説明

有機化合物のガレヌス製剤

【課題】製剤が困難であったアリスキレンの、強い製剤および固体経口投与形製剤の大規模製造に適した方法の提供。
【解決手段】治療的有効量のアリスキレンまたは薬学的に許容されるその塩、および添加剤として増量剤、崩壊剤、滑剤、流動促進剤および結合剤を含む固体経口投与形製剤であって、高血圧、鬱血性心不全、狭心症、心筋梗塞、アテローム性動脈硬化症、糖尿病性腎症、糖尿病性心筋症(diabetic cardiac myopathy)、腎不全、末梢血管疾患、左室肥大、認知障害、卒中、頭痛および慢性心不全の処置用の固体経口投与形製剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、経口で活性のレニン阻害剤、アリスキレン、または薬学的に許容されるその塩を活性成分として適当な担体媒体中に含む、固体経口投与形製剤に関する。特に、本発明は、アリスキレン、好ましくは、そのヘミ−フマル酸塩を、単独でまたは他の活性剤と組み合わせて含む、ガレヌス製剤を提供する。本発明はまたその製造法および医薬としてのその使用にも関する。
【背景技術】
【0002】
下記において、用語“アリスキレン”は、具体的に定義されていない限り、遊離塩基およびその塩、とりわけ薬学的に許容されるその塩、最も好ましくはそのヘミ−フマル酸塩の両方を含むと理解すべきである。
【0003】
腎臓から放出されたレニンは、循環中のアンギオテンシノーゲンを開裂して、デカペプチドアンギオテンシンIを形成する。これは次に肺、腎臓および他の臓器におけるアンギオテンシン変換酵素により開裂され、オクタペプチドアンギオテンシンIIを形成する。このオクタペプチドは、直接的に動脈血管収縮により、および間接的に、細胞外液の増加を伴う副腎からナトリウムイオン放出ホルモンアルドステロンの放出により、両方で血圧を上昇させる。レニンの酵素活性の阻害剤は、アンギオテンシンIの形成の減少をもたらす。結果として、少量のアンギオテンシンIIが産生される。この活性ペプチドホルモンの減少した濃度は、直接、例えば、レニン阻害剤の抗高血圧作用をもたらす。従って、レニン阻害剤、またはその塩は、例えば、抗高血圧剤としてまたは鬱血性心不全の処置に用い得る。
【0004】
レニン阻害剤、アリスキレン、特に、そのヘミ−フマル酸塩は、年齢、性別または人種に関係なく血圧を低下させる処置に有用であることが知られており、また非常に耐容性である。遊離塩基の形のアリスキレンは、下記式
【化1】

により示され、2(S),4(S),5(S),7(S)−N−(3−アミノ−2,2−ジメチル−3−オキソプロピル)−2,7−ジ(1−メチルエチル)−4−ヒドロキシ−5−アミノ−8−[4−メトキシ−3−(3−メトキシ−プロポキシ)フェニル]−オクタンアミドとして化学的に定義される。上記の通り、最も好ましいのは、そのヘミ−フマル酸塩であり、それはEP678503Aに実施例83として具体的に開示されている。
【0005】
錠剤またはカプセルとしてのこのような薬剤の経口投与は、i.v.またはi.m.のような非経腸投与よりも一定の利益がある。痛い注射製剤での処置を必要とする疾患は、経口投与形製剤で処置できる状態よりもより重篤であると見なされる。しかしながら、経口製剤での主な利点は、自己投与に適していることであると推測され、一方で非経腸投与はほとんどの場合医師または医療補助員により投与しなければならない。
【0006】
しかしながら、アリスキレンは製剤が困難であり、現在まで信頼でき、そして確固たる方法で錠剤の形の経口製剤を作ることが不可能であった。アリスキレン、または薬学的に許容されるその塩を含むガレヌス製剤において、この特性の医薬原体(DS)の高用量が通常必要であり、それが錠剤の製剤を困難にする。
【0007】
例えば、アリスキレンは針状結晶特性を有し、これは原体のバルク特性、例えば、流動特性および嵩密度に悪影響を与える。原体の圧縮挙動は悪く、弱い粒子間結合と圧力下の多形変化に至る。アリスキレンは強い弾性成分を有し、これはまた粒子間結合の低下をもたらす。高用量(錠剤あたり300または600mgまでの遊離塩基)は、合理的な錠剤サイズを達成するために、高薬剤付加の必要性をもたらす。
【0008】
原体の品質は錠剤の加工性、例えば、粒子サイズ分布、嵩密度、流動性、ぬれ挙動、表面領域および固着性に対して非常に変動のある影響を与える。さらに、アリスキレンは非常に吸湿性である。水と接触すると、原体多形は無定形状態に変化し、それは結晶状態と比較して悪い安定性を示す。これらの障害の組み合わせが、標準的錠剤製造法を非常に困難にする。
【0009】
直接圧縮は、例えば、高い吸湿性、針状粒子構造、乏しい流動性とそれが原因の加工性問題および用量均一性問題のために慣用的製造の実施可能な選択肢ではない。ローラー圧縮過程は、原体の高い嵩用量の減少をもたらす。また、ローラー圧縮中の原体の前圧縮は十分な硬さと破砕性に対する耐性を有する錠剤へのさらなる圧縮を、原体の低い圧縮性のために高用量の賦形剤なしでは、非常に困難にする。約35%より高用量のアリスキレンの薬剤を負荷された錠剤は、高硬度錠剤(例えば破砕性、硬さ)および高圧工程(robust process)(ローラー圧縮および打錠中に、例えば粘着および欠け)に適さないことが判明している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従って、アリスキレンの上記の問題を解決する適当なそして強いガレヌス製剤を開発する必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は上記の問題を解決し、上記の全ての欠点を避けた強い製剤および固体経口投与形製剤の大規模製造に適した方法をもたらした。
【0012】
本発明は、治療的有効量のアリスキレン、または薬学的に許容されるその塩を含む固体経口投与形製剤であって、該活性成分が、使用する何らかのコーティングまたはカプセル剤量に依存してまたは依存せずに、経口投与形製剤の重量に基づいて46重量%以上の量で含まれている、固体経口投与形製剤を提供する。
【0013】
使用する何らかのコーティングまたはカプセルに依存しないとき、該活性成分は、経口投与形製剤の総重量に基づいて、48重量%以上の量で含まれている。使用する何らかのコーティングまたはカプセルに依存するとき、該活性成分は、経口投与形製剤の総重量に基づいて、46重量%以上の量で含まれている。
【0014】
本発明の好ましい態様において、該活性剤は、経口投与形製剤の総重量に基づいて、46から60重量%の範囲の量で含まれている。
【0015】
本発明の他の好ましい態様において、該活性剤は、経口投与形製剤の総重量に基づいて、46%以上から、56重量%までの範囲の量で含まれている。
【0016】
該活性剤が全てアリスキレン、または薬学的に許容されるその塩から成る本発明の固体経口投与形製剤において、該活性剤が単位投与形態当たり約75mgから約600mgの遊離塩基の量で含まれているのが好ましい。
【0017】
本発明の好ましい態様において、該活性剤は全てアリスキレン、または薬学的に許容されるその塩から成り、そして単位投与形態あたり約75から約300mgの遊離塩基の量で含まれている。
【0018】
本発明のさらに好ましい態様において、アリスキレンの投薬はそのヘミ−フマル酸塩であり、単位投与形態あたり約83、約166、約332または約663mgの量で含まれている。
【0019】
本発明の固体経口投与形製剤は、現在まで本活性成分の規定の単位投与について可能であったよりも小さい経口形態での活性成分の投与のために提供される。さらに、得られる経口投与形製剤は、製造法および貯蔵中の両方、例えば、通常の包装で、例えば、密封アルミニウムブリスターパック中で、約2年間安定である。
【0020】
用語“有効量”または“治療的有効量”は、処置している状態の進行を止めるか遅くする、または、そうでなければ該状態を完全にもしくは部分的に治癒する、または軽減的に作用する、活性成分または薬剤の量を意味する。
【0021】
アリスキレン、または薬学的に許容されるその塩は、例えば、それ自体既知の方法で、とりわけEP678503Aに、例えば、実施例83に記載の通りに製造できる。
【0022】
固体経口投与形製剤はカプセルまたはより好ましくは錠剤またはフィルムコート錠を含む。
【0023】
本発明の固体経口投与形製剤は、本発明の固体経口投与形製剤の製造に適当な添加剤または賦形剤を含み得る。錠剤の製剤の製造に一般的に使用されている打錠助剤を使用でき、これを題材にする多くの文献を参照でき、特に引用により本明細書に包含するFiedler's “Lexicon der Hilfstoffe”, 4th Edition, ECV Aulendorf 1996を参照のこと。これらは、増量剤、結合剤、崩壊剤、滑剤、流動促進剤、安定化剤、増量剤または希釈剤、界面活性剤、フィルム形成剤、軟化剤、色素などを含むが、これらに限定されない。
【0024】
好ましい態様において、本発明の固体経口投与形製剤は、添加剤として増量剤を含む。
【0025】
好ましい態様において、本発明の固体経口投与形製剤は、添加剤として、増量剤に加えて、崩壊剤を含む。
【0026】
好ましい態様において、本発明の固体経口投与形製剤は、添加剤として、増量剤および崩壊剤に加えて、滑剤を含む。
【0027】
好ましい態様において、本発明の固体経口投与形製剤は、添加剤として、増量剤、崩壊剤および滑剤に加えて、流動促進剤を含む。
【0028】
好ましい態様において、本発明の固体経口投与形製剤は、添加剤として、増量剤、崩壊剤、滑剤および流動促進剤に加えて、結合剤を含む。
【0029】
増量剤として、デンプン、例えば、ジャガイモデンプン、小麦デンプン、コーンデンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)および、好ましくは、微結晶性セルロース、例えば、登録商標AVICEL、FILTRAK、HEWETENまたはPHARMACELの下に入手可能な製品を特記できる。
【0030】
湿式造粒用結合剤として、ポリビニルピロリドン(PVP)、例えば、PVP K 30、HPMC、例えば、粘性度3または6cps、およびポリエチレングリコール(PEG)、例えば、PEG 4000を特記できる。最も好ましい結合剤はPVP K 30である。
【0031】
崩壊剤として、カルボキシメチルセルロースカルシウム(CMC-Ca)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC-Na)、架橋PVP(例えばCROSPOVIDONE、POLYPLASDONEまたはKOLLIDON XL)、アルギン酸、アルギン酸ナトリウムおよびグアールガム、最も好ましくは架橋PVP(CROSPOVIDONE)、架橋CMC(Ac-Di-Sol)、カルボキシメチルデンプン−Na(PlRIMOJELおよびEXPLOTAB)を特記できる。最も好ましい崩壊剤はCROSPOVIDONEである。
【0032】
流動促進剤は、コロイド状二酸化ケイ素、例えば、AEROSILのようなコロイド状シリカ、三ケイ酸マグネシウム(Mg)、粉末セルロース、デンプン、タルクおよび第三リン酸カルシウムまたはこれらと増量剤または結合剤の組み合わせ、例えば、ケイ化微結晶性セルロース(PROSOLV)を特記できる。最も好ましい流動促進剤は、コロイド状二酸化ケイ素(例えばアエロジル200)である。
【0033】
増量剤または希釈剤として、精製糖、圧縮性糖、デキストレート、デキストリン、デキストロース、ラクトース、マンニトール、微結晶性セルロース、特に、約0.45g/cmの密度を有するもの、例えば、AVICEL、粉末セルロース、ソルビトール、スクロースおよびタルクを特記できる。最も好ましい増量剤は微結晶性セルロースである。
【0034】
滑剤として、特にステアリン酸Mg、ステアリン酸アルミニウム(Al)またはステアリン酸Ca、PEG 4000から8000およびタルク、水素化ヒマシ油、ステアリン酸およびその塩、グリセロールエステル、Na−ステアリルフマレート、水素化綿実油およびその他を特記できる。最も好ましい滑剤はステアリン酸Mgである。
【0035】
フィルムコーティング材として使用すべき添加剤は、HPMC、PEG、PVP、ポリビニルピロリドン−ビニルアセテートコポリマー(PVP-VA)、ポリビニルアルコール(PVA)、およびフィルム形成材としての糖を含む。最も好ましいコーティング材はHPMC、とりわけHPMC 3cps(好ましい量5−6mg/cm)、およびこれらとさらなる添加剤、例えば、登録商標OPADRYの下に利用可能なものとの混合物である。さらなる添加剤は、色素、染料、レーキ、最も好ましくはTiOおよび酸化鉄、タルクのような抗粘着剤およびPEG 3350、4000、6000、8000のような軟化剤またはその他を含む。最も好ましい添加剤はタルクおよびPEG 4000である。
【0036】
本発明は、同様に、活性剤として治療的有効量のアリスキレン、または薬学的に許容されるその塩、および添加剤として増量剤を含む固体経口投与形製剤に関する。さらなる添加剤は、結合剤、崩壊剤、滑剤、流動促進剤、安定化剤、希釈剤、界面活性剤、フィルム形成剤、色素、軟化剤および抗粘着剤などを含むが、これらに限定されない。活性成分およびさらなる添加剤の量は、好ましくは上記で定義の通りである。
【0037】
本発明は、同様に、活性剤として治療的有効量のアリスキレン、または薬学的に許容されるその塩、ならびに添加剤として増量剤および崩壊剤を含む、固体経口投与形製剤に関する。さらなる添加剤は、結合剤、滑剤、流動促進剤、安定化剤、希釈剤、界面活性剤、フィルム形成剤、色素、軟化剤および抗粘着剤などを含むが、これらに限定されない。活性成分およびさらなる添加剤の量は、好ましくは上記で定義の通りである。
【0038】
本発明は、同様に、活性剤として治療的有効量のアリスキレン、または薬学的に許容されるその塩、ならびに添加剤として増量剤、崩壊剤および滑剤を含む、固体経口投与形製剤に関する。さらなる添加剤は、結合剤、流動促進剤、安定化剤、希釈剤、界面活性剤、フィルム形成剤、色素、軟化剤および抗粘着剤などを含むが、これらに限定されない。活性成分およびさらなる添加剤の量は、好ましくは上記で定義の通りである。
【0039】
本発明は、同様に、活性剤として治療的有効量のアリスキレン、または薬学的に許容されるその塩、ならびに、添加剤として増量剤、崩壊剤、滑剤および流動促進剤を含む、固体経口投与形製剤に関する。さらなる添加剤は、結合剤、安定化剤、希釈剤、界面活性剤、フィルム形成剤、色素、軟化剤および抗粘着剤などを含むが、これらに限定されない。活性成分およびさらなる添加剤の量は、好ましくは上記で定義の通りである。
【0040】
本発明は、同様に、活性剤として治療的有効量のアリスキレン、または薬学的に許容されるその塩、ならびに添加剤として増量剤、崩壊剤、滑剤、流動促進剤および結合剤を含む、固体経口投与形製剤に関する。さらなる添加剤は、安定化剤、希釈剤、界面活性剤、フィルム形成剤、色素、軟化剤および抗粘着剤などを含むが、これらに限定されない。活性成分およびさらなる添加剤の量は、好ましくは上記で定義の通りである。
【0041】
当業者は、これらの1個またはそれ以上の添加剤を、所望の特定の固体経口投与形製剤の特性を考慮して、日常的な実験により、過度の負担なく、選択および使用できる。
【0042】
用いる各タイプの添加剤、例えば、流動促進剤、結合剤、崩壊剤、増量剤または希釈剤および滑剤またはフィルムコートの量は、当分野で慣用の範囲内で変化し得る。故に、例えば、滑剤の量は、0.2から5重量%、特に、ステアリン酸Mgでは0.5から2.0重量%、例えば、0.8から1.5重量%の範囲で変化し得る;結合剤の量は、0から約20重量%、例えば、3から4重量%の範囲で変化し得る;崩壊剤の量は0から約20重量%、例えば、13.5から16重量%の範囲で変化し得る;増量剤または希釈剤の量は、0から約80重量%、例えば、20から32重量%の範囲で変化し得る;一方で、流動促進剤の量は0から約5重量%、例えば0.4から0.6重量%の範囲で変化し得る;そしてフィルムコートの量は0から20mg/cm、例えば4から7mg/cmの範囲で変化し得る。
【0043】
活性成分の高い含量を考慮して、相対的に少量の添加剤しか含まないのが、本発明の固体経口投与形製剤の特徴である。これにより、物理的に小さい単位投与形態の製造が可能になる。所定の非被覆単位投与形態中の添加剤の総量は、固体経口投与形態製剤の総重量を基本にして約60%またはそれより少なく、より特に約54%またはそれより少ない。好ましくは、添加剤含量は、約35から55重量%の範囲、より特に、添加剤含量は約50から約52重量%の範囲である。
【0044】
増量剤、とりわけ微結晶性セルロースの好ましい量は、単位投与形態あたり約20から32重量%の範囲である。
【0045】
結合剤、とりわけPVP K 30の好ましい量は、単位投与形態あたり約3から4重量%の範囲である。
【0046】
崩壊剤、とりわけCROSPOVIDONEの好ましい量は、単位投与形態あたり約13.5から15重量%の範囲である。
【0047】
流動促進剤、とりわけコロイド状二酸化ケイ素の好ましい量は、単位投与形態あたり約0.4から0.6重量%の範囲である。
【0048】
滑剤、とりわけステアリン酸Mgの好ましい量は、単位投与形態あたり約0.8から1.5重量%の範囲である。
【0049】
フィルムコート、とりわけHPMC 3cpsの好ましい量は、単位投与形態あたり約4から7mg/cmの範囲である。
アリスキレンおよび添加剤の好ましい量は、さらに説明的実施例に示す。
【0050】
各添加剤の絶対的量および他の添加剤との相対的量は、同様に、固体経口投与形製剤の所望の特性に依存し、また当業者が、日常的な実験により、過度の負担なく選択できる。例えば、本固体経口投与形製剤は、活性剤の放出の量的制御ありまたはなしで、加速されたおよび/または遅延された放出を示すように選択し得る。
【0051】
故に、加速された放出が望ましいとき、架橋PVP、例えば、登録商標の下に入手可能な製品POLYPLASDONE XLまたはKOLLIDON CL、特に、1,000,000を超える分子量を有する、より特に、400ミクロン未満または、好ましくは、74ミクロン未満の粒子サイズ分布を有する、崩壊剤を含むか、または錠剤の水の存在下での急速な崩壊をもたらす反応性添加剤(起沸性混合物)を含む、例えば、固体形で酸(これは水中で、塩基を含む化学的に結合した二酸化炭素、例えば炭酸水素ナトリウムまたは炭酸ナトリウムに作用し、二酸化炭素を放出する)、典型的にクエン酸を含む、いわゆる発泡錠である。
【0052】
一方で、遅延放出が望ましいとき、多粒子(例えばペレット、ミニタブレット)、ワックス・マトリックス系、ポリマー・マトリックス錠剤またはポリマー・コーティングのためのコーティング技術、または当分野で慣用の他の技術を用い得る。
【0053】
該活性剤の放出の量的制御は、当分野で既知の慣用技術により達成できる。このような投与形態は、経口浸透系(例えばOROS)、被覆錠、マトリックス錠、プレスコート錠、多層錠などとして既知である。
【0054】
活性剤が全てアリスキレンもしくは薬学的に許容されるその塩、またはアリスキレンと他の活性医薬成分との組み合わせから成る固体経口投与形製剤において、好ましい添加剤は、微結晶性セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、架橋PVP、PVP、PEG、CMC-NaまたはCMC-Ca、ステアリン酸Mg、ステアリン酸Caまたはステアリン酸Al、無水コロイド状シリカ、タルク、二酸化チタンおよび酸化鉄色素である。用いる添加剤の量は、どの程度の活性剤を使用するかに依存する。ステアリン酸塩、例えば、ステアリン酸Mgは、好ましくは0.8から1.5重量%の量で用いる。一方で、シリカは、好ましくは0.4から0.6重量%の量で用いる。
【0055】
非被覆単位投与形態の総重量中の、そのヘミ−フマル酸塩の形のアリスキレンの量は、好ましくは、約83から約663mgの範囲であり、最も好ましくは、アリスキレンヘミ−フマル酸塩の量は、単位投与形態あたり約83、約166または約332mgである。
【0056】
非被覆単位投与形態の総重量中の、結合剤の量は、好ましくは単位投与形態あたり2から5%、最も好ましくは3から4重量%である。
【0057】
非被覆単位投与形態の総重量中の、崩壊剤の量は、好ましくは単位投与形態あたり0から20%、最も好ましくは13.5から16重量%である。
【0058】
非被覆単位投与形態の総重量中の、流動促進剤の量は、好ましくは単位投与形態あたり0から5%、最も好ましくは0.4から0.6重量%である。
【0059】
非被覆単位投与形態の総重量中の、滑剤の量は、好ましくはステアリン酸Mgについて単位投与形態あたり0.2から5%、最も好ましくは0.8から1.5%である。
【0060】
フィルムコート、とりわけHPMC 3cpsの好ましい量は、単位投与形態あたり約4から約7mg/cmである。
【0061】
アリスキレン対結合剤の重量比は、好ましくは約8:1から約25:1、より好ましくは約11:1から約15:1の範囲である。最も好ましくは、該重量比は約12.5:1である。
【0062】
アリスキレン対崩壊剤の重量比は、好ましくは約2:1から約4:1、より好ましくは約2.5:1から約3.7:1の範囲である。最も好ましくは、該重量比は約3.1:1である。
【0063】
アリスキレン対流動促進剤の重量比は、好ましくは約75:1から約125:1、より好ましくは約80:1から約90:1の範囲である。最も好ましくは、該重量比は約83.3:1である。
【0064】
アリスキレン対滑剤の重量比は、好ましくは約25:1から約63:1、より好ましくは約30:1から約50:1の範囲である。最も好ましくは、該重量比は約30:1である。
【0065】
本発明の固体経口投与形製剤は、本固体経口投与形製剤が典型的にHPMC、PVPなどのポリマー、糖、セラックでのコーティングまたは当分野で完全に慣用の他のフィルムコーティングを施された、フィルムコート錠または糖衣錠の形でもあり得る。当分野で用いられる多くの既知のコーティング法、例えば、Aeromatic、Glatt、WursterまたはHuettlinから入手可能な装置を使用した既知の方法による、例えば、流動床でのスプレーコーティング、例えば、装置Accela Cota、Glatt、Driamまたはその他を使用した既知の方法による、有孔パンコーター、または他の当分野で慣用の方法を斟酌すべきである。通常糖衣に使用する添加剤は、このような方法で使用し得る。
【0066】
本発明のさらなる態様は、本発明の固体経口投与形製剤の製造法である。
【0067】
アリスキレンと賦形剤の水および/または水性結合剤溶液を使用した湿式造粒は、原体の多形の変化をもたらし、これは部分的な無定形状態への変化であり、原体(DP)の化学的安定性の低下の原因である。
【0068】
しかしながら、有機溶媒または有機結合剤溶液を使用したアリスキレンの湿式造粒は、下記の利点を示す適当なアリスキレン固体経口投与形製剤、とりわけ錠剤を製造する最良の方法であることが判明した:
・該湿式造粒は、造粒中のアリスキレンの嵩容積を減少させる;
・原体品質の変化への影響が最小限である;
・単位投与形態あたり46重量%を超える高薬剤充填を容易に達成し得る;
・十分な硬さ、破砕性への抵抗性、崩壊時間、溶解速度などの錠剤の製剤が可能である;
・原体の固着性および低い流動性を最小限まで減少させる;
・DPの高加圧の製造工程が達成される;
・再現性のあるDP性能をもたらす製剤および方法のスケールアップが達成される;および
・合理的な貯蔵寿命をもたらす十分な安定性が達成される。
【0069】
賦形剤は、一部内部(顆粒)相におよび一部外部相に分散してよく、これは記載の発明の例である。微結晶性セルロース(増量剤)およびCROSPOVIDONE(崩壊剤)は一部内部相におよび一部外部相に、PVP K 30(結合剤)は内部相の部分にのみ(造粒中の結合剤である)、一方コロイド状二酸化ケイ素(流動促進剤)およびステアリン酸Mg(滑剤)は外部相の部分にのみ含まれている。
【0070】
内部相賦形剤、例えば、増量剤、結合剤および崩壊剤、および原体を混合し、結合剤のエタノール性溶液およびさらなるエタノールと造粒する。顆粒を乾燥させ、篩う。例えば、崩壊剤、増量剤、流動促進剤および滑剤を含む、外部相を乾燥顆粒と共に篩い、混合する。混合物を錠剤に圧縮する。該核を所望によりフィルムコートで被覆してよい。
【0071】
顆粒相を内部相と定義し、顆粒に添加される賦形剤を、打錠混合物の外部相と定義する。
【0072】
本発明は、同様に、上記の固体経口投与形製剤の製造法に関する。このような固体経口投与形製剤は、単位投与形態を形成するために、適当な量の上記の仕上げ要素(working up component)により製造し得る。
【0073】
従って、本発明は、下記を含む、本発明の固体経口投与形製剤の製造法を提供する:
1)活性成分と添加剤を混合し、そして該成分を造粒液と共に造粒し;
2)得られた顆粒を乾燥させ;
3)乾燥した顆粒を外相賦形剤と混合し;
4)得られた混合物を圧縮して錠剤核としての経口投与形態を形成させ;そして
5)所望により得られた錠剤核をコーティングしてフィルムコート錠を得る。
【0074】
好ましくは、工程(1)の添加剤は増量剤、崩壊剤および結合剤から選択される;そして工程(3)の外部相賦形剤は増量剤、崩壊剤、滑剤および流動促進剤から選択される。
【0075】
造粒液は、エタノール、エタノールと水の混合物、エタノール、水およびイソプロパノールの混合物、または上記混合物中のPVPの溶液であり得る。好ましいエタノールと水の混合物は約50/50から約99/1(%w/w)の範囲であり、最も好ましくはそれは約94/6(%w/w)である。エタノール、水およびイソプロパノールの好ましい混合物は約45/45/5から約98/1/1(%w/w/w)、最も好ましくは約88.5/5.5/6.0から約91.5/4.5/4.0(%w/w/w)の範囲である。上記の混合物中のPVPの好ましい濃度は、約5から約30重量%、好ましくは約15から約25%、より好ましくは約16から約22%の範囲である。
【0076】
当分野で用いられる造粒、乾燥および混合の多くの方法、例えば、流動床中のスプレー造粒、高剪断ミキサー中の湿式造粒、融解造粒、流動床ドライヤーでの乾燥、フリーフォールまたはタンブルブレンダー中の混合、一穿孔または回転錠剤プレスでの錠剤への圧縮を斟酌すべきである。
【0077】
顆粒の製造は、有機造粒工程に適した標準装置上で行い得る。最終混合物の製造および錠剤の圧縮も標準装置上で行い得る。
【0078】
例えば、工程(1)は高剪断造粒機、例えば、Collette Gralにより行うことができ;工程(2)は流動床ドライヤーで行うことができ;工程(3)はフリーフォールミキサー(例えばコンテナブレンダー、タンブルブレンダー)により行うことができ;そして工程(4)は乾式圧縮法、例えば、回転錠剤プレスを使用して行うことができる。
上記の通り、本核錠剤を所望によりフィルムコートしてよい。
【0079】
多形の変化に関するアリスキレンの高い吸湿性および水感受性のために、水の使用は、上記の理由のために(無定形状態、低い化学的安定性)、原体の多形の変化を防止するために好ましくは避けるべきである。該問題の解決は、有機フィルムコーティング法の適用である。
【0080】
驚くべきことに、標準フィルムコート組成を使用した水性フィルムコーティング法を、多形の変化なしにアリスキレン核錠剤に適用できることが判明した。
【0081】
本フィルムコートは、好ましくはポリマーとしてのHPMC、着色剤としての酸化鉄色素、二酸化チタン、軟化剤としてのPEGおよび抗粘着剤としてのタルクから成る。着色剤または染料の使用は、見かけの向上および組成物の同定のために働き得る。使用に適当な他の染料は、カロチノイド、クロロフィルおよびレーキを含む。
【0082】
フィルムコーティング条件は、錠剤核が多量の水を取り込まず、錠剤内の原体が水滴と接触を始めないことを確実にすべきである。これは、錠剤核に接触する水分量を減少させる方法パラメーター設定により達成される。
【0083】
本発明の固体経口投与形製剤は、収縮期もしくは拡張期または両方の血圧の低下に有用である。本発明が有用である状態は、高血圧(悪性、本態性、腎血管性、糖尿病性、孤立性収縮期、または他の二次的タイプのいずれであれ)、鬱血性心不全、狭心症(安定または不安定のいずれであれ)、心筋梗塞、アテローム性動脈硬化症、糖尿病性腎症、糖尿病性心筋症(diabetic cardiac myopathy)、腎不全、末梢血管疾患、左室肥大、認知障害(例えばアルツハイマー)および卒中、頭痛および慢性心不全を含むが、これらに限定されない。
【0084】
本発明は、同様に高血圧(悪性、本態性、腎血管性、糖尿病性、孤立性収縮期、または他の二次的タイプのいずれであれ)、鬱血性心不全、狭心症(安定または不安定のいずれであれ)、心筋梗塞、アテローム性動脈硬化症、糖尿病性腎症、糖尿病性心筋症、腎不全、末梢血管疾患、左室肥大、認知障害、例えば、アルツハイマー、卒中、頭痛および慢性心不全の処置法であって、このような処置を必要とするヒト患者に、治療的有効量の本発明の固体経口投与形製剤を投与することを含む、方法に関する。
【0085】
本発明は、同様に、高血圧(悪性、本態性、腎血管性、糖尿病性、孤立性収縮期、または他の二次的タイプのいずれであれ)、鬱血性心不全、狭心症(安定または不安定のいずれであれ)、心筋梗塞、アテローム性動脈硬化症、糖尿病性腎症、糖尿病性心筋症、腎不全、末梢血管疾患、左室肥大、認知障害、例えば、アルツハイマー、卒中、頭痛および慢性心不全の処置用医薬の製造のための、本発明の固体経口投与形製剤の使用に関する。
【0086】
本発明は、同様に、本発明の固体経口投与形製剤を含む、高血圧(悪性、本態性、腎血管性、糖尿病性、孤立性収縮期、または他の二次的タイプのいずれであれ)、鬱血性心不全、狭心症(安定または不安定のいずれであれ)、心筋梗塞、アテローム性動脈硬化症、糖尿病性腎症、糖尿病性心筋症、腎不全、末梢血管疾患、左室肥大、認知障害、例えば、アルツハイマー、卒中、頭痛および慢性心不全の処置用医薬組成物に関する。
【0087】
最終的に、活性剤および投与すべき特定の製剤の正確な用量は、多くの因子、例えば、処置すべき状態、所望の処置期間および活性剤の抄出速度に依存する。例えば、必要な活性剤の量およびその放出速度は、どの程度長く血漿中の特定の活性剤濃度が治療効果のために許容されるレベルで残るかを測定する、既知のインビトロおよびインビボ法に基づき決定できる。
【0088】
上記は、その好ましい態様を含み、本発明を十分に開示する。ここに具体的に開示した態様の修飾および改善は、添付の特許請求の範囲の範囲内である。さらなる労作なく、当業者は、前記の記載を使用して、本発明をその完全な程度まで利用できると考える。故に、ここの実施例は、単なる説明と解釈すべきであり、いかなる方法でも本発明の範囲を限定するものではない。
【実施例】
【0089】
実施例1:
アリスキレン150mg(遊離塩基)非被覆錠の組成、mg/単位。
【表1】

【0090】
アリスキレン150mg(遊離塩基)非被覆錠の組成、重量%。
【表2】

【0091】
アリスキレン150mg(遊離塩基)非被覆錠の組成、mg/単位(内部/外部相に分割)。
【表3】

【0092】
アリスキレン150mg(遊離塩基)非被覆錠の組成、重量%(内部/外部相に分割)。
【表4】

【0093】
実施例2:
アリスキレン(投与形態3)フィルムコート錠の組成、mg/単位。
【表5】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
治療的有効量のアリスキレン、または薬学的に許容されるその塩を含む、固体経口投与形製剤であって、該活性成分が、経口投与形製剤の重量に基づいて46重量%以上の量で含まれている、固体経口投与形製剤。
【請求項2】
該活性成分が48重量%以上の量で含まれている、請求項1記載の固体経口投与形製剤。
【請求項3】
該活性成分が46から60重量%の範囲の量で含まれている、請求項1記載の固体経口投与形製剤。
【請求項4】
該活性成分が全てアリスキレン、または薬学的に許容されるその塩から成り、単位投与形態あたり、約75から約600mgの範囲の遊離塩基の量で含まれている、請求項3記載の固体経口投与形製剤。
【請求項5】
該活性成分が全てアリスキレン、または薬学的に許容されるその塩から成り、そして単位投与形態あたり約75から約300mgの範囲の遊離塩基の量で含まれている、請求項4記載の固体経口投与形製剤。
【請求項6】
該アリスキレンがそのヘミ−フマル酸塩の形であり、単位投与形態あたり約83、約166または約332mgの量で含まれている、請求項5記載の固体経口投与形製剤。
【請求項7】
該投与形製剤がさらに増量剤を含む、請求項6記載の固体経口投与形製剤。
【請求項8】
該増量剤が微結晶性セルロースである、請求項7記載の固体経口投与形製剤。
【請求項9】
該投与形製剤がさらに崩壊剤を含む、請求項7記載の固体経口投与形製剤。
【請求項10】
該投与形製剤がさらに滑剤を含む、請求項9記載の固体経口投与形製剤。
【請求項11】
該投与形製剤がさらに流動促進剤を含む、請求項10記載の固体経口投与形製剤。
【請求項12】
該投与形製剤がさらに結合剤を含む、請求項11記載の固体経口投与形製剤。
【請求項13】
高血圧、鬱血性心不全、狭心症、心筋梗塞、アテローム性動脈硬化症、糖尿病性腎症、糖尿病性心筋症(diabetic cardiac myopathy)、腎不全、末梢血管疾患、左室肥大、認知障害、卒中、頭痛および慢性心不全の処置用の、請求項12記載の固体経口投与形製剤。
【請求項14】
高血圧、鬱血性心不全、狭心症、心筋梗塞、アテローム性動脈硬化症、糖尿病性腎症、糖尿病性心筋症、腎不全、末梢血管疾患、左室肥大、認知障害、卒中、頭痛および慢性心不全の処置用の、請求項1記載の固体経口投与形製剤。
【請求項15】
高血圧、鬱血性心不全、狭心症、心筋梗塞、アテローム性動脈硬化症、糖尿病性腎症、糖尿病性心筋症、腎不全、末梢血管疾患、左室肥大、認知障害、卒中、頭痛および慢性心不全の処置法であって、それを必要とする患者に治療的有効量の請求項1記載の固体経口投与形製剤を投与することを含む、方法。
【請求項16】
高血圧、鬱血性心不全、狭心症、心筋梗塞、アテローム性動脈硬化症、糖尿病性腎症、糖尿病性心筋症、腎不全、末梢血管疾患、左室肥大、認知障害、卒中、頭痛および慢性心不全の処置法であって、それを必要とする患者に治療的有効量の請求項12記載の固体経口投与形製剤を投与することを含む、方法。
【請求項17】
高血圧、鬱血性心不全、狭心症、心筋梗塞、アテローム性動脈硬化症、糖尿病性腎症、糖尿病性心筋症、腎不全、末梢血管疾患、左室肥大、認知障害、卒中、頭痛および慢性心不全の処置用医薬の製造のための、請求項1記載の固体経口投与形製剤の使用。
【請求項18】
高血圧、鬱血性心不全、狭心症、心筋梗塞、アテローム性動脈硬化症、糖尿病性腎症、糖尿病性心筋症、腎不全、末梢血管疾患、左室肥大、認知障害、卒中、頭痛および慢性心不全の処置用医薬の製造のための、請求項12記載の固体経口投与形製剤の使用。
【請求項19】
請求項12記載の固体経口投与形製剤の製造法であって:
1)活性成分と添加剤を混合し、そして該成分を造粒液と共に造粒し;
2)得られた顆粒を乾燥させ;
3)乾燥した顆粒を外相賦形剤と混合し;
4)得られた混合物を圧縮して錠剤核としての経口投与形態を形成させ;そして
5)所望により得られた錠剤核をコーティングしてフィルムコート錠を得る
ことを含む、方法。
【請求項20】
工程(1)における添加剤が増量剤、崩壊剤および結合剤から選択され;そして工程(3)における外相賦形剤が増量剤、崩壊剤、滑剤および流動促進剤から選択される、請求項19記載の方法。

【公開番号】特開2012−211152(P2012−211152A)
【公開日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−129230(P2012−129230)
【出願日】平成24年6月6日(2012.6.6)
【分割の表示】特願2007−503280(P2007−503280)の分割
【原出願日】平成17年3月16日(2005.3.16)
【出願人】(504389991)ノバルティス アーゲー (806)
【Fターム(参考)】