説明

枕カバー

【課題】被験者の愛用の枕を用いて被験者の生体情報を計測できる枕カバーを提供する。
【解決手段】枕カバー1Aは、被験者Hの生体情報を計測するセンサ10が枕カバー本体2に付設されているものである。センサ10は、枕カバー本体2に対して位置固定された状態に枕カバー本体2に付設されていることが望ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被験者の生体情報を計測する機能を有する枕カバー、枕カバー付枕及び生体情報計測装置に関する。
【背景技術】
【0002】
医療施設(例:病院)、介護施設、一般家庭等では、病人、健康人、乳幼児等の被験者の健康状態を把握するために、被験者の就寝中の生体情報を計測することが行われている。
【0003】
その計測に用いられる装置として、生体情報を無侵襲的に計測する装置が幾つか知られている(例えば、特許文献1〜5参照)。その一例として、特開2004−113329(特許文献1)には、被験者の生体の信号を検出するセンサが枕の内部に配置された装置が開示されている。
【特許文献1】特開2004−113329号公報(段落[0026]〜[0031]、図3)
【特許文献2】特開2004−351110号公報
【特許文献3】特開2007−61587号公報
【特許文献4】特開2005−205023号公報
【特許文献3】特開2002−119496号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
而して、上記公報に開示の装置では、枕として、内部にセンサが予め配置された専用の枕が用いられており、つまり被験者の愛用の枕を用いることができないので、被験者の睡眠状態が普段とは違った状態になる虞があるし、あるいは被験者が眠れなくなる虞がある。
【0005】
本発明は、上述した技術背景に鑑みてなされたもので、その目的は、枕として例えば被験者の愛用の枕を用いて被験者の生体情報を計測可能な枕カバー、該枕カバーを備えた枕カバー付枕、及び前記枕カバーを備えた生体情報計測装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は以下の手段を提供する。
【0007】
[1] 被験者の生体情報を計測するセンサが枕カバー本体に付設されていることを特徴とする枕カバー。
【0008】
[2] 前記センサは、前記枕カバー本体に対して位置固定された状態に前記枕カバー本体に付設されている前項1記載の枕カバー。
【0009】
[3] 前記センサは、前記枕カバー本体に取外し可能に付設されている前項1又は2記載の枕カバー。
【0010】
[4] 前記センサは、前記枕カバー本体における枕の下側に配置される部位に付設されている前項1〜3のいずれかに記載の枕カバー。
【0011】
[5] 前記センサは、被験者の頭部の左右方向に延びた状態に配置される帯板状の起歪板と、前記起歪板に装着されるとともに前記起歪板の歪みを検出する歪み検出手段と、を備えており、
前記枕カバー本体に設けられた起歪板収容ポケット内に前記起歪板が取出し可能に収容されている前項1〜4のいずれかに記載の枕カバー。
【0012】
[6] 前記センサは、該センサからの出力信号を無線信号として送信する無線通信手段を含んでおり、
前記センサの動作電源が前記起歪板に付設されている前項5記載の枕カバー。
【0013】
[7] 前記ポケットの開口部に、該開口部を開閉自在に封止する封止部材が設けられている前項5又は6記載の枕カバー。
【0014】
[8] 枕を前記枕カバー本体でカバーする際に前記枕カバー本体の互いに重ね合わされる両端部に、該両端部を重ね合わせ状態に分離可能に接合する互いに係合可能な一対の面ファスナの一方と他方とがそれぞれ設けられており、
前記枕カバー本体との間に前記ポケットを形成するポケット片の開口端縁部が、前記両方の面ファスナのうちいずれか一方の面ファスナの係合面の上側に配置されて、
前記両方の面ファスナ同士を互いに係合させる際に、前記両方の面ファスナ間に前記ポケット片の開口端縁部が挟まれることにより、前記ポケットの開口部が封止されるものとなされている前項5〜7のいずれかに記載の枕カバー。
【0015】
[9] 前項1〜8のいずれかに記載の枕カバーによりカバーされている枕カバー付枕。
【0016】
[10] 前項1〜8のいずれかに記載の枕カバーによりカバーされた枕カバー付枕と、
前記枕カバーのセンサからの出力信号に基づいて被験者の生体情報を報知する報知手段と、を備えていることを特徴とする生体情報計測装置。
【発明の効果】
【0017】
本発明は以下の効果を奏する。
【0018】
[1]の発明に係る枕カバーでは、被験者の生体情報を計測するセンサが枕カバー本体に付設されているので、例えば被験者の愛用の枕をこの枕カバーでカバーすることにより、被験者の睡眠状態を普段と同じ状態にすることができる。これにより、被験者が快適に睡眠することができるし、被験者の普段の生体情報を計測することができる。
【0019】
[2]の発明では、センサが枕カバー本体に対して位置固定された状態に付設されているので、睡眠時の被験者の寝返り等の体動によって枕カバー本体に対するセンサの位置がずれる不具合を防止できる。
【0020】
[3]の発明では、センサが枕カバー本体に取外し可能に付設されているので、センサの故障等によりセンサを交換する際や、枕カバーの洗濯の際に、センサを枕カバー本体から取り外すことができる。
【0021】
[4]の発明では、センサが枕カバー本体における枕の下側に配置される部位に付設されているので、被験者がその頭部にセンサの存在による違和感を感じるのを極力抑えた状態で頭部を枕で受けることができる。
【0022】
[5]の発明では、センサは起歪板と歪み検出手段を備えているので、被験者の生体情報を確実に計測することができる。さらに、枕カバー本体に設けられた起歪板収容ポケット内に起歪板が取出し可能に収容されているので、センサの枕カバー本体への取付けを容易に行うことができるし、センサが枕カバー本体から不慮に脱落する不具合を防止できる。
【0023】
[6]の発明では、センサのコードレス化を図ることができる。
【0024】
[7]の発明では、起歪板がポケット内から不慮に飛び出して枕カバー本体から脱落する不具合を確実に防止できる。
【0025】
[8]の発明では、枕を枕カバー本体でカバーする際に枕カバー本体の互いに重ね合わされる両端部に、該両端部を重ね合わせ状態に分離可能に接合する互いに係合可能な一対の面ファスナの一方と他方とがそれぞれ設けられている。したがって、両方の面ファスナ同士を互いに係合させることにより、枕を枕カバーでカバーした状態に保持することができる。
【0026】
さらに、両方の面ファスナ同士を互いに係合させる際に、両方の面ファスナ間にポケット片の開口端縁部が挟まれることにより、ポケットの開口部が封止されるものとなされているので、ポケットの開口部を封止する封止部材を枕カバー本体に別途取り付ける必要がない。これにより、枕カバーの部品点数を減らすことができ、もって枕カバーの製造コストを引き下げることができる。
【0027】
[9]の発明では、上記[1]〜[8]の発明の効果と同様の効果を奏しうる。
【0028】
[10]の発明では、被験者の生体情報を報知対象者に確実に報知することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
次に、本発明の幾つかの実施形態について図面を参照して以下に説明する。
【0030】
<第1実施形態>
図1〜4は、本発明の第1実施形態に係る枕カバー及び生体情報計測装置を説明する図である。
【0031】
図1において、(20)は本第1実施形態の生体情報計測装置であり、(30)は被験者(H)が就寝する寝床としてのベッドである。
【0032】
ベッド(30)は、平面視四角形状(詳述すると長方形状)であり、このベッド(30)上にマットレス、敷き布団等の弾性マット(31)が敷設されている。
【0033】
本第1実施形態の計測装置(20)は、被験者(H)の主に就寝中の生体情報を計測するもので、医療施設(例:病院)、高齢者施設、介護施設、養護施設、宿泊施設(例:ホテル)、一般家庭等で用いられるものである。この計測装置(20)により計測される生体情報としては、呼吸情報を始め、脈拍情報(心拍情報)、体動情報等が挙げられる。被験者(H)としては、健康人、病人、高齢者、乳幼児、宿泊客等が挙げられる。
【0034】
この計測装置(20)は、本発明の第1実施形態に係る枕カバー(1A)と、該枕カバー(1A)によりカバーされた枕カバー付枕(9)と、報知手段(18)とを備えている。
【0035】
図2及び3に示すように、枕カバー(1A)は、枕カバー本体(2)と、被験者(H)の生体情報を計測するセンサ(10)とを備えている。
【0036】
枕カバー本体(2)は、図3に示すように、その展開状態において帯状又は長方形状であって、柔軟なシート材から製作されており、具体的には例えばポリエステル製である。ただし本発明では、枕カバー本体(2)の材質はポリエステルであることに限定されるものではなく、様々に変更可能であり、その他に、例えば、綿であっても良いし、綿とポリエステルとの混合素材であっても良い。
【0037】
枕カバー本体(2)の大きさは、枕(9)をその幅方向の全周に亘ってカバーしうる大きさに設定されている。枕カバー本体(2)で枕(9)をカバーした状態において、枕カバー本体(2)の長さは例えば300〜800mmであり、枕カバー本体(2)の幅は例えば200〜600mmである。枕カバー本体(2)の肉厚は例えば0.5〜2mmである。ただし本発明では、枕カバー本体(2)の長さ、幅及び肉厚はそれぞれ上記の範囲であることに限定されるものではなく、枕(9)の大きさに応じて設定されるものである。
【0038】
この枕カバー(1A)の詳細な構成については後述する。
【0039】
枕(9)は、例えば被験者(H)が愛用しているものであって、一般に市販されているものである。枕(9)の素材は、ウレタンフォーム(例:低反発ウレタンフォーム)、ポリエチレンフォーム、そば殻、スポンジ、綿、羽毛等である。
【0040】
枕(9)の長さは例えば300〜800mmであり、枕(9)の幅は例えば200〜600mmであり、枕(9)の高さは50〜200mmである。ただし本発明では、枕(9)の長さ、幅及び高さはそれぞれ上記の範囲であることに限定されるものではない。
【0041】
センサ(10)は、起歪板(11)と、該起歪板(11)の歪みを検出する歪み検出手段(12)と、制御基板(13)とを備えている。
【0042】
起歪板(11)は、弾性的に撓曲可能な帯板状のものであり、金属板から形成されており、詳述するとアルミニウム(その合金を含む)板から形成されており、板状の押出材や圧延材等からなる。起歪板(11)がアルミニウム板から形成されることにより、枕カバー(1A)の軽量化を図ることができる。
【0043】
ただし本発明では、起歪板(11)はアルミニウム製であることに限定されるものではなく、その他に、例えば、鉄、鋼(ステンレス鋼を含む)、マグネシウム合金、銅(その合金を含む)製であっても良いし、プラスチック(例:繊維強化プラスチック)製であっても良い。
【0044】
この起歪板(11)は、被験者(H)の頭部の下側に頭部の左右方向(即ち枕(9)の長さ方向)に延びた状態に配置されるものであり、被験者(H)の頭部の重量(荷重)を受けて被験者(H)の生体活動に伴い歪みが生じるものである。
【0045】
図3において、(L)は起歪板(11)の長さを示しており、(W)は起歪板(11)の幅を示している。
【0046】
起歪板(11)の上下両面は平坦状に形成されている。また、起歪板(11)の厚さは、起歪板(11)の長さ方向及び幅方向において一定に設定されている。また、起歪板(11)の幅(W)は、起歪板(11)の長さ方向において一定に設定されている。
【0047】
ただし本発明では、起歪板(11)の厚さは、起歪板(11)の長さ方向及び幅方向において一定に設定されていることに限定されるものではなく、その他に、例えば、起歪板(11)の長さ方向中間部の厚さが起歪板(11)の長さ方向各端部の厚さよりも薄く設定されていても良い。また本発明では、起歪板(11)の幅(W)は、起歪板(11)の長さ方向において一定に設定されていることに限定されるものではなく、その他に、例えば、起歪板(11)の長さ方向中間部の幅が起歪板(11)の長さ方向各端部の幅よりも短く設定されていても良い。また本発明では、起歪板(11)の長さ方向中間部の断面二次モーメントは、例えば、起歪板(11)の長さ方向各端部の断面二次モーメントと等しく設定されていても良いし、起歪板(11)の長さ方向各端部の断面二次モーメントよりも小さく設定されていても良い。
【0048】
起歪板(11)の長さ(L)は例えば300〜800mmの範囲に設定される。起歪板(11)の幅(W)は例えば50〜200mmの範囲に設定される。起歪板(11)の厚さは例えば0.5〜3mmの範囲に設定される。ただし本発明では、起歪板(11)の長さ(L)、幅(W)及び厚さはそれぞれ上記の範囲であることに限定されるものではない。
【0049】
起歪板(11)の曲げこわさは、例えば3×104〜10×107Nmm2の範囲に設定されるのが望ましい。起歪板(11)の曲げこわさが上記の範囲に設定されることにより、被験者(H)の生体活動に伴い起歪板(11)に歪みが確実に生じたりその歪みが確実に変動したりするものとなる。ただし本発明では、起歪板(11)の曲げこわさは上記の範囲であることに限定されるものではない。
【0050】
なお、被験者(H)の生体活動として、呼吸を始め、脈拍(拍動、心拍)、体動(例:寝返り)等が挙げられる。
【0051】
起歪板(11)は、ヤング率が30000〜220000MPaの範囲の材料で形成されたものであることが望ましい。起歪板(11)の材料のヤング率が上記の範囲に設定されることにより、被験者(H)の生体活動に伴い起歪板(11)に歪みが確実に生じたりその歪みが確実に変動したりするものとなる。ただし本発明では、起歪板(11)の材料のヤング率は上記の範囲であることに限定されるものではない。
【0052】
歪み検出手段(12)は、起歪板(11)の長さ方向中間部に固定状態に装着されており、上述したように起歪板(11)の歪みと更にその時間変動とを検出するものである。詳述すると、歪み検出手段(12)は、起歪板(11)の長さ方向中間部に生じる歪みと更にその時間変動とを検出するものである。また、歪み検出手段(12)から出力された信号は、被験者(H)の生体情報の計測に用いられるものである。
【0053】
この歪み検出手段(12)は、少なくとも1個の歪みゲージ(12a)からなり、本実施形態では、4個の歪みゲージ(12a)(12a)(12a)(12a)からなる。図2及び3に示すように、これらの歪みゲージ(12a)(12a)(12a)(12a)のうち2個の歪みゲージ(12a)(12a)と残りの2個の歪みゲージ(12a)(12a)とは、それぞれ、起歪板(11)の長さ方向中間部の上下両面の互いに対向する位置に接着剤によって貼着されている。そして、これらの歪みゲージ(12a)(12a)(12a)(12a)は、互いに電気的に接続されてブリッジ回路(詳述するとホイートストンブリッジ回路)が形成されている。すなわち、このブリッジ回路は4個の歪みゲージ(12a)(12a)(12a)(12a)が組み込まれて形成されたものである。
【0054】
(17)は、歪み検出手段(12)(詳述すると、歪みゲージ(12a)のブリッジ回路)の入力信号線及び出力信号線である。図2及び3では、この入出力信号線(17)は、互いに共通する1本の線で図示されており、歪み検出手段(12)と制御基板(13)とを互いに接続している。
【0055】
制御基板(13)は、起歪板(11)の長さ方向一端部に固定状態に取り付けられている。図4に示すように、この制御基板(13)には、制御手段(14)と無線通信手段(15)と電源(16)とが搭載されている。
【0056】
制御手段(14)は、歪み検出手段(12)の入出力信号(すなわち、歪み検出手段(12)への入力信号及び歪み検出手段(12)からの出力信号)を制御するものである。この制御手段(14)は、歪み検出手段(12)の歪みゲージ(12a)のブリッジ回路からの出力信号(出力電圧)を増幅する増幅部(図示せず)と、該増幅部で増幅された信号をアナログ信号からデジタル信号に変換するA/D変換部(図示せず)とを有している。
【0057】
さらに、この制御手段(14)は、A/D変換部で変換された信号に基づいて被験者(H)の生体情報を演算する演算部(図示せず)を有している。演算部は、記憶部(ROM、RAM)と中央演算処理部(CPU)とを有する演算回路(IC)により構成されている。そして、この演算部は、A/D変換部で変換された信号から呼吸成分、脈拍成分(拍動成分)、体動成分等の生体活動成分(生体情報成分)を抽出するためのフィルタリング処理部を有するとともに、該処理部でフィルタリング処理された信号に基づいて生体情報を演算するものとなされている。なお本発明では、演算部は、制御手段(14)に備えられているのではなく、後述する報知手段(18)に備えられていても良い。
【0058】
無線通信手段(15)は、センサ(10)からの出力信号としての制御手段(14)からの出力信号を、無線信号として外部装置に送信するものである。無線信号としては例えば赤外線信号又は電波信号が用いられる。また本実施形態では、外部装置として報知手段(18)が用いられている。無線通信手段(15)の報知手段(18)への送信は、携帯電話回線網、インターネット、無線LAN等の無線通信網を介して行われるか、あるいは無線通信網を介さないで直接的に行われる。
【0059】
電源(16)は、センサ(10)の動作に必要な電力をセンサ(10)に供給するものであり、詳述すると、歪み検出手段(12)、制御手段(14)及び無線通信手段(15)の動作に必要な電力をこれらに供給するものである。この電源(16)として、乾電池、蓄電池、二次電池などの電池が用いられる。なお、電源(16)から制御手段(14)に供給された電力は、制御手段(14)の動作に用いられるとともに、その一部は、制御手段(14)から入力信号線(17)を通じて歪み検出手段(12)に動作電力として供給される。
【0060】
計測装置(20)の報知手段(18)は、センサ(10)からの出力信号(詳述するとセンサ(10)の無線通信手段(15)から送信された無線信号)に基づいて被験者(H)の生体情報を報知対象者(被報知者)に報知するものである。報知対象者としては、看護師、介護者、監視者等が挙げられる。
【0061】
この報知手段(18)は、報知スピーカ、報知ランプ、表示手段などを有している。報知スピーカは、所定の情報を音声やブザー音などの音で報知対象者に報知するものである。報知ランプは、所定の情報をランプの点灯や点滅などで報知対象者に報知するものである。表示手段は、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、CRT等により構成されており、所定の情報を文字や図などで表示することにより報知対象者に報知するものである。(18a)は、無線通信手段(15)から送信された無線信号を受信する報知手段(18)の受信アンテナである。
【0062】
なお本発明では、報知手段(18)は、上述したように、制御手段(14)により制御され無線通信手段(15)により送信された信号に基づいて被験者(H)の生体情報を演算する演算部(図示せず)を備えていても良い。この場合、報知手段(18)は、該報知手段(18)に備えられた演算部の演算結果としての被験者(H)の生体情報を報知対象者に報知するものとなされていても良い。
【0063】
この報知手段(18)は、寝室、病室、ナースステーション、監視室、介護者の詰め所などに設置されたり、あるいは固定電話機や携帯電話機などに搭載されるものである。
【0064】
次に、本第1実施形態の枕カバー(1A)の詳細な構成について以下に説明する。
【0065】
図2及び3に示すように、この枕カバー(1A)において、枕(9)を枕カバー本体(2)でカバーする際に枕カバー本体(2)の互いに重ね合わされる両端部(詳述すると、展開状態の枕カバー本体(2)の幅方向両端部)には、互いに係合可能な一対の面ファスナの一方(3a)と他方(3b)とがそれぞれ縫着されて固定状態に取り付けられている。そして、両方の面ファスナ(3a)(3b)同士を互いに係合することにより、枕カバー本体(2)の両端部は互いに重ね合わせ状態に分離可能に接合されるものとなされている。
【0066】
各面ファスナ(3a)(3b)の幅(Wf)は例えば10〜100mmである。ただし本発明では、各面ファスナ(3a)(3b)の幅(Wf)は上記の範囲であることに限定されるものではない。
【0067】
枕カバー本体(2)における枕(9)の下側に配置される部位には、センサ(10)の起歪板(11)を取出し可能に収容する起歪板収容ポケット(5)が設けられている。このポケット(5)は次のようにして形成されたものである。
【0068】
すなわち、枕カバー本体(2)における枕(9)の下側に配置される部位の内面に、長方形状のポケット片(4)の開口端縁部(4a)を除く周縁部が縫着され、これにより、枕カバー本体(2)における枕(9)の下側に配置される部位とポケット片(4)との間にポケット(5)が形成されている。このポケット(5)の開口部(5a)は、展開状態の枕カバー本体(2)の長さ方向一端側に向けて開口している。ポケット片(4)は柔軟なシート材から製作されたものであり、例えば枕カバー本体(2)と同じ素材から製作されている。
【0069】
ポケット(5)は、起歪板(11)の大きさに対応した大きさに設定されており、ポケット(5)内に起歪板(11)を取出し可能に収容しうるものとなされている。さらに、このポケット(5)内に起歪板(11)が収容されることにより、起歪板(11)(即ちセンサ(10))は枕カバー本体(2)に対して位置固定された状態となる。
【0070】
ポケット(5)の開口部(5a)には、該開口部(5a)を開閉自在に封止する封止部材としてファスナ(7a)が縫着されている。
【0071】
図2に示した枕カバー(1A)では、センサ(10)の起歪板(11)がポケット(5)の開口部(5a)からポケット(5)内に収容され、その後、ファスナ(7a)が閉じられることにより、ポケット(5)の開口部(5a)が封止され、もって起歪板(11)(即ちセンサ(10))のポケット(5)内からの不慮の飛び出しが防止されている。また、ポケット(5)内に起歪板(11)が収容された状態において、起歪板(11)は水平に配置されている。
【0072】
一方、センサ(10)の故障等によりセンサ(10)を交換する場合や、電源(16)としての電池を交換をする場合や、枕カバー(1A)を洗濯する場合などには、ファスナ(7a)を開けてポケット(5)の開口部(5a)を開口し、起歪板(11)をポケット(5)内から取り出すことにより、センサ(10)を枕カバー本体(2)から取り外すことができる。
【0073】
なお、本第1実施形態では、封止部材としてファスナ(7a)が用いられているが、本発明では、封止部材はファスナ(7a)であることに限定されるものではなく、その他に、例えば、ボタン、スナップボタン(後述する第3実施形態参照)、面ファスナ等であっても良いし、その他の部材であっても良い。
【0074】
なお、図2及び3では、枕カバー(1A)の構成を理解し易くするため、枕カバー本体(2)、ポケット片(4)、起歪板(11)、歪みゲージ(12a)、面ファスナ(3a)(3b)等の肉厚を誇張して図示している。後述する図5、7及び9についても同様にこれらの部材の肉厚を誇張して図示している。
【0075】
次に、本第1実施形態の枕カバー(1A)及び生体情報計測装置(20)を用いた生体情報計測方法について以下に説明する。
【0076】
まず図3に示すように、展開状態の枕カバー本体(2)のポケット(5)内にセンサ(10)の起歪板(11)を収容する。そして、ポケット(5)の開口部(5a)をファスナー(7a)により封止する。次いで、枕カバー本体(2)で枕(9)をカバーするとともに、一対の面ファスナ(3a)(3b)同士を互いに係合させることで枕カバー本体(2)の両端部同士を互いに重ね合わせ状態に接合する。これにより、図2に示すように、枕(9)が枕カバー本体(2)でカバーされた状態に保持される。この状態において、起歪板(11)は、枕(9)の下側に枕(9)の長さ方向(即ち被験者(H)の頭部の左右方向)に延びた状態に配置されている。なお、枕カバー本体(2)でカバーされる枕(9)としては、被験者(H)の愛用のものを使用するのが望ましい。
【0077】
次いで、図1及び2に示すように、こうして枕カバー本体(2)でカバーされた枕カバー付枕(9)をベッド(30)(詳述するとベッド(30)の弾性マット(31))上に配置する。そして、被験者(H)の頭部をこの枕カバー付枕(9)の上に載せて被験者(H)がベッド(30)上で通常の就寝姿勢で就寝する。なお就寝姿勢としては、仰臥姿勢を始め、その他に側臥姿勢などが挙げられる。
【0078】
すると、被験者(H)の頭部の重量(荷重)によって起歪板(11)が弾性的に僅かに下方向に凸円弧状に撓曲する。これにより、起歪板(11)に曲げ歪みが発生し、特に起歪板(11)の長さ方向中間部に曲げ歪みが集中的に発生する。
【0079】
被験者(H)が睡眠すると、起歪板(11)の歪みが被験者(H)の就寝中の生体活動(例:呼吸、拍動、寝返り)に伴い時間的に変動する。このような歪みの時間的な変動が歪み検出手段(12)により検出される。そして、この歪み検出手段(12)からの出力信号(詳述するとブリッジ回路からの出力電圧)が出力信号線(17)を通じて制御基板(13)の制御手段(14)に送信される(図4参照)。
【0080】
制御手段(14)に送信された信号は、制御手段(14)により制御された後、無線通信手段(15)により無線信号として報知手段(18)に送信される。そして、報知手段(18)により報知対象者に被験者(H)の生体情報が報知される。これにより、報知対象者は被験者(H)の生体情報を知ることができる。
【0081】
而して、本第1実施形態の枕カバー(1A)には次の利点がある。
【0082】
この枕カバー(1A)では、被験者(H)の生体情報を計測するセンサ(10)が枕カバー本体(2)に取り付けられているので、例えば被験者(H)の愛用の枕(9)をこの枕カバー(1A)でカバーすることにより、被験者(H)の睡眠状態を普段と同じ状態にすることができる。これにより、被験者(H)が快適に睡眠することができるし、被験者(H)の普段の生体情報を計測することができる。
【0083】
さらに、センサ(10)が枕カバー本体(2)に対して位置固定された状態に取り付けられているので、睡眠時の被験者(H)の寝返り等の体動によって枕カバー本体(2)に対するセンサ(10)の位置がずれる不具合を防止できる。
【0084】
さらに、センサ(10)が枕カバー本体(2)に取外し可能に取り付けられているので、センサ(10)の故障等によりセンサ(10)を交換する際や、枕カバー(1A)の洗濯の際に、センサ(10)を枕カバー本体(2)から取り外すことができる。
【0085】
さらに、センサ(10)が枕カバー本体(2)における枕(9)の下側に配置される部位に取り付けられているので、被験者(H)の頭部とセンサ(10)(起歪板(11))との間に枕(9)が介在している。そのため、被験者(H)がその頭部にセンサ(10)(起歪板(11))の存在によるゴツゴツ感等の違和感を感じるのを極力抑えた状態で頭部を枕(9)で受けることができる。これにより、寝心地が良くなる。
【0086】
また、センサ(10)は起歪板(11)と歪み検出手段(12)とを備えているので、被験者(H)の生体情報を確実に計測することができる。さらに、枕カバー本体(2)に設けられた起歪板収容ポケット(5)内に起歪板(11)が取出し可能に収容されているので、起歪板(11)(即ちセンサ(10))の枕カバー本体(2)への取付けを容易に行うことができるし、起歪板(11)が枕カバー本体(2)から不慮に脱落する不具合を防止できる。
【0087】
さらに、センサ(10)は、該センサ(15)からの出力信号を無線信号として送信する無線通信手段(15)を含んでおり、センサ(10)(詳述すると、センサ(10)の歪み検出手段(12)、制御手段(14)及び無線通信手段(15))の動作電源(16)が起歪板(11)に取り付けられているので、センサ(10)のコードレス化を図ることができる。
【0088】
さらに、枕カバー本体(2)のポケット(5)の開口部(5a)に、該開口部(5a)を開閉自在に封止する封止部材としてファスナ(7a)が取り付けられている。したがって、ポケット(5)内に起歪板(11)を収容した後で、ファスナ(7a)を閉じることにより、起歪板(11)がポケット(5)内から不慮に飛び出して枕カバー本体(2)から脱落する不具合を確実に防止できる。
【0089】
もとより、この枕カバー(1A)では、枕(9)を枕カバー本体(2)でカバーする際に枕カバー本体(2)の互いに重ね合わされる両端部に、一対の面ファスナの一方(3a)と他方(3b)とがそれぞれ設けられている。したがって、両方の面ファスナ(3a)(3b)同士を互いに係合させることにより、枕(9)を枕カバー(1A)でカバーした状態に保持することができる。
【0090】
また、本第1実施形態の生体情報計測装置(20)は、上記枕カバー(1A)によりカバーされた枕カバー付枕(9)と、枕カバー(1A)のセンサ(10)からの出力信号に基づいて被験者(H)の生体情報を報知する報知手段(18)と、を備えているので、被験者(H)の生体情報を報知対象者に報知することができる。
【0091】
<第2実施形態>
図5及び6は、本発明の第2実施形態に係る枕カバー(1B)を説明する図である。この枕カバー(1B)の構成について上記第1実施形態の枕カバー(1A)とは異なる点を中心に以下に説明する。
【0092】
この枕カバー(1B)では、図5及び6に示すように、上記第1実施形態の枕カバー(1A)と同様に、枕(9)を枕カバー本体(2)でカバーする際に枕カバー本体(2)の互いに重ね合わされる両端部に、一対の面ファスナの一方(3a)と他方(3b)とがそれぞれ縫着されている。一方、ポケット(5)の開口部(5a)にはファスナは取り付けられていない。また、ポケット片(4)の開口端縁部(4a)は、両方の面ファスナ(3a)(3b)のうち一方の面ファスナ(3a)の係合面の上側に配置されている。そして、図5に示すように、この枕カバー(1B)は、両方の面ファスナ(3a)(3b)同士を互いに係合させる際に、両方の面ファスナ(3a)(3b)間にポケット片(4)の開口端縁部(4a)が挟まれることにより、ポケット(5)の開口部(5a)が封止されるものとなされている。
【0093】
図5に示した枕カバー(1B)では、枕(9)が枕カバー本体(2)によりカバーされている。さらに、両方の面ファスナ(3a)(3b)間にポケット片(4)の開口端縁部(4a)が挟まれることでポケット(5)の開口部(5a)が閉塞封止された状態に、両方の面ファスナ(3a)(3b)同士が互いに係合されている。
【0094】
而して、本第2実施形態の枕カバー(1B)では、枕(9)を枕カバー本体(2)でカバーする際に枕カバー本体(2)の互いに重ね合わされる両端部に、一対の面ファスナの一方(3a)と他方(3b)とがそれぞれ設けられている。したがって、両方の面ファスナ(3a)(3b)同士を互いに係合させることにより、枕(9)を枕カバー(1B)でカバーした状態に保持することができる。
【0095】
さらに、両方の面ファスナ(3a)(3b)同士を互いに係合させる際に、両方の面ファスナ(3a)(3b)間にポケット片(4)の開口端縁部(4a)が挟まれることにより、ポケット(5)の開口部(5a)が封止されるものとなされているので、ポケット(5)の開口部(5a)を封止する封止部材を枕カバー本体(2)に別途取り付ける必要がない。これにより、枕カバー(1B)の部品点数を減らすことができ、もって枕カバー(1B)の製造コストを引き下げることができる。
【0096】
<第3実施形態>
図7及び8は、本発明の第3実施形態に係る枕カバー(1C)を説明する図である。この枕カバー(1C)の構成について上記第1実施形態の枕カバー(1A)とは異なる点を中心に以下に説明する。
【0097】
この枕カバー(1C)では、図8に示すように、展開状態の枕カバー本体(2)の長さ方向両端部には、面ファスナは設けられておらず、各2本の紐(2a)(2a)が縫着されている。そして、図7に示すように、この枕カバー本体(2)で枕(9)をカバーして、互いに対応する紐(2a)(2a)同士を分離可能に結ぶことにより、枕(9)が枕カバー(1C)でカバーされた状態に保持されている。
【0098】
また、図8に示すように、この枕カバー(1C)では、ポケット(5)の開口部(5a)は、展開状態の枕カバー本体(2)の幅方向一端側に向けて開口している。さらに、ポケット(5)の開口部(5a)には、封止部材として1個又は複数個のスナップボタン(7b)が縫着されている。そして、ポケット(5)の開口部(5a)から起歪板(11)(即ちセンサ(10))をポケット(5)内に収容したのち、スナップボタン(7b)を閉じ合わせることにより、ポケット(5)の開口部(5a)が封止されるとともに、起歪板(11)(即ちセンサ(10))のポケット(5)内からの不慮の飛び出しが防止される。
【0099】
<第4実施形態>
図9及び10は、本発明の第4実施形態に係る枕カバー(1D)を説明する図である。この枕カバー(1D)の構成について上記第1実施形態の枕カバー(1A)とは異なる点を中心に以下に説明する。
【0100】
この枕カバー(1D)では、図10に示すように、枕カバー本体(2)は予め筒状に形成されている。そして、図9に示すように、この筒状の枕カバー本体(2)内に枕(9)が挿入配置されている。
【0101】
また、図10に示すように、この枕カバー本体(2)における枕(9)の下側に配置される部位の外面には、ポケット片(4)の開口端縁部(4a)を除く周縁部が縫着されており、これにより、枕カバー本体(2)における枕(9)の下側に配置される部位とポケット片(4)との間にポケット(5)が形成されている。このポケット(5)の開口部(5a)は、展開状態の枕カバー本体(2)の幅方向一端側に向けて開口している。また、ポケット(5)の開口部(5a)には封止部材としてファスナ(7a)が縫着されている。そして、ポケット(5)の開口部(5a)から起歪板(11)(即ちセンサ(10))をポケット(5)内に収容したのち、ファスナ(7a)を閉じることにより、ポケット(5)の開口部(5a)が封止されるとともに、起歪板(11)(即ちセンサ(10))のポケット(5)内からの不慮の飛び出しが防止される。
【0102】
以上で本発明の幾つかの実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に示したものであることに限定されるものではない。
【0103】
また本発明では、枕カバーによりカバーされる枕(9)は、被験者(H)の愛用の枕であることが望ましいが、必ずしも被験者(H)の愛用の枕である必要はない。
【0104】
また本発明では、枕カバー本体(2)は予め袋状に形成されていて、その内部に枕(9)を収容することにより枕(9)をカバーするものとなされたものであっても良い。
【0105】
また本発明では、起歪板(11)の下面には起歪板(11)を弾性的に支持する支持シートが配置されていても良い。
【0106】
また本発明では、歪み検出手段(12)は歪みゲージ(12a)であることに限定されるものではなく、その他の手段であっても良い。
【0107】
もとより本発明では、センサ(10)は起歪板(11)と歪み検出手段(12)とを備えたものであることに限定されるものではない。
【0108】
また本発明では、生体情報計測装置(20)は、被験者(H)の生体情報の他に、更に、ベッド(30)における被験者(H)の在床状況、例えば被験者(H)の入床や離床を検出できるように構成されていても良い。
【産業上の利用可能性】
【0109】
本発明は、被験者の生体情報を計測する機能を有する枕カバー、枕カバー付枕及び生体情報計測装置に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0110】
【図1】図1は、本発明の第1実施形態に係る枕カバー、枕カバー付枕及び生体情報計測装置をその使用状態で示す概略平面図である。
【図2】図2は、同枕カバー付枕の断面図である。
【図3】図3は、同枕カバーの展開斜視図である。
【図4】図4は、同枕カバーのセンサの構成を示すブロック図である。
【図5】図5は、本発明の第2実施形態に係る枕カバー付枕の断面図である。
【図6】図6は、同枕カバー付枕の枕カバーの展開斜視図である。
【図7】図7は、本発明の第3実施形態に係る枕カバー付枕の断面図である。
【図8】図8は、同枕カバー付枕の枕カバーの展開斜視図である。
【図9】図9は、本発明の第4実施形態に係る枕カバー付枕の断面図である。
【図10】図10は、同枕カバー付枕の枕カバーの斜視図である。
【符号の説明】
【0111】
1A〜1D:枕カバー
2:枕カバー本体
3a、3b:一対の面ファスナ
4:ポケット片
4a:ポケット片の開口端縁部
5:ポケット
5a:ポケットの開口部
7a:ファスナ(封止部材)
7b:スナップボタン(封止部材)
9:枕
10:センサ
11:起歪板
12:歪み検出手段
13:制御基板
14:制御手段
15:無線通信手段
16:電源
18:報知手段
20:生体情報計測装置
30:ベッド(寝床)
H:被験者

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被験者の生体情報を計測するセンサが枕カバー本体に付設されていることを特徴とする枕カバー。
【請求項2】
前記センサは、前記枕カバー本体に対して位置固定された状態に前記枕カバー本体に付設されている請求項1記載の枕カバー。
【請求項3】
前記センサは、前記枕カバー本体に取外し可能に付設されている請求項1又は2記載の枕カバー。
【請求項4】
前記センサは、前記枕カバー本体における枕の下側に配置される部位に付設されている請求項1〜3のいずれかに記載の枕カバー。
【請求項5】
前記センサは、被験者の頭部の左右方向に延びた状態に配置される帯板状の起歪板と、前記起歪板に装着されるとともに前記起歪板の歪みを検出する歪み検出手段と、を備えており、
前記枕カバー本体に設けられた起歪板収容ポケット内に前記起歪板が取出し可能に収容されている請求項1〜4のいずれかに記載の枕カバー。
【請求項6】
前記センサは、該センサからの出力信号を無線信号として送信する無線通信手段を含んでおり、
前記センサの動作電源が前記起歪板に付設されている請求項5記載の枕カバー。
【請求項7】
前記ポケットの開口部に、該開口部を開閉自在に封止する封止部材が設けられている請求項5又は6記載の枕カバー。
【請求項8】
枕を前記枕カバー本体でカバーする際に前記枕カバー本体の互いに重ね合わされる両端部に、該両端部を重ね合わせ状態に分離可能に接合する互いに係合可能な一対の面ファスナの一方と他方とがそれぞれ設けられており、
前記枕カバー本体との間に前記ポケットを形成するポケット片の開口端縁部が、前記両方の面ファスナのうちいずれか一方の面ファスナの係合面の上側に配置されて、
前記両方の面ファスナ同士を互いに係合させる際に、前記両方の面ファスナ間に前記ポケット片の開口端縁部が挟まれることにより、前記ポケットの開口部が封止されるものとなされている請求項5〜7のいずれかに記載の枕カバー。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれかに記載の枕カバーによりカバーされている枕カバー付枕。
【請求項10】
請求項1〜8のいずれかに記載の枕カバーによりカバーされた枕カバー付枕と、
前記枕カバーのセンサからの出力信号に基づいて被験者の生体情報を報知する報知手段と、を備えていることを特徴とする生体情報計測装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−100795(P2009−100795A)
【公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−272824(P2007−272824)
【出願日】平成19年10月19日(2007.10.19)
【出願人】(000002004)昭和電工株式会社 (3,251)
【Fターム(参考)】