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有機エレクトロニクス素子および有機エレクトロニクス素子の製造方法
説明

有機エレクトロニクス素子および有機エレクトロニクス素子の製造方法

【課題】光電変換効率、発光効率などの光−電気変換特性に優れかつ、光−電気変換特性の安定性に優れる有機エレクトロニクス素子およびその製造方法を提供することにあり、特にフレキシブル基板に好適に用いることができ、光電変換効率、発光効率などの光−電気変換特性に優れかつ、光−電気変換特性の安定性に優れる有機エレクトロニクス素子およびその製造方法を提供する。
【解決手段】透明支持体11上に第一の電極12を有し、該第一の電極上に有機層を有し、該有機層上に第二の電極14を有する有機エレクトロニクス素子10であって、該第一の電極は透明導電層と、ネット状であり、その開口部が不規則なパターンを有する形状である補助電極とを有することを特徴とする有機エレクトロニクス素子。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機液晶表示素子、有機発光素子、有機電界発光素子、有機太陽電池などの有機機能層を有する有機エレクトロニクス素子およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)、有機光電変換素子、電子写真用有機感光体、有機トランジスタ、をはじめとした、様々な有機エレクトロニクス素子の開発が検討されている。有機エレクトロニクス素子は、有機物を用いて電気的な動作を行う素子であり、省エネルギー、低価格、柔軟性といった特長を発揮できると期待され、従来のシリコンを主体とした無機半導体に替わる技術として注目されている。これらの有機エレクトロニクス素子は、有機物の非常に薄い膜に電極を介して電流を流すことで、発光したり、帯電したり、有機物の非常に薄い膜に光エネルギーを与えることで発電したりする素子である。
【0003】
有機エレクトロニクス素子の中で、有機EL素子は、有機化合物の薄膜からなる発光層を電極で挟持した構成で、電極間に電流を供給すると発光する素子である。従って、薄膜の有機EL素子を光源として利用すると、小型化、軽量化が容易である上、蛍光灯に比べ発光の応答速度が速く、点灯直後の光量も比較的安定した照明装置となる。
【0004】
また、有機光電変換素子を有する有機太陽電池は塗布法で形成できることから大量生産に適した太陽電池として注目され、多くの研究機関で盛んに研究がなされている。有機太陽電池は有機ドナー材料と有機アクセプター材料とを混合した、所謂、バルクヘテロジャンクション構造によって、課題だった電荷分離効率を向上させている(例えば、特許文献1参照)。結果としてエネルギー変換効率は5%台まで向上し、一気に実用レベルにまで発展してきた分野と言える。
【0005】
この様な有機太陽電池には、光透過性の透明電極が用いられることが通例であるが、その透明電極として従来インジウム−スズの複合酸化物(ITO)をポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等の透明フィルム上に真空蒸着法やスパッタリング法で設けたITOフィルムが主に使用されてきた。
【0006】
しかし、ITOフィルムは面抵抗が高く、有機太陽電池を大面積化した際に、内部抵抗の上昇による変換効率の低下が避けられなかった。
【0007】
ITOフィルムを低抵抗化させるためには、厚く均一な膜を形成する必要があるが、透過率やコストとの両立が課題であった。また、上述したような樹脂基板上にITO膜を形成させる場合、高温での焼成処理ができず、十分な低抵抗膜を得ることが難しかった。この問題を解決するために、開口部を有するメッシュ電極で構成される補助電極を用いることが知られている(例えば特許文献2参照)。
【0008】
しかし、この方法では、補助電極による高い導電性は得られるものの、有機太陽電池に適用した場合、開口部で発電しないだけでなく、補助電極部分と開口部の間の凹凸が大きいため表面の平滑性が不十分であるといった問題があった。また、一般的に補助電極はフォトリソグラフィー法、金属メッキ法などで形成されるため、形成される補助電極は規則的なパターンを有する開口部を有するネット状のものであった。
【0009】
しかし、これらのネット状の補助電極を有する太陽電池用素子、有機EL素子などの有機エレクトロニクス素子は、以下のような問題を有していた。即ち、補助電極を作製するコストが高い、温度変化などの使用環境の変化に対する安定性が不十分である、繰り返し使用した場合に光電変換効率、発光効率などの性能が低下する場合があるなどの問題があり、特にフレキシブル基板を用いた場合にはこれらの問題は大きかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】米国特許第5331183号明細書
【特許文献2】特表2006−521700号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、光電変換効率、発光効率などの光−電気変換特性に優れかつ、光−電気変換特性の安定性に優れる有機エレクトロニクス素子およびその製造方法を提供することにあり、特にフレキシブル基板に好適に用いることができ、光電変換効率、発光効率などの光−電気変換特性に優れかつ、光−電気変換特性の安定性に優れる有機エレクトロニクス素子およびその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の上記課題は、下記手段により達成される。
【0013】
1.透明支持体上に第一の電極を有し、該第一の電極上に有機層を有し、該有機層上に第二の電極を有する有機エレクトロニクス素子であって、該第一の電極は透明導電層と、ネット状であり、その開口部が不規則なパターンを有する形状である補助電極とを有することを特徴とする有機エレクトロニクス素子。
【0014】
2.前記補助電極が、導電性繊維を含有することを特徴とする前記1に記載の有機エレクトロニクス素子。
【0015】
3.前記導電性繊維が、金属ナノワイヤまたはカーボンナノチューブであることを特徴とする前記2に記載の有機エレクトロニクス素子。
【0016】
4.前記透明導電層が、導電性繊維または導電性高分子を含有することを特徴とする前記1から3のいずれか1項に記載の有機エレクトロニクス素子。
【0017】
5.前記有機エレクトロニクス素子が、有機光電変換素子であることを特徴とする前記1から4のいずれか1項に記載の有機エレクトロニクス素子。
【0018】
6.前記2から5のいずれか1項に記載の有機エレクトロニクス素子を製造する有機エレクトロニクス素子の製造方法であって、前記透明支持体上に導電性繊維を含有する塗布液を塗布し、乾燥して複数の開口部を有するネット状の補助電極を形成する工程と、前記透明導電層を形成する工程とを有することを特徴とする有機エレクトロニクス素子の製造方法。
【0019】
7.前記2から5のいずれか1項に記載の有機エレクトロニクス素子を製造する有機エレクトロニクス素子の製造方法であって、基板上に導電性繊維を含有する塗布液を塗布し、乾燥して複数の開口部を有するネット状の補助電極を形成する工程と透明導電層を形成する工程とを有する製造方法により当該基板上に当該補助電極と当該透明導電層とを有する第一の電極を形成し、形成された当該第一の電極を、透明支持体上に転写して、当該透明支持体上に当該第一の電極を形成する工程を有することを特徴とする有機エレクトロニクス素子の製造方法。
【発明の効果】
【0020】
本発明の目的は、導電性、平滑性が良好で光電変換効率、発光効率などの光−電気変換特性に優れかつ、基板との密着性が良く、急激な温度変化や折り曲げに対する耐性が良好で、光−電気変換特性の安定性に優れる有機エレクトロニクス素子およびその製造方法が提供でき、特にフレキシブル基板に好適に用いることができ作製コストが低く、導電性、平滑性が良好で光電変換効率、発光効率などの光−電気変換特性に優れかつ、基板との密着性が良く、急激な温度変化や折り曲げに対する耐性が良好で、光−電気変換特性の安定性に優れる有機エレクトロニクス素子およびその製造方法が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の有機エレクトロニクス素子の例の概略断面図である。
【図2】第一の電極の概略平面図および概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明は、透明支持体上に第一の電極を有し、該第一の電極上に有機層を有し、該有機層上に第二の電極を有する有機エレクトロニクス素子であって、該第一の電極は、透明導電層と、ネット状で不連続な開口部を複数有する補助電極とを有し、該開口部の形状は不規則なパターンを有する形状であることを特徴とする。
【0023】
本発明においては、特に補助電極をネット状で不連続な開口部を複数有し、開口部の形状を不規則なパターンを有する形状とすることにより、導電性、平滑性が良好で光電変換効率、発光効率などの光電特性に優れかつ、基板との密着性が良く、急激な温度変化や折り曲げに対する耐性が良好で、光電特性の安定性に優れる有機エレクトロニクス素子が得られる。
【0024】
以下、本発明において好ましく用いることができる構成について、詳細に説明する。
【0025】
本発明の有機エレクトロニクス素子を、有機光電変換素子の場合を例にして説明する。
【0026】
〔有機光電変換素子〕
有機光電変換素子(バルクヘテロジャンクション型有機光電変換素子)について、図1、図2を用いて説明する。
【0027】
図1は、光電変換素子の基本構造を示す概略断面図である。
【0028】
図1において、有機光電変換素子10は、透明支持体11の上に、第一の電極12(透明電極)を有し、第一の電極12上に、バルクヘテロジャンクション構造(p型半導体層およびn型半導体層)を有する光電変換層13(以下、バルクヘテロジャンクション層とも呼ぶ)を有し、光電変換層13上に第二の電極14を有する。
【0029】
また、第一の電極12と光電変換層13の間、および/または光電変換層13と第二の電極14との間に中間層を有しても良い。好ましい中間層の形態としては、光電変換層13と第一の電極12の間に正孔輸送層23が積層されており、光電変換層13と第二の電極14の間に電子輸送層25が積層されていることが好ましい。
【0030】
図2は、第一の電極の平面図(a)および、Aに沿った概略断面図(b)である。本発明に係る第一の電極12は透明導電層16と、補助電極15とを有する。
【0031】
〔補助電極〕
本発明に係る補助電極15は、ネット状で、その開口部17が不規則なパターンを有する形状である。ネット状である補助電極とは、ネット状(編み目状)に配設されて、第一の電極において連続している形態の補助電極である。その開口部が不規則なパターンを有する形状であるとは、補助電極により囲まれる領域であり補助電極が存在しない領域である開口部において、その複数の開口部の形状が、面積と形を同じとする規則的なパターンを繰り返し有さない形状であることである。
【0032】
上記規則的なパターンとは、三角形、四角形、5角形、6角形などの多角形、円または楕円の形および面積を同じとする繰り返しパターンを言う。即ち、不規則なパターンを有する形状とは、三角形、四角形、5角形、6角形などの多角形、円または楕円の、形および面積を同じとする繰り返しパターンを有さないことである。
【0033】
補助電極は導電性材料を含有する。
【0034】
導電性材料としては、光−電気変換特性の面から導電性繊維を含むことが好ましく、導電性繊維としては、金属ナノワイヤ、カーボンナノチューブが特に好ましく用いられる。
【0035】
本発明に係る補助電極は、抵抗率が低い方が好ましい。補助電極だけの表面抵抗率は、10Ω/□以下であることが好ましく、5Ω/□以下であることがより好ましく、1Ω/□以下であることが特に好ましい。
【0036】
一方、透明度の観点からは開口率(補助電極の存在しない部分の面積の透明導電層の全体の面積に対する割合)を大きくすること、つまりライン幅は細くライン間隔は広くすることが好ましい。補助電極の開口率は80%以上が好ましく、90%以上が最も好ましい。このように導電性と透明度の点から、ラインの幅と厚さは1μm〜100μmが好ましく、ライン間隔は50μmから1000μmが好ましい。
【0037】
〔導電性繊維〕
本発明に係る導電性繊維とは、導電性を有し、糸状で、長さと直径の比率(長さ/直径(断面の径の最大値)=アスペクト比)が5のものをいい、好ましくは20以上のものが好適に用いられる。
【0038】
長さは、導電性繊維の電子顕微鏡による投影図において、糸状の一端と他の一端とを糸状の中心に沿って結んだ線の長さであり、300個につき測定した値の平均値を言う。直径は、断面の径の最大値であり、導電性繊維の電子顕微鏡による投影図における径の最大値であり、300個につき測定した値の平均値を言う。
【0039】
形状としては中空チューブ状、ワイヤ状、ファイバー状のもの等があり、例えば、金属でコーティングした有機繊維や無機繊維、導電性金属酸化物繊維、金属ナノワイヤ、炭素繊維、カーボンナノチューブ等がある。本発明においては、透明性の観点から太さが300nm以下の導電性繊維であることが好ましく、併せて導電性も満足するために、導電性繊維は金属ナノワイヤおよびカーボンナノチューブから選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
【0040】
(金属ナノワイヤ)
本発明における金属ナノワイヤとは、原子スケールからnmサイズの直径を有する線状構造体を意味する。
【0041】
本発明に係る導電性繊維に適用される金属ナノワイヤとしては、1つの金属ナノワイヤで長い導電パスを形成するために、長さが3μm以上であることが好ましく、さらには3〜500μmが好ましく、特に、3〜300μmであることが好ましい。長さ、直径は上記したように電子顕微鏡による投影図から300個について測定した値の平均値である。
【0042】
併せて、長さの相対標準偏差は40%以下であることが好ましい。相対標準偏差(%)は、測定値の標準偏差/平均値×100である。
【0043】
また、直径は、透明性と、導電性のバランスの観点から、10〜300nmが好ましく、30〜200nmであることがより好ましい。併せて、直径の相対標準偏差は20%以下であることが好ましい。
【0044】
本発明に係る金属ナノワイヤの金属組成としては特に制限はなく、貴金属元素や卑金属元素の1種または複数の金属から構成することができるが、貴金属(例えば、金、白金、銀、パラジウム、ロジウム、イリジウム、ルテニウム、オスミウム等)および鉄、コバルト、銅、錫からなる群に属する少なくとも1種の金属を含むことが好ましく、導電性の観点から少なくとも銀を含むことがより好ましい。
【0045】
また、導電性と安定性(金属ナノワイヤの硫化や酸化耐性、およびマグレーション耐性)を両立するために、銀と、銀を除く貴金属に属する少なくとも1種の金属を含むことも好ましい。金属ナノワイヤが2種類以上の金属元素を含む場合には、例えば、金属ナノワイヤの表面と内部で金属組成が異なっていてもよいし、金属ナノワイヤ全体が同一の金属組成を有していてもよい。金属ナノワイヤの製造手段には特に制限はなく、例えば、液相法や気相法等の公知の手段を用いることができる。
【0046】
また、具体的な製造方法にも特に制限はなく、公知の製造方法を用いることができる。
【0047】
例えば、Agナノワイヤの製造方法としては、Adv.Mater.,2002,14,833〜837;Chem.Mater.,2002,14,4736〜4745等、Auナノワイヤの製造方法としては特開2006−233252号公報等、Cuナノワイヤの製造方法としては特開2002−266007号公報等、Coナノワイヤの製造方法としては特開2004−149871号公報等を参考にすることができる。
【0048】
特に、上述した、Adv.Mater.およびChem.Mater.で報告されたAgナノワイヤの製造方法は、水系で簡便にかつ大量にAgナノワイヤを製造することができ、また銀の導電率は金属中で最大であることから、本発明に関わる金属ナノワイヤの製造方法として好ましく適用することができる。
【0049】
(カーボンナノチューブ)
カーボンナノチューブは、厚さ数原子層のグラファイト状炭素原子面(グラフェンシート)が筒形に巻かれた形状からなる炭素系繊維材料であり、その周壁の構成数から単層ナノチューブ(SWNT)と多層ナノチューブ(MWNT)とに大別され、また、グラフェンシートの構造の違いからカイラル(らせん)型、ジグザグ型、アームチェア型に分けられ、各種のものが知られている。
【0050】
本発明に適用されるカーボンナノチューブとしては、いずれのタイプのカーボンナノチューブも用いることができ、また、これらの種々のカーボンナノチューブを複数混合して用いてもよいが、導電性に優れた単層カーボンナノチューブであることが好ましく、さらには金属性のアームチェア型単層カーボンナノチューブであることがより好ましい。カーボンナノチューブの形状としては、1つのカーボンナノチューブで長い導電パスを形成するために、アスペクト比(=長さ/直径)が大きい、すなわち細くて長い単層カーボンナノチューブであることが好ましい。
【0051】
例えば、アスペクト比が102以上、好ましくは103以上のカーボンナノチューブが挙げられる。
【0052】
カーボンナノチューブの長さは、3μm以上であることが好ましく、さらには3〜500μmが好ましく、特に、3〜300μmであることが好ましい。併せて、長さの相対標準偏差は40%以下であることが好ましい。また、直径は100nmより小さいことが好ましく、1〜50nmが好ましく、1〜30nmであることがより好ましい。併せて、直径の相対標準偏差は20%以下であることが好ましい。
【0053】
カーボンナノチューブの製造方法は特に限定されるものではなく、二酸化炭素の接触水素還元、アーク放電法、レーザー蒸発法、CVD法、気相成長法、一酸化炭素を高温高圧化で鉄触媒と共に反応させて気相で成長させるHiPco法等の公知の手段を用いることができる。
【0054】
また、副生成物や触媒金属等の残留物を除去するために、洗浄法、遠心分離法、ろ過法、酸化法、クロマトグラフ法等の種々の精製法によって、より高純度化されたカーボンナノチューブの方が、各種機能を十分に発現できることから好ましい。
【0055】
(補助電極の作製方法)
補助電極を形成する方法としては、例えば、補助電極に含まれる成分を含有する塗布液を基板上に塗布して形成する方法、フォトリソグラフィー法でパターン形成する方法や、印刷法やインクジェット法、銀塩感光材料を用いて露光、現像処理してパターン形成する方法や無電解メッキや電解メッキを上記の方法に組み合せて用いる方法がある。
【0056】
本発明に係る補助電極を形成する方法としては、補助電極に含まれる成分を含有する塗布液を基板上に塗布して形成する方法が好ましく用いられる。
【0057】
基板としては、本発明に係る透明支持体であっても、透明支持体以外の基板であってもよい。透明支持体上に塗布する場合には、そのまま本発明の有機エレクトロニクス素子に適用することができる。
【0058】
また本発明に係る透明支持体以外の基板の場合には、基板上に一旦本発明に係る補助電共を形成し、形成された補助電極を透明支持体に転写して本発明の有機エレクトロニクス素子を作製することができる。
【0059】
基板上に塗布液を塗布して形成する方法としては、特に親水性溶媒と疎水性溶媒、および何れかの溶媒への親和性を付与した導電性材料を含むエマルジョンを基板上に塗布・乾燥することによって形成させる方法が好ましく、この方法により、簡便にその開口部が不規則なパターンを有する形状である補助電極を得ることができる。導電性繊維を含む塗布液を塗布して、補助電極を作製する場合、親水性溶媒あるいは疎水性溶媒の何れかへの親和性を高めるために表面処理を施すことが好ましい。
【0060】
また、このような表面処理は、導電性繊維形成過程で、所望の溶媒への親和性を高めることが可能な化合物を分散剤として使用することで処理することもできるし、導電性繊維形成後に処理することもできる。
【0061】
表面処理剤としては、親水性溶媒への親和性を高めるよう表面処理する場合には、親水性溶媒に近い溶解度パラメーターを有する化合物が好ましく、一方、疎水性溶媒への親和性を高めるよう表面処理する場合には、疎水性溶媒に近い溶解度パラメーターを有する化合物が好ましい。
【0062】
また、導電性繊維の少なくとも表面が金属の場合には、該化合物がアミノ基、チオール基、ジスルフィド基、アミド基、カルボン酸基、ホスフィン基、スルホン酸基等の金属に配位することのできる官能基を1つ以上有する化合物であることが好ましい。
【0063】
加えて、親水性溶媒に対して疎水性溶媒の乾燥速度が速い場合には、導電性繊維は疎水性溶媒への親和性を高めるよう表面処理されることが好ましく、逆に、親水性溶媒に対して疎水性溶媒の乾燥速度が遅い場合には、導電性繊維は親水性溶媒への親和性を高めるよう表面処理されることが好ましい。
【0064】
この理由としては、親水性溶媒に対して疎水性溶媒の乾燥速度が速く、かつ導電性繊維を疎水性溶媒への親和性を高めるよう表面処理した場合を例にとると、以下に示すようなメカニズムによるものと推定される。即ち、表面に親水性領域と疎水性領域をパターン様に形成した透明フィルム基材に、本発明に係る親水性溶媒と疎水性溶媒および導電性繊維を含むエマルジョンを塗布すると、各溶媒の液滴同士が互いに凝集して、親水性領域には親水性溶媒が、一方の疎水性領域には疎水性溶媒が各々分離した状態のウェット塗膜が形成される。
【0065】
導電性繊維は、疎水性溶媒に対する親和性が高められているので、専ら疎水性溶媒中に存在する。乾燥速度の速い疎水性溶媒が蒸発するに従い、疎水性溶媒中の導電性繊維密度が高まり、導電性繊維同士が凝集して沈降堆積するようになるが、親水性溶媒に規制されるため導電性繊維は拡散することなく疎水性領域上に厚みを増して堆積していく。
【0066】
疎水性溶媒が蒸発した後、親水性溶媒も蒸発してしまうと、疎水性領域上に導電性繊維が堆積した導電性パターンが得られる。
【0067】
本発明における好ましい態様は、取り扱い性、経済性、環境適性等から、親水性溶媒として水を使用することが好ましい。また、下記のようにして作製する方法も好ましく適用できる。
【0068】
即ち、補助電極を形成する工程が、透明支持体上に親水性領域と疎水性領域とからなるパターンを形成するパターン形成工程を有し、このパターン形成工程後に、親水性溶媒、疎水性溶媒および導電性繊維を含むエマルジョンを塗布し、乾燥する工程を有する製造方法も好ましく適用できる。
【0069】
例えば、疎水性基材表面に親水性層を形成した後、機械的なエネルギーを加えて親水性層を除去し、疎水性領域を不規則なパターン様に形成することもできるし、逆に、親水性基材表面に疎水性層を形成した後、機械的なエネルギーを加えて疎水性層を除去し、親水性領域を不規則なパターン様に形成することもできる。
【0070】
また、基材表面に親水性層を形成した後、電磁波等のエネルギーを加えて化学的に表面層に不規則なパターン様の疎水性層を形成することもできるし、逆に、基材表面に疎水性層を形成した後、電磁波等のエネルギーを加えて化学的に表面層に不規則なパターン様の親水性層を形成することもできる。
【0071】
〔親水性溶媒〕
本発明に用いられる親水性溶媒としては、溶解度パラメーター(SP値)が20以上のものが好ましく、29.9以上がさらに好ましい。
【0072】
具体的には、水(47.9)、多価アルコール、低級アルコールからなる群から選ばれる1種以上を用いることが好ましい。多価アルコールとして、エチレングリコール(29.9)、ジエチレングリコール(24.8)、トリエチレングリコール(21.9)、テトラエチレングリコール(20.3)、プロピレングリコール(25.8)等の2価アルコール、グリセリン(33.8)、ジグリセリン、トリグリセリン、ポリグリセリン、トリメチロールプロパン等の3価アルコール、ジグリセリン、トリグリセリン、ポリグリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール等の4価以上のアルコール、ソルビトール等のヘキシトール、グルコース等のアルドース、ショ糖等の糖骨格を有する化合物、その他ペンタエリスリトール等が挙げられる。低級アルコールとしてはイソプロパノール(23.5)、ブチルアルコール(23.3)、エチルアルコール(26.9)が挙げられる。これらは1種以上併用してもよい。なお括弧内は、溶解度パラメーターのδ値を示す。これらの中で、本発明に係る親水性溶媒としては、少なくとも水を含むことが特に好ましい。
【0073】
〔疎水性溶媒〕
本発明に用いられる疎水性溶媒としては、好ましくは溶解度パラメーター(SP値)が、20.0未満の有機溶媒であり、具体的には、好ましくは炭化水素系溶剤もしくはシリコーン系溶剤またはそれらの混合物である。炭化水素系溶剤として、例えば、ヘキサン(14.9)、ヘプタン(14.3)、ドデカン(16.2)、シクロヘキサン(16.8)、メチルシクロヘキサン(16.1)、オクタン(16.0)、水添トリイソブチレン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン(18.8)、トルエン(18.2)、エチルベンゼン(18.0)、キシレン(18.0)等の芳香族炭化水素、クロロホルム(19.3)、1,2ジクロロエタン(19.9)、トリクロロエチレン(19.1)等のハロゲン系炭化水素等を例示することができ、シリコーン系溶剤として、例えば、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン等が例示される。これらの中でヘキサン(14.9)、シクロヘキサン(16.8)が特に好ましい。これらは1種以上併用してもよい。本発明に係る好ましい疎水性溶媒は、後述のように親水性溶媒との組み合わせによって異なり、適宜選択して用いることができる。
【0074】
〔エマルジョン〕
本発明の製造方法においては、親水性溶媒と疎水性溶媒および導電性繊維を含むエマルジョンが塗布液として用いられる。
【0075】
本発明において、エマルジョンとは、一方の溶剤が他方の溶剤中に微粒子状の液滴となって分散(乳化)している状態を表し、親水性溶媒の液滴が疎水性溶媒中に分散している油中水滴型と(所謂W/O型)、疎水性溶媒の液滴が親水性溶媒中に分散している水中油滴型(所謂O/W型)の何れの乳化状態を用いてもよいが、W/O型のエマルジョンであることがより好ましい。
【0076】
前記のように、本発明に係る導電性繊維には、親水性溶媒あるいは疎水性溶媒の何れかへの親和性を高めるために表面処理を施すことができるので、親水性溶媒と疎水性溶媒がエマルジョンを構成した状態においても、導電性繊維は専ら何れかの溶媒中に分散した状態で存在させることができる。
【0077】
本発明に係るエマルジョンの調製方法に特に制限はなく、少なくとも親水性溶媒と疎水性溶媒を含む液体を、高速攪拌機や超音波分散機等の機械的な手段を用いて乳化させることにより調製することができる。
【0078】
また、必要に応じて乳化剤を使用することもできるが、W/O型のエマルジョンを形成するためにはHLB値(親水親油バランス)が小さい乳化剤を用いることが好ましい。導電性繊維は乳化処理時に添加してもよいが、親和性を高めた方の溶剤中に予め分散しておくことが好ましい。
【0079】
上記、本発明に係るエマルジョン塗布液には、透明なバインダー材料や添加剤を含んでいてもよい。透明なバインダー材料としては、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アクリルウレタン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、セルロース系樹脂、ブチラール系樹脂等を単独あるいは複数併用して用いることができる。
【0080】
これらは、エマルジョン塗布液に含有させて用いることもできるし、別の塗布液として準備して本発明に係る導電性パターン形成後にオーバーコートしてもよい。添加剤としては、可塑剤、酸化防止剤や硫化防止剤等の安定剤、界面活性剤、溶解促進剤、重合禁止剤、染料や顔料等の着色剤等が挙げられる。なお、本発明における「塗布」とは、一般的な塗布法をはじめとして、液相成膜法の全てを含むものである。
【0081】
従って、本発明における塗布では、ロールコート法、バーコート法、ディップコーティング法、スピンコーティング法、キャスティング法、ダイコート法、ブレードコート法、バーコート法、グラビアコート法、カーテンコート法、スプレーコート法、ドクターコート法等を用いることができる。また、必要に応じて印刷法やインクジェット法等を用いることもできる。
【0082】
(透明導電層)
本発明に係る透明導電層は、導電性を有し、素子に用いられる光を透過する層であり、導電性材料を含有する。
【0083】
透明導電層を構成する導電性材料としては、例えば、インジウムチンオキシド(ITO)、SnO、ZnO等の導電性金属酸化物、金、銀、白金等の金属薄膜あるいは、これらの微粒子、金属ナノワイヤ、カーボンナノチューブなどの導電性繊維、導電性高分子が挙げられる。
【0084】
本発明においては、透明性と導電性の観点から、透明導電層に用いられる導電性材料としては、導電性高分子または導電性繊維が、好ましく用いられる。
【0085】
第一の電極は、上記のように補助電極を形成した後、この上に導電性材料を含有する塗布液を用いる方法などにより透明導電層を形成することにより得られる。
【0086】
〔導電性高分子〕
本発明に係る透明導電層に適用される導電性高分子としては、例えば、ポリピロール、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリチエニレンビニレン、ポリアズレン、ポリイソチアナフテン、ポリカルバゾール、ポリアセチレン、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン、ポリアセン、ポリフェニルアセチレン、ポリジアセチレンおよびポリナフタレンの各誘導体からなる群より選ばれる化合物等を挙げることができる。
【0087】
導電性高分子としては、1種類の導電性高分子を単独に含有してもよいし、2種類以上の導電性高分子を組み合わせて含有してもよい。導電性高分子としては、導電性および透明性の観点から、下記一般式(I)または一般式(II)で示される繰り返し単位を有するポリアニリンまたはその誘導体や、下記一般式(III)で示される繰り返し単位を有するポリピロール誘導体、または下記一般式(IV)で示される繰り返し単位を有するポリチオフェン誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を含むものが好ましく用いられる。
【0088】
【化1】

【0089】
なお、上記一般式(III)および一般式(IV)において、Rは線状有機置換基であり、アルキル基、アルコキシ基、アリル基又はこれらの基の組み合わせが好ましいが、可溶性導電性高分子としての性質を失わなければよく、さらにこれらにスルホネート基、エステル基、アミド基などが結合しても、組み合わされてもよい。
【0090】
なお、nは整数である。
【0091】
導電性高分子には、導電性をより高めるためにドーピング処理を施すことができる。
【0092】
導電性高分子に対するドーパントとしては、例えば、炭素数が6〜30の炭化水素基を有するスルホン酸(以下、長鎖スルホン酸ともいう。)あるいはその重合体(例えば、ポリスチレンスルホン酸)、ハロゲン原子、ルイス酸、プロトン酸、遷移金属ハロゲン化物、遷移金属化合物、アルカリ金属、アルカリ土類金属、MClO(M=Li、Na)、R(R=CH、C、C)、またはR(R=CH、C、C)からなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。なかでも、上記長鎖スルホン酸が好ましい。
【0093】
また、導電性高分子に対するドーパントは、水素化フラーレン、水酸化フラーレン、スルホン酸化フラーレンなどのフラーレン類に導入されていてもよい。
【0094】
透明導電層において、上記ドーパントは、導電性高分子100質量部に対して、0.001質量部以上含まれていることが好ましい。さらには、0.5質量部以上含まれていることがより好ましい。
【0095】
導電性高分子として、特表2001−511581号公報や特開2004−99640号公報、特開2007−165199号公報などに開示される金属によって改質された導電性高分子を用いることもできる。
【0096】
透明導電層は、導電性高分子と共に、水溶性有機化合物を含有してもよい。水溶性有機化合物の中で、導電性高分子材料に添加することによって導電性を向上させる効果を有する化合物が知られており、2nd.ドーパント(或いは増感剤)と称され、これらを含んでもよい。2nd.ドーパントには特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、ジメチルスルホキシド(DMSO)やジエチレングリコール、その他酸素含有化合物が好適に挙げられる。
【0097】
導電性高分子100質量部に対する上記2nd.ドーパントの含有量は、0.001質量部以上が好ましく、0.01〜50質量部がより好ましく、0.01〜10質量部が特に好ましい。
【0098】
(導電性繊維)
透明導電層は、導電性材料として導電性繊維と同様のものを含むことができる。また、導電性材料として用いることができる導電性金属酸化物について説明する。
【0099】
(導電性金属酸化物)
導電性金属酸化物としては、公知の透明金属酸化物導電材料を用いることができる。
【0100】
例えば、ドーパントとして錫、テルル、カドミウム、モリブテン、タングステン、フッ素、亜鉛、ゲルマニウム、アンチモン等を添加した酸化インジウムや酸化スズおよび酸化カドミウム、ドーパントとしてアルミニウムやゲルマニウム等を添加した酸化亜鉛や酸化チタン等の金属酸化物が挙げられる。
【0101】
導電性金属酸化物としては、インジウム、亜鉛、錫から選ばれる金属の酸化物を含有することが好ましく、具体的には酸化インジウムにスズをドープしたITOや、酸化亜鉛にアルミニウムやガリウムをドープしたAZOやGZO、酸化錫にアンチモンやフッ素をドープしたATOやFTOから選ばれる金属酸化物を含有することが好ましい。
【0102】
導電性金属酸化物の形状としては、平均粒径が1〜100nmのナノ粒子であることが好ましく、3〜50nmのナノ粒子であることが特に好ましい。
【0103】
本発明に係る透明導電層は、成膜性や膜強度を確保するために、導電性材料の他に透明な樹脂成分や添加剤を含んでいてもよい。透明な樹脂成分としては、導電性高分子と相溶又は混合分散可能であれば特に制限されず、熱硬化性樹脂であってもよいし、熱可塑性樹脂であってもよい。
【0104】
例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド等のポリイミド系樹脂、ポリアミド6、ポリアミド6,6、ポリアミド12、ポリアミド11等のポリアミド樹脂、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、エチレンテトラフルオロエチレンコポリマー、ポリクロロトリフルオロエチレン等のフッ素樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、ポリビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル等のビニル樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、アラミド樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリウレア系樹脂、メラミン樹脂、フェノール系樹脂、ポリエーテル、アクリル系樹脂およびこれらの共重合体等が挙げられる。
【0105】
(第一の電極)
第一の電極は、上記補助電極と透明導電層を有する。第一の電極は、上記のように補助電極を作製した後、上記の透明導電層を設けることが得られる。
【0106】
第一の電極は、正極または負極の場合がある。
【0107】
例えば、陽極として用いる場合、第一の電極は、好ましくは300〜800nmの光を透過する電極であることが好ましい。
【0108】
さらに、第一の電極の全光線透過率は60%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましく、80%以上であることが特に好ましい。全光透過率は、分光光度計等を用いた公知の方法に従って測定することができる。
【0109】
また、本発明の第一の電極の電気抵抗値としては、表面抵抗率として50Ω/□以下であることが好ましく、10Ω/□以下であることがより好ましく、3Ω/□以下であることが特に好ましい。50Ω/□以下であれば、受光面積の広い有機光電変換素子においても十分な光電変換効率が得られるため好ましい。
【0110】
前記表面抵抗率は、例えば、JIS K 7194:1994(導電性プラスチックの4探針法による抵抗率試験方法)などに準拠して測定することができ、また市販の表面抵抗率計を用いて簡便に測定することができる。
【0111】
本発明の第一の電極の厚みには特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、一般的に10μm以下であることが好ましく、厚みが薄くなるほど透明性や柔軟性が向上するためより好ましい。
【0112】
(透明支持体)
本発明に係る透明支持体とは、JIS K 7361−1(ISO 13468−1に対応)の「プラスチック−透明材料の全光線透過率の試験方法」に準拠した方法で測定した可視光波長領域における全光線透過率が60%以上である基板をいう。
【0113】
基板は、例えば、ガラス基板や樹脂フィルム等が好適に挙げられるが、軽量性と柔軟性の観点から樹脂フィルムが好ましく用いられる。
【0114】
本発明で透明支持体として、好ましく用いることができる樹脂フィルムには特に制限がなく、その材料、形状、構造、厚み等については公知のものの中から適宜選択することができる。
【0115】
例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)変性ポリエステル等のポリエステル系樹脂フィルム、ポリエチレン(PE)樹脂フィルム、ポリプロピレン(PP)樹脂フィルム、ポリスチレン樹脂フィルム、環状オレフィン系樹脂等のポリオレフィン類樹脂フィルム、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のビニル系樹脂フィルム、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂フィルム、ポリサルホン(PSF)樹脂フィルム、ポリエーテルサルホン(PES)樹脂フィルム、ポリカーボネート(PC)樹脂フィルム、ポリアミド樹脂フィルム、ポリイミド樹脂フィルム、アクリル樹脂フィルム、トリアセチルセルロース(TAC)樹脂フィルム等を挙げることができるが、可視域の波長(380〜780nm)における透過率が80%以上である樹脂フィルムであれば、本発明に係る透明樹脂フィルムに好ましく適用することができる。
【0116】
中でも透明性、耐熱性、取り扱いやすさ、強度およびコストの点から、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリエーテルサルホンフィルム、ポリカーボネートフィルムであることが好ましく、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルムであることがより好ましい。
【0117】
本発明に用いられる樹脂フィルムには、塗布液の濡れ性や接着性を確保するために、表面処理を施すことや易接着層を設けることができる。表面処理や易接着層については従来公知の技術を使用できる。
【0118】
例えば、表面処理としては、コロナ放電処理、火炎処理、紫外線処理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、レーザー処理等の表面活性化処理を挙げることができる。また、易接着層としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ビニル系共重合体、ブタジエン系共重合体、アクリル系共重合体、ビニリデン系共重合体、エポキシ系共重合体等を挙げることができる。
【0119】
樹脂フィルムが二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムである場合は、フィルムに隣接する易接着層の屈折率を1.57〜1.63とすることで、フィルム基材と易接着層との界面反射を低減して透過率を向上させることができるのでより好ましい。
【0120】
屈折率を調整する方法としては、酸化スズゾルや酸化セリウムゾル等の比較的屈折率の高い酸化物ゾルとバインダー樹脂との比率を適宜調整して塗設することで実施できる。
【0121】
易接着層は単層でもよいが、接着性を向上させるためには2層以上の構成にしてもよい。
【0122】
また、透明基材にはバリアコート層が予め形成されていてもよいし、透明導電層を転写する反対側にはハードコート層が予め形成されていてもよい。
【0123】
(有機層)
本発明に係る有機層は、光から電気への変換、電気から光への変換機能を有する有機化合物を含有する層であり、例えば光電変換層、有機発光層などが挙げられる。有機層として、光電変換層を例にして、有機エレクトロニクス素子を説明する。
【0124】
有機層を説明する。
【0125】
〔光電変換層〕
光電変換層は、光エネルギーを電気エネルギーに変換する層であって、p型半導体材料とn型半導体材料とを一様に混合したバルクヘテロジャンクション層を有して構成される。
【0126】
p型半導体材料は、相対的に電子供与体(ドナー)として機能し、n型半導体材料は、相対的に電子受容体(アクセプター)として機能する。ここで、電子供与体および電子受容体は、“光を吸収した際に、電子供与体から電子受容体に電子が移動し、正孔と電子のペア(電荷分離状態)を形成する電子供与体および電子受容体”であり、電極のように単に電子を供与あるいは受容するものではなく、光反応によって、電子を供与あるいは受容するものである。
【0127】
p型半導体材料としては、種々の縮合多環芳香族化合物や共役系化合物が挙げられる。
【0128】
縮合多環芳香族化合物としては、例えば、アントラセン、テトラセン、ペンタセン、ヘキサセン、ヘプタセン、クリセン、ピセン、フルミネン、ピレン、ペロピレン、ペリレン、テリレン、クオテリレン、コロネン、オバレン、サーカムアントラセン、ビスアンテン、ゼスレン、ヘプタゼスレン、ピランスレン、ビオランテン、イソビオランテン、サーコビフェニル、アントラジチオフェン等の化合物、およびこれらの誘導体や前駆体が挙げられる。
【0129】
共役系化合物としては、例えば、ポリチオフェンおよびそのオリゴマー、ポリピロールおよびそのオリゴマー、ポリアニリン、ポリフェニレンおよびそのオリゴマー、ポリフェニレンビニレンおよびそのオリゴマー、ポリチエニレンビニレンおよびそのオリゴマー、ポリアセチレン、ポリジアセチレン、テトラチアフルバレン化合物、キノン化合物、テトラシアノキノジメタン等のシアノ化合物、フラーレンおよびこれらの誘導体あるいは混合物を挙げることができる。
【0130】
また、特にポリチオフェンおよびそのオリゴマーのうち、チオフェン6量体であるα−セクシチオフェンα,ω−ジヘキシル−α−セクシチオフェン、α,ω−ジヘキシル−α−キンケチオフェン、α,ω−ビス(3−ブトキシプロピル)−α−セクシチオフェン、等のオリゴマーが好適に用いることができる。
【0131】
その他、高分子p型半導体の例としては、ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリピロール、ポリパラフェニレンスルフィド、ポリチオフェン、ポリフェニレンビニレン、ポリカルバゾール、ポリイソチアナフテン、ポリヘプタジイン、ポリキノリン、ポリアニリンなどが挙げられ、更には特開2006−36755号公報などの置換−無置換交互共重合ポリチオフェン、特開2007−51289号公報、特開2005−76030号公報、J.Amer.Chem.Soc.,2007,p4112、J.Amer.Chem.Soc.,2007,p7246などの縮環チオフェン構造を有するポリマー、WO2008/000664、Adv.Mater.,2007,p4160、Macromolecules,2007,Vol.40,p1981などのチオフェン共重合体などを挙げることができる。
【0132】
さらに、ポルフィリンや銅フタロシアニン、テトラチアフルバレン(TTF)−テトラシアノキノジメタン(TCNQ)錯体、ビスエチレンテトラチアフルバレン(BEDTTTF)−過塩素酸錯体、BEDTTTF−ヨウ素錯体、TCNQ−ヨウ素錯体、等の有機分子錯体、C60、C70、C76、C78、C84等のフラーレン類、SWNT等のカーボンナノチューブ、メロシアニン色素類、ヘミシアニン色素類等の色素等、さらにポリシラン、ポリゲルマン等のσ共役系ポリマーや特開2000−260999号に記載の有機・無機混成材料も用いることができる。
【0133】
これらのπ共役系材料のうちでも、ペンタセン等の縮合多環芳香族化合物、フラーレン類、縮合環テトラカルボン酸ジイミド類、金属フタロシアニン、金属ポルフィリンよりなる群から選ばれた少なくとも1種が好ましい。また、ペンタセン類がより好ましい。
【0134】
ペンタセン類の例としては、国際公開第03/16599号パンフレット、国際公開第03/28125号パンフレット、米国特許第6,690,029号明細書、特開2004−107216号公報等に記載の置換基をもったペンタセン誘導体、米国特許出願公開第2003/136964号明細書等に記載のペンタセンプレカーサ、J.Amer.Chem.Soc.,vol127.No14.4986等に記載の置換アセン類およびその誘導体等が挙げられる。
【0135】
これらの化合物の中でも、溶液プロセスが可能な程度に有機溶剤への溶解性が高く、かつ乾燥後は結晶性薄膜を形成し、高い移動度を達成することが可能な化合物が好ましい。そのような化合物としては、J.Amer.Chem.Soc.,vol.123、p9482、J.Amer.Chem.Soc.,vol.130(2008)、No.9、2706等に記載のトリアルキルシリルエチニル基で置換されたアセン系化合物、および米国特許出願公開第2003/136964号明細書等に記載のペンタセンプレカーサ、特開2007−224019号公報等に記載のポルフィリンプレカーサー等のような、プレカーサータイプの化合物(前駆体)が挙げられる。これらの中でも、後者のプリカーサータイプの方が好ましく用いることができる。
【0136】
これは、プリカーサータイプの方が、変換後に不溶化するため、バルクヘテロジャンクション層の上に正孔輸送層・電子輸送層・正孔ブロック層・電子ブロック層等を溶液プロセスで形成する際に、バルクヘテロジャンクション層が溶解してしまうことがなくなるため、前記の層を構成する材料とバルクヘテロジャンクション層を形成する材料とが混合することがなくなり、一層の効率向上・寿命向上を達成することができるためである。
【0137】
本発明の有機光電変換素子のp型半導体材料としては、p型半導体材料前駆体に熱・光・放射線・化学反応を引き起こす化合物の蒸気に晒す、等の方法によって化学構造変化を起こし、p型半導体材料に変換された化合物であることが好ましい。
【0138】
中でも熱によって科学構造変化を起こす化合物が好ましい。
【0139】
n型半導体材料の例としては、フラーレン、オクタアザポルフィリン、p型半導体のパーフルオロ体(パーフルオロペンタセンやパーフルオロフタロシアニン等)、ナフタレンテトラカルボン酸無水物、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド、ペリレンテトラカルボン酸無水物、ペリレンテトラカルボン酸ジイミド等の芳香族カルボン酸無水物やそのイミド化物を骨格として含む、高分子化合物が挙げられる。
【0140】
中でも、フラーレン含有高分子化合物が好ましい。フラーレン含有高分子化合物としては、フラーレンC60、フラーレンC70、フラーレンC76、フラーレンC78、フラーレンC84、フラーレンC240、フラーレンC540、ミックスドフラーレン、フラーレンナノチューブ、多層ナノチューブ、単層ナノチューブ、ナノホーン(円錐型)等を骨格に持つ高分子化合物が挙げられる。フラーレン含有高分子化合物では、フラーレンC60を骨格に持つ高分子化合物(誘導体)が好ましい。
【0141】
フラーレン含有ポリマーとしては、大別してフラーレンが高分子主鎖からペンダントされたポリマーと、フラーレンが高分子主鎖に含有されるポリマーとに大別されるが、フラーレンがポリマーの主鎖に含有されている化合物が好ましい。
【0142】
これは、フラーレンが主鎖に含有されているポリマーは、ポリマーが分岐構造を有さないため、固体化した際に高密度なパッキングができ、結果として高い移動度を得ることができるためではないかと推定される。
【0143】
電子受容体と電子供与体とが混合されたバルクヘテロジャンクション層の形成方法としては、蒸着法、塗布法(キャスト法、スピンコート法を含む)等を例示することができる。この中で、特に塗布法が好ましい。
【0144】
そして、光電変換部のバルクヘテロジャンクション層は、光電変換率を向上すべく、製造工程中において所定の温度でアニール処理され、微視的に一部結晶化されている。
【0145】
光電変換素子では、基板を介して透明電極から入射された光は、光電変換部のバルクヘテロジャンクション層における電子受容体あるいは電子供与体で吸収され、電子供与体から電子受容体に電子が移動し、正孔と電子のペア(電荷分離状態)が形成される。発生した電荷は、内部電界、例えば、透明電極と対電極の仕事関数が異なる場合では透明電極と対電極との電位差によって、電子は、電子受容体間を通り、また正孔は、電子供与体間を通り、それぞれ異なる電極へ運ばれ、光電流が検出される。
【0146】
例えば、透明電極の仕事関数が対電極の仕事関数よりも大きい場合では、電子は、透明電極へ、正孔は、対電極へ輸送される。なお、仕事関数の大小が逆転すれば電子と正孔は、これとは逆方向に輸送される。また、透明電極と対電極との間に電位をかけることにより、電子と正孔の輸送方向を制御することもできる。
【0147】
光電変換部は、電子受容体と電子供与体とが均一に混在された単一層で構成してもよいが、電子受容体と電子供与体との混合比を変えた複数層で構成してもよい。
【0148】
電子受容体と電子供与体とが混合されたバルクヘテロジャンクション層の形成方法としては、蒸着法、塗布法(キャスト法、スピンコート法を含む)等を例示することができる。このうち、前述の正孔と電子が電荷分離する界面の面積を増大させ、高い光電変換効率を有する素子を作製するためには、塗布法が好ましい。塗布後は残留溶媒および水分、ガスの除去、および前述のような半導体材料の化学反応を引き起こすために加熱を行うことが好ましい。
【0149】
〔中間層〕
また、上述のバルクヘテロ接合型の有機光電変換素子は、順次に基板上に積層された透明電極(第一の電極)、バルクヘテロジャンクション層の光電変換部(有機層)および対電極(第二の電極)で構成されたが、これに限られず、例えば透明電極や対電極と光電変換部との間に正孔輸送層、電子輸送層、正孔ブロック層、電子ブロック層、あるいは平滑化層等の他の層を有してバルクヘテロ接合型の有機光電変換素子が構成されてもよい。
【0150】
これらの中でも、バルクヘテロジャンクション層と陽極(第一の電極)との中間には正孔輸送層または電子ブロック層を、陰極(第二の電極)との中間には電子輸送層または正孔ブロック層を形成することで、バルクヘテロジャンクション層で発生した電荷をより効率的に取り出すことが可能となるため、これらの層を有していることが好ましい。
【0151】
〔正孔輸送層〕
正孔輸送層(電子ブロック層)として好ましく用いられる材料としては、スタルクヴイテック社製、商品名BaytronP等のPEDOT、ポリアニリンおよびそのドープ材料、特開平5−271166号公報等に記載のトリアリールアミン系化合物、WO2006/019270号パンフレット等に記載のシアン化合物、また酸化モリブデン、酸化ニッケル、酸化タングステン等の金属酸化物等を用いることができる。
【0152】
また、バルクヘテロジャンクション層に用いたp型半導体材料単体からなる層を用いることもできる。これらの層を形成する手段としては、溶液塗布法で形成することが好ましい。
【0153】
〔電子輸送層〕
また電子輸送層(正孔ブロック層)としては、オクタアザポルフィリン、p型半導体のパーフルオロ体(パーフルオロペンタセンやパーフルオロフタロシアニン等)、ナフタレンテトラカルボン酸無水物、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド、ペリレンテトラカルボン酸無水物、ペリレンテトラカルボン酸ジイミド等のn型半導体材料、および酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ガリウム等のn型無機酸化物およびフッ化リチウム、フッ化ナトリウム、フッ化セシウム等のアルカリ金属化合物等を用いることができる。
【0154】
また、バルクヘテロジャンクション層に用いたn型半導体材料単体からなる層を用いることもできる。これらの層を形成する手段としては、真空蒸着法、溶液塗布法のいずれであってもよいが、好ましくは溶液塗布法である。
【0155】
〔第二の電極〕
第二の電極は導電材を含有し、単独層であっても良いが、導電性を有する材料に加えて、これらを保持する樹脂を併用しても良い。
【0156】
第二電極部の導電材としては、仕事関数の小さい(4eV以下)金属(電子注入性金属と称する)、合金、電気伝導性化合物およびこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる。
【0157】
このような電極物質の具体例としては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属等が挙げられる。
【0158】
これらの中で、電子注入性および酸化等に対する耐久性の点から、電子注入性金属とこれより仕事関数の値が大きく安定な金属である第二金属との混合物、例えば、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、リチウム/アルミニウム混合物、アルミニウム等が好適である。
【0159】
陰極はこれらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により薄膜を形成させることにより、作製することができる。また、陰極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましく、膜厚は通常10nm〜5μm、好ましくは50〜200nmの範囲で選ばれる。
【0160】
第二の電極の導電材として金属材料を用いれば第二の電極側に来た光は反射されて第一の電極側にもどる。
【0161】
第一の電極の金属ナノワイヤは光の一部を後方に散乱、あるいは反射するが第二の電極の導電材として金属材料を用いることで、この光が再利用可能となり、より光電変換効率が向上する。
【0162】
第一の電極と、有機層と第二の電極を有する有機エレクトロニクス素子の形態としては、下記のタンデム型構成を有していてもよい。太陽光利用率(光電変換効率)の向上を目的として、光電変換素子を積層した、タンデム型の構成としてもよい。タンデム型構成の場合、基板上に、順次透明電極(第一の電極)、有機層である第一の光電変換部を積層した後、電荷再結合層を積層し、その後有機層である第二の光電変換部、次いで対電極(第二の電極)を積層することで、タンデム型の構成とすることができる。
【0163】
第二の光電変換部は、第一の光電変換部の吸収スペクトルと同じスペクトルを吸収する層でもよいし、異なるスペクトルを吸収する層でもよいが、好ましくは異なるスペクトルを吸収する層である。また、電荷再結合層の材料としては、透明性と導電性を併せ持つ化合物を用いた層であることが好ましく、ITO、AZO、FTO、酸化チタン等の透明金属酸化物、Ag、Al、Au等の非常に薄い金属層、PEDOT:PSS、ポリアニリン等の導電性高分子材料等が好ましい。
【0164】
〔封止〕
また、作製した有機光電変換素子が環境中の酸素、水分等で劣化しないために、公知の手法によって封止することが好ましい。例えば、アルミまたはガラスでできたキャップを接着剤によって接着することによって封止する手法、アルミニウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウム等のガスバリア層が形成されたプラスチックフィルムと有機光電変換素子上10を接着剤で貼合する手法、ガスバリア性の高い有機高分子材料(ポリビニルアルコール等)をスピンコートする方法、ガスバリア性の高い無機薄膜(酸化ケイ素、酸化アルミニウム等)を直接堆積する方法、およびこれらを複合的に積層する方法等を挙げることができる。
【0165】
上記で有機エレクトロニクス素子を光電変換素子を例に説明したが、下記のような有機EL素子など他の有機エレクトロニクス素子の電極に本発明に係る第一の電極を適用することができる。即ち、前記の有機エレクトロニクス素子が、有機エレクトロルミネッセンス素子であることを特徴とする前記手段1から4のいずれか1項に記載の有機エレクトロニクス素子も好ましい態様である。
【0166】
有機EL素子は、有機化合物の薄膜からなる発光層を電極で挟持した構成で、電極間に電流を供給すると発光する素子である。従って、薄膜の有機EL素子を光源として利用すると、小型化、軽量化が容易であるうえ、蛍光灯に比べ発光の応答速度が速く、点灯直後の光量も比較的安定した照明装置となる。
【0167】
有機EL素子は、支持体、電極、種々の機能を有する有機層等の構成要素によって構成される。好ましい構成の具体例を以下に示すが、これらに限定されるものではない。
【0168】
(i)陽極/正孔輸送層/電子阻止層/発光層ユニット/正孔阻止層/電子輸送層/陰極
(ii)陽極/正孔輸送層/電子阻止層/発光層ユニット/正孔阻止層/電子輸送層/陰極バッファー層/陰極
(iii)陽極/陽極バッファー層/正孔輸送層/電子阻止層/発光層ユニット/正孔阻止層/電子輸送層/陰極
(iv)陽極/陽極バッファー層/正孔輸送層/電子阻止層/発光層ユニット/正孔阻止層/電子輸送層/陰極バッファー層/陰極
上記のように、有機EL層は各層を重ね合わせて重層とされ、本発明に係る第一の電極およびその形成方法は、有機EL素子の電極に好ましく適用できる。
【実施例】
【0169】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」あるいは「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」あるいは「質量%」を表す。
【0170】
(有機光電変換素子SC−101の作製)
《銀ナノワイヤ分散液の調製》
参考文献「Adv.Mater.,2002,14,833〜837」に記載の方法を参考に、還元剤としてエチレングリコール(EG、関東化学社製)を、形態制御剤兼保護コロイド剤としてポリビニルピロリドン(PVP:平均分子量130万、アルドリッチ社製)を使用し、銀ナノワイヤを形成した。
【0171】
ワイヤ形成後の反応液に、分画分子量0.2μmの限外濾過膜を用いて脱塩水洗処理を施した後、溶媒をトルエンに置換して銀ナノワイヤのトルエン分散液NW−1を得た。
【0172】
《銀ナノワイヤを含むエマルジョン塗布液の調製》
銀ナノワイヤのトルエン分散液NW−1をトリクロロエチレンに加え、超音波分散機を用いて分散処理を行った。
【0173】
この液に、水と乳化剤としてレシチンとを加えて高速攪拌機で良く攪拌して乳化した後、さらに超音波分散機を用いて分散処理を行い、W/O型のエマルジョン塗布液EM−1を調製した。
【0174】
《転写用フィルムSA−11の作製》
厚さ100μm、表面粗さRa=1nmの平滑な剥離性ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム基材に、セシルドロップ法(静滴法)による水の接触角が約50°になるようコロナ放電処理を施した後、前記エマルジョン塗布液EM−1を目付け量が0.25g/mとなるようにダイコーターを用いて塗布し乾燥して、透明PETフィルム基材上に銀ナノワイヤからなる、不規則なパターンを有する開口部を有する導電性のパターンを形成した。
【0175】
さらに、下記電解めっき液を用いて25℃で電解銅めっき処理を施した後、水洗、乾燥処理を行った。なお電解銅めっきにおける電流制御は3Aで1分間、次いで1Aで12分間、計13分間かけて実施した。めっき処理終了後に、純水で10分間洗い流して水洗処理を行い、乾燥風(50℃)を用いてドライ状態になるまで乾燥した。
【0176】
(電解めっき液)
硫酸銅(五水和物) 200g
硫酸 50g
塩化ナトリウム 0.1g
水を加えて総量を1000mlに仕上げる。
【0177】
以上のようにして、不規則なパターンを有する形状の開口部を有する補助電極を有する補助電極フィルムSA−11を作製した。
【0178】
文献(Adv.Mater.2002,14,833〜837)に記載の方法を参考に、還元剤としてエチレングリコール(EG)を、形態制御剤兼保護コロイド剤としてポリビニルピロリドン(PVP:平均分子量130万、アルドリッチ社製)を使用し、短軸方向の平均粒径100nm、長軸方向の平均粒径40μmの銀ナノワイヤ分散液を調製した。
【0179】
さらに、この銀ナノワイヤEtOH分散液とウレタンアクリレートの25%メチルイソブチルケトン溶液を銀ナノワイヤの濃度が0.5%になるように混合して銀ナノワイヤ分散液−2を作製した。前記作製した、補助電極フィルムSA−11の上に、銀ナノワイヤ分散液−2を銀ナノワイヤの目付け量が0.25g/mとなるように塗布、乾燥し、透明導電層を形成し、転写用第一電極フィルムSA−11を作製した。
【0180】
《第一の電極を有する透明導電性フィルムの作製》
別途、サイズ1.5cm×11cm、厚さ100μmの透明PEN(ポリエチレンナフタレート)支持体の片面側に、接着層として紫外線硬化性樹脂(UVPOTミディアム0、帝国インキ(株)製)を30μmの厚みに塗布して、接着樹脂付透明支持体を作製した。
【0181】
前記接着樹脂付透明支持体と前記転写用フィルムSA−11とを、透明支持体の接着層側と転写用第一電極フィルムの透明導電層側とが対面するように圧着し、次いで透明支持体側から紫外線を照射して紫外線硬化性樹脂を硬化させ、この転写工程により透明支持体上に第一の電極を形成した。離型性支持体を剥離して第一の電極を有する透明導電性フィルムを作製した。
【0182】
(光電変換素子の作製)
この透明導電性フィルム上に、導電性高分子であるBaytron P4083(H.C.スタルク社製)を膜厚30nmになるように塗布を行い、140℃で大気中10分間加熱乾燥し、正孔輸送層を得た。
【0183】
これ以降は、基板をグローブボックス中に持ち込み、窒素雰囲気下で作業した。
【0184】
クロロベンゼンにP3HT(プレクストロニクス社製:レジオレギュラーポリ−3−ヘキシルチオフェン)(Mw=52000、高分子p型半導体材料)とPCBM(Mw=911、低分子n型半導体材料)(フロンティアカーボン:6,6−フェニル−C61−ブチリックアシッドメチルエステル)を3.0質量%になるように1:1で混合した液を調製し、フィルターでろ過しながら膜厚150nmになるように塗布を行い、室温で放置して光電変換層を形成した。
【0185】
次に、上記一連の有機層を形成した透明導電性フィルムを真空蒸着装置内に設置した。1cm幅のシャドウマスクをセットし、10−3Pa以下にまでに真空蒸着機内を減圧した後、フッ化リチウムを製膜速度0.01nm/sで膜厚0.5nm、Alを蒸着速度2nm/sで膜厚80nmになるように蒸着し、第二の電極を形成した。
【0186】
最後に120℃で30分間の加熱を行い、1cm幅サイズの有機光電変換素子SC−101を得た。得られた有機光電変換素子SC−101はそれぞれ、窒素雰囲気下でバリア付きPENフィルムとUV硬化樹脂を用いて封止を行った。
【0187】
(有機光電変換素子SC−102の作製)
SC−101の作製において、透明導電層の作製に、銀ナノワイヤの分散液の代わりに、導電性繊維をSWCNT(Unidym社製、HiPcoR単層カーボンナノチューブ)の分散液を用い、SWCNTの目付け量が0.1g/mになるように調製して塗布し、上述のようなめっき工程を経た後、SC−101と同様の転写工程を経て透明支持体上に第一の電極を形成した。
【0188】
その上に正孔輸送層を形成する以降の工程はSC−101と同様にして有機光電変換素子SC−102を得た。
【0189】
得られた有機光電変換素子SC−102は、窒素雰囲気下でバリア付きPENフィルムとUV硬化樹脂を用いて封止を行った。
【0190】
(有機光電変換素子SC−103の作製)
SC−101の有機光電変換素子の第一の電極において、銀ナノワイヤの補助電極形成後透明導電性材料としてDMSOを5%含むPEDOT/PSS(ポリ−3,4−エチレンジオキシチオフェン−ポリスチレンスルホン酸:スタルクヴイテック社製、商品名BaytronP)の分散液を付き量が0.2g/mになるように銀ナノワイヤ含有補助電極上に、オーバーコートし乾燥した後120℃で30分間処理し、SC−101と同様の転写工程を経て透明支持体上に第一の電極を形成した。
【0191】
その上に正孔輸送層を形成する以降の工程はSC−101と同様にして有機光電変換素子SC−103を得た。得られた有機光電変換素子SC−103は、窒素雰囲気下でバリア付きPENフィルムとUV硬化樹脂を用いて封止を行った。
【0192】
(有機光電変換素子SC−104の作製)
SC−101の有機光電変換素子の第一の電極において、サイズ1.5cm×11cm、厚さ100μmの透明PEN(ポリエチレンナフタレート)支持体上にW/Oの銀ナノワイヤエマルジョン溶液を目付け量が0.25g/mになるように塗布し乾燥させることで銀ナノワイヤの導電性パターンを形成させ、上述のようなめっき工程を経た後、スパッタ法にてITOを100nm堆積させ、SC−101と同様の転写工程を経て透明支持体上に第一の電極を形成した。
【0193】
その上に正孔輸送層を形成する以降の工程は、SC−101と同様にして有機光電変換素子SC−104を得た。得られた有機光電変換素子SC−104は、窒素雰囲気下でバリア付きPENフィルムとUV硬化樹脂を用いて封止を行った。
【0194】
(有機光電変換素子SC−105の作製)
《カーボンナノチューブ分散液の調製方法》
クロロホルムに単層カーボンナノチューブ(HiPco法;Carbon Nanotechnologies Inc.,製、精製品)を0.2mg/L添加し、1時間超音波分散し、分散液NW−2を得た。
【0195】
《カーボンナノチューブを含むエマルジョン塗布液の調製》
カーボンナノチューブのクロロホルム分散液NW−2をトリクロロエチレンに加え、超音波分散機を用いて分散処理を行った。
【0196】
この液に、水と乳化剤を加えて高速攪拌機で良く攪拌して乳化した後、さらに超音波分散機を用いて分散処理を行い、W/O型のエマルジョン塗布液EM−2を調製した。
【0197】
〔転写用フィルムSA−12の作製〕
厚さ100μm、表面粗さRa=1nmの平滑な剥離性ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム基材に、セシルドロップ法(静滴法)による水の接触角が約50°になるようコロナ放電処理を施した後、前記エマルジョン塗布液EM−2を目付け量が0.1g/mとなるようにダイコーターを用いて塗布し乾燥して、透明PETフィルム基材上にカーボンナノチューブからなる、不規則なパターンを有する形状の開口部を有する、導電性のパターンを作製した。
【0198】
さらに、下記電解めっき液を用いて25℃で電解銅めっき処理を施した後、水洗、乾燥処理を行った。なお電解銅めっきにおける電流制御は3Aで1分間、次いで1Aで12分間、計13分間かけて実施した。
【0199】
めっき処理終了後に、純水で10分間洗い流して水洗処理を行い、乾燥風(50℃)を用いてドライ状態になるまで乾燥した。
【0200】
(電解めっき液)
硫酸銅(五水和物) 200g
硫酸 50g
塩化ナトリウム 0.1g
水を加えて総量を1000mlに仕上げる。
【0201】
以上のようにして不規則なパターンを有する形状である開口部を有する補助電極フィルムSA−12を作製した。
【0202】
さらに、導電性材料としてDMSOを5%含むPEDOT/PSS(ポリ−3,4−エチレンジオキシチオフェン−ポリスチレンスルホン酸:スタルクヴイテック社製、商品名BaytronP)の分散液を付き量が0.2g/mになるようにカーボンナノチューブを含有する補助電極上に、オーバーコートし乾燥した後120℃で30分間処理し、SC−101と同様の転写工程を経て透明支持体上に、第一の電極を形成した。
【0203】
その上に正孔輸送層を形成する以降の工程はSC−101と同様にして有機光電変換素子SC−105を得た。
【0204】
得られた有機光電変換素子SC−105は、窒素雰囲気下でバリア付きPENフィルムとUV硬化樹脂を用いて封止を行った。
【0205】
(有機光電変換素子SC−106の作製)
SC−101の有機光電変換素子の第一の電極の作製において、サイズ1.5cm×11cm、厚さ100μmの透明PEN(ポリエチレンナフタレート)支持体上にW/Oの銀ナノワイヤエマルジョン溶液を目付け量が0.25g/mになるように塗布し乾燥させ、SC−101と同様のめっき工程と転写工程を経て銀ナノワイヤの導電性パターンを形成させ、銀ナノワイヤからなる補助電極のみを用い第一の電極とした。
【0206】
その上に正孔輸送層を形成する以降の工程は、SC−101と同様にして有機光電変換素子SC−106を得た。得られた有機光電変換素子SC−106は、窒素雰囲気下でバリア付きPENフィルムとUV硬化樹脂を用いて封止を行った。
【0207】
(有機光電変換素子SC−107の作製)
SC−101の有機光電変換素子の第一の電極において、透明基板上に東洋インキ製の微細印刷タイプの銀ペーストを用い、線幅20μm、300μmピッチの規則的な開口部を有する補助電極をスクリーン印刷法により形成させた補助電極とし、上述のようなめっき工程を経た後、銀ナノワイヤを含有する透明導電層を塗布し、SC−101と同様の転写工程を経て第一の電極とした。
【0208】
その上に正孔輸送層を形成する以降の工程は、SC−101と同様にして有機光電変換素子SC−107を得た。得られた有機光電変換素子SC−107は、窒素雰囲気下でバリア付きPENフィルムとUV硬化樹脂を用いて封止を行った。
【0209】
(有機光電変換素子SC−108の作製)
SC−101の有機光電変換素子の第一の電極において、サイズ1.5cm×11cm、厚さ100μmの透明PEN(ポリエチレンナフタレート)支持体上に東洋インキ製の微細印刷タイプの銀ペーストを用い、線幅20μm、300μmピッチの規則的な開口部を有する補助電極をスクリーン印刷法により形成させた補助電極とし、上述のようなめっき工程を経た後、スパッタ法にてITOを100nm堆積させ、SC−101と同様の転写工程を経て第一の電極とした。
【0210】
その上に正孔輸送層を形成する以降の工程は、SC−101と同様にして有機光電変換素子SC−108を得た。得られた有機光電変換素子SC−108は、窒素雰囲気下でバリア付きPENフィルムとUV硬化樹脂を用いて封止を行った。
【0211】
(有機光電変換素子SC−109の作製)
SC−101の有機光電変換素子の第一の電極において、サイズ1.5cm×11cm、厚さ100μmの透明PEN(ポリエチレンナフタレート)支持体上にインジウム・スズ酸化物(ITO)透明導電膜を110nm堆積したもの(シート抵抗13Ω/□)を第一の電極とした。
【0212】
その上に正孔輸送層を形成する以降の工程は、SC−101と同様にして有機光電変換素子SC−109を得た。得られた有機光電変換素子SC−109は、窒素雰囲気下でバリア付きPENフィルムとUV硬化樹脂を用いて封止を行った。
【0213】
〔有機光電変換素子の評価〕
上記作製した有機光電変換素子について、ソーラーシミュレーターを用いたAM1.5Gフィルタ、100mW/cmの強度の光を照射し、有効面積を1cm×10cmにしたマスクを受光部に重ね、電流−電圧特性を測定した後、短絡電流密度Jsc(mA/cm)および開放電圧Voc(V)、フィルファクターffから式1を用いてエネルギー変換効率η(%)を求め、これを光−電気変換特性の指標とした。
【0214】
(式1) Jsc(mA/cm)×Voc(V)×ff=η(%)
〔サイクルテスト〕
上記の方法で作製した有機光電変換素子の各々にJIS規格C8938の温湿度サイクル試験A−2に対応する温湿度変化(−40℃〜90℃、相対湿度85%)を5サイクル実施し、その前後で上述の測定方法によりエネルギー変換効率η(%)を求め、光−電気変換特性の安定性の指標の一つとした。温湿度サイクル実施後のエネルギー変換効率を表1に示した。
【0215】
〔折り曲げ耐性テスト〕
上記方法で作製した有機光電変換素子の各々に1インチφのプラスチック製の円柱棒を用意し、表裏を1セットとして、50セット巻きつけた前後のエネルギー変換効率ηの保持率を式2に従って求め、光−電気変換特性の安定性の指標の一つとした。結果を表1に示した。
【0216】
(式2) 保持率(%)=巻きつけ後のη/巻きつけ前のη×100
【0217】
【表1】

【0218】
表1から、本願の有機エレクトロニクス素子は、光−電気変換特性に優れかつサイクルテスト後の変換効率および折り曲げテスト後の保持率が良好で光−電気変換特性の安定性に優れることが分かる。
【符号の説明】
【0219】
10 有機エレクトロニクス素子
11 透明支持体
12 第一の電極
13 光電変換層
14 第二の電極
15 補助電極
16 透明導電層
23 正孔輸送層
25 電子輸送層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
透明支持体上に第一の電極を有し、該第一の電極上に有機層を有し、該有機層上に第二の電極を有する有機エレクトロニクス素子であって、該第一の電極は透明導電層と、ネット状であり、その開口部が不規則なパターンを有する形状である補助電極とを有することを特徴とする有機エレクトロニクス素子。
【請求項2】
前記補助電極が、導電性繊維を含有することを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロニクス素子。
【請求項3】
前記導電性繊維が、金属ナノワイヤまたはカーボンナノチューブであることを特徴とする請求項2に記載の有機エレクトロニクス素子。
【請求項4】
前記透明導電層が、導電性繊維または導電性高分子を含有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の有機エレクトロニクス素子。
【請求項5】
前記有機エレクトロニクス素子が、有機光電変換素子であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の有機エレクトロニクス素子。
【請求項6】
請求項2から5のいずれか1項に記載の有機エレクトロニクス素子を製造する有機エレクトロニクス素子の製造方法であって、前記透明支持体上に導電性繊維を含有する塗布液を塗布し、乾燥して複数の開口部を有するネット状の補助電極を形成する工程と、前記透明導電層を形成する工程とを有することを特徴とする有機エレクトロニクス素子の製造方法。
【請求項7】
請求項2から5のいずれか1項に記載の有機エレクトロニクス素子を製造する有機エレクトロニクス素子の製造方法であって、基板上に導電性繊維を含有する塗布液を塗布し、乾燥して複数の開口部を有するネット状の補助電極を形成する工程と透明導電層を形成する工程とを有する製造方法により当該基板上に当該補助電極と当該透明導電層とを有する第一の電極を形成し、形成された当該第一の電極を、透明支持体上に転写して、当該透明支持体上に当該第一の電極を形成する工程を有することを特徴とする有機エレクトロニクス素子の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−177615(P2010−177615A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−21375(P2009−21375)
【出願日】平成21年2月2日(2009.2.2)
【出願人】(000001270)コニカミノルタホールディングス株式会社 (4,463)
【Fターム(参考)】