説明

書類画像データの入力システム

【課題】中綴じ印刷された書類を、他の形態で印刷したり送信したりすることが、たとえ装置に不慣れなユーザであっても、簡単に、間違うことなく実施できる、使い易い書類画像データの入力システムを提供する。
【解決手段】本発明の画像形成装置は、パネル制御部111が、読み取った1枚目の原稿の表面の画像のプレビュー画像を表示させると共に、中綴じ原稿書類における読み取りを開始した面が、表紙/裏表紙の面か中央の面かをユーザに選択させるための読み取り開始面指定画面を表示して、選択させる。画像処理部114は、読み取り枚数の情報、左開き或いは右開きの情報を、及びユーザが指定した読み取り開始面の情報を基に定まる順序規則に基づいて、分割したページごとの画像データを並べ替えて、ページ順に並べ替える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スキャン機能を有するMFPなどの画像処理システムにおける書類原稿の画像データを読み取る書類画像データの入力システム関する。
【背景技術】
【0002】
近年、MFP(Multi Function Peripherals)または複合機などと呼ばれる多機能型の印刷装置およびパーソナルコンピュータの周辺機器として用いられる印刷装置において、2in1等のNin1印刷(「N」は2以上の自然数)、中綴じ印刷などの応用的な印刷を行うことができるようになった。
【0003】
「Nin1印刷」とは、1枚の用紙の1つの面をN領域に分割し、1つの領域に書類(原稿)の1ページ分のコンテンツを印刷する印刷手法のことである。つまり、2in1であれば1枚の記録紙の1つの面に2ページ分のコンテンツを印刷し、4in1印刷であれば、1枚の記録紙の1つの面を4つの領域に分割し、書類の4ページ分のコンテンツを印刷する。
【0004】
また、「中綴じ印刷」とは、1枚または複数枚の用紙を半分に折ったときの折り代を綴じ代にして綴じれば小冊子、パンフレット、または週刊誌などの形態に仕上げられるように画像を印刷する印刷手法のことであり、用紙の両面に、2ページ分ずつのコンテンツが印刷される。「中綴じ印刷」には、半分に折った状態で、綴じ代が左辺変に位置して左に開く左開きと、綴じ代が右辺に位置して右に開く右開き、及び綴じ代が上辺に位置して上に開く上開きがある。
【0005】
このように、近年の印刷装置によると、様々な形態でページを配置して印刷を行うことができる。
【0006】
ところで、1枚の用紙の1つの面に1ページ分のコンテンツだけが印刷されたノーマルな印刷物であれば、片面の印刷物であるか両面の印刷物であるかを指定して読み取らせることで、スキャンして得られた各画像が何ページ目のものであるのか簡単に特定できる。したがって、これを、Nin1や、中綴じ等の他の形態にコピーすることは比較的に容易に行える。
【0007】
しかしながら、Nin1または中綴じの形態の印刷物については、スキャンして得られた各画像が、書類の中のどの部分にどのページのコンテンツに対応するかの特定が、ノーマルな印刷物の場合よりも難しいため、他の形態にコピーすることは難しい。
【0008】
このような問題を解決するものとして、例えば、特許文献1がある。これには、1枚の記録紙の1つの面に複数ページ分のコンテンツが印刷された書類であっても、その書類をスキャンして得られた各ページの画像のページ順を認識することができる技術が記載されている。
【0009】
これによれば、書類におけるページの配置の形態をユーザが選択することで、選択結果に基づいて、画像形成装置が、書類の1ページごとの画像であるページ画像を抽出し、抽出されたページ画がその書類の何ページ目の画像であるかを、そのページ画像が描かれていた用紙がスキャンされた順番、そのページ画像が用紙に描かれていた位置、およびその書類のページの配置の形態に基づいて判別する。そして、ページ順に並べ換えた画像を新たにNin1印刷したり、データ送信したりすることが記載されている。
【特許文献1】特開2007−13799号公報(2007年1月18日公開)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上記従来の構成は、画像形成装置の原稿セットトレイに対し、ユーザが間違いなく書類(原稿)をセットしたことを前提としているため、ユーザが書類のセットのし方を間違うと、如何に書類のページの配置の形態を正しく選択したとしても、ページ順に並べ換えられたデータを得ることはできないといった問題がある。
【0011】
特に、この場合、ジョブが印刷であれば、印刷結果を確認することで、ユーザはセットのし方を間違えたことに気が付いてやり直すことができるが、ジョブが送信である場合は、間違いに気がつくことなく、ページ順が正しくないデータを送付してしまう。
【0012】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、中綴じ印刷された書類を、他の形態で印刷したり、送信したりすることが、たとえ装置に不慣れなユーザであっても、簡単に、間違うことなく実施できる、使い易い書類画像データの入力システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の書類画像データの入力システムは、上記課題を解決するために、原稿読取部にて中綴じ原稿書類を構成する各原稿の各面の画像データを読み取り、画像処理手段が、読み取った前記各原稿の各面に含まれる画像データである面画像データを、ページごとの画像データであるページ画像データに分割し、ページ順に並べ替える書類画像データの入力システムにおいて、前記中綴じ原稿書類の開き方向をユーザに指定させるための開き方向指定手段と、前記原稿読取部における原稿読み取り開始面が、前記中綴じ原稿書類の表紙/裏表紙の面、或いは前記中綴じ原稿書類の中央の面のいずれであるかをユーザに指定させるための読み取り開始面指定手段とを備え、前記画像処理手段は、前記原稿読取部が中綴じ原稿書類を読み取ることで得た当該中綴じ原稿書類を構成する原稿の枚数の情報と、前記開き方向指定手段及び読み取り開始面指定手段にて得た、開き方向の情報及び読み取り開始面の情報とを基に、前記ページ画像データをページ順に並べ替えることを特徴としている。
【0014】
これによれば、開き方向指定手段が、ユーザに中綴じ原稿書類の開き方向を指定させる。開き方向としては、例えば、左開き、右開き、上開きの何れかを指定させる。また、読み取り開始面指定手段が、ユーザに前記中綴じ原稿書類における読み取りを開始した面が、表紙/裏表紙の面或いは中央の面のいずれであるかを指定させる。
【0015】
そして、画像処理手段は、原稿読取部が中綴じ原稿書類を読み取ることで得た当該中綴じ原稿書類を構成する原稿の枚数の情報と、開き方向指定手段及び読み取り開始面指定手段を用いてユーザに指定させた、開き方向の情報及び読み取り開始面の情報とを基に、ページ画像データをページ順に並べ替える。
【0016】
中綴じ原稿書類は、書類を構成する原稿の枚数と、書類の開き方向とで、ページ配置が決まっており、ページ配置の規則の情報を予め保持しておくことで、書類を構成する原稿の枚数と、書類の開き方向とを指定することで、ページ順に並べ替えることができる。ここでは、さらに、読み取りを開始した面が、表紙/裏表紙の面或いは中央の面のいずれであるかを情報として用い、書類を構成する原稿の枚数と、書類の開き方向と、読み取り開始面の情報とで、ページ配置を規則の情報を予め保持している。
【0017】
例えば、原稿セットトレイに中綴じ原稿書類をセットするにあたり、ユーザは、表紙/裏表紙を上に向けて置くべきか、表紙/裏表紙を下に向けて置くべきかわからないことがある。このような場合、読み取り開始面の情報を含めていなかった前記従来公報の並べ替え技術では、ユーザが中綴じ原稿書類を間違えてセットし、例えば表紙/裏表紙の面から読み取らせるべきであったのに、中央の面から読み取らせてしまった場合、正しくセットし直して読み直すことが必要であった。
【0018】
本発明によれば、読み取り開始面指定手段を用いて、読み取りを開始した面が、表紙/裏表紙の面或いは中央の面のいずれであるかを選択することで、中綴じ原稿書類をセットし直して読み直しさせるなどの処理を行うことなく、中綴じ原稿書類をページ順に並べ換えた画像データを得ることができる。
【0019】
本発明の書類画像データの入力システムは、さらに、前記原稿読取部が読み取った前記中綴じ原稿書類の面画像データを基に原稿読み取り開始面の画像を含むプレビュー画像を表示部に表示させるプレビュー画像表示制御手段を備える構成とすることもできる。
【0020】
ユーザによっては、読み取り開始面を指定するよう促されても、表紙/裏表紙の面であるのか、中央の面であるのかを簡単に指定することが難しいこともある。
【0021】
上記構成によれば、原稿読取部が読み取った1枚目の原稿の表面の画像のプレビュー画像が表示部に表示されるので、プレビュー画像を確認することにより、ユーザは、読み取りを開始した面が、表紙/裏表紙の面或いは中央の面のいずれであるかを、容易に選択することができる。
【0022】
本発明の書類画像データの入力システムは、さらに、前記原稿読取部が読み取った前記中綴じ原稿書類の各面画像データを、正しい向きにセットされた中綴じ原稿書類を読み取った各面画像データの向きと同じにするための回転処理をユーザに選択させるための回転処理選択手段を備え、前記画像処理手段は、ユーザにて選択された回転処理の情報と開き方向の情報とを基に、前記原稿読取部が読み取った前記中綴じ原稿書類の各面画像データに対して必要な回転処理を実施し、各面画像データを正しい向きにセットされた中綴じ原稿書類を読み取った場合と同じ状態に変更する構成とすることもできる。
【0023】
例えば、原稿セットトレイに中綴じ原稿書類をセットするにあたり、ユーザは、書類をどの向きでセットしてよいかわからず、逆向きにセットしたり、或いは横向きにセットしたりすることがある。
【0024】
上記構成によれば、たとえ、中綴じ原稿書類をセットする際に、正しいセット方向ではなく、原稿の天地を逆にセットしたり、横向きにセットしてしまったりしたような場合でも、回転処理選択手段を用いて、回転処理を選択することで、画像処理手段にて、読み取られた各面画像データが、正しい向きにセットされた中綴じ原稿書類を読み取った場合と同じ状態に変更される。
【0025】
したがって、書類を正しい向きにセットし直して読み直しさせるなどの処理を行うことなく、中綴じ原稿書類をページ順に並べ換えた画像データを得ることができる。
【0026】
本発明の書類画像データの入力システムは、さらに、前記原稿読取部が読み取った前記中綴じ原稿書類の各面画像データを、正しい向きにセットされた中綴じ原稿書類を読み取った各面画像データの向きと同じにするための回転処理をユーザに選択させるための回転処理選択手段を備え、前記画像処理手段は、ユーザにて選択された回転処理の情報と開き方向の情報とを基に、前記原稿読取部が読み取った前記中綴じ原稿書類の各面画像データに対して必要な回転処理を実施し、各面画像データを正しい向きにセットされた中綴じ原稿書類を読み取った場合と同じ状態に変更する構成とすることもできる。
【0027】
上述したように、回転処理選択手段を備え、画像処理手段が、読み取った中綴じ原稿書類の各面画像データに対して必要な回転処理を実施し、各面画像データを正しい向きにセットされた中綴じ原稿書類を読み取った場合と同じ状態に変更することで、たとえ原稿の向きを間違えてセットしても、セットし直して読み直しさせるなどの処理を行うことなく、中綴じ原稿書類をページ順に並べ換えた画像データを得ることができる。
【0028】
しかも、この場合も、原稿読取部が読み取った1枚目の原稿の表面の画像のプレビュー画像が表示部に表示されるので、ユーザは、原稿のセット方向が正しいかどうか、また、基準のセット方向とするにはどのようにしたらよいのかを、容易に選択することができる。
【0029】
本発明の書類画像データの入力システムは、さらに、前記プレビュー画像表示制御手段が、前記回転処理選択手段を用いて選択された回転処理に応じて、前記表示部に表示している読み取り開始面の画像を含むプレビュー画像の向きを変更する構成とすることもできる。
【0030】
これによれば、ユーザによる回転処理の選択に従い、表示されているプレビュー画像の向きが切り換わるので、ユーザは、プレビュー画像を確認することで、正しいセット方向に戻すための回転処理の選択を容易に実施することができる。
【0031】
本発明の書類画像データの入力システムは、さらに、前記画像処理手段が、前記原稿読取部が読み取った中綴じ原稿書類の各面画像データの中に、原稿サイズが半分の半サイズ原稿が含まれているか否かを判断するようになっており、前記原稿の枚数の情報、前記開き方向の情報、及び読み取り開始面の情報に加えて、半サイズ原稿の有無の情報を基に、前記ページ画像データをページ順に並べ替える構成とすることもできる。
【0032】
中綴じ原稿書類には、中央に原稿サイズが半分の半サイズの原稿を有するものがあり、ここでは、さらに、このような半サイズ原稿の有無を情報として用い、書類を構成する原稿の枚数と、書類の開き方向と、読み取り開始面の情報と、半サイズ原稿の有無の情報とで、ページ配置を規則の情報を予め保持している。
【0033】
このような半サイズ原稿の情報として用いて、ページ配置の規則のおり、読み取り開始面が、表紙/裏表紙の面からであっても、中央の面からであっても、ページ画像データの並べ替えを可能としている。
【0034】
上記構成によれば、たとえ中綴じ原稿書類が半サイズ原稿を含むものであってとしても、中綴じ原稿書類をページ順に並べ換えた画像データを得ることができる。
【0035】
本発明の書類画像データの入力システムは、さらに、前記した開き方向指定手段、読み取り開始面指定手段、或いは回転処理選択指定手段は、原稿読取部における中綴じ原稿書類の読み取り中より、ユーザによる選択を受け付ける構成とすることもできる。
【0036】
原稿枚数の多い中綴じ原稿書類の場合、すべての原稿を読み取ってから、各情報を指定していくのでは、処理が遅くなるが、このように、原稿読取部の読み取り動作中に、情報の指定、選択を可能にすることで、処理速度を上げることができる。
【0037】
本発明の書類画像データの入力システムは、さらに、前記プレビュー画像表示制御手段は、前記画像処理手段による並べ替えの結果を示すプレビュー画像を表示部に表示する構成とすることもできる。
【0038】
これによれば、中綴じ原稿書類のページ画像の並べ替え結果が、プレビュー画像として表示されるので、開き方向や、読み取り開始面等の情報の指定に誤りがあり、正しく並べ変えられていなかった場合でも、ユーザはプレビュー画像を確認することで、簡単に誤りに気付き、ミスコピーやミス配信等を、未然に回避することができる。
【発明の効果】
【0039】
これにより、中綴じ印刷された中綴じ原稿書類を、他の形態で印刷したり、送信したりすることが、たとえ装置に不慣れなユーザであっても簡単に、かつ間違いなく実施できる、使い易い書類画像データの入力システムを提供することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0040】
本発明の一実施形態について図1ないし図28に基づいて説明すると以下の通りである。
【0041】
図2は、本発明の書類画像データの入力システムを適用した実施の一形態の画像形成装置(デジタル複合機、MFP)の全体構成を示す概略図である。
【0042】
この画像形成装置100は、原稿から読み取られた画像データを取得したり、或いは、外部から受信した画像データを取得したりして、この画像データによって示されるモノクロ画像を記録紙に形成するものである。その構成を大別すると、画像形成装置100は、自動原稿搬送装置(ADF)よりなる原稿搬送部101と、スキャナユニットよりなる画像読み取り部102と、印字ユニットよりなる、印字部103、記録紙搬送部104及び給紙部105とからなる。
【0043】
原稿搬送部101では、少なくとも1枚の原稿が原稿セットトレイ11にセットされると、上面のものから1枚ずつ引き出して搬送し、この原稿を画像読み取り部102の原稿読み取り窓102aに導いて通過させる。片面原稿であれば、原稿読み取り窓102aを通過した原稿は、そのまま排紙トレイ12にフェースダウンで排出する。
【0044】
一方、両面原稿であれば、原稿読み取り窓102aを通過した原稿は、排出トレイ12の上方に配された中段トレイ61に途中まで排紙され、原稿の後端が排紙ローラ62に至った時点で、排紙ローラ62が逆回転駆動されることでスイッチバック搬送され、再び、原稿読み取り窓102aに導かれ、そのあと、排紙トレイ12に排出される。
【0045】
画像読み取り部102は、原稿が原稿読み取り窓102aを通過する際に、第1走査ユニット15のランプによって原稿表面を露光し、第1及び第2走査ユニット15、16のミラーによって原稿表面からの反射光を結像レンズ17へと導き、結像レンズ17によって原稿表面の画像をCCD(Charge Coupled Device)18上に結像する。CCD18は、原稿表面の画像を主走査方向に繰り返し読み取り、原稿表面の画像を示す画像データを出力する。
【0046】
更に、原稿が画像読取り部102上面のプラテンガラス上に置かれた場合は、第1及び第2走査ユニット15、16を相互に所定の速度関係を維持しつつ移動させ、第1走査ユニット15によってプラテンガラス上の原稿表面を露光し、第1及び第2走査ユニット15、16によって原稿表面からの反射光を結像レンズ17へと導き、結像レンズ17によって原稿表面の画像をCCD18上に結像する。
【0047】
CCD18から出力された画像データは、マイクロコンピュータ等の制御回路により各種の画像処理を施されてから、印刷部103に出力される。
【0048】
印刷部103は、画像データによって示される原稿を用紙に記録するものであって、感光体ドラム21、帯電器22、光書込みユニット23、現像器24、転写ユニット25、クリーニングユニット26、及び定着ユニット27等を備えている。
【0049】
感光体ドラム21は、一方向に回転しており、その表面をクリーニングユニット26によりクリーニングされてから、その表面を帯電器22により均一に帯電される。帯電器22は、チャージャー型のものであっても、感光体ドラム21に接触するローラ型やブラシ型のものであっても良い。
【0050】
光書込みユニット23は、2つのレーザ照射部28a、28b、及び2つのミラー群29a、29bを備えるレーザスキャニングユニット(LSU)である。この光書込みユニット23では、画像データを入力して、この画像データに応じたレーザ光を各レーザ照射部28a、28bからそれぞれ出射し、これらのレーザ光を各ミラー群29a、29b介して感光体ドラム21に照射して、均一に帯電された感光体ドラム21表面を露光し、感光体ドラム21表面に静電潜像を形成する。
【0051】
この光書込みユニット23は、高速印字処理に対応するために2つのレーザ照射部28a、28bを備えた2ビーム方式を採用して、照射タイミングの高速化に伴う負担を軽減している。
【0052】
尚、光書込ユニット23として、レーザスキャニングユニットの代わりに、発光素子をアレイ状に並べたEL書き込みヘッドやLED書き込みヘッドを用いることもできる。
【0053】
現像器24は、トナーを感光体ドラム21表面に供給して、静電潜像を現像し、トナー像を感光体ドラム21表面に形成する。転写ユニット25は、感光体ドラム21表面のトナー像を用紙搬送部104により搬送されてきた記録紙に転写する。定着ユニット27は、記録紙を加熱及び加圧して、記録紙上のトナー像を定着させる。この後、記録紙は、用紙搬送部104により排紙トレイ47へと更に搬送されて排出される。また、クリーニングユニット26は、現像、転写後に感光体ドラム21の表面に残留したトナーを除去して回収する。
【0054】
ここで、転写ユニット25は、転写ベルト31、駆動ローラ32、従動ローラ33、及び弾性導電性ローラ34等を備えており、転写ベルト31を該各ローラ32〜34と他のローラに張架して回転させている。転写ベルト31は、所定の抵抗値(例えば、1×10〜1×1013Ω/cm)を有しており、その表面に載せられた記録紙を搬送する。弾性導電性ローラ34は、転写ベルト31を介して感光体ドラム21表面に押し付けられており、転写ベルト31上の記録紙を感光体ドラム21表面に押し付ける。この弾性導電性ローラ34には、感光体ドラム21表面のトナー像の電荷とは逆極性の電界が印加されており、この逆極性の電界により感光体ドラム21表面のトナー像が転写ベルト31上の記録紙に転写される。例えば、トナー像が(−)極性の電荷を有している場合は、弾性導電性ローラ34に印加されている電界の極性が(+)極性にされる。
【0055】
定着ユニット27は、加熱ローラ35及び加圧ローラ36を備えている。加熱ローラ35内部には、該加熱ローラ35表面を所定温度(定着温度:概ね160〜200℃)に設定するための熱源を設けている。また、加熱ローラ35に対して加圧ローラ36が所定圧で圧接されるように、加圧ローラ36の両端に図示しない加圧部材を配置している。加熱ローラ35と加圧ローラ36間の圧接部(定着ニップ部と称される)に記録紙が搬送されて来ると、各ローラ35、36により記録紙が搬送されつつ、記録紙上の未定着トナー像が加熱溶融され加圧されて、トナー像が記録紙上に定着される。
【0056】
用紙搬送部104は、記録紙を搬送するための複数対の搬送ローラ41、一対のレジストローラ42、搬送経路43、反転搬送経路44、複数の分岐爪45、及び一対の排紙ローラ46等を備えている。
【0057】
搬送経路43では、記録紙を給紙部105から受け取り、記録紙の先端がレジストローラ42に達するまで該記録紙を搬送する。このときレジストローラ42を一時的に停止させているので、記録紙の先端がレジストローラ42に達して当接し、記録紙が撓む。この撓んだ記録紙の弾性力により該記録紙の先端をレジストローラ42と平行に揃える。この後、レジストローラ42の回転を開始して、レジストローラ42により記録紙を印字部103の転写ユニット25へと搬送し、更に排紙ローラ46により記録紙を排紙トレイ47へと搬送する。
【0058】
レジストローラ42の停止及び回転は、レジストローラ42と駆動軸間のクラッチをオンオフに切り替えたり、レジストローラ42の駆動源であるモータをオンオフに切り替えたりしてなされる。
【0059】
また、記録紙の裏面にも画像を記録する場合は、複数の分岐爪45を回転させて、搬送経路43と反転搬送経路44の分岐路を切り替え、反転搬送経路44で記録紙の表裏を反転させてから、記録紙を反転搬送経路44を介して搬送経路43のレジストローラ42へと戻す。これにより、記録紙の裏面にも画像が記録される。
【0060】
搬送経路43及び反転搬送経路44においては、記録紙の位置等を検出するセンサーを各所に配置し、各センサーにより検出された記録紙の位置に基づいて搬送ローラやレジストローラを駆動制御して、記録紙の搬送及び位置決めを行っている。
【0061】
給紙部105は、複数の給紙トレイ51を備えている。各給紙トレイ51は、記録紙を蓄積しておくためのトレイであり、画像形成装置100の下方に設けられている。また、各給紙トレイ51は、記録紙を一枚ずつ引き出すためのピックアップローラ等を備えており、引き出した記録紙を用紙搬送部104の搬送経路43へと送り出す。
【0062】
本実施形態の画像形成装置100は高速印字処理を目的としているため、各給紙トレイ51には、定型サイズの記録紙を500〜1500枚収納可能な容積を確保している。
【0063】
また、画像形成装置100の側面には、複数種の記録紙を多量に収納可能な大容量給紙カセット(LCC)52、及び主として不定型サイズの記録紙を供給するための手差しトレイ53を設けている。
【0064】
排紙トレイ47は、手差しトレイ53とは反対側の側面に配置されている。この排紙トレイ47に代えて、排紙用紙の後処理装置(ステープル、パンチ処理等々)や、複数段の排紙トレイをオプションとして配置することも可能な構成となっている。
【0065】
図3に、上記画像形成装置100のハードウェア構成の例を示す。図3に示すように、画像形成装置100は、CPU10a、RAM10b、ROM10c、ハードディスク10d、制御用回路10e、操作パネル10f、スキャナユニット10g、印刷ユニット10h、通信インタフェース10j、および自動原稿搬送装置10kなどによって構成される。
【0066】
制御用回路10eは、ハードディスク10d、スキャナユニット10g、印刷ユニット10h、通信インタフェース10j、および操作パネル10fなどを制御するための回路である。
【0067】
スキャナユニット10gは、上記した画像読み取り部102であり、印刷ユニット10hは、上記した印字部103、記録紙搬送部104及び給紙部105である。通信インタフェース10jは、他の装置と通信を行うためのNIC(Network Interface Card)またはモデムなどである。
【0068】
自動原稿搬送装置10kは、上記した原稿搬送部101である。自動原稿搬送装置10kは、書類を構成する1枚または複数枚の用紙を順にスキャナユニット10gに送る。また、いわゆる両面原稿に対応しており、原稿の表裏を反転することで、CCD18にて原稿表面及び裏面の画像を読み取ることができる。
【0069】
以下、本画像形成装置100が処理の対象とする書類において、書類を構成する用紙のうち、コンテンツが描かれている面を「原稿面」と記載する。一般に、「印刷面」と呼ばれることもある。用紙の両面にコンテンツが描かれている場合(いわゆる両面原稿の場合)は、用紙の表裏それぞれが原稿面であり、用紙の片面のみにコンテンツが描かれている場合(いわゆる片面原稿の場合)は、その描かれている面のみが原稿面である。また、原稿面の全体に描かれている画像を「原稿面画像」と記載する。
【0070】
操作パネル10fは、図4に示すように、キー操作部101および表示操作部102によって構成される。キー操作部101としては、テンキー、スタートキー、リセットキー、クリアキーなどが用いられ、表示操作部102としては液晶ディスプレイのタッチパネルが用いられる。
【0071】
ユーザは、キー操作部101を操作することによって、画像形成装置100に対して、処理の実行開始または中断などの指令を与え、データの宛先、印刷条件、またはスキャン条件などの処理条件を指定し、その他種々の事項を指定することができる。
【0072】
表示操作部102には、ユーザに対してメッセージまたは指示を与えるための画面、ユーザが所望する処理の種類および処理条件を入力するための画面、および画像形成装置100で実行された処理の結果を示す画面などが表示される。ユーザが処理の種類や処理条件等の指示を入力する画面では、ユーザは画面をタッチ操作することで、指示を入力することができる。
【0073】
なお、ここでは、タッチパネルを用いたが、表示機能のみを有するパネルを用い、表示部と操作部とを分けた構成でもよい。また、キー操作部が設けられず、操作パネル10f全体が、タッチパネルよりなる表示操作部にて構成されていてもよい。このように、操作パネル10fは、画像形成装置1を操作するユーザのためのユーザインタフェースの役割を果たしている。
【0074】
ハードディスク10dには、図1に示すような、パネル制御部111、キー操作部制御部112、画像取得制御部113、画像処理部114、印刷データ生成部115、送信データ生成部116、送信制御部117などの各機能を実現するためのプログラムおよびデータなどが格納されている。
【0075】
これらのプログラムは必要に応じてRAM10bに読み出され、CPU10aによってプログラムが実行される。これらのプログラムまたはデータの一部または全部を、ROM10cに記憶させておいてもよい。または、図1に示す機能の一部または全部を、制御用回路10eによって実現するようにしてもよい。
【0076】
次に、図1に示す画像形成装置100の各機能部の処理内容などについて詳細に説明する。
【0077】
画像取得制御部113は、自動原稿搬送装置10kの原稿セットトレイにセットされた書類の各原稿面の原稿面画像を取得するために、スキャナユニット10gおよび自動原稿搬送装置10kなどのハードウェアを制御するものである。スキャナユニット10gにて読み取られた画像は、画像取得制御部113より、パネル制御部111と、画像処理部114とに送られる。
【0078】
パネル制御部111は、上記操作パネル10fにおける表示操作部102を制御するものであり、プレビュー画像生成部111a、表示制御部111b、および指示取得部111cを備える。
【0079】
表示制御部111bは、表示操作部102に、ユーザに対してメッセージまたは指示を与えるための画面、ユーザが所望する処理の種類および処理条件を入力するための画面、および画像形成装置100で実行された処理の結果を示す画面などを表示させるための制御を行う。
【0080】
例えば、表示操作部102に、初期メニュー画面が表示されているときに、ジョブキーとして「イメージ送信」の表示キーを押し、続いて、読み取り原稿が「中綴じ原稿」であることを選択する表示キーを押し、ステートキーを押すと、セット原稿の読み取りが開始され、図6に示すような、読み取った原稿画像のプレビュー画像を含む、原稿を表紙/裏表紙から読み取ったか、中央から読み取ったかを、ユーザに選択させるための読み取り開始面指定画面D1を表示させる。
【0081】
また、用紙上における各ページ画像の配置が所定の配置例から決定される印刷形態について、開き方向を指定させる画面を表示し、指定された開き方向に基づいて、図27に示すような、所定の配置例の中から候補を抽出し、抽出した候補の中からユーザに選択させるためのページ画像配置選画面D9を表示させる。
【0082】
指示取得部111cは、ユーザが画面を表示操作部102の画面を操作したり、キー操作部101にてキー操作したりして入力した、所望する処理の種類や条件等の指示を取得し、画像処理部114、送信データ生成部116、及び送信制御部117等に出力するものである。
【0083】
本発明における開き方向指定手段、読み取り開始面指定手段、回転処理選択手段、ページ画像配置選択手段は、表示制御部111b、指示取得部111cにて構成されている。
【0084】
プレビュー画像生成部111aは、画像取得制御部113より入力される書類の各原稿面の原稿面画像を用いて、原稿面画像のプレビュー画像を生成するものである。また、プレビュー表示の仕様として、「ソート結果のプレビュー表示を行う」を選択設定することで、画像処理部114における後述するページ画像並べ替え部114cから入力されるページ順に並べ返られた画像データを基に、並べ替え結果を示すプレビュー画像も作成するようになっている。並べ替え結果を示すプレビュー画像は、例えば、後述する図15〜図18にて、一番下に記載する、分割、並び替え結果のようなものである。
【0085】
本発明におけるプレビュー画像表示制御手段は、プレビュー画像生成部111a、表示制御部111b、指示取得部111cにて構成されている。
【0086】
画像処理部114は、画像取得制御部113より入力される書類の各原稿面の原稿面画像に対して、各種の画像処理を施すものであり、ここでは、回転処理部114a、画像分割部114b、ページ画像並べ替え部114c、および画像編集部114bを備える。
【0087】
回転処理部114aは、書類の各原稿面の原稿面画像に対して、必要に応じて回転処理を施すものである。画像分割部114bは、書類の各原稿面の原稿面画像に対して、1ページ分のコンテンツに分割するものである。例えば、原稿面画像が、2in1印刷された2in1原稿のものである場合には、原稿面画像を、1ページ分ずつのコンテンツが描かれた画像となるように、2つに分割する。
【0088】
ページ画像並べ替え部114cは、ページ画像抽出部114bにて、1ページ分ずつのコンテンツが描かれた画像となるように分割された、書類の各原稿面の原稿面画像の各ページ画像を、書類のページ順になるように並べ替えるものである。
【0089】
画像編集部114dは、ユーザによる編集指示が成された場合に、ページ画像ソート部114cにて、ページ順になるように並べ替えられた、書類の各原稿面の原稿面画像の各ページ画像を、Nin1や中綴じ印刷、両面印刷等の他の形態に対応するように編集するものである。なお、編集が不要の場合は、画像編集部114dは、ページ画像ソート部114より入力された画像データをスルーさせて、印刷ユニット10h、或いは送信データ生成部116に出力する。
【0090】
送信データ生成部116は、画像処理部114より入力された、書類の各原稿面の原稿面画像の各ページ画像を、1つのファイルにバインドして、送信用の書類ファイルを生成するものである。書類ファイルのフォーマットは、指示取得部111cより指定されることで決定されるが、例えばPDF(Portable Document Format)またはTIFF(Tagged Image File Format)などが用いられる。
【0091】
送信制御部117は、上記した通信インタフェース10jを制御するものであり、送信データ生成部116で作成された送信用の書類ファイルを、指示取得部111cより指定された送信先へと、送信するものである。ここで、送信先としては、通信インタフェース10jを介して接続されている、サーバ装置や、他の画像形成装置等がある。
【0092】
また、ここでは詳細には記載しないが、画像処理部114にて、並べ替え、編集処理が施された画像データを圧縮する構成としておき、予め記憶部に記憶されたE-mailの配信先の中から所望の配信先をユーザが呼び出し設定した後に、圧縮したデータをE-mailに添付し、ネットワーク通信部105を介してE-mailを送信したり、或いは、FAX送信部を具備し、並べ替え、編集処理が施された画像データを、ユーザが決めた所定の送信先にFAX送信するようにしてもよい。また、ネットワーク上の所定のサーバや、画像形成装置100が備えるHDD等に、保存するようにしてもよい。
【0093】
続いて、本実施形態に係る画像形成装置100が、処理対象としている、中綴じ原稿の書類を読み取り、異なる形態にてコピーしたり、異なる形態で送信したりする処理について説明する。
【0094】
図5に、中綴じ原稿の書類を読み取り、異なる形態にてコピーしたり、異なる形態で送信したりする処理のフローを示す。
【0095】
上述したように、原稿セットトレイに原稿がセットされ、かつ、表示操作部102にて、初期メニュー画面を表示している状態で、例えば「イメージ送信」の表示キー、および処理対象の原稿が「中綴じ原稿」であることを選択する表示キーが押された状態で、スタートキーが押されると、原稿の両面読み取りを開始する(S1)。
【0096】
原稿読み取りを完了すると、パネル制御部111は、原稿を表紙/裏表紙から読み取ったか、中央から読み取ったかを、ユーザに選択させるための読み取り開始面指定画面を表示操作部102に表示する。そして、本実施形態では、プレビュー表示機能を有しており、図6に示すような、読み取った原稿画の画像データを基に、読み取りを開始した面の画像内容を示すプレビュー画像を含む、プレビュー付き読み取り開始面指定画面D1を表示操作部102に表示する(S2)。
【0097】
このようなプレビュー付き読み取り開始面指定画面の表示は、パネル制御部111からの指示を受けて、画像取得制御部113が原稿を読み取らせ、各原稿面画像の画像データを基に、プレビュー画像生成部111aが読み取り1枚目の表面の原稿面画像のプレビュー画像を生成し、これを表示制御部111bが表示操作部102に表示させることで実現する。
【0098】
ユーザは、図6に示すようなプレビュー付き読み取り開始面指定画面D1を用いて、原稿の読み取りが、表紙/裏表紙からであるか中央からであるかを、表示キーを押圧することで、選択することができる。
【0099】
表紙/裏表紙から、或いは中央からというように、何れか一方側からに、読み取らせ方が固定されていた場合、原稿セットトレイに対し、中綴じ原稿の表紙/裏表紙を上向きに置くのか、下向きに置くのかを間違うと、読み直しが必要であったり、おき方の間違いに気が付くことなく、間違った状態で読み取らせて処理してしまったりする虞があった。しかしながら、これにより、原稿セットトレイに対し、中綴じ原稿を表紙/裏表紙を上向きに置いても、下向きに置いても、読み直しが不要となる。
【0100】
しかも、ここでは、選択画面D1に、読み取り1枚目の表面の原稿面画像のプレビュー画像が表示されるので、ユーザは、原稿の読み取りが、表紙/裏表紙から読み取られたものか、中央から読み取られたものであるかを、容易に判断して選択することができる。
【0101】
ユーザが、原稿の読み取りを開始した面を選択すると、パネル制御部111は、図7に示すような、読み取った原稿画像のプレビュー画像を含む、中綴じ原稿が、左開きか、右開きか、或いは上開きかを、ユーザに選択させるためのプレビュー付き開き方向指定画面D2を表示操作部102に表示する(S3)。
【0102】
ユーザは、図7に示すようなプレビュー付き開き方向指定画面D2を用いて、処理対象の原稿が、左開きか、右開きか、或いは上開きかを、表示キーを押圧することで、選択することができる。
【0103】
また、ここでも、選択画面D2には、読み取り1枚目の表面の原稿面画像のプレビュー画像が表示されるので、ユーザは、読み取られた原稿が、左開きか、右開きか、或いは上開きかを、容易に判断して選択することができる。なお、プレビュー表示機能は本発明の必須の構成要素ではないので、プレビュー画像のついていない、開き方向指定画面であってもよい。
【0104】
例えば、図7の選択画面D2の例では、2ページ分のコンテンツが、上下に配され、各コンテンツの天地方向が、2つのコンテンツの並ぶ方向と一致している。このようなプレビュー画像より、ユーザは簡単に、処理対象の原稿が上開きであることを容易に把握して、上開きの表示キーを選択することができる。
【0105】
このように、選択画面D2でも、読み取り1枚目の表面の原稿面画像のプレビュー画像が表示されていることで、ユーザは、読み取られた原稿が、左開きか、右開きか、上開きかを、容易に判断して選択することができる。
【0106】
なお、図6に示した選択画面D1に表示されたプレビュー画像の場合であれば、ページ番号の小さい方のコンテンツが左側に表示されているので、左開きとなる。右開きの場合は、ページ番号の小さい方のコンテンツが右側に表示される。
【0107】
次に、ユーザが、原稿の開き方を選択すると、パネル制御部111は、図8に示すような、読み取った原稿画像のプレビュー画像を含む、中綴じ原稿を読み取らせた向きを補正するための回転処理をユーザに選択させるためのプレビュー付き回転処理選択画面D3を表示操作部102に表示する(S4)。
【0108】
ユーザは、図8に示すようなプレビュー付き回転処理選択画面D3を用いて、「回転不要」「右90°回転」「180°回転」「左90°回転」の何れかの表示キーを押圧することで、選択することができる。
【0109】
前記同様、ここでも、選択画面D3には、読み取り1枚目の表面の原稿面画像のプレビュー画像が表示されるので、ユーザは、読み取った画像に対し、どのような回転処理が必要であるかを、容易に判断して選択することができる。
【0110】
例えば、図8の選択画面D3の例では、2ページ分のコンテンツが左右に配され、各コンテンツの天地方向が、表示キーの文字の向きでもある操作表示部102の天地方向(上下方向)と逆である。このようなプレビュー画像を視認することで、ユーザは簡単に、読み取った画像に対し、180°回転処理が必要であることを把握して、180°回転の表示キーを選択することができる。
【0111】
このように、選択画面D3でも、読み取り1枚目の表面の原稿面画像のプレビュー画像が表示されていることで、ユーザは、読み取った原稿に対し、どのような回転処理が必要であるかを、容易に判断して選択することができる。
【0112】
そして、S2〜S4を経て、中綴じ原稿の読み取り開始面、開き方、および必要な回転処理が選択されると、画像処理部114における回転処理部114aが、各原稿面画像を必要に応じて回転処理し、画像分割部114bが1ページ分のコンテンツが含まれるページ画像に分割し、ページ画像並べ替え部114cが、画像分割部114bにて個々のページ画像に分割されたものを、ページ順に並べ替える(S5)。なお、S5で実施する、必要に応じた回転処理し、画像分割、並べ替え処理の詳細については、後述する。
【0113】
S5にて、並べ替えが終了すると、パネル制御部111は、並べ替えた画像に対して、編集処理を実施するか否かをユーザに選択させる画面(図示せず)を表示する。
【0114】
また、前述したように、プレビュー表示の仕様として、「ソート結果のプレビュー表示を行う」が設定されている場合は、この画面に、ページ順に並べ返られた画像データに基づく、並べ替え結果のプレビュー画像も併せて表示される。
【0115】
ここで、ユーザが、「編集処理を実施しない」を選択すると、S9に移行し、ページ画像並べ替え部114cが並べ替えた順で、印刷処理或いは送信処理を実施する。つまり、印刷ユニット10fが印刷を実行する、或いは送信データ生成部116において送信データを生成して、送信制御部117が上記した通信インタフェース10jを制御して、生成された送信用の書類ファイルを送信する。
【0116】
一方、ユーザが、「編集処理を実施する」を選択すると、パネル制御部111は、例えば、図9に示すような、ページ画像並べ替え部114cが並べ替えた後の1ページ目のプレビュー画像を含む、編集処理をユーザに選択させるためのプレビュー付き編集処理選択画面D4を表示操作部102に表示する(S6)。
【0117】
ユーザは、図9に示すようなプレビュー付き編集処理選択画面D4を用いて、「とじしろ」、「両面印字」、「2in1」、[4in1]の何れかの表示キーを押圧することで、編集内容を選択することができる。なお、図9の例では、ジョブとして、イメージ送信ではなく、コピーが選択されている場合を示している。
【0118】
例えば、選択画面D4において、「2in1」の表示キーが押されると、パネル制御部111は、図10に示すような、並べ替えられた1ページ目のコンテンツを左側、2ページ目のコンテンツを右側に配置したプレビュー画像を含む、レイアウト選択画面D5を表示する(S7)。ここでは、紙面を左右に2分割した2領域のうち、左側に1ページ目のコンテンツ、右側に2ページ目のコンテンツを配置したものをデフォルトとしている。プレビュー画像の横には、コンテンツの配置を切り替える「1 2」、「2 1」の表示キーが表示されており、そのうち、表示されているプレビュー画像の配置を示す「1 2」の表示キーが、グレー表示されている。この状態で、OKキーをユーザが押すと、編集処理部114bが、左側に1ページ目のコンテンツ、右側に2ページ目のコンテンツを配置した2in1印刷となるように画像を編集し(S8)、S9に移行する。
【0119】
また、図10に示すレイアウト選択画面D5において、「2 1」の表示キーが押されると、パネル制御部111は、プレビュー画像を、並べ替えられた1ページ目のコンテンツが右側、2ページ目のコンテンツを左側に配置したものに切り替える。この状態で、OKキーをユーザが押すと、編集処理部114bが、右側に1ページ目のコンテンツ、左側に2ページ目のコンテンツを配置した2in1印刷となるように画像を編集し(S8)、S9に移行する。
【0120】
また、図9に示す選択画面D4において、「4in1」の表示キーが押されると、パネル制御部111は、図11に示すような、並べ替えられた1ページ目から4ページ目までの4ページ分のコンテンツをデフォルト配置したプレビュー画像を含む、レイアウト選択画面D6を表示する(S7)。ここでは、紙面を十字に4分割した4領域のうち、左上領域に1ページ目のコンテンツ、右上領域に2ページ目のコンテンツ、左下領域に3ページ目のコンテンツ、右下領域に4ページ目のコンテンツをそれぞれ配置したものを、デフォルトとしている。
【0121】
プレビュー画像の横には、4ページ分のコンテンツの配置を切り替える「Z字状の矢印」の表示キーP1〜P4が4つ表示されている。この矢印キーP1〜P4は、文字を表示したものではなく、4ページ分のコンテンツの配置順、つまり、編集のイメージを示している。図11に示す選択画面D6では、表示されているプレビュー画像の配置を示す矢印キーP1が、グレー表示されている。この状態で、OKキーをユーザが押すと、編集処理部114bが、4つのコンテンツをデフォルトにて配置した4in1印刷となるように画像を編集し(S8)、S9に移行する。
【0122】
また、図11に示すレイアウト選択画面D6において、矢印キーP4が押されると、パネル制御部111は、プレビュー画像を、右上領域に1ページ目のコンテンツ、右下領域に2ページ目のコンテンツ、左上領域に3ページ目のコンテンツ、左下領域に4ページ目のコンテンツを配置したものに切り替える。
【0123】
また、図9に示す選択画面D4において、「両面印字」の表示キーが押されると、パネル制御部111は、図12に示すような、並べ替えられた2ページ目と3ページ目のコンテンツを配置した縦綴じのプレビュー画像を含む、両面印字の方向選択画面D7を表示する(S7)。ここでは、縦綴じをデフォルトとしている。
【0124】
プレビュー画像の横には、「縦綴じ」、「横綴じ」を選択する表示キーがP5、P6が表示されている。これら表示キーP5、P6も、ここでは、文字を表示したものではなく、編集のイメージを示している。また、表示されているプレビュー画像と同じ綴じ方向の表示キーP6が、グレー表示されている。
【0125】
「横綴じ」とは、両面に印刷が施された1枚または複数枚の用紙の横方向端部を綴じることを想定したものであり、用紙の両面にて画像の天地は一致している。一方、「縦綴じ」とは、両面に印刷が施された1枚または複数枚の用紙の上端部を綴じることを想定したものであり、用紙の両面にて画像の天地が逆転している。
【0126】
図12に示す選択画面D7の状態で、OKキーをユーザが押すと、編集処理部114bが、用紙の表裏の画像の天地を調整し(S8)、S9に移行する。
【0127】
また、図12に示す選択画面D7において、表示キーP5が押されると、パネル制御部111は、プレビュー画像を、並べ替えられた2ページ目と3ページ目のコンテンツを配置した横綴じのものに切り替える。
【0128】
一方、図9に示す選択画面D4において、「とじしろ」の表示キーが押されると、パネル制御部111は、図13に示すような、並べ替えられた1ページ目のコンテンツを配置した用紙の上端部に綴じ代を設けたプレビュー画像を含む、綴じ代位置の選択画面D8を表示する(S7)。ここでは、用紙の上端部に綴じ代を設け上側綴じをデフォルトとしている。
【0129】
プレビュー画像の横には、「左側綴じ」、「右側綴じ」、「上側綴じ」を選択する表示キーP7〜P9が表示されている。これら表示キーP7〜P9も、ここでは、文字を表示したものではなく、編集のイメージを示している。表示キーP7〜P9のうち、表示されているプレビュー画像と同じ綴じ方向の表示キーP9が、グレー表示されている。
【0130】
図14に、「とじしろ」の編集手法をしめす。「左綴じ」とは、用紙の左端部に綴じ代の余白が形成されるように画像PPの配置或いは配置と大きさを調整するものである。同様に、「右綴じ」は、用紙の右端部に綴じ代の余白が形成されるように、「上綴じ」は、用紙の上端部に綴じ代の余白が形成されるように、それぞれ画像の配置或いは配置と大きさとを調整するものである。
【0131】
図13に示す選択画面D8の状態で、OKキーをユーザが押すと、編集処理部114bが、用紙の上端部に綴じ代の余白が形成されるように、それぞれ画像の配置位置を調整して(S8)、S9に移行する。
【0132】
また、図13に示す選択画面D8において、例えば、表示キーP7が押されると、パネル制御部111は、プレビュー画像を、並べ替えられた1ページ目のコンテンツを配置した用紙の左端部に綴じ代を設けたものに切り替える。
【0133】
次に、S5で実施する、回転処理、画像分割、並べ替え処理の詳細について詳述する。
【0134】
先ず、図15〜図18を用いて、原稿セットトレイ11に原稿が正しい向きでセットされた場合の並べ替え処理について説明する。
【0135】
図15に、左開き中綴じ原稿、右開き中綴じ原稿、および上開き中綴じ原稿を、原稿セットトレイ11上に、表紙/背表紙の面を上にして載置した場合の処理例を示す。原稿セットトレイ11上に、表紙/背表紙の面を上にして載置した場合、表紙/背表紙の面から読み取られる。図15の例では、2枚の両面原稿からなる合計8ページ構成の中綴じ原稿を提示している。
【0136】
まず、左開き中綴じ原稿について説明する。左開き8ページの中綴じ原稿を表紙/背表紙の面から読み取った場合、読み取り1枚目の原稿の表面の右側には、1ページ目のコンテンツがあり、左側に8ページ目のコンテンツがある。また、1枚目の裏面の右側には、7ページ目のコンテンツ、左側には、2ページ目のコンテンツがある。また、読み取り2枚目の表面の右側には、3ページ目のコンテンツがあり、左側に6ページ目のコンテンツがある。また、2枚目の裏面の右側には、5ページ目のコンテンツ、左側には、4ページ目のコンテンツがある。
【0137】
このような原稿の読み取り結果は、8ページ目のコンテンツが左側にあり右側に1ページのコンテンツがある原稿面画像F1、2ページ目のコンテンツが左側にあり右側に7ページのコンテンツがある原稿面画像F2、6ページ目のコンテンツが左側にあり右側に3ページのコンテンツがある原稿面画像F3、4ページ目のコンテンツが左側にあり右側に5ページのコンテンツがある原稿面画像F4となる。
【0138】
画像分割部114bは、このような原稿面画像の画像データを、綴じ代部分で2分割し、ページ画像並べ替え部114cが、1ページ目から順になるように並べ替える。この並べ替え順は、開き方の選択条件である「左開き」と読み取り開始面の選択条件である「表紙/裏表紙」の条件で決まる並べ替え順に従い並べ替える。図中、矢印にて、並べ替え順を示す。たとえば、原稿枚数がN枚、つまりコンテンツ数が2N個の場合、M個目の画像の左側の画像をM、右側の画像をMとすると、ソート順は、1,2,3,4 …, (2N−1),2N,2N,(2N−1)…,4,3,2,1となる。並べ替えた結果を、図の一番下に示す。
【0139】
一方、右開き8ページの中綴じ原稿を表紙/背表紙の面から読み取った場合、読み取り1枚目の原稿の表面の右側には、8ページ目のコンテンツがあり、左側に1ページ目のコンテンツがある。また、1枚目の裏面の右側には、2ページ目のコンテンツ、左側には、7ページ目のコンテンツがある。また、読み取り2枚目の表面の右側には、6ページ目のコンテンツがあり、左側に3ページ目のコンテンツがある。また、2枚目の裏面の右側には、4ページ目のコンテンツ、左側には、5ページ目のコンテンツがある。
【0140】
このような原稿の読み取り結果は、1ページ目のコンテンツが左側にあり右側に8ページのコンテンツがある原稿面画像F5、7ページ目のコンテンツが左側にあり右側に2ページのコンテンツがある原稿面画像F6、3ページ目のコンテンツが左側にあり右側に6ページのコンテンツがある原稿面画像F7、5ページ目のコンテンツが左側にあり右側に4ページのコンテンツがある原稿面画像F8となる。
【0141】
画像分割部114bは、このような原稿面画像の画像データを、綴じ代部分で2分割し、ページ画像並べ替え部114cが、1ページ目から順になるように並べ替える。この並べ替え順は、開き方の選択条件である「右開き」と読み取り開始面の選択条件である「表紙/裏表紙」の条件で決まる並べ替え順に従い並べ替える。図中、矢印にて、並べ替え順を示す。たとえば、原稿枚数がN枚、つまりコンテンツ数が2N個の場合、M個目の画像の左側の画像をML、右側の画像をMRとすると、ソート順は、1,2,3,4 …, (2N−1),2N,2N,(2N−1)…,4,3,2,1となる。並べ替えた結果を、図の一番下に示す。
【0142】
上開き8ページの中綴じ原稿を表紙/背表紙の面から読み取った場合は、読み取り1枚目の原稿の表面の上側には、8ページ目のコンテンツがあり、下側に1ページ目のコンテンツがある。また、1枚目の裏面の上側には、7ページ目のコンテンツ、下側には、2ページ目のコンテンツがある。また、読み取り2枚目の表面の上側には、6ページ目のコンテンツがあり、下側に3ページ目のコンテンツがある。また、2枚目の裏面の上側には、5ページ目のコンテンツ、下側には、4ページ目のコンテンツがある。
【0143】
このような原稿の読み取り結果は、1ページ目のコンテンツが下側にあり上側に8ページのコンテンツがある原稿面画像F9、7ページ目のコンテンツが下側にあり上側に2ページのコンテンツがある天地逆向きの原稿面画像F10、6ページ目のコンテンツが上側にあり下側に3ページのコンテンツがある原稿面画像F11、5ページ目のコンテンツが下側にあり上側に4ページのコンテンツがある天地逆向きの原稿面画像F12となる。
【0144】
回転処理部114aが、まず、天地逆向きの原稿面画像F10、F12を90°回転させて天地方向を揃える処理を行う。回転処理部114aは、開き方の選択条件が「上開き」である場合、上記のように、原稿の裏面側の原稿面画像の画像データに対し、90°の回転処理を施す。
【0145】
画像分割部114bは、天地方向の揃った原稿面画像の画像データを、綴じ代部分で2分割し、ページ画像並べ替え部114cが、1ページ目から順になるように並べ替える。この並べ替え順は、開き方の選択条件である「上開き」と読み取り開始面の選択条件である「表紙/裏表紙」の条件で決まる並べ替え順に従い並べ替える。図中、矢印にて、並べ替え順を示す。たとえば、原稿枚数がN枚、つまりコンテンツ数が2N個の場合、M個目の画像の上側の画像をM、下側の画像をMとすると、ソート順は、1,2,3,4 …, (2N−1),2N,2N,(2N−1)…,4,3,2,1となる。並べ替えた結果を、図の一番下に示す。
【0146】
図16は、左開き中綴じ原稿、右開き中綴じ原稿、および上開き中綴じ原稿を、原稿セットトレイ11上に、中央の面を上にして載置した場合の処理例を示す。原稿セットトレイ11上に、中央の面を上にして載置した場合、中央の面から読み取られる。図16の例でも、2枚の両面原稿からなる合計8ページ構成の中綴じ原稿を提示している。なお、図面の見方は、図15と同じであるので、ここでは、左開き中綴じ原稿のみ説明し、右開き中綴じ原稿と上開き中綴じ原稿については省略する。
【0147】
左開き8ページの中綴じ原稿を中央の面から読み取った場合、読み取り1枚目の原稿の表面の右側には、5ページ目のコンテンツがあり、左側に4ページ目のコンテンツがある。また、1枚目の裏面の右側には、3ページ目のコンテンツ、左側には、6ページ目のコンテンツがある。また、読み取り2枚目の表面の右側には、7ページ目のコンテンツがあり、左側に2ページ目のコンテンツがある。また、2枚目の裏面の右側には、1ページ目のコンテンツ、左側には、8ページ目のコンテンツがある。
【0148】
このような原稿の読み取り結果は、4ページ目のコンテンツが左側にあり右側に5ページのコンテンツがある原稿面画像F21、6ページ目のコンテンツが左側にあり右側に3ページのコンテンツがある原稿面画像F22、2ページ目のコンテンツが左側にあり右側に7ページのコンテンツがある原稿面画像F23、8ページ目のコンテンツが左側にあり右側に1ページのコンテンツがある原稿面画像F24となる。
【0149】
画像分割部114bは、このような原稿面画像の画像データを、綴じ代部分で2分割し、ページ画像並べ替え部114cが、1ページ目から順になるように並べ替える。この並べ替え順は、開き方の選択条件である「左開き」と読み取り開始面の選択条件である「中央」の条件で決まる並べ替え順に従い並べ替える。図中、矢印にて、並べ替え順を示す。たとえば、原稿枚数がN枚、つまりコンテンツ数が2N個の場合、M個目の画像の左側の画像をM、右側の画像をMとすると、ソート順は、2N,(2N−1),…,2,1、1,2 (2N−1),2Nとなる。並べ替えた結果を、図の一番下に示す。
【0150】
図17は、中央にサイズ半分の半サイズ原稿を有する、左開き中綴じ原稿、右開き中綴じ原稿、および上開き中綴じ原稿を、原稿セットトレイ11上に、表紙/背表紙の面を上にして載置した場合の処理例を示す。図17の例では、1枚の両面原稿と、その半分のサイズの両面原稿1枚とからなる合計6ページ構成の中綴じ原稿を提示している。なお、図面の見方は、図15、図16と同じであるので、ここでも、半サイズ原稿を含む、左開き中綴じ原稿のみ説明し、右開き中綴じ原稿と上開き中綴じ原稿については省略する。
【0151】
左開き6ページの中綴じ原稿を表紙/背表紙の面から読み取った場合、読み取り1枚目の原稿の表面の右側には、1ページ目のコンテンツがあり、左側に6ページ目のコンテンツがある。また、1枚目の裏面の右側には、5ページ目のコンテンツ、左側には、2ページ目のコンテンツがある。また、読み取り2枚目の半サイズ原稿の表面には、4ページ目のコンテンツがあり、その裏面には、3ページ目のコンテンツがある。
【0152】
このような原稿の読み取り結果は、6ページ目のコンテンツが左側にあり右側に1ページのコンテンツがある原稿面画像F31、2ページ目のコンテンツが左側にあり右側に5ページのコンテンツがある原稿面画像F32、4ページ目のコンテンツがある半分のサイズの原稿面画像F33、3ページ目のコンテンツがある半分のサイズの原稿面画像F34となる。
【0153】
画像分割部114bは、このような原稿面画像の画像データのうち、半サイズ原稿のものを除いて、綴じ代部分で2分割し、ページ画像並べ替え部114cが、1ページ目から順になるように並べ替える。この並べ替え順は、開き方の選択条件である「左開き」と読み取り開始面の選択条件である「表紙/裏表紙」の条件、および半サイズ原稿の有の条件にて決まる並べ替え順に従い並べ替える。なお、半サイズ原稿の有無は、読み取った原稿1枚分の画像データのサイズより、自動判別できる。
【0154】
図中、矢印にて、並べ替え順を示す。たとえば、原稿枚数がN枚、そのうち半サイズ原稿が1枚、つまりコンテンツ数が2N−2個の場合、M個目の画像の左側の画像をM、右側の画像をM、最終読み取りの半サイズ原稿の表面画像をA,裏面画像をBとすると、ソート順は、1,2,3,4…, (2N−2),B,A,(2N−2)…,4,3,2,1となる。並べ替えた結果を、図の一番下に示す。
【0155】
図18は、中央にサイズ半分の半サイズ原稿を有する、左開き中綴じ原稿、右開き中綴じ原稿、および上開き中綴じ原稿を、原稿セットトレイ11上に、中央の面を上にして載置した場合の処理例を示す。図18の例では、1枚の両面原稿と、その半分のサイズの両面原稿1枚とからなる合計6ページ構成の中綴じ原稿を提示している。なお、図面の見方は、図15〜図17と同じであるので、ここでも、半サイズ原稿を含む、左開き中綴じ原稿のみ説明し、右開き中綴じ原稿と上開き中綴じ原稿については省略する。
【0156】
左開き6ページの中綴じ原稿を中央の面から読み取った場合、読み取り1枚目の原稿は半サイズ原稿となり、その表面には、4ページ目のコンテンツがあり、裏面には3ページ目のコンテンツがある。また、2枚目の表面の右側には、5ページ目のコンテンツ、左側には、2ページ目のコンテンツがある。また、読み取り2枚目の裏面には、右側に1ページ目のコンテンツがあり、左側に6ページ目のコンテンツがある。
【0157】
このような原稿の読み取り結果は、4ページ目のコンテンツがある半分のサイズの原稿面画像F41、3ページ目のコンテンツがある半分のサイズの原稿面画像F42、2ページ目のコンテンツが左側にあり右側に5ページのコンテンツがある原稿面画像F43、6ページ目のコンテンツが左側にあり右側に1ページのコンテンツがある原稿面画像F44
となる。
【0158】
画像分割部114bは、このような原稿面画像の画像データのうち、半サイズ原稿のものを除いて、綴じ代部分で2分割し、ページ画像並べ替え部114cが、1ページ目から順になるように並べ替える。この並べ替え順は、開き方の選択条件である「左開き」と読み取り開始面の選択条件である「中央」の条件、および半サイズ原稿の有の条件にて決まる並べ替え順に従い並べ替える。
【0159】
図中、矢印にて、並べ替え順を示す。たとえば、原稿枚数がN枚、そのうち半サイズ原稿が1枚、つまりコンテンツ数が2N−2個の場合、M個目の画像の左側の画像をM、右側の画像をM、最初に読み取る半サイズ原稿の表面画像をA,裏面画像をBとすると、ソート順は、2N,(2N−1),…,4,3,B,A,3,4,…(2N−1)、2Nとなる。並べ替えた結果を、図の一番下に示す。
【0160】
図19〜図24に、プレビュー画像にて表示される読み取り先頭画像(読み取り開始面の画像)と、読み取り結果の全体、及び、ユーザに指定させる選択条件である「開き方向」、「読み取り開始面」、及び「回転処理」、及び、指定された条件に基づいて実施される、分割、回転、並べ替え処理の方法を一覧にて示す。
【0161】
図19は、何れも、両面原稿2枚構成の全8ページの左開き中綴じ原稿のものである。このうち、♯1は、左開き中綴じ原稿を、正しい向きでセットし、表紙/裏表紙の面より読み取らせた場合の例である。この場合は、ユーザが、「左開き」「表紙/裏表紙」「回転不要」を選択することで、図15の左開き中綴じ原稿の処理にて示した手順にて、分割、並べ替えを実施する。なお、図19の分割・回転・並べ替え方法(全画像分割)において、[ ]内の数字は、両面原稿2枚構成の全8ページの中綴じ原稿におけるページ番号である。
【0162】
一方、図19の♯2は、両面原稿2枚構成の全8ページの左開き中綴じ原稿を、間違って原稿の天を左に向けて、横向きにセットした場合のものである。このように、間違ってセットした場合でも、ユーザが、「左開き」「表紙/裏表紙」「右90°」を選択することで、読み取り原稿の表面側の原稿面画像である奇数画像が右に90°、読み取り原稿の裏面側の原稿面画像である偶数面画像を右に270°回転して、♯1の正しくセットされたものと同じ状態にできる。その後は、♯1の正しくセットされたものと同じ手順にて、分割、並べ替えを実施する。
【0163】
本実施形態の画像形成装置100の場合、原稿搬送部101にて、原稿をスイッチバック搬送して表裏を反転させる構成である。スイッチバック搬送においては、原稿の表裏も逆転(反転)するが、同時の原稿における搬送方向の前端、後端も逆転するため、原稿裏面の原稿面画像は、原稿表面の原稿面画像とは、原稿の天地が逆に読み込まれることとなる。そのため、原稿表面の原稿面画像に対しては、右に90°回転させ、原稿裏面の原稿面画像に対しては、さらに180°の回転を加えた右に270°回転させる。
【0164】
また、図19の♯5は、両面原稿2枚構成の全8ページの左開き中綴じ原稿を、中央の面より読み取らせた場合の例である。この場合は、ユーザが、「左開き」「中央」「回転不要」を選択することで、図16の左開き中綴じ原稿の処理にて示した手順にて、分割、並べ替えを実施する。
【0165】
一方、♯7は、両面原稿2枚構成の全8ページの左開き中綴じ原稿を、間違って天地を逆向きにセットした場合のものである。このように、間違ってセットした場合でも、ユーザが、「左開き」「中央」「右180°」を選択することで、読み取った全原稿面画像を180°回転して♯5の正しくセットされたものと同じ状態にできる。その後は、♯5の正しくセットされたものと同じ手順にて、分割、並べ替えを実施する。
【0166】
図20は、両面原稿2枚構成の全8ページの右開き中綴じ原稿のものである。図20について、図19と殆ど同じであるので、説明の便宜上、詳細な説明を省略する。
【0167】
図21は、両面原稿2枚構成の全8ページの上開き中綴じ原稿のものである。このうち、♯17は、上開き中綴じ原稿を、正しい向きでセットし、表紙/裏表紙の面より読み取らせた場合の例である。この場合は、ユーザが、「上開き」「表紙/裏表紙」「回転不要」を選択することで、図15の上開き中綴じ原稿の処理にて示した手順にて、分割、並べ替えを実施する。上述したように、上開きの場合、原稿裏面の原稿面画像は原稿表面の原稿面画像と、天地が逆となっているため、原稿裏面を読み取った原稿面画像の画像データに対して、180°回転処理が実施される。
【0168】
図21の♯18は、両面原稿2枚構成の全8ページの上開き中綴じ原稿を、間違って原稿の天を左に向けて、横向きにセットした場合のものである。このように、間違ってセットした場合でも、ユーザが、「上開き」「表紙/裏表紙」「右90°」を選択することで、読み取った全原稿面画像を右に90°回転して、♯17の正しくセットされたものを読み取った原稿面画像に対し必要な回転処理を施した後のものと同じ状態にできる。その後は、♯17の正しくセットされたものと同じ手順にて、分割、並べ替えを実施する。
【0169】
上開き中綴じ原稿の場合、原稿裏面の原稿面画像は原稿表面の原稿面画像と、天地が逆となっているため、原稿裏面の原稿面画像に対して180°の回転処理が必要であるが、本実施形態の画像形成装置100の場合、原稿搬送部101にて、原稿をスイッチバック搬送して表裏を反転させる構成であり、原稿裏面の原稿面画像が既に逆に読み込まれている結果、180°の回転処理が不要となる。図21の♯20、♯22、♯24においても、同様である。
【0170】
図21の♯19は、両面原稿2枚構成の全8ページの上開き中綴じ原稿を、間違って原稿の天地を逆にしてセットした場合のものである。このように、間違ってセットした場合でも、ユーザが、「上開き」「表紙/裏表紙」「右180°」を選択することで、原稿表面を読み取った原稿面画像の画像データに対して、180°回転処理が実施される。これにより、♯17の正しくセットされたものを読み取った原稿面画像に対し必要な回転処理を施した後のものと同じ状態にでき、その後は、♯17の正しくセットされたものと同じ手順にて、分割、並べ替えを実施する。
【0171】
図22は、半サイズ原稿を有する両面原稿2枚構成の全6ページの左開き中綴じ原稿のものであり、図23は、半サイズ原稿を有する両面原稿2枚構成の全6ページの右開き中綴じ原稿のもの、図24は、半サイズ原稿を有する両面原稿2枚構成の全6ページの上開き中綴じ原稿のものである。なお、図22〜図24についての詳細な説明は省略する。
【0172】
図25、図26に、S6において、図9〜図13に示した、並べ替えた後の画像の編集処理における、選択の種類(配置例)と、開き方向と、開き方向によるデフォルト、及び開き方向により限定される選択種類を示す。
【0173】
図25には、編集処理において選択される印刷形態であって、用紙上における各ページ画像の配置が、所定の配置例の中から決定される印刷形態の例として「2in1」、「4in1」を示す。「2in1」の場合、開き方を指定することで、開き方によって、コンテンツの配置が一意に決定されることを示している。
【0174】
つまり、「左開き」であれば、例えば、図27に示すような、左側に1ページのコンテンツ、右側に2ページ目のコンテンツが配置されたプレビュー画像、及び「2in1のレイアウトを確認して下さい」のメッセージと共に、「1 2」の表示キーのみが選択可能に表示された、ページ画像配置選択画面D9が表示される。「2 1」の表示キーは、グレーアウト表示されており、選択することができない。この状態で、OKキーを操作することで、レイアウトは確定し、戻るキーを操作することで、開き方の指定に戻ることができる。
【0175】
また、「右開き」であれば、左側に2ページのコンテンツ、右側に1ページ目のコンテンツが配置されたプレビュー画像と、レイアウトの確認を促すメッセージと共に、「2 1」の表示キーのみが選択可能に表示された選択画面が表示される。同様に、「上開き」であれば、上側に1ページのコンテンツ、下側に2ページ目のコンテンツが配置されたプレビュー画像と、レイアウトの確認を促すメッセージと共に、上下に「1 2」が並ぶ表示キーのみが選択可能に表示されることとなる。
【0176】
このような「開き方向」の指定は、例えば図9に示した、編集処理をユーザに選択させるためのプレビュー付き編集処理選択画面D4にて、ユーザが「2in1」を指定した後に、「開き方向」の指定を促す図7に示す選択画面D2のような選択画面を表示することで行わせる。
【0177】
一方、「4in1」の場合は、「左開き」であれば、左上領域に1ページ目のコンテンツ、右上領域に2ページ目のコンテンツ、左下領域に3ページ目のコンテンツ、右下領域に4ページ目のコンテンツをそれぞれ配置した形態、つまり、図11に示す選択画面D6内には、矢印キーP1がデフォルトとして表示される。そして、残り3つの矢印キーP2〜P4のうち、P3のみが選択可能なキーとして表示され、P2、P4については、選択不能なキーとして表示されるか或いは表示されない。「4in1」の場合の、ページ画像配置選択画面の例を、図28に示す。
【0178】
「右開き」であれば、右上領域に1ページ目のコンテンツ、右下領域に2ページ目のコンテンツ、左上領域に3ページ目のコンテンツ、左下領域に4ページ目のコンテンツをそれぞれ配置した形態、つまり、図11に示す選択画面D6内には、矢印キーP4がデフォルトとして表示され、残り3つの矢印キーP1〜P3のうち、P2のみが選択可能なキーとして表示される。
【0179】
「上開き」であれば、図11に示す選択画面D6内には、矢印キーP1〜P4の何れもが選択可能なキーとして表示される。なお、デフォルトは、矢印キーP1としている。
【0180】
このように、「4in1」の場合、取りえる4つのコンテンツの配置例のうち、「左開き」、「右開き」のように、開き方向に不適切な配置例が存在する場合は、そのような配置例の選択を不可能とし、適切な配置例の中から選択させるようにすることで、開き方に適さない配置例を、装置に慣れないユーザが選択するといった印刷ミスを未然に回避することができる。なお、ここでは「4in1」を例示したが、N=6以上の「6in1」等においても適用可能である。
【0181】
図26には、編集処理において選択される印刷形態であって、用紙上における各ページ画像の配置が、所定の配置例の中から決定される印刷形態の例として、「両面印字」、「綴じ代(とじしろ)」を示す。「両面印字」の場合、開き方を指定することで、「縦綴じ」「横綴じ」が一意に決定されることを示している。つまり、「左開き」或いは「右開き」であれば、横綴じ、つまり、図12に示す選択画面D7内には、「横綴じ」の表示キーP5のみが表示されることとなる。また、「上開き」であれば、縦綴じ、つまり、図12に示す選択画面D7内には、「縦綴じ」の表示キーP6のみが表示されることとなる。「縦綴じ」では、用紙の表面と裏面とで、ページ画像の天地を逆転させる。
【0182】
また、「綴じ代」の場合、開き方を指定することで、「左綴じ」であれば、左側に綴じ代が配された形態、つまり、図13に示す選択画面D8内には、表示キーP7がデフォルトとして表示され、残り表示キーP8、P9のうち、上綴じの表示キーP8のみが選択可能なキーとして表示される。「右綴じ」であれば、右側に綴じ代が配された形態、つまり、図13に示す選択画面D8内には、表示キーP8がデフォルトとして表示され、残り表示キーP7、P9のうち、上綴じの表示キーP8のみが選択可能なキーとして表示される。「上開き」であれば、上側に綴じ代が配された形態に一意に決定され、図13に示す選択画面D8内には、表示キーP9以外には、選択可能なキーとして表示されることはない。
【0183】
「両面印字」、「綴じ代」の場合も、「開き方向」の指定は、例えば図9に示した、編集処理をユーザに選択させるためのプレビュー付き編集処理選択画面D4にて、ユーザが「両面印字」或いは「綴じ代」を指定した後に、「開き方向」の指定を促す図7に示す選択画面D2のような選択画面を表示することで行わせる。
【0184】
「両面印字」、「綴じ代」においても、取り得るコンテンツの配置例のうち、開き方向に不適切な配置例が存在する場合は、そのような配置例の選択を不可能とし、適切な配置例の中から選択させるようにすることで、開き方に適さない配置例を、装置に慣れないユーザが選択するといった印刷ミスを未然に回避することができる。
【0185】
図29に、本発明の構成を有する他の画像形成装置100’を示す。画像形成装置100’と画像形成装置100との違いは、原稿搬送部にある。画像形成装置100’における原稿搬送部101’も、両面原稿に対応している点で、原稿搬送部101と同じであるが、原稿読み取り窓102aの上方に、CIS(Contact Image Sensor)13を配設している点が相違する。CIS13は、原稿読み取り窓102aを原稿が通過する際に、原稿セットトレイ11にセットされた原稿の裏面の画像を主走査方向に繰り返し読み取り、原稿裏面の画像を示す画像データを出力する。
【0186】
CIS13を配設して裏面画像を表面画像と同時に読み取る構成では、図15に示した左に開きの中綴じ原稿において、CIS13が読み取るF2、F4の原稿面画像については、7ページ目、5ページ目のコンテンツから、ミラー画像(鏡に映した画像)となって読み取られている。しかしながら、このようにして読み取った原稿裏面の原稿面画像を、一時的に記憶するメモリから読み出す際に、書き込んだ方向とは反対方向読み読み出すことで、読み出し結果は、図15に示す読み取り結果と同じになるので、CIS13を備える画像形成装置100’に対しても、本発明を適用できることは言うまでもない。
【0187】
また、上記実施形態において、画像形成装置100に備えられる図1の各機能部は、CPU,MPU等のプロセッサを用いてソフトウェアによって実現されるものとしており、上述したように、画像形成装置100は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。
【0188】
そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである画像形成装置100の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、画像形成装置100に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによって達成される。
【0189】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0190】
また、画像形成装置100を通信ネットワークと接続可能に構成し、通信ネットワークを介して上記プログラムコードを供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【0191】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0192】
【図1】本発明の書類画像データの入力システムを適用した実施の一形態の画像形成装置の機能を示す機能ブロック図である
【図2】上記画像形成装置の全体構成を示す概略図である。
【図3】上記画像形成装置のハードウェア構成の例を示すブロック図である。
【図4】上記画像形成装置の操作パネルの平面図である。
【図5】上記画像形成装置における中綴じ原稿の書類を読み取り、異なる形態にてコピーしたり、異なる形態で送信したりする処理のフローチャートである。
【図6】上記画像形成装置の操作パネルに表示される、読み取った原稿画像のプレビュー画像を含む、原稿を表紙/裏表紙から読み取ったか、中央から読み取ったかを、ユーザに選択させるためのプレビュー付き読み取り開始面指定画面を示す説明図である。
【図7】上記画像形成装置の操作パネルに表示される、読み取った原稿画像のプレビュー画像を含む、中綴じ原稿が、左開きか、右開きか、或いは上開きかを、ユーザに選択させるためのプレビュー付き開き方向指定画面を示す説明図である。
【図8】上記画像形成装置の操作パネルに表示される、中綴じ原稿を読み取らせた向きを補正するための回転処理をユーザに選択させるためのプレビュー付き回転処理選択画面を示す説明図である。
【図9】上記画像形成装置の操作パネルに表示される、並べ替えた後の1ページ目のプレビュー画像を含む、編集処理をユーザに選択させるためのプレビュー付き編集処理選択画面を示す説明図である。
【図10】上記画像形成装置の操作パネルに表示される、2in1のレイアウトを選択させるためのプレビュー付きレイアウト選択画面を示す説明図である。
【図11】上記画像形成装置の操作パネルに表示される、4in1のレイアウトを選択させるためのプレビュー付きレイアウト選択画面を示す説明図である。
【図12】上記画像形成装置の操作パネルに表示される、両面印字の方向を選択させるためのプレビュー付き両面印字の方向選択画面を示す説明図である。
【図13】上記画像形成装置の操作パネルに表示される、綴じ代の位置を選択させるためのプレビュー付きと綴じ代位置選択画面を示す説明図である。
【図14】上記画像形成装置における「とじしろ」の編集手法をしめす説明図である。
【図15】上記画像形成装置における、左開き中綴じ原稿、右開き中綴じ原稿、および上開き中綴じ原稿を、原稿セットトレイ上に、表紙/背表紙の面から読み取りを開始した場合の処理例を示す説明図である。
【図16】上記画像形成装置における、左開き中綴じ原稿、右開き中綴じ原稿、および上開き中綴じ原稿を、原稿セットトレイ上に、中央の面から読み取りを開始した場合の処理例を示す説明図である。
【図17】上記画像形成装置における、半サイズ原稿を有する、左開き中綴じ原稿、右開き中綴じ原稿、および上開き中綴じ原稿を、原稿セットトレイ上に、表紙/背表紙の面から読み取りを開始した場合の処理例を示す説明図である。
【図18】上記画像形成装置における、半サイズ原稿を有する、左開き中綴じ原稿、右開き中綴じ原稿、および上開き中綴じ原稿を、原稿セットトレイ上に、中央の面から読み取りを開始した場合の処理例を示す説明図である。
【図19】上記画像形成装置における、左開き中綴じ原稿を、表紙/裏表紙の面より読み取らせた場合の、プレビュー画像にて表示される読み取り先頭画像と、読み取り結果の全体、及び、ユーザに指定させる選択条件である「開き方」、「読み取り開始の面」、及び「回転処理」、及び指定された条件に基づいて実施される、分割、回転、並べ替え処理の方法を示す説明図である。
【図20】上記画像形成装置における、右開き中綴じ原稿を、表紙/裏表紙の面より読み取らせた場合の、プレビュー画像にて表示される読み取り先頭画像と、読み取り結果の全体、及び、ユーザに指定させる選択条件である「開き方」、「読み取り開始の面」、及び「回転処理」、及び指定された条件に基づいて実施される、分割、回転、並べ替え処理の方法を示す説明図である。
【図21】上記画像形成装置における、上開き中綴じ原稿を、表紙/裏表紙の面より読み取らせた場合の、プレビュー画像にて表示される読み取り先頭画像と、読み取り結果の全体、及び、ユーザに指定させる選択条件である「開き方」、「読み取り開始の面」、及び「回転処理」、及び指定された条件に基づいて実施される、分割、回転、並べ替え処理の方法を示す説明図である。
【図22】上記画像形成装置における、半サイズ原稿を有する左開き中綴じ原稿を、表紙/裏表紙の面より読み取らせた場合の、プレビュー画像にて表示される読み取り先頭画像と、読み取り結果の全体、及び、ユーザに指定させる選択条件である「開き方」、「読み取り開始の面」、及び「回転処理」、及び指定された条件に基づいて実施される、分割、回転、並べ替え処理の方法を示す説明図である。
【図23】上記画像形成装置における、半サイズ原稿を有する右開き中綴じ原稿を、表紙/裏表紙の面より読み取らせた場合の、プレビュー画像にて表示される読み取り先頭画像と、読み取り結果の全体、及び、ユーザに指定させる選択条件である「開き方」、「読み取り開始の面」、及び「回転処理」、及び指定された条件に基づいて実施される、分割、回転、並べ替え処理の方法を示す説明図である。
【図24】上記画像形成装置における、半サイズ原稿を有する上開き中綴じ原稿を、表紙/裏表紙の面より読み取らせた場合の、プレビュー画像にて表示される読み取り先頭画像と、読み取り結果の全体、及び、ユーザに指定させる選択条件である「開き方」、「読み取り開始の面」、及び「回転処理」、及び指定された条件に基づいて実施される、分割、回転、並べ替え処理の方法を示す説明図である。
【図25】上記画像形成装置における、並べ替え後の「2in1」、「4in1」処理における、選択の種類と、開き方と、開き方によるデフォルト、及び開き方により限定される選択種類を示す説明図である。
【図26】上記画像形成装置における、並べ替え後の「両面印字」、「綴じ代」処理における、選択の種類と、開き方と、開き方によるデフォルト、及び開き方により限定される選択種類を示す説明図である。
【図27】上記画像形成装置の操作パネルに表示される、2in1のレイアウトを指定された開き方向に適したものを絞り込んで選択させるためのプレビュー付きページ画像配置選択画面を示す説明図である。
【図28】上記画像形成装置の操作パネルに表示される、4in1のレイアウトを指定された開き方向に適したものを絞り込んで選択させるためのプレビュー付きページ画像配置選択画面を示す説明図である。
【図29】本発明の他の実施形態を示すもので、画像形成装置の全体構成を示す概略図である。
【符号の説明】
【0193】
100 画像形成装置
100’ 画像形成装置
111 パネル制御部(開き方向指定手段、読み取り開始面指定手段、回転処理選択 手段、ページ画像配置選択手段、プレビュー画像表示制御手段)
113 画像取得制御部
114 画像処理部(画像処理手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿読取部にて中綴じ原稿書類を構成する各原稿の各面の画像データを読み取り、画像処理手段が、読み取った前記各原稿の各面に含まれる画像データである面画像データを、ページごとの画像データであるページ画像データに分割し、ページ順に並べ替える書類画像データの入力システムにおいて、
前記中綴じ原稿書類の開き方向をユーザに指定させるための開き方向指定手段と、
前記原稿読取部における原稿読み取り開始面が、前記中綴じ原稿書類の表紙/裏表紙の面、或いは前記中綴じ原稿書類の中央の面のいずれであるかをユーザに指定させるための読み取り開始面指定手段とを備え、
前記画像処理手段は、前記原稿読取部が中綴じ原稿書類を読み取ることで得た当該中綴じ原稿書類を構成する原稿の枚数の情報と、前記開き方向指定手段及び読み取り開始面指定手段にて得た、開き方向の情報及び読み取り開始面の情報とを基に、前記ページ画像データをページ順に並べ替えることを特徴とする書類画像データの入力システム。
【請求項2】
前記原稿読取部が読み取った前記中綴じ原稿書類の面画像データを基に原稿読み取り開始面の画像を含むプレビュー画像を表示部に表示させるプレビュー画像表示制御手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の書類画像データの入力システム。
【請求項3】
前記原稿読取部が読み取った前記中綴じ原稿書類の各面画像データを、正しい向きにセットされた中綴じ原稿書類を読み取った各面画像データの向きと同じにするための回転処理をユーザに選択させるための回転処理選択手段を備え、
前記画像処理手段は、ユーザにて選択された回転処理の情報と開き方向の情報とを基に、前記原稿読取部が読み取った前記中綴じ原稿書類の各面画像データに対して必要な回転処理を実施し、各面画像データを正しい向きにセットされた中綴じ原稿書類を読み取った場合と同じ状態に変更することを特徴とする請求項1に記載の書類画像データの入力システム。
【請求項4】
前記原稿読取部が読み取った前記中綴じ原稿書類の各面画像データを、正しい向きにセットされた中綴じ原稿書類を読み取った各面画像データの向きと同じにするための回転処理をユーザに選択させるための回転処理選択手段を備え、
前記画像処理手段は、ユーザにて選択された回転処理の情報と開き方向の情報とを基に、前記原稿読取部が読み取った前記中綴じ原稿書類の各面画像データに対して必要な回転処理を実施し、各面画像データを正しい向きにセットされた中綴じ原稿書類を読み取った場合と同じ状態に変更することを特徴とする請求項2に記載の書類画像データの入力システム。
【請求項5】
前記プレビュー画像表示制御手段は、前記回転処理選択手段を用いて選択された回転処理に応じて、前記表示部に表示している読み取り開始面の画像を含むプレビュー画像の向きを変更することを特徴とする請求項4に記載の書類画像データの入力システム。
【請求項6】
前記開き方向指定手段は、左開き、右開き、上開きの何れかを指定させることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の書類画像データの入力システム。
【請求項7】
前記画像処理手段は、前記原稿読取部が読み取った中綴じ原稿書類の各面画像データの中に、原稿サイズが半分の半サイズ原稿が含まれているか否かを判断するようになっており、前記原稿の枚数の情報、前記開き方向の情報、及び読み取り開始面の情報に加えて、半サイズ原稿の有無の情報を基に、前記ページ画像データをページ順に並べ替えることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の書類画像データの入力システム。
【請求項8】
前記開き方向指定手段は、前記原稿読取部における前記中綴じ原稿書類の読み取り中より、ユーザによる指定を受け付けることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の書類画像データの入力システム。
【請求項9】
前記読み取り開始面指定手段は、前記原稿読取部における前記中綴じ原稿書類の読み取り中より、ユーザによる指定を受け付けることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の書類画像データの入力システム。
【請求項10】
前記回転処理選択手段は、前記原稿読取部における前記中綴じ原稿書類の読み取り中より、ユーザによる選択を受け付けることを特徴とする請求項3,4又は5に記載の書類画像データの入力システム。
【請求項11】
前記プレビュー画像表示制御手段は、前記画像処理手段による並べ替えの結果を示すプレビュー画像を表示部に表示することを特徴とする請求項2、4又は5に記載の書類画像データの入力システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公開番号】特開2010−119063(P2010−119063A)
【公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−292712(P2008−292712)
【出願日】平成20年11月14日(2008.11.14)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】