説明

有機ハロゲン化合物と無機ハロゲン化物イオンとの連続分析システム

【課題】 水系試料中に含まれる全有機ハロゲン化合物を簡単な手法で容易且つ効果的に連続して分析測定する。
【解決手段】 水系試料(試料水)中の有機ハロゲン化合物(有機塩素化合物、有機臭素化合物、有機沃素化合物)と、共存する無機ハロゲン化物イオン(塩化物イオンCl- 、臭化物イオンBr- 、沃化物イオンI- )とを連続的に分離すると共に、該分離された有機ハロゲン化合物を抽出液中に取り込む分離工程と、前記抽出液中に取り込まれた有機ハロゲン化合物をハロゲン化物イオンに変換する変換工程と、前記変換されたハロゲン化物イオンを検出して連続的に分析する分析工程とを少なくとも含んで構成する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機ハロゲン化合物と無機ハロゲン化物イオンとの連続分析システムに関し、さらに詳しくは、水系試料(試料水)中の全有機ハロゲン化合物を連続的に分離した上で、該分離された全有機ハロゲン化合物を連続的に分析且つ測定するシステムに係るものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種の有機ハロゲン化合物については、これが発がん性や変異原性などを有するため、生体および生態系に対して有害な物質とされ、このような見地から、例えば、河川、上水、水道原水などへの全有機ハロゲン化合物の混入監視を継続的に行なう必要性のあることがあらためて重要視されている。
【0003】従来から、河川水、湖沼水、上水、下水などの対象水に含まれる全有機ハロゲン化合物を測定するには、該対象水から適宜にサンプリングされる水系試料(試料水)中の全有機ハロゲン化合物(有機塩素化合物、有機臭素化合物、有機沃素化合物)と、共存する無機ハロゲン化物イオン(塩化物イオンCl- 、臭化物イオンBr- 、沃化物イオンI- )とを分離し、且つ分離された全有機ハロゲン化合物を酸素含有ガス中で燃焼してハロゲン化物イオンに変換した後に、電量的に発生させた銀イオンで滴定することにより分析している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来における全有機ハロゲン化合物の分析測定のための分離方法、分析計への導入方法、検出方法は、その何れもが、いわゆる回分処理であって連続処理には不向きなものであった。
【0005】本発明は、このような従来の実情に鑑み、それぞれの各問題点を解消するためになされたもので、その目的とするところは、水系試料中に含まれる全有機ハロゲン化合物を簡単な手法で容易且つ効果的に連続して分離した上で、該分離した全有機ハロゲン化合物を連続的に分析測定し得るようにした有機ハロゲン化合物と無機ハロゲン化物イオンとの連続分析システムを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載の発明は、水系試料中の全有機ハロゲン化合物を連続的に測定する分析システムであって、前記水系試料(試料水)中の有機ハロゲン化合物(有機塩素化合物、有機臭素化合物、有機沃素化合物)と、共存する無機ハロゲン化物イオン(塩化物イオンCl- 、臭化物イオンBr- 、沃化物イオンI- )とを連続的に分離すると共に、該分離された有機ハロゲン化合物を抽出液中に取り込む分離工程と、前記抽出液中に取り込まれた有機ハロゲン化合物をハロゲン化物イオンに変換する変換工程と、前記変換されたハロゲン化物イオンを検出して連続的に分析する分析工程とを少なくとも含むことを特徴とする全有機ハロゲン化合物の連続分析システムである。
【0007】従って、本請求項1の連続分析システムでは、試料水中の陽イオンと中性分子である有機ハロゲン化合物とが抽出液中へ連続的に分離され、且つ該抽出液中に取り込まれた有機ハロゲン化合物がハロゲン化物イオンに変換された後に、変換されたハロゲン化物イオンを検出して連続的に分析測定する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る有機ハロゲン化合物と無機ハロゲン化物イオンとの連続分分析システムの各別の実施形態例につき、図1ないし図3を参照して詳細に説明する。
【0009】図1は、第1実施形態例を適用した連続分析システムにおける連続分離装置の概要を示すブロック図である。図2は、第2実施形態例を適用した連続分析システムにおける連続分離装置の概要を示すブロック図である。図3は、これらの第1および第2の各実施形態例に共通する連続分析測定装置の概要を示すブロック図である。
【0010】第1実施形態例本第1実施形態例は、陰イオン排除膜を用いて、試料水中の陽イオンと中性分子である有機ハロゲン化合物とを連続的に透過させて抽出液中へ移動させ、且つ排除される陰イオンを含む試料水を連続的に除去して有機ハロゲン化合物を連続的に分離し、且つ該有機ハロゲン化合物をハロゲン化物イオンに変換した後に、該変換されたハロゲン化物イオンを検出して連続的に分析測定する場合の例である。
【0011】図1に示す第1実施形態例による装置構成において、本連続分離装置は、陰イオンを排除して陽イオンおよび中性分子を透過させる陰イオン排除膜12を内部に配し、該陰イオン排除膜12を介して供給・排出共用の各通液室11a、11bをそれぞれに区分形成した分離器11を設けると共に、一方の通液室11aに対しては、供給側の管路21を接続させて排出側の管路22を取り出し、他方の通液室11bに対しても、供給側の管路23を接続させて排出側の管路24を取り出したものである。
【0012】前記装置構成の場合、分離器11の他方の通液室11bには、予め、管路23から管路24へ抽出液bが連続的に供給されており、対象水からサンプリングされた試料水aは、管路21から一方の通液室11aに対して連続的に供給されることで、該試料水a中の陽イオンと中性分子である有機ハロゲン化合物とが、陰イオン排除膜12を透過して他方の通液室11bの抽出液b中へ連続的に移動され、且つ該移動した陽イオンと中性分子(有機ハロゲン化合物)とを含む抽出液b1 は、管路24から取り出されて後述する図3の連続分析測定装置に供されて全有機ハロゲンの分析測定をなすのであり、一方、該試料水a中に残される陰イオンを含む試料水a1 は、管路22から外部へ連続的に排出されるのである。
【0013】即ち、以上のようにして、上記構成による本第1実施形態例の連続分離装置では、水系試料中の全有機ハロゲン化合物と無機ハロゲン化物イオンとを自動的に連続して正確且つ容易に分離し得るのである。
【0014】ここで、前記抽出液bとしては、通常の場合、純水が用いられるが、その他の有機ハロゲン化合物および無機ハロゲン化物イオンを含まない水溶液であればよく、必ずしも純水にのみ特定されるものではない。
【0015】第2実施形態例本第2実施形態例は、試料水中に銀イオンを含む溶液を混合して、試料水中のハロゲン化物イオンと銀イオンとの反応によって不溶性のハロゲン化銀を生成させ、且つ該ハロゲン化銀を濾別除去した後に、陽イオン排除膜を用いて、塩化銀を除去した試料水中の陰イオンと中性分子である有機ハロゲン化合物とを連続的に透過させて抽出液中へ移動させ、且つ排除される過剰な銀イオンを含む試料水を連続的に除去して、有機ハロゲン化合物を連続的に分離し、且つ該有機ハロゲン化合物をハロゲン化物イオンに変換した後に、該変換されたハロゲン化物イオンを検出して連続的に分析測定する場合の例である。
【0016】図2に示す第2実施形態例による装置構成において、本連続分離装置は、必要に応じて混合手段を配した沈澱生成器31と、濾過フィルター33を配して内部を供給側、排出側の各通液室32a、32bにそれぞれ区分形成した濾過器32と、陽イオンを排除して陰イオンおよび中性分子を透過させる陽イオン排除膜35を配して内部を供給・排出共用の各通液室34a、34bにそれぞれ区分形成した分離器34とを設ける。
【0017】ここで、前記沈澱生成器31には、供給側に各別の管路41、42をそれぞれに接続させ、且つ排出側からは管路43を取り出してある。また、前記濾過器32には、供給側の通液室32aに対して、前記沈澱生成器31から取り出した排出側の管路43に第1の流路切替え弁44を介して接続した供給側の管路45を接続させると共に、該第1の流路切替え弁44の切替え側からは管路46を取り出してあり、排出側の通液室32bからは管路47を取り出してある。さらに、前記分離器34には、供給・排出共用の一方の通液室34aに対して、前記濾過器32から取り出した排出側の管路47に第2の流路切替え弁48を介して接続した供給側の管路49を接続させると共に、該第2の流路切替え弁48の切替え側からは管路50を取り出し、且つ排出側の管路51を取り出してあり、他方の通液室34bに対して、供給側の管路52を接続させると共に、排出側の管路53を取り出したものである。
【0018】而して、この第2実施形態例装置の場合には、分離操作の当初に、第1の流路切替え弁44が沈澱生成器31への管路45側に切り替えられ、第2の流路切替え弁48が分離器34への管路49側に切り替えられている。
【0019】この状態で、前記沈澱生成器31においては、先にも述べた如く、先ず、対象水からサンプリングされた試料水aが管路41から連続的に供給され、該試料水aに対しては、別に銀イオン、ここでは、硝酸銀水溶液cが管路42から加えられ、試料水中のハロゲン化物と銀イオンとの反応によって不溶性のハロゲン化銀の沈澱が生成される。そして、該ハロゲン化銀の沈澱を生成した試料水a2 は、管路43から取り出され、第1の流路切替え弁44、管路45を経て濾過器32の供給側通液室32aに供給される。
【0020】次いで、前記濾過器32では、前記供給側通液室32aに供給されるハロゲン化銀の沈澱を生成した試料水a2 が、濾過フィルター33によって排出側通液室32bへ連続的に濾過されて、該ハロゲン化銀の沈澱が濾別除去される。また、該ハロゲン化銀を除去した試料水a3 は、管路47から取り出され、第2の流路切替え弁48、管路49を経て分離器34の供給・排出共用の一方の通液室34aに供給される。
【0021】一方、前記分離器34には、予め、管路42から供給・排出共用の他方の通液室34bに抽出液bが連続的に供給されており、ここで、前記供給・排出共用の一方の通液室34aに供給されるハロゲン化銀を除去した試料水a3 は、陽イオン排除膜35によって、該試料水a3 中の陰イオンと中性分子である有機ハロゲン化合物とは、該陽イオン排除膜35を介して他方の通液室34bに流れる抽出液b中へ連続的に透過移動され、且つ該透過移動された陰イオンと中性分子(有機ハロゲン化合物)とを含む抽出液b2 は、管路33から取り出されて後述する図3の連続分析測定装置に供されて全有機ハロゲンの分析測定をなすのであり、同時に、試料水a3 中に残される過剰な銀イオンは、陰イオンと中性分子(有機ハロゲン化合物)とが分離された過剰な銀イオンを含む試料水a4 として管路51から排出されるのである。
【0022】なお、前記濾過器32の濾過フィルター33については、その濾過操作に伴う濾過能低下の程度に対応して、前記第1の流路切替え弁44を管路46側に、また、第2の流路流路切替え弁48を管路50側にそれぞれ切り替えた上で、管路50からフィルター洗浄液としての逆洗液dを加圧導入し、該濾過フィルター33を逆洗することにより、濾別されたハロゲン化銀を洗い出して管路46から排出eさせ、これによって該濾過フィルター33を再度賦活できる。
【0023】即ち、以上のようにして、上記構成による本第2実施形態例の連続分離装置でも、水系試料中の全有機ハロゲン化合物と無機ハロゲン化物イオンとを自動的に連続して正確且つ容易に分離し得るのである。
【0024】次に、図3に示す第1および第2の各実施形態例に共通する連続分析測定装置は、前記第1実施形態例装置によって分離された抽出液b1 、または第2実施形態例装置によって分離された抽出液b2 を連続的に受け入れてハロゲン化物イオンに変換する紫外光励起分解器あるいは電気加熱炉を用いた変換器61と、イオン分析測定計62と、分析測定結果を表示および/または記録する表示記録器63とからなっている。
【0025】従って、本連続分析測定装置においては、先ず、前記変換器61が紫外光励起分解器であれば、連続的に受け入れる抽出液b1 またはb2 に紫外線を照射することで、該抽出液b1 またはb2 に含まれる有機ハロゲン化合物を光励起分解してハロゲン化物イオンに変換し、一方、電気加熱炉であれば、該抽出液b1 またはb2 を酸素含有ガスの混合で燃焼させて同様にハロゲン化物イオンに変換することができる。次いで、このようにして変換されたハロゲン化物イオンは、前記イオン分析測定計62により分析測定され、その分析測定結果が表示記録器63に表示および/または記録されるのである。
【0026】即ち、以上のようにして、上記各装置構成による本全有機ハロゲン化合物の連続分析システムでは、水系試料中の全有機ハロゲン化合物を自動的に連続して正確且つ容易に分析測定し得るのであり、ちなみに、これらの各装置構成による実験例を次に挙げる。
【0027】〔第1実施形態例装置による実験例〕
陰イオン排除膜:ダイオニクス(株)製のAMMS−IIイオンマイクロメンブランサプレッサー純水(抽出液):ミリポア(株)製の純水製造装置ミリQシステムで製造試料水:上記純水に食塩(塩化物イオンとして100ppm)とトリクロロフェノール(塩素として100ppb)を添加ハロゲン化物イオンのブレークスルーの測定:ダイオニクス(株)製のイオンクロマトグラフィDX100型
【0028】この第1実施形態例装置による実験例の場合、全有機ハロゲン物質の分析測定については、全有機ハロゲン化合物を含む抽出液を、三菱化学(株)製の塩素・硫黄測定装置の電気加熱炉を用いて燃焼させ、これによって生成されたハロゲン化物イオンを分析測定し、次の第1表の結果を得た。
【0029】
【表1】


【0030】〔第2実施形態例装置による実験例〕
陽イオン排除膜:ダイオニクス(株)製のCMMS−II陽イオンマイクロメンブランサプレッサー純水(抽出液):ミリポア(株)製の純水製造装置ミリQシステムで製造試料水:上記純水に食塩(ハロゲン化物イオンとして100ppm)とトリクロロフェノール(塩素として100ppb)を添加硝酸銀溶液:上記純水に試薬特級の硝酸銀を溶解して、濃度100mMに調整通液速度:市販のポンプを用いて、試料水を5ml/min、硝酸銀溶液を0.5ml/minで通液銀イオンとハロゲン化物イオンのブレークスルーの測定:ハロゲン化物イオンについては、ダイオニクス(株)製のイオンクロマトグラフィDX100型を用いて測定し、銀イオンについては、ジョバンイボン(株)製のJCP−AES、JY−38S型を用いて測定した。
【0031】この第2実施形態例装置による実験例の場合にも、全有機ハロゲン物質の分析測定については、全有機ハロゲン化合物を含む抽出液を、三菱化学(株)製の塩素・硫黄測定装置の電気加熱炉を用いて燃焼させ、これによって生成されたハロゲン化物イオンを分析測定し、次の第2表の結果を得た。
【0032】
【表2】


【0033】
【発明の効果】以上、実施形態例によって詳述したように、本発明方法によれば、水系試料中の全有機ハロゲン化合物を測定する分析システムにおいて、前記水系試料(試料水)中の有機ハロゲン化合物と共存する無機ハロゲン化物イオンとを連続的に分離すると共に、分離された有機ハロゲン化合物を抽出液中に取り込んで分離し、また、抽出液中に取り込まれた有機ハロゲン化合物をハロゲン化物イオンに変換し、さらに、変換されたハロゲン化物イオンを検出して連続的に分析測定するようにしたので、試料水中の全有機ハロゲン化合物を連続して効果的に分析測定分離できるという優れた特長がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態例を適用した有機ハロゲン化合物と無機ハロゲン化物イオンとの連続分離装置の概要を示すブロック図である。
【図2】本発明の第2実施形態例を適用した有機ハロゲン化合物と無機ハロゲン化物イオンとの連続分離装置の概要を示すブロック図である。
【図3】前記第1および第2の各実施形態例に共通する連続分析測定装置の概要を示すブロック図である。
【符号の説明】
11 分離器
11a 分離器の供給側通液室
11b 分離器の排出側通液室
12 陰イオン排除膜
21〜24 管路
a 試料水
1 陰イオンを含む試料水
b 抽出液
1 陽イオンと中性分子(有機ハロゲン化合物)とを含む抽出液
31 沈澱生成器
32 濾過器
32a 濾過器の供給側通液室
32b 濾過器の排出側通液室
33 濾過フィルター
34 分離器
34a 分離器の一方の供給・排出共用通液室
34b 分離器の他方の供給・排出共用通液室
35 陽イオン排除膜
41〜43、45〜47、49〜53 管路
44 第1の流路切替え弁
48 第2の流路切替え弁
a 試料水
2 ハロゲン化銀の沈殿を生成させた試料水
3 ハロゲン化銀を除去した試料水
4 過剰な銀イオンを含む試料水
b 抽出液
2 分離された陰イオンと中性分子(有機ハロゲン化合物)を含む抽出液
c 硝酸銀水溶液(銀イオン)
d 逆洗液
e ハロゲン化銀の排出
61 変換器(紫外光励起分解器あるいは電気加熱炉)
62 イオン分析測定計
63 表示記録器

【特許請求の範囲】
【請求項1】 水系試料中の全有機ハロゲン化合物を連続的に測定する分析システムであって、前記水系試料(試料水)中の有機ハロゲン化合物と無機ハロゲン化物イオンとを連続的に分離すると共に、該分離された有機ハロゲン化合物を抽出液中に取り込む分離工程と、前記抽出液中に取り込まれた有機ハロゲン化合物をハロゲン化物イオンに変換する変換工程と、前記変換されたハロゲン化物イオンを検出して分析する分析工程とを少なくとも含むことを特徴とする全有機ハロゲン化合物の連続分析システム。
【請求項2】 前記分離工程が、陰イオン排除膜を用い、前記試料水中の陽イオンと中性分子である有機ハロゲン化合物とを透過して純水中へ移動させると共に、該陰イオン排除膜で排除される陰イオンを含む試料水を除去して有機ハロゲン化合物を分離することを特徴とする請求項1または2に記載の全有機ハロゲン化合物の連続分析システム。
【請求項3】 前記分離工程が、前記試料水中に銀イオンを含む溶液を混合し、試料水中のハロゲン化物イオンと銀イオンとの反応によって不溶性のハロゲン化銀を生成させ、且つ該ハロゲン化銀を濾別除去した後に、陽イオン排除膜を用い、塩化銀を除去した試料水中の陰イオンと中性分子である有機ハロゲン化合物とを透過して純水中へ移動させると共に、該陽イオン排除膜で排除される過剰な銀イオンを含む試料水を除去して有機ハロゲン化合物を分離することを特徴とする請求項1または2に記載の全有機ハロゲン化合物の連続分析システム。
【請求項4】 前記変換工程が、前記分離された有機ハロゲン化合物を含む溶液に紫外線を照射し、該有機ハロゲン化合物を光励起分解してハロゲン化物イオンに変換することを特徴とする請求項1または2に記載の全有機ハロゲン化合物の連続分析システム。
【請求項5】 前記変換工程が、前記分離された有機ハロゲン化合物を含む溶液を酸素含有ガスの混合で燃焼させ、有機ハロゲン化合物をハロゲン化物イオンに変換することを特徴とする請求項1または2に記載の全有機ハロゲン化合物の連続分析システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開平9−292386
【公開日】平成9年(1997)11月11日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平8−129241
【出願日】平成8年(1996)4月26日
【出願人】(000205627)大阪府 (238)
【出願人】(000005968)三菱化学株式会社 (4,356)