説明

有機金属錯体誘導体およびこれを用いた有機発光素子

本発明は、新規な有機金属錯体誘導体およびこれを含む有機発光素子に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な有機金属錯体誘導体およびこれを含む有機発光素子に関する。
【0002】
本出願は2007年6月12日に韓国特許庁に提出された韓国特許出願第10−2007−0057103号の出願日の利益を主張し、その内容の全ては本明細書に含まれる。
【背景技術】
【0003】
一般的に有機発光現象とは、有機物質を用いて電気エネルギを光エネルギに転換させる現象のことをいう。有機発光現象を用いる有機発光素子は、通常、正極と負極およびその間に有機物層を含む構造を有する。ここで、有機物層は、有機発光素子の効率と安全性を高めるためにそれぞれ異なる物質からなる多層の構造である場合が多く、例えば、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層などからなる。このような有機発光素子の構造において、二つの電極の間に電圧を印加すれば、正極からは正孔が、負極からは電子が有機物層に注入され、注入された正孔と電子が結合した時にエキシトン(exciton)が形成され、このエキシトンが再び基底状態に落ちる時に光が出る。このような有機発光素子は、自発光、高輝度、高効率、低駆動電圧、広視野角、高コントラスト、高速応答性などの特性を有すると知られている。
【0004】
有機発光素子において、有機物層として用いられる材料は、機能により、発光材料と電荷輸送材料、例えば、正孔注入材料、正孔輸送材料、電子輸送材料、電子注入材料などに分類することができる。また、前記発光材料は、分子量により、高分子型と低分子型に分類することができ、発光メカニズムにより、電子の一重項励起状態から由来する蛍光材料と電子の三重項励起状態から由来する燐光材料に分類することができる。また、発光材料は、発光色により、青色、緑色、赤色の発光材料とより良い天然色を実現するために必要な黄色および橙色の発光材料に区分することができる。
【0005】
一方、発光材料として一つの物質だけを用いる場合、分子間相互作用によって最大発光波長が長波長に移動し、色純度が落ちるか、発光減衰効果により素子の効率が減少する問題が発生するため、色純度の増加とエネルギ転移を通じた発光効率を増加させるために、発光材料としてホスト/ドーパント系を用いることができる。その原理は、発光層を形成するホストよりエネルギバンドギャップの小さいドーパントを発光層に少量混合すれば、発光層から発生したエキシトンがドーパントに輸送され、効率の高い光を出す。この時、ホストの波長がドーパントの波長帯に移動するため、用いるドーパントの種類により、所望する波長の光を得ることができる。
【0006】
前述した有機発光素子が有する優れた特徴を十分に発揮するためには、素子内の有機物層をなす物質、例えば、正孔注入物質、正孔輸送物質、発光物質、電子輸送物質、電子注入物質などが安定で効率的な材料ならなることが先行しなければならないが、未だに安定で効率的な有機発光素子用の有機物層材料の開発が十分になされておらず、よって、新しい材料の開発が求め続けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】US6844087
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明者らは、新規な構造を有する有機金属錯体誘導体を明らかにし、また、この化合物が有機発光素子において電圧上昇抑制効果を示すということを明らかにした。
【0009】
そこで、本発明は、有機金属錯体誘導体およびこれを用いた有機発光素子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は下記化学式1で示される有機金属錯体誘導体を提供する。
【0011】
【化1】

【0012】
前記化学式1において、
【0013】
Yは置換もしくは非置換のヒドロキシアリール−N−ヘテロ環基を有する配位子であって、
【0014】
8−ヒドロキシ−2−メチルキノリンを含む配位子、二座配位が可能なシッフ塩基配位子(Schiff base ligand)および四座配位が可能なシッフ塩基配位子のうちから選択された一つであり、
【0015】
nは1〜3であり、
【0016】
Mは+2、+3または+4の酸化数を有する金属であり、
【0017】
Lは下式であり、
【0018】
【化2】

【0019】
前記Lにおいて、
【0020】
lは1〜4であり、
【0021】
Oは酸素であり、
【0022】
Aは直接結合;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のアルキレン基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のシクロアルキレン基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のヘテロシクロアルキレン基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のアルケニレン基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のアルコキシレン基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたアミノ基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のアリーレン基;およびハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のヘテロアリーレン基からなる群から選択されてもよく、隣接する基と脂肪族、芳香族、ヘテロ脂肪族またはヘテロ芳香族の縮合環を形成するかスピロ結合をなしてもよく、
【0023】
Bは下記化学式2で示される化合物であり、
【0024】
【化3】

【0025】
前記化学式2において、
【0026】
Xは−O−、−NH−、−NR−、−S−および−SiRR’−のうちから選択された一つであり、
【0027】
前記RおよびR’は2価基であって、下記R〜Rで定義した通りであり、好ましくは、水素;重水素;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のアルキル基;およびハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のアリール基からなる群から選択されてもよい。
【0028】
とRは互いに同じであるか異なり、下記Cの定義と同様であり、
【0029】
Cは水素;重水素;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のアルキル基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のシクロアルキル基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のヘテロシクロアルキル基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のアルケニル基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のアルコキシ基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたアミノ基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のアリール基;およびハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択されてもよく、隣接する基と脂肪族、芳香族、ヘテロ脂肪族またはヘテロ芳香族の縮合環を形成するかスピロ結合をなしてもよい。
【0030】
また、本発明は、第1電極、第2電極およびこれらの電極の間に配置された1層以上の有機物層を含む有機電子素子であって、前記有機物層のうちの少なくとも1層以上が前記有機金属錯体誘導体を含む有機電子素子を提供する。
【0031】
また、本発明は、基板上に正極、1層以上の有機物層および負極が順次積層された正方向または逆方向構造の有機発光素子であって、前記有機物層のうちの少なくとも1層以上が前記有機金属錯体誘導体を含む有機発光素子を提供する。
【発明の効果】
【0032】
本発明の化合物は新規な有機金属錯体誘導体であって、有機電子素子および有機発光素子の有機物層に用いられ得る。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の化学式1−38による1H−NMRグラフである。
【図2】本発明に係る有機発光素子の構造を例示した断面図である。
【図3】本発明に係る有機発光素子の構造を例示した断面図である。
【図4】本発明に係る有機発光素子の構造を例示した断面図である。
【図5】本発明に係る有機発光素子の構造を例示した断面図である。
【図6】本発明に係る有機発光素子の構造を例示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明についてより詳細に説明する。
【0035】
前記化学式1のYにおいて、ヒドロキシアリール−N−ヘテロ環基は少なくとも一つの窒素を含むヘテロ環基と少なくとも一つのヒドロキシル基を含むアリール基を含み、これを含む配位子のヒドロキシル基の酸素とヘテロ環基の窒素は金属に5〜7角形で配位することができる。
【0036】
また、前記ヒドロキシアリール−N−ヘテロ環基は、窒素が含まれたヘテロ環基とヒドロキシル基が含まれたアリール基が各々単一結合で結合されるか、隣接する基と脂肪族、芳香族、ヘテロ脂肪族またはヘテロ芳香族の縮合環またはスピロ結合をなしてもよい。
【0037】
前記置換されたヒドロキシアリール−N−ヘテロ環基は、水素;重水素;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のアルキル基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のシクロアルキル基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のヘテロシクロアルキル基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のアルケニル基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のアルコキシ基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたアミノ基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のアリール基;およびハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された1種以上で置換されるか、隣接する基と脂肪族、芳香族、ヘテロ脂肪族またはヘテロ芳香族の縮合環を形成するかスピロ結合をなしてもよい。
【0038】
前記化学式1のYにおいて、前記二座配位が可能なシッフ塩基配位子は、下記化学式3で示される化合物を含むことが好ましい。
【0039】
【化4】

【0040】
前記化学式3において、
【0041】
〜Rは互いに同じであるか異なり、ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のアルキル基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のシクロアルキル基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のヘテロシクロアルキル基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のアルケニル基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のアルコキシ基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたアミノ基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のアリール基;およびハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択されてもよく、隣接する基と脂肪族、芳香族、ヘテロ脂肪族またはヘテロ芳香族の縮合環を形成するかスピロ結合をなしてもよい。
【0042】
前記化学式1のYにおいて、前記四座配位が可能なシッフ塩基配位子は、下記化学式4で示される化合物であることが好ましい。
【0043】
【化5】

【0044】
前記化学式4において、
【0045】
〜RおよびR’〜R’は前記化学式3のR〜Rの定義と同様であり、
【0046】
Eはハロゲン、重水素、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のアルキレン基;ハロゲン、重水素、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のシクロアルキレン基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のヘテロシクロアルキレン基;ハロゲン、重水素、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のアルケニレン基;ハロゲン、重水素、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のアリーレン基;およびハロゲン、重水素、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のヘテロアリーレン基からなる群から選択されてもよく、隣接する基と脂肪族、芳香族、ヘテロ脂肪族またはヘテロ芳香族の縮合環を形成するかスピロ結合をなしてもよい。
【0047】
前記化学式1において、Mは酸化数が2〜4である金属であって、好ましくは、アルミニウム、亜鉛、ジルコニウム、イリジウム、ガリウム、モリブデンなどを含むことができる。
【0048】
本発明に係る前記化学式1で示される有機金属錯体誘導体は[Y]−M−O−A−[B]−Cで示される化合物が好ましく、この時、Mはアルミニウムであり;Aはハロゲン、重水素、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のアリール基であり;BはXが−S−である化学式2で示される化合物であり;Cはハロゲン、重水素、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のアリール基である。
【0049】
具体的には、本発明に係る前記化学式1で示される有機金属錯体誘導体は、下記化学式1−1〜1−210からなる群から選択され、この時、Yはヒドロキシアリール−N−ヘテロ環である。
【0050】
【表1A】

【表1B】

【表1C】

【表1D】

【表1E】

【表1F】

【表1G】

【表1H】

【表1I】

【表1J】

【表1K】

【表1L】

【表1M】

【表1N】

【表1O】

【表1P】

【表1Q】

【0051】
本発明の化学式1で示される有機金属錯体誘導体は、構造的特異性により、有機電子素子および有機発光素子において有機物層として用いられ得る。
【0052】
本発明に係る前記有機金属錯体誘導体は、通常の有機発光素子の製造方法により、有機発光素子に適用され得る。
【0053】
本発明の一実施状態において、有機発光素子は第1電極と第2電極およびその間に配置された有機物層を含む構造からなり、本発明に係る有機金属錯体誘導体を有機発光素子の有機物層に用いることを除いては、通常の有機発光素子の製造方法および材料を用いて製造することができる。本発明に係る有機発光素子の構造は図2〜6に例示されている。
【0054】
例えば、本発明に係る有機発光素子は、スパッタリング(sputtering)や電子ビーム蒸発(e−beam evaporation)のようなPVD(physical vapor deposition)方法を利用し、基板上に金属または導電性を有する金属酸化物またはこれらの合金を蒸着して正極を形成し、その上に正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層などを含む有機物層を形成した後、その上に負極として用いることのできる物質を蒸着することによって製造することができる。また、その逆構造として、基板上に負極物質から有機物層、正極物質を順次蒸着して有機発光素子を作ることもできる。
【0055】
前記有機物層は正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層などを含む単層または多層構造でもあってよい。この時、前記有機物層は、様々な高分子素材を用い、蒸着法ではない溶媒処理(solvent process)、例えば、スピンコーティング、ディップコーティング、ドクターブレード、スクリーン印刷、インクジェット印刷、熱転写法などの方法によって製造することができる。
【0056】
前記正極物質としては、通常、有機物層への正孔注入が円滑になるように仕事関数の大きい物質が好ましい。具体的な例としてはバナジウム、クロム、銅、亜鉛、金などのような金属またはこれらの合金;亜鉛酸化物、インジウム酸化物、インジウムスズ酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)のような金属酸化物;ZnO:Al、SnO:Sbなどのような金属と酸化物の組み合わせ;ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリ[3,4−(エチレン−1,2−ジオキシ)チオフェン](PEDT)、ポリピロール、ポリアニリンなどのような導電性高分子などが挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。
【0057】
前記負極物質としては、通常、有機物層への電子注入が容易になるように仕事関数の小さい物質であることが好ましい。具体的な例としてはマグネシウム、カルシウム、ナトリウム、カリウム、チタニウム、インジウム、イットリウム、リチウム、ガドリニウム、アルミニウム、銀、スズ、鉛などのような金属またはこれらの合金;LiF/Al、LiO/Alなどのような多層構造物質などが挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。
【0058】
一般的に、正孔注入物質、正孔輸送物質、発光物質および電子輸送物質は下記のような物質を用いることができる。
【0059】
正孔注入物質としては、低い電圧において正極からの正孔の注入を円滑に受けられる物質であって、正孔注入物質のHOMO(highest occupied molecular orbital)が正極物質の仕事関数と周辺有機物層のHOMOとの間であることが好ましい。正孔注入物質の具体的な例としては、金属ポルフィリン(porphyrine)、オリゴチオフェン、アリールアミン系の有機物、ヘキサニトリルヘキサアザトリフェニレン、キナクリドン(quinacridone)系の有機物、ペリレン(perylene)系の有機物、アントラキノンおよびポリアニリンとポリチオフェン系の導電性高分子などが挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。
【0060】
正孔輸送物質としては、正極や正孔注入層からの正孔の輸送を受けて発光層に移せる物質であって、正孔に対する移動性の大きい物質が好適である。具体的な例としてはアリールアミン系の有機物、導電性高分子、および共役部分と非共役部分が共に存在するブロック共重合体などが挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。
【0061】
発光物質としては、正孔輸送層と電子輸送層から正孔と電子の輸送を各々受けて結合させることによって可視光線領域の光を出せる物質であって、蛍光や燐光に対する量子効率の良い物質が好ましい。具体的な例としては8−ヒドロキシ−キノリンアルミニウム錯体(Alq);カルバゾール系化合物;二量化スチリル(dimerized styryl)化合物;BAlq;10−ヒドロキシベンゾキノリン−金属化合物;ベンゾオキサゾール、ベンズチアゾールおよびベンズイミダゾール系の化合物;ポリ(p−フェニレンビニレン)(PPV)系の高分子;スピロ(spiro)化合物;ポリフルオレン、ルブレンなどが挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。
【0062】
電子輸送物質としては、負極から電子の注入を円滑に受けて発光層に移せる物質であって、電子に対する移動性の大きい物質が好適である。具体的な例としては8−ヒドロキシキノリンのAl錯体;Alqを含む錯体;有機ラジカル化合物;ヒドロキシフラボン−金属錯体などが挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。
【0063】
本発明に係る有機発光素子は、用いられる材料により、前面発光型、背面発光型または両面発光型であってもよい。
【0064】
本発明に係る化合物は、有機太陽電池、有機感光体(OPC)ドラム、有機トランジスタなどをはじめとする有機電子素子においても有機発光素子に適用されるのと類似する原理によって作用される。
【実施例】
【0065】
以下、本発明の実施例を通じて本発明をより詳細に説明する。但し、本発明の実施例は色々な形態に変形することができ、本発明の範囲が下記にて詳述する実施例によって限定されると解釈してはいけない。本発明の実施例は当業界で平均的知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。
【0066】
<製造例1>配位子1の合成
【0067】
【化6】

【0068】
1)化合物Aの合成
【0069】
2−ブロモチオフェン(1.7g、10.3mmol)とフェニルボロン酸(1.4g、11.4mmol)をテトラヒドロフラン(20mL)に溶かした後、2M KCO(20mL)を添加した。50℃に温度を上げた後、テトラビストリフェニルホスフィノパラジウム(Pd(PPh)(120mg、0.1mmol)を添加した後、65℃に昇温して4時間攪拌した。常温に温度を下げた後に水層は除去し、有機層は無水硫酸マグネシウムで残余水分を除去した後、濾過して無水硫酸マグネシウムを除去した。有機層の溶媒を減圧蒸留して完全に除去した後、常温でヘキサンを入れて10分間攪拌した。生成された沈殿物は濾過し、濾過液を−10℃に温度を下げた後に1時間徐々に攪拌した。生成された沈殿物を濾過した後、常温で真空乾燥して化合物A(1.5g)を94%の収率で得た。
【0070】
2)化合物Bの合成
【0071】
化合物A(1.5g、9.4mmol)をクロロホルム(100mL)に完全に溶かした後、N−ブロモコハク酸イミド(1.7g、9.4mmol)を徐々に添加した後に30分間常温で攪拌した。減圧蒸留して溶媒を完全に除去した後、0℃でエタノールを入れて20分間攪拌した。生成された沈殿物を濾過し、常温で真空乾燥して化合物B(2.2g)を100%の収率で得た。
【0072】
3)配位子1の合成
【0073】
化合物B(2.2g、9.4mmol)と4−ヒドロキシフェニルボロン酸(1.3g、9.4mmol)をテトラヒドロフラン(90mL)に溶かした後、2M KCO(90mL)を添加した。50℃に温度を上げた後、テトラビストリフェニルホスフィノパラジウム(Pd(PPh)(108mg、9.4×10−2mmol)を入れた後、65℃に温度を上げた後に1時間攪拌した。常温に温度を上げた後に水層は捨て、有機層は無水硫酸マグネシウムで水分を完全に除去した後に濾過した。濾過液の溶媒を減圧蒸留して完全に除去した後、クロロホルム(100mL)に入れて1時間加熱攪拌した後、常温に温度を下げ、濾過、乾燥して配位子1(1.8g)を76%の収率で得た。
【0074】
MS:[M+H]=252
【0075】
<製造例2>配位子2の合成
【0076】
【化7】

【0077】
1)化合物Cの合成
【0078】
フェニルボロン酸の代わりに2−ナフチルボロン酸を用いたことを除いては、前記化合物Aの合成方法と同じ方法により化合物Cを得た。
【0079】
2)化合物Dの合成
【0080】
化合物Aの代わりに化合物Cを用いたことを除いては、前記化合物Bの合成方法と同じ方法により化合物Dを得た。
【0081】
3)配位子2の合成
【0082】
化合物Bの代わりに化合物Dを用いたことを除いては、前記配位子1の合成方法と同じ方法により配位子2を得た。
【0083】
MS:[M+H]=303
【0084】
<製造例3>配位子3の合成
【0085】
【化8】

【0086】
1)化合物Eの合成
【0087】
2−ブロモ−6−ナフトール(2g、9.0mmol))とビス(ピナコラト)ジボロン(2.5g、9.9mmol)、酢酸カリウム(1.8g、17.9mmol)を1,4−ジオキサン(50mL)に入れ、50℃に昇温した後、パラジウム(ジフェニルホスフィノフェロセン)クロライド(73mg、9.0×10−2mmol)を添加した後に5時間加熱攪拌した。常温に温度を下げ、前記混合物を水(50mL)で薄め、ジクロロメタン(3×50mL)で抽出した。有機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥し、真空内濃縮を行った。エタノールで洗浄し、真空内乾燥して化合物E(1.2g)を79%の収率で得た。
【0088】
2)配位子3の合成
【0089】
化合物Bの代わりに化合物Eを用いたことを除いては、前記配位子1の合成方法と同じ方法により配位子3を得た。
【0090】
MS:[M+H]=303
【0091】
<実施例1>化学式1−38合成
【0092】
【化9】

【0093】
無水トルエンに1.9Mの濃度でトルエンに溶けているトリエチルアルミニウム(1当量)を入れた後、無水トルエンに溶けている8−ヒドロキシキナルジン(2当量)を徐々に添加した。添加後、透明な黄色溶液になるまでに加熱攪拌した。無水トルエンあるいは無水テトラヒドロフランに溶けている製造例1で合成された配位子1(1当量)を徐々に添加した後、1〜4時間加熱攪拌した後に常温に温度を下げた。常温に温度を下げれば沈殿物が生成され、ここにエタノールを添加して沈殿物がより良く発生するようにした後、生成された沈殿物を濾過した。濾過された固体をジクロロメタンあるいはトルエンとエタノールを用いて再結晶した後、真空乾燥してアルミニウム錯体を得た。前記化学式1−38で示されるアルミニウム錯体はNMRおよびMS分析によって確認した。
【0094】
MS:[M−H]=593、[M−L−H]=341、[L−H]=251;Tm:109.4℃;Tg:247.36℃
【0095】
<実施例2>化学式1−46の合成
【0096】
【化10】

【0097】
実施例1の配位子1の代わりに製造例2で合成された配位子2を用いることを除いては、実施例1と同じ方法により、化学式1−46のアルミニウム錯体化合物を得た。
【0098】
前記化学式1−46で示されるアルミニウム錯体はNMRおよびMS分析によって確認した。
【0099】
MS:[M−H]=645、[M−L−H]=341、[L−H]=302
【0100】
<実施例3>化学式1−143の合成
【0101】
【化11】

【0102】
実施例1の配位子1の代わりに製造例3で合成された配位子3を用いることを除いては、実施例1と同じ方法により、化学式1−143のアルミニウム錯体化合物を得た。
【0103】
MS:[M−H]=645、[M−L−H]=341、[L−H]=302
【0104】
<実験例1>
【0105】
ITO(インジウムスズ酸化物)が1000Åの厚さで薄膜コーティングされたガラス基板(corning 7059glass)を、分散剤を溶かした蒸留水に入れ、超音波で洗浄した。洗剤はFischer Co.の製品を使い、蒸留水はMillipore Co.製品のフィルタ(Filter)で2次濾過した蒸留水を使った。ITOを30分間洗浄した後、蒸留水で2回繰り返し超音波洗浄を10分間進行した。蒸留水洗浄が終わった後、イソプロピルアルコール、アセトン、メタノール溶剤の順に超音波洗浄をして乾燥させた。
【0106】
前記ITO電極上に下記ヘキサニトリルヘキサアザトリフェニレン(HAT)(500Å)を真空蒸着して正孔注入層を形成した。
【0107】
【化12】

【0108】
前記正孔注入層上に下記4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(NPB)(400Å)を真空蒸着して正孔輸送層を形成した。
【0109】
【化13】

【0110】
前記正孔輸送層上に、化学式1−38で示されるアルミニウム錯体にBtp2Ir(acac)を4%ドーピングして真空蒸着し、赤色発光層を形成した。
【0111】
【化14】

【0112】
前記赤色発光層上に200ÅのAlqを順次真空蒸着して電子輸送層を形成した。
【0113】
【化15】

【0114】
前記電子輸送層上に12Å厚さのフッ化リチウム(LiF)と2000Å厚さのアルミニウムを順次蒸着して負極を形成し、有機発光素子を製造した。
【0115】
前記過程において、有機物の蒸着速度は0.4〜0.7Å/secを維持し、負極のフッ化リチウムは0.3Å/sec、アルミニウムは2Å/secの蒸着速度を維持し、蒸着時における真空度は2×10−7〜5×10−8torrを維持した。
【0116】
前記で製造された有機発光素子に25mA/cmの順方向電流を加えた結果、6.3Vの電圧において、1931 CIE color coordinateを基準に、x=0.66、y=0.34に該当する12.1cd/Aの赤色光が観察された。
【0117】
<比較例1>
【0118】
ITO(インジウムスズ酸化物)が1000Å厚さで薄膜コーティングされたガラス基板(corning 7059glass)を、分散剤を溶かした蒸留水に入れ、超音波で洗浄した。洗剤はFischer Co.の製品を使い、蒸留水はMillipore Co.製品のフィルタ(Filter)で2次濾過した蒸留水を使った。ITOを30分間洗浄した後、蒸留水で2回繰り返し超音波洗浄を10分間進行した。蒸留水洗浄が終わった後、イソプロピルアルコール、アセトン、メタノール溶剤の順に超音波洗浄を行って乾燥させた。
【0119】
前記ITO電極上にヘキサニトリルヘキサアザトリフェニレン(500Å)、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(NPB)(400Å)、下記BAlqで示される化合物にBtp2Ir(acac)を4%ドーピング(300Å)、Alq(200Å)を順次熱真空蒸着して、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層を順次形成した。
【0120】
【化16】

【0121】
前記電子輸送層上に12Å厚さのフッ化リチウム(LiF)と2000Å厚さのアルミニウムを順次蒸着して負極を形成し、有機発光素子を製造した。
【0122】
前記過程において、有機物の蒸着速度は0.4〜0.7Å/secを維持し、負極のフッ化リチウムは0.3Å/sec、アルミニウムは2Å/secの蒸着速度を維持し、蒸着時における真空度は2×10−7〜5×10−8torrを維持した。
【0123】
前記で製造された有機発光素子に25mA/cmの順方向電流を加えた結果、7.3Vの電圧において、1931 CIE color coordinateを基準に、x=0.65、y=0.34に該当する10.7cd/Aの赤色光が観察された。
【符号の説明】
【0124】
1 ・・・基板
2 ・・・正極
3 ・・・正孔注入層
4 ・・・正孔輸送層
5 ・・・発光層
6 ・・・電子輸送層
7 ・・・負極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記化学式1で示される有機金属錯体誘導体:
【化1】

前記化学式1において、
Yは置換もしくは非置換のヒドロキシアリール−N−ヘテロ環基を有する配位子であって、8−ヒドロキシ−2−メチルキノリンを含む配位子、二座配位が可能なシッフ塩基配位子(Schiff base ligand)および四座配位が可能なシッフ塩基配位子のうちから選択された一つであり、
nは1〜3であり、
Mは+2、+3または+4の酸化数を有する金属であり、
Lは
【化2】

であり、
前記Lにおいて、
lは1〜4であり、
Oは酸素であり、
Aは直接結合;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のアルキレン基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のシクロアルキレン基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のヘテロシクロアルキレン基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のアルケニレン基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のアルコキシレン基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたアミノ基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のアリーレン基;およびハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のヘテロアリーレン基からなる群から選択されてもよく、隣接する基と脂肪族、芳香族、ヘテロ脂肪族またはヘテロ芳香族の縮合環を形成するかスピロ結合をなしてもよく、
Bは下記化学式2で示される化合物であり、
【化3】

前記化学式2において、
Xは−O−、−NH−、−NR−、−S−および−SiRR’−のうちから選択された一つであり、
前記RおよびR’は2価基であって、下記R〜Rで定義した通りであり、
とRは互いに同じであるか異なり、下記Cの定義と同様であり、
Cは水素;重水素;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のアルキル基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のシクロアルキル基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のヘテロシクロアルキル基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のアルケニル基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のアルコキシ基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたアミノ基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のアリール基;およびハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択されてもよく、隣接する基と脂肪族、芳香族、ヘテロ脂肪族またはヘテロ芳香族の縮合環を形成するかスピロ結合をなしてもよい。
【請求項2】
前記置換されたヒドロキシアリール−N−ヘテロ環基は、水素;重水素;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のアルキル基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のシクロアルキル基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のヘテロシクロアルキル基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のアルケニル基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のアルコキシ基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたアミノ基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のアリール基;およびハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された1種以上で置換されるか、隣接する基と脂肪族、芳香族、ヘテロ脂肪族またはヘテロ芳香族の縮合環を形成するかスピロ結合をなすものを含む、請求項1に記載の有機金属錯体誘導体。
【請求項3】
前記二座配位が可能なシッフ塩基配位子は下記化学式3で示される、請求項1に記載の有機金属錯体誘導体:
【化4】

前記化学式3において、
〜Rは互いに同じであるか異なり、ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のアルキル基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のシクロアルキル基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のヘテロシクロアルキル基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のアルケニル基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のアルコキシ基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたアミノ基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のアリール基;およびハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択されてもよく、隣接する基と脂肪族、芳香族、ヘテロ脂肪族またはヘテロ芳香族の縮合環を形成するかスピロ結合をなしてもよい。
【請求項4】
前記四座配位が可能なシッフ塩基配位子は下記化学式4で示される、請求項1に記載の有機金属錯体誘導体:
【化5】

前記化学式4において、
〜RおよびR’〜R’は互いに同じであるか異なり、ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のアルキル基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のシクロアルキル基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のヘテロシクロアルキル基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のアルケニル基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のアルコキシ基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたアミノ基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のアリール基;およびハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択されてもよく、隣接する基と脂肪族、芳香族、ヘテロ脂肪族またはヘテロ芳香族の縮合環を形成するかスピロ結合をなしてもよく、
Eはハロゲン、重水素、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のアルキレン基;ハロゲン、重水素、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のシクロアルキレン基;ハロゲン、重水素、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のヘテロシクロアルキレン基;ハロゲン、重水素、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のアルケニル基;ハロゲン、重水素、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のアリーレン基;およびハロゲン、重水素、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基およびC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C40のヘテロアリーレン基からなる群から選択されてもよく、隣接する基と脂肪族、芳香族、ヘテロ脂肪族またはヘテロ芳香族の縮合環を形成するかスピロ結合をなしてもよい。
【請求項5】
前記Mは、アルミニウム、亜鉛、ジルコニウム、イリジウム、リチウム、ガリウムおよびモリブデンのうちから選択された一つである、請求項1に記載の有機金属錯体誘導体。
【請求項6】
前記化学式1で示される有機金属錯体誘導体は、下記化学式1−1〜1−210からなる群から選択される、請求項1に記載の有機金属錯体誘導体:
【表1A】

【表1B】

【表1C】

【表1D】

【表1E】

【表1F】

【表1G】

【表1H】

【表1I】

【表1J】

【表1K】

【表1L】

【表1M】

【表1N】

【表1O】

【表1P】

【表1Q】

【請求項7】
第1電極、第2電極およびこれらの電極の間に配置された1層以上の有機物層を含む有機電子素子であって、前記有機物層のうちの少なくとも1層が請求項1〜6のうちのいずれか一項の有機金属錯体誘導体を含む有機電子素子。
【請求項8】
前記有機電子素子は、有機太陽電池、有機感光体(OPC)ドラムおよび有機トランジスタからなる群から選択される、請求項7に記載の有機電子素子。
【請求項9】
基板上に正極、1層以上の有機物層および負極が順次積層された正方向、または基板上に負極、1層以上の有機物層および正極が順次積層された逆方向構造の有機発光素子であって、前記有機物層のうちの少なくとも1層が請求項1〜6のうちのいずれか一項の有機金属錯体誘導体を含む有機発光素子。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公表番号】特表2010−531808(P2010−531808A)
【公表日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−512082(P2010−512082)
【出願日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際出願番号】PCT/KR2008/003308
【国際公開番号】WO2008/153338
【国際公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【出願人】(500239823)エルジー・ケム・リミテッド (1,221)
【Fターム(参考)】