有機電界発光素子及びその製造方法
【課題】有機膜層から生成された光が前面方向だけでなく背面方向にも投射できるようにした、反射光及び投射光の量を調節することができる有機電界発光素子及びその製造方法を提供する。
【解決手段】基板上に形成された第1電極、少なくとも有機発光層を含む有機膜層及び第2電極を含み、第1電極の下方領域に一つ以上の開口部が開設されるか、もしくは一つ以上の島状パターンで形成されている反射膜を含んで構成された有機電界発光素子とした。反射膜に開口部を形成したり、反射膜を島状パターンとすることにより、開口部の開口率を調節することができ、もって反射光及び投射光を調節することができる両面発光素子を容易に形成することができるだけでなく、開口部または島状パターンによる凹凸により発光表面積を増加させて光進行経路の多様化で光効率を増加させることができる。
【解決手段】基板上に形成された第1電極、少なくとも有機発光層を含む有機膜層及び第2電極を含み、第1電極の下方領域に一つ以上の開口部が開設されるか、もしくは一つ以上の島状パターンで形成されている反射膜を含んで構成された有機電界発光素子とした。反射膜に開口部を形成したり、反射膜を島状パターンとすることにより、開口部の開口率を調節することができ、もって反射光及び投射光を調節することができる両面発光素子を容易に形成することができるだけでなく、開口部または島状パターンによる凹凸により発光表面積を増加させて光進行経路の多様化で光効率を増加させることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は有機電界発光素子及びその製造方法に係り、さらに詳細には、反射膜の開口部の開口率を調節して反射光及び投射光の量を調節することができる有機電界発光素子及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、CRTのように重くて、奥行きが長いという従来の表示素子の短所を解決する液晶表示素子(LCD)、有機電界発光素子(organic electro luminescence device)またはPDP(plasma display plane)等のような平板型表示素子が注目を集めている。
【0003】
液晶表示素子は、自発光素子でなく受光素子であるため輝度、コントラスト、視野角及び大面積化等に限界がある。PDPは自発光素子であるが、他の平板型表示装置に比べて重さが重くて、消費電力が高いだけでなく製造方法が複雑だという問題点がある。
【0004】
これらの平板型表示装置に対して、有機電界発光素子は、自発光素子であるため視野角、コントラストなどが優秀であり、バックライトが必要でないため軽量薄形が可能であり、消費電力側面でも有利である。また、有機電界発光素子は、直流低電圧駆動が可能であり、応答速度が速く、表示部全体が固体であるため外部衝撃に強くて使用温度範囲も広く、加えて製造方法が単純であるためコストが低廉であるという長所を有している。
【0005】
ここで、従来の有機電界発光素子について図10〜図12を用いて説明する。図10は、従来の前面発光型の有機電界発光素子の平面図、図11は、図10のA−B断面図、図12は従来の他の有機電界発光素子の断面図である。
【0006】
まず、図10に示すように、有機電界発光素子では、プラスチックまたはガラスなどでなる基板101上に、スキャンライン102、データライン103及び共通電源ライン104等のようなラインにより定義される単位画素105が形成されている。この単位画素内には、スイッチング素子としての薄膜トランジスタ106及び駆動素子としての薄膜トランジスタ107を含む薄膜トランジスタ、下部電極、誘電膜及び上部電極を含むキャパシタ108及び下部に反射膜109が形成された第1電極110、少なくとも有機発光層を含む有機膜層及び第2電極を含む発光領域で構成される。反射膜109と第1電極110は、複数層を一括エッチングして形成することもできる。
【0007】
このような従来の前面発光型有機電界発光素子の第1電極は、ITOまたはIZO等のように透明で、仕事関数が第2電極よりは低い物質で形成されていて、第1電極下部には光の反射率が高い金属物質で反射膜を形成している。
【0008】
図11に示すように、基板101上には、基板上の素子を保護するバッファ層121、半導体層122、ゲート絶縁膜123、ゲート電極124、層間絶縁膜125及びソース/ドレイン電極126を含む薄膜トランジスタ、下部の薄膜トランジスタを保護するパッシベーション層127及び発光領域の平坦化のために形成された平坦化層128が形成されている。
【0009】
そして、発光領域上に光反射する物質で反射膜129を形成した後、光透過性を有し、且つ仕事関数が第2電極より低い物質で第1電極130を形成し、画素を定義する画素定義膜131を形成した後、少なくとも有機発光層を含む有機膜層132を形成している。さらに、光透過性を有し、且つ仕事関数が第1電極より低い物質で第2電極133を形成して前面発光型有機電界発光素子を形成する。
【0010】
このとき、第1電極下に形成された反射膜により有機膜層から生成された光が前面方向に集中することができるようにする。すなわち、前面方向に進行する光134は有機膜層で発生して前面方向に進行する透過光と有機膜層で発生して背面方向に進行している途中で反射膜により前面方向に反射された反射光で構成される。
【0011】
次に、図12に示す従来の他の有機電界発光素子について説明する。図12に示すように、基板101、バッファ層121、半導体層122、ゲート絶縁膜123、ゲート電極124、層間絶縁膜125、ソース/ドレイン電極126、パッシベーション層127、第1電極130、画素定義膜131及び有機膜層132を図11に示したような方法で形成する。図11に示す有機電界発光素子と異なる点は、第1電極下に反射膜が形成されないことと、第2電極が光を反射する物質から形成されており、有機膜層で発生した光136が背面方向に進行するということである。すなわち、前面発光型とは違って背面発光は有機膜層で発生した光が背面方向に進行すれば透過光になるが前面方向に進行した光は前記第2電極に反射されて背面方向に進行する反射光になる。
【0012】
上述のように、前面発光型または背面発光型有機電界発光素子を利用して両面発光型有機電界発光素子を形成するためには反射膜または第2電極の光透過度を調節して形成したり、前面発光型単位画素と背面発光型単位画素を同じ基板上に同時に形成して両面発光型有機電界発光素子を形成したが、光透過度を調節して両面発光型有機電界発光素子を形成する場合には光の共振構造が問題となり、工程が複雑になる問題点がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は上述した従来技術の問題点を解決するために創案されたものであって、本発明の目的は、有機膜層から生成された光が前面方向だけでなく背面方向にも投射できるようにして、反射光及び投射光の量を調節することができる有機電界発光素子及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の第1の特徴は、有機電界発光素子であって、基板上に形成された、順次、第1電極、少なくとも有機発光層を含む有機膜層、第2電極とが形成され、前記第1電極の下側に、一つ以上の開口部が開設された反射膜、もしくは一つ以上の島状パターンで形成されている反射膜、を備えることを要旨とする。
【0015】
本発明の第2の特徴は、有機電界発光素子の製造方法であって、基板上に反射膜形成物質膜形成する工程と、前記反射膜形成物質膜をパターニングして、開口部もしくは島状パターンを有する反射膜を形成する工程と、前記反射膜を形成した前記基板上に第1電極を形成する工程と、前記第1電極を形成した前記基板上に少なくとも有機発光層を含む有機膜層及び第2電極を形成する工程と、を備えることを要旨とする。
【発明の効果】
【0016】
したがって、本発明の有機電界発光素子及びその製造方法によれば、反射膜に開口部を形成したり、反射膜を島状状パターンで形成して、開口率を調節することによって、反射光及び投射光を調節することができる両面発光素子を容易に形成することができるだけでなく、開口部または島状パターンによる凹凸により発光表面積を増加させて光進行経路の多様化で光効率を増加させることができる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態に係る有機電界発光素子及びその製造方法の詳細を図面に基づいて説明する。但し、図面は模式的なものであり、各材料層の厚みやその比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。図1〜図5は、本実施の形態に係る有機電界発光素子の製造工程の断面図である。
【0018】
なお、図1は、基板上にバッファ層、半導体層、ゲート絶縁膜、ゲート電極、層間絶縁膜、ソース/ドレイン電極及びパッシベーション層を形成する工程の断面図、図2は、前記基板上に平坦化層を形成した後、ソース/ドレイン電極を露出させるビアホールを形成する工程の断面図、図3は前記基板上に反射膜形成物質を蒸着する工程の断面図、図4は前記形成された反射膜形成物質をエッチングして反射膜パターンを形成して反射膜を形成する工程の一実施形態の断面図、図5は前記形成された反射膜形成物質をエッチングしてホールを有する反射膜を形成する工程の他の一実施形態の断面図である。
【0019】
図1に示すように、例えば、プラスチックやガラスなどでなる基板201上に、基板201で発生する水分またはガスのような不純物が上部の素子に拡散または浸透できないようにするバッファ層202を形成する。
【0020】
続いて、このバッファ層202上に非晶質シリコン層を形成した後、この非晶質シリコン層を脱水素処理した後、結晶化工程を行って、多結晶シリコン層に結晶化させ、この多結晶シリコン層をパターニングして半導体層203を形成する。
【0021】
次に、基板201上にCVD(Chemical Vapor Deposition)法またはPVD(Physical Vapor Deposition)法を用いてシリコン酸化膜またはシリコン窒化膜の単層または複数層でゲート絶縁膜204を形成する。
【0022】
その後、ゲート絶縁膜204を形成した基板201上に、ゲート電極形成物質膜を形成して、このゲート電極形成物質膜をパターニングしてゲート電極205を形成する。
【0023】
次いで、基板全面にシリコン酸化膜またはシリコン窒化膜の単層または複数層で層間絶縁膜206を形成した後、層間絶縁膜206及びゲート絶縁膜204の所定領域をエッチングして半導体層203を露出させるビアホールを形成し、基板上にソース/ドレイン電極形成物質膜を形成する。その後、ソース/ドレイン電極形成物質膜をパターニングしてソース/ドレイン電極207を形成して、基板全面に下部素子を保護する層間絶縁膜208を形成する。
【0024】
次に、図2に示すように、上記工程で形成された層間絶縁膜208の所定領域をエッチングしてソース/ドレイン電極207の一部を露出させて、基板全面にかけて平坦化層209を形成した後、この平坦化層209の所定領域をエッチングしてソース/ドレイン電極207を露出させるビアホール210を形成する。
【0025】
次に、図3に示すように、基板全面にかけて反射膜形成物質膜211を蒸着する。この反射膜形成物質膜211は、Ag、Alまたはこれらの合金のうちいずれか一つ以上を用いて形成する。なお、反射膜形成物質膜211は、反射率が高い物質で形成することが望ましい。
【0026】
次に、図4に示すように、基板上の発光領域Aに上記工程で形成された反射膜形成物質膜211をパターニングして反射膜パターン212aを形成する。
【0027】
この反射膜パターン212aは、発光領域内部に島状パターンで形成されるが、その形状は円、三角形または四角形など多様に形成することができる。また、一つの単位画素内で島状パターンの反射膜の形状を多様に形成してもよく、大きさも多様に形成することができる。また、単位画素間に相異なる大きさ及び形状で反射膜パターンを形成することができるが、特にR(赤色)、G(緑色)及びB(青色)別に異なるように形成することができる。
【0028】
上記工程では、島状パターンの反射膜パターン211aを形成したが、図5に示すように、基板上に形成された反射膜形成物質膜211をエッチングして開口部(ホール)213を有する反射膜212bを形成してもよい。ここで、開口部213は、上記反射膜パターン211aと同様に、単位画素内でまたは単位画素別にそれぞれ他の形状及び大きさで形成することができる。
【0029】
図6及び図7は、上記実施の形態の反射膜パターン212aで形成された反射膜が含まれた有機電界発光素子の平面図及び断面図である。
【0030】
まず、この実施の形態では、上記実施の形態の図1に示すような、基板201上にバッファ層202、半導体層203、ゲート絶縁膜204、ゲート電極205、層間絶縁膜206、ソース/ドレイン電極207及び層間絶縁膜208を形成した同様の構造を有する。そして、図6に示すように、一つの単位画素301内にスイッチング素子としての薄膜トランジスタ302及び駆動素子としての薄膜トランジスタ303を備える。また、これら薄膜トランジスタ302、303を形成する時、スキャンライン304、データライン305、共通電源ライン306及びキャパシタ307を同時に形成することができる。
【0031】
続いて、図2〜図4に示すように、基板上にパッシベーション層208及び平坦化層209を形成して、反射膜形成物質膜211を蒸着して形成した後、この反射膜形成物質膜211をパターニングして発光領域A内に反射膜パターン212aで形成された反射膜を形成する。このとき、図6に示す反射膜パターン212aの形態は円で形成したが、上述したように多様な形態に形成することができる。
【0032】
その後、図7に示すように、基板上に第1電極214を形成して、画素を定義する画素定義膜215を形成した後、少なくとも有機発光層を含む有機膜層216を形成して、第2電極217を形成することによって有機電界発光素子が完成する。
【0033】
図7に示すように、有機膜層216で発生した光のうち、第1電極の下方領域に反射膜がある領域で発生したすべての光は反射膜パターン212aにより反射されて前面方向に投射されて、第1電極の下方領域に反射膜がない領域では発生した光のうち一部が背面方向に投射されて両面発光が可能になる。
【0034】
このとき、背面方向に投射される光量は反射膜パターン212aが発光領域で占める表面積に半比例するようになって、前面方向に投射される光量は反射膜パターン212aの表面積に比例するようになる。また、前面方向に投射される光量と背面方向に投射される光量は、反射膜パターン212aがある領域とない領域の面積は適宜変更可能である。これは前面方向に投射される光が有機膜層216で発生した光のうち本来前面方向に進行する光である透過光と背面方向に進行しようとしていた光が反射膜パターン212aにより反射された反射光と合せた光218と、反射膜パターン212aがない領域で発生した光のうち、前面方向に投射される透過光219を加えなければならないが、背面方向に進行する光は背面方向に進行する透過光220だけが存在するためである。
【0035】
したがって、反射膜パターン212aの総面積を調節することによって、前面方向に投射される光量と背面方向に投射される光量を制御することができるが、総面積を増加させるほど前面方向に投射される光量は多くなるようになる。
【0036】
図8及び図9は、開口部が形成された反射膜が含まれた有機電界発光素子の平面図及び断面図である。図8に示すように、単位画素301内にスイッチング素子としての薄膜トランジスタ302、駆動素子としての薄膜トランジスタ303、スキャンライン304、データライン305、共通電源ライン306及びキャパシタ307が形成されている。この有機電界発光素子の発光領域Aには、図3で形成した反射膜形成物質膜211をエッチングして所定領域に開口部213を有する反射膜212bが形成されている。
【0037】
そして、図9に示すように、基板上に第1電極214を形成して、画素を定義する画素定義膜215を形成した後、少なくとも有機発光層を含む有機膜層216を形成して、第2電極217を形成することによって有機電界発光素子が完成する。
【0038】
図9に示すように、有機膜層216で発生した光のうち、第1電極214の下方領域に反射膜がある領域で発生したすべての光は反射膜によって前面方向に投射されて、第1電極の下部領域にホールが形成されて反射膜がない領域では発生した光のうち一部が背面方向に投射されて両面発光が可能になる。
【0039】
有機膜層216で発生した光は、図6及び図7を用いて説明したと同様に、前面方向に進行する光は下方に反射膜がある領域で発生した光218(光は前面方向に投射される透過光と背面方向に投射されたが反射膜により前面方向に投射される反射光である)と開口部213が形成されている領域で前面方向に進行する透過光219の合計になる。背面方向に投射される光220は、開口部213が形成された領域で発生した光のうちから背面方向に投射される透過光だけで成り立つ。
【0040】
また、図7及び図9に示すように、反射膜が島状の反射膜パターンまたは開口部213を持っている反射膜で形成されることによって、反射膜上の第1電極、有機膜層及び第2電極が凹凸を有するようになって、これにより発光面積が増加するようになる。また、このような反射膜の凹凸に起因する有機膜層の凹凸によって、有機膜層の有機発光層で発生した光の経路が多様になることによって光効率が増加するようになって有機電界発光素子の効率が増加するようになる。
【0041】
上述した実施の形態の開示の一部をなす論述および図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例および運用技術が明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の実施の形態に係る有機電界発光素子の製造方法の工程断面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る有機電界発光素子の製造方法の工程断面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る有機電界発光素子の製造方法の工程断面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る有機電界発光素子の製造方法の工程断面図である。
【図5】本発明の他の実施の形態に係る有機電界発光素子の製造方法の工程断面図である。
【図6】本発明の他の実施の形態に係る有機電界発光素子の平面図である。
【図7】本発明の他の実施の形態に係る有機電界発光素子の断面図である。
【図8】本発明の他の実施の形態に係る有機電界発光素子の平面図である。
【図9】本発明の他の実施の形態に係る有機電界発光素子の断面図である。
【図10】従来の有機電界発光素子の平面図である。
【図11】従来の有機電界発光素子の断面図である。
【図12】従来の有機電界発光素子の断面図である。
【符号の説明】
【0043】
212a 反射膜パターン
213 開口部
【技術分野】
【0001】
本発明は有機電界発光素子及びその製造方法に係り、さらに詳細には、反射膜の開口部の開口率を調節して反射光及び投射光の量を調節することができる有機電界発光素子及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、CRTのように重くて、奥行きが長いという従来の表示素子の短所を解決する液晶表示素子(LCD)、有機電界発光素子(organic electro luminescence device)またはPDP(plasma display plane)等のような平板型表示素子が注目を集めている。
【0003】
液晶表示素子は、自発光素子でなく受光素子であるため輝度、コントラスト、視野角及び大面積化等に限界がある。PDPは自発光素子であるが、他の平板型表示装置に比べて重さが重くて、消費電力が高いだけでなく製造方法が複雑だという問題点がある。
【0004】
これらの平板型表示装置に対して、有機電界発光素子は、自発光素子であるため視野角、コントラストなどが優秀であり、バックライトが必要でないため軽量薄形が可能であり、消費電力側面でも有利である。また、有機電界発光素子は、直流低電圧駆動が可能であり、応答速度が速く、表示部全体が固体であるため外部衝撃に強くて使用温度範囲も広く、加えて製造方法が単純であるためコストが低廉であるという長所を有している。
【0005】
ここで、従来の有機電界発光素子について図10〜図12を用いて説明する。図10は、従来の前面発光型の有機電界発光素子の平面図、図11は、図10のA−B断面図、図12は従来の他の有機電界発光素子の断面図である。
【0006】
まず、図10に示すように、有機電界発光素子では、プラスチックまたはガラスなどでなる基板101上に、スキャンライン102、データライン103及び共通電源ライン104等のようなラインにより定義される単位画素105が形成されている。この単位画素内には、スイッチング素子としての薄膜トランジスタ106及び駆動素子としての薄膜トランジスタ107を含む薄膜トランジスタ、下部電極、誘電膜及び上部電極を含むキャパシタ108及び下部に反射膜109が形成された第1電極110、少なくとも有機発光層を含む有機膜層及び第2電極を含む発光領域で構成される。反射膜109と第1電極110は、複数層を一括エッチングして形成することもできる。
【0007】
このような従来の前面発光型有機電界発光素子の第1電極は、ITOまたはIZO等のように透明で、仕事関数が第2電極よりは低い物質で形成されていて、第1電極下部には光の反射率が高い金属物質で反射膜を形成している。
【0008】
図11に示すように、基板101上には、基板上の素子を保護するバッファ層121、半導体層122、ゲート絶縁膜123、ゲート電極124、層間絶縁膜125及びソース/ドレイン電極126を含む薄膜トランジスタ、下部の薄膜トランジスタを保護するパッシベーション層127及び発光領域の平坦化のために形成された平坦化層128が形成されている。
【0009】
そして、発光領域上に光反射する物質で反射膜129を形成した後、光透過性を有し、且つ仕事関数が第2電極より低い物質で第1電極130を形成し、画素を定義する画素定義膜131を形成した後、少なくとも有機発光層を含む有機膜層132を形成している。さらに、光透過性を有し、且つ仕事関数が第1電極より低い物質で第2電極133を形成して前面発光型有機電界発光素子を形成する。
【0010】
このとき、第1電極下に形成された反射膜により有機膜層から生成された光が前面方向に集中することができるようにする。すなわち、前面方向に進行する光134は有機膜層で発生して前面方向に進行する透過光と有機膜層で発生して背面方向に進行している途中で反射膜により前面方向に反射された反射光で構成される。
【0011】
次に、図12に示す従来の他の有機電界発光素子について説明する。図12に示すように、基板101、バッファ層121、半導体層122、ゲート絶縁膜123、ゲート電極124、層間絶縁膜125、ソース/ドレイン電極126、パッシベーション層127、第1電極130、画素定義膜131及び有機膜層132を図11に示したような方法で形成する。図11に示す有機電界発光素子と異なる点は、第1電極下に反射膜が形成されないことと、第2電極が光を反射する物質から形成されており、有機膜層で発生した光136が背面方向に進行するということである。すなわち、前面発光型とは違って背面発光は有機膜層で発生した光が背面方向に進行すれば透過光になるが前面方向に進行した光は前記第2電極に反射されて背面方向に進行する反射光になる。
【0012】
上述のように、前面発光型または背面発光型有機電界発光素子を利用して両面発光型有機電界発光素子を形成するためには反射膜または第2電極の光透過度を調節して形成したり、前面発光型単位画素と背面発光型単位画素を同じ基板上に同時に形成して両面発光型有機電界発光素子を形成したが、光透過度を調節して両面発光型有機電界発光素子を形成する場合には光の共振構造が問題となり、工程が複雑になる問題点がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は上述した従来技術の問題点を解決するために創案されたものであって、本発明の目的は、有機膜層から生成された光が前面方向だけでなく背面方向にも投射できるようにして、反射光及び投射光の量を調節することができる有機電界発光素子及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の第1の特徴は、有機電界発光素子であって、基板上に形成された、順次、第1電極、少なくとも有機発光層を含む有機膜層、第2電極とが形成され、前記第1電極の下側に、一つ以上の開口部が開設された反射膜、もしくは一つ以上の島状パターンで形成されている反射膜、を備えることを要旨とする。
【0015】
本発明の第2の特徴は、有機電界発光素子の製造方法であって、基板上に反射膜形成物質膜形成する工程と、前記反射膜形成物質膜をパターニングして、開口部もしくは島状パターンを有する反射膜を形成する工程と、前記反射膜を形成した前記基板上に第1電極を形成する工程と、前記第1電極を形成した前記基板上に少なくとも有機発光層を含む有機膜層及び第2電極を形成する工程と、を備えることを要旨とする。
【発明の効果】
【0016】
したがって、本発明の有機電界発光素子及びその製造方法によれば、反射膜に開口部を形成したり、反射膜を島状状パターンで形成して、開口率を調節することによって、反射光及び投射光を調節することができる両面発光素子を容易に形成することができるだけでなく、開口部または島状パターンによる凹凸により発光表面積を増加させて光進行経路の多様化で光効率を増加させることができる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態に係る有機電界発光素子及びその製造方法の詳細を図面に基づいて説明する。但し、図面は模式的なものであり、各材料層の厚みやその比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。図1〜図5は、本実施の形態に係る有機電界発光素子の製造工程の断面図である。
【0018】
なお、図1は、基板上にバッファ層、半導体層、ゲート絶縁膜、ゲート電極、層間絶縁膜、ソース/ドレイン電極及びパッシベーション層を形成する工程の断面図、図2は、前記基板上に平坦化層を形成した後、ソース/ドレイン電極を露出させるビアホールを形成する工程の断面図、図3は前記基板上に反射膜形成物質を蒸着する工程の断面図、図4は前記形成された反射膜形成物質をエッチングして反射膜パターンを形成して反射膜を形成する工程の一実施形態の断面図、図5は前記形成された反射膜形成物質をエッチングしてホールを有する反射膜を形成する工程の他の一実施形態の断面図である。
【0019】
図1に示すように、例えば、プラスチックやガラスなどでなる基板201上に、基板201で発生する水分またはガスのような不純物が上部の素子に拡散または浸透できないようにするバッファ層202を形成する。
【0020】
続いて、このバッファ層202上に非晶質シリコン層を形成した後、この非晶質シリコン層を脱水素処理した後、結晶化工程を行って、多結晶シリコン層に結晶化させ、この多結晶シリコン層をパターニングして半導体層203を形成する。
【0021】
次に、基板201上にCVD(Chemical Vapor Deposition)法またはPVD(Physical Vapor Deposition)法を用いてシリコン酸化膜またはシリコン窒化膜の単層または複数層でゲート絶縁膜204を形成する。
【0022】
その後、ゲート絶縁膜204を形成した基板201上に、ゲート電極形成物質膜を形成して、このゲート電極形成物質膜をパターニングしてゲート電極205を形成する。
【0023】
次いで、基板全面にシリコン酸化膜またはシリコン窒化膜の単層または複数層で層間絶縁膜206を形成した後、層間絶縁膜206及びゲート絶縁膜204の所定領域をエッチングして半導体層203を露出させるビアホールを形成し、基板上にソース/ドレイン電極形成物質膜を形成する。その後、ソース/ドレイン電極形成物質膜をパターニングしてソース/ドレイン電極207を形成して、基板全面に下部素子を保護する層間絶縁膜208を形成する。
【0024】
次に、図2に示すように、上記工程で形成された層間絶縁膜208の所定領域をエッチングしてソース/ドレイン電極207の一部を露出させて、基板全面にかけて平坦化層209を形成した後、この平坦化層209の所定領域をエッチングしてソース/ドレイン電極207を露出させるビアホール210を形成する。
【0025】
次に、図3に示すように、基板全面にかけて反射膜形成物質膜211を蒸着する。この反射膜形成物質膜211は、Ag、Alまたはこれらの合金のうちいずれか一つ以上を用いて形成する。なお、反射膜形成物質膜211は、反射率が高い物質で形成することが望ましい。
【0026】
次に、図4に示すように、基板上の発光領域Aに上記工程で形成された反射膜形成物質膜211をパターニングして反射膜パターン212aを形成する。
【0027】
この反射膜パターン212aは、発光領域内部に島状パターンで形成されるが、その形状は円、三角形または四角形など多様に形成することができる。また、一つの単位画素内で島状パターンの反射膜の形状を多様に形成してもよく、大きさも多様に形成することができる。また、単位画素間に相異なる大きさ及び形状で反射膜パターンを形成することができるが、特にR(赤色)、G(緑色)及びB(青色)別に異なるように形成することができる。
【0028】
上記工程では、島状パターンの反射膜パターン211aを形成したが、図5に示すように、基板上に形成された反射膜形成物質膜211をエッチングして開口部(ホール)213を有する反射膜212bを形成してもよい。ここで、開口部213は、上記反射膜パターン211aと同様に、単位画素内でまたは単位画素別にそれぞれ他の形状及び大きさで形成することができる。
【0029】
図6及び図7は、上記実施の形態の反射膜パターン212aで形成された反射膜が含まれた有機電界発光素子の平面図及び断面図である。
【0030】
まず、この実施の形態では、上記実施の形態の図1に示すような、基板201上にバッファ層202、半導体層203、ゲート絶縁膜204、ゲート電極205、層間絶縁膜206、ソース/ドレイン電極207及び層間絶縁膜208を形成した同様の構造を有する。そして、図6に示すように、一つの単位画素301内にスイッチング素子としての薄膜トランジスタ302及び駆動素子としての薄膜トランジスタ303を備える。また、これら薄膜トランジスタ302、303を形成する時、スキャンライン304、データライン305、共通電源ライン306及びキャパシタ307を同時に形成することができる。
【0031】
続いて、図2〜図4に示すように、基板上にパッシベーション層208及び平坦化層209を形成して、反射膜形成物質膜211を蒸着して形成した後、この反射膜形成物質膜211をパターニングして発光領域A内に反射膜パターン212aで形成された反射膜を形成する。このとき、図6に示す反射膜パターン212aの形態は円で形成したが、上述したように多様な形態に形成することができる。
【0032】
その後、図7に示すように、基板上に第1電極214を形成して、画素を定義する画素定義膜215を形成した後、少なくとも有機発光層を含む有機膜層216を形成して、第2電極217を形成することによって有機電界発光素子が完成する。
【0033】
図7に示すように、有機膜層216で発生した光のうち、第1電極の下方領域に反射膜がある領域で発生したすべての光は反射膜パターン212aにより反射されて前面方向に投射されて、第1電極の下方領域に反射膜がない領域では発生した光のうち一部が背面方向に投射されて両面発光が可能になる。
【0034】
このとき、背面方向に投射される光量は反射膜パターン212aが発光領域で占める表面積に半比例するようになって、前面方向に投射される光量は反射膜パターン212aの表面積に比例するようになる。また、前面方向に投射される光量と背面方向に投射される光量は、反射膜パターン212aがある領域とない領域の面積は適宜変更可能である。これは前面方向に投射される光が有機膜層216で発生した光のうち本来前面方向に進行する光である透過光と背面方向に進行しようとしていた光が反射膜パターン212aにより反射された反射光と合せた光218と、反射膜パターン212aがない領域で発生した光のうち、前面方向に投射される透過光219を加えなければならないが、背面方向に進行する光は背面方向に進行する透過光220だけが存在するためである。
【0035】
したがって、反射膜パターン212aの総面積を調節することによって、前面方向に投射される光量と背面方向に投射される光量を制御することができるが、総面積を増加させるほど前面方向に投射される光量は多くなるようになる。
【0036】
図8及び図9は、開口部が形成された反射膜が含まれた有機電界発光素子の平面図及び断面図である。図8に示すように、単位画素301内にスイッチング素子としての薄膜トランジスタ302、駆動素子としての薄膜トランジスタ303、スキャンライン304、データライン305、共通電源ライン306及びキャパシタ307が形成されている。この有機電界発光素子の発光領域Aには、図3で形成した反射膜形成物質膜211をエッチングして所定領域に開口部213を有する反射膜212bが形成されている。
【0037】
そして、図9に示すように、基板上に第1電極214を形成して、画素を定義する画素定義膜215を形成した後、少なくとも有機発光層を含む有機膜層216を形成して、第2電極217を形成することによって有機電界発光素子が完成する。
【0038】
図9に示すように、有機膜層216で発生した光のうち、第1電極214の下方領域に反射膜がある領域で発生したすべての光は反射膜によって前面方向に投射されて、第1電極の下部領域にホールが形成されて反射膜がない領域では発生した光のうち一部が背面方向に投射されて両面発光が可能になる。
【0039】
有機膜層216で発生した光は、図6及び図7を用いて説明したと同様に、前面方向に進行する光は下方に反射膜がある領域で発生した光218(光は前面方向に投射される透過光と背面方向に投射されたが反射膜により前面方向に投射される反射光である)と開口部213が形成されている領域で前面方向に進行する透過光219の合計になる。背面方向に投射される光220は、開口部213が形成された領域で発生した光のうちから背面方向に投射される透過光だけで成り立つ。
【0040】
また、図7及び図9に示すように、反射膜が島状の反射膜パターンまたは開口部213を持っている反射膜で形成されることによって、反射膜上の第1電極、有機膜層及び第2電極が凹凸を有するようになって、これにより発光面積が増加するようになる。また、このような反射膜の凹凸に起因する有機膜層の凹凸によって、有機膜層の有機発光層で発生した光の経路が多様になることによって光効率が増加するようになって有機電界発光素子の効率が増加するようになる。
【0041】
上述した実施の形態の開示の一部をなす論述および図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例および運用技術が明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の実施の形態に係る有機電界発光素子の製造方法の工程断面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る有機電界発光素子の製造方法の工程断面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る有機電界発光素子の製造方法の工程断面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る有機電界発光素子の製造方法の工程断面図である。
【図5】本発明の他の実施の形態に係る有機電界発光素子の製造方法の工程断面図である。
【図6】本発明の他の実施の形態に係る有機電界発光素子の平面図である。
【図7】本発明の他の実施の形態に係る有機電界発光素子の断面図である。
【図8】本発明の他の実施の形態に係る有機電界発光素子の平面図である。
【図9】本発明の他の実施の形態に係る有機電界発光素子の断面図である。
【図10】従来の有機電界発光素子の平面図である。
【図11】従来の有機電界発光素子の断面図である。
【図12】従来の有機電界発光素子の断面図である。
【符号の説明】
【0043】
212a 反射膜パターン
213 開口部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に形成された、順次、第1電極、少なくとも有機発光層を含む有機膜層、第2電極とが形成され、
前記第1電極の下側に、一つ以上の開口部が開設された反射膜、もしくは一つ以上の島状パターンで形成されている反射膜、を備えることを特徴とする有機電界発光素子。
【請求項2】
前記基板上に、薄膜トランジスタ、キャパシタ、スキャンライン、データライン及び電源供給ラインが形成されていることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
【請求項3】
前記反射膜は、Al、Agまたはこれらの合金のうちいずれか一つ以上を用いて形成することを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
【請求項4】
前記開口部もしくは前記島状パターンの数が多くなるほど発光領域の表面積が増加することを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
【請求項5】
前記開口部もしくは前記島状パターンの形状は円または多角形であることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
【請求項6】
前記開口部もしくは前記島状パターンの大きさが一つの単位画素で相異なることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
【請求項7】
前記開口部もしくは前記島状パターンの大きさが一つの単位画素内では相互に同じであるが単位画素別には異なることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
【請求項8】
前記有機膜層がR(赤)、G(緑)、B(青)の発光領域を有し、これらR、G、Bのうち少なくとも一つ以上の発光領域において、前記開口部もしくは前記島状パターンの大きさが等しくないことを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
【請求項9】
基板上に反射膜形成物質膜形成する工程と、
前記反射膜形成物質膜をパターニングして、開口部もしくは島状パターンを有する反射膜を形成する工程と、
前記反射膜を形成した前記基板上に第1電極を形成する工程と、
前記第1電極を形成した前記基板上に少なくとも有機発光層を含む有機膜層及び第2電極を形成する工程と、
を備えることを特徴とする有機電界発光素子の製造方法。
【請求項10】
前記反射膜形成物質膜を形成する工程の前に、
前記基板上に薄膜トランジスタ、キャパシタ、スキャンライン、データライン及び共通電源ラインを形成する工程を備えることを特徴とする請求項9に記載の有機電界発光素子の製造方法。
【請求項11】
前記反射膜形成物質膜は、Al、Agまたはこれらの合金のうちいずれか一つ以上を用いて形成することを特徴とする請求項9に記載の有機電界発光素子の製造方法。
【請求項1】
基板上に形成された、順次、第1電極、少なくとも有機発光層を含む有機膜層、第2電極とが形成され、
前記第1電極の下側に、一つ以上の開口部が開設された反射膜、もしくは一つ以上の島状パターンで形成されている反射膜、を備えることを特徴とする有機電界発光素子。
【請求項2】
前記基板上に、薄膜トランジスタ、キャパシタ、スキャンライン、データライン及び電源供給ラインが形成されていることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
【請求項3】
前記反射膜は、Al、Agまたはこれらの合金のうちいずれか一つ以上を用いて形成することを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
【請求項4】
前記開口部もしくは前記島状パターンの数が多くなるほど発光領域の表面積が増加することを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
【請求項5】
前記開口部もしくは前記島状パターンの形状は円または多角形であることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
【請求項6】
前記開口部もしくは前記島状パターンの大きさが一つの単位画素で相異なることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
【請求項7】
前記開口部もしくは前記島状パターンの大きさが一つの単位画素内では相互に同じであるが単位画素別には異なることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
【請求項8】
前記有機膜層がR(赤)、G(緑)、B(青)の発光領域を有し、これらR、G、Bのうち少なくとも一つ以上の発光領域において、前記開口部もしくは前記島状パターンの大きさが等しくないことを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
【請求項9】
基板上に反射膜形成物質膜形成する工程と、
前記反射膜形成物質膜をパターニングして、開口部もしくは島状パターンを有する反射膜を形成する工程と、
前記反射膜を形成した前記基板上に第1電極を形成する工程と、
前記第1電極を形成した前記基板上に少なくとも有機発光層を含む有機膜層及び第2電極を形成する工程と、
を備えることを特徴とする有機電界発光素子の製造方法。
【請求項10】
前記反射膜形成物質膜を形成する工程の前に、
前記基板上に薄膜トランジスタ、キャパシタ、スキャンライン、データライン及び共通電源ラインを形成する工程を備えることを特徴とする請求項9に記載の有機電界発光素子の製造方法。
【請求項11】
前記反射膜形成物質膜は、Al、Agまたはこれらの合金のうちいずれか一つ以上を用いて形成することを特徴とする請求項9に記載の有機電界発光素子の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2006−140127(P2006−140127A)
【公開日】平成18年6月1日(2006.6.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−154319(P2005−154319)
【出願日】平成17年5月26日(2005.5.26)
【出願人】(590002817)三星エスディアイ株式会社 (2,784)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年6月1日(2006.6.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年5月26日(2005.5.26)
【出願人】(590002817)三星エスディアイ株式会社 (2,784)
【Fターム(参考)】
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