説明

有機電界発光素子

【課題】高い発光効率(例えば外部量子効率)、高耐久性かつ、素子劣化後の色度ズレが少ない有機電界発光素子の提供。
【解決手段】基板上に、一対の電極と、該電極間に発光層を含む少なくとも一層の有機層とを有する有機電界発光素子であって、
有機層のいずれかの層に例えば下記のように、一般式(I)で表される基を有する金属錯体を含有することを特徴とする有機電界発光素子。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に、一対の電極と、該電極間に発光層を含む少なくとも一層の有機層とを有する有機電界発光素子であって、
有機層のいずれかの層に以下の一般式(I)で表される基を有する金属錯体を含有することを特徴とする有機電界発光素子。
【化1】

(一般式(I)中、Rはアルキル基を表す。R、Rはそれぞれ独立に水素原子またはアルキル基を表す。nは0〜6の整数を表す。Zは飽和5〜8員環を表す。)
【請求項2】
前記一般式(I)におけるnが1〜3の整数を表すことを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
【請求項3】
前記一般式(I)におけるnが1であることを特徴とする請求項1又は2に記載の有機電界発光素子。
【請求項4】
前記一般式(I)におけるR、Rがそれぞれ水素原子を表すことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の有機電界発光素子。
【請求項5】
前記一般式(I)におけるZがシクロペンタン環、又はシクロヘキシル環を表すことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の有機電界発光素子。
【請求項6】
前記一般式(I)で表される基を有する金属錯体が、以下の一般式(1)で表される金属錯体であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の有機電界発光素子。
【化2】

(一般式(1)中、M11は元素周期表における8〜11族の金属を表す。A11は窒素原子又は炭素原子を表す。X11は酸素原子、硫黄原子、置換あるいは無置換の窒素原子、又は単結合を表す。Y11は連結基、又は単結合を表す。L11はX11と結合する原子を有する部分構造を表す。Z11は芳香族含窒素複素環を表す。L12及びL13は、各々炭素原子、窒素原子、酸素原子、又はリン原子を表し、E11はL12及びL13とともに2座の配位子を形成する原子群を表す。kは1〜3の整数を表し、lは0〜2の整数を表すが、k+lは2又は3である。S11は前記一般式(I)で表される基を表す。nは1〜4の整数を表す。複数のS11は同一であっても異なっていてもよい。)
【請求項7】
前記一般式(1)で表される金属錯体が、下記一般式(2)で表される金属錯体であることを特徴とする請求項6に記載の有機電界発光素子。
【化3】

(一般式(2)中、M21は元素周期表における8〜11族の金属を表す。A21〜A23はそれぞれ独立に窒素原子又は炭素原子を表す。Z21は芳香族含窒素複素環を表し、Z22は芳香族複素環又は芳香族炭化水素環を表す。L22及びL23は、各々炭素原子、窒素原子、酸素原子、又はリン原子を表し、E21はL22及びL23とともに2座の配位子を形成する原子群を表す。kは1〜3の整数を表し、lは0〜2の整数を表すが、k+lは2又は3である。S21、S22はそれぞれ独立には前記一般式(I)で表される基を表す。n、mは0〜4の整数を表し、n+mは1〜4の整数である。複数のS21、S22は同一であっても異なっていてもよい。)
【請求項8】
前記一般式(2)で表される金属錯体が、下記一般式(4)で表されることを特徴とする請求項7に記載の有機電界発光素子。
【化4】

(一般式(4)中、M41は元素周期表における8〜11族の金属を表す。R43〜R46はそれぞれ独立に水素原子又は置換基を表す。B41〜B44はそれぞれ独立に窒素原子又はC−R47を表し、R47は水素原子又は置換基を表す。複数のR47は同一でも異なっていてもよい。L42及びL43は、各々炭素原子、窒素原子、酸素原子、又はリン原子を表し、E41はL42及びL43とともに2座の配位子を形成する原子群を表す。kは1〜3の整数を表し、lは0〜2の整数を表すが、k+lは2又は3である。S41、S42はそれぞれ独立に前記一般式(I)で表される基を表す。n、mは0〜4の整数を表し、n+mは1〜4の整数である。複数のS41、S42は同一であっても異なっていてもよい。)
【請求項9】
前記一般式(4)で表される金属錯体が、下記一般式(5)で表されることを特徴とする請求項8に記載の有機電界発光素子材料。
【化5】

(一般式(5)中、M51は元素周期表における8〜11族の金属を表す。R53〜R59、R510はそれぞれ独立に水素原子又は置換基を表す。L52及びL53は、各々炭素原子、窒素原子、酸素原子、又はリン原子を表し、E51はL52及びL53とともに2座の配位子を形成する原子群を表す。kは1〜3の整数を表し、lは0〜2の整数を表すが、k+lは2又は3である。S51、S52はそれぞれ独立に前記一般式(I)で表される基を表す。n、mは0〜4の整数を表し、n+mは1〜4の整数である。複数のS51、S52は同一であっても異なっていてもよい。)
【請求項10】
前記一般式(2)で表される金属錯体が、下記一般式(7)で表されることを特徴とする請求項7に記載の有機電界発光素子。
【化6】

(一般式(7)中、M71は元素周期表における8〜11族の金属を表す。R73〜R76はそれぞれ独立に水素原子又は置換基を表す。A71、A72はそれぞれ独立に窒素原子又は炭素原子を表す。D71〜D73は、各々独立に炭素、窒素、酸素、硫黄、珪素から選択される原子を表す。D71〜D73、A71、及びA72から形成される5員環における原子間の結合は単結合又は二重結合を表す。D71〜D73がさらに置換可能な場合、置換基を有していてもよい。L72及びL73は、各々炭素原子、窒素原子、酸素原子、又はリン原子を表し、E71はL72及びL73とともに2座の配位子を形成する原子群を表す。kは1〜3の整数を表し、lは0〜2の整数を表すが、k+lは2又は3である。S71、S72はそれぞれ独立に前記一般式(I)で表される基を表す。n、mは0〜4の整数を表し、n+mは1〜4の整数である。複数のS71、S72は同一であっても異なっていてもよい。)
【請求項11】
前記一般式(2)で表される金属錯体が、下記一般式(9)で表されることを特徴とする請求項7に記載の有機電界発光素子。
【化7】

(一般式(9)中、M91は元素周期表における8〜11族の金属を表す。R93、R94はそれぞれ独立に水素原子又は置換基を表す。R95は水素原子又は置換基を表す。B91〜B94はそれぞれ独立に窒素原子又はC−R96を表し、R96は水素原子又は置換基を表す。複数のR96は同一でも異なっていてもよい。L92及びL93は、各々炭素原子、窒素原子、酸素原子、又はリン原子を表し、E91はL92及びL93とともに2座の配位子を形成する原子群を表す。kは1〜3の整数を表し、lは0〜2の整数を表すが、k+lは2又は3である。S91、S92はそれぞれ独立に前記一般式(I)で表される基を表す。n、mは0〜4の整数を表し、n+mは1〜4の整数である。複数のS91、S92は同一であっても異なっていてもよい。)
【請求項12】
前記一般式(2)で表される金属錯体が、下記一般式(12)で表されることを特徴とする請求項7に記載の有機電界発光素子。
【化8】

(一般式(12)中、M121は元素周期表における8〜11族の金属を表す。R123〜R125はそれぞれ独立に水素原子又は置換基を表す。B121〜B124はそれぞれ独立に窒素原子又はC−R126を表し、R126は水素原子又は置換基を表す。複数のR126は同一でも異なっていてもよい。L122及びL123は、各々炭素原子、窒素原子、酸素原子、又はリン原子を表し、E121はL122及びL123とともに2座の配位子を形成する原子群を表す。kは1〜3の整数を表し、lは0〜2の整数を表すが、k+lは2又は3である。S121、S122はそれぞれ独立に前記一般式(I)で表される基を表す。n、mは0〜4の整数を表し、n+mは1〜4の整数である。複数のS121、S122は同一であっても異なっていてもよい。)
【請求項13】
前記一般式(1)で表される金属錯体が、下記一般式(13)で表される金属錯体であることを特徴とする請求項6に記載の有機電界発光素子。
【化9】

(一般式(13)中、A131、A132は窒素原子又は炭素原子を表す。Y131、Y132は連結基、又は単結合を表す。L131、L132はPtと結合する原子を有する部分構造を表す。Z131、Z132は芳香族含窒素複素環を表す。X131、X132は酸素原子、硫黄原子、置換あるいは無置換の窒素原子、又は単結合を表す。E131は二価の連結基を表す。S131、S132はそれぞれ独立に前記一般式(I)で表される基を表す。n、mは0〜4の整数を表し、n+mは1〜4の整数である。複数のS131、S132は同一であっても異なっていてもよい。)
【請求項14】
前記一般式(13)で表される金属錯体が、下記一般式(14)で表されることを特徴とする請求項13に記載の有機電界発光素子。
【化10】

(一般式(14)中、A141〜A146はそれぞれ独立に窒素原子又は炭素原子を表す。Z141、Z142はそれぞれ独立に芳香族含窒素複素環を表し、Z143、Z144はそれぞれ独立に芳香族複素環又は芳香族炭化水素環を表す。E141は二価の連結基を表す。S141〜S144はそれぞれ独立に前記一般式(I)で表される基を表す。n、m、k、lは0〜4の整数を表し、n+m+k+lは1〜4の整数である。複数のS141〜S144は同一であっても異なっていてもよい。)
【請求項15】
前記一般式(14)で表される金属錯体が、下記一般式(15)で表されることを特徴とする請求項14に記載の有機電界発光素子。
【化11】

(一般式(15)中、A151〜A154はそれぞれ独立に窒素原子又は炭素原子を表す。R153〜R158はそれぞれ独立に水素原子又は置換基を表す。Z151、Z152はそれぞれ独立に芳香族複素環又は芳香族炭化水素環を表す。E151は二価の連結基を表す。S151〜S154はそれぞれ独立に前記一般式(I)で表される基を表す。n、m、k、lは0〜4の整数を表し、n+m+k+lは1〜4の整数である。複数のS151〜S154は同一であっても異なっていてもよい。)
【請求項16】
前記一般式(14)で表される金属錯体が、下記一般式(18)で表されることを特徴とする請求項14に記載の有機電界発光素子。
【化12】

(一般式(18)中、A181〜A186はそれぞれ独立に窒素原子又は炭素原子を表す。D181〜D184は、各々独立に炭素、窒素、酸素、硫黄、珪素から選択される原子を表す。D181、D182、A181、窒素原子及び炭素原子、ならびにD183、D184、A184、窒素原子及び炭素原子から形成される5員環における原子間の結合は単結合又は二重結合を表す。D181〜D184がさらに置換可能な場合、置換基を有していてもよい。Z181、Z182はそれぞれ独立に芳香族複素環又は芳香族炭化水素環を表す。E181は二価の連結基を表す。S181〜S184はそれぞれ独立に前記一般式(I)で表される基を表す。n、m、k、lは0〜4の整数を表し、n+m+k+lは1〜4の整数である。複数のS181〜S184は同一であっても異なっていてもよい。)
【請求項17】
前記一般式(I)で表される基を有する金属錯体が、下記一般式(A1)〜(A4)で表されるモノアニオン性の2座配位子と原子量40以上の金属を含む燐光性金属錯体であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の有機電界発光素子。
【化13】

(一般式(A1)〜(A4)中、E1a〜E1qはそれぞれ独立に炭素原子又はヘテロ原
子を表す。R1a〜R1iはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を表し、R1a〜R1iの少なくとも1つは一般式(I)で表される基を表す。一般式(A1)〜(A4)で表される骨格はそれぞれ合計で18π電子構造を有する。)
【請求項18】
前記燐光性金属錯体が、下記一般式(A1−3)又は(A3−3)で表されるモノアニオン性の2座配位子と原子量40以上の金属を含むことを特徴とする請求項17に記載の有機電界発光素子。
【化14】





(一般式(A1−3)及び(A3−3)中、E1f〜E1kはそれぞれ独立に炭素原子又はヘテロ原子を表す。R1a〜R1iはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を表し、R1a〜R1iの少なくとも1つは一般式(I)で表される基を表す。一般式(A1−3)及び(A3−3)で表される骨格はそれぞれ合計で18π電子構造を有する。)
【請求項19】
前記燐光性金属錯体が、下記一般式(A9)で表されるイリジウム錯体であることを特徴とする請求項18に記載の有機電界発光素子。
【化15】

(一般式(A9)中、R1a〜R1iはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を表し、R1a〜R1iの少なくとも1つは一般式(I)で表される基を表す。X−Yはモノアニオン性の二座配位子を表す。nは1〜3の整数を表す。)
【請求項20】
前記一般式(I)で表される基を有する金属錯体を、発光層に含有することを特徴とする請求項1〜19のいずれかに記載の有機電界発光素子。
【請求項21】
さらに、カルバゾール骨格又はインドール骨格を含む材料を有機層のいずれかに含有することを特徴とする請求項1〜20のいずれかに記載の有機電界発光素子。
【請求項22】
さらに、カルバゾール骨格又はインドール骨格を含む材料を発光層に含有することを特徴とする請求項1〜21のいずれかに記載の有機電界発光素子。
【請求項23】
請求項1に記載の一般式(I)で表される基を有する金属錯体を含有する組成物。
【請求項24】
請求項1に記載の一般式(I)で表される基を有する金属錯体を含有する発光層。
【請求項25】
請求項1〜22のいずれかに記載の有機電界発光素子を用いた発光装置。
【請求項26】
請求項1〜22のいずれかに記載の有機電界発光素子を用いた表示装置。
【請求項27】
請求項1〜22のいずれかに記載の有機電界発光素子を用いた照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−54695(P2011−54695A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−201150(P2009−201150)
【出願日】平成21年8月31日(2009.8.31)
【特許番号】特許第4551480号(P4551480)
【特許公報発行日】平成22年9月29日(2010.9.29)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】