有機EL照明装置
【課題】外枠が無く、大きなパネルであっても、有機ELパネルに無理な荷重がかからず、輝度むらも生じ難い有機EL照明装置を実現する。
【解決手段】基板31上に第1電極層32、有機発光層33、第2電極層34、封止部材35および電極36が積層されて成る有機ELパネル23において、電極層32,34からの端子37,38を、従来では縁部から引出していたものを、本発明では、その有機ELパネル23を環状に形成し、中央部に開口部39を形成することで、その開口部39内に引出し、その中央部に取付けた支持部材24に設けた駆動回路25に引込む。駆動回路25からは、天井の引掛けシーリングに嵌着する栓刃41,42を立設する。したがって、外枠が無く、縁部まで光る斬新な意匠の有機EL照明装置を実現できるとともに、大きなパネルであっても、無理な荷重がかからず、輝度むらも生じ難くすることができる。
【解決手段】基板31上に第1電極層32、有機発光層33、第2電極層34、封止部材35および電極36が積層されて成る有機ELパネル23において、電極層32,34からの端子37,38を、従来では縁部から引出していたものを、本発明では、その有機ELパネル23を環状に形成し、中央部に開口部39を形成することで、その開口部39内に引出し、その中央部に取付けた支持部材24に設けた駆動回路25に引込む。駆動回路25からは、天井の引掛けシーリングに嵌着する栓刃41,42を立設する。したがって、外枠が無く、縁部まで光る斬新な意匠の有機EL照明装置を実現できるとともに、大きなパネルであっても、無理な荷重がかからず、輝度むらも生じ難くすることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、背面側に電極を有する有機EL(electro luminescence)パネルを備えて成る有機EL照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
少なくとも一方が透光性を有し、対を成す第1および第2の電極層によって少なくとも発光層を含む有機発光層を挟んで成る有機EL層を透光性の基板上に配設し、封止部材が前記基板と協働して前記有機EL層を封止して成る前記有機ELパネルを備えて成る有機EL照明装置は、従来の蛍光灯などに比べて薄型化でき、また平面を略均等に発光させられることから、輝度の向上に伴い、照明用途で注目されている。
【0003】
典型的な従来技術である特許文献1では、図7で示すように、高輝度の平板状の有機ELパネル1の外周が外枠2で保持されて器具本体3が構成され、その器具本体3が、図8で示すように天井または壁面に直付けされ、或いは環状の蛍光灯を備える照明器具と同様に、図9で示すように引掛けシーリング4を使用して、給電線5によって天井から吊下げされ、または図10で示すようにチェーン6などで天井から吊下げされている。
【特許文献1】特開2001−283606号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の従来技術によれば、前記第1および第2の電極層からの端子の引出しは有機ELパネルの周縁部で行われるので、図7や図8で示すように、器具本体3には外枠2が必要になる。また、図9や図10で示すように、器具本体3の中央部で吊下げるにしても、前記外枠2から裏板7を強固にしなければならないという問題がある。
【0005】
また、大型のパネルの場合には、片側支持の場合は無理な荷重がかかり、図11で示すように、有機ELパネル11を、天井などに取付けた取付け板と、2箇所以上の取付け部材12,13で取付けなければならず、器具自体が大型化してしまうという問題がある。また、大型のパネルの場合には、電極の抵抗などで、輝度むら、特に中央部の輝度が低下し易いという問題もある。
【0006】
本発明の目的は、外枠が無く、大きなパネルであっても、有機ELパネルに無理な荷重がかからず、輝度むらも生じ難い有機EL照明装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の有機EL照明装置は、少なくとも一方が透光性を有し、対を成す第1および第2の電極層によって少なくとも発光層を含む有機発光層を挟んで成る有機EL層を透光性の基板上に配設し、封止部材が前記基板と協働して前記有機EL層を封止して成る有機ELパネルを備えて成る有機EL照明装置において、少なくとも前記第1および第2の電極層ならびに有機発光層が面方向の略中央部が開口した環状に形成されるとともに、前記第1および第2の電極層からの端子は前記封止部材で封止された開口部内に引出され、一端が前記基板に固着され、他端が前記開口部を通して背後側に延設され、前記端子を支持する支持部材を含むことを特徴とする。
【0008】
上記の構成によれば、有機ELパネルを備えて成る有機EL照明装置において、第1および第2の電極層からの端子を、従来では縁部から引出していたものを、少なくとも前記第1および第2の電極層ならびに有機発光層を面方向の略中央部が開口した環状に形成することで、封止部材で封止された開口部内に引出すようにする。そして、この端子の支持を、基板の機械的な支持を行う支持部材によって行い、該支持部材が天井や壁面に取付けられることで、前記有機ELパネルの支持が行われるとともに、前記端子へ給電を行うようにする。
【0009】
したがって、端子の引出しを略中央部の開口部に行うことで、外枠が無く、縁部まで光る斬新な意匠の有機EL照明装置を実現することができる。また、略中央部で有機ELパネルを支持することで、大きなパネルであっても、該有機ELパネルには無理な荷重がかからず、輝度むらも生じ難い。
【0010】
また、本発明の有機EL照明装置では、前記取付け部材からは商用交流が供給され、前記開口部内には前記商用交流を用いて前記有機EL層を駆動する駆動回路が内蔵されることを特徴とする。
【0011】
上記の構成によれば、通常、直流が連続または高周波スイッチングされて駆動が行われる有機ELパネルにおいて、前記第1および第2の電極層からの端子の引出しのために略中央部に形成した開口部内に、商用交流を直流に変換し、上述のような駆動電流を作成したり、保護動作を行ったりする駆動回路を設けることで、該有機EL照明装置のために壁面内に別途直流配線を敷設する必要がなく、前記取付け部材しては、従来から天井などに設けられている引掛けシーリングを使用し、該有機EL照明装置をその引掛けシーリングに直付けすることができる。
【0012】
さらにまた、本発明の有機EL照明装置は、前記基板も環状の開口部を有し、前記支持部材がこの開口部から光の放射面側に延設され、かつ前記取付け部材と同様の端子を有することで、他の有機EL照明装置を連結可能であることを特徴とする。
【0013】
上記の構成によれば、他の有機EL照明装置を樹状(連結される有機EL照明装置の径が小さくなってゆくとき)や塔状(連結される有機EL照明装置の径が略等しいとき)に連結してゆくことが可能になり、従来の平面的な照明から、立体的な照明まで実現することができる。
【0014】
また、本発明の有機EL照明装置では、前記基板は面方向にも光が伝播する導光部材から成り、該基板における前記開口部の中心には、その面方向に伝播した光を前方に放射する凹所が形成されることを特徴とする。
【0015】
上記の構成によれば、前記開口部の輝度低下を抑え、中央部から縁部まで、むらが少なく発光する有機EL照明装置を実現することができる。
【0016】
さらにまた、本発明の有機EL照明装置は、前記開口部には別途発光素子が設けられることを特徴とする。
【0017】
上記の構成によれば、前記開口部に、LEDやランプなどの他の発光素子を別途設けることで、該開口部の輝度低下を抑え、中央部から縁部まで、むらが少なく発光する有機EL照明装置を実現することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明の有機EL照明装置は、以上のように、少なくとも一方が透光性を有し、対を成す第1および第2の電極層によって少なくとも発光層を含む有機発光層を挟んで成る有機EL層を透光性の基板上に配設し、封止部材が前記基板と協働して前記有機EL層を封止して成る有機ELパネルを備えて成る有機EL照明装置において、第1および第2の電極層からの端子を、従来では縁部から引出していたものを、少なくとも前記第1および第2の電極層ならびに有機発光層を面方向の略中央部が開口した環状に形成することで、封止部材で封止された開口部内に引出すようにする。そして、この端子の支持を、基板の機械的な支持を行う支持部材によって行い、該支持部材が壁面に取付けられた取付け部材に嵌着することで、前記有機EL照明パネルの支持が行われるとともに、前記端子へ給電を行うようにする。
【0019】
それゆえ、端子の引出しを略中央部の開口部に行うことで、外枠が無く、縁部まで光る斬新な意匠の有機EL照明装置を実現することができる。また、略中央部で有機ELパネルを支持することで、大きなパネルであっても、該有機ELパネルには無理な荷重がかからず、輝度むらも生じ難い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
[実施の形態1]
図1は本発明の実施の第1の形態に係る有機EL照明装置21の使用方法を説明するための図であり、図2はその有機EL照明装置21の内部構造を示す断面図であり、図3はその有機EL照明装置21を天井22に取付けた状態を示す断面図である。この有機EL照明装置21は、環状に形成される有機ELパネル23の中央部を支持部材24が支持し、その支持部材24内に駆動回路25が内蔵されて構成されており、作業者26が前記支持部材24を把持し、天井22に設置されている引掛けシーリング27に嵌着することで機械的に取付けられるとともに、給電が行われる。
【0021】
有機ELパネル23は、前記環状の基板31と、基板31の一方面上に積層された第1電極層32と、第1電極層32上に積層された有機発光層33と、有機発光層33上に積層された第2電極層34と、前記の各層33,34を気密に封止する封止部材35と、前記封止部材35上を覆い、周縁部で第2電極層34と電気的に接続される電極36と、前記第1電極層32および電極36から引出される端子37,38とを備えて構成される。前記有機発光層33を第1電極層32および第2電極層34で挟んで、有機EL層が形成される。
【0022】
基板31は、ガラス等から成り、有機発光層33で発生する光に対して透光性を有し、第1電極層32は、ITO(Indium Tin Oxide)から成り、同様に有機発光層33で発生する光に対して透光性を有する。この第1電極層32は前記電極36から端子38に接続されて陽極となり、第2電極層34は端子37に接続されて陰極となる。第2電極層34は、導電性の薄膜から成り、第1電極層32と同様に有機発光層33で発生する光に対して透光性を有する材料から形成されてもよいが、光取出し効率を高めるために、アルミニウム(Al)、アルミリチウム(Al:Li)またはマグネシウム銀(Mg:Ag)等の金属や合金などの光を反射する材料から形成されてもよい。この第2電極層34の一部が封止部材35から露出して、前記基板31に形成された開口部39の内周面に延設され、前記端子37となって前記駆動回路35に引込まれる。前記電極36は、アルミ板が型抜きされて形成され、裏側筐体としての機能を有し、外周側36aが前記各層33,34,35を内部に収納するために曲折されて、その端面が前記第1電極層32の外周面と溶接され、中央部には前記開口部39が形成され、その開口部39に臨む一部分が垂下し、前記端子38となって前記駆動回路25に引込まれる。
【0023】
この有機ELパネル23における第1電極層32および第2電極層34のパターン形状は任意であり、基板31に対応した広幅の単一のリング状に形成されてもよく、狭幅の複数のリングに分割されていてもよく、或いは中心から放射状に延びるように形成されていてもよい。また、端子37,38の取出し形状も任意であり、前記第1電極層32および第2電極層34のパターン形状に対応して、複数の端子が任意の位置から引出されてもよい。
【0024】
前記有機発光層33は、蛍光物質の有機材料または蛍光物質を含む有機材料から成る発光層を少なくとも含んで構成され、必要に応じて、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層および電子注入層等を備える。より具体的には、第1電極層32および第2電極層34も記載すると、たとえば以下の層構造である。
(1)(第1電極層32;陽極)/発光層/(第2電極層34;陰極)
(2)(第1電極層32;陽極)/正孔輸送層/発光層/(第2電極層34;陰極)
(3)(第1電極層32;陽極)/発光層/電子輸送層/(第2電極層34;陰極)
(4)(第1電極層32;陽極)/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/(第2電極層34;陰極)
(5)(第1電極層32;陽極)/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/(第2電極層34;陰極)
【0025】
前記駆動回路25は、引掛けシーリング27から供給される商用交流を、24Vの直流または高周波スイッチングされた直流に変換して、前記端子37,38から第1電極層32および第2電極層34に与え、また保護動作を行ったりする。このため、前記商用交流を整流・平滑化する回路や、スイッチングする回路などを備えており、また前記第1電極層32や第2電極層34が複数に分割されていたり、スイッチングの周波数やデューティが変更可能であるなどして、調光可能である場合には、リモコン受光部などが設けられていてもよい。
【0026】
前記駆動回路25からは、支持部材24を通して、一対の栓刃41,42が立設されている。これらの栓刃41,42は、支持部材24が引掛けシーリング27に嵌着することで、引掛けシーリング27側の受け刃43,44と接触し、該受け刃43,44に接続されている給電線45,46から給電が可能になるとともに、機械的な支持も行われる。引掛けシーリング27は、吊下げ式の照明器具などをワンタッチで機械的に支持するとともに、給電を可能とする汎用のもので、木ねじ47,48などによって天井22にねじ止め固定されている。
【0027】
このように本実施の形態の有機EL照明装置21では、有機ELパネル23の第1および第2の電極層32,34からの端子37,38を、従来では縁部から引出していたものを、基板31、第1および第2の電極層32,34ならびに有機発光層33を面方向の中央部が開口した環状に形成し、封止部材35で各層から封止された開口部39内に引出すようにするとともに、端子37,38の支持を、基板31の機械的な支持を行う支持部材24によって行い、該支持部材24が壁面に取付けられた引掛けシーリング27に嵌着することで、前記有機ELパネル23の支持が行われるとともに、前記端子37,38へ給電を行うように構成するので、外枠が無く、縁部まで光る斬新な意匠の有機EL照明装置を実現することができるとともに、大きなパネルであっても、有機ELパネル23には無理な荷重がかからず、輝度むらも生じ難くすることができる。
【0028】
また、前記引掛けシーリング27からは商用交流が供給され、前記開口部39内に前記商用交流から前記有機EL層33の駆動電流を作成したり、保護動作を行ったりする駆動回路25を内蔵することで、該有機EL照明装置21のために壁面内に別途直流配線を敷設する必要がなく、従来から天井などに設けられている引掛けシーリング27をそのまま使用し、該有機EL照明装置21をその引掛けシーリング27に直付けすることができる。
【0029】
[実施の形態2]
図4は、本発明の実施の第2の形態に係る有機EL照明装置51a,51b,51cを天井22に取付けた状態を示す側面図である。これらの有機EL照明装置51a,51b,51cは、上述の有機EL照明装置21に類似している。注目すべきは、本実施の形態では、複数(図4の例では3つ)の有機EL照明装置51a,51b,51cが積層されることである。各有機EL照明装置51a,51b,51cは、有機ELパネル53a,53b,53cに、支持部材54a,54b,54cを備えて構成される。
【0030】
このため、少なくとも下層(天井22)側となる支持部材54a,54bは、開口部39から光の放射面側に延設されており、その部分に前記引掛けシーリング27の受け刃43,44と同様の受け刃43a,44a;43b,44bを有し、最下層の有機ELパネル53aの栓刃41a,42aが前記引掛けシーリング27の受け刃43,44と接触するとともに、上層側の有機ELパネル53b,53cの栓刃41b,42b;41c,42cが下層側の有機ELパネル53a,53bの前記受け刃43a,44a;43b,44bとそれぞれ接触することで、連結状態で、機械的な支持および給電が可能となっている。
【0031】
この場合、前記駆動回路25は、最下層の支持部材54aのみに設けられ、受け刃43a,44a;43b,44bおよび栓刃41b,42b;41c,42cを通して直流電流が供給されてもよく、或いは各層の支持部材54a,54b,54cに設けられ、受け刃43a,44a;43b,44bおよび栓刃41b,42b;41c,42cには商用交流が供給されるようにしてもよい。
【0032】
この図4の例では、各有機EL照明装置51a,51b,51cは、積層状態で、径が徐々に小さくなる樹状に形成されているけれども、径が略等しい塔状に形成されてもよい。このように構成することで、有機ELパネルによる従来の平面的な照明から、立体的な照明まで実現することができる。
【0033】
[実施の形態3]
図5は、本発明の実施の第3の形態に係る有機EL照明装置61の構造を示す断面図である。この有機EL照明装置61は、前述の有機EL照明装置21に類似し、対応する部分には同一の参照符号を付して示し、その説明を省略する。注目すべきは、本実施の形態では、基板71には前記開口部39が形成されておらず、支持部材74は背後側にのみ延びて形成され、残余の前記第1電極層32、有機発光層33、第2電極層34、封止部材35および電極36には前記開口部39が形成され、その開口部39内には、LEDやランプなどの他の発光素子62が別途設けられることである。
【0034】
このように構成することで、開口部39の輝度低下を抑え、中央部から縁部まで、むらが少なく発光する有機EL照明装置を実現することができる。
【0035】
[実施の形態4]
図6は、本発明の実施の第4の形態に係る有機EL照明装置81の構造を示す断面図である。この有機EL照明装置81は、前述の有機EL照明装置21,61に類似し、対応する部分には同一の参照符号を付して示し、その説明を省略する。注目すべきは、本実施の形態では、基板91は面方向にも光が伝播する導光部材から成り、該基板91における前記開口部39の中心には、その面方向に伝播した光を前方に放射する凹所95が形成されていることである。
【0036】
このように構成してもまた、前記開口部39の輝度低下を抑え、中央部から縁部まで、むらが少なく発光する有機EL照明装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の実施の第1の形態に係る有機EL照明装置の使用方法を説明するための図である。
【図2】前記有機EL照明装置の内部構造を示す断面図である。
【図3】前記有機EL照明装置を天井に取付けた状態を示す断面図である。
【図4】本発明の実施の第2の形態に係る有機EL照明装置を天井に取付けた状態を示す側面図である。
【図5】本発明の実施の第3の形態に係る有機EL照明装置の構造を示す断面図である。
【図6】本発明の実施の第4の形態に係る有機EL照明装置の構造を示す断面図である。
【図7】典型的な従来技術の有機EL照明装置の一部分を切り欠いて示す斜視図である。
【図8】図7で示す有機EL照明装置を天井に取付けた状態を示す斜視図である。
【図9】他の従来技術の有機EL照明装置を天井に取付けた状態を示す断面図である。
【図10】図9の斜視図である。
【図11】さらに他の従来技術の有機EL照明装置を天井に取付けた状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0038】
21;51a,51b,51c;61;81 有機EL照明装置
22 天井
23;53a,53b,53c 有機ELパネル
24;54a,54b,54c;74 支持部材
25 駆動回路
26 作業者
27 引掛けシーリング
31,71,91 基板
32 第1電極層
33 有機発光層
34 第2電極層
35 封止部材
36 電極
37,38 端子
39 開口部
41,42;41b,42b;41c,42c 栓刃
43,44;43a,44a;43b,44b 受け刃
45,46 給電線
47,48 木ねじ
62 他の発光素子
95 凹所
【技術分野】
【0001】
本発明は、背面側に電極を有する有機EL(electro luminescence)パネルを備えて成る有機EL照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
少なくとも一方が透光性を有し、対を成す第1および第2の電極層によって少なくとも発光層を含む有機発光層を挟んで成る有機EL層を透光性の基板上に配設し、封止部材が前記基板と協働して前記有機EL層を封止して成る前記有機ELパネルを備えて成る有機EL照明装置は、従来の蛍光灯などに比べて薄型化でき、また平面を略均等に発光させられることから、輝度の向上に伴い、照明用途で注目されている。
【0003】
典型的な従来技術である特許文献1では、図7で示すように、高輝度の平板状の有機ELパネル1の外周が外枠2で保持されて器具本体3が構成され、その器具本体3が、図8で示すように天井または壁面に直付けされ、或いは環状の蛍光灯を備える照明器具と同様に、図9で示すように引掛けシーリング4を使用して、給電線5によって天井から吊下げされ、または図10で示すようにチェーン6などで天井から吊下げされている。
【特許文献1】特開2001−283606号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の従来技術によれば、前記第1および第2の電極層からの端子の引出しは有機ELパネルの周縁部で行われるので、図7や図8で示すように、器具本体3には外枠2が必要になる。また、図9や図10で示すように、器具本体3の中央部で吊下げるにしても、前記外枠2から裏板7を強固にしなければならないという問題がある。
【0005】
また、大型のパネルの場合には、片側支持の場合は無理な荷重がかかり、図11で示すように、有機ELパネル11を、天井などに取付けた取付け板と、2箇所以上の取付け部材12,13で取付けなければならず、器具自体が大型化してしまうという問題がある。また、大型のパネルの場合には、電極の抵抗などで、輝度むら、特に中央部の輝度が低下し易いという問題もある。
【0006】
本発明の目的は、外枠が無く、大きなパネルであっても、有機ELパネルに無理な荷重がかからず、輝度むらも生じ難い有機EL照明装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の有機EL照明装置は、少なくとも一方が透光性を有し、対を成す第1および第2の電極層によって少なくとも発光層を含む有機発光層を挟んで成る有機EL層を透光性の基板上に配設し、封止部材が前記基板と協働して前記有機EL層を封止して成る有機ELパネルを備えて成る有機EL照明装置において、少なくとも前記第1および第2の電極層ならびに有機発光層が面方向の略中央部が開口した環状に形成されるとともに、前記第1および第2の電極層からの端子は前記封止部材で封止された開口部内に引出され、一端が前記基板に固着され、他端が前記開口部を通して背後側に延設され、前記端子を支持する支持部材を含むことを特徴とする。
【0008】
上記の構成によれば、有機ELパネルを備えて成る有機EL照明装置において、第1および第2の電極層からの端子を、従来では縁部から引出していたものを、少なくとも前記第1および第2の電極層ならびに有機発光層を面方向の略中央部が開口した環状に形成することで、封止部材で封止された開口部内に引出すようにする。そして、この端子の支持を、基板の機械的な支持を行う支持部材によって行い、該支持部材が天井や壁面に取付けられることで、前記有機ELパネルの支持が行われるとともに、前記端子へ給電を行うようにする。
【0009】
したがって、端子の引出しを略中央部の開口部に行うことで、外枠が無く、縁部まで光る斬新な意匠の有機EL照明装置を実現することができる。また、略中央部で有機ELパネルを支持することで、大きなパネルであっても、該有機ELパネルには無理な荷重がかからず、輝度むらも生じ難い。
【0010】
また、本発明の有機EL照明装置では、前記取付け部材からは商用交流が供給され、前記開口部内には前記商用交流を用いて前記有機EL層を駆動する駆動回路が内蔵されることを特徴とする。
【0011】
上記の構成によれば、通常、直流が連続または高周波スイッチングされて駆動が行われる有機ELパネルにおいて、前記第1および第2の電極層からの端子の引出しのために略中央部に形成した開口部内に、商用交流を直流に変換し、上述のような駆動電流を作成したり、保護動作を行ったりする駆動回路を設けることで、該有機EL照明装置のために壁面内に別途直流配線を敷設する必要がなく、前記取付け部材しては、従来から天井などに設けられている引掛けシーリングを使用し、該有機EL照明装置をその引掛けシーリングに直付けすることができる。
【0012】
さらにまた、本発明の有機EL照明装置は、前記基板も環状の開口部を有し、前記支持部材がこの開口部から光の放射面側に延設され、かつ前記取付け部材と同様の端子を有することで、他の有機EL照明装置を連結可能であることを特徴とする。
【0013】
上記の構成によれば、他の有機EL照明装置を樹状(連結される有機EL照明装置の径が小さくなってゆくとき)や塔状(連結される有機EL照明装置の径が略等しいとき)に連結してゆくことが可能になり、従来の平面的な照明から、立体的な照明まで実現することができる。
【0014】
また、本発明の有機EL照明装置では、前記基板は面方向にも光が伝播する導光部材から成り、該基板における前記開口部の中心には、その面方向に伝播した光を前方に放射する凹所が形成されることを特徴とする。
【0015】
上記の構成によれば、前記開口部の輝度低下を抑え、中央部から縁部まで、むらが少なく発光する有機EL照明装置を実現することができる。
【0016】
さらにまた、本発明の有機EL照明装置は、前記開口部には別途発光素子が設けられることを特徴とする。
【0017】
上記の構成によれば、前記開口部に、LEDやランプなどの他の発光素子を別途設けることで、該開口部の輝度低下を抑え、中央部から縁部まで、むらが少なく発光する有機EL照明装置を実現することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明の有機EL照明装置は、以上のように、少なくとも一方が透光性を有し、対を成す第1および第2の電極層によって少なくとも発光層を含む有機発光層を挟んで成る有機EL層を透光性の基板上に配設し、封止部材が前記基板と協働して前記有機EL層を封止して成る有機ELパネルを備えて成る有機EL照明装置において、第1および第2の電極層からの端子を、従来では縁部から引出していたものを、少なくとも前記第1および第2の電極層ならびに有機発光層を面方向の略中央部が開口した環状に形成することで、封止部材で封止された開口部内に引出すようにする。そして、この端子の支持を、基板の機械的な支持を行う支持部材によって行い、該支持部材が壁面に取付けられた取付け部材に嵌着することで、前記有機EL照明パネルの支持が行われるとともに、前記端子へ給電を行うようにする。
【0019】
それゆえ、端子の引出しを略中央部の開口部に行うことで、外枠が無く、縁部まで光る斬新な意匠の有機EL照明装置を実現することができる。また、略中央部で有機ELパネルを支持することで、大きなパネルであっても、該有機ELパネルには無理な荷重がかからず、輝度むらも生じ難い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
[実施の形態1]
図1は本発明の実施の第1の形態に係る有機EL照明装置21の使用方法を説明するための図であり、図2はその有機EL照明装置21の内部構造を示す断面図であり、図3はその有機EL照明装置21を天井22に取付けた状態を示す断面図である。この有機EL照明装置21は、環状に形成される有機ELパネル23の中央部を支持部材24が支持し、その支持部材24内に駆動回路25が内蔵されて構成されており、作業者26が前記支持部材24を把持し、天井22に設置されている引掛けシーリング27に嵌着することで機械的に取付けられるとともに、給電が行われる。
【0021】
有機ELパネル23は、前記環状の基板31と、基板31の一方面上に積層された第1電極層32と、第1電極層32上に積層された有機発光層33と、有機発光層33上に積層された第2電極層34と、前記の各層33,34を気密に封止する封止部材35と、前記封止部材35上を覆い、周縁部で第2電極層34と電気的に接続される電極36と、前記第1電極層32および電極36から引出される端子37,38とを備えて構成される。前記有機発光層33を第1電極層32および第2電極層34で挟んで、有機EL層が形成される。
【0022】
基板31は、ガラス等から成り、有機発光層33で発生する光に対して透光性を有し、第1電極層32は、ITO(Indium Tin Oxide)から成り、同様に有機発光層33で発生する光に対して透光性を有する。この第1電極層32は前記電極36から端子38に接続されて陽極となり、第2電極層34は端子37に接続されて陰極となる。第2電極層34は、導電性の薄膜から成り、第1電極層32と同様に有機発光層33で発生する光に対して透光性を有する材料から形成されてもよいが、光取出し効率を高めるために、アルミニウム(Al)、アルミリチウム(Al:Li)またはマグネシウム銀(Mg:Ag)等の金属や合金などの光を反射する材料から形成されてもよい。この第2電極層34の一部が封止部材35から露出して、前記基板31に形成された開口部39の内周面に延設され、前記端子37となって前記駆動回路35に引込まれる。前記電極36は、アルミ板が型抜きされて形成され、裏側筐体としての機能を有し、外周側36aが前記各層33,34,35を内部に収納するために曲折されて、その端面が前記第1電極層32の外周面と溶接され、中央部には前記開口部39が形成され、その開口部39に臨む一部分が垂下し、前記端子38となって前記駆動回路25に引込まれる。
【0023】
この有機ELパネル23における第1電極層32および第2電極層34のパターン形状は任意であり、基板31に対応した広幅の単一のリング状に形成されてもよく、狭幅の複数のリングに分割されていてもよく、或いは中心から放射状に延びるように形成されていてもよい。また、端子37,38の取出し形状も任意であり、前記第1電極層32および第2電極層34のパターン形状に対応して、複数の端子が任意の位置から引出されてもよい。
【0024】
前記有機発光層33は、蛍光物質の有機材料または蛍光物質を含む有機材料から成る発光層を少なくとも含んで構成され、必要に応じて、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層および電子注入層等を備える。より具体的には、第1電極層32および第2電極層34も記載すると、たとえば以下の層構造である。
(1)(第1電極層32;陽極)/発光層/(第2電極層34;陰極)
(2)(第1電極層32;陽極)/正孔輸送層/発光層/(第2電極層34;陰極)
(3)(第1電極層32;陽極)/発光層/電子輸送層/(第2電極層34;陰極)
(4)(第1電極層32;陽極)/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/(第2電極層34;陰極)
(5)(第1電極層32;陽極)/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/(第2電極層34;陰極)
【0025】
前記駆動回路25は、引掛けシーリング27から供給される商用交流を、24Vの直流または高周波スイッチングされた直流に変換して、前記端子37,38から第1電極層32および第2電極層34に与え、また保護動作を行ったりする。このため、前記商用交流を整流・平滑化する回路や、スイッチングする回路などを備えており、また前記第1電極層32や第2電極層34が複数に分割されていたり、スイッチングの周波数やデューティが変更可能であるなどして、調光可能である場合には、リモコン受光部などが設けられていてもよい。
【0026】
前記駆動回路25からは、支持部材24を通して、一対の栓刃41,42が立設されている。これらの栓刃41,42は、支持部材24が引掛けシーリング27に嵌着することで、引掛けシーリング27側の受け刃43,44と接触し、該受け刃43,44に接続されている給電線45,46から給電が可能になるとともに、機械的な支持も行われる。引掛けシーリング27は、吊下げ式の照明器具などをワンタッチで機械的に支持するとともに、給電を可能とする汎用のもので、木ねじ47,48などによって天井22にねじ止め固定されている。
【0027】
このように本実施の形態の有機EL照明装置21では、有機ELパネル23の第1および第2の電極層32,34からの端子37,38を、従来では縁部から引出していたものを、基板31、第1および第2の電極層32,34ならびに有機発光層33を面方向の中央部が開口した環状に形成し、封止部材35で各層から封止された開口部39内に引出すようにするとともに、端子37,38の支持を、基板31の機械的な支持を行う支持部材24によって行い、該支持部材24が壁面に取付けられた引掛けシーリング27に嵌着することで、前記有機ELパネル23の支持が行われるとともに、前記端子37,38へ給電を行うように構成するので、外枠が無く、縁部まで光る斬新な意匠の有機EL照明装置を実現することができるとともに、大きなパネルであっても、有機ELパネル23には無理な荷重がかからず、輝度むらも生じ難くすることができる。
【0028】
また、前記引掛けシーリング27からは商用交流が供給され、前記開口部39内に前記商用交流から前記有機EL層33の駆動電流を作成したり、保護動作を行ったりする駆動回路25を内蔵することで、該有機EL照明装置21のために壁面内に別途直流配線を敷設する必要がなく、従来から天井などに設けられている引掛けシーリング27をそのまま使用し、該有機EL照明装置21をその引掛けシーリング27に直付けすることができる。
【0029】
[実施の形態2]
図4は、本発明の実施の第2の形態に係る有機EL照明装置51a,51b,51cを天井22に取付けた状態を示す側面図である。これらの有機EL照明装置51a,51b,51cは、上述の有機EL照明装置21に類似している。注目すべきは、本実施の形態では、複数(図4の例では3つ)の有機EL照明装置51a,51b,51cが積層されることである。各有機EL照明装置51a,51b,51cは、有機ELパネル53a,53b,53cに、支持部材54a,54b,54cを備えて構成される。
【0030】
このため、少なくとも下層(天井22)側となる支持部材54a,54bは、開口部39から光の放射面側に延設されており、その部分に前記引掛けシーリング27の受け刃43,44と同様の受け刃43a,44a;43b,44bを有し、最下層の有機ELパネル53aの栓刃41a,42aが前記引掛けシーリング27の受け刃43,44と接触するとともに、上層側の有機ELパネル53b,53cの栓刃41b,42b;41c,42cが下層側の有機ELパネル53a,53bの前記受け刃43a,44a;43b,44bとそれぞれ接触することで、連結状態で、機械的な支持および給電が可能となっている。
【0031】
この場合、前記駆動回路25は、最下層の支持部材54aのみに設けられ、受け刃43a,44a;43b,44bおよび栓刃41b,42b;41c,42cを通して直流電流が供給されてもよく、或いは各層の支持部材54a,54b,54cに設けられ、受け刃43a,44a;43b,44bおよび栓刃41b,42b;41c,42cには商用交流が供給されるようにしてもよい。
【0032】
この図4の例では、各有機EL照明装置51a,51b,51cは、積層状態で、径が徐々に小さくなる樹状に形成されているけれども、径が略等しい塔状に形成されてもよい。このように構成することで、有機ELパネルによる従来の平面的な照明から、立体的な照明まで実現することができる。
【0033】
[実施の形態3]
図5は、本発明の実施の第3の形態に係る有機EL照明装置61の構造を示す断面図である。この有機EL照明装置61は、前述の有機EL照明装置21に類似し、対応する部分には同一の参照符号を付して示し、その説明を省略する。注目すべきは、本実施の形態では、基板71には前記開口部39が形成されておらず、支持部材74は背後側にのみ延びて形成され、残余の前記第1電極層32、有機発光層33、第2電極層34、封止部材35および電極36には前記開口部39が形成され、その開口部39内には、LEDやランプなどの他の発光素子62が別途設けられることである。
【0034】
このように構成することで、開口部39の輝度低下を抑え、中央部から縁部まで、むらが少なく発光する有機EL照明装置を実現することができる。
【0035】
[実施の形態4]
図6は、本発明の実施の第4の形態に係る有機EL照明装置81の構造を示す断面図である。この有機EL照明装置81は、前述の有機EL照明装置21,61に類似し、対応する部分には同一の参照符号を付して示し、その説明を省略する。注目すべきは、本実施の形態では、基板91は面方向にも光が伝播する導光部材から成り、該基板91における前記開口部39の中心には、その面方向に伝播した光を前方に放射する凹所95が形成されていることである。
【0036】
このように構成してもまた、前記開口部39の輝度低下を抑え、中央部から縁部まで、むらが少なく発光する有機EL照明装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の実施の第1の形態に係る有機EL照明装置の使用方法を説明するための図である。
【図2】前記有機EL照明装置の内部構造を示す断面図である。
【図3】前記有機EL照明装置を天井に取付けた状態を示す断面図である。
【図4】本発明の実施の第2の形態に係る有機EL照明装置を天井に取付けた状態を示す側面図である。
【図5】本発明の実施の第3の形態に係る有機EL照明装置の構造を示す断面図である。
【図6】本発明の実施の第4の形態に係る有機EL照明装置の構造を示す断面図である。
【図7】典型的な従来技術の有機EL照明装置の一部分を切り欠いて示す斜視図である。
【図8】図7で示す有機EL照明装置を天井に取付けた状態を示す斜視図である。
【図9】他の従来技術の有機EL照明装置を天井に取付けた状態を示す断面図である。
【図10】図9の斜視図である。
【図11】さらに他の従来技術の有機EL照明装置を天井に取付けた状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0038】
21;51a,51b,51c;61;81 有機EL照明装置
22 天井
23;53a,53b,53c 有機ELパネル
24;54a,54b,54c;74 支持部材
25 駆動回路
26 作業者
27 引掛けシーリング
31,71,91 基板
32 第1電極層
33 有機発光層
34 第2電極層
35 封止部材
36 電極
37,38 端子
39 開口部
41,42;41b,42b;41c,42c 栓刃
43,44;43a,44a;43b,44b 受け刃
45,46 給電線
47,48 木ねじ
62 他の発光素子
95 凹所
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一方が透光性を有し、対を成す第1および第2の電極層によって少なくとも発光層を含む有機発光層を挟んで成る有機EL層を透光性の基板上に配設し、封止部材が前記基板と協働して前記有機EL層を封止して成る有機ELパネルを備えて成る有機EL照明装置において、
少なくとも前記第1および第2の電極層ならびに有機発光層が面方向の略中央部が開口した環状に形成されるとともに、前記第1および第2の電極層からの端子は前記封止部材で封止された開口部内に引出され、
一端が前記基板に固着され、他端が前記開口部を通して背後側に延設され、前記端子を支持する支持部材を含むことを特徴とする有機EL照明装置。
【請求項2】
前記取付け部材からは商用交流が供給され、前記開口部内には前記商用交流を用いて前記有機EL層を駆動する駆動回路が内蔵されることを特徴とする請求項1記載の有機EL照明装置。
【請求項3】
前記基板も環状の開口部を有し、前記支持部材がこの開口部から光の放射面側に延設され、かつ前記取付け部材と同様の端子を有することで、他の有機EL照明装置を連結可能であることを特徴とする請求項1記載の有機EL照明装置。
【請求項4】
前記基板は面方向にも光が伝播する導光部材から成り、該基板における前記開口部の中心には、その面方向に伝播した光を前方に放射する凹所が形成されることを特徴とする請求項1または2記載の有機EL照明装置。
【請求項5】
前記開口部には別途発光素子が設けられることを特徴とする請求項1または2記載の有機EL照明装置。
【請求項1】
少なくとも一方が透光性を有し、対を成す第1および第2の電極層によって少なくとも発光層を含む有機発光層を挟んで成る有機EL層を透光性の基板上に配設し、封止部材が前記基板と協働して前記有機EL層を封止して成る有機ELパネルを備えて成る有機EL照明装置において、
少なくとも前記第1および第2の電極層ならびに有機発光層が面方向の略中央部が開口した環状に形成されるとともに、前記第1および第2の電極層からの端子は前記封止部材で封止された開口部内に引出され、
一端が前記基板に固着され、他端が前記開口部を通して背後側に延設され、前記端子を支持する支持部材を含むことを特徴とする有機EL照明装置。
【請求項2】
前記取付け部材からは商用交流が供給され、前記開口部内には前記商用交流を用いて前記有機EL層を駆動する駆動回路が内蔵されることを特徴とする請求項1記載の有機EL照明装置。
【請求項3】
前記基板も環状の開口部を有し、前記支持部材がこの開口部から光の放射面側に延設され、かつ前記取付け部材と同様の端子を有することで、他の有機EL照明装置を連結可能であることを特徴とする請求項1記載の有機EL照明装置。
【請求項4】
前記基板は面方向にも光が伝播する導光部材から成り、該基板における前記開口部の中心には、その面方向に伝播した光を前方に放射する凹所が形成されることを特徴とする請求項1または2記載の有機EL照明装置。
【請求項5】
前記開口部には別途発光素子が設けられることを特徴とする請求項1または2記載の有機EL照明装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2007−173424(P2007−173424A)
【公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−367460(P2005−367460)
【出願日】平成17年12月21日(2005.12.21)
【出願人】(000005832)松下電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年12月21日(2005.12.21)
【出願人】(000005832)松下電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】
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