説明

有機電子デバイスの製造方法および有機電子デバイス

本発明は、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイデバイスを製造するための方法であって、該方法は次のステップを有している:
導光性の基板を設け、
該導光性の基板に少なくとも1つの透明な電極を配置し、該透明な電極は導光性の導電膜から成っており、
サブアッセンブリに少なくとも1つ有機層を形成し、該少なくとも1つ有機層は有機エレクトロルミネッセンス媒体から成っていて、該少なくとも1つ有機層は前記電極を被覆しており、
前記少なくとも1つ有機層の全面に導電膜を形成し、かつ
該導電膜の少なくとも一部分を照射法を使用して除去して、相互に電気的に絶縁されておりかつ透明な電極に対して垂直である方向に延在しているストライプライクな電極が生成されるようにする
方法を開示している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の背景
本発明は有機エレクトロルミネッセンスディスプレイデバイスを製造するための方法およびもっと特定すれば、有機エレクトロルミネッセンス媒体およびこの方法に従って製造された電子デバイスを含んでいる有機エレクトロルミネッセンスディスプレイデバイスに関する。
【0002】
従来の有機エレクトロルミネッセンスエレメントは、ガラス基板上に形成されている透明なフィルムライクなITO電極と、該電極をカバーするかのようにITO電極上に配置されているホール輸送層と、該ホール輸送層に形成されているフィルムライク発光層と、該発光層に形成されている上側電極とを含んでいる。
【0003】
このように構成されている従来のエレクトロルミネッセンスエレメントにおいて、負のDC電圧および正のDC電圧が上側電極およびITO電極にそれぞれ供給されるとき、ITO電極から注入されるホールは発光層に注入され、それからこのホール輸送層を介して輸送される。しかるに、電子が上側電極から注入され、その結果こうして注入された電子およびホール輸送層から注入されたホールが発光層において相互に再結合される。
【0004】
この種の再結合により発光層は発光することになり、導光性のホール輸送層、ITO電極およびガラス基板を通して観察される。
【0005】
このように形成されているエレクトロルミネッセンスエレメントを発光原理を利用している有機エレクトロルミネッセンスディスプレイデバイスは、それぞれ下側電極として動作する複数のITO電極がストライプライクな手法で形成されておりかつ複数の上側電極がストライプライクなITO電極に対して垂直である方向に延在するような仕方でストライプライクな手法で配置されており、結果的に相互作用によりITO電極と上側電極との間にマトリクスが形成されるように構成されている。その場合、マトリクスはドライブ手段によってスキャンされて、マトリクス上の交差点で規定される画素(ピクチャー・セル)の輝度が画像信号によって順に制御されて、画像が表示されることになる。
【0006】
この種の画像表示において、解像度はストライプライクな手法で配置されているITO電極および上側電極のそれぞれの幅に依存して決定される。幅は有利には、要求される解像度を鑑みると10ミクロンと同じくらい小さいかまたはそれ以下である。
【0007】
一般に、ITO電極および上側電極はそれぞれ、マスク析出によって形成される。不都合にも、マスク析出は0.1mmと同じくらい小さいかまたはそれ以下である微細なパターンの形成に失敗し易い。ウェットケミカルパターン形成技術では微細なまたは正確なパターンの形成が可能である。しかし、ウェットエッチングでは有機エレクトロルミネセンス媒体がエッチング液または類似のものに接触して、これにより特性が劣化して、その結果画像表示の品質およびその耐久性が低下することになる。
【0008】
上述したような問題を解決するためになされている有機エレクトロルミネッセンスディスプレイデバイスおよびその製造方法はUS5804917号に提案されている。このディスプレイデバイスは透明な材料から成っている下側基板を含んでおり、これはITOまたは類似のものから成っている複数の導光性の透明電極を有しておりかつこれらは基板上にストライプライクな手法で配置されている。ディスプレイデバイスは更に有機層を有している。この層は有機エレクトロルミネッセンス媒体から成りかつ透明電極に対して垂直である方向に延在するように複数のリブのそれぞれ隣接する2つのリブの間に配置されている。有機層はそれぞれ上側電極を有している。この電極は有機層の全体の上側の表面にだけ形成されている。上側電極はストライプライクな手法で配置されている。これらリブは絶縁材料から成っておりかつ予め定めた間隔でお互いに隔離されているように配置されておりかつ透明電極に対して垂直である方向において延在している。これらリブはそれぞれ、上側基板および下側基板を支持し、一方で両基板をお互いを予め定めた間隔のところに隔離するためのスペーサとして機能する。リブはブラック顔料を有しているリードガラスのような適当な材料から成っていてよい。その際ブラック顔料はリードガラスに添加されるかまたは同等の仕方で加えられかつ透明電極に対して垂直であるように配置されている。
【0009】
それぞれ隣接する2つのリブの間に、発光体として動作する有機層および薄膜の形である上側電極が順に積層的に配置されている。有機層および上側電極は、透明電極に対して垂直であるように配置されている。
【0010】
上述したように構成されておりかつ特に上側電極を形成するディスプレイデバイスの製造には著しく複雑なプロセスステップが要求される。上側電極は有機層上に膜の形で形成されている。1つの提案されているプロセスにおいて、このプロセスはマスクを使用することなく行われるマスクレスプロセスである。もっと特定すれば、上側電極に対する導電材料は透明電極上に析出され、その上に有機層およびリブが形成される。それから、リブ上に形成された材料の部分が削り取り、こすり取りまたは類似の処理によって除去される。リブ上に形成されている導電材料の除去は機械的なプロセスを使用することによって実施されなければならず、これにより製造コストがかさむことになる。
【0011】
発明の概要
本発明は従来技術のこのような欠点に鑑みてなされている。
【0012】
すなわち、本発明の課題は、上側電極を微細なパターンにおいて形成することができる有機エレクトロルミネッセンスディスプレイを製造するための方法を提供することである。
【0013】
本発明の別の課題は、従来の方法より著しく容易でかつ安価であるプロセスを可能にする方法を提供することである。
【0014】
本発明の別の課題は、上側電極を微細なパターンにおいて形成することができかつ改善された耐久性を示すことができる有機エレクトロルミネッセンスディスプレイデバイスを提供することである。
【0015】
本発明はこれらの要求に、独立請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンスディスプレイデバイスを製造する方法を提供することによって応えるものである。更に、本発明はこれらの要求に、独立請求項16に記載の有機エレクトロルミネッセンスディスプレイデバイスを提供することによって応える。本発明の有利な実施例はその他の従属請求項の対象である。
【0016】
有機エレクトロルミネッセンスディスプレイデバイスを製造するための方法は次のステップを有している:
導光性の基板を設け、
該導光性の基板に少なくとも1つの透明な電極を配置し、該透明な電極は導光性の導電膜から成っており、
サブアッセンブリに少なくとも1つ有機層を形成し、該少なくとも1つ有機層は有機エレクトロルミネッセンス媒体から成っていて、該少なくとも1つ有機層は前記電極を被覆しており、
前記少なくとも1つ有機層の全面に導電膜を形成し、かつ
該導電膜の少なくとも一部分を照射法を使用して除去して、相互に電気的に絶縁されている電極が生成されるようにする。
【0017】
有利には複数の透明な電極はストライプライクな手法で基板に配置されておりかつ透明な電極に対して垂直である方向に延在しているストライプライクな電極は導電膜から作製されている。
【0018】
ディスプレイデバイスを製造するための従来の方法とは異なって、本発明の方法は照射法を使用して導電膜の部分を除去する。照射法はレーザビームを使用することまたは電子ビーム(e−beam)を使用することを有している。照射法を用いて、導電膜の部分を除去するために機械的なプロセスを使用する必要なしに上側電極を非常に微細なパターンで形成することができる。それ故に本発明の方法は一層容易にしかしかも迅速に実施することができるので、製造コストが低減されることになる。
【0019】
更に、上側のストライプライクな電極を分離するために絶縁性のリブまたは過去において使用されていたいずれかの絶縁材料を設ける必要がない。
【0020】
導電膜の少なくとも一部分を除去して相互に電気的に絶縁されているストライプ電極が作製されるようにする照射法を使用することによって、除去されるべき部分を精確に定めて複数の透明な電極が損傷されないようにすることができる。
【0021】
別の実施例において、少なくとも導電膜を除去するステップは少なくとも有機層の部分を除去することを有している。すなわち有機層は全部または部分的にだけ除去することができる。後者の場合溝または谷部を形成しているバリーが有機層内に形成されることになる。
【0022】
導電膜を形成するステップは真空蒸着によって実施することができる。この方法により、非常に簡単に少なくとも1つの有機層上に導電膜を形成することができる。勿論、従来より公知の、少なくとも1つの有機層上に導電膜を形成するのに適しているいずれか別の方法を使用することができる。
【0023】
別の有利な実施例において、ディスプレイデバイスを製造するための方法は更に次のステップを有している:複数の絶縁性リブをストライプライクな手法で透明な電極上に形成して該透明な電極に対して垂直である方向に延在しているようにし、かつ絶縁性リブ上の導電膜の少なくとも一部分を照射法を使用して除去する。US5804917号に記載されているようにこの実施例は絶縁性のリブを形成するステップを含んでいる。絶縁性のリブの高さは本発明によれば重要ではない。絶縁性のリブの目的は、有機層および殊に透明な電極を損傷するおそれがないように照射を実施することができる層を提供することである。絶縁性のリブ上の導電膜は完全に除去することも可能である。しかし当業者には明らかであるように、アイソレーションが実現される程度分の導電膜を除去しさえすればよい。
【0024】
有利には、複数のリブを透明な電極上に形成するステップは複数のリブをラテラル方向に間隔をとられている行に、これらが相互に平行であるように配置することを有している。こうすることで、導電膜が除去ステップにおいて除去されることになるこれらの位置に絶縁材料が設けられていることが保証されている。
【0025】
複数のリブを透明な電極上に形成するステップがリブを加熱してリブ材料が架橋されるようにすることを有していると有利である。絶縁材料は以降のプロセスステップにおいて使用される可能性がある溶剤および化学物質に対して耐性を保持する。
【0026】
1つの実施例において複数のリブはホトレジストから成っておりかつ近似的に220℃の熱にさらされることになる。
【0027】
更に、複数のリブを透明な電極上に形成するステップは、リブの、透明な電極とは反対側の縁部を面取りすることを有していると有利である。縁部を面取りすることで、少なくとも1つの有機層の材料を表しているPEDOTおよびPPVを供給するという後続のステップに関連してくる問題が生じない。
【0028】
本発明の別の実施例において、少なくとも導電膜を除去するステップは絶縁性リブの少なくとも一部分を除去することを有している。この状況は、レーザビームまたは電子ビームをそれが精確に導電膜の部分だけを除去するように調整できないときに起こり得る。これにより、少なくとも1つの有機層および絶縁性のリブの除去の結果、絶縁部の「U」字形状が生じる可能性がある。
【0029】
複数の絶縁性のリブをストライプライクな手法で透明な電極上に形成するステップが設けられているとき、このステップは少なくとも1つの有機層および導電膜または少なくとも1つの有機層だけを形成する前に実施されるものであることを指摘しておく。
【0030】
本発明の有機エレクトロルミネッセンスディスプレイデバイスは、
導光性の基板を有し、
該導光性の基板上に配置されておりかつ導光性の導電膜から形成されている少なくとも1つの透明な電極を有し、
複数の絶縁部を有し、該絶縁部はバリーを有しかつ少なくとも部分的に絶縁材料から成っておりかつ透明な電極上に配置されており、
少なくとも1つの有機層を有し、該有機層のそれぞれはエレクトロルミネッセンス媒体から形成されておりかつ少なくとも、前記絶縁部のそれぞれ隣接する2つの絶縁部の間に配置されており、かつ
上側電極を有し、該上側電極それぞれは少なくとも1つの有機層の全面に析出された導電膜から成っている。
【0031】
有利には複数の透明な電極が基板上にストライプライクな手法で配置されている。従って絶縁部は透明な電極上にストライプライクな手法で形成されて、透明な電極に対して垂直である方向に延在している。
【0032】
導電膜の少なくとも1つの部分の除去は照射法によって実施されるという事実のために、絶縁部は谷部を形成しているバリーまたは溝を有することになる。
【0033】
絶縁部は、透明な電極上に絶縁性のリブが形成されていない場合には、有機エレクトロルミネッセンス媒体の部分を有していてもよい。
【0034】
別の実施例において、絶縁部は透明な電極上に絶縁性のリブを生成するために設けられている絶縁材料および該絶縁材料上の有機エレクトロルミネッセンス媒体を有していてよい。
【0035】
どのくらいの材料がレーザビームまたは電子ビームによって除去されるかに依存して、絶縁部は別の実施例において絶縁性のリブを生成するために設けられている絶縁材料、該絶縁材料上の有機エレクトロルミネッセンス媒体および導電膜の部分を有していてよい。
【0036】
述べてきたすべての実施例において絶縁部は「U」字形状を有していてよい。「U」字の脚部の端部は少なくとも1つの有機層の媒体および導電膜の別の材料を有していてよい。
【0037】
次に本発明を各図を用いてより詳細に説明する。すべての図は説明する目的のためにだけ示されている簡素化された略図にすぎない。
【0038】
図面の説明
図1a〜図1dは、本発明の有機エレクトロルミネッセンスディスプレイデバイスのサブアッセンブリを形成する実施例の種々のステップを示しており、かつ
図2a〜図2dは、本発明の有機エレクトロルミネッセンスディスプレイデバイスのサブアッセンブリを形成する別の実施例の種々のステップを示している。
【0039】
次に、本発明の有機エレクトロルミネッセンスディスプレイデバイスの製造方法を図1a〜図1dを参照して説明する。まず図1aを参照するに、透明な基板1が設けられている。基板はガラスまたは類似のもののような絶縁材料から成っている。ITOまたは類似のものから成る複数の導光性の透明な電極2がその上にストライプライクな手法で配置されている。図1a〜図1dは断面図であるので、1つのストリップしか見えていない。透明なITO電極は100nmの厚さを有しておりかつ従来の方法によりストライプに構造化することができる。導光性の電極2はディスプレイデバイスのアノードを構成する。更に、複数の絶縁性リブ6が透明電極2に対して垂直である方向において延在するような仕方で透明電極上に配置されている。
【0040】
絶縁性のリブは後で形成されるカソード電極間にスペースを形成するように位置決めされている。有利にはホトレジストから成る絶縁性のリブは近似的に220℃まで加熱されて、架橋性および溶剤並びに化学物質に対する耐性を得ることになる。同時に、透明電極2とは反対側の絶縁性リブ6の縁部は面取りされることになる。絶縁性のリブ6の縁部の面取りは、少なくとも1つの有機層1(図1b)および少なくとも1つの有機層3の前面に形成されることになる導電性膜(図1c)を設けるときに有利である。
【0041】
この実施例においては1つの有機層3しか示されていないが、それぞれ有機材料から形成されている予め定めた数の機能層を設けることができることは当業者には自明である。例えば有機層は、約100nmの厚さを有しているPEDOTおよび近似的に100nmの厚さを有しているPPVから成っていてよい。カソード電極を形成する導電膜は近似的に10nmの厚さを有するカルシウムおよび近似的に300nmの厚さを有するアルミニウムから成っていてよい。導電膜は真空蒸着によって生成することができる。
【0042】
導電膜4の厚さが絶縁リブ6の高さより高いとき、ストライプライクな透明電極に対して垂直方向に延在している隣接するカソードストリップは電気的な接続を有していることができる。それぞれ隣接するストライプライクな電極4間が絶縁されているのを保証するために、絶縁性リブ上の導電膜の少なくとも1つの部分が照射法を使用して除去されることになる。有利には、導電膜の部分を除去するためにレーザビームまたは電子ビームが使用される。
【0043】
図1dには、照射法を実施した後の、絶縁構成要素となる絶縁部の4つの異なっている例が示されている。最も左側の例では絶縁性リブ上の導電膜4は完全に除去されている。付加的に有機層3の部分も除去され、これによりバリーまたは溝が形成される。右隣の例では絶縁部は「U」字形をしている。レーザまたは電子ビームが導電層4、少なくとも1つの有機層3および絶縁性リブ6の部分を除去した。次の隣の例が示しているように、溝は透明電極まで延在していることができる。照射法を実施するとき、透明電極2が損傷されないことが保証されなければならない。透明電極2がレーザまたは電子ビームによって分離されているならば、ディスプレイデバイスの機能性は長くは維持されない可能性がある。それなりの厚さの絶縁性リブ6は、たとえ導電膜より多くの材料が除去されても、透明電極2が損傷されないようにするのに役立つ。一番右側の例は導電膜4および少なくとも1つの有機層3が除去されている絶縁部を示している。上述したように、絶縁性リブ中に結果的に軽いバリーが生じている。
【0044】
第1の実施例とは異なって、図2a〜図2dにはディスプレイデバイスの製造方法の別の実施例が図示されており、ここでは絶縁性リブが設けられていない(図2a)。図2bに示されているように、少なくとも1つの有機層3が透明電極2の全面に形成されている。次いで導電膜4が少なくとも1つの有機層3全面に形成される。ストライプライクな電極間の電気的なアイソレーションは照射法を使用することによって実施される。結果として導電膜の部分はレーザビームまたは電子ビームを使用して除去されて、相互に電気的にアイソレーションされておりかつ透明な電極に対して垂直である方向に延在しているストライプライクな電極が生成される。図2dから分かるように、これらの場所において、少なくとも1つの有機層に小さなバリーが生成されている。
【0045】
ガラスまたは類似のもののような絶縁材料から成る上側基板を有しかつゲッタ材料適用領域を有している有機エレクトロルミネッセンスディスプレイデバイスを作製するための更なるステップは当業者にはよく知られている。この種の電子デバイスの詳細な例はUS5804917号に記載されている。
【0046】
本発明の方法は、構造化された発光領域およびセグメント化されたOLEDディスプレイを備えている受動マトリクスディスプレイ、有機ディスプレイデバイスを形成するために非常に有利である。照射法を使用する電極の構造化は集束されたレーザビームの解像度が非常に高いため非常に有利である。シャドウマスクを使用することなくディスプレイデバイスを作製することが可能である。カソードストリップを分離することによって高い歩留まりおよびプロセス安全性が実現される。絶縁性リブを使用することによって透明な基板も透明電極も損傷されることがないことが保証される。プロセスは、いくつかのプロセスを省くことができるので従来の構造化プロセスに比べて著しく簡単である。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1a】本発明の有機エレクトロルミネッセンスディスプレイデバイスのサブアッセンブリを形成する実施例の第1ステップを示す図
【図1b】第2ステップを示す図
【図1c】第3ステップを示す図
【図1d】第4ステップを示す図
【図2a】本発明の有機エレクトロルミネッセンスディスプレイデバイスのサブアッセンブリを形成する別の実施例の第1ステップを示す図
【図2b】第2ステップを示す図
【図2c】第3ステップを示す図
【図2d】第4ステップを示す図

【特許請求の範囲】
【請求項1】
有機エレクトロルミネッセンスディスプレイデバイスを製造するための方法において、該方法は次のステップを有している:
導光性の基板を設け、
該導光性の基板に少なくとも1つの透明な電極を配置し、該透明な電極は導光性の導電膜から成っており、
サブアッセンブリに少なくとも1つ有機層を形成し、該少なくとも1つ有機層は有機エレクトロルミネッセンス媒体から成っていて、該少なくとも1つ有機層は前記電極を被覆しており、
前記少なくとも1つ有機層の全面に導電膜を形成し、かつ
該導電膜の少なくとも一部分を照射法を使用して除去して、相互に電気的に絶縁されている電極が生成されるようにする
ディスプレイデバイスを製造するための方法。
【請求項2】
少なくとも1つの透明な電極を配置するステップは複数の透明な電極をストライプライクな手法で配置することを有している
請求項1記載のディスプレイデバイスを製造するための方法。
【請求項3】
導電膜の少なくとも一部分を除去するステップはストライプライクな透明な電極に対して垂直である方向に延在しているストライプライクな電極を作製することを有している
請求項2記載のディスプレイデバイスを製造するための方法。
【請求項4】
導電膜の少なくとも一部分を照射法を使用して除去するステップはレーザビームを使用することを有している
請求項1記載のディスプレイデバイスを製造するための方法。
【請求項5】
導電膜の少なくとも一部分を照射法を使用して除去するステップは電子ビームを使用することを有している
請求項1記載のディスプレイデバイスを製造するための方法。
【請求項6】
少なくとも導電膜を除去するステップは有機層の少なくとも一部分を除去することを有している
請求項1記載のディスプレイデバイスを製造するための方法。
【請求項7】
導電膜を形成するステップは真空蒸着によって実施される
請求項1記載のディスプレイデバイスを製造するための方法。
【請求項8】
方法は更に次のステップを有している:
透明電極上に複数の絶縁性のリブを形成し、かつ
該絶縁性リブ上の導電膜の少なくとも一部分を照射法を使用して除去する
請求項1記載のディスプレイデバイスを製造するための方法。
【請求項9】
方法は更に次のステップを有している:
複数の絶縁性リブをストライプライクな手法で透明な電極上に形成して該透明な電極に対して垂直である方向に延在しているようにし、かつ
絶縁性リブ上の導電膜の少なくとも一部分を照射法を使用して除去する
請求項2記載のディスプレイデバイスを製造するための方法。
【請求項10】
複数のリブを透明な電極上に形成するステップは複数のリブをラテラル方向に間隔をとられている行に配置して、該リブが相互に平行であるようにすることを有している
請求項8記載のディスプレイデバイスを製造するための方法。
【請求項11】
複数のリブを透明な電極上に形成するステップはリブを加熱してリブの材料が架橋されるようにすることを有している
請求項8記載のディスプレイデバイスを製造するための方法。
【請求項12】
複数のリブはホトレジストから成っておりかつ近似的に220℃の熱にさらされることになる
請求項11記載のディスプレイデバイスを製造するための方法。
【請求項13】
複数のリブを透明な電極上に形成するステップは、リブの、透明な電極とは反対側の縁部を面取りすることを有している
請求項8記載のディスプレイデバイスを製造するための方法。
【請求項14】
少なくとも導電膜を除去するステップは絶縁性リブの少なくとも一部分を除去することを有している
請求項8記載のディスプレイデバイスを製造するための方法。
【請求項15】
導電膜の少なくとも一部分を除去することは絶縁性リブの部分を除去して絶縁性リブの「U」字形状が生じるようにすることを有している
請求項8記載のディスプレイデバイスを製造するための方法。
【請求項16】
有機エレクトロルミネッセンスディスプレイデバイスであって、
導光性の基板を有し、
該導光性の基板上に配置されておりかつ導光性の導電膜から形成されている少なくとも1つの透明な電極を有し、
複数の絶縁部を有し、該絶縁部はバリーを有しかつ少なくとも部分的に絶縁材料から成っておりかつ透明な電極上に配置されており、
少なくとも1つの有機層を有し、該有機層のそれぞれはエレクトロルミネッセンス媒体から形成されておりかつ少なくとも、前記絶縁部のそれぞれ隣接する2つの絶縁部の間に配置されており、かつ
上側電極を有し、該上側電極それぞれは少なくとも1つの有機層の全面に析出された導電膜から成っている
有機エレクトロルミネッセンスディスプレイデバイス。
【請求項17】
複数のストライプライクな透明な電極を有している
請求項16記載のディスプレイデバイス。
【請求項18】
透明な電極に対して垂直である方向に延在している複数のストライプライクな透明な電極を有している
請求項17記載のディスプレイデバイス。
【請求項19】
絶縁部は有機エレクトロルミネッセンス媒体の部分を有している
請求項16記載のディスプレイデバイス。
【請求項20】
絶縁部は透明な電極上に絶縁性のリブを生成するために設けられている絶縁材料を有している
請求項16記載のディスプレイデバイス。
【請求項21】
絶縁部は透明な電極上に絶縁性のリブを生成するために設けられている絶縁材料および該絶縁材料上の有機エレクトロルミネッセンス媒体を有している
請求項16記載のディスプレイデバイス。
【請求項22】
絶縁部は透明な電極上に絶縁性のリブを生成するために設けられている絶縁材料、該絶縁材料上の有機エレクトロルミネッセンス媒体および導電膜の部分を有している
請求項16記載のディスプレイデバイス。
【請求項23】
絶縁部は「U」字形状をしている
請求項16記載のディスプレイデバイス。
【請求項24】
「U」字の脚部の端部は少なくとも1つの有機層の媒体を有している
請求項23記載のディスプレイデバイス。
【請求項25】
「U」字の脚部の端部は導電膜の材料を有している
請求項23記載のディスプレイデバイス。

【図1a】
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【図1b】
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【図1c】
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【図1d】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【図2d】
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【公表番号】特表2007−503686(P2007−503686A)
【公表日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−524266(P2006−524266)
【出願日】平成16年8月9日(2004.8.9)
【国際出願番号】PCT/EP2004/008909
【国際公開番号】WO2005/022662
【国際公開日】平成17年3月10日(2005.3.10)
【出願人】(599133716)オスラム オプト セミコンダクターズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (586)
【氏名又は名称原語表記】Osram Opto Semiconductors GmbH
【住所又は居所原語表記】Wernerwerkstrasse 2, D−93049 Regensburg, Germany
【Fターム(参考)】