説明

有機電気カメラ

【課題】本発明は、曲面上に有機検出器を有する有機イメージング装置を対象としている。
【解決手段】本装置は、写真撮影、軽量カメラシステム、超高解像度イメージング、軽量“暗視”、ロボット視覚等のイメージング応用において使用可能である。可変レンズを備えた凹状のハウジングが提供される。可変レンズによって、視野及び焦点距離に幅が出る。本発明は、一定範囲の電磁放射を検出するように構成され得る。そして、コンピュータ、ディスプレイまたは他の処理用装置に対する入力が提供され、または、検出された放射が画像として表示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、米国国防総省国防高等研究事業局(Defense Advanced Research Projects Agency)による米国政府の補助でなされたものである。米国政府は本発明に関して一定の権利を有する。
【0002】
本願発明は、プリンストン大学及びユニバーサルディスプレイ(Universal Display)社による産学共同研究契約に基づき、これら当事者によって、これらを代表して、及び/又は、これらに関連してなされたものである。本契約は、本願発明がなされた日及びそれ以前において有効であり、本願発明は、本契約の範囲内における活動の結果としてなされたものである。
【背景技術】
【0003】
カメラ、イメージセンサ、モーションキャプチャ装置等のイメージング装置は、人間の目と比較すると、得られる視野及び被写界深度が制限されている。以前の研究では、例えば、網膜の曲面を、曲面上に配置されたカメラ及び光センサ等の従来のイメージング装置のアレイで近似することによって、人間の目の可変性を再現しようと試みていた。こうした試みはその使用及び構築において、装置の複雑性、限られた解像度及び視野、費用、一般的に高い信号対雑音の密度、そして、多重レンズシステムの必要性による制限を受ける。従って、軽量で安価で小型である単純なイメージングシステムを提供し、また、歪曲の無い広い視野を提供するイメージング装置が必要とされている。
【0004】
過去十五年間において、有機光電子装置におけるアクティブメディアとしての有機材料の研究及び応用の研究的興味が爆発的に高まってきた。有機材料を用いる光電子装置は、多くの理由において望ましいものになっている。こうした装置を作成するのに用いられる材料の多くは比較的安価であり、有機光電子装置は、無機装置に対してコスト優位性のポテンシャルを有する。更に、フレキシブル性等の有機材料特有の性質によって、フレキシブル基板上への製造等の特定の応用に良く適したものになり得る。
【0005】
光電子装置の例として、有機発光装置(Organic Light Emitting Device,OLED)、有機光トランジスタ、有機光電池、有機光検出器や他の有機感光性装置が挙げられる。
【0006】
本願において、“有機”という用語には、有機光電子装置を製造するのに使用可能な小分子有機材料並びにポリマー材料が含まれる。“小分子”はポリマーではない有機材料のことを称し、“小分子”が実際には極めて大きいこともある。小分子は状況次第では繰り返し単位を含み得る。例えば、長鎖アルキル基を置換基として用いても、分子が“小分子”と分類されなくなることはない。また、小分子は、例えばポリマー骨格上のペンダント基としてまたは骨格の一部として、ポリマー内に組み込まれ得る。また、小分子はデンドリマーのコア部分として機能し得る。ここで、デンドリマーとは、コア部分上に築かれた一続きの化学的シェルから成るものである。デンドリマーのコア部分は、蛍光性または燐光性小分子のエミッタであり得る。デンドリマーが“小分子”であり得て、現在OLEDの分野で使用されている全てのデンドリマーは小分子であると考えられている。一般的に、小分子は単一の分子量を有する明確な化学式を有する一方で、ポリマーは、分子毎に異なり得る分子量及び化学式を有する。本願において、“有機”には、ヒドロカルビル及びヘテロ原子で置換されたヒドロカルビル配位子の金属錯体が含まれる。
【0007】
OLEDでは、装置に電圧が印加された際に発光する有機薄膜が利用される。同様に、感光性装置は入射光から電圧を発生させることが可能であり、従って、例えばカメラ等のイメージング装置において、検出器として使用可能である。光電子材料及びその構成については、本願においてその全文が参照される特許文献1、特許文献2及び特許文献3にいくつか開示されている。有機感光性装置については、本願においてその全文が参照される特許文献4及び特許文献5に具体的に開示されている。
【0008】
光電子装置は一般的に(必ずしもそうではないが)、少なくとも一つの電極を介して光を放出または吸収することを目的としており、有機光電子装置では、一つ以上の透明電極が有用である。例えば、インジウム錫酸化物(Indium Tin Oxide,ITO)等の透明電極の材料が下部電極として使用される。本願においてその全文が参照される特許文献6及び特許文献3に開示されているような透明な上部電極を使用してもよい。下部電極のみを介して光を放出または吸収することを目的とした装置に対しては、上部電極が透明である必要は無く、高電気伝導性を有する厚い反射金属層を備え得る。同様に、上部電極のみを介して光を放出または吸収することを目的とした装置に対しては、下部電極が不透明及び/又は反射性であり得る。電極が透明である必要が無い場合、より厚い層を用いることによってより良い伝導性が提供され得る。また、反射電極を使用することによって、透明電極に向かって光が反射されて戻されるので、他の電極を介して放出される光量が増加し得る。完全に透明な装置も製造可能であり、この場合、両方の電極が透明である。
【0009】
本願において、“上部”とは、基板から最も離れていることを意味し、“下部”とは、基板に最近接であることを意味する。例えば、二つの電極を有する装置に対して、下部電極は基板に最近接の電極であり、一般的に製造される第一電極である。下部電極は二つの表面を有し、下部表面は基板に最近接で、上部表面は基板から離れている。第一層が第二層の“上に配置されている”と記載される場合、第一層は基板から離れて配置されている。
特に、第一層が第二層に“物理的に接触している”と断らなければ、第一層と第二層との間に他の層が存在し得る。例えば、その間に多様な有機層が存在するにも関わらず、陰極が陽極の“上に配置されている”と記載されることもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】米国特許第5844363号明細書
【特許文献2】米国特許第6303238号明細書
【特許文献3】米国特許第5707745号明細書
【特許文献4】米国特許第6657378号明細書
【特許文献5】米国特許第6451415号明細書
【特許文献6】米国特許第5703436号明細書
【特許文献7】米国特許第6352777号明細書
【特許文献8】米国特許第6297495号明細書
【特許文献9】米国特許第6278055号明細書
【特許文献10】米国特許第6198091号明細書
【特許文献11】米国特許出願公開第2004/0032205号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、曲面上に有機検出器を有する有機イメージング装置を対象としている。本装置は、写真撮影、軽量カメラシステム、超高解像度イメージング、軽量“暗視”、ロボット視覚等のイメージング応用において使用可能である。可変レンズを備えた凹状のハウジングが提供される。可変レンズによって、視野及び焦点距離に幅が出る。本発明は、一定範囲の電磁放射を検出するように構成され得る。そして、コンピュータ、ディスプレイまたは他の処理用装置に対する入力が提供され、または、検出された放射が画像として表示される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】有機感光性装置の一例である。
【図2】本発明の実施形態を示す。
【図3】本発明の実施形態を示す。
【図4】本発明の実施形態による装置の製造方法を示す。
【図5】本発明の実施形態による装置の他の製造方法を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
有機感光性装置は、少なくとも一つの光活性領域を有し、そこで、光が吸収されエキシトンが形成され、このエキシトンはその後電子とホールに分離し得る。図1は有機感光性光電子装置100の一例を示し、光活性領域150がドナー‐アクセプター・ヘテロ接合を有する。“光活性領域”は、感光性装置の一部であり、この感光性装置は電磁放射を吸収しエキシトンを生成するが、このエキシトンは、電流を発生させるために分離し得る。装置100は、基板110上に、陽極120と、陽極平坦化層122と、ドナー152と、アクセプター154と、エキシトンブロック層(Exciton Blocking Layer,EBL)156と、陰極170とを備える。当業者には明らかなように、他の異なる層を含むような有機感光性装置の他の構成も可能である。
【0014】
陽極120及び陰極170は、金属または“金属代替物”から成り得る。本願において、“金属”という用語は、一元素の純金属から成る材料と、二つ以上の元素の純金属から成る材料である金属合金との両方を含むものとして使用される。“金属代替物”という用語は、一般的な定義内においては金属ではないが、伝導性等の金属的な性質を有する材料のことを称し、ドーピングされたワイドバンドギャップ半導体、縮退半導体、伝導性酸化物、伝導性ポリマー等が挙げられる。電極は、単一層でも多重層(“複合”電極)でもよく、また、透明でも、半透明でも、不透明でもよい。本願において、関連した波長において環境電磁放射の少なくとも50%を透過させる場合に、層が“透明”であると言う。当業者には明らかなように、他の種類の電極及び他の電極の構成も可能である。
【0015】
基板110は、所望の構造的性質を提供する適切な基板であり得る。基板は、フレキシブルでもリジッドでもよく、また、平面状でも非平面状でもよい。基板は透明でも、半透明でも、不透明でもよい。リジッドなプラスチック及びガラスが、リジッドな基板材料の好適な例として挙げられる。フレキシブルなプラスチック及び金属箔がフレキシブルな基板材料の好適な例として挙げられる。
【0016】
陽極平坦化層122は、陰極層120とドナー層152との間に配置され得る。光活性領域150は、ドナー材料152とアクセプター材料154とを有する。光活性領域において用いられる有機材料として、シクロ金属化有機金属化合物等の有機金属化合物が挙げられる。有機層は、真空蒸着、スピンコーティング、有機気相堆積、インクジェット印刷や当該分野において知られている他の方法を用いて製造可能である。
【0017】
図2は、本発明の一例である。レンズ250は、曲面230の形状の曲面状の焦点面を有する。レンズ250は、ポリジメチルシロキサン(Poly(dimethylsiloxane),PDMS)等の透明エラストマーを有し得るが、特定の構成では他の材料が有利で有り得る。曲面230は、球形、略球形または楕円体であり得る。また、他の形状が望ましいこともある。レンズ250は曲面230の開口部に配置される。レンズ250の焦点面は、レンズ上に入射する特定の波長の電磁放射240に選択性があるように選ばれ得る。検出器210は曲面230上に配置され、レンズ250を透過した入射電磁放射240が検出される。当業者には明らかなように、電磁放射240は、光学範囲の信号、つまり可視光を含み得る。また、赤外線、紫外線等のより長いまたはより短い波長や他の波長範囲の信号も含み得る。一部の実施形態では、検出器210は、複数の有機感光性装置を備える。検出器210は、データ処理システム(図示せず)に入力を提供可能である。検出器210をアクティブマトリクス構造において使用可能にするために、検出器210がバックプレーン220に接続されてもよい。バックプレーン220は薄膜トランジスタを備え得る。
【0018】
図3は本発明の他の例である。可変レンズ350は、曲面状の焦点面を備え、曲面330の開口部に配置された可変レンズである。入射電磁放射340は、可変レンズ350を透過して、有機検出器310によって吸収される。装置が使用される特定の応用に応じて、曲面330の曲率半径が変化し得る。例えば、小型装置が必要とされる応用においては、半径は一ミリメートルのオーダで有り得る一方、より大型の応用において使用される装置は、数十メートルの半径を有し得る。
【0019】
本発明は、レンズ350に隣接してまた物理的に接触して配置され得る人工“筋肉”360及び361を含み得る。本願においては、また、当業者には明らかなように、人工筋肉は、外部信号に反応して伸縮可能な装置である。好ましい実施形態では、筋肉360及び361はポリマーを有する。ポリマー筋肉を製造するための適切な材料としてPDMSが挙げられる。
【0020】
ポリマー筋肉360及び361は、コンピュータまたは他の処理システム(図示せず)によって制御可能である。ポリマー筋肉360及び361が焦点調整機構370によって制御されることが好ましい。焦点調整機構370は、曲面内部にまたは、曲面の内側上に配置可能である。適切な焦点距離を決定するために立体的に計算された範囲を使用してもよい。ポリマー筋肉360及び361を伸縮させることによって、可変レンズ350の焦点距離、焦点面、口径を変更する。有機検出器310は、曲面330の凹面上に配置され、レンズ350の焦点面の形状である。バックプレーン320は、薄膜トランジスタ、制御及び処理素子または他の装置のアレイを備え得る。好ましい実施形態では、検出器310は、二層CuPc/C60ダイオード、多重ヘテロ接合ダイオード、ポリマーダイオード等の複数の有機検出器を備え得る。検出器310は、データ処理用コンピュータ(図示せず)に入力を提供可能である。
【0021】
検出器310は、アレイに配置された複数の有機感光性装置を備え得る。当業者には明らかなように、装置が略グリッド状に配置されると、アレイに配置されることになる。このような配置によって、例えば、処理装置、ディスプレイまたは他の装置への入力としての、検出器の出力の使用が容易になる。
【0022】
検出器310はアクティブマトリクスを備え得て、このアクティブマトリクスが更に、有機トランジスタのアレイと、有機感光性装置のアレイとを備える。多数の方向からの信号に同時にアクセスすることが望まれる場合には、このような配置が好ましいものになり得る。同様に、検出器310は、パッシブマトリクスアレイを備えてもよい。パッシブマトリクスアレイは、アクティブマトリクスアレイよりも製造が簡単であるが、信号線を共有するために多数の検出器が必要となり得る。好ましい実施形態では、検出器は高解像度検出器アレイを備える。これを使用することは、詳細な、大型のまたは精密な画像が望まれる場合に好ましい。
【0023】
本発明の一部の実施形態では、電磁スペクトルの非可視領域の光を検出可能な有機検出器用に材料及び構成を選択することが有利である。好ましい実施形態では、検出器は、紫外または赤外領域の光を検出する。このような感光性装置については、例えば、本願においてその全文が参照される特許文献7、特許文献8、特許文献9、特許文献10に開示されている。
【0024】
高解像度を提供するため、有機検出器が、感光性材料で、または電磁放射を受光するために使用可能な装置で表面の大部分を被覆することが好ましい。より高い被覆率よって、装置がより多くの入射放射をキャプチャすることが可能になる。個々の画素のそれぞれが、電磁放射を受光しそれを電流に変換することができない領域によって取り囲まれ得るので、高解像度及び被覆率を同時に達成することが問題となり得る。有機装置はこの問題を軽減することが可能で、従って、解像度が増加される。本発明の検出器は少なくとも略70%の被覆率を有することが特に好ましい。このような被覆率は、例えば、本願においてその全文が参照される特許文献11に開示されているような有機装置で達成可能である。
【0025】
本発明は、ポリマー筋肉を制御する焦点調整機構が可変レンズの焦点距離を調整できるようにする。ポリマー筋肉360及び361は、装置のFナンバーを調整するためにレンズ350を変形させる。焦点調整に柔軟性を与えるため、装置が広範なFナンバーを提供できることが好ましい。当業者には明らかなように、“Fナンバー”とは、開口部のサイズ対その開口部を介して光を透過させるレンズの焦点距離の比のことを称す。Fナンバーは一般的にF/Xと書かれ、ここでXは、焦点距離対開口直径の比である。F/8はF/1よりも大きなFナンバーであると考えられる。例えば、F/8というFナンバーは、焦点距離が開口直径の8倍である。一般的に、Fナンバーが低いほうが、電磁放射に対する感度が高いということを表す。また、Fナンバーが低いほうが、焦点深度が減少する。広範な感度及び焦点深度を提供することが有利である。可変レンズ350は、この可変レンズが変形される度合いに基づいて異なるFナンバーを提供することができる。好ましい実施形態では、本発明は、F/1という小さなFナンバーを提供することができる。当業者には明らかなように、レンズをその予想される許容範囲内で変形することによって特定のFナンバーが達成されるのであれば、レンズがそのFナンバーを提供できるということになる。つまり、可変レンズは複数の方向に最大量変形可能であり、レンズが、そのレンズが晒される変形の範囲に起因するFナンバーの範囲を提供できるということになる。レンズが配置される開口部の有効サイズを変更するために、レンズの焦点距離を変更するために、またはその両方のために、レンズを変形することによって可変レンズのFナンバーを調節することができる。
【0026】
本発明の実施形態による装置の製造プロセスを図4に示す。最初に、展開不可能な凹状の内部表面431を有するハウジング430を取得する(4a)。複数の有機感光性装置410を、ハウジング430の開口部を介して内部表面431上に堆積させる(4b)。その後、変形レンズ450をハウジング430の開口部に配置する(4c)。本願においては、また、当業者には明らかなように、“展開不可能”とは、引き裂いたり、剪断したり、縮ませたり、拡げたりせずには、平面に変形させることができない表面のことを称す。例えば、柱面は展開可能であるが、球面は展開不可能である。感光性装置410は、例えば有機蒸気ジェット印刷やインクジェット印刷を用いて堆積可能である。有機蒸気ジェット印刷、インクジェット印刷や同様の製造方法は無機装置に対しては実施できないものであるので、有機装置が展開不可能な表面上への堆積用に好まれる。好ましい焦点面の多くは展開不可能な形状を有するものであり、また、平面上に堆積させた後に表面を所望の形状に変性させると装置上に過度の負担がかかるので、展開不可能な表面上への堆積が好まれる。装置はアクティブマトリクスまたはパッシブマトリクスを備え得る。例えば、薄膜トランジスタを備えた層が、展開不可能な表面上のバックプレートとして、またはバックプレート上に堆積される。他の素子を本発明に追加してもよい。例えば、ポリマー筋肉及び焦点調整機構がハウジング430内に挿入される。このような素子を含む構成の一例は図3に示されている。
【0027】
本発明の実施形態による装置の他の製造方法を図5に示す。複数の感光性装置510を表面531上に堆積させる(5a)。その後、表面531を、開口部532を有する曲面に変形する(5b)。可変レンズ550を開口部532に配置する(5c)。感光性装置510は、例えば、有機蒸気ジェット印刷やインクジェット印刷によって堆積可能である。感光性装置510はアクティブまたはパッシブマトリクスを更に備え得る。製造プロセスが他の段階を含んでもよい。例えば、表面531を変形する前に、または、可変レンズ550を挿入する前に、ポリマー筋肉、焦点調整機構やバックプレーンを装置に配置することができる。
【0028】
図5に関して開示したプロセスでは、表面531が展開可能な形状に限定されるか、または、展開不可能な表面を得るためには表面531を引き裂いたり、剪断したり、縮ませたり、拡げたりすることが必要となり得る。それにもかかわらず、一部の使用に対しては、図5に関して開示したプロセスが適切なものになり得る。
【0029】
本発明を特定の例及び好ましい構成に関して開示したが、本発明がこれらの例や実施形態に限定されないということは理解されたい。従って、当業者には明らかなように、本願の特許請求の範囲の発明には、本願で開示される特定の例や好ましい実施形態の変形物が含まれる。
【符号の説明】
【0030】
100 有機感光性光電子装置
110 基板
120 陽極
122 陽極平坦化層
152 ドナー
154 アクセプター
156 エキシトンブロック層
170 陰極
210 検出器
220 バックプレーン
230 曲面
240 電磁放射
250 レンズ
310 検出器
320 バックプレーン
330 曲面
340 電磁放射
350 可変レンズ
360、361 人工筋肉
370 焦点調整機構
410 有機感光性装置
430 ハウジング
431 内部表面
450 可変レンズ
510 感光性装置510
531 表面
532 開口部
550 可変レンズ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
曲面状の焦点面を有するレンズと、
前記焦点面の形状の表面と、
前記表面上に配置された検出器とを備えた装置であって、
前記検出器が前記焦点面の形状であり、
前記表面が展開不可能な表面であることを特徴とする装置。
【請求項2】
前記検出器が複数の有機感光性装置を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記複数の有機感光性装置がアレイに配置されている、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記検出器が有機トランジスタのアレイ及び有機感光性装置のアレイを備えたアクティブマトリクスである、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記検出器が有機感光性装置のパッシブマトリクスアレイを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記検出器が可視領域の光を検出する、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記検出器が赤外領域の光を検出する、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記検出器がデータ処理用コンピュータへの入力を提供する、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
開口部と展開不可能な凹状の内側表面とを有するハウジングを取得する段階と、
前記開口部を介して前記展開不可能な凹状の内側表面の上へと複数の有機感光性装置を堆積させる段階と、
前記開口部に可変レンズを挿入する段階とを備えた、装置の製造方法。
【請求項10】
前記複数の有機感光性装置が有機蒸気ジェット印刷を用いて堆積される、請求項9に記載の製造方法。
【請求項11】
前記複数の有機感光性装置がインクジェット印刷を用いて堆積される、請求項9に記載の製造方法。
【請求項12】
前記複数の有機感光性装置が、複数の有機トランジスタ及び複数の感光性装置を備えたアクティブマトリクスである、請求項9に記載の製造方法。
【請求項13】
前記複数の有機感光性装置が有機装置のパッシブマトリクスアレイを備える、請求項9に記載の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−20271(P2013−20271A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−230611(P2012−230611)
【出願日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【分割の表示】特願2008−540032(P2008−540032)の分割
【原出願日】平成18年10月13日(2006.10.13)
【出願人】(591003552)ザ、トラスティーズ オブ プリンストン ユニバーシティ (68)
【Fターム(参考)】