有機廃棄物の処理装置
【課題】攪拌体の回転により、有機廃棄物からなる処理物を攪拌して処理するにあたり、該攪拌作業を効率的に行うことが可能であるとともに、該攪拌体の破損が効率的に防止可能な有機廃棄物の処理装置を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明は、有機廃棄物からなる処理物が投入される処理槽2を備え、処理槽2内において外周に攪拌体を備えた回転軸34を回転可能に軸支し、上記攪拌体によって、処理槽2に収容された処理物を攪拌して処理する有機廃棄物の処理装置であって、板状面が回転軸34の軸方向に対向する少なくとも一対の板状のアーム部41,41と、該一対の板状アーム部41,41の先端側同士を回転軸34の軸方向に連結する連結部42とからなる攪拌羽根36によって前記攪拌体を構成する。
【解決手段】本発明は、有機廃棄物からなる処理物が投入される処理槽2を備え、処理槽2内において外周に攪拌体を備えた回転軸34を回転可能に軸支し、上記攪拌体によって、処理槽2に収容された処理物を攪拌して処理する有機廃棄物の処理装置であって、板状面が回転軸34の軸方向に対向する少なくとも一対の板状のアーム部41,41と、該一対の板状アーム部41,41の先端側同士を回転軸34の軸方向に連結する連結部42とからなる攪拌羽根36によって前記攪拌体を構成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、有機廃棄物からなる処理物を攪拌して処理する有機廃棄物の処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の環境汚染への関心の高まりにより、生ゴミや汚物等の有機廃棄物を処理する様々な処理装置が開発され、公知になっており、その1つとして、有機廃棄物からなる処理物が投入される処理槽を備え、処理槽内において外周に攪拌体を備えた回転軸を回転可能に軸支し、上記攪拌体を回転させることにより、処理槽に収容された処理物を攪拌して処理する特許文献1に示す有機廃棄物の処理装置が公知になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−200570号公報(第1図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記文献の有機廃棄物の処理装置は、回転軸と一体回転し且つ該回転方向に厚みを有する板状のアームと、アームの中途部又は先端部から回転軸の軸方向に平行な方向に一体的に突出する攪拌棒とによって攪拌体を構成し、この攪拌体によって効率的に処理物の攪拌作業を行うことができる一方で、処理物の質量や種類によっては、攪拌体を回転させて処理物を攪拌させる際に、アームの強度が不足して、折れる等の不具合が生じる場合がある。
本発明は、攪拌体の回転により、有機廃棄物からなる処理物を攪拌して処理するにあたり、該攪拌作業を効率的に行うことが可能であるとともに、該攪拌体の破損が効率的に防止可能な有機廃棄物の処理装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、第1に、有機廃棄物からなる処理物が投入される処理槽2を備え、処理槽2内において外周に攪拌体を備えた回転軸34を回転可能に軸支し、上記攪拌体によって、処理槽2に収容された処理物を攪拌して処理する有機廃棄物の処理装置であって、板状面が回転軸34の軸方向に対向する少なくとも一対の板状のアーム部41,41と、該一対の板状アーム部41,41の先端側同士を回転軸34の軸方向に連結する連結部42とからなる攪拌羽根36によって前記攪拌体を構成したことを特徴としている。
【0006】
第2に、連結部42がプレート状に形成されたことを特徴としている。
【0007】
第3に、回転軸34の回転に伴って処理物を回転軸34の軸方向に送出すように、アーム部41と連結部42の一方又は両方が回転軸34の回転方向又は軸方向に対して傾斜する送り角を形成したことを特徴としている。
【0008】
第4に、前記一対のアーム部41又は連結部42の回転方向前進側端を、厚み方向中央側に山形をなす楔状に成形したことを特徴としている。
【0009】
第5に、連結部42が一対のアーム部41,41と一体形成されたことを特徴としている。
【0010】
第6に、一対のアーム部41,41の先端側と、連結部42とがU字状をなすように、該連結部42及び一対のアーム部41,41が形成されたことを特徴としている。
【0011】
第7に、回転軸34の軸方向に沿って複数の攪拌羽根36を並べて設けたことを特徴としている。
【0012】
第8に、回転軸34の軸方向視で回転方向に位相がずらされた状態で、複数の攪拌羽根36を配置したことを特徴としている。
【0013】
第9に、一対のアーム部41,41の間に補強杆44を架設したことを特徴としている。
【発明の効果】
【0014】
上記構成によれば、板状面が回転軸の軸方向に対向する少なくとも一対の板状のアーム部と、該一対の板状アーム部の先端側同士を回転軸の軸方向に連結する連結部とからなる攪拌羽根によって前記攪拌体を構成しているため、連結部及び一対のアーム部により処理物の効率的な攪拌作業が可能になるとともに、一対のアーム部が連結部によって軸方向に連結され且つ板状の回転アーム部が板状面に沿って処理物を切込むように回転するため、攪拌時の強度不足による破損を効率的に防止できる。
【0015】
また、連結部がプレート状に形成され、回転軸の回転に伴って処理物を回転軸の軸方向に送出すように、アーム部と連結部の一方又は両方が回転軸の回転方向又は軸方向に対して傾斜する送り角を形成すれば、処理物が攪拌羽根の回転方向に流動するとともに回転軸の軸方向にも流動するため、攪拌効率がさらに向上する。
【0016】
また、前記一対のアーム部又は連結部の回転方向前進側端を、厚み方向中央側に山形をなす楔状に成形すれば、アーム部又は連結部の回転方向前進側端によって、処理物を効率的に切込みながら攪拌することができるため、攪拌効率的がさらに向上する。
【0017】
さらに、連結部が一対のアーム部と一体形成されれば、攪拌羽根の製造工程が減少し、コストを低く抑えることが可能になる。
【0018】
なお、回転軸の軸方向に沿って複数の攪拌羽根を並べて設け、回転軸の軸方向視で回転方向に位相がずらされた状態で、複数の攪拌羽根を配置すれば、回転軸の一回転中のより広い範囲で、攪拌羽根を作用させることが可能になるため、さらに効率的に攪拌作業を行うことができる。
【0019】
また、一対のアーム部の間に補強杆を架設すれば、攪拌羽根の強度がより向上するとともに、該補強杆の作用によって、さらに攪拌効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明を適用した処理装置の平面図である。
【図2】本発明を適用した処理装置の正面図である。
【図3】本発明を適用した処理装置の内部構成を示す正面図である。
【図4】図3の矢印A方向から見た攪拌羽根の斜視図である。
【図5】取付部材の構成を示す説明図である。
【図6】(a)は図3の矢印B方向から見た第1攪拌羽根の要部側面図であり、(b)は(a)のA矢視図である。
【図7】(a)は図3の矢印B方向から見た第2攪拌羽根の要部側面図であり、(b)は(a)のA矢視図である。
【図8】(a)は図3の矢印B方向から見た第3攪拌羽根の要部側面図であり、(b)は(a)のA矢視図である。
【図9】(a)は図3の矢印B方向から見た第4攪拌羽根の要部側面図であり、(b)は(a)のA矢視図である。
【図10】(a)は回転軸の駆動端部から一番近い側に配置された攪拌羽根を図3の矢印B方向から見た側面図であり、(b)は回転軸の駆動端部から二番目に近い側に配置された攪拌羽根を図3の矢印B方向から見た側面図であり、(c)は回転軸の駆動端部から三番目に近い側に配置された攪拌羽根を図3の矢印B方向から見た側面図である。
【図11】(d)は回転軸の駆動端部から四番目に近い側に配置された攪拌羽根を図3の矢印B方向から見た側面図であり、(e)は回転軸の駆動端部から五番目に近い側に配置された攪拌羽根を図3の矢印B方向から見た側面図であり、(f)は回転軸の駆動端部から六番目に近い側に配置された攪拌羽根を図3の矢印B方向から見た側面図である。
【図12】(A)は第1攪拌羽根のスクレーパ部の構成を示す断面図であり、(B)は第2攪拌羽根のスクレーパ部の構成を示す断面図であり、(C)は攪拌羽根の回転方向前進側端の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1乃至図3は、本発明を適用した処理装置の平面図、正面図及び内部構成を示す正面図である。処理装置1は、生ゴミや汚物等の有機廃棄物からなる処理物が投入される処理槽2と、処理槽2内の処理物を攪拌する攪拌機構3と、処理槽2で攪拌されて分解処理された処理液を貯留する貯留タンク4と、有機物を分解する微生物やその他の分解成分が含まれた液体を貯留する液体タンク6と、水道水等の水を各部に供給する給水装置7と、液体タンク6内の液体を処理槽2に供給する液体供給装置8と、処理槽2への給気を行う給気装置9と、処理槽2からの排気を行う排気装置11と、処理槽2を適温に保持する温度制御手段(図示しない)と、各部を電子制御する制御ボックス12とを、筐体1a内に備えることにより構成されている。
【0022】
上記処理槽2は貯留タンク4の真上側に積重ねられるように配置されており、この処理槽4は床面13を有するとともに前後及び左右の四方を内壁14によって囲繞され且つ上方側が天井面16によって覆われた処理室になっている。この天井面16には、処理物を処理槽2内に投入する投入口2aが開口形成されており、この投入口2aは、両開きの一対の開閉扉17によって開閉自在に閉塞されている。
【0023】
この処理槽2の天井面16付近には、水平横方向の給水管18が架渡し状態で設置されるとともに、この給水管18の真下側には水平横方向の給液管19が架設状態で設けられている。この給水管18及び給液管19には、それぞれ噴射ノズル18a,19aが複数設けられており、給水管18の各噴射ノズル18aによって、処理槽2への水の供給が行われるとともに、給液管19の各噴射ノズル19aによって、液体タンク6内の液体が処理槽2に供給される。
【0024】
上記貯留タンク4には、上下方向の接続管21を介して処理槽2に接続されている。具体的には、接続管21の一端が処理槽2の内壁14の下部に形成された排出口14aに接続される一方で、接続管21の他端が貯留タンク4に接続されており、この接続管21内と処理槽2内とは通液性を有するメッシュ部22によって仕切られている。
【0025】
処理槽内2で、処理物が攪拌されて分解処理されることにより生じる処理液は、メッシュ部22を通過して接続管21から貯留タンク4内に流入して貯留される。この貯留タンク4内の処理液は排出管23を介して外部に排出されるが、この排出管23には開閉バルブ24が設けられており、開閉バルブ24の開閉によって、貯留タンク4から外部への処理液の排出・排出停止の切換を行う。
【0026】
また、貯留タンク4内には、噴射ノズル26aを複数有する水平横方向の給水管26が架渡されるようにして支持されており、給水装置7の配管27を介して、貯留タンク4内への噴射給水を行うことが可能である。
【0027】
上記液体タンク6には、よもぎ菌、クロレラ菌、土壌菌等の有機物を分解する微生物を水に添加してなる液体か、或いは有機物を分解するその他の成分を含有する液体が貯留されており、この液体タンク6内の液体は、上述した液体供給装置8の配管28を介して給液管19に圧送され、噴射ノズル19aを介して、処理槽2内に噴射供給される。
【0028】
なお、液体の濃度は、処理槽2内に導入された段階で、処理物を分解するのに最適な値となるように調整されるが、この調整を予め液体タンク6内で行ってもよいし、給水装置7の配管29を介して給水管18の噴射ノズル18aから処理槽2に噴射供給される水によって、該液体の分解処理段階での濃度を調整してもよい。
【0029】
上記給気装置9は、給気管31を介して、処理槽2内にエアを供給するように構成され、この供給されたエアは上記微生物が処理物を分解する際等に用いられる。
【0030】
上記排気装置11は、排気管32を介して、処理槽2内の悪臭又は処理槽2内で微生物による処理物分解時に発生した二酸化炭素等のガスを、処理槽2外に排気するように構成されている。ちなみに、排気管32からのガスは脱臭処理された後、外部に排出される。
【0031】
上記制御ボックス12は、攪拌機構3を介した攪拌制御と、給水装置7を介した処理槽2及び貯留タンク4等への給水制御と、液体供給装置8を介した処理槽2への前記液体の供給制御と、給気装置9を介した処理槽2への給気制御と、排気装置11を介した処理槽2からの排気制御と、温度制御手段を介した処理槽2の温度制御と、その他必要な制御とを行うことにより、高温多湿等の最適な状態且つ最適な処理速度で処理物の攪拌分解を行うように構成されている。そして、この制御ボックス12等は、開閉自在な閉塞扉33によって、カバー保護されている。
【0032】
該構成の処理装置1を用いた有機廃棄物の処理方法について説明すると、まず、処理槽2には、微生物を担持させることができるホールド材と、有機廃棄物からなる処理物とを投入する。このホールド材には、そば殻や籾殻の他、細粉砕された木材チップや竹材チップ、或いは細断された草や藁等の植物繊維質が用いられる。
【0033】
また、このホールド材に予め上述した微生物を担持させるか、或いは液体タンク6内の前記液体を処理層2内に供給することにより該ホールド材に微生物を担持させる。ちなみに、このホールド材は、攪拌時の処理物の粉砕作用を補助する粉砕助材としても機能する。
【0034】
このように処理物及びホールド材を投入した処理槽2において、攪拌機構3を作動させ、処理物とホールド材を攪拌して、分解処理を行う。この際、制御ボックス12によって、処理槽2内は最適な湿度及び温度に保持され、攪拌速度やエアの供給量も最適な値に保たれ、処理物の分解処理が促進される。そして、攪拌されて分解された処理液は、接続管21を介して、貯留タンク4に流入する。
【0035】
貯留タンク4内に、前記微生物が担持されたホールド材を予め投入しておき、この貯留タンク4内で有機物の分解処理を行ってもよい。この場合、貯留タンク4が脱臭機能を有することになるので、処理槽2から排気管31内に流動するガスを、貯留タンク4に導入して脱臭させることも可能になる。
【0036】
以上のような有機廃棄物の処理方法によれば、処理槽2内の有機廃棄物である処理物は分解消滅されるか、或いは減容される一方で、処理液も無臭の水に分解されて排出管から排水される。
【0037】
なお、液体タンク6内の液体に微生物が含有されない場合には、ホール材を用いず、直接、処理槽2に液体を投入してもよい。
【0038】
次に、図3乃至図12に基づき、攪拌機構3の構成について説明する。
攪拌機構3は、自身の軸回りに回転自在に軸支された横方向の回転軸34と、回転軸34に軸装された複数の攪拌体である攪拌羽根36と、回転軸34を介して攪拌羽根36を回転駆動させる駆動モータ37とを備えている。
【0039】
回転軸34が給水管18及び給液管19と平行になり且つ回転軸34の両端部が処理槽2の外側に突出するように、該回転軸34は処理槽2の対向する内壁14間に架渡され、処理槽2外に露出する回転軸34の両端部がそれぞれ軸受38,38によって支持されている。
【0040】
攪拌羽根36は、回転軸34の軸方向の沿って所定間隔毎に複数(図示する例では6つ)設けられ、各攪拌羽根36はU字状に屈曲形成されている。詳細は後述する。
【0041】
駆動モータ37の動力は伝動機構39に出力され、伝動機構39の動力は回転軸34にチェーン伝動されて回転軸34及び攪拌羽根36を回転駆動させる。
【0042】
この駆動モータ37が回転軸34及び攪拌羽根36を正転駆動(図4の矢印方向に回転駆動)させることにより、上述した攪拌作業を行う。
【0043】
図4は、図3の矢視A方向から見た攪拌羽根の斜視図である。各攪拌羽根36は、回転軸34の軸方向に所定間隔を介して対向配置された一対の板状のアーム部41,41と、該一対のアーム部41,41を回転軸34の軸方向に沿って連結する板状の連結部42とから構成されている。
【0044】
アーム部41は回転軸34の径方向延長線上に突出し、この板状のアーム部41の厚み方向が回転軸34の軸方向に設定されている。この一対のアーム部41,41の突出端部である先端部同士が、回転軸34の放射方向に厚みを有するプレート状の連結部42によって連結されるとともに、各アーム部41の基端部が取付部材43を介して回転軸34に取付固定されている。
【0045】
言換えると、一枚の板状部材をU字状に湾曲形成することにより、一対のアーム部41及び連結部42が一体成形されている。
【0046】
回転軸34と共に一体回転する一対のアーム部41,41又は連結部42が、処理物を回転軸34の軸方向に送出すように、該一対のアーム部41,41と連結部42の一方又は両方は、回転軸34の回転方向又は軸方向に対して傾斜する送り角を形成している。
【0047】
図示する例では、攪拌羽根36の一方のアーム部41(前傾アーム部41A)が他方のアーム部41(起立アーム部41B)よりも基端から先端に向かって回転方向正転側(前進側)に傾斜しているとともに、一対の各アーム部41の先端部が回転方向前進側に向かって徐々に回転軸34から離間するように傾斜している。このため、連結部42は、起立アーム部41Bの先端から前傾アーム部41Aの先端に向かって回転方向前進側に傾斜するとともに、回転方向前進側に向かって徐々に回転軸34から離間するように傾斜し、これによって連結部42が回転軸34に対してねじれた姿勢になり、上述した送り角が形成される。
【0048】
処理物が投入された処理槽2で攪拌羽根36が正転駆動されると、この攪拌羽根36は、前傾アーム部41A側から起立アーム部41B側に向かって順次処理物を掻き込み、該処理物が攪拌羽根36の回転方向に攪拌されるとともに、上述した送り角及び回転速度に応じて、前傾アーム部41A側から起立アーム部41B側に向かって、回転軸34の軸方向に処理物を送り、攪拌効率を向上させる。
【0049】
なお、図示する例では、回転軸34の回転方向及び軸方向に対して、連結部42をねじれさせ、これによって、攪拌時に処理物を回転軸34の軸方向の送出す構造としたが、左右のアーム部41,41の一方又は両方を、回転軸の回転方向及び軸方向に対してねじれさせ、攪拌時に処理物を回転軸34の軸方向の送出す構造としてもよい。ちなみに、このようにアーム部41を回転軸34の回転方向及び軸方向に対してねじるには、例えば、アーム部41の幅方向中間を通過する仮想線回りに所定角度アーム部41をねじれさせる。
【0050】
また、上述の構成によって一対のアーム部41,41の板状面が回転軸34の軸方向に対向し、この一対のアーム部41,41の中途部間には、回転軸34と平行な補強杆44が架設されてボルト固定されている。このため、各アーム部41には上記補強杆44を挿通して支持する支持孔46が穿設されている。この補強杆44は、攪拌羽根36の強度を向上させるとともに、攪拌作用を向上させるようにも作用する。
【0051】
図5は、取付部材の構成を示す説明図である。取付部材43は回転軸34に外装される筒状部材であって、取付部材43及び回転軸34に凹設されたキー溝34a,43aに嵌合されたキー47によって、取付部材43は回転軸34と一体回転するように該回転軸34に取付けられている他、筒状の取付部材43の両端には、全周に亘って所定間隔(等間隔)毎に軸方向に貫通する取付孔48が穿設されている。一方、各アーム部41の基端部には、回転軸34の周面を嵌合させるように円弧状に切欠かれた嵌合部49が形成されているとともに、この嵌合部49に沿って所定間隔毎に固定孔51が複数穿設されている。
【0052】
そして、回転軸34に取付固定された一対の取付部材43,43における互いに向い合わない側の面である非対向端面に、攪拌羽根36,36の一対のアーム部41,41を内面側から挟み込むようにそれぞれ当接させ、アーム部41の固定孔51を、取付部材43の対応する取付孔48の位置にそれぞれ一致させ、両者をボルト等で締着することにより、一対のアーム部41,41が一対の取付部材43,43にそれぞれボルト固定され、攪拌羽根36が回転軸34に取付けられる。
【0053】
ちなみに、回転軸34の軸方向で隣合う一対の攪拌羽根36,36は、回転方向に位相がずらされた状態で、隣接するアーム部41,41同士が、1つの取付部材43に共締め固定されている。言換えると、隣合う攪拌羽根36,36同士が回転軸34の軸方向に一部でラップするように配置されている他、位置を一致させる固定孔51と取付孔48の組合せを変更することにより、攪拌羽根36における回転軸34の軸回りの取付位置である位相を変更する。
【0054】
ところで、図示する処理装置1では、第1攪拌羽根36Aと、第2攪拌羽根36Bと、第3攪拌羽根36Cと、第4攪拌羽根36Dとの4種類の攪拌羽根36が用意されている。
【0055】
図6(a)は図3の矢印B方向から見た第1攪拌羽根の要部側面図であり、(b)は(a)のA矢視図であり、図7(a)は図3の矢印B方向から見た第2攪拌羽根の要部側面図であり、(b)は(a)のA矢視図であり、図8(a)は図3の矢印B方向から見た第3攪拌羽根の要部側面図であり、(b)は(a)のA矢視図であり、図9(a)は図3の矢印B方向から見た第4攪拌羽根の要部側面図であり、(b)は(a)のA矢視図である。
【0056】
また、図10(a)は回転軸の駆動端部から一番近い側に配置された攪拌羽根を図3の矢印B方向から見た側面図であり、(b)は回転軸の駆動端部から二番目に近い側に配置された攪拌羽根を図3の矢印B方向から見た側面図であり、(c)は回転軸の駆動端部から三番目に近い側に配置された攪拌羽根を図3の矢印B方向から見た側面図であり、図11(d)は回転軸の駆動端部から四番目に近い側に配置された攪拌羽根を図3の矢印B方向から見た側面図であり、(e)は回転軸の駆動端部から五番目に近い側に配置された攪拌羽根を図3の矢印B方向から見た側面図であり、(f)は回転軸の駆動端部から六番目に近い側に配置された攪拌羽根を図3の矢印B方向から見た側面図である。
【0057】
回転軸34において、軸支され且つ動力が伝動される側の端部を駆動端部34aとし、駆動端部34aと反対側の端部を支持端部34bとした場合、第1攪拌羽根36Aは、回動軸34の駆動端部34a側の内壁14に近接する攪拌羽根36となる。この第1攪拌羽根36Aは、回転軸34の駆動端部34aに近い側のアーム部41が起立アーム部41B、遠い側のアーム部41が前傾アーム部41Aになり、回転軸34を正転駆動させる攪拌作業時、処理物を回転軸34の軸方向駆動端部34a側に向かって送る。
【0058】
第2攪拌羽根36Bは、回転軸34の支持端部34b側の内壁14に近接する攪拌羽根36となる。この第2攪拌羽根36Bは、回転軸34の駆動端部34aに近い側のアーム部41が前傾アーム部41A、遠い側のアーム部41が起立アーム部41Bになり、回転軸34を正転駆動させる攪拌作業時、処理物を回転軸34の軸方向支持端部34b側に向かって送る。
【0059】
第3攪拌羽根36Cは、第1攪拌羽根36Aと第2攪拌羽根36Bの間に配置され且つ回転軸34の駆動端部34aに近い側のアーム部41が前傾アーム部41Aとなるとともに回転軸34の駆動端部34aから遠い側のアーム部41が起立アーム部41Bとなる攪拌羽根36であり、回転軸34を正転駆動させる攪拌作業時、処理物を回転軸34の軸方向支持端部34b側に向かって送る。
【0060】
第4攪拌羽根36Dは、第1攪拌羽根36Aと第2攪拌羽根36Bの間に配置され且つ回転軸34の駆動端部34aに近い側のアーム部41が起立アーム部41Bとなるとともに回転軸34の駆動端部34aから遠い側のアーム部41が前傾アーム部41Aとなる攪拌羽根36であり、回転軸34を正転駆動させる攪拌作業時、処理物を回転軸34の軸方向駆動端部34a側に向かって送る。
【0061】
図示する例では、正転駆動させる攪拌作業時、回転軸34の軸方向における処理物の送り方向が、隣合う攪拌羽根36,36同士で順次反対向きになるように、回転軸34の軸方向に所定間隔毎に配置された複数の各攪拌羽根36の種類が設定されており、具体的には、回転軸34の駆動端部34aから支持端部34bに向かって、第1攪拌羽根36A→第3攪拌羽根36C→第4攪拌羽根36D→第3攪拌羽根36C→第4攪拌羽根36D→第2攪拌羽根36Bとなるように、各攪拌羽根36の種類及び配置箇所が設定されている。このような配置構成によって、処理物の攪拌効率がさらに向上する。
【0062】
また、回転軸34の軸方向の所定間隔毎に配置された複数の攪拌羽根36は、回転軸34の軸方向視で、該攪拌羽根36の回転方向に順次位相がずらされた状態で配置されている。図示する例では、回転軸34の駆動端部34aから支持端部34bに向かって、隣接する攪拌羽根36毎に順次1/6周づつ位相を遅らせ、攪拌効率をさらに向上させている。このように回転軸34の軸方向視で360度の回転範囲に満遍なく等間隔で攪拌羽根36を配置しているが、回転軸34の支持端部34bから駆動端部34aに向かって順次位相を遅らせてもよいし、遅らせる位相の間隔も360度を攪拌羽根36の個数で割った値である1/6周に限定されるものではない。
【0063】
また、第1攪拌羽根36Aの回転軌跡Dの半径と、第2攪拌羽根36Bの回転軌跡Dの半径とは、Rで同一となるとともに、第3攪拌羽根36Cの回転軌跡Dの半径と、第4攪拌羽根36Dの回転軌跡Dの半径とは、rで同一となる他、半径Rは半径rよりも長い値となる。
【0064】
さらに、各攪拌羽根36の一対のアーム部41,41における回転方向前進側端の先端寄り箇所には、側面視回転方向前進側に向かって山状に膨出する膨出部52が形成されている。この膨出部によって攪拌効率をさらに向上させる。
【0065】
図12(A)は第1攪拌羽根のスクレーパ部の構成を示す断面図であり、(B)は第2攪拌羽根のスクレーパ部の構成を示す断面図であり、(C)は攪拌羽根の回転方向前進側端の断面図である。
【0066】
同図(A),(B)に示す通り、第1攪拌羽根36A及び第2攪拌羽根36Bにおける近接する内壁14に近い側のアーム部41である起立アーム部41Bの回転方向前進側端には、該内壁14に向かって回転方向前進側に傾斜して突出する断面を有し且つ該起立アーム部41Bの全長方向に延びるスクレーパ部53が一体形成されている。スクレーパ部53は、第1攪拌羽根36A及び第2攪拌羽根36Bの正転回転に伴って、前記近接する内壁14に付着した処理物等の付着物を掻き取るように構成されている。
【0067】
また、同図(C)に示す通り、攪拌羽根36(アーム部41及び連結部42)の回転方向前進側端の断面形状は、全体に亘り、厚み方向中央部に向かって回転方向前進側に山形をなす楔状に形成されており、これによって、攪拌効率をさらに向上させている。
【符号の説明】
【0068】
2 処理槽
34 回転軸
36 攪拌羽根(攪拌体)
41 アーム部
42 連結部
44 補強杆
【技術分野】
【0001】
この発明は、有機廃棄物からなる処理物を攪拌して処理する有機廃棄物の処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の環境汚染への関心の高まりにより、生ゴミや汚物等の有機廃棄物を処理する様々な処理装置が開発され、公知になっており、その1つとして、有機廃棄物からなる処理物が投入される処理槽を備え、処理槽内において外周に攪拌体を備えた回転軸を回転可能に軸支し、上記攪拌体を回転させることにより、処理槽に収容された処理物を攪拌して処理する特許文献1に示す有機廃棄物の処理装置が公知になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−200570号公報(第1図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記文献の有機廃棄物の処理装置は、回転軸と一体回転し且つ該回転方向に厚みを有する板状のアームと、アームの中途部又は先端部から回転軸の軸方向に平行な方向に一体的に突出する攪拌棒とによって攪拌体を構成し、この攪拌体によって効率的に処理物の攪拌作業を行うことができる一方で、処理物の質量や種類によっては、攪拌体を回転させて処理物を攪拌させる際に、アームの強度が不足して、折れる等の不具合が生じる場合がある。
本発明は、攪拌体の回転により、有機廃棄物からなる処理物を攪拌して処理するにあたり、該攪拌作業を効率的に行うことが可能であるとともに、該攪拌体の破損が効率的に防止可能な有機廃棄物の処理装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、第1に、有機廃棄物からなる処理物が投入される処理槽2を備え、処理槽2内において外周に攪拌体を備えた回転軸34を回転可能に軸支し、上記攪拌体によって、処理槽2に収容された処理物を攪拌して処理する有機廃棄物の処理装置であって、板状面が回転軸34の軸方向に対向する少なくとも一対の板状のアーム部41,41と、該一対の板状アーム部41,41の先端側同士を回転軸34の軸方向に連結する連結部42とからなる攪拌羽根36によって前記攪拌体を構成したことを特徴としている。
【0006】
第2に、連結部42がプレート状に形成されたことを特徴としている。
【0007】
第3に、回転軸34の回転に伴って処理物を回転軸34の軸方向に送出すように、アーム部41と連結部42の一方又は両方が回転軸34の回転方向又は軸方向に対して傾斜する送り角を形成したことを特徴としている。
【0008】
第4に、前記一対のアーム部41又は連結部42の回転方向前進側端を、厚み方向中央側に山形をなす楔状に成形したことを特徴としている。
【0009】
第5に、連結部42が一対のアーム部41,41と一体形成されたことを特徴としている。
【0010】
第6に、一対のアーム部41,41の先端側と、連結部42とがU字状をなすように、該連結部42及び一対のアーム部41,41が形成されたことを特徴としている。
【0011】
第7に、回転軸34の軸方向に沿って複数の攪拌羽根36を並べて設けたことを特徴としている。
【0012】
第8に、回転軸34の軸方向視で回転方向に位相がずらされた状態で、複数の攪拌羽根36を配置したことを特徴としている。
【0013】
第9に、一対のアーム部41,41の間に補強杆44を架設したことを特徴としている。
【発明の効果】
【0014】
上記構成によれば、板状面が回転軸の軸方向に対向する少なくとも一対の板状のアーム部と、該一対の板状アーム部の先端側同士を回転軸の軸方向に連結する連結部とからなる攪拌羽根によって前記攪拌体を構成しているため、連結部及び一対のアーム部により処理物の効率的な攪拌作業が可能になるとともに、一対のアーム部が連結部によって軸方向に連結され且つ板状の回転アーム部が板状面に沿って処理物を切込むように回転するため、攪拌時の強度不足による破損を効率的に防止できる。
【0015】
また、連結部がプレート状に形成され、回転軸の回転に伴って処理物を回転軸の軸方向に送出すように、アーム部と連結部の一方又は両方が回転軸の回転方向又は軸方向に対して傾斜する送り角を形成すれば、処理物が攪拌羽根の回転方向に流動するとともに回転軸の軸方向にも流動するため、攪拌効率がさらに向上する。
【0016】
また、前記一対のアーム部又は連結部の回転方向前進側端を、厚み方向中央側に山形をなす楔状に成形すれば、アーム部又は連結部の回転方向前進側端によって、処理物を効率的に切込みながら攪拌することができるため、攪拌効率的がさらに向上する。
【0017】
さらに、連結部が一対のアーム部と一体形成されれば、攪拌羽根の製造工程が減少し、コストを低く抑えることが可能になる。
【0018】
なお、回転軸の軸方向に沿って複数の攪拌羽根を並べて設け、回転軸の軸方向視で回転方向に位相がずらされた状態で、複数の攪拌羽根を配置すれば、回転軸の一回転中のより広い範囲で、攪拌羽根を作用させることが可能になるため、さらに効率的に攪拌作業を行うことができる。
【0019】
また、一対のアーム部の間に補強杆を架設すれば、攪拌羽根の強度がより向上するとともに、該補強杆の作用によって、さらに攪拌効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明を適用した処理装置の平面図である。
【図2】本発明を適用した処理装置の正面図である。
【図3】本発明を適用した処理装置の内部構成を示す正面図である。
【図4】図3の矢印A方向から見た攪拌羽根の斜視図である。
【図5】取付部材の構成を示す説明図である。
【図6】(a)は図3の矢印B方向から見た第1攪拌羽根の要部側面図であり、(b)は(a)のA矢視図である。
【図7】(a)は図3の矢印B方向から見た第2攪拌羽根の要部側面図であり、(b)は(a)のA矢視図である。
【図8】(a)は図3の矢印B方向から見た第3攪拌羽根の要部側面図であり、(b)は(a)のA矢視図である。
【図9】(a)は図3の矢印B方向から見た第4攪拌羽根の要部側面図であり、(b)は(a)のA矢視図である。
【図10】(a)は回転軸の駆動端部から一番近い側に配置された攪拌羽根を図3の矢印B方向から見た側面図であり、(b)は回転軸の駆動端部から二番目に近い側に配置された攪拌羽根を図3の矢印B方向から見た側面図であり、(c)は回転軸の駆動端部から三番目に近い側に配置された攪拌羽根を図3の矢印B方向から見た側面図である。
【図11】(d)は回転軸の駆動端部から四番目に近い側に配置された攪拌羽根を図3の矢印B方向から見た側面図であり、(e)は回転軸の駆動端部から五番目に近い側に配置された攪拌羽根を図3の矢印B方向から見た側面図であり、(f)は回転軸の駆動端部から六番目に近い側に配置された攪拌羽根を図3の矢印B方向から見た側面図である。
【図12】(A)は第1攪拌羽根のスクレーパ部の構成を示す断面図であり、(B)は第2攪拌羽根のスクレーパ部の構成を示す断面図であり、(C)は攪拌羽根の回転方向前進側端の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1乃至図3は、本発明を適用した処理装置の平面図、正面図及び内部構成を示す正面図である。処理装置1は、生ゴミや汚物等の有機廃棄物からなる処理物が投入される処理槽2と、処理槽2内の処理物を攪拌する攪拌機構3と、処理槽2で攪拌されて分解処理された処理液を貯留する貯留タンク4と、有機物を分解する微生物やその他の分解成分が含まれた液体を貯留する液体タンク6と、水道水等の水を各部に供給する給水装置7と、液体タンク6内の液体を処理槽2に供給する液体供給装置8と、処理槽2への給気を行う給気装置9と、処理槽2からの排気を行う排気装置11と、処理槽2を適温に保持する温度制御手段(図示しない)と、各部を電子制御する制御ボックス12とを、筐体1a内に備えることにより構成されている。
【0022】
上記処理槽2は貯留タンク4の真上側に積重ねられるように配置されており、この処理槽4は床面13を有するとともに前後及び左右の四方を内壁14によって囲繞され且つ上方側が天井面16によって覆われた処理室になっている。この天井面16には、処理物を処理槽2内に投入する投入口2aが開口形成されており、この投入口2aは、両開きの一対の開閉扉17によって開閉自在に閉塞されている。
【0023】
この処理槽2の天井面16付近には、水平横方向の給水管18が架渡し状態で設置されるとともに、この給水管18の真下側には水平横方向の給液管19が架設状態で設けられている。この給水管18及び給液管19には、それぞれ噴射ノズル18a,19aが複数設けられており、給水管18の各噴射ノズル18aによって、処理槽2への水の供給が行われるとともに、給液管19の各噴射ノズル19aによって、液体タンク6内の液体が処理槽2に供給される。
【0024】
上記貯留タンク4には、上下方向の接続管21を介して処理槽2に接続されている。具体的には、接続管21の一端が処理槽2の内壁14の下部に形成された排出口14aに接続される一方で、接続管21の他端が貯留タンク4に接続されており、この接続管21内と処理槽2内とは通液性を有するメッシュ部22によって仕切られている。
【0025】
処理槽内2で、処理物が攪拌されて分解処理されることにより生じる処理液は、メッシュ部22を通過して接続管21から貯留タンク4内に流入して貯留される。この貯留タンク4内の処理液は排出管23を介して外部に排出されるが、この排出管23には開閉バルブ24が設けられており、開閉バルブ24の開閉によって、貯留タンク4から外部への処理液の排出・排出停止の切換を行う。
【0026】
また、貯留タンク4内には、噴射ノズル26aを複数有する水平横方向の給水管26が架渡されるようにして支持されており、給水装置7の配管27を介して、貯留タンク4内への噴射給水を行うことが可能である。
【0027】
上記液体タンク6には、よもぎ菌、クロレラ菌、土壌菌等の有機物を分解する微生物を水に添加してなる液体か、或いは有機物を分解するその他の成分を含有する液体が貯留されており、この液体タンク6内の液体は、上述した液体供給装置8の配管28を介して給液管19に圧送され、噴射ノズル19aを介して、処理槽2内に噴射供給される。
【0028】
なお、液体の濃度は、処理槽2内に導入された段階で、処理物を分解するのに最適な値となるように調整されるが、この調整を予め液体タンク6内で行ってもよいし、給水装置7の配管29を介して給水管18の噴射ノズル18aから処理槽2に噴射供給される水によって、該液体の分解処理段階での濃度を調整してもよい。
【0029】
上記給気装置9は、給気管31を介して、処理槽2内にエアを供給するように構成され、この供給されたエアは上記微生物が処理物を分解する際等に用いられる。
【0030】
上記排気装置11は、排気管32を介して、処理槽2内の悪臭又は処理槽2内で微生物による処理物分解時に発生した二酸化炭素等のガスを、処理槽2外に排気するように構成されている。ちなみに、排気管32からのガスは脱臭処理された後、外部に排出される。
【0031】
上記制御ボックス12は、攪拌機構3を介した攪拌制御と、給水装置7を介した処理槽2及び貯留タンク4等への給水制御と、液体供給装置8を介した処理槽2への前記液体の供給制御と、給気装置9を介した処理槽2への給気制御と、排気装置11を介した処理槽2からの排気制御と、温度制御手段を介した処理槽2の温度制御と、その他必要な制御とを行うことにより、高温多湿等の最適な状態且つ最適な処理速度で処理物の攪拌分解を行うように構成されている。そして、この制御ボックス12等は、開閉自在な閉塞扉33によって、カバー保護されている。
【0032】
該構成の処理装置1を用いた有機廃棄物の処理方法について説明すると、まず、処理槽2には、微生物を担持させることができるホールド材と、有機廃棄物からなる処理物とを投入する。このホールド材には、そば殻や籾殻の他、細粉砕された木材チップや竹材チップ、或いは細断された草や藁等の植物繊維質が用いられる。
【0033】
また、このホールド材に予め上述した微生物を担持させるか、或いは液体タンク6内の前記液体を処理層2内に供給することにより該ホールド材に微生物を担持させる。ちなみに、このホールド材は、攪拌時の処理物の粉砕作用を補助する粉砕助材としても機能する。
【0034】
このように処理物及びホールド材を投入した処理槽2において、攪拌機構3を作動させ、処理物とホールド材を攪拌して、分解処理を行う。この際、制御ボックス12によって、処理槽2内は最適な湿度及び温度に保持され、攪拌速度やエアの供給量も最適な値に保たれ、処理物の分解処理が促進される。そして、攪拌されて分解された処理液は、接続管21を介して、貯留タンク4に流入する。
【0035】
貯留タンク4内に、前記微生物が担持されたホールド材を予め投入しておき、この貯留タンク4内で有機物の分解処理を行ってもよい。この場合、貯留タンク4が脱臭機能を有することになるので、処理槽2から排気管31内に流動するガスを、貯留タンク4に導入して脱臭させることも可能になる。
【0036】
以上のような有機廃棄物の処理方法によれば、処理槽2内の有機廃棄物である処理物は分解消滅されるか、或いは減容される一方で、処理液も無臭の水に分解されて排出管から排水される。
【0037】
なお、液体タンク6内の液体に微生物が含有されない場合には、ホール材を用いず、直接、処理槽2に液体を投入してもよい。
【0038】
次に、図3乃至図12に基づき、攪拌機構3の構成について説明する。
攪拌機構3は、自身の軸回りに回転自在に軸支された横方向の回転軸34と、回転軸34に軸装された複数の攪拌体である攪拌羽根36と、回転軸34を介して攪拌羽根36を回転駆動させる駆動モータ37とを備えている。
【0039】
回転軸34が給水管18及び給液管19と平行になり且つ回転軸34の両端部が処理槽2の外側に突出するように、該回転軸34は処理槽2の対向する内壁14間に架渡され、処理槽2外に露出する回転軸34の両端部がそれぞれ軸受38,38によって支持されている。
【0040】
攪拌羽根36は、回転軸34の軸方向の沿って所定間隔毎に複数(図示する例では6つ)設けられ、各攪拌羽根36はU字状に屈曲形成されている。詳細は後述する。
【0041】
駆動モータ37の動力は伝動機構39に出力され、伝動機構39の動力は回転軸34にチェーン伝動されて回転軸34及び攪拌羽根36を回転駆動させる。
【0042】
この駆動モータ37が回転軸34及び攪拌羽根36を正転駆動(図4の矢印方向に回転駆動)させることにより、上述した攪拌作業を行う。
【0043】
図4は、図3の矢視A方向から見た攪拌羽根の斜視図である。各攪拌羽根36は、回転軸34の軸方向に所定間隔を介して対向配置された一対の板状のアーム部41,41と、該一対のアーム部41,41を回転軸34の軸方向に沿って連結する板状の連結部42とから構成されている。
【0044】
アーム部41は回転軸34の径方向延長線上に突出し、この板状のアーム部41の厚み方向が回転軸34の軸方向に設定されている。この一対のアーム部41,41の突出端部である先端部同士が、回転軸34の放射方向に厚みを有するプレート状の連結部42によって連結されるとともに、各アーム部41の基端部が取付部材43を介して回転軸34に取付固定されている。
【0045】
言換えると、一枚の板状部材をU字状に湾曲形成することにより、一対のアーム部41及び連結部42が一体成形されている。
【0046】
回転軸34と共に一体回転する一対のアーム部41,41又は連結部42が、処理物を回転軸34の軸方向に送出すように、該一対のアーム部41,41と連結部42の一方又は両方は、回転軸34の回転方向又は軸方向に対して傾斜する送り角を形成している。
【0047】
図示する例では、攪拌羽根36の一方のアーム部41(前傾アーム部41A)が他方のアーム部41(起立アーム部41B)よりも基端から先端に向かって回転方向正転側(前進側)に傾斜しているとともに、一対の各アーム部41の先端部が回転方向前進側に向かって徐々に回転軸34から離間するように傾斜している。このため、連結部42は、起立アーム部41Bの先端から前傾アーム部41Aの先端に向かって回転方向前進側に傾斜するとともに、回転方向前進側に向かって徐々に回転軸34から離間するように傾斜し、これによって連結部42が回転軸34に対してねじれた姿勢になり、上述した送り角が形成される。
【0048】
処理物が投入された処理槽2で攪拌羽根36が正転駆動されると、この攪拌羽根36は、前傾アーム部41A側から起立アーム部41B側に向かって順次処理物を掻き込み、該処理物が攪拌羽根36の回転方向に攪拌されるとともに、上述した送り角及び回転速度に応じて、前傾アーム部41A側から起立アーム部41B側に向かって、回転軸34の軸方向に処理物を送り、攪拌効率を向上させる。
【0049】
なお、図示する例では、回転軸34の回転方向及び軸方向に対して、連結部42をねじれさせ、これによって、攪拌時に処理物を回転軸34の軸方向の送出す構造としたが、左右のアーム部41,41の一方又は両方を、回転軸の回転方向及び軸方向に対してねじれさせ、攪拌時に処理物を回転軸34の軸方向の送出す構造としてもよい。ちなみに、このようにアーム部41を回転軸34の回転方向及び軸方向に対してねじるには、例えば、アーム部41の幅方向中間を通過する仮想線回りに所定角度アーム部41をねじれさせる。
【0050】
また、上述の構成によって一対のアーム部41,41の板状面が回転軸34の軸方向に対向し、この一対のアーム部41,41の中途部間には、回転軸34と平行な補強杆44が架設されてボルト固定されている。このため、各アーム部41には上記補強杆44を挿通して支持する支持孔46が穿設されている。この補強杆44は、攪拌羽根36の強度を向上させるとともに、攪拌作用を向上させるようにも作用する。
【0051】
図5は、取付部材の構成を示す説明図である。取付部材43は回転軸34に外装される筒状部材であって、取付部材43及び回転軸34に凹設されたキー溝34a,43aに嵌合されたキー47によって、取付部材43は回転軸34と一体回転するように該回転軸34に取付けられている他、筒状の取付部材43の両端には、全周に亘って所定間隔(等間隔)毎に軸方向に貫通する取付孔48が穿設されている。一方、各アーム部41の基端部には、回転軸34の周面を嵌合させるように円弧状に切欠かれた嵌合部49が形成されているとともに、この嵌合部49に沿って所定間隔毎に固定孔51が複数穿設されている。
【0052】
そして、回転軸34に取付固定された一対の取付部材43,43における互いに向い合わない側の面である非対向端面に、攪拌羽根36,36の一対のアーム部41,41を内面側から挟み込むようにそれぞれ当接させ、アーム部41の固定孔51を、取付部材43の対応する取付孔48の位置にそれぞれ一致させ、両者をボルト等で締着することにより、一対のアーム部41,41が一対の取付部材43,43にそれぞれボルト固定され、攪拌羽根36が回転軸34に取付けられる。
【0053】
ちなみに、回転軸34の軸方向で隣合う一対の攪拌羽根36,36は、回転方向に位相がずらされた状態で、隣接するアーム部41,41同士が、1つの取付部材43に共締め固定されている。言換えると、隣合う攪拌羽根36,36同士が回転軸34の軸方向に一部でラップするように配置されている他、位置を一致させる固定孔51と取付孔48の組合せを変更することにより、攪拌羽根36における回転軸34の軸回りの取付位置である位相を変更する。
【0054】
ところで、図示する処理装置1では、第1攪拌羽根36Aと、第2攪拌羽根36Bと、第3攪拌羽根36Cと、第4攪拌羽根36Dとの4種類の攪拌羽根36が用意されている。
【0055】
図6(a)は図3の矢印B方向から見た第1攪拌羽根の要部側面図であり、(b)は(a)のA矢視図であり、図7(a)は図3の矢印B方向から見た第2攪拌羽根の要部側面図であり、(b)は(a)のA矢視図であり、図8(a)は図3の矢印B方向から見た第3攪拌羽根の要部側面図であり、(b)は(a)のA矢視図であり、図9(a)は図3の矢印B方向から見た第4攪拌羽根の要部側面図であり、(b)は(a)のA矢視図である。
【0056】
また、図10(a)は回転軸の駆動端部から一番近い側に配置された攪拌羽根を図3の矢印B方向から見た側面図であり、(b)は回転軸の駆動端部から二番目に近い側に配置された攪拌羽根を図3の矢印B方向から見た側面図であり、(c)は回転軸の駆動端部から三番目に近い側に配置された攪拌羽根を図3の矢印B方向から見た側面図であり、図11(d)は回転軸の駆動端部から四番目に近い側に配置された攪拌羽根を図3の矢印B方向から見た側面図であり、(e)は回転軸の駆動端部から五番目に近い側に配置された攪拌羽根を図3の矢印B方向から見た側面図であり、(f)は回転軸の駆動端部から六番目に近い側に配置された攪拌羽根を図3の矢印B方向から見た側面図である。
【0057】
回転軸34において、軸支され且つ動力が伝動される側の端部を駆動端部34aとし、駆動端部34aと反対側の端部を支持端部34bとした場合、第1攪拌羽根36Aは、回動軸34の駆動端部34a側の内壁14に近接する攪拌羽根36となる。この第1攪拌羽根36Aは、回転軸34の駆動端部34aに近い側のアーム部41が起立アーム部41B、遠い側のアーム部41が前傾アーム部41Aになり、回転軸34を正転駆動させる攪拌作業時、処理物を回転軸34の軸方向駆動端部34a側に向かって送る。
【0058】
第2攪拌羽根36Bは、回転軸34の支持端部34b側の内壁14に近接する攪拌羽根36となる。この第2攪拌羽根36Bは、回転軸34の駆動端部34aに近い側のアーム部41が前傾アーム部41A、遠い側のアーム部41が起立アーム部41Bになり、回転軸34を正転駆動させる攪拌作業時、処理物を回転軸34の軸方向支持端部34b側に向かって送る。
【0059】
第3攪拌羽根36Cは、第1攪拌羽根36Aと第2攪拌羽根36Bの間に配置され且つ回転軸34の駆動端部34aに近い側のアーム部41が前傾アーム部41Aとなるとともに回転軸34の駆動端部34aから遠い側のアーム部41が起立アーム部41Bとなる攪拌羽根36であり、回転軸34を正転駆動させる攪拌作業時、処理物を回転軸34の軸方向支持端部34b側に向かって送る。
【0060】
第4攪拌羽根36Dは、第1攪拌羽根36Aと第2攪拌羽根36Bの間に配置され且つ回転軸34の駆動端部34aに近い側のアーム部41が起立アーム部41Bとなるとともに回転軸34の駆動端部34aから遠い側のアーム部41が前傾アーム部41Aとなる攪拌羽根36であり、回転軸34を正転駆動させる攪拌作業時、処理物を回転軸34の軸方向駆動端部34a側に向かって送る。
【0061】
図示する例では、正転駆動させる攪拌作業時、回転軸34の軸方向における処理物の送り方向が、隣合う攪拌羽根36,36同士で順次反対向きになるように、回転軸34の軸方向に所定間隔毎に配置された複数の各攪拌羽根36の種類が設定されており、具体的には、回転軸34の駆動端部34aから支持端部34bに向かって、第1攪拌羽根36A→第3攪拌羽根36C→第4攪拌羽根36D→第3攪拌羽根36C→第4攪拌羽根36D→第2攪拌羽根36Bとなるように、各攪拌羽根36の種類及び配置箇所が設定されている。このような配置構成によって、処理物の攪拌効率がさらに向上する。
【0062】
また、回転軸34の軸方向の所定間隔毎に配置された複数の攪拌羽根36は、回転軸34の軸方向視で、該攪拌羽根36の回転方向に順次位相がずらされた状態で配置されている。図示する例では、回転軸34の駆動端部34aから支持端部34bに向かって、隣接する攪拌羽根36毎に順次1/6周づつ位相を遅らせ、攪拌効率をさらに向上させている。このように回転軸34の軸方向視で360度の回転範囲に満遍なく等間隔で攪拌羽根36を配置しているが、回転軸34の支持端部34bから駆動端部34aに向かって順次位相を遅らせてもよいし、遅らせる位相の間隔も360度を攪拌羽根36の個数で割った値である1/6周に限定されるものではない。
【0063】
また、第1攪拌羽根36Aの回転軌跡Dの半径と、第2攪拌羽根36Bの回転軌跡Dの半径とは、Rで同一となるとともに、第3攪拌羽根36Cの回転軌跡Dの半径と、第4攪拌羽根36Dの回転軌跡Dの半径とは、rで同一となる他、半径Rは半径rよりも長い値となる。
【0064】
さらに、各攪拌羽根36の一対のアーム部41,41における回転方向前進側端の先端寄り箇所には、側面視回転方向前進側に向かって山状に膨出する膨出部52が形成されている。この膨出部によって攪拌効率をさらに向上させる。
【0065】
図12(A)は第1攪拌羽根のスクレーパ部の構成を示す断面図であり、(B)は第2攪拌羽根のスクレーパ部の構成を示す断面図であり、(C)は攪拌羽根の回転方向前進側端の断面図である。
【0066】
同図(A),(B)に示す通り、第1攪拌羽根36A及び第2攪拌羽根36Bにおける近接する内壁14に近い側のアーム部41である起立アーム部41Bの回転方向前進側端には、該内壁14に向かって回転方向前進側に傾斜して突出する断面を有し且つ該起立アーム部41Bの全長方向に延びるスクレーパ部53が一体形成されている。スクレーパ部53は、第1攪拌羽根36A及び第2攪拌羽根36Bの正転回転に伴って、前記近接する内壁14に付着した処理物等の付着物を掻き取るように構成されている。
【0067】
また、同図(C)に示す通り、攪拌羽根36(アーム部41及び連結部42)の回転方向前進側端の断面形状は、全体に亘り、厚み方向中央部に向かって回転方向前進側に山形をなす楔状に形成されており、これによって、攪拌効率をさらに向上させている。
【符号の説明】
【0068】
2 処理槽
34 回転軸
36 攪拌羽根(攪拌体)
41 アーム部
42 連結部
44 補強杆
【特許請求の範囲】
【請求項1】
有機廃棄物からなる処理物が投入される処理槽(2)を備え、処理槽(2)内において外周に攪拌体を備えた回転軸(34)を回転可能に軸支し、上記攪拌体によって、処理槽(2)に収容された処理物を攪拌して処理する有機廃棄物の処理装置であって、板状面が回転軸(34)の軸方向に対向する少なくとも一対の板状のアーム部(41),(41)と、該一対の板状アーム部(41),(41)の先端側同士を回転軸(34)の軸方向に連結する連結部(42)とからなる攪拌羽根(36)によって前記攪拌体を構成した有機廃棄物の処理装置。
【請求項2】
連結部(42)がプレート状に形成された請求項1記載の有機廃棄物の処理装置。
【請求項3】
回転軸(34)の回転に伴って処理物を回転軸(34)の軸方向に送出すように、アーム部(41)と連結部(42)の一方又は両方が回転軸(34)の回転方向又は軸方向に対して傾斜する送り角を形成した請求項2記載の有機廃棄物の処理装置。
【請求項4】
前記一対のアーム部(41)又は連結部(42)の回転方向前進側端を、厚み方向中央側に山形をなす楔状に成形した請求項2又は3の何れかに記載の有機廃棄物の処理装置。
【請求項5】
連結部(42)が一対のアーム部(41),(41)と一体形成された請求項2乃至4の何れかに記載の有機廃棄物の処理装置。
【請求項6】
一対のアーム部(41),(41)の先端側と、連結部(42)とがU字状をなすように、該連結部(42)及び一対のアーム部(41),(41)が形成された請求項5記載の有機廃棄物の処理装置。
【請求項7】
回転軸(34)の軸方向に沿って複数の攪拌羽根(36)を並べて設けた請求項1乃至6の何れかに記載の有機廃棄物の処理装置。
【請求項8】
回転軸(34)の軸方向視で回転方向に位相がずらされた状態で、複数の攪拌羽根(36)を配置した請求項7記載の有機廃棄物の処理装置。
【請求項9】
一対のアーム部(41),(41)の間に補強杆(44)を架設した請求項1乃至8の何れかに記載の有機廃棄物の処理装置。
【請求項1】
有機廃棄物からなる処理物が投入される処理槽(2)を備え、処理槽(2)内において外周に攪拌体を備えた回転軸(34)を回転可能に軸支し、上記攪拌体によって、処理槽(2)に収容された処理物を攪拌して処理する有機廃棄物の処理装置であって、板状面が回転軸(34)の軸方向に対向する少なくとも一対の板状のアーム部(41),(41)と、該一対の板状アーム部(41),(41)の先端側同士を回転軸(34)の軸方向に連結する連結部(42)とからなる攪拌羽根(36)によって前記攪拌体を構成した有機廃棄物の処理装置。
【請求項2】
連結部(42)がプレート状に形成された請求項1記載の有機廃棄物の処理装置。
【請求項3】
回転軸(34)の回転に伴って処理物を回転軸(34)の軸方向に送出すように、アーム部(41)と連結部(42)の一方又は両方が回転軸(34)の回転方向又は軸方向に対して傾斜する送り角を形成した請求項2記載の有機廃棄物の処理装置。
【請求項4】
前記一対のアーム部(41)又は連結部(42)の回転方向前進側端を、厚み方向中央側に山形をなす楔状に成形した請求項2又は3の何れかに記載の有機廃棄物の処理装置。
【請求項5】
連結部(42)が一対のアーム部(41),(41)と一体形成された請求項2乃至4の何れかに記載の有機廃棄物の処理装置。
【請求項6】
一対のアーム部(41),(41)の先端側と、連結部(42)とがU字状をなすように、該連結部(42)及び一対のアーム部(41),(41)が形成された請求項5記載の有機廃棄物の処理装置。
【請求項7】
回転軸(34)の軸方向に沿って複数の攪拌羽根(36)を並べて設けた請求項1乃至6の何れかに記載の有機廃棄物の処理装置。
【請求項8】
回転軸(34)の軸方向視で回転方向に位相がずらされた状態で、複数の攪拌羽根(36)を配置した請求項7記載の有機廃棄物の処理装置。
【請求項9】
一対のアーム部(41),(41)の間に補強杆(44)を架設した請求項1乃至8の何れかに記載の有機廃棄物の処理装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2013−43152(P2013−43152A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−184375(P2011−184375)
【出願日】平成23年8月26日(2011.8.26)
【出願人】(311010051)
【出願人】(311010028)株式会社ビオ・ミクト (1)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月26日(2011.8.26)
【出願人】(311010051)
【出願人】(311010028)株式会社ビオ・ミクト (1)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]