説明

有機酸生産微生物およびこれを利用した有機酸調製方法

有機酸を生産できる新規微生物であるマンヘイミアエスピー55E、並びに該新規微生物を用いた嫌気的および好気的培養による有機酸の生産方法が提供される。該微生物を用いる有機酸の生産方法は、受託番号KCTC 0769BPを有するマンヘイミアエスピー55Eを培地中嫌気的または好気的条件下で培養すること、並びに該培地から有機酸を収得することを含む。マンヘイミアエスピー55Eは、COで飽和された嫌気的条件下ではコハク酸、乳酸、およびギ酸を生産し、好気的またはN嫌気的条件下ではコハク酸、乳酸、酢酸、およびギ酸を生産する。マンヘイミアエスピー55Eは、酸素に耐性の通性嫌気性生物である。したがって、有機酸の生産においてマンヘイミアエスピー55Eを利用することにより、偏性嫌気性生物を用いて有機酸を生産する醗酵工程では酸素の存在により生じていた、工程の不安定性の問題を除去することができる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
技術分野
本発明は有機酸を生産することができる微生物および該微生物を利用した有機酸調製方法に関し、より詳細には、有機酸を生産できる新規微生物であるマンヘイミアエスピー55E(Mannheimia sp.55E)および該微生物を嫌気的または好気的条件下で培養することにより有機酸を生産する方法に関する。
【0002】
背景技術
石油化学工業の発達のおかげで、大部分の化学物質が石油および天然ガスから生産されている。しかしながら、最近地球温暖化のような環境問題の台頭によって全世界的に化学物質の生産に対する規制が強化され、従来の化学物質生産工程に替わる工程の開発への要求が増加しつつある。
【0003】
微生物培養技術および遺伝工学的技術の急速な発展によって、化学物質の生化学的生産が従来の石油化学的工程に対して競争的な地位を有するようになった。生化学的な方法は、安価で再生可能な資源を利用し、二酸化炭素(CO)のような地球温暖化を引き起こすガスの発生を抑制できるため、環境的に妥当で環境問題を解決可能であることが知られている。したがって、新規菌株の単離および工程改善によるコスト削減のための試みが生化学的分野に拡大しつつある。さらに、生化学的物質の市場価値が増大しており、微生物を利用したバイオマスからの生化学的物質の生産に関する研究が全世界的に活発に進んでいる。
【0004】
詳細には、コスト競争力、並びに生分解性プラスチックモノマー、食品添加剤、および他の有機化合物の中間体としての多様な利用性のために、生化学的物質、特にコハク酸および乳酸に対する関心がますます増加しつつある。
【0005】
コハク酸の生物学的生産に関する研究は、1938年Lockwoodがフザリウムマーティ(Fusarium martii)を利用して糖からコハク酸を18%の収率で生産したことを発表したことにより始まった。スクシニビブリオデキストリノソルベンス(Succinivibrio dextrinosolvens)、フィブロバクタースクシノゲネス(Fibrobacter succinogenes)、およびラミノコッカスフラベファシエンス(Ruminococcus flavefaciens)のような種々の嫌気性微生物の解糖によるコハク酸の生産が報告された(Zeikus,Annu.Rev.Microbiol.,34:423−464,1980)。過量の炭素存在下で葡萄糖から高い収率および濃度でコハク酸を生産できることが知られているアネアロバイオスピリルムスクシニシプロデュセンス(Anaerobiospirillum succiniciproducens)を除いては、工業用途のために高い収率でコハク酸を生産することができる微生物は開示されなかった(David et al.,Int.J.Syst.Bacteriol.,26:498−504,1976)。アネアロバイオスピリルムスクシニシプロデュセンスは偏性嫌気性微生物であるため、微量の酸素の存在によっても、該微生物を用いるコハク酸生産のための安定な醗酵は確保されない。
【0006】
微生物の醗酵を通じて有機酸を経済的に生産するためには、生産収率、醗酵条件などの様々な要素を慎重に考慮しなければならない。特に、有機酸を生産できる新規微生物の単離が他の考慮すべき要素よりも優先される。有機酸を生産するために現在入手可能な大部分の微生物は嫌気性微生物であり、したがって高価な培養設備が必要とされ、微量の酸素の存在により予期される醗酵失敗の可能性が大きい。したがって、酸素に対して耐性を有し、有機酸を高収率で生産できる微生物の開発が切実に要求されている。
【0007】
このような、有機酸を高収率で生産できる酸素耐性微生物についての研究の結果、本発明者らは、ウシの胃液から新規な通性嫌気性生物であるマンヘイミアエスピー55Eを分離し、該新規微生物が酸素に耐性で嫌気的および好気的条件において有機酸を生産できることを確認することに成功した。
【0008】
発明の開示
本発明の第一の目的は、有機酸を生産できる新規微生物、マンヘイミアエスピー55E(KCTC 0769BP)を提供することである。
【0009】
本発明の第二の目的は、前記微生物を用いて、嫌気的および好気的条件下で有機酸を生産する方法を提供することである。
【0010】
発明を実施するための最良の態様
酸素に耐性で有機酸を高収率で生産できる新規微生物を単離するために、本発明者らは、牛の胃液から得た希釈試料を固形培地上に接種して単一コロニーを形成させ、過量の二酸化炭素(CO)を含有する増殖培地上で培養して、コハク酸を生産する能力を有する菌株を選別した。選別された菌株について6SrDNA分析を行い、以前から知られている菌株と相似性を有するかどうかを確認した。その結果、単離された菌株はマンヘイミアバリエナ(Mannheimia variaena)と95%の相似性を有する新規微生物として同定され、マンヘイミアエスピー55Eと命名した。マンヘイミアエスピー55Eは2000年4月10日付で生命工学研究所(KRIBB)内にある国際寄託機関(IDA)である遺伝子銀行(KCTC、大韓民国大田広域市儒城区オウン洞52)に寄託され、受託番号KCTC 0769BPを付与された。
【0011】
本発明において同定されたマンヘイミアエスピー55Eは通性嫌気性、グラム陰性、非運動性であり、桿状(rod)または球桿菌状(coccobacilli)であり、内生胞子を形成せず、コハク酸、乳酸、酢酸、ギ酸などの有機酸を生産する能力を有する。マンヘイミアエスピー55Eは30〜50℃の増殖温度範囲を有し、最適増殖温度は39℃であり、6.0〜7.5のpH範囲を有し、最適pHは6.5である。
【0012】
マンヘイミアエスピー55Eを用いて有機酸を生産する方法は、嫌気的または好気的条件でマンヘイミアエスピー55E(KCTC 0769BP)を培養し、これより有機酸を収得することを含む。嫌気的条件は、二酸化炭素(CO)または窒素を0.1〜0.4vvm、好ましくは0.2〜0.3vvm、最も好ましくは0.25vvmの流速で供給することにより作られる。好気的条件は、酸素(O)を0.5〜1.0vvm、好ましくは0.7〜0.8vvm、最も好ましくは0.75vvmの流速で供給することにより作られる。
【0013】
どのような培地も制限なくマンヘイミアエスピー55Eの培養に使用可能であるが、好ましくは培地中の葡萄糖の含量が5〜60g/Lの範囲であり、最も好ましくは20g/Lである。培養は35〜45℃の温度で、好ましくは38〜41℃の温度で、最も好ましくは39℃で、pH6.0〜7.5で、好ましくはpH6.3〜6.7で、最も好ましくはpH6.5で行われる。
【0014】
嫌気的条件下では乳酸、クエン酸、コハク酸またはギ酸が生産される。コハク酸の収率を高めるためには二酸化炭素を、乳酸の収率を高めるためには窒素を使用して嫌気的条件を作り出すことが好ましい。好気的条件下では乳酸、クエン酸、またはギ酸が生産され、乳酸が最も高い収率を有する。
【0015】
以下の実施例により本発明はより詳細に説明されるだろう。以下の実施例は例示の目的のためのものであり、本発明の範囲が限定されることは意図されていない。
【0016】
実施例1:16S rDNA配列分析によるマンヘイミアエスピー55Eの単離および同定
牛の第一胃液(rumen fluid)1mlを1リットルあたり20gの葡萄糖、5gのポリペプトン、5gの酵母抽出物、3gのKHPO、1gのNaCl、5gの(NHSO、0.2gのCaCl・2HO、0.2gのMgCl・6HO、および5gのNaCOからなる培地で100倍希釈し、次いで前記培地と同じ組成を有する1%アガロース固形培地に塗抹して10時間培養した。培養物から単一コロニーを単離し、二酸化炭素で飽和された前記培地3mlに移して10時間培養した。培地中のコハク酸の収量は高速液体クロマトグラフィー(HPLC、Aminex HPX−87Hカラム、Bio−Rad、USA)で測定し、コハク酸を50%以上の収率で生産する菌株を選別した。選別された菌株の生理的な特性の評価の結果、選別された菌株はグラム陰性であり、内生胞子を形成しないことが判明した。該菌株の増殖は30〜50℃の温度で観察され、最適の増殖温度は39℃であり、6.0〜7.5のpHで観察され、最適の増殖pHは6.5であった。
【0017】
Rochelleの方法(Rochelle et al.,FEMS Microbiol.Lett.,100:59−66,1992)を応用することにより、前記選別された菌株からゲノムDNAを単離した。鋳型としての単離したゲノムDNA、プライマー1(5’−AGAGTTTGATCMTGGCTCAG−3’(配列番号1))およびプライマー2(5’−AAGGAGGTGWTCCARCC−3’(配列番号2))を使用してポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を行い、16S rDNAを増幅した。16S rDNAの増幅産物の配列を同定し、DNA配列分析プログラムであるPHYLIP(PHYlogeny Inference package,バージョン3.5c)を利用して、16S rDNAの、他の知られている菌株に対する相似性を分析した。表1は各種の相似性分析の結果を示し、図1は相似性分析により作成された進化系統樹である。
【0018】
表1および図1に示されるように、単離された菌株はパスツレラ科(Pasteurellaceae family)のマンヘイミア属に属し、マンヘイミアバリエナと95.1%の相似性を示す新規菌株であると判明し、マンヘイミアエスピー55Eと命名した。マンヘイミアエスピー55Eは2000年4月10日付で生命工学研究所(KRIBB)内にある国際寄託機関(IDA)である遺伝子銀行(KCTC、大韓民国大田広域市儒城区オウン洞52)に寄託され、受託番号KCTC 0769BPを付与された。
【0019】
【表1】



【0020】
実施例2:マンヘイミアエスピー55Eの特性
マンヘイミアエスピーの増殖に適切であるとして知られている血液寒天平板上で39℃で24時間、マンヘイミアエスピー55Eを培養した。その結果、灰白色の滑らかな表面の1〜2mmの直径を有するコロニーが観察された。走査型電子顕微鏡(SEM)を利用して、マンヘイミアエスピー55Eの単細胞を観察した。図2に示されるように、マンヘイミアエスピー55Eの細胞は、0.3〜0.5×1.0ミクロンの大きさを有する、桿状(rod)または球桿菌状(coccobacilli)であることが分かる。
【0021】
実施例3:二酸化炭素で飽和された嫌気的条件下でのマンヘイミアエスピー55Eの醗酵特性
マンヘイミアエスピー55Eの醗酵能を調べるために、二酸化炭素で飽和された嫌気的条件下で培養し、反応産物を分析した。
【0022】
1リットルあたり20gの葡萄糖、5gのポリペプトン、5gの酵母抽出物、3gのKHPO、1gのNaCl、1gの(NHSO、0.2gのCaCl・2HO、0.2gのMgCl・6HO、および10gのMgCOからなる前培養培地100mlを調製し、該培地にCOガスを供給した。マンヘイミアエスピー55Eを接種した後、39℃で9時間前培養した。
【0023】
1リットルあたり20gの葡萄糖、5gのポリペプトン、5gの酵母抽出物、3gのKHPO、1gのNaCl、1gの(NHSO、0.2gのCaCl・2HO、0.2gのMgCl・6HOおよび10gのMgCOからなる本培養培地0.9mLを2.5Lの培養槽に入れた。コハク酸生産微生物の前培養液100mlを本培養培地に移し、39℃およびpH6.5で、COガスを0.25vvmの流速で供給しながら回分式培養を行った。培養中に1時間おきに培地を採取し、細胞濃度、並びにコハク酸、葡萄糖、酢酸、およびギ酸の量を分光光度計(Ultraspec 3000、Pharmacia Biotech.,Sweden)により測定した。
【0024】
図3は培養時間に対する細胞(●)、コハク酸(○)、葡萄糖(■)、乳酸(◇)、およびギ酸(□)の濃度変化を示すグラフである。図3に示されるように、7.5時間培養後、19.8g/Lの葡萄糖が消費され、13.3g/Lの乳酸が67%の収率(消費された葡萄糖の量あたりの生成されたコハク酸の量)で生産されている。コハク酸の容積生産性(1時間あたりの生成されたコハク酸の量)は1.8g/L/hである。
【0025】
COで飽和された嫌気的条件でマンヘイミアエスピー55Eを用いるコハク酸の生産方法は、アネアロバイオスピリウムスクシニシプロデュセンス(ATCC 29305)を用いる従来の嫌気的なコハク酸生産方法(Lee et al.,Enzyme Microbiol.Technol.,24:549−554,1999)に比べ、収率ではやや劣るが、約80%高い容積生産性を有している。
【0026】
実施例4:Nで飽和された嫌気的条件下でのマンヘイミアエスピー55Eの醗酵特性
窒素で飽和された嫌気的条件下でのマンヘイミアエスピー55Eの醗酵能を調べるために、窒素を0.25vvmの流速で供給したことを除いては、実施例3においてと同じ方法で22時間培養を行った。培養中、1時間おきに培地を採取し、実施例3においてと同じ方法により細胞濃度並びに乳酸、葡萄糖、ギ酸、酢酸、およびコハク酸の量を測定した。
【0027】
図4は、培養時間に対する細胞(●)、コハク酸(○)、乳酸(◇)、葡萄糖(■)、ギ酸(□)、および酢酸(△)の濃度変化を示すグラフである。図4に示されるように、図3の結果とは異なり、本発明に係るマンヘイミアエスピー55Eは、Nで飽和された嫌気条件下では主生産物として乳酸を生産し、コハク酸は9%未満の低い収率で生産する。嫌気的醗酵中、18g/Lの葡萄糖が消費され、9.8g/Lの乳酸が54%の収率、0.45g/L/hの容積生産性で生産される。
【0028】
この結果は、マンヘイミアエスピー55Eはコハク酸を生産するためにCOを必要とすることを示している。マンヘイミアエスピー55Eは、コハク酸の生産において利用するために二酸化炭素を固定していると考えられる。
【0029】
実施例5:Oで飽和された好気的条件下でのマンヘイミアエスピー55Eの醗酵特性
好気的条件下でのマンヘイミアエスピー55Eの醗酵能を確認するために、酸素を0.75vvmの流速で供給したことを除いては、実施例3においてと同じ方法で14時間培養を行った。培養中、1時間おきに培地を採取し、実施例3においてと同じ方法で細胞濃度並びに乳酸、葡萄糖、および酢酸の量を測定した。
【0030】
図5は、培養時間に対する細胞(●)、乳酸(◇)、葡萄糖(■)、および酢酸(△)の濃度変化を示すグラフである。図5に示されるように、本発明に係るマンヘイミアエスピー55Eは、O好気的条件下での醗酵後、660nmでの光学密度(OD)が11にまで達する細胞濃度の増加を示す。この結果は、マンヘイミアエスピー55Eは、酸素の存在により細胞増殖が影響を受けない通性嫌気性生物であることを示している。このマンヘイミアエスピー55Eを用いた好気的醗酵は、コハク酸およびギ酸を全く生産せず、乳酸を主生産物として生産する。該好気的醗酵中、22g/Lの葡萄糖が消費され、9.8g/Lの乳酸が45%の収率、0.7g/L/hの容積生産性で生産される。
【0031】
上記の結果によって支持されるように、本発明に係るマンヘイミアエスピー55Eは通性嫌気性生物であるため、CO嫌気的条件下でのコハク酸の生産のためには溶存酸素の除去が不要である。醗酵のために供給されるCOの量が十分であれば、コハク酸の生産は酸素の存在により影響を受けないことが予想される。
産業上の利用可能性
本発明は、有機酸を生産できる新規微生物であるマンヘイミアエスピー55E、および該新規微生物を用いて嫌気的および好気的醗酵により有機酸を生産する方法を提供する。上記のように、本発明に係るマンヘイミアエスピー55Eは、CO嫌気的条件下ではコハク酸、乳酸、およびギ酸を生産し、好気的またはN嫌気的条件下ではコハク酸、乳酸、酢酸、およびギ酸を生産する。本発明に係るマンヘイミアエスピー55Eは、酸素に耐性の通性嫌気性生物である。したがって、有機酸の生産においてマンヘイミアエスピー55Eを利用することにより、偏性嫌気性生物を用いて有機酸を生産する従来の醗酵工程では酸素の存在により生じていた、工程の不安定性の問題を除去することができる。
【0032】
本発明は、好ましい実施形態を参照して具体的に例示および記載されているが、添付の請求の範囲により定義される本発明の意図および範囲を逸脱せずに、形式および詳細において種々の変更がなされてもよいということは、当業者により理解されるだろう。



【0033】
【配列表】







【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、マンヘイミアエスピー55Eに対する16S RNA分析により作成された進化系統樹である。
【図2】図2は、マンヘイミアエスピー55Eの形態的特性を示す走査型電子顕微鏡(SEM)写真である。
【図3】図3は、COで飽和された嫌気的条件下でのマンヘイミアエスピー55Eの醗酵特性を示すグラフである。
【図4】図4は、Nで飽和された嫌気的条件下でのマンヘイミアエスピー55Eの醗酵特性を示すグラフである。
【図5】図5は、好気的条件下でのマンヘイミアエスピー55Eの醗酵特性を示すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
嫌気的および好気的条件下で有機酸を生産することができる、受託番号KCTC 0769BPのマンヘイミアエスピー55E。
【請求項2】
請求項1に記載の受託番号KCTC 0769BPのマンヘイミアエスピー55Eを、二酸化炭素または窒素で飽和された嫌気的条件下で5〜60g/Lの葡萄糖を含有する培地中で培養すること;および
前記培地から有機酸を収得すること:
を含む有機酸の生産方法。
【請求項3】
前記有機酸が、コハク酸、ギ酸、酢酸、および乳酸のうちの一つである、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記培養は、二酸化炭素または窒素を0.1〜0.4vvmの流速で供給しながら、35〜45℃の温度で6.0〜7.5のpHで行う、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
請求項1に記載の受託番号KCTC 0769BPのマンヘイミアエスピー55Eを、5〜60g/Lの葡萄糖を含有する培地中で二酸化炭素を0.1〜0.4vvmの流速で供給しながら、35〜45℃の温度で6.0〜7.5のpHで培養すること;および
前記培地からコハク酸を収得すること:
を含むコハク酸の生産方法。
【請求項6】
請求項1に記載の受託番号KCTC 0769BPのマンヘイミアエスピー55Eを、5〜60g/Lの葡萄糖を含有する培地中で窒素を0.1〜0.4vvmの流速で供給しながら、35〜45℃の温度で6.0〜7.5のpHで培養すること;および
前記培地から乳酸を収得すること:
を含む乳酸の生産方法。
【請求項7】
請求項1に記載の受託番号KCTC 0769BPのマンヘイミアエスピー55Eを、好気的条件下で5〜60g/Lの葡萄糖を含有する培地中で培養すること;および
前記培地から有機酸を収得すること:
を含む有機酸の生産方法。
【請求項8】
前記有機酸が乳酸および酢酸のうちの一つである、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記培養は、酸素を0.5〜1.0vvmの流速で供給しながら、35〜45℃の温度で6.0〜7.5のpHで行う、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
請求項1に記載の受託番号KCTC 0769BPのマンヘイミアエスピー55Eを、5〜60g/Lの葡萄糖を含有する培地中で酸素を0.5〜1.0vvmの流速で供給しながら、35〜45℃の温度で6.0〜7.5のpHで培養すること;および
前記培地から乳酸を収得すること:
を含む乳酸の生産方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2004−501634(P2004−501634A)
【公表日】平成16年1月22日(2004.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2002−505962(P2002−505962)
【出願日】平成13年6月29日(2001.6.29)
【国際出願番号】PCT/KR2001/001127
【国際公開番号】WO2002/000846
【国際公開日】平成14年1月3日(2002.1.3)
【出願人】(503013048)バイオインフォーメチックス,インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】