説明

服購入支援装置、服購入支援方法および服購入支援プログラム

【課題】電子広告の服が実際にどのようなものであるかを把握すること。
【解決手段】利用者は、クライアント100を操作して、店舗サーバ50から服の広告情報を取得し、広告情報に含まれる商品情報の中から好みの商品情報を選択することで、商品を購入する。この際、クライアント100は、広告情報に含まれる服の特徴と一致または類似する特徴を有する服を、利用者が購入済みの服の中から検索し、利用者に通知する。このような処理をクライアント100が実行することで、利用者は、購入対象となる服がどのようなものであるかを把握することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、服購入支援装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ネット通販は多くの利用者に利用されている。ネット通販を利用すれば、利用者は、自分の好きな時間帯に、店舗に直接赴くことなく、服などの商品を購入することができる。
【0003】
ここで、利用者がネット通販で服を購入する場合には、服のデザインだけではなく、生地や素材等が自分の好みのものか否かを知りたいという要望がある。この要望に応えるべく、洋服屋の電子広告等では、服の画像と共に、服の特徴の情報を表示している。例えば、表示される服の特徴には、生地のブランド、素材、毛の太さ、織り方等の情報が含まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−89883号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した従来技術では、電子広告の服が実際にどのようなものであるかを把握することが難しいという問題があった。
【0006】
生地や素材の情報はある程度の専門知識が必要である。このため、素人は、電子広告に記載された服の特徴情報を読んだだけでは、服が具体的にどのようなものであるかをイメージすることができない。
【0007】
また、生地の手触りや風合いにより、服の着心地も異なるため、これらの情報は服を買う上で、重要な要素となり得る。しかし、服に関してある程度の専門知識があったとしても、広告に記載された生地の情報のみでは、生地の手触りや風合いまでを把握することができない。このような場合には、利用者は実際に店舗に訪れたり、服を一旦取り寄せるなどして、関心のある服の手触りや風合いを確認する他なく、利用者にとって大変手間のかかる作業となっている。
【0008】
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、電子広告の服がどのようなものであるかを利用者が把握することができる服購入支援装置、服購入支援方法および服購入支援プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
開示の服購入支援装置は、特徴取得部、検索部、出力部を有する。特徴取得部は、販売対象となる服の特徴を取得する。検索部は、販売対象となる服の特徴に対応する服の特徴を、記憶部に記憶された服の特徴の中から検索する。出力部は、検索部が検索した服の特徴に対応づけられた服特定情報を出力する。
【発明の効果】
【0010】
開示の服購入支援装置の一つの態様によれば、電子広告の服がどのようなものであるかを利用者が把握することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、本実施例にかかる服購入支援システムの構成を示す図である。
【図2】図2は、店舗サーバの構成を示す機能ブロック図である。
【図3】図3は、利用者DBのデータ構造の一例を示す図である。
【図4】図4は、商品DBのデータ構造の一例を示す図である。
【図5】図5は、クライアントの構成を示す機能ブロック図である。
【図6】図6は、所有服DBのデータ構造の一例を示す図である。
【図7】図7は、広告情報のデータ構造の一例を示す図である。
【図8】図8は、表示部が表示する広告情報の一例を示す図である。
【図9】図9は、店舗サーバの処理手順を示すフローチャートである。
【図10】図10は、店舗サーバの認証処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図11】図11は、クライアントの処理手順を示すフローチャートである。
【図12】図12は、クライアントの認証処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図13】図13は、類似服検索処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図14】図14は、服購入支援プログラムを実行するコンピュータの一例を示す図である。
【図15】図15は、類似含有率テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
【図16】図16は、類似含有素材テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本願の開示する服購入支援装置、服購入支援方法および服購入支援プログラムの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
【実施例】
【0013】
図1は、本実施例にかかる服購入支援システムの構成を示す図である。図1に示すように、この服購入支援システムは、店舗サーバ50と、クライアント100a、100bを有する。店舗サーバ50、クライアント100a、100bは、ネットワーク40に接続される。なお、ここでは、クライアント100a、100bを示すが、その他にクライアントが存在していてもよい。
【0014】
利用者は、クライアント100を操作して、店舗サーバ50から服の広告情報を取得し、広告情報に含まれる商品情報の中から好みの商品情報を選択することで、商品を購入する。この際、クライアント100は、広告情報に含まれる服の特徴と一致または類似する特徴を有する服を、利用者が購入済みの服の中から検索し、利用者に通知する。このような処理をクライアント100が実行することで、利用者は、購入対象となる服がどのようなものであるかを把握することができる。例えば、利用者は、生地の手触りや風合い、服の着心地を、自身が過去に購入した商品から予測できる。
【0015】
次に、図1に示した店舗サーバ50の構成について説明する。図2は、店舗サーバの構成を示す機能ブロック図である。図2に示すように、この店舗サーバ50は、ネットワークインターフェース部51、記憶部52、制御部53を有する。
【0016】
ネットワークインターフェース部51は、クライアント100a、100bとの間でデータ通信を行う装置である。例えば、ネットワークインターフェース部51は、通信カードや、通信装置に対応する。後述の制御部53は、ネットワークインターフェース部51を介して、クライアント100a、100bとデータ通信を行う。
【0017】
記憶部52は、利用者DB(Data Base)52a、商品DB52bを記憶する記憶装置である。この記憶部52は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子、またはハードディスク、光ディスクなどの記憶装置に対応する。
【0018】
利用者DB52aは、利用者に関する情報を記憶する。図3は、利用者DBのデータ構造の一例を示す図である。図3に示すように、この利用者DB52aは、利用者ID(Identification)、利用者アドレス、利用者名を対応づけて記憶する。
【0019】
商品DB52bは、販売対象となる服の情報を記憶する。図4は、商品DB52のデータ構造の一例を示す図である。図4に示すように、この商品DB52bは、商品ID、カテゴリ、価格、素材、色、生地、イメージを対応づけて記憶する。このうち、素材は、素材の他に、素材の含有率を含む。イメージは、服の画像データに対応する。また、素材、素材の含有率、色、生地は、商品の特徴を示すものである。
【0020】
制御部53は、認証部53a、広告配信部53bを有する。例えば、制御部53は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)や、FPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積装置に対応する。また、制御部53は、例えば、CPUやMPU(Micro Processing Unit)等の電子回路に対応する。
【0021】
認証部53aは、クライアント100から、広告情報の送信の要求を受け付けた場合に、クライアント100を認証する処理部である。例えば、認証部53aは、記憶部52の利用者DB52aから利用者IDとパスワードとを保持し、クライアント100から送られてくる利用者IDとパスワードとを比較して、認証を行う。認証に成功すれば、認証部53aは、クライアント100からのアクセスを許可する。
【0022】
広告配信部53bは、クライアント100の認証が完了した後に、クライアント100に広告情報を配信する処理部である。例えば、広告配信部53bは、商品DB52bから、商品ID、カテゴリ、価格、素材、色、生地、イメージを取り出し、広告情報に設定する。また、広告情報の宛先には、利用者IDに対応する利用者アドレスを設定する。広告配信部53bは、利用者IDに対応する利用者アドレスを利用者DB52aから取得する。
【0023】
また、広告配信部53bは、クライアント100から注文指示を受け付けた場合には、受注処理を実行する。クライアント100から取得する注文指示には、利用者ID、購入対象の商品IDが含まれる。広告配信部53bは、商品IDに対応する商品情報を、商品DB52bから取得し、取得した商品情報を商品販売サーバに通知する。商品販売サーバは、商品販売にかかる各種の処理を実行するサーバである。
【0024】
次に、図1に示したクライアント100の構成について説明する。図5は、クライアントの構成を示す機能ブロック図である。図5に示すように、このクライアント100は、ネットワークインターフェース部110、入力部120、表示部130、記憶部140、制御部150を有する。
【0025】
ネットワークインターフェース部110は、店舗サーバ50との間でデータ通信を行う処理部である。例えば、ネットワークインターフェース部110は、通信カードや通信装置に対応する。後述の制御部150は、ネットワークインターフェース部110を介して、店舗サーバ50とデータ通信を行う。
【0026】
入力部120は、利用者がクライアント100に各種の情報を入力する場合に利用する入力装置である。例えば、入力部120は、例えば、キーボード、マウス、タッチパネルに対応する。表示部130は、広告情報等を表示する表示装置である。例えば、表示装置は、ディスプレイやタッチパネルに対応する。利用者は、表示部130に表示される広告情報を参照し、入力部120を操作して、購入対象となる商品を選択する。また、店舗サーバ50にログインする場合には、利用者は、入力部120を操作して、利用者ID、パスワードを入力する。
【0027】
記憶部140は、所有服DB140a、広告情報140b、類似含有率テーブル140c、類似含有素材テーブル140dを記憶する。この記憶部140は、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリなどの半導体メモリ素子、またはハードディスク、光ディスクなどの記憶装置に対応する。
【0028】
所有服DB140aは、利用者が購入済みの服の情報を記憶する。図6は、所有服DBのデータ構造の一例を示す図である。図6に示すように、この所有服DB140aは、カテゴリ、素材、色、生地、購入年月日、購入店舗を対応づけて記憶する。
【0029】
広告情報140bは、店舗サーバ50から取得する情報である。図7は、広告情報のデータ構造の一例を示す図である。図7に示すように、この広告情報140bは、商品ID、カテゴリ、価格、素材、色、生地、イメージを対応づけて記憶する。
【0030】
類似含有率テーブル140cおよび類似含有素材テーブル140dは、広告情報140bの服と類似する服を、所有服DB140aから検索する場合に、検索部150bによって利用される情報である。図15は、類似含有率テーブルのデータ構造の一例を示す図である。図15に示す例では、類似含有率が5%となっている。図16は、類似含有素材テーブルのデータ構造の一例を示す図である。図16に示す例では、類似含有素材率が10%となっている。
【0031】
制御部150は、広告情報要求部150a、検索部150b、出力部150c、更新部150dを有する。例えば、制御部150は、ASICや、FPGAなどの集積装置に対応する。また、制御部150は、例えば、CPUやMPU等の電子回路に対応する。
【0032】
広告情報要求部150aは、店舗サーバ50にアクセスし、広告情報を要求する処理部である。広告情報要求部150aは、店舗サーバ50から広告情報を受信した場合には、広告情報を記憶部140に記憶する。なお、広告情報要求部150aは、入力部120から入力される利用者ID、パスワードを店舗サーバ50に通知してログインする。広告情報要求部150aは、特徴取得部の一例である。
【0033】
検索部150bは、広告情報140bに含まれる服の特徴と一致または類似する特徴を有する服の情報を、所有服DB140aから検索する処理部である。ここでは一例として、服の特徴を、服の素材、素材の含有率、生地から判断する。検索部150bは、広告情報140bの商品IDと、検索した服の情報とを対応づけて、出力部150cに出力する。検索部150bが検索した服の情報は、利用者が該当する服を特定することができる服特定情報といえる。以下において、検索部150bの処理を詳細に説明する。
【0034】
まず、検索部150bは、広告情報140bのレコードを選択し、カテゴリを判定する。そして、検索部150bは、判定したカテゴリと同一のカテゴリのレコードを、所有服DB140aから選択し、検索対象とする。
【0035】
例えば、図7において、検索部150bが1段目の商品ID「Y734」のレコードを選択した場合には、カテゴリは「Yシャツ」となる。この場合には、検索部150bは、図6において、1〜5段目までのレコードを検索対象とする。
【0036】
検索対象を絞り込んだ後に、検索部150bは、広告情報140bのレコードの服の特徴と一致する服の特徴を有するレコードを、検索対象のレコードから検索する。検索部150bは、該当するレコードが、検索対象のレコードに存在する場合には、かかるレコードを、類似服情報として抽出し、類似度を「大」と判定する。検索部150bは、類似服情報、類似度、商品IDを対応づけて、出力部150cに出力する。
【0037】
続いて、検索部150bは、広告情報140bのレコードの服の特徴に類似する服の特徴を有するレコードを、検索対象のレコードから検索する。例えば、検索部150bは、下記の条件1、2に該当するレコードを抽出する。
【0038】
条件1は、服の素材および生地が同一で、素材の含有率の差が所定の割合以内であるという条件である。所定の割合は、類似含有率テーブル140cに登録された割合に対応する。この割合を類似含有率と表記する。例えば、類似含有率を「5%」とする。
【0039】
例えば、広告情報140bのレコードの服の特徴が、素材「綿100%」、生地「シャンブレー」の場合には、素材「綿95%」、生地「シャンブレー」の特徴を有する服は、条件1に該当する。なお、素材が複数の場合には、各素材の含有率の差をそれぞれ算出し、差の平均が類似含有率以内であれば、条件1に該当する。
【0040】
検索部150bは、条件1に該当するレコードを、類似服情報として抽出し、類似度を「中」と判定する。検索部150bは、類似服情報、類似度、商品IDを対応づけて、出力部150cに出力する。
【0041】
条件2は、生地が同一で、異なる素材の割合が所定の割合以内であるという条件である。所定の割合は、類似含有素材テーブル140dに登録された割合に対応する。この割合を、類似含有素材率と表記する。例えば、類似含有素材率を「10%」とする。なお、条件3では、素材の含有率を対象外とする。
【0042】
例えば、広告情報140bのレコードの服の特徴を、素材「A、B、C、D、E、F、G、H、I、J」、生地「ドビー」とする。これに対し、素材「A、B、C、D、E、F、G、H、I、K」、生地「トビー」の特徴を有する服は、素材A〜Jの10種のうち、Jの1種が異なっているので、条件2に該当する。
【0043】
検索部150bは、条件2に該当するレコードを、類似服情報として抽出し、類似度を「小」と判定する。検索部150bは、類似服情報、類似度、商品IDを対応づけて、出力部150cに出力する。
【0044】
検索部150bは、広告情報140bのレコードを順次選択し、上記処理を繰り返し実行する。なお、検索部150は、広告情報140bに含まれる服の特徴と一致する特徴を有する服の情報が存在しない場合に、類似する特徴の服を検索するように動作してもよい。
【0045】
出力部150cは、広告情報140bに類似服情報と、類似度を埋め込み、広告情報を表示部130に表示させる処理部である。図8は、表示部が表示する広告情報の一例を示す図である。図8に示すように、この広告情報60は、服の画像61、服の特徴62、類似服情報および類似度63、購入ボタン64を含む。なお、図8に示す例では、利用者の読みやすさに鑑みて、類似服情報および類似度の内容を加工しているが、出力部150cは、類似服情報および類似度をそのまま表示させてもよい。
【0046】
利用者は、広告情報60を参照し、例えば、1段目の商品ID「Y982」の「Yシャツ」が気になったとする。利用者は、生地や素材に関する専門知識を有していない場合でも、類似服情報および類似度63aの内容を参照すれば、過去に自分が購入した服と、素材、生地が同じであると判断することができる。このため、利用者は、商品ID「Y982」の「Yシャツ」が具体的にどのようなものであるかを把握しやすくなる。
【0047】
利用者は、気に入った服が存在する場合には、入力部120を操作して、購入ボタン64を押下する。出力部150cは、購入ボタン64の押下を受け付けた場合には、該当する商品ID、利用者IDを含む注文指示を店舗サーバ50に送信する。
【0048】
更新部150dは、利用者が商品を購入したことを受け付けた場合に、購入した商品ID、服の特徴、購入日、購入店を、所有服DB140aに登録することで、所有者DB140aを更新する処理部である。
【0049】
次に、本実施例にかかる店舗サーバ50の処理手順について説明する。図9は、店舗サーバの処理手順を示すフローチャートである。図9に示す処理は、店舗サーバ50が、クライアントからアクセスを受け付けたことを契機に実行される。
【0050】
図9に示すように、店舗サーバ50は、クライアント100から広告情報送信の要求を受けていない場合には(ステップS101,No)、再度ステップS101に移行する。店舗サーバ50は、クライアント100から広告情報装置の要求を受けた場合には(ステップS101,Yes)、認証処理を実施する(ステップS102)。
【0051】
店舗サーバ50は、認証NGの場合には(ステップS103,No)、処理を終了する。一方、店舗サーバ50は、認証OKの場合には(ステップS103,Yes)、クライアント100に広告情報を送信する(ステップS104)。
【0052】
店舗サーバ50は、クライアント100から利用者IDと商品IDと注文指示を受信しない場合には(ステップS105,No)、再度ステップS105に移行する。一方、店舗サーバ50は、利用者IDと商品IDと注文指示を受信した場合には(ステップS105,Yes)、受注処理を実施する(ステップS106)。
【0053】
店舗サーバ50は、受注終了の通知をクライアント100に送信し(ステップS107)、商品DB52bから受注した商品の情報を取得し、商品販売サーバに送信する(ステップS108)。
【0054】
次に、図9のステップS102に示した認証処理について説明する。図10は、店舗サーバの認証処理の処理手順を示すフローチャートである。図10に示すように、店舗サーバ50は、利用者ID、パスワード入力画面をクライアント100に送信する(ステップS110)。店舗サーバ50は、クライアント100から利用者ID、パスワードを受信しない場合には(ステップS111,No)、再度ステップ111に移行する。
【0055】
店舗サーバ50は、利用者ID、パスワードを受信した場合には(ステップS111,Yes)、認証を実行する(ステップS112)。店舗サーバ50は、認証OKの場合には(ステップS113,Yes)、認証OK情報をクライアント100に送信する(ステップS114)。一方、店舗サーバ50は、認証NGの場合には(ステップS113,No)、認証NG情報をクライアント100に送信する(ステップS115)。
【0056】
次に、クライアント100の処理手順について説明する。図11は、クライアントの処理手順を示すフローチャートである。図11に示す処理は、例えば、クライアント100が、利用者からの広告情報要求を受け付けたことを契機に実行される。図11に示すように、クライアント100は、広告情報を店舗サーバ50に要求し(ステップS201)、認証処理を実施する(ステップS202)。
【0057】
クライアント100は、認証がNGの場合には(ステップS203,No)、処理を終了する。一方、クライアント100は、認証がOKの場合には(ステップS203,Yes)、広告情報を受信したか否かを判定する(ステップS204)。クライアント100は、広告情報を受信していない場合には(ステップS204,No)、再度ステップS204に移行する。
【0058】
クライアント100は、広告情報を受信した場合には(ステップS204,Yes)、広告情報のレコードを取得し(ステップS205)、所有服DB140aのレコードを取得する(ステップS206)。そして、クライアント100は、類似服検索処理を実施する(ステップS207)。
【0059】
クライアント100は、類似する服が所有服DB140aに含まれていない場合には(ステップS208,No)、広告情報に、所有していない旨の記載を埋め込む(ステップS209)。一方、クライアント100は、類似する服が所有服DB140aに埋め込まれている場合には(ステップS208,Yes)、所有服DB140aから類似の服のレコードを取得する(ステップS210)。
【0060】
クライアント100は、広告情報に所有している類似服情報と類似度を埋め込み(ステップS211)、広告情報を表示する(ステップS212)。クライアント100は、服の選択および注文指示を受け付けていない場合には(ステップS213,No)、処理を終了する。
【0061】
一方、クライアント100は、服の選択および注目指示を受け付けた場合には(ステップS213,Yes)、利用者IDと商品IDと注文指示を店舗サーバ50に送信する(ステップS214)。
【0062】
クライアント100は、受注終了の通知を受信していない場合には(ステップS215,No)、処理を終了する。一方、クライアント100は、受注終了の通知を受信した場合に(ステップS215,Yes)、受注終了の通知を表示する(ステップS216)。
【0063】
クライアント100は、商品情報を受信していない場合には(ステップS217,No)、処理を終了する。一方、クライアント100は、商品情報を受信した場合には(ステップS217,Yes)、所有服DB140aを更新し(ステップS218)、処理を終了する。
【0064】
次に、図11のステップS202に示した認証処理の処理手順について説明する。図12は、クライアントの認証処理の処理手順を示すフローチャートである。図12に示すように、クライアント100は、店舗サーバ50から、利用者ID、パスワード入力画面を受信していない場合には(ステップS251,No)、再度ステップS251に移行する。
【0065】
一方、クライアント100は、利用者ID、パスワード入力画面を受信した場合には(ステップS251,Yes)、利用者ID、パスワード入力画面を表示する(ステップS252)。クライアント100は、利用者ID、パスワードの入力を受け付けていない場合には(ステップS253,No)、再度ステップS253に移行する。
【0066】
一方、クライアント100は、利用者ID、パスワードの入力を受け付けた場合には(ステップS253,Yes)、利用者ID、パスワードを店舗サーバ50に送信する(ステップS254)。クライアント100は、認証OKとの情報を店舗サーバ50から受信した場合には(ステップS255,Yes)、認証OKとする(ステップS256)。一方、クライアント100は、店舗サーバ50から受信した情報が、認証OKとの情報ではない場合には(ステップS255,No)、認証NGとする(ステップS257)。
【0067】
次に、図11のステップS207に示した類似服検索処理の処理手順について説明する。図13は、類似服検索処理の処理手順を示すフローチャートである。図13に示すように、クライアント100は、広告情報140bの服のカテゴリと、同様のカテゴリをもつ服を所有服DB140aから検索する(ステップS301)。クライアント100は、同カテゴリがない場合には(ステップS302,No)、類似服なしと判定する(ステップS303)。
【0068】
一方、クライアント100は、同カテゴリの服があった場合には(ステップS302,Yes)、同カテゴリの服と、広告情報140bに含まれる広告掲載服とで、含有素材、素材別含有率、生地を比較する(ステップS304)。クライアント100は、同含有素材、同含有率、同生地の服が存在する場合には(ステップS305,Yes)、類似度大と判定する(ステップS306)。
【0069】
一方、同含有素材、同含有率、同生地の服が存在しない場合には(ステップS305,No)、同含有素材、異なる含有率、同生地の服が存在するか否かを判定する(ステップS307)。クライアント100は、同含有素材、異なる含有率、同生地の服が存在する場合には(ステップS307,Yes)、素材含有率の差が、全ての素材において類似含有率テーブルの割合以内か否かを判定する(ステップS308)。
【0070】
クライアント100は、素材含有率の差が、全ての素材において類似含有率テーブルの割合以内の場合には(ステップS308,Yes)、類似度中と判定する(ステップS309)。クライアント100は、素材含有率の差が、全ての素材において類似含有率テーブルの割合以内ではない場合には(ステップS308,No)、類似服なしと判定する(ステップS310)。
【0071】
ところで、クライアント100は、同含有素材、異なる含有率、同生地の服が存在しない場合には(ステップS307,No)、異なる素材、同生地の服が存在するか否かを判定する(ステップS311)。クライアント100は、異なる素材、同生地の服が存在しない場合には(ステップS311,No)、ステップS310に移行する。
【0072】
一方、クライアント100は、異なる素材、同生地の服が存在する場合には(ステップS311,Yes)、異なる素材の全体における割合が、類似含有素材テーブルの割合以内かを判定する(ステップS312)。クライアント100は、異なる素材の全体における割合が、類似含有素材テーブルの割合以内ではない場合には(ステップS312,No)、ステップS310に移行する。
【0073】
一方、クライアント100は、異なる素材の全体における割合が、類似含有素材テーブルの割合以内の場合には(ステップS312,Yes)、類似度小と判定(ステップS313)。
【0074】
次に、本実施例にかかる服購入支援システムの効果について説明する。利用者は、クライアント100を操作して、店舗サーバ50から服の広告情報を取得し、広告情報に含まれる商品情報の中から好みの商品情報を選択することで、商品を購入する。この際、クライアント100は、広告情報に含まれる服の特徴に対応する生地の特徴を有する服を、所有服DB140aの中から検索し、広告情報に埋め込んで利用者に通知する。このような処理をクライアント100が実行することで、利用者は、購入対象となる服の生地がどのようなものであるかを、所有している服の生地に基づいて把握することができる。
【0075】
また、クライアント100は、広告情報に含まれる服の生地の特徴に類似する特徴を有する服を、所有服DB140aの中から検索し、広告情報に埋め込んで利用者に通知する。このため、利用者は、広告情報に含まれる服の特徴と全く同一の特徴を有する服を有していなくても、ある程度広告情報の服がどのようなものであるかを把握できる。
【0076】
ところで、店舗サーバ50、クライアント100の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、店舗サーバ50、クライアント100の分散、統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、クライアント100が、WEBブラウザの機能を有し、店舗サーバ50側が、クライアント100の制御部150の機能を有し、記憶部140の情報を保持していても同様の処理が実現可能である。
【0077】
ここで、図5に示したクライアント100と同様の機能を実現する服購入支援プログラムを実行するコンピュータの一例を説明する。図14は、服購入支援プログラムを実行するコンピュータの一例を示す図である。
【0078】
図14に示すように、コンピュータ200は、各種演算処理を実行するCPU201と、ユーザからのデータの入力を受け付ける入力装置202と、ディスプレイ203を有する。また、コンピュータ200は、記憶媒体からプログラム等を読取る読み取り装置204と、ネットワークを介して他のコンピュータとの間でデータの授受を行うインターフェース装置205とを有する。また、コンピュータ200は、各種情報を一時記憶するRAM206と、ハードディスク装置207を有する。そして、各装置201〜207は、バス208に接続される。
【0079】
ハードディスク装置207には、広告情報要求プログラム207a、検索プログラム207b、出力プログラム207c、更新プログラム207dを有する。CPU201は、各プログラム207a〜207dを読み出して、RAM206に展開する。広告情報要求部207aは、広告情報要求プロセス206aとして機能する。検索プログラム207bは、検索プロセス206bとして機能する。出力プログラム207cは、出力プロセス206cとして機能する。更新プログラム207dは、更新プロセス206dとして機能する。
【0080】
例えば、広告情報要求プロセス206aは、広告情報要求部150aに対応する。検索プロセス206bは、検索部150bに対応する。出力プログラム207cは、出力プロセス206cに対応する。更新プログラム207dは、更新プロセス206dに対応する。
【0081】
なお、各プログラム207a〜207dについては、必ずしも最初からハードディスク装置207に記憶させておかなくてもよい。例えば、コンピュータ200に挿入されるフレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカードなどの「可搬用の物理媒体」に各プログラムを記憶させておく。そして、コンピュータ200がこれらから各プログラムを読み出して実行するようにしてもよい。
【0082】
以上の各実施例を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0083】
(付記1)利用者の所有する服を特定する服特定情報と前記服の特徴とを対応づけて記憶する記憶部と、
販売対象となる服を特定する情報と該服の特徴を示す情報とを対応づけて記憶する商品データ記憶部と、
販売対象となる服を特定する情報を受け付け、前記商品データ記憶部を参照して、受け付けた販売対象となる服に対応づけて記憶されている、服の特徴を取得する特徴取得部と、
前記販売対象となる服の特徴に対応する服の特徴を、前記記憶部に記憶された服の特徴の中から検索する検索部と、
前記検索部が検索した服の特徴に対応づけられた服特定情報を出力する出力部と
を有することを特徴とする服購入支援装置。
【0084】
(付記2)前記検索部は、前記販売対象となる服の特徴と一致する服の特徴または、前記販売対象となる服の特徴に類似する服の特徴を、前記記憶部に記憶された服の特徴の中から検索することを特徴とする付記1に記載の服購入支援装置。
【0085】
(付記3)コンピュータが実行する服販売支援方法であって、
販売対象となる服を特定する情報を受け付け、販売対象となる服を特定する情報と該服の特徴を示す情報とを対応づけて記憶する商品データ記憶部を参照して、受け付けた販売対象となる服に対応づけて記憶されている、服の特徴を取得し、
前記販売対象となる服の特徴に対応する服の特徴を、利用者の所有する服を特定する服特定情報と前記服の特徴とを対応づけて記憶する記憶部から検索し、
検索した服の特徴に対応づけられた服特定情報を出力することを特徴とする服購入支援方法。
【0086】
(付記4)販売対象となる服の特徴と一致する服の特徴または、前記販売対象となる服の特徴に類似する服の特徴を、前記記憶装置に記憶された服の特徴の中から検索することを特徴とする付記3に記載の服購入支援方法。
【0087】
(付記5)コンピュータに、
販売対象となる服を特定する情報を受け付け、販売対象となる服を特定する情報と該服の特徴を示す情報とを対応づけて記憶する商品データ記憶部を参照して、受け付けた販売対象となる服に対応づけて記憶されている、服の特徴を取得し、
前記販売対象となる服の特徴に対応する服の特徴を、利用者の所有する服を特定する服特定情報と前記服の特徴とを対応づけて記憶する記憶部から検索し、
検索した服の特徴に対応づけられた服特定情報を出力させることを特徴とする服購入支援プログラム。
【0088】
(付記6)販売対象となる服の特徴と一致する服の特徴または、前記販売対象となる服の特徴に類似する服の特徴を、前記記憶装置に記憶された服の特徴の中から検索することを特徴とする付記5に記載の服購入支援プログラム。
【符号の説明】
【0089】
40 ネットワーク
50 店舗サーバ
100a,100b クライアント

【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者の所有する服を特定する服特定情報と前記服の特徴とを対応づけて記憶する記憶部と、
販売対象となる服を特定する情報と該服の特徴を示す情報とを対応づけて記憶する商品データ記憶部と、
販売対象となる服を特定する情報を受け付け、前記商品データ記憶部を参照して、受け付けた販売対象となる服に対応づけて記憶されている、服の特徴を取得する特徴取得部と、
前記販売対象となる服の特徴に対応する服の特徴を、前記記憶部に記憶された服の特徴の中から検索する検索部と、
前記検索部が検索した服の特徴に対応づけられた服特定情報を出力する出力部と
を有することを特徴とする服購入支援装置。
【請求項2】
前記検索部は、前記販売対象となる服の特徴と一致する服の特徴または、前記販売対象となる服の特徴に類似する服の特徴を、前記記憶部に記憶された服の特徴の中から検索することを特徴とする請求項1に記載の服購入支援装置。
【請求項3】
コンピュータが実行する服販売支援方法であって、
販売対象となる服を特定する情報を受け付け、販売対象となる服を特定する情報と該服の特徴を示す情報とを対応づけて記憶する商品データ記憶部を参照して、受け付けた販売対象となる服に対応づけて記憶されている、服の特徴を取得し、
前記販売対象となる服の特徴に対応する服の特徴を、利用者の所有する服を特定する服特定情報と前記服の特徴とを対応づけて記憶する記憶部から検索し、
検索した服の特徴に対応づけられた服特定情報を出力することを特徴とする服購入支援方法。
【請求項4】
コンピュータに、
販売対象となる服を特定する情報を受け付け、販売対象となる服を特定する情報と該服の特徴を示す情報とを対応づけて記憶する商品データ記憶部を参照して、受け付けた販売対象となる服に対応づけて記憶されている、服の特徴を取得し、
前記販売対象となる服の特徴に対応する服の特徴を、利用者の所有する服を特定する服特定情報と前記服の特徴とを対応づけて記憶する記憶部から検索し、
検索した服の特徴に対応づけられた服特定情報を出力させることを特徴とする服購入支援プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−198718(P2012−198718A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−61772(P2011−61772)
【出願日】平成23年3月18日(2011.3.18)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)