDが一致する項目を特定し、
特定した一致する項目を、前記転記元の書類の項目に意味データが付加されていない第1のグループと、前記転記元の書類の項目に意味データ付加されている第2のグループとに分け、
前記第1のグループについては、前記転記元の書類の一致した項目のデータを、そのまま前記転記先の書類の項目のデータとして転記し、
前記第2のグループについては、前記転記元の書類の一致した項目のデータの表示形式を前記転記先の書類における表示形式に変換し、表示形式が変換された、前記転記元の書類の一致した項目のデータを転記する、
付記2に記載の書類作成装置。
【0082】
(付記4)
前記転記元の候補となる書類の書式一覧を画面に表示し、一覧表示された書式の中からの選択を受け付け、選択された書式を前記転記元の書類の書式とする、書式選択部を更に備え、
前記データファイル作成部が、
前記選択された書式に含まれる各項目へのデータの入力を受け付け、受け付けた各項目のデータに基づいて、前記転記元の書類を作成する、
付記1〜3のいずれかに記載の書類作成装置。
【0083】
(付記5)
前記書式選択部が、更に、前記転記先の候補となる書類の書式一覧を画面に表示し、一覧表示された書式の中からの選択を受け付け、選択された書式を前記転記先の書類の書式とし、
前記データ転記部が、前記転記元の書類の指定を受け付け、指定された前記転送元の書類の項目と、選択された前記転送先の書類の処理の項目とを対比して、一致する項目を特定し、指定された前記転記元の書類に付加されている前記意味データを用いて、前記転記元の書類の一致した項目のデータを、前記転記先の書類の項目に転記する、
付記1〜4のいずれかに記載の書類作成装置。
【0084】
(付記6)
前記データ転記部が、前記転記元の書類として複数の書類の指定を受け付け、指定された各書類の項目と、選択された前記転送先の書類の処理の項目とを対比して、一致する項目を特定し、指定された各書類に付加されている前記意味データを用いて、各書類の一致した項目のデータを、前記転記先の書類の項目に転記する、
付記5に記載の書類作成装置。
【0085】
(付記7)
前記データファイル作成部が、書類に含まれる2以上の項目を用いて、新たな項目を作成し、更に、前記新たな項目に前記意味データを付加し、
前記データ転記部が、前記新たな項目を加えて対比を行なう、
付記1〜6のいずれかに記載の書類作成装置。
【0086】
(付記8)
転記元の書類の項目毎のデータを転記先の書類の各項目に転記するための書類作成方法であって、
(a)前記転記元の書類の全部又は一部の項目に、当該項目の意味内容を示す意味データを付加する、ステップと、
(b)前記転記元の書類の項目と、前記転記先の書類の項目とを対比して、一致する項目を特定し、前記転記元の書類に付加されている前記意味データを用いて、前記転記元の書類の一致した項目のデータを、前記転記先の書類の項目に転記する、ステップと、
を有することを特徴とする書類作成方法。
【0087】
(付記9)
前記(a)のステップで、前記転記元の書類の項目のうち、複数の選択肢の中からの選択によってデータが入力される項目に、前記意味データを付加する、付記8に記載の書類作成方法。
【0088】
(付記10)
前記転記元の書類の各項目と、前記転記先の書類の各項目とに、同一の基準に沿ってIDが付与されており、
前記(b)のステップで、前記転記元の書類の項目と、前記転記先の書類の項目とを、対比して、前記IDが一致する項目を特定し、
特定した一致する項目を、前記転記元の書類の項目に意味データが付加されていない第1のグループと、前記転記元の書類の項目に意味データ付加されている第2のグループとに分け、
前記第1のグループについては、前記転記元の書類の一致した項目のデータを、そのまま前記転記先の書類の項目のデータとして転記し、
前記第2のグループについては、前記転記元の書類の一致した項目のデータの表示形式を前記転記先の書類における表示形式に変換し、表示形式が変換された、前記転記元の書類の一致した項目のデータを転記する、
付記9に記載の書類作成方法。
【0089】
(付記11)
(c)前記転記元の候補となる書類の書式一覧を画面に表示し、一覧表示された書式の中からの選択を受け付け、選択された書式を前記転記元の書類の書式とする、ステップと、
(d)前記(c)のステップで選択された書式に含まれる各項目へのデータの入力を受け付け、受け付けた各項目のデータに基づいて、前記転記元の書類を作成する、ステップと、
を更に有する、付記8〜10のいずれかに記載の書類作成方法。
【0090】
(付記12)
(e)前記転記先の候補となる書類の書式一覧を画面に表示し、一覧表示された書式の中からの選択を受け付け、選択された書式を前記転記先の書類の書式とする、ステップを更に有し、
前記(b)のステップで、前記転記元の書類の指定を受け付け、指定された前記転送元の書類の項目と、選択された前記転送先の書類の処理の項目とを対比して、一致する項目を特定し、指定された前記転記元の書類に付加されている前記意味データを用いて、前記転記元の書類の一致した項目のデータを、前記転記先の書類の項目に転記する、
付記8〜11のいずれかに記載の書類作成方法。
【0091】
(付記13)
前記(b)のステップで、前記転記元の書類として複数の書類の指定を受け付け、指定された各書類の項目と、選択された前記転送先の書類の処理の項目とを対比して、一致する項目を特定し、指定された各書類に付加されている前記意味データを用いて、各書類の一致した項目のデータを、前記転記先の書類の項目に転記する、
付記12に記載の書類作成方法。
【0092】
(付記14)
前記(a)のステップで、書類に含まれる2以上の項目を用いて、新たな項目を作成し、更に、前記新たな項目に前記意味データを付加し、
前記(b)のステップで、前記新たな項目を加えて対比を行なう、
付記8〜13のいずれかに記載の書類作成方法。
【0093】
(付記15)
コンピュータによって、転記元の書類の項目毎のデータを転記先の書類の各項目に転記するためのプログラムであって、
前記コンピュータに、
(a)前記転記元の書類の全部又は一部の項目に、当該項目の意味内容を示す意味データを付加する、ステップと、
(b)前記転記元の書類の項目と、前記転記先の書類の項目とを対比して、一致する項目を特定し、前記転記元の書類に付加されている前記意味データを用いて、前記転記元の書類の一致した項目のデータを、前記転記先の書類の項目に転記する、ステップと、
を実行させるプログラム。
【0094】
(付記16)
前記(a)のステップで、前記転記元の書類の項目のうち、複数の選択肢の中からの選択によってデータが入力される項目に、前記意味データを付加する、付記15に記載のプログラム。
【0095】
(付記17)
前記転記元の書類の各項目と、前記転記先の書類の各項目とに、同一の基準に沿ってIDが付与されており、
前記(b)のステップで、前記転記元の書類の項目と、前記転記先の書類の項目とを、対比して、前記IDが一致する項目を特定し、
特定した一致する項目を、前記転記元の書類の項目に意味データが付加されていない第1のグループと、前記転記元の書類の項目に意味データ付加されている第2のグループとに分け、
前記第1のグループについては、前記転記元の書類の一致した項目のデータを、そのまま前記転記先の書類の項目のデータとして転記し、
前記第2のグループについては、前記転記元の書類の一致した項目のデータの表示形式を前記転記先の書類における表示形式に変換し、表示形式が変換された、前記転記元の書類の一致した項目のデータを転記する、
付記16に記載のプログラム。
【0096】
(付記18)
(c)前記転記元の候補となる書類の書式一覧を画面に表示し、一覧表示された書式の中からの選択を受け付け、選択された書式を前記転記元の書類の書式とする、ステップと、
(d)前記(c)のステップで選択された書式に含まれる各項目へのデータの入力を受け付け、受け付けた各項目のデータに基づいて、前記転記元の書類を作成する、ステップと、
を更に前記コンピュータに実行させる、付記15〜17のいずれかに記載のプログラム。
【0097】
(付記19)
(e)前記転記先の候補となる書類の書式一覧を画面に表示し、一覧表示された書式の中からの選択を受け付け、選択された書式を前記転記先の書類の書式とする、ステップを更に前記コンピュータに実行させ、
前記(b)のステップで、前記転記元の書類の指定を受け付け、指定された前記転送元の書類の項目と、選択された前記転送先の書類の処理の項目とを対比して、一致する項目を特定し、指定された前記転記元の書類に付加されている前記意味データを用いて、前記転記元の書類の一致した項目のデータを、前記転記先の書類の項目に転記する、
付記15〜18のいずれかに記載のプログラム。
【0098】
(付記20)
前記(b)のステップで、前記転記元の書類として複数の書類の指定を受け付け、指定された各書類の項目と、選択された前記転送先の書類の処理の項目とを対比して、一致する項目を特定し、指定された各書類に付加されている前記意味データを用いて、各書類の一致した項目のデータを、前記転記先の書類の項目に転記する、
付記19に記載のプログラム。
【0099】
(付記21)
前記(a)のステップで、書類に含まれる2以上の項目を用いて、新たな項目を作成し、更に、前記新たな項目に前記意味データを付加し、
前記(b)のステップで、前記新たな項目を加えて対比を行なう、
付記15〜20のいずれかに記載のプログラム。
【産業上の利用可能性】
【0100】
以上のように、本発明によれば、書類間でデータの転記を行なう場合において、データ形式が異なる項目間が存在しても自動的にデータの転記を行うことができる。よって、本発明は、学校事務及び医療事務などの事務処理に用いる帳票、流通業などで使用される注文書及び納品書などの帳票、警察業務における捜査関係帳票、などの作成及び管理に有用となる。
【符号の説明】
【0101】
100 書類作成装置
101 表示装置
103 操作機器
104 印刷装置
110 コンピュータ
111 CPU
112 メインメモリ
113 記憶装置
114 入力インターフェイス
115 表示コントローラ
116 データリーダ/ライタ
117 通信インターフェイス
118 入力機器
119 ディスプレイ装置
120 記録媒体
121 バス
201 書式選択部
202 書式情報表示部
203 データファイル作成部
204 データ転記部
300 記憶部
301 書式情報ファイル
302 書類データファイル
【技術分野】
【0001】
本発明は、書類間のデータの転記、例えば、帳票間のデータの転記を実行する、書類作成装置、書類作成方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
企業や部署において用いられる帳票の種類は、報告書、申請書、納品書など多種多様である。その中には、帳票の殆どの項目は重複するが、帳票名が違うといったもの、発注書と納品書のように一部重複する項目があるもの、などが存在する。
【0003】
このような帳票の場合、重複項目についても帳票毎に個別に入力する必要があり、作業負担が大きいという問題がある。この問題を解決するため、転記処理を自動的に実行する装置が種々提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
【0004】
具体的には、特許文献1は、転記元情報及びそれに対応する項目情報と、転記先情報及びそれに対応する項目情報とを画面に表示するデータ処理装置を開示している。特許文献1に開示されたデータ処理装置では、操作者が、画面上で、転記元情報と転記先情報との対応を指示すると、自動的に転記が行なわれる。また、特許文献2は、転記先書類の項目名と転記先書類の項目とが対応付けられた状態で登録されている管理テーブルを用いて、自動転記を実行する書類作成装置を開示している。
【0005】
ここで、特許文献1または特許文献2に開示された装置を用いた自動転機について、一例を挙げて説明する。まず、帳票Aには項目ア、イ、ウが設けられており、帳票Bには項目ア、イ’、エが設けられているとする。そして、帳票Aのアと帳票Bのアが関連し、帳票Aのイと帳票Bのイ’も関連し、関連していることが、管理テーブルなどに記憶されているとする。
【0006】
この場合において、転記先を帳票A、転記元を帳票Bとし、帳票Aのア、イと帳票Bのア、イ’とに文字列が入力されるとすると、特許文献1または特許文献2に開示された装置を動作させることにより、帳票Aのア、イの情報は、帳票Bのア、イ’に自動的に転記される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第3766854号公報
【特許文献2】特開2002−207724号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、例えば、帳票Aのイが文字列で「平成」と入力されているが、帳票Bのイ’が、大正、昭和、平成のいずれかを丸囲みする項目である場合、またはT、S、Hで入力する項目である場合など、項目のデータ形式が異なる場合がある。
【0009】
このような場合において、特許文献1および特許文献2に開示された装置では、データ形式の違いは考慮されていないため、帳票Aのイの情報を、帳票Bのイ’に自動転記することは極めて困難である。また、特許文献1および特許文献2に開示された装置には、複数の転記元帳票を集約して、転記先帳票に転記することができないという問題もある。
【0010】
本発明の目的の一例は、上記問題を解消し、書類間でデータの転記を行なう場合において、データ形式が異なる項目間が存在しても自動的にデータの転記を行い得る、書類作成装置、書類作成方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本発明における書類作成装置は、転記元の書類の項目毎のデータを転記先の書類の各項目に転記するための書類作成装置であって、
前記転記元の書類の全部又は一部の項目に、当該項目の意味内容を示す意味データを付加する、データファイル作成部と、
前記転記元の書類の項目と、前記転記先の書類の項目とを対比して、一致する項目を特定し、前記転記元の書類に付加されている前記意味データを用いて、前記転記元の書類の一致した項目のデータを、前記転記先の書類の項目に転記する、データ転記部と、
を備えていることを特徴とする。
【0012】
また、上記目的を達成するため、本発明における書類作成方法は、転記元の書類の項目毎のデータを転記先の書類の各項目に転記するための書類作成方法であって、
(a)前記転記元の書類の全部又は一部の項目に、当該項目の意味内容を示す意味データを付加する、ステップと、
(b)前記転記元の書類の項目と、前記転記先の書類の項目とを対比して、一致する項目を特定し、前記転記元の書類に付加されている前記意味データを用いて、前記転記元の書類の一致した項目のデータを、前記転記先の書類の項目に転記する、ステップと、
を有することを特徴とする。
【0013】
更に、上記目的を達成するため、本発明におけるプログラムは、コンピュータによって、転記元の書類の項目毎のデータを転記先の書類の各項目に転記するためのプログラムであって、
前記コンピュータに、
(a)前記転記元の書類の全部又は一部の項目に、当該項目の意味内容を示す意味データを付加する、ステップと、
(b)前記転記元の書類の項目と、前記転記先の書類の項目とを対比して、一致する項目を特定し、前記転記元の書類に付加されている前記意味データを用いて、前記転記元の書類の一致した項目のデータを、前記転記先の書類の項目に転記する、ステップと、
を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
以上のように、本発明における、書類作成装置、書類作成方法、及びプログラムによれば、書類間でデータの転記を行なう場合において、データ形式が異なる項目間が存在しても自動的にデータの転記を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、本発明の実施の形態における書類作成装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、本実施の形態において用いられる書類の一例を示す図である。
【図3】図3は、本実施の形態で用いられる書式情報ファイルの一例を示す図である。
【図4】図4は、本実施の形態で用いられるコンボボックスの一例を示す図である。
【図5】図5は、本実施の形態で用いられるチェックボックスの一例を示す図である。
【図6】図6は、本実施の形態で用いられる選択丸印付加の一例を示す図である。
【図7】図7は、本実施の形態で用いられる書類データファイルの一例を示す図である。
【図8】図8は、本発明の実施の形態における書類作成装置が転記元の書類を作成する際の動作を示すフロー図である。
【図9】図9は、本実施の形態において生成される転記元の帳票の書類入力フォームの一例を示す図である。
【図10】図10は、図9に示された書類入力フォームにデータが入力された状態を示している。
【図11】図11は、本発明の実施の形態における書類作成装置が転記処理を実行する際の動作を示すフロー図である。
【図12】図12は、本実施の形態において生成される転記先の帳票の書類入力フォームの一例を示す図である。
【図13】図13は、本実施の形態において生成される転記先の帳票の書類データファイルの一例を示す図である。
【図14】図14は、本発明の実施の形態における書類作成装置を用いて複数の帳票を集約する処理を説明する図である。
【図15】図15は、本発明の実施の形態における書類作成装置を実現するコンピュータの一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(実施の形態)
以下、本発明の実施の形態における、書類作成装置、書類作成方法、およびプログラムについて、図1〜図14を参照しながら説明する。
【0017】
[装置構成]
最初に、図1を用いて、本実施の形態における書類作成装置100の構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態における書類作成装置の構成を示すブロック図である。
【0018】
図1に示すように、本実施の形態における書類作成装置100は、転記元の書類に含まれる項目毎のデータを転記先の書類の各項目に転記するための装置であり、主に、データファイル作成部203と、データ転記部204と、記憶部300とを備えている。
【0019】
データファイル作成部203は、転記元の書類の全部又は一部の項目に、当該項目の意味内容を示す意味データを付加することができる。データ転記部204は、転記元の書類の項目と、転記先の書類の項目とを対比して、一致する項目を特定し、データ転記部204は、転記元の書類に付加されている意味データを用いて、転記元の書類の一致した項目のデータを、転記先の書類の項目に転記する。
【0020】
このように、本実施の形態では、転送元の書類の項目に意味データを付加することができる。よって、転送元の項目がコンボボックスで、転送先の項目がテキストデータであり、両者の表現形式が異なるため、そのままデータを転記できない場合であっても、書類作成装置100は、意味データを手がかりにして、データを転記できる。即ち、本実施の形態によれば、書類間でデータの転記を行なう場合において、データ形式が異なる項目間が存在しても自動的にデータを転記することができる。
【0021】
ここで、図2〜図7を用いて、本実施の形態における書類装置の構成について更に具体的に説明する。まず、本実施の形態において、転記元及び転記先となる書類としては、帳票が挙げられる。よって、以降の説明では、帳票間の転記について説明する。図2は、本実施の形態において用いられる書類の一例を示す図である。図2においては、書類として帳票の例が示されている。
【0022】
また、図1に示すように、本実施の形態では、書類作成装置100は、データファイル作成部203およびデータ転記部204に加えて、書式選択部201と、書式情報表示部202と、記憶部300とを備えている。
【0023】
このうち、書誌情報表示部202は、書式選択部201の指示に応じて、転記元の候補となる書類の書式一覧または転記先の候補となる書類の書式一覧を、後述する表示装置101の画面に表示させる。
【0024】
書式選択部201は、まず、書誌情報表示部202に、転記元の候補となる書類の書式一覧を画面に表示させる。次いで、書式選択部201は、一覧表示された書式の中からのユーザの選択を受け付け、選択された書式を転記元の書類の書式とする。
【0025】
加えて、書式選択部201は、書誌情報表示部202に、転記先の候補となる書類の書式一覧も画面に表示させることができる。そして、書式選択部201は、一覧表示された書式の中からのユーザの選択を受け付け、選択された書式を転記先の書類の書式とすることもできる。
【0026】
また、図1に示すように、書類作成装置100には、表示装置101、操作機器102、印刷装置103といった周辺機器が接続されている。具体的には、表示装置101としては、CRT、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどの映像表示装置が挙げられる。操作機器102としては、カーソルキー、数字入力キー及び各種機能キーを備えたキーボード、ポインティングデバイスであるマウス、などが挙げられる。印刷装置103としては、帳票を印刷可能なプリンタなどが挙げられる。
【0027】
記憶部300は、書式情報ファイル301と、書類データファイル302とを記憶している。このうち、書式情報ファイル301は、帳票ごとに存在するファイルである。この書式情報ファイル301には、帳票名、帳票ID、帳票内の項目ごとの情報、レイアウト情報といった書式に関する情報が定義されている。また、実際の書式情報ファイル301の例としては、XMLファイル、またはINIファイルなどが想定されるが、本実施の形態はこれに限定されず、書式情報ファイル301は、データベースによって構築されていても良い。
【0028】
ここで、書式情報ファイル301の具体例について図3を用いて説明する。図3は、本実施の形態で用いられる書式情報ファイルの一例を示す図である。また、図3の書式情報に基づいて、上述した図2に示す帳票が作成されている。
【0029】
図3に示すように、書式情報ファイル301には、書式に関する情報、例えば、帳票情報、テキストボックス、コンボボックス、チェックボックス、選択丸印付加、固形文字、線、制御コントロールなどが登録されている。
【0030】
このうち、「帳票情報」は、帳票を識別するための情報である。テキストボックスの欄には、帳票上へのテキストボックスの表示に必要な情報、例えば、サイズ、項目名、位置、フォントなどが登録されている。
【0031】
また、「コンボボックス」の欄には、帳票上へのコンボボックスの表示に必要な情報、例えば、項目名、サイズ、フォント、位置などが登録されている。なお、コンボボックスとは、図4に示すように操作画面上に選択肢を表示させるボックスである。図4は、本実施の形態で用いられるコンボボックスの一例を示す図である。
【0032】
また、「チェックボックス」の欄には、帳票上へのチェックボックスの表示に必要な情報、例えば、項目名、サイズ、フォント、位置などが登録されている。なお、チェックボックスとは、図5に示すように、チェック記号の入力により意思表示を行なうボックスである。図5は、本実施の形態で用いられるチェックボックスの一例を示す図である。
【0033】
また、選択丸印付加の欄には、帳票上への選択丸印付加の表示に必要な情報、例えば、サイズ、フォント、位置などが登録されている。なお、選択丸印付加とは、図6に示すように、選択肢うち、選択される項目を丸で囲って表示する態様をいう。図6は、本実施の形態で用いられる選択丸印付加の一例を示す図である。
【0034】
書類データファイル302は、ユーザが、操作機器102を介して入力した情報であり、転送元となる書類そのものである。図7は、本実施の形態で用いられる書類データファイルの一例を示す図である。図7に示すように、書類データファイルは、項目毎にデータを有している。また、書類データファイル302は、対応する書式情報ファイル301を特定する情報(図7の例では「書式情報ファイル名」)を保持している。よって、書類データファイル302を用いることで、図2に示す帳票を、表示装置101に表示することができる。
【0035】
[装置の動作]
次に、本実施の形態における書類作成装置100の動作について図8を用いて説明する。また、本実施の形態では、書類作成装置100を動作させることによって、書類作成方法が実施される。よって、本実施の形態における書類作成方法の説明は、以下の書類作成装置100の動作説明に代える。
【0036】
[装置の動作:転記元の帳票の作成処理]
最初に、転記元の帳票(書類データファイル)の作成処理について図8を用いて説明する。図8は、本発明の実施の形態における書類作成装置が転記元の書類を作成する際の動作を示すフロー図である。
【0037】
図8に示すように、まず、書式選択部201が、帳票毎に、全ての書式情報ファイル301を解読し、転記元の書式の一覧データを作成する(ステップA1)。具体的には、書式選択部201は、書式情報ファイル30を解読して、書式名、書式名のよみがな、といった一覧表示する上で必要な情報を取得し、これらを用いて転記元の書式の一覧データを作成する。
【0038】
次に、書式選択部201は、書式情報表示部202に一覧データを送る。これにより、書式情報表示部202が、表示データとして一覧データを表示装置101に送り、これを表示させる(ステップA2)。
【0039】
ステップA2が実行されると、ユーザは表示装置101に表示された一覧から、操作機器102を介して、転記元となる帳票の書式を選択する。これにより、書誌選択部201は、ユーザの選択を受け付け、選択された書式を転記元の帳票の書式とする(ステップA3)。
【0040】
次に、書式情報表示部202は、ステップA3で選択された書式の書式情報ファイル301に登録されている情報に基づいて、動的に書類入力フォームを生成し、表示装置101に表示する(ステップA4)。図9は、本実施の形態において生成される転記元の帳票の書類入力フォームの一例を示す図である。なお、図9に示す書類入力フォームは、図3に示した書式情報ファイルに基づいて作成されている。
【0041】
ステップA4が実行されると、ユーザは、操作機器102を介して、書類入力フォームにデータを入力する。これにより、書類データファイル302が作成される。図10は、図9に示された書類入力フォームにデータが入力された状態を示している。
【0042】
ユーザによるデータ入力が行なわれると、データファイル作成部203は、書類入力フォーム上で入力された各項目について、入力値、項目ID、項目入力種別といった情報を取得し、書類データファイル302(図7参照)を作成する(ステップA5)。また、この時、データファイル作成部203は、ステップA3で特定された書式情報ファイル301のファイル名(書式情報ファイル名)も取得し、これを書類データファイル302に付加する。このようにして作成された書類データファイルが転記元の帳票となる。
【0043】
また、ステップA5では、図7に示すように、データファイル作成部203は、書類データフィル302の作成の際、意味データを作成し、書類入力フォームで入力対象となった項目に、当該項目の意味内容を示す意味データを付加する。
【0044】
具体的には、データファイル作成部203は、図7に示すように、転記元の書類の項目のうち、複数の選択肢の中からの選択によってデータが入力される項目(コンボボックス、チェックボックス、選択丸印付加)に、意味データを付加する。また、本実施の形態において、「意味データ」は、帳票上の表示形式及び入力形式にとらわれない、当該項目の意味内容そのものを特定するデータをいう。また、「意味データ」は、全ての帳票において統一して扱われる、データ形式及びデータそのものである。
【0045】
また、本実施の形態では、ステップ5においては、データファイル作成部203は、書類に含まれる2以上の項目を用いて、新たな項目(図7に示す制御コントロール)を作成することができる。
【0046】
具体的には、図7において、項目ID117−3は、書式情報ファイル301に定義してある制御コントロールであり、項目ID117と項目ID117−2(図3参照)との内容を結合することによって作成されている。同様に、項目ID105−2は、項目ID103と、項目ID104と、項目ID105との内容を結合することによって作成されている。
【0047】
更に、項目ID112−2は、現在の日付を基準として、項目ID109と、項目ID110と、項目ID111と、項目ID112とで構成される日付から年齢を計算することによって作成されている。
【0048】
このような項目は、元々の帳票には存在しない新たな項目であり、このような項目を活用することにより、転記効率の向上が期待できる。また、図7には図示していないが、本実施の形態では、データファイル作成部203は、これらの新たな項目に意味データを付加することもできる。
【0049】
その後、データファイル作成部203は、作成した書類データファイル302を記憶部300に記憶させる(ステップA6)。以上により、転記元の帳票(書類データファイル)の作成処理が終了する。
【0050】
[装置の動作:転記処理]
次に、転記元の帳票の各項目のデータを転記先の帳票の項目に転記する際の処理(転記処理)について図11を用いて説明する。図11は、本発明の実施の形態における書類作成装置が転記処理を実行する際の動作を示すフロー図である。
【0051】
図11に示すように、まず、書式選択部201が、帳票毎に、全ての書式情報ファイル301から書式名、書式名よみがなといった、転記先の書式を一覧表示する上で必要な情報を取得し、転記先の書式の一覧データを作成する(ステップB1)。
【0052】
次に、書式選択部201は、書式情報表示部202に転記先の書式の一覧データを送る。これにより、書式情報表示部202が、表示データとして、転記先の書式の一覧データを表示装置101に送り、これを表示させる(ステップB2)。
【0053】
ステップB2が実行されると、ユーザは表示装置101に表示された一覧から、操作機器102を介して、転記先となる帳票の書式を選択する。これにより、書誌選択部201は、ユーザの選択を受け付け、選択された書式を転記先の帳票の書式とする(ステップB3)。
【0054】
次に、書式情報表示部202は、上記で選択された転記先となる帳票の書式情報ファイル301に登録されている情報に基づいて、動的に書類入力フォームを生成し、表示装置101に表示する(ステップB4)。図12は、本実施の形態において生成される転記先の帳票の書類入力フォームの一例を示す図である。
【0055】
次に、ステップB4が実行されると、データ転記部204は、ユーザからの転記元となる帳票(書類データファイル302)の選択を受け付ける(ステップB5)。ステップB5では、データ転記部は、複数の書類データファイル302の選択を受け付けることもでき、更に、複数の書類データファイル302の選択を受け付ける場合は、転記の優先順位の指定を受け付けることもできる。
【0056】
次に、データ転記部204は、選択を受け付けた転記元の帳票のデータを、転記先の帳票に転記する(ステップB6)。具体的には、データ転記部204は、まず、転記先の帳票の全ての項目を取り出し、転記元の帳票の項目と転記先の帳票の項目とを対比して、項目IDが一致する項目を特定する。
【0057】
続いて、データ転記部204は、特定した一致する項目を、転記元の帳票の項目に意味データが付加されていない第1のグループと、転記元の帳票の項目に意味データ付加されている第2のグループとに分ける。なお、上述したように、本実施の形態では、意味データが付加されている項目は、コンボボックス、チェックボックス、選択丸印付加などである。
【0058】
そして、データ転記部204は、第1のグループについては、転記元の帳票の一致した項目のデータを、そのまま転記先の帳票の項目のデータとして転記する。一方、データ転記部204は、第2のグループについては、転記元の帳票の一致した項目のデータの表示形式を転記先の帳票における表示形式に変換し、表示形式が変換されたデータを転記する。また、この場合の変換には、例えば、転記先の帳票の書式情報ファイル301の入力種別、SQLなどの情報が用いられる。
【0059】
ここで、意味データを用いた転記について具体例を挙げて説明する。例えば、意味データのコード「10」が男、男性、MEN、Mといった意味を表し、コード「11」が女、女性、WOMEN、Wといった意味を表すとする。そして、転記元の書類データファイルの意味データにコード「10」が登録されているとする。
【0060】
この場合において、転記先の項目の入力種別がコンボボックスであって、そのまま転記でなくても、データ転記部204は、転記元の意味データを手がかりとして、転記先の書式情報ファイル301に記憶されている情報の中から、この意味データのコード「10」に合致する情報を特定できる。そして、データ転記部204は、転記元のデータの形式を、特定した情報の形式に変換し、転記先に登録する。
【0061】
以上により、転記処理が終了する。この結果、転記先の帳票として、図13に示す書類データファイルが作成される。図13は、本実施の形態において生成される転記先の帳票の書類データファイルの一例を示す図である。
【0062】
[装置の動作:集約処理]
次に、図14を用いて、複数の帳票を転記元として用いて、一つの転記先の帳票に集約する場合について説明する。図14は、本発明の実施の形態における書類作成装置を用いて複数の帳票を集約する処理を説明する図である。
【0063】
図14の例では、転記先の表形式以外の項目については、転記の優先順位が高い転記元帳票から順に、図11のステップB6で示した処理と同様に、転記先と転記元の項目IDが一致した場合に転記を行う。なお、転記先の帳票から既に転記が終了している項目、またはユーザが自分で既に入力している項目については、転記は実行されない。
【0064】
具体的には、データ転記部204は、転記先の表形式の項目として、「NO」、「項目カ」、「項目キ」、「項目ク」、「項目ケ」、「項目コ」の項目IDを特定し、転記元の書類データファイル302に対して検索を行う。このとき、「NO」、「項目カ」、「項目キ」、「項目ク」、「項目ケ」、「項目コ」の項目ID全てが、転記元の帳票に存在している必要はなく、一つでも存在した場合、データ転記部204は、転記先の帳票における転記場所の項目を特定し、転記処理を実行する。
【0065】
また、図14に示すように、本実施の形態では、転記先の表形式の項目である「NO」、「項目カ」、「項目キ」、「項目ク」、「項目ケ」、「項目コ」の各行を1セットとし、データ転記部204は、先頭行から順に当該1セットが全て未入力か確認し、未入力の場合に転記を行うことができる。また、この場合、データ転記部204は、未入力の1セットが確認できるまで1行ずつセットをずらして確認する。
【0066】
更に、最終行まで入力されており、且つ、転記先の帳票が継続帳票を必要とする場合、書式情報表示部202は、継続帳票の書式情報ファイル301に記憶された情報に基づいて、動的に書類入力フォームを生成して、これを表示装置101に表示させることもできる。この場合、データ転記部204は、継続帳票の表形式の項目について、先頭行から順に1セットが未入力かどうかを判定し、その上で転記を実行する。なお、転記先の帳票が、継続帳票を必要とせず、最終行の1セットが未入力でなかった場合には、データ転送部204は、転記を行わず、処理を終了する。
【0067】
[実施の形態の効果]
以上のように、本実施の形態では、書類データファイルに、統一された意味データが付与されるため、帳票間の項目種別に影響を受けることなく、帳票間で項目転記を容易に行うことができる。また、複数帳票を1つの帳票に集約して転記を行うことができる。この結果、ユーザにおける労力が軽減される。
【0068】
また、本実施の形態では、書式情報ファイルに、帳票上には存在していなかった、新たな項目を作り出すことができ、更に、新たな項目に、新たな意味をもつ意味データを付与することができる。このため、転記効率の向上が図られる。
【0069】
更に、本実施の形態では、書式情報ファイルと書類データファイルとに分けられているため、書式情報ファイルを修正することにより、入力した帳票内容に影響を与えることなく、帳票のレイアウトなどを変更することができる。
【0070】
また、本実施の形態では、上述したように、書式情報ファイルは、データベースによって構築されていても良く、同様に、書類データファイルも、ファイルに限られず、データベースによって構築されていても良い。
【0071】
[プログラム]
本発明の実施の形態におけるプログラムは、コンピュータに、図8に示すステップA1〜A6、及び図11に示すステップB1〜B6を実行させるプログラムであれば良い。このプログラムをコンピュータにインストールし、実行することによって、本実施の形態における書類作成装置と書類作成方法とを実現することができる。この場合、コンピュータのCPU(Central Processing Unit)は、書式選択部201、書式情報表示部202、データファイル作成部203、データ転記部204として機能し、処理を行なう。
【0072】
また、本実施の形態では、コンピュータに備えられたハードディスク等の記憶装置が記憶部300として機能する。但し、本実施の形態では、記憶部300は、当該プログラムがインストールされるコンピュータとは別のコンピュータ(データベース)によって構築されていても良い。
【0073】
ここで、本実施の形態実施の形態におけるプログラムを実行することによって、書類作成装置100を実現するコンピュータについて図15を用いて説明する。図15は、本発明の実施の形態における書類作成装置を実現するコンピュータの一例を示すブロック図である。
【0074】
図15に示すように、コンピュータ110は、CPU111と、メインメモリ112と、記憶装置113と、入力インターフェイス114と、表示コントローラ115と、データリーダ/ライタ116と、通信インターフェイス117とを備える。これらの各部は、バス121を介して、互いにデータ通信可能に接続される。
【0075】
CPU111は、記憶装置113に格納された、本実施の形態におけるプログラム(コード)をメインメモリ112に展開し、これらを所定順序で実行することにより、各種の演算を実施する。メインメモリ112は、典型的には、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性の記憶装置である。また、本実施の形態におけるプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体120に格納された状態で提供される。なお、本実施の形態におけるプログラムは、通信インターフェイス117を介して接続されたインターネット上で流通するものであっても良い。
【0076】
また、記憶装置113の具体例としては、ハードディスクの他、フラッシュメモリ等の半導体記憶装置が挙げられる。入力インターフェイス114は、CPU111と、キーボード及びマウスといった入力機器118との間のデータ伝送を仲介する。表示コントローラ115は、ディスプレイ装置119と接続され、ディスプレイ装置119での表示を制御する。データリーダ/ライタ116は、CPU111と記録媒体120との間のデータ伝送を仲介し、記録媒体120からのプログラムの読み出し、及びコンピュータ110における処理結果の記録媒体120への書き込みを実行する。通信インターフェイス117は、CPU111と、他のコンピュータとの間のデータ伝送を仲介する。
【0077】
また、記録媒体120の具体例としては、CF(Compact Flash)及びSD(Secure Digital)等の汎用的な半導体記憶デバイス、フレキシブルディスク(Flexible Disk)等の磁気記憶媒体、又はCD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)などの光学記憶媒体が挙げられる。
【0078】
上述した実施の形態の一部又は全部は、以下に記載する(付記1)〜(付記21)によって表現することができるが、以下の記載に限定されるものではない。
【0079】
(付記1)
転記元の書類の項目毎のデータを転記先の書類の各項目に転記するための書類作成装置であって、
前記転記元の書類の全部又は一部の項目に、当該項目の意味内容を示す意味データを付加する、データファイル作成部と、
前記転記元の書類の項目と、前記転記先の書類の項目とを対比して、一致する項目を特定し、前記転記元の書類に付加されている前記意味データを用いて、前記転記元の書類の一致した項目のデータを、前記転記先の書類の項目に転記する、データ転記部と、
を備えていることを特徴とする書類作成装置。
【0080】
(付記2)
前記データファイル作成部が、前記転記元の書類の項目のうち、複数の選択肢の中からの選択によってデータが入力される項目に、前記意味データを付加する、付記1に記載の書類作成装置。
【0081】
(付記3)
前記転記元の書類の各項目と、前記転記先の書類の各項目とに、同一の基準に沿ってIDが付与されており、
前記データ転記部が、前記転記元の書類の項目と、前記転記先の書類の項目とを、対比して、前記IDが一致する項目を特定し、
特定した一致する項目を、前記転記元の書類の項目に意味データが付加されていない第1のグループと、前記転記元の書類の項目に意味データ付加されている第2のグループとに分け、
前記第1のグループについては、前記転記元の書類の一致した項目のデータを、そのまま前記転記先の書類の項目のデータとして転記し、
前記第2のグループについては、前記転記元の書類の一致した項目のデータの表示形式を前記転記先の書類における表示形式に変換し、表示形式が変換された、前記転記元の書類の一致した項目のデータを転記する、
付記2に記載の書類作成装置。
【0082】
(付記4)
前記転記元の候補となる書類の書式一覧を画面に表示し、一覧表示された書式の中からの選択を受け付け、選択された書式を前記転記元の書類の書式とする、書式選択部を更に備え、
前記データファイル作成部が、
前記選択された書式に含まれる各項目へのデータの入力を受け付け、受け付けた各項目のデータに基づいて、前記転記元の書類を作成する、
付記1〜3のいずれかに記載の書類作成装置。
【0083】
(付記5)
前記書式選択部が、更に、前記転記先の候補となる書類の書式一覧を画面に表示し、一覧表示された書式の中からの選択を受け付け、選択された書式を前記転記先の書類の書式とし、
前記データ転記部が、前記転記元の書類の指定を受け付け、指定された前記転送元の書類の項目と、選択された前記転送先の書類の処理の項目とを対比して、一致する項目を特定し、指定された前記転記元の書類に付加されている前記意味データを用いて、前記転記元の書類の一致した項目のデータを、前記転記先の書類の項目に転記する、
付記1〜4のいずれかに記載の書類作成装置。
【0084】
(付記6)
前記データ転記部が、前記転記元の書類として複数の書類の指定を受け付け、指定された各書類の項目と、選択された前記転送先の書類の処理の項目とを対比して、一致する項目を特定し、指定された各書類に付加されている前記意味データを用いて、各書類の一致した項目のデータを、前記転記先の書類の項目に転記する、
付記5に記載の書類作成装置。
【0085】
(付記7)
前記データファイル作成部が、書類に含まれる2以上の項目を用いて、新たな項目を作成し、更に、前記新たな項目に前記意味データを付加し、
前記データ転記部が、前記新たな項目を加えて対比を行なう、
付記1〜6のいずれかに記載の書類作成装置。
【0086】
(付記8)
転記元の書類の項目毎のデータを転記先の書類の各項目に転記するための書類作成方法であって、
(a)前記転記元の書類の全部又は一部の項目に、当該項目の意味内容を示す意味データを付加する、ステップと、
(b)前記転記元の書類の項目と、前記転記先の書類の項目とを対比して、一致する項目を特定し、前記転記元の書類に付加されている前記意味データを用いて、前記転記元の書類の一致した項目のデータを、前記転記先の書類の項目に転記する、ステップと、
を有することを特徴とする書類作成方法。
【0087】
(付記9)
前記(a)のステップで、前記転記元の書類の項目のうち、複数の選択肢の中からの選択によってデータが入力される項目に、前記意味データを付加する、付記8に記載の書類作成方法。
【0088】
(付記10)
前記転記元の書類の各項目と、前記転記先の書類の各項目とに、同一の基準に沿ってIDが付与されており、
前記(b)のステップで、前記転記元の書類の項目と、前記転記先の書類の項目とを、対比して、前記IDが一致する項目を特定し、
特定した一致する項目を、前記転記元の書類の項目に意味データが付加されていない第1のグループと、前記転記元の書類の項目に意味データ付加されている第2のグループとに分け、
前記第1のグループについては、前記転記元の書類の一致した項目のデータを、そのまま前記転記先の書類の項目のデータとして転記し、
前記第2のグループについては、前記転記元の書類の一致した項目のデータの表示形式を前記転記先の書類における表示形式に変換し、表示形式が変換された、前記転記元の書類の一致した項目のデータを転記する、
付記9に記載の書類作成方法。
【0089】
(付記11)
(c)前記転記元の候補となる書類の書式一覧を画面に表示し、一覧表示された書式の中からの選択を受け付け、選択された書式を前記転記元の書類の書式とする、ステップと、
(d)前記(c)のステップで選択された書式に含まれる各項目へのデータの入力を受け付け、受け付けた各項目のデータに基づいて、前記転記元の書類を作成する、ステップと、
を更に有する、付記8〜10のいずれかに記載の書類作成方法。
【0090】
(付記12)
(e)前記転記先の候補となる書類の書式一覧を画面に表示し、一覧表示された書式の中からの選択を受け付け、選択された書式を前記転記先の書類の書式とする、ステップを更に有し、
前記(b)のステップで、前記転記元の書類の指定を受け付け、指定された前記転送元の書類の項目と、選択された前記転送先の書類の処理の項目とを対比して、一致する項目を特定し、指定された前記転記元の書類に付加されている前記意味データを用いて、前記転記元の書類の一致した項目のデータを、前記転記先の書類の項目に転記する、
付記8〜11のいずれかに記載の書類作成方法。
【0091】
(付記13)
前記(b)のステップで、前記転記元の書類として複数の書類の指定を受け付け、指定された各書類の項目と、選択された前記転送先の書類の処理の項目とを対比して、一致する項目を特定し、指定された各書類に付加されている前記意味データを用いて、各書類の一致した項目のデータを、前記転記先の書類の項目に転記する、
付記12に記載の書類作成方法。
【0092】
(付記14)
前記(a)のステップで、書類に含まれる2以上の項目を用いて、新たな項目を作成し、更に、前記新たな項目に前記意味データを付加し、
前記(b)のステップで、前記新たな項目を加えて対比を行なう、
付記8〜13のいずれかに記載の書類作成方法。
【0093】
(付記15)
コンピュータによって、転記元の書類の項目毎のデータを転記先の書類の各項目に転記するためのプログラムであって、
前記コンピュータに、
(a)前記転記元の書類の全部又は一部の項目に、当該項目の意味内容を示す意味データを付加する、ステップと、
(b)前記転記元の書類の項目と、前記転記先の書類の項目とを対比して、一致する項目を特定し、前記転記元の書類に付加されている前記意味データを用いて、前記転記元の書類の一致した項目のデータを、前記転記先の書類の項目に転記する、ステップと、
を実行させるプログラム。
【0094】
(付記16)
前記(a)のステップで、前記転記元の書類の項目のうち、複数の選択肢の中からの選択によってデータが入力される項目に、前記意味データを付加する、付記15に記載のプログラム。
【0095】
(付記17)
前記転記元の書類の各項目と、前記転記先の書類の各項目とに、同一の基準に沿ってIDが付与されており、
前記(b)のステップで、前記転記元の書類の項目と、前記転記先の書類の項目とを、対比して、前記IDが一致する項目を特定し、
特定した一致する項目を、前記転記元の書類の項目に意味データが付加されていない第1のグループと、前記転記元の書類の項目に意味データ付加されている第2のグループとに分け、
前記第1のグループについては、前記転記元の書類の一致した項目のデータを、そのまま前記転記先の書類の項目のデータとして転記し、
前記第2のグループについては、前記転記元の書類の一致した項目のデータの表示形式を前記転記先の書類における表示形式に変換し、表示形式が変換された、前記転記元の書類の一致した項目のデータを転記する、
付記16に記載のプログラム。
【0096】
(付記18)
(c)前記転記元の候補となる書類の書式一覧を画面に表示し、一覧表示された書式の中からの選択を受け付け、選択された書式を前記転記元の書類の書式とする、ステップと、
(d)前記(c)のステップで選択された書式に含まれる各項目へのデータの入力を受け付け、受け付けた各項目のデータに基づいて、前記転記元の書類を作成する、ステップと、
を更に前記コンピュータに実行させる、付記15〜17のいずれかに記載のプログラム。
【0097】
(付記19)
(e)前記転記先の候補となる書類の書式一覧を画面に表示し、一覧表示された書式の中からの選択を受け付け、選択された書式を前記転記先の書類の書式とする、ステップを更に前記コンピュータに実行させ、
前記(b)のステップで、前記転記元の書類の指定を受け付け、指定された前記転送元の書類の項目と、選択された前記転送先の書類の処理の項目とを対比して、一致する項目を特定し、指定された前記転記元の書類に付加されている前記意味データを用いて、前記転記元の書類の一致した項目のデータを、前記転記先の書類の項目に転記する、
付記15〜18のいずれかに記載のプログラム。
【0098】
(付記20)
前記(b)のステップで、前記転記元の書類として複数の書類の指定を受け付け、指定された各書類の項目と、選択された前記転送先の書類の処理の項目とを対比して、一致する項目を特定し、指定された各書類に付加されている前記意味データを用いて、各書類の一致した項目のデータを、前記転記先の書類の項目に転記する、
付記19に記載のプログラム。
【0099】
(付記21)
前記(a)のステップで、書類に含まれる2以上の項目を用いて、新たな項目を作成し、更に、前記新たな項目に前記意味データを付加し、
前記(b)のステップで、前記新たな項目を加えて対比を行なう、
付記15〜20のいずれかに記載のプログラム。
【産業上の利用可能性】
【0100】
以上のように、本発明によれば、書類間でデータの転記を行なう場合において、データ形式が異なる項目間が存在しても自動的にデータの転記を行うことができる。よって、本発明は、学校事務及び医療事務などの事務処理に用いる帳票、流通業などで使用される注文書及び納品書などの帳票、警察業務における捜査関係帳票、などの作成及び管理に有用となる。
【符号の説明】
【0101】
100 書類作成装置
101 表示装置
103 操作機器
104 印刷装置
110 コンピュータ
111 CPU
112 メインメモリ
113 記憶装置
114 入力インターフェイス
115 表示コントローラ
116 データリーダ/ライタ
117 通信インターフェイス
118 入力機器
119 ディスプレイ装置
120 記録媒体
121 バス
201 書式選択部
202 書式情報表示部
203 データファイル作成部
204 データ転記部
300 記憶部
301 書式情報ファイル
302 書類データファイル
【特許請求の範囲】
【請求項1】
転記元の書類の項目毎のデータを転記先の書類の各項目に転記するための書類作成装置であって、
前記転記元の書類の全部又は一部の項目に、当該項目の意味内容を示す意味データを付加する、データファイル作成部と、
前記転記元の書類の項目と、前記転記先の書類の項目とを対比して、一致する項目を特定し、前記転記元の書類に付加されている前記意味データを用いて、前記転記元の書類の一致した項目のデータを、前記転記先の書類の項目に転記する、データ転記部と、
を備えていることを特徴とする書類作成装置。
【請求項2】
前記データファイル作成部が、前記転記元の書類の項目のうち、複数の選択肢の中からの選択によってデータが入力される項目に、前記意味データを付加する、請求項1に記載の書類作成装置。
【請求項3】
前記転記元の書類の各項目と、前記転記先の書類の各項目とに、同一の基準に沿ってIDが付与されており、
前記データ転記部が、前記転記元の書類の項目と、前記転記先の書類の項目とを、対比して、前記IDが一致する項目を特定し、
特定した一致する項目を、前記転記元の書類の項目に意味データが付加されていない第1のグループと、前記転記元の書類の項目に意味データ付加されている第2のグループとに分け、
前記第1のグループについては、前記転記元の書類の一致した項目のデータを、そのまま前記転記先の書類の項目のデータとして転記し、
前記第2のグループについては、前記転記元の書類の一致した項目のデータの表示形式を前記転記先の書類における表示形式に変換し、表示形式が変換された、前記転記元の書類の一致した項目のデータを転記する、
請求項2に記載の書類作成装置。
【請求項4】
前記転記元の候補となる書類の書式一覧を画面に表示し、一覧表示された書式の中からの選択を受け付け、選択された書式を前記転記元の書類の書式とする、書式選択部を更に備え、
前記データファイル作成部が、
前記選択された書式に含まれる各項目へのデータの入力を受け付け、受け付けた各項目のデータに基づいて、前記転記元の書類を作成する、
請求項1〜3のいずれかに記載の書類作成装置。
【請求項5】
前記書式選択部が、更に、前記転記先の候補となる書類の書式一覧を画面に表示し、一覧表示された書式の中からの選択を受け付け、選択された書式を前記転記先の書類の書式とし、
前記データ転記部が、前記転記元の書類の指定を受け付け、指定された前記転送元の書類の項目と、選択された前記転送先の書類の処理の項目とを対比して、一致する項目を特定し、指定された前記転記元の書類に付加されている前記意味データを用いて、前記転記元の書類の一致した項目のデータを、前記転記先の書類の項目に転記する、
請求項1〜4のいずれかに記載の書類作成装置。
【請求項6】
前記データ転記部が、前記転記元の書類として複数の書類の指定を受け付け、指定された各書類の項目と、選択された前記転送先の書類の処理の項目とを対比して、一致する項目を特定し、指定された各書類に付加されている前記意味データを用いて、各書類の一致した項目のデータを、前記転記先の書類の項目に転記する、
請求項5に記載の書類作成装置。
【請求項7】
前記データファイル作成部が、書類に含まれる2以上の項目を用いて、新たな項目を作成し、更に、前記新たな項目に前記意味データを付加し、
前記データ転記部が、前記新たな項目を加えて対比を行なう、
請求項1〜6のいずれかに記載の書類作成装置。
【請求項8】
転記元の書類の項目毎のデータを転記先の書類の各項目に転記するための書類作成方法であって、
(a)前記転記元の書類の全部又は一部の項目に、当該項目の意味内容を示す意味データを付加する、ステップと、
(b)前記転記元の書類の項目と、前記転記先の書類の項目とを対比して、一致する項目を特定し、前記転記元の書類に付加されている前記意味データを用いて、前記転記元の書類の一致した項目のデータを、前記転記先の書類の項目に転記する、ステップと、
を有することを特徴とする書類作成方法。
【請求項9】
コンピュータによって、転記元の書類の項目毎のデータを転記先の書類の各項目に転記するためのプログラムであって、
前記コンピュータに、
(a)前記転記元の書類の全部又は一部の項目に、当該項目の意味内容を示す意味データを付加する、ステップと、
(b)前記転記元の書類の項目と、前記転記先の書類の項目とを対比して、一致する項目を特定し、前記転記元の書類に付加されている前記意味データを用いて、前記転記元の書類の一致した項目のデータを、前記転記先の書類の項目に転記する、ステップと、
を実行させるプログラム。
【請求項1】
転記元の書類の項目毎のデータを転記先の書類の各項目に転記するための書類作成装置であって、
前記転記元の書類の全部又は一部の項目に、当該項目の意味内容を示す意味データを付加する、データファイル作成部と、
前記転記元の書類の項目と、前記転記先の書類の項目とを対比して、一致する項目を特定し、前記転記元の書類に付加されている前記意味データを用いて、前記転記元の書類の一致した項目のデータを、前記転記先の書類の項目に転記する、データ転記部と、
を備えていることを特徴とする書類作成装置。
【請求項2】
前記データファイル作成部が、前記転記元の書類の項目のうち、複数の選択肢の中からの選択によってデータが入力される項目に、前記意味データを付加する、請求項1に記載の書類作成装置。
【請求項3】
前記転記元の書類の各項目と、前記転記先の書類の各項目とに、同一の基準に沿ってIDが付与されており、
前記データ転記部が、前記転記元の書類の項目と、前記転記先の書類の項目とを、対比して、前記IDが一致する項目を特定し、
特定した一致する項目を、前記転記元の書類の項目に意味データが付加されていない第1のグループと、前記転記元の書類の項目に意味データ付加されている第2のグループとに分け、
前記第1のグループについては、前記転記元の書類の一致した項目のデータを、そのまま前記転記先の書類の項目のデータとして転記し、
前記第2のグループについては、前記転記元の書類の一致した項目のデータの表示形式を前記転記先の書類における表示形式に変換し、表示形式が変換された、前記転記元の書類の一致した項目のデータを転記する、
請求項2に記載の書類作成装置。
【請求項4】
前記転記元の候補となる書類の書式一覧を画面に表示し、一覧表示された書式の中からの選択を受け付け、選択された書式を前記転記元の書類の書式とする、書式選択部を更に備え、
前記データファイル作成部が、
前記選択された書式に含まれる各項目へのデータの入力を受け付け、受け付けた各項目のデータに基づいて、前記転記元の書類を作成する、
請求項1〜3のいずれかに記載の書類作成装置。
【請求項5】
前記書式選択部が、更に、前記転記先の候補となる書類の書式一覧を画面に表示し、一覧表示された書式の中からの選択を受け付け、選択された書式を前記転記先の書類の書式とし、
前記データ転記部が、前記転記元の書類の指定を受け付け、指定された前記転送元の書類の項目と、選択された前記転送先の書類の処理の項目とを対比して、一致する項目を特定し、指定された前記転記元の書類に付加されている前記意味データを用いて、前記転記元の書類の一致した項目のデータを、前記転記先の書類の項目に転記する、
請求項1〜4のいずれかに記載の書類作成装置。
【請求項6】
前記データ転記部が、前記転記元の書類として複数の書類の指定を受け付け、指定された各書類の項目と、選択された前記転送先の書類の処理の項目とを対比して、一致する項目を特定し、指定された各書類に付加されている前記意味データを用いて、各書類の一致した項目のデータを、前記転記先の書類の項目に転記する、
請求項5に記載の書類作成装置。
【請求項7】
前記データファイル作成部が、書類に含まれる2以上の項目を用いて、新たな項目を作成し、更に、前記新たな項目に前記意味データを付加し、
前記データ転記部が、前記新たな項目を加えて対比を行なう、
請求項1〜6のいずれかに記載の書類作成装置。
【請求項8】
転記元の書類の項目毎のデータを転記先の書類の各項目に転記するための書類作成方法であって、
(a)前記転記元の書類の全部又は一部の項目に、当該項目の意味内容を示す意味データを付加する、ステップと、
(b)前記転記元の書類の項目と、前記転記先の書類の項目とを対比して、一致する項目を特定し、前記転記元の書類に付加されている前記意味データを用いて、前記転記元の書類の一致した項目のデータを、前記転記先の書類の項目に転記する、ステップと、
を有することを特徴とする書類作成方法。
【請求項9】
コンピュータによって、転記元の書類の項目毎のデータを転記先の書類の各項目に転記するためのプログラムであって、
前記コンピュータに、
(a)前記転記元の書類の全部又は一部の項目に、当該項目の意味内容を示す意味データを付加する、ステップと、
(b)前記転記元の書類の項目と、前記転記先の書類の項目とを対比して、一致する項目を特定し、前記転記元の書類に付加されている前記意味データを用いて、前記転記元の書類の一致した項目のデータを、前記転記先の書類の項目に転記する、ステップと、
を実行させるプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2012−220965(P2012−220965A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−82437(P2011−82437)
【出願日】平成23年4月4日(2011.4.4)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.COMPACTFLASH
【出願人】(390001395)NECシステムテクノロジー株式会社 (438)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年4月4日(2011.4.4)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.COMPACTFLASH
【出願人】(390001395)NECシステムテクノロジー株式会社 (438)
【Fターム(参考)】
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