説明

有機発光素子及びその製造方法

【課題】有機発光素子及びその製造方法を提供する。
【解決手段】基板101、基板101上のWO(2.2≦x≦2.6、0.22≦y≦0.26)を含むアノード層113、アノード層113上の発光構造層120、発光構造層120上のカソード層131を含む有機発光素子である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機発光素子及びその製造方法に係り、さらに詳細には、透明電極を有する有機発光素子及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
有機発光素子は、電圧を印加すれば、自体が発光する物質を利用した素子であり、液晶素子に比べて、高輝度、広視野角、高応答速度の特性を有し、さらにバックライトが不要であるので、薄くさせることができるという長所を有する。
【0003】
有機発光素子は、有機発光層が、アノードとカソードとの間に位置した構造を有している。電圧を印加すれば、アノードから正孔が、有機発光層のHOMO(highest occupied molecular orbital)に注入され、カソードから電子が有機発光層のLUMO(lowest unoccupied molecular orbital)に注入される。注入された正孔と電子は、有機発光層内で隣接した分子間で電子交換を起こし、反対電極に移動して行く。そして、ある分子で電子と正孔とが再結合した場合、高いエネルギーの励起状態(excited state)を有する分子励起子(exiton)を形成する。分子励起子が材料固有の光を放出しつつ、低いエネルギーの基底状態(ground state)に戻る過程が、有機発光素子の発光メカニズムである。
【0004】
外部に光を放出するために、有機発光素子のアノード及び/またはカソードを透明な物質で形成する。特に、アノードの場合、正孔の注入を円滑にするために、仕事関数の大きい伝導性酸化膜または金属の膜を形成し、エッチング工程を介してアノード・パターンを形成する。アノード・パターニングのためのエッチング過程で発生した粒子が、アノードの表面に存在すると、暗点(dark spot)発生の原因になる。暗点を抑制するために、アノード上の有機層を厚く形成すると、駆動電圧が上昇する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、水平方向には、伝導特性が劣悪であるが、垂直方向に優秀な伝導特性を有する透明電極を含む有機発光素子及びその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一側面によって、基板、前記基板上のWO(2.2≦x≦2.6、0.22≦y≦0.26)を含むアノード層、前記アノード層上の発光構造層、前記発光構造層上のカソード層を含む有機発光素子を開示する。
【0007】
前記アノード層は、上部領域と下部領域とを含み、前記WO(2.2≦x≦2.6、0.22≦y≦0.26)は、前記アノード層の前記上部領域を形成することができる。
【0008】
前記アノード層は、500Åないし1,000Åの厚みを有することができる。前記アノード層の前記上部領域は、50ないし100Åの厚みを有することができる。
【0009】
前記アノード層は、Ag、Al、Mo、Ni、Co、MnまたはInの金属をさらに含んでもよい。
【0010】
前記発光構造層は、前記アノード層上の正孔輸送層、前記正孔輸送層上の発光層、前記発光層上の電子輸送層を含んでもよい。前記発光構造層は、前記アノード層上の正孔注入層、前記電子輸送層上の電子注入層をさらに含んでもよい。
【0011】
前記発光構造層は、赤色領域、緑色領域及び青色領域を含み、前記アノード層は、前記赤色領域、緑色領域及び青色領域に共通する。前記基板と前記アノード層との間の反射層をさらに含んでもよい。
【0012】
本発明の他の一側面によって、有機発光素子の製造方法を開示する。有機発光素子の製造方法は、基板を提供する段階、前記基板上に、WO薄膜を形成する段階、前記WO薄膜をNプラズマ処理し、WO(2.2≦x≦2.6、0.22≦y≦0.26)を含むアノード層を形成する段階、前記アノード層上に発光構造層を形成する段階、前記発光構造層上にカソードを形成する段階を含む。
【0013】
前記アノード層は、上部領域と下部領域とを含み、前記WO(2.2≦x≦2.6、0.22≦y≦0.26)は、前記上部領域を形成することができる。
【0014】
前記アノード層を、500ないし1,000Å厚に形成することができる。前記アノード層の前記上部領域は、50ないし100Åの厚みを有するように形成することができる。
【0015】
前記WO薄膜内に、Ag、Al、Mo、Ni、Co、MnまたはInの金属をさらに含むように、前記WO薄膜を形成することができる。
【0016】
前記発光構造層は、赤色領域、緑色領域及び青色領域を含み、前記アノード層は、前記赤色領域、緑色領域及び青色領域に共通するように形成することができる。前記基板と前記アノード層との間に、反射層をさらに形成することができる。
【発明の効果】
【0017】
アノード層のWO薄膜を、Nプラズマ処理することによって、駆動電圧を上昇させずに光学距離を合わせるために、アノード層の厚みを増大させることができる。一方、サブピクセルに共通するNプラズマ処理されたWOは、垂直方向の伝導性に優れるが、水平方向の伝導性は劣悪であり、分離された反射膜によって伝えられる電圧を、隣接したサブピクセルに影響を与えずに有機層に伝達することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】一具現例による有機発光素子の概略的な断面図である。
【図2】他の一具現例による有機発光素子の概略的な断面図である。
【図3】さらに他の一具現例による有機発光素子の概略的な断面図である。
【図4】Mg:Ag電極とMg:Ag電極との間の表面がNプラズマ処理されたWOの電流−電圧の線形関係を示したグラフである。
【図5】ITO電極とAl電極との間の表面がNプラズマ処理されたWOの電流−電圧の線形関係を示したグラフである。
【図6】実施例1、比較例1及び比較例2の有機発光素子の電流対電圧の特性を比較したグラフである。
【図7】実施例1と比較例1との有機発光素子の静電容量対電圧の関係を比較したグラフである。
【図8】実施例1と比較例1との経時的な光量を測定したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付された図面を参照しつつ、本発明の望ましい実施例について詳細に説明する。しかし、本発明は、ここで説明される実施例に限定されるものではなく、他の形態で具体化されもする。むしろ、ここで紹介する実施例は、開示された内容が徹底したものであって、完全なものになり、当業者に、本発明の思想が十分に伝えられるようにするために提供されるものである。図面において、層及び領域の厚みは、明確性を期するために、誇張されている。明細書全体にわたって、同じ参照番号は、同じ構成要素を示している。
【0020】
図1は、一具現例による有機発光素子の概略的な断面図である。図1の有機発光素子は、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)のサブピクセルを含む。各サブピクセルR,G,Bには、基板101上に、反射層111、アノード113、有機層120、カソード131が順次に形成されている。有機層120は、正孔注入層121、正孔輸送層122、共振補助層123、発光層125、電子輸送層127、電子注入層128を含んでいる。
【0021】
一方、有機層120のうち、発光層125を除外した正孔注入層121、正孔輸送層122、共振補助層123、電子輸送層127、電子注入層128の1層以上は省略可能であり、それら層以外に、電子と正孔との効率的な伝達のための層がさらに含まれもする。アノード113、正孔注入層121、正孔輸送層122、電子輸送層127及び電子注入層128は、サブピクセルR,G,Bに対して共通した層として形成可能である。サブピクセルR,G,Bに対して共通した層とは、サブピクセルR,G,B別に分離されるようにパターニングされていない層をいう。一方、反射層111、共振補助層123、発光層125は、サブピクセル別に分離されて形成される。
【0022】
基板101は、一般的な有機発光素子で使われる基板を使用することができるが、機械的強度、熱的安定性、透明性、表面平滑性、取扱容易性及び防水性に優れるガラス基板または透明プラスチック基板を使用することができる。一方、基板101は、シリコン、ステンレススチールのような不透明な物質から形成されもする。前記基板101内には、薄膜トランジスタからなるスイッチング素子、駆動素子などが形成されている。
【0023】
反射層111は、Ag、Mg、Al、Pt、Pd、Au、Ni、Nd、Ir、Cr、Li、Ca、またはそれらの組み合わせまたは合金によって形成される。
【0024】
アノード113は、表面がNプラズマ処理されたWOから形成されてもよい。アノード113は、約500〜1,000Åの厚みを有することができる。アノード113の上部は、Nプラズマ処理によって、約50〜100Å厚のWO(2.2≦x≦2.6、0.22≦y≦0.26)からなってもよい。アノード113の下部は、残りの厚みのWOからなってもよい。
【0025】
表面がNプラズマ処理されたWOが伝導特性を有することは、酸素含有量の変化、プラズマ処理後の表面の正孔注入特性及び伝導度変化などに起因するものと見られる。Nプラズマ処理されたWOは、約1,000Åの厚みでも、有機層より伝導特性に優れ、駆動電圧を上昇させずに光学距離を合わせるために、アノード113の厚みを増大させることができる。
【0026】
一方、Nプラズマ処理されたWOは、垂直方向の伝導性には優れるが、水平方向の伝導性は劣悪であり、サブピクセル別にアノードを分離するパターニングを行わなくとも、分離された反射膜111によって、伝えられる電圧が隣接したサブピクセルR,G,Bに影響を与えない。
【0027】
正孔注入層121は、例えば、銅フタロシアニンなどのフタロシアニン化合物、4,4’,4”−トリス(3−メチルフェニルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(m−MTDATA)、4,4’,4”−トリス{N,Nジフェニルアミノ}トリフェニルアミン(TDATA)、4,4’,4”−トリス(N−(2−ナフチル)−n−フェニル−アミノ)−トリフェニルアミン(2T−NATA)、N,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニルベンジジン(NPB)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(4−スチレンスルホネート)(PEDOT/PSS)、ポリアニリン/ドデシルベンゼンスルホン酸(Pani/DBSA)、ポリアニリン/カンファースルホン酸(Pani/CSA)またはポリアニリン/ポリ(4−スチレンスルホネート)(PANI/PSS)などを使用することができるが、これらに限定されるものではない。前記正孔注入層121の厚みは、約100Åないし10,000Å、望ましくは100Åないし1,000Åである。前記正孔注入層の厚みが前述のような範囲を満足する場合、実質的な駆動電圧の低下なしに満足すべき正孔注入特性を得ることができる。
【0028】
【化1】

【0029】
【化2】

【0030】
【化3】

【0031】
正孔輸送層122は、例えば、N−フェニルカルバゾール、ポリビニルカルバゾールなどのカルバゾール誘導体;N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニル−[1,1−ビフェニル]−4,4’−ジアミン(TPD)、4,4’−ビス[フェニル(1−ナフチル)アミノ]−1,1’−ビフェニル(α−NPD)などの芳香族縮合環を有するアミン誘導体;4,4’,4”−トリス(N−カルバゾリル)トリフェニルアミン(TCTA)のようなトリフェニルアミン系物質のような公知の正孔輸送物質を使用することが可能である。このうち、例えば、TCTAの場合、正孔輸送役割以外にも、発光層からの励起子拡散を防止する役割も行うことができる。
【0032】
【化4】

【0033】
【化5】

【0034】
前記正孔輸送層122の厚みは、約50Åないし1,000Å、望ましくは100Åないし800Åであってもよい。前記正孔輸送層の厚みが前述のような範囲を満足する場合、実質的な駆動電圧の低下なしに、満足すべき正孔輸送特性を得ることができる。
【0035】
共振補助層123は、正孔輸送材料から形成することができ、共振厚を合わせるために、サブピクセル別に異なる厚みに形成することができる。青色サブピクセルの場合、正孔輸送層122の厚みを調節することによって、共振補助層123を形成しなくともよい。
【0036】
発光層125は、1つの発光物質を含んだり、あるいはホストとドーパントとの組み合わせを含んでもよい。公知のホストの例としては、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq)、4,4’−N,N’−ジカルバゾール−ビフェニル(CBP)、ポリ(n−ビニルカルバゾール)(PVK)、9,10−ジ(ナフタレン−2−イル)アントラセン(ADN)、4,4’,4”−トリス(N−カルバゾリル)トリフェニルアミン(TCTA)、1,3,5−トリス(N−フェニルベンズイミダゾール−2−イル)ベンゼン(TPBI)、3−tert−ブチル−9,10−ジ(ナフト−2−イル)アントラセン(TBADN)、E3、ジスチリルアリーレン(DSA)などを使用することができるが、それらに限定されるものではない。
【0037】
【化6】

【0038】
【化7】

【0039】
【化8】

【0040】
【化9】

【0041】
【化10】

【0042】
一方、公知の赤色ドーパントとしては、PtOEP、Ir(piq)、BtpIr(acac)などを利用することができるが、それらに限定されるものではない。
【0043】
【化11】

【0044】
また、公知の緑色ドーパントとしては、Ir(ppy)、Ir(ppy)(acac)、Ir(mpyp)などを利用することができるが、それらに限定されるものではない。
【0045】
【化12】

【0046】
一方、公知の青色ドーパントとして、FIrpic、(Fppy)Ir(tmd)、Ir(dfppz)、ter−フルオレン、4,4’−ビス(4−ジフェニルアミノスチリル)ビフェニル(DPAVBi)、2,5,8,11−テトラ−t−ブチルペリレン(TBPe)などを利用することができるが、それらに限定されるものではない。
【0047】
【化13】

【0048】
【化14】

【0049】
【化15】

【0050】
前記発光層125がホスト及びドーパントを含む場合、ドーパントの含有量は、一般的に、ホスト約100重量部を基準として、約0.01ないし約15重量部の範囲で選択されるが、これに限定されるものではない。発光層125の厚みは、約100Åないし約1,000Åであってもよい。
【0051】
電子輸送層127は、公知の電子輸送材料を使用することができるが、例えば、4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(Bphen)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)−(p−フェニルフェノラート)−アルミニウム(BAlq)、Alq、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナト)−ベリリウム(BeBq2)、1,3,5−トリス(N−フェニルベンズイミダゾール−2−イル)ベンゼン(TPBi)のような公知の材料を使用することができる。
【0052】
【化16】

【0053】
【化17】

【0054】
【化18】

【0055】
前記電子輸送層127の厚みは、約100Åないし1,000Å、例えば、200Åないし500Åであってもよい。前記電子輸送層127の厚みが前述のような範囲を満足する場合、駆動電圧の上昇なしに、満足すべき電子輸送特性を得ることができる。
【0056】
電子注入層128は、例えば、LiQ、LiF、LiO、NaCl、NaF、KF、RbF、CsF、FrF、BeF、MgF、CaF、SrF、BaO、BaFまたはRaFの物質からなってもよいが、それらに限定されるものではない。
【0057】
カソード131は、例えば、Yb、Yb:Ag、Li、Mg、Al、Ca、Ag、Al:Li、Mg:InまたはMg:Agの物質からなってもよいが、それらに限定されるものではない。
【0058】
図2は、他の一具現例による有機発光素子の概略的な断面図である。図1の有機発光素子との相違点を中心に説明する。本具現例は、アノード213が、表面がNプラズマ処理されたWOと、仕事関数の大きい金属、例えば、Ni、Au、CoまたはMnのような金属との混合物からなる点を除けば、図1の具現例と同じ構成を有する。アノード213に、仕事関数が大きい金属をさらに含めることによって、優秀な伝導特性を得ることができる。
【0059】
図3は、さらに他の一具現例による有機発光素子の概略的な断面図である。図1の有機発光素子との差異点を中心に説明する。本具現例は、反射膜111上のアノード310が、透明な伝導性酸化物から形成された第1アノード層312と、表面がNプラズマ処理されたWOから形成された第2アノード層313とからなっている点を除けば、図1の具現例と同じ構成を有する。第1アノード層312の伝導性酸化物は、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、ZnO(亜鉛酸化物)、AZO(Alドープ亜鉛酸化物)またはIn(インジウム酸化物)からなってもよい。選択的に、第2アノード層313は、仕事関数の大きい金属との混合物からなってもよい。
【0060】
アノード310に伝導性酸化物層312を追加で使用することによって、優秀な正孔注入特性を得ることができる。一方、サブピクセル別に分離された第1アノード層312上のサブピクセルに共通に形成された第2アノード層313が、第1アノード層312のパターン形成過程で発生しうる粒子が有機層に接触することを防止し、暗点発生を防止することができる。
【0061】
再び図1を参照しつつ、本発明の一具現例による有機発光素子の製造方法について説明する。
まず、基板101上に、反射層111を形成する。基板101は、一般的な有機発光素子で使われる基板を使用することができる。例えば、基板101は、ガラス基板または透明プラスチック基板、またはシリコン、ステンレススチールから形成することができる。
【0062】
反射層111は、赤色、緑色及び青色のサブピクセル別に分離して形成することができる。反射層111は、Ag、Mg、Al、Pt、Pd、Au、Ni、Nd、Ir、Cr、Li、Caまたはそれらの組み合わせまたは合金から形成可能である。
【0063】
反射層111上に、表面がNプラズマ処理されたWO薄膜のアノード113を形成する。まず、熱蒸着のような方法を使用し、WO薄膜を形成することができる。WO薄膜は、約500〜1,000Å厚に形成することができる。次に、WO薄膜をNプラズマに露出させ、Nプラズマ処理を行う。前記Nプラズマ処理によって、WO薄膜の上部には、WO(2.2≦x≦2.6、0.22≦y≦0.26)からなる領域が形成される。アノード113は、サブピクセル別に分離してパターニングされずに、共通して使用することができる。
【0064】
アノード113上に、正孔注入層121を形成する。正孔注入層121は、銅フタロシアニンなどのフタロシアニン化合物、4,4’,4”−トリス(3−メチルフェニルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(m−MTDATA)、4,4’,4”−トリス{N,Nジフェニルアミノ}トリフェニルアミン(TDATA)、4,4’,4”−トリス(N−(2−ナフチル)−n−フェニル−アミノ)−トリフェニルアミン(2T−NATA)、N,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニルベンジジン(NPB)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(4−スチレンスルホネート)(PEDOT/PSS)、ポリアニリン/ドデシルベンゼンスルホン酸(Pani/DBSA)、ポリアニリン/カンファースルホン酸(Pani/CSA)またはポリアニリン/ポリ(4−スチレンスルホネート)(PANI/PSS)などから形成されてもよい。前記正孔注入層121は、約100Åないし10,000Å、望ましくは100Åないし1,000Å厚に形成されてもよい。
【0065】
正孔注入層121上に、正孔輸送層122を形成する。正孔輸送層122は、N−フェニルカルバゾール、ポリビニルカルバゾールなどのカルバゾール誘導体;N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニル−[1,1−ビフェニル]−4,4’−ジアミン(TPD)、N,N’−ジ(ナフチル−1−イル)−N,N’−ジフェニルベンジジン(α−NPD)などの芳香族縮合環を有するアミン誘導体;4,4’,4”−トリス(N−カルバゾリル)トリフェニルアミン(TCTA)のようなトリフェニルアミン系物質のような公知の正孔輸送物質を使用して形成されてもよい。前記正孔輸送層122は、約50Åないし1,000Å、望ましくは100Åないし800Å厚に形成することができる。
【0066】
正孔輸送層122上に、共振補助層123を形成する。共振補助層123は、正孔輸送材料から形成することができ、共振厚を合わせるために、サブピクセル別に異なる厚みに形成することができる。青色サブピクセルの場合、正孔輸送層122の厚みを調節することによって、共振補助層123を形成しなくともよい。
【0067】
共振補助層123上に、発光層125を形成する。発光層125は、1つの発光物質から形成したり、あるいはホストとドーパントの組み合わせから形成することができる。ホストとして、例えば、Alq、4,4’−N,N’−ジカルバゾール−ビフェニル(CBP)、ポリ(n−ビニルカルバゾール)(PVK)、9,10−ジ(ナフタレン−2−イル)アントラセン(ADN)、4,4’,4”−トリス(N−カルバゾリル)トリフェニルアミン(TCTA)、1,3,5−トリス(N−フェニルベンズイミダゾール−2−イル)ベンゼン(TPBI)、3−tert−ブチル−9,10−ジ(ナフト−2−イル)アントラセン(TBADN)、E3、ジスチリルアリーレン(DSA)などを使用することができるが、それらに限定されるものではない。赤色ドーパントとして、PtOEP、Ir(piq)、BtpIr(acac)などを利用することができるが、それらに限定されるものではない。緑色ドーパントとして、Ir(ppy)、Ir(ppy)(acac)、Ir(mpyp)などを利用することができるが、それらに限定されるものではない。青色ドーパントとして、FIrpic、(Fppy)Ir(tmd)、Ir(dfppz)、ter−フルオレン、4,4’−ビス(4−ジフェニルアミノスチリル)ビフェニル(DPAVBi)、2,5,8,11−テトラ−t−ブチルペリレン(TBPe)などを利用することができるが、それらに限定されるものではない。前記発光層125をホスト及びドーパントでもって形成する場合、ドーパントの含有量は、一般的に、ホスト約100重量部を基準として、約0.01ないし約15重量部の範囲で選択できるが、それらに限定されるものではない。発光層125は、約100Åないし約1,000Å厚に形成することができる。
【0068】
発光層125上に、電子輸送層127を形成する。電子輸送層127は、例えば、4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(Bphen)、BAlq、Alq、Bebq、1,3,5−トリス(N−フェニルベンズイミダゾール−2−イル)ベンゼン(TPBi)のような公知の材料を使用することができる。電子輸送層127は、約100Åないし1,000Å、例えば、200Åないし500Å厚に形成することができる。
【0069】
電子輸送層127上に、電子注入層128を形成する。電子注入層128は、例えば、LiQ、LiF、LiO、NaCl、NaF、KF、RbF、CsF、FrF、BeF、MgF、CaF、SrF、BaO、BaFまたはRaFの物質から形成できるが、それらに限定されるものではない。電子注入層128は、約1ないし50Å厚に形成することができる。
【0070】
電子注入層128上に、カソード131を形成する。カソード131は、Li、Mg、Al、Ca、Ag、Al:Li、Mg:InまたはMg:Agの物質から形成することが可能であるが、それらに限定されるものではない。一方、電子注入層128とカソード131は、無機物でもって共に形成されてもよい。
【0071】
正孔注入層121、正孔輸送層122、共振補助層123、発光層125または電子輸送層127の有機層は、例えば、真空熱蒸着の方法で形成することができる。
【0072】
再び図2を参照しつつ、本発明の他の一具現例による有機発光素子の製造方法について説明する。図1の有機発光素子の製造方法との相違点を中心に説明する。図2の有機発光素子の製造方法は、アノード層213に、仕事関数の小さい金属物質をさらに含める点のみ、図1の有機発光素子の製造方法と違いがある。仕事関数の小さい金属として、例えば、Ni、Au、CoまたはMnの金属を使用することができる。WO薄膜の形成時、共蒸着することにより、WOと金属との混合物から形成された薄膜を形成することができる。
【0073】
再び図3を参照して、本発明の他の一具現例による有機発光素子の製造方法について説明する。図1の有機発光素子の製造方法との相違点を中心に説明する。図3の有機発光素子の製造方法は、アノード層310として、透明な伝導性酸化物から形成された第1アノード層312と、第1アノード層312上に、表面がNプラズマ処理されたWOから形成された第2アノード層313とを形成する点を除けば、図1の有機発光素子の製造方法と同じである。第1アノード層312の伝導性酸化物は、ITO、IZO、ZnO、AZOまたはInから形成することができる。選択的には、第2アノード層313は、仕事関数の小さい金属との混合物から形成することができる。
【0074】
以下、表面がNプラズマ処理されたWO薄膜、及び前記薄膜をアノードとして使用した有機発光素子の電気的な特性について説明する。
【0075】
図4及び図5は、表面がNプラズマ処理されたWO薄膜の電流対電圧の関係を示したグラフである。図4は、電子移動素子に係わる電流対電圧グラフであり、図5は、正孔移動素子に係わる電流対電圧グラフである。
【0076】
図4のグラフは、2つのMg:Ag電極間に、Nプラズマ処理されたWO薄膜500Åを形成した簡単な素子で、Mg:Ag電極間に電圧を印加し、電流密度を測定したグラフである。図4に関連した素子では、Mg:Agは、Nプラズマ処理されたWOより仕事関数が小さく、Nプラズマ処理されたWOのLUMO(lowest unoccupied molecular orbital)の電子がMg:Ag電極に移動して電流を形成するので、電子の移動のみによる素子を構成する。図4のグラフで、正電圧を印加した場合と負電圧と印加した場合とで、いずれも電流が電圧に線形に応答するということが分かる。
【0077】
図5のグラフは、ITO電極とAl電極との間に、Nプラズマ処理されたWO薄膜1,500Åを形成した後、ITO電極とAl電極とに電圧を印加して電流密度を測定したグラフである。図5に関連した素子で、ITOとAlは、Nプラズマ処理されたWOより仕事関数が大きく、Nプラズマ処理されたWOのHOMOの正孔が、ITO電極またはAl電極に移動して電流を形成するので、電流の移動のみによる素子を構成する。図5のグラフで、正電圧を印加した場合と負電圧と印加した場合とで、いずれも電流が電圧に線形に応答するということが分かる。
【0078】
電流対電圧が線形的な特性を示さない物質、例えば、ダイオードの特性を示す物質は、半導体または不導体であるために、電極の役割を行うことができない。しかし、図4のグラフ及び図5のグラフに示されているように、電子移動素子を形成する場合と、正孔移動素子を形成する場合とで、いずれも線形的な電流対電圧の関係を示すNプラズマ処理されたWOは、電極の役割を行うことができる。
【0079】
一方、1,500Å厚のNプラズマ処理されたWO薄膜について、厚み方向に測定した抵抗値が30Ωであり、同じ薄膜について測定した面抵抗値が3MΩ/sqであった。すなわち、厚み方向と水平方向との抵抗は、約10万倍の違いが出て、従って、厚み方向と水平方向との電気伝導度も約10万倍の違いが出る。
【0080】
表1は、WOのNプラズマ処理時、N流量によるWOの仕事関数、及び誘電定数の測定値を示した表である。仕事関数は、光−電子スペクトロメータ(photon−electron spectrometer)で直接測定し、誘電定数は、静電容量を測定して計算した。N流量が0である場合は、Nプラズマ処理をしていないということである。1,000ÅのWOについて、プラズマ処理を施していない場合(N流量0と表示)と、N流量を10sccm及び50sccmでプラズマ処理した場合とを示した。
【0081】
【表1】

【0082】
表1で、Nプラズマ処理を施していない場合より、Nプラズマ処理を施した場合に、仕事関数と誘電定数とが大きくなり、Nプラズマ処理時に使用したN流量が増えるほど、仕事関数と誘電定数とが大きくなるということが分かった。
【0083】
プラズマ処理を施していない場合と10sccmの流量でNプラズマ処理を施した場合とでは、誘電定数が5.1と6.9とであって、不導体であるということを示しているが、50sccmの流量で、Nプラズマ処理を施した場合には、誘電定数が無限であって、導体の性質を示している。Nプラズマ処理によって導体の性質を示すということは、内部酸素の含有量が変わったためであると見られる。一方、N流量が増加するほど仕事関数も増加するが、これは、N含有量増加による表面エネルギーの変化のためであると見られる。
【0084】
表2は、WOのNプラズマ処理時、N流量によるWOの組成データを示した表である。50ÅのNプラズマ処理されたWOについて組成を分析した分析結果である。組成の分析は、原子放出分光法(AES:atomic emission spectroscopy)を使用した。
【0085】
【表2】

【0086】
表2で、プラズマ処理時のN流量が増えるほど、WOの薄膜内のタングステン(W)と窒素(N)との組成比は増加し、酸素(O)の組成比は減少するということが分かる。タングステン(W)と窒素(N)との組成比が増加するにつれて、伝導特性が向上するということが分かる。
【0087】
〔実施例1〕
基板上に、アノードとしてNプラズマ処理されたWO薄膜800Å、正孔輸送層500Å、発光層200Å、電子輸送層300Å、電子注入層10Å、カソード120Åを順に形成し、青色の有機発光素子を形成した。正孔注入層として、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス−[4−(フェニル−m−トリル−アミノ)−フェニル]−ビフェニル−4,4’−ジアミン(DNTPD)を、正孔輸送層として、N,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニルベンジジン(NPB)を、発光層として、9,10−ジ(ナフタレン−2−イル)アントラセン(ADN)ホスト及び4,4’−ビス(4−ジフェニルアミノスチリル)ビフェニル(DPAVBi)ドーパントを、電子輸送層として、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナト)−ベリリウム(BeBq)を、電子注入層としてLIFを使用した。カソードとしてはMg:Ag120Åの積層を使用した。
【0088】
〔比較例1〕
基板上にアノードとして、ITO1,000Å、正孔輸送層1,300Å、発光層200Å、電子輸送層300Å、カソード130Åを順に形成して、青色の有機発光素子を形成した。正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層及びカソードの物質は、実施例1と同じ物質を使用した。
【0089】
〔比較例2〕
アノードとして、Nプラズマ処理を施していないWOを使用した点を除いては、実施例1と同じ有機発光素子を形成した。
【0090】
〔J−V特性測定〕
図6は、実施例1、比較例1及び比較例2の有機発光素子の電流密度対電圧の特性を比較したグラフである。図6を参照すれば、Nプラズマ処理されたWOをアノードとして使用した実施例1の駆動電圧が、ITOをアノードとして使用した比較例1より電流密度が20mA/cmである地点を基準に、約0.8V低いということが分かる。一方、Nプラズマ処理を施していないWOをアノードとして使用した比較例2の駆動電圧は、ITOをアノードとして使用した比較例1より、電流密度が20mA/cmである地点を基準に、約0.4V高いということが分かる。すなわち、Nプラズマ処理されたWOをアノードとして使用することによって、駆動電圧の低い有機発光素子を製造することができるということが分かる。
【0091】
図7は、実施例1と比較例1との有機発光素子の静電容量対電圧の関係を比較したグラフである。実施例の有機層の厚みは、500Å(正孔輸送層)+200Å(発光層)+300Å(電子輸送層)=1,000Åであり、比較例1の有機層の厚みは、1,300Å(正孔輸送層)+200Å(発光層)+300Å(電子輸送層)=1,800Åであるから、実施例の有機層の厚みが、比較例1より45%薄くなった。しかし、図7から分かるように、2V以下の初期電圧で、実施例1の静電容量は、約1.6nFであり、比較例1の静電容量は、約1.2nFであり、実施例1の静電容量が、比較例1より約33%増加している。実施例1の場合、静電容量が、誘電層の厚みに完全に反比例しないと分かり、これは、実施例2の電極、Nプラズマ処理されたWOが真の電極として作用せず、擬似電極として作用しているためであると見られる。真の電極は、電極厚と関係なく、抵抗、伝導度、移動度、静電容量などの物理的値が、有機層の厚み変化に対して比例して変化する電極であり、擬似電極は、このような物理的測定値が有機層厚み変化に対して、完全に比例しはしないが、類似して比例する電極と見ることができる。
【0092】
図8は、実施例と比較例1との経時的な過渡電界発光(transient electroluminescence)を測定したグラフである。図8のグラフの傾きから、実施例の電荷移動度が約2.3×10−4cm/(V・s)であることが得られ、比較例1の電荷移動度は、約1.7×10−4cm2/(V・s)であることが得られた。これは、実施例1の移動度が比較例1より約35%増加しているということを示している。実施例1の有機層の厚みが、比較例1より45%薄くなっているということを考慮するとき、実施例1の移動度が比較例1より35%しか増加していないということは、静電容量測定結果と同様に、実施例1の電極が真の電極ではなく擬似電極として作用しているためであると見られる。
【符号の説明】
【0093】
101 基板
111 反射膜
113,213,310 アノード
120 有機層
121 正孔注入層
122 正孔輸送層
123 共振補助層
125 発光層
127 電子輸送層
128 電子注入層
131 カソード
312 第1アノード層
313 第2アノード層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板上のWO(2.2≦x≦2.6、0.22≦y≦0.26)を含むアノード層と、
前記アノード層上の発光構造層と、
前記発光構造層上のカソード層と、を含む有機発光素子。
【請求項2】
前記アノード層は、上部領域と下部領域とを含み、前記上部領域の窒素含有量が、前記下部領域の窒素含有量より高いことを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
【請求項3】
前記WO(2.2≦x≦2.6、0.22≦y≦0.26)は、前記アノード層の前記上部領域を形成することを特徴とする請求項2に記載の有機発光素子。
【請求項4】
前記アノード層は、500Åないし1,000Åの厚みを有することを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
【請求項5】
前記アノード層の前記上部領域は、50ないし100Åの厚みを有することを特徴とする請求項2に記載の有機発光素子。
【請求項6】
前記アノード層は、Ag、Al、Mo、Ni、Co、MnまたはInの金属をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
【請求項7】
前記発光構造層は、前記アノード層上の正孔輸送層、前記正孔輸送層上の発光層、前記発光層上の電子輸送層を含むことを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
【請求項8】
前記発光構造層は、前記アノード層上の正孔注入層、前記電子輸送層上の電子注入層をさらに含むことを特徴とする請求項7に記載の有機発光素子。
【請求項9】
前記発光構造層は、赤色領域、緑色領域及び青色領域を含み、前記アノード層は、前記赤色領域、緑色領域及び青色領域に共通することを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
【請求項10】
前記基板と前記アノード層との間に反射層をさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の有機発光素子。
【請求項11】
前記発光構造層は、前記正孔輸送層と前記発光層との間に共振補助層をさらに含むことを特徴とする請求項7に記載の有機発光素子。
【請求項12】
基板を提供する段階と、
前記基板上にWO薄膜を形成する段階と、
前記WO薄膜をNプラズマ処理し、WO(2.2≦x≦2.6、0.22≦y≦0.26)を含むアノード層を形成する段階と、
前記アノード層上に発光構造層を形成する段階と、
前記発光構造層上にカソードを形成する段階と、を含む有機発光素子の製造方法。
【請求項13】
前記アノード層は、上部領域と下部領域とを含み、
前記WO(2.2≦x≦2.6、0.22≦y≦0.26)は、前記上部領域を形成する請求項12に記載の有機発光素子の製造方法。
【請求項14】
前記アノード層を500ないし1,000Å厚に形成することを特徴とする請求項12に記載の有機発光素子の製造方法。
【請求項15】
前記アノード層の前記上部領域は、50ないし100Åの厚みを有することを特徴とする請求項12に記載の有機発光素子の製造方法。
【請求項16】
前記WO薄膜を形成する段階は、前記WO薄膜内に、Ag、Al、Mo、Ni、Co、MnまたはInの金属をさらに含むように形成する請求項12に記載の有機発光素子の製造方法。
【請求項17】
前記発光構造層を形成する段階は、前記アノード層上に、正孔輸送層、発光層及び電子輸送層を順次に形成する段階を含むことを特徴とする請求項12に記載の有機発光素子の製造方法。
【請求項18】
前記正孔輸送層と前記発光層との間に、共振補助層を形成する段階をさらに含む請求項17に記載の有機発光素子の製造方法。
【請求項19】
前記発光構造層を形成する段階は、前記アノード層上に、正孔注入層、前記電子輸送層上の電子注入層を形成する段階をさらに含む請求項17に記載の有機発光素子の製造方法。
【請求項20】
前記発光構造層は、赤色領域、緑色領域及び青色領域を含み、前記アノード層を、前記赤色領域、緑色領域及び青色領域に共通するように形成することを特徴とする請求項12に記載の有機発光素子の製造方法。
【請求項21】
前記基板と前記アノード層との間に、反射層を形成する段階をさらに含む請求項20に記載の有機発光素子の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−248534(P2012−248534A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−110296(P2012−110296)
【出願日】平成24年5月14日(2012.5.14)
【出願人】(308040351)三星モバイルディスプレイ株式會社 (764)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Mobile Display Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】San #24 Nongseo−Dong,Giheung−Gu,Yongin−City,Gyeonggi−Do 446−711 Republic of KOREA
【Fターム(参考)】