説明

有機導電層、パターン又はプリントの作製のためのUV−光重合可能な組成物

液体媒体中の溶液又は分散系としてのポリアニオン及び置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマーならびに少なくとも2個のビニル基を有する少なくとも1種の化合物を含んでなる組成物であって、ここで該液体媒体は少なくとも1種の非−水性溶媒を含み、30重量%より少ない水を含み;そして該組成物は、0.1重量%より多い置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマーを含み、且つ該組成物がUV−光重合を開始させることができる少なくとも1種のビニル−化合物及び/又は少なくとも1種のUV−光開始剤を含む故に、UV−光重合可能である組成物;組成物の組成を有するインキ;組成物の調製方法;組成物を用いて物体上に層又はパターンを作製するための方法;ならびにそれを用いて作製される層、パターン又はプリント。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、有機導電層、パターン又はプリントの作製のためのUV−光重合可能な組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
特許文献1は:表面を有するプラスチック支持体;該プラスチック支持体の表面上の、式
【0003】
【化1】

【0004】
[式中、R及びRは互いに独立して水素又はC1−4アルキル基を示すか、あるいは一緒になって場合により置換されていることができるC1−4アルキレン基、好ましくは場合によりアルキル−置換されていることができるメチレン基、場合によりC1−12アルキル−もしくはフェニル−置換されていることができる1,2−エチレン基、1,3−プロピレン基又は1,2−シクロヘキシレン基を形成し、そしてAnはポリアニオンである]
の単位から構成されるポリチオフェンである第1層;ならびに電離放射線への暴露により硬化され得るプレポリマーである第2層を含んでなる帯電防止要素を開示している。
【0005】
特許文献2は、ポリチオフェン塩、ポリチオフェンAnを含有し、ここでポリチオフェン塩のポリチオフェンは式
【0006】
【化2】

【0007】
の正に帯電した及び非帯電の繰り返し単位を含有し、ここでR及びRは互いに独立して水素又はC−Cアルキル基を示すか、あるいは一緒になって場合により置換されていることができるC−Cアルキレン基を形成し、そしてAnはポリアニオンを示すポリチオフェン調製物及び分子当たりに少なくとも2個の(メタ)アクリロイル基を含有し、且つ電離放射線により硬化され得る(メタ)アクリロイル基−含有プレポリマーを含有するコーティング組成物の混合物を開示している。特許文献2はさらに、適した放射線
−硬化可能なコーティング組成物の例が、分子当たりに少なくとも2個の(メタ)アクリロイル基、好ましくは2〜4個の(メタ)アクリロイル基を含有し、且つポリエステル、ポリエーテル、ポリエポキシド化合物、脂肪族ポリオール、ポリウレタン及びビニルポリマーに由来する(メタ)アクリロイル基−含有プレポリマーであることを開示している。特許文献2は、好ましい(メタ)アクリレートプレポリマーが、ジカルボン酸と二官能性もしくはもっと高次の(higher)官能基性ポリオール及び(メタ)アクリル酸の共沸エステル化により得られるようなポリエステル(メタ)アクリレートであること、ならびに特許文献3に従って脂肪族第1級アミン及びエトキシル化又はプロポキシル化ポリオールの(メタ)アクリル酸エステルから得られるようなアミン−修飾ポリエーテルアクリレートを、(メタ)アクリロイル基を含有するプレポリマーとしてさらに利用できることも開示している。さらに特許文献2は、水性媒体からコーティングされるポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−含有層をUV−硬化する発明の実施例を開示している。
【0008】
特許文献4は:a)約80〜99.5重量パーセントの官能基化フィルム−形成性ポリマーマトリックス;及びb)該マトリックス中に分散された約0.5〜20重量パーセントの本質的に導電性のポリマーを含んでなる組成物を開示しており;ここで官能基化フィルム−形成性マトリックスは、該組成物における導電率を約10〜約1010オーム/平方の5桁(5 orders of magnitude)より低い範囲内に制御し、且つウレタン、エポキシ、グリコール、ヒドロキシル、ポリエステル、エトキシレート及びプロポキシレートより成る群から選ばれる少なくとも1つの官能基を含有するアクリレート及びメタクリレートより成る群から選ばれる。特許文献4はさらに、本質的に導電性のポリマーをポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリ(フェニレンビニレン)、ポリ(アリーレンビニレン)、ポリ(イソチアナフタレン)及びそれらの置換誘導体より成る群から選ぶことができること、ならびに組成物は高エネルギー放射線電子ビーム、X−線、UV−線、マイクロ波放射線、赤外線、コロナ放電、ガンマ線及び熱を用いて硬化可能であることを開示している。さらに特許文献4は、非−水性媒体からコーティングされるポリアニリン−含有層をUV−硬化する発明の実施例を開示している。特許文献4は、特定の置換ポリチオフェンを開示していない。
【0009】
特許文献5は:導電性ポリマーへの前駆体を含んでなる組成物を含んでなる構造を開示しており、ここで該前駆体は共有結合架橋及び溶媒溶媒和性強化官能基を含み、該架橋可能な官能基は水素結合官能基ならびにヒドロキシエチル及びヒドロキシメチル基より成る群から選ばれる化学的架橋可能な官能基より成る群から選ばれる。
【0010】
2002年にY−B Kim et al.は、Polymers for Advanced Technologies,volume 13(7),pages 522−526において(非特許文献1)、ポリアミニリン(polyaminiline)/ドデシルベンゼンスルホン酸(DBSA)がコーティングされた導電性ミクロゲルを含有するUV−硬化透明フィルムを報告している。
【0011】
特許文献6は、(A)ポリアニリンを構成するアニリン構造の1〜10モル%に不飽和二重結合を有するスルホン−含有化合物をドーピングすることにより得られるポリアニリン誘導体ならびに(B)光重合可能な開始剤(例えばベンゾイン又はベンジル)ならびに好ましくは(C)アクリレート及び/又はメタクリレート[例えばジエチレングリコール(メタ)アクリレート]を配合することにより得られる組成物を開示しており、不飽和二重結合を有するスルホン基−含有化合物は、好ましくは2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸である。さらに特許文献6は、非−水性媒体からコーティングされるポリアニリン−含有層をUV−硬化する発明の実施例を開示している。
【0012】
特許文献7は、導電性パターンを作製するための材料を開示しており、該材料は支持体
及び露光変異可能(differentiable)な要素を含んでなり、該露光変異可能な要素はポリアニオン及び置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマーを含有する最外層及び場合により該最外層と連続する第2層を含み;且つここで該最外層及び/又は該場合による第2層は、露出されると該最外層の非露出部分に対して該最外層の露出部分の除去性を変えることができる感光性成分を含有することを特徴とする。特許文献7は、水性媒体からコーティングされるポリ(3,4−エチレンジオキシ−チオフェン)−含有層をUV−架橋する発明の実施例を開示しており、そして480Ω/平方まで低い表面抵抗を有する導電層が報告され、この表面抵抗は、結合剤の不在下で以下の組成物:
【0013】
【表1】

【0014】
がコーティングされた層を用い、PRINTONTM CDL 1502i UV接触露出装置(AGFA−GEVAERT N.V.から)において、2mW/cmで30〜75秒間露出(=0.06〜0.15 J/cmの露出)すると実現される。
【0015】
特許文献8は導電性パターンの作製のための材料を開示しており、該材料は支持体及び露光変異可能な要素を含んでなり、該露光変異可能な要素はポリアニオン及び置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマーを含有する導電率強化最外層及び場合により該最外層と連続する第2層を含み;そしてここで該最外層及び/又は該場合による第2層は、露出されると該最外層の非露出部分に対して該最外層の露出部分の導電率を下げることができるモノジアゾニウム塩を含有することを特徴とする。特許文献8は、水性媒体からコーティングされるポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−含有層をモノジアゾ−化合物を用いてUV−架橋し、表面抵抗を上昇させる結果を生ずる発明の実施例を開示している。
【0016】
特許文献9は、導電性ミクロゲルに基づいて3〜30重量%の導電性ポリマー合成のためのモノマー及び1〜20重量%のドーパントを、有機溶液に基づいて5〜60重量%ミクロゲル粒子を含有する有機溶液の15〜80重量%に加え;そして該モノマーを0〜80℃の温度で、水溶液に基づいて1〜40重量%の酸化重合触媒を含有する水溶液の2〜40重量%を加えながら重合させることを含んでなる、導電性ミクロゲルの製造方法を開示しており、ここでポリマーはミクロゲル粒子の表面上に吸着する。特許文献9はさらに、コーティング用途のために、該発明の導電性ミクロゲルを、導電率及びコーティングのために必要な物理的性質に依存して種々の結合剤、例えばポリウレタン樹脂、ポリアクリル樹脂、熱硬化性アルキド樹脂及び放射線硬化性ビニルモノマーもしくはオリゴマーと組み合わせることができ、ミクロゲルは結合剤と一緒になって乾燥中に(塗料の形態で)三次元構造内に保持され得ることを開示している。
【0017】
特許文献10は、写真平版法を用いてパターン形成することにより緩衝層及びルミネセント層を含んでなるエレクトロルミネセント層を形成する段階を少なくとも2回繰り返し、それによりパターン形成されたエレクトロルミネセント層を含んでなるエレクトロルミネセント要素を製造することを含んでなる、エレクトロルミネセント要素の製造方法を開示しており、該方法は:最下層として第1の緩衝層を含んでなる第1のパターン部分を形成し;そして該第1のパターン部分を含む領域内における第2の緩衝層形成のための溶液をコーティングする段階を含んでなり、該第1の緩衝層は該第2の緩衝層形成のための溶液と非混和性である。特許文献10はさらに、少なくとも1種の光触媒ならびに熱−及び/又は光−硬化可能な結合剤を含んでなる緩衝層形成のためのコーティング液から第1の緩衝層を形成することができ、第1の緩衝層は緩衝層形成のための水溶性コーティング液から形成され、そして第1のルミネセント層はルミネセント層形成のための非−水性コーティング液から形成されることを開示している。さらに特許文献10は、緩衝層形成のための水溶性コーティング液は有機材料を含有することができ、それはポリスチレンスルホン酸を含むポリ−3,4−アルケンジオキシチオフェン又はその誘導体であることができることを開示している。そのような緩衝層の導電率に関する情報は特許文献10中に与えられていない。
【0018】
特許文献11は、導電性及びスクラッチ抵抗性を有する導電性且つスクラッチ−抵抗性UV−硬化可能組成物を開示しており、それは1.3重量%の固体を有する4〜5.9重量%のポリチオフェンに基づく導電性ポリマー水溶液、7〜9.9重量%のUV−オリゴマー、82〜88重量%の有機溶媒、0.4〜0.8重量%の光開始剤及び0.2〜0.05重量%のスクラッチ−抵抗性添加物を含み、ここで有機溶媒はn−プロピルアルコール、メチルセロソルブ、プロピレングリコールメチルエーテル及びジアセトンアルコールより成る群から選ばれる少なくとも1つであり、ここで光開始剤はα−ヒドロキシシクロヘキシルフェニル−メタノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルメチルアセトフェノン、ベンゾフェノン及びベンゾインより成る群から選ばれ、且つここでスクラッチ−抵抗性添加物はエトキシル化シリコーンであり、且つここでUV−硬化可能組成物は、コーティングフィルムに形成されると4Hもしくはそれより高い硬度、10Ω/平方より低い表面抵抗及び96%より高い可視光透過率を有する。1.3重量%の固体を有する4〜5.9重量%のポリチオフェンに基づく導電性ポリマー水溶液は、UV−硬化可能組成物中における<0.052〜<0.0767重量%のポリチオフェンの濃度に相当し、それは、1.3重量%の濃度がポリチオフェンのみではないすべての固体に相当するからである。特許文献11は、導電性及びスクラッチ抵抗性を有する導電性且つスクラッチ−抵抗性UV−硬化可能組成物も開示しており、それはポリスチレンスルホネートがドーピングされた1.3重量%の固体を含有する4〜5.9重量%のポリチオフェンに基づく導電性ポリマー水溶液、7〜9.9重量%のU−DPPAとDPHAの混合物、82〜88重量%の有機溶媒、0.4〜0.8重量%の光開始剤としてのα−ヒドロキシシクロヘキシルフェニル−メタノン及び0.2〜0.05重量%のスクラッチ−抵抗性添加物としてのエトキシル化シリコーンを含み、且つここでそれは、コーティングフィルムに形成されると4Hもしくはそれより高い硬度、10Ω/平方より低い表面抵抗及び96%より高い可視光透過率を有する。ポリスチレンスルホネートがドーピングされた1.3重量%の固体を含有する4〜5.9重量%のポリチオフェンに基づく導電性ポリマー水溶液は、UV−硬化可能組成物中における<0.052〜<0.0767重量%のポリチオフェンの濃度に相当し、それは、この重量がポリスチレンスルホネートを含むからである。
【0019】
特許文献12は、溶媒系中に溶解又は分散されたフォトポリマー及び導電性ポリマーを含んでなる導電性組成物を開示しており、該導電性ポリマーはチオフェンモノマーを含んでなる。実施例において用いられたPEDOT/PSS分散系は、水中の1.2重量%のPEDOT/PSS(重量により1:2.46)であるBAYTRON(R)P及び水中PEDOT/PSS(重量により1:2.46)の4.0重量%分散系であるBAYTRON(R)PHSであり、組成物中の水の濃度は40重量%より高く、PEDOT−濃度は0.08〜0.2重量%であった。
【0020】
特許文献13は、水及び場合により置換されていることができるポリチオフェンを含んでなる混合物における溶媒の交換方法を開示しており、その方法は:a)水を気化させるのに適した条件下の容器中で少なくとも1種の溶媒を加熱し;b)加熱された溶媒を、水
及び場合により置換されていることができるポリチオフェンを含んでなる混合物と接触させ、接触は混合物から水の少なくとも一部を蒸気として除去するのに十分であり;そしてc)混合物から除去される水を溶媒と交換することを含んでなる。
【0021】
特許文献14は、有機溶媒中に場合により置換されていることができるポリチオフェンを含有する分散系(dispersion)又は溶液の調製方法を開示しており、その方法は:a)場合により置換されていることができるポリチオフェンを含んでなる水性分散系又は溶液に水−混和性有機溶媒又は水−混和性溶媒混合物を加え;そして
b)段階a)から生ずる混合物から水の少なくともいくらかを除去し、それにより分散系又は溶液を形成する
ことを含み;そして分散系又は溶液は、含水率が低いか又は無水の有機溶媒中にポリチオフェンAnイオン錯体を含んでなり、ここでポリチオフェンは式(I):
【0022】
【化3】

【0023】
の繰り返し単位を含んでなるポリマーであり、その少なくともいくらかは正に帯電しており、且つ式中、Yは−(CH−CR(CH−又は場合により置換されていることができる1,2−C−C−シクロアルキレン基であり、そしてR及びRは、互いに独立して水素、ヒドロキシメチル、場合により置換されていることができるC−C20−アルキル基又は場合により置換されていることができるC−C14−アリールであり、m及びnは同一又は異なり、0〜3の整数であり、且つここでAnは有機ポリ酸のアニオンである。
【0024】
特許文献15は、少なくとも2つの異なる有機溶媒の溶媒混合物中の有機半導体の溶液及び/又は分散系を開示しており、それは(A)溶媒のそれぞれは独立して200℃より低い沸点及び15℃より低いか又はそれと等しい融点を示し、(B)溶媒の少なくとも1つは140℃〜200℃の沸点を示し、(C)用いられる溶媒はベンジル性CH−又はCH−基を含有せず、(D)用いられる溶媒は第3級ブチル置換基又は2個より多いメチル置換基を含有するベンゼン誘導体ではないことを特徴とする。
【0025】
特許文献16は、2個のアルコキシ基が同一又は異なることができるか、あるいは一緒になって場合により置換されていることができるオキシ−アルキレン−オキシ架橋を示す0.08〜3.0重量%の3,4−ジアルコキシチオフェンのポリマー又はコポリマー、ポリアニオン及び少なくとも1種の非−水性溶媒を含有する組成物の、該(3,4−ジアルコキシチオフェン)のポリマー又はコポリマー及び該ポリアニオンの水中の分散系からの調製方法を開示しており、それは実質的に酸素の不在下で調製され、以下の順序で:i)該非−水性溶媒の少なくとも1つを該(3,4−ジアルコキシチオフェン)のポリマー又はコポリマー及び該ポリアニオンの該水性分散系と混合し;そしてii)段階i)で調製される混合物から、その中の含水率が少なくとも65重量%減少するまで水を蒸発させる段階を含んでなる。
【0026】
特許文献17は、2個のアルコキシ基が同一又は異なることができるか、あるいは一緒になって場合によりアルキル、アルコキシ、アルキルオキシアルキル、カルボキシ、アルキルスルホナト、アルキルオキシアルキルスルホナト及びカルボキシエステル基より成る
群から選ばれる置換基で置換されていることができるオキシ−アルキレン−オキシ架橋を示す0.08〜3.0重量%の3,4−ジアルコキシチオフェンのポリマー又はコポリマー、ポリアニオン及び少なくとも1種のポリヒドロキシ非−水性溶媒を含有する組成物の、該(3,4−ジアルコキシチオフェン)のポリマー又はコポリマー及び該ポリアニオンの水中の分散系からの調製方法を開示しており、それは以下の順序で:i)該非−水性溶媒の少なくとも1つを該(3,4−ジアルコキシチオフェン)のポリマー又はコポリマー及び該ポリアニオンの該水性分散系と混合し;そしてii)段階i)で調製される混合物から、その中の含水率が少なくとも65重量%減少するまで水を蒸発させる段階を含んでなる。
【0027】
ポリチオフェン及び置換ポリチオフェン−含有層のUV−硬化に関する先行技術は、もっぱら水性媒体、すなわち少なくとも50重量%の水を有する媒体からコーティングされる層のみに関する。しかしながら、水はそのようなスクリーン印刷インキから蒸発してメッシュの目詰まり及び比較的厚い導電層を生じ、0.1重量%より高いポリチオフェン及び/又は置換ポリチオフェンのポリチオフェン濃度を有する水性UV−硬化可能インキを用いて作製されるプリントは、高いヘイズを有する劣った質のプリントを示す。
【0028】
先行技術:
今日までに、以下の先行技術の文書が出願人に既知である:
1994年12月13日に公開された特許文献1
1999年12月21日に公開された特許文献2
2000年8月8日に公開された特許文献4
2001年2月27日に公開された特許文献5
1988年9月8日に公開された特許文献3
2002年7月に公開された非特許文献1
1999年6月29日に公開された特許文献6
2002年1月24日に公開された特許文献7
2003年1月3日に公開された特許文献8
2002年6月4日に公開された特許文献9
2006年1月12日に公開された特許文献10
2006年8月3日に公開された特許文献11
2007年5月31日に公開された特許文献12
2002年8月29日に公開された特許文献13
2002年9月19日に公開された特許文献14
2002年9月19日に公開された特許文献15
2003年6月12日に公開された特許文献16
2003年6月12日に公開された特許文献17
1995年12月13日に公開された特許文献18
2000年5月24日に公開された特許文献19
1999年における非特許文献2
2000年における非特許文献3
1999年における非特許文献4
1999年における非特許文献5
1997年における非特許文献6
【先行技術文献】
【特許文献】
【0029】
【特許文献1】米国特許第5,372,924号明細書
【特許文献2】米国特許第6,004,483号明細書
【特許文献3】ドイツ特許第3 706 355A号明細書
【特許文献4】米国特許第6,099,757号明細書
【特許文献5】米国特許第6,193,909号明細書
【特許文献6】日本特許第11−172103A号明細書
【特許文献7】国際公開第02/06898A号パンフレット
【特許文献8】国際公開第03/001537A号パンフレット
【特許文献9】米国特許第6,399,675号明細書
【特許文献10】米国特許第2006/0008742A1号明細書
【特許文献11】国際公開第2006/080639A1号パンフレット
【特許文献12】国際公開第07/061559A2号パンフレット
【特許文献13】国際公開第02/067273A1号パンフレット
【特許文献14】国際公開第02/072660A1号パンフレット
【特許文献15】国際公開第02/072714A1号パンフレット
【特許文献16】国際公開第03/048228A1号パンフレット
【特許文献17】国際公開第03/048229A1号パンフレット
【特許文献18】欧州特許第0 686 662A2号明細書
【特許文献19】欧州特許第1 003 179A1号明細書
【非特許文献】
【0030】
【非特許文献1】Y−B.Kim et al.著,Polymers for Advanced Technologies,volume 13(7),2002年,522−526
【非特許文献2】Handbook of Oligoo−and Polythiophenes,D.Fichou編集,Wiley−VCH,Weinheim,1999年
【非特許文献3】L.Groenendaal et al.著,Advanced Materials,volume 12,2000年,481−494
【非特許文献4】L.J.Kloeppner et al.著,Polymer Preprints,volume 40(2),1999年,792
【非特許文献5】P.Schottland et al.著,Synthetic Metals,volume 101,1999年,7−8
【非特許文献6】D.M.Welsh et al.著,Polymer Preprints,volume 38(2),1997年,320
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0031】
発明の側面
従って本発明の側面は、より質が高くより厚い導電層及びより低いヘイズを有するプリントの作製のためのUV−光重合可能な組成物を提供することである。
【0032】
従って本発明のさらなる側面は、より質が高くより厚い電気伝導層(electroconductive layers)及びより低いヘイズを有するプリントの作製のためのUV−光重合可能な組成物を提供することである。
【0033】
従って本発明のさらなる側面は、より質が高くより厚い導電層及びより低いヘイズを有するプリントの作製のためのUV−光重合可能なインキを提供することである。
【0034】
従って本発明のさらなる側面は、より質が高くより厚い電気伝導層及びより低いヘイズを有するプリントの作製のためのUV−光重合可能なインキを提供することである。
【0035】
本発明のさらに別の側面及び利点は、下記の記述から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0036】
発明の概略
驚くべきことに、30重量%より少ない水を含む媒体からコーティングされるか又は印刷される0.1重量%より多いポリチオフェン及び/又は置換ポリチオフェンを含んでなるUV−光重合可能な組成物は、優れた質の電気伝導層ならびに低いヘイズ及び優れた導電性を有するプリントを与える(exhibit)ことが見出された。
【0037】
本発明の側面は、液体媒体中の溶液又は分散系としてのポリアニオン及び置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマーならびに少なくとも2個のビニル基を有する少なくとも1種の化合物を含んでなる組成物により実現され、ここで該液体媒体は少なくとも1種の非−水性溶媒を含み、30重量%より少ない水を含み;そして該組成物は、0.1重量%より多い置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマーを含み、且つ該組成物がUV−光重合を開始させることができる少なくとも1種のビニル−化合物及び/又は少なくとも1種のUV−光開始剤を含む故に、UV−光重合可能である。この組成物はインキ又はペーストであることができる。
【0038】
本発明の側面は、上記の組成物の調製方法により実現され、調製方法は:少なくとも70重量%の有機溶媒を含んでなり、残りが水であるポリヒドロキシ溶媒−含有液体媒体中のポリアニオン及び置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマーの分散系又は溶液を準備し;そして少なくとも1種の光開始剤及び少なくとも1種のモノマーを加え;そして得られる混合物を混合する段階を含んでなる。
【0039】
本発明の側面は、物体上に層又はパターンを作製するための方法によっても実現され、それは:(i)液体媒体中の溶液又は分散系としてのポリアニオン及び置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマーならびに少なくとも2個のビニル基を有する少なくとも1種の化合物を含んでなる組成物を用いて該物体に層又はパターンを適用し、
ここで該液体媒体は少なくとも1種の非−水性溶媒を含み且つ30重量%より少ない水を含み;そして該組成物は、0.1重量%より多い置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマーを含み、且つ該組成物がUV−光重合を開始させることができる少なくとも1種のビニル−化合物及び/又は少なくとも1種のUV−光開始剤を含む故に、UV−光重合可能であり;(ii)該層又はパターンを場合により乾燥し;(iii)該層又はパターンを場合により加熱してその表面抵抗を低下させ;そして(iii)UV−光に暴露することにより該層又はパターンを硬化する段階を含んでなる。
【0040】
本発明の側面は、物体上に層又はパターンを作製するための上記の方法により得ることができる層又はパターンによっても実現される。
【0041】
本発明の側面は、物体上に層又はパターンを作製するための上記の方法により得ることができるプリントによっても実現される。
【0042】
好ましい態様は従属クレイムにおいて開示される。
【0043】
発明の詳細な記述
定義
アルコキシという用語は、アルコキシ基中の炭素原子のそれぞれの数に関して可能なすべての変形、すなわち3個の炭素原子の場合:n−プロピル及びイソプロピル;4個の炭素原子の場合:n−ブチル、イソブチル及び第3級ブチル;5個の炭素原子の場合:n−ペンチル、1,1−ジメチル−プロピル、2,2−ジメチルプロピル及び2−メチル−ブチルなどを意味する。
【0044】
オキシアルキレンアルコキシという用語は、アルキレン基により連結された2個の酸素原子を意味する。アルキレン基は置換もしくは非置換炭化水素基、例えば−(CH−基であり、ここでnは1〜4の整数であり、それはアルコキシ、アリールオキシ、アルキル、アリール、アルカリール、アルキルオキシアルキル、アルキルオキシアルカリール、アルキルオキシアリール、ヒドロキシ、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアミノ、スルホ又はアルキルスルホ基で置換されていることができる。
【0045】
特定のポリマーと結び付けて用いられる誘導体という用語は、アルキル、アルコキシ、アルキルオキシアルキル、カルボキシ、アルキルスルホナト及びカルボキシエステル基で置換されたその変形を指す。
【0046】
本発明の開示において用いられるUV−光開始剤という用語は、200〜400nmの領域内の波長を有する光に暴露されると、少なくとも1個のビニル基を含有する化合物の重合を開始させることができる非−ビニル化合物を意味する。
【0047】
本発明の開示において用いられる少なくとも2個のビニル基を有するUV−硬化可能な化合物という用語は、200〜400nmの領域内の波長を有する光に暴露されると、光重合を経ることができる化合物である。
【0048】
本発明の開示において用いられる液体媒体という用語は、少なくとも2個のビニル基を有する少なくとも1種の化合物及び場合による少なくとも1種の光開始剤を除く液体媒体を意味する。
【0049】
本発明の開示において用いられる透明という用語は、可視入射光の少なくとも70%を、それを拡散させることなく透過させる性質を有することを意味する。
【0050】
本発明の開示において用いられる半透明という用語は、光の通過を許すがそれを拡散させ、向こう側にある物体を明白に見えないようにすることを意味する。
【0051】
電気伝導性という用語は、10Ω/平方(square)より低い表面抵抗率を有することを意味する。帯電防止材料は、10〜1011Ω/平方の範囲内の表面抵抗率を有し、電極として使用することができない。
【0052】
電気伝導性パターンという用語は、本発明に従って最外層の非−除去領域により構成されるパターンを意味し、それは電気伝導性であるか、又は後−処理により電気伝導性にされ得る。
【0053】
導電率強化、すなわち表面抵抗低下という用語は、例えば高沸点液体、例えばジ−もしくはポリヒドロキシ−及び/又はカルボキシ基あるいはアミド又はラクタム基を含んでなる有機化合物と接触させ、場合により続いて高められた温度、好ましくは100〜250℃において好ましくは1〜90秒間加熱して導電率を上昇させることにより導電率を強化するプロセスを指す。あるいはまた、≧15の誘電率を有する非プロトン性化合物、例えばN−メチル−ピロリジノンの場合、100℃より低い温度を用いることができる。そのような導電率強化はポリチオフェンにおいて観察され、最外層の形成の間又はそれに続いて起こり得る。そのような処理に特に好ましい液体は、欧州特許出願第686 662号明細書及び欧州特許出願第1 003 179号明細書に開示されているようなN−メチル−ピロリジノン及びジエチレングリコールである。
【0054】
「支持体」という用語は「自立性材料」を意味し、支持体上にコーティングされ得るがそれ自身は自立性でない「層」とそれを区別することができる。それは露光変異可能な要素への接着のために必要な処理又はそれを助けるために適用される層も含む。
【0055】
本発明の開示において用いられる柔軟性という用語は、例えばドラムのような湾曲した物体の湾曲に、損傷を受けることなく従うことができることを意味する。
【0056】
本開示において用いられるPEDOTは、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)を示す。
【0057】
本開示において用いられるPSSは、ポリ(スチレンスルホン酸)又はポリ(スチレンスルホネート)を示す。
【0058】
組成物
本発明の側面は、液体媒体中の溶液又は分散系としてのポリアニオン及び置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマーならびに少なくとも2個のビニル基を有する少なくとも1種の化合物を含んでなる組成物により実現され、ここで該液体媒体は少なくとも1種の非−水性溶媒を含み、30重量%より少ない水を含み;そして該組成物は、0.1重量%より多い置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマーを含み、且つ該組成物がUV−光重合を開始させることができる少なくとも1種のビニル−化合物及び/又は少なくとも1種のUV−光開始剤を含む故に、UV−光重合可能である。
【0059】
本発明に従う組成物の第1の態様に従い、組成物はさらに1個のビニル基を有する少なくとも1種の化合物を含み、それは該少なくとも2個のビニル基を有する少なくとも1種の化合物と共重合することができる。
【0060】
1個のビニル基を有する適した化合物には:
【0061】
【表2】

【0062】
が含まれる。
# Cray ValleyのSartomer部門から
Degussaから
【0063】
本発明に従う組成物の第2の態様に従い、UV−光重合を開始させることができる少なくとも1種のビニル−化合物は、少なくとも2個のビニル基を有する。
【0064】
本発明に従う組成物の第3の態様に従い、組成物はインキ又はペーストである。
【0065】
本発明に従う組成物の第4の態様に従い、組成物は、コーティング温度で0.1s−1のせん断速度において5〜200Pasの粘度を有する。スクリーン印刷用途のために、組成物は好ましくはせん断減粘性であり、コーティング温度で100s−1において0.2〜5Pasの範囲内の粘度を有する、すなわち組成物は非−ニュートン性であり、強力にチキソトロープ性である。
【0066】
本発明に従う組成物の第5の態様に従い、組成物は0.15重量%より多い置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマーを含む。
【0067】
本発明に従う組成物の第6の態様に従い、組成物は0.2重量%より多い置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマーを含む。
【0068】
本発明に従う組成物の第7の態様に従い、組成物は15重量%より多くない置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマー、好ましくは10重量%より多くない置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマー、そして特に好ましくは5重量%より多くない置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマーを含む。
【0069】
本発明に従う組成物の第8の態様に従い、組成物は、コーティングされて乾燥されると、可視分光領域内で0.08の光学濃度において5000Ω/平方より低い表面抵抗を実現することができ、好ましくは可視分光領域内で0.08の光学濃度において2000Ω/平方より低い表面抵抗を実現することができ、そして特に好ましくは可視分光領域内で0.08の光学濃度において1000Ω/平方より低い表面抵抗を実現することができる。
【0070】
適した組成物に結合剤、増粘剤、充填剤、顔料及び染料、消泡剤及び界面活性剤を導入することもできる。
【0071】
例えば透明電極の作製に用いられる上記のペースト中にBAYERからの黒色顔料であるLEVACRYL(R)A−SFのような顔料を、コーティングされている層厚さにおいて非−透明性を与えるのに十分な重量で導入することにより、非−透明組成物を実現することができる。他の適した黒色顔料は、DEGUSSAからのカーボンブラック分散系であるKL1925及びMIKUNIからのカーボンブラック分散系であるMHI Black 8102Mならびに二酸化チタン顔料である。
【0072】
着色染料又は顔料、例えばRhodamine 6G、銅フタロシアニン及びフタロシアニン顔料、例えばBAYERからのブルー−グリーン顔料であるFlexonyl(R)Blau BZGを導入することにより、透明着色組成物を実現することができる。
【0073】
適した消泡剤はエタノール及びShin−Etsuからのシリコーン消泡剤X50860Aである。
【0074】
好ましい界面活性剤はアニオン性及び非−イオン性界面活性剤であり、非−イオン性界面活性剤が特に好ましい。好ましい非−イオン性界面活性剤は、エトキシル化/フルオロアルキル界面活性剤、ポリエトキシル化シリコーン界面活性剤、ポリシロキサン/ポリエーテル界面活性剤、ポリシロキサン/ポリエステル界面活性剤、ポリシロキサン界面活性剤、置換アセチレン界面活性剤、ヒュームドシリカ、アルキルフェニル−ポリエーテル界面活性剤、アルキルポリエーテル界面活性剤、アルキルポリグルコシド界面活性剤、ポリエトキシル化界面活性剤及びフッ素−含有非−イオン性界面活性剤より成る界面活性剤の群から選ばれ、ポリシロキサン界面活性剤、ポリシロキサン−ポリエーテル界面活性剤及びアルキルフェニル−ポリエーテル界面活性剤が特に好ましい。
【0075】
適した非−イオン性界面活性剤は:
界面活性剤番号01=ZONYL(R)FSN、DuPontからの水中のイソプロパノ
ールの50重量%溶液中の、x=0〜約25であるF(CFCF
1−9CHCHO(CHCHO)Hの40重量%溶
液;
界面活性剤番号02=ZONYL(R)FSN 100、DuPontからの、x=0〜
約25であるF(CFCF1−9CHCHO(CH
O)H;
界面活性剤番号03=ZONYL(R)FS300、DuPontからのフッ素化界面活
性剤の40重量%水溶液;
界面活性剤番号04=ZONYL(R)FSO、DuPontからの水中のエチレングリ
コールの50重量%溶液中の、y=0〜約15であるF(CF
1−7CHCHO(CHCHO)Hの50重量%
溶液;
界面活性剤番号05=ZONYL(R)FSO 100、式:F(CFCF1−7
CHCHO(CHCHO)Hを有し、ここでy=0〜約
15であるDuPontからのエトキシル化非−イオン性フルオロ
−界面活性剤の混合物;
界面活性剤番号06=TEGOGLIDE(R)410、Goldschmidtからの
ポリシロキサン−ポリエーテルコポリマー界面活性剤;
界面活性剤番号07=GoldschmidtからのTEGO FLOW(R)ATF;界面活性剤番号08=TEGOGLIDE(R)ZG400、Goldschmidtか
らのポリシロキサン−ポリエーテルコポリマー界面活性剤;
界面活性剤番号09=TEGOWET(R)、Goldschmidtからのポリシロキ
サン−ポリエステルコポリマー界面活性剤;
界面活性剤番号10=TEGOWET(R)260、Goldschmidtからのエチ
レングリコール−B−プロピレングリコール−B−シロキサンシロ
キサンブロックコポリマー界面活性剤;
界面活性剤番号11=FLUORAD(R)FC431:3MからのCF(CF
SO(C)N−CHCO−(OCHCHOH;
界面活性剤番号12=FLUORAD(R)FC126、3Mからのペルフルオロカルボ
ン酸のアンモニウム塩の混合物;
界面活性剤番号13=ポリオキシエチレン−10−ラウリルエーテル
界面活性剤番号14=Baysilone Paint Additive MA、Ba
yerからのシリコーン油
界面活性剤番号15=BYK(R)307、BYK Chemieからのポリシロキサン
−ポリエーテル界面活性剤;
界面活性剤番号16=BYK(R)310、BYK Chemieからのポリエステルジ
メチルシロキサン界面活性剤;
界面活性剤番号17=SURFYNOL(R)465、Air Productsからの
アルキル−ポリエーテル−アセチレン界面活性剤;
界面活性剤番号18=SURFYNOL(R)104PG50、Air Product
sからのプロピレングリコール中の2,4,7,9−テトラメチル
−5−デシン−4,7−ジオール;
界面活性剤番号19=SURFYNOL(R)420、Air Productsからの
アルキル−ポリエーテル−アセチレン界面活性剤;
界面活性剤番号20=SURFYNOL(R)485、Air Productsからの
アルキル−ポリエーテル−アセチレン界面活性剤;
界面活性剤番号21=SURFYNOL(R)DF75、Air Productsから
の2%ヒュームドシリカ;
界面活性剤番号22=OLIN 10G、OLIN Corporationからのノニ
ルフェニル−ポリエーテル界面活性剤;
界面活性剤番号23=EMULGEN(R)109P、KAO Corporation
からのドデシルポリエーテル界面活性剤;
界面活性剤番号24=SILWET(R)L7607、OSI Specialitie
s Beneluxからのポリシロキサン−ポリエーテル界面活性
剤;
界面活性剤番号25=SILWET(R)L7602、OSI Specialitie
s Beneluxからのポリシロキサン−ポリエーテル界面活性
剤;
界面活性剤番号26=SILWET(R)L77、OSI Specialities
Beneluxからのポリシロキサン−ポリエーテル界面活性剤;
界面活性剤番号27=SYNPERONIC(R)A7、UNIQUEMAからのアルキ
ルポリエーテルの混合物;
界面活性剤番号28=SD131G1、CESALPINA CHEMICALS SP
Aからのヒドロキシアルキルソルビトールグルコシド界面活性剤
界面活性剤番号29=GLUCOPON(R)650EC、HENKELからのC8−C
14脂肪酸ポリグルコシドの混合物;
である。特に好ましい非−イオン性界面活性剤は、ZONYL(R)FSO 100である。
【0076】
好ましいアニオン性界面活性剤は、アンモニウム、アルカリイオン又は遊離の酸としてのスルホ、カルボキシ又はリン酸基で置換されたフルオロ界面活性剤、アンモニウム、アルカリイオン又は遊離の酸としてのスルホ、カルボキシ又はリン酸基で置換されたテトラフルオロエチレン−B−アルキレンオキシド−B−コポリマーのブロックコポリマー、ペルフルオロ−アルキルカルボン酸又はペルフルオロ−アルキルカルボン酸のアルカリもしくはアンモニウム塩より成る界面活性剤の群から選ばれる。
【0077】
適したアニオン性界面活性剤は:
界面活性剤番号30=ZONYL(R)7950、DuPontからのフッ素化界面活性
剤;
界面活性剤番号31=ZONYL(R)FSA、DuPontからの水中のイソプロパノ
ールの50重量%溶液中のF(CFCF1−9CHCH
SCHCHCOOLiの25重量%溶液;
界面活性剤番号32=ZONYL(R)FSE、DuPontからの水中のエチレングリ
コールの70重量%溶液中の、x=1又は2であり;y=2又は1
であり;且つx+y=3である[F(CFCF1−7CH
CHO]P(O)(ONHの14重量%溶液;
界面活性剤番号33=ZONYL(R)FSJ:DuPontからの水中のイソプロパノ
ールの25重量%溶液中の、x=1又は2であり;y=2又は1で
あり;且つx+y=3であるF(CFCF1−7CHCH
O]P(O)(ONHの炭化水素界面活性剤とのブレン
ドの40重量%溶液;
界面活性剤番号34=ZONYL(R)FSP、DuPontからの水中のイソプロパノ
ールの69.2重量%溶液中の、x=1又は2であり;y=2又は
1であり且つx+y=3である[F(CFCF1−7CH
CHO]P(O)(ONHの35重量%溶液;
界面活性剤番号35=ZONYL(R)UR:DuPontからの、x=1又は2であり
;y=2又は1であり且つx+y=3である[F(CFCF
1−7CHCHO]P(O)(OH)
界面活性剤番号36=ZONYL(R)TBS:DuPontからの水中の酢酸の4.5
重量%溶液中のF(CFCF3−8CHCHSOHの
33重量%溶液;
界面活性剤番号37=ペルフルオロ−オクタン酸のアンモニウム塩
である。
【0078】
(3,4−ジアルコキシチオフェン)のポリマー又はコポリマー
本発明の側面は、液体媒体中の溶液又は分散系としてのポリアニオン及び置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマーならびに少なくとも2個のビニル基を有する少なくとも1種の化合物を含んでなる組成物により実現され、ここで該液体媒体は少なくとも1種の非−水性溶媒を含み、30重量%より少ない水を含み;そして該組成物は、0.1重量%より多い置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマーを含み、且つ該組成物がUV−光重合を開始させることができる少なくとも1種のビニル−化合物及び/又は少なくとも1種のUV−光開始剤を含む故に、UV−光重合可能である。
【0079】
本発明に従う組成物の第9の側面に従い、置換チオフェンのポリマー又はコポリマーは、2個のアルコキシ基が同じか又は異なることができるか、あるいは一緒になって場合により置換されていることができるオキシ−アルキレン−オキシ架橋を示す3,4−ジアルコキシチオフェンのポリマー又はコポリマーである。
【0080】
本発明に従う組成物の第10の態様に従い、3,4−ジアルコキシチオフェンは式
【0081】
【化4】

【0082】
を有し、式中、R及びRのそれぞれは独立して水素又はC1−4アルキル基を示すか
、あるいは一緒になって場合により置換されていることができるC1−4アルキレン基又はシクロアルキレン基を示す。好ましくは、R及びRは一緒になって、アルキル、アルコキシ、アルキルオキシアルキル、カルボキシ、アルキルスルホナト及びカルボキシエステル基で置換されたオキシ−アルキレン−オキシ架橋を示す。
【0083】
本発明に従う組成物の第11の態様に従い、(3,4−ジアルコキシチオフェン)のポリマー又はコポリマーは:ポリ(3,4−メチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4−メチレシンジオキシ−チオフェン)誘導体、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4−エチレシンジオキシ−チオフェン)誘導体、ポリ[3,4−(プロピレンジオキシ)−チオフェン]、ポリ[3,4−(プロピレンジオキシ)−チオフェン]誘導体、ポリ(3,4−ブチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ブチレンジオキシチオフェン)誘導体及びそれらを用いるコポリマーより成る群から選ばれる。
【0084】
本発明に従う組成物の第12の態様に従い、置換チオフェンのポリマーは、2個のアルコキシ基が一緒になって、場合により置換されていることができるオキシ−アルキレン−オキシ架橋を示し、それは1,2−エチレン基、場合によりアルキル−置換されていることができるメチレン基、場合によりC1−12アルキル−又はフェニル−置換されていることができる1,2−エチレン基、1,3−プロピレン基又は1,2−シクロヘキシレン基であるポリ(3,4−ジアルコキシ−チオフェン)である。
【0085】
そのようなポリマーは、Handbook of Oligo−and Polythiophenes,D.Fichou編集,Wiley−VCH,Weinheim,1999年に;L.Groenendaal et al.によりAdvanced Materials,volume 12,2000年,481−494頁に;L.J.Kloeppner et al.によりPolymer Preprints,volume 40(2),1999年,792頁に;P.Schottland et al.によりSynthetic Metals,volume 101,1999年,7−8頁に;及びD.M.Welsh et al.によりPolymer Preprints,volume 38(2),1997年,320頁に開示されている。
【0086】
ポリアニオン化合物
本発明のエレクトロルミネセント装置の第1及び第2の導電性電極において用いるためのポリアニオン化合物は、欧州特許出願第440 957号明細書に記載されており、高分子量カルボン酸、例えばポリアクリル酸、ポリメタクリル酸又はポリマレイン酸及びポリスルホン酸、例えばポリ(スチレンスルホン酸)が含まれる。これらのポリカルボン酸及びポリスルホン酸は、ビニルカルボン酸及びビニルスルホン酸と他の重合可能なモノマー、例えばアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル及びスチレンとのコポリマーであることもできる。本発明に従うエレクトロルミネセント装置の第1及び第2の導電性電極において用いるための特に好ましいポリアニオン化合物は、ポリ(スチレンスルホン酸)及びそのスチレンとのコポリマーである。
【0087】
液体媒体
本発明に従う組成物の第13の態様に従い、液体媒体は20重量%より少ない水を含む。
【0088】
本発明に従う組成物の第14の態様に従い、液体媒体は15重量%より少ない水、好ましくは10重量%より少ない水、そして特に好ましくは5重量%の水を含む。
【0089】
本発明に従う組成物の第15の態様に従い、液体媒体は少なくとも0.5重量%の水、そして好ましくは少なくとも1重量%の水を含む。
【0090】
本発明に従う組成物の第16の態様に従い、少なくとも1種の非−水性溶媒は、アルコール、ケトン、アレン、エステル、エーテル及びそれらの混合物、例えばメタノール、エタノール、2−プロパノール、ブタノール、イソ−アミルアルコール、オクタノール及びセチルアルコールのようなアルコール;エチレングリコール及びグリセリンのようなグリコール;N−メチルピロリドン;メトキシ−プロパノール;及び2−プロパノン及び2−ブタノンのようなケトンより成る群から選ばれる。
【0091】
本発明に従う組成物の第17の態様に従い、少なくとも1種の非−水性溶媒は、グリコールエーテル又は環状エーテル、例えばテトラヒドロフランである。
【0092】
本発明に従う組成物の第18の態様に従い、少なくとも1種の非−水性溶媒は、ジ−もしくはポリヒドロキシ−及び/又はカルボキシ基あるいはアミド又はラクタム基含有有機化合物である。そのような有機化合物の例は、N−メチル−2−ピロリジノン;2−ピロリジノン;1,3−ジメチル−2−イミダゾリドン;N,N,N’,N’−テトラメチル−ウレア;ホルムアミド;糖アルコール又は糖誘導体、例えばアラビノース、サッカロース、グルコース、フルクトース及びラクトース;ジ−もしくはポリアルコール、例えばソルビトール、キシリトール、マンニトール、マンノース、ガラクトース、ソルボース、グルコン酸、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジ−もしくはトリ(エチレングリコール)、1,1,1−トリメチロール−プロパン、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2,3−プロパントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール;ならびに芳香族ジ−もしくはポリアルコール、例えばレゾルシノールである。
【0093】
本発明に従う組成物の第19の態様に従い、少なくとも1種の非−水性溶媒は、15より高い誘電率を有する非プロトン性化合物である。そのような化合物の例は、N−メチル−ピロリドン、ジメチルスルホキシド及びジメチルホルムアミドである。
【0094】
本発明に従う組成物の第20の態様に従い、非−水性溶媒は1,2−プロパンジオール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、N−メチルピロリジノン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、グリセロール、ヘキシレングリコール及びカルビトールアセテートより成る群から選ばれる。
【0095】
本発明に従う組成物の第21の態様に従い、非−水性溶媒は親水性である。
【0096】
少なくとも2個のビニル基を有する化合物
本発明に従う組成物の第22の態様に従い、少なくとも2個のビニル基を有する少なくとも1種の化合物は、例えばN−ビニル−カルバゾール又はビニル−アントラセン基とUV−硬化可能である。
【0097】
本発明に従う組成物の第23の態様に従い、少なくとも2個のビニル基を有する化合物は、アクリル酸、メタクリル酸、アクリレート及びメタクリレート基より成る群から選ばれる基を含む。
【0098】
本発明に従う組成物の第24の態様に従い、少なくとも2個のビニル基を有する化合物は、脂肪族化合物である。
【0099】
本発明に従う組成物の第25の態様に従い、少なくとも2個のビニル基を有する化合物は、親水性である。
【0100】
少なくとも2個のビニル基を有する適した化合物には:
【0101】
【表3】

【0102】
が含まれる。
#Cray ValleyのSartomer部門から
【0103】
UV−光開始剤
本発明に従う組成物の第26の態様に従い、少なくとも1種の光開始剤はベンゾイン、ベンゾインエーテル、ベンジル、ベンジルケタール誘導体、α−ジアルコキシアセトフェノン、α−ヒドロキシ−アルキル−フェノン、α−アミノ−アルキル−フェノン、アシル−ホスフィンオキシド、ベンゾフェノン、ベンゾフェノン誘導体、キサントン、アミン、ベンズアントロン(BZA)、チオキサントン誘導体、チオキサントン、チオチタノセスアミン(thiotitanoces amines)及びMichler’s ケトン誘導体 4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン(BEABP)より成る群から選ばれる。
【0104】
本発明の組成物中で用いるのに適したUV−光開始剤は、水−含有親水性環境と適合性でなければならず、且つ用いられるUV−光源と適合するUV−光吸収を有していなければならない。さらに、本発明の組成物中で用いるのに適したUV−光開始剤は、好ましくは短時間の乾燥/加熱段階に供される時に、例えば130℃で3分間加熱される時に蒸発せず、昇華せず、分解せず、あるいは実質的にそれらの活性を他の経路で失わない。
【0105】
本発明に従う組成物の第27の態様に従い、少なくとも1種の光開始剤は、130℃に加熱される場合に3分より長い半減期を有する。
【0106】
適したUV−光開始剤には低分子量分子及びオリゴマーの両方、例えばLambert
i Spaにより製造されるESACURE(R)範囲(range)のオリゴマー光開始剤が含まれる。さらに、適したUV−光開始剤にカチオン性及びフリーラジカルUV−光開始剤も含まれる。
【0107】
本発明の組成物中で用いるのに適したUV−光開始剤には:
【0108】
【表4】

【0109】
【表5】

【0110】
が含まれる。
【0111】
本発明に従う組成物の第28の態様に従い、少なくとも1種の光開始剤は、モノジアゾニウム塩、マルチジアゾニウム塩及びジアゾニウム塩を含んでなる樹脂を除く。
【0112】
結合剤
本発明に従う組成物の第29の態様に従い、組成物はさらに少なくとも1種の結合剤を含む。この結合剤は、本発明に従う組成物を用いて作製される帯電防止又は電気伝導層の成分を一緒に結びつけ、支持体上の非−平面構造をより良くコーティングできるようにする。この結合剤は、本発明の方法に従って調製される組成物の粘度も上昇させることができる。
【0113】
本発明に従う組成物の第30の態様に従い、組成物はさらに、ポリアクリレート、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、スルホン酸基を有するカルボキシレート−含有コポリマー、ヒドロキシ−修飾アクリル酸コポリマー及びポリ(ビニルアルコール)より成る群から選ばれる少なくとも1種の結合剤を含む。
【0114】
本発明のPEDOT/PSS−含有組成物のための典型的な分散媒、例えば87重量%の1,2−プロパンジオール、9重量%のジエチレングリコール、3重量%の脱イオン水、0.5重量%のZONYL(R)FSO及び0.5重量%のシリコーン消泡剤 X50860Aに0.1重量%の特定の結合剤を加えることにより、結合剤の適切性を評価した。そのような分散媒中に0.1重量%の程度まで溶解する結合剤は、本発明に従う組成物のために適しているとみなされた。
【0115】
特に適した結合剤は:
結合剤01=CARBOPOL(R)ETD−2623、B.F.Goodrichから
のポリアルケニルポリエーテルで架橋されたアクリル酸のホモ−及びコポリ
マー;
結合剤02=CARBOPOL(R)Aqua 30、B.F.Goodrichからの
アクリル酸とアクリル酸エチルのコポリマーのラテックス;
結合剤03=AMBERGUM(R)3021、Hercules Inc.からのカル
ボキシメチルセルロース;
結合剤04=LUVISKOL(R)K30、BASFからのポリビニルピロリドン;
結合剤05=Shin−Etsu Chemical Companyからのヒドロキシ
アルキルセルロースメチルプロピルエーテル;
結合剤06=KLUCEL(R)L、Hercules Inc.からのヒドロキシプロ
ピルセルロース;
結合剤07=NEOCRYL(R)BT24、Zenicaからのアクリレートに基づく
水性ラテックス;
結合剤08=AQUACER(R)503、BYC Ceraからのアクリレートに基づ
く水性ラテックス;
結合剤09=POLYPHOBE(R)TR117、Union Carbideからの
アクリレートに基づく水性ラテックス;
結合剤10=AMOREX(R)CR2900、Westvaco Corporati
onからのアクリレートに基づく水性ラテックス;
結合剤11=CRX−8057−45、Westvaco Corporationから のアクリレートに基づく水性ラテックス;
結合剤12=PRIMALTM EP−5380、Rohm and Haasからの5
4重量%アクリレートに基づく水性ラテックス;
結合剤13=JAGOTEX(R)KEM1020、Ernst Jager Chem
.Rohstoffe GmbHからの58重量%アクリレートに基づく水
性ラテックス;
結合剤14=PERMUTEX(R)PS−34=320、Stahl Holland
BVからの54重量%アクリレートに基づく水性ラテックス;
結合剤15=JAGOTEX(R)KEM4009、Ernst Jager Chem
.Rohstoffe GmbHからの55重量%アクリレートコポリマー
水性ラテックス;
結合剤16=GOOD RITE(R)K797、B.F.Goodrichからの50
重量%アクリル酸−AMPSコポリマー水性ラテックス;
結合剤17=GOOD RITE(R)K−7058、B.F.Goodrichからの
50重量%水溶性アクリル酸ポリマー;
結合剤18=NARLEX(R)DX2020、Alco Chemicalからのアク
リル酸/スチレンコポリマーラテックス;
結合剤19=ALCOPERSE(R)725、Alco Chemicalからのアク
リル酸/スチレンコポリマーラテックス;
結合剤20=CARBOPOL(R)EP2、B.F.Goodrichからの18.1
重量%非−架橋メタクリレート酸/アクリル酸エチルコポリマーラテック
ス;
結合剤21=WACKER CHEMIEからの97.5〜99.5%加水分解されたポ
リ(ビニルアルコール)
結合剤22=DISPERCOLLTM U VP KA 8481、BAYERからの
ポリエステルウレタンコポリマー分散系
結合剤23=NEOREZTM R9330、DSMからの非−イオン性ポリウレタン−
ポリエステル
結合剤24=VYLONALTM MD1220、TOYOBOからの25重量%水性コ
ポリエステル分散系
結合剤25=VYLONALTM MD1245、TOYOBOからの30重量%水性コ
ポリエステル分散系
結合剤26=VYLONALTM MD1480、TOYOBOからの25重量%水性コ
ポリエステル分散系
結合剤27=EASTEKTM 1200、Eastmanからのスルホポリエステル
である。
【0116】
結合剤1、2及び20は、PEDOT/PSS−含有率に無関係に、分散系の粘度に非常に強い影響を有する。
【0117】
顔料及び染料
本発明に従う組成物の第31の態様に従い、組成物はさらに顔料又は染料を含む。それにより着色又は非−透明組成物が実現される。着色染料又は顔料、例えばジアゾ及びフタロシアニン顔料を導入することにより、透明着色組成物を実現することができる。
【0118】
黒色顔料、例えばBAYERからのLEVANYL(R)A−SF、BAYERからのLEVANYL(R)NLF、Degussaからのカーボンブラック分散系であるKL1925及びMikuniからのカーボンブラック分散系であるMHI Black 8102Mあるいは二酸化チタン顔料を、コーティングされている層厚さにおいて非−透明性を与えるのに十分な重量で導入することにより、非−透明組成物を実現することもできる。
【0119】
適した顔料は:
【0120】
【表6】

【0121】
【表7】

【0122】
組成物の調製方法
本発明の側面は、本発明に従う組成物の調製方法により実現され、調製方法は:少なく
とも70重量%の有機溶媒を含んでなり、残りが水であるポリヒドロキシ−溶媒−含有液体媒体中のポリアニオン及び置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマーの分散系又は溶液を準備し;そして少なくとも1種の光開始剤及び少なくとも1種のモノマーを加え;そして得られる混合物を混合する段階を含んでなる。この組成物はインキ又はペーストであることができる。
【0123】
本発明に従う組成物の調製方法の第1の態様に従い、インキ又はペーストはスクリーン−印刷インキ又はペーストである。
【0124】
本発明に従う組成物の調製方法の第2の態様に従い、成分の混合は35℃かもしくはそれより低い温度で行われ、30℃かもしくはそれより低い温度が好ましい。
【0125】
本発明に従う組成物の調製方法の第3の態様に従い、少なくとも1種の開始剤は、少なくとも1種のモノマー中の溶液又は分散系として加えられる。
【0126】
本発明に従う組成物の調製方法の第4の態様に従い、溶媒が加えられる。
【0127】
本発明に従う組成物の調製方法の第5の態様に従い、界面活性剤が加えられる。
【0128】
本発明に従うインキ又はペーストの調製方法の第6の態様に従い、接着促進剤が加えられる。
【0129】
本発明に従う組成物の調製方法の第7の態様に従い、消泡剤、例えばエタノールが加えられる。
【0130】
物体上に層又はパターンを作製するための方法
本発明の側面は、物体上に層又はパターンを作製するための方法によっても実現され、それは:(i)液体媒体中の溶液又は分散系としてのポリアニオン及び置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマーならびに少なくとも2個のビニル基を有する少なくとも1種の化合物を含んでなる組成物を用いて該物体に層又はパターンを適用し、ここで該液体媒体は少なくとも1種の非−水性溶媒を含み且つ30重量%より少ない水を含み;そして該組成物は、該組成物がUV−光重合を開始させることができる少なくとも1種のビニル−化合物及び/又は少なくとも1種のUV−光開始剤を含む故に、UV−光重合可能であり;(ii)該層又はパターンを場合により乾燥し;(iii)該層又はパターンを場合により加熱してその表面抵抗を低下させ;そして(iii)UV−光に暴露することにより該層又はパターンを硬化する段階を含んでなる。
【0131】
層又はパターンを、その表面抵抗を低下させるために加熱する段階は、例えば置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマーを、高沸点液体、例えばジ−もしくはポリヒドロキシ−及び/又はカルボキシ基あるいはアミド又はラクタム基を含んでなる有機化合物の存在下に、高められた温度、好ましくは100〜250℃において、好ましくは1〜90秒間加熱することにより、層又はパターンの導電率を強化するプロセスである。あるいはまた、≧15の誘電率を有する非プロトン性化合物、例えばN−メチル−ピロリジノンが存在する場合、100℃より低い温度を用いることができる。そのような処理に特に好ましい液体は、欧州特許出願第686 662号明細書及び欧州特許出願第1
003 179号明細書に開示されているようなN−メチル−ピロリジノン及びジエチレングリコールである。
【0132】
本発明に従う物体上に層又はパターンを作製するための方法の第1の態様に従い、方法はさらに、ポリアニオン及び置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマ
ーの水溶液又は水性分散系から、ポリアニオン及び置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマーの水溶液又は水性分散系中の水を少なくとも1種の非−水性溶媒で置き換えることにより、少なくとも1種の非−水性溶媒及び30重量%より少ない水を含んでなる液体媒体中のポリアニオン及び置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマーの溶液又は分散系を調製する段階を含む。この水の置き換えは、国際公開第02/067273A号パンフレット、国際公開第02/072660A号パンフレット、国際公開第02/072714A1号パンフレット、国際公開第03/048228A号パンフレット及び国際公開第03/048229A号パンフレットに開示されている方法のいずれよっても行なうことができる。
【0133】
本発明に従う物体上に層又はパターンを作製するための方法の第2の態様に従い、UV−光への暴露に続き、層又はパターンを高沸点液体、例えばジ−もしくはポリヒドロキシ−及び/又はカルボキシ基あるいはアミド又はラクタム基を含んでなる有機化合物と接触させ、続いて高められた温度で加熱することにより、導電率強化に供する。
【0134】
本発明に従う物体上に層又はパターンを作製するための方法の第3の態様に従い、段階(ii)及び(iii)は加熱段階において一緒に行なわれ、その間に層又はパターンの表面抵抗は低下し、且つ該層又はパターンは、好ましくは120℃又はそれより低い温度で乾燥され、110℃又はそれより低い温度が特に好ましい。
【0135】
本発明に従う物体上に層又はパターンを作製するための方法の第4の態様に従い、該層又はパターンは実質的に透明である。
【0136】
本発明に従う物体上に層又はパターンを作製するための方法の第5の態様に従い、該組成物の適用のために用いられる方法は、印刷法である。
【0137】
本発明に従う物体上に層又はパターンを作製するための方法の第6の態様に従い、該組成物の適用のために用いられる方法は:スクリーン印刷、フレキソグラフ印刷、スタンプ印刷、タンポン印刷、グラビア印刷、平版印刷及びオフセット印刷より成る群から選ばれる印刷法である。
【0138】
物体
本発明に従う方法の第7の態様に従い、物体は透明又は半透明支持体である。
【0139】
本発明に従う方法の第8の態様に従い、物体は硬質又は柔軟性であり、ガラス、ガラス−ポリマーラミネート、ポリマーラミネート、熱可塑性ポリマー又はジュロプラスチック(duroplastic)ポリマーから成る。薄い柔軟性支持体の例は、セルロースエステル、三酢酸セルロース、ポリプロピレン、ポリカーボネート又はポリエステルから作られるものであり、ポリエチレンテレフタレート又はポリエチレンナフタレン−1,4−ジカルボキシレートが特に好ましい。
【0140】
層又はパターン
本発明の側面は、本発明に従う物体上に層又はパターンを作製するための方法により得られ得る層又はパターンにより実現される。
【0141】
本発明に従う層又はパターンの第1の態様に従い、層又はパターンは電極である。
【0142】
本発明に従う層又はパターンの第2の態様に従い、層又はパターンは耐水性である。
【0143】
本発明に従う層又はパターンの第3の態様に従い、層又はパターンは透明である。
【0144】
プリント
本発明の側面は、本発明に従う物体上に層又はパターンを作製するための方法により得られ得るプリントにより実現される。
【0145】
本発明に従うプリントの第1の態様に従い、プリントは電極である。
【0146】
本発明に従うプリントの第2の態様に従い、プリントは耐水性である。
【0147】
本発明に従うプリントの第3の態様に従い、プリントは透明である。
【0148】
工業的用途
本発明に従う組成物及びインキを、多数の用途のための優れた接着性、耐磨耗性、耐水性及び溶媒抵抗性を有するUV−光重合可能な導電層、パターン及びプリントの作製において用いることができる。
【実施例】
【0149】
下記で比較実施例及び本発明の実施例により本発明を例示する。これらの実施例中で与えられるパーセンテージ及び比率は、他にことわらなければ重量による。
【0150】
【表8】

【0151】
下塗り層番号01(V664/14)は、組成:
【0152】
【表9】

【0153】
を有する。
【0154】
PEDOTペースト01
本発明の実施例において記述されるPEDOTペーストの調製のための出発材料は、国際公開第03/048227A1号パンフレットに開示されている通りに、実質的に酸素の不在下で調製される1:2.46のPEDOT対PSSの重量比を含んでなるPEDOT/PSSの1.2重量%水性分散系であった。
【0155】
64kgのPEDOT/PSSの1.2重量%水性分散系、86.4kgの1,2−プロパンジオール及び8.727kgのジエチレングリコールから、国際公開第03/048228A号パンフレットに開示されている方法を用い、PEDOT/PSSの0.830重量%分散系の実質的に水を含まない分散系(2.0重量%の水)の92.5kgを調製した。
【0156】
PEDOTペースト
本発明の実施例において記述されるPEDOTペーストの調製のための出発材料は、国際公開第03/048227A1号パンフレットに開示されている通りに、実質的に酸素の不在下で調製される1:2.46のPEDOT対PSSの重量比を含んでなるPEDOT/PSSの1.14重量%水性分散系であった。
【0157】
64kgのPEDOT/PSSの1.065重量%水性分散系、86.4kgの1,2−プロパンジオール及び9.6kgのジエチレングリコールから、国際公開第03/048228A号パンフレットに開示されている方法を用い、PEDOT/PSSの0.789重量%分散系の実質的に水を含まない分散系(2.1重量%の水)の92.5kgを調製した。
【0158】
PEDOTペースト03
本発明の実施例において記述されるPEDOTペーストの調製のための出発材料は、国際公開第03/048227A1号パンフレットに開示されている通りに、実質的に酸素の不在下で調製される1:2.46のPEDOT対PSSの重量比を含んでなるPEDOT/PSSの1.2重量%水性分散系であった。
【0159】
PEDOTペースト04は、上記のPEDOT/PSSの1.2重量%水性分散系をジエチレングリコール、n−プロパノール、Zonyl(R)FSO100及び結合剤01と混合し、水酸化アンモニウムを加えてpHを調整し、それにより以下の組成を有するPEDOTペースト04を与えることにより調製された:
【0160】
【表10】

【0161】
比較実施例1−9
国際公開第03/048227A1号パンフレットに開示されている通りに、実質的に酸素の不在下で調製される1:2.4のPEDOT:PSSの重量比を有するPEDOT/PSSの1.2重量%水性分散系を用い、比較実施例1−9の組成物を調製した。
【0162】
比較実施例1−9の組成物の組成を下記の表1に示す。
【0163】
【表11】

【0164】
比較実施例1−9の組成物を6、12及び24μmの湿潤厚さまでコーティングし、ベルトオーブン中で80℃において10分間乾燥し、次いで6000Wの出力、200−400nm領域における発光及び27cmの有効露出長を有するD−バルブUV−ランプを持つ、Fusion Systems Ltd.からのモデルDRSE−120 Conveyorに、20m/分において6回通過させることにより、硬化した。20m/分の処理量でのこの装置におけるUV−出力は:UVA=320−390nm;UVB=280−320nm;UVC=250−260nm;及びUVV=395−445nmとしての4つの異なる透過バンドにおいて、以下の通りに評価された:UVA=5007mWcm−2;UVB=1333mWcm−2;UVC=91mWcm−2;UVV=4831mWcm−2のピーク強度を以ってUVA=764mJcm−2;UVB=213mJcm−2;UVC=14mJcm−2;UVV=715mJcm−2
【0165】
比較実施例1の組成物がコーティングされた最も厚い層は1900Ω/平方の最も低い表面抵抗を与えたが、87%の可視光透過率においてであった。さらに、同じコーティング組成物を有するより薄い層は、97%の可視光透過率において15800Ω/平方の表面抵抗を与えた。これらの表面抵抗値は、30重量%より少ない水を含む液体媒体を有するインキを用いて得られる値より有意に高い。
【0166】
本発明の実施例1−4
本発明の実施例1−4の組成物を、PEDOTペースト01を用い、下記の表1に示す量で以下の通りに調製した:3000rpmで攪拌しながら3−グリシドキシプロピルトリメトキシ−シランをPEDOTペースト01に加え、次いで攪拌しながら5分間待った後、Zonyl(R)FSO100を攪拌しながら加え、次いで60分待った後にエタノールを攪拌しながらゆっくり加え、攪拌しながらさらに5分間待ってから開始剤52とモノマー6及び7の予備混合された混合物を攪拌しながら加え、最終的な組成物を与えた。得られるスクリーン印刷インキの粘度を、25℃においてBrookfield DVII+PROコーンアンドプレート粘度計(cone and plate viscometer)を用い、0.1s−1のせん断速度で決定した。本発明の実施例1−4の組成物の組成及び粘度を下記の表2に示す:
【0167】
【表12】

【0168】
本発明の実施例1−4の組成物を、300mm/秒において79メッシュを用い、支持体02上にスクリーン印刷し、次いで130℃で3分間乾燥してから、6000Wの出力、200−400nm領域における発光及び27cmの有効露出長を有するD−バルブUV−ランプを持つ、Fusion Systems Ltd.からのモデルDRSE−120 Conveyorに、本発明の実施例1の組成物の場合には9回、本発明の実施例2及び3の組成物の場合には2回ならびに本発明の実施例4の組成物の場合には1回、すべて20m/分において通過させることにより、硬化した。20m/分の処理量でのこの装置におけるUV−出力は:UVA=320−390nm;UVB=280−320nm;UVC=250−260nm;及びUVV=395−445nmとしての4つの異なる透過バンドにおいて、以下の通りに評価された:UVA=5007mWcm−2;UVB=1333mWcm−2;UVC=91mWcm−2;UVV=4831mWcm−2のピーク強度を以ってUVA=764mJcm−2;UVB=213mJcm−2;UVC=14mJcm−2;UVV=715mJcm−2
【0169】
本発明の実施例1−4の組成物と一緒に種々のメッシュを用いて得られるスクリーン−印刷されたプリントに関し、可視光フィルターを有するMacBeth TR924デンシトメーターを用い、支持体と一緒のプリントの光学濃度を透過において、可視光透過値と一緒に測定し、下記の表3に示す。
【0170】
銀が充填されたゴムを介して銅電極と線接触を形成することができる、それぞれ長さが45mmで、45mm離れ、テフロン絶縁体により隔てられた平行電極と最外層を接触させることにより、室温における表面抵抗を決定した。これは、表面抵抗の直接測定の実現を可能にする。本発明の実施例1−4の組成物と一緒に種々のメッシュを用いて得られるスクリーン印刷されたプリントに関する表面抵抗値も、下記の表3に示す。
【0171】
【表13】

【0172】
本発明の実施例4の組成物をスクリーン−印刷すると、0.445の光学濃度における
551Ω/平方の表面抵抗が実現された。
【0173】
これらのスクリーン−印刷インキは安定であり、粘度において変化がなく、且つ下記の通りにスクリーン印刷し、硬化すると実現される表面抵抗においても変化がないことが見出された。
【0174】
比較実施例10−12
比較実施例10−12の組成物を、国際公開第03/048227A1号パンフレットに開示されている通りに、実質的な酸素の不在下で調製される1:2.4のPEDOT対PSSの重量比を含んでなるPEDOT/PSSの1.2重量%水性分散系から、攪拌しながら3−グリシジルオキシプロピル−トリメトキシシラン、Zonyl(R)FSO100、N−メチル−ピロリドン及び種々のモノマー及び開始剤52を加えて比較実施例10−12の組成物を与えることにより調製した。得られるスクリーン印刷インキの25℃における粘度は、Brookfield DVII+PROコーンアンドプレート粘度計を用いて0.1s−1のせん断速度で決定するには低すぎた。比較実施例6−8の組成物の組成を下記の表4に示す:
【0175】
【表14】

【0176】
40μmのBraiveコーティングナイフを用い、支持体02 PET/V109上に層をコーティングし、80℃で10分間乾燥し、D−バルブUV−ランプを有するFusion Systems Ltd.からのモデルDRSE−120 Conveyorを用いて、20m/分の速度でUV−源(強度100%)下に3回通過させて硬化した。
【0177】
硬化されたコーティングは透明であり、硬質であり、且つ粘着性でなかった。特に、比較実施例10を用いて作製されたコーティングは、非常にスクラッチ抵抗性であることが見出された。しかしながら、すべての層は粗い表面を有し、それは、爪で10回こすることにより手動でのみスクラッチ抵抗性を決定できることを意味した。爪−こすりから得られる損傷を以下の通りに評価した:
【0178】
【表15】

【0179】
本発明の実施例5−8
本発明の実施例5−8の組成物を、PEDOTペースト02を用い、下記の表5に示す量で以下の通りに調製した:3000rpmで攪拌しながら3−グリシドキシプロピルトリメトキシ−シランをPEDOTペースト02に加え、次いで攪拌しながら5分間待った後、Zonyl(R)FSO100を攪拌しながら加え、次いで60分待った後にエタノールを攪拌しながらゆっくり加え、攪拌しながらさらに5分間待ってから開始剤52とモノマー6及び7の予備混合された混合物を攪拌しながら60分間加え、最終的な組成物を与えた。得られるスクリーン印刷インキの粘度を、25℃においてBrookfield DVII+PROコーンアンドプレート粘度計を用い、0.1s−1のせん断速度で決定した。本発明の実施例5−8の組成物の組成及び粘度を下記の表5に示す:
【0180】
【表16】

【0181】
本発明の実施例1−4の組成物を、300mm/秒において79メッシュを用い、支持体02上にスクリーン印刷し、次いで130℃で3分間乾燥してから、100%UVランプ出力において20m/分の処理量で、Technigraf GmbHからのAKTIPRINT T UVテーブルドライヤーに、本発明の実施例5、6及び7の組成物の場合には3回;及び本発明の実施例8の組成物の場合には2回通過させることにより、硬化した。5m/分の処理量でのこの装置におけるUV−出力は:UVA=320−390nm;UVB=280−320nm;UVC=250−260nm;及びUVV=395−445nmとしての4つの異なる透過バンドにおいて、以下の通りに評価された:UVA=820mWcm−2;UVB=771mWcm−2;UVC=109mWcm−2;UVV=480mWcm−2のピーク強度を以ってUVA=629mJcm−2(すなわち20m/分において158mJcm−2);UVB=577mJcm−2(すなわち20m/分において144mJcm−2);UVC=80mJcm−2(すなわち20m/分において20mJcm−2);UVV=383mJcm−2(すなわち20m/分において96mJcm−2)。
【0182】
本発明の実施例5−8の組成物を用いて得られるスクリーン−印刷されたプリントに関し、可視光フィルターを有するMacBeth TR924デンシトメーターを用いて支持体と一緒のプリントの光学濃度を透過において測定し、それを下記の表6に示す。
【0183】
本発明の実施例5−8の組成物に関し、BYK GardnerからのHaze−gardプラス装置を用いてASTM D1003に従ってプリントのヘイズを決定し、それも下記の表6に示す。
【0184】
銀が充填されたゴムを介して銅電極と線接触を形成することができる、それぞれ長さが45mmで45mm離れ、テフロン絶縁体により隔てられた平行電極と最外層を接触させ
ることにより、室温における表面抵抗を決定した。これは、表面抵抗の直接測定の実現を可能にする。本発明の実施例5−8の組成物を用いて得られるスクリーン印刷されたプリントに関する表面抵抗値も、下記の表6に示す。
【0185】
【表17】

【0186】
これらの実験は本発明の実施例1−4の実験を繰り返し、表面抵抗及び粘度に関する非常に類似の結果を有しているが、同じコーティング条件の場合に非常に低下した光学濃度により示される通り、透明性に関してずっと優れた結果を有する。
【0187】
本発明の実施例9−14
本発明の実施例9−14は、本発明の実施例8の組成物の調製方法における変動の、得られる組成物の性質への影響、そして特に一方でモノマー及び開始剤を分離して添加し、組成物の300gのバッチの調製の間にPEDOTペースト02を温めることの影響ならびに他方で予備混合されたモノマー及び開始剤を予備加熱し、組成物の900gのバッチの調製の間にPEDOTペースト02を温めることの影響を調べた。
【0188】
最初に、3−グリシドキシプロピルトリメトキシ−シラン、Zonyl(R)FSO100及びエタノールを以下の通りにPEDOTペースト02に加えた:3000rpmで攪拌しながら3−グリシドキシプロピルトリメトキシ−シランをPEDOTペースト02に加え、次いで攪拌しながら5分間待った後、Zonyl(R)FSO100を攪拌しながら加え、次いで60分待った後にエタノールを攪拌しながらゆっくり加え、本発明の実施例9−14の組成物の調製のための出発材料を与えた。
【0189】
本発明の実施例9−14の組成物の調製のためのモノマー及び開始剤の添加を下記の表7にまとめる。すべての場合に、成分の添加後に組成物を11000rpmで1時間混合した。
【0190】
【表18】

【0191】
得られるスクリーン印刷インキの粘度を、25℃においてBrookfield DVII+PROコーンアンドプレート粘度計を用い、0.1s−1のせん断速度で、粘度測定の開始から種々の時間(分)に決定した。本発明の実施例9−14の組成物の組成及び
粘度を下記の表8に示す。
【0192】
本発明の実施例9−14の組成物を、300mm/秒において79メッシュを用い、支持体02上にスクリーン印刷し、次いで130℃で3分間乾燥してから、100%UVランプ出力において20m/分の処理量で、Technigraf GmbHからのAKTIPRINT T UVテーブルドライヤーに2回通過させることにより硬化した。
【0193】
本発明の実施例9−14の組成物を用いて得られるスクリーン−印刷されたプリントに関し、可視光フィルターを有するMacBeth TR924デンシトメーターを用いて支持体と一緒のプリントの光学濃度を透過において測定し、それを下記の表7に示す。
【0194】
本発明の実施例9−14に関し、BYK GardnerからのHaze−gardプラス装置を用いてASTM D1003に従ってプリントのヘイズを決定し、それも下記の表6に示す。
【0195】
銀が充填されたゴムを介して銅電極と線接触を形成することができる、それぞれ長さが45mmで45mm離れ、テフロン絶縁体により隔てられた平行電極と最外層を接触させることにより、室温における表面抵抗を決定した。これは、表面抵抗の直接測定の実現を可能にする。本発明の実施例9−14の組成物を用いて得られるスクリーン印刷されたプリントに関する表面抵抗値も、下記の表8に示す。
【0196】
【表19】

【0197】
表面抵抗、光学濃度及び硬化性能にほとんど変動はない。本発明の実施例8、9及び12の組成物を有するプリントは、プリント中にいくらかの粒子を示した。60℃の出発温度ならびにそれぞれ40及び60℃の予備混合温度を用いる本発明の実施例11、13及び14の組成物に関する粘度は、粘度測定の開始から後の時間と共に劇的に低下し、そのような組成物はスクリーン印刷され得ないことを意味する。さらに、本発明の実施例9の組成物に関する粘度は非常に安定であったが、スクリーン印刷にはずっと低すぎた。本発明の実施例8及び12の組成物は、粘度測定の開始からの時間と共に非常に安定した粘度を示した。
【0198】
本発明の実施例15−22
本発明の実施例15−22は、本発明の実施例8の調製方法の再現性及び得られる組成物の性質への大規模化の影響を調べた。調製は、300gのバッチを1000rpmで攪拌し、5000gのバッチを1500rpmで攪拌する以外は、本発明の実施例8に関して記載した通りに行なわれた。得られる組成物の評価は、硬化が通過当たりに0.86Jcm−2の硬化エネルギーを用い、AKTIPRINT T UVテーブルドライヤーへの2回ではなくて3回の通過を含んだことを除いて、本発明の実施例8−14に記載した通りに行なわれた。表9は、組成物の調製から後24時間放置した後の実施例15−22の組成物に関する粘度測定の開始から種々の時間における粘度ならびにやはり組成物の調製から24時間後に本発明の実施例15−22の組成物を、P79メッシュを介してスクリーン−印刷して作製されるプリントの光学濃度、表面抵抗及びヘイズをまとめている。
【0199】
【表20】

【0200】
本発明の実施例20の組成物の粘度は、冷蔵庫内で3ヶ月を経て39010mPasに上昇した。積層した時に沈降は観察されず、すべてのプリントはほとんどか又は全くモト
ルを示さず、且つテープ試験に従い支持体02への優れた接着性を示した。一般に、本発明の実施例15−22の組成物の、粘度測定の開始から後の時間に伴う粘度の安定性及び性質の再現性は優れていた。すべての場合、粘度測定の間に粘度の低下が観察された。
【0201】
本発明の実施例23−31
本発明の実施例23−31の組成物を、PEDOTペースト02を用い、下記の表8に示す量で以下の通りに調製した:1000rpmで攪拌しながら3−グリシドキシプロピルトリメトキシ−シランをPEDOTペースト02に加え、次いで攪拌しながら5分間待った後、Zonyl(R)FSO100を攪拌しながら加え、次いで60分待った後にエタノールを攪拌しながらゆっくり加え、攪拌しながらさらに5分間待ってから開始剤52と表10に示すモノマーの予備混合された混合物を攪拌しながら60分間加え、最終的な組成物を与えた。
【0202】
【表21】

【0203】
得られるスクリーン印刷インキの粘度を、25℃においてBrookfield DVII+PROコーンアンドプレート粘度計を用い、0.1s−1のせん断速度で10分後に決定し、それも表8に示す。本発明の実施例23−31の組成物を、300mm/秒において79メッシュを用い、支持体02上にスクリーン印刷し、次いで130℃で3分間乾燥してから、100%UVランプ出力において20m/分の処理量で、Technigraf GmbHからのAKTIPRINT T UVテーブルドライヤーに、本発明の実施例23の組成物の場合には5回、本発明の実施例24の組成物の場合には1回、及び本発明の実施例25−31の組成物の場合には3回通過させることにより、硬化した。
【0204】
本発明の実施例23−31の組成物を用いて得られるスクリーン−印刷されたプリントに関し、可視光フィルターを有するMacBeth TR924デンシトメーターを用いて支持体と一緒のプリントの光学濃度を透過において測定し、それを下記の表11に示す。
【0205】
本発明の実施例23−31の組成物に関し、BYK GardnerからのHaze−gardプラス装置を用いてASTM D1003に従ってプリントのヘイズを決定し、それも下記の表11に示す。
【0206】
銀が充填されたゴムを介して銅電極と線接触を形成することができる、それぞれ長さが45mmで45mm離れ、テフロン絶縁体により隔てられた平行電極と最外層を接触させることにより、室温における表面抵抗を決定した。これは、表面抵抗の直接測定の実現を可能にする。本発明の実施例23−31の組成物を用いて得られるスクリーン印刷されたプリントに関する表面抵抗値も、下記の表11に示す。
【0207】
【表22】

【0208】
これらの代わりの(alternative)モノマー組み合わせのすべては、多くの場合に有意に低下したヘイズと一緒になった同等の表面抵抗を与える。
【0209】
本発明の実施例32及び33
本発明の実施例32−33の組成物を、PEDOTペースト02を用い、下記の表12に示す量で以下の通りに調製した:1000rpmで攪拌しながら3−グリシドキシプロピルトリメトキシ−シランをPEDOTペースト02に加え、次いで攪拌しながら5分間待った後、Zonyl(R)FSO100を攪拌しながら加え、次いで60分待った後にエタノールを攪拌しながらゆっくり加え、攪拌しながらさらに5分間待ってから表10に示す開始剤とモノマー6及びモノマー7の予備混合された混合物を攪拌しながら60分間加え、最終的な組成物を与えた。得られるスクリーン印刷インキの粘度を、25℃においてBrookfield DVII+PROコーンアンドプレート粘度計を用い、0.1s−1のせん断速度で10分後に決定した。本発明の実施例32及び33の組成物の組成及び粘度を、比較目的のために本発明の実施例25のそれらと一緒に下記の表12に示す:
【0210】
【表23】

【0211】
本発明の実施例32及び33の組成物を、300mm/秒において79メッシュを用い、支持体02上にスクリーン印刷し、次いで130℃で3分間乾燥してから、100%UVランプ出力において20m/分の処理量で、Technigraf GmbHからのAKTIPRINT T UVテーブルドライヤーに5回通過させることにより硬化した。
【0212】
本発明の実施例32及び33の組成物を用いて得られるスクリーン−印刷されたプリントに関し、可視光フィルターを有するMacBeth TR924デンシトメーターを用いて支持体と一緒のプリントの光学濃度を透過において測定し、それを比較目的のために本発明の実施例25の組成物に関するものと一緒に下記の表13に示す。
【0213】
本発明の実施例32及び33の組成物に関し、BYK GardnerからのHaze−gardプラス装置を用いてASTM D1003に従ってプリントのヘイズを決定し、それも比較目的のために本発明の実施例25の組成物に関するものと一緒に下記の表13に示す。
【0214】
銀が充填されたゴムを介して銅電極と線接触を形成することができる、それぞれ長さが45mmで45mm離れ、テフロン絶縁体により隔てられた平行電極と最外層を接触させることにより、室温における表面抵抗を決定した。これは、表面抵抗の直接測定の実現を可能にする。本発明の実施例32及び33の組成物を用いて得られるスクリーン印刷されたプリントに関する表面抵抗値も、比較目的のために本発明の実施例25の組成物に関するものと一緒に表13に示す。
【0215】
【表24】

【0216】
開始剤52の代わりに開始剤16及び64を用いると、ヘイズは有意により低い。本発明の実施例32及び33の組成物を用いてスクリーン−印刷されたプリントを硬化するために有意により多くのエネルギーが必要であるが、より適したUV−発光スペクトルを有するUV−源は、必要な硬化エネルギーを減少させるであろうし、長時間の硬化が、観察される表面抵抗への悪影響を有したことはもっともであり、表面抵抗は本発明の実施例25のコーティングを用いる場合のそれより有意に高いが、特に低下したヘイズが有利である用途のために、禁止的に高いわけではない。
【0217】
本発明の実施例34−43
本発明の実施例34−43の組成物を、本発明の実施例25に関して記載した通りに以下の標準的な組成で、異なるロットのPEDOTペースト02を用いて調製した、表14を参照されたい。得られるスクリーン印刷インキの粘度を、25℃においてBrookfield DVII+PROコーンアンドプレート粘度計を用い、0.2s−1のせん断速度で10分後に決定した。
【0218】
【表25】

【0219】
本発明の実施例34−40の組成物を、300mm/秒において79メッシュを用い、支持体02上にスクリーン印刷し、次いで130℃で3分間乾燥してから、本発明の実施例25、34及び36−43の場合には、100%UVランプ出力において20m/分の処理量で、Technigraf GmbHからのAKTIPRINT T UVテーブルドライヤーに1回通過させることにより硬化した。本発明の実施例35の組成物は、6000Wの出力、200−400nm領域における発光及び27cmの有効露出長を有するD−バルブUV−ランプを持つ、Fusion Systems Ltd.からのモデルDRSE−120 Conveyorに、20m/分において3回通過させることにより硬化した。
【0220】
本発明の実施例34−43及び本発明の実施例25の組成物を用いて得られるスクリーン−印刷されたプリントに関し、可視光フィルターを有するMacBeth TR924デンシトメーターを用いて支持体と一緒のプリントの光学濃度を透過において測定し、それを下記の表15に示す。
【0221】
プリントのヘイズはBYK GardnerからのHaze−gardプラス装置を用いてASTM D1003に従って決定され、2つのプリントのそれぞれについて行われる3回の測定から成る6回の測定の平均である。本発明の実施例25及び34−43の組成物に関し、ヘイズ測定値も表15に示す。
【0222】
銀が充填されたゴムを介して銅電極と線接触を形成することができる、それぞれ長さが45mmで45mm離れ、テフロン絶縁体により隔てられた平行電極と最外層を接触させることにより、室温における表面抵抗を決定した。これは、表面抵抗の直接測定の実現を可能にする。本発明の実施例25及び34−43の組成物を用いて得られるスクリーン印刷されたプリントに関する表面抵抗値も、表15に示す。
【0223】
【表26】

【0224】
異なるロットのPEDOTペースト02は、すべて硬化が容易で且つそのプリントが多くは非常に類似した低い表面抵抗を有するスクリーン−印刷インキを与えたが、プリントのヘイズは、用いられるスクリーン−印刷インキの調製に用いられるPEDOTペースト02の特定のロットに明白に強く依存する。さらに、本発明の実施例36のスクリーン−印刷インキを高せん断(11000rpm)においてさらに攪拌することは、印刷される層のヘイズに影響を有していなかった。
【0225】
BEIERSDORFからのTESA 4122テープをプリントに適用するとヘイズが消失し、それが全く表面粗さ−誘発干渉効果の故であることを示すことに気付いた。さらに、そのような表面ヘイズはいくつかの用途にとって決定的であり得るが、無機蛍りん光体に基づく発光装置の光出力に悪影響を及ぼさないし、光出力の均一性に影響もしない。
【0226】
本発明の実施例44−47
ロットEの場合の本発明の実施例37及び38及びロットFの場合の本発明の実施例39及び40のスクリーン−印刷インキに関する結果は、PEDOTペースト02の同じロットの場合に、高いヘイズ及び低いヘイズの両方を有するスクリーン−印刷インキが得られ得ることを示した。各調製物から成分の1つを順に省略し、PEDOTペースト02を1,2−プロパンジオール、ジエチレングリコール及び水の同じ混合物で希釈することにより、ヘイズの起源を調べた。これらの調製物を用いて作製されるプリントの中で、モノマー6を含まないもののみが低いヘイズを示した。これらの観察は、ヘイズがモノマー6とPEDOT/PSSの間の干渉から生じ、それはモノマー6の極性エチレンオキシ−基と高度に極性のPEDOTの間の相互作用の故であり得ることを示唆する。混合の間のせん断速度を上昇させることによって混合の程度を最適化することにより、例えば11000rpmのせん断速度で混合することにより、この影響を最小にすることができるはずであり、高いヘイズを有するプリントを避けることができるはずである。しかしながら、そのような高いせん断速度は組成物の温度を有意に上昇させ、それは製造されるスクリーン−印刷インキの性質に悪影響を及ぼし得る。
【0227】
従って、製造されるスクリーン−印刷インキの性能への温度の影響を確定するための実験を行なった。本発明の実施例25及び34−43のスクリーン−印刷インキの標準的な配合に従い、PEDOTペースト02ロットF及び標準的な調製方法を用いて、しかし11000rpmの混合速度を用いてそれぞれ20、25、30及び40℃の温度において、本発明の実施例44−47のスクリーン−印刷インキを調製した。
【0228】
本発明の実施例44−47の組成物を、300mm/秒において79メッシュを用い、支持体02上にスクリーン印刷し、次いで90℃で10分間乾燥してから、100%UVランプ出力において20m/分の処理量で、Technigraf GmbHからのAKTIPRINT T UVテーブルドライヤーに1回通過させることにより硬化した。
【0229】
本発明の実施例44−48の組成物を用いて得た支持体と一緒のプリントの光学濃度、プリントのヘイズ及びプリントの表面抵抗を本発明の実施例25及び34−43に関して記載した通りに評価し、下記の表16に示す。
【0230】
均一性の評価は、乾燥プロセスに関連するマーク(marks)の尺度であり、それはプリントがドライヤーを介して輸送される時に用いられる輸送ベルト中の金属グリッドに対応するグリッド構造として観察される。ASTM D1003に従うヘイズ測定値は大きすぎる表面積に及んで測定されるので、乾燥マークの故のヘイズにおける変動を適切に反映することができない。結局、0の評価が反射において可視のグリッド構造なしに対応し、5の評価が透過において可視の顕著なグリッド構造に対応する視覚検査試験が開発された:
【0231】
【表27】

【0232】
検査プロセスに1つより多いプリントが含まれる場合、各プリントの均一性評価の平均値を示す。均一性評価値も表16に示す。
【0233】
表16中の結果は、より低い混合温度の使用が、より高い組成物粘度の結果としての混合せん断応力における増加の故に、プリントが示すヘイズを低下させることを示す。
【0234】
【表28】

【0235】
次いで本発明の実施例25及び34−43の標準的な組成物の調製のための最適攪拌速度を確定するための実験を行なった。標準的な配合に従い、PEDOTペースト02ロットF及び標準的な調製方法を用い、それぞれ30℃の温度及びそれぞれ11000、6000、4000及び3000rpmの混合速度で、本発明の実施例49−51のスクリーン印刷インキを調製した。
【0236】
本発明の実施例49−51の組成物を、300mm/秒において79メッシュを用い、支持体02上にスクリーン印刷し、次いで90℃で10分間乾燥してから、100%UVランプ出力において20m/分の処理量で、Technigraf GmbHからのAKTIPRINT T UVテーブルドライヤーに1回通過させることにより硬化した。本発明の実施例47及び49−51の組成物を用いて得た平均ヘイズ値、平均均一性評価及び表面抵抗値を表17にまとめる。
【0237】
【表29】

【0238】
攪拌速度は、プリントの光学濃度に影響を有していない。攪拌速度の上昇は平均ヘイズを急速に減少させ、攪拌速度が2倍になるとヘイズ値が2分の1に低下する。攪拌速度を上昇させることにより混合せん断が上昇すると、表面抵抗が低下し、層の均一性も向上した。
【0239】
最後に、PEDOTペースト02のロットの粘度のプリントの性質への影響を調べた。ロットFに加えて3つの追加のPEDOTペースト02ロットを用いた:
●25℃及び0.2s−1のせん断において48.63Pas(10分後)の粘度を有するロットJ;
●25℃及び0.2s−1のせん断において37.58Pas(10分後)の粘度を有するロットF;
●25℃及び0.2s−1のせん断において28.37Pas(10分後)の粘度を有するロットK;
●25℃及び0.2s−1のせん断において20.76Pas(10分後)の粘度を有するロットL。
【0240】
本発明の実施例25及び34−50の組成物の標準的な配合に従い、それぞれPEDOTペースト02ロットJ、K及びLならびに標準的な調製方法を用い、それぞれ30℃の温度及び11000rpmの混合速度で、本発明の実施例52−54のスクリーン印刷インキを調製した。
【0241】
本発明の実施例52−54の組成物を、300mm/秒において79メッシュを用い、支持体02上にスクリーン印刷し、次いで90℃で10分間乾燥してから、100%UVランプ出力において20m/分の処理量で、Technigraf GmbHからのAKTIPRINT T UVテーブルドライヤーに1回通過させることにより硬化した。本発明の実施例47及び52−54の組成物を用いて得た平均ヘイズ値、平均均一性評価値及び表面抵抗値を表18にまとめる。
【0242】
【表30】

【0243】
表18中の結果は、25℃及び0.2s−1のせん断における10分後の35Pasより低いPEDOTペースト02の粘度で、ヘイズ及び均一性が、用いられるPEDOTペースト02の粘度により直接影響を受けることを示している。
【0244】
本発明の実施例55−94
本発明の実施例40−43のスクリーン−印刷インキを用い、種々の乾燥条件下で乾燥されるプリントにおいて観察される乾燥マークの系統的評価を行なった。本発明の実施例40のスクリーン印刷インキを用いて、種々の乾燥条件を用い、続いて100%UVランプ出力において20m/分の処理量で、Technigraf GmbHからのAKTIPRINT T UVテーブルドライヤーに1回通過させることにより硬化して、本発明の実施例55−61のプリントを作製した。乾燥条件、得られるプリントのヘイズ及び表面抵抗を下記の表19に示す。
【0245】
【表31】

【0246】
本発明の実施例41のスクリーン印刷インキを用いて、種々の乾燥条件を用い、続いて100%UVランプ出力において20m/分の処理量で、Technigraf GmbHからのAKTIPRINT T UVテーブルドライヤーに1回通過させることにより硬化して、本発明の実施例62−68のプリントを作製した。乾燥条件、得られるプリントのヘイズ及び表面抵抗を下記の表20に示す。
【0247】
【表32】

【0248】
本発明の実施例42のスクリーン印刷インキを用いて、種々の乾燥条件を用い、続いて100%UVランプ出力において20m/分の処理量で、Technigraf GmbHからのAKTIPRINT T UVテーブルドライヤーに1回通過させることにより硬化して、本発明の実施例69−75のプリントを作製した。乾燥条件、得られるプリントのヘイズ及び表面抵抗を下記の表21に示す。
【0249】
【表33】

【0250】
本発明の実施例43のスクリーン印刷インキを用いて、種々の乾燥条件を用い、続いて100%UVランプ出力において20m/分の処理量で、Technigraf GmbHからのAKTIPRINT T UVテーブルドライヤーに1回通過させることにより硬化して、本発明の実施例76−82のプリントを作製した。乾燥条件、得られるプリントのヘイズ及び表面抵抗を下記の表22に示す。
【0251】
【表34】

【0252】
これらの結果は、乾燥温度及び時間を変えることにより平均ヘイズ値はほとんど影響されないこと、しかし乾燥温度を上昇させて乾燥時間を短縮すると、ヘイズ値の標準偏差、すなわちヘイズの変動が実質的に増加すること、すなわちこの変動が直接乾燥条件の故である、すなわち乾燥マークを示すことを示している。さらにこれらの結果は、平均ヘイズ値が高いほどヘイズにおける変動がより顕著であることも示している。
【0253】
表19−22における結果は、乾燥温度を低下させ、相応して乾燥時間を延長することにより、乾燥マークを実質的に減少させることができることも示している。例えば3分間乾燥されるプリントは、110℃で乾燥されるより150で乾燥されるとほとんど3倍可視であり、130℃で乾燥されると2倍可視である。
【0254】
極端な乾燥温度、例えば150℃において、乾燥条件は表面抵抗を上昇させることも見出された。
【0255】
110℃かもしくはそれより低い乾燥温度の利益を調べるために、本発明の実施例40のスクリーン−印刷インキを用いてさらなる実験を行なった。種々の乾燥条件を用い、続いて100%UVランプ出力において20m/分の処理量で、Technigraf GmbHからのAKTIPRINT T UVテーブルドライヤーに1回通過させることにより硬化して、本発明の実施例83−94のプリントを作製した。乾燥条件、得られるプリントのヘイズ、平均均一性評価値及び表面抵抗を下記の表23に示す。
【0256】
【表35】

【0257】
表23中の結果は、90及び100℃における乾燥がそれぞれ10及び5分の最小乾燥時間を必要とすることを示している。本発明の実施例85のプリントに関する高い表面抵抗は、1,2−プロパンジオールの残留的存在を示す。乾燥温度及び乾燥時間を増加させても、表面抵抗に有意な影響はない。本発明の実施例86、88及び89のプリントは、0.5の均一性評価値、すなわち非常に優れた均一性を示し、実質的に乾燥パターンは観察されないが、130℃で10分間乾燥された本発明の実施例59のプリントは、5の均一性評価値を示した。しかしながら、好ましい乾燥条件は90℃で10分間であり、それは発生する乾燥スポットがより少ないからであるが、時間が決定的なパラメーターである場合には100℃で5分間の乾燥が好ましい。
【0258】
本発明の実施例95−98
下記の表24に示す量で本発明の実施例25の組成物に関して記載した調製方法を用い、PEDOTペースト02ロットFを用いて本発明の実施例95−98の組成物を調製した。本発明の実施例95−98の組成物の組成及び粘度を下記の表24に示す:
【0259】
【表36】

【0260】
本発明の実施例95−98の組成物を、300mm/秒において79メッシュを用い、支持体02上にスクリーン印刷し、次いで90℃で10分間(条件I)又は130℃で3分間(条件II)乾燥してから、100%UVランプ出力において20m/分の処理量で、Technigraf GmbHからのAKTIPRINT T UVテーブルドライヤーに1回通過させることにより硬化した。
【0261】
本発明の実施例95−98の組成物を用いて得たスクリーン−印刷されたプリントに関し、本発明の実施例25及び34−43に関して記載した通りに決定される支持体と一緒のプリントの光学濃度、表面抵抗及びヘイズ値を下記の表25に示す。
【0262】
【表37】

【0263】
モノマー6の濃度の低下は光学濃度又は粘度に影響しなかったが、ヘイズ値及び表面抵抗を低下させた。すべてのプリントは支持体02への優れた接着及び優れた耐水性を示した。
【0264】
本発明の実施例99及び100
PEDOTペースト02ロットF及びオリゴマー性光開始剤である開始剤61を用い、表26に示す成分及び量で本発明の実施例25の組成物に関して記載した調製方法を用い、本発明の実施例99及び100の組成物を調製した。本発明の実施例98及び99の組成物の組成及び粘度も下記の表26に示す:
【0265】
【表38】

【0266】
本発明の実施例99及び100の組成物を、300mm/秒において79メッシュを用い、支持体02上にスクリーン印刷し、次いで90℃で10分間(条件I)又は130℃で3分間(条件II)乾燥してから、100%UVランプ出力において20m/分の処理
量で、Technigraf GmbHからのAKTIPRINT T UVテーブルドライヤーに、それぞれ1回及び2回通過させることにより硬化した。両方の乾燥条件を用いて硬化が得られた。しかしながら、0.05又は0.02の開始剤対モノマーの重量比を用いると、硬化は観察されなかった。
【0267】
本発明の実施例99及び100の組成物を用いて得たスクリーン−印刷されたプリントに関し、本発明の実施例25及び34−43に関して記載した通りに決定される支持体と一緒のプリントの光学濃度、表面抵抗、ヘイズ値及び均一性評価値を下記の表27に示す。
【0268】
【表39】

【0269】
0.05の開始剤61対モノマーの重量比を用いると、プリントを硬化させるためにAKTIPRINT T UVテーブルドライヤーへの2回の通過が必要であった。しかしながら、0.09の開始剤61対モノマーの重量比を用いると、モノマーに対する類似の重量比における、しかし低分子量開始剤に関連する発光のない開始剤52を用いて得た性質に類似の性質を有するプリントが得られた。
【0270】
本発明の実施例101−105
PEDOTペースト02ロットF及び代わりのモノマーを用い、表28に示される成分及び量で本発明の実施例25の組成物に関して記載した調製方法を用い、本発明の実施例101−105の組成物を調製した。本発明の実施例101−105の組成物の組成及び粘度も下記の表28に示す:
【0271】
【表40】

【0272】
本発明の実施例101−108の組成物を、300mm/秒において79メッシュを用い、支持体02上にスクリーン印刷し、次いで90℃で10分間乾燥してから、100%UVランプ出力において20m/分の処理量で、Technigraf GmbHからのAKTIPRINT T UVテーブルドライヤーに1回通過させることにより硬化した。
【0273】
本発明の実施例101−105の組成物を用いて得たスクリーン−印刷されたプリントに関し、本発明の実施例25及び34−43に関して記載した通りに決定される支持体と一緒のプリントの光学濃度、表面抵抗、ヘイズ値及び均一性評価値を下記の表29に示す。本発明の実施例106−108の組成物を用いて得たスクリーン−印刷されたプリントに関するヘイズ値も表29に示す。
【0274】
【表41】

【0275】
本発明の実施例101−105の組成物はすべて、重合に利用可能なビニル単位が、本発明の実施例102−105の組成物の場合に本発明の実施例101の標準的な組成物の場合より1.55〜2.86倍高いのにかかわらず、90℃で10分間乾燥した後にAKTIPRINT T UVテーブルドライヤーへの1回の通過において硬化し、支持体02への優れた接着を示した。さらに、本発明の実施例101の標準的な組成物と比較して、本発明の実施例102−108の組成物を用いて作製されるプリントはすべて、有意に低下したヘイズを示し、102−105の組成物を用いて作製されるプリントは向上した均一性評価値を示した。
【0276】
比較実施例13
国際公開第03/048227A1号パンフレットに開示されている通りに、実質的に酸素の不在下で調製される1:2.4のPEDOT対PSSの重量比を含んでなるPEDOT/PSSの1.1重量%水性分散系から、攪拌しながら26.502gのジエチレングリコール及び56.0gの脱イオン水を167.5gの1.1重量%PEDOT/PSS水性分散系に加えることにより、比較実施例13の組成物を調製した。この分散系に、40℃において3000rpmで攪拌しながら、順に:3−グリシジルオキシプロピル−トリメトキシシラン、Zonyl(R)FSO100、エタノール、モノマー06、モノマー07、開始剤52及び最後にさらに脱イオン水を加え、比較実施例13の組成物を調製した。得られるスクリーン印刷インキの25℃における粘度は、Brookfield
DVII+PROコーンアンドプレート粘度計を用いて0.1s−1のせん断速度で決定するには低すぎた。比較実施例13の組成物の組成を下記の表30に示す:
【0277】
【表42】

【0278】
比較実施例13の組成物の固体濃度は、スクリーン−印刷するには低すぎた。12μm、24μm及び40μmのコーティングバー(coating bar)を有するBraiveコーターを用いて、層を支持体02上にコーティングし、130℃で3分間乾燥してから、100%UVランプ出力において20m/分の処理量で、Technigraf GmbHからのAKTIPRINT T UVテーブルドライヤーに2回通過させることにより硬化した。
【0279】
比較実施例13の組成物を用いて得たスクリーン−印刷されたプリントに関し、本発明の実施例25及び34−43に関して記載した通りに決定される支持体と一緒のプリントの光学濃度、表面抵抗及びヘイズ値を下記の表31に示す。
【0280】
【表43】

【0281】
ドクターブレード−コーティングされた層を用いても、ヘイズ及び表面抵抗における有意な変動が、特に24μm及び40μmの湿潤−層厚さの場合に観察された。さらに、比較実施例13の組成物を用いて厚い層をスクリーン印刷することはできず、それは、表面抵抗及び光学濃度は十分に低いが、スクリーン印刷が層における不均一性の故に禁止的に高いヘイズを生ずるからであった。
【0282】
比較実施例14
3000rpmで攪拌しながらPEDOTペースト03にモノマー06、モノマー07及び開始剤52を順に加え、次いでさらに60分間攪拌することにより比較実施例14の組成物を調製して、比較実施例14の組成物を調製した。得られるスクリーン印刷インキの粘度を、25℃においてBrookfield DVII+PROコーンアンドプレート粘度計を用い、0.1s−1のせん断速度で決定した。比較実施例14の組成物の組成及び粘度を下記の表32に示す:
【0283】
【表44】

【0284】
比較実施例14の組成物を、300mm/秒において79メッシュを用い、支持体02上にスクリーン−印刷し、次いで130℃で3分間乾燥してから、100%UVランプ出力において20m/分の処理量で、Technigraf GmbHからのAKTIPRINT T UVテーブルドライヤーに1回通過させることにより硬化した。
【0285】
比較実施例14の組成物を用いて得たスクリーン−印刷されたプリントに関し、本発明の実施例25及び34−43に関して記載した通りに決定される支持体と一緒のプリントの光学濃度、表面抵抗及びヘイズ値を下記の表33に示す。
【0286】
【表45】

【0287】
粘度はスクリーン印刷に適していた。しかしながら、表面抵抗は非常に高く、且つヘイズは禁止的に高かった。高いヘイズに加え、層は割れて曇り、そのような組成物をスクリーン印刷に禁止的なものとした。
【0288】
本発明の実施例109−113
PEDOTペースト02を用い、下記の表34に示す量で以下の通りに、本発明の実施例34−43の組成物の調製に用いられる組成物を調製した:1000rpmで攪拌しな
がら3−グリシドキシ−プロピルトリメトキシ−シランをPEDOTペースト02に加え、次いで攪拌しながら5分間待った後、Zonyl(R)FSO100を攪拌しながら加え、次いで60分間待った後にエタノールを攪拌しながらゆっくり加え、さらに攪拌しながら5分間待ってから開始剤52とモノマー6及び7の予備混合された混合物を60分間攪拌しながら加え、最終的な組成物を調製した。1及び10分後に、得られるスクリーン印刷インキの粘度を、25℃でBrookfield DVII+PROコーンアンドプレート粘度計を用い、0.2s−1のせん断速度で決定した。組成及び粘度を下記の表34に示す:
【0289】
【表46】

【0290】
表34に示される組成物を、300mm/秒でB79メッシュを用い、支持体02、支持体04、支持体05、支持体06及び支持体07上にスクリーン−印刷し、次いで90℃で10分間乾燥してから、100%UVランプ出力において20m/分の処理量で、Technigraf GmbHからのAKTIPRINT T UVテーブルドライヤーに3回通過させることにより硬化することによって、本発明の実施例109−113のプリントを作製した。
【0291】
本発明の実施例109−113のプリントに関し、支持体と一緒のプリントの光学濃度及びその表面抵抗を、本発明の実施例25及び34−43の組成物の評価に関して記載した通りに決定し、表35に示す。
【0292】
BEIERSDORFからのTESA 4122テープを用いて5回粘着させ且つ剥がす(unsticking)ことから成り、優れた接着性を示す0から接着性なしを示す5を有するテープ試験を用いて接着性を決定した。
【0293】
水で湿らせたパッドを用いて層又はプリント上を5回こすることにより耐水性を決定し、0は層への可視もしくは測定可能な影響がないこと、すなわち優れた耐水性を示し、5は層又はプリントの除去を示す。
【0294】
【表47】

【0295】
5つのすべての支持体上で湿潤及び乾燥接着性は優れており、耐水性もそうであった。光学濃度は低かった。表面抵抗は、ポリカーボネート支持体である支持体06及び07上で、より低かった。
【0296】
本発明は、暗黙に又は明白に本明細書で開示されるいずれの特徴又は特徴の組み合わせも、あるいはいずれのその一般化も含むことができる。前の記述を見て、本発明の範囲内で種々の修正を行い得ることが当該技術分野における熟練者に明らかであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体媒体中の溶液又は分散系としてのポリアニオン及び置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマーならびに少なくとも2個のビニル基を有する少なくとも1種の化合物を含んでなる組成物であって、ここで該液体媒体は少なくとも1種の非−水性溶媒を含み、30重量%より少ない水を含み;そして該組成物は、0.1重量%より多い置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマーを含み、且つ該組成物がUV−光重合を開始させることができる少なくとも1種のビニル−化合物及び/又は少なくとも1種のUV−光開始剤を含む故に、UV−光重合可能である組成物。
【請求項2】
液体媒体が10重量%より少ない水を含む請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
組成物がさらにポリヒドロキシ有機化合物及び/又は15より高い誘電率を有する非プロトン性化合物を含む請求項1〜2のいずれか1つに記載の組成物。
【請求項4】
組成物がさらに1個のビニル基を有する少なくとも1種の化合物を含み、それは少なくとも2個のビニル基を有する少なくとも1種の化合物と共重合することができる請求項1〜3のいずれか1つに記載の組成物。
【請求項5】
置換チオフェンのポリマー又はコポリマーが3,4−ジアルコキシチオフェンのポリマー又はコポリマーであり、ここで該2個のアルコキシ基は同一かもしくは異なることができるか、あるいは一緒になって場合により置換されていることができるオキシ−アルキレン−オキシ架橋を示す請求項1〜4のいずれか1つに記載の組成物。
【請求項6】
(3,4−ジアルコキシチオフェン)のポリマー又はコポリマーが:ポリ(3,4−メチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4−メチレシンジオキシチオフェン)誘導体、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4−エチレシンジオキシチオフェン)誘導体、ポリ[3,4−(プロピレンジオキシ)チオフェン]、ポリ[3,4−(プロピレンジオキシ)−チオフェン]誘導体、ポリ(3,4−ブチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ブチレンジオキシチオフェン)誘導体及びそれらを用いるコポリマーより成る群から選ばれる請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
組成物がインキ又はペーストである請求項1〜6のいずれか1つに記載の組成物。
【請求項8】
調製方法が、少なくとも70重量%の有機溶媒を含んでなり、残りが水であるポリヒドロキシ−溶媒−含有液体媒体中のポリアニオン及び置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマーの分散系又は溶液を準備し;そして少なくとも1種の光開始剤及び少なくとも1種のモノマーを加え;そして得られる混合物を混合する段階を含んでなる請求項1〜7のいずれか1つに記載の組成物の調製方法。
【請求項9】
成分の混合を35℃かもしくはそれより低い温度で行なう請求項8に記載の組成物調製方法。
【請求項10】
少なくとも1種の開始剤を少なくとも1種のモノマー中の溶液又は分散系として加える請求項8又は9に記載の組成物調製方法。
【請求項11】
物体上における層又はパターンの作製方法であって、(i)液体媒体中の溶液又は分散系としてのポリアニオン及び置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマーならびに少なくとも2個のビニル基を有する少なくとも1種の化合物を含んでなる組成物を用い、該物体に層又はパターンを適用し、ここで該液体媒体は少なくとも1種の非−水性溶媒を含み且つ30重量%より少ない水を含み;そして該組成物は、0.1重量%より多い置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマーを含み、且つ該組成物がUV−光重合を開始させることができる少なくとも1種のビニル−化合物及び/又は少なくとも1種のUV−光開始剤を含む故に、UV−光重合可能であり;(ii)該層又はパターンを場合により乾燥し;(iii)該層又はパターンを場合により加熱してその表面抵抗を低下させ;そして(iii)UV−光に暴露することにより該層又はパターンを硬化する段階を含んでなり、ここで段階(ii)及び(iii)を加熱段階において一緒にすることができ、その間に層又はパターンの表面抵抗を上昇させ、且つ該層又はパターンを乾燥する作製方法。
【請求項12】
層又はパターンが実質的に透明である請求項11に記載の方法。
【請求項13】
組成物の適用のために用いられる方法が印刷法である請求項11又は12に記載の方法。
【請求項14】
印刷法が:スクリーン印刷、フレキソグラフ印刷、スタンプ印刷、グラビア印刷、タンポン印刷、平版印刷及びオフセット印刷より成る群から選ばれる請求項13に記載の方法。
【請求項15】
請求項11又は12に記載の物体上における層又はパターンの作製方法により得ることができる層又はパターン。
【請求項16】
層又はパターンが電極である請求項15に記載の層又はパターン。
【請求項17】
層又はパターンが耐水性である請求項15又は16に記載の層又はパターン。
【請求項18】
層又はパターンが透明である請求項15〜17のいずれか1つに記載の層又はパターン。
【請求項19】
請求項13又は14に記載の物体上における層又はパターンの作製方法により得ることができるプリント。
【請求項20】
プリントが電極である請求項19に記載のプリント。
【請求項21】
プリントが耐水性である請求項19又は20に記載のプリント。
【請求項22】
プリントが透明である請求項19〜21のいずれか1つに記載のプリント。

【公表番号】特表2010−501652(P2010−501652A)
【公表日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−525003(P2009−525003)
【出願日】平成19年8月7日(2007.8.7)
【国際出願番号】PCT/EP2007/058159
【国際公開番号】WO2008/022908
【国際公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(504376795)アグフア−ゲヴエルト (24)
【Fターム(参考)】