説明

有機発光ダイオード、その製造方法、及びその有機発光ダイオードを含む有機発光表示装置

【課題】画素の更なる微細化を可能にすることで、画面の更なる高精細化を実現する有機発光表示装置を提供する。
【解決手段】本発明による有機発光表示装置では各画素に有機発光ダイオードとして複数の線状発光体が並べられている。各線状発光体では、管状の周辺部が共通電極を含む。その周辺部の内部には中心部が周辺部と同軸に配置され、共通電極と対向する画素電極を含む。更に、共通電極と画素電極との間には発光部材が挟まれている。線状発光体は特にナノサイズのワイヤーまたはチューブに形成可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は有機発光表示装置に関し、特に、それに搭載される有機発光ダイオード及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、モニターまたはテレビなどの軽量化及び薄型化に伴い、陰極線管(CRT)に代え、液晶表示装置(LCD)が多用されている。しかし、液晶表示装置には、バックライト等の外部光源が必要であるので、更なる省電力化、軽量化、薄型化がいずれも難しい。液晶表示装置には更に、応答速度の更なる向上や更なる広視野角化などの難しい課題の解決も求められている。それらの点で液晶表示装置より優れた表示装置として、有機発光表示装置が注目されている。
【0003】
有機発光表示装置の各画素は有機発光ダイオード(OLED)を含む。有機発光ダイオードは、二つの電極、及びそれらの間に挟まれた発光層を含む、二つの電極間に対して電圧を加えると、発光層に、一方の電極からは電子が注入され、他方の電極からは正孔が注入される。それらの電子と正孔とが発光層で結合して励起子を形成する。更に、その励起子が崩壊するときに放出されるエネルギーで発光層が発光する。有機発光表示装置はこのように自発光型であり、液晶表示装置とは異なり外部光源を必要としない。従って、有機発光表示装置は、省電力化、軽量化、及び薄型化の面で液晶表示装置より更に有利である。有機発光表示装置はその上、応答速度、視野角、及びコントラスト比も液晶表示装置より優れている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
有機発光表示装置に限らず、表示装置全般に対しては、画面の解像度の更なる向上、すなわち、画面の更なる高精細化が求められている。従って、画素を更に微細に形成しなければならない。ここで、従来の有機発光表示装置では画素がフォトエッチング等でパターニングされる。それ故、画素の更なる微細化にはフォトエッチングの精度を更に向上させねばならない。しかし、露光装置の解像力は既に限界に近いので、フォトエッチングの更なる精密化は難しい。その結果、従来の有機発光表示装置では画素の更なる微細化が困難である。
本発明の目的は、画素の更なる微細化を可能にすることで、画面の更なる高精細化を実現する有機発光表示装置、の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明による有機発光表示装置は各画素に有機発光ダイオードを有する。本発明によるその有機発光ダイオードは特に、次のような線状発光体を備えている。その線状発光体では、管状の周辺部が第1電極を含む。その周辺部の内部には中心部が周辺部と同軸に配置され、第1電極と対向する第2電極を含む。更に、第1電極と第2電極との間には発光部材が挟まれている。線状発光体の中心部には好ましくは棒状のコアが含まれ、第1電極がそのコアに配置されている。線状発光体の中心部にはその他に、中心軸に沿って延びる中空部が含まれていても良い。その場合、第2電極がその中空部を囲んでいても良い。線状発光体は特に、ナノサイズのワイヤーまたはチューブに形成可能である。好ましくは線状発光体の断面が実質的に円形であり、その直径が200nm以下である。本発明による有機発光表示装置では好ましくは、上記の線状発光体が各画素に複数本ずつ並べられている。
【0006】
本発明による有機発光ダイオードの製造方法は、鋳型の孔の中に管状の第1電極を形成する段階、第1電極の孔の中に管状の発光部材を形成する段階、及び、発光部材の孔の中に第2電極を形成する段階、を有する。ここで、第2電極は管状でも棒状でも良い。第1電極、発光部材、及び第2電極の少なくとも一つは好ましくは、気相成長法で形成する。その気相成長法は気相蒸着でも気相重合でも良い。気相重合である場合は、鋳型の孔、第1電極の孔、及び発光部材の孔の少なくとも一つに気相の単量体を供給する段階、並びに、その単量体を重合させる段階を含む。好ましくは、その単量体を真空雰囲気で重合させる。好ましくは、その単量体を50℃〜200℃で重合させる。更に好ましくは、その単量体を供給する段階の前に、鋳型の孔、第1電極の孔、及び発光部材の孔の少なくとも一つに重合開始剤を供給する段階を含む。ここで、その重合開始剤は好ましくは、AIBN(2,2’−アゾビスイソブチルニトリル)、BPO(過酸化ベンゾイル)、CAN(硝酸アンモニウムセリウム)、及び塩化鉄(FeCl3)の少なくとも一つを含む。本発明による製造方法は好ましくは、第2電極を形成する段階の後に、鋳型から線状発光体を分離する段階、をさらに含む。好ましくは、酸化アルミニウムを含む材料で鋳型を形成し、鋳型から線状発光体を分離する段階ではその鋳型をエッチングにより除去する。ここで、そのエッチングでは好ましくは、水酸化ナトリウム及び塩酸の少なくとも一つを使用する。
【発明の効果】
【0007】
本発明による有機発光表示装置では上記の通り、各画素が有機発光ダイオードを含む。その有機発光ダイオードは線状発光体を含む。線状発光体では、二つの電極とその間の発光部材とが同軸のシェル構造を成す。線状発光体は微細化が容易であり、特にナノサイズに形成可能である。本発明による有機発光表示装置では各画素にその線状発光体が、好ましくは複数本ずつ並べられている。それにより、画素の更なる微細化が容易であるので、本発明による有機発光表示装置は従来の表示装置より画面の解像度が高い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施例について、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施することができるように詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例による有機発光ダイオードの概略を示す模式図である。その有機発光ダイオードは特に線状発光体390を含む。線状発光体390は好ましくは円筒状であり、その直径が200nm以下であり、その長さが数十μm〜数百μmである。
【0009】
図1に示されているように、線状発光体390では三つの部材270、370、191が同軸に配置され、シェル構造を形成している。線状発光体390の中心部は好ましくは棒状のコアであり、特に共通電極270を含む。ここで、中心部が、中心軸に沿った中空部を含み、共通電極270がその中空部を囲んでいても良い。線状発光体390の周辺部は管状であり、中心部と同軸に配置され、中心部を囲んでいる。周辺部は更に画素電極191を含む。共通電極270と画素電極191とは互いに対向している。それらの間には有機発光部材370が挟まれている。
【0010】
共通電極270は好ましくは、セシウム(Cs)、リチウム(Li)、カルシウム(Ca)、若しくはバリウム(Ba)等の仕事関数が低い金属、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、銀(Ag)、またはそれらの合金から成る。
画素電極191は光透過性及び導電性を有する物質から成り、好ましくはITOまたはIZOを含む。
【0011】
有機発光部材370は好ましくは多層構造であり、光を放出する発光層、及びその発光層の発光効率を向上させる付帯層を含む(図示せず)。
発光層には各電極191、270から電子及び正孔が注入され、それらの結合により励起状態が形成される。この励起状態が基底状態に戻るときに解放されるエネルギーが光Rとして有機発光部材370から画素電極191を通して外に放出される。発光層は、三原色(赤、緑、青)などの基本色のいずれか一つの光を固有に放出する有機物質を含む。発光層には、その有機物質の他に、無機物質が混合されていても良い。有機物質は、低分子物質と高分子物質との二種類に大別される。低分子物質には、Alq3(トリス(8−ヒドロキシキノリノラト)アルミニウム錯体)やBeBq2(ビス(ベンゾキノリトラト)ベリリウム錯体)などの金属錯体、ロダミンB、フルオレセイン、ピレン、DPVBi(4,4’−bis(2,2’−diphenylethen−1−yl)−diphenyl)、ペンタセン、及びルブレンなどが含まれる。低分子物質から成る発光層では、約1%〜5%のドーパントを更に添加することにより、発光効率を向上させることができる。高分子物質には、ポリフルオレン誘導体、(ポリ)パラフェニレンビニレン誘導体、ポリフェニレン誘導体、ポリビニルカルバゾール、及びポリチオフェン誘導体が含まれる。更に、それらの高分子物質に、ペリレン系色素、クマリン系色素、ロダミン系色素、ルブレン、ペリレン、9,10−ジフェニルアントラセン、テトラフェニルブタジエン、ナイルレッド、クマリン、キナクリドンなどがドーピングされていても良い。
【0012】
付帯層には、電子及び正孔を発光層にスムーズに移動させるための電子輸送層及び正孔輸送層、各電極191、270から電子及び正孔をスムーズに受け入れるための電子注入層及び正孔注入層などがある。正孔輸送層及び正孔注入層の各仕事関数は、画素電極191の仕事関数と発光層の仕事関数との中間程度である。電子輸送層及び電子注入層の各仕事関数は、共通電極270の仕事関数と発光層の仕事関数との中間程度である。正孔輸送層または正孔注入層としては好ましくは、ポリエチレンジオキシチオフェン((poly−(3,4−ethylenedioxythiophene)、PEDOT)とポリスチレンスルホン酸(polystyrene sulfonate、PSS)の混合物などを使用する。
【0013】
図1に示した線状発光体390のシェル構造は、外側から順に、画素電極191、有機発光部材370、及び共通電極270を含む。尚、その順序が反対、すなわち、共通電極270、有機発光部材370、及び画素電極191の順であっても良い。また、画素電極191と共通電極270とのいずれがカソードとして利用されても良い。
【0014】
図1に示した線状発光体390はナノワイヤーである。すなわち、中心部が(内部の詰まった)棒状のコアを含み、周辺部にある発光部材と外側の電極(図1では画素電極191)がそのコアを囲んでいる。その場合、内側の電極(図1では共通電極270)はコアに配置されている。
その他に、線状発光体390がナノチューブであっても良い。すなわち、中心部が、中心軸に沿って延びる中空部を含み、内側の電極(図1では共通電極270)がその中空部を囲み、周辺部にある発光部材と外側の電極(図1では画素電極191)とが内側の電極を更に囲んでいる。
【0015】
次に、図2A〜図2Gを参照しながら、本発明の一実施例による有機発光ダイオードの製造方法の各工程について詳細に説明する。
第1工程では、図2Aに示したような鋳型10を準備する。その鋳型10には複数の孔11aが形成されている。孔11aは好ましくは円形であり、直径d1が約200nm以下であり、深さd2が数十μm〜数百μm程度である。鋳型10は好ましくは酸化アルミニウムから成る。
【0016】
第2工程では、図2Bに示したように、光透過性を持つ導電物質(好ましくはITO)を鋳型10の孔11aの中に気相蒸着する。それにより、孔11aの中に画素電極191を形成する。ここで、気相蒸着はスパッタリングまたは熱蒸着である。好ましくは熱蒸着を用い、孔11aの内壁の損傷を減少させる。画素電極191は孔11aの内壁に沿って形成されるので管状である。特に画素電極191の孔11bの大きさが、鋳型10の孔11aより小さい。
【0017】
第3工程では、図2Cに示したように、画素電極191の孔11bの中に重合開始剤12を供給する。好ましくは、鋳型10を重合開始剤12の溶液に浸漬した後で乾燥させることにより、画素電極191の孔11bの内壁に重合開始剤12を付着させる。その他に、重合開始剤12を気相成長法で画素電極191の孔11bの内壁に付着させても良い。
【0018】
第4工程では、図2Dに示したように、まず、鋳型10を真空チャンバー13の内部に閉じ込める。ここで、真空度は好ましくは、10−2Torr以下である。次に、気相の単量体(モノマー)370aを真空チャンバー13の内部に供給する。ここで、単量体370aが常温では液体または固体である場合、減圧や加熱によって気化または昇華させる。単量体370aは好ましくは、ピロール、アニリン、及びチオフェンである。単量体370aは画素電極191の孔11bに侵入し、重合開始剤12と接触する。
【0019】
第5工程では、図2Eに示したように、真空チャンバー13の内部で鋳型10を加熱し、画素電極191の孔11bの内壁の上で単量体370aにラジカル重合または酸化還元重合を開始させる。ここで、単量体370aにラジカル重合を行わせる場合、重合開始剤12としては好ましくは、AIBN、BPO、CANが用いられ、酸化還元重合を行わせる場合、重合開始剤12としては好ましくは、塩化鉄または過酸化水素が用いられる。更に、鋳型10の温度は単量体370aの種類に応じ、約50℃〜200℃に設定される。こうして、単量体370aを重合させることにより、画素電極191の孔11bの内壁に、高分子から成る有機発光部材370を形成する。有機発光部材370は、画素電極191の孔11bの内壁に沿って形成されるので管状である。特に有機発光部材370の孔11cが画素電極191の孔11bより小さい。有機発光部材370を構成する高分子は、単量体370aの種類に応じ、ポリピロール、ポリアニリン、及びポリチオフェンである。
【0020】
第6工程では、図2Fに示したように、有機発光部材370の孔11cの中に導電体を気相蒸着する。それにより、孔11cの中に共通電極270を形成する。ここで、気相蒸着はスパッタリングまたは熱蒸着である。共通電極270は有機発光部材370の孔11cの内壁に沿って形成される。ここで、有機発光部材370の孔11cの内部に、中心軸に沿って延びる空間を残せば、共通電極270が管状に形成される。一方、図2Fに示したように、有機発光部材370の孔11cを導電体の蒸着膜で完全に塞げば、共通電極270が内部の詰まった棒状のコアとして形成される。
以上の工程により、二つの電極191、270、及びそれらの間に挟まれた有機発光部材370から成る、線状発光体のシェル構造が完成する。
【0021】
第7工程では、図2Gに示したように、鋳型10から線状発光体390を分離する。ここで、鋳型10が酸化アルミニウムから成る場合、鋳型10を塩酸または水酸化ナトリウムでエッチングして除去できる。尚、必要に応じて第7工程を省略し、孔11aに線状発光体390が挿入された状態の鋳型10そのものを、有機発光ダイオードとして使用しても良い。
【0022】
上記の実施例では、有機発光部材370が、気相重合で形成された高分子物質を含む。その他に、有機発光部材370が、熱蒸着等の気相蒸着で形成された低分子物質を含んでも良い。
また、上記の実施例では、有機発光部材370が単層である。その他に、有機発光部材370が上記の付帯層をさらに含んでも良い。その場合、画素電極191を形成する段階(第2工程)の後、または、共通電極270を形成する段階(第6工程)の前に、上記の付帯層を形成する。
このように線状発光体390を気相成長法(気相重合または気相蒸着)で形成する場合、液相成長法とは異なり、溶媒が不要であるので、完成後に溶媒を回収する工程が不要である。また、重合条件や蒸着条件によって各層の厚さを容易に調節できるので、線状発光体390に含まれる各層の表面や界面を更に均一化できる。
【0023】
以下、上記の線状発光体390を含む、本発明の一実施例による、アクティブマトリックス方式の有機発光表示装置について説明する。
図3は、本発明の一実施例による有機発光表示装置の画素の等価回路図である。図3に示されているように、この有機発光表示装置は、複数の信号線121、171、172、及び、それらに連結され、マトリックス状に配列された複数の画素PXを含む。
【0024】
信号線は、ゲート信号(または走査信号)を伝達する複数のゲート線121、データ信号を伝達する複数のデータ線171、及び駆動電圧を伝達する複数の駆動電圧線172を含む。ゲート線121は、画素マトリックスの行方向に延び、互いにほぼ平行である。データ線171及び駆動電圧線172は画素マトリックスの列方向に延び、互いにほぼ平行である。
【0025】
各画素PXは、スイッチングトランジスタQs、駆動トランジスタQd、ストレージキャパシタCst、及び有機発光ダイオードLDを含む。
スイッチングトランジスタQsの制御端子はゲート線121に連結され、入力端子はデータ線171に連結され、出力端子は駆動トランジスタQdの制御端子に連結されている。スイッチングトランジスタQsは、ゲート線121から制御端子に伝達されるゲート信号に応じてオンオフし、駆動トランジスタQdの制御端子に対するデータ信号の伝達を制御する。
【0026】
駆動トランジスタQdの制御端子はスイッチングトランジスタQsの出力端子に連結され、入力端子は駆動電圧線172に連結され、出力端子は有機発光ダイオードLDのアノードに連結されている。駆動トランジスタQdの入力端子と出力端子との間を流れる出力電流ILDは、制御端子と出力端子との間に対して印加される電圧に応じて大きさが変化する。
【0027】
ストレージキャパシタCstは駆動トランジスタQdの制御端子と入力端子との間に連結されている。ストレージキャパシタCstは、駆動トランジスタQdの制御端子に対するゲート信号の印加によって充電され、スイッチングトランジスタQsがターンオフした後も、駆動トランジスタQdの制御端子と入力端子との間の電圧をデータ信号と駆動電圧との間の差に等しく維持する。
【0028】
有機発光ダイオードLDのアノードは駆動トランジスタQdの出力端子に連結され、カソードは共通電圧Vssに維持されている。有機発光ダイオードLDは、駆動トランジスタQdの出力電流ILDに応じた輝度で発光する。データ信号により駆動トランジスタQdの出力電流ILDを画素ごとに調節すれば、各画素を所望の輝度で発光させ得る。こうして、画面に所望の画像が表示される。
【0029】
スイッチングトランジスタQs及び駆動トランジスタQdは好ましくはnチャンネル電界効果トランジスタ(FET)である。その他に、スイッチングトランジスタQs及び駆動トランジスタQdの少なくとも一つがpチャンネル電界効果トランジスタであっても良い。その場合、各トランジスタQs、Qd、ストレージキャパシタCst、及び有機発光ダイオードLDの間の配線は適切に変更される。
【0030】
次に、図3に示した有機発光表示装置の詳細な構造について、図3〜図6Bを参照しながら詳細に説明する。図4は本発明の一実施例による有機発光表示装置の平面図である。図5は、図4に示されている折線V−Vに沿った断面の展開図である。図6A及び図6Bは、図5に示されている破線部Aの構造を示す模式図である。
【0031】
絶縁基板110の上に複数のゲート導電体が形成されている。ここで、絶縁基板110は好ましくは透明なガラスまたはプラスチックから成る。ゲート導電体は、第1制御電極124aを含む複数のゲート線121、第2制御電極124b、及び維持電極127を有する。
ゲート線121は主に行方向(図4では横方向)に延びている。各ゲート線121は、他の層または外部のゲート駆動回路との接続のために面積が広い端部129を含む。第1制御電極124aは図4では、ゲート線121から上に延びている。ゲート信号を生成するゲート駆動回路(図示せず)が絶縁基板110の上に集積化されている場合、ゲート線121がゲート駆動回路に直結されても良い。
第2制御電極124bと維持電極127とはそれぞれ、各画素に一つずつ設けられ、ゲート線121からは分離されている。第2制御電極124bの一端(図4では下端)は維持電極127の一端(図4では下端)に連結されている。維持電極127は列方向(図4では縦方向)に長く延びている。
ゲート導電体121、124b、127は好ましくは、アルミニウム(Al)やアルミニウム合金などのアルミニウム系金属、銀(Ag)や銀合金などの銀系金属、銅(Cu)や銅合金などの銅系金属、モリブデン(Mo)やモリブデン合金などのモリブデン系金属、クロム(Cr)、タンタル(Ta)、またはチタニウム(Ti)から成る。更に、ゲート導電体121、124b、127が、物理的性質の異なる二つの導電膜を含む多重膜であって良い。
ゲート導電体121、124b、127の各側面は好ましくは絶縁基板110の表面に対して傾き、その傾斜角が約30度〜約80度である。
【0032】
ゲート導電体121、124b、127の上には、窒化ケイ素(SiNx)または酸化ケイ素(SiOx)から成るゲート絶縁膜140が形成されている。ゲート絶縁膜140の上には、水素化非晶質シリコン(a−Si:H)または多結晶シリコンから成る複数の第1半導体154a及び複数の第2半導体154bが形成されている。第1半導体154aは第1制御電極124aの上に位置し、第2半導体154bは第2制御電極124bの上に位置する。第1半導体154aの上には第1抵抗性接触部材163a、165aの対が形成され、第2半導体154bの上には第2抵抗性接触部材163b、165bの対が形成されている。各抵抗性接触部材163a、163b、165a、165bは島形であり、リン(P)などのn型不純物が高濃度にドーピングされているn+水素化非晶質シリコン、またはシリサイドから成る。
【0033】
抵抗性接触部材163a、163b、165a、165b、及びゲート絶縁膜140の上には複数のデータ導電体が形成されている。データ導電体は、複数のデータ線171、複数の駆動電圧線172、複数の第1出力電極175a、及び複数の第2出力電極175bを含む。
データ線171は主に列方向(図4では縦方向)に延びてゲート線121と交差する。各データ線171は、画素ごとに第1制御電極124aに向かって延びている複数の第1入力電極173aを含み、他の層または外部のデータ駆動回路との接続のために面積が広い端部179を含む。データ信号を生成するデータ駆動回路(図示せず)が絶縁基板110の上に集積化されている場合、データ線171がデータ駆動回路に直結されても良い。
駆動電圧線172は主に列方向(図4では縦方向)に延びてゲート線121と交差する。各駆動電圧線172は、画素ごとに第2制御電極124bに向かって延びている複数の第2入力電極173bを含む。駆動電圧線172は更に、維持電極127と重なっている。
第1出力電極175aと第2出力電極175bとは各画素に一つずつ設けられ、互いに分離され、データ線171及び駆動電圧線172からも分離されている。第1入力電極173a及び第1出力電極175aは第1制御電極124aの上方で互いに対向し、第2入力電極173b及び第2出力電極175bは第2制御電極124bの上方で互いに対向している。
データ導電体171、172、175a、175bは好ましくは、モリブデン、クロム、タンタル、若しくはチタニウムなどの耐熱性金属、またはそれらの合金から成る。それらが更に、耐熱性金属膜と低抵抗の導電膜とを含む多重膜であっても良い。
ゲート導電体121、124bと同様に、データ導電体171、172、175a、175bの各側面も絶縁基板110の表面に対して傾き、その傾斜角は好ましくは約30度〜80度である。
【0034】
データ導電体171、172、175a、175b、半導体154a、154bの露出部分、及びゲート絶縁膜140の上には保護膜180が形成されている。保護膜180は無機絶縁物または有機絶縁物から成り、表面が平坦である。無機絶縁物の例としては、窒化ケイ素(SiNx)及び酸化ケイ素(SiO2)があり、有機絶縁物の例としては、ポリアクリル系化合物がある。保護膜180は、無機膜及び有機膜の二重膜であっても良い。
保護膜180には複数の接触孔182、185a、185bが形成され、それぞれが順に、データ線171の端部179、第1出力電極175a、及び第2出力電極175bを露出させている。保護膜180及びゲート絶縁膜140には複数の接触孔181、184が形成され、それぞれがゲート線121の端部129及び第2入力電極124bを露出させている。
【0035】
保護膜180の上には、複数の下部導電体190、複数の連結部材85、及び複数の接触補助部材81、82が形成されている。下部導電体190は各画素を一つずつ覆い、接触孔185bを通じて第2出力電極175bに物理的かつ電気的に連結されている。連結部材85は、接触孔184を通じて第2制御電極124bに連結され、接触孔185aを通じて第1出力電極175aに連結されている。接触補助部材81は接触孔181を通じてゲート線121の端部129に連結され、接触補助部材82は接触孔182を通じてデータ線171の端部179に連結されている。接触補助部材81/82は、ゲート線121の端部129/データ線171の端部179と外部装置との間の接着を補完すると共に、各接着部を保護する。
【0036】
下部導電体190の上には複数の線状発光体390が形成され、各画素の発光領域を構成している。好ましくは、複数の線状発光体390が一方向(図4では横方向)に対して平行に配列されている。その他に、複数の線状発光体390がランダムな方向で絶縁膜400の開口部401の内側に充填されていても良い。更に、一本または一束の線状発光体390で各画素の発光領域を構成しても良い。
【0037】
線状発光体390は図2A〜2Gに示されている工程で製造されたものであり、図1、6Aに示されているように、共通電極270、画素電極191、及び、それらの間に挟まれている有機発光部材370がシェル構造を成している。線状発光体390を図4、5に示されているように画素に搭載する場合、好ましくは図6Aに示したように、共通電極270の一端271を線状発光体390の一端から外に突出させている。
【0038】
保護膜180、下部導電体190、連結部材85、及び線状発光体390の上には、絶縁膜400が形成されている。絶縁膜400は好ましくは、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂などの耐熱性及び耐溶媒性を示す有機絶縁物、または、酸化ケイ素(SiO2)、酸化チタン(TiO2)などの無機絶縁物から成る。絶縁膜400が二層以上の多層膜であっても良い。絶縁膜400はまた、黒色顔料を含む感光物質から形成されても良い。その場合、絶縁膜400は遮光部材の役割を果たすと共に、簡単に形成可能である。
絶縁膜400は画素ごとに開口部401を含む。開口部401は好ましくは列方向(図4では縦方向)に細長く延びている。図6Aに示されている線状発光体390の一端から突出した共通電極270の端部271は、図6Bに示されているように、絶縁膜400の開口部401から露出している。
【0039】
絶縁膜400の上には上部導電体410が形成されている。上部導電体410は特に、絶縁膜400の開口部401を通じ、各線状発光体390の共通電極270の突出した端部271に接触している。上部導電体410に対しては外部から共通電圧が印加される。それにより、共通電圧が開口部401を通じて共通電極270に伝達される。
線状発光体390の画素電極191は、図6Bに示されているように、絶縁膜400によって上部導電体410からは絶縁される一方、下部導電体190との接触により、下部導電体190を通じて第2出力電極175bに物理的かつ電気的に連結されている。
【0040】
各画素では、ゲート線121に連結されている第1制御電極124a、データ線171に連結されている第1入力電極173a、及び第1出力電極175aが、第1半導体154aと共に、スイッチングトランジスタQsを構成している。スイッチングトランジスタQsのチャンネルは、第1入力電極173aと第1出力電極175aとの間から露出している第1半導体154aの部分に形成される。一方、第1出力電極175aに連結されている第2制御電極124b、駆動電圧線172に連結されている第2入力電極173b、及び画素電極191に連結されている第2出力電極175bは、第2半導体154bと共に、駆動トランジスタQdを構成している。駆動トランジスタQdのチャンネルは、第2入力電極173bと第2出力電極175bとの間から露出している第2半導体154bの部分に形成される。
【0041】
上記の実施例では、各画素がスイッチングトランジスタQsと駆動トランジスタQdとを一つずつ含む。各画素がその他に、有機発光ダイオードLD及び駆動トランジスタQdの劣化防止/補償用の回路として、別の薄膜トランジスタを含んでいても良い。
【0042】
各画素に含まれている複数の線状発光体390が有機発光ダイオードLDを構成している。ここで、画素電極191と共通電極270とのいずれか一方がアノードであり、他方がカソードである。各画素ではまた、互いに重なっている維持電極127と駆動電圧線172の部分とがストレージキャパシタCstを構成している。
【0043】
本発明の上記の実施例による有機発光表示装置では、各画素の有機発光ダイオードが複数の微細な線状発光体390から構成されている。従来のフォトエッチングによる発光部材とは異なり、線状発光体390は微細化が容易であり、特にナノサイズに形成可能である。従って、線状発光体390の本数や配置の変更により、画素の更なる微細化が容易に実現可能である。こうして、本発明の上記の実施例による有機発光表示装置は従来の表示装置より画面の解像度の向上が容易である。
【0044】
尚、半導体154a、154bが多結晶シリコンである場合、半導体154a、154bには好ましくは、制御電極124a、124bと対向する領域に真性領域が形成され、その両側に一対の不純物領域が形成されている。不純物領域の一方は入力電極173a、173bに電気的に連結され、他方は出力電極175a、175bに電気的に連結されている。その場合、抵抗性接触部材163a、163b、165a、165bは省略することができる。
【0045】
上記の実施例とは異なり、制御電極124a、124bを半導体154a、154bの上に形成しても良い。その場合、ゲート絶縁膜140は半導体154a、154bを覆い、そのゲート絶縁膜140の上に制御電極124a、124bが形成される。更に、データ導電体171、172、173b、175bはゲート絶縁膜140の上に形成されるので、ゲート絶縁膜140に接触孔を形成し、その接触孔を通じて半導体154a、154bに電気的に連結される。その他に、データ導電体171、172、173b、175bを半導体154a、154bの下地に形成し、その上の半導体154a、154bに電気的に連結されても良い。
【0046】
以上、本発明の好ましい実施例について詳細に説明した。しかし、本発明の技術的範囲はそれらの実施例には限定されない。特許請求の範囲で定義されている本発明の基本概念を利用した、当業者による多様な変形及び改良形態も、本発明の技術的範囲に属する。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の一実施例による有機発光ダイオードの概略を示す模式図
【図2A】本発明の一実施例による有機発光ダイオードの製造方法の第1工程の概略を示す模式図
【図2B】本発明の一実施例による有機発光ダイオードの製造方法の第2工程の概略を示す模式図
【図2C】本発明の一実施例による有機発光ダイオードの製造方法の第3工程の概略を示す模式図
【図2D】本発明の一実施例による有機発光ダイオードの製造方法の第4工程の概略を示す模式図
【図2E】本発明の一実施例による有機発光ダイオードの製造方法の第5工程の概略を示す模式図
【図2F】本発明の一実施例による有機発光ダイオードの製造方法の第6工程の概略を示す模式図
【図2G】本発明の一実施例による有機発光ダイオードの製造方法の第7工程の概略を示す模式図
【図3】本発明の一実施例による有機発光表示装置の画素の等価回路図
【図4】本発明の一実施例による有機発光表示装置の平面図
【図5】図4に示されている折線V−Vに沿った断面の展開図
【図6A】図5に示されている線状発光体390の拡大斜視図
【図6B】図5に示されている破線部Aの概略を示す模式図
【符号の説明】
【0048】
10 鋳型
11a、11b、11c 孔
12 重合開始剤
13 真空チャンバー
110 絶縁基板
121 ゲート線
124a 第1制御電極
124b 第2制御電極
127 維持電極
129 ゲート線の端部
140 ゲート絶縁膜
154a 第1半導体
154b 第2半導体
163a、163b、165a、165b 抵抗性接触部材
171 データ線
172 駆動電圧線
173a 第1入力電極
173b 第2入力電極
175a 第1出力電極
175b 第2出力電極
179 データ線の端部
81、82 接触補助部材
85 連結部材
180 保護膜
181、182、184、185a、185b 接触孔
190 下部導電体
191 画素電極
270 共通電極
370 有機発光部材
390 線状発光体
400 絶縁膜
401 開口部
402 接触孔
410 上部導電体
Qs スイッチングトランジスタ
Qd 駆動トランジスタ
LD 有機発光ダイオード
Vss 共通電圧
Cst ストレージキャパシタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1電極を含む管状の周辺部、
前記第1電極と対向する第2電極、を含み、前記周辺部の内部に前記周辺部と同軸に配置された中心部、及び、
前記第1電極と前記第2電極との間に挟まれている発光部材、
を有する線状発光体、
を具備する有機発光ダイオード。
【請求項2】
前記線状発光体の断面が実質的に円形であり、その直径が200nm以下である、請求項1に記載の有機発光ダイオード。
【請求項3】
前記線状発光体の中心部が棒状のコアを含み、前記第2電極が前記コアに配置されている、請求項1に記載の有機発光ダイオード。
【請求項4】
前記線状発光体の中心部が、中心軸に沿って延びる中空部、を含み、前記第2電極が前記中空部を囲んでいる、請求項1に記載の有機発光ダイオード。
【請求項5】
前記発光部材が、
発光性有機半導体を含む発光層、及び、
前記発光層と前記第1電極との間、又は、前記発光層と前記第2電極との間、の少なくともいずれかに挟まれている付帯層、
を含む、請求項1に記載の有機発光ダイオード。
【請求項6】
前記第1電極及び前記第2電極の少なくとも一つが光透過性物質を含む、請求項1に記載の有機発光ダイオード。
【請求項7】
前記線状発光体がナノサイズのワイヤーまたはチューブである、請求項1に記載の有機発光ダイオード。
【請求項8】
鋳型の孔の中に管状の第1電極を形成する段階、
前記第1電極の孔の中に管状の発光部材を形成する段階、及び、
前記発光部材の孔の中に第2電極を形成する段階、
を有する有機発光ダイオードの製造方法。
【請求項9】
前記発光部材を少なくとも一つの層から形成する、請求項8に記載の有機発光ダイオードの製造方法。
【請求項10】
前記第2電極を管状または棒状に形成する、請求項8に記載の有機発光ダイオードの製造方法。
【請求項11】
前記第1電極、前記発光部材、及び前記第2電極の少なくとも一つを気相成長法で形成する、請求項8に記載の有機発光ダイオードの製造方法。
【請求項12】
前記第1電極、前記発光部材、及び前記第2電極の少なくとも一つを気相蒸着で形成する、請求項11に記載の有機発光ダイオードの製造方法。
【請求項13】
前記第1電極、前記発光部材、及び前記第2電極の少なくとも一つを気相重合で形成する、請求項11に記載の有機発光ダイオードの製造方法。
【請求項14】
前記気相重合が、
前記鋳型の孔、前記第1電極の孔、及び前記発光部材の孔の少なくとも一つに気相の単量体を供給する段階、並びに、
前記単量体を重合させる段階、
を含む、請求項13に記載の有機発光ダイオードの製造方法。
【請求項15】
前記単量体を真空雰囲気で重合させる、請求項14に記載の有機発光ダイオードの製造方法。
【請求項16】
前記単量体を50℃乃至200℃で重合させる、請求項14に記載の有機発光ダイオードの製造方法。
【請求項17】
前記気相重合が、前記単量体を供給する段階の前に、前記鋳型の孔、前記第1電極の孔、及び前記発光部材の孔の少なくとも一つに重合開始剤を供給する段階、をさらに含む、請求項14に記載の有機発光ダイオードの製造方法。
【請求項18】
前記重合開始剤が、アゾビスイソブチルニトリル、過酸化ベンゾイル、硝酸アンモニウムセリウム、及び塩化鉄、の少なくとも一つを含む、請求項17に記載の有機発光ダイオードの製造方法。
【請求項19】
前記第2電極を形成する段階の後に、前記鋳型から線状発光体を分離する段階、をさらに含む、請求項8に記載の有機発光ダイオードの製造方法。
【請求項20】
酸化アルミニウムを含む材料で前記鋳型を形成し、
前記鋳型から線状発光体を分離する段階では前記鋳型をエッチングにより除去する、
請求項19に記載の有機発光ダイオードの製造方法。
【請求項21】
前記エッチングでは水酸化ナトリウム及び塩酸の少なくとも一つを使用する、請求項20に記載の有機発光ダイオードの製造方法。
【請求項22】
基板、並びに、
前記基板の上に形成されている線状発光体であり、
第1電極を含む管状の周辺部、
前記第1電極と対向する第2電極、を含み、前記周辺部の内部に前記周辺部と同軸に配置された中心部、及び、
前記第1電極と前記第2電極との間に挟まれている発光部材、
を有する線状発光体、
を具備する有機発光表示装置。
【請求項23】
前記線状発光体に連結されている薄膜トランジスタ、をさらに有する、請求項22に記載の有機発光表示装置。
【請求項24】
基板、
前記基板の上に形成されている第1信号線、
前記第1信号線と交差する第2信号線、
前記第1信号線と前記第2信号線とに連結されている第1薄膜トランジスタ、
前記第1薄膜トランジスタに連結されている第2薄膜トランジスタ、並びに、
前記第2薄膜トランジスタに連結されている線状発光体であり、
前記第2薄膜トランジスタに連結されている第1電極、を含む管状の周辺部、
前記第1電極と対向する第2電極、を含み、前記周辺部の内部に前記周辺部と同軸に配置された中心部、及び、
前記第1電極と前記第2電極との間に挟まれている発光部材、
を有する線状発光体、
を有する有機発光表示装置。


【図1】
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【図2C】
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【図2D】
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【図2E】
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【図2F】
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【図2G】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図2A】
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【図2B】
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【公開番号】特開2007−173235(P2007−173235A)
【公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−341018(P2006−341018)
【出願日】平成18年12月19日(2006.12.19)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【Fターム(参考)】