説明

有機EL装置

【課題】画素シュリンク及びダークスポットの発生を低減する。
【解決手段】エッジカバー47は、平坦化層41の表面に接しており、凹部62に有機EL層50が形成される前に、平坦化層41と共にベーク処理される。エッジカバー47は、平坦化層41と共にベーク処理された際に平坦化層41から発生するガスと同種のガスを発生する材料で形成されている。エッジカバー47が平坦化層41と接しているため、平坦化層41で発生した水分及びその他の生成物を含むガスが、エッジカバー47を介して平坦化層41及びエッジカバー47の外部に逃がされる。したがって、平坦化層41及びエッジカバー47を熱処理した後に凹部62に形成される有機EL層50において、画素シュリンクの低減でき、且つダークスポットの発生を低減できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば画像表示装置に応用される有機EL装置の技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の有機EL装置の一例である画像表示装置では、基板上の画素部毎に設けられた凹部に有機EL層が形成されており、この有機EL層を発光させることによって画像を表示することが多い。凹部は、基板上に形成された隔壁部によって規定されており、有機EL層は、インクジェット法又は蒸着法等の成膜方法を用いて凹部毎に互いに分離された膜として、或いは凹部及び隔壁部の表面に沿って連続した膜として形成される。隔壁部は、例えばノボラック樹脂で形成される場合がある(例えば特許文献1参照。)。
【0003】
有機EL層に駆動電流を流すTFT等の駆動素子又は有機EL層から出射された白色光に含まれる赤色光、緑色光及び青色光の夫々を透過させるカラーフィルタは、例えば基板上に形成された平坦化層に埋め込まれている。平坦化層及び平坦化層上に形成された隔壁部が互いに異なる材料で形成されている場合、例えば平坦化層がアクリル樹脂で形成され、隔壁部がノボラック樹脂で形成されている場合、平坦化層をベークする際に発生するガスが隔壁部を介して十分に抜け切らず、ガスが平坦化層或いは隔壁部に残留する場合がある。平坦化層又は隔壁部に残留したガスは、凹部に形成された有機EL層の膜質を低下させることによってダークスポットを生じさせたり、画素シュリンクを生じさせたりする。ここで、“ダークスポット”とは、発光しない有機EL層によって画素領域内で生じた表示欠陥であり、“画素シュリンク”とは、有機EL層の発光面積が収縮することによって画素領域における発光面積が低下する表示欠陥である。
【0004】
このような欠陥を低減するために、有機EL装置では平坦化層の上層側に移動してくるガスを低減する保護層(パッシベーション層)を平坦化層の表面に形成する場合がある。
【0005】
【特許文献1】特開2005−216625号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、平坦化層をベークする際に生じたガスが平坦化層の上層側に移動することを抑制するためには、例えば保護層の膜厚を1μm程度まで厚くしなければならず、有機EL装置を製造する際に要する製造コストの増大、及び製造効率の低下を招く製造プロセス上の問題点があった。
【0007】
加えて、保護層の膜厚を厚くした場合、保護層を貫通するようにコンタクトホールを形成し、このコンタクトホールを介して、例えば保護層の上層側に形成された陽極と平坦化層に埋め込まれたTFT等の駆動素子を電気的に接続することが困難となる設計上の問題点もある。例えば、保護層を厚くした場合、製造時における陽極及びTFTの電気的な接続し、且つTFTと陽極との電気的な接続を長期間に亘って維持することは困難となり、画素領域においてダークスポットの個数を増大させてしまう。したがって、有機EL装置の表示性能及び信頼性を高めるためには、画素シュリンク及びダークスポットを一挙に低減する技術が重要となる。
【0008】
よって本発明は上記問題点等に鑑みてなされたものであり、例えば画素シュリンク及びダークスポット等の不具合が低減された有機EL装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る有機EL装置は上記課題を解決するために、基板と、該基板上に形成された平坦化層と、前記平坦化層の表面に接し、前記基板上の画素領域を構成する複数の画素部の各々内に設けられた凹部を規定しており、前記平坦化層と共に熱処理された際に前記平坦化層から発生するガスと同種のガスを発生する隔壁部と、前記凹部に形成された有機EL層とを備える。
【0010】
本発明に係る有機EL装置によれば、平坦化層は例えばアクリル樹脂等の高分子材料で形成されており、その表面は平坦な面である。
【0011】
隔壁部は、平坦化層の表面に接しており、凹部に有機EL層が形成される前に、平坦化層と共に、例えばベーク処理等の熱処理が施される。熱処理が施された平坦化層及び隔壁部では、例えば水分及びその他の生成物を含むガスが生成される。ここで、隔壁部は平坦化層と接しており、且つ熱処理が施された際に平坦化層と同種のガスが発生するため、平坦化層で発生したガスが隔壁部を介して平坦化層及び隔壁部から逃がされる。したがって、平坦化層及び隔壁部を熱処理した後に凹部に形成される有機EL層の膜質が、平坦化層を熱処理した際に発生したガスによって低下することを低減できる。より具体的には、例えば平坦化で発生したガスに含まれる水分及びその生成物によって有機EL層が収縮し、発光面積が減少することを抑制できる。これにより画素シュリンク等の不具合の発生を低減でき、有機EL装置の表示特性が低下することを抑制できる。尚、より効果的にガスを逃がすためには、平坦化層及び隔壁部が同一種類の材料で形成されていることが好ましい。
【0012】
加えて、本発明に係る有機EL装置によれば、平坦化層上に保護層を設けなくても画素シュリンク等の不具合の発生を抑制できるため、保護層を設けることによって発生するダークスポットの発生を低減できる。より具体的は、本発明に係る有機EL装置では、平坦化層で発生したガスの移動を低減するために厚い膜厚を有する保護層が形成されていない。したがって、本発明に係る有機EL装置は、保護層を設けられていない分、平坦化層内に形成された、例えば配線部等と有機EL層とを電気的に導通させるためのコンタクトホールを容易且つ確実に簡便な製造プロセスによって形成できる。これにより、本発明に係る有機EL装置は、高品位の画像表示及び高い信頼性を維持されているにも拘らず、製造コストの増大及び製造効率の低下を招くことがない。
【0013】
尚、有機EL層は、発光層として機能するだけに限定されるものではなく、正孔注入層及び電子注入/輸送層を含んでいてもよい。
【0014】
以上より、本発明に係る有機EL装置によれば、例えば画素シュリンク及びダークスポットの発生が抑制された、高品位の画像表示及び高い信頼性を実現できる有機EL装置を提供できる。
【0015】
本発明に係る有機EL装置の一の態様では、前記画素領域において平面的にみて前記凹部毎に島状に形成された電極を備え、前記電極の縁は、前記隔壁部によって覆われており、前記有機EL層は前記電極上に形成されていてもよい。
【0016】
この態様によれば、例えば電極はITO(indium Tin Oxide)等の透明導電材料で形成された陽極であり、前記凹部毎に島状に形成されている。したがって、例えば凹部毎に形成された陽極と、有機EL層の上側に形成された陰極との間で有機EL層を発光させるための駆動電流を流すことによって、本発明に係る有機EL装置は、凹部毎に有機EL層を発光させることが可能である。陽極は、例えば光透過性を有する材料で形成されており、有機EL層で発生した光を平坦化層側に透過させる。したがって、この態様に係る有機EL装置は、有機EL層からみて基板側に光を出射する、所謂ボトムエミッション型の表示方式で画像を表示する。
【0017】
電極の縁は、隔壁部によって覆われている。例えば平坦化層の表面にITO等からなる陽極が形成された後に、この陽極の縁を覆うように隔壁部が形成されていることになる。陽極の縁が隔壁部によって覆われていることによって、例えば蒸着法を用いて有機EL材料を凹部及び隔壁部の表面に沿って蒸着させる際に、陽極の側面において有機EL層が分断されることを低減でき、その上側から蒸着法を用いて陰極を形成した際に、陽極の側面において陽極及び陰極が電気的に接続されることを低減できる。したがって、隔壁部は、有機EL層が形成される凹部を規定すると共に、陽極の縁をカバーするエッジカバーとしても機能する。これにより、陽極及び陰極間が短絡することを抑制でき、例えば表示特性に優れた有機EL装置を提供できる。尚、この態様では、電極は陰極であってもよい。そのような場合、有機EL層の上側には陽極が形成される。
【0018】
本発明に係る有機EL装置の他の態様では、前記平坦化層内に形成された導電部を介して前記電極に電気的に接続された駆動素子を備えていてもよい。
【0019】
この態様によれば、例えば電源から供給される駆動電流を有機EL層に供給するTFT等の駆動素子が平坦化層内に形成されている。TFTのドレインは、例えば平坦化層内に形成されたコンタクトホールを介して電極に電気的に接続されている。この態様では、保護層が形成されていない分、平坦化層にコンタクトホールを形成することは容易である。
【0020】
したがって、この態様によれば、例えば有機EL層の下側に形成された陽極及び平坦化層内に形成されたTFTを確実且つ容易に電気的に接続できる。
【0021】
本発明に係る有機EL装置の他の態様では、前記駆動素子は、前記電極の下側を避けるように形成されていてもよい。
【0022】
この態様によれば、例えば光透過性を有する電極を介して基板側に向かって出射された光が、光透過性を有しない駆動素子によって遮られることがない。このような駆動素子は、例えば互いに隣接する凹部毎に形成された電極の間の領域に延びる隔壁部の下側に形成されている。
【0023】
本発明に係る有機EL装置の他の態様では、前記平坦化層のうち平面的にみて前記電極に重なる部分に埋め込まれたカラーフィルタを備えていてもよい。
【0024】
この態様によれば、例えば光透過性を有する電極を介してカラーフィルタに到達した白色光に含まれる赤色光、緑色光及び青色光の夫々がカラーフィルタの種類に応じて透過される。これにより、例えば白色光源である有機EL層を用いてフルカラーで画像を表示できる。ここで、白色光源とされる有機EL層は、隔壁部によって規定された凹部毎に互いに分離された膜として、或いは凹部及び隔壁部の表面に沿って連続した膜として形成される。例えば、有機EL層は、凹部及び隔壁部の上側から有機EL材料を蒸着させてなる連続した一枚の膜である。したがって、例えば凹部毎に形成された陽極が、各凹部に延びる有機EL層の部分に駆動電流を供給することによって赤色光、緑色光及び青色光の夫々の発光を制御でき、これに伴いフルカラーの画像表示が可能になる。
【0025】
本発明に係る有機EL装置の他の態様では、前記平坦化層及び前記電極間に介在するように島状に形成された光反射膜を備え、該光反射膜は、前記有機EL層から出射された光を前記有機EL層の上側に反射してもよい。
【0026】
この態様によれば、有機EL層から出射された光を光反射膜によって前記有機EL層の上側に反射でき、所謂トップエミッション型の表示方式で画像を表示できる。尚、有機EL層が白色光源である場合には、赤色光、緑色光及び青色光を透過させるカラーフィルタが、凹部の平面的な配列に応じて有機EL層の上側に配設されている。
【0027】
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施形態から明らかにされる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、図面を参照しながら本実施形態の有機EL装置を説明する。
【0029】
(第1実施形態)
先ず、図1乃至図3を参照しながら、本実施形態の有機EL装置の構成を説明する。図1は、本実施形態の有機EL装置10の全体構成を示すブロック図である。有機EL装置10は、駆動回路内蔵型のアクティブマトリクス駆動方式で駆動される表示装置であり、有機EL装置10が有する各画素部70はサブ画素部70R、70G及び70Bを含んで構成されている。
【0030】
有機EL装置10の画素領域110には、縦横に配線されたデータ線114及び走査線112が設けられており、それらの交点に対応する各サブ画素部70R、70G、及び70Bはマトリクス状に配列され、これら3つのサブ画素部を一組として一つの画素部70が構成されている。サブ画素部70R、70G及び70Bは、白色に発光する有機EL素子72R、72G及び72Bを夫々有している。後述するように、サブ画素部70R、70G及び70Bの夫々は、カラーフィルタを介して赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の各色の波長を有する光を出射する。これにより、有機EL装置70は、白色に発光する単色の光源を用いて画像をフルカラー表示できる。
【0031】
画素領域110には各データ線114に対して配列されたサブ画素部70R、70G及び70Bに対応する電源供給線117が設けられている。
【0032】
画素領域110の周辺に位置する周辺領域には、走査線駆動回路130及びデータ線駆動回路150が設けられている。走査線駆動回路130は複数の走査線112に走査信号を順次供給する。データ線駆動回路150は、画素領域110に配線されたデータ線114に画像信号を供給する。尚、走査線駆動回路130の動作とデータ線駆動回路150の動作とは、同期信号線160を介して相互に同期が図られる。
【0033】
電源供給線117には、外部回路から画素部70を駆動するための画素駆動用電源が供給される。図1中、一つの画素部70に着目すれば、画素部70には、有機EL素子72R、72G及び72Bが設けられていると共に、例えばTFTを用いて構成されるスイッチング用トランジスタ76及び駆動用トランジスタ74、並びに保持容量78がサブ画素部毎に設けられている。スイッチング用トランジスタ76のゲート電極には走査線112が電気的に接続されており、スイッチング用トランジスタ76のソース電極にはデータ線114が電気的に接続され、スイッチング用トランジスタ76のドレイン電極には駆動用トランジスタ74のゲート電極が電気的に接続されている。駆動用トランジスタ74のドレイン電極には、電源供給線117が電気的に接続されており、駆動用トランジスタ74のソース電極には有機EL素子72の陽極が電気的に接続されている。
【0034】
尚、図1に例示した画素回路の構成の他にも、電流プログラム方式の画素回路、電圧プログラム方式の画素回路、電圧比較方式の画素回路、サブフレーム方式の画素回路等の各種方式の画素回路を採用することが可能である。
【0035】
次に、図2及び図3を参照しながら有機EL装置10の具体的な構成を説明する。図2は、有機EL装置10の概略構成を示す平面図であり、図3は図2のIII−III´線断面図である。
【0036】
図2において、有機EL装置10は、図3に示す基板1に形成された画素部70、本発明の「隔壁部」の一例であるエッジカバー47、及び有機EL素子72を備えている。
【0037】
画素部70は、基板上における画素領域110にマトリクス状に配設されている。画素部70は、図中横方向に沿って配列された3つのサブ画素部70R、70G及び70Bを一組として構成されており、画素領域110の図中縦方向及び横方向の夫々に沿って配列されている。
【0038】
エッジカバー47は、平面的に見て有機EL素子72を囲むように平面的にみて画素領域110に格子状に形成されている。有機EL素子72は、有機EL層、及び有機EL層上に形成された陰極を備えている。これら有機EL層及び陰極は画素領域110の全面に蒸着法を用いて成膜されるため、各画素部70に渡って延在している。
【0039】
図3において、有機EL装置10は、基板1、平坦化層41、有機EL素子72R、72G及び72B、駆動用トランジスタ74、エッジカバー47、封止板20、カラーフィルタ22、及び遮光膜21を備えている。
【0040】
基板1は、例えば、ガラス基板等で形成されている。有機EL素子72は、図中上側に光を出射するトップエミッション型の発光素子であるため、駆動用トランジスタ74及びスイッチング用トランジスタ76は、有機EL素子72の下側に形成されている。図1に示す走査線駆動回路130及びデータ線駆動回路150の各種回路は、基板1における画素領域110の周辺領域に設けられる。
【0041】
平坦化層41は、駆動用トランジスタ74を埋め込んで基板1上に形成されており、その表面は平坦な面である。平坦化層41は、例えばアクリル樹脂等の高分子材料で形成されている。
【0042】
エッジカバー47は、平坦化層41の表面に接しており、凹部62に有機EL層50が形成される前に、平坦化層41と共にベーク処理される。エッジカバー47は、基板1上の画素領域110を構成する複数の画素部70の各々内に設けられた凹部62を規定している。エッジカバー47は、平坦化層41と共にベーク処理された際に平坦化層41から発生するガスと同種のガスを発生する材料で形成されており、本実施形態では、平坦化層41と同一材料であるアクリル樹脂によって形成されている。尚、平坦化層41及びエッジカバー47にベーク処理を施した際には、平坦化層41及びエッジカバー47から水分及びアクリル樹脂の組成に応じて生成される生成物を含むガスが発生する。
【0043】
エッジカバー47が平坦化層41と接しているため、平坦化層41で発生した水分及びその他の生成物を含むガスは、エッジカバー47を介して平坦化層41及びエッジカバー47の外部に逃がされる。したがって、平坦化層41及びエッジカバー47をベーク処理した後に凹部62に形成される有機EL層50の膜質が、平坦化層41及びエッジカバー47に残留するガスによって低下することを低減できる。より具体的には、平坦化層41に接したエッジカバー47によれば、平坦化層41で発生したガスに含まれる水分及びその他の生成物によって有機EL層50が収縮し、発光面積が減少することを抑制できる。これにより、有機EL装置10は、画素シュリンク等の不具合の発生を低減でき、有機EL装置10の表示特性が低下することを抑制できる。
【0044】
加えて、有機EL装置10は、平坦化層41で発生したガスが平坦化層41の上層側に移動することを低減する保護層を設けなくても画素シュリンク等の不具合の発生を抑制できるため、保護層を設けることによって発生するダークスポットを低減できる。また、有機EL装置10は、保護層を設けられていない分、平坦化層41内に形成された駆動用トランジスタ74或いは配線部と有機EL層50とを電気的に導通させるためのコンタクトホールを容易且つ確実に簡便な製造プロセスによって形成できる。これにより、有機EL装置10は、高品位の画像表示及び高い信頼性が維持されているにも拘らず、製造コストの増大及び有機EL装置10が製造される際の製造効率を低下させることがない。
【0045】
各有機EL素子72は、有機EL層50、陰極49、及び本発明の「電極」の一例である陽極34、電腐防止膜33、陰極カバー層55、及び光反射膜31を備えて構成されている。
【0046】
光反射膜31は、基板1上に順次形成されたゲート絶縁層2及び平坦化層41のうち平坦化層41の表面に形成された、例えばAl等の金属薄膜である。光反射膜31は、平坦化層41及び陽極34極間に介在するように島状に形成されている。光反射膜31は、サブ画素部70R、70G及び70Bの夫々に形成されており、有機EL層50で発生した白色光を図中上側に向かって反射する。したがって、有機EL装置10は、所謂トップエミッション型の表示装置である。
【0047】
腐食防止膜33は、窒化シリコン(TiN)によって形成されており、その中に光反射膜31が埋め込まれている。腐食防止膜33は、有機EL装置10の動作時に光反射膜31が腐食することを防止する。
【0048】
陽極34は、ITO等の光透過性を有する導電材料を用いて形成されており、サブ画素部70R、70G及び70Bの夫々に形成されている。即ち、サブ画素部70R、70G及び70Bの夫々に形成された陽極34R、34G及び34Bは、画素領域110において平面的にみて凹部62毎に島状に形成されている。
【0049】
陽極34の縁は、エッジカバー47によって覆われている。エッジカバー47は、陽極34の側面に陰極49を構成する材料が蒸着されないように陽極34の縁を保護する。より具体的には、陽極34の縁がエッジカバー47によって覆われていない場合、有機EL層50を形成する際に陽極34上から有機EL層50を構成する有機EL材料を蒸着させることによって陽極34の側面に有機EL材料が蒸着されない部分が形成される。このまま有機EL層50の上側から陰極49を構成する電極材料を蒸着させた場合、陽極34の側面に陰極49が回り込み、陰極49及び陽極34が短絡する不具合が生じる。このような不具合を低減するために、エッジカバー47は陽極34の縁を被っている。
【0050】
尚、エッジカバー47を形成する際には、画素領域110にアクリル樹脂からなる樹脂層を形成した後、フォトリソグラフィ技術等を用いてこの樹脂層をパターニングする。これにより、凹部62を規定し、且つ陽極34の縁を覆うエッジカバー47が形成できる。
【0051】
有機EL層50は、エッジカバー47及び平坦化層41がベーク処理された後、低分子有機EL材料を図1及び図2に示した画素領域110全体に蒸着させることによって形成されている。
【0052】
有機EL層50は、低分子有機EL材料から構成された発光層を含んでおり、この発光層は白色に発光する。したがって、有機EL素子72R、72G及び72Bは白色光Wを出射する光源である。有機EL層50は、エッジカバー47の表面及び凹部62の内壁面に沿って連続した膜として形成されている。有機EL層50のうち実質的に発光する部分は、陽極34及び陰極49に挟まれた部分である。即ち、有機EL層50のうちサブ画素部70R、70G及び70Bの夫々に含まれる部分が、各サブ画素部における光源となる。ここで、陽極34がサブ画素部毎に形成されているため、後述するように陰極49がサブ画素部70R、70G及び70Bに共通に形成されている場合でも、有機EL素子72R、72G及び72Bの夫々から個別、或いは同時に白色光を出射できる。これにより、有機EL装置10は、後述するカラーフィルタ22R、22G及び22Bの夫々を介して図中上側に出射される赤色光R、緑色光G及び青色光Bを用いてフルカラーで画像を表示できる。
【0053】
尚、有機EL層50は発光層だけでなく、正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層及び電子輸送層等の各種層を含んでいてもよい。
【0054】
陰極49は、エッジカバー47の表面及び凹部62内に形成された有機EL層50の表面を被うように形成されており、有機EL素子72R、72G及び72Bに共通とされる共通電極である。有機EL層50で発生した白色光及び光反射膜31によって反射された白色光を含む白色光Wは、陰極49を透過して図中上側に向かって出射される。したがって、有機EL素子72R、72G及び72Bは、有機EL素子72R、72G及び72Bからみて基板1と反対側に光を出射する。陰極49は、例えばAl等の金属薄膜或いは複数の金属薄膜が積層された積層膜である。但し、このような金属薄膜及び積層膜は、有機EL層50で発生した光を透過するように薄く成膜されている。陰極49の表面は、陰極カバー層55によって保護されている。
【0055】
駆動用トランジスタ74は、平坦化層41内に形成された導電部35を介して陽極34に電気的に接続されている。
【0056】
導電部35は、平坦化層41内に形成されたコンタクトホールの内壁面に導電材料を蒸着させて、或いはコンタクトホールに導電材料を埋め込んで形成されている。有機EL装置10では、平坦化層41及び陽極34間に保護膜が形成されていないため、平坦化層41にコンタクトホールを容易に形成できる。したがって、有機EL装置10によれば、有機EL層50の下側に形成された陽極34及び平坦化層41内に形成された駆動用トランジスタ74を確実且つ容易に電気的に接続できる。
【0057】
駆動用トランジスタ74のソース電極74sは、図1に示す電源供給線117に電気的に接続されており、ドレイン電極74dは陽極34に電気的に接続されている。駆動用トランジスタ74は、図1に示すデータ線114を介してゲート電極3aに供給されるデータ信号に応じてオンオフされ、駆動電流を有機EL素子72に供給する。半導体層3は、例えば低温ポリシリコン技術を用いて形成された多結晶シリコン層或いはアモルファスシリコン層である。半導体層3上には、半導体層3を埋め込んで、スイッチング用トランジスタ76及び駆動用トランジスタ74のゲート絶縁層2が形成されている。駆動用トランジスタ74のゲート電極3a及び図1に示す走査線112は、ゲート絶縁層2上に形成されている。走査線112の一部は、スイッチング用トランジスタ76のゲート電極として形成されている。
【0058】
尚、駆動用トランジスタ74と同様に図1に示すスイッチング用トランジスタ76も基板1上に形成されており、走査線112の一部は、スイッチング用トランジスタ76のゲート電極として形成されている。保持容量78の下部容量電極は、走査線112と同一の層に、例えば同様の材料を用いて形成され、電源供給線117の一部が保持容量78の上部容量電極として形成されている。
【0059】
有機EL装置10の駆動時、走査線112を介して走査信号が供給されることにより、スイッチング用トランジスタ76がオン状態になる。スイッチング用トランジスタ76がオン状態となると、データ線114より画像信号が保持容量78に供給される。この保持容量78に供給された画像信号の電圧に応じて、駆動用トランジスタ74の電気的な導通状態が決まる。保持容量78に供給された画像信号に応じた電流が、駆動用トランジスタ74のチャネルを介して電源供給線117より有機EL素子72に供給されると、供給された電流に応じて各有機EL素子72に含まれる有機EL層50が発光する。
【0060】
封止板20は、ガラス等の光透過性を有する材料を用いて形成されており、水分が有機EL装置10の外部から有機EL層50に浸入することを防止する。より具体的には、封止板20は、基板1上に接着剤によって接着されており、有機EL装置10の外気が有機EL素子72に触れないように有機EL素子72を封止する。封止板20は、封止板20の周縁部にディスペンサ等の塗布手段を用いて塗布された接着剤を介して基板1に接着される。封止板20における陰極49に臨む側の面において、封止板20の周縁部は中央部に対して凸状となっている。有機EL素子72及び封止板20間にエポキシ層56が形成されており、装置外部から侵入する水分が低減されている。
【0061】
カラーフィルタ22は、封止板20の陰極49に臨む側の面にサブ画素部70R、70G及び70Bの夫々に形成されている。カラーフィルタ22Rは、有機EL素子72Rから出射された白色光Wに含まれる赤色光を透過させる。同様に、カラーフィルタ22Gは、有機EL素子72Gから出射された白色光Wに含まれる緑色光を透過させ、カラーフィルタ22Bは、有機EL素子72Bから出射された白色光Wに含まれる青色光を透過させる。カラーフィルタ22R、22G及び22Bは、遮光膜21を挟むように配置されている。したがって、有機EL装置10は、画素部70を構成するサブ画素部70R、70G及び70Bの夫々から出射された赤色、緑色及び青色の光を組み合わせることによって画像をフルカラー表示できる。
【0062】
以上説明したように、本実施形態に係る有機EL装置10によれば、エッジカバー47及び平坦化層41をベーク処理する際に生成されるガスが逃がされるため、画素シュリンク及びダークスポットの発生が抑制された、高品位の画像表示及び高い信頼性を実現できる有機EL装置を提供できる。
【0063】
(比較例)
次に、本実施形態の有機EL装置10の比較例を説明する。図4は、本実施形態の有機EL装置の比較例の一例(比較例1)である有機EL装置の構成を示す図であり、図2に示したIII−III´線断面図に対応する断面図である。図5は、本実施形態の有機EL装置の比較例の他の例(比較例2)である有機EL装置の構成を示す図であり、図2に示したIII−III´線断面図に対応する断面図である。尚、以下の例及び実施形態では、上述の有機EL装置10と共通する部分に共通の参照符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0064】
図4において、有機EL装置210は、平坦化層41を構成するアクリル樹脂とは異なる材料であるノボラック樹脂で形成されたエッジカバー47´を備えている。エッジカバー47´及び平坦化層41にベーク処理を施した際には、エッジカバー47´を形成するノボラック樹脂及び平坦化層41を形成するアクリル樹脂は互いに異なる組成を有するガスを生成する。
【0065】
したがって、有機EL装置210では、平坦化層41及びエッジカバー47´にベーク処理を施した際に発生するガスが、平坦化層41及びエッジカバー47´の外部に十分に逃がされていない。このため、凹部62内に形成された有機EL層50が、エッジカバー47´及び平坦化層41に残留するガスによって劣化し、発光面積が顕著に減少する不具合が生じる。
【0066】
図5において、有機EL装置310は、平坦化層41と、光反射膜31及び腐食防止膜33との間に形成されたパッシベーション膜45を備えている。
【0067】
パッシベーション膜45は、例えば100nmの膜厚を有する窒化酸化シリコン(SiON)膜である。パッシベーション膜45は、平坦化層41にベーク処理を施した際に平坦化層41で発生するガスが平坦化層41の上層側に移動することを防止する。したがって、パッシベーション膜45によれば、画素シュリンクの発生を低減できる。しかしながら、パッシベーション膜45を形成した分、有機EL装置310の製造プロセスが煩雑になり、加えて、平坦化層41に埋め込まれた駆動用トランジスタ74及び陽極34間の電気的な接続が困難となり、ダークスポット等の不具合が生じてしまう。
【0068】
(試験結果)
次に、表1を参照しながら本願発明者が有機EL装置10、210及び310について行った試験結果を説明する。本試験では、試料A、B及びCを95℃の環境下に500時間放置し、発光面積の収縮率及びダークスポットの発生数を各試料間で比較した。ダークスポットの発生数は、単位面積(1cm)当たりに発生した100μmより大きなサイズを有するダークスポットの発生数である。
【0069】
【表1】

表1に示すように、有機EL装置210と同様の構成を有する試料Bでは、発光面積の収縮率が40%であり、ダークスポットの発生数が2個であった。有機EL装置310と同様の構成を有する試料Cでは、発光面積の収縮率が10%であり、ダークスポットの発生数が30個であった。一方、有機EL装置10と同様の構成を有する試料Aでは、発光面積の収縮率が10%であり、ダークスポットは発生しなかった。
【0070】
この結果により、試料Aは、発光面積の収縮率の低減、即ち画素シュリンクの低減、及びダークスポットの発生を低減するうえで試料B及びCに比べて顕著な改善効果がみられることが確認された。
【0071】
このように、本願発明者によって実施された試験によれば、本実施形態に係る有機EL装置が、画素シュリンク及びダークスポットの発生が抑制された高品位の画像表示及び高い信頼性を実現できることが確認された。
【0072】
(第2実施形態)
次に、本発明に係る有機EL装置の他の形態を説明する。図6は、本実施形態に係る有機EL装置の構成を示す図であり、図2に示したIII−III´線断面図に対応する断面図である。図7は、本実施形態の有機EL装置の比較例である有機EL装置の構成を示す図であり、図2に示したIII−III´線断面図に対応する断面図である。
【0073】
図6において、本実施形態に係る有機EL装置410は、基板1の下側に赤色光R、緑色光G及び青色光Bの夫々を出射する、所謂ボトムエミッション型の表示装置である点で第1実施形態の有機EL装置10と異なる。
【0074】
有機EL装置410は、サブ画素部70R、70G及び70Bの夫々に形成されたカラーフィルタ22R、22G及び22Bを備えている。
【0075】
カラーフィルタ22R、22G及び22Bの夫々は、基板1の表面に形成されており、平坦化層41に埋め込まれている。
【0076】
陽極34R、34G及び34Bの夫々は、平坦化層41の表面に形成されている。陽極34R、34G及び34Bは、ITO等の透明導電材料で形成されている。
【0077】
有機EL層50は、平面的にみてサブ画素部70R、70G及び70Bの夫々に島状に形成された陽極34R、34G及び34Bと、サブ画素部70R、70G及び70Bに共通に形成された陰極49との間に形成されている。したがって、有機EL装置410は、凹部62毎、即ち有機EL素子72毎に有機EL層50を発光させることができる。
【0078】
カラーフィルタ22R、22G及び22Bの夫々は、平坦化層41のうち平面的にみて陽極34R、34G及び34Bの夫々に重なる部分に埋め込まれている。
【0079】
有機EL素子72R、72G及び72Bの夫々から出射された白色光Wは、陽極34R、34G及び34Bの夫々を介してカラーフィルタ22R、22G及び22Bの夫々に到達する。これにより、各カラーフィルタ22を透過した赤色光R、緑色光G及び青色光Bが基板1の下側に出射される。したがって、有機EL装置410は、白色光源とされる有機EL層50を用いてフルカラーで画像を表示できる。
【0080】
有機EL装置410は、陽極34R、34G及び34Bの下側を避けるように形成された、不図示の駆動素子を備えている。このような駆動素子は、例えば図1に示した駆動用トランジスタ74及びスイッチング用トランジスタ76であり、有機EL装置410における図6と異なる断面に露出するように陽極34の下側を避けるように形成されている。したがって、各有機EL素子72から基板1側に向かって出射された白色光が、光透過性を有しない駆動素子によって遮られることがない。このような駆動素子は、凹部62を規定するエッジカバー47の下側に形成されている。
【0081】
有機EL装置410によれば、第1実施形態の有機EL装置10と同様に、画素シュリンク及びダークスポットの発生が抑制された、高品位の画像表示及び高い信頼性を実現できる。
【0082】
図7において、有機EL装置510は、平坦化層41及び陽極34間にパッシベーション膜45が形成されている点で有機EL装置410と異なる。
【0083】
有機EL装置51は、パッシベーション膜45を備えている分、平坦化層41内に形成された駆動用トランジスタ及び陽極34の電気的な接続が困難となる。
【0084】
したがって、本実施形態の有機EL装置410のように、パッシベーション膜45を設けることなく、ベーク処理の際に同種のガスを発生するエッジカバー47及び平坦化層41を互いに接するように形成しておくことによって、ベーク処理の際に発生したガスを逃がすことができ、画素シュリンク及びダークスポットの発生が低減される。
【0085】
(電子機器)
次に、上述した有機EL装置を備えた各種電子機器について説明する。
【0086】
<A:モバイル型コンピュータ>
図8を参照しながらモバイル型のコンピュータに上述した有機EL装置を適用した例について説明する。図8は、コンピュータ1200の構成を示す斜視図である。
【0087】
図8において、コンピュータ1200は、キーボード1202を備えた本体部1204と、図示しない有機EL装置を用いて構成された表示部1005を有する表示ユニット1206とを備えている。表示部1005は、画素シュリンク及びダークスポットが低減されており、高品位で画像を表示できる。また、上述した有機EL素子を含んだ表示部1005は、蒸着法を用いて形成された有機EL装置を備えるため、画質を低下させることなく表示ユニット1206を大型化できる。表示部1005は、赤、緑、青の光の三原色の光を出射できる。したがって、表示部1005はフルカラー表示で画像を表示できる。
【0088】
<B:携帯型電話機>
更に、上述した有機EL装置を携帯型電話機に適用した例について、図9を参照して説明する。図9は、携帯型電話機1300の構成を示す斜視図である。
【0089】
図9において、携帯型電話機1300は、複数の操作ボタン1302と共に、本発明の一実施形態である有機EL装置を有する表示部1305を備える。
【0090】
表示部1305は、上述の表示部1005と同様に高品質の画像を表示することができる。また、表示部1305はフルカラー表示で画像を表示できる。
【0091】
尚、本発明は、上述した実施例に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う有機EL装置もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。また、本発明に係る有機EL装置を具備してなる電子機器によれば、高品位の表示が可能な、投射型表示装置、携帯電話、電子手帳、ワードプロセッサ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルなどの各種電子機器、及び電子ペーパなどの電気泳動装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】第1実施形態に係る有機EL装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】第1実施形態に係る有機EL装置の概略構成を示す平面図である。
【図3】図2のIII−III´線断面図である。
【図4】第1実施形態に係る有機EL装置の比較例1を示す断面図である。
【図5】第1実施形態に係る有機EL装置の比較例2を示す断面図である。
【図6】第2実施形態に係る有機EL装置の構成を示す断面図である。
【図7】第2実施形態に係る有機EL装置の比較例を示す断面図である。
【図8】本発明に係る有機EL装置を具備してなる電子機器の一例を示す斜視図である。
【図9】本発明に係る有機EL装置を具備してなる電子機器の他の例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0093】
10、210、310、410、510・・・有機EL装置、20・・・封止板、22・・・カラーフィルタ、34・・・陽極、41・・・平坦化層、47・・・エッジカバー49・・・陰極、50・・・有機EL層、72・・・有機EL素子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
該基板上に形成された平坦化層と、
前記平坦化層の表面に接し、前記基板上の画素領域を構成する複数の画素部の各々内に設けられた凹部を規定しており、前記平坦化層と共に熱処理された際に前記平坦化層から発生するガスと同種のガスを発生する隔壁部と、
前記凹部に形成された有機EL層とを備えたこと
を特徴とする有機EL装置。
【請求項2】
前記画素領域において平面的にみて前記凹部毎に島状に形成された電極を備え、前記電極の縁は、前記隔壁部によって覆われており、前記有機EL層は、前記電極上に形成されていること
を特徴とする請求項1に記載の有機EL装置。
【請求項3】
前記平坦化層内に形成された導電部を介して前記電極に電気的に接続された駆動素子を備えたこと
を特徴とする請求項2に記載の有機EL装置。
【請求項4】
前記駆動素子は、前記電極の下側を避けるように形成されていること
を特徴とする請求項3に記載の有機EL装置。
【請求項5】
前記平坦化層のうち平面的にみて前記電極に重なる部分に埋め込まれたカラーフィルタを備えたこと
を特徴とする請求項2から4の何れか一項に記載の有機EL装置。
【請求項6】
前記平坦化層及び前記電極間に介在するように島状に形成された光反射膜を備え、
該光反射膜は、前記有機EL層から出射された光を前記有機EL層の上側に反射すること
を特徴とする請求項2に記載の有機EL装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−123066(P2007−123066A)
【公開日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−313944(P2005−313944)
【出願日】平成17年10月28日(2005.10.28)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】