説明

有効なタッチスクリーン入力を判定する方法

【課題】ユーザによる偶発的タッチの判定を可能にし、フライトディスプレイの全区域をタッチスクリーン表面に使用できるようにすること。
【解決手段】少なくとも1つのタッチスクリーンディスプレイを含むフライトデッキを備えた操縦室を有する航空機を運転する方法は、少なくとも1つのタッチスクリーンディスプレイ上への物体のタッチを検知して入力タッチを定義する段階と、少なくとも1つのタッチスクリーンディスプレイ上への入力タッチが無効であるかどうかを判定する段階と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、有効なタッチスクリーン入力を判定する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現代の航空機コックピットは、複数のフライトディスプレイを有する操縦室を含み、該フライトディスプレイは、広範囲にわたる航空機情報、飛行情報、ナビゲーション、及び航空機の運転及び制御で使用される他の情報を航空機乗務員に対して表示することができる。複数のフライトディスプレイは、航空機の種々の機能を制御するためにタッチスクリーンを含むことができる。強い乱気流の期間の間、航空機全体に振動が発生し、タッチスクリーンを所望の様態又は位置でタッチするのが困難になる。
【0003】
現在のタッチスクリーンディスプレイは、掌又は手首などの物理的固定手段を利用でき、或いは、より小さなタッチ表面を有し、タッチスクリーンの縁部を載置手段として利用することができる。これら両方の選択肢によりタッチスクリーンのサイズが制限され、このことは、航空機操縦室の限られたスペースでは望ましいことではない。より大きなタッチ面積を有する代替のタッチスクリーンは、ディスプレイのタッチ表面上でユーザが手を固定するので、強い乱気流中には効果的に利用することができない。このような固定は、スクリーン上で追加のタッチをもたらし、ユーザの意図しない入力を生じる可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第8,018,440号明細書
【発明の概要】
【0005】
1つの実施形態において、少なくとも1つのタッチスクリーンディスプレイを含むフライトデッキを備えた操縦室を有する航空機を運転する方法は、乱気流を示す動きを検出する段階と、少なくとも1つのタッチスクリーンディスプレイ上への物体のタッチを検知して、入力タッチを定義する段階と、入力タッチの少なくとも1つの特性を判定する段階と、入力タッチの少なくとも1つの特性を基準特性と比較する段階と、検出された乱気流及び比較に基づいて、入力タッチが無効であるかどうかを判定する段階と、を含む。
【0006】
別の実施形態において、少なくとも1つのタッチスクリーンディスプレイを含むフライトデッキを備えた操縦室を有する航空機を運転する方法は、少なくとも1つのタッチスクリーンディスプレイ上への物体のタッチを検知して、入力タッチを定義する段階と、入力タッチの人のバイオメカニカル・シグニチャを判定する段階と、入力タッチの少なくとも1つの特性を基準特性と比較する段階と、比較に基づいて入力タッチが無効であるかどうかを判定する段階と、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明により用いることができる複数のタッチスクリーンディスプレイを有するフライトデッキを備えた航空機操縦室の一部の斜視図。
【図2】図1のフライトデッキで使用できる、タッチスクリーン上の複数の入力タッチを提供するユーザの概略図。
【図3】図2においてユーザによって提供された複数のタッチ入力の概略図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は、操縦室12を有する航空機10の一部を示す。民間航空機が例示されているが、本発明は、例えば、限定ではないが、固定翼、回転翼、ロケット、個人用航空機、及び軍用機など、あらゆるタイプの航空機で用いることができる。第1のユーザ(例えば、操縦士)は、操縦室12の左側の座席14に存在することができ、別のユーザ(例えば、副操縦士)は、操縦室12の右側の座席16に存在することができる。種々の計器20及び複数の多機能フライトディスプレイを有するフライトデッキ18は、操縦士及び副操縦士の正面に位置し、航空機乗務員に情報を提供して航空機10の飛行を支援することができる。フライトディスプレイ22は、主フライトディスプレイ又は多機能ディスプレイを含むことができ、広範囲にわたる航空機情報、飛行情報、ナビゲーション、及び航空機の運転及び制御で使用される他の情報を表示することができる。
【0009】
フライトディスプレイ22は、互いに間隔を置いて横並びの配列で示されている。フライトディスプレイ22は、より少ない又はより多くのディスプレイを含むあらゆる形態でレイアウトすることができる。更に、ディスプレイ22は、必ずしも同一平面上にある必要はなく、また同じサイズである必要もない。タッチスクリーンディスプレイ又はタッチスクリーン表面24は、フライトディスプレイ22に含めることができ、航空機10のシステムと対話するために、操縦士及び副操縦士を含む1人又はそれ以上の航空機乗務員のメンバーによって使用することができる。このようなタッチスクリーン表面24は、液晶ディスプレイ(LCD)を含むあらゆる好適な形態をとることができ、航空機乗務員からの入力を検知する様々な物理的又は電気的性質を用いることができる。フライトディスプレイ22の全ては、タッチスクリーン表面24を含むように示されているが、フライトディスプレイ22の一部だけがこのようなタッチスクリーン表面24を含むこともできる点は企図される。
【0010】
1つ又はそれ以上のカーソル制御デバイス26及び1つ又はそれ以上の多機能キーボード28は、操縦室12に含めることができ、また、これらを1人又はそれ以上の航空機乗務員のメンバーが使用して、航空機10のシステムと対話することができる点は企図される。好適なカーソル制御デバイス26は、ユーザからの入力を受け付けること及び当該入力を複数のフライトディスプレイ22の何れかの上のグラフィカル位置に変換するのに好適なあらゆるデバイスを含むことができる。種々のジョイスティック、多方向ロッカースイッチ、マウス、トラックボールなどがこの目的に好適であり、各ユーザは、カーソル制御デバイス26とキーボード28とを区別することができる。
【0011】
乱気流検出器30を航空機10内に含めることができる。乱気流検出器30は、航空機の客室又は貨物区域のようなあらゆる好適な場所に配置され、非限定的な例証として操縦室12内に示している。乱気流検出器30は、非限定的な例証として、垂直加速度計、前後方向加速度計、トロイダル加速度計、振動計、又は前出の実施例のあらゆる組み合わせもしくはその等価物を含む、あらゆる好適な乱気流検出機構とすることができる。乱気流検出器30は、乱気流を示す信号を出力することができ、又は、乱気流が存在するかどうかを判定するのに用いることができる信号を出力することができる。
【0012】
コントローラ32は、フライトディスプレイ22、タッチスクリーン表面24、カーソル制御デバイス26、キーボード28、及び乱気流検出器30を含む、航空機10の構成要素に動作可能に結合することができる。コントローラ32はまた、航空機10の他のコントローラ(図示せず)と接続することができる。コントローラ32は、メモリ及びプロセッシングユニットを含むことができ、これらは、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)及びオペレーティングシステムを実施するのに好適なあらゆるプログラムを実行することができる。これらのプログラムは通常、タッチスクリーン表面24を通じてファイルを選択して開く、アイコンを移動させる、オプションを選択する、コマンド及び他のデータを入力するなど、ユーザがある機能をタッチスクリーン表面24上で実行することを可能にするデバイスドライバを含む。乱気流検出器30は、乱気流が検出されたことを含む乱気流情報をコントローラ32に提供することができる。或いは、コントローラ32は、乱気流検出器30から出力されたデータを処理し、この出力から航空機10が乱気流に遭遇していることを判定することができる。コントローラ32はまた、1つ又はそれ以上の他の追加のセンサ(図示せず)から入力を受け取ることができ、該センサは、コントローラ32に種々の情報を提供し、航空機10の運転を支援することができる。
【0013】
ここで図2を参照すると、ユーザ40がタッチスクリーン表面24をタッチしている実施形態が示されている。ユーザ40は、指先42を用いてタッチスクリーン表面24上で書き込む、タップする、又は他のタイプの入力を行うことができる。場合によっては、ユーザ40は、タッチスクリーン表面24に入力している間に、偶発的にユーザの掌又は手44もしくは手首46でタッチスクリーン表面24にタッチすることが予想される。例えば、ユーザ40は、タッチスクリーン表面24上に手44の一部を載せながら、タッチスクリーン表面24に書き込みする場合がある。これは、ユーザ40が指先42で正確な入力タッチをするために手44又は手首46を安定させる必要がある、航空機10の乱気流状態中により起こりやすい。
【0014】
図3は、ユーザ40が上述のようにしてタッチスクリーン表面24にタッチしたときに種々の入力タッチが認識される可能性があることを示している。非限定的な例証として、入力タッチ50は、がタッチスクリーン表面24にタッチしたときに生じることができ、入力タッチ52は、ユーザの手44の一部が画面上に載せられて、ユーザ40が指42で選択肢を選択したときに生じることができる。入力タッチ50及び入力タッチ52は、同時に起こる場合があり、又はそうでない場合もある。代替として、ユーザの手44のより小さな部分がタッチスクリーン表面24上に載り、別の入力タッチ54を生成する場合もある。
【0015】
航空機10は、ユーザの指先42以外でなされた入力タッチをコントローラ32が無効なものとして判定することができ、コントローラ32が入力として無視できるように動作できることが企図される。このようにして、コントローラ32は、タッチスクリーン表面24上へのタッチ入力に関して判断を下し、このようなタッチ入力に対して特定の動作を行うことができる。無効なタッチの判定は、多くの方法で行うことができるが、このような判定は、入力タッチ自体の1つ又はそれ以上の特性だけに基づいて、又は検出されている乱気流と組み合わせて行うことができる点は企図される。
【0016】
以下で説明される本発明の方法の実施形態は、ユーザの指先42以外でなされたこのような入力タッチの無効性を判定するために様々な方法で航空機10を作動させる。第1の実施形態は、入力タッチのバイオメカニカル・シグニチャ(或いは固有の特徴)の検出によって、ユーザ40の掌44又は手首46によってなされるこのような偶発的又は固定タッチを判定することができる。このような方法は、タッチスクリーン表面24上への物体のタッチを検知して入力タッチを定義することを含むことができる。コントローラ32は、タッチスクリーンディスプレイ22から出力信号を連続的に受け取ることができ、或いは、入力タッチが検知されたときのみタッチスクリーンディスプレイ22から出力信号を連続的に受け取ることができる。出力機構に関係なく、コントローラ32は、検知された1つ又は複数の入力タッチから人のバイオメカニカル・シグニチャを判定することができる。このような人のバイオメカニカル・シグニチャは、非限定的な例証として、検知された入力タッチのパルス強度を含むことができる。検知された入力タッチのパルス強度は、あらゆる好適な機構により検出することができる。非限定的な例証として、フライトディスプレイ22は、タッチスクリーン表面24上のパルス強度を検出するために、指パルスオキシメータなどのセンサを含むことができる。次いで、コントローラ32は、人のバイオメカニカル・シグニチャを基準特性と比較し、この比較に基づいて入力タッチが無効であるかどうかを判定することができる。
【0017】
入力タッチから判定される人のバイオメカニカル・シグニチャがパルス強度である場合、パルス強度が人の指先42のパルスを示すものではないことをこの比較が示唆するときに、入力タッチは無効であると判定することができる。例えば、パルス強度が人の掌のパルス強度を示すときに、その入力タッチを無効と判定することができる。指先42は、掌44又は手首46のパルスよりも強いパルスを有しており、従って、基準特性は、非指先のパルス強度を示すあらゆる所定範囲又は値とすることができる。本明細書において、基準値は、何れかの典型的な比較を置き換える(より大きい、より小さい、等しい、等しくない、その他)ことができるように容易に選択又は数学的に修正できる点は理解できる。
【0018】
第2の実施形態は、検出された乱気流並びに入力タッチの決定された特性と基準特性との間の比較に基づいて入力タッチが無効であるかどうかを判定することを含むことができる。このような方法は、上述の航空機10を運転する際に用いることができ、乱気流を示す動きを検出することを含むことができる。より具体的には、乱気流検出器30は、乱気流情報又は乱気流を示す出力をコントローラ32に提供することができる。或いは、乱気流検出器30は、コントローラ32に出力信号を提供することができ、この出力信号から乱気流が存在するかどうかを判定することができる。非限定的な例証として、乱気流検出器30が加速度計である場合、航空機10の加速度を示す出力信号を提供することができ、加速度が所定閾値よりも大きい場合、コントローラ32は、航空機10が乱気流に遭遇していることを判定することができる。コントローラ32は、乱気流検出器30の出力をこのような所定閾値と直接比較することができ、又は、所定閾値との比較を行う前に、フィルタリング及び平均化のような中間機能を実施することもできる。本明細書において、所定閾値は、何れかの典型的な比較を置き換える(より大きい、より小さい、等しい、等しくない、その他)ことができるように容易に選択又は数学的に修正できる点は理解できる。
【0019】
上述の方法と同様に、タッチスクリーン表面24上への物体のタッチを検知し、入力タッチを定義することができる。コントローラ32は、入力タッチの少なくとも1つの特性を判定し、当該少なくとも1つの特性を基準特性と比較することができる。非限定的な例証として、滞留時間及びタッチ面積を含む、あらゆる数の特性を入力タッチから求めることができる。
【0020】
求められた入力タッチの特性が入力タッチの滞留時間である場合、基準特性は、偶発的なタッチを示す滞留時間とすることができる。このような偶発的タッチは、乱気流状態中に掌44の一部又は手首46の一部がタッチスクリーン表面24上に載っていることを示す滞留時間を含むことができる。比較により、特定の量を上回る滞留時間が無効な入力タッチであることを示していると示唆することができる。このような偶発的なタッチに関連する所定の基準滞留時間は、実験的に又は他の方法で決定することができる。
【0021】
或いは、入力タッチの少なくとも1つの特性は、人の生理学的属性を示すことができる。このような生理学的属性は、上述のような指先のサイズ又はパルス強度を含むことができる。従って、決定される入力タッチの特性は、ある区域の入力タッチとすることができる。この場合、比較は、入力タッチの決定された区域と人の指先の標準的区域との間で行うことができる。標準区域は、あらゆる方法で予め定めることができるが、標準区域は、人の指先のサブセットに基づいて選択することができる。このようなサブセットは、地理的起源及びこれに対応する平均指先サイズに基づくことができ、例えば、Handbook of Normal Physical Measurements(Hall, Judith G., Ursula G. Froster−Iskenius, Judith E. A llanson. Handbook of Normal Physical Measurements, Volume 177.Oxford University Press, 1989)の内容を参照のこと。従って、特定の地理上の起源からのユーザは、コントローラ32にこのような情報を入力することができ、適切なサブセットを比較に用いることができる。或いは、サブセットは、操縦士に基づくことができ、これは、当該特定のユーザにとって標準的な区域を含むことができる。コントローラ32は、各ユーザの固有の計測値のデータベースを含むことができ、或いは、指先測定値の一般的な又は地理上の特定のセットを表すデフォルト基準特性を含むことができる。非限定的な例証として、入力タッチの決定された区域が標準的な基準区域よりも1.5倍大きいと比較が示唆するときには、その入力タッチを無効と判定することができる。
【0022】
決定される特性のタイプ及び実施される比較のタイプに関係なく、コントローラ32は、検出された乱気流及び比較に基づいて入力タッチの有効性を判定することができる。非限定的な例証として、乱気流が検出された判定され、比較がある所定の閾値を満たさない場合には、入力タッチは無効と判定することができる。所定の閾値を「満たす」という用語は、本明細書では、ある閾値に等しいか又はそれより小さいなど、その差違が所定閾値を満たすことを意味するのに使用される。このような判定は、正/負比較又は真/偽比較によって満たされるよう容易に変えることができる点は理解されるであろう。閾値は、体験的に決定することができ、検出される乱気流の量に応じて比較を変えることができることは企図される。本明細書において、基準値は、何れかの典型的な比較を置き換える(より大きい、より小さい、等しい、等しくない、その他)ことができるように容易に選択又は数学的に修正できる点は理解できる。
【0023】
また、本発明の1つの実施形態において、タッチスクリーン表面24上への入力タッチの位置を決定できることは企図される。この場合、無効なタッチの判定は、判定された比較及び/又は判定された乱気流及び入力タッチの位置に基づくことができる。例えば、乱気流が検出され、入力タッチの位置が通常は固定と関連する区域にある場合、その入力タッチを無効と判定することができる。別の実施例は、入力アイコンが表示されていないディスプレイの部分など、入力が予想されない位置にタッチが生じた場合である。
【0024】
また、右利き又は左利きのユーザ用にタッチスクリーン表面24を設定できることも企図される。タッチスクリーン表面24上に複数の入力タッチが検出された場合、コントローラ32は、最も左の入力タッチ又は最も右の入力タッチだけが有効であると判定することができる。例えば、右利き用に設定されると、ユーザは、乱気流中に指先の全てを固定のために画面上に置く可能性があり、最も左の指又は人差し指のみが有効と判定され、アクティブ制御として登録されることになる。右利きのユーザが手を右縁部に動かして、指が画面から外されると、最も左の指先がアクティブなままとなる。更に、コントローラ32は、ユーザが選択可能な意味のある選択肢が提供されていないタッチスクリーン表面24の特定区域からの入力を無視するようプログラムすることができる。
【0025】
また、乱気流が検出された場合には、航空機10は、タッチスクリーンディスプレイ22上で利用可能な選択肢を低減するよう作動することができ、又は、このような選択肢をフライトディスプレイ22上のより大きなグラフィック及び区域と関連付けることができる点も企図される。これは、乱気流が検出されたときに自動的に行うことができる。或いは、フライトディスプレイ22付近のボタン、又はカーソル制御デバイス26もしくはキーボード28のようなアクチュエータを用いて、このような画面片付けモードを開始して、タッチスクリーン表面24を介して選択を行うことができる精度を高めることができる。
【0026】
上述の実施形態は、ユーザによる偶発的タッチの判定を可能にし、フライトディスプレイの全区域をタッチスクリーン表面に使用できるようにする。これは、ユーザがタッチスクリーン上に手の一部を載せること又はタッチスクリーンの一部を偶発的にタッチする可能性が高い乱気流期間中は特に重要とすることができる。上述の方法により、タッチセンサ式画面上のタッチの無効性が判定され、システムへの入力に対する乱気流環境の運動の作用が軽減され、物理的固定装置の必要性が排除される。
【0027】
本明細書は、最良の形態を含む実施例を用いて本発明を開示し、更に、あらゆる当業者があらゆるデバイス又はシステムを実施及び利用すること並びにあらゆる包含の方法を実施することを含む本発明を実施することを可能にする。本発明の特許保護される範囲は、請求項によって定義され、当業者であれば想起される他の実施例を含むことができる。このような他の実施例は、請求項の文言と差違のない構造要素を有する場合、或いは、請求項の文言と僅かな差違を有する均等な構造要素を含む場合には、本発明の範囲内にあるものとする。
【符号の説明】
【0028】
10 航空機
12 操縦室
14 シート
16 シート
18 フライトデッキ
20 計器
22 フライトディスプレイ
24 タッチスクリーン表面
26 カーソル制御デバイス
28 多機能キーボード
30 乱気流検出器
32 コントローラ
40 ユーザ
42 指先
44 手
46 手首
50 入力タッチ
52 入力タッチ
54 別の入力タッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのタッチスクリーンディスプレイを含むフライトデッキを備えた操縦室を有する航空機を運転する方法であって、
乱気流を示す動きを検出する段階と、
前記少なくとも1つのタッチスクリーンディスプレイ上への物体のタッチを検知して、入力タッチを定義する段階と、
前記入力タッチの少なくとも1つの特性を判定する段階と、
前記入力タッチの少なくとも1つの特性を基準特性と比較する段階と、
前記検出された乱気流及び前記比較に基づいて、前記入力タッチが無効であるかどうかを判定する段階と、
を含む、方法。
【請求項2】
前記入力タッチの少なくとも1つの特性が入力タッチの区域である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記基準特性が、人の指先の標準区域である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記入力タッチの区域が人の指先の標準区域よりも1.5倍大きいと前記比較が示唆する場合には、前記入力タッチを無効と判定する、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記標準区域が、人の指先のサブセットに基づいて選択される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記サブセットが地理上の起源である、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記サブセットが少なくとも1つの操縦士プロフィールに基づく、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記入力タッチの少なくとも1つの特性が滞留時間である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記基準特性が、前記タッチスクリーン上に載っている掌の一部及び手首の一部の少なくとも1つを示す滞留時間である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記入力タッチの少なくとも1つの特性が、人の生理学的属性を示す、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記人の生理学的属性が、指先のサイズ及びパルス強度を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記タッチスクリーン上の前記入力タッチの位置を決定し、前記比較と該入力タッチの位置に基づいて無効なタッチを判定する段階を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
乱気流が検出されたときに、前記タッチスクリーン上で利用可能な選択肢を削減する段階を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
少なくとも1つのタッチスクリーンディスプレイを含むフライトデッキを備えた操縦室を有する航空機を運転する方法であって、
前記少なくとも1つのタッチスクリーンディスプレイ上への物体のタッチを検知して、入力タッチを定義する段階と、
前記入力タッチの人のバイオメカニカル・シグニチャを判定する段階と、
前記入力タッチの人のバイオメカニカル・シグニチャを基準特性と比較する段階と、
前記比較に基づいて、前記入力タッチが無効であるかどうかを判定する段階と、
を含む、方法。
【請求項15】
前記人のバイオメカニカル・シグニチャが、パルス強度である、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記パルス強度が人の指先のパルスを示していないことを前記比較が示唆する場合には、前記入力タッチを無効と判定する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記パルス強度が人の掌のパルス強度を示す場合には、前記入力タッチを無効と判定する、請求項15に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−93025(P2013−93025A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−232460(P2012−232460)
【出願日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【Fターム(参考)】