有料道路料金収受システム
【目的】 チェックバリアを有する多区間式有料道路での通行券及び現金の授受、並びに車両の一旦停止を減らすこと。
【構成】 入口料金所、チェックバリア、出口料金所いずれでも、車両側装置(非接触カード)を有する車両か否かを、路上機が非接触カードのID情報を読取れたか否かにより判断し、非接触カードを有する車両が進入してきた時は一旦停止させることなく通過させ、料金については、路上機と非接触カード間の通信によってどの入口料金所から入って、どのチェックバリアを通り、どの出口料金所から出たかの情報を得ることにより、料金を計算して別途課金処理する。
【構成】 入口料金所、チェックバリア、出口料金所いずれでも、車両側装置(非接触カード)を有する車両か否かを、路上機が非接触カードのID情報を読取れたか否かにより判断し、非接触カードを有する車両が進入してきた時は一旦停止させることなく通過させ、料金については、路上機と非接触カード間の通信によってどの入口料金所から入って、どのチェックバリアを通り、どの出口料金所から出たかの情報を得ることにより、料金を計算して別途課金処理する。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両が走行した区間(距離)に応じて通行料金が定まる、いわゆる多区間式有料道路のうち、途中にチェックバリアがある有料道路における料金収受システムに関し、特に、収受員の負担軽減、料金所での一旦停止の省略化(サービスタイムの短縮、渋滞緩和)、現金授受の省略化(キャッシュレス化)、通行券発行量の低減(通行券レス化)、利用者の快適性の向上等のための改良に関する。
【0002】
【従来の技術】多区間式有料道路のうち、図18に示すように入口料金所Aと出口料金所B間に複数の通行ルートDが存在する場合、料金所A−B間の走行距離はルートによって異なるので、各ルートの途中にチェックバリアCを設置して入口料金所Aで発行した通行券を回収し、新しい通行券を発行することにより、どのルートを通ったかが判るようにしている。この種の従来の多区間式有料道路の料金収受システムにおいては、収受員の有無によって入口料金所、チェックバリア、出口料金所といった各料金所の構成が下記(1)〜(6)のようになっている。
(1)有人の入口料金所:料金所車線脇のブース内に通行券発行機を設置してある。車両が進入してきたら収受員が目視で車種を判別し、通行券発行機の車種ボタンを操作して入口料金所番号、車種情報、料金所への進入時刻等を記録した通行券を発行させ、発券口から抜取る。一方、車両の乗員(利用者)はブース脇に車両を一旦停止させ、収受員から通行券を手渡しで受取った後、発進する。
(2)無人の入口料金所:料金所の車線に沿って車種判別装置と、通行券自動発行機とを設置してある。車両が進入してきたら車種判別装置が自動的に車種を判別し、通行券自動発行機が入口料金所番号、車種情報、料金所への進入時刻等を記録した通行券を発行する。一方、利用者は通行券自動発行機の脇に一旦停止させ、発券口から通行券を抜取った後、発進する。
(3)有人のチェックバリア:車線脇のブース内に通行券処理機を設置してある。利用者はチェックバリアに進入したらブース脇に車両を一旦停止させ、入口料金所で発行された古い通行券を収受員に手渡し、収受員は利用者から受取った通行券を通行券処理機の挿入口に挿入する。通行券処理機は通行券に記録されている情報を読取り、読取って得た入口料金所番号、車種情報及び入口料金所への進入時刻等に当該チェックバリアを特定する番号等のチェックバリア情報を加え、これらを記録した新しい通行券を発行する。この新しい通行券を収受員が発券口から抜取り利用者に手渡す。利用者は新しい通行券を受取った後、発進する。
(4)無人のチェックバリア:車線に沿って通行券自動処理機、発進案内灯、遮断機、発進検知装置を設置してある。通常、発進案内灯は赤に点灯し、遮断機は閉じている。利用者はチェックバリアに進入したら通行券自動処理機の脇に車両を一旦停止させ、入口料金所で発行された古い通行券を通行券自動処理機の挿入口に挿入する。通行券自動処理機は通行券に記録されている情報を読取り、読取って得た入口料金所番号、車種情報及び入口料金所への進入時刻等に当該チェックバリアを特定する番号等のチェックバリア情報を加え、これらを記録した新しい通行券を発行する。利用者はこの新しい通行券を通行券自動処理機の発券口から抜取り、車両を発進させる。発券口から通行券が抜取られると、発進案内灯が赤から青に変わり、また遮断機が開いて発進可能とし、車両の発進完了を発進検知装置が検知したら、発進案内灯が赤に戻り、また遮断機が閉じて次車両の進入に備える。
(5)有人の出口料金所:料金所車線脇のブース内に通行券確認機及び領収書発行機を設置すると共にブース外に料金表示器を設置してある。利用者は料金所に進入したらブース脇に車両を一旦停止させ、通行券を収受員に手渡し、収受員は利用者から受取った通行券を通行券確認機の挿入口に挿入する。通行券確認機は通行券に記録された情報を読取り、出口料金所番号及び読取時刻と、入口料金所番号、車種情報及び入口料金所への進入時刻並びにチェックバリア番号とから通行距離及び車種に応じた料金計算を行い、料金表示器に表示する。この料金を収受員が現金等で利用者から徴収し、領収書発行機を操作して領収書を発行し、利用者に手渡す。利用者は領収書を受取った後、発進する。
(6)無人の出口料金所:料金所の車線に沿って料金自動収受機、料金表示器、発進案内灯、遮断機、発進検知装置を設置してある。通常、発進案内灯は赤に点灯し、遮断機は閉じている。利用者は料金所に進入したら料金自動収受機の脇に車両を一旦停止させ、挿入口に通行券を挿入する。料金自動収受機は通行券に記録された情報を読取り、出口料金所番号及び読取時刻と、入口料金所番号、車種情報及び入口料金所への進入時刻並びにチェックバリア番号とから通行距離及び車種に応じた料金計算を行い、音声案内と料金表示器による視覚表示とで料金を利用者に知らせ、投入口への現金投入を待つ。現金が投入されると、料金自動収受機は遮断機を開かせると共に発進案内灯を青に変えて発進可能とし、車両が発進してこれを発進検知器が検知したら遮断機を閉じると共に発進案内灯を赤に戻し、次車両の進入に備える。なお、領収書は利用者が料金自動収受機の押ボタンを押すことにより、発行される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の有料道路料金収受システムには、下記(i)〜(v)のような問題点がある。
(i)収受員の負担が大きい。即ち、有人の料金所では、有料道路の全通行車両に対し、収受員が通行券発行作業(入口料金所、チェックバリア)、料金徴収作業(出口料金所)を行う必要があり、負担が大きい。
(ii)チェックバリアを含めて料金所でのサービス時間が長い。即ち、収受員の有無にかかわらず、入口料金所及びチェックバリアでは通行券発行のために、出口料金所では料金徴収のために、全通行車両を一旦停止させる必要があり、その分時間がかかって不便である。また一旦停止が渋滞発生を招くこともある。
(iii)現金が必要である。即ち、プリペイドカードが導入されてきたとは言え、多くの場合は現金で通行料金の支払いを行うため、現金の用意や、釣銭の受取りに手間がかかり、面倒である。
(iv)利用者の快適性が損われる。即ち、通行券や現金の授受のために、降雨時、夏期冷房時、冬期暖房時でも車両の窓を開ける必要があり、快適性が損われる。なお、窓の開閉操作に気を取られてハンドル操作がおろそかにならないとも限らない。
(v)通行券の発行量が膨大である。即ち、全通行車両に対して通行券を発行する必要上、発行枚数が多く、運用コストを押上げる一因となっている。
【0004】本発明は上記従来技術の問題点を解決したチェックバリアを有する多区間式有料道路の料金収受システムを提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1の発明の有料道路料金収受システムの構成は、車両に設置され、ID情報が記録されたメモリを有し、外部からの非接触な記録内容の読取り及び書込みが可能な車両側装置と、有料道路の入口料金所に設置され、車両側装置に対してID情報を非接触に読取り、入口情報を非接触に書込む入口側路上機と、有料道路のチェックバリアに設置され、車両側装置に対してID情報を非接触に読取りチェックバリア情報を非接触に書込むチェックバリア側路上機と、有料道路の出口料金所に設置され、車両側装置から記録内容の非接触な読取りを行う出口側路上機と、出口側路上機が読取ったID情報、入口情報及びチェックバリア情報から料金を算出し、課金処理を行う課金処理装置とを備えることを特徴とするものである。
【0006】第2の発明の有料道路料金収受システムの構成は、車両に設置され、ID情報が記録されたメモリを有し、外部からの非接触な記録内容の読取りが可能な車両側装置と、有料道路の入口料金所に設置され、車両側装置に対して記録内容の非接触な読取りを行う入口側路上機と、有料道路のチェックバリアに設置され、車両側装置に対して記録内容の非接触な読取りを行うチェックバリア側路上機と、有料道路の出口料金所に設置され、車両側装置から記録内容の非接触な読取りを行う出口側路上機と、入口側、チェックバリア側及び出口側の各路上機が読取ったID情報を照合して料金を算出し、課金処理を行う課金処理装置とを備えることを特徴とするものである。
【0007】
【作用】有料道路の利用者に、プリペイド方式またはデポジット方式またはクレジット方式で料金を精算することを条件に、有料道路の管理者が特定のID情報をメモリに記録した読み書き可能な車載側装置を提供して持たせる。この車載側装置を有する車両が入口料金所、チェックバリアまたは出口料金所といった各料金所に進入した場合は、路上機がID情報を読取ることにより、プリペイド方式等で料金精算する車両であることが判るので、第1発明では入口情報、チェックバリア情報を書込むことにより通行券の発行、確認、及び現金等による料金徴収を不要とし、停車させずに料金所を通行可能とする。即ち、通行券発行機、通行券自動発行機、通行券処理機、通行券自動処理機、通行券確認機、あるいは料金自動収受機が存在する場合は、これらの動作を停止する。料金はID情報及び入口情報、チェックバリア情報の読取りによりどの料金所から有料道路に入ってどのルートを通りどの料金所から出るかが判るので、これから料金を計算して課金処理を行う。入口料金所、チェックバリアまたは出口料金所に進入した車両からID情報を読取れない場合は、車両側装置を持たないので、従来通り入口料金所では一旦停止させて通行券発行機により収受員が、または通行券自動発行機が自動的に通行券を発行し、チェックバリアでも一旦停止させて通行券処理機により収受員が、または通行券自動処理機が自動的に新しい通行券を発行し、また出口料金所でも一旦停止させて通行券確認機により収受員が、または料金自動収受機が通行券を回収して料金を徴収すれば良い。第2発明ではID情報照合で課金する。
【0008】
【実施例】図1〜図9により本発明の第1の実施例を説明する。但し、本実施例では、入口料金所、チェックバリア、出口料金所ともに収受員が存在する有人の場合としてある。図1には入口料金所の或る有人車線に対する装置構成例を示し、図2にはその制御状況を示し、図3にはチェックバリアの或る有人車線に対する装置構成を示し、図4にはその制御状況を示し、図5には出口料金所の或る有人車線に対する装置構成例を示し、図6にはその制御状況を示し、図7には路上機の回路構成例を示し、図8には車両側装置の回路構成例を示し、図9にはカード形状に構成した車両側装置(以下、非接触カードと称する)の外観例を示す。
【0009】〔有人入口料金所〕図1において、入口料金所には、アンテナ付きの路上機1Aと、ブース内の通行券発行機2とを設置し、通行券発行機2に第1の制御装置3Aを併設し、また、課金処理用にセンターコンピュータ4に接続した入口側データ処理装置5Aを設置してある。6は車両側装置としての非接触カードであり、車両7のフロントガラス上部に設置される。更に本実施例では、路上機1Aよりも車両進行方向上流側に車種判別装置8Aを設置し、ブースよりも下流側に発進案内信号灯9A、発進警告灯10A、発進検知装置11A、ITVカメラ12Aを設置してある。これら各機器間の信号の流れは図2に示す通りである。
【0010】路上機1Aは非接触カード6との間の例えばマイクロ波を用いた無線通信により非接触カード6のメモリに記録されたID情報等を非接触に読取れ、また必要な情報を書込めるようになっている。例えば図7に示すように、路上機は路上機全体のシステム制御を行うコントローラ13と、マイクロ波の発振器14と、発振器14の出力信号をコントローラ13からの非接触カードに対する送信要求、入口情報、チェックバリア情報等の信号で変調する変調回路15と、変調された信号を増幅する増幅回路16と、増幅された信号を送信する送信用アンテナ17と、非接触カードからの信号を受信する受信用アンテナ18と、受信した信号を増幅する増幅回路19と、発振器20の出力を用いて増幅された受信信号を周波数変換(低減)するミキサー部21と、周波数変換された信号を検波する検波回路22と、検波された信号を復調してID情報を得る復調回路23とを備えている。第1制御装置3Aはコントローラ13を介してID情報を得る。なお、路上機1Aは送信要求信号を常時送信するようにしても良いが、本実施例では車種判別装置8Aの車両検知機能を利用し、チェックバリア等の料金所に車両が進入したことを検知する都度、送信要求信号を送信するものとしている。車種判別装置8Aについては後で述べる。
【0011】次に、非接触カード6の構成例を、図8、図9に基づいて説明する。図において、24は平面状本体であり、CPU回路25は非接触カード6全体の制御を行うものである。26は平面状のアンテナである。27は電池であり、非接触カード6の電源である。28はメモリであり、ここに車種別も表わすカード固有のID情報が記録されている。また、外部から与えられる入口情報、チェックバリア情報等も記録される。29は送受信回路であり、路上機からの電波例えばマイクロ波を受信したり、非接触カードのID情報、入口情報、チェックバリア情報等をマイクロ波に乗せて送信する回路である。送受信回路中、30は切換回路であり、路上機からのマイクロ波受信時にはアンテナ26からの信号を検波回路31に与え、路上機に信号を送信する場合は変調回路34の出力をアンテナ26に与える回路である。検波回路31は路上機からのマイクロ波を検波するものである。32は復調回路であり、検波回路20からの信号を復調して送信要求信号、入口情報信号、チェックバリア情報信号等をCPU回路25に与えるものである。33はμ波検出回路であり、路上機からのマイクロ波を検出したときに非接触カード6を動作状態にする。変調回路34はCPU回路25がメモリ28から読出したID情報や入口情報、チェックバリア情報で信号を変調し、切換回路30に与えるものである。即ち、非接触カード6では、路上機からのマイクロ波を検出すると動作状態になり、送信要求信号を受信したらメモリ28からID情報や入口情報、チェックバリア情報等を読出し、マイクロ波を変調して路上機に対して送信する。また、入口情報、チェックバリア情報等を受信したらメモリ28に書込む。51は入力部、52は表示部である。
【0012】図1、図2において、路上機1Aが進入してきた車両に対しID情報を読取ることができた場合は、第1制御装置3Aは通行券発行機2にブロックをかけてその動作を停止させ、またその旨の表示をさせて収受員の通行券発行操作を不要とし、車両にはフリーパスで通過させ、車両の通過を後述する発進検知装置11Aが検知した時ブロックを解除する。この時、第1制御装置3Aは路上機1Aにより入口情報として入口料金所番号及び日時等を非接触カード6に記録させておく。
【0013】なお本実施例では、盗難されたり、残額不足の非接触カードの使用への対策として、これらの非接触カードのID情報をリストにしてセンターコンピュータ4からデータ処理装置5Aへ与えておき、路上機1AからのID情報が正常なものか否かチェックするようにしている。データ処理装置5AはID情報のチェック結果を第1制御装置3Aに与え、第1制御装置3Aは正常な場合は路上機1Aにより入口情報を非接触カード6に書込ませ、発進案内信号灯9Aを赤から青に変えさせ、車両の通過を発進検知装置11Aが検知した時に発進案内信号灯9Aを赤に戻して次車両に備えさせ、正常でない場合は発進案内信号灯9Aを赤にしたまま発進警告灯10Aを作動開始させると共にITVカメラ12Aにより車両の前面を撮影して記録に残すようにしている。なお、発進検知装置11Aが車両の通過を検知した時に、発進警告灯10Aの作動を止め、ITVカメラ12Aを作動させている。
【0014】路上機1AがID情報を読取れない場合は、即ち、車両7が非接触カード6を有していない場合は、第1制御装置3Aは通行券発行機2を動作状態に維持し、収受員に通行券発行操作を行わせ、一旦停止した車両の乗員に通行券を渡す。通行券発行機2は、一般的に用いられているもの即ち、収受員が進入車両の車種を目視で判別して車種ボタンを押すだけで通行券を発行するものでも良いが、本実施例では車種判別装置8Aがあるので、車種判別装置8Aが自動的に判別した車種に対応して車種ボタンが点灯し、収受員は目視で判別した車種と一致する場合に点灯した車種ボタンを確認の意味で押した時に通行券を発行する装置構成としてある。なお、目視判別による車種と一致しない場合は、解除ボタンを押して自動判別を止め、目視通りに車種ボタンを押せば良い。通行券には車種情報とともに、入口料金所番号等が記録される。なお、収受員が通行券発行機2を操作して通行券を発行した時から発進案内信号灯9Aが赤から青に変わり、発進検知装置11Aが車両の発進完了(通過)を検知した時に発進案内信号灯9Aが赤に戻る。
【0015】従って、有人の入口料金所では、非接触カード6を有する車両に対しては通行券発行機2が停止して通行券の発行が不要となるから、収受員にとっては通行券の発行操作及び手渡しが不要であり、利用者にとっては車両の一旦停止及び通行券の受取りが不要であり、極めて便利である。また、非接触カードを有しない車両に対しては従来通り収受員は通行券発行機2を操作し、利用者は車両を一旦停止し、通行券を授受することになるが、非接触カード6の有無に関係なく入口料金所を共用できるので極めて便利である。
【0016】次に、図1を参照して、車種判別装置8Aについて説明する。車種判別装置8Aは車両分離器35,36と、軸数・輪距検知器37と、車高検知器38と、車長検知器39と、オーバハング検知器40と、撮像機41と、画像処理装置42とを備えている。車両分離器35,36は車両7の通過を1台ずつ分離して検出するものであり、車両検知器としても動作する。軸数・輪距検知器37は車両分離器35,36を通過中の車両毎に軸数及び輪距を検出するものである。車高検知器38は例えばバスの大小判別や乗用車か否かの判別のために車高を計測するものである。車長検知器39は軽自動車の判別のために車長を計測するものである。オーバハング検知器40はバスやトラックの車両形状判別のために、車両の1軸目が通過した時にオーバハング長を計測するものである。撮影機41は車両のナンバープレートを撮影し、画像処理装置42は撮影機41からの画像信号を処理して、ナンバープレートの大きさ及び車両番号を検出するものである。車種判別装置8Aは車両分離器35,36で検出した車両1台毎に、軸数、輪距、車高、車長、オーバハング長、ナンバプレートの大きさ及び車両番号(特に車種分類番号)を用いてコンピュータ等の処理により、普通車、大型車、特大車、中型車及び軽自動車という5種類の車種判別を行なうこととしている。
【0017】また、図1を参照して発進検知装置11Aについて説明する。発進検知装置11Aは車両の通過を1台ずつ分離して検出する車両分離器43と、通過中の車両の軸数を検出する踏板形式の軸数検知器44とを備えており、車両の通過完了(発進完了)を検出し、システムのリセットに供する。
【0018】〔有人チェックバリア〕図3において、チェックバリアには、アンテナ付きの路上機1Cと、ブース内の通行券確認機53とを設置し、通行券確認機53に第3の制御装置3Cを併設し、また、課金処理用にセンターコンピュータ4に接続したチェックバリア側データ処理装置5Cを設置してある。6は車両側装置としての非接触カードであり、車両7のフロントガラス上部に設置される。更に本実施例では、路上機1Cよりも車両進行方向上流側に車種判別装置8Cを設置し、ブースよりも下流側に発進案内信号灯9C、発進警告灯10C、発進検知装置11C、ITVカメラ12Cを設置してある。これら各機器間の信号の流れは図4に示す通りである。
【0019】路上機1Cは非接触カード6との間の例えばマイクロ波を用いた無線通信により非接触カード6のメモリに記録されたID情報や入口情報等を非接触に読取れ、またチェックバリア情報等の必要情報を書込めるようになっている。路上機1Cは図1の入口側路上機1Aと同じく、例えば図7に示した回路構成である。非接触カード6は図8、図9に示したものである。更に、車種判別装置8C、発進案内信号当9C、発進警告灯10C、発進検知装置11C及びITVカメラ12Cは図1に示した入口料金所のもの8A,9A,10A,11A及び12Aと同様なものである。
【0020】図3、図4において、路上機1Cが進入してきた車両に対しID情報及び入口情報を読取ることができた場合は、第3制御装置3Cは通行券処理機53にブロックをかけてその動作を停止させ、またその旨の表示をさせて収受員の通行券処理操作を不要とし、車両にはフリーパスで通過させ、車両の通過を発進検知装置11Cが検知した時ブロックを解除する。この時、第3制御装置3Cは路上機1Cにより非接触カード6にチェックバリア番号や使用日時等のチェックバリア情報を記録する。そして第3制御装置3Cは発進案内信号灯9Cを赤から青に変えさせ、車両の通過を発進検知装置11Cが検知した時に発進案内信号灯9Cを青に戻して次車両に備える。
【0021】なおこの場合にも、盗難されたり、残額不足の非接触カードの使用への対策として、これらの非接触カードのID情報をリストにしてセンターコンピュータ4からデータ処理装置5Cへ与えておき、路上機1CからのID情報が正常なものか否かチェックするようにしている。データ処理装置5CはID情報のチェック結果を第3制御装置3Cに与え、第3制御装置3Cは正常な場合は路上機1Cによりチェックバリア情報を非接触カード6に書込ませ、発進案内信号灯9Cを赤から青に変えさせ、車両の通過を発進検知装置11Cが検知した時に発進案内信号灯9Cを赤に戻して次車両に備えさせ、正常でない場合は発進案内信号灯9Cを赤にしたまま発進警告灯10Cを作動開始させると共にITVカメラ12Cにより車両の前面を撮影して記録に残すようにしている。なお、発進検知装置11Cが車両の通過を検知した時に、発進警告灯10Cの作動を止め、ITVカメラ12Cを作動させている。
【0022】路上機1CがID情報を読取れない場合は、即ち、車両7が非接触カード6を有していない場合は、第3制御装置3Cは通行券処理機53を動作状態に維持し、収受員に通行券処理操作を行わせ、一旦停止した車両の乗員から通行券を回収し、代りに新しいに通行券を渡す。通行券処理機53は、一般的に用いられているものである。新しい通行券には車種情報及び入口料金所番号等に加え、チェックバリア番号等も記録される。なお、収受員が通行券処理機53を操作して通行券を発行した時から発進案内信号灯9Cが赤から青に変わり、発進検知装置11Cが車両の発進完了(通過)を検知した時に発進案内信号灯9Cが赤に戻る。
【0023】従って、有人のチェックバリアでは、非接触カード6を有する車両に対しては通行券処理機53が停止して新しい通行券の発行が不要となるから、収受員にとっては通行券の回収、発行操作及び手渡しが不要であり、利用者にとっては車両の一旦停止及び通行券の手渡し、受取りが不要であり、極めて便利である。また、非接触カードを有しない車両に対しては従来通り収受員は通行券処理機53を操作し、利用者は車両を一旦停止し、通行券を授受することになるが、非接触カード6の有無に関係なくチェックバリアを共用できるので極めて便利である。
【0024】〔有料出口料金所〕図5において、出口料金所には、アンテナ付きの路上機1Bと、ブース内の通行券確認機45とを設置し、通行券確認機45に第2の制御装置3Bを併設し、また、課金処理用にセンターコンピュータ4に接続した出口側データ処理装置5Bを設置してある。6は車両側装置としての非接触カードであり、車両7のフロントガラス上部に設置される。更に本実施例では、路上機1Bよりも車両進行方向上流側に車種判別装置8Bを設置し、ブース内に領収書発行機46を設置し、ブースよりも下流側に料金表示器47、発進案内信号灯9B、発進警告灯10B、発進検知装置11B、ITVカメラ12Bを設置してある。これら各機器間の信号の流れは図6に示す通りである。
【0025】路上機1Bは非接触カード6との間の例えばマイクロ波を用いた無線通信により非接触カード6のメモリに記録されたID情報や入口情報、チェックバリア情報等を非接触に読取れ、また必要情報を書込めるようになっている。路上機1Bは図1の入口側路上機1Aと同じく、例えば図7に示した回路構成である。非接触カード6は図8、図9に示したものである。更に、車種判別装置8B、発進案内信号当9B、発進警告灯10B、発進検知装置11B及びITVカメラ12Bは図1に示した入口料金所のもの8A,9A,10A,11A及び12Aと同様なものである。
【0026】図5、図6において、路上機1Bが進入してきた車両に対しID情報及び入口情報、チェックバリア情報を読取ることができた場合は、第2制御装置3Bは通行券確認機45にブロックをかけてその動作を停止させ、またその旨の表示をさせて収受員の通行券確認操作を不要とし、車両にはフリーパスで通過させ、車両の通過を発進検知装置11Bが検知した時ブロックを解除する。この時、第2制御装置3BはID情報及び入口情報、チェックバリア情報をデータ処理装置5Bに与える。データ処理装置5Bは入口情報及びチェックバリア情報から入口料金所と出口料金所間の走行ルートに対応した料金を計算してセンターコンピュータ4に計算結果を送り料金精算のデータとすると共に路上機1Bにより非接触カード6に使用日時、料金、場所等の履歴データを記録する。そして第2制御装置3Bは発進案内信号灯9Bを赤から青に変えさせ、車両の通過を発進検知装置11Bが検知した時に発進案内信号灯9Bを青に戻して次車両に備える。
【0027】なお、本実施例では、プリペイド方式の場合は非接触カード6に残額データを書込むようにしており、路上機1Bが読取ったデータから、計算した料金以上の残額があるか否かの残額チェックをデータ処理装置5Bが行う。正常であれば料金を引去り、非接触カード6に新たな残額データと共に非接触カード使用の履歴データを記録させ、また第2制御装置3Bに残額チェックが正常であることを通知する。第2制御装置3Bは料金表示器47に新残額データを表示させると共に発進案内信号灯9Bを赤から青に変えさせ、車両の通過を検知した時に残額表示を止めさせると共に発進案内信号灯9Bを青に戻させる。更に、ここでも、盗難されたり、予め残額不足と判っている非接触カードの使用への対策として、これらの非接触カードのID情報をリストにしてセンターコンピュータ4からデータ処理装置5Bへ与えておき、路上機1BからのID情報が正常なものか否かチェックするようにしている。そしてデータ処理装置5Bは残額チェック結果及びID情報のチェック結果を第2制御装置3Bに与える。第2制御装置3Bはいずれかが正常でない場合は発進案内信号灯9Bを赤にしたまま発進警告灯10Bを作動開始させると共にITVカメラ12Bにより車両の前面を撮影して記録に残すようにしている。なお、発進検知装置11Bが車両の通過を検知した時に、発進警告灯10Bの作動を止め、ITVカメラ12Bを作動させている。
【0028】路上機1BがID情報を読取れない場合は、即ち、車両7が非接触カード6を有していない場合は、第2制御装置3Bは通行券確認機45を動作状態に維持し、収受員に通行券確認操作を行わせ、一旦停止した車両の乗員から通行券を回収する。通行券確認機45は、一般的に用いられているのである。即ち、利用者は料金所に進入したらブース脇に車両を一旦停止させ、チェックバリアまたは入口料金所で発行された通行券を収受員に手渡し、収受員は利用者から受取った通行券を通行券確認機45の挿入口に挿入する。通行券確認機45は通行券に記録された情報を読取り、出口料金所番号及び読取時刻と、入口料金所番号、車種情報及び入口料金所への進入時刻並びにチェックバリア番号とから通行距離及び車種に応じた料金計算を行い、料金表示器47に表示する。この料金を収受員が現金等で利用者から徴収し、領収書発行機46を操作して領収書を発行し、利用者に手渡す。利用者は領収書を受取った後、発進する。なお、料金表示器47の表示は領収書を発行した時に消える。また、領収書を発行した時に発進案内信号灯9Bが赤から青に変わり、車両の発進を発進検知装置11Bが検出した時に赤に戻る。
【0029】従って、有人の出口料金所では、非接触カード6を有する車両に対しては通行券確認機45が停止して収受員にとっては通行券の回収、確認操作及び料金の受取りが不要であり、利用者にとっては車両の一旦停止及び通行券及び料金の手渡しが不要であり、極めて便利である。また、非接触カードを有しない車両に対しては従来通り収受員は通行券確認機45を操作し、利用者は車両を一旦停止し、通行券及び料金を手渡しすることになるが、非接触カード6の有無に関係なく出口料金所を共用できるので極めて便利である。
【0030】図7〜図15により本発明の第2の実施例を説明する。但し、本実施例では、入口料金所、チェックバリア、出口料金所ともに収受員が存在しない無人の場合としてある。図10には入口料金所の或る無人車線に対する装置構成例を示し、図11にはその制御状況を示す。また、図12にはチェックバリアの或る無人車線に対する装置構成例を示し、図13にその制御状況を示す。更に、図14には出口料金所の或る無人車線に対する装置構成例を示し、図15にはその制御状況を示す。なお、図7には路上機の回路構成例を示し、図8には非接触カードの回路構成例を示し、図9には非接触カードの外観例を示す。
【0031】〔無人入口料金所〕図10において、入口料金所には、車種判別装置8Aと、アンテナ付きの路上機1Aと、通行券自動発行機48とを設置し、通行券自動発行機48に第1の制御装置3Aを併設し、また、課金処理用にセンターコンピュータ4に接続した入口側データ処理装置5Aを設置してある。6は車両側装置としての非接触カードであり、車両7のフロントガラス上部に設置される。更に本実施例では、通行券自動発行機48よりも下流側に発進案内信号灯9A、発進警告灯10A、発進検知装置11A、ITVカメラ12Aを設置してある。これら各機器間の信号の流れは図11に示す通りである。
【0032】路上機1Aは非接触カード6との間の例えばマイクロ波を用いた無線通信により非接触カード6のメモリに記録されたID情報等を非接触に読取れ、また必要な情報を書込めるようになっている。路上機1Aは図1の入口側路上機1Aと同じく、例えば図7に示した回路構成である。非接触カード6は図8、図9に示したものである。更に、車種判別装置8A、発進案内信号灯9A、発進警告灯10A、発進検知装置11A及びITVカメラ12Aは図1に示した有人入口料金所のもの8A,9A,10A,11A及び12Aと同様なものである。
【0033】図10、図11において、路上機1Aが進入してきた車両に対しID情報を読取ることができた場合は、第1制御装置3Aは通行券自動発行機48にブロックをかけてその動作を停止させ、利用者への通行券発行操作を不要とし、車両にはフリーパスで通過させ、車両の通過を発進検知装置11Aが検知した時ブロックを解除する。この時、第1制御装置3Aは路上機1Aにより入口情報として入口料金所番号及び日時等を非接触カード6に記録させておく。
【0034】なお本実施例でも、盗難されたり、残額不足の非接触カードの使用への対策として、これらの非接触カードのID情報をリストにしてセンターコンピュータ4からデータ処理装置5Aへ与えておき、路上機1AからのID情報が正常なものか否かをチェックするようにしている。データ処理装置5AはID情報のチェック結果を第1制御装置3Aに与え、第1制御装置3Aは正常な場合は入口情報を路上機1Aにより非接触カード6に書込ませ、発進案内信号灯9Aを赤から青に変えさせ、車両の通過を発進検知装置11Aが検知した時に発進案内信号灯9Aを赤に戻して次車両に備えさせ、正常でない場合は発進案内信号灯9Aを赤にしたまま発進警告灯10Aを作動開始させると共にITVカメラ12Aにより車両の前面を撮影して記録に残すようにしている。なお、発進検知装置11Aが車両の通過を検知した時に、発進警告灯10Aの作動を止め、ITVカメラ12Aを作動させている。
【0035】路上機1AがID情報を読取れない場合は、即ち、車両7が非接触カード6を有していない場合は、第1制御装置3Aは通行券自動発行機48を動作状態に維持し、一旦停止した車両の乗員即ち利用者に通行券を抜取らせる。通行券自動発行機48は、一般的に用いられているものであり、車種判別装置8Aが自動的に判別した車種に対応して通行券を発行する装置構成としてある。通行券には車種情報とともに、入口料金所番号等が記録される。なお、通行券自動発行機48が発行した通行券を利用者が抜取った時から発進案内信号灯9Aが赤から青に変わり、発進検知装置11Aが車両の発進完了(通過)を検知した時に発進案内信号灯9Aが赤に戻る。
【0036】従って、無人の入口料金所では、非接触カード6を有する車両に対しては通行券自動発行機48が停止して通行券の発行が不要となるから、利用者にとっては車両の一旦停止及び通行券の受取りが不要であり、極めて便利である。また、非接触カードを有しない車両に対しては従来通り通行券自動発行機48が動作し、利用者は車両を一旦停止し、通行券を授受することになるが、非接触カード6の有無に関係なく入口料金所を共用できるので極めて便利である。
【0037】〔無人チェックバリア〕図12において、チェックバリアには、車種判別装置8Cと、アンテナ付き路上機1Cと、通行券自動処理機54と、遮断機50とを設置し、通行券自動処理機54に第3の制御装置3Cを併設し、また、課金処理用にセンターコンピュータ4に接続したチェックバリア側データ処理装置5Cを設置してある。6は車両側装置としての非接触カードであり、車両7のフロントガラス上部に設置される。更に本実施例では、通行券自動処理機54と遮断機50の間に料金表示器47、発進案内信号灯9C、発進警告灯10Cを設置し、遮断機50よりも下流側に発進検知装置11C、ITVカメラ12Cを設置してある。これら各機器間の信号の流れは図13に示す通りである。
【0038】路上機1Cは非接触カード6との間の例えばマイクロ波を用いた無線通信により非接触カード6のメモリに記録されたID情報、入口情報等を非接触に読取れ、またチェックバリア情報等の必要情報を書込めるようになっている。路上機1Cは図1の入口側路上機1Aと同じく、例えば図7に示した回路構成である。非接触カード6は図8、図9に示したものである。更に、車種判別装置8C、発進案内信号灯9C、発進警告灯10C、発進検知装置11C及びITVカメラ12Cは図1に示した入口料金所のもの8A,9A,10A,11A及び12Aと同様なものである。
【0039】図12,図13において、路上機1Cが進入してきた車両に対してID情報を読取ることができた場合は、第3制御装置3Cは通行券自動処理機54にブロックをかけてその動作を停止させ、利用者の通行券挿入及び新しい通行券の抜取操作を不要とし、車両にはフリーパスで通過させ、車両の通過を発進検知装置11Cが検知した時ブロックを解除する。この時、第3制御装置3Cは路上機1Cにより非接触カード6にチェックバリア番号や使用日時等のチェックバリア情報を記録する。そして第3制御装置3Cは遮断機50を開かせると共に発進案内信号灯9Cを赤から青に変えさせ、車両の通過を発進検知装置11Cが検知した時に発進案内信号灯9Cを青に戻すと共に遮断機50を閉じさせて次車両に備える。
【0040】なお、本実施例でも、盗難されたり、予め残額不足と判っている非接触カードの使用への対策として、これらの非接触カードのID情報をリストにしてセンターコンピュータ4からデータ処理装置5Cへ与えておき、路上機1CからのID情報が正常なものか否かチェックするようにしている。そしてデータ処理装置5CはID情報のチェック結果を第3制御装置3Cに与える。第3制御装置3Cは正常でない場合は遮断機50は開かせるが、発進案内信号灯9Cを赤にしたまま発進警告灯10Cを作動開始させると共にITVカメラ12Cにより車両の前面を撮影して記録に残すようにしている。なお、発進検知装置11Cが車両の通過を検知した時に、遮断機50を閉じさせ、発進警告灯10Cの作動を止め、ITVカメラ12Cを作動させている。
【0041】路上機1CがID情報を読取れない場合は、即ち、車両7が非接触カード6を有していない場合は、第3制御装置3Cは通行券自動処理機54を動作状態に維持し、利用者に通行券の挿入、抜取を行わせる。通行券自動処理機54は一般的なものであり、利用者はチェックバリアに進入したら通行券自動処理機54の脇に車両を一旦停止させ、挿入口に入口料金所で発行された通行券を挿入する。通行券自動処理機54は通行券に記録された情報を読取り、入口料金所番号、車種情報及び入口料金所への進入時刻にチェックバリア番号等を加えて、これらを記録した新たな通行券を発行し、利用者が抜取るのを待つ。通行券が抜取られると通行券自動処理機54は遮断機50を開かせると共に発進案内信号灯9Cを青に変えて発進可能とし、車両が発進してこれを発進検知装置11Cが検知したら遮断機50を閉じると共に発進案内信号灯9Cを赤に戻し、次車両の進入に備える。
【0042】従って、無人のチェックバリアでは、非接触カード6を有する車両に対しては通行券自動処理機54が停止して利用者にとっては車両の一旦停止及び通行券の挿入及び抜取が不要であり、極めて便利である。また、非接触カードを有しない車両に対しては従来通り利用者は車両を一旦停止し、通行券の挿入及び抜取をすることになるが、非接触カード6の有無に関係なくチェックバリアを共用できるので極めて便利である。
【0043】〔無人出口料金所〕図14において、出口料金所には、車種判別装置8Bと、アンテナ付き路上機1Bと、料金自動収受機49と、遮断機50とを設置し、料金自動収受機49に第2の制御装置3Bを併設し、また、課金処理用にセンターコンピュータ4に接続した出口側データ処理装置5Bを設置してある。6は車両側装置としての非接触カードであり、車両7のフロントガラス上部に設置される。更に本実施例では、料金自動収受機49と遮断機50の間に料金表示器47、発進案内信号灯9B、発進警告灯10Bを設置し、遮断機50よりも下流側に発進検知装置11B、ITVカメラ12Bを設置してある。これら各機器間の信号の流れは図1515に示す通りである。
【0044】路上機1Bは非接触カード6との間の例えばマイクロ波を用いた無線通信により非接触カード6のメモリに記録されたID情報、入口情報、チェックバリア情報等を非接触に読取れ、また必要情報を書込めるようになっている。路上機1Bは図1の入口側路上機1Aと同じく、例えば図7に示した回路構成である。非接触カード6は図8、図9に示したものである。更に、車種判別装置8B、発進案内信号灯9B、発進警告灯10B、発進検知装置11B及びITVカメラ12Bは図1に示した入口料金所のもの8A,9A,10A,11A及び12Aと同様なものである。
【0045】図14,図15において、路上機1Bが進入してきた車両に対してID情報を読取ることができた場合は、第2制御装置3Bは料金自動収受機49にブロックをかけてその動作を停止させ、利用者の通行券挿入及び料金投入操作を不要とし、車両にはフリーパスで通過させ、車両の通過を発進検知装置11Bが検知した時ブロックを解除する。この時、第2制御装置3Bは入口情報からID情報及び入口情報、チェックバリア情報をデータ処理装置5Bに与える。データ処理装置5Bは入口情報及びチェックバリア情報から入口料金所と出口料金所間の走行ルートに対応した料金を計算してセンターコンピュータ4に計算結果を送り料金精算のデータとすると共に路上機1Bにより非接触カード6に使用の履歴データを記録する。そして第2制御装置3Bは遮断機50を開かせると共に発進案内信号灯9Bを赤から青に変えさせ、車両の通過を発進検知装置11Bが検知した時に発進案内信号灯9Bを青に戻すと共に遮断機50を閉じさせて次車両に備える。
【0046】なお、本実施例でも、プリペイド方式の場合は非接触カード6に残額データを書込むようにしており、路上機1Bが読取った残額データから、計算した料金以上の残額があるか否かの残額チェックをデータ処理装置5Bが行う。正常であれば料金を引去り、非接触カード6に新たな残額データと共に非接触カード使用の履歴データを記録させ、また第2制御装置3Bに残額チェックが正常であることを通知する。第2制御装置3Bは料金表示器47に新残額データを表示させると共に遮断機50を開かせ、また発進案内信号灯9Bを赤から青に変えさせ、車両の通過を検知した時に残額表示を止めさせると共に発進案内信号灯9Bを青に戻させ、また遮断機50を閉じさせる。更に、ここでも、盗難されたり、予め残額不足と判っている非接触カードの使用への対策として、これらの非接触カードのID情報をリストにしてセンターコンピュータ4からデータ処理装置5Bへ与えておき、路上機1BからのID情報が正常なものか否かチェックするようにしている。そしてデータ処理装置5Bは残額チェック結果及びID情報のチェック結果を第2制御装置3Bに与える。第2制御装置3Bはいずれかが正常でない場合は遮断機50は開かせるが、発進案内信号灯9Bを赤にしたまま発進警告灯10Bを作動開始させると共にITVカメラ12Bにより車両の前面を撮影して記録に残すようにしている。なお、発進検知装置11Bが車両の通過を検知した時に、遮断機50を閉じさせ、発進警告灯10Bの作動を止め、ITVカメラ12Bを作動させている。
【0047】路上機1BがID情報を読取れない場合は、即ち、車両7が非接触カード6を有していない場合は、第2制御装置3Bは料金自動収受機49を動作状態に維持し、利用者に通行券の挿入、料金の投入を行わせる。料金自動収受機49は一般的なものであり、利用者は料金所に進入したら料金自動収受機49の脇に車両を一旦停止させ、挿入口にチェックバリアや入口料金所で発行された通行券を挿入する。料金自動収受機49は通行券に記録された情報を読取り、出口料金所番号及び読取時刻と、入口料金所番号、車種情報及び入口料金所への進入時刻並びにチェックバリア番号とから通行距離及び車種に応じた料金計算を行い、料金表示器47による音声案内と視覚表示とで料金を利用者に知らせ、投入口への現金投入を待つ。現金が投入されると、料金自動収受機49は遮断機50を開かせると共に発進案内信号灯9Bを青に変えて発進可能とし、車両が発進してこれを発進検知装置11Bが検知したら遮断機50を閉じると共に発進案内信号灯9Bを赤に戻し、次車両の進入に備える。なお、領収書は利用者が料金自動収受機49の押ボタンを押すことにより、発行される。
【0048】従って、無人の出口料金所では、非接触カード6を有する車両に対しては料金自動収受機49が停止して利用者にとっては車両の一旦停止及び通行券の挿入及び料金の投入が不要であり、極めて便利である。また、非接触カードを有しない車両に対しては従来通り利用者は車両を一旦停止し、通行券の挿入及び料金の投入をすることになるが、非接触カード6の有無に関係なく出口料金所を共用できるので極めて便利である。
【0049】上述した第1、第2実施例では、非接触カード6がID情報の読出しに加えて入口情報及びチェックバリア情報を書込むことのできるリード/ライト型のものであるが、読出しだけが可能なリードオンリ型非接触カードを用い、入口情報もチェックバリア情報も書込む必要がない場合として、第3、第4の各実施例を以下に説明する。
【0050】図1〜図7及び図16、図17により本発明の第3の実施例を説明する。本実施例では、チェックバリアを含めて各料金所に収受員が存在する有人の場合としてある。各料金所の構成は、非接触カードの構成が図8、図9のリード/ライト型のものと異なるので、非接触カードを利用した課金処理方法が第1の実施例と異なる他は、第1実施例と基本的に同じである。
【0051】まず、リードオンリ型非接触カード6の構成例を、図16、図17に基づいて説明する。図において、24は平面状本体であり、CPU回路25は非接触カード6全体の制御を行うものである。26は平面状のアンテナである。27は電池であり、非接触カード6の電源である。28はメモリであり、ここに車種別も表わすカード固有のID情報が記録されている。29は送受信回路であり、路上機からの電波例えばマイクロ波を受信したり、非接触カードのID情報をマイクロ波に乗せて送信する回路である。送受信回路中、30は切換回路であり、路上機からのマイクロ波受信時にはアンテナ26からの信号を検波回路31に与え、路上機に信号を送信する場合は変調回路34の出力をアンテナ26に与える回路である。検波回路31は路上機からのマイクロ波を検波するものである。32は復調回路であり、検波回路20からの信号を復調して送信要求信号等をCPU回路25に与えるものである。33はμ波検出回路であり、路上機からのマイクロ波を検出したときに非接触カード6を動作状態にする。変調回路34はCPU回路25がメモリ28から読出したID情報で信号を変調し、切換回路30に与えるものである。即ち、非接触カード6では、路上機からのマイクロ波を検出すると動作状態になり、送信要求信号を受信したらメモリ28からID情報を読出し、マイクロ波を変調して路上機に対して送信する。
【0052】一方、路上機は非接触カード6との間の例えばマイクロ波を用いた無線通信により非接触カード6のメモリに記録されたID情報を非接触に読取れるようになっている。例えば図7に示すように、路上機は路上機全体のシステム制御を行うコントローラ13と、マイクロ波の発振器14と、発振器14の出力信号をコントローラ13からの非接触カードに対する送信要求等の信号で変調する変調回路15と、変調された信号を増幅する増幅回路16と、増幅された信号を送信する送信用アンテナ17と、非接触カードからの信号を受信する受信用アンテナ18と、受信した信号を増幅する増幅回路19と、発振器20の出力を用いて増幅された受信信号を周波数変換(低減)するミキサー部21と、周波数変換された信号を検波する検波回路22と、検波された信号を復調してID情報を得る復調回路23とを備えている。第1制御装置3Aはコントローラ13を介してID情報を得る。なお、路上機は送信要求信号を常時送信するようにしても良いが、前述の通り本実施例でも車種判別装置8Aの車両検知機能を利用し、料金所に車両が進入したことを検知する都度、送信要求信号を送信するものとしている。車種判別装置については先に説明した通りである。
【0053】〔有人入口料金所〕図1、図2において、路上機1Aが進入してきた車両に対しID情報を読取ることができた場合は、第1制御装置3Aは通行券発行機2にブロックをかけてその動作を停止させ、またその旨の表示をさせて収受員の通行券発行操作を不要とし、車両にはフリーパスで通過させ、車両の通過を後述する発進検知装置11Aが検知した時ブロックを解除する。この時、第1制御装置3AはID情報をデータ処理装置5Aに与える。データ処理装置5Aはどの入口料金所であるかを特定する入口情報として入口料金所番号及び日時等を付加してID情報とともにセンターコンピュータ4へ送り、記録させておく。プリペイド方式の場合は、センターコンピュータ4はID情報毎に残額も管理するようにしている。
【0054】なお本実施例でも、盗難されたり、残額不足の非接触カードの使用への対策として、これらの非接触カードのID情報をリストにしてセンターコンピュータ4からデータ処理装置5Aへ与えておき、路上機1AからのID情報が正常なものか否かチェックするようにしている。そしてデータ処理装置5AはID情報が正常である場合に、ID情報に入口情報を付加してセンターコンピュータ4へ送るようにしている。また、データ処理装置5AはID情報のチェック結果を第1制御装置3Aに与え、第1制御装置3Aは正常な場合は発進案内信号灯9Aを赤から青に変えさせ、車両の通過を発進検知装置11Aが検知した時に発進案内信号灯9Aを赤に戻して次車両に備えさせ、正常でない場合は発進案内信号灯9Aを赤にしたまま発進警告灯10Aを作動開始させると共にITVカメラ12Aにより車両の前面を撮影して記録に残すようにしている。なお、発進検知装置11Aが車両の通過を検知した時に、発進警告灯10Aの作動を止め、ITVカメラ12Aを作動させている。
【0055】路上機1AがID情報を読取れない場合は、即ち、車両7が非接触カード6を有していない場合は、第1実施例と同様第1制御装置3Aは通行券発行機2を動作状態に維持し、収受員に通行券発行操作を行わせ、一旦停止した車両の乗員に通行券を渡す。即ち、通行券発行機2は、車種判別装置8Aが自動的に判別した車種に対応して車種ボタンが点灯し、収受員は目視で判別した車種と一致する場合に点灯した車種ボタンを確認の意味で押した時に通行券を発行する装置構成としてある。なお、目視判別による車種と一致しない場合は、解除ボタンを押して自動判別を止め、目視通りに車種ボタンを押せば良い。通行券には車種情報とともに、入口料金所番号等が記録される。なお、収受員が通行券発行機2を操作して通行券を発行した時から発進案内信号灯9Aが赤から青に変わり、発進検知装置11Aが車両の発進完了(通過)を検知した時に発進案内信号灯9Aが赤に戻る。
【0056】従って、有人の入口料金所では、第1実施例と同じく非接触カード6を有する車両に対しては通行券発行機2が停止して通行券の発行が不要となるから、収受員にとっては通行券の発行操作及び手渡しが不要であり、利用者にとっては車両の一旦停止及び通行券の受取りが不要であり、極めて便利である。
【0057】〔有人チェックバリア〕図3、図4において、路上機1Cが進入してきた車両に対しID情報を読取ることができた場合は、第3制御装置3Cは通行券処理機53にブロックをかけてその動作を停止させ、またその旨の表示をさせて収受員の通行券処理操作を不要とし、車両にはフリーパスで通過させ、車両の通過を発進検知装置11Cが検知した時ブロックを解除する。この時、第3制御装置3CはID情報をデータ処理装置5Cに与える。データ処理装置5Cはどのチェックバリアであるかを特定するチェックバリア情報としてチェックバリア番号及び日時等を付加してID情報とともにセンターコンピュータ4へ送り、記録させておく。
【0058】なおここでも、盗難されたり、残額不足の非接触カードの使用への対策として、これらの非接触カードのID情報をリストにしてセンターコンピュータ4からデータ処理装置5Cへ与えておき、路上機1CからのID情報が正常なものか否かチェックするようにしている。そしてデータ処理装置5CはID情報が正常である場合に、ID情報にチェックバリア情報を付加してセンターコンピュータ4へ送るようにしている。また、データ処理装置5CはID情報のチェック結果を第3制御装置3Cに与え、第3制御装置3Cは正常な場合は発進案内信号灯9Cを赤から青に変えさせ、車両の通過を発進検知装置11Cが検知した時に発進案内信号灯9Cを赤に戻して次車両に備えさせ、正常でない場合は発進案内信号灯9Cを赤にしたまま発進警告灯10Cを作動開始させると共にITVカメラ12Cにより車両の前面を撮影して記録に残すようにしている。なお、発進検知装置11Cが車両の通過を検知した時に、発進警告灯10Cの作動を止め、ITVカメラ12Cを作動させている。
【0059】路上機1CがID情報を読取れない場合は、即ち、車両7が非接触カード6を有していない場合は、第1実施例と同様第3制御装置3Cは通行券処理機53を動作状態に維持し、収受員に通行券発行操作を行わせ、一旦停止した車両の乗員から古い通行券を受取り、新しい通行券を渡す。なお、収受員が通行券処理機53を操作して通行券を発行した時から発進案内信号灯9Cが赤から青に変わり、発進検知装置11Cが車両の発進完了(通過)を検知した時に発進案内信号灯9Cが赤に戻る。
【0060】従って、有人のチェックバリアでは、第1実施例と同じく非接触カード6を有する車両に対しては通行券処理機53が停止して新しい通行券の発行が不要となるから、収受員にとっては通行券回収、発行操作及び手渡しが不要であり、利用者にとっては車両の一旦停止及び通行券の授受が不要であり、極めて便利である。
【0061】〔有人出口料金所〕図5、図6において、路上機1Bが進入してきた車両に対しID情報を読取ることができた場合は、第2制御装置3Bは通行券確認機45にブロックをかけてその動作を停止させ、またその旨の表示をさせて収受員の通行券確認操作を不要とし、車両にはフリーパスで通過させ、車両の通過を発進検知装置11Bが検知した時ブロックを解除する。この時、第2制御装置3BはID情報をデータ処理装置5Bに与える。データ処理装置5Bはセンターコンピュータ4にID情報に対応する入口情報及びチェックバリア情報が記録されているか否かを照会してチェックし、入口情報及びチェックバリア情報があれば、その旨を第2制御装置3Bに通知し、また、入口料金所と出口料金所間の走行ルートに対応した料金を計算してセンターコンピュータ4に計算結果を送り料金精算のデータとすると共に非接触カード使用の履歴データを記録する。そして第2制御装置3Bは発進案内信号灯9Bを赤から青に変えさせ、車両の通過を発進検知装置11Bが検知した時に発進案内信号灯9Bを青に戻して次車両に備える。
【0062】なお、本実施例では、プリペイド方式の場合はデータ処理装置5Bはセンターコンピュータ4からID情報に該当する残額データをもらい、計算した料金以上の残額があるか否かの残額チェックを行う。正常であれば料金を引去り、センターコンピュータ4に新たな残額データを送ると共に非接触カード使用の履歴データを記録させ、また第2制御装置3Bに残額チェックが正常であることを通知する。第2制御装置3Bは料金表示器47に残額データを表示させると共に発進案内信号灯9Bを赤から青に変えさせ、車両の通過を検知した時に残額表示を止めさせると共に発進案内信号灯9Bを青に戻させる。更に、本実施例では、盗難されたり、予め残額不足と判っている非接触カードの使用への対策として、これらの非接触カードのID情報をリストにしてセンターコンピュータ4からデータ処理装置5Bへ与えておき、路上機1BからのID情報が正常なものか否かチェックするようにしている。そしてデータ処理装置5Bは残額チェック結果及びID情報のチェック結果を第2制御装置3Bに与える。第2制御装置3Bはいずれかが正常でない場合は発進案内信号灯9Bを赤にしたまま発進警告灯10Bを作動開始させると共にITVカメラ12Bにより車両の前面を撮影して記録に残すようにしている。なお、発進検知装置11Bが車両の通過を検知した時に、発進警告灯10Bを作動を止め、ITVカメラ12Bの作動させている。
【0063】路上機1BがID情報を読取れない場合は、即ち、車両7が非接触カード6を有していない場合は、第1実施例と同様第2制御装置3Bは通行券確認機45を動作状態に維持し、収受員に通行券確認操作を行わせ、一旦停止した車両の乗員から通行券を回収する。
【0064】従って、有人の出口料金所では、非接触カード6を有する車両に対しては通行券確認機45が停止して収受員にとっては通行券の回収、確認操作及び料金の受取りが不要であり、利用者にとっては車両の一旦停止及び通行券及び料金の手渡しが不要であり、極めて便利である。
【0065】次に、図7及び図10〜図17により本発明の第4の実施例を説明する。本実施例ではチェックバリアを含めて各料金所には収受員が存在しない無人の場合としてある。各料金所の構成は、非接触カードが図8R>8、図9のリードライト型のものと異なるので、リードオンリ型非接触カードを利用した課金処理方法が第2実施例と異なる他は、第2実施例と基本的に同じである。
【0066】〔無人入口料金所〕図10、図11において、路上機1Aが進入してきた車両に対しID情報を読取ることができた場合は、第1制御装置3Aは通行券自動発行機48にブロックをかけてその動作を停止させ、利用者への通行券発行操作を不要とし、車両にはフリーパスで通過させ、車両の通過を発進検知装置11Aが検知した時ブロックを解除する。この時、第1制御装置3AはID情報をデータ処理装置5Aに与える。データ処理装置5Aはどの入口料金所であるかを特定する入口情報として入口料金所番号及び日時等を付加してID情報とともにセンターコンピュータ4へ送り、記録させておく。プリペイド方式の場合は、センターコンピュータ4はID情報毎に残額も管理するようにしている。
【0067】なお本実施例でも、盗難されたり、残額不足の非接触カードの使用への対策として、これらの非接触カードのID情報をリストにしてセンターコンピュータ4からデータ処理装置5Aへ与えておき、路上機1AからのID情報が正常なものか否かをチェックするようにしている。そしてデータ処理装置5AはID情報が正常である場合に、ID情報に入口情報を付加してセンターコンピュータ4へ送るようにしている。また、データ処理装置5AはID情報のチェック結果を第1制御装置3Aに与え、第1制御装置3Aは正常な場合は発進案内信号灯9Aを赤から青に変えさせ、車両の通過を発進検知装置11Aが検知した時に発進案内信号灯9Aを赤に戻して次車両に備えさせ、正常でない場合は発進案内信号灯9Aを赤にしたまま発進警告灯10Aを作動開始させると共にITVカメラ12Aにより車両の前面を撮影して記録に残すようにしている。なお、発進検知装置11Aが車両の通過を検知した時に、発進警告灯10Aの作動を止め、ITVカメラ12Aを作動させている。
【0068】路上機1AがID情報を読取れない場合は、即ち、車両7が非接触カード6を有していない場合は、第1制御装置3Aは通行券自動発行機48を動作状態に維持し、一旦停止した車両の乗員即ち利用者に通行券を抜取らせる。
【0069】従って、無人の入口料金所では、非接触カード6を有する車両に対しては通行券自動発行機48が停止して通行券の発行が不要となるから、利用者にとっては車両の一旦停止及び通行券の受取りが不要であり、極めて便利である。
【0070】〔無人チェックバリア〕図12,図13において、路上機1Cが進入してきた車両に対してID情報を読取ることができた場合は、第3制御装置3Cは通行券自動処理機54にブロックをかけてその動作を停止させ、利用者の通行券挿入及び新しい通行券の抜取操作を不要とし、車両にはフリーパスで通過させ、車両の通過を発進検知装置11Cが検知した時ブロックを解除する。この時、第3制御装置3CはID情報をデータ処理装置5Cに与える。データ処理装置5Cはセンターコンピュータ4にID情報にどのチェックバリアであるかを特定するチェックバリア情報としてチェックバリア番号や日時等を付加して送り、記録させる。そして第3制御装置3Cは遮断機50を開かせると共に発進案内信号灯9Cを赤から青に変えさせ、車両の通過を発進検知装置11Cが検知した時に発進案内信号灯9Cを青に戻すと共に遮断機50を閉じさせて次車両に備える。
【0071】なお、本実施例でも、盗難されたり、予め残額不足と判っている非接触カードの使用への対策として、これらの非接触カードのID情報をリストにしてセンターコンピュータ4からデータ処理装置5Cへ与えておき、路上機1CからのID情報が正常なものか否かチェックするようにしている。そしてデータ処理装置5CはID情報のチェック結果を第3制御装置3Cに与える。第2制御装置3Cはいずれかが正常でない場合は遮断機50は開かせるが、発進案内信号灯9Cを赤にしたまま発進警告灯10Cを作動開始させると共にITVカメラ12Cにより車両の前面を撮影して記録に残すようにしている。なお、発進検知装置11Cが車両の通過を検知した時に、遮断機50を閉じさせ、発進警告灯10Cの作動を止め、ITVカメラ12Cを作動させている。
【0072】路上機1CがID情報を読取れない場合は、即ち、車両7が非接触カード6を有していない場合は、第2実施例と同じく第3制御装置3Cは通行券自動処理機54を動作状態に維持し、利用者に通行券の挿入、抜取を行わせる。
【0073】従って、無人のチェックバリアでは、非接触カード6を有する車両に対しては通行券自動処理機54が停止して利用者にとっては車両の一旦停止及び通行券の挿入及び抜取が不要であり、極めて便利である。
【0074】〔無人出口料金所〕図14、図15において、路上機1Bが進入してきた車両に対してID情報を読取ることができた場合は、第2制御装置3Bは料金自動収受機49にブロックをかけてその動作を停止させ、利用者の通行券挿入及び料金投入操作を不要とし、車両にはフリーパスで通過させ、車両の通過を発進検知装置11Bが検知した時ブロックを解除する。この時、第2制御装置3BはID情報をデータ処理装置5Bに与える。データ処理装置5Bはセンターコンピュータ4にID情報に対応する入口情報及びチェックバリア情報が記録されているか否かを照会してチェックし、入口情報及びチェックバリア情報があれば、その旨を第2制御装置3Bに通知し、また、入口情報及びチェックバリア情報から入口料金所と出口料金所間の走行ルートに対応した料金を計算してセンターコンピュータ4に計算結果を送り料金精算のデータとすると共に非接触カード使用の履歴データを記録する。そして第2制御装置3Bは遮断機50を開かせると共に発進案内信号灯9Bを赤から青に変えさせ、車両の通過を発進検知装置11Bが検知した時に発進案内信号灯9Bを青に戻すと共に遮断機50を閉じさせて次車両に備える。
【0075】なお、本実施例でも、プリペイド方式の場合はデータ処理装置5Bはセンターコンピュータ4からID情報に該当する残額データをもらい、計算した料金以上の残額があるか否かの残額チェックを行う。正常であれば料金を引去り、センターコンピュータ4に新たな残額データを送ると共に非接触カード使用の履歴データを記録させ、また第2制御装置3Bに残額チェックが正常であることを通知する。第2制御装置3Bは料金表示器47に残額データを表示させると共に遮断機50を開かせ、また発進案内信号灯9Bを赤から青に変えさせ、車両の通過を検知した時に残額表示を止めさせると共に発進案内信号灯9Bを青に戻させ、また遮断機50を閉じさせる。更に、ここでも、盗難されたり、予め残額不足と判っている非接触カードの使用への対策として、これらの非接触カードのID情報をリストにしてセンターコンピュータ4からデータ処理装置5Bへ与えておき、路上機1BからのID情報が正常なものか否かチェックするようにしている。そしてデータ処理装置5Bは残額チェック結果及びID情報のチェック結果を第2制御装置3Bに与える。第2制御装置3Bはいずれかが正常でない場合は遮断機50は開かせるが、発進案内信号灯9Bを赤にしたまま発進警告灯10Bを作動開始させると共にITVカメラ12Bにより車両の前面を撮影して記録に残すようにしている。なお、発進検知装置11Bが車両の通過を検知した時に、遮断機50を閉じさせ、発進警告灯10Bの作動を止め、ITVカメラ12Bを作動させている。
【0076】路上機1BがID情報を読取れない場合は、即ち、車両7が非接触カード6を有していない場合は、第2実施例と同じく第2制御装置3Bは料金自動収受機49を動作状態に維持し、利用者に通行券の挿入、料金の投入を行わせる。
【0077】従って、無人の出口料金所では、非接触カード6を有する車両に対しては料金自動収受機49が停止して利用者にとっては車両の一旦停止及び通行券の挿入及び料金の投入が不要であり、極めて便利である。
【0078】上記各実施例では、入口料金所、チェックバリア及び出口料金所が全て有人あるいは全て無人としてあるが、いずれか1つだけが有人または無人であっても良い。また、上記各実施例では通行券を利用した料金収受と共用するものとしたが、非接触カード専用の料金収受システムであっても良い。
【0079】
【発明の効果】本発明によれば、非接触カード等の車両側装置を有する車両が通過する時は、入口料金所、チェックバリア、出口料金所いずれでも、車両は一旦停止することなく通過することができる。このため、収受員の負担軽減、料金所での一旦停止の省略化(サービスタイムの短縮、渋滞緩和)、現金授受の省略化(キャッシュレス化)、通行券発行量の低減(通行券レス化)、利用者の快適性の向上等が達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】有人入口料金所の構成図。
【図2】図1における制御ブロック図。
【図3】有人チェックバリアの構成図。
【図4】図3における制御ブロック図。
【図5】有人出口料金所の構成図。
【図6】図5における制御ブロック図。
【図7】路上機の回路ブロック図。
【図8】リード/ライト型非接触カード(車両側装置)の回路ブロック図。
【図9】リードライト型非接触カードの外観図。
【図10】無人入口料金所の構成図。
【図11】図10における制御ブロック図。
【図12】無人チェックバリアの構成図。
【図13】図12における制御ブロック図。
【図14】無人出口料金所の構成図。
【図15】図14における制御ブロック図。
【図16】リードオンリ型非接触カード(車両側装置)の回路ブロック図。
【図17】リードオンリ型非接触カードの外観図。
【図18】チェックバリアのある有料道路の説明図。
【符号の説明】
1A 入口側路上機
1B 出口側路上機
1C チェックバリア側路上機
2 通行券発行機
3A 第1制御装置
3B 第2制御装置
3C 第3制御装置
4 センターコンピュータ
5A 入口側データ処理装置
5B 出口側データ処理装置
5C チェックバリア側データ処理装置
6 非接触カード(車両側装置)
7 車両
8A,8B,8C 車種判別装置
9A,9B,9C 発進案内信号灯
10A,10B,10C 発進警告灯
11A,11B,11C 発進検知装置
12A,12B,12C ITVカメラ
45 通行券確認機
46 領収書発行機
47 料金表示器
48 通行券自動発行機
49 料金自動収受機
50 遮断機
53 通行券処理機
54 通行券自動処理機
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両が走行した区間(距離)に応じて通行料金が定まる、いわゆる多区間式有料道路のうち、途中にチェックバリアがある有料道路における料金収受システムに関し、特に、収受員の負担軽減、料金所での一旦停止の省略化(サービスタイムの短縮、渋滞緩和)、現金授受の省略化(キャッシュレス化)、通行券発行量の低減(通行券レス化)、利用者の快適性の向上等のための改良に関する。
【0002】
【従来の技術】多区間式有料道路のうち、図18に示すように入口料金所Aと出口料金所B間に複数の通行ルートDが存在する場合、料金所A−B間の走行距離はルートによって異なるので、各ルートの途中にチェックバリアCを設置して入口料金所Aで発行した通行券を回収し、新しい通行券を発行することにより、どのルートを通ったかが判るようにしている。この種の従来の多区間式有料道路の料金収受システムにおいては、収受員の有無によって入口料金所、チェックバリア、出口料金所といった各料金所の構成が下記(1)〜(6)のようになっている。
(1)有人の入口料金所:料金所車線脇のブース内に通行券発行機を設置してある。車両が進入してきたら収受員が目視で車種を判別し、通行券発行機の車種ボタンを操作して入口料金所番号、車種情報、料金所への進入時刻等を記録した通行券を発行させ、発券口から抜取る。一方、車両の乗員(利用者)はブース脇に車両を一旦停止させ、収受員から通行券を手渡しで受取った後、発進する。
(2)無人の入口料金所:料金所の車線に沿って車種判別装置と、通行券自動発行機とを設置してある。車両が進入してきたら車種判別装置が自動的に車種を判別し、通行券自動発行機が入口料金所番号、車種情報、料金所への進入時刻等を記録した通行券を発行する。一方、利用者は通行券自動発行機の脇に一旦停止させ、発券口から通行券を抜取った後、発進する。
(3)有人のチェックバリア:車線脇のブース内に通行券処理機を設置してある。利用者はチェックバリアに進入したらブース脇に車両を一旦停止させ、入口料金所で発行された古い通行券を収受員に手渡し、収受員は利用者から受取った通行券を通行券処理機の挿入口に挿入する。通行券処理機は通行券に記録されている情報を読取り、読取って得た入口料金所番号、車種情報及び入口料金所への進入時刻等に当該チェックバリアを特定する番号等のチェックバリア情報を加え、これらを記録した新しい通行券を発行する。この新しい通行券を収受員が発券口から抜取り利用者に手渡す。利用者は新しい通行券を受取った後、発進する。
(4)無人のチェックバリア:車線に沿って通行券自動処理機、発進案内灯、遮断機、発進検知装置を設置してある。通常、発進案内灯は赤に点灯し、遮断機は閉じている。利用者はチェックバリアに進入したら通行券自動処理機の脇に車両を一旦停止させ、入口料金所で発行された古い通行券を通行券自動処理機の挿入口に挿入する。通行券自動処理機は通行券に記録されている情報を読取り、読取って得た入口料金所番号、車種情報及び入口料金所への進入時刻等に当該チェックバリアを特定する番号等のチェックバリア情報を加え、これらを記録した新しい通行券を発行する。利用者はこの新しい通行券を通行券自動処理機の発券口から抜取り、車両を発進させる。発券口から通行券が抜取られると、発進案内灯が赤から青に変わり、また遮断機が開いて発進可能とし、車両の発進完了を発進検知装置が検知したら、発進案内灯が赤に戻り、また遮断機が閉じて次車両の進入に備える。
(5)有人の出口料金所:料金所車線脇のブース内に通行券確認機及び領収書発行機を設置すると共にブース外に料金表示器を設置してある。利用者は料金所に進入したらブース脇に車両を一旦停止させ、通行券を収受員に手渡し、収受員は利用者から受取った通行券を通行券確認機の挿入口に挿入する。通行券確認機は通行券に記録された情報を読取り、出口料金所番号及び読取時刻と、入口料金所番号、車種情報及び入口料金所への進入時刻並びにチェックバリア番号とから通行距離及び車種に応じた料金計算を行い、料金表示器に表示する。この料金を収受員が現金等で利用者から徴収し、領収書発行機を操作して領収書を発行し、利用者に手渡す。利用者は領収書を受取った後、発進する。
(6)無人の出口料金所:料金所の車線に沿って料金自動収受機、料金表示器、発進案内灯、遮断機、発進検知装置を設置してある。通常、発進案内灯は赤に点灯し、遮断機は閉じている。利用者は料金所に進入したら料金自動収受機の脇に車両を一旦停止させ、挿入口に通行券を挿入する。料金自動収受機は通行券に記録された情報を読取り、出口料金所番号及び読取時刻と、入口料金所番号、車種情報及び入口料金所への進入時刻並びにチェックバリア番号とから通行距離及び車種に応じた料金計算を行い、音声案内と料金表示器による視覚表示とで料金を利用者に知らせ、投入口への現金投入を待つ。現金が投入されると、料金自動収受機は遮断機を開かせると共に発進案内灯を青に変えて発進可能とし、車両が発進してこれを発進検知器が検知したら遮断機を閉じると共に発進案内灯を赤に戻し、次車両の進入に備える。なお、領収書は利用者が料金自動収受機の押ボタンを押すことにより、発行される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の有料道路料金収受システムには、下記(i)〜(v)のような問題点がある。
(i)収受員の負担が大きい。即ち、有人の料金所では、有料道路の全通行車両に対し、収受員が通行券発行作業(入口料金所、チェックバリア)、料金徴収作業(出口料金所)を行う必要があり、負担が大きい。
(ii)チェックバリアを含めて料金所でのサービス時間が長い。即ち、収受員の有無にかかわらず、入口料金所及びチェックバリアでは通行券発行のために、出口料金所では料金徴収のために、全通行車両を一旦停止させる必要があり、その分時間がかかって不便である。また一旦停止が渋滞発生を招くこともある。
(iii)現金が必要である。即ち、プリペイドカードが導入されてきたとは言え、多くの場合は現金で通行料金の支払いを行うため、現金の用意や、釣銭の受取りに手間がかかり、面倒である。
(iv)利用者の快適性が損われる。即ち、通行券や現金の授受のために、降雨時、夏期冷房時、冬期暖房時でも車両の窓を開ける必要があり、快適性が損われる。なお、窓の開閉操作に気を取られてハンドル操作がおろそかにならないとも限らない。
(v)通行券の発行量が膨大である。即ち、全通行車両に対して通行券を発行する必要上、発行枚数が多く、運用コストを押上げる一因となっている。
【0004】本発明は上記従来技術の問題点を解決したチェックバリアを有する多区間式有料道路の料金収受システムを提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1の発明の有料道路料金収受システムの構成は、車両に設置され、ID情報が記録されたメモリを有し、外部からの非接触な記録内容の読取り及び書込みが可能な車両側装置と、有料道路の入口料金所に設置され、車両側装置に対してID情報を非接触に読取り、入口情報を非接触に書込む入口側路上機と、有料道路のチェックバリアに設置され、車両側装置に対してID情報を非接触に読取りチェックバリア情報を非接触に書込むチェックバリア側路上機と、有料道路の出口料金所に設置され、車両側装置から記録内容の非接触な読取りを行う出口側路上機と、出口側路上機が読取ったID情報、入口情報及びチェックバリア情報から料金を算出し、課金処理を行う課金処理装置とを備えることを特徴とするものである。
【0006】第2の発明の有料道路料金収受システムの構成は、車両に設置され、ID情報が記録されたメモリを有し、外部からの非接触な記録内容の読取りが可能な車両側装置と、有料道路の入口料金所に設置され、車両側装置に対して記録内容の非接触な読取りを行う入口側路上機と、有料道路のチェックバリアに設置され、車両側装置に対して記録内容の非接触な読取りを行うチェックバリア側路上機と、有料道路の出口料金所に設置され、車両側装置から記録内容の非接触な読取りを行う出口側路上機と、入口側、チェックバリア側及び出口側の各路上機が読取ったID情報を照合して料金を算出し、課金処理を行う課金処理装置とを備えることを特徴とするものである。
【0007】
【作用】有料道路の利用者に、プリペイド方式またはデポジット方式またはクレジット方式で料金を精算することを条件に、有料道路の管理者が特定のID情報をメモリに記録した読み書き可能な車載側装置を提供して持たせる。この車載側装置を有する車両が入口料金所、チェックバリアまたは出口料金所といった各料金所に進入した場合は、路上機がID情報を読取ることにより、プリペイド方式等で料金精算する車両であることが判るので、第1発明では入口情報、チェックバリア情報を書込むことにより通行券の発行、確認、及び現金等による料金徴収を不要とし、停車させずに料金所を通行可能とする。即ち、通行券発行機、通行券自動発行機、通行券処理機、通行券自動処理機、通行券確認機、あるいは料金自動収受機が存在する場合は、これらの動作を停止する。料金はID情報及び入口情報、チェックバリア情報の読取りによりどの料金所から有料道路に入ってどのルートを通りどの料金所から出るかが判るので、これから料金を計算して課金処理を行う。入口料金所、チェックバリアまたは出口料金所に進入した車両からID情報を読取れない場合は、車両側装置を持たないので、従来通り入口料金所では一旦停止させて通行券発行機により収受員が、または通行券自動発行機が自動的に通行券を発行し、チェックバリアでも一旦停止させて通行券処理機により収受員が、または通行券自動処理機が自動的に新しい通行券を発行し、また出口料金所でも一旦停止させて通行券確認機により収受員が、または料金自動収受機が通行券を回収して料金を徴収すれば良い。第2発明ではID情報照合で課金する。
【0008】
【実施例】図1〜図9により本発明の第1の実施例を説明する。但し、本実施例では、入口料金所、チェックバリア、出口料金所ともに収受員が存在する有人の場合としてある。図1には入口料金所の或る有人車線に対する装置構成例を示し、図2にはその制御状況を示し、図3にはチェックバリアの或る有人車線に対する装置構成を示し、図4にはその制御状況を示し、図5には出口料金所の或る有人車線に対する装置構成例を示し、図6にはその制御状況を示し、図7には路上機の回路構成例を示し、図8には車両側装置の回路構成例を示し、図9にはカード形状に構成した車両側装置(以下、非接触カードと称する)の外観例を示す。
【0009】〔有人入口料金所〕図1において、入口料金所には、アンテナ付きの路上機1Aと、ブース内の通行券発行機2とを設置し、通行券発行機2に第1の制御装置3Aを併設し、また、課金処理用にセンターコンピュータ4に接続した入口側データ処理装置5Aを設置してある。6は車両側装置としての非接触カードであり、車両7のフロントガラス上部に設置される。更に本実施例では、路上機1Aよりも車両進行方向上流側に車種判別装置8Aを設置し、ブースよりも下流側に発進案内信号灯9A、発進警告灯10A、発進検知装置11A、ITVカメラ12Aを設置してある。これら各機器間の信号の流れは図2に示す通りである。
【0010】路上機1Aは非接触カード6との間の例えばマイクロ波を用いた無線通信により非接触カード6のメモリに記録されたID情報等を非接触に読取れ、また必要な情報を書込めるようになっている。例えば図7に示すように、路上機は路上機全体のシステム制御を行うコントローラ13と、マイクロ波の発振器14と、発振器14の出力信号をコントローラ13からの非接触カードに対する送信要求、入口情報、チェックバリア情報等の信号で変調する変調回路15と、変調された信号を増幅する増幅回路16と、増幅された信号を送信する送信用アンテナ17と、非接触カードからの信号を受信する受信用アンテナ18と、受信した信号を増幅する増幅回路19と、発振器20の出力を用いて増幅された受信信号を周波数変換(低減)するミキサー部21と、周波数変換された信号を検波する検波回路22と、検波された信号を復調してID情報を得る復調回路23とを備えている。第1制御装置3Aはコントローラ13を介してID情報を得る。なお、路上機1Aは送信要求信号を常時送信するようにしても良いが、本実施例では車種判別装置8Aの車両検知機能を利用し、チェックバリア等の料金所に車両が進入したことを検知する都度、送信要求信号を送信するものとしている。車種判別装置8Aについては後で述べる。
【0011】次に、非接触カード6の構成例を、図8、図9に基づいて説明する。図において、24は平面状本体であり、CPU回路25は非接触カード6全体の制御を行うものである。26は平面状のアンテナである。27は電池であり、非接触カード6の電源である。28はメモリであり、ここに車種別も表わすカード固有のID情報が記録されている。また、外部から与えられる入口情報、チェックバリア情報等も記録される。29は送受信回路であり、路上機からの電波例えばマイクロ波を受信したり、非接触カードのID情報、入口情報、チェックバリア情報等をマイクロ波に乗せて送信する回路である。送受信回路中、30は切換回路であり、路上機からのマイクロ波受信時にはアンテナ26からの信号を検波回路31に与え、路上機に信号を送信する場合は変調回路34の出力をアンテナ26に与える回路である。検波回路31は路上機からのマイクロ波を検波するものである。32は復調回路であり、検波回路20からの信号を復調して送信要求信号、入口情報信号、チェックバリア情報信号等をCPU回路25に与えるものである。33はμ波検出回路であり、路上機からのマイクロ波を検出したときに非接触カード6を動作状態にする。変調回路34はCPU回路25がメモリ28から読出したID情報や入口情報、チェックバリア情報で信号を変調し、切換回路30に与えるものである。即ち、非接触カード6では、路上機からのマイクロ波を検出すると動作状態になり、送信要求信号を受信したらメモリ28からID情報や入口情報、チェックバリア情報等を読出し、マイクロ波を変調して路上機に対して送信する。また、入口情報、チェックバリア情報等を受信したらメモリ28に書込む。51は入力部、52は表示部である。
【0012】図1、図2において、路上機1Aが進入してきた車両に対しID情報を読取ることができた場合は、第1制御装置3Aは通行券発行機2にブロックをかけてその動作を停止させ、またその旨の表示をさせて収受員の通行券発行操作を不要とし、車両にはフリーパスで通過させ、車両の通過を後述する発進検知装置11Aが検知した時ブロックを解除する。この時、第1制御装置3Aは路上機1Aにより入口情報として入口料金所番号及び日時等を非接触カード6に記録させておく。
【0013】なお本実施例では、盗難されたり、残額不足の非接触カードの使用への対策として、これらの非接触カードのID情報をリストにしてセンターコンピュータ4からデータ処理装置5Aへ与えておき、路上機1AからのID情報が正常なものか否かチェックするようにしている。データ処理装置5AはID情報のチェック結果を第1制御装置3Aに与え、第1制御装置3Aは正常な場合は路上機1Aにより入口情報を非接触カード6に書込ませ、発進案内信号灯9Aを赤から青に変えさせ、車両の通過を発進検知装置11Aが検知した時に発進案内信号灯9Aを赤に戻して次車両に備えさせ、正常でない場合は発進案内信号灯9Aを赤にしたまま発進警告灯10Aを作動開始させると共にITVカメラ12Aにより車両の前面を撮影して記録に残すようにしている。なお、発進検知装置11Aが車両の通過を検知した時に、発進警告灯10Aの作動を止め、ITVカメラ12Aを作動させている。
【0014】路上機1AがID情報を読取れない場合は、即ち、車両7が非接触カード6を有していない場合は、第1制御装置3Aは通行券発行機2を動作状態に維持し、収受員に通行券発行操作を行わせ、一旦停止した車両の乗員に通行券を渡す。通行券発行機2は、一般的に用いられているもの即ち、収受員が進入車両の車種を目視で判別して車種ボタンを押すだけで通行券を発行するものでも良いが、本実施例では車種判別装置8Aがあるので、車種判別装置8Aが自動的に判別した車種に対応して車種ボタンが点灯し、収受員は目視で判別した車種と一致する場合に点灯した車種ボタンを確認の意味で押した時に通行券を発行する装置構成としてある。なお、目視判別による車種と一致しない場合は、解除ボタンを押して自動判別を止め、目視通りに車種ボタンを押せば良い。通行券には車種情報とともに、入口料金所番号等が記録される。なお、収受員が通行券発行機2を操作して通行券を発行した時から発進案内信号灯9Aが赤から青に変わり、発進検知装置11Aが車両の発進完了(通過)を検知した時に発進案内信号灯9Aが赤に戻る。
【0015】従って、有人の入口料金所では、非接触カード6を有する車両に対しては通行券発行機2が停止して通行券の発行が不要となるから、収受員にとっては通行券の発行操作及び手渡しが不要であり、利用者にとっては車両の一旦停止及び通行券の受取りが不要であり、極めて便利である。また、非接触カードを有しない車両に対しては従来通り収受員は通行券発行機2を操作し、利用者は車両を一旦停止し、通行券を授受することになるが、非接触カード6の有無に関係なく入口料金所を共用できるので極めて便利である。
【0016】次に、図1を参照して、車種判別装置8Aについて説明する。車種判別装置8Aは車両分離器35,36と、軸数・輪距検知器37と、車高検知器38と、車長検知器39と、オーバハング検知器40と、撮像機41と、画像処理装置42とを備えている。車両分離器35,36は車両7の通過を1台ずつ分離して検出するものであり、車両検知器としても動作する。軸数・輪距検知器37は車両分離器35,36を通過中の車両毎に軸数及び輪距を検出するものである。車高検知器38は例えばバスの大小判別や乗用車か否かの判別のために車高を計測するものである。車長検知器39は軽自動車の判別のために車長を計測するものである。オーバハング検知器40はバスやトラックの車両形状判別のために、車両の1軸目が通過した時にオーバハング長を計測するものである。撮影機41は車両のナンバープレートを撮影し、画像処理装置42は撮影機41からの画像信号を処理して、ナンバープレートの大きさ及び車両番号を検出するものである。車種判別装置8Aは車両分離器35,36で検出した車両1台毎に、軸数、輪距、車高、車長、オーバハング長、ナンバプレートの大きさ及び車両番号(特に車種分類番号)を用いてコンピュータ等の処理により、普通車、大型車、特大車、中型車及び軽自動車という5種類の車種判別を行なうこととしている。
【0017】また、図1を参照して発進検知装置11Aについて説明する。発進検知装置11Aは車両の通過を1台ずつ分離して検出する車両分離器43と、通過中の車両の軸数を検出する踏板形式の軸数検知器44とを備えており、車両の通過完了(発進完了)を検出し、システムのリセットに供する。
【0018】〔有人チェックバリア〕図3において、チェックバリアには、アンテナ付きの路上機1Cと、ブース内の通行券確認機53とを設置し、通行券確認機53に第3の制御装置3Cを併設し、また、課金処理用にセンターコンピュータ4に接続したチェックバリア側データ処理装置5Cを設置してある。6は車両側装置としての非接触カードであり、車両7のフロントガラス上部に設置される。更に本実施例では、路上機1Cよりも車両進行方向上流側に車種判別装置8Cを設置し、ブースよりも下流側に発進案内信号灯9C、発進警告灯10C、発進検知装置11C、ITVカメラ12Cを設置してある。これら各機器間の信号の流れは図4に示す通りである。
【0019】路上機1Cは非接触カード6との間の例えばマイクロ波を用いた無線通信により非接触カード6のメモリに記録されたID情報や入口情報等を非接触に読取れ、またチェックバリア情報等の必要情報を書込めるようになっている。路上機1Cは図1の入口側路上機1Aと同じく、例えば図7に示した回路構成である。非接触カード6は図8、図9に示したものである。更に、車種判別装置8C、発進案内信号当9C、発進警告灯10C、発進検知装置11C及びITVカメラ12Cは図1に示した入口料金所のもの8A,9A,10A,11A及び12Aと同様なものである。
【0020】図3、図4において、路上機1Cが進入してきた車両に対しID情報及び入口情報を読取ることができた場合は、第3制御装置3Cは通行券処理機53にブロックをかけてその動作を停止させ、またその旨の表示をさせて収受員の通行券処理操作を不要とし、車両にはフリーパスで通過させ、車両の通過を発進検知装置11Cが検知した時ブロックを解除する。この時、第3制御装置3Cは路上機1Cにより非接触カード6にチェックバリア番号や使用日時等のチェックバリア情報を記録する。そして第3制御装置3Cは発進案内信号灯9Cを赤から青に変えさせ、車両の通過を発進検知装置11Cが検知した時に発進案内信号灯9Cを青に戻して次車両に備える。
【0021】なおこの場合にも、盗難されたり、残額不足の非接触カードの使用への対策として、これらの非接触カードのID情報をリストにしてセンターコンピュータ4からデータ処理装置5Cへ与えておき、路上機1CからのID情報が正常なものか否かチェックするようにしている。データ処理装置5CはID情報のチェック結果を第3制御装置3Cに与え、第3制御装置3Cは正常な場合は路上機1Cによりチェックバリア情報を非接触カード6に書込ませ、発進案内信号灯9Cを赤から青に変えさせ、車両の通過を発進検知装置11Cが検知した時に発進案内信号灯9Cを赤に戻して次車両に備えさせ、正常でない場合は発進案内信号灯9Cを赤にしたまま発進警告灯10Cを作動開始させると共にITVカメラ12Cにより車両の前面を撮影して記録に残すようにしている。なお、発進検知装置11Cが車両の通過を検知した時に、発進警告灯10Cの作動を止め、ITVカメラ12Cを作動させている。
【0022】路上機1CがID情報を読取れない場合は、即ち、車両7が非接触カード6を有していない場合は、第3制御装置3Cは通行券処理機53を動作状態に維持し、収受員に通行券処理操作を行わせ、一旦停止した車両の乗員から通行券を回収し、代りに新しいに通行券を渡す。通行券処理機53は、一般的に用いられているものである。新しい通行券には車種情報及び入口料金所番号等に加え、チェックバリア番号等も記録される。なお、収受員が通行券処理機53を操作して通行券を発行した時から発進案内信号灯9Cが赤から青に変わり、発進検知装置11Cが車両の発進完了(通過)を検知した時に発進案内信号灯9Cが赤に戻る。
【0023】従って、有人のチェックバリアでは、非接触カード6を有する車両に対しては通行券処理機53が停止して新しい通行券の発行が不要となるから、収受員にとっては通行券の回収、発行操作及び手渡しが不要であり、利用者にとっては車両の一旦停止及び通行券の手渡し、受取りが不要であり、極めて便利である。また、非接触カードを有しない車両に対しては従来通り収受員は通行券処理機53を操作し、利用者は車両を一旦停止し、通行券を授受することになるが、非接触カード6の有無に関係なくチェックバリアを共用できるので極めて便利である。
【0024】〔有料出口料金所〕図5において、出口料金所には、アンテナ付きの路上機1Bと、ブース内の通行券確認機45とを設置し、通行券確認機45に第2の制御装置3Bを併設し、また、課金処理用にセンターコンピュータ4に接続した出口側データ処理装置5Bを設置してある。6は車両側装置としての非接触カードであり、車両7のフロントガラス上部に設置される。更に本実施例では、路上機1Bよりも車両進行方向上流側に車種判別装置8Bを設置し、ブース内に領収書発行機46を設置し、ブースよりも下流側に料金表示器47、発進案内信号灯9B、発進警告灯10B、発進検知装置11B、ITVカメラ12Bを設置してある。これら各機器間の信号の流れは図6に示す通りである。
【0025】路上機1Bは非接触カード6との間の例えばマイクロ波を用いた無線通信により非接触カード6のメモリに記録されたID情報や入口情報、チェックバリア情報等を非接触に読取れ、また必要情報を書込めるようになっている。路上機1Bは図1の入口側路上機1Aと同じく、例えば図7に示した回路構成である。非接触カード6は図8、図9に示したものである。更に、車種判別装置8B、発進案内信号当9B、発進警告灯10B、発進検知装置11B及びITVカメラ12Bは図1に示した入口料金所のもの8A,9A,10A,11A及び12Aと同様なものである。
【0026】図5、図6において、路上機1Bが進入してきた車両に対しID情報及び入口情報、チェックバリア情報を読取ることができた場合は、第2制御装置3Bは通行券確認機45にブロックをかけてその動作を停止させ、またその旨の表示をさせて収受員の通行券確認操作を不要とし、車両にはフリーパスで通過させ、車両の通過を発進検知装置11Bが検知した時ブロックを解除する。この時、第2制御装置3BはID情報及び入口情報、チェックバリア情報をデータ処理装置5Bに与える。データ処理装置5Bは入口情報及びチェックバリア情報から入口料金所と出口料金所間の走行ルートに対応した料金を計算してセンターコンピュータ4に計算結果を送り料金精算のデータとすると共に路上機1Bにより非接触カード6に使用日時、料金、場所等の履歴データを記録する。そして第2制御装置3Bは発進案内信号灯9Bを赤から青に変えさせ、車両の通過を発進検知装置11Bが検知した時に発進案内信号灯9Bを青に戻して次車両に備える。
【0027】なお、本実施例では、プリペイド方式の場合は非接触カード6に残額データを書込むようにしており、路上機1Bが読取ったデータから、計算した料金以上の残額があるか否かの残額チェックをデータ処理装置5Bが行う。正常であれば料金を引去り、非接触カード6に新たな残額データと共に非接触カード使用の履歴データを記録させ、また第2制御装置3Bに残額チェックが正常であることを通知する。第2制御装置3Bは料金表示器47に新残額データを表示させると共に発進案内信号灯9Bを赤から青に変えさせ、車両の通過を検知した時に残額表示を止めさせると共に発進案内信号灯9Bを青に戻させる。更に、ここでも、盗難されたり、予め残額不足と判っている非接触カードの使用への対策として、これらの非接触カードのID情報をリストにしてセンターコンピュータ4からデータ処理装置5Bへ与えておき、路上機1BからのID情報が正常なものか否かチェックするようにしている。そしてデータ処理装置5Bは残額チェック結果及びID情報のチェック結果を第2制御装置3Bに与える。第2制御装置3Bはいずれかが正常でない場合は発進案内信号灯9Bを赤にしたまま発進警告灯10Bを作動開始させると共にITVカメラ12Bにより車両の前面を撮影して記録に残すようにしている。なお、発進検知装置11Bが車両の通過を検知した時に、発進警告灯10Bの作動を止め、ITVカメラ12Bを作動させている。
【0028】路上機1BがID情報を読取れない場合は、即ち、車両7が非接触カード6を有していない場合は、第2制御装置3Bは通行券確認機45を動作状態に維持し、収受員に通行券確認操作を行わせ、一旦停止した車両の乗員から通行券を回収する。通行券確認機45は、一般的に用いられているのである。即ち、利用者は料金所に進入したらブース脇に車両を一旦停止させ、チェックバリアまたは入口料金所で発行された通行券を収受員に手渡し、収受員は利用者から受取った通行券を通行券確認機45の挿入口に挿入する。通行券確認機45は通行券に記録された情報を読取り、出口料金所番号及び読取時刻と、入口料金所番号、車種情報及び入口料金所への進入時刻並びにチェックバリア番号とから通行距離及び車種に応じた料金計算を行い、料金表示器47に表示する。この料金を収受員が現金等で利用者から徴収し、領収書発行機46を操作して領収書を発行し、利用者に手渡す。利用者は領収書を受取った後、発進する。なお、料金表示器47の表示は領収書を発行した時に消える。また、領収書を発行した時に発進案内信号灯9Bが赤から青に変わり、車両の発進を発進検知装置11Bが検出した時に赤に戻る。
【0029】従って、有人の出口料金所では、非接触カード6を有する車両に対しては通行券確認機45が停止して収受員にとっては通行券の回収、確認操作及び料金の受取りが不要であり、利用者にとっては車両の一旦停止及び通行券及び料金の手渡しが不要であり、極めて便利である。また、非接触カードを有しない車両に対しては従来通り収受員は通行券確認機45を操作し、利用者は車両を一旦停止し、通行券及び料金を手渡しすることになるが、非接触カード6の有無に関係なく出口料金所を共用できるので極めて便利である。
【0030】図7〜図15により本発明の第2の実施例を説明する。但し、本実施例では、入口料金所、チェックバリア、出口料金所ともに収受員が存在しない無人の場合としてある。図10には入口料金所の或る無人車線に対する装置構成例を示し、図11にはその制御状況を示す。また、図12にはチェックバリアの或る無人車線に対する装置構成例を示し、図13にその制御状況を示す。更に、図14には出口料金所の或る無人車線に対する装置構成例を示し、図15にはその制御状況を示す。なお、図7には路上機の回路構成例を示し、図8には非接触カードの回路構成例を示し、図9には非接触カードの外観例を示す。
【0031】〔無人入口料金所〕図10において、入口料金所には、車種判別装置8Aと、アンテナ付きの路上機1Aと、通行券自動発行機48とを設置し、通行券自動発行機48に第1の制御装置3Aを併設し、また、課金処理用にセンターコンピュータ4に接続した入口側データ処理装置5Aを設置してある。6は車両側装置としての非接触カードであり、車両7のフロントガラス上部に設置される。更に本実施例では、通行券自動発行機48よりも下流側に発進案内信号灯9A、発進警告灯10A、発進検知装置11A、ITVカメラ12Aを設置してある。これら各機器間の信号の流れは図11に示す通りである。
【0032】路上機1Aは非接触カード6との間の例えばマイクロ波を用いた無線通信により非接触カード6のメモリに記録されたID情報等を非接触に読取れ、また必要な情報を書込めるようになっている。路上機1Aは図1の入口側路上機1Aと同じく、例えば図7に示した回路構成である。非接触カード6は図8、図9に示したものである。更に、車種判別装置8A、発進案内信号灯9A、発進警告灯10A、発進検知装置11A及びITVカメラ12Aは図1に示した有人入口料金所のもの8A,9A,10A,11A及び12Aと同様なものである。
【0033】図10、図11において、路上機1Aが進入してきた車両に対しID情報を読取ることができた場合は、第1制御装置3Aは通行券自動発行機48にブロックをかけてその動作を停止させ、利用者への通行券発行操作を不要とし、車両にはフリーパスで通過させ、車両の通過を発進検知装置11Aが検知した時ブロックを解除する。この時、第1制御装置3Aは路上機1Aにより入口情報として入口料金所番号及び日時等を非接触カード6に記録させておく。
【0034】なお本実施例でも、盗難されたり、残額不足の非接触カードの使用への対策として、これらの非接触カードのID情報をリストにしてセンターコンピュータ4からデータ処理装置5Aへ与えておき、路上機1AからのID情報が正常なものか否かをチェックするようにしている。データ処理装置5AはID情報のチェック結果を第1制御装置3Aに与え、第1制御装置3Aは正常な場合は入口情報を路上機1Aにより非接触カード6に書込ませ、発進案内信号灯9Aを赤から青に変えさせ、車両の通過を発進検知装置11Aが検知した時に発進案内信号灯9Aを赤に戻して次車両に備えさせ、正常でない場合は発進案内信号灯9Aを赤にしたまま発進警告灯10Aを作動開始させると共にITVカメラ12Aにより車両の前面を撮影して記録に残すようにしている。なお、発進検知装置11Aが車両の通過を検知した時に、発進警告灯10Aの作動を止め、ITVカメラ12Aを作動させている。
【0035】路上機1AがID情報を読取れない場合は、即ち、車両7が非接触カード6を有していない場合は、第1制御装置3Aは通行券自動発行機48を動作状態に維持し、一旦停止した車両の乗員即ち利用者に通行券を抜取らせる。通行券自動発行機48は、一般的に用いられているものであり、車種判別装置8Aが自動的に判別した車種に対応して通行券を発行する装置構成としてある。通行券には車種情報とともに、入口料金所番号等が記録される。なお、通行券自動発行機48が発行した通行券を利用者が抜取った時から発進案内信号灯9Aが赤から青に変わり、発進検知装置11Aが車両の発進完了(通過)を検知した時に発進案内信号灯9Aが赤に戻る。
【0036】従って、無人の入口料金所では、非接触カード6を有する車両に対しては通行券自動発行機48が停止して通行券の発行が不要となるから、利用者にとっては車両の一旦停止及び通行券の受取りが不要であり、極めて便利である。また、非接触カードを有しない車両に対しては従来通り通行券自動発行機48が動作し、利用者は車両を一旦停止し、通行券を授受することになるが、非接触カード6の有無に関係なく入口料金所を共用できるので極めて便利である。
【0037】〔無人チェックバリア〕図12において、チェックバリアには、車種判別装置8Cと、アンテナ付き路上機1Cと、通行券自動処理機54と、遮断機50とを設置し、通行券自動処理機54に第3の制御装置3Cを併設し、また、課金処理用にセンターコンピュータ4に接続したチェックバリア側データ処理装置5Cを設置してある。6は車両側装置としての非接触カードであり、車両7のフロントガラス上部に設置される。更に本実施例では、通行券自動処理機54と遮断機50の間に料金表示器47、発進案内信号灯9C、発進警告灯10Cを設置し、遮断機50よりも下流側に発進検知装置11C、ITVカメラ12Cを設置してある。これら各機器間の信号の流れは図13に示す通りである。
【0038】路上機1Cは非接触カード6との間の例えばマイクロ波を用いた無線通信により非接触カード6のメモリに記録されたID情報、入口情報等を非接触に読取れ、またチェックバリア情報等の必要情報を書込めるようになっている。路上機1Cは図1の入口側路上機1Aと同じく、例えば図7に示した回路構成である。非接触カード6は図8、図9に示したものである。更に、車種判別装置8C、発進案内信号灯9C、発進警告灯10C、発進検知装置11C及びITVカメラ12Cは図1に示した入口料金所のもの8A,9A,10A,11A及び12Aと同様なものである。
【0039】図12,図13において、路上機1Cが進入してきた車両に対してID情報を読取ることができた場合は、第3制御装置3Cは通行券自動処理機54にブロックをかけてその動作を停止させ、利用者の通行券挿入及び新しい通行券の抜取操作を不要とし、車両にはフリーパスで通過させ、車両の通過を発進検知装置11Cが検知した時ブロックを解除する。この時、第3制御装置3Cは路上機1Cにより非接触カード6にチェックバリア番号や使用日時等のチェックバリア情報を記録する。そして第3制御装置3Cは遮断機50を開かせると共に発進案内信号灯9Cを赤から青に変えさせ、車両の通過を発進検知装置11Cが検知した時に発進案内信号灯9Cを青に戻すと共に遮断機50を閉じさせて次車両に備える。
【0040】なお、本実施例でも、盗難されたり、予め残額不足と判っている非接触カードの使用への対策として、これらの非接触カードのID情報をリストにしてセンターコンピュータ4からデータ処理装置5Cへ与えておき、路上機1CからのID情報が正常なものか否かチェックするようにしている。そしてデータ処理装置5CはID情報のチェック結果を第3制御装置3Cに与える。第3制御装置3Cは正常でない場合は遮断機50は開かせるが、発進案内信号灯9Cを赤にしたまま発進警告灯10Cを作動開始させると共にITVカメラ12Cにより車両の前面を撮影して記録に残すようにしている。なお、発進検知装置11Cが車両の通過を検知した時に、遮断機50を閉じさせ、発進警告灯10Cの作動を止め、ITVカメラ12Cを作動させている。
【0041】路上機1CがID情報を読取れない場合は、即ち、車両7が非接触カード6を有していない場合は、第3制御装置3Cは通行券自動処理機54を動作状態に維持し、利用者に通行券の挿入、抜取を行わせる。通行券自動処理機54は一般的なものであり、利用者はチェックバリアに進入したら通行券自動処理機54の脇に車両を一旦停止させ、挿入口に入口料金所で発行された通行券を挿入する。通行券自動処理機54は通行券に記録された情報を読取り、入口料金所番号、車種情報及び入口料金所への進入時刻にチェックバリア番号等を加えて、これらを記録した新たな通行券を発行し、利用者が抜取るのを待つ。通行券が抜取られると通行券自動処理機54は遮断機50を開かせると共に発進案内信号灯9Cを青に変えて発進可能とし、車両が発進してこれを発進検知装置11Cが検知したら遮断機50を閉じると共に発進案内信号灯9Cを赤に戻し、次車両の進入に備える。
【0042】従って、無人のチェックバリアでは、非接触カード6を有する車両に対しては通行券自動処理機54が停止して利用者にとっては車両の一旦停止及び通行券の挿入及び抜取が不要であり、極めて便利である。また、非接触カードを有しない車両に対しては従来通り利用者は車両を一旦停止し、通行券の挿入及び抜取をすることになるが、非接触カード6の有無に関係なくチェックバリアを共用できるので極めて便利である。
【0043】〔無人出口料金所〕図14において、出口料金所には、車種判別装置8Bと、アンテナ付き路上機1Bと、料金自動収受機49と、遮断機50とを設置し、料金自動収受機49に第2の制御装置3Bを併設し、また、課金処理用にセンターコンピュータ4に接続した出口側データ処理装置5Bを設置してある。6は車両側装置としての非接触カードであり、車両7のフロントガラス上部に設置される。更に本実施例では、料金自動収受機49と遮断機50の間に料金表示器47、発進案内信号灯9B、発進警告灯10Bを設置し、遮断機50よりも下流側に発進検知装置11B、ITVカメラ12Bを設置してある。これら各機器間の信号の流れは図1515に示す通りである。
【0044】路上機1Bは非接触カード6との間の例えばマイクロ波を用いた無線通信により非接触カード6のメモリに記録されたID情報、入口情報、チェックバリア情報等を非接触に読取れ、また必要情報を書込めるようになっている。路上機1Bは図1の入口側路上機1Aと同じく、例えば図7に示した回路構成である。非接触カード6は図8、図9に示したものである。更に、車種判別装置8B、発進案内信号灯9B、発進警告灯10B、発進検知装置11B及びITVカメラ12Bは図1に示した入口料金所のもの8A,9A,10A,11A及び12Aと同様なものである。
【0045】図14,図15において、路上機1Bが進入してきた車両に対してID情報を読取ることができた場合は、第2制御装置3Bは料金自動収受機49にブロックをかけてその動作を停止させ、利用者の通行券挿入及び料金投入操作を不要とし、車両にはフリーパスで通過させ、車両の通過を発進検知装置11Bが検知した時ブロックを解除する。この時、第2制御装置3Bは入口情報からID情報及び入口情報、チェックバリア情報をデータ処理装置5Bに与える。データ処理装置5Bは入口情報及びチェックバリア情報から入口料金所と出口料金所間の走行ルートに対応した料金を計算してセンターコンピュータ4に計算結果を送り料金精算のデータとすると共に路上機1Bにより非接触カード6に使用の履歴データを記録する。そして第2制御装置3Bは遮断機50を開かせると共に発進案内信号灯9Bを赤から青に変えさせ、車両の通過を発進検知装置11Bが検知した時に発進案内信号灯9Bを青に戻すと共に遮断機50を閉じさせて次車両に備える。
【0046】なお、本実施例でも、プリペイド方式の場合は非接触カード6に残額データを書込むようにしており、路上機1Bが読取った残額データから、計算した料金以上の残額があるか否かの残額チェックをデータ処理装置5Bが行う。正常であれば料金を引去り、非接触カード6に新たな残額データと共に非接触カード使用の履歴データを記録させ、また第2制御装置3Bに残額チェックが正常であることを通知する。第2制御装置3Bは料金表示器47に新残額データを表示させると共に遮断機50を開かせ、また発進案内信号灯9Bを赤から青に変えさせ、車両の通過を検知した時に残額表示を止めさせると共に発進案内信号灯9Bを青に戻させ、また遮断機50を閉じさせる。更に、ここでも、盗難されたり、予め残額不足と判っている非接触カードの使用への対策として、これらの非接触カードのID情報をリストにしてセンターコンピュータ4からデータ処理装置5Bへ与えておき、路上機1BからのID情報が正常なものか否かチェックするようにしている。そしてデータ処理装置5Bは残額チェック結果及びID情報のチェック結果を第2制御装置3Bに与える。第2制御装置3Bはいずれかが正常でない場合は遮断機50は開かせるが、発進案内信号灯9Bを赤にしたまま発進警告灯10Bを作動開始させると共にITVカメラ12Bにより車両の前面を撮影して記録に残すようにしている。なお、発進検知装置11Bが車両の通過を検知した時に、遮断機50を閉じさせ、発進警告灯10Bの作動を止め、ITVカメラ12Bを作動させている。
【0047】路上機1BがID情報を読取れない場合は、即ち、車両7が非接触カード6を有していない場合は、第2制御装置3Bは料金自動収受機49を動作状態に維持し、利用者に通行券の挿入、料金の投入を行わせる。料金自動収受機49は一般的なものであり、利用者は料金所に進入したら料金自動収受機49の脇に車両を一旦停止させ、挿入口にチェックバリアや入口料金所で発行された通行券を挿入する。料金自動収受機49は通行券に記録された情報を読取り、出口料金所番号及び読取時刻と、入口料金所番号、車種情報及び入口料金所への進入時刻並びにチェックバリア番号とから通行距離及び車種に応じた料金計算を行い、料金表示器47による音声案内と視覚表示とで料金を利用者に知らせ、投入口への現金投入を待つ。現金が投入されると、料金自動収受機49は遮断機50を開かせると共に発進案内信号灯9Bを青に変えて発進可能とし、車両が発進してこれを発進検知装置11Bが検知したら遮断機50を閉じると共に発進案内信号灯9Bを赤に戻し、次車両の進入に備える。なお、領収書は利用者が料金自動収受機49の押ボタンを押すことにより、発行される。
【0048】従って、無人の出口料金所では、非接触カード6を有する車両に対しては料金自動収受機49が停止して利用者にとっては車両の一旦停止及び通行券の挿入及び料金の投入が不要であり、極めて便利である。また、非接触カードを有しない車両に対しては従来通り利用者は車両を一旦停止し、通行券の挿入及び料金の投入をすることになるが、非接触カード6の有無に関係なく出口料金所を共用できるので極めて便利である。
【0049】上述した第1、第2実施例では、非接触カード6がID情報の読出しに加えて入口情報及びチェックバリア情報を書込むことのできるリード/ライト型のものであるが、読出しだけが可能なリードオンリ型非接触カードを用い、入口情報もチェックバリア情報も書込む必要がない場合として、第3、第4の各実施例を以下に説明する。
【0050】図1〜図7及び図16、図17により本発明の第3の実施例を説明する。本実施例では、チェックバリアを含めて各料金所に収受員が存在する有人の場合としてある。各料金所の構成は、非接触カードの構成が図8、図9のリード/ライト型のものと異なるので、非接触カードを利用した課金処理方法が第1の実施例と異なる他は、第1実施例と基本的に同じである。
【0051】まず、リードオンリ型非接触カード6の構成例を、図16、図17に基づいて説明する。図において、24は平面状本体であり、CPU回路25は非接触カード6全体の制御を行うものである。26は平面状のアンテナである。27は電池であり、非接触カード6の電源である。28はメモリであり、ここに車種別も表わすカード固有のID情報が記録されている。29は送受信回路であり、路上機からの電波例えばマイクロ波を受信したり、非接触カードのID情報をマイクロ波に乗せて送信する回路である。送受信回路中、30は切換回路であり、路上機からのマイクロ波受信時にはアンテナ26からの信号を検波回路31に与え、路上機に信号を送信する場合は変調回路34の出力をアンテナ26に与える回路である。検波回路31は路上機からのマイクロ波を検波するものである。32は復調回路であり、検波回路20からの信号を復調して送信要求信号等をCPU回路25に与えるものである。33はμ波検出回路であり、路上機からのマイクロ波を検出したときに非接触カード6を動作状態にする。変調回路34はCPU回路25がメモリ28から読出したID情報で信号を変調し、切換回路30に与えるものである。即ち、非接触カード6では、路上機からのマイクロ波を検出すると動作状態になり、送信要求信号を受信したらメモリ28からID情報を読出し、マイクロ波を変調して路上機に対して送信する。
【0052】一方、路上機は非接触カード6との間の例えばマイクロ波を用いた無線通信により非接触カード6のメモリに記録されたID情報を非接触に読取れるようになっている。例えば図7に示すように、路上機は路上機全体のシステム制御を行うコントローラ13と、マイクロ波の発振器14と、発振器14の出力信号をコントローラ13からの非接触カードに対する送信要求等の信号で変調する変調回路15と、変調された信号を増幅する増幅回路16と、増幅された信号を送信する送信用アンテナ17と、非接触カードからの信号を受信する受信用アンテナ18と、受信した信号を増幅する増幅回路19と、発振器20の出力を用いて増幅された受信信号を周波数変換(低減)するミキサー部21と、周波数変換された信号を検波する検波回路22と、検波された信号を復調してID情報を得る復調回路23とを備えている。第1制御装置3Aはコントローラ13を介してID情報を得る。なお、路上機は送信要求信号を常時送信するようにしても良いが、前述の通り本実施例でも車種判別装置8Aの車両検知機能を利用し、料金所に車両が進入したことを検知する都度、送信要求信号を送信するものとしている。車種判別装置については先に説明した通りである。
【0053】〔有人入口料金所〕図1、図2において、路上機1Aが進入してきた車両に対しID情報を読取ることができた場合は、第1制御装置3Aは通行券発行機2にブロックをかけてその動作を停止させ、またその旨の表示をさせて収受員の通行券発行操作を不要とし、車両にはフリーパスで通過させ、車両の通過を後述する発進検知装置11Aが検知した時ブロックを解除する。この時、第1制御装置3AはID情報をデータ処理装置5Aに与える。データ処理装置5Aはどの入口料金所であるかを特定する入口情報として入口料金所番号及び日時等を付加してID情報とともにセンターコンピュータ4へ送り、記録させておく。プリペイド方式の場合は、センターコンピュータ4はID情報毎に残額も管理するようにしている。
【0054】なお本実施例でも、盗難されたり、残額不足の非接触カードの使用への対策として、これらの非接触カードのID情報をリストにしてセンターコンピュータ4からデータ処理装置5Aへ与えておき、路上機1AからのID情報が正常なものか否かチェックするようにしている。そしてデータ処理装置5AはID情報が正常である場合に、ID情報に入口情報を付加してセンターコンピュータ4へ送るようにしている。また、データ処理装置5AはID情報のチェック結果を第1制御装置3Aに与え、第1制御装置3Aは正常な場合は発進案内信号灯9Aを赤から青に変えさせ、車両の通過を発進検知装置11Aが検知した時に発進案内信号灯9Aを赤に戻して次車両に備えさせ、正常でない場合は発進案内信号灯9Aを赤にしたまま発進警告灯10Aを作動開始させると共にITVカメラ12Aにより車両の前面を撮影して記録に残すようにしている。なお、発進検知装置11Aが車両の通過を検知した時に、発進警告灯10Aの作動を止め、ITVカメラ12Aを作動させている。
【0055】路上機1AがID情報を読取れない場合は、即ち、車両7が非接触カード6を有していない場合は、第1実施例と同様第1制御装置3Aは通行券発行機2を動作状態に維持し、収受員に通行券発行操作を行わせ、一旦停止した車両の乗員に通行券を渡す。即ち、通行券発行機2は、車種判別装置8Aが自動的に判別した車種に対応して車種ボタンが点灯し、収受員は目視で判別した車種と一致する場合に点灯した車種ボタンを確認の意味で押した時に通行券を発行する装置構成としてある。なお、目視判別による車種と一致しない場合は、解除ボタンを押して自動判別を止め、目視通りに車種ボタンを押せば良い。通行券には車種情報とともに、入口料金所番号等が記録される。なお、収受員が通行券発行機2を操作して通行券を発行した時から発進案内信号灯9Aが赤から青に変わり、発進検知装置11Aが車両の発進完了(通過)を検知した時に発進案内信号灯9Aが赤に戻る。
【0056】従って、有人の入口料金所では、第1実施例と同じく非接触カード6を有する車両に対しては通行券発行機2が停止して通行券の発行が不要となるから、収受員にとっては通行券の発行操作及び手渡しが不要であり、利用者にとっては車両の一旦停止及び通行券の受取りが不要であり、極めて便利である。
【0057】〔有人チェックバリア〕図3、図4において、路上機1Cが進入してきた車両に対しID情報を読取ることができた場合は、第3制御装置3Cは通行券処理機53にブロックをかけてその動作を停止させ、またその旨の表示をさせて収受員の通行券処理操作を不要とし、車両にはフリーパスで通過させ、車両の通過を発進検知装置11Cが検知した時ブロックを解除する。この時、第3制御装置3CはID情報をデータ処理装置5Cに与える。データ処理装置5Cはどのチェックバリアであるかを特定するチェックバリア情報としてチェックバリア番号及び日時等を付加してID情報とともにセンターコンピュータ4へ送り、記録させておく。
【0058】なおここでも、盗難されたり、残額不足の非接触カードの使用への対策として、これらの非接触カードのID情報をリストにしてセンターコンピュータ4からデータ処理装置5Cへ与えておき、路上機1CからのID情報が正常なものか否かチェックするようにしている。そしてデータ処理装置5CはID情報が正常である場合に、ID情報にチェックバリア情報を付加してセンターコンピュータ4へ送るようにしている。また、データ処理装置5CはID情報のチェック結果を第3制御装置3Cに与え、第3制御装置3Cは正常な場合は発進案内信号灯9Cを赤から青に変えさせ、車両の通過を発進検知装置11Cが検知した時に発進案内信号灯9Cを赤に戻して次車両に備えさせ、正常でない場合は発進案内信号灯9Cを赤にしたまま発進警告灯10Cを作動開始させると共にITVカメラ12Cにより車両の前面を撮影して記録に残すようにしている。なお、発進検知装置11Cが車両の通過を検知した時に、発進警告灯10Cの作動を止め、ITVカメラ12Cを作動させている。
【0059】路上機1CがID情報を読取れない場合は、即ち、車両7が非接触カード6を有していない場合は、第1実施例と同様第3制御装置3Cは通行券処理機53を動作状態に維持し、収受員に通行券発行操作を行わせ、一旦停止した車両の乗員から古い通行券を受取り、新しい通行券を渡す。なお、収受員が通行券処理機53を操作して通行券を発行した時から発進案内信号灯9Cが赤から青に変わり、発進検知装置11Cが車両の発進完了(通過)を検知した時に発進案内信号灯9Cが赤に戻る。
【0060】従って、有人のチェックバリアでは、第1実施例と同じく非接触カード6を有する車両に対しては通行券処理機53が停止して新しい通行券の発行が不要となるから、収受員にとっては通行券回収、発行操作及び手渡しが不要であり、利用者にとっては車両の一旦停止及び通行券の授受が不要であり、極めて便利である。
【0061】〔有人出口料金所〕図5、図6において、路上機1Bが進入してきた車両に対しID情報を読取ることができた場合は、第2制御装置3Bは通行券確認機45にブロックをかけてその動作を停止させ、またその旨の表示をさせて収受員の通行券確認操作を不要とし、車両にはフリーパスで通過させ、車両の通過を発進検知装置11Bが検知した時ブロックを解除する。この時、第2制御装置3BはID情報をデータ処理装置5Bに与える。データ処理装置5Bはセンターコンピュータ4にID情報に対応する入口情報及びチェックバリア情報が記録されているか否かを照会してチェックし、入口情報及びチェックバリア情報があれば、その旨を第2制御装置3Bに通知し、また、入口料金所と出口料金所間の走行ルートに対応した料金を計算してセンターコンピュータ4に計算結果を送り料金精算のデータとすると共に非接触カード使用の履歴データを記録する。そして第2制御装置3Bは発進案内信号灯9Bを赤から青に変えさせ、車両の通過を発進検知装置11Bが検知した時に発進案内信号灯9Bを青に戻して次車両に備える。
【0062】なお、本実施例では、プリペイド方式の場合はデータ処理装置5Bはセンターコンピュータ4からID情報に該当する残額データをもらい、計算した料金以上の残額があるか否かの残額チェックを行う。正常であれば料金を引去り、センターコンピュータ4に新たな残額データを送ると共に非接触カード使用の履歴データを記録させ、また第2制御装置3Bに残額チェックが正常であることを通知する。第2制御装置3Bは料金表示器47に残額データを表示させると共に発進案内信号灯9Bを赤から青に変えさせ、車両の通過を検知した時に残額表示を止めさせると共に発進案内信号灯9Bを青に戻させる。更に、本実施例では、盗難されたり、予め残額不足と判っている非接触カードの使用への対策として、これらの非接触カードのID情報をリストにしてセンターコンピュータ4からデータ処理装置5Bへ与えておき、路上機1BからのID情報が正常なものか否かチェックするようにしている。そしてデータ処理装置5Bは残額チェック結果及びID情報のチェック結果を第2制御装置3Bに与える。第2制御装置3Bはいずれかが正常でない場合は発進案内信号灯9Bを赤にしたまま発進警告灯10Bを作動開始させると共にITVカメラ12Bにより車両の前面を撮影して記録に残すようにしている。なお、発進検知装置11Bが車両の通過を検知した時に、発進警告灯10Bを作動を止め、ITVカメラ12Bの作動させている。
【0063】路上機1BがID情報を読取れない場合は、即ち、車両7が非接触カード6を有していない場合は、第1実施例と同様第2制御装置3Bは通行券確認機45を動作状態に維持し、収受員に通行券確認操作を行わせ、一旦停止した車両の乗員から通行券を回収する。
【0064】従って、有人の出口料金所では、非接触カード6を有する車両に対しては通行券確認機45が停止して収受員にとっては通行券の回収、確認操作及び料金の受取りが不要であり、利用者にとっては車両の一旦停止及び通行券及び料金の手渡しが不要であり、極めて便利である。
【0065】次に、図7及び図10〜図17により本発明の第4の実施例を説明する。本実施例ではチェックバリアを含めて各料金所には収受員が存在しない無人の場合としてある。各料金所の構成は、非接触カードが図8R>8、図9のリードライト型のものと異なるので、リードオンリ型非接触カードを利用した課金処理方法が第2実施例と異なる他は、第2実施例と基本的に同じである。
【0066】〔無人入口料金所〕図10、図11において、路上機1Aが進入してきた車両に対しID情報を読取ることができた場合は、第1制御装置3Aは通行券自動発行機48にブロックをかけてその動作を停止させ、利用者への通行券発行操作を不要とし、車両にはフリーパスで通過させ、車両の通過を発進検知装置11Aが検知した時ブロックを解除する。この時、第1制御装置3AはID情報をデータ処理装置5Aに与える。データ処理装置5Aはどの入口料金所であるかを特定する入口情報として入口料金所番号及び日時等を付加してID情報とともにセンターコンピュータ4へ送り、記録させておく。プリペイド方式の場合は、センターコンピュータ4はID情報毎に残額も管理するようにしている。
【0067】なお本実施例でも、盗難されたり、残額不足の非接触カードの使用への対策として、これらの非接触カードのID情報をリストにしてセンターコンピュータ4からデータ処理装置5Aへ与えておき、路上機1AからのID情報が正常なものか否かをチェックするようにしている。そしてデータ処理装置5AはID情報が正常である場合に、ID情報に入口情報を付加してセンターコンピュータ4へ送るようにしている。また、データ処理装置5AはID情報のチェック結果を第1制御装置3Aに与え、第1制御装置3Aは正常な場合は発進案内信号灯9Aを赤から青に変えさせ、車両の通過を発進検知装置11Aが検知した時に発進案内信号灯9Aを赤に戻して次車両に備えさせ、正常でない場合は発進案内信号灯9Aを赤にしたまま発進警告灯10Aを作動開始させると共にITVカメラ12Aにより車両の前面を撮影して記録に残すようにしている。なお、発進検知装置11Aが車両の通過を検知した時に、発進警告灯10Aの作動を止め、ITVカメラ12Aを作動させている。
【0068】路上機1AがID情報を読取れない場合は、即ち、車両7が非接触カード6を有していない場合は、第1制御装置3Aは通行券自動発行機48を動作状態に維持し、一旦停止した車両の乗員即ち利用者に通行券を抜取らせる。
【0069】従って、無人の入口料金所では、非接触カード6を有する車両に対しては通行券自動発行機48が停止して通行券の発行が不要となるから、利用者にとっては車両の一旦停止及び通行券の受取りが不要であり、極めて便利である。
【0070】〔無人チェックバリア〕図12,図13において、路上機1Cが進入してきた車両に対してID情報を読取ることができた場合は、第3制御装置3Cは通行券自動処理機54にブロックをかけてその動作を停止させ、利用者の通行券挿入及び新しい通行券の抜取操作を不要とし、車両にはフリーパスで通過させ、車両の通過を発進検知装置11Cが検知した時ブロックを解除する。この時、第3制御装置3CはID情報をデータ処理装置5Cに与える。データ処理装置5Cはセンターコンピュータ4にID情報にどのチェックバリアであるかを特定するチェックバリア情報としてチェックバリア番号や日時等を付加して送り、記録させる。そして第3制御装置3Cは遮断機50を開かせると共に発進案内信号灯9Cを赤から青に変えさせ、車両の通過を発進検知装置11Cが検知した時に発進案内信号灯9Cを青に戻すと共に遮断機50を閉じさせて次車両に備える。
【0071】なお、本実施例でも、盗難されたり、予め残額不足と判っている非接触カードの使用への対策として、これらの非接触カードのID情報をリストにしてセンターコンピュータ4からデータ処理装置5Cへ与えておき、路上機1CからのID情報が正常なものか否かチェックするようにしている。そしてデータ処理装置5CはID情報のチェック結果を第3制御装置3Cに与える。第2制御装置3Cはいずれかが正常でない場合は遮断機50は開かせるが、発進案内信号灯9Cを赤にしたまま発進警告灯10Cを作動開始させると共にITVカメラ12Cにより車両の前面を撮影して記録に残すようにしている。なお、発進検知装置11Cが車両の通過を検知した時に、遮断機50を閉じさせ、発進警告灯10Cの作動を止め、ITVカメラ12Cを作動させている。
【0072】路上機1CがID情報を読取れない場合は、即ち、車両7が非接触カード6を有していない場合は、第2実施例と同じく第3制御装置3Cは通行券自動処理機54を動作状態に維持し、利用者に通行券の挿入、抜取を行わせる。
【0073】従って、無人のチェックバリアでは、非接触カード6を有する車両に対しては通行券自動処理機54が停止して利用者にとっては車両の一旦停止及び通行券の挿入及び抜取が不要であり、極めて便利である。
【0074】〔無人出口料金所〕図14、図15において、路上機1Bが進入してきた車両に対してID情報を読取ることができた場合は、第2制御装置3Bは料金自動収受機49にブロックをかけてその動作を停止させ、利用者の通行券挿入及び料金投入操作を不要とし、車両にはフリーパスで通過させ、車両の通過を発進検知装置11Bが検知した時ブロックを解除する。この時、第2制御装置3BはID情報をデータ処理装置5Bに与える。データ処理装置5Bはセンターコンピュータ4にID情報に対応する入口情報及びチェックバリア情報が記録されているか否かを照会してチェックし、入口情報及びチェックバリア情報があれば、その旨を第2制御装置3Bに通知し、また、入口情報及びチェックバリア情報から入口料金所と出口料金所間の走行ルートに対応した料金を計算してセンターコンピュータ4に計算結果を送り料金精算のデータとすると共に非接触カード使用の履歴データを記録する。そして第2制御装置3Bは遮断機50を開かせると共に発進案内信号灯9Bを赤から青に変えさせ、車両の通過を発進検知装置11Bが検知した時に発進案内信号灯9Bを青に戻すと共に遮断機50を閉じさせて次車両に備える。
【0075】なお、本実施例でも、プリペイド方式の場合はデータ処理装置5Bはセンターコンピュータ4からID情報に該当する残額データをもらい、計算した料金以上の残額があるか否かの残額チェックを行う。正常であれば料金を引去り、センターコンピュータ4に新たな残額データを送ると共に非接触カード使用の履歴データを記録させ、また第2制御装置3Bに残額チェックが正常であることを通知する。第2制御装置3Bは料金表示器47に残額データを表示させると共に遮断機50を開かせ、また発進案内信号灯9Bを赤から青に変えさせ、車両の通過を検知した時に残額表示を止めさせると共に発進案内信号灯9Bを青に戻させ、また遮断機50を閉じさせる。更に、ここでも、盗難されたり、予め残額不足と判っている非接触カードの使用への対策として、これらの非接触カードのID情報をリストにしてセンターコンピュータ4からデータ処理装置5Bへ与えておき、路上機1BからのID情報が正常なものか否かチェックするようにしている。そしてデータ処理装置5Bは残額チェック結果及びID情報のチェック結果を第2制御装置3Bに与える。第2制御装置3Bはいずれかが正常でない場合は遮断機50は開かせるが、発進案内信号灯9Bを赤にしたまま発進警告灯10Bを作動開始させると共にITVカメラ12Bにより車両の前面を撮影して記録に残すようにしている。なお、発進検知装置11Bが車両の通過を検知した時に、遮断機50を閉じさせ、発進警告灯10Bの作動を止め、ITVカメラ12Bを作動させている。
【0076】路上機1BがID情報を読取れない場合は、即ち、車両7が非接触カード6を有していない場合は、第2実施例と同じく第2制御装置3Bは料金自動収受機49を動作状態に維持し、利用者に通行券の挿入、料金の投入を行わせる。
【0077】従って、無人の出口料金所では、非接触カード6を有する車両に対しては料金自動収受機49が停止して利用者にとっては車両の一旦停止及び通行券の挿入及び料金の投入が不要であり、極めて便利である。
【0078】上記各実施例では、入口料金所、チェックバリア及び出口料金所が全て有人あるいは全て無人としてあるが、いずれか1つだけが有人または無人であっても良い。また、上記各実施例では通行券を利用した料金収受と共用するものとしたが、非接触カード専用の料金収受システムであっても良い。
【0079】
【発明の効果】本発明によれば、非接触カード等の車両側装置を有する車両が通過する時は、入口料金所、チェックバリア、出口料金所いずれでも、車両は一旦停止することなく通過することができる。このため、収受員の負担軽減、料金所での一旦停止の省略化(サービスタイムの短縮、渋滞緩和)、現金授受の省略化(キャッシュレス化)、通行券発行量の低減(通行券レス化)、利用者の快適性の向上等が達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】有人入口料金所の構成図。
【図2】図1における制御ブロック図。
【図3】有人チェックバリアの構成図。
【図4】図3における制御ブロック図。
【図5】有人出口料金所の構成図。
【図6】図5における制御ブロック図。
【図7】路上機の回路ブロック図。
【図8】リード/ライト型非接触カード(車両側装置)の回路ブロック図。
【図9】リードライト型非接触カードの外観図。
【図10】無人入口料金所の構成図。
【図11】図10における制御ブロック図。
【図12】無人チェックバリアの構成図。
【図13】図12における制御ブロック図。
【図14】無人出口料金所の構成図。
【図15】図14における制御ブロック図。
【図16】リードオンリ型非接触カード(車両側装置)の回路ブロック図。
【図17】リードオンリ型非接触カードの外観図。
【図18】チェックバリアのある有料道路の説明図。
【符号の説明】
1A 入口側路上機
1B 出口側路上機
1C チェックバリア側路上機
2 通行券発行機
3A 第1制御装置
3B 第2制御装置
3C 第3制御装置
4 センターコンピュータ
5A 入口側データ処理装置
5B 出口側データ処理装置
5C チェックバリア側データ処理装置
6 非接触カード(車両側装置)
7 車両
8A,8B,8C 車種判別装置
9A,9B,9C 発進案内信号灯
10A,10B,10C 発進警告灯
11A,11B,11C 発進検知装置
12A,12B,12C ITVカメラ
45 通行券確認機
46 領収書発行機
47 料金表示器
48 通行券自動発行機
49 料金自動収受機
50 遮断機
53 通行券処理機
54 通行券自動処理機
【特許請求の範囲】
【請求項1】 車両に設置され、ID情報が記録されたメモリを有し、外部からの非接触な記録内容の読取り及び書込みが可能な車両側装置と、有料道路の入口料金所に設置され、車両側装置に対してID情報を非接触に読取り、入口情報を非接触に書込む入口側路上機と、有料道路のチェックバリアに設置され、車両側装置に対してID情報を非接触に読取りチェックバリア情報を非接触に書込むチェックバリア側路上機と、有料道路の出口料金所に設置され、車両側装置から記録内容の非接触な読取りを行う出口側路上機と、出口側路上機が読取ったID情報、入口情報及びチェックバリア情報から料金を算出し、課金処理を行う課金処理装置とを備えることを特徴とする有料道路料金収受システム。
【請求項2】 車両に設置され、ID情報が記録されたメモリを有し、外部からの非接触な記録内容の読取りが可能な車両側装置と、有料道路の入口料金所に設置され、車両側装置に対して記録内容の非接触な読取りを行う入口側路上機と、有料道路のチェックバリアに設置され、車両側装置に対して記録内容の非接触な読取りを行うチェックバリア側路上機と、有料道路の出口料金所に設置され、車両側装置から記録内容の非接触な読取りを行う出口側路上機と、入口側、チェックバリア側及び出口側の各路上機が読取ったID情報を照合して料金を算出し、課金処理を行う課金処理装置とを備えることを特徴とする有料道路料金システム。
【請求項1】 車両に設置され、ID情報が記録されたメモリを有し、外部からの非接触な記録内容の読取り及び書込みが可能な車両側装置と、有料道路の入口料金所に設置され、車両側装置に対してID情報を非接触に読取り、入口情報を非接触に書込む入口側路上機と、有料道路のチェックバリアに設置され、車両側装置に対してID情報を非接触に読取りチェックバリア情報を非接触に書込むチェックバリア側路上機と、有料道路の出口料金所に設置され、車両側装置から記録内容の非接触な読取りを行う出口側路上機と、出口側路上機が読取ったID情報、入口情報及びチェックバリア情報から料金を算出し、課金処理を行う課金処理装置とを備えることを特徴とする有料道路料金収受システム。
【請求項2】 車両に設置され、ID情報が記録されたメモリを有し、外部からの非接触な記録内容の読取りが可能な車両側装置と、有料道路の入口料金所に設置され、車両側装置に対して記録内容の非接触な読取りを行う入口側路上機と、有料道路のチェックバリアに設置され、車両側装置に対して記録内容の非接触な読取りを行うチェックバリア側路上機と、有料道路の出口料金所に設置され、車両側装置から記録内容の非接触な読取りを行う出口側路上機と、入口側、チェックバリア側及び出口側の各路上機が読取ったID情報を照合して料金を算出し、課金処理を行う課金処理装置とを備えることを特徴とする有料道路料金システム。
【図1】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図5】
【図4】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図14】
【図13】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図5】
【図4】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図14】
【図13】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開平5−233907
【公開日】平成5年(1993)9月10日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平4−34937
【出願日】平成4年(1992)2月21日
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【公開日】平成5年(1993)9月10日
【国際特許分類】
【出願日】平成4年(1992)2月21日
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
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