説明

木造建築物の仕口部補強構造

【課題】木造建築物の仕口部を補強する場合に、大規模な変形に対し、仕口部に十分な靭性を確保することが可能であると共に、小規模な変形に対しても、仕口部の初期剛性や最大耐力を増大させることが可能な木造建築物の仕口部補強構造を提供する。
【解決手段】木造建築物の仕口部補強構造であって、縦向き及び横向き木製構造材1,2にそれぞれ取り付けられる第1取付部6と、第1取付部の間で、縦向き及び横向き木製構造材の仕口部3に位置させて設けられ、仕口部の小変形に抵抗する平坦面部7とを有する第1補強部材4と、縦向き及び横向き木製構造材にそれぞれ取り付けられる第2取付部12と、第2取付部の間で、縦向き及び横向き木製構造材の仕口部に位置させて設けられ、仕口部の変形の増大に従って変形エネルギーを吸収するエネルギー吸収部13とを有する第2補強部材5とを備え、これら第1及び第2補強部材を並列に並べて仕口部に設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、木造建築物の仕口部を補強する場合に、大規模な変形に対し、仕口部に十分な靭性を確保することが可能であると共に、小規模な変形に対しても、仕口部の初期剛性や最大耐力を増大させることが可能な木造建築物の仕口部補強構造に関する。
【背景技術】
【0002】
縦向き木製構造材と横向き木製構造材とが接合される木造建築物の仕口部には通常、平板状の鋼材からなる補強部材が用いられている。この種の平板状の鋼材からなる補強部材は、初期剛性が高く、また最大耐力が高い一方で、エネルギー吸収性能の点で劣り、小規模の変形の範囲内であれば、大いに補強機能を発揮するが、大規模な変形の場合には、ほとんど機能し得ない。
【0003】
大規模な変形に対して補強機能を十分に発揮し得るエネルギー吸収性能に優れた補強部材が知られている。例えば、特許文献1の「仕口ダンパー」は、木造軸組構造の仕口部に固定する仕口ダンパーであって、柱に固定する柱固定部を有する第1硬質板と横架材に固定する横架材固定部を有する第2硬質板と第1硬質板と第2硬質板の間に接着積層されたシートの粘弾性材とからなり、粘弾性材はせん断弾性率Gが200〜1000kPa,tanδが0.3以上、最大せん断変形歪みが300%〜600%であり、粘弾性材のシートの厚さをd(cm)、柱固定部の柱当接面から前記粘弾性材の遠隔端部までの距離又は前記横架材固定部の横架材当接面から前記粘弾性材の遠隔端部までの距離の短い方をL(cm)とした場合、L/90≦d≦L/45である仕口ダンパーとするものである。
【0004】
特許文献2の「建築物の制振構造及び制振工法」は、軸組を構成する枠体の内側に、所定方向に外力が作用する場合とその反対方向に外力が作用する場合とで異なる大きさの抵抗力を発生するダンパーが取り付けられる。このダンパーは、枠体を構成する縦材及び横材間に架け渡され、それらの接合角度が減少する方向に枠体が変形したときに、所定の振動エネルギーを吸収するための抵抗力が発生する一方、前記接合角度が増大する方向に枠体が変形したときに、前記抵抗力よりも小さい抵抗力が発生する向きで取り付けられる。このような構造は、開口部にも適用可能となるものである。
【0005】
特許文献3の「仕口補強用具」は、水平部材と垂直部材を略直角に接合する仕口部に取付ける仕口補強用具を両側の取付部とそれらの取付部を連結する連結部とから構成し、その連結部に設ける変形部を、仕口部の内側の隅部を中心としてほぼ放射状に延びる複数の屈曲線に沿って交互に屈曲して蛇腹状に形成し、かつ各屈曲部の高さが隅部に近い方から外側へ向けて漸増するように構成する。変形部の幅を狭くして外力による変形を変形部に集中させたり、隣接して設置した対をなす仕口補強用具の間からブレースをとるように構成してもよいというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−220614号公報
【特許文献2】特開2008−144362号公報
【特許文献3】特開2010−031630号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
これら特許文献の補強部材は、仕口部に生じる変形に常に追随して変形することを前提として、変形に従ってエネルギー吸収作用を発揮するものであることから、大規模変形に対してのみ、十分な補強効果が得られるが、初期剛性や、最大耐力が低く、小規模変形に対しては十分な補強機能を得ることができないという課題があった。
【0008】
本発明は上記従来の課題に鑑みて創案されたものであって、木造建築物の仕口部を補強する場合に、大規模な変形に対し、仕口部に十分な靭性を確保することが可能であると共に、小規模な変形に対しても、仕口部の初期剛性や最大耐力を増大させることが可能な木造建築物の仕口部補強構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明にかかる木造建築物の仕口部補強構造は、
縦向き木製構造材と横向き木製構造材とを接合した仕口部を補強部材で補強するようにした木造建築物の仕口部補強構造であって、これら縦向き及び横向き木製構造材にそれぞれ取り付けられる第1取付部と、これら第1取付部の間で、該縦向き及び横向き木製構造材の上記仕口部に位置させて設けられ、該仕口部の小変形に抵抗する平坦面部とを有する第1補強部材と、これら縦向き及び横向き木製構造材にそれぞれ取り付けられる第2取付部と、これら第2取付部の間で、該縦向き及び横向き木製構造材の上記仕口部に位置させて設けられ、該仕口部の変形の増大に従って変形エネルギーを吸収するエネルギー吸収部とを有する第2補強部材とを備え、これら第1及び第2補強部材を並列に並べて上記仕口部に設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明にかかる木造建築物の仕口部補強構造にあっては、大規模な変形に対し、仕口部に十分な靭性を確保することができると共に、小規模な変形に対しても、仕口部の初期剛性や最大耐力を増大させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明にかかる木造建築物の仕口部補強構造が適用される仕口部の例を説明する説明図である。
【図2】本発明にかかる木造建築物の仕口部補強構造の好適な一実施形態を示す正面図である。
【図3】図2に示した木造建築物の仕口部補強構造に適用される第1補強部材を説明する説明図である。
【図4】図2に示した木造建築物の仕口部補強構造に適用される第2補強部材の側断面図である。
【図5】図2に示した木造建築物の仕口部補強構造における第1及び第2補強部材の並設状態を示す側断面図である。
【図6】本発明にかかる木造建築物の仕口部補強構造の変形例を示す正面図である。
【図7】図6に示した変形例に適用される第2補強部材の側断面図である。
【図8】本発明にかかる木造建築物の仕口部補強構造の他の変形例を示す正面図である。
【図9】図8に示した変形例に適用される第2補強部材の側面図である。
【図10】本発明にかかる木造建築物の仕口部補強構造のさらに他の変形例を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明にかかる木造建築物の仕口部補強構造の好適な実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。木造建築物では一般に、図1(A)の側面図に示すように、柱材などの縦向き木製構造材1と土台や梁材などの横向き木製構造材2とを縦横に突き合わせて接合した箇所に仕口部3が形成される。また、図1(B)の側面図に示すように、柱材間に架け渡される横桟も横向き木製構造材2であって、柱材に横桟を突き合わせて接合した箇所にも、仕口部3が形成される。仕口部3では、縦向き木製構造材1の縦側面1aと横向き木製構造材2の横平面2aとがほぼ直角をなす関係で互いに面するように、縦向き及び横向き木製構造材1,2が接合される。
【0013】
本実施形態にかかる木造建築物の仕口部補強構造は、上述したような縦向き木製構造材1と横向き木製構造材2とを接合して形成される仕口部3であれば、どのような仕口部3に対しても適用可能である。仕口部3は、以下に説明するような補強部材4,5によって補強される。
【0014】
本実施形態にかかる木造建築物の仕口部補強構造には、第1補強部材4と第2補強部材5とが用いられる。第1補強部材4はステンレス鋼などの金属製であって、図2にその取付状態を示すと共に、図3(A)にその平面図を、図3(B)にその正面図を示すように、縦向き木製構造材1の縦側面1a及び横向き木製構造材2の横平面2aにそれぞれ取り付けられる第1取付部6と、これら第1取付部6の間に、縦向き及び横向き木製構造材1,2の縦側面1aと横平面2aとの間に位置させて設けられる平坦面部7とを有する。
【0015】
本実施形態にあっては、第1補強部材4の平坦面部7は、外周縁及び内周縁がほぼアーチ状をなす扇状形態で形成される。内周縁がアーチ状に形成されることで、仕口部3の入隅との干渉が防止される。平坦面部7には、その下端縁及び側端縁から同じ向きに向かってほぼ直角に折り曲げて、第1取付部6が一体形成される。
【0016】
下端縁の第1取付部6は横向き木製構造材2の横平面2aに当接され、側端縁の第1取付部6は縦向き木製構造材1の縦側面1aに当接される。第1取付部6には、木製構造材1,2にねじ込まれるビス8を通すビス孔9が形成される。また、平坦面部7には、必要に応じて当該平坦面部7に取り付けられるブレース10を固定するためのビス穴11が形成される。
【0017】
第1補強部材4は、第1取付部6をそれぞれ縦向き及び横向き木製構造材1,2の縦側面1aと横平面2aに当接させ、ビス孔9を通してビス8を木製構造材1,2にねじ込むことにより、仕口部3に取り付けられる。第1補強部材4は金属製の平坦面部7が仕口部3に位置され、この平坦面部7が仕口部3に生じる小変形に抵抗するようになっている。
【0018】
第2補強部材5は、図2にその取付状態を示すと共に、図4にその側断面図を示すように、縦向き木製構造材1の縦側面1a及び横向き木製構造材2の横平面2aにそれぞれ取り付けられる第2取付部12と、これら第2取付部12の間に、縦向き及び横向き木製構造材1,2の縦側面1aと横平面2aとの間に位置させて設けられるエネルギー吸収部13とを有する。
【0019】
本実施形態にあっては、第2補強部材5のエネルギー吸収部13は、高減衰ゴム14を備えた粘性ダンパーで構成される。第2補強部材5の外形形態も、第1補強部材4と同様に、外周縁及び内周縁がほぼアーチ状をなす扇状形態で形成され、内周縁がアーチ状に形成されることで、仕口部3の入隅との干渉が防止される。
【0020】
エネルギー吸収部13を構成する粘性ダンパーは、一方のプレート状第2取付部12に接合された中央板15と、他方のプレート状第2取付部12に一対並行に接合され、中央板15を両側から挟み込む2枚の側板16と、各側板16と中央板15との間の隙間に設けられる高減衰ゴム14とから構成される。粘性ダンパーは、速度の速い地震動などによる変形に好適なものである。
【0021】
一方の第2取付部12に接合した中央板15は、他方の第2取付部12に到達しない寸法に形成されると共に、他方の第2取付部12に接合した側板16は、一方の第2取付部12に到達しない寸法に形成され、これにより、仕口部3の変形に際し入隅内で、中央板15と側板16とが相対的に動くことができ、この動きを高減衰ゴム14が減衰してエネルギー吸収するようになっている。
【0022】
第2取付部12のいずれか一方は横向き木製構造材2の横平面2aに当接され、他方の第2取付部12は縦向き木製構造材1の縦側面1aに当接される。第2取付部12には、木製構造材1,2にねじ込まれるビス17を通すビス孔18が形成される。第2取付部12は、第1取付部6よりも強固に木製構造材1,2に取り付けられる。第2補強部材5は、第2取付部12をそれぞれ縦向き及び横向き木製構造材1,2の縦側面1aと横平面2aに当接させ、ビス孔18を通してビス17を木製構造材1,2にねじ込むことにより、仕口部3に取り付けられる。
【0023】
第2補強部材5はエネルギー吸収部13が仕口部3に位置され、このエネルギー吸収部13は、仕口部3の変形の増大に従って変形エネルギーを吸収するようになっている。
【0024】
これら第1補強部材4及び第2補強部材5は、並列に並べて仕口部3に設けられる。並列の形態としては例えば図2に示すように、入隅に対し、内側・外側に並べる形態とされる。これ以外にも、木製構造材1,2の幅方向(図5中、Wで示す)に横並びに並べる形態であってもよい。
【0025】
あるいは、仕口部3において縦向き及び横向き木製構造材1,2がL字状をなす側面部分(図1中、Lで示す)に当接するように第1及び第2取付部6,12を形成し、縦向き及び横向き木製構造材1,2の側面部分にこれら第1及び第2補強部材4,5を並列に並べて設けるようにしてもよい(図5中、二点鎖線参照)。さらには、第1及び第2補強部材4,5のいずれか一方を入隅に設置し、他方を側面部分に設置するようにしてもよい。
【0026】
図2に示した並列配置の例に従って説明すると、これら第1及び第2補強部材4,5は、仕口部3に変形が生じた際、当該仕口部3にねじれが生じないように、図5に示すように、第1及び第2取付部6,12の取付中心6c,12cが縦向き及び横向き木製構造材1,2の芯Cに沿って配置される(図5中、点線参照)。並列形態の上記変形例にあっても、第1及び第2補強部材4,5の性能を測定するなどして勘案し、変形力が木製構造材1,2の芯Cに沿って作用するように第1及び第2取付部6,12の取付位置を設定するようにしてもよい。
【0027】
本実施形態にかかる木造建築物の仕口部補強構造の作用について説明する。木造建築物に変形外力が入力し、仕口部3に変形が生じる際、第1補強部材4と第2補強部材5は、最初に第1補強部材4が小変形を阻止するように機能し、変形が増大して第1補強部材4の当該阻止機能が次第に喪失されていく途中で、第2補強部材5が変形エネルギーの吸収作用を開始し、第1補強部材4が機能しなくなった後も、第2補強部材5が継続して変形エネルギーを吸収するようになっている。
【0028】
具体的には、仕口部3の変形が小さい場合には、最大耐力の高い平坦面部7を備えた第1補強部材4が仕口部3の初期剛性を確保して、当該小変形に対して抵抗することができる。この際、エネルギー吸収部13を備えて変形に追従する第2補強部材5は、変形が小さいことから、ほとんど機能することがない。
【0029】
変形が大きい場合や変形が次第に増大していく場合は、第1取付部6のビス8が木製構造材1,2から抜け出して第1補強部材4の木製構造材1,2に対する取り付けが緩んだり、ビス8や第1補強金物4が変形してしまうなど、第1補強部材4で変形に抵抗し得なくなる状況に移行すると、仕口部3のこの大きな変形によって第2補強部材5の中央板15と側板16とが互いに相対移動し、高減衰ゴム14によって変形エネルギーを吸収することができる。
【0030】
以上説明したように、本実施形態にかかる木造建築物の仕口部補強構造にあっては、上述した第1及び第2補強部材4,5を仕口部3に並列に並べて設けるようにしたので、大規模な変形に対し、エネルギー吸収部13を備える第2補強部材5によって仕口部3に十分な靭性を確保することができると共に、小規模な変形に対しても、平坦面部7を備える第1補強部材4によって仕口部3の初期剛性や最大耐力を増大させることができ、小変形から大変形に至る幅広い変形域で第1及び第2補強部材4,5が確実に機能して仕口部強度を向上することができる。
【0031】
仕口部強度が向上することにより、木造建築物の水平方向力に対する耐力の向上や、建築物の自重によって生じる転倒モーメントへの抵抗力の向上を確保することができ、建物の倒壊する角度がより大きくなって、倒壊を遅延させたり、さらには倒壊の危険性を低減することができる。
【0032】
また、一つの補強部材で小変形から大変形に至るまでの耐力をカバーすることは困難であると共に、製作にあたっても、コストや加工性・作業性の面で著しく不利であるが、本実施形態では、変形に応じて適した第1及び第2補強部材4,5を併用することで、同程度以上の性能を期待できると共に、製作にあたっても、コストや加工性・作業性の面で有利である。
【0033】
図6及び図7には、上記実施形態の変形例が示されている。この変形例は、第2補強部材5のエネルギー吸収部13を、ばね座金を用いた摩擦系ダンパーで構成して、第1補強部材4に並設したものである。
【0034】
摩擦系ダンパーは、一方の第2取付部12に接合された弧状長孔21を有する第1平板19と、他方の第2取付部12に接合され、第1平板19に重ね合わされる弧状長孔21を有する第2平板20と、第1及び第2平板19,20の弧状長孔21を貫通して締結されるボルト・ナット22と、ナット側もしくはボルト側に、平板19,20との間に挟み込んで設けられ、平板19,20同士を摩擦接触させるばね座金(図示せず)とから構成される。
【0035】
一方の第2取付部12に接合した第1平板19は、他方の第2取付部12に到達しない寸法に形成されると共に、他方の第2取付部12に接合した第2平板20は、一方の第2取付部12に到達しない寸法に形成され、これにより、仕口部3の変形に際し入隅内で、第1及び第2平板19,20が相対的に動くことができ、この動きを摩擦作用で減衰してエネルギー吸収するようになっている。
【0036】
弧状長孔21は、平板19,20の移動方向に沿って形成される。このような変形例にあっても、上記実施形態と同様の作用効果を奏することはもちろんである。
【0037】
図8及び図9には、上記実施形態の他の変形例が示されている。この変形例は、エネルギー吸収部13を、履歴系ダンパーで構成して、第1補強部材4に並設したものである。
【0038】
履歴系ダンパーは、例えば鉛などの素材により、アーチ形態の板状部材23として形成され、中央部に降伏部分24が形成される。この板状部材23の下端縁及び側端縁に第2取付部12が形成される。履歴系ダンパーは、仕口部3の変形の増大に伴って、降伏部分24が塑性ヒステリシスに従って、エネルギーを吸収するようになっている。このような変形例にあっても、上記実施形態と同様の作用効果を奏することはもちろんである。
【0039】
図10には、上記実施形態のさらに他の変形例が示されている。この変形例は、エネルギー吸収部13を、オイルダンパーで構成して、第1補強部材4に並設したものである。オイルダンパーは、その回転自在な両端部25が第2取付部12を介して縦向き及び横向き木製構造材1,2に連結され、仕口部3の変形に際し、入隅内で伸縮動作して、エネルギー吸収するようになっている。このような変形例にあっても、上記実施形態と同様の作用効果を奏することはもちろんである。
【符号の説明】
【0040】
1 縦向き木製構造材
2 横向き木製構造材
3 仕口部
4 第1補強部材
5 第2補強部材
6 第1取付部
7 平坦面部
12 第2取付部
13 エネルギー吸収部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
縦向き木製構造材と横向き木製構造材とを接合した仕口部を補強部材で補強するようにした木造建築物の仕口部補強構造であって、
これら縦向き及び横向き木製構造材にそれぞれ取り付けられる第1取付部と、これら第1取付部の間で、該縦向き及び横向き木製構造材の上記仕口部に位置させて設けられ、該仕口部の小変形に抵抗する平坦面部とを有する第1補強部材と、
これら縦向き及び横向き木製構造材にそれぞれ取り付けられる第2取付部と、これら第2取付部の間で、該縦向き及び横向き木製構造材の上記仕口部に位置させて設けられ、該仕口部の変形の増大に従って変形エネルギーを吸収するエネルギー吸収部とを有する第2補強部材とを備え、
これら第1及び第2補強部材を並列に並べて上記仕口部に設けたことを特徴とする木造建築物の仕口部補強構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−77483(P2012−77483A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−222025(P2010−222025)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(000000446)岡部株式会社 (277)
【Fターム(参考)】