説明

杭打機

【課題】簡単な構造で振止装置をリーダに沿って昇降させることができ、駆動源も不要な振止装置の昇降機構を備えた杭打機を提供する。
【解決手段】下部振止装置7は、リーダ4に設けられた固定ガイド13と、固定ガイドに上下スライド可能に設けられたスライドガイド14と、スライドガイドに上下スライド可能に設けられた振止ベース15と、振止ベース前面のロッドガイド16と、スライドガイドの上昇限及び下降限を規制するスライドガイド上限ストッパ及びスライドガイド下限ストッパと、振止ベースの上昇限及び下降限を規制する振止ベース上限ストッパ及び振止ベース下限ストッパとが設けられるとともに、作業ロッドの下部外周面にはロッドガイドの下面に当接する突出部が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、杭打機に関し、詳しくは、リーダに沿って昇降する作業装置により回転しながら昇降する作業ロッドの振れを防止するためにリーダの下端部に下部振止装置を備えた杭打機に関する。
【背景技術】
【0002】
建設現場における杭打ち作業や地盤改良作業には、ベースマシンに立設したリーダに沿って昇降するオーガドライブやスクリュー駆動装置などの作業装置に、オーガやスクリューシャフトなどの作業ロッドを装着し、作業装置により作業ロッドを回転駆動しながら作業装置をリーダに沿って昇降させる杭打機が用いられている。また、前記リーダの下端部には、施工中の作業ロッドの振れを防止するための振止装置が設けられており、大型の杭打機では、作業ロッドの種類、形状に応じて振止装置をリーダに沿って昇降させることが行われている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2001−40973号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、大型の杭打機の場合は、リーダも大きく、振止装置をリーダに沿って昇降させる機構をリーダ下部に設けることは容易に行うことができるが、小型の杭打機の場合には、リーダが細いために振止装置の昇降機構をリーダに設けることは困難である。また、振止装置をワイヤーにて昇降可能に吊持することも考えられるが、小型の杭打機はベースマシンも小さく、専用のウインチを配置することが困難である。さらに、振止装置自体に昇降機構を設けることも可能であるが、構造が複雑になり、コストアップの要因となる。
【0004】
そこで本発明は、簡単な構造で振止装置をリーダに沿って昇降させることができ、駆動源も不要な振止装置の昇降機構を備えた杭打機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本発明の杭打機の下部振止装置は、第1の構成として、リーダに沿って昇降可能に設けられた作業装置と、前記リーダの下端部に設けられた下部振止装置と、該下部振止装置にガイドされて前記作業装置により回転駆動されながら作業装置と共に昇降する作業ロッドとを備えた杭打機において、前記下部振止装置は、前記リーダの下端部に設けられた固定ガイドと、該固定ガイドにガイドされて上下方向にスライド可能に設けられた振止ベースと、該振止ベースの前面に設けられたロッドガイドとを備え、前記固定ガイドと前記振止ベースとの間には固定ガイドに対する振止ベースの上昇限及び下降限を規制する上限ストッパ及び下限ストッパが設けられるとともに、前記作業ロッドの下部外周面には、該作業ロッドの上昇時に前記ロッドガイドの下面に当接してロッドガイドを上昇させる突出部が設けられていることを特徴とし、さらに、前記固定ガイドに対する前記振止ベースの下降を規制するストッパを備えていることを特徴としている。
【0006】
また、本発明の杭打機における第2の構成は、リーダに沿って昇降可能に設けられた作業装置と、前記リーダの下端部に設けられた下部振止装置と、該下部振止装置にガイドされて前記作業装置により回転駆動されながら作業装置と共に昇降する作業ロッドとを備えた杭打機において、前記下部振止装置は、前記リーダの下端部に設けられた固定ガイドと、該固定ガイドにガイドされて上下方向にスライド可能に設けられたスライドガイドと、該スライドガイドにガイドされて上下方向にスライド可能に設けられた振止ベースと、該振止ベースの前面に設けられたロッドガイドとを備え、前記固定ガイドと前記スライドガイドとの間には固定ガイドに対するスライドガイドの上昇限及び下降限を規制するスライドガイド上限ストッパ及びスライドガイド下限ストッパが設けられ、前記スライドガイドと前記振止ベースとの間にはスライドガイドに対する振止ベースの上昇限及び下降限を規制する振止ベース上限ストッパ及び振止ベース下限ストッパが設けられるとともに、前記作業ロッドの下部外周面には、該作業ロッドの上昇時に前記ロッドガイドの下面に当接してロッドガイドを上昇させる突出部が設けられていることを特徴としている。
【0007】
さらに、該第2の構成において、前記固定ガイドに対する前記スライドガイドの下降を規制するスライドガイドストッパと、前記スライドガイドに対する前記振止ベースの下降を規制する振止ベースストッパとを備えていること、また、前記振止ベースの上端に、前記スライドガイドの前面部分を転動するローラが設けられていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
本発明の杭打機によれば、ロッドガイドを設けた振止ベースが直接固定ガイドに、あるいは、スライドガイドを介して固定ガイドに上下方向にスライド可能に設けられ、かつ、作業ロッドの下部外周面にロッドガイドの下面に当接する突出部が設けられているので、作業装置がリーダに沿って上昇し、作業ロッドの突出部がロッドガイドの下面に当接すると、作業装置の上昇に伴って上昇する作業ロッドの突出部がロッドガイドを固定ガイドやスライドガイドに対して上方にスライドさせる。この上昇状態から作業装置が下降すると、作業ロッドの突出部が下降するのに伴ってロッドガイドも下方に所定位置までスライドする。
【0009】
したがって、下端部に撹拌翼などが設けられている作業ロッドの場合には、撹拌翼などの上方に突出部を設けることにより、ロッドガイドを十分な高さに上昇できるとともに、作業ロッドの下降と共にロッドガイドが下降するので、作業装置をリーダの下端部まで下降させることができ、リーダを必要以上に長くしなくても十分な掘削長を確保することができる。また、作業ロッドの昇降に伴ってロッドガイドが昇降するので、リーダに下部振止装置の昇降機構を設けたり、下部振止装置昇降用のウインチを設けたりする必要がなく、コスト上昇を抑えることができ、小型の杭打機にも対応可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図は本発明の杭打機の一形態例を示すもので、図1は作業装置をリーダの上端に上昇させた状態を示す側面図、図2は作業装置の上昇時における下部振止装置部分の状態を示す要部の側面図、図3は図2のIII−III断面図、図4は作業装置をリーダの下端に下降させた状態を示す側面図、図5は作業装置の下降時における下部振止装置部分の状態を示す要部の側面図である。
【0011】
杭打機11は、走行部2を有するベースマシン3と、該ベースマシン3の前部に起伏可能に設けられたリーダ4と、該リーダ4を後方から支持するバックステー5と、前記リーダ4に昇降可能に設けられた作業装置であるオーガドライブ6と、リーダ4の前面下端部に設けられた下部振止装置7と、オーガドライブ6をリーダ4に沿って昇降させるチェーン&スプロケット駆動式の昇降装置8とを備えている。上端がオーガドライブ6に連結される作業ロッドであるオーガ9は、内ロッド9a及び外ロッド9bの二重管構造に形成されたものであって、内ロッド9aの下端には掘削刃10が設けられ、外ロッド9bの下端部には、前記掘削刃10の上方に位置して掘削刃10の回転方向に対して逆方向に回転する撹拌翼11が設けられている。さらに、ロッド上部及びロッド下部には、外ロッド9bより大径のヘッド継手部9c及び下部カップリング9dがそれぞれ設けられ、下部カップリング9dの上方外周面にはリング状の突出部12が設けられている。
【0012】
下部振止装置7は、前記リーダ4の下端部に設けられた固定ガイド13と、該固定ガイド13にガイドされて上下方向にスライド可能に設けられたスライドガイド14と、該スライドガイド14にガイドされて上下方向にスライド可能に設けられた振止ベース15と、該振止ベース15の前面に設けられたロッドガイド16とを備えている。固定ガイド13は、リーダ4の下端部前面に、板面をリーダ4の軸線と平行とした矩形状の板状部材13aを設け、該板状部材13aの両側縁をリーダ4の両側面から突出させ、この突出した両側縁部分を前記スライドガイド14を上下方向にスライド可能にガイドするためのガイドレール13b,13bとしている。
【0013】
スライドガイド14は、板面を前記固定ガイド13の板面と平行に配置した矩形状の板状部材14aの後面両側縁部の内側に、固定ガイド13の前記ガイドレール13b,13bに摺動可能に係合する断面コ字状のスライド部材14b,14bを溝部を上下方向に向けて設けたものであって、板状部材14aの両側縁をスライド部材14b,14bよりも側方に突出させ、この突出した両側縁部分を前記振止ベース15を上下方向にスライド可能にガイドするためのガイドレール14c,14cとしている。また、スライド部材14bの上下両端部には、固定ガイド13に対するスライドガイド14の上昇限及び下降限を規制するスライドガイド上限ストッパ14d及びスライドガイド下限ストッパ14eがそれぞれ設けられるとともに、スライド部材14bの上下方向中間部には、固定ガイド13に対してスライドガイド14が上昇した位置で固定ガイド13の上端に当接することによりスライドガイド14の下降を規制し、スライドガイド14を上昇位置に保持するためのスライドガイドストッパ14fが着脱可能に設けられている。このスライドガイド14の上下方向の寸法は、固定ガイド13の上下方向の寸法に対して約2倍に設定されている。
【0014】
前記振止ベース15は、板面を前記固定ガイド13の板面と平行に配置した矩形状の板状部材15aの後面両側縁部に、スライドガイド14の前記ガイドレール14c,14cに摺動可能に係合する断面コ字状のスライド部材15b,15bを溝部を上下方向に向けて設けたものであって、スライドガイド14の前記ガイドレール14cの上下両端部には、スライドガイド14に対する振止ベース15の上昇限及び下降限を規制する振止ベース上限ストッパ15c及び振止ベース下限ストッパ15dがそれぞれ設けられている。さらに、スライドガイド14の前記ガイドレール14cの上下方向中間部には、スライドガイド14に対して振止ベース15が上昇した位置で振止ベース15のスライド部材15bの下端に当接して振止ベース15の下降を規制し、振止ベース15を上昇位置に保持するための振止ベースストッパ15eが着脱可能に設けられている。また、振止ベース15の上端には、スライドガイド14の板状部材14aの前面を上下方向に転動するローラ15fが設けられている。
【0015】
振止ベース15の前面に設けられる前記ロッドガイド16は、振止ベース15の前面に突設したブラケット17,17に、リーダ4の軸線と平行な方向の支軸18によって軸支された左右一対のガイドアーム16a、16aと、両ガイドアーム16a、16aの回動端同士を重合させた状態で固定するロックピン19とを有しており、両ガイドアーム16a、16aの内側には、オーガ9における前記外ロッド9bの外径より僅かに大きく、オーガ9に設けられた前記突出部12の外径よりは小さな内径を有する円弧状のガイド面16bが形成され、ロッドガイド16の下面に突出部12の上面が当接可能な状態に形成されている。
【0016】
また、前記スライドガイドストッパ14f及び前記振止ベースストッパ15eの取付位置は、オーガドライブ6がリーダ4の上端に上昇してオーガ9が最大に上昇し、突出部12の上面にロッドガイド16の下面が当接した状態のときに、スライドガイドストッパ14f及び振止ベースストッパ15eがそれぞれ着脱可能になるように設定されている。
【0017】
このように形成した下部振止装置7は、通常は、図2に示すように、固定ガイド13に対してスライドガイド14を上昇させてスライドガイドストッパ14fを取り付けることによりスライドガイド14を上昇位置に保持するとともに、スライドガイド14に対して振止ベース15を上昇させて振止ベースストッパ15eを取り付けることにより振止ベース15を上昇位置に保持し、ロッドガイド16を最も上昇させた状態でリーダ4の下端部に組み付けられている。
【0018】
オーガ9の取付時には、ロッドガイド16のロックピン19を抜き取り、ガイドアーム16a、16aを左右に開いた状態とし、オーガドライブ6をリーダ4の最上部に上昇させてオーガ9を吊り込み、オーガ9の上端をオーガドライブ6に装着するとともに、オーガ9の下部を開状態のガイドアーム16a、16a間に挿入し、ガイドアーム16a、16aを閉じてロックピン19を挿入する。このようにしてオーガ9を装着した状態では、ロッドガイド16がオーガ9の突出部12の上に位置しており、ロッドガイド16の下方に下部カップリング9d,撹拌翼11及び掘削刃10が位置し、掘削刃10が地上に上昇して杭打機11が走行可能な状態となっている。
【0019】
作業を開始する際には、スライドガイドストッパ14f及び振止ベースストッパ15eをそれぞれ取り外し、スライドガイド14及び振止ベース15を下降可能な状態とする。この状態では、ロッドガイド16が突出部12に載置された状態になり、振止ベース15が上昇位置に保持され、スライドガイド14は、スライドガイド14に設けた振止ベース上限ストッパ15cが振止ベース15の上端に当接していることにより、固定ガイド13に対する上昇位置が保持されている。
【0020】
オーガドライブ6によりオーガ9を回転駆動するとともに、昇降装置8を作動させてチェーン8aによりオーガドライブ6をリーダ4に沿って下降させ、また、必要に応じて地盤改良剤を注入し、所定の掘削作業や地盤改良作業を開始してオーガ9が回転しながら下降すると、突出部12の下降に伴ってロッドガイド16も下降し、同時に振止ベース15とスライドガイド14とが、自重により一体となって固定ガイド13にガイドされて下方にスライドする。そして、スライドガイド14のスライドガイド下限ストッパ14eが固定ガイド13のガイドレール13bの上端に当接すると、スライドガイド14は下降せずに下降限に保持され、振止ベース15のみが下降する状態となる。さらにオーガ9が下降すると、スライドガイド14の前記ガイドレール14cに設けられた振止ベース下限ストッパ15dが振止ベース15のスライド部材15bの下端に当接し、振止ベース15が下降限に保持された状態になる。すなわち、図4及び図5に示すように、固定ガイド13に対してスライドガイド14が下降限まで下降するとともに、スライドガイド14に対して振止ベース15が下降限まで下降した状態となる。
【0021】
このように、オーガ9の掘削操作の進行に伴ってスライドガイド14及び振止ベース15が下降限まで下降することにより、ロッドガイド16は最下方に位置した状態になる。これにより、外ロッド9bより大径のヘッド継手部9cがロッドガイド16に干渉することなく、オーガドライブ6をリーダ4の最下端まで下降させることができる。したがって、オーガドライブ6をリーダ4の全長にわたって昇降させることができるので、リーダ4の長さを有効に利用して十分な掘削長を確保することができる。また、固定ガイド13に対して2倍程度の上下寸法を有するスライドガイド14を固定ガイド13と振止ベース15との間に介在させたことにより、固定ガイド13に対する振止ベース15の昇降範囲、すなわちロッドガイド16の昇降範囲を大きくすることができる。
【0022】
また、掘削後にオーガドライブ6を上昇させてオーガ9を掘削孔から引き上げていき、突出部12がロッドガイド16の下面に当接すると、オーガ9の上昇に伴う突出部12の上昇によってロッドガイド16が持ち上げられ、振止ベース15がスライドガイド14にガイドされて上方にスライドする。そして、振止ベース15の上端がスライドガイド14に設けられた振止ベース上限ストッパ15cに当接すると、振止ベース15の上昇により、振止ベース上限ストッパ15cが持ち上げられてスライドガイド14が固定ガイド13に対して上方にスライドする。オーガドライブ6がリーダ4の上端に上昇すると、突出部12により持ち上げられたロッドガイド16からスライドガイド14までが初期の状態、すなわち、図1,図2に示す位置に上昇し、ロッドガイド16の下方の地上部分に撹拌翼11及び掘削刃10が上昇した状態となる。
【0023】
突出部12の上昇に伴って振止ベース15がスライドガイド14に対して上方にスライドする際に、振止ベース15にはロッドガイド16から振止ベース15の上部がスライドガイド14の方向に向かって回転するモーメントが加わるが、振止ベース15の上端にローラ15fを設け、ローラ15fがスライドガイド14の板状部材14aの前面を転動するように形成したので、大きなモーメントが加わっても振止ベース15をスライドガイド14に対して円滑に上昇させることができる。また、振止ベース15の上昇に同伴されてスライドガイド14が上昇してしまっても、スライドガイド上限ストッパ14dが固定ガイド13のガイドレール13bの下端に当接するので、スライドガイド14が過度に上昇して脱落するようなことが防止されている。
【0024】
このようにして掘削作業に伴うオーガ9の昇降動作及び下部振止装置7の自重を利用してロッドガイド16を自動的に上下にスライドさせることにより、ロッドガイド16を昇降させるための昇降機構をリーダ下部に設ける必要がなく、ベースマシンに専用のウインチを設ける必要もないことから、小型の杭打機にも適用が可能であり、また、ポンプやモータなどの昇降用駆動源も不要であることから、製造コストやメンテナンスコストの低減を図ることができる。
【0025】
なお、本形態例では、固定ガイド13と振止ベース15との間にスライドガイド14を設けることにより、固定ガイド13や振止ベース15の上下寸法に比べて振止ベース15の昇降範囲を数倍以上に大きくするようにしているが、固定ガイド13や振止ベース15の上下寸法が十分に取れる場合には、スライドガイド14を省略して固定ガイド13に振止ベース15を直接スライド可能に装着することもできる。さらに、振止ベース15やスライドガイド14の下降を規制して上昇位置に保持するストッパを設けずに、振止ベース15やスライドガイド14をトップシーブからのワイヤーなどの適宜な手段で上昇位置に保持することも可能である。また、杭打機の構成や作業ロッドの構成、作業内容などは、特に限定されるものではなく、下部振止装置の構造も本形態例に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】作業装置をリーダの上端に上昇させた状態を示す杭打機の側面図である。
【図2】作業装置の上昇時における下部振止装置部分の状態を示す要部の側面図である。
【図3】図2のIII−III断面図である。
【図4】作業装置をリーダの下端に下降させた状態を示す杭打機の側面図である。
【図5】作業装置の下降時における下部振止装置部分の状態を示す要部の側面図である。
【符号の説明】
【0027】
1…杭打機、2…走行部、3…ベースマシン、4…リーダ、5…バックステー、6…オーガドライブ、7…下部振止装置、8…昇降装置、8a…チェーン、9…オーガ、9a…内ロッド、9b…外ロッド、9c…ヘッド継手部、9d…下部カップリング、10…掘削刃、11…撹拌翼、12…突出部、13…固定ガイド、13a…板状部材、13b…ガイドレール、14…スライドガイド、14a…板状部材、14b…スライド部材、14c…ガイドレール、14d…スライドガイド上限ストッパ、14e…スライドガイド下限ストッパ、14f…スライドガイドストッパ、15…振止ベース、15a…板状部材、15b…スライド部材、15c…振止ベース上限ストッパ、15d…振止ベース下限ストッパ、15e…振止ベースストッパ、15f…ローラ、16…ロッドガイド、16a…ガイドアーム、16b…ガイド面、17…ブラケット、18…支軸、19…ロックピン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リーダに沿って昇降可能に設けられた作業装置と、前記リーダの下端部に設けられた下部振止装置と、該下部振止装置にガイドされて前記作業装置により回転駆動されながら作業装置と共に昇降する作業ロッドとを備えた杭打機において、前記下部振止装置は、前記リーダの下端部に設けられた固定ガイドと、該固定ガイドにガイドされて上下方向にスライド可能に設けられた振止ベースと、該振止ベースの前面に設けられたロッドガイドとを備え、前記固定ガイドと前記振止ベースとの間には固定ガイドに対する振止ベースの上昇限及び下降限を規制する上限ストッパ及び下限ストッパが設けられるとともに、前記作業ロッドの下部外周面には、該作業ロッドの上昇時に前記ロッドガイドの下面に当接してロッドガイドを上昇させる突出部が設けられていることを特徴とする杭打機。
【請求項2】
前記固定ガイドに対する前記振止ベースの下降を規制するストッパを備えていることを特徴とする請求項1記載の杭打機。
【請求項3】
リーダに沿って昇降可能に設けられた作業装置と、前記リーダの下端部に設けられた下部振止装置と、該下部振止装置にガイドされて前記作業装置により回転駆動されながら作業装置と共に昇降する作業ロッドとを備えた杭打機において、前記下部振止装置は、前記リーダの下端部に設けられた固定ガイドと、該固定ガイドにガイドされて上下方向にスライド可能に設けられたスライドガイドと、該スライドガイドにガイドされて上下方向にスライド可能に設けられた振止ベースと、該振止ベースの前面に設けられたロッドガイドとを備え、前記固定ガイドと前記スライドガイドとの間には固定ガイドに対するスライドガイドの上昇限及び下降限を規制するスライドガイド上限ストッパ及びスライドガイド下限ストッパが設けられ、前記スライドガイドと前記振止ベースとの間にはスライドガイドに対する振止ベースの上昇限及び下降限を規制する振止ベース上限ストッパ及び振止ベース下限ストッパが設けられるとともに、前記作業ロッドの下部外周面には、該作業ロッドの上昇時に前記ロッドガイドの下面に当接してロッドガイドを上昇させる突出部が設けられていることを特徴とする杭打機。
【請求項4】
前記固定ガイドに対する前記スライドガイドの下降を規制するスライドガイドストッパと、前記スライドガイドに対する前記振止ベースの下降を規制する振止ベースストッパとを備えていることを特徴とする請求項3記載の杭打機。
【請求項5】
前記振止ベースの上端に、前記スライドガイドの前面部分を転動するローラが設けられていることを特徴とする請求項3又は4記載の杭打機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−264084(P2009−264084A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−118534(P2008−118534)
【出願日】平成20年4月30日(2008.4.30)
【出願人】(000004617)日本車輌製造株式会社 (722)
【出願人】(394022783)有限会社アイ・ディ・シー (3)
【Fターム(参考)】