説明

有効性を高めたケモカインレセプタ結合複素環化合物

本発明は、3つのペンダント基に囲まれたコア窒素原子からなる複素環化合物を提供する。これらのペンダント基のうちの2つは、好ましくは、ベンズイミダゾリルメチルおよびテトラヒドロキノリルであり、そして第3のペンダント基はNを含み、そして必要に応じてさらなる環を含む。この化合物は、ケモカインレセプター(CXCR4およびCXCR5を含む)に結合し、そしてヒト免疫不全ウイルス(HIV)による標的細胞の感染に対する保護効果を示す。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
被験体における前駆細胞および/または幹細胞の集団を増やす方法であって、
該方法は、該被験体中の該前駆細胞および/または幹細胞を増加させるのに有効な量で、該被験体に、次式の化合物またはそれらの塩またはプロドラッグ(それらの任意の立体異性形態を含めて)を投与する工程を包含する:
【化1】

XおよびYは、別個に、NまたはCRである;
Zは、S、O、NRまたはCRである;
各R〜Rは、別個に、Hまたは非妨害置換基である;
n1は、0〜4である;
n2は、0〜1であり、ここで、*は、C≡CがCR=CRの代わりとなり得ることを示す;
n3は、0〜4である;
ここで、n1+n2+n3は、2以上である;
bは、0〜2である;
ここで、R基の以下の組合せは、連結されて、環を生成し得、該環は、飽和または不飽和であり得る:
+R
1個のR+R
+1個のR
+R
1個のR+他のR
1個のR+1個のR、および
+R
ここで、該環は、環形成に関与する基が2個のRであるとき、芳香族でなくてもよい;そして
ここで、n2が1であるとき、n1もn3もいずれも0ではあり得ない、
方法。
【請求項2】
〜Rの各々が、別個に、Hまたは非妨害置換基であり、該非妨害置換基が、アルキル(C1〜10)、アルケニル(C2〜10)、アルキニル(C2〜10)、アリール(「C」5〜12)、アリールアルキル、アリールアルケニルまたはアリールアルキニルであり、それらの各々が、必要に応じて、O、SおよびNから選択される1個またはそれ以上のヘテロ原子を含有し得、そして、それらの各々が、さらに置換され得るか;あるいはアシル、アリールアシル、アルキル−アルケニル−、アルキニル−またはアリールスルホニルの必要に応じて置換した形態および該アルキル部分、アルケニル部分、アルキニル部分またはアリール部分でヘテロ原子を含有する形態であるか;あるいはOR、SR、NR、COOR、CONRであり、ここで、Rが、Hまたは上で定義したような必要に応じて置換したアルキル、アルケニル、アルキニルまたはアリールであり、ここで、該置換した原子がCであるとき、該非妨害置換基が、ハロ、OOCR、NROCRであり得、ここで、Rが、Hまたは上で述べた置換基であるか、または=Oであり得る、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記化合物が、次式:
【化2】

であるか、それらの塩またはプロドラッグ形態であって、それらの任意の立体異性形態を含み、ここで、R〜Rおよびn1〜n3が、式Iについて定義したとおりである、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
〜Rの各々が、別個に、Hまたは非妨害置換基であり、該非妨害置換基が、アルキル(C1〜10)、アルケニル(C2〜10)、アルキニル(C2〜10)、アリール(「C」5〜12)、アリールアルキル、アリールアルケニルまたはアリールアルキニルであり、それらの各々が、必要に応じて、O、SおよびNから選択される1個またはそれ以上のヘテロ原子を含有し得、そして、それらの各々が、さらに置換され得るか;あるいはアシル、アリールアシル、アルキル−アルケニル−、アルキニル−またはアリールスルホニルの必要に応じて置換した形態および該アルキル部分、アルケニル部分、アルキニル部分またはアリール部分でヘテロ原子を含有する形態であるか;あるいはOR、SR、NR、COOR、CONRであり、ここで、Rが、Hまたは上で定義したような必要に応じて置換したアルキル、アルケニル、アルキニルまたはアリールであり、ここで、該置換した原子がCであるとき、該非妨害置換基が、ハロ、OOCR、NROCRであり得、ここで、Rが、Hまたは上で述べた置換基であるか、または=Oであり得る、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記化合物が、次式:
【化3】

であるか、それらの塩またはプロドラッグ形態であって、それらの任意の立体異性形態を含み、ここで、dが、0〜3であり、点線が、任意のπ結合を表わし、そしてR〜Rが、請求項1で定義したとおりである、請求項1に記載の方。
【請求項6】
〜Rの各々が、別個に、Hまたは非妨害置換基であり、該非妨害置換基が、アルキル(C1〜10)、アルケニル(C2〜10)、アルキニル(C2〜10)、アリール(「C」5〜12)、アリールアルキル、アリールアルケニルまたはアリールアルキニルであり、それらの各々が、必要に応じて、O、SおよびNから選択される1個またはそれ以上のヘテロ原子を含有し得、そして、それらの各々が、さらに置換され得るか;あるいはアシル、アリールアシル、アルキル−アルケニル−、アルキニル−またはアリールスルホニルの必要に応じて置換した形態および該アルキル部分、アルケニル部分、アルキニル部分またはアリール部分でヘテロ原子を含有する形態であるか;あるいはOR、SR、NR、COOR、CONRであり、ここで、Rが、Hまたは上で定義したような必要に応じて置換したアルキル、アルケニル、アルキニルまたはアリールであり、ここで、該置換した原子がCであるとき、該非妨害置換基が、ハロ、OOCR、NROCRであり得、ここで、Rが、Hまたは上で述べた置換基であるか、または=Oであり得る、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記化合物が、次式:
【化4】

であるか、それらの塩またはプロドラッグ形態であって、それらの任意の立体異性形態を含み、ここで、dが、0〜3であり、点線が、任意のπ結合を表わし、そしてR〜Rが、請求項1で定義したとおりである、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
〜Rの各々が、別個に、Hまたは非妨害置換基であり、該非妨害置換基が、アルキル(C1〜10)、アルケニル(C2〜10)、アルキニル(C2〜10)、アリール(「C」5〜12)、アリールアルキル、アリールアルケニルまたはアリールアルキニルであり、それらの各々が、必要に応じて、O、SおよびNから選択される1個またはそれ以上のヘテロ原子を含有し得、そして、それらの各々が、さらに置換され得るか;あるいはアシル、アリールアシル、アルキル−アルケニル−、アルキニル−またはアリールスルホニルの必要に応じて置換した形態および該アルキル部分、アルケニル部分、アルキニル部分またはアリール部分でヘテロ原子を含有する形態であるか;あるいはOR、SR、NR、COOR、CONRであり、ここで、Rが、Hまたは上で定義したような必要に応じて置換したアルキル、アルケニル、アルキニルまたはアリールであり、ここで、該置換した原子がCであるとき、該非妨害置換基が、ハロ、OOCR、NROCRであり得、ここで、Rが、Hまたは上で述べた置換基であるか、または=Oであり得る、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記化合物が、次式:
【化5】

であるか、それらの塩またはプロドラッグ形態であって、それらの任意の立体異性形態を含み、ここで、R〜Rが、請求項1で定義したとおりであり、そしてn4が、2〜6である、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
〜Rの各々が、別個に、Hまたは非妨害置換基であり、該非妨害置換基が、アルキル(C1〜10)、アルケニル(C2〜10)、アルキニル(C2〜10)、アリール(「C」5〜12)、アリールアルキル、アリールアルケニルまたはアリールアルキニルであり、それらの各々が、必要に応じて、O、SおよびNから選択される1個またはそれ以上のヘテロ原子を含有し得、そして、それらの各々が、さらに置換され得るか;あるいはアシル、アリールアシル、アルキル−アルケニル−、アルキニル−またはアリールスルホニルの必要に応じて置換した形態および該アルキル部分、アルケニル部分、アルキニル部分またはアリール部分でヘテロ原子を含有する形態であるか;あるいはOR、SR、NR、COOR、CONRであり、ここで、Rが、Hまたは上で定義したような必要に応じて置換したアルキル、アルケニル、アルキニルまたはアリールであり、ここで、該置換した原子がCであるとき、該非妨害置換基が、ハロ、OOCR、NROCRであり得、ここで、Rが、Hまたは上で述べた置換基であるか、または=Oであり得る、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
各Rが、別個に、H、ハロ、アルキル、アルコキシまたはCFである、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
各Rが、別個に、Hまたはアルキルである、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
が、H、アルキル、アルケニル、アリールアルキルまたはアリールである、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
各Rが、Hまたはアルキルであるか、あるいは、2個のRが、一緒になって、芳香環を形成する、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
各Rが、別個に、H、アルキルまたはアルケニルであり、ここで、該アルキルまたはアルケニルが、必要に応じて、置換され得る、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
単一炭素あるいは非隣接炭素または隣接炭素上の前記アルキル置換基たはアルケニル置換基が、飽和または不飽和の環を形成し、ここで、該環が、芳香族ではあり得ない、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
1個のRが、オキシム、アルキル化オキシム、アルキル化ヒドロキシルアミン、ヒドロキシルアミンまたはハロである、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
各Rが、別個に、H、または必要に応じてヘテロ原子を含有するアリールアルキル、アリールスルホニルであるか、あるいはグアニジル基、カルボニル基またはカルバミノ基を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
2個のRが、飽和、不飽和または芳香族の環を形成し、ここで、該環が、必要に応じて、1個またはそれ以上のヘテロ原子(N、SまたはO)を含有し得る、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
1個のRおよび1個のRが、飽和または不飽和または芳香族の環を形成し、該環が、必要に応じて、さらなるヘテロ原子を含有し得る、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記被験体が、化学療法または放射線療法に由来する造血欠損を示す、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
前記被験体が、再生不良性貧血、白血病および薬剤誘発性貧血からなる群から選択される状態に持っている、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
前記被験体が、被移植者である、請求項1に記載の方法。
【請求項24】
前記被験体が、健康な幹細胞ドナーである、請求項1に記載の方法。
【請求項25】
前記前駆細胞および/または幹細胞が、創傷の治癒を向上させる、請求項1に記載の方法。
【請求項26】
前記前駆細胞および/または幹細胞が、細菌による炎症を改善させる、請求項1に記載の方法。
【請求項27】
前記前駆細胞および/または幹細胞が、損傷した臓器組織を回復させる、請求項1に記載の方法。
【請求項28】
前記化合物が、静脈内または皮下経路または経口経路により、前記被験体に投与される、請求項1に記載の方法。
【請求項29】
前記化合物が、経口経路により、前記被験体に投与される、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
式Iの前記化合物が、約0.1μg/体重1kg〜5mg/体重1kgの投薬量範囲で、前記被験体に投与される、請求項1に記載の方法。
【請求項31】
末梢血または骨髄における前駆細胞および/または幹細胞の集団を増やす方法であって、該末梢血または骨髄における該前駆細胞および/または幹細胞を増加させるのに有効な量で、該末梢血または骨髄を請求項1に記載の化合物で処理する工程を包含する、方法。
【請求項32】
さらに、前記末梢血または骨髄をマクロファージ炎症タンパク質で処理する工程を包含する、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記処理が、エキソビボである、請求項31に記載の方法。
【請求項34】
前記末梢血または骨髄が、G−CSFで治療した被験体に由来する、請求項31に記載の方法。
【請求項35】
単位剤形で、被験体における前駆細胞および/または幹細胞の集団を増加させるのに有効な量の請求項1に記載の化合物を含有する、薬学的組成物。
【請求項36】
さらに、G−CSF、顆粒球−マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、インターロイキン−1(IL−1)、インターロイキン−3(IL−3)、インターロイキン−8(IL−8)、PIXY−321(GM−CSF/IL−3融合タンパク質)、マクロファージ炎症性タンパク質、幹細胞因子、トロンボポエチン、および/または成長関連発癌遺伝子の1種またはそれ以上を含有する、請求項35に記載の薬学的組成物。
【請求項37】
被験体における前駆細胞および/または幹細胞の集団を増加させる方法であって、該被験体に、該前駆細胞および/または幹細胞の集団を増加させるのに十分な量のケモカイン受容体CXCR4に結合する化合物を投与する工程を包含する、方法。
【請求項38】
末梢血または骨髄における前駆細胞および/または幹細胞の集団を増加させる方法であって、該末梢血または骨髄を、該末梢血または骨髄における該前駆細胞および/または幹細胞の集団を増加させるのに十分な量のケモカイン受容体CXCR4に結合する化合物を投与する工程を包含する、方法。
【請求項39】
被験体における心臓組織の再生を引き起こす方法であって、そのような再生を必要とする被験体に、該組織を再生するのに十分な量のケモカイン受容体CXCR4に結合する化合物を投与する工程を包含する、方法。
【請求項40】
白血球(WBC)総数を増加させることにより恩恵を受ける被験体を処置する方法であって、該被験体に、該被験体における該WBC総数を増加させるのに有効な量で、請求項1に記載の化合物の一定量を投与する工程を包含する、方法。
【請求項41】
前記被験体が、化学療法または放射線療法に由来する造血欠損を示すか、または該被験体が、再生不良性貧血、白血病および薬剤誘発性貧血からなる群から選択される状態を持っているか、または該被験体が、被移植者である、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記WBC総数の増加が、創傷の治癒を向上させるか、またはWBC総数の増加が、細菌による炎症を改善させる、請求項40に記載の方法。
【請求項43】
前記化合物が、静脈内または皮下経路または経口経路により、前記被験体に投与される、請求項40に記載の方法。
【請求項44】
前記化合物が、経口経路により、前記被験体に投与される、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
式Iの前記化合物が、約0.1μg/体重1kg〜5mg/体重1kgの投薬量範囲で、前記被験体に投与される、請求項40に記載の方法。
【請求項46】
単位剤形で、被験体における白血球総数を増加させるのに有効な量の請求項1に記載の化合物を含有する、薬学的組成物。
【請求項47】
被験体における心臓組織の再生を引き起こすのに有効な量で、請求項1で述べた式Iの化合物の一定量を該被験体に投与することにより、該被験体における心臓組織の再生を引き起こす方法。
【請求項48】
前記化合物が、静脈内または皮下経路または経口経路により、前記被験体に投与される、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記化合物が、経口経路により、前記被験体に投与される、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
式Iの前記化合物が、約0.1μg/体重1kg〜5mg/体重1kgの投薬量範囲で、前記被験体に投与される、請求項47に記載の方法。

【公表番号】特表2007−502864(P2007−502864A)
【公表日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−533279(P2006−533279)
【出願日】平成16年5月21日(2004.5.21)
【国際出願番号】PCT/US2004/015977
【国際公開番号】WO2004/106493
【国際公開日】平成16年12月9日(2004.12.9)
【出願人】(599084588)アノーメッド インコーポレイティド (8)
【Fターム(参考)】