説明

来場管理システム、DSRC制御装置、及び来場管理方法

【課題】既存ETC車載器を利用した来場管理システムにおいて、事前登録を不要とする簡易サービス手段を提供する。
【解決手段】入場ゲートに設置されたDSRC路側装置111からのWCN要求に従い、ETC車載器112がWCNを送信する。DSRC制御装置113がWCNを収集してデータベース114を構築/作成する。データベース114のWCN収集状況から来場回数等を見極めて、駐車代金の割引等のサービスを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、来場管理システムに関し、特に既存ETC車載器(ETC:Electronic Toll Collection)を利用した来場管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
既存のETC車載器を利用した来場管理システム等のITSサービス(ITS:Intelligent Transport Systems)は、利用者番号やワイヤレスコールナンバー(WCN)にクレジットカード番号や電子メールアドレス等を組み合わせた事前登録制のサービスが検討されている。
【0003】
例えば、特開2006−101017号公報(特許文献1)に情報配信システムが開示されている。
この情報配信システムでは、車輌がゲートを通過する際に、DSRC車載局(DSRC:Dedicated Short Range Communication)からDSRC基地局へWCNを送信する。このWCNに基づいてアドレス照合データベースが予め登録された携帯電話機の電子メールアドレスを割り出し、当該アドレス宛てに電子券発行機から電子クーポンなどを添付した電子メールを送信する。特許文献1に記載の情報配信システムにおいては、サービス提供先を特定するためにWCNと電子メールアドレスを事前に関連付ける必要がある。
【0004】
また、特開2005−227996号公報(特許文献2)に駐車場管理システムが開示されている。
この駐車場管理システムでは、入場時にETC車載器からWCNを受信して、既に登録されていれば入場ゲートを開放する。WCNが登録されていない場合には、携帯ID番号を読込みWCNに関連付けて記憶すると共に、WCNを登録する。その後に、入場ゲートを開放する。そして、例えば、携帯電話等によりインターネットを介して精算用ウェブサイトにアクセスして車両出場前に事前に駐車料金の精算を行った後に、車両を出場ゲートに移動させる。出場ゲート付近においては、まずWCNを受信して、受信したWCNに関連付けられた携帯ID番号に基づき事前精算が行われていれば、出場ゲートを開放する。特許文献2に記載の駐車場管理システムにおいては、駐車料金を精算するためにクレジットカード等を用いた精算用ウェブサイトにおける事前精算を行う必要がある。
【0005】
また、不特定多数を対象とする大型店舗等の来場管理システムにおいては、来場頻度の高い顧客に対してサービスを提供する場合、来場回数等を確認する(見極める)ためにカメラで自動車登録番号標(あるいは、車両番号標)を撮影する方法等が考えられる。しかしながら、来場車輌を1台1台確認するためには膨大な時間を要してしまう。
【0006】
関連する技術として、特開2002−216187号公報(特許文献3)に管理装置及び車両端末が開示されている。
この関連技術では、車両がETCゲートを通過して、車載器とETCゲートとの間で通信が開始されると、車載器からETCゲートを経由して、ETCカードの情報を受信する。受信した情報に基づいてユーザの利用度に関する情報を確認し、利用度に相当するポイントを計算する。ポイント計算の結果が特典の対象になるか否かが判定され、対象であれば、特典情報をユーザに提供し、対象でなければ、ポイントの書き込みを行う。
【0007】
また、特開2001−297345号公報(特許文献4)に駐車場における車両の入出場管理方法が開示されている。
この関連技術では、車両が駐車場入口にくると、搭載機と駐車場との通信により、車両のIDカードのID番号が通知される。ID番号に関連付けて入場時刻が記録される。その後、出場するとき、駐車場の所定個所の事前駐車料金精算機により、IDカードからID番号を読み取る。これで、ID番号を検索し、入場時刻と現在時刻から駐車料金を計算する。駐車料金の精算が確認されると当該ID番号に関連付けて精算完了済みが記録される。その後、出口に来た車両の搭載機と駐車場との通信により、車両に搭載したIDカードのID番号は認識される。ID番号を検索すると、駐車料金精算完了済みが判定され、当該車両の退場が許可される。
【0008】
【特許文献1】特開2006−101017号公報
【特許文献2】特開2005−227996号公報
【特許文献3】特開2002−216187号公報
【特許文献4】特開2001−297345号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
既存ETC車載器を利用した来場管理システム等のITSサービスは、利用者番号やワイヤレスコールナンバー(WCN)にクレジットカード番号や電子メールアドレス等を組み合わせた事前登録制のサービスが目立つ。そのため、事前登録を不要とする簡易サービス手段が求められる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の来場管理システムは、WCN(ワイヤレスコールナンバー)要求を行うDSRC(Dedicated Short Range Communication)路側装置と、WCN要求に応じて、DSRC路側装置にWCNを送信するETC(Electronic Toll Collection)車載器と、DSRC路側装置の制御を行い、WCNを収集して、WCNの収集状況から来場回数を確認するためのデータベースを作成するDSRC制御装置とを含む。DSRC制御装置は、所定の期間内にWCNを収集した回数を計測し、来場回数を示す情報として保持し、WCNについて、所定の期間内における来場回数が所定の条件を満たしていれば、所定のサービスを提供するための処理を行う。
【0011】
本発明のDSRC制御装置は、ETC車載器からWCNを受信するDSRC路側装置を制御する手段と、DSRC路側装置からWCNを収集する手段と、WCNの収集状況から来場回数を確認するためのデータベースを構築する手段と、WCNについて、所定の期間内における来場回数が所定の条件を満たしていれば、所定のサービスを提供するための処理を行う手段とを具備する。
【0012】
本発明の来場管理方法は、DSRC路側装置からETC車載器に、WCN要求を行うステップと、WCN要求に応じて、ETC車載器からDSRC路側装置にWCNを送信するステップと、DSRC制御装置により、DSRC路側装置の制御を行い、WCNを収集して、WCNの収集状況から来場回数を確認するためのデータベースを作成するステップと、DSRC制御装置により、所定の期間内にWCNを収集した回数を計測し、来場回数を示す情報として保持し、WCNについて、所定の期間内における来場回数が所定の条件を満たしていれば、所定のサービスを提供するための処理を行うステップとを含む。
【発明の効果】
【0013】
事前登録が不要であり、少ない労力で来場頻度の高い顧客等サービス提供先を特定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下に、本発明の第1実施形態について添付図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態における来場管理システムの概略図である。
来場管理システムは、DSRC路側装置111と、ETC車載器112と、DSRC制御装置113と、データベース114を含む。
【0015】
DSRC路側装置111は、WCN要求を行う。ここでは、DSRC路側装置111は、WCNを取得するために、ETC車載器112へWCN要求を行う。具体的には、DSRC路側装置111は、近傍を通過する車輌に搭載されたETC車載器112へWCN要求を行い、ETC車載器112から受信したWCNをDSRC制御装置113に通知する。
【0016】
ETC車載器112は、WCNを送信する。ここでは、ETC車載器112は、DSRC路側装置111から受信したWCN要求に従って、WCNを送信する。
【0017】
DSRC制御装置113は、DSRC路側装置の制御を行い、WCNを収集してデータベースを構築/作成する。ここでは、DSRC制御装置113は、DSRC路側装置111の制御により、ETC車載器112から受信したWCNを収集してデータベース114を構築/作成する。
【0018】
データベース114は、WCN収集状況から来場回数等を記憶するためのデータベースである。ここでは、DSRC制御装置113は、データベース114を参照して、WCN収集状況から来場回数等を確認する(見極める)。データベース114は、DSRC制御装置113に搭載されていても良い。
【0019】
データベース114の例として、メモリ等の半導体記憶装置、ハードディスク等の外部記憶装置(ストレージ)、又は、記憶媒体(メディア)等が考えられる。但し、実際には、これらの例に限定されない。
【0020】
なお、DSRC路側装置111、DSRC制御装置113、及びデータベース114の間の通信回線の例として、インターネット、LAN(Local Area Network)、無線LAN(Wireless LAN)、携帯電話網、WiMAX、3G(第3世代携帯電話)、専用線、IrDA(Infrared Data Association)、Bluetooth(登録商標)、シリアル通信回線等が考えられる。但し、実際には、これらの例に限定されない。
【0021】
本実施形態における来場管理システムは、WCNの代わりにETC車載器112に関連付けられた利用者番号を用いる方法も想定されるため、本実施形態では、WCNを用いる方法と、利用者番号を用いる方法のいずれの方法でも実施可能である。
【0022】
図2は、本実施形態における動作を示すフローチャートである。
(1)ステップS11
ETC車載器112は、入場ゲート等に設置されたDSRC路側装置111からの電波を検出した場合、DSRC路側装置111との通信開始処理に着手する。ETC車載器112は、電波が検出されなかった場合、電波の検出動作を継続する。
【0023】
(2)ステップS12
ETC車載器112とDSRC路側装置111の間で通信を開始する。すなわち、ETC車載器112は、DSRC路側装置111と通信を行う。
【0024】
(3)ステップS13
DSRC路側装置111は、WCNを取得するためにETC車載器112へWCN要求を行う。
【0025】
(4)ステップS14
ETC車載器112は、DSRC路側装置111から受信したWCN要求に従って、WCNを送信する。DSRC路側装置111は、ETC車載器112からWCNを受信してDSRC制御装置113に送る。
【0026】
(5)ステップS15
DSRC制御装置113は、DSRC路側装置111がETC車載器112から受信したWCNを収集してデータベース114を構築/作成する。その際、DSRC制御装置113は、WCN収集状況から来場回数等を確認するため、計算式(WCN=WCN+1)を用いて統計処理を行う。
【0027】
(6)ステップS16
DSRC制御装置113は、統計処理の結果に基づいて、来場回数が所定の条件に適合しているか判定する。例えば、DSRC制御装置113は、1週間に5回以上来場する顧客を優良顧客と定義した場合、データベース114の統計値に基づいて、1週間に受信したWCN数が5個以上のETC車載器112かどうか判定する。なお、1週間に受信したWCN数とは、1週間のうちにDSRC路側装置111により受信されたWCNの数を示す。例えば、1週間は、同じ週の日曜日から土曜日までの間とする。或いは、最初にWCNを収集した時から1週間としても良い。但し、実際には、これらの例に限定されない。
【0028】
(7)ステップS17
DSRC制御装置113は、来場回数が所定の条件に適合している場合、所定のサービスを提供するための処理を行う。例えば、DSRC制御装置113は、1週間に受信したWCN数が5個以上のETC車載器112を搭載した車輌に対して、駐車代金の割引等のサービスを提供する。
【0029】
(8)ステップS18
また、DSRC制御装置113は、データベース114の統計値をリセット(初期化)する。例えば、DSRC制御装置113は、1週間経過後にデータベース114の統計値をリセットすると共に、改めてWCNの収集を開始し、同様の計算式を用いて統計処理を行う。なお、DSRC制御装置113は、1週間に受信したWCN数が4個以下の場合も同様に、データベース114の統計値をリセットする。
【0030】
ここでは、1週間経過後にデータベース114の統計値をリセットする事例について説明しているが、実際には、サービスを提供した際にリセットするようにしても良い。例えば、DSRC制御装置113は、1週間に受信したWCN数が5個以上のETC車載器112を搭載した車輌に対して、駐車代金の割引等のサービスを提供し、その後、データベース114の統計値をリセットする。
【0031】
このとき、図示しないが、DSRC制御装置113は、ETC車載器112からWCNを受信するDSRC路側装置111を制御する手段と、DSRC路側装置111からWCNを収集する手段と、WCNの収集状況から来場回数を確認するためのデータベース114を構築する手段と、WCNについて、所定の期間内における来場回数が所定の条件を満たしていれば、所定のサービスを提供するための処理を行う手段とを備える。
【0032】
また、DSRC制御装置113は、所定の期間が経過した場合、又は所定のサービスを提供した場合、データベース114のWCNに対する来場回数を示す情報を初期化して、WCNの収集を再開する手段を備える。
【0033】
以下に、本発明の第2実施形態について説明する。
本実施形態では、来場頻度の高い顧客のみ利用可能な専用ゲートを設ける。例えば、専用の出入り口や、専用の駐車場に、専用ゲートを設け、専用ゲートの手前で、顧客の来場回数(入場ゲートの通過回数)を判定して、来場回数が一定回数以上であれば、専用ゲートを開放する。すなわち、専用ゲートとは、他のゲートの通過回数に応じて開放されるゲートを示す。
【0034】
図3は、本実施形態における来場管理システムの概略図である。
来場管理システムは、DSRC路側装置111と、ETC車載器112と、DSRC制御装置113と、データベース114と、専用DSRC路側装置115と、専用ゲート116を含む。
【0035】
DSRC路側装置111、ETC車載器112、DSRC制御装置113、及びデータベース114は、基本的に第1実施形態と同様である。
【0036】
専用DSRC路側装置115は、専用ゲート116の手前に設けられ、近傍を通過する車輌に搭載されたETC車載器112へWCN要求を行い、ETC車載器112から受信したWCNをDSRC制御装置113に通知する。DSRC制御装置113は、専用DSRC路側装置115の制御を行い、専用DSRC路側装置115から通知されたWCNに基づいて、該当する顧客の来場回数(入場ゲートの通過回数)を判定して、来場回数が一定回数以上であれば、専用ゲート116を開放するための処理を行う。専用ゲート116は、DSRC制御装置113からの指示に応じて開閉する。
【0037】
専用DSRC路側装置115と専用ゲート116の間において、専用ゲート116の近傍には、専用ゲート116が開かなかった場合のために、退避経路が設けられている。車輌は、専用ゲート116が開かなかった場合、退避経路を通って退避する。なお、専用ゲート116が外部からの入場ゲートとなっている場合、退避経路は、車輌の逆侵入を防止するため、一方通行であると好適である。
【0038】
図4は、本実施形態における動作を示すフローチャートである。
(1)ステップS21
ETC車載器112は、入場ゲート等に設置された専用DSRC路側装置115からの電波を検出した場合、専用DSRC路側装置115との通信開始処理に着手する。ETC車載器112は、電波が検出されなかった場合、電波の検出動作を継続する。
【0039】
(2)ステップS22
ETC車載器112と専用DSRC路側装置115の間で通信を開始する。すなわち、ETC車載器112は、専用DSRC路側装置115と通信を行う。
【0040】
(3)ステップS23
専用DSRC路側装置115は、WCNを取得するためにETC車載器112へWCN要求を行う。
【0041】
(4)ステップS24
ETC車載器112は、専用DSRC路側装置115から受信したWCN要求に従って、WCNを送信する。専用DSRC路側装置115は、ETC車載器112からWCNを受信してDSRC制御装置113に送る。
【0042】
(5)ステップS25
DSRC制御装置113は、専用DSRC路側装置115がETC車載器112から受信したWCNに基づいて、データベース114内の該当する顧客情報を検索し、WCNに対応する顧客の来場回数を参照する
【0043】
(6)ステップS26
DSRC制御装置113は、WCNに対応する顧客の来場回数に基づいて、来場回数が所定の条件に適合しているか判定する。例えば、DSRC制御装置113は、1週間に5回以上来場する顧客を優良顧客と定義した場合、WCNに対応する顧客の来場回数に基づいて、1週間に受信したWCN数が5個以上のETC車載器112かどうか判定する。なお、1週間に受信したWCN数とは、1週間のうちにDSRC路側装置111により受信されたWCNの数を示す。
【0044】
(7)ステップS27
DSRC制御装置113は、来場回数が所定の条件に適合している場合、所定のサービスを提供するための処理を行う。例えば、DSRC制御装置113は、1週間に受信したWCN数が5個以上のETC車載器112を搭載した車輌に対して、出口のゲート116を開放する等のサービスを提供する。このとき、DSRC制御装置113は、出口のゲート116に開放を指示する。
【0045】
(8)ステップS28
また、DSRC制御装置113は、データベース114の統計値をリセット(初期化)する。例えば、DSRC制御装置113は、1週間経過後にデータベース114の統計値をリセットすると共に、改めてWCNの収集を開始し、同様の計算式を用いて統計処理を行う。なお、DSRC制御装置113は、1週間に受信したWCN数が4個以下の場合も同様に、データベース114の統計値をリセットする。但し、実際には、DSRC制御装置113は、データベース114の統計値をリセットしなくても良い。
【0046】
ここでは、1週間経過後にデータベース114の統計値をリセットする事例について説明しているが、実際には、サービスを提供した際にリセットするようにしても良い。例えば、DSRC制御装置113は、1週間に受信したWCN数が5個以上のETC車載器112を搭載した車輌に対して、出口のゲート116を開放する等のサービスを提供し、その後、データベース114の統計値をリセットする。
【0047】
なお、専用DSRC路側装置115は、専用ゲート116上に設置されていても良い。この場合、車輌は、専用ゲート116の前で一旦停止することになるが、退避経路は不要になる。
【0048】
このとき、図示しないが、DSRC制御装置113は、ETC車載器112に対してWCN要求を行いWCNを取得する専用DSRC路側装置115を制御する手段と、専用DSRC路側装置115から収集したWCNがデータベース114に含まれている場合、専用DSRC路側装置115から収集したWCNについて、所定の期間内における来場回数が所定の条件を満たしていれば、閉鎖されている専用ゲート116を開放する手段とを備える。
【0049】
以下に、本発明の第3実施形態について説明する。
例えば、来場管理システムの設置場所が店舗や施設の駐車場であるとする。このとき、顧客が、店舗や施設で、商品やサービスに対する料金の支払いを行う際に、ETC車載器に挿入/設置されていたETCカードを提示した場合、店舗側が、顧客の料金支払いに関する情報と来場回数に関する情報とを関連付けて記録し、記録された情報を、更なるサービスの提供に役立てることが考えられる。
【0050】
この場合、店舗や施設は、顧客が既に保有しているETCカードをポイントカードの代わりに使用することで、独自にポイントカードを発行する必要が無くなる。また、ETCカードの利用者に対して、高ポイント付与等の特典を与えるようにすれば、ETCカードの普及を促進する一助となる。更に、ETCカードの車内放置を防止することにもつながる。
【0051】
図5は、本実施形態における来場管理システムの概略図である。
来場管理システムは、DSRC路側装置111と、ETC車載器112と、DSRC制御装置113と、データベース114と、ETCカード117と、POS(Point Of Sale)レジスタ118を含む。
【0052】
DSRC路側装置111、ETC車載器112、DSRC制御装置113、及びデータベース114は、基本的に第1実施形態と同様である。
【0053】
ETCカード117は、ETC車載器112に挿入/設置されるIC(Integrated Circuit)カードである。ETCカード117は、クレジットカード(親カード)に付帯して発行されたカードである。このとき、ETCカード117は、親カードとETCカードを1枚に一体化したカードでも良い。ここでは、ETCカード117は、WCNを記録しているものとする。
【0054】
POSレジスタ118は、店舗販売時点情報管理機能、及びETCカード117の読取機能を有する金銭登録器(cash register)である。POSレジスタ118は、店舗販売時点情報(POSデータ)と、ETCカード117から読み取った情報(WCN)を、DSRC制御装置113に送る。DSRC制御装置113は、店舗販売時点情報と、ETCカード117から読み取られた情報(WCN)を、関連付けてデータベース114に登録する。
【0055】
図6は、本実施形態における動作を示すフローチャートである。
(1)ステップS31
ETC車載器112は、入場ゲート等に設置されたDSRC路側装置111からの電波を検出した場合、DSRC路側装置111との通信開始処理に着手する。ETC車載器112は、電波が検出されなかった場合、電波の検出動作を継続する。
【0056】
(2)ステップS32
ETC車載器112とDSRC路側装置111の間で通信を開始する。すなわち、ETC車載器112は、DSRC路側装置111と通信を行う。
【0057】
(3)ステップS33
DSRC路側装置111は、WCNを取得するためにETC車載器112へWCN要求を行う。
【0058】
(4)ステップS34
ETC車載器112は、DSRC路側装置111から受信したWCN要求に従って、WCNを送信する。DSRC路側装置111は、ETC車載器112からWCNを受信してDSRC制御装置113に送る。
【0059】
(5)ステップS35
DSRC制御装置113は、DSRC路側装置111がETC車載器112から受信したWCNを収集してデータベース114を構築/作成する。DSRC制御装置113は、WCNをと共に、DSRC路側装置111がETC車載器112からWCNを受信した日時を、データベース114に記憶する。
【0060】
(6)ステップS36
POSレジスタ118は、店舗販売時点情報を収集/作成する際、顧客により提示されたETCカード117を読み取り、WCNを取得して、店舗販売時点情報と、ETCカード117から読み取った情報(WCN)を、DSRC制御装置113に送る。ここでは、POSレジスタ118は、顧客が商品を購入した際、又はサービスを利用した際に、店舗販売時点情報を作成し、顧客により提示されたETCカード117を読み取るものとする。
【0061】
(7)ステップS37
DSRC制御装置113は、データベース114を参照し、ETCカード117から読み取られた情報(WCN)に基づいて、データベース114に記憶された当該WCNと、店舗販売時点情報を、関連付けて記憶し管理する。なお、DSRC制御装置113は、ETCカード117から読み取られた情報(WCN)を取得した時点で、当該WCNが未登録であれば、ETCカード117から読み取られた情報(WCN)と、店舗販売時点情報を、関連付けて登録する。ここでは、DSRC制御装置113は、図7に示すデータ格納形式(データテーブル)でデータベース114を構築/作成する。このとき、データベース114は、RDB(リレーショナルデータベース)でも良い。例えば、DSRC制御装置113は、来場回数等に関する情報と店舗販売時点情報を、別々のデータテーブルに登録し、WCNをキーに各々のデータテーブルを連携するようにしても良い。
【0062】
図7に、本実施形態におけるデータベース114のデータ格納形式(データテーブル)の例について説明する。但し、実際には、この例に限定されない。
このデータテーブルは、WCNと、店舗/施設と、来場回数と、入場日時と、退場日時と、滞在時間と、購入商品/利用サービスと、購入/利用日時と、付与ポイントの各々に関する情報を含む。
【0063】
WCNは、DSRC路側装置111がETC車載器112から受信したWCN、及びETCカード117から読み取られたWCNを示す。但し、実際には、WCNそのものではなく、WCNに付随(対応)する情報(クレジットカード番号や電子メールアドレス等)でも良い。ここでは、WCNは、DSRC路側装置111がETC車載器112からWCNを受信した際に登録され、ETCカード117から読み取られたWCNをキーに、店舗販売時点情報と関連付けられる。なお、ETCカード117の未挿入等の理由により、DSRC路側装置111がETC車載器112からWCNを受信できなかった場合、ETCカード117から読み取られたWCNを登録するようにする。
【0064】
店舗/施設は、DSRC路側装置111、及びPOSレジスタ118が設置された店舗/施設を示す。なお、同一のグループ/地域に属する店舗/施設については、同一のグループ/地域を示す情報によりデータを共通化(共有)しても良い。例えば、チェーン展開している店舗/施設や、複合施設については、データを共通化(共有)すると好適である。このとき、DSRC路側装置111は、店舗/施設の駐車場等に設置されている。POSレジスタ118は、店舗/施設のカウンターや窓口等に設置されている。
【0065】
来場回数は、顧客が店舗/施設に来場した回数を示す。具体的には、来場回数は、ETCカード117を挿入/設置されたETC車載器112がDSRC路側装置111と通信した回数を示す。ここでは、来場回数は、顧客が店舗/施設に入場した際に加算されるものとする。なお、来場回数は、何らかの理由で、入場した際に加算されなかった場合のみ、顧客が店舗/施設から退場した際に加算される。但し、実際には、これらの例に限定されない。
【0066】
入場日時は、顧客が店舗/施設に入場した日時を示す。具体的には、入場日時は、店舗/施設への入場の際に、ETCカード117を挿入/設置されたETC車載器112がDSRC路側装置111と通信した日時を示す。ここでは、入場日時は、入場日時が記憶されていない場合(「入場日時」、「退場日時」が空欄)に、DSRC路側装置111がETC車載器112からWCNを受信した際の日時とする。但し、実際には、これらの例に限定されない。
【0067】
退場日時は、顧客が店舗/施設から退場した日時を示す。具体的には、退場日時は、店舗/施設からの退場の際に、ETCカード117を挿入/設置されたETC車載器112がDSRC路側装置111と通信した日時を示す。ここでは、退場日時は、入場日時が記憶されている場合(「入場日時」が登録済み、「退場日時」が空欄)に、DSRC路側装置111がETC車載器112からWCNを受信した際の日時とする。或いは、退場日時は、購入/利用日時の後に、DSRC路側装置111がETC車載器112からWCNを受信した際の日時としても良い。但し、実際には、これらの例に限定されない。
【0068】
滞在時間は、顧客が店舗/施設に滞在していた時間を示す。具体的には、滞在時間は、入場日時と退場日時との差分により算出される期間を示す。
【0069】
購入商品/利用サービスは、顧客が店舗/施設において購入した商品、又は利用したサービスを示す。購入商品/利用サービスは、店舗販売時点情報に含まれる情報である。このとき、購入商品/利用サービスの欄に、店舗販売時点情報を登録するようにしても良い。すなわち、購入した商品や利用したサービスと共に、顧客の性別、年齢層等の情報を登録することが考えられる。
【0070】
購入/利用日時は、顧客が店舗/施設において商品を購入した日時、又はサービスを利用した日時を示す。すなわち、購入/利用日時は、店舗販売時点情報が作成された日時を示す。
【0071】
付与ポイントは、顧客が店舗/施設にETCカード117を提示した際に、顧客に対して付与されたポイントを示す。付与ポイントは、来場回数に応じて付与率が変更されたり、特別なポイントを付与されたりしても良い。
【0072】
このとき、ETCカード117の未挿入や読み取りエラー等の理由により、DSRC路側装置111がETC車載器112からWCNを受信できなかった場合、入場日時、退場日時、滞在時間等は、何も記憶されない。また、当然ながら、顧客が商品の購入やサービスの利用を行わなかった場合、購入商品/利用サービス、購入/利用日時は、何も記憶されない。
【0073】
これらは、データテーブルの項目の一例に過ぎない。実際には、更に様々な情報を関連付けても良い。
【0074】
通常のポイントカード等では、店舗側が顧客の実際の入退場時刻や滞在時間まで詳細に把握することはできない。本実施形態では、ETCカードを利用することで、店舗側が、店舗販売時点情報と、顧客の入退場時刻や滞在時間を関連付けて管理し、利用することが可能になる。
【0075】
なお、実際には、ETCカード自体を使用せず、ポイントカード等と連携するようにしても良い。例えば、店舗側が、来場回数が一定回数以上の顧客に対して、特別なポイントカードを発行するようにして、発行されたポイントカードの情報と、ETCカードの情報とを関連付けて管理することが考えられる。或いは、既に発行済みのポイントカードの情報と、ETCカードの情報とを関連付けて管理することが考えられる。この場合、顧客が発行済みのポイントカードとETCカードとを店舗の所定の窓口に提示することで、店舗側が発行済みのポイントカードの情報とETCカードの情報とを関連付けて管理するようにすると好適である。但し、実際には、これらの例に限定されない。
【0076】
このとき、図示しないが、DSRC制御装置113は、店舗販売時点情報の作成時に、ETC車載器112に挿入されていたETCカード117を提示された際に、ETCカード117からWCNを読み取ったPOSレジスタ118と通信し、店舗販売時点情報と、ETCカード117から読み取られたWCNとを取得する手段と、ETCカード117から読み取られたWCNに基づいて、WCN、来場回数を示す情報、及び店舗販売時点情報を関連付けてデータベース114に登録する手段とを備える。
【0077】
以下に、本発明の第4実施形態について説明する。
上記の各実施形態では、個々のWCN(顧客個人のWCN)を対象にしているが、実際には、複数のWCN(複数の顧客のWCN)を1つのグループとして、グループ単位で来場回数等を判断するようにしても良い。例えば、複数のWCNを、家族や友人同士、会社等の組織といった単位でグループ化し、グループに属する個々のWCNの収集により、グループ全体としての総合的な来場回数を算出するようにする。
【0078】
この場合、DSRC制御装置113は、WCNに基づいてグループの判定を行う。このとき、個々のWCNに付随する情報に、グループ化が可能な共通の情報が含まれていると好適である。共通の情報の例として、同一の電話番号やメールアドレス、個人や組織を示すID(識別情報)等が考えられる。
【0079】
これにより、同一の集団、或いは顧客個人が、複数のETCカードを利用している場合にも、包括的にサービスを提供することが可能になる。
【0080】
このとき、図示しないが、DSRC制御装置113は、WCNと他のWCNとを関連付けてグループ化し、グループ単位でデータベース114に登録する手段を備える。
【0081】
なお、上記の各実施形態は、組み合わせることも可能である。
【0082】
以上のように、本発明では、入場ゲートに設置されたDSRC路側装置からのWCN要求に従い、ETC車載器がWCNを送信する。DSRC制御装置がWCNを収集してデータベースを構築/作成する。データベースのWCN収集状況から来場回数等を見極めて、駐車代金の割引等のサービスを提供する。
【0083】
本発明の来場管理システムは、WCN要求を行うためのDSRC路側装置と、WCNを送信するためのETC車載器と、DSRC路側装置の制御、及びWCNを収集してデータベースを構築/作成するためのDSRC制御装置と、WCN収集状況から来場回数等を確認するためのデータベースを有することを特徴とする。
【0084】
また、本発明の来場管理システムは、WCNを取得するために、ETC車載器へWCN要求を行うDSRC路側装置を有する。
【0085】
また、本発明の来場管理システムは、DSRC路側装置から受信したWCN要求に従って、WCNを送信するETC車載器を有する。
【0086】
また、本発明の来場管理システムは、DSRC路側装置の制御と、ETC車載器から受信したWCNを収集してデータベースを構築/作成するDSRC制御装置を有する。
【0087】
また、本発明の来場管理システムは、WCN収集状況から来場回数等を確認するためのデータベースを有する。
【0088】
このとき、本発明のDSRC制御装置は、ETC車載器からWCNを受信するDSRC路側装置を制御する手段と、DSRC路側装置からWCNを収集する手段と、WCNの収集状況から来場回数を確認するためのデータベースを構築する手段と、WCNについて、所定の期間内における来場回数が所定の条件を満たしていれば、所定のサービスを提供するための処理を行う手段とを具備する。
【0089】
また、本発明のDSRC制御装置は、所定の期間が経過した場合、又は所定のサービスを提供した場合、WCNに対する来場回数を示す情報を初期化して、WCNの収集を再開する手段を更に具備する。
【0090】
また、本発明のDSRC制御装置は、ETC車載器に対してWCN要求を行いWCNを取得する専用DSRC路側装置を制御する手段と、専用DSRC路側装置から収集したWCNがデータベースに含まれている場合、専用DSRC路側装置から収集したWCNについて、所定の期間内における来場回数が所定の条件を満たしていれば、閉鎖されている専用ゲートを開放する手段とを更に具備する。
【0091】
また、本発明のDSRC制御装置は、店舗販売時点情報の作成時に、ETC車載器に挿入されていたETCカードを提示された際に、ETCカードからWCNを読み取ったPOSレジスタと通信し、店舗販売時点情報と、ETCカードから読み取られたWCNとを取得する手段と、ETCカードから読み取られたWCNに基づいて、WCN、来場回数を示す情報、及び店舗販売時点情報を関連付けてデータベースに登録する手段とを更に具備する。
【0092】
上記の各手段の例として、CPU(Central Processing Unit)やマイクロプロセッサ(microprocessor)等の処理装置、又は同様の機能を有する半導体集積回路(Integrated Circuit(IC))等が考えられる。なお、上記の各手段は、各々の機能をコンピュータに実行させるためのプログラムでも良い。但し、実際には、これらの例に限定されない。
【0093】
以上、本発明の実施形態を詳述してきたが、実際には上記の実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の変更があっても本発明に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】図1は、本発明の第1実施形態の来場管理システムの概略図である。
【図2】図2は、本発明の第1実施形態における動作を示すフローチャートである。
【図3】図3は、本発明の第2実施形態の来場管理システムの概略図である。
【図4】図4は、本発明の第2実施形態における動作を示すフローチャートである。
【図5】図5は、本発明の第3実施形態の来場管理システムの概略図である。
【図6】図6は、本発明の第3実施形態における動作を示すフローチャートである。
【図7】図7は、データベースのデータ格納形式(データテーブル)の例を示す図である。
【符号の説明】
【0095】
111… DSRC路側装置(DSRC:Dedicated Short Range Communication)
112… ETC車載器(ETC:Electronic Toll Collection)
113… DSRC制御装置
114… データベース
115… 専用DSRC路側装置
116… 専用ゲート
117… ETCカード
118… POSレジスタ(POS:Point Of Sale)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
WCN(ワイヤレスコールナンバー)要求を行うDSRC(Dedicated Short Range Communication)路側装置と、
前記WCN要求に応じて、前記DSRC路側装置にWCNを送信するETC(Electronic Toll Collection)車載器と、
前記DSRC路側装置の制御を行い、前記WCNを収集して、前記WCNの収集状況から来場回数を確認するためのデータベースを構築するDSRC制御装置と
を含み、
前記DSRC制御装置は、所定の期間内に前記WCNを収集した回数を計測し、来場回数を示す情報として保持し、前記WCNについて、前記所定の期間内における来場回数が所定の条件を満たしていれば、所定のサービスを提供するための処理を行う
来場管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の来場管理システムであって、
前記DSRC制御装置は、前記所定の期間が経過した場合、又は前記所定のサービスを提供した場合、前記WCNに対する前記来場回数を示す情報を初期化して、前記WCNの収集を再開する
来場管理システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の来場管理システムであって、
前記ETC車載器に対してWCN要求を行い、前記ETC車載器からWCNを取得する専用DSRC路側装置と、
閉鎖されている専用ゲートと
を更に含み、
前記DSRC制御装置は、前記専用DSRC路側装置から収集したWCNが前記データベースに含まれている場合、前記専用DSRC路側装置から収集したWCNについて、前記所定の期間内における来場回数が所定の条件を満たしていれば、前記専用ゲートを開放する
来場管理システム。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の来場管理システムであって、
前記WCNを記録しており、前記ETC車載器に挿入されるETCカードと、
店舗販売時点情報の作成時に、前記ETCカードを読み取り、前記店舗販売時点情報と、前記ETCカードから読み取られたWCNとを、前記DSRC制御装置に送るPOS(Point Of Sale)レジスタと
を更に含み、
前記DSRC制御装置は、前記ETCカードから読み取られたWCNに基づいて、前記WCN、前記来場回数を示す情報、及び前記店舗販売時点情報を関連付けて前記データベースに登録する
来場管理システム。
【請求項5】
請求項4に記載の来場管理システムであって、
前記データベースは、
前記WCNに対応する識別情報と、
前記来場回数を示す情報と、
前記ETC車載器を搭載した車輌の入場時に前記前記DSRC路側装置が前記WCNを受信した日時(入場日時)を示す情報と、
前記ETC車載器を搭載した車輌の退場時に前記前記DSRC路側装置が前記WCNを受信した日時(退場日時)を示す情報と、
前記入場日時と前記退場日時との差分により算出される滞在時間を示す情報と、
前記店舗販売時点情報と、
前記店舗販売時点情報が作成された日時を示す情報と
を含む
来場管理システム。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の来場管理システムであって、
前記DSRC制御装置は、前記WCNと他のWCNとを関連付けてグループ化し、グループ単位で前記データベースを構築する
来場管理システム。
【請求項7】
ETC(Electronic Toll Collection)車載器からWCN(ワイヤレスコールナンバー)を受信するDSRC(Dedicated Short Range Communication)路側装置を制御する手段と、
前記DSRC路側装置から前記WCNを収集する手段と、
前記WCNの収集状況から来場回数を確認するためのデータベースを構築する手段と、
前記WCNについて、所定の期間内における来場回数が所定の条件を満たしていれば、所定のサービスを提供するための処理を行う手段と
を具備する
DSRC制御装置。
【請求項8】
請求項7に記載のDSRC制御装置であって、
前記所定の期間が経過した場合、又は前記所定のサービスを提供した場合、前記WCNに対する前記来場回数を示す情報を初期化して、前記WCNの収集を再開する手段
を更に具備する
DSRC制御装置。
【請求項9】
請求項7又は8に記載のDSRC制御装置であって、
前記ETC車載器に対してWCN要求を行いWCNを取得する専用DSRC路側装置を制御する手段と、
前記専用DSRC路側装置から収集したWCNが前記データベースに含まれている場合、前記専用DSRC路側装置から収集したWCNについて、前記所定の期間内における来場回数が所定の条件を満たしていれば、閉鎖されている専用ゲートを開放する手段と
を更に具備する
DSRC制御装置。
【請求項10】
請求項7乃至9のいずれか一項に記載のDSRC制御装置であって、
店舗販売時点情報の作成時に、前記ETC車載器に挿入されていたETCカードを提示された際、前記ETCカードからWCNを読み取ったPOS(Point Of Sale)レジスタと通信し、前記店舗販売時点情報と、前記ETCカードから読み取られたWCNとを取得する手段と、
前記ETCカードから読み取られたWCNに基づいて、前記WCN、前記来場回数を示す情報、及び前記店舗販売時点情報を関連付けて前記データベースに登録する手段と
を更に具備する
DSRC制御装置。
【請求項11】
請求項10に記載のDSRC制御装置であって、
前記データベースは、
前記WCNに対応する識別情報と、
前記来場回数を示す情報と、
前記ETC車載器を搭載した車輌の入場時に前記前記DSRC路側装置が前記WCNを受信した日時(入場日時)を示す情報と、
前記ETC車載器を搭載した車輌の退場時に前記前記DSRC路側装置が前記WCNを受信した日時(退場日時)を示す情報と、
前記入場日時と前記退場日時との差分により算出される滞在時間を示す情報と、
前記店舗販売時点情報と、
前記店舗販売時点情報が作成された日時を示す情報と
を含む
DSRC制御装置。
【請求項12】
請求項7乃至11のいずれか一項に記載のDSRC制御装置であって、
前記WCNと他のWCNとを関連付けてグループ化し、グループ単位で前記データベースを構築する手段
を更に具備する
DSRC制御装置。
【請求項13】
DSRC(Dedicated Short Range Communication)路側装置からETC(Electronic Toll Collection)車載器に、WCN(ワイヤレスコールナンバー)要求を行うステップと、
前記WCN要求に応じて、前記ETC車載器から前記DSRC路側装置にWCNを送信するステップと、
DSRC制御装置により、前記DSRC路側装置の制御を行い、前記WCNを収集して、前記WCNの収集状況から来場回数を確認するためのデータベースを構築するステップと、
前記DSRC制御装置により、所定の期間内に前記WCNを収集した回数を計測し、来場回数を示す情報として保持し、前記WCNについて、前記所定の期間内における来場回数が所定の条件を満たしていれば、所定のサービスを提供するための処理を行うステップと
を含む
来場管理方法。
【請求項14】
請求項13に記載の来場管理方法であって、
前記DSRC制御装置により、前記所定の期間が経過した場合、又は前記所定のサービスを提供した場合、前記WCNに対する前記来場回数を示す情報を初期化して、前記WCNの収集を再開するステップ
を更に含む
来場管理方法。
【請求項15】
請求項13又は14に記載の来場管理方法であって、
専用DSRC路側装置により、前記ETC車載器に対してWCN要求を行い、前記ETC車載器からWCNを取得するステップと、
前記DSRC制御装置により、前記専用DSRC路側装置から収集したWCNが前記データベースに含まれている場合、前記専用DSRC路側装置から収集したWCNについて、前記所定の期間内における来場回数が所定の条件を満たしていれば、閉鎖されている専用ゲートを開放するステップと
を更に含む
来場管理方法。
【請求項16】
請求項13乃至15のいずれか一項に記載の来場管理方法であって、
POS(Point Of Sale)レジスタにより、店舗販売時点情報の作成時に、前記ETC車載器に挿入されていたETCカードを提示された際、前記ETCカードからWCNを読み取るステップと、
前記DSRC制御装置により、前記POSレジスタから、前記店舗販売時点情報と、前記ETCカードから読み取られたWCNとを取得するステップと、
前記DSRC制御装置により、前記ETCカードから読み取られたWCNに基づいて、前記WCN、前記来場回数を示す情報、及び前記店舗販売時点情報を関連付けて前記データベースに登録するステップと
を更に含む
来場管理方法。
【請求項17】
請求項16に記載の来場管理方法であって、
前記データベースは、
前記WCNに対応する識別情報と、
前記来場回数を示す情報と、
前記ETC車載器を搭載した車輌の入場時に前記前記DSRC路側装置が前記WCNを受信した日時(入場日時)を示す情報と、
前記ETC車載器を搭載した車輌の退場時に前記前記DSRC路側装置が前記WCNを受信した日時(退場日時)を示す情報と、
前記入場日時と前記退場日時との差分により算出される滞在時間を示す情報と、
前記店舗販売時点情報と、
前記店舗販売時点情報が作成された日時を示す情報と
を含む
来場管理方法。
【請求項18】
請求項13乃至17のいずれか一項に記載の来場管理方法であって、
前記DSRC制御装置により、前記WCNと他のWCNとを関連付けてグループ化し、グループ単位で前記データベースを構築するステップ
を更に含む
来場管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−15264(P2010−15264A)
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−172705(P2008−172705)
【出願日】平成20年7月1日(2008.7.1)
【出願人】(390000974)NECモバイリング株式会社 (138)
【Fターム(参考)】