説明

有機銀錯体化合物を含む反射膜コーティング液組成物及びこれを用いた反射膜の製造方法

本発明は、有機銀錯体化合物を含む反射膜コーティング液組成物及びこれを用いた反射膜の製造方法に関するもので、より詳細には、特殊な構造を有する銀錯体化合物が含まれている反射膜コーティング液組成物と、これを用いて反射膜を製造する方法であって、プラスチック、セラミック及び金属などの基材に、付着力を増進するために下塗りコーティングをした後、これに上記の銀コーティング液を塗布し、高反射の反射面を形成した後、反射面の保護のために、透明コーティングを施して反射膜を製造する方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機銀錯体化合物を含む反射膜コーティング液組成物及びこれを用いた反射膜の製造方法に関するもので、より詳細には、特殊な構造を有する銀錯体化合物が含まれている反射膜コーティング液組成物と、これを用いて反射膜を製造する方法であって、プラスチック、セラミック及び金属などの基材に、付着力を増進するために下塗りコーティングをした後、これに上記の銀コーティング液を塗布し、高反射の反射面を形成した後、反射面の保護のために、透明コーティングを施して反射膜を製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
産業が高度に発達するにつれて、携帯電話、MP3、ディスプレイ、ランプハウジング及びランプリフレクターなど、産業全般で反射膜の使用が増加している。一般に、反射膜の形態は、シート(sheet)、プレートなどの平面形状と、プレスで加工され模様が複雑な成形体など、様々であり、材質によっては、反射率の高い銀、アルミニウム、銅、ロジウム、白金などの金属が使用される。このような金属素材は、固有の反射特性に優れているが、大部分化学的安定性が低く、金属自体を、反射特性に優れる程度に照度の高い表面状態に加工し難く、また重量が重くて、コストの面で不利であって、金属素材を反射膜として直接加工して使用するには難しい問題がある。
【0003】
日本特開平2005−157296号などでは、酸化チタンを利用した粉体塗装を通じて、白色の反射膜を形成する方法が公知されている。このような反射膜を形成する方法としては、シラン酸化物、チタニウム酸化物、マグネシウム酸化物、バリウム酸化物などの金属酸化物などの顔料が含まれている塗料を、金属板などに直接塗装して、白色の反射膜を形成する方法があるが、反射率が低くて、耐候性が劣る短所がある。
【0004】
また、基材に銀(Ag)、クロム(Cr)などを利用したメッキによる方法は、高級な表面光沢及び高い反射率を有した反射膜を得ることができるが、製造時に不良率が高く、メッキ処理による費用が過多に所要されて、メッキ工程において、有害物質の排出による大気汚染及び廃水発生の問題点がある。
【0005】
一方、日本特開平2002−129259号などでは、銀を主成分として真空蒸着を行い、反射率の高い反射膜を形成する方法が公知されている。ペット(PET)のようなフレキシブル基材表面に、反射率の高い銀(Ag)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、ロジウム(Rh)などの金属を利用した真空蒸着をした後、支持体にラミネーティングによる反射膜の製造をすることができるが、真空蒸着の場合、高真空のチェンバー(chamber)が要求されて、基材の形態及び大きさに制約があり、またコーティング厚が不均一であって、高い設備費による問題点がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明者らは、上記の問題点を解決するために鋭意研究した結果、成功的に本発明に到達した。
【0007】
本発明の目的は、プラスチック、セラミック、金属などの反射基材の照度を高めて、反射面の付着力を増進させる下塗りコーティング面を形成した後、これに特殊な構造を有する銀錯体化合物が含まれている銀コーティング液を塗布し、高反射反射面を形成して、銀鏡面の保護のために透明コーティングをして、反射率の高い反射膜を製造することができる、銀コーティング液組成物及びこれを用いた反射膜の製造方法を提供することである。
【0008】
また、本発明の他の目的は、大気汚染及び水質汚染を生じることなく大量生産が可能であって、工程が簡単で不良率が少なく、製造単価が低廉な反射膜を製造することができる、銀コーティング液組成物及びこれを用いた反射膜の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、有機銀錯体化合物を含む反射膜コーティング液組成物及びこれを用いた反射膜の製造方法に関し、以下、本発明について詳細に説明する。
【0010】
本発明による反射膜コーティング液組成物は、下記化学式1で表される銀化合物と、化学式2乃至4で表されるアンモニウムカルバメートまたはアンモニウムカーボネート系化合物とを反応して得られる銀錯体化合物を含むことを特徴とする。
【化1】

【化2】

【化3】

【化4】

(式中、Xは、酸素、硫黄、ハロゲン、シアノ、シアネート、カーボネート、ニトレート、ニトライト、サルフェート、ホスフェート、チオシアネート、クロレート、パークロレート、テトラフルオロボレート、アセチルアセトネート、カルボキシレート、及びこれらの誘導体から選択される置換基であり、nは、1〜4の整数であって、R乃至Rは、互いに独立して、水素、C〜C30の脂肪族や脂環族アルキル基、アリール基またはアラルキル(aralkyl)基、官能基が置換されたアルキル及びアリール基、ヘテロ環化合物基と高分子化合物及びその誘導体から選択される置換基である。)
【0011】
前記化学式1において、nは、1〜4の整数であり、Xは、酸素、硫黄、ハロゲン、シアノ、シアネート、カーボネート、ニトレート、ニトライト、サルフェート、ホスフェート、チオシアネート、クロレート、パークロレート、テトラフルオロボレート、アセチルアセトネート、カルボキシレート、及びこれらの誘導体から選択される置換基であって、具体的に例えば、酸化銀、チオシアネート化銀、硫化銀、塩化銀、シアン化銀、シアネート化銀、炭酸銀、硝酸銀、亜硝酸銀、硫酸銀、燐酸銀、過塩素酸銀、四フッ素ボレート化銀、アセチルアセトネート化銀、酢酸銀、乳酸銀、シュウ酸銀及びその誘導体などが挙げられるが、これに限定されるものではない。
【0012】
また、R乃至Rは、具体的に例えば、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、アミル、ヘキシル、エチルヘキシル、ヘプチル、オクチル、イソオクチル、ノニル、デシル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、ドコデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、アリール、ヒドロキシ、メトキシ、ヒドロキシエチル、メトキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、メトキシプロピル、シアノエチル、エトキシ、ブトキシ、ヘキシルオキシ、メトキシエトキシエチル、メトキシエトキシエトキシエチル、ヘキサメチレンイミン、モルホリン、ピペリジン、ピペラジン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリエチレンジアミン、ピロール、イミダゾール、ピリジン、カルボキシメチル、トリメトキシシリルプロピル、トリエトキシシリルプロピル、フェニル、メトキシフェニル、シアノフェニル、フェノキシ、トリル、ベンジル及びその誘導体、そしてポリアリールアミンやポリエチレンアミンのような高分子化合物及びこれらの誘導体から選択できるが、これらに限定されるものではない。化合物として具体的に例えば、アンモニウムカルバメート(ammonium carbamate)、アンモニウムカーボネート(ammonium carbonate)、アンモニウムバイカーボネート(ammonium bicarbonate)、エチルアンモニウム エチルカルバメート、イソプロピルアンモニウム イソプロピルカルバメート、n−ブチルアンモニウム n−ブチルカルバメート、イソブチルアンモニウム イソブチルカルバメート、t−ブチルアンモニウム t−ブチルカルバメート、2−エチルヘキシルアンモニウム 2−エチルヘキシルカルバメート、オクタデシルアンモニウム オクタデシルカルバメート、2−メトキシエチルアンモニウム 2−メトキシエチルカルバメート、2−シアノエチルアンモニウム 2−シアノエチルカルバメート、ジブチルアンモニウム ジブチルカルバメート、ジオクタデシルアンモニウム ジオクタデシルカルバメート、メチルデシルアンモニウム メチルデシルカルバメート、ヘキサメチレンイミンアンモニウム ヘキサメチレンイミンカルバメート、モルホリニウム モルホリンカルバメート、ピリジウムエチルヘキシルカルバメート、トリエチレンジアミニウム イソプロピルバイカルバメート、ベンジルアンモニウム ベンジルカルバメート、トリエトキシシリルプロピルアンモニウム トリエトキシシリルプロピルカルバメート、エチルアンモニウム エチルカーボネート、イソプロピルアンモニウム イソプロピルカーボネート、イソプロピルアンモニウム バイカーボネート、n−ブチルアンモニウム n−ブチルカーボネート、イソブチルアンモニウム イソブチルカーボネート、t−ブチルアンモニウム t−ブチルカボネート、t−ブチルアンモニウム バイカーボネート、2−エチルヘキシルアンモニウム 2−エチルヘキシルカーボネート、2−エチルヘキシルアンモニウム バイカーボネート、2−メトキシエチルアンモニウム 2−メトキシエチルカーボネート、2−メトキシエチルアンモニウム バイカーボネート、2−シアノエチルアンモニウム 2−シアノエチルカーボネート、2−シアノエチルアンモニウム バイカーボネート、オクタデシルアンモニウム オクタデシルカーボネート、ジブチルアンモニウム ジブチルカーボネート、ジオクタデシルアンモニウム ジオクタデシルカーボネート、ジオクタデシルアンモニウム バイカーボネート、メチルデシルアンモニウム メチルデシルカーボネート、ヘキサメチレンイミンアンモニウム ヘキサメチレンイミンカーボネート、モルホリンアンモニウム モルホリンカーボネート、ベンジルアンモニウム ベンジルカーボネート、トリエトキシシリルプロピルアンモニウム トリエトキシシリルプロピルカーボネート、ピリジウム バイカーボネート、トリエチレンジアミニウム イソプロピルカーボネート、トリエチレンジアミニウム バイカーボネート、及びその誘導体から選択される1種または2種以上の混合物である。
【0013】
一方、上記のアンモニウムカルバメートまたはアンモニウムカーボネート系化合物の種類及び製造方法は、特に制限する必要はない。例えば、米国特許第4,542,214号(1985.9.17)では、第1アミン、第2アミン、第3アミン、または少なくとも1つ以上のこれらの混合物と二酸化炭素からアンモニウムカルバメート系化合物が製造できると記述しており、前記アミン1モル当り水0.5モルをさらに添加すると、アンモニウムカーボネート系化合物が得られて、水1モル以上を添加する場合は、アンモニウムバイカーボネート系化合物を得ることができる。この際、常圧または加圧状態で特別な溶媒を使用せずに直接製造するか、溶媒を使用する場合、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノールのようなアルコール類、エチレングリコール、グリセリンのようなグリコール類、エチルアセテート、ブチルアセテート、カルビトールアセテートのようなアセテート類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類、メチルエチルケトン、アセトンのようなケトン類、ヘキサン、ヘプタンのような炭化水素系、ベンゼン、トルエンのような芳香族、そしてクロロホルムやメチレンクロライド、カーボンテトラクロライドのようなハロゲン置換溶媒またはこれらの混合溶媒などが挙げられて、二酸化炭素は、気相状態でバブリング(bubbling)するか、固体相ドライアイスを使用することができて、超臨界(supercritical)状態でも反応することができる。本発明で使用されるアンモニウムカルバメートまたはアンモニウムカーボネート誘導体の製造には、上記の方法の他にも、最終物質の構造が同一であれば、公知のいかなる方法を使用してもよい。即ち、製造のための溶媒、反応温度、濃度または触媒などを特に限定する必要はなく、製造収率にも影響しない。
【0014】
このように製造されたアンモニウムカルバメートまたはアンモニウムカーボネート系化合物と銀化合物とを反応して、有機銀錯体化合物を製造することができる。例えば、化学式1に示したような少なくとも一つ以上の銀化合物と、化学式2乃至4に示したような少なくとも一つ以上のアンモニウムカルバメートまたはアンモニウムカーボネート誘導体及びこれらの混合物を、窒素雰囲気の常圧または加圧状態で、溶媒を使用せずに直接反応するか、溶媒を使用する場合、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノールのようなアルコール類、エチレングリコール、グリセリンのようなグリコール類、エチルアセテート、ブチルアセテート、カルビトールアセテートのようなアセテート類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類、メチルエチルケトン、アセトンのようなケトン類、ヘキサン、ヘプタンのような炭化水素系、ベンゼン、トルエンのような芳香族、そしてクロロホルムやメチレンクロライド、カーボンテトラクロライドのようなハロゲン置換溶媒またはこれらの混合溶媒などを使用することができる。
【0015】
本発明で使用される銀錯体化合物の製造には、上記の方法の他に、化学式1の銀化合物と一つ以上のアミン化合物とが混合された溶液を製造した後、二酸化炭素を反応して、銀錯体化合物を製造することもできる。上記のように、窒素雰囲気の常圧または加圧状態で、溶媒を使用せずに直接反応するか、溶媒を使用して反応することができる。しかしながら、最終物質の構造が同一であれば、公知の如何なる方法を使用してもよい。即ち、製造のための溶媒、反応温度、濃度または触媒の使用有無などを特に限定する必要はなく、製造収率にも影響しない。
【0016】
本発明による銀錯体化合物は、本願発明者らにより出願された大韓民国特許出願第2006−11083号にその製造方法が記載されており、下記化学式5の構造で認識される。
[化5]
[化学式5]
Ag[A]
(式中、Aは、化学式2乃至化学式4の化合物であり、mは、0.5乃至1.5である。)
【0017】
本発明の高反射、高光沢の反射面2の形成のために使用される銀コーティング液組成物は、前記の銀錯体化合物を含み、必要に応じて、既知の事実である溶媒、安定剤、レベリング剤(Leveling agent)及び薄膜補助剤のような添加剤などを、本発明の銀コーティング組成物の構成員として含むことができる。
【0018】
一方、前記安定剤として例えば、第1アミン、第2アミンまたは第3アミンのようなアミン化合物や、前記アンモニウムカルバメート、アンモニウムカーボネート、アンモニウムバイカーボネート系化合物、またはホスフィン(phosphine)、ホスファイト(phosphite)、ホスフェート(phosphate)のようなリン化合物、チオール(thiol)やスルフィド(sulfide)のような硫黄化合物と、少なくとも一つ以上のこれらの混合物から構成される。即ち、具体的に例えば、アミン化合物としては、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、イソアミルアミン、n−ヘキシルアミン、2−エチルヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、イソオクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、ドコデシルアミン、シクロプロピルアミン、シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミン、アリールアミン、ヒドロキシアミン、アンモニウムヒドロキシド、メトキシアミン、2−エタノールアミン、メトキシエチルアミン、2−ヒドロキシプロピルアミン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルアミン、メトキシプロピルアミン、シアノエチルアミン、エトキシアミン、n−ブトキシアミン、2−ヘキシルオキシアミン、メトキシエトキシエチルアミン、メトキシエトキシエトキシエチルアミン、ジメチルアミン、ジプロピルアミン、ジエタノールアミン、ヘキサメチレンイミン、モルホリン、ピペリジン、ピペラジン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリエチレンジアミン、2,2−(エチレンジオキシ)ビスエチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、ピロール、イミダゾール、ピリジン、アミノアセトアルデヒドジメチルアセタル、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、アニリン、アニシジン、アミノベンゾニトリル、ベンジルアミン及びその誘導体、そしてポリアリールアミンやポリエチレンイミンのような高分子化合物及びその誘導体などのようなアミン化合物が挙げられて、アンモニウムカルバメート、カーボネート、バイカーボネート系化合物として具体的に例えば、アンモニウムカルバメート(ammonium carbamate)、アンモニウムカーボネート(ammonium carbonate)、アンモニウムバイカーボネート(ammonium bicarbonate)、エチルアンモニウム エチルカルバメート、イソプロピルアンモニウム イソプロピルカルバメート、n−ブチルアンモニウム n−ブチルカルバメート、イソブチルアンモニウム イソブチルカルバメート、t−ブチルアンモニウム t−ブチルカルバメート、2−エチルヘキシルアンモニウム 2−エチルヘキシルカルバメート、オクタデシルアンモニウム オクタデシルカルバメート、2−メトキシエチルアンモニウム 2−メトキシエチルカルバメート、2−シアノエチルアンモニウム 2−シアノエチルカルバメート、ジブチルアンモニウム ジブチルカルバメート、ジオクタデシルアンモニウム ジオクタデシルカルバメート、メチルデシルアンモニウム メチルデシルカルバメート、ヘキサメチレンイミンアンモニウム ヘキサメチレンイミンカルバメート、モルホリニウム モルホリンカルバメート、ピリジウムエチルヘキシルカルバメート、トリエチレンジアミニウム イソプロピルバイカルバメート、ベンジルアンモニウム ベンジルカルバメート、トリエトキシシリルプロピルアンモニウム トリエトキシシリルプロピルカルバメート、エチルアンモニウム エチルカーボネート、イソプロピルアンモニウム イソプロピルカーボネート、イソプロピルアンモニウム バイカーボネート、n−ブチルアンモニウム n−ブチルカーボネート、イソブチルアンモニウム イソブチルカーボネート、t−ブチルアンモニウム t−ブチルカボネート、t−ブチルアンモニウム バイカーボネート、2−エチルヘキシルアンモニウム 2−エチルヘキシルカーボネート、2−エチルヘキシルアンモニウム バイカーボネート、2−メトキシエチルアンモニウム 2−メトキシエチルカーボネート、2−メトキシエチルアンモニウム バイカーボネート、2−シアノエチルアンモニウム 2−シアノエチルカーボネート、2−シアノエチルアンモニウム バイカーボネート、オクタデシルアンモニウム オクタデシルカーボネート、ジブチルアンモニウム ジブチルカーボネート、ジオクタデシルアンモニウム ジオクタデシルカーボネート、ジオクタデシルアンモニウム バイカーボネート、メチルデシルアンモニウム メチルデシルカーボネート、ヘキサメチレンイミンアンモニウム ヘキサメチレンイミンカーボネート、モルホリンアンモニウム モルホリンカーボネート、ベンジルアンモニウム ベンジルカーボネート、トリエトキシシリルプロピルアンモニウム トリエトキシシリルプロピルカーボネート、ピリジウム バイカーボネート、トリエチレンジアミニウム イソプロピルカーボネート、トリエチレンジアミニウム バイカーボネート、及びその誘導体などが挙げられる。また、リン化合物としては、一般式RP、(RO)Pまたは(RO)POで表されるリン化合物であって、ここでRは、炭素数1〜20のアルキルまたはアリール基を示し、代表的にトリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリエチルホスファイト、トリフェニルホスファイト、ジベンジルホスフェート、トリエチルホスフェートなどが挙げられる。そして、硫黄化合物として例えば、ブタンチオール、n−ヘキサンチオール、ジエチルスルフィド、テトラヒドロチオフェン、アリールジスルフィド、2−メルカプトベンゾアゾール、テトラヒドロチオフェン、オクチルチオグリコレートなどがある。このような安定剤の使用量は、本発明のインク特性に符合する限り、特に制限する必要はない。しかしながら、その含量は、銀化合物に対し、モル比で0.1%〜90%が好ましい。また、薄膜補助剤は、有機酸及び有機酸誘導体が使用できて、少なくとも一つ以上のこれらの混合物で構成される。その例としては、酢酸、酪酸(Butyric acid)、吉草酸(Valeric acid)、ピバル酸(Pivalic acid)、ヘキサン酸、オクタン酸、2−エチル−ヘキサン酸、ネオデカン酸(Neodecanoic acid)、ラウリン酸(Lauric acid)、ステアリン酸、ナフタル酸などの有機酸が使用でき、有機酸誘導体としては、酢酸アンモニウム塩、クエン酸アンモニウム塩、ラウリン酸アンモニウム塩、乳酸アンモニウム塩、マレイン酸アンモニウム塩、シュウ酸アンモニウム塩、モリブデン酸アンモニウム塩などの有機酸アンモニウム塩と、Au、Cu、Zn、Ni、Co、Pd、Pt、Ti、V、Mn、Fe、Cr、Zr、Nb、Mo、W、Ru、Cd、Ta、Re、Os、Ir、Al、Ga、Ge、In、Sn、Sb、Pb、Bi、Sm、Eu、Ac、Thなどのような金属を含むシュウ酸マンガン、酢酸金、シュウ酸パラジウム、2−エチルヘキサン酸銀、オクタン酸銀、ネオデカン酸銀、ステアリン酸コバルト、ナフタル酸ニッケル、ナフタル酸コバルトなどの有機酸金属塩が使用できる。前記薄膜補助剤の使用量は、特に限定されないが、銀錯体化合物に対して、モル比で0.1〜25%が好ましい。
【0019】
なお、銀コーティング液組成物の粘度調節や円滑な薄膜形成のために溶媒が必要な場合があるが、この際使用できる溶媒としては、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、1−メトキシプロパノール、ブタノール、エチルヘキシルアルコール、テルピネオールのようなアルコール類、エチレングリコール、グリセリンのようなグリコール類、エチルアセテート、ブチルアセテート、メトキシプロピルアセテート、カルビトールアセテート、エチルカルビトールアセテートのようなアセテート類、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類、メチルエチルケトン、アセトン、ジメチルホルムアミド、1−メチル−2−ピロリドンのようなケトン類、ヘキサン、ヘプタン、ドデカン、パラフィンオイル、ミネラルスピリットのような炭化水素系、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族、そしてクロロホルムやメチレンクロライド、カーボンテトラクロライドのようなハロゲン置換溶媒、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、またはこれらの混合溶媒などを使用することができる。
【0020】
以下、本発明による上記の反射膜コーティング液組成物を用いて反射膜を製造する方法について詳細に説明する。
【0021】
本発明による反射膜の製造方法は、(i)反射基材の照度を高めて、銀鏡コーティング面の付着力を増進させる下塗りコーティング面を少なくとも1種以上形成するステップと、(ii)前記下塗りコーティング面に、本発明による反射膜コーティング液組成物を使用して、高反射の鏡面を形成する反射面の形成ステップとを含むことを特徴として、また(iii)前記(ii)ステップの後に、前記反射面を保護して、耐熱性、耐塩水性及び耐候性を増大させる透明上塗りを少なくとも1種以上形成するステップをさらに含むことを特徴とする。
【0022】
また、本発明は、付着力と光沢性を向上させるために、プレコート(precoat)面を形成するステップをさらに含むことができ、前記反射面と透明上塗り面の付着力を増進させるために、あるいは透明度及び色変化(color change)を調節するために、反射面に別途の透明コーティングをしてポストコート(post-coat)面を形成するステップをさらに含むことを特徴とする。
【0023】
また、本発明は、接着剤を使用して、金属板、セラミック板などの支持体に接着してラミネーティングするステップをさらに含むことを特徴とする。
【0024】
以下、図面を参照し、下記のようにステップ別に分けてより詳細に説明する。
【0025】
図1は、下塗り面1、反射面2、透明上塗り面3から構成された反射膜の断面図である。
【0026】
(i)ステップ:
まず、プラスチック、セラミック、金属などの基材表面に下塗り塗料をコーティングし、基材との密着力を増進させて、照度の高い下塗り面1を形成する。
【0027】
本発明で使用できる基材は、アクリルブタジエンスチレン共重合体(ABS)、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ナイロン、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリイミド(PI)などのプラスチック類とステンレス、錫、アルミニウム、アルミニウム合金、銅亜鉛合金及び鋼鉄などの金属類、ガラス、陶磁器、タイルなどのセラミック類が利用できる。
【0028】
本発明における下塗り塗料としては、固状と液状の塗料が使用できて、固状塗料の場合、大きく熱硬化性樹脂及び硬化剤から構成されて、液状の塗料は、固状塗料に溶媒を含む硬化型と、溶媒を蒸発させて樹脂膜を形成する乾燥型と、モノマーと光開始剤を含む光硬化型とが挙げられる。これらの樹脂は、少なくとも1種以上が下塗り塗料の構成員として含まれる。また、必要に応じて、レベリング剤(leveling agent)、湿潤剤(wetting agent)、付着増進剤(adhesion promoter)、光安定剤(ultraviolet stabilizer)及び着色剤(colorant)などを、本発明の構成員として含ませることができる。
【0029】
前記の樹脂は、特に制限する必要はない。即ち、本発明の目的に符合すれば、公知のいかなるものを使用してもよく、基材によって選択的に使用が可能である。例えば、硬化樹脂として、メラミン、ポリエステル、エポキシ、アクリル、アクリルメラミン、ポリエステルとエポキシのハイブリッド、シリコンタイプの熱硬化性樹脂、光硬化型樹脂などが使用できて、硬化剤としては、ポリエステルの場合、1,3,5トリグリシジルイソシアヌレート(1,3,5-Triglycidyl Isocyanurate)とブロックイソシアネート(Block isocyanate)が使用でき、エポキシの場合、アンモニア、ジエチレントリアミン、ヘキサメチレントリアミン、メタンジアミン、キシレンジアミン、イソホロンジアミンなどのアミン類とジシアンジアミド(Dicyandiamide)が使用されて、アクリルの場合、ポリエステルタイプのカルボキシル酸を使用することができる。そして、溶媒乾燥型樹脂としては、ポリウレタン、アクリルポリマー、ポリビニルクロライド、ニトロセルロース、ポリビニルアルコールまたはポリブチラールなどが使用できる。光硬化型樹脂は、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、シリコンアクリレートなどのアクリル系オリゴマー、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールアクリレートなどの単官能性または多官能性アクリル系モノマー、ブタンジオールモノビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテルなどのビニルエーテル系モノマーなどが使用できて、光開始剤は、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタノンなどが使用できる。
【0030】
また、高反射鏡面に影響を及ぼすピンホール(pinhole)、クレーター(crater)などを防止して、平滑性のよい下塗りを形成するためには、レベリング剤及び湿潤剤が使用されて、その例としては、エアープロダクト社(Air Product)製品のサーフィノール(Surfynol)シリーズ、デグサ(Deguessa)社のテゴウェット(TEGOwet)シリーズと、BYK社のBYKシリーズ、デグサ(Degussa)社のグライドシリーズ、エフカ(EFKA)社のEFKA3000シリーズやコグニス(Cognis)社のDSXシリーズ、トロイ(TROY)社のパウダーメート(Powdermate)シリーズ、KSCNT社のアクリルオリゴマーなどを使用することができ、付着増進剤としては、ワックスエマルジョン、アミドワックス、カナウバワックス、PEワックスなどと、トリメトキシプロピルシラン、ビニルトリエトキシシランとメルカプトプロピルトリメトキシシランなどのようなシランカップリング剤、またはチタン系、ジルコニウム系及びアルミニウム系カップリング剤も使用できる。そして、光安定剤(ultraviolet stabilizer)としては、ベンゾフェノン(Benzophenone)系、ベンゾトリアゾール(Benzotriazole)系、ニッケルキレーター(Nickel chelater)、サリチル酸系、ベンゾエート(Benzoate)系及びハルス(Hals)系の誘導体が使用可能であって、代表的にチバ・スペシャルティ社のTINUVINシリーズとChimassorbシリーズを使用することができる。
【0031】
このように得られた下塗り塗料組成物は、スプレー(Spray)、ティップ(Dip)、ロール(Roll)コーティングなどにより基材にコーティングして、照度の高いコーティング面を形成する。
【0032】
(ii)ステップ:
本ステップでは、前記第1のステップで形成された下塗り1面に、本発明による反射膜コーティング液を塗布した後、焼成して、銀鏡の反射面2を形成するステップである。
【0033】
前記反射膜コーティング液組成物は、上述の通りである。
【0034】
前記塗布方法としては、本発明で得られた銀コーティング液組成物は、刷毛塗り(Brushing)、スプレーコーティング(Spray Coating)、ディップコーティング(Dip Coating)、ロールコーティング(Roll Coating)、スピンコーティング(Spin Coating)方法を利用するか、インクジェットプリンティング、オフセットプリンティング、スクリーンプリンティング、パッドプリンティング、グラビアプリンティング、フレキソプリンティング、リソプリンティングなど、プリンティング方法を利用するなど、いかなる方法によってコーティングしてもよく、これは、基材の形態及び材質によって選択的である。
【0035】
このようにコーティングされた基材を、酸化または還元処理や熱処理、赤外線、紫外線、電子線、レーザーなどの処理を通じて銀鏡面を形成することができる。
【0036】
上記の後処理工程は、通常の不活性雰囲気下で熱処理することもできるが、必要に応じて、空気、窒素、一酸化炭素中で、または水素と空気または他の不活性ガスとの混合ガスでも処理が可能である。熱処理は、通常80〜400℃、好ましくは、90〜300℃、より好ましくは100〜250℃で熱処理することが好ましい。付加的に、前記範囲内で、低温と高温で2段階以上加熱処理することも、薄膜の均一性のために好ましい。例えば、80〜150℃で1〜30分間処理して、150〜300℃で1〜30分間処理することが好ましい。
【0037】
(iii)ステップ:
本ステップは、上記で形成された反射面2の保護のために、透明のコーティングをするステップであって、透明上塗り面3の形成のために使用される透明コーティング液は、特に制限する必要はない。即ち、本発明の目的に符合すれば、公知のいかなるものを使用してもよいが、塗布またはコーティングされた後、塗膜の透明度が90%以上で、耐熱性、耐候性、耐食性及び耐塩水性などに優れていればよい。前記の透明上塗りに使用されるコーティング液には、別途の還元剤を含ませることができて、その例としては、ヒドラジン、アセティックヒドラジド、ナトリウム、または水酸化ホウ素カリウム、クエン酸三ナトリウム、そしてメチルジエタノールアミン、ジメチルアミンボラン(dimethylamine borane)のようなアミン化合物、塩化第一鉄、硫酸鉄のような金属塩、水素、ヨウ化水素、一酸化炭素、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒドのようなアルデヒド化合物、グルコース、アスコルビン酸、サリチル酸、タンニン酸(tannic acid)、ピロガロール(pyrogallol)、ヒドロキノンのような有機化合物などが挙げられる。下塗り塗料でのように光安定剤が使用できて、その例としては、ベンゾフェノン(Benzophenone)系、ベンゾトリアゾール(Benzotriazole)系、ニッケルキレーター(Nickel chelater)、サリチル酸系、ベンゾエート(Benzoate)系及びハルス(Hals)系の誘導体が使用可能であって、代表的にチバ・スペシャルティ社のTINUVINシリーズとChimassorbシリーズを使用することができる。
【0038】
図2は、下塗り面1、プレコート面2A、反射面2、透明上塗り面3から構成された反射膜の断面図である。
【0039】
本発明では、下塗りコーティング面1と高光沢の反射面2の付着力が得られないか、高光沢、高反射銀鏡反射面がよく形成されない場合、その間に別途のプライマー(primer)を塗装及び乾燥してプレコート(precoat)面2Aを形成し、付着力、光沢性を向上させることができる。前記プライマーは、液状塗料として特に制限なく利用できる。即ち、本発明の目的に符合すれば、公知のいかなるものを使用してもよい。例えば、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂、シリコン樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド樹脂、メラミン樹脂、アクリル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂及びポリビニルブチラール樹脂などを使用することができて、着色剤としては、シラン化合物、チタニウム酸化物、ジルコニウム酸化物、マグネシウム酸化物などの金属酸化物の白色顔料が使用される。
【0040】
図3は、下塗り面1、プレコート面2A、反射面2、ポストコート面2B、透明上塗り面から構成された反射膜の断面図である。
【0041】
本発明では、高光沢の反射面2と透明上塗り面3の付着力増進、透明度及び色変化(Color change)を調節するために、反射面2に別途の透明コーティングをして、ポストコート(post-coat)面2Bを形成した後、透明上塗りを形成して、反射膜を製造することができる。前記ポストコート2B面を形成するものとしては、水分散性ウレタン樹脂、シリコン樹脂、アクリル樹脂などの高分子樹脂、及びシランカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤、チタニウムカップリング剤、金属前駆体などの金属化合物が使用でき、透明度が高くて薄膜を形成できるものであれば、特に限定されない。一方、反射面2に、完全に焼成されなかった銀錯体化合物が存在する場合、還元剤を使用して処理することができるが、使用される還元剤の具体的な例としては、ヒドラジン、アセティックヒドラジド、ナトリウム、または水酸化ホウ素カリウム、クエン酸三ナトリウム、そしてメチルジエタノールアミン、ジメチルアミンボラン(dimethylamine borane)のようなアミン化合物、塩化第一鉄、硫酸鉄のような金属塩、水素、ヨウ化水素、一酸化炭素、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒドのようなアルデヒド化合物、グルコース、アスコルビン酸、サリチル酸、タンニン酸(tannic acid)、ピロガロール(pyrogallol)、ヒドロキノンのような有機化合物などを使用することができる。
【0042】
図4乃至図8は、本発明の実施例9による支持体10と反射膜のラミネーティングによるランプリフレクター(Lamp reflector)形成工程の断面図である。
【0043】
本発明では、上記で形成された反射膜を、必要に応じて、選択的に金属板あるいはセラミック板などの支持体10にラミネーティングして接着するステップをさらに含むことができ、層間接着が不良であるため、一般に接着剤11を使用するが、これらの接着剤は、特に制限する必要はない。即ち、本発明に符合すれば、公知のいかなるものを使用してもよいが、ラミネーティング後、反射膜の熱変形が起こらず、接着力に優れていればよい。接着剤としては、ポリエステル系接着剤、エポキシ系接着剤、アクリル系接着剤、シアノアクリル系接着剤などが使用できる。
【0044】
以下、実施例を通じて本発明を詳細に説明するが、本発明がこれらの実施例に限定されるものではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0045】
(実施例1)
硬化樹脂として酸価(acid value)30〜70mg(KOH/g)の固状ポリエステル350.0gとビスフェノールAタイプとしてEEW600〜1500の固状エポキシ350.0gに、レベリング剤としてパウダーメート(アミド変性ポリエーテル;トロイ社製造)10.0g、付着増進剤としてアミドワックス(ルーブリゾール(Lubrizol)社製造)8.0g、光安定剤としてTUVIN405(チバ・スペシャルティ社製造)10.0g、着色顔料(白色)としてチタニウム酸化物200.0gをヘンシェルミキサー(Henschel mixer)に入れて、均一に混合した後、押出工程を経て、適切な大きさの粒子に粉砕した。この粉砕された粉体を、コロナ静電スプレーガンを使用してアルミニウム板に塗布した後、150℃のオーブンで30分間処理し、強制硬化されて、平滑度の高い下塗り面を形成した。
【0046】
(実施例2)
硬化樹脂として酸価(acid value)30〜70mg(KOH/g)の固状ポリエステル350.0gとビスフェノールAタイプとしてEEW600〜1500の固状エポキシ350.0gに、レベリング剤としてアクリルオリゴマー(KS CNT社製造)10.0g、光安定剤としてTUVIN405(チバ・スペシャルティ社製造)10.0g、着色顔料(白色)としてチタニウム酸化物200.0gをヘンシェルミキサー(Henschel mixer)に入れて、均一に混合した後、押出工程を経て、適切な大きさの粒子に粉砕した。この粉砕された粉体を、コロナ静電スプレーガンを使用してアルミニウム板に塗布した後、150℃のオーブンで30分間処理し、強制硬化されて、平滑度の高い下塗り面を形成した。
【0047】
(実施例3)
実施例2で形成された下塗り面に、シリコン硬化樹脂であるKR255(信越化学工業(株)製造)を、スプレーガンを利用して塗装した後、150℃のオーブンで3時間処理し、プレコート(Pre coat)面2Aを形成した。
【0048】
(実施例4)
攪拌器付き500mlのシュレンク(Schlenk)フラスコに、2−エチルヘキシルアンモニウム2−エチルカルバメート65.0g(215ミリモル)を150.0gのイソプロパノールに溶解させた後、酸化銀20.0g(86.2ミリモル)を添加して、常温で反応した。前記反応溶液は、最初は黒色懸濁液(Slurry)で反応が進行され、錯化合物が生成されるにつれて段々色が薄くなり、透明に変わることが観察されて、2時間反応した結果、無色透明な溶液が得られた。この溶液に、安定剤として2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルアミン2.5gに、溶媒としてn−ブタノール85.0gとアミルアルコール50.0gを添加して攪拌した後、0.45ミクロンのメンブレンフィルタ(membrane filter)を使用してフィルタし、熱分析(TGA)した結果、銀含量4.87重量%の銀コーティング液組成物を製造した。このように製造された銀コーティング液組成物を、実施例1で得られたアルミニウム板にスプレーガンを利用してコーティングした後、赤外線オーブンで10分間熱処理し、反射率の高い反射面を得た。このように得られた反射面と下塗り面との層間付着力、反射率に対する物性を表1に示した。
【0049】
(実施例5)
実施例4で製造された銀コーティング液組成物を、実施例2で得られたアルミニウム板にスプレーガンを利用してコーティングした後、赤外線オーブンで10分間熱処理し、反射率の高い反射面を得た。このように得られた反射面と下塗り面との層間付着力、反射率に対する物性を表1に示した。
【0050】
(実施例6)
実施例4で製造された銀コーティング液組成物を、実施例3で得られたアルミニウム板にスプレーガンを利用してコーティングした後、赤外線オーブンで10分間熱処理し、反射率の高い反射面を得た。このように得られた反射面と下塗り面との層間付着力、反射率に対する物性を表1に示した。
【0051】
【表1】

【0052】
(1)層間付着力の評価:反射面にカッターナイフ(Cutter Knife)を使用して2mm間隔で、碁盤縞のように縦・横にそれぞれ11個ずつ傷を付けて、100個の目を形成した後、セロハンテープ(商標名:3M社製造、商品名:スコッチ)を銀鏡の反射面に付着した後、剥離して、接着面に銀膜が転写される状態を評価。
○:テープの接着面に銀薄膜の転写がない場合。
△:テープの接着面に銀薄膜の一部が転写されて、基材から分離された場合
×:テープの接着面に銀薄膜の大部分が転写されて、基材から分離された場合
【0053】
(2)反射率:反射膜を横5cm×縦5cmの大きさに切断した三つの試料に対して、標準光を利用して視感反射率を測定した後、平均を求める(X、Y、Zの色座標を測定した後、この中、Y値で定義;ASTM E 1651-94)。
【0054】
(実施例7)
実施例4で高反射銀鏡面が形成されたアルミニウム板に、アクリルシリコン系樹脂が含有されたspitight500プラス(Samhwa paint社製造)上塗りコーティング液をスプレーガンを利用して塗装した後、150℃のオーブンで1時間処理し、透明な上塗り面を形成して、反射膜を製造した。このように製造された反射膜の物性を表2に示した。
【0055】
(実施例8)
実施例4で高反射銀鏡面が形成されたアルミニウム板に、シリコン系樹脂が含有されたSR2410(東レ・ダウコーニング社製造)上塗りコーティング液をスプレーガンを利用して塗装した後、150℃のオーブンで1時間処理し、透明な上塗り面を形成して、反射膜を製造した。このように製造された反射膜の物性を表2に示した。
【0056】
(実施例9)
攪拌器付き500mlのシュレンク(Schlenk)フラスコに、2−エチルヘキシルアンモニウム2−エチルカルバメート33.8g(111.7ミリモル)とイソブチルアンモニウムイソブチルカーボネート30.4g(146ミリモル)を、16.0gのイソプロパノールに溶解させた後、酸化銀20.0g(86.2ミリモル)を添加して、常温で反応した。前記反応溶液は、最初は黒色懸濁液(Slurry)で反応が進行され、錯化合物が生成されるにつれて段々色が薄くなり、透明に変わることが観察されて、2時間反応した結果、無色透明な溶液が得られた。この溶液に、安定剤として2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルアミン2.5gを添加して攪拌した後、0.45ミクロンのメンブレンフィルタ(membrane filter)を使用してフィルタし、熱分析(TGA)した結果、銀含量20.56重量%の銀コーティング液組成物を製造した。このように製造された銀コーティング液組成物を、グラビア印刷機を使用して、アクリル下塗りが施されたPETフィルムに塗布し、150℃のオーブンで1分間焼成した後、反射率の高い反射面を得た。このように得られた反射面に、水分散性ポリウレタン樹脂で構成された透明上塗りコーティングをした後、60℃で2分間乾燥し、コーティング反対面に、接着剤であるTKS−500(Vixxol A&C社製造)を塗布した後、アルミニウム板にラミネーティングして、ランプリフレクター(Lamp reflector)を製造した。
【0057】
【表2】

【0058】
(1)塩水噴霧試験:反射膜を、温度15〜35℃で塩水(pH;6.5〜7.2)を2時間噴霧して20〜22時間放置することを1サイクルとし、3回行って評価する。
○:反射膜に変化が全くない場合
△:反射膜に変化が一部生じた場合
×:反射膜の大部分が変化した場合
【0059】
(2)耐候性の評価:温度80℃で300WのUVを50時間照射して、反射膜の変化有無を判断
○:反射膜に変化が全くない場合
△:反射膜に変化が一部生じた場合
×:反射膜の大部分が変化した場合
【0060】
(3)耐久性の評価:温度60℃、湿度90%の恒温恒湿槽に反射膜を入れて、500時間放置後、変化有無を評価
○:反射膜に変化が全くない場合
△:反射膜に変化が一部生じた場合
×:反射膜の大部分が変化した場合
【0061】
(4)反射率:反射膜を横5cm×縦5cmの大きさに切断した三つの試料に対して、標準光を利用して視感反射率を測定した後、平均を求める(X、Y、Zの色座標を測定した後、この中、Y値で定義;ASTM E 1651-94)。
【産業上の利用可能性】
【0062】
上述のように、本発明は、プラスチック、セラミック、金属などの反射基材の照度を高めて、反射面の付着力を増進させる下塗りコーティング面を形成した後、これに特殊な構造を有する銀錯体化合物が含まれている銀コーティング液を塗布し、高反射反射面を形成して、銀鏡面の保護のために透明コーティングをして、反射率の高い反射膜を製造することができる、銀コーティング液組成物及びこれを用いた反射膜の製造方法を提供することができる。
【0063】
また、本発明は、大気汚染及び水質汚染を生じることなく大量生産が可能であって、工程が簡単で不良率が少なく、製造単価が低廉な反射膜を製造することができる、銀コーティング液組成物及びこれを用いた反射膜の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】下塗り面1、反射面2、透明上塗り面3から構成された反射膜の断面図である。
【図2】下塗り面1、プレコート面2A、反射面2、透明上塗り面3から構成された反射膜の断面図である。
【図3】下塗り面1、プレコート面2A、反射面2、ポストコート面2B、透明上塗り面から構成された反射膜の断面図である。
【図4】本発明の実施例9による支持体10と反射膜のラミネーティングによるランプリフレクター(Lamp reflector)形成工程の断面図である。
【図5】本発明の実施例9による支持体10と反射膜のラミネーティングによるランプリフレクター(Lamp reflector)形成工程の断面図である。
【図6】本発明の実施例9による支持体10と反射膜のラミネーティングによるランプリフレクター(Lamp reflector)形成工程の断面図である。
【図7】本発明の実施例9による支持体10と反射膜のラミネーティングによるランプリフレクター(Lamp reflector)形成工程の断面図である。
【図8】本発明の実施例9による支持体10と反射膜のラミネーティングによるランプリフレクター(Lamp reflector)形成工程の断面図である。
【図9】実施例9の可視光線領域における反射率グラフである。
【図10】本発明による反射膜が形成された車両用前照灯の斜視図の部分断面である。
【符号の説明】
【0065】
0 基材
1 下塗り面
2 反射面
3 透明上塗り面
2A プレコート面
2B ポストコート面
10 支持体
11 接着剤

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記化学式1の1つ以上の銀化合物と、下記化学式2乃至化学式4から選択される1種または2種以上のアンモニウムカルバメート系またはアンモニウムカーボネート系化合物とを反応して得られる銀錯体化合物を含有することを特徴とする反射膜コーティング液組成物。
【化1】

【化2】

【化3】

【化4】

(式中、Xは、酸素、硫黄、ハロゲン、シアノ、シアネート、カーボネート、ニトレート、ニトライト、サルフェート、ホスフェート、チオシアネート、クロレート、パークロレート、テトラフルオロボレート、アセチルアセトネート、カルボキシレート、及びこれらの誘導体から選択される置換基であり、nは、1〜4の整数であって、R乃至Rは、互いに独立して、水素、C〜C30の脂肪族や脂環族アルキル基、アリール基またはアラルキル(aralkyl)基、官能基が置換されたアルキル及びアリール基、ヘテロ環化合物基と高分子化合物及びその誘導体から選択される置換基であって、但し、R〜Rが全て水素である場合は除く。)
【請求項2】
銀錯体化合物は、下記化学式5であることを特徴とする、請求項1に記載の反射膜コーティング液組成物。
[化5]
[化学式5]
Ag[A]
(式中、Aは、化学式2乃至化学式4の化合物であり、mは、0.5乃至1.5である。)
【請求項3】
前記銀化合物は、酸化銀、チオシアネート化銀、シアン化銀、シアネート化銀、炭酸銀、硝酸銀、亜硝酸銀、硫酸銀、燐酸銀、過塩素酸銀、四フッ素ボレート化銀、アセチルアセトネート化銀、酢酸銀、乳酸銀、シュウ酸銀、及びその誘導体から選択される1種または2種以上の混合物であることを特徴とする、請求項1に記載の反射膜コーティング液組成物。
【請求項4】
乃至Rは、互いに独立して、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、アミル、ヘキシル、エチルヘキシル、ヘプチル、オクチル、イソオクチル、ノニル、デシル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、ドコデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、アリール、ヒドロキシ、メトキシ、メトキシエチル、メトキシプロピル、シアノエチル、エトキシ、ブトキシ、ヘキシルオキシ、メトキシエトキシエチル、メトキシエトキシエトキシエチル、ヘキサメチレンイミン、モルホリン、ピペリジン、ピペラジン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリエチレンジアミン、ピロール、イミダゾール、ピリジン、カルボキシメチル、トリメトキシシリルプロピル、トリエトキシシリルプロピル、フェニル、メトキシフェニル、シアノフェニル、フェノキシ、トリル、ベンジル、ポリアリールアミン、ポリエチレンアミン、及びこれらの誘導体から選択されて、但し、R乃至Rが全て水素である場合は除くことを特徴とする、請求項1に記載の反射膜コーティング液組成物。
【請求項5】
前記アンモニウムカルバメート系またはアンモニウムカーボネート系化合物は、エチルアンモニウム エチルカルバメート、イソプロピルアンモニウム イソプロピルカルバメート、n−ブチルアンモニウム n−ブチルカルバメート、イソブチルアンモニウム イソブチルカルバメート、t−ブチルアンモニウム t−ブチルカルバメート、2−エチルヘキシルアンモニウム 2−エチルヘキシルカルバメート、オクタデシルアンモニウム オクタデシルカルバメート、2−メトキシエチルアンモニウム 2−メトキシエチルカルバメート、2−シアノエチルアンモニウム 2−シアノエチルカルバメート、ジブチルアンモニウム ジブチルカルバメート、ジオクタデシルアンモニウム ジオクタデシルカルバメート、メチルデシルアンモニウム メチルデシルカルバメート、ヘキサメチレンイミンアンモニウム ヘキサメチレンイミンカルバメート、モルホリニウム モルホリンカルバメート、ピリジウムエチルヘキシルカルバメート、トリエチレンジアミニウム イソプロピルバイカルバメート、ベンジルアンモニウム ベンジルカルバメート、トリエトキシシリルプロピルアンモニウム トリエトキシシリルプロピルカルバメート、エチルアンモニウム エチルカーボネート、イソプロピルアンモニウム イソプロピルカーボネート、イソプロピルアンモニウム バイカーボネート、n−ブチルアンモニウム n−ブチルカーボネート、イソブチルアンモニウム イソブチルカーボネート、t−ブチルアンモニウム t−ブチルカボネート、t−ブチルアンモニウム バイカーボネート、2−エチルヘキシルアンモニウム 2−エチルヘキシルカーボネート、2−エチルヘキシルアンモニウム バイカーボネート、2−メトキシエチルアンモニウム 2−メトキシエチルカーボネート、2−メトキシエチルアンモニウム バイカーボネート、2−シアノエチルアンモニウム 2−シアノエチルカーボネート、2−シアノエチルアンモニウム バイカーボネート、オクタデシルアンモニウム オクタデシルカーボネート、ジブチルアンモニウム ジブチルカーボネート、ジオクタデシルアンモニウム ジオクタデシルカーボネート、ジオクタデシルアンモニウム バイカーボネート、メチルデシルアンモニウム メチルデシルカーボネート、ヘキサメチレンイミンアンモニウム ヘキサメチレンイミンカーボネート、モルホリンアンモニウム モルホリンカーボネート、ベンジルアンモニウム ベンジルカーボネート、トリエトキシシリルプロピルアンモニウム トリエトキシシリルプロピルカーボネート、ピリジウム バイカーボネート、トリエチレンジアミニウム イソプロピルカーボネート、トリエチレンジアミニウム バイカーボネート、及びその誘導体から選択される1種または2種以上の混合物であることを特徴とする、請求項1に記載の反射膜コーティング液組成物。
【請求項6】
反射膜コーティング液組成物は、溶媒、安定剤、レベリング剤または薄膜補助剤が単独または混合されてさらに含まれることを特徴とする、請求項1に記載の反射膜コーティング液組成物。
【請求項7】
前記溶媒は、水、アルコール、グリコール、アセテート、エーテル、ケトン、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素系溶媒から選択される1種または2種以上の混合物であることを特徴とする、請求項6に記載の反射膜コーティング液組成物。
【請求項8】
前記溶媒は、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール、グリセリン、エチルアセテート、ブチルアセテート、カルビトールアセテート、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、メチルエチルケトン、アセトン、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、クロロホルム、メチレンクロライド、カーボンテトラクロライド、またはこれらの混合溶媒から選択される1種または2種以上の混合物であることを特徴とする、請求項6に記載の反射膜コーティング液組成物。
【請求項9】
前記安定剤は、アミン化合物、化学式2、化学式3、化学式4、またはこれらの一つ以上の混合物、リン化合物、硫黄化合物から1種以上選択されることを特徴とする、請求項6に記載の反射膜コーティング液組成物。
【請求項10】
リン化合物は、下記化学式6または化学式7で表される化合物から選択されることを特徴とする、請求項9に記載の反射膜コーティング液組成物。
[化6]
[化学式6]

[化7]
[化学式7]
(RO)
(式中、Rは、炭素数1〜20のアルキルまたはアリール基から選択される置換基である。)
【請求項11】
硫黄化合物は、ブタンチオール、n−ヘキサンチオール、ジエチルスルフィド、またはテトラヒドロチオフェンから選択されることを特徴とする、請求項9に記載の反射膜コーティング液組成物。
【請求項12】
薄膜補助剤は、有機酸、有機酸アンモニウム塩、または有機酸金属塩から1種以上選択されることを特徴とする、請求項6に記載の反射膜コーティング液組成物。
【請求項13】
(i)反射基材の表面に下塗り塗料をコーティングして、銀鏡コーティング面の付着力を増進させる下塗りコーティング面を形成するステップと、
(ii)前記下塗りコーティング面に、請求項1乃至9のいずれか一つの項に記載の反射膜コーティング液組成物を使用して、高反射の鏡面をコーティングする反射面の形成ステップと、
を含むことを特徴とする、反射膜の製造方法。
【請求項14】
(iii)前記(ii)ステップの反射面を形成した後、透明上塗りを形成するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項13に記載の反射膜の製造方法。
【請求項15】
前記下塗り塗料は、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂を含むことを特徴とする、請求項13に記載の反射膜の製造方法。
【請求項16】
前記熱硬化性樹脂は、メラミン、ポリエステル、エポキシ、アクリル、アクリルメラミンポリエステルとエポキシとのハイブリッド、またはシリコンタイプであることを特徴とする、請求項15に記載の反射膜の製造方法。
【請求項17】
前記光硬化性樹脂は、アクリル系オリゴマー、単官能性または多官能性アクリル系モノマー、ビニルエーテル系モノマーであることを特徴とする、請求項15に記載の反射膜の製造方法。
【請求項18】
前記下塗り塗料は、ポリウレタン、アクリルポリマー、ポリビニルクロライド、ニトロセルロース、ポリビニルアルコールまたはポリブチラールを含むことを特徴とする、請求項13に記載の反射膜の製造方法。
【請求項19】
コーティングは、刷毛塗り、スプレーコーティング、ディップコーティング、ロールコーティング、スピンコーティング、インクジェットプリンティング、オフセットプリンティング、スクリーンプリンティング、パッドプリンティング、グラビアプリンティング、フレキソプリンティング、またはリソプリンティング方法によりコーティングされることを特徴とする、請求項13に記載の反射膜の製造方法。
【請求項20】
前記透明上塗りを形成する透明コーティング液は、還元剤を含むことを特徴とする、請求項14に記載の反射膜の製造方法。
【請求項21】
還元剤は、ヒドラジン、アセティックヒドラジド、ナトリウム、水酸化ホウ素カリウム、クエン酸三ナトリウム、メチルジエタノールアミン及びジメチルアミンボランから選択されるアミン化合物、塩化第一鉄または硫酸鉄から選択される金属塩、水素、ヨウ化水素、一酸化炭素、ホルムアルデヒド及びアセトアルデヒドから選択されるアルデヒド化合物、グルコース、アスコルビン酸、サリチル酸、タンニン酸(tannic acid)、ピロガロール(pyrogallol)及びヒドロキノンから選択されることを特徴とする、請求項20に記載の反射膜の製造方法。
【請求項22】
(i)ステップと(ii)ステップとの間に、プライマーを塗装及び乾燥してプレコート面を形成するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項13に記載の反射膜の製造方法。
【請求項23】
プライマーは、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂、シリコン樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド樹脂、メラミン樹脂、アクリル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂及びポリビニルブチラール樹脂から選択されることを特徴とする、請求項22に記載の反射膜の製造方法。
【請求項24】
(ii)ステップと(iii)ステップとの間に、前記透明コーティングをしてポストコートを形成するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項14に記載の反射膜の製造方法。
【請求項25】
前記透明コーティングをする液組成物は、水分散性ウレタン樹脂、シリコン樹脂、アクリル樹脂から選択される高分子樹脂、またはシランカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤、チタニウムカップリング剤、金属前駆体から選択される金属化合物であることを特徴とする、請求項24に記載の反射膜の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2009−535661(P2009−535661A)
【公表日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−507601(P2009−507601)
【出願日】平成19年4月27日(2007.4.27)
【国際出願番号】PCT/KR2007/002104
【国際公開番号】WO2007/126276
【国際公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【出願人】(505335441)インクテック カンパニー リミテッド (19)
【Fターム(参考)】