説明

有害生物防除剤組成物及びその使用方法

【解決手段】式(I)


で表されるトルフェンピラド(tolfenpyrad)と、殺虫活性、殺ダニ活性又は殺センチュウ活性を有する化合物から選択される1種又は2種以上の化合物とを有効成分として含有することを特徴とする有害生物防除剤組成物。
【効果】 各々単独では十分な効果が得られなかった薬量でも顕著な効果を発揮し、単独では防除できなかった有害生物及び薬剤抵抗性等を示す有害生物に対しても顕著な防除効果を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は殺虫剤又は殺ダニ剤として有用なトルフェンピラド(tolfenpyrad)と、殺虫活性、殺ダニ活性又は殺センチュウ活性を有する化合物から選択される1種又は2種以上の化合物を含有することを特徴とし、相乗効果を有し、抵抗性害虫にも優れた効果を有する有害生物防除剤組成物及びその使用方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
本発明の有効成分の一つであるトルフェンピラド(tolfenpyrad)は公知化合物であり、殺虫活性又は殺ダニ活性を有することが知られている(例えば、特許文献1参照)。トルフェンピラド(tolfenpyrad)と共に有効成分として用いられる殺虫活性、殺ダニ活性又は殺センチュウ活性を有する化合物はそれぞれ文献公知の化合物である(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平3−81266号公報
【非特許文献1】ペスティサイドマニュアル(The Pesticide Manual thirteenth Edition 2003)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の有効成分として用いられるトルフェンピラド(tolfenpyrad)又は殺虫活性、殺ダニ活性若しくは殺センチュウ活性を有する化合物各々単独では、対象有害生物等の種類、生息特性等による効果差、抵抗性の発達等の理由で有効な防除ができない場合があり、防除不可能な又は困難な有害生物を効率的に防除するための新たな手段及び方法が求められていた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、トルフェンピラド(tolfenpyrad)と、殺虫、殺ダニ又は殺センチュウ剤から選択される1種又は2種以上の化合物とを併用することにより、複数の有害生物を効率的に防除することができることを見出し、本発明を完成させたものである。
即ち、本発明は式(I)
【化1】


で表されるトルフェンピラド(tolfenpyrad)と、殺虫活性、殺ダニ活性又は殺センチュウ活性を有する化合物から選択される1種又は2種以上の化合物とを有効成分として含有することを特徴とする有害生物防除剤組成物及びその使用方法に関するものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明の有害生物防除剤組成物は、各々単独では十分な効果が得られなかった薬量でも顕著な効果を発揮し、単独では防除できなかった有害生物及び薬剤抵抗性等を示す有害生物に対しても顕著な防除効果を有するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明の有効成分の一つとして用いられるトルフェンピラド(tolfenpyrad)は特開平3−81266号公報に記載されており、該公報記載の方法により製造することができる。
他の有効成分である殺虫活性、殺ダニ活性又は殺センチュウ活性を有する化合物としては、クロロニコチニル系化合物、有機燐系化合物、カーバメート系化合物、ピレスロイド系化合物、ベンゾイルフェニルウレア系化合物、マクロライド系化合物等の殺虫剤が挙げられる。
具体的には、アセタミプリド(acetamiprid) 、イミダクロプリド(imidacloprid)、チアメトキサム(thiamethoxam)、フェニトロチオン(fenitrothion, MEP)、アセフェート(acephate)、マラチオン(malathion)、メチダチオン(methidathion)、ダイアジノン(diazinon)、ジクロルボス(dichlorvos, DDVP)、シアノホス(cyanophos) 、フェントエート(phenthoate)、スルプロホス(sulprofos)、プロチオホス(prothiofos)、プロフェノホス(profenofos)、オキシデプロホス(oxydeprofos、ESP)、イソキサチオン(isoxathion)、バミドチオン(vamidothion)、クロルピリホス(chlorpyriphos)、ピリミホスメチル(pirimiphos-methyl)、エトプロホス(ethoprophos)、カズサホス(cadusafos)、ホスチアゼート(fosthiazate)、カルバリル(carbaryl、NAC)、フェノブカルブ(fenobucarb、BPMC)、メソミル(methomyl)、ピリミカーブ(pirimicarb)、チオジカルブ(thiodicarb)、オキサミル(oxamyl)、ベンフラカルブ(benfuracarb)、カルタップ(cartap)、シハロトリン(cyhalothrine)、フルバリネート(fluvalinate)、エトフェンプロックス(ethofenprox)、ペルメトリン(permethrin)、シペルメトリン(cypermethrin)、ビフェントリン(bifenthrin)、ハルフェンプロックス(halfenprox)、シラフルオフェン(silafluofen)、アクリナトリン(acrinathrin)、フェンプロパトリン(fenpropathrin)、トラロメトリン(tralomethrin)、テフルベンズロン(teflubenzuron)、フルフェノクスロン(flufenoxuron)、クロルフルアズロン(chlorfluazuron)、ブプロフェジン(buprofezin)、インドキサカルブ(indoxacarb)、フィプロニル(fipronil)、エチプロール(ethiprole)、テブフェノジド(tebufenozide)、メトキシフェノジド(methoxyfenozide)、ピメトロジン(pymetrozine)、シロマジン(cyromazine)、ピリプロキシフェン(pyriproxyfen)、ピリダリル(pyridalyl)、フェンピロキシメート(fenpyroximate)、ピリダベン(pyridaben)、テブフェンピラド(tebufenpyrad)、ピリミジフェン(pyrimidifen)、プロパルギット(propargite, BPPS)、ヘキシチアゾクス(hexythiazox)、クロフェンテジン(clofentezine)、酸化フェンブタスズ(fenbutatin oxide)、エトキサゾール(etoxazole)、キノメチオネート(quinomethionate)、スピロジクロフェン(spirodiclofen)、アミトラズ(amitraz)、ビフェナゼート(bifenazate)、ジアフェンチウロン(diafenthiuron)、アミトラズ(amitraz)、フェニソブロモレート(phenisobromolate)、フェノチオカルブ(fenothiocarb)、フルアジナム(fluazinam) 、イソプロチオラン(isoprothiolane)、スピノサド(spinosad)、ミルベメクチン(milbemectin)、エマメクチン安息香酸エステル(emamecti n-benzoate)、BT(bacillus thuringiensis)、
【0008】
ニテンピラム(nitenpyram)、クロチアニジン(clothianidin)、ジノテフラン(dinotefuran)、チアクロプリド(thiacloprid)、ジクロフェンチオン(dichlofenthion)、フェナミフォス(fenamiphos)、フェンスルフォチオン(fensulfothion)、DSP、イサミドホス(isamidofos)、ホスチエタン(fosthietan)、テルブホス(terbufos)、イサゾホス(isazofos)、アジンホスメチル(azinphos-methyl)、ジスルホトン(disulfoton)、パラチオン(parathions)、テブピリムホス(tebupirimfos)、オキシジメトンメチル(oxydemeton-methyl)、フェンチオン(fenthion、MPP)、エチオン(ethion)、トリクロルホン(trichlorfon、 DEP)、メタミドホス(metamidophos)、メビンホス(mevinphos)、モノクロトホス(monocrotophos)、ジメトエート(dimethoate) 、ホルモチオン(formothion)、メカルバム(mecarbam)、チオメトン(thiometon)、ジスルホトン(disulfoton)、ナレド(naled, BRP)、メチルパラチオン(methyl parathion)、ジアミダホス(diamidafos)、プロパホス(propaphos)、イソフェンホス(isofenphos)、テメホス(temephos)、ジメチルビンホス(dimethylvinphos)、クロルフェンビンホス(chlorfenvinphos)、テトラクロルビンホス(tetrachlorvinphos)、ホキシム(phoxim)、ピラクロホス(pyraclofos)、クロルピリホスメチル(chlorpyrifos-methyl)、ピリダフェンチオン(pyridafenthion)、ホサロン(phosalone)、ホスメット(phosmet)、ジオキサベンゾホス(dioxabenzofos)、キナルホス(quinalphos)、メスルフェンホス(mesulfenfos)、イソアミドホス(isoamidofos)、エチオフェンカルブ(ethiofencarb)、メチオカルブ(methiocarb)、アルジカルブ(aldicarb)、アラニカルブ(alanycarb)、メトルカルブ(metolcarb, MTMC)、イソプロカルブ(isoprocarb, MIPC)、キシリカルブ(xylycarb, MPMC)、プロポキスル(propoxur, PHC)、カルボフラン(carbofuran)、カルボスルファン(carbosulfan)、フラチオカルブ(furathiocarb)、ホスホカルブ(phosphocarb)、アルドキシカルブ(aldoxycarb)、トリアザメート(triazamate)、ベンスルタップ(bensultap)、チオシクラム(thiocyclam)、
【0009】
シフルトリン(cyfluthrin)、ベータシフルトリン(beta-cyfluthrin)、ピレトリン(pyrethrins)、アレスリン(allethrin)、プラレトリン(prallethrin)、レスメトリン(resmethrin)、テフルトリン(tefluthrin)、アルファシペルメトリン(alpha-cypermethrin)、ラムダシハロトリン(lambda-cyhalothrin)、デルタメトリン(deltamethrin)、フェンバレレート(fenvalerate)、エスフェンバレレート(esfenvalerate) 、フルシトリネート(flucythrinate) 、シクロプロトリン(cycloprothrin)、ジフルベンズロン(diflubenzuron)、ヘキサフルムロン(hexaflumuron)、ノバルロン(novaluron)、ルフェヌロン(lufenuron)、アセトプロール(acetoprole)、クロマフェノジド(chromafenozide)、TPIC(tripropylisocyanurate)、フェノキシカルブ(fenoxycarb)、メトプレン(methoprene)、ハイドロプレン(hydroprene)、ジオフェノラン(diofenolan)、エンドスルファン(endosulfan)、硫酸ニコチン(nicotine-sulfate)、フェナザキン(fenazaquin)、水酸化トリシクロヘキシルスズ(cyhexatin)、ビナパクリル(binapacryl)、ケルセン(dicofol)、クロルベンジレート(chlorbenzilate)、テトラジホン(tetradifon)、ベンゾメート(benzomate)、アバメクチン(avermectin)、ポリナクチン複合体(polynactins)、アザディラクチン(azadirachtin)、ロテノン(rotenone)、ヒドロキシプロピルデンプン(hydroxy propyl starch)、スピロメシフェン(spiromesifen)、オレイン酸ナトリウム(Oleic acid sodium salt)、オレイン酸カリウム(Potassium oleate)、ヒドラメチルノン(hydramethylnon)、塩酸レバミゾール(levamisol)、トリクラミド(trichlamide)、フロニカミド(flonicamid)等の一般名で表される化合物を例示することができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0010】
本発明のトルフェンピラド(tolfenpyrad)と、殺虫活性、殺ダニ活性又は殺センチュウ活性を有する化合物から選択される1種又は2種以上の化合物とを組み合わせて有害生物防除剤組成物として使用する場合、該組成物100重量部中の有効成分化合物の添加量は0.1重量部〜50重量部の範囲から適宜選択して使用すれば良く、好ましくは1重量部〜20重量部の範囲である。又、有効成分化合物中のトルフェンピラド(tolfenpyrad)と殺虫活性、殺ダニ活性又は殺センチュウ活性を有する化合物から選択される1種又は2種以上の化合物の添加割合は、トルフェンピラド(tolfenpyrad)が1重量部に対して殺虫活性、殺ダニ活性又は殺センチュウ活性を有する化合物から選択される1種又は2種以上の化合物を0.05重量部〜2000重量部の範囲から適宜選択して使用すれば良く、好ましくは10重量部〜100重量部の範囲である。
【0011】
本発明の有害生物防除剤組成物を使用する場合、農薬製剤上の常法に従い、使用上都合の良い形状に製剤して使用するのが一般的である。即ち、有効成分を適当な不活性担体に、又は必要に応じて補助剤と一緒に、適当な割合に配合して溶解、分離、懸濁、混合、含浸、吸着若しくは付着させ、適宜の剤形、例えば懸濁剤、乳懸濁剤、乳剤、液剤、水和剤、粒剤、粉剤、錠剤、ジャンボ剤、パック剤等に製剤して使用すれば良い。
本発明で使用できる不活性担体としては固体又は液体の何れであっても良く、固体の担体になり得る材料としては、例えば植物質粉末類(例えばダイズ粉、穀物粉、木粉、樹皮粉、鋸粉、タバコ茎粉、クルミ殻粉、ふすま、繊維素粉末、植物エキス抽出後の残渣等)、粉砕合成樹脂等の合成重合体、粘土類(例えばカオリン、ベントナイト、酸性白土等)、タルク類(例えばタルク、ピロフィライト等)、シリカ類{例えば珪藻土、珪砂、雲母、ホワイトカーボン(含水微粉珪素、含水珪酸ともいわれる合成高分散珪酸で、製品により珪酸カルシウムを主成分として含むものもある。)}、活性炭、天然鉱物質類(例えばイオウ粉末、軽石、アタパルジャイトおよびゼオライト等)、焼成珪藻土、レンガ粉砕物、フライアッシュ、砂、プラスチック担体等(例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリデン等)、塩化カリウム、炭酸カルシウム、燐酸カルシウム等の無機鉱物性粉末、硫安、燐安、硝安、尿素、塩安等の化学肥料、堆肥等を挙げることができ、これらは単独で若しくは2種以上の混合物の形で使用される。
【0012】
液体の担体になり得る材料としては、それ自体溶媒能を有するものの他、溶媒能を有さずとも補助剤の助けにより有効成分化合物を分散させ得ることとなるものから選択され、例えば水、アルコール類(例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール等)、ケトン類(例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン等)、エ−テル類(例えばエチルエ−テル、ジオキサン、セロソルブ、ジプロピルエーテル、テトラヒドロフラン等)、脂肪族炭化水素類(例えばケロシン、鉱油等)、芳香族炭化水素類(例えばベンゼン、トルエン、キシレン、ソルベントナフサ、アルキルナフタレン等)、ハロゲン化炭化水素類(例えばジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等)、エステル類(例えば酢酸エチル、ジイソプピルフタレート、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート等)、アミド類(例えばジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等)、ニトリル類(例えばアセトニトリル等)、ジメチルスルホキシド類等を挙げることができ、これらは単独で又は2種以上の混合物の形で使用することができる。
【0013】
他の補助剤としては次に例示する代表的な補助剤を挙げることができ、これらの補助剤は目的に応じて使用され、単独で、ある場合は2種以上の補助剤を併用し、又ある場合には全く補助剤を使用しないことも可能である。有効成分化合物の乳化、分散、可溶化及び/又は湿潤の目的のために界面活性剤が使用でき、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレン高級脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン樹脂酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、アルキルアリールスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸縮合物、リグニンスルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル等の界面活性剤を挙げることができる。有効成分化合物の分散安定化、粘着及び/又は結合の目的のために、例えばカゼイン、ゼラチン、澱粉、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アラビアゴム、ポリビニルアルコール、松根油、糠油、ベントナイト、リグニンスルホン酸塩等の補助剤が使用できる。固体製品の流動性改良のために、例えばワックス、ステアリン酸塩、燐酸アルキルエステル等の補助剤が使用できる。懸濁性製品の解こう剤として、例えばナフタレンスルホン酸縮合物、縮合燐酸塩等の補助剤が使用できる。消泡剤として、例えばシリコーン油等の補助剤が使用できる。
【0014】
本発明の有害生物防除剤組成物は水稲、野菜、果樹、その他の花卉等を加害する各種農林、園芸、貯穀害虫や衛生害虫あるいはセンチュウ等の害虫防除に適しており、例えば半翅目(Hemiptera)から、マルカメムシ(Megacopta punctatissimum)、ナガメ(Eurydema rugosum)、オオトゲシラホシカメムシ(Eysarcoris lewisi)、トゲシラホシカメムシ(Eysarcoris parvus)、ミナミアオカメムシ(Nezara viridula)、チャバネアオカメムシ(Plautia stali)、クサギカメムシ(Halymorpha mista)、ホソハリカメムシ(Cletus punctiger)、クモヘリカメムシ(Leptocorisa chinensis)、ホソヘリカメムシ(Riptortus clavatus)、コバネヒョウタンナガカメムシ(Togo hemipterus)、ナシグンバイ(Stephanitis nashi)、ツツジグンバイ(Stephanitis pyrioides)、ウスミドリカスミカメ(Apolygus spinolai)、アカスジカスミカメ(Stenotus rubrovittalus)、アカヒゲホソミドリカスミカメ(Trigonotylus coelestialium)、ニイニイゼミ(Platypleura kaempferi)、フタテンヒメヨコバイ(Arboridia apicalis)、チャノミドリヒメヨコバイ(Empoasca onukii)、ツマグロヨコバイ(Nephotettix cincticeps)、タイワンツマグロヨコバイ(Nephotettix virescens)、ヒメトビウンカ(Laodelphax striatellus)、トビイロウンカ(Nilaparvata lugens)、セジロウンカ(Sogatella furcifera)、アオバハゴロモ(Geisha distinctissima)、ナシキジラミ(Psylla pyrisuga)、ミカンキジラミ(Diaphorina citri)、ミカントゲコナジラミ(Aleurocanthus spiniferus)、シルバーリーフコナジラミ(Bemisia argentifolii)、タバココナジラミ(Bemisia tabaci)、ミカンコナジラミ(Dialeurodes citri)、オンシツコナジラミ(Trialeurodes vaporariorum)、ブドウネアブラムシ(Viteus vitifolii)、リンゴワタムシ(Eriosoma lanigerum)、
【0015】
ユキヤナギアブラムシ(Aphis citricola)、マメアブラムシ(Aphis craccivora)、ワタアブラムシ(Aphis gossypii)、ジャガイモヒゲナガアブラムシ(Aulacorthum solani)、ダイコンアブラムシ(Brevicoryne brassicae)、コミカンアブラムシ(Toxoptera aurantii)、ミカンクロアブラムシ(Toxoptera citricidus)、ニワトコヒゲナガアブラムシ(Aulacorthum magnoliae)、ナシアブラムシ(Schizaphis piricola)、ナシミドリオオアブラムシ(Nippolachnus piri)、ニセダイコンアブラムシ(Lipaphis erysimi)、モモコフキアブラムシ(Hyalopterus pruni)、キククギケアブラムシ(Pleotrichophorus chrysanthemi)、キクヒメヒゲナガアブラムシ(Macrosiphoniella sanborni)、ソラマメヒゲナガアブラムシ(Megoura crassicauda)、イバラヒゲナガアブラムシ(Sitobion ibarae)、チューリップヒゲナガアブラムシ(Macrosiphum euphorbiae)、カワリコブアブラムシ(Myzus varians)、モモアカアブラムシ(Myzus persicae)、オカボノアカアブラムシ(Rhopalosiphum rufiabdominalis)、ムギクビレアブラムシ(Rhopalosiphum padi)、ムギヒゲナガアブラムシ(Sitobion akebiae)、イセリアカイガラムシ(Icerya purchasi)、クワコナカイガラムシ(Pseudococcus comstocki)、ツノロウムシ(Ceroplastes ceriferus)、ルビーロウムシ(Ceroplastes rubens)、アカマルカイガラムシ(Aonidiella aurantii) 、ナシマルカイガラムシ(Comstockaspis perniciosa)、クワシロカイガラムシ(Pseudaulacaspis pentagoa)、ヤノネカイガラムシ(Unaspis yanonensis)等、
【0016】
鱗翅目(Lepidoptera) から、リンゴコカクモンハマキ(Adoxophyes orana fasciata)、チャノコカクモンハマキ(Adoxophyes honmai)、ミダレカクモンハマキ(Archips fuscocupreanus)、チャハマキ(Homona magnanima)、チャノホソガ(Caloptilia theivora)、モモシンクイガ(Carposina niponensis)、ナシヒメシンクイ(Grapholita molesta)、ヨモギエダシャク(Ascotis selenaria)、グレイプベリーモス(Endopiza viteana)、コドリンガ(Laspeyresia pomonella)、キンモンホソガ(Phyllonorycter ringoniella)、ギンモンハモグリガ(Lyonetia prunifoliella malinella)、ミカンハモグリガ(Phyllocnistis citrella)、モモハモグリガ(Lyonetia clerkella)、コナガ(Plutella xylostella)、ワタアカミムシ(Pectinophora gossypiella)、ニカメイガ(Chilo suppressalis)、サンカメイガ(Scirpophaga incertulas)、コブノメイガ(Cnaphalocrocis medinalis)、ハイマダラノメイガ(Hellulla undalis)、モモゴマダラメイガ(Conogethes punctiferlis)、ナミアゲハ(Papilio xuthus)、モンシロチョウ(Pieris rapae crucivora)、イチモンジセセリ(Parnara guttata)、オビカレハ(Malacosoma neustria testacea)、マイマイガ(Lymantria dispar)、クワゴマダラヒトリ(Spilosoma imparilis )、アメリカシロヒトリ(Hyphantria cunea)、チャドクガ(Euproctis pseudoconspersa)、ヒメシロモンドクガ、(Orygia recens approximans)、ドクガ(Euproctis subflava)、ヒロヘリアオイラガ(Parasa lepida)、ヒメクロイラガ(Scopelodes contracus)、テングイラガ(Microleon longipalpis )、シバツトガ(Parapediasia teterrella)、オオタバコガ(Helicoverpa armigera)、ヘリオチス種(Heliothis spp.)、カブラヤガ(Agrotis segetum)、タマナギンウワバ(Autographa nigrisigna) 、イラクサギンウワバ(Trichoplusia ni)、ヨトウガ(Mamestra brassicae)、シロイチモジヨトウ(Spodoptera exigua)、ハスモンヨトウ(Spodoptera litura)、モンクロシャチホコ(Phalera flavescens )、 チャミノガ(Eumeta minuscula )等、
【0017】
甲虫目(Coleoptera)から、ドウガネブイブイ(Anomala cuprea)、マメコガネ(Popillia japonica)、コアオハナムグリ(Oxycetonia jucunda)、サクラコガネ(Anomala geniculata)、ミカンナガタマムシ(Agrilus auriventris)、ヒメヒラタケシキスイ(Epuraea domina)、ヒラタキクイムシ(Lyctus brunneus)、ヒラタコクヌストモドキ(Tribolium confusum)、ニジュウヤホシテントウ(Epilachna vigintioctopunctata) 、ゴマダラカミキリ(Anoplophora malasiaca)、マツノマダラカミキリ(Monochamus alternatus)、アズキゾウムシ(Callosobruchus chinensis)、ウリハムシ(Aulacophora femoralis)、ルートワーム種(Diabrotica spp.)、キスジノミハムシ(Phyllotreta striolata )、カメノコハムシ(Cassida nebulosa)、ダイコンハムシ(Phaedon brassicae)、モモチョッキリゾウムシ(Rhynchites heros)、ワタミゾウムシ(Anthonomus gradis grandis)、メキシカンビートル(Epilachna varivestis)、コロラドハムシ(Leptinotarsa decemlineata)、イネミズゾウムシ(Lissorhoptrus oryzophilus)、イネドロオイムシ(Oulema oryzae)、シバオサゾウムシ(Sphenophrus venatus vestitus)等、
【0018】
膜翅目(Hymenoptera )から、カブラハバチ(Athalia rosae ruficornis)、チュウレンジハバチ(Arge pagana)、クロヤマアリ(Formica japonica)、クリタマバチ(Dryocsmus kuriphilus)等、双翅目(Diptera )から、イネハモグリバエ(Agromyza oryzae)、イネミギワバエ(Hydrellia griseola)、マメハモグリバエ(Liriomyza trifolii)、ナモグリバエ(Chromatomyia horticola)、ナスハモグリバエ(Liriomyza bryoniae)、タネバエ(Delia platura)、タマネギバエ(Delia antiqua) 、オウトウハマダラミバエ(Rhacochlaena japonica)、イエバエ(Musca domestica) 、チカイエカ(Culex pipiens molestus)、アカイエカ(Culex pipiens pallens)、アザミウマ目(Thysanoptera)から、チャノキイロアザミウマ(Scirtothrips dorsalis)、ミナミキイロアザミウマ(Thrips palmi)、ネギアザミウマ(Thrips tabaci) 、ダイズウスイロアザミウマ(Thrips setosus)、ヒラズハナアザミウマ(Frankliniella intonsa)、ミカンキイロアザミウマ(Frankliniella occidentalis)、クロトンアザミウマ(Heliothrips haemorrhoidalis)、カキクダアザミウマ(Ponticulothrips diospyrosi)等、シロアリ目(Isoptera)から、イエシロアリ(Coptotermes formosanus)、ヤマトシロアリ(Reticulitermes speratus)、チャタテムシ(Psocoptera)、ヒラタチャタテ(Liposcelis bostrychophilus)等、
【0019】
直翅目(Orthoptera)から、コバネイナゴ(Oxya yezoensis)、ケラ(Gryllotalpa sp.)、ワモンゴキブリ(Periplaneta americana)、チャバネゴキブリ(Blattella germanica)等、ダニ目(Acarina) から、ミカンハダニ(Panonychus citri)、リンゴハダニ(Panonychus ulmi)、ナミハダニ(Tetranychus urticae)、カンザワハダニ(Tetranychus kanzawai)、オウトウハダニ(Tetranychus viennensis)、トトマツノハダニ(Oligonychus ununguis)、ミヤケハダニ(Eotetranychus kankitus)、ミナミヒメハダニ(Brevipalpus phoenicis)、クローバーハダニ(Bryobia praetiosa)、ミカンサビダニ(Aculops pelekassi)、ニセナシサビダニ(Eriophyes chibaensis)、チューリップサビダニ(Aceria tulipae)、ブドウハモグリダニ(Colomerus vitis)、モモサビダニ(Aculus fockeui)、チャノサビダニ(Calacarus carinatus)、チャノホコリダニ(Polyphagotarsonemus latus)、ロビンネダニ(Rhizoglyphus robini)、ケナガコナダニ(Tyrophagus putrescentiae)等、ハリセンチュウ目(Tylenchida)から、ミナミネグサレセンチュウ(Pratylenchus coffeae)、キタネグサレセンチュウ(Pratylenchus penetrans)、ジャガイモシストセンチュウ(Globodera rostochiensis)、サツマイモネコブセンチュウ(Meloidogyne incognita)等、ニセハリセンチュウ目(Dorylaimida) から、ナガハリセンチュウ(Longidorus sp.)等、軟体動物門腹足綱(Gastropoda)から、ナメクジ(Incilaria bilineata)等の害虫を挙げることができる。
【0020】
本発明の有害生物防除剤組成物を使用できる有用植物は特に限定されるものではないが、例えば穀類(例えば、稲、大麦、小麦、ライ麦、オート麦、とうもろこし等)、豆類(大豆、小豆、そら豆、えんどう豆、いんげん豆、落花生等)、果樹・果実類(林檎、柑橘類、梨、葡萄、桃、梅、桜桃、胡桃、栗、アーモンド、バナナ、いちご等)、葉・果菜類(キャベツ、トマト、ほうれんそう、ブロッコリー、レタス、たまねぎ、ねぎ、ピーマン、なす、ペッパー、おくら等)、根菜類(にんじん、馬鈴薯、さつまいも、さといも、だいこん、かぶ、れんこん、ごぼう、にんにく等)、加工用作物(棉、麻、ビート、ホップ、さとうきび、てんさい、オリーブ、ゴム、コーヒー、タバコ茶等)、ウリ類(かぼちゃ、きゅうり、すいか、まくわうり、メロン等)、牧草類(オーチャードグラス、ソルガム、チモシー、クローバー、アルファルファ等)、芝類(高麗芝、ベントグラス等)、香料等鑑賞用作物(ラベンダー、ローズマリー、タイム、パセリ、胡椒、生姜等)、花卉類(きく、ばら、カーネーション、蘭等)、庭木(いちょう、さくら類、あおき等)、林木(トドマツ類、エゾマツ類、松類、ヒバ、杉、桧等)等の植物を挙げることができる。
【0021】
本発明の有害生物防除剤組成物は各種病害虫を防除するためにそのまま、又は水等で適宜希釈し、若しくは懸濁させた形で有害生物防除に有効な量を有害生物の発生が予測される植物に使用すれば良く、例えば果樹、穀類、野菜等において発生する有害生物に対しては茎葉部に散布する他に、種子の薬剤への浸漬、種子粉衣、カルパー処理等の種子処理、土壌全層混和、作条施用、床土混和、セル苗処理、植え穴処理、株元処理、トップドレス、イネの箱処理、水面施用等、土壌等に処理して根から吸収させて使用することもできる。加えて、養液(水耕)栽培における養液への施用、くん煙あるいは樹幹注入等による使用もできる。
更に、例えば貯穀害虫、家屋害虫、衛生害虫、森林害虫等に散布する他に、家屋建材への塗布、くん煙、ベイト等として使用することもできる。
種子処理の方法としては、例えば、液状又は固体状の製剤を希釈又は希釈せずして液体状態にて種子を浸漬して薬剤を浸透させる方法、固形製剤又は液状製剤を種子と混和、粉衣処理して種子の表面に付着させる方法、樹脂、ポリマー等の付着性の担体と混和して種子にコーティングする方法、植え付けと同時に種子付近に散布する方法等が挙げられる。
当該種子処理を行う「種子」とは、植物の繁殖に用いられる栽培初期の植物体を意味し、例えば、種子の他、球根、塊茎、種芋、株芽、むかご、鱗茎又は挿し木栽培用の栄養繁殖用の植物体を挙げることができる。
【0022】
本発明の使用方法を実施する場合の植物の「土壌」又は「栽培担体」とは、作物を栽培するための支持体、特に根を生えさせる支持体を示すものであり、材質は特に制限されないが、植物が生育しうる材質であれば良く、いわゆる土壌、育苗マット、水等であっても良く、具体的な素材としては例えば、砂、軽石、バーミキュライト、珪藻土、寒天、ゲル状物質、高分子物質、ロックウール、グラスウール、木材チップ、バーク等であっても良い。
作物茎葉部あるいは貯穀害虫、家屋害虫、衛生害虫、森林害虫等への散布方法としては、乳剤、フロアブル剤等の液体製剤又は水和剤もしくは顆粒水和剤等の固形製剤を水で適宜希釈し、散布する方法、粉剤を散布する方法又はくん煙等が挙げられる。
土壌への施用方法としては、例えば、液体製剤を水に希釈又は希釈せずして植物体の株元又は育苗用苗床等に施用する方法、粒剤を植物体の株元又は育苗のための苗床等に散布する方法、播種前又は移植前に粉剤、水和剤、顆粒水和剤、粒剤等を散布し土壌全体と混和する方法、播種前又は植物体を植える前に植え穴、作条等に粉剤、水和剤、顆粒水和剤、粒剤等を散布する方法等が挙げられる。
【0023】
水稲の育苗箱への施用方法としては、剤型は、播種時施用、緑化期施用、移植時施用等の施用時期により異なる場合もあるが、例えば、粉剤、顆粒水和剤、粒剤等の剤型で施用すれば良い。培土との混和によっても施用することができ、培土と粉剤、顆粒水和剤又は粒剤等との混和、例えば、床土混和、覆土混和、培土全体への混和等することができ、単に、培土と各種製剤を交互に層状にして施用しても良い。
水田への施用方法としては、ジャンボ剤、パック剤、粒剤、顆粒水和剤等の固形製剤、フロアブル、乳剤等の液体状製剤を、通常は、湛水状態の水田に散布する。その他、田植え時には、適当な製剤をそのまま又は肥料等に混和して土壌に散布、注入することもできる。又、水口や灌漑装置等の水田への水の流入元に乳剤、フロアブル等の薬液を利用することにより、水の供給に伴い省力的に施用することもできる。
畑作物においては、播種から育苗期において、種子又は植物体に近接する栽培担体等へ処理ができる。畑に直接播種する植物においては、種子への直接処理の他、栽培中の植物の株元への処理が好適である。粒剤を用いて散布処理又は水に希釈又は希釈しない薬剤を液状にて潅注処理を行うことができる。粒剤を播種前の栽培担体と混和させた後、播種するのも好ましい処理である。
【0024】
移植を行う栽培植物の播種、育苗期の処理としては、種子への直接処理の他、育苗用苗床への、液状とした薬剤の潅注処理又は粒剤の散布処理が好ましい。又、定植時に粒剤を植え穴に処理したり、移植場所近辺の栽培担体に混和することも好ましい処理である。
本発明の有害生物防除剤組成物は通常の剤型、例えば乳剤、水和剤、顆粒水和剤、フロアブル剤、液剤、粒剤、粉剤、薫煙剤等の剤型に製剤して使用すれば良く、その施用量は、有効成分の配合割合、気象条件、製剤形態、施用時期、施用方法、施用場所、防除対象有害生物、対象作物等により異なるが、通常1アール当たり有効成分として0.1g〜1000gの範囲から適宜選択して施用すれば良く、好ましくは1g〜500gの範囲が良い。種子への処理においては種子重量との比較で、有効成分として0.01%〜50%の範囲で使用することが可能であり、好ましくは0.1%〜10%の範囲である。乳剤、水和剤等を水等で希釈して施用する場合、その施用濃度は0.00001〜0.1%であり、粒剤、粉剤あるいは種子に処理する場合の液剤等は、通常希釈することなくそのまま施用すれば良い。
【0025】
又、本発明の有害生物防除剤組成物の使用時期に同時に発生する病害及び/又は雑草を防除するために、他方の有効成分である殺虫活性、殺ダニ活性又は殺センチュウ活性を有する化合物に加えて殺菌活性又は除草活性を有する化合物と混合して使用することにより、防除対象病害虫の拡大、薬量の低減、除草剤等においても相乗効果が期待できるものである。
このような殺菌活性又は除草活性を有する化合物としては、殺菌活性を有する化合物として、例えば、アゾキシストロビン(azoxystrobin)、ジクロシメット(diclocymet)、ピロキロン(pyroquilon)、カスガマイシン(kasugamycin)、IBP(iprobenfos)、ヒメキサゾール(hymexazol)、メプロニル(mepronil)、トリシクラゾール(tricyclazole)、エディフェンホス(edifenphos)、イソプロチオラン(isoprothiolane)、ブラストサイジン(blasticidin)、フルトラニル(flutolanil)、ジクロメジン(diclomezine)、ペンシクロン(pencycuron)、カルベンダジム(carbendazim)、ドジン(dodine)、プロパモカルブ(propamocarb)、ピリメタニル(pyrimethanil)、フルキンコナゾール(fluquinconazole)、ホセチル・アルミニウム(fosetyl-AL)、ブロムコナゾール(bromuconazole)、トリチコナゾール(triticonazole)、フルメットーバー(flumetover)、フェナミドン(fenamidone)、トリルフルアニド(tolylfluanid)、ジクロフルアニド(dichlofluanid)、トリフロキシストロビン(trifloxystrobin)、トリアジメノール(triadimenol)、スピロキサミン(spiroxamine)、フェンヘキサミド(fenhexamid)、イプロバリカルブ(iprovalicarb)、フサライド(fthalide)、イプロジオン(iprodione)、チオファネート(thiophanate)、ベノミル(benomyl)、トリフルミゾール(triflumizole)、フルアジナム(fluazinam)、ジネブ(zineb) 、キャプタン(captan)、マンゼブ(manzeb)、フェナリモル(fenarimol)、石灰硫黄合剤(calcium polysulfide)、トリアジメホン(triadimefon)、ビンクロゾリン(vinclozolin)、ジチアノン(dithianon)、ビテルタノール(bitertanol)、
【0026】
ポリカーバメート(polycarbamate)、イミノクタジン・アルベシル酸塩(iminoctadine-DBS)、ペブレート(pebulate)、ポリオキシンB(polyoxi n-B)、プロピネブ(propineb)、キノメチオネート(chinomethionat)、ジクロフルアニド(dichlofluanid)、クロロタロニル(chlorothalonil)、ジフェノコナゾール(difenoconazole)、フルオルイミド(fluoroimide)、トリホリン(triforine)、オキサジキシル(oxadixyl)、ストレプトマイシン(streptomycin)、マンコゼブ(mancozeb)、オキソリニック酸(oxolinic acid)、メタラキシル(metalaxyl)、プロピコナゾール(propiconazole)、ヘキサコナゾール(hexaconazole)、硫黄(sulfur)、ピリフェノックス(pyrifenox)、塩基性硫酸銅(basic copper sulfate)、ピリメタニル(pyrimethanil)、イプロベンホス(iprobenfos)、トルクロホスメチル(tolclofos-methyl)、マンネブ(maneb)、チオファネートメチル(thiophanate-methyl)、チフルザミド(thifluzamide)、フラメトピル(furametpyr)、フルスルファミド(flusulfamide)、クレソキシム−メチル(kresoxim-methyl)、カルプロパミド(carpropamid)、ヒドロキシイソキサゾール(hydroxyioxazole)、エクロメゾール(echlomezole)、プロシミドン(procymidone)、ビンクロゾリン(vinclozolin)、イプコナゾール(ipconazole)、フルコナゾール(furconazole)、ミクロブタニル(myclobutanil)、テトラコナゾール(tetraconazole)、テブコナゾール(tebuconazole)、イミベンコナゾール(imibenconazole)、プロクロラズ(prochloraz)、ペフラゾエート(pefurazoate)、シプロコナゾール(cyproconazole)、メパニピリム(mepanipyrim)、チアジアジン(thiadiazin)、プロベナゾール(probenazole)、アシベンゾラルSメチル(acibenzolar-S-methyl)、バリダマイシン(validamycin(-A))、フェノキサニル(fenoxanol)、チアジニル(tiadinil)等の殺菌剤を挙げることができる。
【0027】
次いで、除草活性を有する化合物として、例えばベンスルフロンメチル(bensulfuron-methyl)、アジムスルフロン(azimsulfuron)、シノスルフロン(cinosulfuron)、シクロスルファムロン(cyclosulfamuron)、ピラゾスルフロンエチル(pyrazosulfuro n-ethyl)、イマゾスルフロン(imazosulfuron)、インダノファン(indanofan)、シハロホップブチル(cyhalofop-butyl)、テニルクロル(thenylchlor)、エスプロカルブ(esprocarb)、エトベンザニド(etobenzanid)、カフェンストロール(cafenstrole)、クロメプロップ(clomeprop)、ジメタメトリン(dimethametryn)、ダイムロン(daimuron)、ビフェノックス(bifenox) 、ピリブチカルブ(pyributicarb)、ピリミノバック(pyriminobac-methyl)、プレチラクロール(pretilachlor)、ブロモブチド(bromobutide)、ベンゾフェナップ(benzofenap)、ベンチオカーブ(benthiocarb)、ベントキサゾン(bentoxazone)、ベンフレセート(benfuresate)、メフェナセット(mefenacet)、フェノキサプロップPエチル(fenoxaprop-P-ethyl)、フェンメディファム(phenmedipham)、ジクロホップメチル(diclofop-methyl)、デスメディファム(desmedipham)、エトフメセート(ethofumesate)、イソプロツロン(isoproturon)、アミドスルフロン(amidosulfuron)、アニロホス(anilofos)、ベンフレセート(benfuresate)、エトキシスルフロン(ethoxysulfuron)、ヨードスルフロン(iodosufluron)、イソキサジフェン(isoxadifen)、ホラムスルフロン(foramsulfuron)、ピラクロニル(pyraclonil)、メソスルフロン(mesosulfuron)、ジウロン(diuron)、ネブロン(neburon)、ジノテルブ(dinoterb)、カルベタミド(carbetamide)、ブロモキシニル(bromoxynil)、オキサジアゾン(oxadiazon)、ジメフロン(dimefuron)、ジフルフェニカン(diflufenican)、アクロニフェン(aclonifen)、ベンゾフェナップ(benzofenap)、オキサジクロメホン(oxaziclomefone)、イソキサフルトール(isoxaflutole)、オキサジアルギル(oxadiargyl)、フルルタモン(flurtamone)、メトリブジン(metribuzin)、メタベンズチアズロン(methabenzthiazuron)、トリブホス(tribufos)、メタミトロン(metamitron)、エチオジン(ethiozin)、フルフェナセット(flufenacet)、
【0028】
スルコトリオン(sulcotrion)、フェントラザミド(fentrazamide)、プロポキシカルバゾン(propoxycarbazone)、フルカルバゾン(flucarbazone)、メトスラム(metosulam)、アミカルバゾン(amicarbazone) 、グリホサートイソピルアミン塩(glyphosate-isopropyl amine)、グリホサートトリメシウム塩(glyphosate-trimesium)、グルホシネート(glufosinate-ammonium)、ビアラホス(bialaphos) 、ブタミホス(butamifos)、プロスルホカルブ(prosulfocarb)、アシュラム(asulam)、イソウロン(isouron)、リニュロン(linuron) 、過酸化カルシウム(calcium peroxide)、アラクロール(alachlor)、ペンディメタリン(pendimethalin)、アシフルオフェン(acifluofe n-sodium)、ラクトフェン(lactofen)、アイオキシニル(ioxynil-octanoate)、アロキシジム(alloxydim)、セトキシジム(sethoxydim)、ナプロパミド(napropamide)、ピラゾレート(pyrazolate)、ピラフルフェンエチル(pyraflufen-ethyl)、イマザピル(imazapyr)、スルフェントラゾン(sulfentrazone)、オキサジアゾン(oxadiazon)、パラコート(paraquat)、ジクワット(diquat)、シマジン(simazine)、アトラジン(atrazine)、フルチアセットメチル(fluthiacet-methyl) 、キザロホップエチル(quizalofop-ethyl)、ベンタゾン(bentazone)、トリアジフラム(triaziflam)の除草剤を挙げることができる。又、植物成長調節作用を有するチジアズロン(thidiazuron)、メフェンピル(mefenpyr)、エテホン(ethephon)、シクラニリド(cyclanilide)等と混合して使用することもできる。
【0029】
更に本発明は、核多角体ウイルス(Nuclear polyhedrosis virus 、NPV)、顆粒病ウイルス(Granulosis virus 、GV) 、細胞質多角体病ウイルス(Cytoplasmic polyhedrosis virus 、CPV)、昆虫ポックスウイルス(Entomopox virus、EPV)等のウイルス製剤、モノクロスポリウム・フィマトパガム(Monacrosporium phymatophagum)、スタイナ−ネマ・カーポカプサエ(Steinernema carpocapsae)、スタイナ−ネマ・クシダエ(Steinernema kushidai)、パスツーリア・ペネトランス(Pasteuria penetrans)、トリコデルマ・リグノラン(Trichoderma lignorum)、アグロバクテリウウム・ラジオバクター(Agrobacterium radiobactor)、非病原性エルビニア・カロトボーラ(Erwinia carotovora)、バチルス・ズブチリス(Bacillus subtilis)、ザントモナス・キャンペストリス(Xanthomonas campestris)、ボーベリア・ブロンニアティ(Beauveria brongniartii)等の微生物農薬、オンシツツヤコバチ(Encarsia formosa)、コレマンアブラバチ(Aphidius colemani)、ショクガタマバエ(Aphidoletes aphidimyza)、イサエアヒメコバチ(Diglyphus isaea)、ハモグリコマユバチ(Dacnusa sibirica)、チリカブリダニ(Phytoseiulus persimilis)、ククメリスカブリダニ(Amblyseius cucumeris)、ナミヒメハナカメムシ(Orius sauteri)等の天敵生物、(Z)-10- テトラデセニル=アセタート、(E,Z)-4,10- テトラデカジニエル=アセタート、(Z)-8-ドデセニル=アセタート、(Z)-11-テトラデセニル= アセタート、(Z)-13-イコセン-10-オン、(Z)-8-ドデセニル=アセタート、(Z)-11- テトラデセニル=アセタート、(Z)-13-イコセン-10-オン、14- メチル-1- オクタデセン等のフェロモン剤等と併用することも可能である。
【実施例】
【0030】
以下に本発明の代表的な実施例及び試験例を例示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、実施例中、部とあるのは重量部を示す。
実施例1
トルフェンピラド 5部
アセフェート 10部
含水珪酸 30部
ハイテノールN08(第一工業製薬製) 5部
リグニンスルホン酸カルシウム 3部
水和剤クレー 47部
有効成分化合物を含水珪酸に含浸させた後、他の成分と均一に混合して水和剤とする。
実施例2
トルフェンピラド 10部
テフルベンズロン 10部
ソルポール3105(東邦化学工業製) 5部
プロピレングリコール 5部
ロドポール23(ローヌ・プーラン社製) 2部
水 68部
以上を均一に混合し、水に分散させてフロアブル剤とする。
【0031】
実施例3
トルフェンピラド 10部
イソプロチオラン 20部
SP−3005X(東邦化学工業製) 15部
キシレン 35部
N−メチルピロリドン 20部
以上を均一に混合融解して乳剤とする。
実施例4
トルフェンピラド 10部
テブフェノジド 20部
ソルポール3105 5部
プロピレングリコール 2部
ロドポール23 1部
水 62部
以上を均一に混合し、水に分散させてフロアブル剤とする。
【0032】
実施例5
トルフェンピラド 10部
ブプロフェジン 5部
含水珪酸 34部
ハイテノールN08 3部
デモールT(花王アトラス製) 2部
炭酸カルシウム粉末 46部
有効成分化合物を含水珪酸に含浸させた後、他の成分と均一に混合して水和剤とする。
実施例6
トルフェンピラド 10部
プロチオホス 15部
SP−3005X 15部
キシレン 40部
N−メチルピロリドン 20部
以上を均一に混合融解して乳剤とする。
【0033】
実施例7
トルフェンピラド 10部
スピロジクロフェン 20部
ソルポール3105 5部
プロピレングリコール 2部
ロドポール23 0.5部
水 62.5部
以上を均一に混合し、水に分散させてフロアブル剤とする。
実施例8
トルフェンピラド 10部
イミダクロプリド 10部
SP−3005X 15部
キシレン 45部
N−メチルピロリドン 20部
以上を均一に混合融解して乳剤とする。
【0034】
実施例9
トルフェンピラド 3部
テブフェノジド 2部
クレー粉末 80部
珪藻土粉末 15部
以上を均一に混合粉砕して粉剤とする。
実施例10
トルフェンピラド 3部
フェンピロキシメート 3部
ベントナイトとクレーの混合粉末 89部
リグニンスルホン酸カルシウム 5部
以上を均一に混合し、適量の水を加えて混錬し、造粒、乾燥して粒剤とする。
【0035】
試験例1.モモアカアブラムシに対する殺虫試験
直径8cm、高さ8cmのプラスチックポットにハクサイ(品種:愛知)を植え、モモアカアブラムシを繁殖させた後、所定濃度に希釈調製した薬液を茎葉部に十分散布した。風乾後、ポットを温室内に静置し、散布6日後に各ハクサイに寄生しているアブラムシ数を調査し、下記の基準に従って防除価を算出した(1区1ポット2連制)。
防除率=100−{(Ta×Cb)/(Tb×Ca)}×100
Ta:処理区の散布後寄生虫数
Tb:処理区の散布前寄生虫数
Ca:無処理区の散布後寄生虫数
Cb:無処理区の散布前寄生虫数
結果を第1表に示す。
【0036】
【表1】

【0037】
試験例2.ハスモンヨトウ対する殺虫試験
所定濃度に希釈調製した薬液にかんらん葉を60秒間浸漬し、風乾後直径8cmの丸カップに入れ、ハスモンヨトウ3令を各5頭接種し、25℃の恒温室内に静置した。処理5日後に生存虫数を調査し、死虫率を算出した(1区5頭4連制)。結果を第2表に示す。
【0038】
【表2】

【0039】
試験例3.チャノコカクモンハマキ対する殺虫試験
所定濃度に希釈調製した薬液に人工飼料(約2g)を60秒間浸漬し、風乾後直径8cmの丸カップにに入れ、チャノコカクモンハマキ3令を各10頭接種し、25℃の恒温室内に静置した。処理10日後に蛹数を調査し、蛹化阻害率を算出した(1区10頭2連制)。結果を第3表に示す。
【0040】
【表3】

【0041】
試験例4.トビイロウンカに対する殺虫試験
ガラス円筒(内径3cm×長さ17cm)に稲の芽だし苗をセットし、トビイロウンカ4令幼虫を5頭放虫した。所定濃度に希釈調製した薬液0.5mlをガラス円筒内部に散布塔(みずほ理化製)を用いて散布した。25℃の恒温室内に保持し、処理5日後に幼虫の生死及を調査し、死虫率を算出した(1区5頭4連制)。結果を第4表に示す。
【0042】
【表4】

【0043】
試験例5.ミカンキイロアザミウマに対する殺虫試験
水を入れた90ml容量のポリエチレンカップに、中央に穴(径約5mm)を開けた蓋をした。径6.5cmの円形の濾紙に幅5mm程度の切れ込みを入れ、下方に垂らした短冊状の部分を蓋の穴からカップ内の水に浸るように差し込み、その濾紙の上に脱脂綿をのせた。このようにして、カップ内の水が常時補給される状態にした脱脂綿上にいんげん初生葉から作成したリーフ・ディスク(径30mm)を1枚のせ、そのリーフ・ディスクにミカンキイロアザミウマ1令幼虫10頭を接種し、回転式散布塔(みずほ理化製)を用い、所定濃度に希釈調製した薬液を1カップ当り3.5ml散布した。散布後は25℃の恒温室内に保持した。処理3日後にビノキュラーの下で1令幼虫の生死を調査し、死亡率を計算した(1区10頭2連制)。結果を第5表に示す。
【0044】
【表5】

【0045】
試験例6.抵抗性ナミハダニに対する殺虫試験
水を入れた90ml容量のポリエチレンカップに、中央に穴(径約5mm)を開けた蓋をした。径6.5cmの円形の濾紙に幅5mm程度の切れ込みを入れ、下方に垂らした短冊状の部分を蓋の穴からカップ内の水に浸るように差し込み、その濾紙の上に脱脂綿をのせた。このようにして、カップ内の水が常時補給される状態にした脱脂綿上にいんげん初生葉から作成したリーフ・ディスク(径20mm)を4枚のせ、そのリーフ・ディスクに抵抗性ナミハダニ雌成虫2頭を接種し、ディスク上に産卵させた。約20時間産卵させた後、雌成虫を除去し、回転式散布塔(みずほ理化製)を用い、所定濃度に希釈調製した薬液を1カップ当り3.5ml散布した。散布後は25℃の恒温室内に保持した。処理10日後に卵の孵化状態と幼虫の生死を調査し、殺卵+幼虫率を算出した(1区1カップ2連制)。結果を第6表に示す。
【0046】
【表6】

【0047】
【表7】

【0048】
試験例7.サツマイモネコブセンチュウに対する効果試験
2kgのネコブセンチュウ汚染土壌と所定薬量の粒剤を混和処理し、1/5000a(アール)のワグネルポットに充填し、メロン種子を播種し、処理後、温室に静置した。処理60日後に土壌25gを採取し、ベルマン法でセンチュウを分離し、48時間後に調査した(1区1ポット2連制)。結果を第7表に示す(a.i.は有効成分を示す。)。
【0049】
【表8】


第1表乃至第6表の結果から、トルフェンピラド又は各殺虫剤を単独で使用する場合に比べ、併用することにより優れた効果を発揮することが明らかとなった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】


で表されるトルフェンピラド(tolfenpyrad)と、殺虫活性、殺ダニ活性又は殺センチュウ活性を有する化合物から選択される1種又は2種以上の化合物とを有効成分として含有することを特徴とする有害生物防除剤組成物。
【請求項2】
殺虫活性、殺ダニ活性又は殺センチュウ活性を有する化合物がアセタミプリド、イミダクロプリド、チアメトキサム、フェニトロチオン、アセフェート、マラチオン、メチダチオン、ダイアジノン、ジクロルボス、シアノホス、フェントエート、スルプロホス、プロチオホス、プロフェノホス、オキシデプロホス、イソキサチオン、バミドチオン、クロルピリホス、ピリミホスメチル、エトプロホス、カズサホス、ホスチアゼート、カルバリル、フェノブカルブ、メソミル、ピリミカーブ、チオジカルブ、オキサミル、ベンフラカルブ、カルタップ、シハロトリン、フルバリネート、エトフェンプロックス、ペルメトリン、シペルメトリン、ビフェントリン、ハルフェンプロックス、シラフルオフェン、アクリナトリン、フェンプロパトリン、トラロメトリン、テフルベンズロン、フルフェノクスロン、クロルフルアズロン、ブプロフェジン、インドキサカルブ、フィプロニル、エチプロール、テブフェノジド、メトキシフェノジド、ピメトロジン、シロマジン、ピリプロキシフェン、ピリダリル、フェンピロキシメート、ピリダベン、テブフェンピラド、ピリミジフェン、プロパルギット、ヘキシチアゾクス、クロフェンテジン、酸化フェンブタスズ、エトキサゾール、キノメチオネート、スピロジクロフェン、アミトラズ、ビフェナゼート、ジアフェンチウロン、アミトラズ、フェニソブロモレート、フェノチオカルブ、フルアジナム、イソプロチオラン、スピノサド、ミルベメクチン、エマメクチン安息香酸エステルまたはBTから選択される1種又は2種以上の化合物である請求項1記載の有害生物防除剤組成物。
【請求項3】
トルフェンピラド(tolfenpyrad)1重量部に対して、殺虫活性、殺ダニ活性又は殺センチュウ活性を有する化合物から選択される1種又は2種以上の化合物が0.05〜2000重量部の割合である請求項1又は2いずれか1項記載の有害生物防除剤組成物。
【請求項4】
有害生物から有用植物を保護するために、請求項1乃至3いずれか1項記載の有害生物防除剤組成物の有効量を対象有害生物、対象有用植物、対象有用植物の種子、土壌又は栽培担体に処理することを特徴とする有害生物防除剤組成物の使用方法。

【公開番号】特開2006−131516(P2006−131516A)
【公開日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−320028(P2004−320028)
【出願日】平成16年11月4日(2004.11.4)
【出願人】(000232623)日本農薬株式会社 (97)
【Fターム(参考)】