説明

板材、その連結体及び板材の生産方法

【課題】板材の二枚の外板体の間に内板体が配置され、打たれた釘等が板材の内板体まで到達し、内板体を通じて板材どうしが連結固定される。連結体が外板体と内板体との間に挿入され、連結体によって複数の板材が連結固定される。
【解決手段】二枚のほぼ平行な変形しにくい材質からなる外板体2、2の間に変形しにくい内板体3が配置され、これら外板外板体2、体2と内板体1の間に変形し易い介在シート(介在体)4が介在される。連結具11の凸条12、12は、外板体2、2と内板体3の間に押し込まれ、内板体3は連結具11の凸条12、12の間の凹溝13内に押し込まれ、連結具11と化粧板1とが連結固定される。また、釘体42は化粧板1の内板体3まで到達し、打ち込まれた釘体42がゆるまない。外板体2だけで内板体3が無いと釘体42はゆるむ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、板材、その連結体及び板材の生産方法に関し、化粧板、造作用パネル、建材、内装材、家具、展示用パネルなどの板材またはその連結体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、化粧板、造作用パネル、建材、内装材、家具、展示用パネルなどの板材には、複数の木材の板などが積層されて接着され、場合によって表面に化粧紙が接着されていた。
【0003】
【特許文献1】特開平11−100973号公報
【特許文献2】特開2002−11737号公報
【特許文献3】特開2004−44251号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような複数の木材の板などが積層されて接着された合板では重く、持ち運びに不便であった。そこで、板材の中を空洞にして、表板と裏板とにして、周縁で表板と裏板とを連結することも考えられる。しかし、これでは軽くなるものの、中が空洞であるため、釘を打ってもこの釘を板材に固定することができないし、板材どうしを連結固定することも難しかった。
【0005】
本件発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、軽量であるにもかかわらず、打たれた釘を板材に固定することができ、板材どうしを連結固定することが容易にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本件発明は、 二枚のほぼ平行な変形しにくい材質からなる外板体と、 この二枚の板体の間に位置し、この外板体とほぼ平行な一枚または複数枚の変形しにくい材質からなる内板体と、 これら外板体と内板体の間に介在され、これら外板体と内板体に一体に連結され、これら外板体と内板体とをほぼ平行に保ち、多数の空洞を有し、これら外板体と内板体より柔らかく変形しやすい材質からなる介在体とを備えた。
【発明の効果】
【0007】
これにより、二枚の板体の間に内板体が位置するので、打たれた釘を板材に内板体を通じて固定することができ、内板体を通じて板材どうしを強固に連結固定することができる。内板体がなく、外板体のみであると、打たれた釘体がゆるんでしまう。
【0008】
また、連結体は、上記外板体と内板体との間隔とほぼ同じ太さの凸条を有し、上記内板体の太さとほぼ同じ間隔の凹溝を有し、上記外板体の外縁に沿った全体形状をしていて、変形しにくい材質からなり、上記板材の外縁に接合される。これにより、連結体の凸条は、外板体と内板体の間に押し込まれ、内板体は連結体の凸条の間の凹溝内に押し込まれ、連結体と化粧板とが強固に連結固定される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
(1)化粧板1(板材)の構造(板構造)
図1及び図2は板材として化粧板1とした例であって、化粧板1の構造(板構造)を示す。外板体2、2は、ほぼ平坦であり、二枚のほぼ平行な変形しにくい材質からなり、例えば、木材またはベニヤ板などからなっている。厚さは数mm、望ましくは1〜5mm、例えば2〜4mmほどであり、変形しにくい。
【0010】
内板体3も、ほぼ平坦であり、一枚またはほぼ平行な複数枚の変形しにくい材質からなり、例えば、木材またはベニヤ板などからなっている。厚さは数mm、望ましくは1〜5mm、例えば2〜4mmほどであり、変形しにくく、この内板体3は上記外板体2、2とほぼ平行になっていて、二枚の外板体2、2の間に位置している。
【0011】
上記外板体2、2及び内板体3の間には介在シート4、4が介在されている。この介在シート4、4は幅のほぼ一定の細い長い段ボール紙を起立させて多数ジグザグに配列して、六角形状に配置したハニカム構造をなしていて、多数の空洞を有している。この細い長い段ボール紙は、厚さが数mm、例えば1〜3mm、幅が数十〜数mm、例えば5〜10mmほどであり、厚さより幅の方が大きい。
【0012】
この介在シート4は上記外板体2、2または/及び内板体3より厚く、内板体3は外板体2、2とほぼ同じ厚さである。この介在シート4、4の一方の側面には、接着剤などが塗布され、外板体2の内側の面に圧着され、この介在シート4の他方の側面には、やはり接着剤などが塗布され、内板体3の両側面にそれぞれ圧着される。
【0013】
この内板体3が複数の場合には、上記に加えて、これらの複数の内板体3の間において、この介在シート4の一方の側面には、接着剤などが塗布され、一方の内板体3の内側の面に圧着され、この介在シート4の他方の側面には、やはり接着剤などが塗布され、他方の内板体3の両側面にそれぞれ圧着される。
【0014】
この圧着においては、平坦なプレス機によって、または圧延ローラなどによって、上下から圧力が加えられる。このようにして、介在シート4は外板体2、2と内板体3と一体に連結される。この介在シート4は、厚さがほぼ一定なので、外板体2、2と内板体3とがほぼ平行に保たれる。外板体2、2の外側には化粧紙5が接着材などで接着貼付されている。この化粧紙5は木目模様、単色、その他の模様の紙シートである。
【0015】
この外板体2、2及び内板体3は木材、ベニヤ板などの変形しにくい材質以外に、竹、硬質樹脂、硬質カーボン、金属、ガラス、硬質ゴム、これらの混合物/多層積層物などの変形しにくい材質でもよい。介在シート4の材質はハニカム構造のボール紙であり、上記外板体2、2及び内板体3より柔らかく変形しやすい材質からなっている。
【0016】
この介在シート4は、段ボール紙のほか、軟質樹脂、軟質カーボン、軟質ゴム、ボール紙、厚紙、綿、布、繊維、ウレタン、発泡ウレタン、スポンジ、これらの混合物/多層積層物などの変形しやすい材質でもよい。介在シート4の構造は六角形のハニカム構造のほか、四角形の方眼構造、上記素材が一松模様、縞模様、水玉模様、三角形点在模様、その他の点在模様など、介在シート4の側面方向からの圧力には変形しにくく、側縁方向からの圧力には変形し易い。
【0017】
(2)連結具11
図3は連結具11の斜視図を示し、図4及び図5は連結具11の断面を示し、図3は「断面L字形」、図4は「断面十字形」、図5は「断面L字形」である。この連結具11は細長い正方形角柱状であり、この正方形角柱は外板体2、2の外縁に沿った全体形状をしている。この細長い正方形角柱の側面からは、長手方向に長い二列の凸条12、12が突設されている。この凸条12、12の太さは、上記外板体2、2と内板体3との隙間の間隔とほぼ同じである。
【0018】
この二列の凸条12、12の間には凹溝13が形成される。この凹溝13の間隔/幅は上記内板体3の太さとほぼ同じである。このような凹溝13と上記凸条12、12とは、上記正方形角柱状の連結具11の4つの側面つまり異なる方向/等角度四方向にそれぞれ形成されている。
【0019】
この凹溝13内には上記内板体3の外縁が挿入され、上記凸条12、12は内板体3と外板体2、2との隙間に、木槌などによってたたいてまたは手で押し込まれて挿入される。これによって、連結具11に各化粧板1…がしっかりと連結固定されるし、各化粧板1どうしもしっかりと連結固定される。
【0020】
この挿入においては、内板体3及び外板体2、2の外縁と連結具11の凸条12、12及び凹溝13の外面に接着剤が塗布されてもよい。接着剤が塗布されていなければ、連結具11から化粧板1を取り外して、再使用でき、リサイクルに役立ち、廃棄物も出ない。
【0021】
この連結具11、凸条12の材質は、木材、竹、硬質樹脂、硬質カーボン、金属、ガラス、硬質ゴム、これらの混合物/多層積層物などの変形しにくい材質からなっている。上記外板体2、2及び内板体3も同様の変形しにくい材質からなっており、上記介在シート4は上述のように側縁方向/外縁方向から容易に変形しやすい材質・構造からなっている。
【0022】
したがって、外板体2、2及び内板体3は、連結具11及び凸条12が当たっても変形しない。しかし、凸条12が内板体3と外板体2、2との間の隙間に押し込まれたとき、介在シート4は側縁方向/外縁方向からは変形しやすいので、押し込まれた凸条12によって介在シート4が変形されて押し込まれていく。
【0023】
この場合の内板体3の外縁の高さと外板体2、2の外縁の高さとは同じであり、連結具11の凹溝13は連結具11の底つまり正方形角柱の外側面と同じ深さである。これにより、内板体3の外縁は凹溝13の底にぴったりと当接すると、外板体2、2の外縁は連結具11の正方形角柱の外側面にぴったりと当接し、連結具11と外板体2、2との間に隙間ができない。
【0024】
なお、余裕をみて、上記凹溝13はより深くされてもよいし、内板体3の外縁の高さが外板体2、2の高さより低く奥まっていてもよい。これにより、寸法に多少の誤差があっても、外板体2、2の外縁は連結具11の正方形角柱の外側面にぴったりと一致して隙間がなくなり、外観上良好となる。なお、凹溝13の底は連結具11の外形より高くてもよいし深くてもよい。
【0025】
凹溝13の深さつまり凸条12の高さは、連結具11の厚さとほぼ同じであるが、連結具11の厚さより大きくてもよいし小さくてもよい。凸条12の高さが大きいと、凸条12、12が化粧板1から抜けにくく頑丈になる。凸条12の高さが小さいと、本化粧板の解体が容易になる。
【0026】
図4の例では、連結具11を中心として化粧板1が「十字形」に連結され、異なる方向に化粧板1が連結され、複数の化粧板1が当該連結具11によって互いに連結される。図4では上方向と左方向とに連結される化粧板1は省略されている。この連結具11の四方向の凸条12につき、一方向を省略すると、連結具11を中心として化粧板1が「T字形」に連結される。さらに、図5に示すように、この連結具11の四方向の凸条12につき、二方向を省略すると、連結具11を中心として化粧板1が「L字形」または「I字形」に連結される。
【0027】
またさらに、この連結具11の異なる四方向の凸条12につき、三方向を省略すると、連結具11には一つの化粧板1のみが連結される。この場合、連結具11には、上記凸条12及び上記凹溝13が、一方向にのみ/一組のみ形成されていて、連結具11は化粧板1の外縁に連結され、当該化粧板1の外縁が当該連結具11によって覆われることになる。
【0028】
このような、凸条12が形成されていない、連結具11の外側面には上記化粧紙15が接着剤などで接着貼付される。なお、連結具11の外側面には凸条12が異なる四方向だけでなく、異なる五方向、異なる六方向などに形成されていてもよく、それぞれの方向に化粧板1が連結される。
【0029】
(3)連結具11(第二実施例)
図6、図7、図8は連結具11の第二実施例の断面を示し、図6は「断面T字形」、図7は「断面L字形」、図8は「断面I字形」である。これらの実施例では、連結具11の外形寸法は外板体2、2の内側の間隔にほぼ等しく、連結具11は外板体2、2で完全に覆い隠されることが可能となっている。
【0030】
図6の「断面T字形」の例では、連結具11の外形寸法は外板体2、2の内側の間隔にほぼ等しく、凸条12、12の外側面と連結具11の外側面と一致している。このT字形に連結される化粧板1のうち、同じ方向の化粧板1の一方の外板体2、2は、連結具11の中央まで延出されており、他方の外板体2、2は連結具11の幅分だけ短くなっており、内板体3、3はこの短い方の外板体2と同じ長さまたはさらに少々短くなっている。
【0031】
残りの化粧板1の外板体2、2と内板体3とはほぼ同じ長さになっている。この外板体2、2は、上記短い方の外板体2、2の外側に当接してぴったりと隙間なく一致する。連結具11の凸条12の無い面には化粧板5は貼着されておらず、凸条12の無い連結具11の面も外板体2で完全に覆い隠される。したがって、連結具11の外面には化粧紙5がすべて不要となるし、連結具11と化粧板1とのつなぎ目を無くすことができる。
【0032】
図6において、一番上の2つの外板体2、2の接合位置は、連結具11の上面中央のほか、連結具11の右端、左端のほか、これら右端から左端までの中間でもよいし、さらには、連結具11の右端よりさらに右側でもよいし、連結具11の左端よりさらに左側でもよい。
【0033】
図7の「断面L字形」の例では、連結具11の外形寸法は外板体2、2の内側の間隔にほぼ等しく、凸条12、12の外側面と連結具11の外側面と一致している。このL字形に連結される化粧板1のうち、L字形の外側の外板体2、2は、連結具11の幅分延出されており、L字形の内側の外板体2は連結具11の幅分だけ短くなっており、内板体3、3はこの短い方の外板体2と同じ長さまたはさらに少々短くなっている。
【0034】
これらの外板体2、2の端縁は斜めにカットされており、外板体2、2の斜めのカット面は互いに隙間なく接合され、互いに直交する状態で連結される。連結具11は外板体2、2内に完全に収納されるので、連結具11を外板体2、2で覆い隠すことができる。したがって、連結具11の外面には化粧紙5がすべて不要となるし、連結具11と化粧板1とのつなぎ目を無くすことができる。
【0035】
図8の「断面I字形」の例では、連結具11の外形寸法は外板体2、2の内側の間隔にほぼ等しく、凸条12、12の外側面と連結具11の外側面と一致している。このI字形つまり化粧紙5を継ぎ足して延長して連結される化粧板1のうち、I字形の両側の外板体2は同じ長さとなっており、内板体3は連結具11の幅分だけまたはそれ以上短くなっている。
【0036】
連結具11は外板体2、2内に完全に収納されるので、連結具11を外板体2、2で覆い隠すことができる。したがって、連結具11の外面には化粧紙5がすべて不要となるし、連結具11と化粧板1とのつなぎ目を無くすことができる。内板体3及び外板体2、2の外縁と連結具11の凸条12、12及び凹溝13の外面に接着剤が塗布されてもよい。接着剤が塗布されていなければ、連結具11から化粧板1を取り外して、再使用でき、リサイクルに役立ち、廃棄物も出ない。
【0037】
図8では、化粧板1の端縁にさらに別の化粧板1を継ぎ足す/連結して、化粧板1を延長/延出するといえる。図8において、連結具11本体は省略されてもよい。この場合、連結される2つの化粧板1、1の連結部分/境界には、2枚の板状の凸条12、12が挿入される。この場合、この2枚/複数枚の凸条12、12が連結具11となる。
【0038】
上述の図6、図7、図8の凹溝13内には上記内板体3の外縁が挿入され、上記凸条12、12は内板体3と外板体2、2との隙間に、木槌などによってたたいてまたは手で押し込まれて挿入される。これによって、連結具11に各化粧板1…がしっかりと連結固定され、化粧板1どうしもしっかりと連結固定される。
【0039】
この挿入においては、内板体3及び外板体2、2の外縁と連結具11の凸条12、12及び凹溝13の外面に接着剤が塗布されてもよい。接着剤が塗布されていなければ、連結具11から化粧板1を取り外して、再使用でき、リサイクルに役立ち、廃棄物も出ない。
【0040】
これら第二実施例の他の構成、作用、効果は、上記第一実施例と同じであり、これらの説明は本実施例でも記載されているものとするし、本実施例の記載内容も上記第一実施例にも記載されているものとする。第二実施例で記載されていないことは、この他の実施例が参照されるし、第一実施例で記載されていないことは、当該第一実施例以外の実施例が参照される。
【0041】
(4)分離可能/分割可能な連結具21(第三実施例)
図9は分離可能/分割可能な連結具21(第三実施例)の断面を示し、図5の「断面L字形」の連結具11を2つに分離可能としたものである。この連結具21は、上記図5の「断面L字形」の連結具11において中央で斜め45度に二等分され、この斜めの斜面の一方に係合凸条22が形成され、他方の斜面に係合凹溝23が形成される。
【0042】
この係合凸条22と係合凹溝23とは互いに係合され、二等分された連結具21がしっかりと連結固定される。この場合、先に二分割された連結具21、21がそれぞれ化粧板1に木槌などでたたいてまたは手で押し込まれて挿入され、この後に連結具21、21どうしが係合凸条22と係合凹溝23とで係合される。この場合、連結具21、21どうしが接着材で接着されてもよい。
【0043】
この場合、外板体2、2の端縁は、連結具21、21の切断斜面にそって斜面にカットされる。これにより、外板体2、2の端縁と、連結具21、21の切断斜面とは同じ平面となって両化粧板1、1どうしの接合面の隙間がなくなる。このように連結具21を二分割すれば、各化粧板1の連結・分離・解体が容易になる。
【0044】
本実施例では連結具21を化粧板1の中に収納して隠すことができ、連結具21の外面には化粧紙5がすべて不要となるし、連結具21と化粧板1とのつなぎ目を無くすことができる。連結具21が「断面T字形」の時は三分割され、「断面十字形」の時は四分割される。この場合、同様に係合凸条22と係合凹溝23とが形成される。
【0045】
なお、上記係合凸条22及び係合凹溝23の数は1つではなく、2つ以上でもよい。この場合この2つ以上の係合凸条22または係合凹溝23は一方の連結具21のみに設けられてもよいし、両方の連結具21それぞれに分散されてもよい。係合凸条22及び係合凹溝23の向きは一方の化粧板1の向きと同じではなく、斜め方向でもよいし、他方の化粧板1と同じ向きでもよい。連結具11の分割は斜めのほか、外板体2または内板体3に平行でもよいし、どのような向きでもよい。
【0046】
また、係合凸条22及び係合凹溝23の断面形状は、方形のほか、三角形、多角形、半円、半楕円など、どのような形状でもよい。上記凹溝13の底は化粧板1の外面とほぼ同じ高さ/深さにあるが、化粧板1の外面より高くてもよいし深くてもよいし、連結具21の外形より高くてもよいし深くてもよい。
【0047】
上記分離分割される連結具21の数は、2つのほか、3つ、4つ、複数でもよい。この場合、この分離数/分割数は、連結される化粧板1の数に対応していてもよいし、これより少なくてもよいし、多くてもよい。この場合、各分離面/分割面には、上記係合凸条22及び係合凹溝23等の係合手段が設けられる。
【0048】
これら第三実施例の他の構成、作用、効果は、上記第一実施例または第二実施例と同じであり、これらの説明は本実施例でも記載されているものとするし、本実施例の記載内容も上記第一実施例または上記第二実施例にも記載されているものとする。第三実施例で記載されていないことは、この他の実施例が参照されるし、第一実施例または第二実施例で記載されていないことは、当該第一実施例または第二実施例以外の実施例が参照される。
【0049】
(5)エッジキャップの連結具31(第四実施例)
図10及び図11は化粧板1の外縁を覆うエッジキャップの連結具31(第四実施例)を示す。この連結具31には複数の化粧板1が連結されるのではなく、単一の化粧板1のみが連結され、当該化粧板1の外縁が覆われて美しくされる。
【0050】
この連結具31では、外板体2と同じ構造の板状の外板体32の内側に二列の凸条33、33が接着材などで接着されている。この二列の凸条33、33の間には、凹溝34が形成されている。この凸条33は上記凸条12と同じものであり、この凹溝34は上記凹溝13と同じものである。外板体2、2の外側には化粧紙5が接着材などで接着貼付されているし、外板体32外面全体にも化粧紙35が接着材などで接着貼付されている。
【0051】
この凹溝34内には上記内板体3の外縁が挿入され、上記凸条33、33は内板体3と外板体2、2との隙間に、木槌などによってたたいてまたは手で押し込まれて挿入される。これによって、化粧板1の外縁に連結具31がしっかりと連結固定される。この挿入においては、内板体3及び外板体2、2の外縁と連結具31の凸条33、33及び凹溝34の外面に接着剤が塗布されてもよい。接着剤が塗布されていなければ、連結具31から化粧板1を取り外して、再使用でき、リサイクルに役立ち、廃棄物も出ない。
【0052】
上記凸条33及び凹溝34の根本と外板体32との間には、連結具31本体としての角材が構成されてもよい。この角材は断面正方形状または長方形状のほか、半円状、半楕円状、三角形条、半多角形状などでもよい。この角材の外面には外板体32ではなく、化粧紙5が接着剤などで接着貼付されている。この角材の幅は化粧板1の幅に一致している。また、逆に上記外板体32は省略され、二列の凸条33、33に直接化粧紙35が接着されていてもよい。この場合の化粧紙35は厚手の撓み難いものとされてもよい。
【0053】
図11は同じく化粧板1の外縁を覆うエッジキャップの連結具36(第五実施例)を示す。本実施例の連結具36の断面形状は長方形状であり、この連結具36の幅は、化粧板1の外板体2、2の各内壁面の間隔にほぼ等しい。この連結具36から二列の凸条37、37が形成されている。
【0054】
この二列の凸条37、37の外側面同士の間隔は、連結具36の幅及び外板体2、2の各内壁面の間隔にほぼ等しい。この凸条37、37の間の凹溝38の間隔は、内板体3の厚さにほぼ等しい。外板体2、2は内板体3より外方に延出されている。この凸条37は上記凸条12、33と同じものであり、この凹溝38は上記凹溝13、34と同じものである。
【0055】
この凹溝38内には上記内板体3の外縁が挿入され、上記凸条37、37は内板体3と外板体2、2との隙間に、木槌などによってたたいてまたは手で押し込まれて挿入される。これによって、化粧板1の外縁に連結具36がしっかりと連結固定される。この挿入された連結具36の露出している外側面には化粧紙5が接着剤などで接着貼付されるし、連結具36外面にも化粧紙39が接着材などで接着貼付されている。
【0056】
この挿入においては、内板体3及び外板体2、2の外縁と連結具36の凸条37、37及び凹溝38の外面に接着剤が塗布されてもよい。接着剤が塗布されていなければ、釘体42を取り外して、連結具36から化粧板1を取り外して、再使用でき、リサイクルに役立ち、廃棄物も出ない。本実施例では連結具36を化粧板1の中に収納して隠すことができ、連結具36と化粧板1とのつなぎ目を隠すことができる。
【0057】
このように、本連結具31、36では、凸条33、33、37、37及び凹溝34、38が、一方向にのみ/一組のみ形成されていて、上記化粧板1の外縁に当該連結具31、36が連結され、当該化粧板1の外縁が当該連結具31、36によって覆われる。以上のような連結具31の本体部分の角材と二列の凸条33とは分離され、これらが釘、木ねじ、接着剤などで連結されてもよい。この場合、釘、木ねじなどの釘体は、凹溝34の底に打ち込まれ、角材まで到達/貫通される。
【0058】
上記化粧紙39は、連結具36の外面から外板体2、2の端面まで達しているが、連結具36の外面のみに貼着されていてもよいし、連結具36の外面の一部のみに貼着されていてもよいし、外板体2、2の外側面まで達していてもよい。この場合、外板体2、2の化粧紙5の端縁が、化粧紙39の端縁までつながる。
【0059】
これら第四実施例及び第五実施例の他の構成、作用、効果は、上記第一実施例乃至第三実施例と同じであり、これらの説明は本実施例でも記載されているものとするし、本実施例の記載内容も上記第一実施例乃至第三実施例にも記載されているものとする。第四実施例及び第五実施例で記載されていないことは、この他の実施例が参照されるし、第一実施例乃至第三実施例で記載されていないことは、当該第一実施例乃至第三実施例以外の実施例が参照される。
【0060】
(6)連結具41(第六実施例)
図12は「断面L字形」の連結具41(第六実施例)を示す。この連結具41は細長い正方形角柱状であり、この正方形角柱は外板体2、2の外縁に沿った全体形状をしている。この連結具41はこの細長い正方形角柱のみで、凸条12、33、凹溝13、34は形成されていない。
【0061】
この連結具41に連結される化粧板1の端縁の外板体2、2及び内板体3は同じ高さに揃えられている。この正方形角柱の連結具41の幅/一辺は化粧板1の幅つまり外板体2の外側面から他方の外板体2の外側面に一致している。この角材の連結具41の化粧板1が連結される反対側の二つの側面には化粧紙45が接着剤などで接着されている。
【0062】
この角材の連結具41の化粧板1が連結される反対側の二つの側面/異なる方向の面からは、釘、木ねじなどの釘体42、42が打ち込まれ、この釘体42、42は連結具41を貫通し、連結具41の反対側の二つの化粧板1、1の内板体3、3まで到達/貫通する。これにより、2つの化粧板1、1が、連結具41及び釘体42、42によって、L字状にしっかりと連結固定されるし、各化粧板1…が連結具41にしっかりと連結固定される。
【0063】
この釘体42は、連結具41の長手方向つまり図12の紙面に垂直方向に沿って、複数または多数打ち込まれる。これら二方向つまり図12の縦向きと横向きとの釘体42は、連結具41の長手方向つまり図12の紙面に垂直方向に沿ってずれて打ち込まれる。
【0064】
この連結においては、内板体3及び外板体2、2の外縁と連結具41の外側面に接着剤が塗布されてもよい。接着剤が塗布されていなければ、連結具41から釘体42を取り外し、化粧板1を取り外して、再使用でき、リサイクルに役立ち、廃棄物も出ない。連結具41は化粧板1の外縁に連結され、当該化粧板1の外縁が当該連結具41によって覆われることになる。
【0065】
本実施例においては、連結具41の幅が外板体2の厚さの分だけ短くされ、「断面L字状」に湾曲した化粧板1、1の湾曲外側の外板体2、2が延出されて、連結具41は外板体2、2で覆われてもよい。このようにすれば、連結具41の外側面に化粧紙45を接着する必要がなくなる。
【0066】
上記化粧紙45は、上記釘体42、42が打ち込まれてから、連結具41の外面に貼着される。しかし、化粧紙45の上から釘体42、42が打ち込まれてもよく、この場合には打ち込まれた釘体42、42の頭部の露出面の部分のみに化粧紙45が貼着される。この化粧紙45は、連結具41の外面のみに貼着されているが、連結具41の外面の一部のみに貼着されていてもよいし、外板体2、2の外側面まで達していてもよい。この場合、外板体2、2の化粧紙5の端縁が、化粧紙45の端縁までつながる。
【0067】
上記凸条12、33、凹溝13、34が無くても、化粧板1の中に内板体3があるため、釘体42がしっかりと内板体3に固定される。もし、化粧板1が空洞で内板体3がなければ、釘体42は固定されずぐらぐらとなって緩んだ状態となる。
【0068】
図12の本実施例では、化粧板1が連結されない外側面に、二列の凸条12、33、37、及び凹溝13、34、38が形成されて、ここに化粧板1が連結されてもよい。この場合、凹溝13、34、38の底に釘体42が打ち込まれる。また、連結具41に連結される二つの化粧板1の一方が省略されてもよい。これにより、連結具41は、化粧板1の外縁を覆うエッジキャップの連結具となる。この場合、連結具41の太さは太くされてもよいし、薄くされてもよいし、板状にされてもよい。
【0069】
これら第六実施例の他の構成、作用、効果は、上記第一実施例乃至第五実施例と同じであり、これらの説明は本実施例でも記載されているものとするし、本実施例の記載内容も上記第一実施例乃至第五実施例にも記載されているものとする。第六実施例で記載されていないことは、この他の実施例が参照されるし、第一実施例乃至第五実施例で記載されていないことは、当該第一実施例乃至第五実施例以外の実施例が参照される。
【0070】
(7)連結具46(第七実施例)
図13は斜めの「断面T字形」の連結具46(第七実施例)を示す。この連結具46の幅は外板体2、2の内側間隔にほぼ等しく、連結具46が突出した二列の凸条47、47の外側同士の幅も外板体2、2の内側間隔にほぼ等しく、この凸条47、47の間の凹溝48の間隔は内板体3の厚さにほぼ等しい。
【0071】
この連結具46の基の外縁は斜めに切断されており、外板体2、2の端縁もこの斜めの切断面に沿って斜めになっている。この連結具46及び外板体2、2の斜面は、化粧板1の側面に斜めに当接され、凹溝48の底から、釘または木ねじなどの釘体42が打ち込まれ、この釘体42は化粧板1の中の内板体3まで達する。これにより、連結具46が化粧板1の側面に斜めにしっかりと連結固定される。この釘体42は、化粧板1、1の連結部分の長手方向つまり図13の紙面に垂直方向に沿って、複数または多数打ち込まれる。
【0072】
この斜めに固定された連結具46に対して、別の化粧板1が取り付けられる。この場合、凹溝48内には上記内板体3の外縁が挿入され、上記凸条47、47は内板体3と外板体2、2との隙間に、木槌などによってたたいてまたは手で押し込まれて挿入される。これによって、化粧板1の側面に別の化粧板1が斜めにしっかりと連結固定され、また連結具46に両化粧板1、1がしっかりと固定され、各化粧板1…どうしが連結具46によって互いにしっかりと連結固定される。
【0073】
この挿入においては、内板体3及び外板体2、2の外縁と連結具31の凸条47、47及び凹溝48の外面に接着剤が塗布されてもよい。接着剤が塗布されていなければ、釘体42を取り外して、連結具46から化粧板1を取り外して、再使用でき、リサイクルに役立ち、廃棄物も出ない。
【0074】
このような連結具46の斜面の角度を変えれば、化粧板1の側面に連結される別の化粧板1の連結角度を変えることができる。連結具46の斜面の角度を直角にすれば、化粧板1の側面に連結される別の化粧板1の連結角度を直角にできる。
【0075】
図13の2つの化粧板1、1が接合する化粧紙5は剥がされているが、剥がされず残っていてもよい。上記釘体42は、内板体3を貫通してさらに反対側の外板体2まで達していてもよい。
【0076】
また、釘体42が打ち込まれる化粧板1の介在シート4の個所つまり外板体2、2と内板体3との隙間には、図16に示すような硬質/剛体の介在板体51、51が挿入されてもよい。この介在板体51、51を上記釘体42が貫通することができ、釘体42がしっかりと固定され、化粧板1の側面に別の化粧板1が斜めにしっかりと連結固定される。
【0077】
これら第七実施例の他の構成、作用、効果は、上記第一実施例乃至第六実施例と同じであり、これらの説明は本実施例でも記載されているものとするし、本実施例の記載内容も上記第一実施例乃至第六実施例にも記載されているものとする。第七実施例で記載されていないことは、この他の実施例が参照されるし、第一実施例乃至第六実施例で記載されていないことは、当該第一実施例乃至第六実施例以外の実施例が参照される。
【0078】
(8)連結具が釘体42、42の例(断面L字型)(第八実施例)
図14は上述のような連結具11が無いが、連結具は釘体42、42という例(第八実施例)を示す。この実施例では、化粧板1と化粧板1とが「断面L字状」に組まれる。この場合、一方のつまり図14の横向きの化粧板1の外板体2、2及び内板体3の各端縁は同じ長さに揃えられる。他方のつまり図14の縦向きの化粧板1の外板体2と内板体3の端縁は同じ長さとなっているが、残りの断面L字型に折曲げの外側の外板体2つまり図14の左側の端縁のみ、上記一方の化粧板1の厚さ分だけ長い。
【0079】
この状態で2つの化粧板1、1はL字状に組まれ、断面L字型に折曲げの外側の外板体2、2の側面からは、釘、木ねじなどの釘体42、42が打ち込まれる。この釘体42、42のうち、一方のつまり図14の縦方向の側面から打ち込まれる釘体42は、一方の化粧板1の外板体2、内板体3、外板体2を貫通して、他方の化粧板1の内板体3まで貫通/到達する。
【0080】
他方の側面つまり図14の横方向から打ち込まれる釘体42は、他方の化粧板1の外板体2のみを貫通して、一方の化粧板1の内板体3まで貫通/到達する。これにより、釘体42、42によって2つの化粧板1がL字状にしっかりと互いに連結固定される。この釘体42は、化粧板1、1の連結部分の長手方向つまり図14の紙面に垂直方向に沿って、複数または多数打ち込まれる。これら二方向つまり図14の縦向きと横向きとの釘体42は、化粧板1の長手方向つまり図14の紙面に垂直方向に沿ってずれて打ち込まれる。
【0081】
この連結においては、一方の化粧板1の内板体3及び外板体2、2の端縁と他方の化粧板1の内板体3及び外板体2、2の端縁とは接着剤が塗布されてもよい。接着剤が塗布されていなければ、両化粧板1、1から釘体42を取り外し、化粧板1、1どうしを取り外して、再使用でき、リサイクルに役立ち、廃棄物も出ない。
【0082】
本実施例においては、外板体2と内板体3との長さの異なる化粧板1については、つまり図14の縦向きの化粧板1の内板体3は、他方の横向きの化粧板1の内板体3まで延びていてもよい。この場合この延出される内板体3にぶつからないように、他方の化粧板1の折曲げの内側つまり図14の横向きの化粧板1の下側の外板体2が短くされる。
【0083】
ここで、図14の縦向きの化粧板1の折り曲げの内側の外板体2つまり図14の右側の外板体2についても、他方の横向きの化粧板1の化粧板1の内板体3まで延びていてもよく、この場合この延出される外板体2にぶつからないように、他方の化粧板1の折曲げの内側の外板体2がさらに短くされる。
【0084】
本実施例においては、2つの化粧板1、1の外板体2、2、内板体3が、中央で斜め45度に二等分され、この状態で2つの化粧板1、1はL字状に組まれ、上述と同様に、断面L字型に折曲げの外側の外板体2、2の側面からは、釘、木ねじなどの釘体42、42が打ち込まれてもよい。
【0085】
これら第八実施例の他の構成、作用、効果は、上記第一実施例乃至第七実施例と同じであり、これらの説明は本実施例でも記載されているものとするし、本実施例の記載内容も上記第一実施例乃至第七実施例にも記載されているものとする。第八実施例で記載されていないことは、この他の実施例が参照されるし、第一実施例乃至第七実施例で記載されていないことは、当該第一実施例乃至第七実施例以外の実施例が参照される。
【0086】
(9)連結具が釘体42、42の例(断面T字型)(第九実施例)
図15は上述のような連結具11が無いが、連結具は釘体42、42という例(第九実施例)を示す。この実施例では、化粧板1と化粧板1とが「断面T字状」に組まれる。この場合、図15の水平方向の一方の化粧板1の下側の外板体2が、他方の化粧板1の幅分切り取られ、この切り取られた中に、他方の化粧板1が下方から挿入され、この化粧板1の外板体2、2及び内板体3の端縁が、外板体2を貫通して、一方の水平の化粧板1の内板体3に下方から当接する。
【0087】
これにより2つの化粧板1、1はT字状に組まれ、このT字型の連結部分の上方からは、釘、木ねじなどの釘体42、42が打ち込まれる。この釘体42、42は、一方の化粧板1つまり図15の横方向の化粧板1の外板体2、内板体3を側方から貫通して、他方の化粧板1の内板体3に平行な方向から、当該内板体3まで貫通/到達する。これにより、同じ方向の/同じ1種類の釘体42によって2つの化粧板1、1がT字状にしっかりと互いに連結固定される。この釘体42は、化粧板1、1の連結部分の長手方向(図15の垂直方向)に沿って、多数打ち込まれる。
【0088】
この連結においては、一方の化粧板1の内板体3及び外板体2、2の端縁と他方の化粧板1の内板体3及び外板体2、2の端縁とは接着剤が塗布されてもよい。接着剤が塗布されていなければ、両化粧板1、1から釘体42を取り外し、化粧板1、1どうしを取り外して、再使用でき、リサイクルに役立ち、廃棄物も出ない。
【0089】
本実施例においては、図15の水平方向の一方の化粧板1の下側の外板体2以外に、内板体3も、他方の化粧板1の幅分切り取られて、他方の化粧板1の外板体2、2及び内板体3の端縁が、一方の水平の化粧板1の外板体2及び内板体3を貫通して上側の外板体2に下方から当接して、上記釘体42、42が打ち込まれてもよい。
【0090】
本実施例においては、図15の水平方向の一方の化粧板1の下側の外板体2も内板体3も一切切り取られず、他方の化粧板1の外板体2、2及び内板体3の端縁が、一方の水平の化粧板1の外板体2の外側面に下方から当接して、上記釘体42、42が打ち込まれてもよい。
【0091】
また、図15に縦方向の化粧板1は斜めに連結されてもよい。図15の横方向の化粧板1は2つに分割され、この横方向の2つの化粧板1が互いに連結されるとともに、縦方向の化粧板1が連結されてもよい。
【0092】
これら第九実施例の他の構成、作用、効果は、上記第一実施例乃至第八実施例と同じであり、これらの説明は本実施例でも記載されているものとするし、本実施例の記載内容も上記第一実施例乃至第八実施例にも記載されているものとする。第九実施例で記載されていないことは、この他の実施例が参照されるし、第一実施例乃至第八実施例で記載されていないことは、当該第一実施例乃至第八実施例以外の実施例が参照される。
【0093】
(10)連結具が介在板体51、51の例(断面I字型)(第十実施例)
図16は上述のような連結具11が無いが、連結具は介在板体51、51という例(第十実施例)を示す。この実施例では、上記外板体2、2と内板体3との間の隙間の全部または一部、つまり介在シート4、4の全部または一部に対しては、介在板体51、…が化粧板1の端縁などから挿入される。この介在板体51、内板体3、外板体2、2に穴が開けられ、ドアシリンダ52などの貫通部材が貫通され、固定される。
【0094】
この介在板体51は、上記内板体3、外板体2、2などと同じ材質で、硬く変形しにくい材質からなっている。したがって、内板体3、外板体2、2の間の柔らかい変形しにくい介在シート4を介在板体51が押し込んでいくことができる。これにより、化粧板1に隙間があっても、ドアシリンダ52などの貫通部材がしっかりと緩まないように固定される。
【0095】
このような貫通部材としては、ドアシリンダ52のほか、通気口、換気扇、電気配線管、給排水管、ガス管など、どのようなものでもよい。このような介在板体51は、上記図1乃至図16の連結部分において外板体2、2と内板体3との隙間に挿入されてもよい。
【0096】
これら第十実施例の他の構成、作用、効果は、上記第一実施例乃至第九実施例と同じであり、これらの説明は本実施例でも記載されているものとするし、本実施例の記載内容も上記第一実施例乃至第九実施例にも記載されているものとする。第十実施例で記載されていないことは、この他の実施例が参照されるし、第一実施例乃至第九実施例で記載されていないことは、当該第一実施例乃至第九実施例以外の実施例が参照される。
【0097】
(11)連結具が両内板体3、3の係合凹部56、57とこれに係合する係合凸体58(第十一実施例)
図17及び図18は、連結具が両内板体3、3に形成された係合凹部56、57とこれに係合する係合凸体58である例であって、両化粧板1、1がL字状に連結される例を示す。
【0098】
一方の化粧板1の内板体3には方形状に切り欠いて凹んだ係合凹部56が形成されており、この化粧板1と連結される別の化粧板1の内板体3には同じく方形状に切り欠いて凹んだ係合凹部57が形成されている。この2つの化粧板1、1のL字形に連結される対応する複数位置には、この係合凹部56…及び係合凹部57…が形成されている。
【0099】
係合凸体58は、直方体状であり、係合凸体58の幅、つまり図17の縦方向の幅は、化粧板1の外板体2内側面から他方の外板体2の内側面までの幅に等しい。係合凸体58の厚さ、つまり図18の縦方向の厚さは、上記係合凹部56及び係合凹部57の幅に等しい。係合凸体58の長さ、つまり図17及び図18の横方向の長さは、係合凹部56の奥縁から外板体2の端縁まで、つまり他方の化粧板1の外板体2の内側面までに等しい。
【0100】
このような係合凸体58…には接着剤などが塗布され、一方の化粧板1の係合凹部56…内に挿入固定され、この挿入固定された係合凸体58…に対して、他方の化粧板1の係合凹部57…が係合される。これにより、両化粧板1、1が互いにL字状に連結固定される。
【0101】
一方の係合凹部56のある化粧板1の内板体3及びL字状の折曲げの内側の外板体2は、他の外板体2より切り取られて短くなっている。この切り取り幅は、他方の係合凹部57のある化粧板1の外板体2の内側面から内板体3の反対側の内側面までである。他方の係合凹部57のある化粧板1の内板体3はやや短く切り取られている。この切り取り幅は、一方の係合凹部56のある化粧板1の外板体2の厚さである。
【0102】
他方の係合凹部57のある化粧板1のL字状の折曲げの内側の外板体2は、さらに短く切り取られている。この切り取り幅は、一方の係合凹部56のある化粧板1の外板体2の内側面からもう一つの外板体2の外側面までである。これにより、両化粧板1、1は凹凸なく連結される。
【0103】
以上のように、係合凸体58は一方の化粧板1の係合凹部56に係合されるとともに、他方の板材の係合凹部57にも係合され、これにより複数の化粧板1…が端縁で互いに連結される。このように、内板体3を生かして複数の化粧板1を互いに連結することができる。
【0104】
このように、化粧板1の中に所定厚みの内板体3が一枚または複数枚あれば、簡単な形状の係合凸体58で化粧板1どうしを強固に連結固定でき、化粧板1の外板体2が弛むことがない。上記係合凸体58及び係合凹部56、係合凹部57の形状は直方体と方形に限られるものではなく、正方形とこれに沿った方形、角柱とこれに沿った半多角形、円柱または球とこれに沿った半円形、凹凸のある多面体とこの凹凸に沿った凹凸形状などでもよい。
【0105】
化粧板1はL字状ではなく上述のI字状に連結されてもよい。また、連結される化粧板1は、2枚ではなく、3枚、4枚、5枚、…などでもよい。この場合、係合凸体58はY字状、T字状などとなり、さらに十字状、星型、…などとなる。そして、外板体2、2及び内板体3の端縁はほぼ同じ長さとなり、内板体3には係合凹部56が所定数形成され、この中にY字状、T字状、十字状などの係合凸体58の各先端が挿入固定される。さらに、化粧板1は他の化粧板1に対して斜めであってもよい。
【0106】
これら第十一実施例の他の構成、作用、効果は、上記第一実施例乃至第十実施例と同じであり、これらの説明は本実施例でも記載されているものとするし、本実施例の記載内容も上記第一実施例乃至第十実施例にも記載されているものとする。第十一実施例で記載されていないことは、この他の実施例が参照されるし、第一実施例乃至第十実施例で記載されていないことは、当該第一実施例乃至第十実施例以外の実施例が参照される。
【0107】
(12)連結具が両内板体3、3の係合凹部61、62とこれに係合する係合凸体63(第十二実施例)
図19は、連結具が両内板体3、3に形成された係合凹部61、62とこれに係合する係合凸体63である例であって、両化粧板1、1がL字状に連結される例を示す。この図19の台十二実施例は上記図17及び図18の第十一実施例とほぼ同じである。しかし、係合凸体63は直方体であるが、L字状の折曲げ内側地点はL字状に切り欠かれていて、係合凸体63はL字形をしている。
【0108】
化粧板1、1の連結面は斜め45度に切断され、上記L字状の係合凸体58の一方の端縁は、一方の化粧板1内に接着剤が塗布されて挿入固定され、L字状の係合凸体58の他方の端縁は、他方の化粧板1内に接着剤が塗布されて挿入固定される。なお、L字状の折曲げ外側の外板体2、2は、斜めに切断されるのではなく、一方の外板体2が他方の外板体2の厚さ分長くされ、他方の外板体2が一方の外板体2の厚さ分短くされる。これにより、両化粧板1、1は凹凸なく連結される。
【0109】
他の構成作用は上記図17及び図18の上記第十一実施例と同じである。これら第十二実施例の他の構成、作用、効果は、上記第一実施例乃至第十一実施例と同じであり、これらの説明は本実施例でも記載されているものとするし、本実施例の記載内容も上記第一実施例乃至第十一実施例にも記載されているものとする。第十二実施例で記載されていないことは、この他の実施例が参照されるし、第一実施例乃至第十一実施例で記載されていないことは、当該第一実施例乃至第十一実施例以外の実施例が参照される。
【0110】
(13)化粧板1(板材)の生産方法
このような化粧板1(板材)を生産するには以下のようになされる。所望の厚さ及び所望の縦寸法及び横寸法のベニヤ板、その他上記外板体2となる板材料が油圧プレス機などの平坦な土台/載置台の上におかれる。
【0111】
図1に示すようなハニカム構造の上記介在シート4(介在体)の上下面に接着剤が塗布されて、上記外板体2となる板材料の上にこの介在シート4が置かれ、さらにその上に上記内板体3となるベニヤ板などの板材料が置かれ、プレス機の平坦なプレス板が下降して、プレス機でプレス/加圧される。
【0112】
これにより、上記介在シート4の一方の面が外板体2の一面に接着され、当該介在シート4の他方の面が上記内板体3の一面に接着され、外板体2、介在シート4、内板体3が圧着/連結され一体に積層される。介在シート4は厚さがほぼ一定なので、この外板体2と内板体3とはほぼ平行に保たれる。
【0113】
次いで、図1に示すようなハニカム構造の上記介在シート4(介在体)の上下面に接着剤が塗布されて、上記内板体3となる板材料の上にこの介在シート4が置かれ、さらにその上に上記外板体2となるベニヤ板などの板材料が置かれ、プレス機の平坦なプレス板が下降して、プレス機でプレス/加圧される。
【0114】
これにより、上記介在シート4の一方の面が外板体2の一面に接着され、当該介在シート4の他方の面が上記内板体3の一面に接着され、上記圧着積層された、外板体2、介在シート4、内板体3の上に、さらに介在シート4、外板体2が圧着/連結され一体に積層される。介在シート4は厚さがほぼ一定なので、この外板体2と内板体3とはほぼ平行に保たれる。
【0115】
内板体3が複数のときには、上記2回の圧着積層の間に以下の工程が実行される。図1に示すようなハニカム構造の上記介在シート4(介在体)の上下面に接着剤が塗布されて、上記内板体3となる板材料の上にこの介在シート4が置かれ、さらにその上に上記内板体3となるベニヤ板などの板材料が置かれ、プレス機の平坦なプレス板が下降して、プレス機でプレス/加圧される。
【0116】
これにより、上記介在シート4の一方の面が下の内板体3の一面に接着され、当該介在シート4の他方の面が上の内板体3の一面に接着され、上記圧着積層された、外板体2、介在シート4、内板体3の上に、さらに介在シート4、内板体3が圧着/連結され一体に積層される。介在シート4は厚さがほぼ一定なので、この内板体3と内板体3とはほぼ平行に保たれる。このような工程が、内板体3の枚数に応じて繰り返される。
【0117】
以上のような外板体2、介在シート4、内板体3は同じ大きさであり、例えば1230mm×2440mmなどとされる。介在シート4は、外板体2、内板体3からはみ出してもよく、このはみ出した部分はカットされる。このようにして積層された化粧板1は、所望の大きさに切断されて、後述する造作用パネル、建材、内装材、家具、展示用パネルなどに使用される。
【0118】
ハニカム構造の介在シート4は型抜き、成形金型などによって形成される。この型抜き、成形金型はローラ形成のものでもよい。上記プレス機は、加圧回転ローラで代用でき、エンドレスに化粧板1が生産される。上記化粧紙5は、裏面に接着剤が塗布され、加圧回転ローラで上記化粧板1の上下両面に加圧接着される。以上の生産方法は、外板体2、内板体3、介在シート4が上述の他の素材で構成されるときも同様に可能である。
【0119】
(14)連結具11、21、31、36、41、46及び化粧板1の用途
以上のような連結具11、21、31、36、41、46及び化粧板1は以下の用途に使用される。建材、内装材、家具、展示用パネル、造作用パネルなどである。家具、造作用パネル、としては、収納箱、整理箱、箱、本棚、棚、たんす、机、台、引き出し、衝立等がある。建材、内装材としては、外壁、内壁、屋根、天井、床、扉、引き戸、開き戸、戸、窓、雨戸、階段、衝立、襖、棚などである。この箱では、化粧板1の四辺に連結具11、21、31、36、41、46が連結されて、さらに別の化粧板1が連結されて、箱状にされる。
【0120】
展示用パネル、造作用パネル、としては、製品・商品・美術品・工芸品・骨董品の展示会などの展示用パネル、衝立、写真盾、展示盾、美術品盾またはパーテーションなどであり、化粧板1が連結具11、21、31、36、41、46で連結されて、種々の形態の展示用パネルが構成される。この場合、化粧板1は垂直方向に立設されるほか、斜め、水平方向にも設置され、垂直方向の化粧板1の土台、天井、上下の仕切り、棚、看板などとしても使用される。
【0121】
このような化粧板1は、切断刃/カッター/のこぎりなどで、所望の大きさに切断され、連結具11、21、31、36、41、46も所望の大きさに切断され、この連結具11、21、31、36、41、46に上記化粧板1が順次連結されて、上記建材、内装材、家具、展示用パネルなどに組み立てられていく。このような組み立ては現場でも容易であり、現場での分解も容易であり、組み立て・分解に労力・時間がかからない。
【0122】
(15)他の実施の形態
本発明は、上記実施例に限定されず、種々変更可能である。例えば、この介在シート4は上記外板体2、2または/及び内板体3より薄くてもよく、内板体3は外板体2、2より薄くてもよいし厚くてもよいし、外板体2、2は上記同じ厚さでのほか、異なる厚さでもよい。介在シート4の厚さは外板体2、2または/及び内板体3の2〜3倍であるが、同じでもよいし、4倍以上でもよいし、1/2倍、1/3倍、1/4倍、…でもよい。これに応じて、凸条12、33、37、47または凹溝13、34、38、48の寸法も変更される。
【0123】
1つの化粧板1の内板体3は2枚、3枚、4枚、…の複数枚でもよいし、外板体2、2も3枚、4枚、…の複数枚でもよい。これら内板体3及び外板体2、2は、互いに平行であるが、一部または全部平行でなくてもよい。これら内板体3及び外板体2、2は平坦であるが、湾曲していてもよし、曲面、球面の一部であってもよい。これに応じて凸条12、33、37、47または凹溝13、34、38、48の数も変更される。
【0124】
上記釘体42、42は、釘、木ねじ、波板状の波釘、アンカー、ボルト、カスガイなどどのようなものでもよい。これらの波釘などの釘体42、42の幅は、上記内板体3の幅より大きくて介在シート4まではみ出していてもよいし、内板体3の幅より小さくてもよいし、外板体2、2の幅より大きくてもよいし小さくてもよいし、複数の内板体3にまたがっていてもよい。
【0125】
上記化粧紙5、15、35、39、45の一部または全部は省略されてもよい。この場合、上記外板体2、2、連結具11、21、31、36、41、46等の外面が美しいツヤのある面などに仕上げられてもよい。上記化粧紙5、15、35、39、45としては、紙のほか、布、樹脂、木、竹、金属、ガラス、糸、繊維、ゴム、カーボン製、ウレタン、発泡ウレタン、スポンジなどでもよい。
【0126】
上記介在シート4(介在体)、介在板体51(介在体)は、外板体2、2と内板体3との間に隙間なく充填されるが、介在シート4(介在体)、介在板体51(介在体)と外板体2、2または内板体3との間に隙間があってもよい。また、介在シート4(介在体)は省略され、外板体2、2と内板体3との間は空洞であってもよい。
【0127】
上記係合凸条22及び係合凹溝23は、磁石と磁石に吸着される金属、フックとホック、雄ねじと雌ねじなど、係合できれば何でもよい。化粧板1は、他に造作用パネル、建材、内装材、家具、展示用パネルなどの板材であってもよい。
【0128】
化粧板1の外縁を塞ぐ連結具11、21、31、36、41、46の外縁は平坦であるが、平坦でなくてもよく、凸条12、33、37、47または凹溝13、34、38、48が形成されていてもよい。凹溝13、34、38、48の底から内板体3まで到達する釘体42は、凸条12、33、37、47の上から打ち込まれて内板体3まで到達してもよいし、釘体42は凹溝13、34、38、48を埋めていてもよい。
【0129】
介在板体(介在体)51の厚さは、内板体3と外板体2との隙間と同じでもよいし、この隙間より薄くてもよい。図12の連結具において、凸条または凹溝が形成されていてもよい。
【0130】
(16)他の発明の効果
[1]二枚のほぼ平行な変形しにくい材質からなるほぼ平坦な外板体と、 この二枚の板体の間に位置し、この外板体とほぼ平行な一枚または複数枚の変形しにくい材質からなるほぼ平坦な内板体と、 これら外板体と内板体の間に介在され、これら外板体と内板体に一体に連結され、これら外板体と内板体とをほぼ平行に保ち、多数の空洞を有し、これら外板体及び内板体より柔らかく、しかも側面方向からの圧力には変形しにくく、側縁方向からの圧力には変形し易い材質及び構造からなる、厚さがほぼ一定の介在体とを備えたことを特徴とする板材。
【0131】
[2]上記外板体と内板体との間隔とほぼ同じ太さの凸条を有し、上記内板体の太さとほぼ同じ間隔の凹溝を有し、上記外板体の外縁に沿った全体形状をしていて、変形しにくい材質からなり、上記請求項1記載の板材の外縁に接合されることを特徴とする連結体。この連結体によって、複数の板材どうしが連結固定される。
【0132】
[3]請求項1記載の上記板材の外板体と内板体とは、請求項2記載の上記連結体の上記凸条及び上記凹溝が当たっても変形せず、請求項1記載の上記板材の介在体は、請求項2記載の上記連結体の上記凸条が当たると容易に変形する材質からなっていることを特徴とする請求項1記載の板材。これにより、連結体の凸条が板材の介在体内に容易に押し込まれ、連結体が板材に強固に連結固定される。
【0133】
[4]上記連結体は、上記凸条及び上記凹溝が、異なる方向に複数組形成されていて、この異なる方向それぞれに、請求項1記載の板材が連結され、複数の板材が当該連結体によって互いに連結されることを特徴とする請求項2または3記載の連結体。(図4〜図9、図12〜図16)。これにより、一つの連結体によって複数の板材が一個所で連結固定される。
【0134】
[5]上記連結体は、上記凸条及び上記凹溝が、一方向にのみ形成されていて、請求項1記載の板材の外縁に当該連結体が連結され、当該外縁が当該連結体によって覆われることを特徴とする請求項2、3または4記載の連結体。(図10、図11)。これにより、板材の外縁を連結体で塞ぐことができる。
【0135】
[6]上記凹溝の底から上記内板体まで到達する釘体によって、上記板材と上記連結体とは固定されることを特徴とする請求項1の板材または請求項2、3、4または5記載の連結体。(図13)。これにより、連結体が板材に強固に連結固定され、釘体がゆるまない。内板体がないと、打ち込まれた釘体はゆるむ。
【0136】
[7]上記介在体には変形しにくい材質からなる介在板体が挿入され、この介在板体、内板体及び外板体を貫通部材が貫通されて、当該貫通部材が固定されることを特徴とする請求項1の板材。(図16)。これにより、貫通部材が板材に強固に固定される。
【0137】
[8]上記複数の互いに連結される板材において、一方の板材の内板体の側方から釘体が貫通し、他方の板材の内板体を、当該内板体に平行な方向から当該釘体がさらに貫通し、この釘体によって各板材が連結されることを特徴とする請求項1記載の板材。(図15)。これにより、同じ方向の/同じ1種類の釘体によって複数の板材が互いに連結固定される。
【0138】
[9]上記複数の互いに連結される板材において、上記凸条及び上記凹溝の無い連結体を釘体が貫通して一方の板材の内板体を当該釘体が貫通し、さらに当該連結体を別の釘体が貫通して他方の板材の内板体を当該釘体が貫通し、この連結体及び釘体によって各板材が連結されることを特徴とする請求項1記載の板材。(図12)。これにより、連結体と釘体とによって、各板材が連結固定される。
【0139】
[10]上記複数の互いに連結される板材において、一方の板材の外板体の側方から釘体が貫通して他方の板材の内板体を当該釘体が貫通し、さらに他方の板材の外板体の側方から別の釘体が貫通して一方の板材の内板体を当該釘体が貫通し、この釘体によって各板材が連結されることを特徴とする請求項1記載の板材。(図14)。これにより、連結体ではなく釘体のみによって、各板材が連結固定される。
【0140】
[11]上記連結体は、複数に分離され、各分離された連結体は係合機構によって互いに係合されることを特徴とする請求項1記載の板材。(図9)。これにより、各板材を分離するのが容易になる。
【0141】
[12]上記複数の板材の各端縁の内板体に形成された複数の係合凹部と、これら係合凹部に係合される係合凸体であって、この係合凸体は一方の板材の係合凹部に係合されるとともに、他方の板材の係合凹部に係合され、これにより複数の板材が端縁で互いに連結されることを特徴とする請求項1記載の板材。(図17〜図19)これにより、内板体を生かして複数の板材を連結できる。
【0142】
[13]二枚のほぼ平行な変形しにくい材質からなるほぼ平坦な外板体と、 この外板体とほぼ平行な一枚または複数枚の変形しにくい材質からなるほぼ平坦な内板体と、に対して、 内板体が一枚のときには、 多数の空洞を有し、これら外板体と内板体より柔らかく、側面方向からの圧力には変形しにくく、側縁方向からの圧力には変形し易い材質及び構造からなる、厚さがほぼ一定の介在体の一方の面を、上記外板体の一面に接着させ、当該介在体の他方の面を上記内板体の一面に接着させて、これら外板体と内板体とをほぼ平行に保ちつつ、これら外板体と内板体の間に当該介在体を介在させて、これら外板体と内板体に当該介在体を一体に連結させ、 内板体が複数枚のときには、 上記に加えて、上記介在体の一方の面を、上記内板体の一面に接着させ、当該介在体の他方の面を上記複数枚の別の内板体の一面に接着させて、これら内板体と内板体とをほぼ平行に保ちつつ、これら内板体と内板体の間に当該介在体を介在させて、これら内板体と内板体に当該介在体を一体に連結させることを特徴とする板材の生産方法。これにより、内板体の枚数に応じて生産方法を切換えることができ、内板体、外板体、介在体を効率的に積層できる。
【産業上の利用可能性】
【0143】
板材の二枚の外板体の間に内板体が配置され、打たれた釘等が板材の内板体まで到達し、内板体を通じて板材どうしが連結固定される。連結体が外板体と内板体との間に挿入され、連結体によって複数の板材が連結固定される。二枚のほぼ平行な変形しにくい材質からなる外板体2、2の間に変形しにくい内板体3が配置され、これら外板体2と内板体1の間に変形し易い介在シート(介在体)4が介在される。
【0144】
連結具11の凸条12、12は、外板体2、2と内板体3の間に押し込まれ、内板体3は連結具11の凸条12、12の間の凹溝13内に押し込まれ、連結具11と化粧板1とが連結固定される。また、釘体42は化粧板1の内板体3まで到達し、打ち込まれた釘体42がゆるまない。外板体2だけで内板体3が無いと釘体42はゆるむ。
【図面の簡単な説明】
【0145】
【図1】化粧板1の構造(板構造)を示す。
【図2】化粧板1の構造(板構造)を示す。
【図3】「断面L字形」の連結具11の斜視図を示す。
【図4】連結具11の「断面十字形」の断面を示す。
【図5】連結具11の「断面L字形」の断面を示す。
【図6】連結具11の第二実施例の「断面T字形」の断面を示す。
【図7】連結具11の第二実施例の「断面L字形」の断面を示す。
【図8】連結具11の第二実施例の「断面I字形」の断面を示す。
【図9】「断面L字形」の分離可能な連結具21(第三実施例)の断面を示す。
【図10】化粧板1の外縁を覆うエッジキャップの連結具31(第四実施例)を示す。
【図11】化粧板1の外縁を覆うエッジキャップの連結具31(第四実施例)を示す。
【図12】「断面L字形」の連結具41(第六実施例)を示す。
【図13】斜めの「断面T字形」の連結具46(第七実施例)を示す。
【図14】連結具が釘体42、42の例(断面L字型)(第八実施例)を示す。
【図15】連結具が釘体42、42の例(断面T字型)(第九実施例)を示す。
【図16】連結具が介在板体51、51の例(断面I字型)(第十実施例)を示す。
【図17】連結具が両内板体3、3の係合凹部56、57とこれに係合する係合凸体58(断面L字型)(第十一実施例)を示す。
【図18】連結具が両内板体3、3の係合凹部56、57とこれに係合する係合凸体58(断面L字型)(第十一実施例)の図17において上方からみた断面を示す。
【図19】連結具が両内板体3、3の係合凹部61、62とこれに係合する係合凸体63(断面L字型)(第十二実施例)を示す。
【符号の説明】
【0146】
1…化粧板(板材)、2…外板体、
3…内板体、4…介在シート(介在体)、
5…化粧紙、11…連結具、
12…凸条、13…凹溝、
15…化粧紙、21…連結具、
22…係合凸条、23…係合凹溝、
31…連結具、32…外板体、
33…凸条、34…凹溝、
35…化粧紙、36…連結具、
37…凸条、38…凹溝、
39…化粧紙、41…連結具、
42…釘体、45…化粧紙、
46…連結具、47…凸条、
48…凹溝、51…介在板体(介在体)、
56…係合凹部、57…係合凹部、
58…係合凸体、61…係合凹部、
62…係合凹部、63…係合凸体。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
二枚のほぼ平行な変形しにくい材質からなるほぼ平坦な外板体と、
この二枚の板体の間に位置し、この外板体とほぼ平行な一枚または複数枚の変形しにくい材質からなるほぼ平坦な内板体と、
これら外板体と内板体の間に介在され、これら外板体と内板体に一体に連結され、これら外板体と内板体とをほぼ平行に保ち、多数の空洞を有し、これら外板体及び内板体より柔らかく、しかも側面方向からの圧力には変形しにくく、側縁方向からの圧力には変形し易い材質及び構造からなる、厚さがほぼ一定の介在体とを備えたことを特徴とする板材。
【請求項2】
上記外板体と内板体との間隔とほぼ同じ太さの凸条を有し、上記内板体の太さとほぼ同じ間隔の凹溝を有し、上記外板体の外縁に沿った全体形状をしていて、変形しにくい材質からなり、上記請求項1記載の板材の外縁に接合されることを特徴とする連結体。
【請求項3】
請求項1記載の上記板材の外板体と内板体とは、請求項2記載の上記連結体の上記凸条及び上記凹溝が当たっても変形せず、請求項1記載の上記板材の介在体は、請求項2記載の上記連結体の上記凸条が当たると容易に変形する材質からなっていることを特徴とする請求項1記載の板材。
【請求項4】
上記連結体は、上記凸条及び上記凹溝が、異なる方向に複数組形成されていて、この異なる方向それぞれに、請求項1記載の板材が連結され、複数の板材が当該連結体によって互いに連結されることを特徴とする請求項2または3記載の連結体。
【請求項5】
上記連結体は、上記凸条及び上記凹溝が、一方向にのみ形成されていて、請求項1記載の板材の外縁に当該連結体が連結され、当該外縁が当該連結体によって覆われることを特徴とする請求項2、3または4記載の連結体。
【請求項6】
上記凹溝の底から上記内板体まで到達する釘体によって、上記板材と上記連結体とは固定されることを特徴とする請求項1の板材または請求項2、3、4または5記載の連結体。
【請求項7】
上記介在体には変形しにくい材質からなる介在板体が挿入され、この介在板体、内板体及び外板体を貫通部材が貫通されて、当該貫通部材が固定されることを特徴とする請求項1の板材。
【請求項8】
上記複数の互いに連結される板材において、一方の板材の内板体の側方から釘体が貫通し、他方の板材の内板体を、当該内板体に平行な方向から当該釘体がさらに貫通し、この釘体によって各板材が連結されることを特徴とする請求項1記載の板材。
【請求項9】
上記複数の互いに連結される板材において、上記凸条及び上記凹溝の無い連結体を釘体が貫通して一方の板材の内板体を当該釘体が貫通し、さらに当該連結体を別の釘体が貫通して他方の板材の内板体を当該釘体が貫通し、この連結体及び釘体によって各板材が連結されることを特徴とする請求項1記載の板材。
【請求項10】
上記複数の互いに連結される板材において、一方の板材の外板体の側方から釘体が貫通して他方の板材の内板体を当該釘体が貫通し、さらに他方の板材の外板体の側方から別の釘体が貫通して一方の板材の内板体を当該釘体が貫通し、この釘体によって各板材が連結されることを特徴とする請求項1記載の板材。
【請求項11】
上記連結体は、複数に分離され、各分離された連結体は係合機構によって互いに係合されることを特徴とする請求項1記載の板材。
【請求項12】
上記複数の板材の各端縁の内板体に形成された複数の係合凹部と、これら係合凹部に係合される係合凸体であって、この係合凸体は一方の板材の係合凹部に係合されるとともに、他方の板材の係合凹部に係合され、これにより複数の板材が端縁で互いに連結されることを特徴とする請求項1記載の板材。
【請求項13】
二枚のほぼ平行な変形しにくい材質からなるほぼ平坦な外板体と、 この外板体とほぼ平行な一枚または複数枚の変形しにくい材質からなるほぼ平坦な内板体と、に対して、
内板体が一枚のときには、
多数の空洞を有し、これら外板体と内板体より柔らかく、側面方向からの圧力には変形しにくく、側縁方向からの圧力には変形し易い材質及び構造からなる、厚さがほぼ一定の介在体の一方の面を、上記外板体の一面に接着させ、当該介在体の他方の面を上記内板体の一面に接着させて、これら外板体と内板体とをほぼ平行に保ちつつ、これら外板体と内板体の間に当該介在体を介在させて、これら外板体と内板体に当該介在体を一体に連結させ、
内板体が複数枚のときには、
上記に加えて、上記介在体の一方の面を、上記内板体の一面に接着させ、当該介在体の他方の面を上記複数枚の別の内板体の一面に接着させて、これら内板体と内板体とをほぼ平行に保ちつつ、これら内板体と内板体の間に当該介在体を介在させて、これら内板体と内板体に当該介在体を一体に連結させることを特徴とする板材の生産方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2010−168872(P2010−168872A)
【公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−14833(P2009−14833)
【出願日】平成21年1月26日(2009.1.26)
【出願人】(309000912)
【出願人】(309000417)
【Fターム(参考)】